JP2006194766A - 初期位相検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シャフトレス輪転印刷機等の同期・位置決め制御において、回転位相の検出器として用いられている中で、インクリメンタルエンコーダは、電源オン直後は絶対回転位相の不検出、また、アブソリュートエンコーダは、高分解能の回転位相を得ることが困難、高速回転時の絶対回転位相の精度が悪いなどの課題があった。
【解決手段】ハイブリッドエンコーダを電動機に取り付けて使用し、電源をオンした直後は
アブソリュート信号から得られる絶対回転位相を位相カウンタの上位にプリセットして前記
位相カウンタを初期化して、電動機運転後は、前記位相カウンタはインクリメンタル信号により低速から高速回転においてもリアルタイムに精度良く絶対回転位相を更新する。
そのためインクリメンタル信号とアブソリュート信号間の回転位相のずれをそれぞれより正弦波区間と絶対中位位相値の検査、比較をし、初期化する初期位相検出装置を実現する。
【選択図】図1

Description

本発明はシャフトレス輪転印刷機や工作機械など、停止中や低速運転時のみならず高速運転中においても高精度が要求される複数の電動機の同期制御や位置決め制御に関するもので、電動機を運転するに当たり速やかに回転位相を初期化し、以後の運転において待ち時間を要すること無く回転位相を常時精度良く検出する装置に関するものである。
複数の電動機間の高精度な同期制御を行うシャフトレス輪転印刷機や精密な位置決めを行う工作機械などにおいては、電動機の位相や速度を精度良く検出しなければならず、その為に高精度のロータリーエンコーダが必要であるが、従来、このロータリーエンコーダはインクリメントエンコーダやアブソリュートエンコーダが使用されている。そして、電動機を運転するに当たり常に回転位相を精度良く検出する必要がある。
図11は前記インクリメンタルエンコーダの概要を示し、始めに図11−(a)において被検出体である回転円板上に放射状に光学的なスリットを設け、これを発光素子、受光素子により回転に応じてパルス列を発生するもので、図11−(b)、(c)、及び(d)に示すA相、B相のインクリメンタル信号と1回転に1つのパルスを発生するZ相の信号を得るものである。ここで、前記A相とB相は電気角で例えば90°の位相差を有して正転と逆転の検出が可能であり、該インクリメンタルエンコーダには下記に示す特徴がある。
(i)出力信号がA相、B相 及びZ相と数が少なく、長距離伝送に耐え得る。
(ii)位相の変化をシリアルなパルス列で検出するので、高速回転中であってもリアルタイムに時間の遅延がない回転位相を検出できる。
(iii)出力信号がA相、B相 及びZ相の矩形波信号のみで受信側のインターフェイスを簡単に構成でき、温度変化や経年変化の少ないインターフェイスが可能である。
(iv)後述するアブソリュートエンコーダと比較して一般的に安価である。
などの長所があるが、
(v)そのままでは絶対回転位相を検出できない。
という課題があり、その為に例えば制御装置側に回転位相検出カウンタを設け、前記インクリメンタルエンコーダが出力するA相とB相のインクリメンタル信号をカウントし、Z相の信号により前記回転位相検出カウンタをゼロにクリアすることに依り1回転の絶対回転位相の検出が実施されている。かような装置では、最初に運転を始めるとき前記インクリメンタルエンコーダを回転させてZ相を受信した後絶対回転位相の検出が可能となり、
(vi)Z相の信号を最初に受信するまで、絶対回転位相を検出できない。
と言う課題があった。
次に、図12は前記アブソリュートエンコーダの概要を示し、始めに図12−(a)において被検出体である回転円板上に同心円状の複数のトラックを設け、該トラック上に回転位相を示す絶対位置情報を2進化コードで構成し、これを発光素子、受光素子により回転位相を例えばb0からbn−1までのnビットのアブソリュート信号を検出するものである。そして、図12−(b)から(f)は前記b0からbn−1の信号が回転に応じて変化する状況を示しており、該アブソリュートエンコーダには、
(vii)絶対回転位相を常時検出できる。
という長所があるが、
(viii)回転位相検出の分解能を高くする為には回転円板上のトラックの数を多くせねばならず、これに伴い回転円板の形状が大きくなり高い分解能のものは実現が困難もしくは不可能である。
(ix)同じく回転位相検出の分解能を高くする程2進化信号線の本数が多くなり、長距離の回転位相の電送が困難となる。
(x)絶対回転位相を検出するとき前記b0からbn−1のデータの変化とタイミングを合わせて検出する必要があり、高速回転においてリアルタイムに回転位相を検出することが困難である。
などの課題があった。
又、かような前記インクリメンタルエンコーダとアブソリュートエンコーダを用いる他、
前記アブソリュート信号とインクリメンタル信号を共に備えたロータリーエンコーダを用いる方法が(特許文献1)や(特許文献2)により従来から考案されている。
始めに、前記(特許文献1)は「回転角度の変化に従って連続的に変化するアナログ符号形成面と回転角度の変化に従って異なる2進コードの光信号を形成するディジタル符号形成面とを具備してなり、光アナログ符号と光ディジタル符号の組合せによって回転角度を測定することを特徴とする光角度センサ。」を用いるもので、更に「前記アナログ符号形成面と前記ディジタル符号形成面は前記回転ディスクの同一面上に同心に形成された環状面に形成されている光角度センサ。」なるロータリーエンコーダを用いるものである。すなわち、前記アブソリュートエンコーダが出力するアブソリュート信号は前記(特許文献1)のディジタル符号に相当し、前記インクリメンタルエンコーダが出力するインクリメンタル信号は回転に応じて周期的な信号を出力するものと広義に考えれば前記(特許文献1)のアナログ符号に相当するものである。そして、アナログ符号とディジタル符号の組み合わせにより回転位相を検出するものである。
又、前記(特許文献2)は「2のn乗の分解能を有するアブソリュートエンコーダ信号を出力するアブソリュートエンコーダ信号出力方法において、nビットより少ないmビットのmビットアブソリュート信号(20)と、このmビットアブソリュート信号(20)のLSBと同周期の正弦波信号(10)とを用い、前記正弦波信号(10)を電気的に(n−m)ビットに内挿して前記mビットアブソリュート信号(20)と合成し、2のn乗の分解能のアブソリュートエンコーダ信号を得ることを特徴とするアブソリュートエンコーダ信号出力方法。」としている。すなわち、「前記正弦波信号10を電気的に(n−m)ビットに内挿して前記mビットアブソリュート信号20と合成し、2のn乗の分解能のアブソリュートエンコーダを得ることができる。」手段を達成するロータリーエンコーダを用いている。そして、同様に前記アブソリュートエンコーダが出力するアブソリュート信号は前記(特許文献2)のmビットアブソリュート信号(20)に相当し、前記インクリメンタルエンコーダが出力するインクリメンタル信号は、これも回転に応じて周期的な信号を出力するものと広義に考えれば前記(特許文献2)の正弦波信号(10)に相当し、mビットアブソリュート信号(20)と正弦波信号(10)とを合成し回転位相を検出している。
そして、前記(特許文献1)や(特許文献2)の主たる目的は、前記アブソリュート信号の数を制約しつつインクリメンタル信号により精度を高め、該アブソリュート信号とインクリメンタル信号を組み合わせて高分解能の回転位相を検出する手段を提供するものである。
実開昭56−96322(富士通) 特開平11−344359(多摩川)
近年、複数の電動機間において高精度の同期制御を行いシャフトレス輪転印刷機や精密な位置決め装置に適用されており、シャフトレス輪転印刷機を例とすればシアン、マゼンダ、イエローやブラックなど複数の色を個別に電動機で駆動してカラー印刷が行われるに至っている。かような生産物では色ずれが許容されず、低速や中速回転のみならず高速回転においても電動機に付属したロータリーエンコーダから高速かつ高精度で回転位相や回転速度を検出し、同期制御をこれも高速かつ高精度でサイクリックに実行する必要がある。(なお、回転速度は回転位相より演算できるものであるから、以下では回転位相の検出について示す。)
そして、前記インクリメンタルエンコーダを用いるときは、前記(ii)項で示したとおりリアルタイムに時間の遅延がない回転位相を検出できるが、前記(vi)項で示したとおり運転を始めるときZ相の信号を最初に検出するまで絶対回転位相の検出ができず、これは原点合わせを完了し同期制御に移行するまでに時間を要する課題があった。又、前記アブソリュートエンコーダを用いるときは、前記(vii)項で示したとおり絶対回転位相を常時検出できるが、前記(viii)項及び(x)項で示したとおり高い分解能を得ることが困難であり、そして高速回転においてリアルタイムに回転位相を検出することが困難である課題があった。更に、前記アブソリュート信号とインクリメンタル信号を同時に備えたロータリーエンコーダを用いる方法では、該アブソリュート信号とインクリメンタル信号を組み合わせて高分解能の回転位相の検出が可能である。しかし、該アブソリュート信号の検出機構とインクリメンタル信号の検出機構が異なる為、高速回転中に短時間で該アブソリュート信号とインクリメンタル信号を検出し組み合わせて回転位相を検出することが甚だ困難である課題があった。
本発明はこれらを鑑みてなされたものであってその目的とするところは、高精度が必要とされる電動機の同期制御や位置決め制御において、低速回転のみならず高速回転においてもリアルタイムに回転位相の検出が可能な前記インクリメンタル信号を用いることとし、運転を始めるとき該インクリメンタル信号の前記Z相の信号を最初に検出するまで絶対回転位相の検出ができない課題について、該インクリメンタル信号と前記アブソリュート信号を共に用いて、運転を開始する前に該アブソリュート信号からの絶対回転位相により前記インクリメンタル信号から得られる絶対回転位相を精密に初期化することにある。
上記課題を本発明においては、次のように解決する。
(1)集中制御装置と複数の電動機をそれぞれ駆動する同期駆動装置で構成され、前記複数の電動機の回転位相と回転速度を精度良く同期させる同期駆動システムにおいて、前記電動機はアブソリュート信号とインクリメンタル信号を共に出力するロータリーエンコーダを付属している。
そして、前記ロータリーエンコーダのアブソリュート信号とインクリメンタル信号の出力を前記同期駆動装置が内蔵する初期位相検出装置にフィードバックとして入力し、前記アブソリュート信号は1回転の絶対回転位相を(i+2)ビットの分解能で出力し、前記インクリメンタル信号は90度位相差の2相の正弦波を出力し、該2相の正弦波は1回転する毎に正弦波サイクル数SHを出力する。
次に、前記初期位相検出装置は、前記アブソリュート信号の1回転の絶対回転位相(i+2)ビットの分解能において、上位iビットの値を絶対上位位相値RHとして下位2ビットの値を絶対中位位相値RMとして検出し、該絶対上位位相値RHは前記正弦波サイクル数SHと等しく前記絶対中位位相値RMは0、1、2、3、0と順次検出するものである。
更に、前記初期位相検出装置は、前記電動機が1回転するとき前記2相の正弦波のHighとLowを識別して計数し、相対回転位相をiビットの分解能で検出するプリセット式位相カウンタを内蔵し、該プリセット式位相カウンタは、前記iビットの値を相対上位位相値THとして出力し、該相対上位位相値THは前記正弦波サイクル数SHと等しいものである。
又、前記初期位相検出装置は、前記2相の正弦波をそれぞれ入力するA/Dコンバータを内蔵し、該A/Dコンバータの出力より前記2相正弦波の1サイクルを分割して正弦波区間を検出し、該正弦波区間はS0、S1、S2、S3、S0と順次検出することを特徴とする初期位相検出装置である。
(2)前記(1)項の期位相検出装置において、前記正弦波区間の検出値がS0のときであって前記絶対中位位相値RMの検出値が3のときは、前記プリセット式位相カウンタの前記相対上位位相値THには前記絶対上位位相値RHに1を加えた値を、前記相対中位位相値TMには0をプリセットする。
そして、前記正弦波区間の検出値がS0のときであって前記絶対中位位相値RMの検出値が0又は1のときは、前記プリセット式位相カウンタの前記相対上位位相値THには前記絶対上位位相値RHを、前記相対中位位相値TMには0をプリセットして初期化することを特徴とする初期位相検出装置である。
(3)前記(1)項の初期位相検出装置において、前記正弦波区間の検出値がS1のとき、前記プリセット式位相カウンタの前記相対上位位相値THには前記絶対上位位相値RHを、前記相対中位位相値TMには1をプリセットして初期化することを特徴とする初期位相検出装置である。
(4)前記(1)項の初期位相検出装置において、前記正弦波区間の検出値がS2のとき、前記プリセット式位相カウンタの前記相対上位位相値THには前記絶対上位位相値RHを、前記相対中位位相値TMには2をプリセットして初期化することを特徴とする初期位相検出装置である。
(5)前記(1)項の初期位相検出装置において、前記正弦波区間の検出値がS3のときであって前記絶対中位位相値RMの検出値が2又は3のときは、前記プリセット式位相カウンタの前記相対上位位相値THには前記絶対上位位相値RHを、前記相対中位位相値TMには3をプリセットする。
そして、前記正弦波区間の検出値がS3のときであって前記絶対中位位相値RMの検出値が0のときは、前記プリセット式位相カウンタの前記相対上位位相値THには前記絶対上位位相値RHから1を減じた値を、前記相対中位位相値TMには3をプリセットして初期化することを特徴とする初期位相検出装置である。
(6)前記(1)項から(5)項の初期位相検出装置であって、集中制御装置と前記初期位相検出装置を内蔵する同期駆動装置、電動機、及び該電動機に付属する前記ロータリーエンコーダを一組として、複数の印刷部と折り部を精度良く同期制御し、前記集中制御装置から折り部に速度指令が入力されるシャフトレス輪転印刷機に関するものである。
そして、前記印刷部の同期駆動装置は設定用初期位相検出装置とフィードバック用初期位相検出装置を内蔵し、前記折り部の同期駆動装置はフィードバック用初期位相検出装置を内蔵する。
更に、該折り部のロータリーエンコーダの出力は印刷部の設定用初期位相検出装置と折り部のフィードバック用初期位相検出装置に入力し、運転を始める前に前記印刷部の設定用初期位相検出装置は折り部の回転位相を主設定として速やかに検出し、前記折り部のフィードバック用初期位相検出装置は折り部の回転位相をフィードバックとして速やかに検出する。
又、前記印刷部のロータリーエンコーダの出力は印刷部のフィードバック用初期位相検出装置に入力し、運転を始める前に該フィードバック用初期位相検出装置は速やかに印刷部の回転位相を検出し、折り部を主設定として待ち時間を要すること無く、シャフトレス輪転印刷機の安定した同期制御の運転開始を可能とする初期位相検出装置である。
(7)前記(1)項から(5)項の初期位相検出装置であって、集中制御装置と前記初期位相検出装置を内蔵する同期駆動装置、電動機、及び該電動機に付属する前記ロータリーエンコーダを一組として、複数の印刷部と折り部を精度良く同期制御するシャフトレス輪転印刷機に関するものである。
そして、前記印刷部と折り部の同期駆動装置はそれぞれフィードバック用初期位相検出装置を内蔵して前記電動機の回転位相を検出し、前記折り部の同期駆動装置は検出した折り部の回転位相を前記集中制御装置に送出する。
この集中制御装置は仮想指令器を内蔵し該仮想指令器は前記折り部の回転位相で初期化した後、運転する回転位相指令と回転速度指令を生成して前記印刷部と折り部の全セクションの同期駆動装置に送出する。
かように、折り部の回転位相を主設定の初期値として待ち時間を要すること無く、シャフトレス輪転印刷機の安定した同期制御の運転開始を可能とする初期位相検出装置である。
本発明は、高精度が必要とされる電動機の同期制御や位置決め制御において、低速回転のみならず高速回転においてもリアルタイムに回転位相の検出が可能な前記インクリメンタル信号を用いることとし、従来、運転を始めるとき前記インクリメンタル信号のZ相の信号を最初に検出するまで絶対回転位相の検出ができない課題について、該インクリメンタル信号とアブソリュート信号を共に用いて、運転を開始するときに該アブソリュート信号からの絶対回転位相により前記インクリメンタル信号から得られる絶対回転位相について精密に初期化を行うものである。これにより、前記インクリメンタル信号を用いて電源をオンとして運転を開始するとき速やかに回転位相を初期化して待ち時間を解消し、低速運転及び高速運転に至るまで、高精度の同期制御や位置決め制御を可能とした。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
図1から図3は本発明の初期位相検出装置の構成と動作を説明し、図4から図8は請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、及び請求項5を説明するものであり、図9は本発明を商用輪転印刷機への実施例で請求項6、図10は同じく商用輪転印刷機への実施例で請求項7を説明するものである。
図1は実施例1の全体の構成を説明する図であり、103はロータリーエンコーダで該ロータリーエンコーダ103は、アブソリュート信号103aとインクリメンタル信号103bを出力する。かように、前記ロータリーエンコーダ103は2つの形態の前記アブソリュート信号103aとインクリメンタル信号103bを出力するものであるから、以降の説明においてハイブリッドエンコーダ103と称する。そして、前記アブソリュート信号103aは1回転の絶対回転位相が2進数で(i+2)ビットの分解能を有し、後述する同期駆動装置101における初期位相検出装置101aにフィードバックとして入力され、前記インクリメンタル信号103bは電気的に90度位相差の2つの正弦波であるA相正弦波とB相正弦波であり、該A相正弦波、又はB相正弦波の1回転あたりの正弦波サイクル数はゼロから数えてSHmaxであって、同じく後述する同期駆動装置101における初期位相検出装置101aにフィードバックとして入力される。
101aは同期駆動装置101における初期位相検出装置であり、後述するアブソリュートインターフェイス101bからコントロール&ステータスバス101kを内蔵し、順次これらについて以下に説明する。
始めに101bはアブソリュートインターフェイスで前記ハイブリッドエンコーダ103が出力する前記アブソリュート信号103aを入力ポートINより入力する。該アブソリュート信号103aは前述のとおり1回転の絶対回転位相が(i+2)ビットの分解能を有し、前記アブソリュートインターフェイス101bは該絶対回転位相(i+2)ビットの下位2ビットの値を絶対中位位相値RMとして出力ポートQ0、Q1より出力し、上位iビットの値を絶対上位位相値RHとして出力ポートQ2からQi+1より出力する。
なお、前記アブソリュートインターフェイス101bの入力ポートCは複数の入力ポートで構成されており、該入力ポートCには前記マイクロコンピュータ101hから通常のチップセレクト信号やリード信号などのコントロール信号が入力されその説明は割愛する。
更に、101hはマイクロコンピュータ、101iはデータバス、101jはコントロールバス、101kはコントロール&ステータスバスであり、該マイクロコンピュータ101hは前記初期位相検出装置101aを制御するもので、入出力ポートD0からDn−1に接続された前記データバス101iと、入出力ポートC/Sに接続されたコントロールバス101j、コントロール&ステータスバス101kを介して前記アブソリュートインターフェイス101bや後述する位相カウンタ101g等とデータの授受を行う。
すなわち、前記マイクロコンピュータ101hは前記アブソリュートインターフェイス101bの出力ポートQ0からQi+1により前記絶対中位位相値RMと絶対上位位相値RHをリードするものである。
次に同じく図1において、101cはインクリメンタルインターフェイス、101gは位相カウンタであり、該インクリメンタルインターフェイス101cは前記ハイブリッドエンコーダ103が出力するインクリメンタル信号103bのA相正弦波を入力とし、これを基準値と比較することによりLow、HighのA相矩形波を出力し前記位相カウンタ101gの入力ポートPAの入力となる。
そして、該位相カウンタ101gは入力ポートPAから入力される前記A相矩形波を計数することによりハイブリッドエンコーダ103の相対回転位相を検出し出力ポートR2からRi+1より出力する。そして、前記マイクロコンピュータ101hは前記データバス101iを介して前記相対回転位相をリードするものである。
ここで、前記相対回転位相は出力ポートR2からRi+1に出力するのでiビットの分解能を有し、この出力する値を相対上位位相値THとする。
次に、前記位相カウンタ101gの入力ポートP2からPi+1はプリセット入力であり、前記マイクロコンピュータ101hから前記データバス101iを介して後述するプリセット値がライトされ、前記位相カウンタ101gが検出する前記相対上位位相値THを初期化する。
又、前記位相カウンタ101gの入力ポートCは複数の入力ポートで構成されており、該入力ポートCには前記マイクロコンピュータ101hから前記コントロールバス101jを介して、通常のチップセレクト信号、アドレス信号、リード信号、及びライト信号などのコントロール信号が入力される。
同じく図1において101eはA/Dコンバータであり、前記インクリメンタル信号103bのA相正弦波を入力ポートINから入力し、該A相正弦波を数値に変換したA相正弦波値を出力ポートS0からSk−1に2進数でkビットの分解能で出力し、前記データバス101iを介して前記マイクロコンピュータ101hにリードされる。
又、前記A/Dコンバータ101eの入出力ポートC/Sは複数のポートで構成されており、該入出力ポートC/Sには前記マイクロコンピュータ101hからコントロール&ステータスバス101kを介して、通常のチップセレクト信号、アドレス信号、A/Dスタート及びリード信号などのコントロール信号が入力され、A/D変換完了信号等のステータス信号が前記マイクロコンピュータ101hへ出力される。
そして、101fは前記インクリメンタル信号103bのB相正弦波を入力とするA/DコンバータでB相正弦波値を出力し、その動作は前記A/Dコンバータ101eと同じであるのでその説明は割愛する。
次に、図2は前記ハイブリッドエンコーダ103が出力する前記アブソリュート信号103aとインクリメンタル信号103bを詳細に説明するもので、始めに図2−(a)は前記インクリメンタル信号103bのA相正弦波とB相正弦波を示し、図示するとおり該A相正弦波とB相正弦波は電気的に90度の位相差を有し、前記ハイブリッドエンコーダ103が任意の回転位相にあるとき前記A相正弦波とB相正弦波の正弦波サイクル数をSHとし、前記ハイブリッドエンコーダ103が1回転するとき該正弦波サイクル数SHはゼロから最大SHmaxまで変化するとしている。
そして、図2―(b)は前記インクリメンタルインターフェイス101cが出力する前記A相矩形波を示し、該A相矩形波は前記位相カウンタ101gに入力され計数されて相対回転位相が検出される。図2−(c)は前記位相カウンタ101gが検出し出力ポートR2からRi+1より出力する前記相対上位位相値THの時間的推移を示し、該相対上位位相値THはゼロから最大THmaxまで変化するとしている。
又、図2−(d)は通常実施される様に前記A相正弦波とB相正弦波の1サイクルを正弦波区間S0、S1、S2、及びS3の4区間に分割することを示している。この正弦波区間の分割は、前記マイクロコンピュータ101hが前記A/Dコンバータ101e、及び101fの出力をリードして行うもので、例えば前記A相正弦波とB相正弦波が共に正のとき正弦波区間はS0となり、A相正弦波が正でB相正弦波が負のときはS1となる。
次に、図2−(e)は前記アブソリュート信号103aを入力とする前記アブソリュートインターフェイス101bが出力する絶対上位位相値RHと絶対中位位相値RMを前記図2−(a)及び(d)と対比して示す。そして、図2−(e)の上段は前記アブソリュートインターフェイス101bが出力ポートQ2からQi+1にて出力する絶対上位位相値RHが0から最大のRHmaxの範囲で遷移することを示し、図2−(e)の下段は出力ポートQ0、Q1から出力する絶対中位位相値RMが前記図2−(d)の正弦波区間S0、S1、S2、及びS3にそれぞれ対応して、0、1、2,及び3と遷移することを示す。
ここで、前記絶対上位位相値RH、最大値RHmax、前記相対上位位相値TH、最大値THmax、及び前記正弦波サイクル数SH、最大値SHmaxは次の(1)式と(2)式の関係がある。
RH = TH = SH (1)式
RHmax=THmax=SHmax (2)式
前記(1)式により、前記ハイブリッドエンコーダ103の任意の時刻における上位の回転位相は前記絶対上位位相値RHにより検出することができると共に、前記相対上位位相値THと前記正弦波サイクル数SHに等しいものである。
次に、図3により前記位相カウンタ101gの初期化と回転位相の検出の概要を示す。始めに、図3―(a)は前記アブソリュートインターフェイス101bが出力する絶対回転位相を示し、出力ポートQ0、Q1より絶対中位位相値RMを、出力ポートQ2からQi+1より絶対上位位相値RHを出力する。
そして、前記マイクロコンピュータ101hは該絶対回転位相をリードし、該絶対上位位相値RHを図3−(b)に示すとおり前記位相カウンタ101gのプリセット入力P2から(Pi+1)にライトし前記位相カウンタ101gを初期化する。かように、初期化された回転位相は図3−(c)に示すとおり相対上位位相値THとして前記位相カウンタ101gの出力ポートR2からRi+1より出力され、前記マイクロコンピュータ101hが常時リードすることとなる。
又、前記マイクロコンピュータ101hは、前記A/Dコンバータ101e、及び101fの出力をリードすることにより前記A相正弦波とB相正弦波の1サイクルを前記正弦波区間S0、S1、S2、及びS3の4区間に分割を行い、この分割の結果は図3−(d)に示す如く図示しないメモリ上のU1、U0ビットに格納される。
更に、図3−(e)のT0ビットから(Tm−1)ビットは1サイクルの前記A相正弦波とB相正弦波から補間される補間位相値を示すものである。この補間は従来から実施されているもので、一例を示せば前記マイクロコンピュータ101hが前記A/Dコンバータ101e、及び101fを介してリードした前記A相正弦波とB相正弦波の値をそれぞれSA、及びSBとすれば、前記A相正弦波とB相正弦波の1サイクル以内の位相θは次の(3)式で求めることができる。
θ=(2−1)×arcTAN(SA/SB)/90° (3)式
次に、図3−(f)は前記図3−(c)の相対上位位相値TH、図3−(d)の正弦波区間、及び図3−(e)の補間位相値を合成したもので、これにより前記ハイブリッドエンコーダ103の1回転の位相を(i+2+m)ビットの分解能で極めて高分解能にて検出することができる。例えば説明を容易とする為に具体例を示せば、前記図3−(f)においてiビットを10ビットとすれば0から1023までの値となり、U0とU1は0から3の値であり、mビットを12ビットとすれば0から4095までの値となり、これらを合成したものは次の(4)式で示す分解能を有し極めて高精度に回転位相を検出するものである。
1024×4×4096=16,777,216=0100,0000h (4)式
ここで本発明において、数値の末尾に付すhは16進数であることを示す。
そして、前記図3−(f)の上位iビットは前記位相カウンタ101gが出力する相対上位位相値THであるが、前記初期位相検出装置101aの電源をオンした直後は正しく回転位相を出力しない為、前記アブソリュートインターフェイス101bの絶対上位位相値RH
により初期化を行うものである。そして、前記(4)式の具体例によれば、上位iビットの初期化の誤差が最小の1であっても、前記正弦波区間による4、及び補間位相値による4096による次の(5)式で示す大きな回転位相の誤差が発生することとなる。
4×4096=16384=4000h (5)式
それ故に、前記位相カウンタ101gの初期化は常に正確に実施せねばならない。
ここで、前記図2−(a)の前記インクリメンタル信号103bのA相正弦波とB相正弦波の変化と、前記図2−(e)の前記アブソリュート信号103aによる絶対回転位相は同時に変化するとしている。しかし、実用において前記ハイブリッドエンコーダ103の製造における誤差、ばらつき、及び前記インクリメンタルインターフェイス101aとアブソリュートインターフェイス101bの信号処理の相違により前記インクリメンタル信号103bとアブソリュート信号103aの変化の時間的ずれが避けられない。
図4、図5、及び図6はこのずれの例を示し本発明の詳細を説明する図であり、始めに図4について説明を行う。図4−(a)は前記図2−(a)と同じく前記インクリメンタル信号103bのA相正弦波とB相正弦波の時間的推移を示し、図4−(d)は前記図2−(d)と同じく前記A相正弦波とB相正弦波より検出する正弦波区間の時間的推移を示す。該図4−(d)において、時刻t0は正弦波区間がS3からS0に遷移する時刻を、時刻t1はS0からS1に遷移する時刻を示す。
次に、図4−(i)は前記図2−(e)と同様に前記アブソリュートインターフェイス101bが出力する前記絶対上位位相値RHと絶対中位位相値RMの時間的推移を示すが、前記図2−(e)と相違して遅延して動作する例を示している。すなわち、該図4−(i)において絶対中位位相値RMが3から0に遷移すると同時に、絶対上位位相値RHが(N−1)からNに遷移する時刻は、前記図4−(d)の正弦波区間がS3からS0に変化する時刻t0より時間Tiの遅延がある場合を示す。
この図4において、前記マイクロコンピュータ101hが前記位相カウンタ101gのプリセット入力P2から(Pi+1)にプリセットを行い、前記相対上位位相値THを初期化する手段について以下に説明する。
(正弦波区間S0の時刻t0からt0+Ti):この区間においてマイクロコンピュータ101hが処理を行うとき、絶対中位位相値RMが3で正弦波区間S0と不一致なので絶対上位位相値RHに位相の遅れがあると判定し、該絶対上位位相値RHの値(N−1)に1を加算したNを位相カウンタ101gにプリセットを行い、前記相対上位位相値THを初期化する。
(正弦波区間S0の時刻t0+Tiからt1):この区間においてマイクロコンピュータ101hが処理を行うとき、絶対中位位相値RMが0で正弦波区間S0と一致するので絶対上位位相値RHに位相のずれが無いと判定し、該絶対上位位相値RHの値(N)を位相カウンタ101gにプリセットを行い、前記相対上位位相値THを初期化する。
(正弦波区間S1において):この区間においてマイクロコンピュータ101hが処理を行うとき、絶対上位位相値RHの値(N)を位相カウンタ101gにプリセットを行い、前記相対上位位相値THを初期化する。
(正弦波区間S2において):この区間においてマイクロコンピュータ101hが処理を行うとき、絶対上位位相値RHの値(N)を位相カウンタ101gにプリセットを行い、前記相対上位位相値THを初期化する。
(正弦波区間S3において):この区間においてマイクロコンピュータ101hが処理を行うとき、絶対中位位相値RMが2又は3のとき絶対上位位相値RHに位相のずれが無いと判定し、該絶対上位位相値RHの値(N)を位相カウンタ101gにプリセットを行い、前記相対上位位相値THを初期化する。
次に、図5により他の例を示し本発明の動作の説明を行う。図5−(a)及び(d)は前記図4−(a)、(d)と同じ信号を示しその説明は割愛する。そして、図5−(j)は前記図4−(i)と同様に前記アブソリュートインターフェイス101bが出力する前記絶対上位位相値RHと絶対中位位相値RMの時間的推移を示すが、前記図4−(i)と相違して該図5−(j)の絶対中位位相値RMが3から0に遷移する時刻と前記図5−(d)の正弦波区間がS3からS0に変化する時刻の時間差Tjがゼロで遅延も進みも無く動作する例を示している。この図5において前記マイクロコンピュータ101hは、正弦波区間S0からS3のいかなる時刻において処理を行うときも、前記図5−(j)の上段に例を示す絶対上位位相値RH(N)を位相カウンタ101gにプリセットを行い、前記相対上位位相値THを初期化する。
次に、図6により進みの例を示し本発明の説明を行う。図6−(a)及び(d)は前記図4−(a)、(d)と同じ信号を示しその説明は割愛し、該図6−(d)において時刻t3は正弦波区間がS2からS3に遷移する時刻を、時刻t4はS3からS0に遷移する時刻を示す。
そして、図6−(k)は前記図4−(i)と同様に前記アブソリュートインターフェイス101bが出力する前記絶対上位位相値RHと絶対中位位相値RMの時間的推移を示すが、前記図4−(i)と相違して進みで動作する例を示している。すなわち、該図6−(k)において絶対中位位相値RMが3から0に遷移すると同時に、絶対上位位相値RHがNから(N+1)に遷移する時刻は、前記図6−(d)の正弦波区間がS3からS0に変化する時刻t4より時間Tkの進みがある場合を示す。
この図6において、前記マイクロコンピュータ101hが前記位相カウンタ101gのプリセット入力P2から(Pi+1)にプリセットを行い、前記相対上位位相値THを初期化する手段について次に説明する。
(正弦波区間S0において):この区間においてマイクロコンピュータ101hが処理を行うとき、絶対中位相値RMが0又は1のとき絶対上位位相値RHに位相のずれが無いと判定し、該絶対上位位相値RHの値(N)を位相カウンタ101gにプリセットを行い、前記相対上位位相値THを初期化する。
(正弦波区間S1において):この区間においてマイクロコンピュータ101hが処理を行うとき、絶対上位位相値RHの値(N)を位相カウンタ101gにプリセットを行い、前記相対上位位相値THを初期化する。
(正弦波区間S2において):この区間においてマイクロコンピュータ101hが処理を行うとき、絶対上位位相値RHの値(N)を位相カウンタ101gにプリセットを行い、前記相対上位位相値THを初期化する。
(正弦波区間S3の時刻t3からt4−Tk):この区間においてマイクロコンピュータ101hが処理を行うとき、絶対中位位相値RMが3で正弦波区間S0と一致するので絶対上位位相値RHに位相のずれが無いと判定し、該絶対上位位相値RHの値(N)を位相カウンタ101gにプリセットを行い、前記相対上位位相値THを初期化する。
(正弦波区間S3の時刻t4−Tkからt4):この区間においてマイクロコンピュータ101hが処理を行うとき、絶対中位位相値RMが0で正弦波区間S3と不一致なので絶対上位位相値RHに位相の進みによるずれがあると判定し、該絶対上位位相値RHの値(N+1)から1を減算したNを位相カウンタ101gにプリセットを行い、前記相対上位位相値THを初期化する。
かように、前記ハイブリッドエンコーダ103が停止中、又は低速で回転しているとき、前記マイクロコンピュータ101hは図4、及び図6に示すとおり正弦波区間S0、及びS3において前記インクリメンタル信号103bとアブソリュート信号103aの遷移に位相のずれがあるときこれを検出し、前記絶対上位位相値RHを補正した後正確に前記位相カウンタ101gの前記相対上位位相値THの初期化を行う。これにより、待ち時間を要すること無く以後の運転が可能となり、電動機が加速中、減速中、及び高速運転中であっても、該電動機に付属した前記ハイブリッドエンコーダ103が出力する前記インクリメンタル信号103bから常に正しい前記相対上位位相値THを検出し、前記図3−(f)による高精度の回転位相の検出を確実とするものである。
次に、図7は前記図4から図6において説明した前記相対上位位相値THの初期化を総合して説明するもので、図7−(a)及び(d)は前記図4−(a)、(d)と同じ信号を示しその説明は割愛し、図7−(f)から(p)は上段に前記アブソリュートインターフェイス101bが出力する前記絶対上位位相値RHの時間的推移を、下段に絶対中位位相値RMの時間的推移を示す。そして、図7−(i)、(j)、及び(k)はそれぞれ前記図4−(i)、図5−(j)、及び図6−(k)と同じでその説明は割愛し、始めに図7−(h)から説明を行う。
前記図7−(i)の前記絶対上位位相値RHと絶対中位位相値RMは前記図7−(d)に示す正弦波区間の遷移より時間Tiの遅延がある場合で、この遅延は電気角に換算すれば90度以下の遅延であったが、図7−(h)は電気角で90度の遅延がある場合を示す。該図7−(h)において、前記マイクロコンピュータ101hは次の処理を行う。
(正弦波区間S0において);この区間においてマイクロコンピュータ101hが処理を行うとき、絶対中位位相値RMが3で正弦波区間S0と不一致なので絶対上位位相値RHに位相の遅れによるずれがあると判定し、該絶対上位位相値RHの値(N−1)に1を加算したNを位相カウンタ101gにプリセットを行い、前記相対上位位相値THを初期化する。
(正弦波区間S1とS2において):この区間においてマイクロコンピュータ101hが処理を行うとき、絶対上位位相値RHの値(N)を位相カウンタ101gにプリセットを行い、前記相対上位位相値THを初期化する。
(正弦波区間S3において):この区間においてマイクロコンピュータ101hが処理を行うとき、絶対中位位相値RMが2のとき絶対上位位相値RHに位相のずれが無いと判定し、該絶対上位位相値RHの値(N)を位相カウンタ101gにプリセットを行い、前記相対上位位相値THを初期化する。
かように、該図7−(h)の場合は、前記図7−(i)、すなわち前記図4と同様の処理を行うものである。
そして、図7−(g)は更に遅延が大きい場合で、前記絶対上位位相値RHと絶対中位位相値RMは前記図7−(d)に示す正弦波区間の遷移より時間Tgの遅延がある場合で、この遅延は電気角に換算すれば90度以上の遅延である。ここで、本発明はハイブリッドエンコーダ103において、製造における誤差や信号処理の相違により発生する前記アブソリュート信号103aとインクリメンタル信号103b間の言うなれば僅かの位相ずれを克服するもので、該図7−(g)の如く90度以上の遅延はあり得ず除外するものである。又、図7−(f)の場合、遅延時間はTfであり電気角に換算すれば180度の遅延であり、前記図7−(g)と同様に本発明ではかような大きな遅延はありえないとしている。
次に、前記図7−(k)の前記絶対上位位相値RHと絶対中位位相値RMは前記図7−(d)に示す正弦波区間の遷移より時間Tkの進みがある場合で、この遅延は電気角に換算すれば90度以下の進みであったが、図7−(m)は電気角で90度の進みがある場合を示し、該図7−(m)において前記マイクロコンピュータ101hは次の処理を行う。
(正弦波区間S0において):この区間においてマイクロコンピュータ101hが処理を行うとき、絶対中位相値RMが1のとき絶対上位位相値RHに位相のずれが無いと判定し、該絶対上位位相値RHの値(N)を位相カウンタ101gにプリセットを行い、前記相対上位位相値THを初期化する。
(正弦波区間S1とS2において):この区間においてマイクロコンピュータ101hが処理を行うとき、絶対上位位相値RHの値(N)を位相カウンタ101gにプリセットを行い、前記相対上位位相値THを初期化する。
(正弦波区間S3において):この区間においてマイクロコンピュータ101hが処理を行うとき、絶対中位位相値RMが0で正弦波区間S3と不一致なので絶対上位位相値RHに位相の進みによるずれがあると判定し、該絶対上位位相値RHの値(N+1)から1を減算したNを位相カウンタ101gにプリセットを行い、前記相対上位位相値THを初期化する。
かように、該図7−(m)の場合は、前記図7−(k)、すなわち前記図6と同様の処理を行うものである。
そして、図7−(n)は更に進みが大きい場合で、前記絶対上位位相値RHと絶対中位位相値RMは前記図7−(d)に示す正弦波区間の遷移より時間Tnの進みがある場合で、この進みは電気角に換算すれば90度以上の進みである。ここで、先に説明のとおり本発明はハイブリッドエンコーダ103において、製造における誤差や信号処理の相違により発生する前記アブソリュート信号103aとインクリメンタル信号103b間の言うなれば僅かの位相ずれを克服するもので、遅延のときと同じく該図7−(n)の如く90度以上の進みのずれはあり得ないとし除外するものである。又、図7−(p)の場合、進み時間はTpであり電気角に換算すれば180度の進みであり、前記図7−(n)と同様に本発明ではかような大きな進みはあり得ないとしている。
かようにして、本発明においてはハイブリッドエンコーダ103が出力する前記インクリメンタル信号103bとアブソリュート信号103aから得られる前記正弦波区間と前記絶対中位位相値RM間の位相ずれを90度の遅延から90度の進みの範囲において検出し、前記絶対上位位相値RHを正確に補正した後位相カウンタ101gのプリセットを行い、前記相対上位位相値THを初期化するものである。
次に、図8は前記図4から図7で説明した本発明について、前記マイクロコンピュータ101hが実行する前記位相カウンタ101gの初期化を説明するフローチャートで、該図8のステップf1からf11について以下に説明する。
f1:マイクロコンピュータ101hは、ハイブリッドエンコーダ103が出力するインクリメンタル信号103bからA/Dコンバータ101eに依りA相正弦波値を、A/Dコンバータ101fに依りB相正弦波値をリードする。
f2:マイクロコンピュータ101hは、リードしたA相正弦波値とB相正弦波値から正弦波区間S0からS3を検出する。
f3:マイクロコンピュータ101hは、アブソリュートインターフェイス101bから絶対上位位相値RHと絶対中位位相値RMをリードする。
f4:マイクロコンピュータ101hは、正弦波区間がS0かをチェックしS0のときはステップf5へ、そうでないときはf7へ進む。
f5:マイクロコンピュータ101hは、絶対中位位相値RMが3かをチェックし3のとき絶対上位位相値RHに位相の遅れによるずれがあるのでステップ6へ進んで補正を行い、絶対中位位相値RMが3でないときは絶対上位位相値RHにずれが無いのでそのままステップf11へ進む。
f6:マイクロコンピュータ101hは、絶対上位位相値RHに1を加算し位相の遅れを補正しステップf11へ進む。
f7:マイクロコンピュータ101hは、正弦波区間がS3かをチェックしS3のときはステップf8へ、そうでないときはf10経由でf11へ進む。
f8:マイクロコンピュータ101hは、絶対中位位相値RMが0かをチェックし0のとき絶対上位位相値RHに位相の進みによるずれがあるのでステップ9へ進んで補正を行い、絶対中位位相値RMが0でないときは絶対上位位相値RHにずれが無いのでそのままステップf11へ進む。
f9:マイクロコンピュータ101hは、絶対上位位相値RHから1を減算し位相の進みを補正しステップf11へ進む。
f10:このルートは、正弦波区間がS1又はS2のときであり絶対上位位相値RHの補正が不要の場合でそのままf11へ進む。
f11:マイクロコンピュータ101hは、絶対上位位相値RHの値を位相カウンタ101gの入力ポートP2からPi+1にプリセットを行い、相対上位位相値THを初期化する。
かように本発明は、前記位相カウンタ101gを迅速にアブソリュート信号により初期化を行い、以降の電動機の運転において加速中、減速中、及び高速運転中を問わずインクリメンタル信号を入力とする前記位相カウンタ101gから正確な前記相対上位位相値THを検出せしめ、高精度でリアルタイムな回転位相の検出可能とするものである。
図9は実施例2を説明する図であり、本発明に依る初期位相検出装置をカラー印刷のシャフトレス商用輪転印刷機に適用する例を示す。該図9において、11は給紙部、12はインフィードロール、13、14、15、及び16はそれぞれイエロー、シアン、マゼンダ及びブラックなどの印刷部であり、6は走行紙、17a、17b、17cはそれぞれドライヤ、クーリング、ドラッグロール、5は折り部である。前記給紙部11からの走行紙6はインフィードロール12を経て印刷部13,14、15、及び16にてカラー印刷がなされ、該走行紙6はドライヤ17aにて乾燥、クーリング17bにて冷却された後、ドラッグロール17cを経由して折り部5に至り裁断され折り畳まれる。
そして、前記印刷部13から16はそれぞれ印刷機104と該印刷機を駆動する同期駆動装置101、電動機102及びハイブリッドエンコーダ103から構成され、同様に前記折り部5は折り機105と該折り機を駆動する同期駆動装置101、電動機102及びハイブリッドエンコーダ103から構成されており、前記各セクションの電動機は速度と位相を精度よく同期して駆動すべきものである。ここで、該ハイブリッドエンコーダ103は前記図1で同じ符号を付すハイブリッドエンコーダと同じであり、又、前記同期駆動装置101は前記図1に示した前記初期位相検出装置101aを内蔵する。そして、01は集中制御装置で通信線路02を介して輪転印刷機の統括的な制御、監視を行い、03は前記折り部のハイブリッドエンコーダ103が出力する前記アブソリュート信号103aとインクリメンタル信号103bからなる信号線路で、前記折り機105の位相情報を折り部と印刷部の前記同期駆動装置101に送信する。
更に該図9において、前記折り部の同期駆動装置101は前記集中制御装置01から前記通信線路02を介して速度指令を受信すると共に、該折り部の同期駆動装置101は前記初期位相検出装置101aを内蔵し、前記折り部のハイブリッドエンコーダ103より信号線路03を介してフィードバック信号を入力する。そして、前記図1から図8において説明したとおり、折り部の前記初期位相検出装置101aは電源を0Nとしたときに速やかに回転位相をプリセットに依り初期化し待ち時間を解消して高精度の同期制御へ移行する。
次に、前記印刷部13の同期駆動装置101は設定用とフィードバック用のそれぞれの前記初期位相検出装置101aを内蔵するもので、以降の説明において図示しない前記同期駆動装置101が内蔵する設定用初期位相検出装置を101asと、フィードバック用初期位相検出装置を101afと呼称する。
そして、該印刷部13の設定用初期位相検出装置101asは前記折り部のハイブリッドエンコーダ103が出力する信号を入力して折り部5を主設定とし、フィードバック用初期位相検出装置101afは前記印刷部13のハイブリッドエンコーダ103が出力する信号を入力とし、これにより印刷部13の前記同期駆動装置101は電動機102を精度良く同期運転する。
以上は印刷部13について説明したが、印刷部14、15、及び16も同じ構成として、該印刷部13から16が内蔵する前記設定用初期位相検出装置101asとフィードバック用初期位相検出装置101afは随時、前記図1から図8に説明した前記アブソリュート信号103aとインクリメンタル信号103bを用いて、回転位相の初期化を精度良く瞬時に行って待ち時間を著しく減少せしめる。
そして、回転位相の初期化が終わった後、印刷運転を行うときは前記アブソリュート信号103aを使用することなく、リアルタイム性に優れた前記インクリメンタル信号103bを用いて高精度の同期制御を実現しカラー印刷を行う。
更に前述のとおり、前記印刷機13から16は前記折り部5のハイブリッドエンコーダ103の出力を主設定とするので、これを言い換えれば、前記折り部5は前記集中制御装置01からの速度指令のみに追従し不必要に速度を増減すること無く安定して運転され、前記印刷機は折り部5の回転位相と回転速度を設定として速度の加減速とするので、前記走行紙6は特に運転を開始するとき印刷部と折り部の間で破断することなく安定した印刷を実現し、損紙を低減すると共にロス時間を減少せしめて操業度を向上するものである。
図10は実施例3を説明する図であり、前記図9と同様に本発明に依る初期位相検出装置をカラー印刷のシャフトレス商用輪転印刷機に適用する例を示し、該図10において前記図9と同じ符号を付すものはこれと同じ機能を有しその説明は割愛する。始めに、該図10と前記図9との相違について示すと、図10において折り部5のハイブリッドエンコーダ103が出力するフィードバック信号は、折り部5の同期駆動装置101が内蔵する初期位相検出装置101aに入力され、該同期駆動装置101で検出された折り部の電動機102の回転位相は、サイクリックに通信線路02を介して集中制御装置01に送信される。
該集中制御装置01は設定となる回転位相と回転速度を生成する図示しない仮想指令器を内蔵し、運転を始める前に該仮想指令器の回転位相を前記折り部の同期駆動装置101から受信した回転位相で初期化を行う。そして、該仮想指令器が出力する回転位相と速度指令は、通信線路02を経由して印刷部13,14,15,16、及び折り部5の全セクションの同期駆動装置101に送信される。
そして、前記図10に示す同期駆動システムにおいて電源をオンした直後であって運転を始める前に、前記折り部の初期位相検出装置101aが検出した回転位相を初期値として、前記集中制御装置01は回転位相指令と回転速度指令を演算に依り生成しこの2つの指令を全セクションに送信する。これを換言すれば、前記印刷部13、14、15、及び16は折り部5の回転位相を基準に運転を開始するので折り部5の電動機102は安定して駆動され印刷部と折り部の間で前記走行紙6が破断することが無く、又、運転中においては前記仮想指令器が安定した回転位相と回転速度の指令を生成するので、品質の優れたカラー印刷物の生産を可能とする。
かように本発明の前記初期位相検出装置101aは、内蔵する前記位相カウンタ101gをアブソリュート信号により速やかに初期化を行い、以降の電動機の運転において加速中、高速運転中、及び減速中を問わずインクリメンタル信号を入力とする前記位相カウンタ101gから正確な前記相対上位位相値THの検出を可能とする。これにより、シャフトレス輪転印刷機の同期制御において電源をオンした後速やかに運転を可能とし、運転を開始した後前記走行紙6を破断すること無く同期制御運転に推移し、損紙とむだ時間を著しく減少せしめ、その後の通常の生産運転においても高精度でリアルタイムな回転位相と回転速度の検出可能とし高品質のカラー印刷を実現するものである。
電動機を運転するに当たりいつでも回転位相を初期化し,以降の運転に連続して回転位相を精度良く検出できるので,複数の電動機間の同期制御に使用する他,精密な位置決めを行う工作機械や搬送装置などに適用できるものである.
本発明の構成を説明する図である。 インクリメンタル信号とアブソリュート信号の関係を説明する図である。 位相カウンタの初期化を説明する図である。 本発明の動作を説明する図−その1である。 本発明の動作を説明する図−その2である。 本発明の動作を説明する図−その3である。 本発明の動作を説明する図−その4である。 マイクロコンピュータによる位相カウンタの初期化のフローチャート 本発明を商用輪転印刷機に用いる例を示す図−その1 本発明を商用輪転印刷機に用いる例を示す図−その2 インクリメンタルエンコーダを説明する図 アブソリュートエンコーダを説明する図
符号の説明
01 集中制御装置
02 通信線路
03 信号線路
11 給紙部
12 インフィードロール
13 印刷部
14 同上
15 同上
16 同上
17a ドライヤ
17b クーリング
17c ドラッグロール
5 折り部
6 走行紙
101 同期駆動装置
101a 初期位相検出装置
101as 設定用初期位相検出装置
101af フィードバック用初期位相検出装置
101b アブソリュートインターフェイス
101c インクリメンタルインターフェイス
101e A/Dコンバータ
101f A/Dコンバータ
101g 位相カウンタ
101h マイクロコンピュータ
101i データバス
101j コントロールバス
101k コントロール&ステータスバス
102 電動機
103 ハイブリッドエンコーダ
103a アブソリュート信号
103b インクリメンタル信号
104 印刷機
105 折り機

Claims (7)

  1. 集中制御装置と複数の電動機をそれぞれ駆動する同期駆動装置で構成され、前記複数の電動機の回転位相と回転速度を同期せしめる同期駆動システムであって、
    前記電動機はアブソリュート信号とインクリメンタル信号を共に出力するロータリーエンコーダを付属し、該アブソリュート信号の出力と該インクリメンタル信号の出力を前記同期駆動装置が内蔵する初期位相検出装置にフィードバックとして入力し、
    前記アブソリュート信号は1回転の絶対回転位相を(i+2)ビットの分解能で出力し、前記インクリメンタル信号は90度位相差の2相の正弦波を出力し、該2相の正弦波は1回転する毎に正弦波サイクル数SHを出力するロータリーエンコーダにおいて、
    該初期位相検出装置は、前記アブソリュート信号の1回転の絶対回転位相(i+2)ビットの分解能において、上位iビットの値を絶対上位位相値RHとして下位2ビットの値を絶対中位位相値RMとして検出し、該絶対上位位相値RHは前記正弦波サイクル数SHと等しいものであって前記絶対中位位相値RMは0、1、2、3、0と順次検出し、
    前記初期位相検出装置は、前記電動機が1回転するとき前記2相正弦波のHighとLowを識別して計数し、相対回転位相をiビットの分解能で検出するプリセット式位相カウンタを内蔵し、該プリセット式位相カウンタは、前記iビットの値を相対上位位相値THとして出力し、該相対上位位相値THは前記正弦波サイクル数SHと等しいものであり、
    前記初期位相検出装置は、前記2相正弦波をそれぞれ入力するA/Dコンバータを内蔵し、該A/Dコンバータの出力より前記2相正弦波の1サイクルを分割して正弦波区間を検出し、該正弦波区間はS0、S1、S2、S3、S0と順次検出することを特徴とする初期位相検出装置。
  2. 請求項1の前記初期位相検出装置において、
    前記正弦波区間の検出値がS0のときであって前記絶対中位位相値RMの検出値が3のときは、前記プリセット式位相カウンタの前記相対上位位相値THには前記絶対上位位相値RHに1を加えた値を、前記相対中位位相値TMには0をプリセットし、
    前記正弦波区間の検出値がS0のときであって前記絶対中位位相値RMの検出値が0または1のときは、前記プリセット式位相カウンタの前記相対上位位相値THには前記絶対上位位相値RHを、前記相対中位位相値TMには0をプリセットして初期化することを特徴とする初期位相検出装置。
  3. 請求項1の前記初期位相検出装置において、
    前記正弦波区間の検出値がS1のとき、前記プリセット式位相カウンタの前記相対上位位相値THには前記絶対上位位相値RHを、前記相対中位位相値TMには1をプリセットして初期化することを特徴とする初期位相検出装置。
  4. 請求項1の前記初期位相検出装置において、
    前記正弦波区間の検出値がS2のとき、前記プリセット式位相カウンタの前記相対上位位相値THには前記絶対上位位相値RHを、前記相対中位位相値TMには2をプリセットして初期化することを特徴とする初期位相検出装置。
  5. 請求項1の前記初期位相検出装置において、
    前記正弦波区間の検出値がS3のときであって前記絶対中位位相値RMの検出値が2または3のときは、前記プリセット式位相カウンタの前記相対上位位相値THには前記絶対上位位相値RHを、前記相対中位位相値TMには3をプリセットし、
    前記正弦波区間の検出値がS3のときであって前記絶対中位位相値RMの検出値が0のときは、前記プリセット式位相カウンタの前記相対上位位相値THには前記絶対上位位相値RHから1を減じた値を、前記相対中位位相値TMには3をプリセットして初期化することを特徴とする初期位相検出装置。
  6. 請求項1から5の前記初期位相検出装置であって、
    集中制御装置と前記初期位相検出装置を内蔵する同期駆動装置、電動機、及び該電動機に付属する前記ロータリーエンコーダを一組として、複数の印刷部と折り部を精度良く同期制御し、
    前記集中制御装置から折り部に速度指令が入力されるシャフトレス輪転印刷機において、
    前記印刷部の同期駆動装置は設定用初期位相検出装置とフィードバック用初期位相検出装置を内蔵し、前記折り部の同期駆動装置はフィードバック用初期位相検出装置を内蔵し、
    該折り部のロータリーエンコーダの出力は印刷部の設定用初期位相検出装置と折り部のフィードバック用初期位相検出装置に入力し、運転を始める前に前記印刷部の設定用初期位相検出装置は折り部の回転位相を主設定として検出し、前記折り部のフィードバック用初期位相検出装置は折り部の回転位相をフィードバックとして検出し、
    前記印刷部のロータリーエンコーダの出力は印刷部のフィードバック用初期位相検出装置に入力し、運転を始める前に該フィードバック用初期位相検出装置は印刷部の回転位相を検出し、
    折り部を主設定として待ち時間を要すること無く、シャフトレス輪転印刷機の同期制御運転開始を可能とする初期位相検出装置。
  7. 請求項1から5の前記初期位相検出装置であって、
    集中制御装置と前記初期位相検出装置を内蔵する同期駆動装置、電動機、及び該電動機に付属する前記ロータリーエンコーダを一組として、複数の印刷部と折り部を同期制御するシャフトレス輪転印刷機において、
    前記印刷部と折り部の同期駆動装置はそれぞれフィードバック用初期位相検出装置を内蔵して前記電動機の回転位相を検出し、
    前記折り部の同期駆動装置は検出した折り部の回転位相を前記集中制御装置に送出し、
    前記集中制御装置は仮想指令器を内蔵し該仮想指令器は前記折り部の回転位相で初期化した後、運転する回転位相指令と回転速度指令を生成して前記印刷部と折り部の全セクションの同期駆動装置に送出し、
    折り部の回転位相を主設定の初期値として待ち時間を要すること無く、シャフトレス輪転印刷機の同期制御運転開始を可能とする初期位相検出装置。

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