JPH0850034A - 多回転アブソリュートエンコーダ - Google Patents

多回転アブソリュートエンコーダ

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JPH0850034A
JPH0850034A JP6204598A JP20459894A JPH0850034A JP H0850034 A JPH0850034 A JP H0850034A JP 6204598 A JP6204598 A JP 6204598A JP 20459894 A JP20459894 A JP 20459894A JP H0850034 A JPH0850034 A JP H0850034A
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JP
Japan
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rotation
circuit
revolution
overflow detection
power supply
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Application number
JP6204598A
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English (en)
Inventor
Toru Morita
徹 森田
Yasushi Ono
康 大野
Motomasa Imai
基勝 今井
Yuji Yamazaki
雄二 山▲崎▼
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 多回転情報と1回転内情報との間に微小な誤
差があっても、多回転数のオーバフローを正しく検出す
ることのできる多回転アブソリュートエンコーダを提供
する。 【構成】 多回転量系回路ブロック1のバックアップ系
回転量保持・計数回路4は、磁気式エンコーダ3が出力
するインクリメンタル2相(A相およびB相)信号aお
よびbに基づいて求めた多回転量データCを多回転量デ
ータバスを介してバックアップ系多回転数オーバフロー
検出回路5および多回転数補正回路10に送出する。1
回転内絶対番地系回路ブロック7、主電源系多回転数オ
ーバフロー検出回路11、多回転数補正回路10および
データ送信回路12は、電源供給ラインLを介して外部
コントローラの主電源によって駆動され、電力供給停止
時には動作が停止するように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多回転アブソリュート
エンコーダに関し、特に多回転アブソリュートエンコー
ダの多回転数のオーバフロー検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来の多回転アブソリュートエ
ンコーダの構成をブロック構成図である。図示の多回転
アブソリュートエンコーダは、回転軸に設けられた符号
板(不図示)に形成されたパターンから検出した信号に
基づいて多回転量データOを求めて出力するための多回
転量系回路ブロック13、および符号板の別のパターン
から検出した信号に基づいて1回転内絶対番地データT
を求めて出力するための1回転内絶対番地系回路ブロッ
ク19を備えている。
【0003】図示の多回転アブソリュートエンコーダは
さらに、多回転量データOを補正するための多回転数補
正回路22、および多回転数補正回路22で補正された
多回転量データUおよび1回転内絶対番地系回路ブロッ
ク19からの1回転内絶対番地データTを受けるデータ
送信回路23を備えている。データ送信回路23は、補
正された多回転量データUと1回転内絶対番地データT
とを内部ラッチして、符号板の絶対位置に対応する外部
(シリアル)出力信号vを送出する。
【0004】多回転量系回路ブロック13は、多回転用
エンコーダとしての磁気式エンコーダ15とバックアッ
プ系回転量保持・計数回路16とバックアップ系多回転
数オーバフロー検出回路17とからなる。バックアップ
系回転量保持・計数回路16は、磁気式エンコーダ15
が出力するインクリメンタル2相(A相およびB相)信
号mおよびnに基づいて求めた多回転量データOを多回
転量データバスを介してバックアップ系多回転数オーバ
フロー検出回路17および多回転数補正回路22に送出
する。
【0005】バックアップ系多回転数オーバフロー検出
回路17は、バックアップ系回転量保持・計数回路16
の出力である多回転量データOを常にモニタし、多回転
量データOが所定の多回転数を一度でも越えた場合には
オーバフローと判定して、オーバフロー検出信号pをデ
ータ送信回路23に送出し続ける。なお、多回転量系回
路ブロック13は、外部コントローラ(不図示)の主電
源オフ時にも内部電池14またはエンコーダ内部の大容
量コンデンサ(以下、「サブ電源」という)により駆動
され、電力供給停止時にも動作するように構成されてい
る。すなわち、多回転量系回路ブロック13は、サブ電
源動作部を構成している。
【0006】一方、1回転内絶対番地系回路ブロック1
9は、1回転内エンコーダとしての光学式エンコーダ2
0とデータ変換回路21とからなる。データ変換回路2
1は、光学式エンコーダ20が出力する1回転内絶対値
データ信号(アブソリュート信号)qと、1回転内イン
クリメンタル2相信号(A相およびB相)tおよびuと
に基づいて求めた1回転内絶対番地データTを1回転内
絶対番地データバスを介してデータ送信回路23に送出
する。なお、1回転内絶対番地系回路ブロック19、多
回転数補正回路22およびデータ送信回路23は、電源
供給ラインWを介して外部コントローラの主電源によっ
て駆動され、電力供給停止時には動作が停止するように
構成されている。このように、1回転内絶対番地系回路
ブロック19、多回転数補正回路22およびデータ送信
回路23は、主電源動作回路ブロック18を構成してい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述のような従来の多
回転アブソリュートエンコーダでは、磁気式エンコーダ
15の出力信号mおよびnは1回転1パルス出力の2相
信号であるが、その検出部にはMRセンサが用いられ
る。ところが、MRセンサの配置精度(検出側)および
磁石の張り付け位置精度(パターン側)を制御すること
は難しい。したがって、光学式エンコーダ20によって
検出した位置情報と磁気式エンコーダ15によって検出
した多回転数との間には、微小な誤差が発生する。この
ように、MRセンサの配置精度(検出側)および磁石の
張り付け位置精度(パターン側)に起因する上述の誤差
を除去することは一般的に非常に困難である。
【0008】前述のような従来の多回転アブソリュート
エンコーダでは、位置情報の優先度が1回転内絶対値側
にあるため、後述するように多回転数の切り替わり時点
で多回転数を最大で±1だけ誤ることになる。この多回
転数の誤動作を防止するために、多回転数の切り替わり
時点において、磁気式エンコーダ15の検出した多回転
数データに±1を増減する動作すなわち補正動作を多回
転数補正回路22で行う必要がある。図6は、多回転数
補正回路22における補正動作を説明するための図であ
る。
【0009】図6において、(17)は、光学式エンコ
ーダが検出した1回転内絶対値データqの増減に基づい
て求めた多回転数を示している。例えば、1回転3ビッ
トの分解能のアブソリュートエンコーダの場合、1回転
内絶対値が5、6、7から0になった時点で多回転数を
1だけインクリメント(増加)すれば、光学式エンコー
ダの1回転内絶対値データと同期した多回転数を求める
ことができる。また、逆に、1回転内絶対値が2、1、
0から7になった時点で多回転数を1だけデクレメント
(減少)すれば、光学式エンコーダの1回転内絶対値デ
ータと同期した多回転数を求めることができる。
【0010】(18)は、1回転内絶対値データqの上
位2ビットを抽出し10進データに変換した値を示して
いる。換言すれば、1回転内絶対値を4分割した値を示
している。(19)は、磁気式エンコーダで検出した多
回転数を示している。(20)は、1回転1パルス出力
に相当する磁気式エンコーダの2相矩形波を、昇順2ビ
ットバイナリデータとなるようなコード変換を施した
後、10進で表記したものである。換言すれば、磁気式
エンコーダの多回転量データを4分割した値に相当す
る。
【0011】(21)は、図5の多回転数補正回路22
における補正動作を示している。なお、補正動作につい
ては図7を参照して後述する。(22)は、多回転数補
正回路22において補正された多回転量データを示して
いる。図7は、多回転数補正回路22における補正動作
を決定する真理値表である。図7に示すように、磁気式
エンコーダの2相信号を2進数に変換した2ビットデー
タのうち上位ビットが1で下位ビットが1(すなわち1
0進数で3)であり、且つ光学式エンコーダの1回転内
絶対値の上位2ビットのうち最上位ビット(MSB)r
が0で次の上位ビットsが0(すなわち10進数で0)
のとき(図中、斜線で示す)、多回転数補正回路22で
は+1の補正動作を行う。
【0012】また、磁気式エンコーダの2相信号を2進
数に変換した2ビットデータのうち上位ビットが0で下
位ビットが0(すなわち10進数で0)であり、且つ光
学式エンコーダの1回転内絶対値の上位2ビットのうち
最上位ビット(MSB)rが1で次の上位ビットsが1
(すなわち10進数で3)のとき、多回転数補正回路2
2では−1の補正動作を行う。なお、その他の場合に
は、多回転数補正回路22において補正動作を行わな
い。
【0013】一方、図8および図9は、図5の従来の多
回転アブソリュートエンコーダにおけるオーバフロー検
出動作を説明する図である。図8および図9において、
(23)および(30)は、光学式エンコーダが検出し
た1回転内絶対値データqの増減に基づいて求めた多回
転数であり、図6の(17)に対応している。
【0014】(24)および(31)は、1回転内絶対
値データqの上位2ビットを抽出し10進データに変換
した値を示している。換言すれば、1回転内絶対値を4
分割した値であり、図6の(18)に対応している。
(25)および(32)は、磁気式エンコーダで検出し
た多回転数であり、図6の(19)に対応している。た
だし、図8では磁気式エンコーダの位置情報が光学式エ
ンコーダの位置情報(1回転内絶対値)に対して遅れて
いるのに対し、図9では磁気式エンコーダの位置情報が
光学式エンコーダの位置情報(1回転内絶対値)に対し
て進んでいる。(26)および(33)は、1回転1パ
ルス出力に相当する磁気式エンコーダの2相矩形波を、
昇順2ビットバイナリデータとなるようなコード変換を
施した後、10進で表記したものである。換言すれば、
磁気式エンコーダの多回転量データを4分割した値に相
当し、図6の(20)に対応している。
【0015】(27)および(34)は、バックアップ
系多回転数オーバフロー検出回路17におけるオーバフ
ロー検出結果を示している。バックアップ系回転量保持
・計数回路16から出力される多回転量データOが、所
定の多回転数であるNを越えると、すなわちN+1にな
るとオーバフローの判定をしている。(28)および
(35)は、図5の多回転数補正回路22における補正
動作を示している。すなわち、図6の(21)に対応し
ている。(29)および(36)は、図7の真理値表に
基づいて、多回転数補正回路22において補正された多
回転量データであり、図6の(22)に対応している。
【0016】図8および図9に示すように、(23)お
よび(30)の光学式エンコーダの1回転内絶対値デー
タqの増減に基づいて求めた多回転数がN+1になった
時点すなわち(A)の時点でオーバフローを検出すべき
ところを、(A)の時点からずれた(B)の時点におい
てオーバフローを検出している。このように、従来の多
回転アブソリュートエンコーダでは、多回転用エンコー
ダの位置情報すなわち符号板の多回転情報と1回転内エ
ンコーダの位置情報符号板のすなわち1回転内情報との
間に微小な誤差があると、オーバフローの検出を正しく
行うことができないという不都合があった。
【0017】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
のであり、多回転情報と1回転内情報との間に微小な誤
差があっても、多回転数のオーバフローを正しく検出す
ることのできる多回転アブソリュートエンコーダを提供
することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明においては、第1パターンと第2パターンと
が形成された符号板と、前記第1パターンを読み取り、
前記符号板の1回転内情報を出力する第1の検出部と、
前記第2パターンを読み取り、前記符号板の第1多回転
情報を出力する第2の検出部と、主電源がオフになり電
力供給が停止したとき、前記第2の検出部に電力を供給
する第2電源部と、前記1回転内情報と前記第1多回転
情報とを同期させるために、前記第1多回転情報を補正
し、補正多回転情報を出力する補正手段と、前記第2電
源部から供給される電力によって前記第2の検出部とと
もに動作し、前記第2の検出部からの前記第1多回転情
報が第1の所定数を越えたか否かを判断し、前記第1の
所定数を越えたときに第1のオーバフロー検出信号を出
力する第1のオーバフロー検出手段と、前記補正手段か
らの前記補正補正多回転情報が第2の所定数を越えたか
否かを判断し、前記第2の所定数を越えたときに第2の
オーバフロー検出信号を出力する第2のオーバフロー検
出手段と、を備えていることを特徴とする多回転アブソ
リュートエンコーダを提供する。
【0019】好ましい態様によれば、前記第2のオーバ
フロー検出手段は、前記第1のオーバフロー検出手段か
らの前記第1のオーバフロー検出信号を入力したとき、
第2のオーバフロー検出信号を出力する。
【0020】
【作用】本発明の多回転アブソリュートエンコーダで
は、第2電源部によってバックアップされた第2検出部
の第1多回転情報のオーバフローを判定し、第1のオー
バフロー検出信号を出力する第1のオーバフロー検出手
段と、主電源系の第1の検出部の1回転内情報に同期し
て補正された補正多回転情報のオーバフローを判定し、
第2のオーバフロー検出信号を出力する第2のオーバフ
ロー検出手段とを備えている。なお、第1のオーバフロ
ー検出手段は、電力供給停止時にも第2電源部であるサ
ブ電源によって第2検出部とともに駆動されるようにな
っている。
【0021】具体的には、第1のオーバフロー検出手段
は、第2の検出部の第1多回転情報が所定多回転数を1
だけ越えた場合に第1のオーバフロー検出信号を出力す
るのが好ましい。一方、第2のオーバフロー検出手段
は、補正多回転情報が第2の所定多回転数を越えた場
合、または第1のオーバフロー検出信号を受けた場合
に、第2のオーバフロー検出信号を出力するのが好まし
い。
【0022】こうして、主電源がオフの間に多回転数の
オーバフローが発生しても、第1のオーバフロー検出手
段が第1のオーバフロー検出信号を出力するので、「オ
ーバフロー」と判定し、判定結果を電力が再供給される
まで保持することができる。その結果、主電源が再投入
された際に、外部に「オーバフロー検出信号」を確実に
送出することが可能になる。一方、主電源がオンの場合
には、補正多回転情報が所定多回転数を越えた時点で、
正しく「オーバフロー」と判定することができる。この
場合、第1のオーバフロー検出手段は、第2の検出部の
第1多回転情報が所定多回転数を1だけ越えた場合にオ
ーバフローの判定をするように構成しているので、多回
転情報と1回転内情報との間に微小な誤差があっても、
特に多回転情報の位置情報が進んでいても、誤ってオー
バフローと判定することがない。
【0023】
【実施例】本発明の実施例を、添付図面に基づいて説明
する。図1は、本発明の実施例にかかる多回転アブソリ
ュートエンコーダのブロック構成図である。図示の多回
転アブソリュートエンコーダは、回転軸に固定された符
号板(不図示)に形成されたパターンから検出した信号
に基づき、符号板の多回転情報である多回転量データC
を求めて出力するための多回転量系回路ブロック1を備
えている。多回転量系回路ブロック1は、検出部にたと
えばMRセンサ(磁気抵抗センサ)を用いた磁気式エン
コーダ3とバックアップ系回転量保持・計数回路4とバ
ックアップ系多回転数オーバフロー検出回路5とからな
る。バックアップ系回転量保持・計数回路4は、磁気式
エンコーダ3が出力するインクリメンタル2相(A相お
よびB相)信号aおよびbに基づいて求めた多回転量デ
ータCを多回転量データバスを介してバックアップ系多
回転数オーバフロー検出回路5および多回転数補正回路
10に送出する。
【0024】バックアップ系多回転数オーバフロー検出
回路5は、バックアップ系回転量保持・計数回路4の出
力である多回転量データCを常にモニタし、多回転量デ
ータCが所定の多回転数「N」ではなく「N+1」を一
度でも越えた場合にはオーバフローと判定して、第1の
オーバフロー検出信号dを主電源系多回転数オーバフロ
ー検出回路11(後述)に出力する。すなわち、バック
アップ系回転量計数・保持回路4の出力である多回転量
データCが「N+2」になった時点で第1のオーバフロ
ー検出信号dを出力する。なお、多回転量系回路ブロッ
ク1は、外部コントローラ(不図示)の主電源オフ時に
も内部電池2のようなサブ電源により駆動され、電力供
給停止時にも動作するように構成されている。すなわ
ち、多回転量系回路ブロック1は、サブ電源動作部を構
成している。
【0025】さらに、図示の多回転アブソリュートエン
コーダは、符号板に形成された別のパターンから検出し
た信号に基づき、符号板の1回転内情報である1回転内
絶対番地データHを求めて出力するための1回転内絶対
番地系回路ブロック7を備えている。1回転内絶対番地
系回路ブロック7は、光学式エンコーダ8とデータ変換
回路部9とからなる。データ変換回路部9は、光学式エ
ンコーダ8が出力する1回転内絶対値データ信号(アブ
ソリュート信号)eと、1回転内インクリメンタル2相
信号(A相およびB相)iおよびhとに基づいて求めた
1回転内絶対番地データHを1回転内絶対番地データバ
スを介してデータ送信回路12に送出する。
【0026】また、データ変換回路部9は、1回転内絶
対番地データHの最上位ビットfおよび次の上位ビット
gを多回転数補正回路10に送出する。一方、磁気式エ
ンコーダ3は、磁気式エンコーダ3が出力するインクリ
メンタル2相(A相およびB相)信号aおよびbを多回
転数補正回路10に送出する。多回転数補正回路10
は、上記入力信号f、g、aおよびbに基づき、後述す
るように、多回転量系回路ブロック1からの多回転量デ
ータCを補正する。データ送信回路12は、多回転数補
正回路10で補正された多回転量データIと1回転内絶
対番地系回路ブロック7からの1回転内絶対番地データ
Hとに基づいて符号板の絶対位置に対応する外部(シリ
アル)出力信号kを外部コントローラに送出する。
【0027】一方、多回転数補正回路10で補正された
多回転量データIは、主電源系多回転数オーバフロー検
出回路11に送出される。主電源系多回転数オーバフロ
ー検出回路11は、第1のオーバフロー検出信号dおよ
び補正された多回転量データIに基づいて、第2のオー
バフロー検出信号jをデータ送信回路12に出力する。
【0028】図10および図11は、図1の多回転アブ
ソリュートエンコーダにおける磁気式エンコーダ部およ
び光学式エンコーダ部の具体的な構成を概略的に示す平
面図および側面図である。回転軸41に固定された符号
板34には、アブソリュートパターンを有する第1トラ
ック31、インクリメンタルパターンを有する第2トラ
ック32、および1回転に1パルスを発生させる回転数
計数用の第3トラック33が、それぞれ同心円状に独立
に形成されている。第1および第2トラック31、32
は光学式の白黒パターンであり、トラック33は磁気式
のSNパターンである。
【0029】回転計数用検出器である磁気式エンコーダ
部は、第3トラック33に沿って検出することにより1
回転に1パルスを発生させるMRセンサ37からなる。
このMRセンサ37から出力される信号が、前述したイ
ンクリメンタル2相(A相およびB相)信号aおよびb
になる。また光学式エンコーダ部は、第2トラック32
に沿って1回転内インクリメンタル2相信号iおよびh
を検出するインクリメンタル検出部36と、第1トラッ
ク31に沿って1回転内絶対値データeを検出するアブ
ソリュート検出部35とからなる。
【0030】磁気式エンコーダ部37で検出されたイン
クリメンタル2相信号aおよびbは、端子40を介して
バックアップ系回転量計数・保持回路4に出力される。
また、アブソリュート検出部35で検出された1回転内
絶対値データeは、端子38を介してデータ変換回路部
9に出力される。さらに、インクリメンタル検出部36
で検出された1回転内インクリメンタル2相信号iおよ
びhは、端子39Aおよび39Bを介してデータ変換回
路部9に出力される。
【0031】図2は、第2のオーバフロー検出回路であ
る図1の主電源系多回転数オーバフロー検出回路11の
内部構成を示す図である。図2において、dはすでに述
べたように多回転量データCに基づく多回転数が「N+
2」になった時点で主電源系多回転数オーバフロー検出
回路11に入力される第1のオーバフロー検出信号であ
る。一方、ovfは多回転数補正回路10で補正された
多回転量データIに基づく多回転数が「N+1」になっ
た時点で発生する内部オーバフロー検出信号である。図
2の主電源系多回転数オーバフロー検出回路11では、
第1のオーバフロー検出信号dと内部オーバフロー検出
信号ovfとの論理和信号OVFを、第2のオーバフロ
ー検出信号jとして内部クロック信号に同期してデータ
送信回路12に送出する。
【0032】なお、1回転内絶対番地系回路ブロック
7、主電源系多回転数オーバフロー検出回路11、多回
転数補正回路10およびデータ送信回路12は、電源供
給ラインLを介して外部コントローラの主電源によって
駆動され、電力供給停止時には動作が停止するように構
成されている。このように、1回転内絶対番地系回路ブ
ロック7、主電源系多回転数オーバフロー検出回路1
1、多回転数補正回路10およびデータ送信回路12
は、主電源動作回路ブロック6を構成している。
【0033】以上の構成を有する本実施例の多回転アブ
ソリュートエンコーダの多回転数オーバフロー検出動作
について図3および図4を参照して説明する。図3およ
び図4は、多回転数オーバフロー検出動作を説明する図
である。なお、図3は磁気式エンコーダの位置情報が光
学式エンコーダの位置情報(1回転内絶対値)に対して
遅れている場合を示し、図4は磁気式エンコーダの位置
情報が光学式エンコーダの位置情報(1回転内絶対値)
に対して進んでいる場合を示している。
【0034】図3および図4において、(1)および
(9)は、光学式エンコーダが検出した1回転内絶対値
データeの増減に基づいて求めた多回転数を示してい
る。例えば、1回転3ビットの分解能のアブソリュート
エンコーダの場合、1回転内絶対値が5、6、7から0
になった時点で多回転数を1だけインクリメント(増
加)すれば、光学式エンコーダの1回転内絶対値データ
と同期した多回転数を求めることができる。また、逆
に、1回転内絶対値が2、1、0から7になった時点で
多回転数を1だけデクレメント(減少)すれば、光学式
エンコーダの1回転内絶対値データと同期した多回転数
を求めることができる。
【0035】(2)および(10)は、1回転内絶対値
データeの上位2ビットを抽出し10進データに変換し
た値を示している。換言すれば、1回転内絶対値を4分
割した値を示している。(3)および(11)は、磁気
式エンコーダで検出した多回転数を示している。上述し
たように、図3では磁気式エンコーダの位置情報が遅
れ、図4では磁気式エンコーダの位置情報が進んでい
る。(4)および(12)は、1回転1パルス出力に相
当する磁気式エンコーダの2相矩形波a、bを、昇順2
ビットバイナリデータとなるようなコード変換を施した
後、10進で表記したものである。換言すれば、磁気式
エンコーダの多回転量データを4分割した値に相当す
る。
【0036】(5)および(13)は、バックアップ系
多回転数オーバフロー検出回路5におけるオーバフロー
検出結果を示している。バックアップ系回転量保持・計
数回路4から出力される多回転量データCが、所定の多
回転数である「N」ではなく「N+1」を越えると、す
なわちN+2になるとオーバフローの判定をしている。
その理由については後述する。(6)および(14)
は、図1の多回転数補正回路10における補正動作を示
している。なお、補正動作については図7の真理値表を
参照して後述する。(7)および(15)は、図7の真
理値表に基づいて、多回転数補正回路10において補正
された多回転量データIを示している。(8)および
(16)は、第1のオーバフロー検出信号dおよび多回
転数補正回路10において補正された多回転量データI
に基づいて、主電源系多回転数オーバフロー検出回路1
1が判定したオーバフロー検出結果を示している。
【0037】まず、(7)および(15)の多回転数補
正動作について図7を参照して説明する。図7に示すよ
うに、磁気式エンコーダの2相信号a、bを2進数に変
換した2ビットデータのうち上位ビットが1で下位ビッ
トが1(すなわち10進数で3)であり、且つ光学式エ
ンコーダの1回転内絶対値の上位2ビットのうち最上位
ビット(MSB)fが0で次の上位ビットgが0(すな
わち10進数で0)のとき(図3において斜線で示
す)、多回転数補正回路10では+1の補正動作を行
う。
【0038】また、磁気式エンコーダの2相信号a、b
を2進数に変換した2ビットデータのうち上位ビットが
0で下位ビットが0(すなわち10進数で0)であり、
且つ光学式エンコーダの1回転内絶対値の上位2ビット
のうち最上位ビット(MSB)fが1で次の上位ビット
gが1(すなわち10進数で3)のとき(図4において
斜線で示す)、多回転数補正回路10では−1の補正動
作を行う。さらに、その他の場合には、多回転数補正回
路10において補正動作を行わない。
【0039】次に、(8)および(16)の多回転数オ
ーバフロー検出動作について図2を参照して説明する。
上述したように、主電源系多回転数オーバフロー検出回
路11では、第1のオーバフロー検出信号dの論理レベ
ルが「H」のときには、補正された多回転量データIに
かかわらずオーバフローと判定する。また、補正された
多回転量データIに基づく多回転数が「N+1」になっ
た時点でもオーバフローと判定する。
【0040】第2のオーバフロー検出回路である主電源
系多回転数オーバフロー検出回路11をこのように構成
することにより、主電源がオフの間にバックアップ系回
転量計数・保持回路4が追従することができないような
多回転量の変化があった場合にも、確実に「オーバフロ
ー」と判定し、判定結果を保持することができる。その
結果、主電源が再投入された際に、外部に「オーバフロ
ー検出信号」を確実に送出することが可能になる。
【0041】一方、主電源がオンの場合には、補正され
た多回転量データIに基づく多回転数が所定の多回転数
「N」を越えた時点で、すなわち「N+1」になった時
点で正しく「オーバフロー」と判定することができる。
この場合、磁気式エンコーダ信号による多回転数が所定
の多回転数「N」ではなく「N+1」を越えるとオーバ
フローの判定をするように構成しているので、図4に示
すように磁気式エンコーダの位置情報が進んでいても、
誤ってオーバフローと判定することがない。
【0042】なお、上述の実施例では、多回転用検出手
段として磁気式エンコーダを、アライメント用検出部お
よびインクリメンタル用検出部として光学式エンコーダ
を備えたアブソリュートエンコーダについて本発明を説
明したが、これらのエンコーダに限定されないことはい
うまでもない。
【0043】さらに、本実施例の光学式エンコーダ部で
は、インクリメンタルパターンを備える構成にしている
が、アブソリュートパターンだけで構成してもよい。こ
の場合、1回転内絶対番地データHはアブソリュートパ
ターンを読み取って出力する1回転内絶対値データ信号
から求めればよい。
【0044】
【効果】以上説明したように、本発明の多回転アブソリ
ュートエンコーダによれば、多回転用エンコーダの位置
情報と1回転内エンコーダの位置情報との間に微小な誤
差があっても、多回転数のオーバフローを正しく検出す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる多回転アブソリュート
エンコーダのブロック構成図である。
【図2】第2のオーバフロー検出回路である図1の主電
源系多回転数オーバフロー検出回路11の内部構成を示
す図である。
【図3】磁気式エンコーダの位置情報が遅れている場合
の多回転数オーバフロー検出動作を説明する図である。
【図4】磁気式エンコーダの位置情報が進んでいる場合
の多回転数オーバフロー検出動作を説明する図である。
【図5】従来の多回転アブソリュートエンコーダの構成
をブロック構成図である。
【図6】従来の多回転アブソリュートエンコーダの多回
転数補正動作を説明する図である。
【図7】図6の多回転数補正動作を決定する真理値を示
す図である。
【図8】従来の多回転アブソリュートエンコーダにおい
て磁気式エンコーダの位置情報が遅れている場合のオー
バフロー検出動作を説明する図である。
【図9】従来の多回転アブソリュートエンコーダにおい
て磁気式エンコーダの位置情報が進んでいる場合のオー
バフロー検出動作を説明する図である。
【図10】図1の多回転アブソリュートエンコーダにお
ける磁気式エンコーダ部および光学式エンコーダ部の具
体的な構成を概略的に示す平面図である。
【図11】図1の多回転アブソリュートエンコーダにお
ける磁気式エンコーダ部および光学式エンコーダ部の具
体的な構成を概略的に示す側面図である。
【符号の説明】
1、13 サブ電源動作ブロック(多回転量系回
路ブロック) 2、14 内部電池 3、15 磁気式エンコーダ 4、16 バックアップ系回転量計数・保持回路 5、17 バックアップ系多回転数オーバフロー
検出回路 6、18 主電源動作回路ブロック 7、19 1回転内絶対番地系回路ブロック 8、20 光学式エンコーダ 9、21 データ変換回路 10、22 多回転数補正回路 12、23 データ送信回路 11 主電源系多回転数オーバフロー検出回
路 a、b、m、n 多回転量インクリメンタル2相信号 e、q 1回転内絶対値データ信号(アブソリ
ュート信号) i、h、t、u 1回転内インクリメンタル2相信号 d、p、j オーバフロー検出信号 f、r 1回転内絶対値データの最上位ビット g、s 1回転内絶対値データの次の上位ビッ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01D 5/56 (72)発明者 山▲崎▼ 雄二 神奈川県横浜市栄区長尾台町471番地 株 式会社ニコン横浜製作所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1パターンと第2パターンとが形成さ
    れた符号板と、 前記第1パターンを読み取り、前記符号板の1回転内情
    報を出力する第1の検出部と、 前記第2パターンを読み取り、前記符号板の第1多回転
    情報を出力する第2の検出部と、 主電源がオフになり電力供給が停止したとき、前記第2
    の検出部に電力を供給する第2電源部と、 前記1回転内情報と前記第1多回転情報とを同期させる
    ために、前記第1多回転情報を補正し、補正多回転情報
    を出力する補正手段と、 前記第2電源部から供給される電力によって前記第2の
    検出部とともに動作し、前記第2の検出部からの前記第
    1多回転情報が第1の所定数を越えたか否かを判断し、
    前記第1の所定数を越えたときに第1のオーバフロー検
    出信号を出力する第1のオーバフロー検出手段と、 前記補正手段からの前記補正補正多回転情報が第2の所
    定数を越えたか否かを判断し、前記第2の所定数を越え
    たときに第2のオーバフロー検出信号を出力する第2の
    オーバフロー検出手段と、 を備えていることを特徴とする多回転アブソリュートエ
    ンコーダ。
  2. 【請求項2】 前記第2のオーバフロー検出手段は、前
    記第1のオーバフロー検出手段からの前記第1のオーバ
    フロー検出信号を入力したとき、第2のオーバフロー検
    出信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の多
    回転アブソリュートエンコーダ。
  3. 【請求項3】 前記第1の所定数は、前記第2の所定数
    と異なることを特徴とする請求項1または2に記載の多
    回転アブソリュートエンコーダ。
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