JP2001316526A - ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐摩耗性や低燃費性能を損なうことなしに、
加硫前の粘度上昇を抑制し、加工性を改善しうるゴム組
成物および前記組成物をタイヤトレッドに用いた空気入
りタイヤを提供する。 【解決手段】 ゴム成分に、シリカを含有するカーボン
ブラックと、シランカップリング剤としてビス−(3−
[トリエトキシシリル]−プロピル)−ジスルフェンを
配合してなり、ゴム成分100重量部に対して、シリカ
を含有するカーボンブラックの配合量が5〜80重量
部、ビス−(3−[トリエトキシシリル]−プロピル)
−ジスルフェンの配合量がシリカ含有カーボンブラック
およびシリカの合計量に対して3〜10重量%であるこ
とを特徴とするゴム組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加工性の良好なゴ
ム組成物およびそれをタイヤトレッドに用いた空気入り
タイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】タイヤの充填剤として用いられているシ
ランカップリング剤として、ビス−(3−[トリエトキ
シシリル]−プロピル)−テトラスルフェンが、よく知
られている。しかし、ゴム配合において、ビス−(3−
[トリエトキシシリル]−プロピル)−テトラスルフェ
ンをシランカップリング剤として用いると、混練温度が
高い場合、未加硫ゴムの粘度上昇が大きい。シリカを含
有するカーボンブラックは混練時の発熱が著しく、ビス
−(3−[トリエトキシシリル]−プロピル)−テトラ
スルフェンをカップリング剤として使用すると、加硫ゴ
ム組成物やこれを用いたタイヤの性能は向上するもの
の、混練や成形加工性が困難であった。この問題を解決
するために特願平11−346366号公報や特願平1
1−210831号公報に記載されるような加工性を向
上をさせる化合物を添加するなどの手法が行なわれてい
る。しかし、このような化合物を添加することにより配
合のコストが上昇してしまい不経済的であり、また、充
分には加工性を改善できていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】シリカを含有するカー
ボンブラックを配合してなるゴム組成物において、加硫
前の粘度上昇を抑制し、加工性を改善する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ゴム成分に、
シリカを含有するカーボンブラックと、シランカップリ
ング剤としてビス−(3−[トリエトキシシリル]−プ
ロピル)−ジスルフェンとを配合してなり、ゴム成分1
00重量部に対して、シリカを含有するカーボンブラッ
クの配合量が5〜80重量部、ビス−(3−[トリエト
キシシリル]−プロピル)−ジスルフェンの配合量がシ
リカ含有カーボンブラックおよびシリカの合計量に対し
て3〜10重量%であることを特徴とするゴム組成物
(請求項1)、請求項1記載のゴム配合に、さらにカー
ボンブラックおよび/またはシリカを配合してなり、シ
リカを含有するカーボンブラックとカーボンブラックお
よび/またはシリカの合計量が40〜100重量部であ
るゴム組成物(請求項2)、請求項1または2記載のゴ
ム組成物をタイヤトレッドに用いた空気入りタイヤ(請
求項3)に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のゴム組成物に使用される
ゴム成分は、一般にタイヤのトレッド用ゴム組成物のゴ
ム成分として使用されるものである限り、とくに限定な
く使用することができる。
【0006】前記ゴム成分の具体例としては、たとえば
天然ゴム(NR)、各種ブタジエンゴム(BR)、各種
スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、イソプ
レンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、アクリロニ
トリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)、アクリロ
ニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、クロロ
プレンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、スチ
レン−イソプレン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン
−ブタジエン共重合体ゴム、イソプレン−ブタジエン共
重合体ゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリル
ゴム、エピクロルヒドリンゴム、多硫化ゴム、シリコー
ンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴムなどがあげられる。
これらは、単独で用いてもよく、2種類以上をブレンド
して用いてもよい。ブレンドする場合のブレンド比にも
とくに制限はない。これらのうちでは、タイヤトレッド
用として好適な耐摩耗性を得るなどの点から、NR、B
R、SBR、IRなどが好ましい。
【0007】本発明に使用されるシリカを含有するカー
ボンブラック(以下、シリカ含有カーボンブラックとい
う)は、カーボンブラックとシリカが1つの粒子内で3
次元的に混ざり合っており、シリカおよびカーボンブラ
ックが何れも粒子表面に露出しているものである。
【0008】シリカ含有カーボンブラックでは、カーボ
ンブラック部とシリカ部がともに粒子の両面に露出した
部分を有している。そのため、カーボンブラックを用い
ることによる特徴である、過酷な条件でのタイヤの耐摩
耗性をよくすることができる。また、シリカを含有する
ため、表面に存在する官能基の数(表面活性点)が通常
のカーボンブラックより多くなり、結合剤を介してポリ
マーと結合しやすくなり、バウンドラバーも多くなり、
ヒステリシスを低減させることができ、転がり抵抗の減
少をはかることができる。この結果、耐摩耗性と転がり
抵抗の両立をはかることができる。
【0009】シリカ含有カーボンブラックの製法は、と
くに制限はないが、有機シロキサンを原料油と同時に反
応させ、一段階で製造する方法が好ましい。前記好まし
い製造法については、たとえば国際公開第96/375
47号パンフレットに詳しく開示されている。原料油と
しては、一般にカーボンブラックの原料油として使用さ
れるものを、とくに限定なく使用することができる。
【0010】シリカ含有カーボンブラックにおけるカー
ボンブラックとシリカの割合は、カーボンブラックに対
してシリカが、好ましくは0.1〜25重量%、より好
ましくは0.5〜10重量%、とくに好ましくは2〜6
重量%であることが、カーボンブラックとシリカの両者
の長所がバランスよく発揮されるなどの点から好まし
い。
【0011】シリカ含有カーボンブラックの配合量は、
ゴム成分100重量部に対して5〜80重量部、好まし
くは10〜70重量部、より好ましくは30〜60重量
部である。5重量部未満ではシリカ含有カーボンブラッ
クを入れた効果がなく、80重量部をこえると加硫前に
ゴム組成物の粘度が高くなり、加工性がわるくなる。
【0012】本発明のゴム組成物は、補強性を確保する
ためにカーボンブラックおよび/またはシリカを含む。
【0013】前記カーボンブラックは、とくに制限はな
いが、たとえば汎用ゴムの配合用に一般に用いられるも
のが使用される。具体的には、ファーネスブラック、ア
セチレンブラック、サーマルブラック、チャンネルブラ
ック、グラファイトなどが例示される。
【0014】前記シリカとしては、たとえば汎用ゴムの
配合用に一般的に用いられるものが使用される。具体的
には、一般に補強剤として使用される乾式法ホワイトカ
ーボン、湿式法ホワイトカーボン、コロイダルシリカ、
および特開昭62−62838号公報に開示されている
沈降シリカなどが例示される。これらのシリカは、単独
でまたは2種類以上を組み合わせて用いることができ
る。
【0015】前記シリカの比表面積にはとくに制限はな
いが、たとえばCTAB吸着比面積(以下、CTABと
いう)が100〜200m2/g、BETチッ素吸着比
表面積(以下、BETという)が100〜250m2
gのものが好適に使用される。
【0016】前記シリカの具体例としては、たとえば、
ニプシルVN3(CTAB 144m2/g、BET
210m2/g、日本シリカ(株)製)、ニプシルAQ
(CTAB 150m2/g、BET 227m2/g、
日本シリカ(株)製)、ウルトラシールVN3(CTA
B 165m2/g、BET 172m2/g、デグッサ
製)などがあげられる。
【0017】カーボンブラックおよびシリカの配合量は
0でもよいが、カーボンブラック使用量は5重量部以上
であることが、配合コストを抑える点から好ましく、シ
リカの使用量は5重量部以上であることが転がり抵抗の
点から好ましい。
【0018】フィラー(前記シリカ含有カーボンブラッ
ク、前記カーボンブラック、前記シリカ)の総量は40
〜100重量部が好ましく、より好ましくは45〜90
重量部である。フィラーの総量が40重量部未満である
と耐摩耗性がわるく、タイヤトレッドとして使用しにく
くなり、100重量部より多いと未加硫ゴムの粘度が高
くなり、加工性が低下する。
【0019】本発明は、シリカ含有カーボンブラックを
配合してなるゴム組成物において、シランカップリング
剤としてビス−(3−[トリエトキシシリル]−プロピ
ル)−ジスルフェンを使用することにより、加工性を向
上させている。
【0020】シリカ含有カーボンブラックは、その表面
にシリカとカーボンブラックの相を合わせもつのが特徴
であるが、カーボンブラック相とゴムとの相互作用によ
る混練時の発熱はシリカなどを混練する場合より高いた
め、ビス−(3−[トリエトキシシリル]−プロピル)
−テトラスルフェンをシリカ含有カーボンのカップリン
グ剤として使用した場合は混練した未加硫ゴムの粘度は
とくに高くなり、加工性がとくに低下する。
【0021】前記のようにゴム組成物が加硫前において
粘度上昇するのは、使用するシランカップリング剤が混
練時の発熱により架橋反応を開始する、いわゆる熱安定
性がわるいためと考えられる。そこで、含有する硫黄原
子数の少ないビス−(3−[トリエトキシシリル]−プ
ロピル)−ジスルフェンをシランカップリング剤として
使用することにより混練時の熱安定性が良好になり、混
練ゴム組成物の粘度上昇が抑えられ、加工性の良好なゴ
ム組成物を得ることができると考えられる。さらに、混
練時の熱安定性が良好であることから、混練効率を上げ
ることが可能になる。
【0022】シリカ含有カーボンブラックに特定のシラ
ンカップリング剤として従来の一般的なシランカップリ
ング剤であるビス−(3−[トリエトキシシリル]−プ
ロピル)−テトラスルフェンは、分子内に硫黄分子を平
均4個保有する化合物であり、硫黄は、通常ゴムの架橋
剤として一般的である。ビス−(3−[トリエトキシシ
リル]−プロピル)−テトラスルフェンは、混練時の温
度上昇にともなう分子内の硫黄原子の活性化により、架
橋反応を開始すると考えられている。
【0023】シランカップリング剤の配合量は、シリカ
含有カーボンブラックおよびシリカの合計量の3〜10
重量%で、3重量%より少ないとシランカップリング剤
の効果である粘度の低減、耐摩耗性向上の効果がなく、
10重量%以上であると、その効果が配合した割合に比
べて小さく、経済的でない。
【0024】本発明のゴム組成物には、前記成分に加え
てタイヤトレッド用ゴム組成物の製造に一般に使用され
る成分、添加剤を必要に応じて通常使用される量、配合
・添加してもよい。前記成分、添加剤の具体例として
は、たとえばプロセスオイル(パラフィン系プロセスオ
イル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオ
イルなど)、加硫剤(硫黄、塩化硫黄化合物、有機硫黄
化合物など)、加硫促進剤(グアニジン系、アルデヒド
−アミン系、アルデヒド−アンモニア系、チアゾール
系、スルフェンアミド系、チオ尿素系、チウラム系、ジ
チオカルバメート系、ザンデート系の化合物など)、架
橋剤(有機パーオキサイド化合物、アゾ化合物などのラ
ジカル発生剤、オキシム化合物、ニトロソ化合物、ポリ
アミン化合物など)、補強剤(ハイインパクトポリスチ
レン樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂など)、
酸化防止剤ないし老化防止剤(ジフェニルアミン系、p
−フェニレンジアミン系などのアミン誘導体、キノリン
誘導体、ハイドロキノン誘導体、モノフェノール類、ジ
フェノール類、チオビスフェノール類、ヒンダードフェ
ノール類、亜リン酸エステル類など)、ワックス、ステ
アリン酸、酸化亜鉛、軟化剤、充填剤、可塑剤などがあ
げられる。
【0025】また、本発明のゴム組成物を使用して空気
入りタイヤを製造する場合、2軸用、乗用車用、重荷重
車両用を問わずいずれの空気入りタイヤの製造にも使用
することができる。
【0026】本発明の組成物を使用する空気入りタイヤ
のコンポーネントとしては、キャップトレッド、ベース
トレッド、ベルト被覆ゴム、ケース被覆ゴム、サイドウ
ォール、インナーライナー、チェーファー、ビードエイ
ペックスなど、とくに限定はないが、好ましくは、キャ
ップトレッド、ベーストレッド、ベルト被覆ゴム、サイ
ドウォール、より好ましくはキャップトレッド、ベース
トレッドに使用するのが、加工性の向上の点から好まし
い。
【0027】
【実施例】つぎに本発明の組成物を実施例にもとづいて
さらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
【0028】実施例および比較例で使用した原料を以下
にまとめて示す。 NR:一般的なRSS#3グレード SBR:日本ゼオン(株)製 NS116 シリカ含有カーボンブラック:キャボットコーポレーシ
ョン製 CRX2000(N234カーボンブラックに
シリカを4.7重量%含有、DBP給油量 113cc
/100g、CDBP給油量 102cc/100g) シリカ:デグッサ製 ウルトラシールVN3(CTAB
165m2/g、BET 172m2/g) カーボンブラック:昭和キャボット(株)製 昭和ブラ
ックN351 シランカップリング剤A:デグッサ製 Si69(ビス
(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフ
ェン) シランカップリング剤B:デグッサ製 Si75(ビス
(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ジスルフェ
ン) アロマオイル:出光興産(株)製 ダイアナプロセスP
S32 老化防止剤:精工化学(株)製 オゾノン6C ワックス:大内興産化学(株)製 サンノックワックス ステアリン酸:日本油脂(株)製 桐 酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製 酸化亜鉛2種 硫黄:軽井沢硫黄(株)製 粉末硫黄 加硫促進剤:大内興産(株)製 ノクセラーNS
【0029】実施例および比較例で行なった試験方法を
以下にまとめて示す。
【0030】<加工性>JIS K6300に準じて1
30℃にて未加硫組成物のムーニー粘度を測定し、測定
結果を比較例1を100とした指数で示した。数字が大
きいほうが粘度が低く加工性が容易であることを示す。
【0031】<耐摩耗性>所定のタイヤトレッド用ゴム
組成物から加硫ゴムを調製し、ランボーン摩耗試験機
(岩本製作所(株)製)を用いて、表面回転速度50m
/min、落砂量15g/minで、スリップ量30
%、負荷荷重2.5kgにて摩耗試験を実施した。いず
れも比較例1を100として指数で示した。指数が大き
いほど耐摩耗性に優れる。
【0032】<転がり抵抗>前記方法にて製造したタイ
ヤを用い、(株)神戸製鋼所製のドラム式転がり抵抗試
験機により、速度80km/h、荷重3.4kN、内部
圧力200kPaで走行させて転がり抵抗を測定した。
比較例1を100とした指数で示した。指数が大きいほ
うが転がり抵抗が低く、良好であることを示す。
【0033】実施例1〜3および比較例1〜9 NR40重量部およびSBR60重量部に表1に記載し
た分量の各成分と老化防止剤2重量部、ワックス1重量
部、ステアリン酸2重量部、酸化亜鉛3重量部およびア
ロマチックオイル5重量部とを配合し、バンバリーミキ
サーで約150℃で5分間混練した。得られた混合物に
硫黄1.7重量部および加硫促進剤1重量部を加えて2
軸オープンロールにより80℃で5分間練りこんだタイ
ヤトレッド用ゴム組成物からムーニー粘度を測定し、ま
た、この組成物を160℃で18分間加硫することによ
り加硫ゴムを得、耐摩耗性を評価した。
【0034】さらに、前記タイヤトレッド用ゴム組成物
を用いて常法によりタイヤトレッドを成形し、185/
65R14サイズの乗用車用タイヤを製造し、転がり抵
抗の評価を行なった。
【0035】結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】カーボンブラック(比較例1)またはシリ
カ(比較例3、4)を配合し、シリカ含有カーボンブラ
ックを配合しなかったゴム組成物に比べ、シリカ含有カ
ーボンブラックを配合したゴム組成物(比較例2、実施
例1)は、耐摩耗性と転がり抵抗の両立が図ることがで
きた。さらに、シランカップリング剤Bを使用した実施
例1は、従来のシランカップリング剤Aを使用した比較
例2に比べて、加工性が向上した。シランカップリング
剤Bを使用することによる加工性の向上には、シリカ含
有カーボンブラックを含有しない場合(比較例3、4)
における加工性の向上よりも向上しろ(向上の度合い)
が大きかった。
【0038】フィラーの総量が40重量部未満の比較例
5では、耐摩耗性が低かった。
【0039】シリカ含有カーボンブラックをカーボンブ
ラックと併用した場合(比較例6、実施例2)も、シラ
ンカップリング剤Bを用いた実施例2のほうが、従来の
シランカップリング剤Aを使用した比較例6に比べて、
加工性が向上した。
【0040】シリカ含有カーボンブラックをシリカと併
用した場合(比較例7、実施例3)も同様に、シランカ
ップリング剤Bを使用した実施例3は、従来のシランカ
ップリング剤Aを使用した比較例7に比べて、加工性が
向上した。
【0041】シランカップリング剤の配合量が、シリカ
含有カーボンブラックおよびシリカの合計量の3重量%
未満である比較例8では、比較例7と比較して加工性向
上の効果がみられず、逆に多い比較例9では、実施例3
と比較して、その増量分に対する加工性向上の効果がみ
られない。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、シリカ含有カーボンブ
ラックを配合してなるゴム組成物において、シリカ含有
カーボンブラックの保有する良好な耐摩耗性や低燃費性
能を損なうことなしに、未加硫ゴムの粘度上昇を防ぐこ
とができ、成形加工性を向上させることができる。また
本発明のゴム組成物によれば、混練時の熱安定性が良好
であることから、混練効率をあげ、混練時間の短縮をは
かることができる。
【0043】本発明の空気入りタイヤは、本発明のゴム
組成物をタイヤトレッドに用いるので、タイヤトレッド
の耐摩耗性や低燃費性能が高く、しかも、成形加工性が
高く、生産が容易である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム成分に、シリカを含有するカーボン
    ブラックと、シランカップリング剤としてビス−(3−
    [トリエトキシシリル]−プロピル)−ジスルフェンと
    を配合してなり、ゴム成分100重量部に対して、シリ
    カを含有するカーボンブラックの配合量が5〜80重量
    部、ビス−(3−[トリエトキシシリル]−プロピル)
    −ジスルフェンの配合量がシリカ含有カーボンブラック
    およびシリカの合計量に対して3〜10重量%であるこ
    とを特徴とするゴム組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のゴム配合に、さらにカー
    ボンブラックおよび/またはシリカを配合してなり、シ
    リカを含有するカーボンブラックとカーボンブラックお
    よび/またはシリカの合計量が40〜100重量部であ
    るゴム組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のゴム組成物をタ
    イヤトレッドに用いた空気入りタイヤ。
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