JP2742829B2 - 原点回路 - Google Patents
原点回路Info
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Description
る2部材間の相対変位量を検出するスケール装置に適用
して好適な原点回路に関する。
る2部材間の相対変位量を検出するスケール装置に適用
して好適な原点回路において、所定周期の基準信号とこ
の基準信号に対して2部材間の相対変位量に応じて位相
変調される位相変調信号との位相差を検出する位相差検
出回路と、その2部材が所定の位置関係に達したときに
生成される原点トリガー信号が生成された直後のその位
相差に対応するオフセット値を記憶する記憶手段とを有
し、そのオフセット値が記憶された後にその原点トリガ
ー信号が生成されたときにその位相差よりそのオフセッ
ト値を差し引くことにより、その位相差がそのオフセッ
ト値に合致する位置であって且つその原点トリガー信号
が生成される位置に最も近い位置を原点位置とみなすこ
とにより、その原点トリガー信号の生成位置の調整を全
く行うことなくそれら2部材間の相対変位の方向に依ら
ず原点位置を精度良く検出できると共に、その原点トリ
ガー信号の生成位置が多少変動してもその原点位置が変
動しないようにしたものである。
量を検出するために、所定ピッチの磁気目盛又は光学格
子等が形成されたスケールをそれら2部材の一方の部材
に配し、それら磁気目盛又は光学格子等を読み取ってそ
の所定ピッチで周期的に変化する変位信号を生成する検
出ヘッドを他方の部材に配し、インクリメンタル方式で
その相対変位量を検出するようにしたスケール装置が普
及している。
とそれまでの変位量が失われると共に、作業中に電源ノ
イズ等により変位量を誤って検出するとこの誤った変位
量がそのまま維持されてしまうため、原点位置の設定機
構が設けられている。即ち、そのスケール装置に内蔵す
る形式又はそのスケール装置とは別体でそれら2部材が
所定の位置関係になったときに原点トリガー信号を生成
する一種の高精度なリミットスイッチを設け、作業開始
時や電源ノイズにより誤検出が生じたとき等にはその原
点トリガー信号によりそれら2部材間の相対変位量を例
えばゼロ等の値にプリセットすることにより、原点合わ
せの作業が行われる。従って、その原点位置の設定機構
によりインクリメンタル方式のスケール装置を一種のア
ブソリュート方式のスケール装置として使用することが
できる。
ール装置を示し、この第7図において、(1)はピッチ
λの磁気目盛が形成された磁気式のスケール、(2),
(3)は夫々磁気ヘッド、(4)は周波数f0(周期t0)
のクロックパルスCPを生成する基準発振器であり、この
クロックパルスCPが入力信号をK(Kは2以上の整数)
分周する分周回路(5),入力信号を2K分周する分周回
路(6)及び接続端子(7)に供給される。また、分周
回路(6)の出力が直接に及び入力信号にπ/4の位相差
を与える移相回路(8)を介して夫々磁気ヘッド(2)
及び(3)に供給され、これら磁気ヘッド(2)及び
(3)の出力が混合回路(9)及び帯域通過フィルタ回
路(10)を介して接続端子(11)に供給され、分周回路
(5)の出力である周波数f(f=f0/K、周期=Kt0)
のデジタルのデューティ比が略1:1の基準信号DS0が接続
端子(12)に供給される。
出ヘッド(2),(3)の位置をxとすると、帯域通過
フィルタ回路(10)の出力としてのデジタル信号DSはそ
の基準信号DS0をその位置xで位相変調した信号とな
る。具体的にそれらデジタル信号DS0及びDSの1次の基
本波を夫々AS0及びADとすると、 AS0=Asin(2πft) ・・・(1) AS=Asin(2πft+2πx/λ) ・・・(2) と表すことができる。従って、それらクロックパルスC
P,基本信号DS0及び位相変調信号DSの関係は第8図A〜
Cに示す如くなる。
本信号DS0と位相変調信号DSとの位相差d1は一定である
が、時点t2を過ぎてスケール(1)と検出ヘッド
(2),(3)とが相対変位を開始すると位置xが変化
するため、その位相差d2,d3,d4,・・・は次第に変化す
る。また、時点t2までは位相変調信号DSの周期T1は基本
信号DS0の周期Kt0と等しく、時点t2を過ぎるとその位相
変調信号DSの周期T2,T3,T4,・・・がその基本信号DS0の
周期Kt0とは異なるようになる。従って、通常の相対変
位量を検出する動作においては、その位相変調信号DSの
各周期T1,T2,T3,・・・と基本周期Kt0との差分をそのク
ロックパルスCPのパルス数を単位として計測してこれら
差分を積算すると共に、この積算値にそのクロックパル
スCPの1個のパルスに対応する変位量を乗算することに
より全体の相対変位量が求められる。そのクロックパル
スCPの1個のパルスに対応する変位量がそのスケール装
置の分解能であり、この分解能をRSLとすると、そのス
ケール(1)のピッチλ及び分周回路(5)における分
周の数Kを用いて、 RSL=λ/K ・・・(3) と表すことができる。例えばそのスケール(1)のピッ
チλを200μm、分周回路(5)における分周の数Kを2
00とすると、その分解能RSLは1μmとなる。
(14)はその発磁体(13)の磁束を検知する原点用のセ
ンサーであり、このセンサー(14)の出力がレベル検出
回路(15)を介して接続端子(16)に供給されると共に
ゼロクロス検出回路(17)を介して接続端子(18)に供
給される。そのレベル検出回路(15)からはその磁束の
有無を示すゲート信号AG(第9図A)が出力され、その
ゼロクロス検出回路(17)からは例えばSカーブ状の原
点信号AZ(第9図B)が出力される。そして第9図Cに
示す如く、その原点信号AZが平均レベルを横切ると共に
そのゲート信号AGが高いレベルにある時点t3でハイレベ
ル“1"のパルスになる原点トリガー信号DAが生成され、
この原点トリガー信号DAがハイレベル“1"になってから
相対変位量をリセット又は所定の値にプリセットするこ
とにより、原点設定が行われる。尚、磁気式ではなく光
電式で原点トリガー信号DAを発生するシステムをそれら
原点検出システム(13,14,15,17)の代わりに使用でき
ることは明らかである。
レベル“1"になる時点t3から相対変位量が最初に確定さ
れるのは第9図Dに示す如く、その時点t3を過ぎてから
位相変調信号DSの一周期T5が経過した時点t5であるた
め、その原点トリガー信号DAのトリガー位置と実際に原
点設定がなされるまでの時間が長くなる。更に、その原
点トリガー信号DAのトリガー位置の再現性はそのスケー
ル装置の式(3)による分解能RSLに比べると一般に一
桁以上大きいため、第9図Cに示す如く、その原点トリ
ガー信号DAのパルスの位置は時点t4に移動する場合があ
り、この場合には相対変位量が確定するのはその位相変
調信号DSの2周期T6及びT7が経過した時点t6になる虞が
ある。従って、従来は原点設定がなされるまでの時間の
バラツキが大きく、原点位置の再現性が悪い不都合があ
った。
バック要素又は位置表示装置の位置検出要素として使用
した場合等には、マイクロプロセッサ等により複雑な演
算処理が施されるため、実際に原点設定が成されるのは
第9図Dの時点t6から更に位相変調信号DSの一周期T7が
経過した時点t7以降になることがあり、スケール(1)
と検出ヘッド(2),(3)との(及び発磁体(13)と
センサー(14)との)相対速度が大きいときには原点位
置の再現性が特に悪くなる不都合があり、原点位置の再
現性を高めるためにはその相対速度を極めて遅くしなけ
ればならなかった。
されてからそれまでの変位量を検出してこの変位量を所
定値に設定するようにしているため、その発磁体(13)
上をセンサー(14)が左から右方向に横切る場合とその
発磁体(13)上をセンサー(14)が右から左方向に横切
る場合とでは実際に原点設定がなされる位置が大きく異
なっていた。従って、再現性の良い原点設定を行うには
原点設定時の相対変位の方向を一方向に固定する必要が
あり、使い勝手が悪い不都合があった。
−6824号公報には、原点トリガー信号DAを光学式の一種
のリミットスイッチにより生成すると共に、夫々電気的
及び機械的に調整してその原点トリガー信号DAのトリガ
ー位置をその基本信号DS0と位相変調信号DSとの位相差
がπになる位置の近傍に設定することにより、その原点
トリガー信号DAのトリガー位置が多少変動しても原点設
定位置が変化しないようにした原点回路が提案されてい
るが、これらの原点回路においても原点設定の方向性が
存在すると共に、原点設定の再現性がその原点トリガー
信号DAのトリガー位置に依存して悪い不都合がある。ま
た、その原点トリガー信号DAのトリガー位置を電気的又
は機械的に調整するのは煩わしく作業性に劣る不都合が
ある。
生成位置の調整を全く行うことなく2部材間の相対変位
の方向に依らず原点位置を精度良く検出できると共に、
その原点トリガー信号の生成位置(トリガー位置)が多
少変動してもその原点位置が変動しないようにすること
を目的とする。
所定周期の基準信号DS0とこの基準信号DS0に対して2部
材間の相対変位量に応じて位相変調される位相変調信号
DSとの位相差を検出する位相差検出回路(19,20,21,2
2)と、その2部材が所定の位置関係に達したときに生
成される原点トリガー信号DAが生成された直後のその位
相差に対応するオフセット値を記憶する記憶手段(21)
とを有し、そのオフセット値が記憶された後にその原点
トリガー信号DAが生成されたときにその位相差よりその
オフセット値を差し引くことにより、その位相差がその
オフセット値に合致する位置であって且つその原点トリ
ガー信号DAが生成される位置に最も近い位置を原点位置
とみなすようにしたものである。
成された位置に最も近く且つその基準信号DS0と位相変
調信号DSとの位相差がそのオフセット値に合致する位置
が原点位置とみなされる。従って、それら2部材間の相
対変位の方向に依らずその原点位置は同一である。
するそれら2部材間の相対変位量をλとすると、その原
点トリガー信号DAの生成位置の変動量が±λ/2よりも少
なければその原点位置は不変である。
して説明しよう。本例は原点位置の設定機構として第7
図例の機構を使用するスケール装置の原点回路に本発明
を適用したものであり、これら第1図〜第6図におい
て、第7図に対応する部分及び信号には同一符号を付し
てその詳細説明を省略する。
て、(19)は多ビットの第1のカウンタであり、このカ
ウンタ(19)の計数端子に接続端子(7)を介して周波
数f0(周期t0)のクロックパルスCPを供給し、このカウ
ンタ(19)の計数出力をラッチ回路(20)を介して演算
回路(21)に供給する。(22)は多ビットの第2のカウ
ンタ、(23)はスイッチ回路であり、このカウンタ(2
2)の計数端子及びスイッチ回路(23)の一方の固定接
点に接続端子(11)を介して位相変調信号DSを供給し、
このスイッチ回路(23)の他方の固定接点に接続端子
(12)を介して周波数f/K(周期Kt0)の基準信号DS0を
供給し、そのカウンタ(22)の計数出力SNを演算回路
(21)に供給し、このスイッチ回路(23)の可動接点に
現れる信号をラッチ回路(20)のクロック端子及び演算
回路(21)の割込み端子に供給する。この演算回路(2
1)は後述の手順に従って変位量を算出しこの変位量を
表示器(24)に供給すると共に、スイッチ回路(23)の
可動接点の切り替えを制御する如くなす。
非反転入力端子に接続端子(16)を介してゲート信号AG
を供給し、直流電圧源(27)の電圧レベルを抵抗器(26
A)及び(26B)で分圧してなる電圧を比較器(25)の反
転入力端子に供給し、この比較器(25)の出力をアンド
回路(28)の一方の入力端子に供給する。また、比較器
(29)の非反転入力端子に接続端子(18)を介してSカ
ーブ状の原点信号AZを供給し、その直流電圧源(27)の
電圧レベルを抵抗器(30A)及び(30B)にて分圧してな
る電圧を比較器(29)の反転入力端子に供給し、この比
較器(25)の出力を直接に及び抵抗器(32)を介して夫
々排他的オア回路(31)の一方及び他方の入力端子に供
給し、この他方の入力端子をコンデンサ(33)を介して
接地する。その抵抗器(32)及びコンデンサ(33)によ
り遅延回路が構成される。その排他的オア回路(31)の
出力をアンド回路(31)の他方の入力端子に供給する。
このアンド回路(28)の出力が原点トリガー信号DAにな
り、本例ではその原点トリガー信号DAのトリガー位置を
変化させる機構は設けられていない。
レベル“1"の信号を夫々D型フリップフロップ回路(3
4)のクロック端子CK及びデータ端子Dに供給し、この
フリップフロップ回路(34)の出力としての割込み信号
DINTを演算回路(21)に供給し、演算回路(21)よりの
リセット信号をフリップフロップ回路(34)のクリア端
子CLに供給する。
作につき第2図のステップ(100)以下を参照して説明
するに、この場合はスイッチ回路(23)の可動接点を常
時接続端子(11)側に接続しておく。
がりまでの移動量xを求める。即ち、位相変調信号DSを
トリガーとしてカウンタ(22)における前回及び今回の
計数出力SNを夫々SNO及びSNP、ラッチ回路(20)にてラ
ッチされたカウンタ(19)の前回及び今回の計数出力CN
を夫々CNO及びCNPとすると、その位相変調信号DSの基準
信号DS0に対する前回と今回との位相差nは n=K(SNP−SNO)−(CNP−CNO) ・・・(4) で表すことができる。Kは基準信号DS0の1周期内に入
るクロックパルスCPのパルス数であり、その位相差nの
単位はそのクロックパルスCPのパルス数である。また、
スケール(1)のピッチをλとすると、そのクックパル
スCPの1パルスに対応する変位量即ち分解能RSLは式
(3)で表されるため、その位相差に対応する移動量x
は x=n・RSL=n・λ/K ・・・(5) で表される。
より求める。
LRを用いて次式より原点補正のなされた変位量Lを求め
る。
テップ(100)に移行する。従って、通常はステップ(1
01)からステップ(105)までの動作が繰り返される。
テップ(106)以下を参照して説明する。この場合本例
では、原点トリガー信号DAが最初にトリガーされた後に
位相変調信号DSが立ち上がる時点(例えば第4図Dの時
点t20)における相対位置を原点とみなす如くなす。言
い替えると、基準信号DS0と位相変調信号DSとの位相差
がその原点トリガー信号DAが最初にトリガーされたとき
の位相差に合致する位置であって且つその原点トリガー
信号DAがトリガーされる位置に最も近い位置(例えば第
7図の位置x0)をそのスケール(1)の原点とみなす如
くなす。即ち、第7図においてその位相差がx0における
位相差に合致する位置にはx0,x1,x2,・・・がある
が、これらの内でその原点トリガー信号DAがトリガーさ
れる位置に最も近い位置x0がスケール(1)の原点とみ
なされる。従って、本例における原点の位置x0はそのス
ケール(1)に沿う任意の位置になりえる。
相対変位して(同時にスケール(1)と検出ヘッド
(2),(3)とが相対変位する)第4図Bに示す如
く、時点t10にて原点トリガー信号DAがトリガーされる
と、フリップフロップ回路(34)の割込み信号DINTが立
ち下がるため、演算回路(21)の動作は原点設定の動作
に移る。このときはスイッチ回路(23)の可動接点は通
常の動作時と同様に接続端子(11)側に接続しておく。
位相変調信号DSの立ち上がりをトリガーとして、第2の
カウンタ(22)の計数出力SNが今回の計数出力SNPとし
て演算回路(21)に読み込まれる。
ガーとして、第1のカウンタ(19)の計数出力CNが今回
の計数出力CNPとしてラッチ回路(20)を介して演算回
路(21)に読み込まれる。この後、演算回路(21)はス
イッチ回路(23)の可動接点を接続端子(12)側に切り
替える。
基準信号DS0の立ち上がりをトリガーとして、第1のカ
ウンタ(19)の計数出力CNが基準信号DS0に関する今回
の計数出力RNPとしてラッチ回路(20)を介して演算回
路(21)に読み込まれる。この後、演算回路(21)はス
イッチ回路(23)の可動接点を通常の接続端子(11)側
に切り替える。
がりまでの移動距離xを式(4),(5)を用いて計算
する。
算する。
立ち上がったときの相対位置を原点とみなしている。従
って、2回目以後の原点設定に備えて、先ず時点t20と
時点t20との位相差D1(RNP−CNP)を第4図Aのクロッ
クパルスCPのパルス数を単位として求める。
Cの時点t22ではその基準信号DS0をトリガーとしたカウ
ンタ(19)の計数出力CNの読み込みが行われないことが
ある。具体的には、第5図Aに示す如く、原点トリガー
信号DAが時点t10でトリガーされた後、時点t30(第5図
C)における位相変調信号DSの立ち上がりで計数出力CN
Pが読み込まれるものとする。そして、その直後の時点t
32から4周期遅れた時点t33(第5図B)における基準
信号DS0の立ち上がりで計数出力RNPが読み込まれた場合
には、その時点t30とt32との位相差D2はKを超えてしま
う。そこでステップ(112),(113)ではその位相差D2
(RNP−CNP)の値がK以下になるまでその位相差D2より
Kを差し引く如くなす。
変位量LP(現在値)を原点位置LRとみなす。即ち、次式
より原点位置LRを設定する。
における基準信号DS0と位相変調信号DSとの位相差D1(R
NP−CNP)をオフセット値OFTとして演算回路(21)のメ
モリに記憶する。従って、オフセット値OFTは次式であ
らわされる。
NTをリセットしてから、演算回路(21)の動作は第2図
のステップ(100)に移行して、通常の相対変位量の表
示が行われる。
おいて原点位置LRの値として時点t20における変位量が
設定されているため、本例によれば相対変位量としてそ
の時点t20における相対位置からの絶対変位量が第1図
の表示器(24)に表示される。
場合の動作につき第6図を参照して説明するに、ステッ
プ(106)からステップ(111)までは第3図例の最初の
原点設定動作と共通であるため同一符号を付してその詳
細説明を省略し、ステップ(117)以下の動作につき説
明する。
準信号DS0と位相変調信号DSとの位相差がオフセット値O
FTである位置を原点位置とみなしている。そこで、今回
の原点トリガー信号DAの立ち上がり時点の後に求められ
たその基準信号DS0と位相変調信号DSとの位相差を(RNP
−CNP)とすると、今回の相対位置から最初に求めた原
点位置までの距離lを求めるため、先ず次式により今回
の位相差とオフセット値OFTとの位相差ndを求める。
最初の原点設定時のトリガー位置に対して±λ/2以上変
化しないものとする。また、その位相差ndはクロックパ
ルスCPのパルス数を単位として表されており、スケール
(1)の1ピッチλに対応する位相差ndの値はKである
ため、その位相差ndの値は −K/2≦nd≦K/2 ・・・(11) を充足するはずである。
おける位相差(RNP−CNP)の値は基準信号DS0の1周期
に対応する値Kの整数倍だけ大きくなることがあり、こ
のままでは式(11)が充足されない。そこで、このステ
ップでは式(10)の位相差ndに対してKの整数倍を加算
又は減算することにより、その位相差ndが式(11)を充
するように正規化処理を施す。
パルスは式(3)の分解能RSLに対応するため、その位
相差ndに対応する距離l(現在の相対位置から最初に定
めた原点までの距離)を次式より求めるごとくなす。
在の変位量LP及びその距離lを加算することにより、最
初の原点設定時に定めた原点における変位量である原点
位置LRを計算する。即ち、 LR=LP+1 ・・・(13) が成立する。
NTをリセットした後、演算回路(21)の動作は第2図の
ステップ(100)に移行して、通常の相対変位量の表示
が行われる。
おいて原点位置LRの値として最初の原点設定時に設定し
た原点x0における変位量が設定されているため、本例に
よれば常に相対変位量としてその原点x0からの絶対変位
量が第1図の表示器(24)に表示される。
信号DSとの位相差が最初の原点設定時に求められた値に
合致する位置であって且つ原点トリガー信号DAのトリガ
ーされる位置に最も近い位置x0が原点位置とされるた
め、その原点トリガー信号DAのトリガー位置の変動量が
−λ/2からλ/2の間に収まっている限り検出される原点
位置は一定である。従って、第1図に示す如く、基準信
号DS0と位相変調信号DSとの選択回路としてのスイッチ
回路(23)を設けるだけの簡単な回路構成で、常に位置
の再現性のある原点設定をおこなうことができる利益が
ある。
(13,14,15,17)としては位置再現性が比較的粗い安価
なシステムを使用することができる。
向に横切る場合であっても右から左方向に横切る場合で
あっても、その原点トリガー信号DAがトリガーされる位
置と原点x0との位置関係は同一であるため、2部材の相
対変位の方向に依らず常に位置の再現性のある原点設定
をおこなうことができる利益がある。
点トリガー信号DAがトリガーされる時点t10から位相変
調信号DSの立ち上がりの時点t20までの時間の相対変位
量の変動が−λ/2からλ/2の間に収まっていれば常に原
点x0で原点設定がなされるため、相対変位の速度が所定
値以下であれば原点設定される位置の応答速度によるバ
ラツキがない利益がある。
オペレータが調整する必要がないので、スケール装置等
の取付けの作業を迅速に且つ容易に行うことができる利
益がある。
の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採り得ることは
勿論である。
を全く行うことなくそれら2部材間の相対変位の方向に
依らず原点位置を精度良く検出できると共に、その原点
トリガー信号の生成位置が多少変動してもその原点位置
が変動しない利益がある。
2図はその実施例の通常の動作を示すフローチャート
図、第3図はその実施例の最初の原点設定動作を示すフ
ローチャート図、第4図及び第5図は夫々その実施例の
原点設定時の動作の説明に供するタイミングチャート
図、第6図はその実施例の2回目以後の原点設定動作を
示すフローチャート図、第7図は従来のスケール装置の
機構部を示す構成図、第8図は従来例の通常の動作を示
すタイミングチャート図、第9図は従来例の原点設定動
作を示すタイミングチャート図である。 (19)はカウンタ、(20)はラッチ回路、(21)は演算
回路、(22)はカウンタ、(23)はスイッチ回路、(2
9)は比較器である。
Claims (1)
- 【請求項1】所定周期の基準信号と該基準信号に対して
2部材間の相対変位量に応じて位相変調される位相変調
信号との位相差を検出する位相差検出回路と、 上記2部材が所定の位置関係に達したときに生成される
原点トリガー信号が生成された直後の上記位相差に対応
するオフセット値を記憶する記憶手段とを有し、 上記オフセット値が記憶された後に上記原点トリガー信
号が生成されたときに上記位相差より上記オフセット値
を差し引くことにより、上記位相差が上記オフセット値
に合致する位置であって且つ上記原点トリガー信号が生
成される位置に最も近い位置を原点位置とみなすように
した事を特徴とする原点回路。
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