JPH10254549A - 位置決め制御装置 - Google Patents

位置決め制御装置

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JPH10254549A
JPH10254549A JP5176397A JP5176397A JPH10254549A JP H10254549 A JPH10254549 A JP H10254549A JP 5176397 A JP5176397 A JP 5176397A JP 5176397 A JP5176397 A JP 5176397A JP H10254549 A JPH10254549 A JP H10254549A
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JP
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positioning
periodic
signal
positioning mechanism
periodic signal
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JP5176397A
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Reiji Mitarai
礼治 御手洗
Kenji Hisamoto
憲司 久本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノイズやオフセット等を含んだ周期信号から
精度良く位置情報を検出し、高精度な位置決め制御装置
を提供する。 【解決手段】 位置決め機構の変位量に応じた周期信号
を出力する周期波発生手段と、周期信号の所定倍の周波
数信号である補間情報を出力する波数情報抽出手段と、
位置決め機構の送り動作時は、周期信号を帰還信号とし
て位置決め機構を指令に対応した所望の位置に移動さ
せ、位置決め時は、補間情報を帰還信号として位置決め
機構を指令に対応した位置で位置決めし、周期信号と補
間情報との不整合を補正する不整合補正手段を備えた制
御演算手段とを有する構成とする。ここで、制御演算手
段は、イニシャルリセット時に周期信号の最大値、及び
最小値を所定のサンプル数だけ採取し、それぞれの平均
値を求めて、最大値の平均値、及び最小値の平均値から
周期信号の振幅、及びオフセットレベルを補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は2つの周期信号を出
力するエンコーダ等を位置検出手段として利用する位置
決め制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体製造装置、あるいはハー
ドディスク等の製造装置や検査装置が備える位置決め制
御装置では、位置検出手段として、位置決め機構の変位
量に対応した2つの周期信号を発生するエンコーダが用
いられる。エンコーダは、位置決め機構の駆動方式が直
線駆動、あるいは回転駆動に係わらず用いることが可能
である。
【0003】なお、以下では、エンコーダの出力方式が
インクリメンタル(増分)方式の場合に限定し、その出
力信号の処理方法、およびフィードバック情報としての
処理方法について説明する。但し、エンコーダの位置検
出方式は、光学式、磁気式、音響式等の何れにも限定さ
れるものではない。
【0004】図3はエンコーダの出力波形を示すタイム
チャートであり、図4は位置検出手段の構成を示すブロ
ック図である。また、図5は図4に示した方向弁別手段
の構成例を示すブロック図であり、図6は図4に示した
逓倍手段及びパルス変換手段の構成例を示すブロック図
である。
【0005】図3において、エンコーダからは、位置決
め機構の変位量に対応して、90度の位相差を有する第
1の周期信号a、及び第2の周期信号bがそれぞれ出力
される。この2つの周期信号の理想形は、フーリエ級数
展開式の第1項によって表される波形であり、余弦関数
及び正弦関数の形となる。
【0006】このような2つの周期信号から位置を検出
する利点は、2つの周期信号の位相関係から位置決め機
構の移動方向が判別できること、及び周期信号の波形が
理想形に近ければ、周期信号を周期毎にそれぞれ細分化
することで位置検出の精度を向上させることができるこ
とである。例えば、図3においては、細分化の最も簡単
な例として、周期信号からその4倍の周波数のパルス列
Cを生成した場合を示している。
【0007】図4において、第1の周期信号a、及び第
2の周期信号bは、ゼロクロスコンパレータ等からなる
ゲート信号変換手段41によって第1のゲート信号A、
及び第2のゲート信号B(図3参照)にそれぞれ変換さ
れ、位置決め機構の移動方向を判別するための方向弁別
手段42と、2つの周期信号からその所定倍の周波数の
信号に変換する逓倍手段43とにそれぞれ入力される。
【0008】方向弁別手段42、及び逓倍手段43の出
力はそれぞれパルス変換手段44に入力され、パルス変
換手段44からは、周期信号に同期した、周期信号の所
定倍の周波数のパルス列Cが出力される。
【0009】パルス列Cは、方向弁別手段42の処理結
果によって、カウンタ45でカウントアップ、またはカ
ウントダウンされ、パルス数の増減が計数されて位置情
報として出力される。
【0010】図5において、方向弁別手段42は、例え
ば2つのフリップフロップ回路(F/F)から構成さ
れ、第1のゲート信号A、及び第2のゲート信号Bの位
相関係からカウンタ45をカウントアップさせるための
upパルス選別信号、またはカウンタ45をカウントダ
ウンさせるためのdownパルス選別信号のいずれか一
方を出力する。
【0011】図6において、逓倍手段43は、第1のゲ
ート信号A、及び第2のゲート信号Bの加減算を行う混
合手段61によって構成され、本例の場合、混合手段6
1は、第1のゲート信号A、及び第2のゲート信号Bを
そのまま出力すると共に、第1のゲート信号Aと第2の
ゲート信号Bを加算した信号、及び第1のゲート信号A
の反転信号と第2のゲート信号Bを加算した信号をそれ
ぞれ出力する。ここで、第1のゲート信号Aと第2のゲ
ート信号Bを加算した信号には、第1の周期信号aに対
して45度位相シフトした信号が含まれ、第1のゲート
信号Aの反転信号と第2のゲート信号Bを加算した信号
には第1の周期信号aに対して135度位相シフトした
信号が含まれる。
【0012】パルス変換手段44は、変換手段62、パ
ルス発生手段63、及び論理和回路64によって構成さ
れ、変換手段62は混合手段61から出力された各信号
から第1の周期信号aに対して、0度、45度、90
度、及び135度位相シフトしたパルス信号をそれぞれ
出力する。また、パルス発生手段63は変換手段62の
出力パルスから、その立ち上がり、または立ち下がりの
タイミングで所定幅のパルスを発生し、論理和回路64
はパルス発生手段17で発生した各パルスをパルス列C
に変換する。
【0013】ところで、図6に示すように、混合手段6
1では、抵抗素子Rを用いて、第1のゲート信号A、及
び第2のゲート信号Bの電流の加減算を行い、位相シフ
トした信号を得ている。そのため、元の周期信号のS/
N比、及び歪み率等に加えて、使用する素子の精度も位
相シフト量の精度に影響を与えていた。
【0014】上述したように、従来の位置検出手段は、
回路技術によってエンコーダから出力される周期信号を
処理するものである。この位置検出手段を用いたフィー
ドバック制御系の構成を図7に示す。
【0015】図7は従来の位置決め制御装置の構成を示
すブロック図である。
【0016】図7において、制御対象71は、位置決め
機構、モータ、およびその電力供給手段から構成され、
位置決め機構に対する操作量は例えば電流であり、その
出力は変位量である。
【0017】エンコーダからなる周期波発生手段72
は、制御対象71と物理的に接続され、位置決め機構の
変位量に応じた2つの周期信号を出力する。波数情報抽
出手段73は、周期波発生手段72から出力された2つ
の周期信号がそれぞれ入力され、上述した処理を行っ
て、位置情報であるパルス列Cのカウント値を出力す
る。パルス列Cのカウント値は制御演算手段74にフィ
ードバック情報として入力される。
【0018】ここで、制御演算手段74には離散的な位
置情報(パルス列Cのカウント値)がフィードバックさ
れるため、その精度で位置決め制御装置の位置決め性能
が決定される。特に、波数情報抽出手段73は回路によ
って信号処理を行っているため、環境の変動、あるいは
位置決め制御装置に対する要求精度の変更に対応するこ
とが容易ではなかった。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、波数
情報抽出手段は、周期信号が a=k0 cosθ (1) b=k0 sinθ (2) であると仮定して信号処理を行っている。ここで、k0
は周期信号の最大振幅であり、θ[rad]は、位置決
め機構の位置をx[m]、スケールピッチをP[m]と
すると、 θ=2πx/P (3) である。なお、位置決め機構は減速機等を介さずに直動
されるものとする。
【0020】このとき、位置情報は、周期信号の波数m
を計数することと、その1周期内を補間することで算出
され、以下のようになる。
【0021】 x=mP+(P/2π)arctan(b/a) (4) しかしながら、一般に入手できる周期信号の波形は理想
からかけ離れているため、次のような式で表すことがで
きる。
【0022】 a=ka cosθ+ca +na (5) b=kb sinθ+cb +nb (6) 式(5)、及び式(6)は周期信号の線形変動を表現し
たもので、その意味するところは、 (a)2つの周期信号の振幅ka 、kb が異なる。 (b)2つの周期信号それぞれにオフセットレベル
a 、cb が重畳されている。 (c)2つの周期信号それぞれに確率変動(ノイズ)n
a 、nb ∈N(0、σ2)が重畳される。 である。ここで、N(0、σ2 )は期待値0、分散σ2
の正規分布である。
【0023】更に、これらは、 (d)時間、環境条件により変動する。
【0024】したがって、式(5)、及び式(6)で示
した周期信号を波数情報抽出手段で処理する場合、以下
のような問題が発生する。
【0025】すなわち、2つの周期信号の振幅ka 、k
b が異なれば、式(4)の右辺第2項の補間演算は、的
確な補正がなされない限り正しい位置の算出は不可能で
ある。
【0026】また、オフセットレベルca 、cb 及びノ
イズna 、nb の弊害は、アナログ信号をロジック信号
に取り込む際に用いられるコンパレータ等で、例えば出
力パルスの発生タイミングの変動等として現れる。
【0027】逆に、エンコーダから出力される2つの周
期信号に対して、厳密に式(1)、及び式(2)の形を
要求しても、従来の技術ではこの要求に十分対応するこ
とができなかった。
【0028】本発明は上記したような従来の技術が有す
る問題点を解決するためになされたものであり、ノイズ
やオフセット等を含んだ周期信号から精度良く位置情報
を検出し、高精度な位置決め制御装置を提供することを
目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の位置決め制御装置は、位置決め機構の変位量に
応じた周期信号を出力する周期波発生手段と、前記周期
信号に同期した、前記周期信号の所定倍の周波数信号で
ある補間情報を出力する波数情報抽出手段と、前記位置
決め機構の送り動作時は、前記周期信号を帰還信号とす
る粗フィードバックモードで前記位置決め機構を指令に
対応した所望の位置に移動させ、前記位置決め機構の位
置決め時は、前記補間情報を帰還信号とする密フィード
バックモードで前記位置決め機構を指令に対応した所望
の位置で位置決めし、前記周期信号と前記補間情報との
同期ずれである不整合を補正する不整合補正手段を備え
た制御演算手段と、を有することを特徴とする。
【0030】このとき、前記制御演算手段は、イニシャ
ルリセット時に、前記周期信号の最大値、及び最小値を
それぞれ所定のサンプル数だけ採取し、前記周期信号の
最大値の平均値、及び最小値の平均値をそれぞれ求め、
該最大値の平均値、及び該最小値の平均値から前記周期
信号の振幅値、及びオフセットレベルを補正してもよ
い。
【0031】上記のように構成された位置決め制御装置
は、位置決め機構の送り動作時は、周期信号を帰還信号
とする粗フィードバックモードで位置決め機構を指令に
対応した所望の位置に移動させ、位置決め機構の位置決
め時は、補間情報を帰還信号とする密フィードバックモ
ードで位置決め機構を指令に対応した所望の位置で位置
決めすることで、帰還信号の精度を必要に応じて選択す
ることができるため、制御演算手段の処理の負担を軽減
することができる。
【0032】また、位置決め制御装置のイニシャルリセ
ット時に、周期信号の最大値、及び最小値を所定のサン
プル数だけ採取し、周期信号の最大値の平均値、及び最
小値の平均値をそれぞれ求めて、最大値の平均値、及び
最小値の平均値から周期信号の振幅値、及びオフセット
レベルを補正することで、周期波発生手段から出力され
る周期信号が理想形でなくても、その波形を補正するこ
とができるため、高精度な帰還信号を得ることができ
る。
【0033】
【発明の実施の形態】次に本発明について図面を参照し
て説明する。
【0034】図1は本発明の位置決め制御装置の構成を
示すブロック図である。
【0035】図1において、制御対象1は、位置決め機
構、モータ、およびその電力供給手段から構成され、位
置決め機構に対する操作量は例えば電流であり、その出
力は位置決め機構の変位量である。
【0036】エンコーダからなる周期波発生手段2は、
制御対象1と物理的に接続され、位置決め機構の変位量
に応じた2つの周期信号を出力する。波数情報抽出手段
3は、周期波発生手段2から出力された2つの周期信号
がそれぞれ入力され、位置情報であるパルス列のカウン
ト値を出力する。波数情報抽出手段3から出力されるパ
ルス列のカウント値は制御演算手段4にフィードバック
情報として入力される。また、制御演算手段4には周期
波発生手段2から出力される2つの周期信号がそれぞれ
入力され、波数情報抽出手段3から送られてくるパルス
列のカウント値と合わせて位置決め制御のフィードバッ
ク情報として使用する。これらのフィードバック情報を
基に制御対象である位置決め機構が位置指令と一致する
ように制御演算を行う。
【0037】なお、波数情報抽出手段3から出力される
パルス列のカウント値は、エンコーダから出力される周
期信号の4倍の周波数のパルス列の増減をカウントした
値とする。
【0038】このような構成において、次に制御演算手
段4の処理内容について図2を用いて説明する。
【0039】図2は図1に示した制御演算手段の処理手
順を示す図であり、同図(a)は位置決め制御装置のイ
ニシャライズ時の処理手順を示すフローチャート、同図
(b)は通常の位置決め処理の処理手順を示すフローチ
ャートである。
【0040】まず、上記式(5)、及び式(6)のう
ち、ノイズ成分na 、nb を除いた次式を考える。
【0041】 a=ka cosθ+ca (7) b=kb sinθ+cb (8) 2つの周期信号が、ある一定期間で定常と仮定すれば、
振幅ka 、kb 、及びオフセットレベルca 、cb はそ
れぞれ一定値と考えることができる。
【0042】したがって、第1の周期信号aの最大値a
max 、最小値amin 、及び第2の周期信号bの最大値b
max 、最小値bmin は、それぞれ amax =ka +ca (9) amin =−ka +ca (10) bmax =kb +cb (11) bmin =−kb +cb (12) で表すことができる。よって、振幅ka 、kb 、及びオ
フセットレベルca 、cb は以下の式で算出することが
できる。
【0043】 ka =0.5(amax −amin ) (13) ca =0.5(amax +amin ) (14) kb =0.5(bmax −bmin ) (15) cb =0.5(bmax +bmin ) (16) しかしながら、ノイズの無視できない環境下では、式
(9)〜式(12)にノイズ(確率成分)が含まれてい
るため、この計算結果を用いて位置情報を算出すると誤
差が大きくなる。
【0044】よって、ノイズ成分na 、nb の影響につ
いては、第1の周期信号aの最大値amax 、最小値a
min 、及び第2の周期信号bの最大値bmax 、最小値b
min をそれぞれ複数個検出し、平均値を求めることで補
正する。例えば、第1の周期信号aに対する最大値a
max の平均値は以下の式で算出することができる。
【0045】
【数1】 ここで、Nは検出した最大値amax の数(サンプル数)
である。
【0046】上述したようにノイズは確率変動として仮
定しているが、これは統計的な手法を用いて簡単に示し
たものであり、この仮定が不可欠というわけではない。
この仮定を用いると式(17)の右辺第3項は平均値が
ゼロ、標準偏差がσ/N1/2となり、サンプル数Nを十
分大きくすれば位置決め制御装置の仕様に見合った誤差
に追い込むことができる。
【0047】なお、第1の周期信号aの最小値amin
及び第2の周期信号bの最大値bma x 、最小値bmin
ついても同様に計算できる。
【0048】このような振幅ka 、kb 、及びオフセッ
トレベルca 、cb を算出する処理は、例えば位置決め
制御装置のイニシャライズ時に行えばよい。その処理手
順を図2(a)に示す。なお、図2(a)はモーション
制御系を例にした場合の処理手順を示している。
【0049】図2(a)において、制御演算手段4は、
まず最初に周期信号の最大値及び最小値を検出するのに
十分な低速で位置決め機構を駆動し(ステップS1
1)、第1の周期信号aのデータ列{ai}、及び第2
の周期信号bのデータ列{bi}をそれぞれ取得する
(ステップS12)。
【0050】次に、それぞれのデータ列から最大値及び
最小値を必要なサンプル数Nだけ抽出する(ステップS
13)。
【0051】続いて、最大値及び最小値の平均値をそれ
ぞれ求め(ステップS14)、式(13〜式(16)を
用いて振幅ka 、kb 、及びオフセットレベルca 、c
b をそれぞれ算出する(ステップS15)。
【0052】このようにして算出した周期信号の振幅、
及びオフセットレベルを用いて第1の周期信号a及び第
2の周期信号bをそれぞれ補正することで、エンコーダ
から出力される周期信号が理想形でなくても、その波形
を補正することが可能になり、高精度な帰還信号を得る
ことができるため、位置決め精度が向上する。
【0053】一方、通常の位置決め処理では、制御演算
手段4は図2(b)に示す処理を実行する。
【0054】通常の位置決め処理では、波数情報抽出手
段3から出力される離散的な位置情報(パルス列のカウ
ント値)と、2つの周期信号から得られる位置情報とを
整合させる必要がある。しかしながら、これら2つの位
置情報にそれぞれ適当な係数を乗算し、単純に加算する
だけでは、離散的な位置情報のパルス列の更新タイミン
グ近傍で不整合(同期ずれ)が発生する。このような不
整合を図2(b)に示す処理手順で解決する。
【0055】図2(b)において、まず、第1の周期信
号a、及び第2の周期信号bの値を所定のサンプリング
タイミングでそれぞれ読み込み(ステップS21)、第
1の周期信号aを示す余弦関数(cos)、及び第2の
周期信号bを示す正弦関数(sin)をそれぞれ算出す
る(ステップS22)。
【0056】次に、ステップS22で算出した余弦関数
及び正弦関数から、縦軸に第1の周期信号aの振幅、横
軸に第2の周期信号bの振幅を記載して描ける周期信号
の位相を表す円を考え、その位相を表す円で囲まれる領
域を複数の領域に分割し、波数情報抽出手段3から出力
されるパルス列のカウント値n0 が、周期信号の1周期
中の何れの領域にあるかを求める。(ステップS2
3)。
【0057】ここで、例えば1周期を90度(位相)毎
の4つの領域に分割すると、領域の番号j(Zone
#)は、第1の周期信号a、及び第2の周期信号bのそ
れぞれの符号の関係から以下で求めることができる。
【0058】j=0(a>0、b>0) j=1(a<0、b>0) j=2(a<0、b<0) j=3(a>0、b<0) 次に、波数情報抽出手段3から出力されるパルス列のカ
ウント値n0 から、位置決め機構の変位量xに対応する
周期信号の波数mを算出する(ステップS24)。
【0059】位置決め機構の変位量xに対応するカウン
ト値nは、 n=4m+j(j=0、1、2、3) (18) で表すことができる。
【0060】波数情報抽出手段3から出力されるパルス
列のカウント値n0 は、通常、±1の誤差を持っている
ため、この誤差を補正するために、波数mは、カウント
値n 0 と、ステップS23で求めた領域の番号jを用い
て、次の式を用いて算出する。
【0061】m=(n0 −1−j)/4 m=(n0 −j)/4 m=(n0 +1−j)/4 これら算出した値のうち、整数となるものが真の波数m
である。
【0062】次に、ステップS24で求めた波数mと領
域の番号jとにより、式(18)を用いて新たに位置決
め機構の変位量を表すカウント値nを算出する(ステッ
プS25)。
【0063】最後に、位置決め機構の変位量x[m]を
以下の式(19)により算出する(ステップS26)。
【0064】 x=(n+θ/2π)P/4 (19) ここで、P[m]はスケールピッチであり、θ=arc
tan(sinθ、cosθ)である。
【0065】ステップS25で算出した位置決め機構の
変位量xに対応するカウント値nは、波数情報抽出手段
3で得られる離散的な位置情報と、周期波発生手段2か
ら出力される2つの周期信号で得られる位置情報とが整
合された位置情報となる。
【0066】このようにして位置決め機構の位置を求め
ることで、高精度なフィードバック情報を得ることがで
きるため、位置決め精度を高性能なものにすることがで
きる。
【0067】ところで、モーション制御系の動作パター
ンには種々のものがあるが、フィードバック情報には必
ずしも1周期の補間値までを含む詳細な位置情報を必要
としない。例えば、高速な送り動作の場合、2つの周期
信号から得られる位置情報で十分なため、補間値(波数
情報抽出手段3から出力されるパルス列のカウント値)
は不要になる。
【0068】この補間値の処理を省いた処理を粗フィー
ドバックモードと呼ぶ。粗フィードバックモードは、第
1の周期信号a、及び第2の周期信号bの値のみでフィ
ードバックを成立させる制御モードである。
【0069】一方、補間値を含めた詳細な位置情報を必
要とするのは、位置決め処理の最終段階(位置決め時)
のみである。したがって、位置決め時では、高速な送り
動作の処理を省くことができる。ここで、位置決め時の
位置情報の変動は、周期信号の1周期以内(4パルス以
内)と考えられるから、波数情報抽出手段3から出力さ
れるカウント値のみでフィードバックを成立させる。こ
れを密フィードバックモードと呼ぶ。
【0070】例えば、2つのフィードバックモードの切
り替えを行うしきい値を3パルスに設定すると、パルス
列のカウント値の変動が3パルス以内であるならば、波
数情報抽出手段3から出力されるカウント値を用いて密
フィードバックモードを構成し、パルス列のカウント値
の変動が4パルス以上であるならば、波数情報抽出手段
から出力されるカウンタ値の読み込みを停止し、粗フィ
ードバックモードに切り替える。
【0071】このような制御方式にすることにより、フ
ィードバック情報の精度を必要に応じて切り替えること
ができるため、制御演算手段4の処理の負担を軽減する
ことが可能になり、高い応答性と、高精度を兼ね備えた
制御系を安価に提供できる。また、位置決め時はフィー
ドバックループのゲインを上げることができるため、位
置検出精度が外乱に影響されにくい。
【0072】なお、上記説明では、回路による処理とソ
フトウェアによる処理とを併用した場合で説明している
が、処理能力の高いプロセッサーを利用できる環境にあ
ればソフトウェアによって全ての処理を実現してもよ
い。
【0073】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、以下に記載する効果を奏する。
【0074】位置決め機構の送り動作時は、周期信号を
帰還信号とする粗フィードバックモードで位置決め機構
を指令に対応した所望の位置に移動させ、位置決め機構
の位置決め時は、補間情報を帰還信号とする密フィード
バックモードで位置決め機構を指令に対応した所望の位
置で位置決めすることで、帰還信号の精度を必要に応じ
て選択することができるため、制御演算手段の処理の負
担を軽減することができ、高い応答性と、高精度を兼ね
備えた制御系を安価に提供できる。
【0075】また、位置決め時のフィードバックループ
のゲインを上げることができるため、位置検出精度が外
乱に影響されにくい。
【0076】また、位置決め制御装置のイニシャルリセ
ット時に、周期信号の最大値、及び最小値を所定のサン
プル数だけ採取し、周期信号の最大値の平均値、及び最
小値の平均値をそれぞれ求めて、最大値の平均値、及び
最小値の平均値から周期信号の振幅値、及びオフセット
レベルを補正することで、周期波発生集団から出力され
る周期信号が理想形でなくても、その波形を補正するこ
とが可能になり、高精度な帰還信号を得ることができる
ため、位置決め精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の位置決め制御装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】図1に示した制御演算手段の処理手順を示す図
であり、同図(a)は位置決め制御装置のイニシャライ
ズ時の処理手順を示すフローチャート、同図(b)は通
常の位置決め処理の処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図3】エンコーダの出力波形を示すタイムチャートで
ある。
【図4】位置検出手段の構成を示すブロック図である。
【図5】図4に示した方向弁別手段の構成例を示すブロ
ック図である。
【図6】図4に示した逓倍手段及びパルス変換手段の構
成例を示すブロック図である。
【図7】従来の位置決め制御装置の構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1 制御対象 2 周期波発生手段 3 波数情報抽出手段 4 制御演算手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位置決め機構の変位量に応じた周期信号
    を出力する周期波発生手段と、 前記周期信号に同期した、前記周期信号の所定倍の周波
    数信号である補間情報を出力する波数情報抽出手段と、 前記位置決め機構の送り動作時は、前記周期信号を帰還
    信号とする粗フィードバックモードで前記位置決め機構
    を指令に対応した所望の位置に移動させ、前記位置決め
    機構の位置決め時は、前記補間情報を帰還信号とする密
    フィードバックモードで前記位置決め機構を指令に対応
    した所望の位置で位置決めし、前記周期信号と前記補間
    情報との同期ずれである不整合を補正する不整合補正手
    段を備えた制御演算手段と、を有することを特徴とする
    位置決め制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の位置決め制御装置にお
    いて、 前記制御演算手段は、イニシャルリセット時に、 前記周期信号の最大値、及び最小値をそれぞれ所定のサ
    ンプル数だけ採取し、 前記周期信号の最大値の平均値、及び最小値の平均値を
    それぞれ求め、 該最大値の平均値、及び該最小値の平均値から前記周期
    信号の振幅値、及びオフセットレベルを補正することを
    特徴とする位置決め制御装置。
JP5176397A 1997-03-06 1997-03-06 位置決め制御装置 Abandoned JPH10254549A (ja)

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