JP6513327B2 - 測長器および原点位置検出方法 - Google Patents

測長器および原点位置検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、磁気スケールや光学スケールなどに適用される測長器および原点位置検出方法に関する。
磁気スケールは、磁気媒体上に磁気的に記録された信号を、その磁気媒体上を移動可能な磁気ヘッドで検出し、検出信号の状態から、磁気ヘッドの移動位置を判別して、測長を行うものである。この場合、磁気媒体上に一定間隔で測長用の信号を記録して、磁気ヘッドで記録信号を検出した数をカウントすることで、磁気ヘッドの移動量が判断できる。例えば、磁気媒体上に40μmごとに測長用の信号が記録され、磁気ヘッドが100個の信号を検出したとき、4000μm移動したと判断することができる。
また、磁気媒体上に一定間隔で記録される信号に、絶対的な位置を示す情報が含まれている場合には、その絶対的な位置を示す情報から、磁気ヘッドの絶対的な位置が判る。
一方、磁気媒体上に一定間隔で記録される測長用の信号が、単純なパルス状の信号である場合には、何らかの方法で基準となる位置を決める必要がある。
基準となる位置を決める方法としては、磁気媒体上に一定間隔の測長用の信号とは別に、原点位置を示す信号を記録し、磁気ヘッドが該当する信号を検出した位置を原点位置に定める方法がある。磁気媒体上のそれぞれの測長用の信号に、絶対的な位置を示す信号を含めることは容易ではないため、このような原点位置を示す信号を記録するのが一般的である。
特許文献1には、測長器において、原点位置を検出してその原点位置を基準とする処理についての記載がある。
ところで、磁気スケールで正確な測長を行うためには、原点として記録された信号と、測長用として一定間隔で記録された信号との位相差(距離差)を正確に求める必要がある。原点と測長用の信号との距離が判らないと、原点からの正確な距離が定まらない。このため、原点として記録された信号そのものを基準点とするのではなく、原点として記録された信号と一定の関係がある測長用の信号が検出される位置(例えば原点に最も近い測長用の信号が検出された位置)を、基準点とするのが好ましい。
特開平4−254709号公報
しかしながら、原点として記録された信号の検出は、一定の状態で精度良く正確に検出することが難しく、原点に最も近い測長用の信号などを正確に検出するためには、検出回路を非常に高い精度で調整する必要があり、調整などに手間と時間がかかる問題があった。
例えば、従来の原点を検出する回路は、磁気ヘッドが検出したリファレンス信号の電圧レベルを判断して、その検出電圧が基準レベルを超えている間、基準位置であることを示す原点検出信号を生成する。そして、その基準位置の検出信号が得られている間に、磁気ヘッドが測長用のインクリメント信号を検出したとき、その測長用のインクリメント信号が検出された位置を、基準位置としている。
図6に従来の原点検出処理の例を示す。測長用のインクリメント信号として、図6Aに示すように、例えばsin信号とcos信号の2つの信号が検出される。そして、図6Bに示すように、特定の位置でレベルが上昇するリファレンス信号が検出される。このとき、リファレンス信号の検出回路内では、このリファレンス信号の検出レベルを基準レベルTH1と比較する。この比較で、図6Cに示すように基準レベルTH1以上の区間を示す原点検出パルスが生成される。
そして、原点を検出する回路内では、図6Cに示す原点検出パルスが立ち上がっている期間内で、例えばcos信号がゼロクロスするタイミングを原点に決定する。
この図6に示すような原理で原点が決まるが、原点検出パルスが立ち上がっている期間内に、複数の測長用のインクリメント信号が検出されてしまうと、その複数のインクリメント信号のいずれが原点に定まるか判らず、原点が1つに定まらない。すなわち、図6に示した基準レベルTH1の値や検出信号のゲインなどを調整して、原点検出パルスが立ち上がっている期間内に、測長用の信号がゼロクロスするタイミングが1つだけになるようにする必要がある。
ここで、測長用のsin信号やcos信号は、数十μm程度の比較的短い間隔で記録された信号から検出される信号であり、原点検出パルスが立ち上がっている期間を狭くしないと、検出期間内に複数のタイミング(ゼロクロス点)が検出されてしまう。逆に、原点が検出される期間が狭すぎると、その検出期間内にゼロクロス点が検出されなくなってしまうので、適正な検出期間の幅の設定が難しいという問題がある。また、上述した基準レベルは、測長器が使用される環境(電源電圧の変動や温度変動など)によって、微妙に変動する可能性がある。このため、精度良く確実に原点の検出ができるように調整するためには、手間と時間がかかるという問題があった。
なお、ここまでの説明では磁気スケールにおける原点検出の問題について説明したが、光学的に原点を検出する方式の測長器においても同様の問題がある。
本発明は、測長器において、原点の検出を精度良く行うことを目的とする。
本発明の測長器は、所定の媒体に一定間隔で記録された測長用の記録パターンを検出してインクリメント信号を得ると共に、リファレンス用の記録パターンについても媒体に記録される測長器である。
そして、第1の検出部が、媒体に一定間隔で記録された測長用の記録パターンを検出してインクリメント信号を検出することで、記録パターンとの位置で決まる位相を検出し、
第2の検出部が、媒体に記録されたリファレンス用の記録パターンの検出レベルのピーク位置を得ると共に、リファレンス用の記録パターンの検出レベルの変化を検出する。
さらに、ピーク位置判定部が、第2の検出部で得たリファレンス用の記録パターンの検出レベルのピーク位置を判定したとき、そのピーク位置を基準にして、その基準となるピーク位置から記録パターンを走査するいずれか一方の特定の方向にずれた状態で、基準となるピーク位置から最も近い第1の検出部での特定の位相の位置を、原点位置に決定する。ここで、ピーク位置判定部が判定するピーク位置と、第1の検出部が検出する特定の位相の位置とは、干渉しない離れた位置に設定する。
また本発明の原点検出方法は、所定の媒体に一定間隔で記録された測長用の記録パターンを検出してインクリメント信号を検出することで、記録パターンとの位置で決まる位相を検出する第1の信号検出処理と、媒体に記録されたリファレンス用の記録パターンの検出レベルのピークを得ると共に、リファレンス用の記録パターン信号の検出レベルの変化の平均を検出する第2の信号検出処理とを行う。
さらに、第2の信号検出処理でのリファレンス用の記録パターンの検出レベルのピーク位置を判別するピーク位置判定処理と、ピーク位置判定処理で判別したリファレンス用の記録パターンのピーク位置と一定の関係がある、測長用のインクリメント信号が検出された位置を、原点位置に決定する原点判定処理とを含む。ここで、第1の信号検出処理では、媒体に一定間隔で記録された測長用のインクリメント信号の位相が、特定の位相であることを検出し、原点判定処理では、ピーク位置判定処理で判定したピーク位置を基準にして、その基準となるピーク位置から記録パターンを走査するいずれか一方の特定の方向にずれた状態で、基準となるピーク位置から最も近い特定の位相の位置を、原点位置に決定する。ここで、ピーク位置判定処理が判定するピーク位置と、第1の信号検出処理が検出する特定の位相の位置とは、干渉しない離れた位置に設定する。
本発明によると、媒体に記録された基準となる信号の記録位置の中心を正確に判断できる。このため、この正確に判断した中心位置を基準にして、特定の測長用の記録パターンが記録された位置を、測長時の基準位置に設定することができ、簡単かつ確実に基準位置を決めることができる効果を有する。
本発明の一実施の形態による測長器の測長用信号と原点信号の記録状態の例(例1)を示す説明図である。 本発明の一実施の形態による測長器の測長用信号と原点信号の記録状態の例(例2)を示す説明図である。 本発明の一実施の形態による測長器の原点検出構成の例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態による原点検出処理の例を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態による原点検出状態の例を示す図である。 従来の原点検出状態の例を示す図である。
以下、本発明の一実施の形態の例(以下、「本例」と称する)を、添付図面を参照して説明する。本例は、磁気スケールとして構成された測長器に適用した例である。
[磁気媒体の信号記録例]
まず、図1および図2を参照して、磁気媒体に信号が記録された状態の例について説明する。
図1に示すように、平板状の金属プレート10の上に、磁性媒体11を貼り付ける。磁性媒体11には、測長用の信号を記録したインクリメントスケール部12を直線状に設ける。このインクリメントスケール部12には、磁化方向の反転により、一定間隔(例えば40μm間隔)で測長用の信号を記録する。
また、インクリメントスケール部12に隣接して、原点信号を記録したリファレンス部13を磁性媒体11に設ける。このリファレンス部13は、原点となるリファレンス信号を記録するものであり、このリファレンス信号は、例えば磁性媒体11の端部の近傍に1箇所だけ記録される。
そして、磁性媒体11の長手方向に移動できるように、磁気ヘッド21,22が配置される。磁気ヘッド21は、インクリメントスケール部12に記録されたインクリメント信号を検出する。磁気ヘッド22は、リファレンス部13に記録されたリファレンス信号を検出する。磁気ヘッド21と磁気ヘッド22は、一体に移動する。
図1の例では、磁性媒体11上のインクリメントスケール部12とリファレンス部13は、個別に設けた例としたが、インクリメントスケール部がリファレンス部を兼ねるようにしてもよい。
図2は、磁性媒体11上のインクリメントスケール部12が、リファレンス部としても機能するようにした例である。
すなわち、図2Aに示すように、磁性媒体11上に、一定間隔で磁化方向を反転して記録させたインクリメントスケール部12を設ける。ここで、インクリメントスケール部12の端部の近傍に、信号を記録しない消去部12aを設ける。例えば、インクリメントスケール部12として、40μmごとに磁化方向を反転させる場合、40μmの区間だけ、信号を記録しない消去部12aを設ける。この消去部12aが、原点信号としてのリファレンス部に相当する。
この消去部12aは、インクリメントスケール部12の端部に設けられて、測長を行う際に磁気ヘッド21が消去部12aを通過することがないように構成される。一方、リファレンス部を検出する磁気ヘッド22は、消去部12aが配置された端部を通過できるように設けられる。
リファレンス部を検出する磁気ヘッド22は、例えば図2Aに示すように、消去部12aの長さに対応した間隔Pだけ離した2つの磁気ヘッド22a,22bで構成する。そして、磁気ヘッド22aで検出される着磁パターン(図2B)と、磁気ヘッド22bで検出される着磁パターン(図2C)との差分から、図2Dに示すようにリファレンス部の検出信号を得る。
[測長器の構成の例]
次に、図1や図2に示した磁性媒体11から磁気ヘッド21,22が検出した信号に基づいて、原点の検出と長さの計測を行うための構成について、図3を参照して説明する。
磁気ヘッド21は、図2または図3に示すインクリメントスケール部12の上を移動することで、90°位相がずれたsin信号とcos信号を検出する。この磁気ヘッド21が出力したsin信号とcos信号は、それぞれアナログ/デジタル変換器31,32に供給されて、デジタル信号に変換される。
デジタル化されたsin信号とcos信号は、ゼロクロス点検出部33に供給され、それぞれの信号がゼロクロスする位置が検出される。そして、ゼロクロス点検出部33でゼロクロス点を検出した信号が、距離測定部34に供給される。距離測定部34は、それぞれの位相のゼロクロス点が検出される数をカウントして、磁気ヘッド21が移動した距離を算出する。
そして、リファレンス信号を検出する磁気ヘッド22の出力信号は、アナログ/デジタル変換器41に供給される。アナログ/デジタル変換器41が出力するデジタル変換されたリファレンス信号の検出信号は、レベル検出部42に供給され、リファレンス信号のレベルが検出される。レベル検出部42が検出したリファレンス信号のレベルは、バッファメモリ43に一時蓄積されると共に、ピーク検出部44に供給される。そして、ピーク検出部44では、バッファメモリ43に一時蓄積された直前の検出レベルと、レベル検出部42が検出した現在のリファレンス信号のレベルとが比較される。このピーク検出部44での比較で、レベルの上昇からレベルの低下に反転したことを検出したとき、直前の検出レベルがピーク位置であると検出される。ピーク検出部44が検出したピーク位置のレベルは、ピーク位置判定部46に供給される。
また、レベル検出部42が検出したリファレンス信号は、平均化部45に供給され、平均化したレベルが算出される。ここでの平均化部45が算出する平均値は、例えば直近の一定数の検出レベルの値を平均化した移動平均による平均値とする。移動平均値をとるのは一例であり、平均化部45が他の平均値をとるようにしてもよい。例えば、平均化部45が時間平均による平均値を得るようにしてもよい。このようにして平均化部45が算出したリファレンス信号の平均値は、ピーク位置判定部46に供給される。
そして、ピーク位置判定部46では、平均化部45が算出した平均値とピーク検出部44がピーク位置のレベルとの双方から、正しいピーク位置か否かの判定が行われる。例えば、ピーク検出部44がピーク位置を検出したとき、ピーク位置判定部46は、平均化部45が算出した平均値についてもピーク位置のレベルに対応した値であるか判断して、正しいピーク位置か否かの判定を行う。ピーク位置判定部46がこのような平均値を使った判定を行うことで、ノイズなどによってピーク位置が誤検出されるのを防止することができる。
そして、ピーク位置判定部46が判定したピーク位置のデータが、原点判定部47に供給される。また、原点判定部47には、ゼロクロス点検出部33が検出したインクリメント信号のゼロクロス点のデータが供給される。
そして、原点判定部47は、ピーク位置と一定の関係があるゼロクロス点、例えばピーク位置に最も近い特定の位相角度(例えば0°)の位置を示すゼロクロス点を、原点に決定する。この場合、ピーク位置に最も近い位相角度を判断する際には、磁気ヘッド21,22が磁性媒体11の上を走査する方向をいずれかの方向に決めて、その方向から見てピーク位置に最も近い特定の位相角度の位置に決めるようにしてもよい。この原点の決定状態の具体的な例については、後述する。
原点判定部47が判定した原点位置は、距離測定部34に伝える。距離測定部34は、指示された原点位置を距離計測時の原点とし、その原点からの距離を測定する。
[原点検出処理の例]
次に、図4のフローチャートを参照して、図3に示した構成で実行される原点検出の処理について説明する。この原点検出処理では、磁気ヘッド21の出力から、インクリメント信号を検出する第1の信号検出処理と、磁気ヘッド22の出力から、リファレンス信号を検出する第2の信号検出処理とを行う。
まず、レベル検出部42がリファレンス信号の立ち上がりを検出したか否かの判断を行う(ステップS11)。この判断で、リファレンス信号に変化がない場合には、立ち上がりが検出されるまで待機する。そして、リファレンス信号の立ち上がりを検出したときには、ピーク検出部44でのピーク検出を開始する(ステップS12)。ピーク検出部44では、アナログ/デジタル変換器41で変換されたデータが、バッファメモリ43に蓄積された直前のデータで示されるレベルから低下したか否かを判断する(ステップS13)。この判断で、レベルの低下が検出されない場合には、ピーク検出部44は、ステップS13の判断を繰り返す。
そして、ステップS13でレベルの低下を検出したときには、ピーク検出部44は、そのレベルが低下する直前のレベルをピークレベルとする(ステップS14)。このとき、ピーク位置判定部46がピーク位置判定処理を行う。すなわち、ピーク位置判定部46は、ピーク検出部44が検出したピークレベルと、平均化部45が算出した平均値とを判定して、平均値がピークレベルに対応した値であるか否かの判断を行う(ステップS15)。ここで、平均値とピークレベルが大きく離れている場合には、ピークレベルがノイズなどで誤検出された値であるとして、ステップS13の判断に戻る。
ステップS15で平均値がピークレベルに対応した値であると判断したとき、ピーク位置判定部46は、ピーク検出部44が検出したピークレベルをピーク位置に確定する(ステップS16)。ピーク位置判定部46がピーク位置を確定したとき、原点判定部47は、そのピーク位置と一定の関係があるインクリメント信号の位相の位置を抽出する(ステップS17)。例えば、ピーク位置に最も近い位置で、インクリメント信号の位相が0°となる位置を抽出する。但し、ここでの最も近い位置とは、インクリメント信号が記録された長手方向に沿ったいずれか一方の方向から見て最も近い位置である。
そして、その抽出した位相の位置を、原点判定部47が原点に確定する(ステップS18)。
[原点の検出処理状態の例]
図5は、リファレンス信号の検出状態に基づいて、原点を決定する処理状態の例を示す図である。
図5Aは、磁気ヘッ21,22が検出する消磁パターンを示す図である。この図5Aに示すように、パターンの途中に消去部12a(図2参照)が形成されている。
図5Bは、このように記録されたインクリメントスケール部12から検出されるsin信号とcos信号の波形である。cos信号は、sin信号から90°遅れた信号である。なお、sin信号とcos信号を検出する磁気ヘッドは、消去部12aが形成された箇所を通過しない。ゼロクロス点検出部33は、図5Cに示すように、sin信号とcos信号とがゼロクロスするタイミングθ1,θ2,θ3・・・を検出する。図5の例では、sin信号がゼロクロスするタイミングθ1が位相0°となり、cos信号がゼロクロスするタイミングθ2が位相90°となり、以下、180°,270°,0°,・・・と、90°ごとに位相が変化していく。
図5Dは、リファレンス信号の検出波形の例である。
この図5Dの例では、図5Aに示す消磁パターンに対応して、プラス方向にリファレンス信号の検出レベルが徐々に上昇し低下した後、検出レベルの変化がマイナス方向に反転する。ここでは、ピーク検出部44がプラス方向に上昇した際のピークを検出する。
例えば、図5Dに示すように、タイミングt1でリファレンス信号の検出レベルがピークとなり、その直後のタイミングt2でリファレンス信号の検出レベルの低下が検出されたとする。このとき、タイミングt1がピーク位置になる。なお、プラス方向のピークを検出するのは1つの例であり、マイナス方向のピークを検出してもよい。
図5Eは、平均化部45が算出した平均値の変化例を模式的に示す。この図5Eの平均値の例は、図面上で平均値の変化が判るように、平均値が変化する間隔を長くしているが、実際にはより細かく周期で平均値が変化する。この図5Eに示すように平均値についても、リファレンス信号の検出レベルに追随して変動する。
ピーク位置判定部46では、タイミングt1のときの平均値を判定し、平均値についてもピークレベルに対応した値であるとき、タイミングt1がピーク位置であると判定される。
ピーク位置判定部46がリファレンス信号のピーク位置を判定すると、原点判定部47が、そのピーク位置を基準にして、原点を決める。例えば、ピーク位置から、磁気ヘッド21,22の何れか一方の走査方向(図5ではピーク位置から左側の方向)で、最も近い特定の位相角度(ここでは0°)の位置(図5Cのθ1の位置)を示すゼロクロス点を、原点に決定する。
なお、図5の例では、位相0°の位置を原点に決めるようしたが、90°,180°,270°などのその他の位相角度の位置を原点に決めるようにしてもよい。
但し、例えば図2に示すように、インクリメントスケール部12の途中に消去部12aを設けて、この消去部12aをリファレンス信号としたときには、リファレンス信号のピーク位置が、特定の位相と非常に近くなる。例えば、図5の例では、タイミングt1のピーク位置が位相270°の位置と近い位置になる。
ここで、図5の例では、位相270°から比較的離れた位置となる、位相0°の位置を原点にしたため、リファレンス信号のピーク位置と、インクリメント信号のゼロクロス点の検出位置とが干渉せず、良好に原点位置が定まる。
以上説明したように、本実施の形態の例によると、磁性媒体11に記録されたリファレンス信号がピークとなる位置を検出して、そのピーク位置と一定の関係があるインクリメント信号の位相の位置を原点とすることで、簡単かつ確実に原点が決まるようになる。すなわち、リファレンス信号のピーク位置は、アナログ/デジタル変換器41でデジタル変換されたリファレンス信号の変化から簡単に判り、その検出されたピーク位置から、原点が一義的に定まるようになる。このような原点を決める処理は、従来のリファレンス信号を基準レベルTH1と比較する処理のように、検出レベルやゲインを調整する処理を必要とせず、調整作業が非常に簡単になる。
また、リファレンス信号のピーク位置を検出する際には、平均レベルの検出を行うようにしたことで、検出信号に何らかのノイズが重畳されて、一時的に信号レベルが高くなった場合の誤検出を防止でき、誤動作のない確実なピーク位置検出ができる。
[変形例]
なお、上述した実施の形態では、リファレンス信号の検出信号のピーク位置を判断するために、原点の検出信号のレベルと、原点の検出信号を平均化したレベルとを比較して、平均レベルが高く、かつ検出信号のレベルが最も高い位置を探索するようにした。これに対して、平均レベルの検出を行わず、原点の検出信号のレベルの判断だけで、最もレベルが高い位置を判断するようにしてもよい。
あるいは、リファレンス信号の検出信号を平均化した平均値を取得して、その平均値のレベルが最も高い位置を、ピーク位置と判断するようにしてもよい。この場合の平均値は、上述した実施の形態の例で説明した移動平均による平均値とするか、あるいは、所定数のリファレンス信号の検出動作が行われるごとに、時間平均による平均値の算出処理を行って、その算出される平均値の変化から、ピーク位置を判断するようにしてもよい。
このように、リファレンス信号の検出信号の平均値だけを使用した場合でも、一時的なノイズの影響を排除した良好な原点検出が行える。
なお、リファレンス信号の検出信号のレベルとリファレンス信号の検出信号を平均化したレベルとを比較して、検出信号のレベルが最も高い位置を探索する場合についても、平均値は、移動平均による平均値の他に、時間平均による平均値を使用してもよい。
また、図5に示した各検出波形は一例を示したものであり、図5に示した例とは異なる位相関係の信号から、原点を検出する場合に、本実施の形態の処理を適用してもよい。
また、上述した実施の形態の例では、磁性媒体に記録された測長用の信号とリファレンス信号とを磁気ヘッドで検出して、測長を行う磁気スケールに適用した例について説明した。これに対して、光学的に記録された信号を検出して原点を検出するなどの、その他の方式の原点を必要とする測長器の場合にも、上述した実施の形態で説明した処理を適用してもよい。磁気スケールの場合でも、磁気ヘッド以外の手段を使用して、磁気媒体に記録された信号を検出してもよい。
また、図1や図2に示したスケールは、直線状にヘッドが移動して、直線距離の測長を行う測長器の例について説明したが、回転角度(回転距離)などの測長を行う測長器に適用してもよい。
また、図3に示した測長器の構成は、1つの例であり、同様の原理で原点を決めることができれば、その他の構成としてもよい。さらに、図3に示した原点判別用の構成を備える代わりに、同様の演算処理を行うソフトウェアプログラムを作成して、原点や測長用の検出信号に基づいた演算処理を行なって、原点を判別するようにしてもよい。原点判別用の演算処理を行うプログラムは、各種記録媒体に記録した上で、測長器での測長を制御するコンピュータに実装すればよい。
10…金属ベース、11…磁性媒体、12…インクリメントスケール部、12a…消去部、13…リファレンス部、21,22…磁気ヘッド、31,32,41…アナログ/デジタル変換器、33…ゼロクロス点検出部、34…距離測定部、42…レベル検出部、43…バッファメモリ、44…ピーク検出部、45…平均化部、46…ピーク位置判定部、47…原点判定部

Claims (6)

  1. 所定の媒体に一定間隔で記録された測長用の記録パターンを検出してインクリメント信号を得ることで、前記記録パターンとの位置で決まる位相を検出する第1の検出部と、
    前記媒体に記録されたリファレンス用の記録パターンのレベルを検出する第2の検出部と、
    前記第2の検出部で得たリファレンス用の記録パターンの検出レベルのピーク位置を判別するピーク位置判定部と、
    前記ピーク位置判定部が判定したピーク位置と一定の関係がある、前記第1の検出部の検出信号を、原点位置に決定する原点判定部とを備え、
    前記第1の検出部は、前記媒体に一定間隔で記録された測長用の記録パターンから検出したインクリメント信号の位相が、特定の位相であることを検出し、
    前記原点判定部は、前記ピーク位置判定部が判定したピーク位置を基準にして、その基準となるピーク位置から前記記録パターンを走査するいずれか一方の特定の方向にずれた状態で、基準となるピーク位置から最も近い前記特定の位相の位置を、原点位置に決定し、
    前記ピーク位置判定部が判定するピーク位置と、前記第1の検出部が検出する特定の位相の位置とは、干渉しない離れた位置に設定する
    測長器。
  2. 一定間隔の前記測長用の記録パターンが前記媒体に記録されていない箇所を設け、
    前記第2の検出部は、その測長用の記録パターンが記録されていない箇所をリファレンス用の記録パターンの検出信号とする
    請求項1記載の測長器。
  3. 前記媒体は磁性媒体であり、前記第1の検出部および前記第2の検出部は、磁性媒体上の磁化方向を検出する
    請求項1〜2のいずれか1項に記載の測長器。
  4. 所定の媒体に一定間隔で記録された測長用の記録パターンを検出してインクリメント信号を検出することで、前記記録パターンとの位置で決まる位相を検出する第1の信号検出処理ステップと、
    前記媒体に記録されたリファレンス用の記録パターンを検出する第2の信号検出処理ステップと、
    前記第2の信号検出処理ステップで得たリファレンス用の記録パターンのピークを判定するピーク位置判定処理ステップと、
    前記ピーク位置判定処理ステップで判別したリファレンス用の記録パターンのピーク位置と一定の関係がある、前記測長用のインクリメント信号が検出された位置を、原点位置に決定する原点判定処理ステップとを含み、
    前記第1の信号検出処理ステップでは、前記媒体に一定間隔で記録された測長用のインクリメント信号の位相が、特定の位相であることを検出し、
    前記原点判定処理ステップでは、前記ピーク位置判定処理ステップで判定したピーク位置を基準にして、その基準となるピーク位置から前記記録パターンを走査するいずれか一方の特定の方向にずれた状態で、基準となるピーク位置から最も近い前記特定の位相の位置を、原点位置に決定するし、
    前記ピーク位置判定処理ステップで判定するピーク位置と、前記第1の信号検出処理ステップで検出する特定の位相の位置とは、干渉しない離れた位置に設定する
    原点位置検出方法。
  5. 一定間隔の前記測長用の記録パターンが前記媒体に記録されていない箇所を設け、
    前記第2の信号検出処理ステップでは、その測長用の記録パターンが記録されていない箇所をリファレンス用の記録パターンの検出信号とする
    請求項4記載の原点位置検出方法。
  6. 前記媒体は磁性媒体であり、前記第1の信号検出処理ステップおよび前記第2の信号検出処理ステップは、磁性媒体上の磁化方向を検出する
    請求項4〜5のいずれか1項に記載の原点位置検出方法。
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