JP2001309681A - 同期制御装置 - Google Patents

同期制御装置

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JP2001309681A JP2000125914A JP2000125914A JP2001309681A JP 2001309681 A JP2001309681 A JP 2001309681A JP 2000125914 A JP2000125914 A JP 2000125914A JP 2000125914 A JP2000125914 A JP 2000125914A JP 2001309681 A JP2001309681 A JP 2001309681A
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則之 芝
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亨 秋山
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正勝 藤田
Hiroyuki Hisada
裕幸 久田
Ikuo Kotani
郁雄 小谷
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Toyo Electric Manufacturing Ltd
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    • B41P2213/70Driving devices associated with particular installations or situations
    • B41P2213/73Driving devices for multicolour presses
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 減速装置を使用する場合であっても、主機と
従機の原点合わせを位相ずれを発生させること無く確実
に行い、高精度の同期制御を可能とすること。 【解決手段】 主機電動機Imのロータリーエンコーダ
ーRmの出力と主機機械軸原点検出器Lmの出力から、
位相検出器27、33により主機の電動機軸と機械軸の
位相を常時検出する。また、従機電動機Is1のロータリ
ーエンコーダーRs1の出力と従機機械軸原点検出器Ls1
の出力から、位相検出器29、35により従機の電動機
軸と機械軸の位相を常時検出する。そして、機械軸位相
偏差検出器36により主機の機械軸と従機の機械軸の位
相偏差を求め、また、電動機軸位相偏差検出器30によ
り、主機の電動機軸と従機の電動機軸の位相偏差を求
め、その出力に基づき、主機と従機の機械軸の原点合わ
せを行い、引き続き主機と従機の電動機軸の原点合わせ
を行って主機と従機の同期制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は樹脂や金属の延伸加
工装置、搬送装置、輪転機などに適用される同期制御装
置に関し、特に、主機と複数の従機とからなる電動機も
しくは該電動機により駆動されるそれぞれの機械軸の回
転位相および回転速度を精度よく同期駆動させる原点合
わせ機能を備えた同期制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明に係わる従来のシャフト有り輪転
機の例を図23(a)、(b)に示す。図23(a) は
従来の輪転機の駆動系統を説明する図であり、100は
メインシャフト、101は電動機、102はサブシャフ
ト、103は伝達装置または減速装置、104は給紙
部、105は印刷部、106(イエロー)、107(シ
アン)、108(マゼンダ)、109(ブラック)はカ
ラーの印刷部、110は走行紙、111は折部である。
【0003】図23(a) において各走行紙110は給
紙部104より、印刷部105〜109で印刷され折部
に集まり折り畳まれる。ここで従来の輪転機において
は、前記印刷部105〜109、折部111は複数の電
動機により駆動されるメインシャフト100、サブシャ
フト102により機械的に結合され同期駆動されてい
る。図23(b) は印刷部105〜109を模擬的に示
すもので、インキ着けローラ105aからインキが版胴
105bに装着された刷版の画像部に供給される。刷版
の画像部に供給されたインキは、ブランケット胴105
cに装着されたブランケット面に転写された後、走行紙
105dに印刷される。各走行紙は折部111におい
て、各紙面の印刷位置が精度良く合っている必要があ
る。また、印刷部106〜109はカラー印刷を行うも
のであり、一般に20〜30μmの印刷ずれがあると人
の視覚では色ずれと認識され、特にカラーの印刷部10
6〜109は相互に極めて精度良く印刷位置が合ってい
なければならない。
【0004】本発明は上記のような従来、シャフトによ
り駆動されていた輪転機に替わり、複数の電動機を極め
て精度良く同期駆動することにより、シャフトを必要と
しないシャフトレス輪転機をも可能とするものである。
従来用いられている主機と従機からなる電動機もしくは
該電動機により駆動される同期制御装置を以下に示す。
図24はその一例を示す構成図であり、 説明を容易とす
るため複数の電動機の同期制御において主機と1台の従
機の例を示す。
【0005】図24において、0は主機、1は従機、0
1は速度設定器、Cmは主機制御装置、11は速度設定
検出器、12は速度フィードバック検出器、13はゲイ
ンアンプ、Amは主機駆動装置、Imは主機電動機、R
mは主機ロータリエンコーダー、Kmは主機機械軸、C
s1は従機1の従機制御装置、21、23、26、28
は受信インターフェイス、22は速度設定検出器、24
は速度フィードバック検出器、25はゲインアンプ、2
7は主機電動機軸位相検出器、29は従機電動機軸位相
検出器、30は電動機軸位相偏差検出器、31はゲイン
アンプ、40は同期制御入りのスイッチ、As1は従機
駆動装置、Is1は従機電動機、Rs1は従機ロータリ
ーエンコーダー、Ks1は従機機械軸である。上記主機
ロータリーエンコーダーRmと上記従機ロータリーエン
コーダーRs1は、回転に比例したパルスを発生するA
相、B相の出力と1回転に1つのパルスを発生するZ相
の出力を有するものである。
【0006】図24において、速度設定器01からの信
号は主機制御装置Cmの速度設定検出器11に送られ
る。速度フィードバック検出器12は主機0の主機電動
機Imに付属する主機ロータリーエンコーダーRmより
出力されるA相、B相信号より速度フィードバックを検
出する。前記速度設定検出器11と前記速度フィードバ
ック検出器12の出力信号は演算されゲインアンプ13
を介し主機駆動装置Amに与えられ、該主機駆動装置A
mは速度制御により主機電動機Imを駆動し主機機械軸
Kmが駆動されることとなる。
【0007】また、前記主機ロータリーエンコーダーR
mのA相、B相出力信号は、従機1の従機制御装置Cs
1の受信インターフェイス21を介して速度設定検出器
22に送られ該速度設定検出器22で従機1の速度設定
を検出する。一方、従機電動機Is1に付属する従機ロ
ータリーエンコーダーRs1より出力されるA相、B相
出力信号は、従機制御装置Cs1の受信インターフェイ
ス23を介して速度フィードバック検出器24に送られ
該速度フィードバック検出器24で従機電動機Is1の
速度フィードバックを検出する。速度設定検出器22と
速度フィードバック検出器24の出力信号は演算されゲ
インアンプ25を介して従機駆動装置As1に与えら
れ、該従機駆動装置As1は従機電動機Is1を主機電
動機Imに対し同調制御にて駆動し、主機機械軸Kmと
従機機械軸Ks1は同調して駆動されることとなる。
【0008】一方、従機制御装置Cs1の主機電動機軸
位相検出器27は、前記受信インターフェイス21より
の主機電動機Imの回転に伴い出力されるA相、B相パ
ルスを積算し、受信インターフェイス26を介して入力
される主機電動機Imの1回転に1つのパルスを発生す
るZ相信号によりクリアーされるものである。これによ
り前記主機電動機軸位相検出器27は主機電動機および
主機機械軸の回転位相をパルス数で常時検出するもので
ある。同様に、従機電動機軸位相検出器29は前記受信
インターフェイス23よりの従機電動機Is1の回転に
伴い出力されるA相、B相パルスを積算し、受信インタ
ーフェイス28を介して入力される従機電動機Is1の
1回転に1つのパルスを発生するZ相信号によりクリア
ーされ、これにより前記従機電動機軸位相検出器29は
従機電動機および従機機械軸の回転位相をパルス数で常
時検出するものである。そして、前記主機電動機軸位相
検出器27の出力と前記従機電動機軸位相検出器29の
出力は、電動機軸位相偏差検出器30に入力され該電動
機軸位相偏差検出器30にて位相偏差が演算され出力す
ることとなる。該位相偏差はゲインアンプ31を通り、
同期制御が入りのとき閉となるスイッチ40を経て補正
として前記速度設定検出器22の出力に加減算され同期
制御を行うに至る。
【0009】ここで、従来の電動機軸位相偏差検出器3
0が出力する位相偏差について図26により説明する。
図26において、X軸は主機電動機Imと従機電動機I
s1の回転数差、Y軸は電動機軸位相偏差検出器30の
出力する位相偏差を角度に換算して示す。また図26−
Aにおいて、円aは主機機械軸Kmを模擬的に示し線分
z1は主機ロータリーエンコーダーRmのZ相の位置を
前記円a上に投射する。また、主機機械軸Kmを表す前
記円aの中心よりX軸+方向を位相=0°、Y軸+方向
を位相=+90゜、X軸一方向を位相=+180゜、Y
軸一方向を位相=+270゜とし、本願では反時計方向
を電動機の正転方向とする。同様に図26- Bにおい
て、円bは従機機械軸Ks1を、z1は従機ロータリー
エンコーダーRs1のZ相を示す。
【0010】図26−AとBは主機機械軸Kmが従機機
械軸Ks1より90°遅れの場合を示し、位相偏差はP
点に表わすとおり−90°となる。また図26−CとD
は主機機械軸Kmが従機機械軸Ks1より90°進みの
場合を示し、位相偏差はQ点に表わすとおり+90°と
なる。さらに、図26−EとFは主機機械軸Kmが従機
機械軸Ks1より270°進みの場合を示すが、図26
−Eに示すとおり主機機械軸Kmが90°遅れとした方
が位相偏差が小さく、R点に表すとおりとなる。かよう
に従来、回転体の位相偏差は−180°から+180°
の範囲で検出することが通常行われており、図24の電
動機軸位相偏差検出器30の出力の特性は図26に示す
通りとなる。
【0011】次に、図24の作用を図25を参照して説
明する。図25−Aおいて、図26−Aと同様に円aは
主機機械軸Kmを、線分z1は主機ロータリーエンコー
ダーRmのZ相の位置を示し、図25−Bにおいても、
円bは従機機械軸Ks1を、線分z1は従機ロータリー
エンコーダーRs1のZ相の位置を示す。また、図25
のC27は主機電動機軸位相検出器27の出力を角度に換
算して、C29は従機電動機軸位相検出器29の出力を角
度に換算して時間的推移を示すものである。
【0012】図25−Aは、時刻t1における主機機械
軸Kmの位相が例えば0゜の状態、図25−Bは時刻t
1における従機機械軸Ks1の位相が例えば+270゜の
状態を示す。さらに、図25の主機電動機軸位相検出器
27の出力C27と従機電動機軸位相検出器29の出力C
29について、時刻t1においてC27=0°は図25−A
と対応し、C29=+270°は図25−Bと対応するも
のである。時刻t1においては、従機電動機Is1は主
機電動機Imと同調制御(従機電動機Is1の速度が主
機電動機Imの速度に一致するように制御)で運転し、
時刻t2においてスイッチ40が閉となり同期制御をO
Nとするものである。この時刻t2において、図25−
Cの主機機械軸Kmの位相は例えば+225゜、図25
−Dの従機機械軸Ks1の位相は例えば+135゜であ
るとすれば、このときの電動機軸位相偏差検出器30が
検出する位相偏差は角度に換算したΔθt2を用いれば、
以下のようになる。 Δθt2=225−135=90゜…(1)
【0013】時刻t2以降は、スイッチ40が閉となり
同期制御がONとなって原点合わせを開始し、上記
(1)式と同様に検出した位相偏差を常時補正とするこ
とにより、時刻t2以降は従機電動機軸位相検出器29
は主機電動機軸位相検出器27の出力に近づくよう図2
5のC29、C27に示す位相の変化をし、時刻t3で原点
合わせを完了し同期制御に移行することとなる。図25
−E、Fは時刻t4で主機と従機が同期している状態を
示し、図25−Iは同期に至ったため主機電動機軸位相
検出器27と従機電動機軸位相検出器29の出力がほぼ
重なっていることを模擬的に示すものである。そして図
24では、主機0と従機1はそれぞれ主機電動機軸位相
検出器27と従機電動機軸位相検出器29により絶対位
置を検出し、この2つの位相検出器より位相偏差を検出
するもので、本発明では絶対位相偏差補正方式と呼称す
る。このような絶対位相偏差補正方式では同期制御を行
うとき、主機機械軸KmとKs1がいかなる位相にあっ
ても、他の手段を必要とすることなく原点合わせが可能
である。なお、以下では目的とする同期制御精度を±ε
2 パルスとすれば、同期制御がONとなってから、位相
偏差が目的とする±ε2 (例えば±ε2 =±5)パルス
以内になるまでを原点合わせと称す。
【0014】ここで、 電動機と機械軸を連結して使用す
るとき、装置の構造、スペースあるいは電動機の容量な
どにより減速装置を用いることが多い。この減速装置を
使用した場合に従来の同期制御による同期制御装置につ
いて図27に示し、さらに図28、図29を参照して原
点合わせの動作を説明する。図27と前記図24との相
違は電動機と機械軸は減速装置Gm、Gs1によりそれ
ぞれ連結されていることであり、その他、図27におい
て図24に示したものと作用が同一のものには同符号を
付し説明は割愛する。図28は図27に示す従来の同期
制御装置において、同期制御を行うときの動作を説明す
る図であり、説明を容易にするため主機減速装置Gm、
従機減速装置Gs1の減速比1/NにおいてN=4とし
ている。
【0015】また、図28−Aにおいて、前記と同様、
円aは主機機械軸Kmを模擬的に示し、線分z1、z
2、z3、z4は主機ロータリーエンコーダーRmのZ
相の位置を上記円a上に投射し、線分z1を主機機械軸
の一周の基準として太線で示すものである。そして上記
円a内に記した1、2、3、4は主機電動機Imが4回
転で主機機械軸Kmが1回転することを表す。同様に、
図28−Bにおいて、円bは従機機械軸Ks1を、線分
z1、z2、z3、z4は従機ロータリーエンコーダー
Rs1のZ相の位置を、線分z1を従機機械軸の一周の
基準とし、、、、は従機電動機Is1が4回転
で従機機械軸Ks1が1回転することを表す。また、図
28のC27は主機電動機軸位相検出器27の出力を角度
に換算して、C29は従機電動機軸位相検出器29の出力
を角度に換算して時間的推移を示すものである。
【0016】図28において、主機電動機Imと従機電
動機Is1は始めは同調制御にて運転され、時刻t1に
おいてスイッチ40が閉となり同期制御をONとする。
この同期制御が開始する時刻t1において、図28−A
は主機機械軸Kmの位相(基準とするz1の位相)θm
は、例えば電動機軸でθm=+270°(機械軸では+
270°/4=+67.5°となる)とし、図28−B
は従機機械軸Ks1の位相(基準とするz1の位相)θ
s1が、例えば電動機軸でθs1=+180°(機械軸
では+180°/4=+45°となる)とし、それぞれ
図28の主機電動機軸位相検出器27の出力C27=+2
70°と従機電動機軸位相検出器29の出力C29=+1
80°に対応している。同期制御がONとなった時刻t
1以降は、C29はC27に近ずくように制御されやがて時
刻t2においてC27とC29は図28−Iに示すとおり重
なることとなる。この時刻t2において、図28−Cの
1、2、3、4と図28−Dの、、、は同じ位
置にあり正常に原点合わせを完了する。このように原点
合わせを正常に完了するときは、同期制御がONとなる
ときの主機機械軸Kmと従機機械軸Ks1の位相関係は
上記電動機軸のθmとθs1を用いれば、電動機軸でθ
m−θs1=270°−180°=90°であり、以下
の式が成立するとき、原点合わせが正常に完了する。 {同期制御ON時の位相偏差=|θm−θs1|}<180°…(2)
【0017】上記例は減速装置を設置したときも原点合
わせが正常に完了する例である。しかし、同期制御をO
Nにするときの主機機械軸Kmと従機機械軸Ks1の位
相関係は不定であり、このため原点合わせが失敗する場
合がありこれを図29により説明する。図29の同期制
御がONとなる時刻t1において、主機機械軸Kmは例
えば図29のA′の状態にあり主機機械軸Kmの位相は
電動機軸でθm=−90°(機械軸では−90°/4=
−22.5°となる)、従機機械軸Ks1は図29の
B' の状態にあり従機機械軸Ks1の位相は電動機軸で
θs1=+180°(機械軸では+180°/4=+4
5°となる)の場合である。時刻t1にてスイッチ40
が閉となり同期制御が0Nとなると、時刻t1以降は図
29のC29は図29のC27に近づくように制御され、や
がて時刻t3にて前記C27とC29は図29- Iに示すと
おり重なり原点合わせが完了することとなる。
【0018】ここで、時刻t3においては図29のC'
の" 2" と図29のD' の" " が同期しているもので
あり、これは主機電動機Imと従機機械軸Is1が同期
していても、機械軸では従機機械軸Ks1が主機機械軸
Kmより90゜進みの状態で原点合わせを完了している
こととなる。この場合において、図29で同期制御がO
Nとなるときの主機機械軸Kmと従機機械軸Ks1の位
相関係は電動機軸でθm−θs1=−90°−180°
=−270°であり、以下の式が成立するときは原点合
わせが失敗する。 180°≦{同期制御ON時の位相偏差=|θm−θs1|}…(3) すなわち、1/N(Nは正の整数)の減速装置を備える
同期制御装置において原点合わせを行うとき、同期制御
をONとするとき主機と従機の電動機の位相差が前記
(2)式の関係にあるときは正常に原点合わせを行う
が、前記(3)式の関係にあるときは原点合わせにおい
て位相ずれを発生するものである。そして、減速比が例
えば1/N=1/4のとき従来の図27に示す同期制御
装置の原点合わせ方法では、90゜、180゜、270
゜の位相ずれを発生し得る。一般的に言えば減速比1/
Nにおいては、次の(4)式に示すいずれかの位相ずれ
が発生する。
【0019】 360゜/N または (360゜×2)/N または : {360゜×(N−1)}/N …(4)
【0020】また、減速装置がある場合、例えば特開平
6−311777号公報に示されるように以下の演算式
により同期制御を行う方法もある。 位置偏差ε=n1×N2/N1×1/Z−n2 …(5) 上記(5) 式においては、主機のエンコーダーの分解能
をN1、従機のエンコーダーの分解能をN2、主機と従
機の減速比をZ、n1、n2は制御装置の1スキャン当
たりに入力される主機と従機のロータリーエンコーダー
からのパルス数である。上記(5)式による同期制御
は、1スキャン当たりに入力される主機と従機の相対的
なパルス数差を検出し補正とするもので、ここでは相対
位相偏差補正方式と呼称する。上記相対位相偏差補正方
式では、速度を精度良く同調することは可能であるが、
原点合わせの仕組みを有するものではない。またノイズ
等により上記(5) 式のn1、n2が誤って検出すると
主機と従機の位相関係はずれ、このずれは積算される。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
同期制御装置においては、電動機と機械軸が減速装置に
よりそれぞれ連結されている場合、同期制御をONとす
るときの主機と従機の電動機の位相差によっては、原点
合わせが失敗する場合があった。本発明は上述した点に
鑑みて創案されたものであって、その目的とするところ
は、減速装置を使用する場合であっても、主機と従機の
機械軸の原点合わせを位相ずれを発生すること無く、ま
た主機と従機が低速、高速運転中においても、あるいは
加速、減速中を問わず確実に原点合わせを行い、連続し
て速やかに高精度の同期制御に至らしめることを可能と
することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記課題を本発明におい
ては、次のように解決する。 (1)本発明の請求項1の発明は、主機と従機からなる
電動機もしくは該電動機により駆動されるそれぞれの機
械軸の回転速度および回転位相を精度よく同期させる同
期制御装置であって、前記主機電動機と前記主機機械軸
は減速比1/N(Nは正の整数)の減速装置で連結さ
れ、また前記従機電動機と前記従機機械軸は減速比1/
N(Nは正の整数)の減速装置で連結され、前記主機電
動機は主機ロータリーエンコーダーを付属し、前記主機
機械軸に該機械軸の1回転を検出する主機機械軸原点検
出器を備え、また前記従機電動機は従機ロータリーエン
コーダーを付属し、前記従機機械軸に該機械軸の1回転
を検出する従機機械軸原点検出器を備え、従機に、前記
主機ロータリーエンコーダーから出力される信号により
主機電動機の速度を常時検出する速度設定検出器と、前
記主機ロータリーエンコーダーの出力により主機電動機
の回転位相を常時検出し、主機ロータリーエンコーダー
が1回転する毎にクリアーされる主機電動機軸位相検出
器と、前記主機ロータリーエンコーダーの出力に基づき
主機機械軸の回転位相を常時検出し、前記主機機械軸原
点検出器の出力によりクリアーされる主機機械軸位相検
出器と、前記従機ロータリーエンコーダーから出力され
る信号により従機電動機のフィードバック速度を常時検
出する速度フィードバック検出器と、前記従機ロータリ
ーエンコーダーの出力により従機電動機の回転位相を常
時検出し、従機ロータリーエンコーダーが1回転する毎
にクリアーされる従機電動機軸位相検出器と、前記従機
ロータリーエンコーダーの出力に基づき従機機械軸の回
転位相を常時検出し、前記従機機械軸原点検出器の出力
によりクリアーされる従機機械軸位相検出器と、前記主
機機械軸位相検出器および前記従機機械軸位相検出器の
出力を演算して機械軸の位相偏差を出力する機械軸位相
偏差検出器と、前記主機電動機軸位相検出器および前記
従機電動機軸位相検出器の出力を演算して電動機軸の位
相偏差を出力する電動機軸位相偏差検出器を設ける。そ
して、主機と従機の原点合わせに際し、まず、前記機械
軸位相偏差検出器、速度設定検出器および速度フィード
バック検出器の出力に基づき主機と従機の機械軸の原点
合わせを行ない、主機と従機の電動機軸位相偏差が所定
の位相偏差以内(例えば電動機軸の±1/2回転)にな
ったとき、連続して前記電動機軸位相偏差検出器、速度
設定検出器および速度フィードバック検出器の出力に基
づき主機と従機の電動機軸の原点合わせを行い主機と従
機の同期制御を行う。すなわち、本発明の請求項1の発
明は、主機と従機の電動機軸と機械軸の間に減速装置が
設けられている場合、主機については、主機電動機に付
属した1つのロータリーエンコーダーの出力と主機機械
軸原点検出器の出力により主機の機械軸と電動機軸の2
つの位相を検出する位相検出器を設け、また従機につい
ても同様に従機電動機に付属した1つのロータリーエン
コーダーの出力と従機機械軸原点検出器の出力から従機
の機械軸と電動機軸の2つの位相を検出する位相検出器
を設け、また、上記主機の機械軸と従機の機械軸の位相
偏差を求める機械軸位相偏差検出器と、主機の電動機軸
と従機の電動機軸の位相偏差を求める電動機軸位相偏差
検出器を設ける点を特徴とするものである。そして、上
記機械軸位相偏差検出器と、電動機軸位相偏差検出器に
より機械軸の位相偏差、電動機軸の位相偏差を求め、機
械軸位相偏差検出器の出力と、速度設定検出器および速
度フィードバック検出器の出力の偏差との和が小さくな
るように制御して、主機と従機の機械軸の原点合わせを
行い、主機と従機の電動機軸位相偏差が所定の位相偏差
以内(例えば電動機軸の±1/2回転)になったとき、
引き続き前記電動機軸位相偏差検出器の出力と、速度設
定検出器および速度フィードバック検出器の出力の偏差
との和が小さくなるように制御して主機と従機の電動機
軸の原点合わせを行う。これにより、減速装置を有する
場合でも原点合わせを従機電動機軸で360°/N、
(360°×2)/N、・・・・{360°×(N−
1)}/N(Nは正の整数)のいずれかの位相ずれを発
生することなく、低速から高速までいかなる速度におけ
る運転中であっても、また加速、減速中を問わず原点合
わせを行なった後、連続して高精度の同期制御を開始す
ることができる。なお、上記ロータリーエンコーダーと
して、インクリメンタル方式のものを用いる場合には、
上記主機と従機の機械軸と電動機軸の2つの位相を検出
する位相検出器として、積算カウンターを用い、電動機
軸位相検出器については、該積算カウンターによりロー
タリーエンコーダーから出力されるパルス信号をカウン
トし、ロータリーエンコーダーが1回転する毎に出力さ
れるZ相パルスにより上記積算カウンターをクリアーす
る。また、機械軸位相検出器については、上記積算カウ
ンターによりロータリーエンコーダーから出力されるパ
ルス信号をカウントし、機械軸原点検出器の出力により
該積算カウンターをクリアーする。また、上記ロータリ
ーエンコーダーとして、アブソリュート方式のものを用
いる場合には、上記主機と従機の機械軸と電動機軸の2
つの位相を検出する位相検出器としてレジスターを用
い、電動機軸位相検出器については、アブソリュート方
式のロータリーエンコーダーから出力される回転角度に
対応した信号を常時上記レジスターにセットする。ま
た、機械軸位相検出器については、上記レジスターによ
り、上記ロータリーエンコーダーから出力される回転角
度に対応した信号の差分を累積し、機械軸原点検出器の
出力により該レジスターをクリアーする。これにより、
主機と従機の電動機軸と機械軸の回転位相を常時精度よ
く検出することができる。
【0023】(2)本発明の請求項2の発明は、上記請
求項1の発明において、前記機械軸位相偏差検出器の出
力に、機械軸と電動機軸のずれに相当した位相シフト量
を加減算する、位相シフターを設け、前記機械軸位相偏
差検出器、速度設定検出器および速度フィードバック検
出器の出力に基づき主機と従機の機械軸の原点合せを行
なった後、主機と従機の電動機軸の原点合わせを行うに
際し、上記位相シフターにより機械軸と電動機軸のずれ
を打ち消すことにより、主機と従機の電動機軸の原点合
わせにショックレスに移行させるようにしたものであ
る。すなわち、主機については前記主機ロータリーエン
コーダーのZ相と主機機械軸原点の位置関係が任意であ
っても、また従機については前記従機ロータリーエンコ
ーダーのZ相と従機機械軸原点の位置関係が任意であっ
ても、位相シフターにより補正を行うことができるの
で、ショックレスで同期制御に至らしめることができ
る。 (3)本発明の請求項3の発明は、主機と従機からなる
電動機もしくは該電動機により駆動されるそれぞれの機
械軸の回転速度および回転位相を精度よく同期させる同
期制御装置であって、前記主機電動機と前記機械軸は減
速装置を設置することなく連結され、また前記従機電動
機と前記従機機械軸は減速比1/N(Nは正の整数)の
減速装置で連結され、前記主機電動機は主機ロータリー
エンコーダーを付属し、また前記従機電動機は従機ロー
タリーエンコーダーを付属し、前記主機ロータリーエン
コーダーの1回転当たりの出力パルス数もしくは1回転
における最大出力値は前記従機ロータリーエンコーダー
の1回転当たりの出力パルス数もしくは1回転における
最大出力値のN倍(Nは正の整数)であって、前記従機
機械軸に該機械軸の1回転を検出する従機機械軸原点検
出器を備え、従機には、前記主機ロータリーエンコーダ
ーから出力される信号により主機電動機の速度を常時検
出する速度設定検出器と、前記主機ロータリーエンコー
ダーの出力により主機電動機および主機機械軸の回転位
相を常時検出し、主機ロータリーエンコーダーが1回転
する毎にクリアーされる主機電動機軸位相検出器と、前
記従機ロータリーエンコーダーから出力される信号によ
り従機電動機のフィードバック速度を常時検出する速度
フィードバック検出器と、前記従機ロータリーエンコー
ダーの出力により従機電動機の回転位相を常時検出し、
従機ロータリーエンコーダーが1回転する毎にクリアー
される従機電動機軸位相検出器と、前記従機ロータリー
エンコーダーの出力に基づき従機機械軸の回転位相を常
時検出し、前記従機機械軸原点検出器の出力によりクリ
アーされる従機機械軸位相検出器と、前記主機電動機軸
位相検出器および前記従機機械軸位相検出器の出力を演
算して機械軸の位相偏差を出力する機械軸位相偏差検出
器と、前記主機電動機軸位相検出器と従機電動機軸位相
検出器がクリアーされる毎に計数値がインクリメント、
デクリメントもしくは上記減速比により定まる所定の値
にセットされ、従機電動機軸の回転位相を上記主機機械
軸の回転位相に対応した値に変換するための係数値を出
力する主機オーバーカウンターと従機オーバーカウンタ
ーと、前記主機電動機軸位相検出器と前記従機電動機軸
位相検出器の出力、および前記主機オーバーカウンター
と前記従機オーバーカウンターの出力を演算して主機と
従機の電動機軸の位相偏差を出力する電動機軸位相偏差
検出器を設ける。そして、主機と従機の原点合わせに際
し、まず、前記機械軸位相偏差検出器、速度設定検出器
および速度フィードバック検出器の出力に基づき主機と
従機の機械軸の原点合わせを行ない、主機と従機の電動
機軸位相偏差が所定の位相偏差以内になったとき、前記
主機オーバーカウンターと従機オーバーカウンターを、
主機電動機軸位相検出器と従機電動機軸位相検出器の位
相関係に応じた所定の値に初期化した後、連続して前記
電動機軸位相偏差検出器、速度設定検出器および速度フ
ィードバック検出器の出力に基づき主機と従機の電動機
軸の原点合わせを行って、主機と従機の同期制御を行
う。すなわち、本発明の請求項3の発明は、従機の電動
機軸と機械軸の間に減速装置が設けられている場合、主
機については、主機電動機に付属した1つのロータリー
エンコーダーの出力により主機の機械軸(すなわち電動
機軸)の位相を検出する位相検出器を設け、また従機に
ついては、従機電動機に付属した1つのロータリーエン
コーダーの出力と従機機械軸原点検出器の出力により従
機の機械軸と電動機軸の2つの位相を検出する位相検出
器を設け、上記主機の機械軸(電動機軸)と従機の機械
軸の位相偏差を求める機械軸位相偏差検出器を設けると
ともに、従機電動機軸の回転位相を従機機械軸の回転位
相に相当した位相に変換するための係数値を出力する主
機オーバーカウンターと従機オーバーカウンターと、主
機の電動機軸と従機の電動機軸の位相偏差を求める電動
機軸位相偏差検出器を設け、電動機軸位相偏差検出器に
おいて、該オーバーカウンターのカウント値と、前記主
機の電動機軸の位相を検出する電動機軸位相検出器と、
従機の電動機軸の位相を検出する電動機軸位相検出器の
出力を演算し、主機電動機軸の回転位相と従機電動機軸
の回転位相との偏差を求めることを特徴とするものであ
る。そして、上記機械軸位相偏差検出器と、電動機軸位
相偏差検出器により機械軸の位相偏差、電動機軸の位相
偏差を求め、機械軸位相偏差検出器の出力、速度設定検
出器および速度フィードバック検出器の出力の偏差との
和が小さくなるように制御して、主機と従機の機械軸の
原点合わせを行い、主機と従機の電動機軸位相偏差が所
定の位相偏差以内(例えば電動機軸の±1/2回転)に
なったとき、引き続き前記電動機軸位相偏差検出器の出
力と、速度設定検出器および速度フィードバック検出器
の出力の偏差との和が小さくなるように制御して主機と
従機の電動機軸の原点合わせを行う。これにより、従機
のみに減速装置が設けられている場合であっても、請求
項1の発明と同様、従機電動機軸で360°/N、(3
60°×2)/N、・・・・{360°×(N−1)}
/N(Nは正の整数)のいずれかの位相ずれを発生する
ことなく、低速から高速までいかなる速度における運転
中であっても、また加速、減速中を問わず原点合わせを
行なった後、連続して高精度の同期制御を開始すること
ができる。なお、上記ロータリーエンコーダーとして、
インクリメンタル方式を用いる場合には、請求項1の発
明と同様、位相検出器として積算カウンターを用い、ア
ブソリュート方式を用いる場合には、請求項1の発明と
同様、レジスター等を用いればよい。
【0024】(4)本発明の請求項4の発明は、請求項
3の発明において、前記主機オーバーカウンターと前記
従機オーバーカウンターを次のように初期化するように
したものである。すなわち、電動機軸位相偏差が所定の
位相偏差以内になったとき、主機が進みのときは、前記
従機オーバーカウンターは前記主機電動機軸位相検出器
と前記従機電動機軸位相検出器の出力に応じて0、1・
・・(N−1)または−1に初期化し、前記主機オーバ
ーカウンターは0に初期化し、従機が遅れのときは、前
記従機オーバーカウンターは前記主機電動機軸位相検出
器と前記従機電動機軸位相検出器の出力に応じて0、1
・・・(N−1)またはNに初期化し、前記主機オーバ
ーカウンターは0に初期化するようにしたものである。
上記初期化を行うことにより、電動機軸位相偏差検出器
において、従機電動機軸の回転位相を上記主機機械軸の
回転位相に対応した値に変換し、電動機軸の回転位相偏
差を求めることができるようになる。 (5)本発明の請求項5の発明は、請求項3または請求
項4の発明において、前記主機オーバーカウンターと前
記従機オーバーカウンターの計数を同期制御中に次のよ
うに更新するようにしたものである。すなわち、同期制
御中において、前記主機電動機軸位相検出器の出力がク
リアーされるとき、前記従機オーバーカウンターがN以
上であれば該従機オーバーカウンターをN減算し、前記
従機オーバーカウンターがN未満であれば前記主機オー
バーカウンターを1加算し、前記従機電動機軸位相検出
器の出力がクリアーされるとき、前記従機オーバーカウ
ンターが(N−1)以上であれば該従機オーバーカウン
ターを(N−1)減算すると共に前記主機オーバーカウ
ンターを1減算し、前記従機オーバーカウンターが(N
−1)未満であれば該従機オーバーカウンターを+1加
算する。 上記更新を行うことにより、電動機軸位相偏
差検出器において、電動機軸の回転位相偏差を求めるこ
とができるようになる。 (6)本発明の請求項6の発明は、請求項3、4、5の
発明において、前記主機電動機と主機ロータリーエンコ
ーダーに換え、前記従機ロータリーエンコーダーの1回
転当たりパルス数のN倍のパルス数でクリアーする位相
発生器及び該位相発生器の出力を入力する送信器を備え
た集中制御装置と、従機の制御装置に前記送信器の出力
を入力する受信器とを設け、該受信器の受信データより
速度設定信号と主機電動機軸位相信号を常時検出するよ
うしたものである。すなわち、集中制御装置に電子的に
構成された位相発生器を設けることにより、安定した位
相信号を発生させることができ、従機電動機を精度よく
同期制御することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 (1)実施例1 図1は本発明の第1の実施例を示す構成図であり、本実
施例は主機と従機にそれぞれ減速装置が設けられた場合
の実施例を示している。また、図2、図3は図1の原点
合わせの説明図、図4(a)、(b)は図1の位相シフ
ターの動作説明図、図5は図1においてロータリーエン
コーダーとしてアブソリュート型エンコーダーを用いた
例、図6は図1をシャフトレス輪転機に適用した例であ
り、図1〜図4は請求項1、2の発明に対応している。
なお、以下の説明では、説明を容易にするために主機と
2台の従機で本発明による原点合わせと同期制御の例を
示すが複数台の電動機の場合も同様である。
【0026】以下、本発明の第1の実施例について説明
する。図1において、0は主機であり、Cmは主機制御
装置、01は速度設定器、11は速度設定検出器、12
は速度フィードバック検出器、13はゲインアンプ、A
mは主機駆動装置、Imは主機電動機、Rmは主機電動
機Imに付属する主機ロータリーエンコーダー、Kmは
主機機械軸である。主機電動機Imの軸と主機機械軸K
mの間には主機減速装置Gmが設けられている。また、
1、2は従機であり、Cs1は従機1の従機制御装置、
21、23、26、28は受信インターフェイス、22
は速度設定検出器、24は速度フィードバック検出器、
25はゲインアンプ、27は主機電動機軸位相検出器で
あり、積算カウンターから構成され、主機0のロータリ
ーエンコーダーRmが出力するA相、B相パルスをカウ
ントし、上記ロータリーエンコーダーRmが出力するZ
相パルスによりクリアーされる。
【0027】29は従機電動機軸位相検出器であり、積
算カウンターから構成され、従機1のロータリーエンコ
ーダーRs1が出力するA相、B相パルスをカウントし、
上記ロータリーエンコーダーRs1が出力するZ相パルス
によりクリアーされる。30は上記位相検出器27、2
9の出力の差を求める電動機軸位相偏差検出器、31は
ゲインアンプ、As1は従機駆動装置、Is1は従機電
動機、Rs1は従機電動機Is1に付属する従機ロータ
リーエンコーダー、Ks1は従機機械軸である。従機電
動機Is1の軸と従機機械軸Ks1の間には従機減速装置G
s1が設けられている。上記主機ロータリーエンコーダー
Rmと上記従機ロータリーエンコーダーRs1は、回転
に比例したパルスを発生するA相、B相の出力と1回転
に1つのパルスを発生するZ相の出力を有する。
【0028】また、32は受信インターフェイス、33
は主機機械軸位相検出器であり、積算カウンターから構
成され、主機0のロータリーエンコーダーRmが出力す
るA相、B相パルスをカウントし、主機0の機械軸原点
検出器Lmの出力によりクリアーされる。34は受信イ
ンターフェイス、35は従機機械軸位相検出器であり、
積算カウンターから構成され、従機1のロータリーエン
コーダーRs1が出力するA相、B相パルスをカウントし
従機1の機械軸原点検出器Ls1の出力によりクリアーさ
れる。36は機械軸位相偏差検出器であり、上記主機機
械軸位相検出器33と従機機械軸位相検出器35の出力
の差を求める。37はゲインアンプ、38は後述する位
相シフター、39は原点合わせ検出器であり、後述する
ように位相偏差が±ε1 以内になると、スイッチ41を
閉じスイッチ42を開く。Omは主機機械軸原点、Os
1は従機機械軸原点、Lmは主機機械軸原点検出器、L
s1は従機機械軸原点検出器である。従機2の従機制御
装置Cs2も上記従機1の従機制御装置Cs1と同様の
構成を備えている。以下の説明では従機1について説明
するが、従機2においても同様の動作をする。
【0029】図1において、速度設定器01からの信号
は主機制御装置Cmの速度設定検出器11に送られる。
速度フィードバック検出器12は主機0の主機電動機I
mに付属する主機ロータリーエンコーダーRmより出力
されるA相、B相信号より速度フィードバックを検出す
る。前記速度設定検出器11と前記速度フィードバック
検出器12の出力信号は演算され、その偏差がゲインア
ンプ13を介し主機駆動装置Amに与えられ、該主機駆
動装置Amは主機電動機Imを駆動する。これにより、
主機電動機Imが速度設定器01からの速度設定値に一
致するように速度制御され、主機機械軸Kmが駆動され
る。
【0030】また、前記主機ロータリーエンコーダーR
mのA相、B相出力信号は、従機1の従機制御装置Cs
1の受信インターフェイス21を介して速度設定検出器
22に送られ該速度設定検出器22で従機1の速度設定
を検出する。一方、従機電動機Is1に付属する従機ロ
ータリーエンコーダーRs1より出力されるA相、B相
出力信号は、従機制御装置Cs1の受信インターフェイ
ス23を介して速度フィードバック検出器24に送られ
該速度フィードバック検出器24で従機電動機Is1の
速度フィードバックを検出する。速度設定検出器22と
速度フィードバック検出器24の出力信号は演算され、
その偏差がゲインアンプ25を介して従機駆動装置As
1に与えられる。該従機駆動装置As1は従機電動機I
s1を駆動して、従機電動機Is1が上記速度設定検出
器22からの速度設定値に一致するように制御される。
これにより、従機電動機Is1は、主機電動機Imに対
し同調制御にて駆動され、主機機械軸Kmと従機機械軸
Ks1は同調して駆動されることとなる。
【0031】一方、従機制御装置Cs1の主機電動機軸
位相検出器27は、前記受信インターフェイス21より
の主機電動機Imの回転に伴い出力されるA相、B相パ
ルスを積算し、受信インターフェイス26を介して入力
される主機電動機Imの1回転に1つのパルスを発生す
るZ相信号によりクリアーされる。すなわち、前記主機
電動機軸位相検出器27は主機電動機Imの回転位相を
パルス数で常時検出する。同様に、従機電動機軸位相検
出器29は前記受信インターフェイス23よりの従機電
動機Is1の回転に伴い出力されるA相、B相パルスを
積算し、受信インターフェイス28を介して入力される
従機電動機Is1の1回転に1つのパルスを発生するZ
相信号によりクリアーされる。すなわち、前記従機電動
機軸位相検出器29は従機電動機Is1の回転位相をパ
ルス数で常時検出する。そして、前記主機電動機軸位相
検出器27の出力と前記従機電動機軸位相検出器29の
出力は、電動機軸位相偏差検出器30に入力され該電動
機軸位相偏差検出器30にて位相偏差が演算され出力す
ることとなる。該位相偏差はゲインアンプ31を通り、
同期制御が入りのとき開となるスイッチ41を経て補正
信号として前記速度設定検出器22の出力に加減算され
る。
【0032】一方、図1において、主機0の機械軸Km
に取り付けられている主機機械軸原点Omと主機機械軸
原点検出器Lmにより主機機械軸Kmの1回転に1パル
スの主機機械軸原点信号を検出し、該信号は従機1の従
機制御装置Cs1の受信インターフェィス32へ送られ
る。従機1の制御装置Cs1において、主機機械軸位相
検出器33は主機ロータリーエンコーダーRmが回転に
比例して出力するA相、B相信号を入力インターフェイ
ス21を介して入力、積算し、前記受信インターフェイ
ス32を介して入力される主機機械軸原点信号にてクリ
アーされる。すなわち前記主機機械軸位相検出器33は
主機機械軸Kmの回転位相を常時検出するものである。
同様に図1で、従機機械軸Ks1に取り付けられている
従機機械軸原点Os1と従機機械軸原点検出器Ls1に
より従機機械軸の1回転に1パルスの従機機械軸原点信
号を検出し、該信号は従機制御装置Cs1の受信インタ
ーフェィス34へ送られる。そして、従機機械軸位相検
出器35は従機ロータリーエンコーダーRs1が回転に
比例して出力するA相、B相信号を入力インターフェイ
ス23を介して入力、積算し、前記受信インターフェイ
ス34を介して入力される従機機械軸原点信号にてクリ
アーされる。すなわち前記従機機械軸位相検出器35は
従機1の従機機械軸Ks1の回転位相を常時検出すもの
である。
【0033】主機機械軸位相検出器33の出力と従機機
械軸位相検出器35の出力は、機械軸位相偏差検出器3
6に入力され該機械軸位相偏差検出器36にて主機機械
軸と従機機械軸の機械軸位相偏差が演算され、該機械軸
位相偏差はゲインアンプ37と原点合わせ検出器39に
入力される。該原点合わせ検出器39は、上記機械軸位
相偏差検出器36の機械軸位相偏差出力を監視し、目標
とする原点合わせ精度をε1 パルスとすれば、以下の
(6)式が成り立つとき、スイッチ41を開にするとと
もにスイッチ42を閉とする。 ε1 ≦|機械軸位相偏差検出器36の出力|…(6) これにより、上記機械軸位相偏差はゲインアンプ37を
介して速度設定検出器22の出力と加算され、加算結果
が速度フィードバック検出器24の出力と演算され、原
点合わせを行う。そして、この原点合わせの補正によ
り、下記の(7)式が成り立つと、原点合わせ検出器3
9は、スイッチ41を閉にするとともにスイッチ42を
開とし、電動機軸位相偏差検出器30等からなる系統に
より同期制御へ移行する。 |機械軸位相偏差検出器36の出力|<ε1 …(7)
【0034】次に、原点合わせの作用を図2、図3を参
照してさらに説明する。なお、図2、図3では説明が容
易となるよう主機減速装置Gmと従機減速装置Gs1の
減速比1/NにおいてN=4としている。図2、図3に
おいて、前記図28と同様、図2−Aにおいて円aは主
機機械軸Kmを模擬的に示し、該円a内に記した1、
2、3、4は主機電動機が4回転で主機機械軸Kmが1
回転することを表す。また、線分z1、z2、z3、z
4は主機ロータリーエンコーダーRmのZ相の位置を上
記円a上に投射し、線分z1を主機機械軸Kmの一周の
基準として太線で示す。そして図1の主機機械軸原点O
mと原点検出器Lmを図2−Aに示す。また、同様に図
2−Bは従機機械軸Ks1について円b、従機電動機の
回転を示す〜、Z相z1、z2、z3、z4を示
す。また、図1の従機機械軸原点Os1と原点検出器L
s1を図2−Bに示す。また、図3は各部の波形を図2
に対応させて示す(図2と図3に示す(1) 〜(4) の点線
がそれぞれ対応する)。
【0035】ここで、図2のC27は主機電動機軸位相検
出器27の出力を、C29は従機電動機軸位相検出器29
の出力を、C33は主機機械軸位相検出器33の出力を、
C35は従機機械軸位相検出器35の出力を、それぞれ角
度に換算して時間的推移を示すものである(これら検出
器27、29、33、35の出力は本来パルス数である
が図2では説明を容易とするため角度に換算しているの
で注意されたい)。また、図3−cは主機機械軸原点検
出器Lmが出力する機械軸原点信号を上記C33のクリア
ー動作と対比して示し、図3−dは主機ロータリーエン
コーダーRmのZ相信号の出力を上記C27のクリアー動
作と対比して示し、図3−e、fは主機ロータリーエン
コーダーRmのA、B相信号を表す。同様に、図3−g
は従機機械軸原点検出器Ls1が出力する機械軸原点信
号を上記C35のクリアー動作と対比して、図3−hは従
機ロータリーエンコーダーRs1のZ相信号の出力を上
記C29のクリアー動作と対比して示し、図3−i、jは
従機ロータリーエンコーダーRs1のA、B相信号を表
す。
【0036】ここで、図2−Aでは従来例で示した図2
9のA' と同じく主機機械軸Kmの位相θmは電動機軸
で−90°、図2−Bでは図29のB' と同じく従機機
械軸Ks1の位相θs1は電動機軸で+180°とし、
(θm−θs)=−270°で前記(3) 式の場合であ
る。また、図2−Aにおいて、主機機械軸Kmの真の主
機機械軸原点を主機電動機Imの回転を示す" 4" と"
1" 間の主機ロータリーエンコーダーのZ相位置(図2
−Aのz1で図示する位置)とし、主機機械軸原点Om
は電動機軸で30°(機械軸で30°/4=7.5°)
進みの位置に設置された例を示す。同様に、図2−Bに
おいて、従機機械軸Ks1の真の従機機械軸原点を従機
電動機Is1の回転を示す" " と" " 間の従機ロー
タリーエンコーダーのZ相位置(図2- Bのz1で図示
する位置)とし、従機機械軸原点Os1は電動機軸で3
0°(機械軸で7.5°)遅れの位置に設置された例を
示す。主機機械軸原点Omと従機機械軸原点Os1はそ
れぞれのロータリーエンコーダーとは別に設置されるも
ので、このような取り付け誤差を通常発生し得るもので
あり、主機機械軸原点の設置誤差をΔθm、従機機械軸
原点の設置誤差をΔθsとすれば上記の例では、下記
(8)式となる。 Δθm=+30°(電動機軸にて) Δθs=−30°(電動機軸にて)…(8)
【0037】つぎに図2、図3により、本実施例の原点
合わせについて説明する。ここで、主機0と従機1の電
動機を運転するとき、主機0と従機1は始めに同調制御
で運転し、時刻t1において主機機械軸Kmは例えば図
2−Aに示す位相で、従機機械軸Ks1は例えば図2−
Bに示す位相で原点合わせを開始するものとする。すな
わち時刻t1において、機械軸位相偏差検出器36の出
力と前記原点合わせ検出器39の原点合わせ精度ε1が
前記(6)式の大小関係にあるとき、前述のとおり原点
合わせ検出器39の作用によりスイッチ41が開になる
と共にスイッチ42が閉となり原点合わせを開始する。
そして図2の時刻t1〜t2に示すように、従機機械軸
位相検出器35の出力C35は主機機械軸位相検出器33
の出力C33に近づくよう制御され、このとき従機電動機
軸位相検出器29の出力C29は主機電動機軸位相検出器
27の出力C27に近づくこととなる。そして、時刻t2
において、機械軸位相偏差検出器36の出力と原点合わ
せ精度ε1が前記(7)式を満たすに至り、図1の電動
機位相偏差検出器30等からなる系統による同期制御へ
移行するものである。
【0038】この時刻t2においては、主機電動機Im
の図2−Cの" 1" に示す回転位置と従機電動機Is1
の図2−Dの" " に示す回転位置の偏差は図2に図示
するとおり電動機軸で±180°以内であるため前記
(2)式を満たしており、電動機軸位相偏差検出器30
等からなる系統により同期制御へ移行しても、従来例で
示した前記(4)式で示す位相ずれを生じること無く確
実に原点合わせを行うことができる。これにより、連続
して高精度の同期制御に移行することが可能となる。
【0039】ここで、原点合わせ精度ε1 パルスについ
て、該ε1 は従機ロータリーエンコーダーRs1の1回
転当たりのパルス数をRsmax、余裕係数をS(Sは1未
満とする)とすれば、下記(9)式で定める値とするも
のである。 ε1 =Rsmax×(180°/360°)×S…(9) しかし、前記(8)式の説明で示したとおり、主機機械
軸原点の設置誤差Δθmと従機機械軸原点の設置誤差Δ
θs1が実用上発生し得る。したがって、図1の機械軸
位相偏差検出器36の作用により仮に精度良く原点合わ
せが完了したときも、主機機械軸の真の機械原点と従機
機械軸の真の機械原点には(Δθm−Δθs1)の位相
ずれが残る。このΔθmとΔθs1によりさらに(9)
式を修正すると下記(10)式となる。そこで、このε
1 を目標とする原点合わせ精度とする。 ε1 =[Rsmax×{180°−(Δθm−Δθs1)}/360°]×S …(10) ここで、Rsmax:従機ロータリーエンコーダーRs1の
1回転当たりのパルス数、Δθm:主機機械軸原点の設
置誤差、Δθs1:従機機械軸原点の設置誤差、S:余
裕係数で1未満である。以上のように、機械軸位相偏差
検出器36等からなる系統の原点合わせ検出器39にお
ける原点合わせ精度ε1 を上記(10)式のものとする
ことにより、原点合わせモード1の終了時において電動
機軸における位相偏差が確実に180°未満となり、従
来例の(4)式に示す位相ずれを伴わない原点合わせを
実現することができる。
【0040】本発明の第1の実施例は、以上のように機
械軸位相偏差検出器36と電動機軸位相偏差検出器30
を具備することを特徴とし、減速装置を用いる場合で
も、該機械軸位相偏差検出器36等から構成される系統
で確実に原点合わせを行うことができる。すなわち、原
点合わせ精度ε1 を前記(9)式または前記(10)式
により定めることができ、1/Nの減速装置を用いると
きでも、360°/N、(360°×2)/N、・・・
・・{360°×(N−1)}/Nのいずれかの位相ず
れを発生することなく確実に原点合わせを行うことがで
きる。また、ロータリーエンコーダーは光学的、電子的
技術で精密に作られるものであり、しかも密閉構造とな
っており、これにより出力されるZ相信号は充分に信頼
性と精度の高いものである。一方、機械軸原点および機
械軸原点検出器は、別々に機械軸に設置され、密閉構造
となっているものではない。これにより、言わば粗調と
も言える原点合わせを、まず機械軸位相偏差検出器36
等から構成される系統で行い、引き続き電動機軸位相偏
差検出器30等から構成される系統で、信頼性と精度の
高い同期制御に移行する。上記の特徴により複数の電動
機が低速から高速までいかなる速度で運転中であって
も、あるいは加速、減速中であっても確実に原点合わせ
を行なった後、電動機を一旦停止させることなく連続し
て高精度の同期運転に至らしめることが可能となり、極
めて実用性の高いものである。
【0041】以上の説明では、図1に示す位相シフター
38について述べなかったが、位相シフター38を設け
ることにより、以下に説明するように図2の時間t2以
降の原点合わせをハンチングさせることなくスムースに
行わせることができる。なお、上記位相シフター38を
用いる実施例は、本願発明の請求項2に対応する。図
2、図3において、主機0と従機1は始めに同調制御で
運転され、時刻t1にて機械軸位相偏差検出器36等か
ら構成される系統で原点合わせを開始するものである。
すなわち原点合わせ検出器39の作用により図1のスイ
ッチ41が開となると同時にスイッチ42が閉となり、
機械軸位相偏差検出器36による原点合わせを行う(こ
れを原点合わせモード1という)。時刻t2において、
機械軸位相偏差が±ε1 以内となり前記(7)式を満た
すこととなり、原点合せ検出器39の作用によりスイッ
チ42は開となると同時にスイッチ41は閉となり、電
動機軸位相偏差検出器30等から構成される系統による
同期制御を行い、引き続き原点合わせを行う(以下、こ
れを原点合わせモード2という)。やがて、電動機軸位
相偏差検出器30等から構成される系統による同期制御
により、電動機軸位相偏差は目的とする±ε2 以内とな
り原点合わせは終了し、連続して高精度の同期制御モー
ドへと移行する(同期制御モード)。
【0042】ここで、原点合わせモード1は機械軸にお
ける同期制御であり、原点合わせモード2は電動機軸に
おける同期制御である。そして、前記(8)式で引用し
たΔθmとΔθs1を用いれば、Δθmは主機0におけ
る機械軸と電動機軸のずれであり、Δθs1は従機1に
おける機械軸と電動機軸のずれである。したがって、機
械軸(機械軸位相偏差検出器36)と電動機軸(電動械
軸位相偏差検出器30)のずれをΔθaとすれば、Δθ
aは次の(11)式となる。 Δθa=Δθm−Δθs1…(11) そして、上記原点合わせモード1から原点合わせモード
2への移行時に、該Δθaの補正のために図1の位相シ
フター38を用いれば、ハンチングさせることなく同期
制御モードに移行させることができる。
【0043】図4(a)、図4(b) は図1の実施例に
おいて原点合わせモード1、2から同期制御モードへ移
行するとき、従機1について主機0との電動機軸におけ
る位相偏差の推移を説明するものであり、図4(a) は
位相シフター38が無いとき、図4(b) は位相シフタ
ー38が有りのときを示す。そして、図4(a) 、図4
(b) の時刻t1、t2は図2の時刻t1、t2と同じ
タイミングを示し、時刻t3において目的とする同期位
相偏差±ε2以内となり同期制御モードとなるものであ
る。
【0044】はじめに図4(a) において、時刻t2に
て機械軸位相偏差検出器36の出力は±ε1 以内とな
り、電動機軸位相偏差検出器30等から構成される系統
による制御へ移行する。このとき、前記(11)式によ
る機械軸と電動機軸のずれΔθaがオフセットとして残
る。また図1において、機械軸位相偏差検出器36の出
力を入力とするゲインアンプ37は原点合わせのいわば
粗調を目的とするため比較的低いゲインに設定するもの
であり、一方、図1の電動機軸位相偏差検出器30の出
力を入力とするゲインアンプ31は、高精度な同期制御
を維持するため(例えば同期制御精度±ε2=±5パル
ス)に高いゲインに設定して使用するものである。これ
ゆえ、時刻t2以前においてはゲインアンプ37により
制御を行っていたものが、時刻t2以降はゲインの高い
ゲインアンプ31に制御が移行することにより、Δθa
がオフセットとして存在するため図4(a) に模擬的に
示すとおり時刻t2〜t3においてハンチングを生じる
かさらには制御不能となる。
【0045】そこで、図1に示すように位相シフター3
8を設け、該位相シフター38に機械軸と電動機軸のず
れΔθaを設定し、機械軸位相偏差検出器36の出力か
ら位相シフター38の出力を減算する。これにより該ず
れΔθaを解消することができる。すなわち、図4
(b) に示すように、位相シフター38の作用により機
械軸と電動機軸のずれΔθaがキャンセルされることと
なり、原点合わせ1から原点合わせ2に移行する際、主
機と従機の電動機軸のずれが±ε1となる。このため、
時刻t2以降においてハンチングが解消され原点合わせ
モード1から原点合わせモード2へ安定して移行させる
ことができる。以上のように位相シフター38を設ける
ことにより、機械軸と電動機軸のずれΔθaをキャンセ
ルできるので、電動機と機械軸に減速装置を設置すると
き、主機原点Om、従機原点Os1が、いかように設置
されていても、機械軸と電動機軸の位相ずれを解消する
ことが可能である。
【0046】なお、図1ではロータリーエンコーダーR
m、Rs1はインクリメンタル型エンコーダーを用いて
説明したが、アブソリュート型エンコーダーを使用して
も良いのは言うまでもない。図5にインクリメンタル型
エンコーダーの換わりにアブソリュート型エンコーダー
を用いた図1の変形例を示す。図5において、Abmは
主機電動機Imに付属するアブソリュート型のロータリ
ーエンコーダー(以下、単にアブソリュート型エンコー
ダーという)、Abs1は従機電動機Is1に付属する
アブソリュート型エンコーダーであり、アブソリュート
型エンコーダーAbm、Abs1はそれぞれ、その回転
角度に応じたデジタル信号を出力し、1回転する毎に出
力は0に戻る。主機電動機Imに付属するアブソリュー
ト型エンコーダーAbmの出力は、主機制御装置Cmの
差分レジスター112に送られる。差分レジスター11
2は、前回出力されたアブソリュート型エンコーダーA
bmの出力と今回出力されたアブソリュート型エンコー
ダーAbmの差分を出力する。すなわち、差分レジスタ
ー112は主機電動機Imの速度信号に相当した出力を
発生する。差分レジスター112の出力と、速度設定検
出器11の出力は演算され、ゲインアンプ13を介して
主機駆動装置Amに与えられる。これにより主機電動機
Imは、その速度が速度設定器10が出力する速度設定
値に一致するように制御される。
【0047】一方、主機電動機Imに付属するアブソリ
ュート型エンコーダーAbmの出力は、従機制御装置C
s1のインターフェィス121を介して、レジスター1
27、差分レジスター122、差分累算レジスター13
3に送られる。レジスター127は上記アブソリュート
型エンコーダーAbmから主機電動機Imの回転角度に
相当した信号が送られてくる毎にその値を保持する。ま
た、差分レジスター122は前回出力されたアブソリュ
ート型エンコーダーAbmの出力と今回出力されたアブ
ソリュート型エンコーダーAbmの差分を出力する。す
なわち、差分レジスター122は主機電動機Imの速度
信号に相当した出力を発生することとなる。差分累算レ
ジスター133は、上記と同様の差分レジスターと、差
分レジスターの出力を累算する累算レジスターから構成
され、上記アブソリュート型エンコーダーAbmから主
機電動機Imの回転角度に相当した信号が送られてくる
毎に、前回の出力との差分を求め、その差分を累算す
る。そして、主機原点検出器Lmが原点信号を出力する
と、上記累算値がクリアーされる。また、従機電動機I
s1に付属するアブソリュート型エンコーダーAbs1
の出力は、従機制御装置Cs1のインターフェィス12
3を介して、レジスター129、差分レジスター12
4、差分累算レジスター135に送られる。
【0048】レジスター129は上記アブソリュート型
エンコーダーAbs1から従機電動機Is1の回転角度
に相当した信号が送られてくる毎にその値を保持する。
また、差分レジスター124は前回出力されたアブソリ
ュート型エンコーダーAbs1の出力と今回出力された
アブソリュート型エンコーダーAbs1の差分を出力す
る。すなわち、差分レジスター124は従機電動機Is
1の速度信号に相当した出力を発生することとなる。差
分累算レジスター135は、差分累算レジスター133
と同様の差分レジスターと、差分レジスターの出力を累
算する累算レジスターから構成され、上記アブソリュー
ト型エンコーダーAbs1から従機電動機Is1の回転
角度に相当した信号が送られてくる毎に、前回の出力と
の差分を求め、その差分を累算する。そして、従機原点
検出器Ls1が原点信号を出力すると、上記累算値がク
リアーされる。
【0049】したがって、差分レジスター122、12
4の出力はそれぞれ主機電動機Imと従機電動機Is1
の速度信号に相当した信号となり、前記したように従機
電動機Is1の速度は、主機電動機Imの速度に応じて
制御される。また、上記レジスター127、129の出
力、差分累算レジスター133、135の出力を角度に
換算して表した時間的推移は、前記図2に示したC2
7、C29、C33、C35と同様の波形となり、前記
図2、図3で説明したように、図1のものと同様に原点
合わせが行われる。
【0050】図6に上記実施例をシャフトレス輪転機に
適用した場合の構成例を示す。図6に示すように、折部
111を主機0とし、各印刷部を従機1a〜14aと
し、前記図23に示したようなシャフトを用いることな
く、主機0に同期させて従機1a〜14aを制御する。
このような構成とすることにより、複数の電動機を低速
から高速で運転中であっても、また加速、減速中を問わ
ず原点合わせを確実、安定に行い、連続して高精度の同
期制御へ移行せしめることができ、従来は不可能であっ
たシャフトレス輪転機の同期制御をも可能とすることが
できる。
【0051】(2)実施例2 図7は本発明の第2の実施例を示す構成図であり、本実
施例は主機に減速装置が設けられておらず、従機に減速
装置が設けられた場合の実施例を示している。また、図
8、図9は図7の原点合わせの説明図、図10〜図12
はオーバーカウンターの構成例を示す図、図13、図1
4はオーバーカウンターの初期化を説明する図、図15
は図13、図14を説明するフロー図、図16はオーバ
ーカウンターの更新を説明する図、図17、図18は図
16を説明するフロー図、図19は位相偏差検出の説明
図である。
【0052】次に本発明の第2の実施例について説明す
る。なお、図7、図8、図9において図1、図2、図3
と同じ記号を付すものはこれと同一の機能を持つもので
あり、説明は割愛する。図7において、主機電動機Im
と主機機械軸Kmは、減速装置を介さず機械的に連結さ
れており、従機電動機Is1と従機機械軸Ks1は減速
比1/N(Nは正の整数)の減速装置Gs1を介して連
結されている。そして、主機電動機Imに付属する主機
ロータリーエンコーダーRmの1回転当たりのパルス数
をRmmax、従機電動機Is1に付属する従機ロータリー
エンコーダーRs1の1回転当たりのパルス数をRsmax
とすれば、前記Rmmaxは前記RsmaxのN倍となる。ま
た、図7において30' は本実施例に係わる電動機軸位
相偏差検出器であり、図1の電動機軸位相偏差検出器3
0と機能を異にするものである。さらに付記すれば、本
実施例においては図1における主機原点Om、主機原点
検出器Lm、主機機械軸位相検出器33を具備せずに複
数の電動機の原点合わせと同期制御を連続して実現す
る。
【0053】図7の従機1の制御装置Cs1において、
主機電動機軸位相検出器27は図1で説明した主機電動
機Imの回転位相と、主機機械軸Kmの回転位相を常時
検出するものである。上記主機電動機軸位相検出器27
の出力と従機機械軸位相検出器35の出力により、機械
軸位相偏差検出器36にて主機機械軸Kmと従機機械軸
Ks1の機械軸位相偏差が演算され、該機械軸位相偏差
はゲインアンプ37と原点合わせ検出器39に入力され
る。該原点合わせ検出器39は、前記第1の実施例と同
様、目標とする原点合わせ精度ε1 について前記(6)
式の条件が成立するとき、スイッチ41を開にするとと
もにスイッチ42を閉とし、上記機械軸位相偏差をゲイ
ンアンプ37を介して速度設定検出器22の出力と速度
フィードバック検出器24の出力と演算し原点合わせを
行う(原点合わせモード1)。そして該原点合わせの補
正により前記(7)式を満たすに至ると、原点合わせ検
出器39は、電動機軸位相偏差検出器30' に初期化要
求を出すとともに、スイッチ41を閉、スイッチ42を
開とし、電動機軸位相偏差検出器30' 等から構成され
る系統による原点合わせモード2へ移行する。
【0054】ここで、電動機軸位相偏差検出器30' は
後述するように主機オーバーカウンターOVCmと従機
オーバーカウンターOVCsを内蔵する(位相偏差検出
器30’の主機オーバーカウンターOVCmと従機オー
バーカウンターOVCsについては後述する)。そし
て、電動機軸位相偏差検出器30' は初期化要求を原点
合わせ検出器39より受け取ると、主機オーバーカウン
ターOVCmをゼロにクリアーするとともに、従機オー
バーカウンターOVCsについては主機電動機軸位相検
出器27と従機電動機軸位相検出器29の位相関係によ
り後述する所定の値に初期化を行う。つぎに、電動機軸
位相偏差検出器30' は、主機電動機軸位相検出器27
と従機電動機軸位相検出器29、および主機オーバーカ
ウンターOVCmと従機オーバーカウンターOVCsに
より、主機電動機Imと従機電動機Is1の電動機軸位
相偏差を後述する手段にて演算し出力する。そして、該
電動機軸位相偏差をゲインアンプ31を介して速度設定
検出器22の出力と速度フィードバック検出器24の出
力と演算し、後述するように原点合わせモード2の制御
を行う。
【0055】図8、図9は原点合わせの動作を説明する
図であり、説明が容易となるよう前記と同様、従機減速
装置Gs1の減速比1/NにおいてN=4とする。な
お、前記図2、図3と同様、図9に各部の波形を図8に
対応させて示す(図8と図9に示す(1) 〜(4) の点線が
それぞれ対応する)。図8、図9において、図28−A
と同様、図8−Aの円aは主機機械軸Kmを模擬的に示
し、線分z1は主機ロータリーエンコーダーRmのZ相
を上記円a上に表す。また、図8−Bの円bは従機機械
軸Ks1を模擬的に示し、該円b内に記した、、
、は従機電動機が4回転で従機機械軸Ks1が1回
転することを表し、線分z1、z2、z3、z4は従機
ロータリーエンコーダーRs1のZ相の位置を上記円b
上に投射し、線分z1を従機機械軸Ks1の一周の基準
として太線で示すものである。そして、図7の従機機械
軸原点Os1と原点検出器Ls1を図8−Bに示す。
【0056】図8のC27は主機電動機軸位相検出器27
の出力を、C29は従機電動機軸位相検出器29の出力
を、C35は従機機械軸位相検出器35の出力を、それぞ
れ角度に換算して時間的推移を示すものである(これら
検出器27、29、35の出力は本来パルス数である
が、図8では説明を容易とするため角度に換算している
ので注意されたい)。そして、図9−cは主機ロータリ
ーエンコーダーRmのZ相信号の出力を上記C27のクリ
アー動作と対比して示し、図9−d、eは主機ロータリ
ーエンコーダーRmのA、B相信号を表す。同様に、図
9−fは従機機械軸原点検出器Ls1が出力する機械軸
原点信号を上記C35のクリアー動作と対比して、図9−
gは従機ロータリーエンコーダーRs1のZ相信号の出
力を上記C29のクリアー動作と対比して示し、図9−
h、iは従機ロータリーエンコーダーRs1のA、B相
信号を表す。
【0057】ここで、図8−Aでは従来例で示した図2
9のA' と同じく主機機械軸Kmの位相θm=−90
°、図8−Bでは図29のB' と同じく従機機械軸Ks
1の位相θs1=+180°とし、(θm−θs)=−
270°で前記(3) 式の場合である。また、図8−A
において、主機機械軸Kmと主機電動機Imは減速装置
を設置せず連結されているので、図2−Aでは存在した
主機機械軸原点の設置誤差はゼロとなる特徴がある。一
方、図8−Bにおいて、従機機械軸Ks1の真の従機機
械軸原点を従機電動機Is1の回転を示す" " と"
" 間の従機ロータリーエンコーダーのZ相位置(図8
−Bのz1で図示する位置)とし、従機機械軸原点Os
1は電動機軸で30°(機械軸では30°/4=7.5
°)遅れの位置に設置された例を示す。従機機械軸原点
Os1は従機ロータリーエンコーダーRs1とは別に設
置されるので、このような取り付け誤差は実用上発生し
得るものであり、主機機械軸原点の設置誤差をΔθm、
従機機械軸原点の設置誤差をΔθsとすれば上記の例で
は、次の(12)式の通りである。Δθm=0°(図7
においては必ずゼロである) Δθs=−30°(電動機軸にて) …(12)
【0058】図8において主機0と従機1の電動機を運
転するとき、主機0と従機1は、はじめに同調制御で運
転し、時刻t1において主機機械軸Kmは例えば図8−
Aに示す位相で、従機機械軸Ks1は例えば図8−Bに
示す位相で原点合わせモード1を開始するものとする。
時刻t1において、機械軸位相偏差検出器36の出力と
前記原点合わせ検出器39の原点合わせ精度ε1が前記
(6)式の大小関係にあるとき、原点合わせ検出器39
の作用によりスイッチ41が開となるとともにスイッチ
42が閉となり原点合わせモード1を開始する。そして
図8の時刻t1〜t2に示すように、従機機械軸位相検
出器35の出力C35は主機電動機軸位相検出器27の出
力C27に近づくよう制御される。そして、時刻t2にお
いて、機械軸位相偏差検出器36の出力と原点合わせ精
度ε1が前記(7)式を満たすに至り、図7の電動機軸
位相偏差検出器30' 等から構成される系統による原点
合わせモード2へ移行する。
【0059】この時刻t2においては、主機電動機Im
の図8−Cで示す回転位置と従機電動機Is1の図8−
Dで示す回転位置の偏差は図示するとおり従機電動機軸
で±180°以内であるため、電動機軸位相偏差検出器
30' 等から構成される系統による同期制御により、原
点合わせモード2へ移行しても、従来例で示した前記
(4)式で示す位相ずれを生じること無く確実に原点合
わせを行うことができる。これにより、連続して高精度
の同期制御に移行することが可能となる。
【0060】ここで、原点合わせ精度ε1 パルスは、従
機ロータリーエンコーダーRs1の1回転当たりのパル
ス数をRsmax、余裕係数をS(Sは1未満とする)とし
て前記(9)式で定める値とするものである。そして、
前記(12)式の説明で示したとおり、従機機械軸原点
の設置誤差Δθs1が実用上発生し得る。したがって、
図7の機械軸位相偏差検出器36の作用により仮に精度
良く原点合わせが完了したときも、従機機械軸の真の機
械原点と従機原点Os1には(−Δθs1)の位相ずれ
が残る。このΔθs1によりさらに(9)式を修正する
と、図7の場合下記(13)式で定めるε1 を目標とす
る原点合わせ精度とするものである。 ε1 =[Rsmax×{180°−(−Δθs1)}/360°]×S …(13) ここで、Rsmax:従機ロータリーエンコーダーRs1の
1回転当たりのパルス数、Δθs1:従機機械軸原点の
設置誤差、S:余裕係数で1未満である。
【0061】このように、機械軸位相偏差検出器36系
統の原点合わせ検出器39における原点合わせ精度ε1
を上記(13)式とすることにより、原点合わせモード
1の終了時において、電動機軸における位相偏差が確実
に180°未満となり、従来例の(4)式に示す位相ず
れを伴わない原点合わせを実現することができる。以上
のように、本実施例では従機に減速装置を用いるとき
も、機械軸位相偏差検出器36の原点合わせ精度ε1 を
前記(13)式に定める。そして原点合わせモード1の
終了時において、電動機軸における位相偏差が確実に1
80°未満に至らしめ、従機に1/Nの減速装置を用い
るときも360°/N、(360°×2)/N、・・・
・・{360°×(N−1)}/Nのいずれかの位相ず
れを発生することなく、確実に原点合わせが可能とな
る。
【0062】次に、本実施例における原点合わせモード
2について説明する。図7において電動機軸位相偏差検
出器30’は、主機オーバーカウンターOVCmと従機
オーバーカウンターOVCsを内蔵する。そして、該主
機オーバーカウンターOVCm、該従機オーバーカウン
ターOVCsと、主機電動機軸位相検出器27の出力、
および従機電動機軸位相検出器29の出力を演算して電
動機軸位相偏差を検出する。
【0063】図10、図11、図12に電動機軸位相偏
差検出器30’の構成例を示す。図10は上記電動機軸
位相偏差検出器30’の全体構成を示す図であり、図1
1は、図10における主機オーバー論理演算部203、
図12は図10における従機オーバー論理演算部204
の構成を示している。図10において、201、202
はそれぞれ主機電動機軸位相オーバー検出器、従機電動
機軸位相オーバー検出器である。主機電動機軸位相オー
バー検出器ー201は主機電動機軸位相検出器27が出
力する主機電動機軸位相のオーバー(クリアー:C27の
立ち下がり)を検出しパルスを出力する。また、従機電
動機軸位相オーバー検出器202は従機電動機軸位相検
出器29が出力する従機電動機軸位相のオーバー(クリ
アー:C29の立ち下がり)を検出しパルスを出力する。
203、204は主機オーバー論理演算部、従機オーバ
ー論理演算部であり、後述する図11、図12に示すよ
うに、主機オーバーカウンターOVCm、従機オーバー
カウンターOVCsのカウント値に応じて、主機電動機
軸位相のオーバー、従機電動機軸位相オーバーが検出さ
れたとき、主機オーバーカウンターOVCm、従機オー
バーカウンターOVCsのカウントアップ、カウントダ
ウンパルスを発生する。主機オーバーカウンターOVC
mは、+1端子にパルスが入力すると1カウントアップ
し、また−1端子にパルスが入力すると1カウントダウ
ンする。
【0064】また、従機オーバーカウンターOVCs
は、−N端子にパルスが入力すると、−Nカウントダウ
ンし、+1端子にパルスが入力すると1カウントアップ
し、−N−1端子にパルスが入力すると−N−1カウン
トダウンする。209は初期化手段であり、後述するよ
うに、原点合わせモード2を開始するとき、主機オーバ
ーカウンターOVCmを0に初期化するとともに、減速
比が1/Nの場合、従機オーバーカウンターOVCs
を、0、1、2〜(N−1)、N、または−1のいずれ
かの値に初期化する。205は乗算器、206は、”C
29MAX ”の値(従機電動機軸位相検出器29の出力の最
大値)を出力する係数器、207は前記減速比である”
N”の値を出力する係数器、また、208は加減算器で
ある。加減算器208は、上記乗算器205の出力の演
算を行い、後述する(15)式で示す電動機軸での位相
偏差Δθdを求めて出力する。
【0065】図11に前記主機オーバー論理演算部20
3の構成を示す。図11において、Cp1〜Cp3はデ
ジタルコンパレーター(以下コンパレーターという)、
AND1〜AND4はアンドゲート、INV1は反転回
路、OR1はオアゲートである。コンパレーターCp1
は主機オーバー−カウンターOVCmのカウント値(以
下OVCmという)がOVCm<0のとき1を出力し、
それ以外は0を出力する。コンパレーターCp2は従機
オーバー−カウンターOVCsのカウント値(以下OV
Csという)がOVCs≦0のとき1を出力し、それ以
外は0を出力する。また、コンパレーターCp3は従機
オーバー−カウンターOVCsのカウント値がN≦OV
Csのとき1を出力し、それ以外は0を出力する。した
がって、例えば、OVCm≧0のとき、0<OVCs<
NであればコンパレーターCp1の出力は0、コンパレ
ーターCp2の出力は0、コンパレーターCp3の出力
は0となり、アンドゲートAND1の出力は0、アンド
ゲートAND2の出力は0、オアゲートOR1の出力は
1となり、アンドゲートAND3が開く。このため主機
電動機軸位相検出器27のオーバーが検出されると、O
UT1から主機オーバー−カウンターOVCmをカウン
トアップする出力が発生する。
【0066】図12に前記従機オーバー論理演算部20
4の構成を示す。図12において、Cp4〜Cp6はコ
ンパレーター、AND5〜AND8はアンドゲート、I
NV1は反転回路、OR2はオアゲートである。コンパ
レーターCp4は従機オーバー−カウンターOVCsの
カウント値がOVCs<0のとき1を出力し、それ以外
は0を出力する。コンパレーターCp5は主機オーバー
−カウンターOVCmのカウント値がOVCm≦0のと
き1を出力し、それ以外は0を出力する。また、コンパ
レーターCp6は従機オーバー−カウンターOVCsの
カウント値がN−1≦OVCsのとき1を出力し、それ
以外は0を出力する。したがって、例えば、OVCm≧
0のとき、0<OVCs<N−1であればコンパレータ
ーCp4の出力は0、コンパレーターCp5の出力は
1、コンパレーターCp6の出力は0となり、アンドゲ
ートAND5の出力は1、アンドゲートAND6の出力
は0、オアゲートOR1の出力は1となり、アンドゲー
トAND8が開く。このため従機電動機軸位相検出器2
9のオーバーが検出されると、OUT1から従機オーバ
ー−カウンターOVCsをカウントアップする出力が発
生する。なお、主機オーバー論理演算部203、従機オ
ーバー論理演算部204の動作の詳細は後述する図1
6、図17、図18で説明する。
【0067】上記主機オーバーカウンターOVCmと従
機オーバーカウンターOVCsから構成される電動機軸
位相偏差検出器30’は、図8の原点合わせモード2が
開始する時刻t2で初期化された後、後述する(15)
式で示す電動機軸での位相偏差Δθdを求めて出力す
る。次に、上記主機オーバーカウンターOVCmと従機
オーバーカウンターOVCsの初期化について説明す
る。ここで、図8で主機0と従機1が原点合わせモード
2が開始する時刻t2において、主機機械軸Kmと従機
機械軸Ks1の位相偏差は電動機軸で180°未満であ
る±ε1となるが、該ε1の許容範囲で主機機械軸Km
は従機機械軸Ks1より進みか遅れのどちらかとなる。
進みのときの主機オーバーカウンターOVCmと従機オ
ーバーカウンターOVCsの初期化について図13に、
遅れのときの初期化について図14に示し、図15のフ
ロー図を順次参照しながら説明する。
【0068】また、図13、図14においてC27は主機
電動機軸位相検出器27の出力、C29は従機電動機軸位相
検出器29の出力を示し、同図ではY軸の回転位相はパ
ルスのカウント数で表しているので注意されたい。ま
た、図13、図14においても説明を容易にするため従
機減速装置Gs1の減速比1/NおいてN=4とし、従
機ロータリーエンコーダーRs1の1回転当たりパルス
数をC29MAX 、主機ロータリーエンコーダーRmの1回
転当たりのパルス数を4×C29MAX として説明する。
そして、主機電動機軸位相検出器27の出力C27、従機電
動機軸位相検出器29の出力C29のT1 における値をM
1、S1とし、T2における値をM2、S2とし、以下
同様にT3、T4、T5においてそれぞれ(M3,S
3)(M4,S4)(M5,S5)としている。
【0069】まず、図13により原点合わせモード2が
開始するとき、主機0が進みのときの主機オーバーカウ
ンターOVCmと従機オーバーカウンターOVCsの初
期化について説明する。原点合わせモード2が開始する
時刻t2において、主機オーバーカウンターOVCmは
必ず0にクリアーするものである。また従機オーバーカ
ウンターOVCsは、原点合わせモード2が開始する時
刻t2が、図13のT1〜T5のいずれかの時刻である
とき、主機電動機軸位相検出器27と従機電動機軸位相
検出器29の位相関係により所定の値に初期化される。
以下、図15のフロー図を参照しつつ主機0が進みのと
きの従機オーバーカウンターOVCsの初期化について
説明する。なお、下記のf1〜f12は図15のフロー
図のf1〜f12に対応している。
【0070】 図13の期間T1にて原点合わせモー
ド2を開始するとき、 f1 :M1 −S1 <C29MAX /2で条件を満たすのでf
2 へ行く。 f2 :OVCs=0とする。 f12:初期化終了。 図13の期間T2にて原点合わせモード2を開始す
るとき、 f1 :C29MAX /2≦M2−S2で条件が不成立なので
f3 へ行く。 f3 :S2<M2で条件が不成立なのでf5 へ行く。 f5 :M2−(S2+C29MAX )<C29MAX /2で条件
が成立するのでf6へ行く。 f6 :OVCs=1とする。 f12:初期化終了。 図13の期間T3にて原点合わせモード2を開始す
るとき、 f1 :C29MAX /2≦M3−S3で条件が不成立なので
f3 へ行く。 f3 :S3<M3で条件が不成立なのでf5 へ行く。 f5 :C29MAX /2≦M3−(S3+C29MAX )で条件
が不成立なのでf7へ行く。 f7 :M3−(S3+C29MAX ×2)<C29MAX /2で
条件が成立するのでf8へ行く。 f8 :OVCs=2とする。 f12:初期化終了。 図13の期間T4にて原点合わせモード2を開始す
るとき、 f1 :C29MAX /2≦M4−S4で条件が不成立なので
f3 へ行く。 f3 :S4<M4で条件が不成立なのでf5 へ行く。 f5 :C29MAX /2≦M4−(S4+C29MAX )で条件
が不成立なのでf7へ行く。 f7 :C29MAX /2≦M4−(S4+C29MAX ×2)で
条件が不成立なのでf9へ行く。 f9 :M4−(S4+C29MAX ×3)<C29MAX /2で
条件が成立するのでf10へ行く。 f10:OVCs=3とする。 f12:初期化終了。 図13の期間T5にて原点合わせモード2を開始す
るとき、 f1 :C29MAX /2≦S5−M5で条件が不成立なので
f3 へ行く。 f3 :M5<S5で条件が成立するのでf4 へ行く。 f4 :OVCs=−1とする。 f12:初期化終了。
【0071】以上のようにOVCsを0、1、2、3ま
たは−1に初期化した後、電動機軸位相偏差検出器3
0′は従機電動機軸の位相を、従機電動機軸位相検出器
29の出力C29を補正したC29’とし、下記(14)式
とする。 C29’=C29+C29MAX ×OVCs…(14) 上記C29’を図13上で表せば図示する点P、Q、Rの
軌跡で示されるものとなり、主機電動機軸位相偏差検出
器27の出力C27との演算が可能となり、従機機械軸の
1回転を考慮した位相偏差を演算することができる。以
上はN=4の例で示したが、一般的には減速比が1/N
の場合には0、1、2〜(N−1)、または−1に初期
化する。
【0072】つぎに図14により、原点合わせモード2
が開始するとき主機0が遅れのときの主機オーバーカウ
ンターOVCmと従機オーバーカウンターOVCsの初
期化について説明する。原点合わせモード2が開始する
時刻t2において、主機オーバーカウンターOVCmは
必ず0にクリアーするものである。また従機オーバーカ
ウンターOVCsは、原点合わせモード2が開始する時
刻t2が、図14のT1〜T5のいずれかの時刻である
とき、図15のフロー図を参照しつつ従機オーバーカウ
ンターOVCsの初期化を以下のとおり説明する。
【0073】 図14の期間T1 にて原点合わせモー
ド2を開始するとき、 f1 :S1 −M1 <C29MAX /2で条件を満たすのでf
2 へ行く。 f2 :OVCs=0とする。 f12:初期化終了。 図14の期間T2にて原点合わせモード2を開始す
るとき、 f1 :C29MAX /2≦M2−S2で条件が不成立なので
f3 へ行く。 f3 :S2<M2で条件が不成立なのでf5 へ行く。 f5 :(S2+C29MAX )−M2<C29MAX /2で条件
が成立するのでf6へ行く。 f6 :OVCs=1とする。 f12:初期化終了。 図14の期間T3にて原点合わせモード2を開始す
るとき、 f1 :C29MAX /2≦M3−S3で条件が不成立なので
f3 へ行く。 f3 :S3<M3で条件が不成立なのでf5 へ行く。 f5 :C29MAX /2≦M3−(S3+C29MAX )で条件
が不成立なのでf7へ行く。 f7 :(S3+C29MAX ×2)−M3<C29MAX /2で
条件が成立するのでf8へ行く。 f8 :OVCs=2とする。 f12:初期化終了。 図14の期間T4にて原点合わせモード2を開始す
るとき、 f1 :C29MAX /2≦M4−S4で条件が不成立なので
f3 へ行く。 f3 :S4<M4で条件が不成立なのでf5 へ行く。 f5 :C29MAX /2≦M4−(S4+C29MAX )で条件
が不成立なのでf7へ行く。 f7 :C29MAX /2≦M4−(S4+C29MAX ×2)で
条件が不成立なのでf9へ行く。 f9 :(S4+C29MAX ×3)−M4<C29MAX /2で
条件が成立するのでf10へ行く。 f10:OVCs=3とする。 f12:初期化終了。 図14の期間T5にて原点合わせモード2を開始す
るとき、 f1 :C29MAX /2≦M5−S5で条件が不成立なので
f3 へ行く。 f3 :S5<M5で条件が不成立なのでf5 へ行く。 f5 :C29MAX /2≦M5−(S5+C29MAX )で条件
が不成立なのでf7へ行く。 f7 :C29MAX /2≦M5−(S5+C29MAX ×2)で
条件が不成立なのでf9へ行く。 f9 :C29MAX /2≦M5−(S5+C29MAX ×3)で
条件が不成立なのでf11へ行く。 f11:OVCs=4とする。 f12:初期化終了。
【0074】上記のとおりOVCsを0、1、2、3ま
たは4に初期化した後、電動機軸位相偏差検出器30’
は従機電動機軸の位相C29’を、前記(14)式により
演算するものである。ここでも、上記C29’を図14上
で表せば図示する点P、Q、Rの軌跡で示されるものと
なり、主機電動機軸位相偏差検出器27の出力C27との
演算が可能となり、従機機械軸の1回転を考慮した位相
偏差を演算することができる。以上はN=4の例で示し
たが、一般に減速比を1/Nとすれば0、1、2〜(N
−1)またはNに初期化する。
【0075】かように、電動機軸位相偏差検出器30’
は原点合わせモード2が開始するとき、主機オーバーカ
ウンターOVCmと従機オーバーカウンターOVCsの
初期化を行った後、前記図10に示したように、つぎの
(15)式により電動機軸での位相偏差Δθdを演算す
る。 Δθd=C27−C29+C29MAX ×(N×OVCm−OVCs) …(15) 前記図7において電動機軸位相偏差検出器30’は、上
記(15)式による位相偏差Δθdを出力し、該位相偏
差はゲインアンプ31、スイッチ41を経て速度設定器
22、速度フィードバック検出器24の出力と演算し、
原点合わせモード2および高精度の同期制御モードの制
御を行う。以上のように本実施例では、主機電動機と主
機機械軸に減速装置を設置せず、従機電動機と従機機械
軸に減速装置を有するときも、最大計数値の異なる主機
電動機軸位相検出器27と従機電動機軸位相検出器29
より電動機軸位相偏差を演算するとき、主機オーバーカ
ウンターOVCmと従機オーバーカウンターOVCsを
初期化することにより、検出精度を損なうこと無く高精
度の同期制御を可能とするものである。
【0076】つぎに、本実施例の原点合わせ2における
オーバーカウンターOVCmとオーバーカウンターOV
Csの更新について説明する。主機オーバーカウンター
OVCmと従機オーバーカウンターOVCsは、前記図
13、図14のとおり初期化され原点合わせモード2が
開始する。本実施例では、原点合わせモード2および同
期制御モードにおいて、オーバーカウンターOVCmと
オーバーカウンターOVCsを常時更新することにより
同期制御を可能とするものであり、以下、図16、図1
7、図18を参照し説明する。図16は原点合せモード
2の開始から、原点合わせモード2を終了し同期制御モ
−ドに移行するとき、主機電動機軸位相検出器27の出
力C27、従機電動機軸位相検出器29の出力C29の推移
に対応して、主機オーバーカウンターOVCmと従機オ
ーバーカウンターOVCsの推移を説明するものであ
る。なお、図16においては、Y軸の電動機軸の回転位
相はパルスのカウント数としているので注意されたい。
また、図16においてaは図7の電動機軸位相偏差検出
器30’が同期演算やその他の処理を実行するスキャン
を示し、bは主機オーバーカウンターOVCmの値の推
移、cは従機オーバーカウンターOVCsの値の推移を
例として示す。また説明を容易にするために減速装置G
s1の減速比1/NにおいてN=4としている。
【0077】図16の時刻t0において、位相偏差が±
ε1以内となり原点合わせモード2が開始する場合で説
明する。この例では前記図13で示したとおり、主機オ
ーバーカウンターOVCmは0、従機オーバーカウンタ
ーOVCsは2に初期化されるものであり、このときの
位相偏差Δθd(t0)は前記(15)式により下記とな
り、図16のM0、S0’と対応するものである。 そしてこの時刻t0以降も、図7の電動機軸位相偏差検
出器30’は(15)式により位相偏差Δθdを常時演
算し出力する。ここで、該電動機軸位相偏差検出器3
0’は通常マイクロプロセッサやデジタルシグナルプロ
セッサを用いて構成するものであって、その処理するタ
イミングは図16−aに模擬的に示す如き主機電動機軸
位相検出器27、従機電動機軸位相検出器29の積算周
期より充分に短い周期である。
【0078】図16の時刻t0以降、電動機軸位相偏差
検出器30’はC27とC29が順次増加することを検出
し、前記(15)式によりΔθdを常時演算し出力す
る。そして、図16の時刻t1において、従機電動機軸
位相検出器29の出力S1 は前スキャンの値より小さく
なっていることより電動機軸位相偏差検出器30’はC
29のクリアーを検出する。このときのオーバーカウンタ
ーの更新方法について、図17により説明する。
【0079】(OVCm=0、OVCs=2で開始) f1 :C29がクリアーとなったのでf2へ行く。 f2 :OVCs=2で条件が不成立なのでf3へ行く。 f3 :OVCm=0で条件が成立するのでf6へ行く。 f6 :OVCs=2+1=3としf7へ行く。 f7 :処理を終了(OVCm=0、OVCs=3で終
了)
【0080】電動機軸位相偏差検出器30′は上記で更
新したOVCsとOVCmと前記(15)式によりΔθ
d(t1)を演算する。その結果Δθd(t1)は下記のように
なり、図16のM1、S1’と対応する。
【0081】つぎに図16の時刻t1以降、同様に電動
機軸位相偏差検出器30’はC27とC29が順次増加する
ことを検出し、前記(15)式によりΔθdを常時演算
し出力する。そして、図16の時刻t2において、C27
の値M2は前スキャンの値より小さくなっていることよ
り電動機軸位相偏差検出器30’はC27のクリアーを検
出する。このときのオーバーカウンターの設定方法につ
いて図18により説明する。
【0082】(OVCm=0、OVCs=3で開始) f1 :C27がクリアーとなったのでf2へ行く。 f2 :OVCm=0で条件が不成立なのでf3へ行く。 f3 :OVCs=3で条件が不成立なのでf6へ行く。 f6 :OVCm=0+1=1としf7へ行く。 f7 :処理を終了(OVCm=1、OVCs=3で終
了)
【0083】上記で更新したOVCsとOVCmと前記
(15)式によりΔθd(t2)は下記のようになり、図1
6のM2’とS2’と対応する。
【0084】つぎに図16の時刻t2以降、電動機軸位
相偏差検出器30’はC27とC29が順次増加することを
検出し、前記(15)式によりΔθdを演算し出力す
る。そして、図16の時刻t3において、C29の値S3
は前スキャンの値より小さくなっていることより電動機
軸位相偏差検出器30’はC29のクリアーを検出する。
このときのオーバーカウンターOVCsのについて、図
17により説明する。
【0085】(OVCm=1、OVCs=3で開始) f1 :C29がクリアーとなったのでf2へ行く。 f2 :OVCs=3で条件が不成立なのでf3へ行く。 f3 :OVCm=1で条件が不成立なのでf4へ行く。 f4 :OVCs=3で条件が成立なのでf5へ行く。 f5 :OVCm=1−1=0 OVCs=3−3=0 f7 :処理を終了(OVCm=0、OVCs=0で終
了)。
【0086】上記で更新したOVCsとOVCmと前記
(15)式によりΔθd(t3)は下記のようになる。 以上のように制御を行い、ついには位相偏差Δθdが±
ε1以内となって原点合わせモード2が終了し連続して
同期制御モードへ移行する。
【0087】さらに、従来例の図26に示す位相偏差の
検出と、本願(15)式による位相偏差Δθdの検出の
相違について、図19(a) と図19(b) により説明
する。図19(a) は従来例図26の位相偏差の検出特
性を、本願による図19(b) と比較を容易とするため
に示すものである。図19(a) において、主機0と従
機1が位相偏差がゼロの状態(図示するA点)より主機
0が進みとなると図示するB点に向かい、やがて1/2
回転以上進むと位相偏差がマイナスとなる(図示するC
点)。したがって、図19(a) に示す従来例の手段で
は、±1/2回転で位相偏差が不連続に変化するため、
±1/2回転を越えて連続的に制御することが不可能で
あった。
【0088】一方、図19(b) に本願(15) 式によ
る位相偏差Δθdの特性を示す。図19(b) には、主
機電動機軸位相検出器27の出力C27と従機電動機軸位
相検出器29の出力C29を同時に示すものである。図1
9(b) において、主機0と従機1が位相偏差がゼロ
(図示するO点)のとき、オーバーカウンターOVCm
と従機オーバーカウンターOVCsはともにゼロであ
る。この状態より主機0が進みとなると図示するB点に
向かい、主機電動機Imが1回転(従機電動機Is1が
4回転)を越えたC点では、主機オーバーカウンターO
VCmは前記図18により1となり、これは前記(1
5) 式より、Δθdは次のようになり、C点に至ること
となる。 Δθd=C27−0+C29MAX ×(4×1−0) =C27+4・C29MAX すなわち、図19(b) に示すとおり位相偏差は常に連
続的に推移するものであり、これにより主機0と従機1
間で任意の位相偏差を設けることをも可能となる。
【0089】以上のとおり、本実施例では、主機オーバ
ーカウンターOVCmと従機オーバーカウンターOVC
sを図17、図18に示す如く更新する。そして、減速
装置を有するときも主機電動機軸位相検出器27の出力C
27と従機電動機軸位相検出器29の出力C29のカウント
する最大値が異なるものであっても、主機オーバーカウ
ンターOVCmと従機オーバーカウンターOVCsの手
段により、(15)式により同期制御を行うことができ
る。さらに、(15)式は演算において除算を使用する
ものでは無いので、C27、C29の検出精度を損なうこと
が無く、高精度の同期制御が可能となる。これにより、
低速から高速までいかなる速度で運転中であっても、ま
た加速、減速中を問わず原点合わせを行った後、連続し
て高精度の同期制御を行う手段を提供することができ、
極めて実用性が高い。
【0090】(3)実施例3 図20は本発明の第3の実施例を示す構成図であり、本
実施例は、主機0に相当した部分に、電子的に構成され
た集中制御装置を用いた実施例を示している。図20に
おいて、従機および従機制御装置の構成およびその動作
は前記図7と同じであり、本実施例においては、主機0
の代わりに集中制御装置Tmを設け、集中制御装置Tm
から、図7に示したロータリーエンコーダーRmと同様
の信号を出力させるようにしたものである。集中制御装
置Tmは、速度設定器01および該速度設定器01の出
力を入力とし、ロータリーエンコーダーのA相、B相に
相当するパルス信号の出力と、従機ロータリーエンコー
ダーRs1の1回転当たりパルス数のN倍で出力するZ
相信号の出力を発生する周波数発生器02を備えてい
る。また、従機制御装置Cs1は、図7と同様、上記周
波数発生器02の出力を入力とする受信インターフェイ
ス21、26とを備えている。その他、図7と同じ符号
を付すものは図7に基いて説明した内容と同一の機能と
作用を有する。本実施例においては、図20に示すよう
に、図7の主機0を電子的に構成しているので、安定し
た設定信号を発生することが容易に可能であり、極めて
実用性の高いものとなる。
【0091】図21に図20の実施例のものをシャフト
レス輪転機に適用した場合の構成例を示す。図21では
集中制御装置Tmからの指令により、折部111と全て
の印刷部を従機として駆動する。このような構成とする
ことにより、シャフトレス駆動を実現し、かつ、カラー
印刷においても色ずれを発生しない高精度の同期制御が
可能となる。
【0092】(4)実施例4 つぎに本願発明の第4の実施例について図22により説
明する。本実施例は、第3の実施例と同様、主機0に相
当した部分に、電子的に構成された集中制御装置を用い
た実施例を示している。図22は本発明の第4の実施例
を示す構成図であり、集中制御装置Tmには、速度設定
器01、周波数発生器02、位相発生器03、送信器0
4、通信回線05を具備する。
【0093】集中制御装置Tmにおいて、速度設定器0
1の出力を入力とする周波数発生器02は速度設定入力
に比例した周波数信号を出力し、この出力は位相発生器
03に入力される。該位相発生器03は前記周波数信号
を積算し、従機ロータリーエンコーダーRs1の1回転
に相当するパルス数のN倍をカウントしたときクリアー
する位相設定信号を出力する。すなわち、位相発生器0
3は図7の主機電動機軸位相検出器27の出力から得る
ことのできる信号と同等の位相設定信号を出力する。送
信器04は、前記位相設定信号と前記速度設定器01か
らの速度設定信号を入力し、通信回線05に速度設定信
号と位相設定信号を高速にサイクリックで送出する。な
お、上記速度設定信号と位相設定信号の送出周期は図1
6−aに模擬的に示したように上記位相発生器03の積
算周期より充分に短い周期である。
【0094】従機制御装置Cs1は、受信器20、速度
設定メモリ22’、位相設定メモリ27' を備えてお
り、その他の構成は、前記図7、図20と同じであり、
同じ符号を付したものは同一の機能を有する。従機制御
装置Cs1において、集中制御装置Tmから送られてく
る上記速度設定信号と位相設定信号を受信器20で受信
して、速度設定信号、位相設定信号をそれぞれ上記速度
設定メモリ22’、位相設定メモリ27' に格納する。
速度設定メモリ22' は図7の速度設定検出器22と同
等の信号を出力し、位相設定メモリ27' は図7の主機
電動機軸位相検出器27と同等の信号を出力する。そし
て、機械軸位相偏差検出器36等から構成される系統お
よび電動機軸位相偏差検出器30’等から構成される系
統は前記第2〜第3の実施例で説明したように、原点合
わせモード1、原点合わせモード2を経て同期制御モー
ドへと制御を行う。
【0095】以上のように、集中制御装置Tmで電子的
に速度設定信号と位相設定信号を発生させることによ
り、これらの信号を安定なものとすることができ、また
該信号を通信回線05により高速にサイクリックで従機
制御装置に送出することにより信頼性を著しく向上さ
せ、複数の電動機の原点合わせと同期制御を確実で高精
度で実現することができる。なお、上記第2〜第4の実
施例においては、ロータリーエンコーダーとしてインク
リメンタル・エンコーダーを用いた場合について説明し
たが、前記第1の実施例の図4に示したようにアブソリ
ュート型エンコーダーを用いることができる。この場
合、主機電動機Imに付属するロータリーエンコーダー
が1回転するときの出力の最大値は、従機電動機Is1
に付属するロータリーエンコーダーが1回転するときの
出力の最大値のN倍である。なお、上記第4の実施例に
おいて、アブソリュート型エンコーダーを用いる場合に
は、速度フィードバック検出器24、従機電動機位相検
出器29、従機機械軸位相検出器35を前記したように
それぞれ、差分レジスター124、レジスター129、
差分累算レジスター134に置き換えればよい。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、相対位相
偏差補正方式によらず絶対位相偏差補正方式により、 低
速から高速までいかなる速度において運転中であって
も、また加速、減速中であっても確実に原点合わせを行
なった後、高精度の同期制御が得られものである。ま
た、本発明の従機制御装置は独立して同期制御装置を構
成するもので、従機の台数によらず制御の時間は一定で
同期制御の精度が損なわれることが無いなど種々の特徴
を有するものであり、実用上、極めて有用性の高いもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の全体構成図である。
【図2】図1の作用の説明図(1)である。
【図3】図1の作用の説明図(2)である。
【図4】図1において、位相シフターが無い場合とある
場合の説明図である。
【図5】図1においてロータリーエンコーダーとしてア
ブソリュート型エンコーダーを用いた場合を説明する図
である。
【図6】図1をシャフトレス輪転機に適用した場合の構
成例を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施例の全体構成図である。
【図8】図7の作用の説明図(1)である。
【図9】図7の作用の説明図(2)である。
【図10】電動機軸位相偏差検出器30’の構成例を示
す図である。
【図11】図10中の主機オーバー論理演算部の構成例
を示す図である。
【図12】図10中の従機オーバー論理演算部の構成例
を示す図である。
【図13】原点合わせモード2開始時のオーバーカウン
ターの初期化を説明する図(主機が進みのとき)であ
る。
【図14】原点合わせモード2開始時のオーバーカウン
ターの初期化を説明する図(主機が遅れのとき)であ
る。
【図15】オーバーカウンターの初期化処理を示すフロ
ーチャートである。
【図16】オーバーカウンターの更新を説明する図であ
る。
【図17】オーバーカウンターの更新処理のフローチャ
ート(1)である。
【図18】オーバーカウンターの更新処理のフローチャ
ート(2)である。
【図19】従来と本発明における位相偏差検出の説明図
である。
【図20】本発明の第3の実施例を示す全体構成図であ
る。
【図21】図20の実施例をシャフトレス輪転機に適用
した場合の構成例を示す図である。
【図22】本発明の第4の実施例を示す全体構成図であ
る。
【図23】従来のシャフト有り輪転機の説明図である。
【図24】従来の同期制御装置の一例を示す構成図であ
る。
【図25】図24の同期制御装置の動作の説明図であ
る。
【図26】従来の位相偏差検出の一例を説明する図であ
る。
【図27】図24の同期制御装置に減速装置を付加した
従来の構成図である。
【図28】原点合わせの説明図(原点合わせが正常終了
するとき)である。
【図29】原点合わせの説明図(原点合わせが失敗する
とき)である。
【符号の説明】
0 主機 1 従機 2 従機 01 速度設定器 02 周波数発生器 03 位相発生器 04 送信器 05 通信回線 11 速度設定検出器 20 受信器 21 受信インターフェイス 22 速度設定検出器 22’ 速度設定メモリ 23 受信インターフェイス 24 速度フィードバック検出器 25 ゲインアンプ 26 受信インターフェイス 27 主機電動機軸位相検出器 27’ 位相設定メモリ 28 受信インターフェイス 29 従機電動機軸位相検出器 30 電動機軸位相偏差検出器 30’ 電動機軸位相偏差検出器 31 ゲインアンプ 32 受信インターフェイス 33 主機機械軸位相検出器 34 受信インターフェイス 35 従機機械軸位相検出器 36 機械軸位相偏差検出器 37 ゲインアンプ 38 位相シフター 39 原点合わせ検出器 41、42 スイッチ 104 給紙部 105〜109 印刷部 110 走行紙 111 折部 112、124 差分レジスター 121、123 受信インターフェイス 122 差分レジスター 127、129 レジスター 133、135 差分累算レジスター 201 主機電動機軸位相オーバー検出
器 202 従機電動機軸位相オーバー検出
器 203 主機オーバー論理演算部 204 従機オーバー論理演算部 205 乗算器 206、207 係数器 208 加減算器 Am、As1、As2 駆動装置 Im、Is1、Is2 電動機 Gm、Gs1、Gs2 減速装置 0m、Os1、Os2 原点 Km、Ks1、Ks2 機械軸 Lm、Ls1、Ls2 原点検出器 Rm、Rs1、Rs2 ロータリーエンコーダー Abm、Abs1 ロータリーエンコーダー(アブ
ソリュート型) Cm 主機制御装置 Cs1、Cs2 従機制御装置 Cp1〜Cp6 デジタルコンパレーター OVCs 従機オーバーカウンター OVCm 主機オーバーカウンター Tm 集中制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 正勝 神奈川県横浜市金沢区福浦三丁目8番地 東洋電機製造株式会社横浜製作所内 (72)発明者 久田 裕幸 神奈川県横浜市金沢区福浦三丁目8番地 東洋電機製造株式会社横浜製作所内 (72)発明者 小谷 郁雄 神奈川県横浜市金沢区福浦三丁目8番地 東洋電機製造株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 5H572 AA05 AA06 BB06 DD01 EE01 FF01 FF03 FF07 FF08 GG01 GG02 GG06 LL07 LL30 LL33

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主機と従機からなる電動機もしくは該電
    動機により駆動されるそれぞれの機械軸の回転速度およ
    び回転位相を精度よく同期させる同期制御装置であっ
    て、 前記主機電動機と前記主機機械軸は減速比1/N(Nは
    正の整数)の減速装置で連結され、また前記従機電動機
    と前記従機機械軸は減速比1/N(Nは正の整数)の減
    速装置で連結され、 前記主機電動機は主機ロータリーエンコーダーを付属
    し、前記主機機械軸に該機械軸の1回転を検出する主機
    機械軸原点検出器を備え、 また前記従機電動機は従機ロータリーエンコーダーを付
    属し、前記従機機械軸に該機械軸の1回転を検出する従
    機機械軸原点検出器を備え、 従機には、 前記主機ロータリーエンコーダーから出力される信号に
    より主機電動機の速度を常時検出する速度設定検出器
    と、 前記主機ロータリーエンコーダーの出力に基づき主機電
    動機および主機機械軸の回転位相を常時検出し、主機ロ
    ータリーエンコーダーが1回転する毎にクリアーされる
    主機電動機軸位相検出器と、 前記主機ロータリーエンコーダーの出力に基づき主機機
    械軸の回転位相を常時検出し、前記主機機械軸原点検出
    器の出力によりクリアーされる主機機械軸位相検出器
    と、 前記従機ロータリーエンコーダーから出力される信号に
    より従機電動機のフィードバック速度を常時検出する速
    度フィードバック検出器と、 前記従機ロータリーエンコーダーの出力により従機電動
    機の回転位相を常時検出し、従機ロータリーエンコーダ
    ーが1回転する毎にクリアーされる従機電動機軸位相検
    出器と、 前記従機ロータリーエンコーダーの出力に基づき従機機
    械軸の回転位相を常時検出し、前記従機機械軸原点検出
    器の出力によりクリアーされる従機機械軸位相検出器
    と、 前記主機機械軸位相検出器および前記従機機械軸位相検
    出器の出力を演算して機械軸の位相偏差を出力する機械
    軸位相偏差検出器と、 前記主機電動機軸位相検出器および前記従機電動機軸位
    相検出器の出力を演算して電動機軸の位相偏差を出力す
    る電動機軸位相偏差検出器が設けられ、 主機と従機の原点合わせに際し、 まず、前記機械軸位相偏差検出器、速度設定検出器およ
    び速度フィードバック検出器の出力に基づき主機と従機
    の機械軸の原点合わせを行ない、 主機と従機の電動機軸位相偏差が所定の位相偏差以内に
    なったとき、連続して前記電動機軸位相偏差検出器、速
    度設定検出器および速度フィードバック検出器の出力に
    基づき主機と従機の電動機軸の原点合わせを行って、主
    機と従機の同期制御を行うことを特徴とする同期制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記機械軸位相偏差検出器の出力に、機
    械軸と電動機軸のずれに相当した位相シフト量を加減算
    する、位相シフターを設け、 前記機械軸位相偏差検出器、速度設定検出器および速度
    フィードバック検出器の出力に基づき主機と従機の機械
    軸の原点合せを行なった後、主機と従機の電動機軸の原
    点合わせを行うに際し、上記位相シフターにより機械軸
    と電動機軸のずれを打ち消すことにより、主機と従機の
    電動機軸の原点合わせにショックレスに移行させるよう
    にしたことを特徴とする請求項1の同期制御装置。
  3. 【請求項3】 主機と従機からなる電動機もしくは該電
    動機により駆動されるそれぞれの機械軸の回転速度およ
    び回転位相を精度よく同期させる同期制御装置であっ
    て、 前記主機電動機と前記主機機械軸は減速装置を設置する
    ことなく連結され、また前記従機電動機と前記従機機械
    軸は減速比1/N(Nは正の整数)の減速装置で連結さ
    れ、 前記主機電動機は主機ロータリーエンコーダーを付属
    し、また前記従機電動機は従機ロータリーエンコーダー
    を付属し、前記主機ロータリーエンコーダーの1回転当
    たりの出力パルス数もしくは1回転における最大出力値
    は前記従機ロータリーエンコーダーの1回転当たりの出
    力パルス数もしくは1回転における最大出力値のN倍
    (Nは正の整数)であって、 前記従機機械軸に該機械軸の1回転を検出する従機機械
    原点検出器を備え、 従機には、 前記主機ロータリーエンコーダーから出力される信号に
    より主機電動機の速度を常時検出する速度設定検出器
    と、 前記主機ロータリーエンコーダーの出力に基づき主機電
    動機および主機機械軸の回転位相を常時検出し、主機ロ
    ータリーエンコーダーが1回転する毎にクリアーされる
    主機電動機軸位相検出器と、 前記従機ロータリーエンコーダーから出力される信号に
    より従機電動機のフィードバック速度を常時検出する速
    度フィードバック検出器と、 前記従機ロータリーエンコーダーの出力に基づき従機電
    動機の回転位相を常時検出し、従機ロータリーエンコー
    ダーが1回転する毎にクリアーされる従機電動機軸位相
    検出器と、 前記従機ロータリーエンコーダーの出力に基づき従機機
    械軸の回転位相を常時検出し、前記従機機械軸原点検出
    器の出力によりクリアーされる従機機械軸位相検出器
    と、 前記主機電動機軸位相検出器および前記従機機械軸位相
    検出器の出力を演算して機械軸の位相偏差を出力する機
    械軸位相偏差検出器と、 前記主機電動機軸位相検出器と従機電動機軸位相検出器
    がクリアーされる毎に計数値がインクリメント、デクリ
    メントもしくは上記減速比により定まる所定の値にセッ
    トされ、従機電動機軸の回転位相を上記主機機械軸の回
    転位相に対応した値に変換するための係数値を出力する
    主機オーバーカウンターと従機オーバーカウンターと、 前記主機電動機軸位相検出器と前記従機電動機軸位相検
    出器の出力、および前記主機オーバーカウンターと前記
    従機オーバーカウンターの出力を演算して主機と従機の
    電動機軸の位相偏差を出力する電動機軸位相偏差検出器
    が設けられており、 主機と従機の原点合わせに際し、 まず、前記機械軸位相偏差検出器、速度設定検出器およ
    び速度フィードバック検出器の出力に基づき主機と従機
    の機械軸の原点合わせを行ない、 主機と従機の電動機軸位相偏差が所定の位相偏差以内に
    なったとき、前記主機オーバーカウンターと従機オーバ
    ーカウンターを、主機電動機軸位相検出器と従機電動機
    軸位相検出器の位相関係に応じた所定の値に初期化した
    後、 連続して前記電動機軸位相偏差検出器、速度設定検出器
    および速度フィードバック検出器の出力に基づき主機と
    従機の電動機軸の原点合わせを行って、主機と従機の同
    期制御を行うことを特徴とする同期制御装置。
  4. 【請求項4】 前記主機オーバーカウンターと前記従機
    オーバーカウンターの初期化は、電動機軸位相偏差が所
    定の位相偏差以内になったとき、 主機が進みのときは、 前記従機オーバーカウンターは前記主機電動機軸位相検
    出器と前記従機電動機軸位相検出器の出力に応じて0、
    1・・・(N−1)または−1に初期化し、前記主機オ
    ーバーカウンターは0に初期化するものであって、 従機が遅れのときは、 前記従機オーバーカウンターは前記主機電動機軸位相検
    出器と前記従機電動機軸位相検出器の出力に応じて0、
    1・・・(N−1)またはNに初期化し、前記主機オー
    バーカウンターは0に初期化することを特徴とする請求
    項3の同期制御装置。
  5. 【請求項5】 前記主機オーバーカウンターと前記従機
    オーバーカウンターの計数は同期制御中において、 前記主機電動機軸位相検出器の出力がクリアーされると
    き、前記従機オーバーカウンターがN以上であれば該従
    機オーバーカウンターをN減算し、前記従機オーバーカ
    ウンターがN未満であれば前記主機オーバーカウンター
    を1加算するものであって、 前記従機電動機軸位相検出器の出力がクリアーされると
    き、前記従機オーバーカウンターが(N−1)以上であ
    れば該従機オーバーカウンターを (N−1)減算する
    と共に前記主機オーバーカウンターを1減算し、前記従
    機オーバーカウンターが(N−1)未満であれば該従機
    オーバーカウンターを+1加算することを特徴とする請
    求項3又は4記載の同期制御装置。
  6. 【請求項6】 前記主機電動機と主機ロータリーエンコ
    ーダーに換え、前記従機ロータリーエンコーダーの1回
    転当たりパルス数のN倍のパルス数でクリアーする位相
    発生器と、該位相発生器の出力を従機に伝送する送信器
    とを備えた集中制御装置を設け、また、従機に前記送信
    器の出力を入力する受信器を設け、 従機において、該受信器の受信データより、速度設定信
    号と主機電動機軸位相信号を常時検出することを特徴と
    する請求項3、4又は請求項5の同期制御装置。
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