JP3318843B2 - 位置検出器の原点検出方法と検出システム - Google Patents

位置検出器の原点検出方法と検出システム

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JP3318843B2 JP27088092A JP27088092A JP3318843B2 JP 3318843 B2 JP3318843 B2 JP 3318843B2 JP 27088092 A JP27088092 A JP 27088092A JP 27088092 A JP27088092 A JP 27088092A JP 3318843 B2 JP3318843 B2 JP 3318843B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば光学系レンズ
の合焦や工作機械の位置決め等に適用するのに最適な位
置検出器の原点検出方法と検出システムに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえば工作機械において、ワー
クが設定されているテーブルが、X軸方向やY軸方向に
ある距離移動した際に、リニアスケール等の位置検出器
を用いてこの移動距離を測定して、このテーブル上のワ
ークの位置を検出するようになっている。このような位
置検出器は測定対象物であるテーブルにに対して固定さ
れた移動部と、基部に固定された固定部を有している。
このため、テーブルが移動すると、移動部が固定部に対
して移動する。この相対的な移動によりテーブルの移動
量を求める。
【0003】この測定の際に、位置検出器における測定
のための位置の基準は、測定位置の絶対値化、すなわち
原点検出のために次のようにして求めている。すなわ
ち、移動部には遮光板が固定されていて、位置検出器の
近くにホトインターラプタのような端点センサを設け
る。遮光板が移動部とともに移動すると、遮光板がホト
インターラプタを遮り端点センサの出力が変化して、た
とえば端点センサがオンになる。従来、端点センサの出
力が変化した点を位置の基準としていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような位
置の基準の取り方では、端点センサの出力が、温度変化
や経年変化などの影響でバラツキが生じると、その変化
量が上記基準とした絶対位置の変化となってしまう。こ
のため、位置決めの精度を劣化させるという問題があっ
た。
【0005】また、この位置センサ出力を量子化するこ
とで位置検出しているシステムにおいては、プラス1パ
ルスまたはマイナス1パルスの量子化誤差が原理的に存
在するので、量子化誤差の分の絶対位置のバラツキをも
っており、この誤差分が絶対位置精度を悪化させる原因
となっていた。本発明は上記課題を解決するためになさ
れたものであって、本発明は、原点位置精度、すなわち
絶対位置精度の改善が実現できる位置検出器の原点検出
方法と検出システムを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1の
発明にあっては、駆動系にダイレクト駆動方式を用いて
移動させる機構に取付けられ、複数の位相の異なる周期
波形を用いて位置検出を行う位置検出器であって、端点
位置の検出に基づく出力信号が出ると、複数の位相の異
なる周期波形を4より大きい整数で分割した分割周期波
形をラッチして得られる原点位置に関する第1の信号を
記憶媒体に記憶し、この原点位置に関する前記第1の信
号を前記記憶媒体に記憶した以降において、再び端点位
置の検出に基づく出力信号が出ると、原点位置を検出す
る際に、複数の位相の異なる周期波形を4より大きい整
数で分割した分割周期波形をラッチして得られる原点位
置に関する第2の信号を得て、前記記憶媒体に記憶され
ている原点位置に関する前記第1の信号と前記原点位置
に関する前記第2の信号を比較して差分を求めて、前記
第2の信号に前記差分を加算することにより、前記原点
位置の補正をする、位置検出器の原点検出方法により、
達成される。
【0007】請求項2の発明は、前記複数の位相の異な
る周期波形は、サイン波とコサイン波であることを特徴
とする。
【0008】請求項3の発明は、前記位置検出器は、直
線型位置検出器であることを特徴とする。
【0009】請求項4の発明は、前記位置検出器が、ビ
デオカメラ用の光学系駆動手段に適用されることを特徴
とする。
【0010】また、上記目的は、請求項5の発明にあっ
ては、ダイレクト駆動方式を用いて移動させる手段と、
測定対象物の端点位置に基づいて、出力信号を生成する
手段と、前記出力信号が出ることで複数の位相の異なる
周期波形を4より大きい整数で分割した分割周期波形を
ラッチして原点位置に関する第1の信号を生成する手段
と、この第1の信号を記憶する記憶媒体と、前記第1の
信号と、この第1の信号を記憶媒体に記憶した後で、再
び端点位置の検出に基づく出力信号が出ることで複数の
位相の異なる周期波形を4より大きい整数で分割した分
割周期波形をラッチして原点位置に関する第2の信号を
生成する手段と、前記第1の信号と第2の信号とを比較
して、差分を求める手段と、前記差分を前記第2の信号
に加算する手段とを備える、位置検出器の原点検出シス
テムにより、達成される。
【0011】
【作用】上記構成によれば、端点センサからの出力を基
にして、位置検出器により得られる原点位置に関する第
1の信号を記憶媒体に記憶しておく。この記憶媒体に原
点位置に関する第1の信号を記憶する以降において再び
端点センサからの出力を基にして原点を検出する。この
際に、位置検出器において得られる原点位置に関する第
2の信号を、この記憶媒体に記憶されている原点位置に
関する第1の信号と比較する。この比較結果をもとにし
て、この原点位置に関する第2の信号に補正をする。位
置検出器は、好ましくは直線型位置検出器であり、複数
の繰り返し周期波形を用いて、前記原点位置に関する第
1の信号である調整時の原点位置に関する第1の周期波
形の位相と、前記原点位置に関する第2の信号である原
点位置に関する第2の周期波形の位相と形成し、第1の
周期波形の位相と第2の周期波形の位相を比較する。
【0012】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。尚、以下に述べる実施例は、本
発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々
の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明
において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、こ
れらの態様に限られるものではない。
【0013】図1は、本発明の位置検出器の原点検出方
法を実施するための好適な実施例である位置検出システ
ムもしくは位置検出系を示している。この位置検出シス
テムは、好ましくは光学式リニアスケール10、測定対
象物12、端点センサ14、2つのコンパレータ16、
18、ラッチ20、位相弁別回路22、CPU24、パ
ルス発生回路26、位置カウンタ28、EEPROM3
0,駆動回路32、そしてダイレクトドライブモータ3
3を備えている。この測定対象物とは、たとえば工作機
械のワーク設定用のテーブルである。
【0014】まず、位置検出器としてのこの光学式リニ
アスケール10を図2を、参照して説明する。この光学
式リニアスケール10は、スリット板40、発光素子4
2、2つの受光素子44、46、測定板12aを有して
いる。この光学式リニアスケール10の側部側には、端
点センサ14、そして遮光板13を備えている。
【0015】これらの構成要素のうちで、スリット板4
0、発光素子42、2つの受光素子44、46は、固定
部を構成している。これに対して、測定板12a、端点
センサ14,そして遮光板13は可動部を構成してい
て、この可動部は図1で示した測定対象物12と一体に
なって矢印方向Aに移動可能である。
【0016】図2に示すように、スリット板40には一
定間隔λ(μm)ピッチのスリット11が、複数形成さ
れている。測定板12aはこのスリット板40に平行に
配置されていて、2つのスリット15、17が形成され
ている。このスリット15、17は、λ/4間隔を有し
ている。発光素子42は、たとえばLEDが採用でき、
受光素子44、46は、たとえば光電変換素子(太陽電
池)である。発光素子42の光は、スリット11とスリ
ット15、17を通って2つの受光素子44、46でそ
れぞれ受光される。これにより、受光素子44、46か
らは、それぞれ信号Asinθ、Acosθの出力が得
られる。
【0017】端点センサ14は、図1のシステムの原点
位置を測定するたためのタイミングを与える。端点セン
サ14は、フォトインターラプタであり、発光素子6
0、スリット部材62、受光素子64を備えている。発
光素子60の光がスリット部材62のスリット63を通
り受光素子64により受光される。発光素子60は、た
とえばLEDが採用できる。受光素子64は、たとえば
光電変換素子(太陽電池)である。
【0018】遮光板13は測定板12aに固定されてい
て、測定板12aが図2において右方向にそって端点位
置に移動すると、遮光板13が発光素子60とスリット
63の間を通り、発光素子13の光を遮る。これによ
り、受光素子64はたとえば立ち上がりエッジ信号ED
GEを出力する。このエッジ信号の発生によりもしくは
信号変化により端点位置を検出する。
【0019】図2に示す受光素子44、46は、図1に
示すコンパレータ16、18のマイナス端子にそれぞれ
接続されている。これらのコンパレータ16、18のプ
ラス端子はグランドレベルに接続されている。コンパレ
ータ16、18の各出力端子は、ラッチ20と位相弁別
回路22に接続されている。このラッチ20は端点セン
サ14に接続されている。このため、端点センサ14の
上記立ち上がりエッジ信号EDGEはラッチ20に対し
てラッチするタイミングを与えるラッチ信号となる。
【0020】位相弁別回路22は、パルス発生回路26
を介して位置カウンタ28に接続されている。この位置
カウンタ28にも端点センサ14が接続されている。こ
のため、端点センサ14の上記エッジ信号EDGEの出
力が図6に示すようにアクティブLOWになると、位置
カウンタ28に対してクリア信号を与えることができ
る。ラッチ20と位置カウンタ28はCPU24に接続
されている。さらに、CPU24には、外部メモリもし
くは記憶媒体としての、たとえばEEPROM30が接
続されている。なお、CPU24は駆動回路32に接続
されていて、CPU24の指令信号により、駆動回路3
2を介してダイレクトドライブモータ33を駆動して、
測定対象物12を矢印A方向に移動可能である。このよ
うに、CPU24は、測定対象物12の駆動と位置の管
理を行う。
【0021】スリット板12aが移動すると、受光セン
サ44、46は、図4に示すような距離λ(μm)毎に
繰り返し周期波形の信号Asinθ、Acosθを出力
する。この信号Asinθ、Acosθを用いて絶対位
置の検出する方法を次に説明する。
【0022】信号Asinθ、Acosθは図1に示す
ように、それぞれコンパレータ16、18により、GN
Dレベルと比較することで、2種類のデジタル信号φ
a、φbを作る。つまり、信号AsinθとGNDレベ
ルとの比較結果をデジタル信号φaとし、信号Acos
θとGNDレベルとの比較結果をデジタル信号φbとす
る。
【0023】これらの2種類のデジタル信号φa、φb
は、図3と図5に示すような相P0からP3の4つの組
み合わせの相に分けることができる。図1の位相弁別回
路22は、これら4つの相P0ないしP3の組み合わせ
を求めている。
【0024】位相弁別回路22から得られる相P0ない
しP3の変化と、プラス方向とマイナス方向により、図
1のパルス発生回路26は、図6に示すようなUPパル
ス、DOWNパルスを作り、図1の次段の位置カウンタ
28に出力している。
【0025】図1に示す位置カウンタ28は、UP/D
OWNカウンタとなっており、UPパルスが入るとカウ
ント値を1インクリメントし、DOWNパルスが入ると
カウント値を1デクレメントする。これにより、カウン
ト値はCPU24に入ってCPU24は位置の計測もし
くは判断を行うのである。また、上述したように位置カ
ウンタ24には、クリア信号CSが入ってカウント値を
クリアする機能が付いており、端点センサ1の出力がL
OWになるとデータもしくはカウント値が0になるよう
な構成となっている。
【0026】図1のラッチ20には、上記デジタル信号
φa、φbが入力されており、端点センサ14からくる
ラッチ信号RSにより、すなわち端点センサ14の立ち
上がりエッジ出力EDGEのタイミングで、デジタル信
号φa、φbのデータをラッチするようになっている。
【0027】つぎに、上述した位置検出器による位置検
出方法の好適な例を説明する。図1、図6および図7を
参照する。図1は本発明の位置検出器を示し、図6はこ
れから説明する端点検出シーケンス時の各信号の変化の
状態の例を示している。さらに図7は、この端点位置検
出をするためのシーケンス例を示している。
【0028】ここで、前提として、図1の端点センサ1
4の位置は、測定対象物12のマイナス(−)の移動方
向の通常使用範囲外にあるものとする。
【0029】まず、図1の測定対象物12を、端点セン
サ14のエッジ出力EDGEがLOWになるまで−方向
に移動する。この様子は、図7のシーケンスS1,S2
において示されている。つまり、図2の遮光板13は端
点センサ14の発光素子60の光りを遮っている。
【0030】つぎに、図1の測定対象物12を、端点セ
ンサ14の出力がHIGHになるまでプラス(+)方向
に移動する。これにより、図2の遮光板13が端点セン
サ14の光を開放する。この様子は、図7のシーケンス
S3,S4において示されている。
【0031】このシーケンスS1からS4においては、
端点センサ14のエッジ出力EDGEが図 6に示すよ
うに、LOWパルスになる。この端点センサ14のエッ
ジ出力EDGEがLOWパルスになると、図1の位置カ
ウンタ28のカウント値はクリアされる。また、この端
点センサ14の出力EDGEの立ち上がりエッジのタイ
ミングで、すなわち図1のラッチ信号RSにより、図1
のラッチ20がデジタル信号φa、φbのデータ(レベ
ル)をラッチする。この端点センサ14の出力が変化し
た位置(基準位置)を原点位置とよぶ。
【0032】ラッチ20がデジタル信号φa、φbのデ
ータ(レベル)をラッチすると、図6に示す状態例で
は、デジタル信号φaがHIGHレベルであり、デジタ
ル信号φbがLOWレベルである。したがって、すでに
図5により説明したように、ラッチされた位相はP1で
ある。
【0033】つぎに、図7に示すシーケンスS5では、
現在のシーケンスが原点位置を決めるための調整時か、
あるいはそうでなくその後の実際の原点検出時であるの
かを判定している。原点位置の調整時であるときにはシ
ーケンスS6に進み、その後の原点検出時であるときに
はシーケンスS7に進む。
【0034】まず、シーケンスS6では、図1のラッチ
20におけるラッチされたデジタル信号φa、φbのデ
ータを読み込み、そのデータの値を外部記憶媒体である
図1のEEPROM30に書き込む。これにより、原点
位置の調整モードが終了し、この時のズレ量は0であ
る。
【0035】調整時でなく、シーケンスS7に進んだと
きには、図1のCPU24は、すでにEEPROM30
に書き込まれたもしくは記憶されている調整時のデータ
と、現在図1のラッチ20に入っているデータの比較を
行い、端点位置のズレ量を求めるもしくは計算する。
【0036】ここで、調整時以降の端点位置のズレ量
が、図4もしくは図5で示した周期波形λのプラスマイ
ナスλ/2以内であるとすると、EEPROM30に書
き込まれた調整時のデータと、現在のラッチ20に入っ
ているデータとを比較することにより、シーケンスS6
の調整時の端点位置と、今回の現在の端点位置のズレも
しくはズレ量を求めることができる。
【0037】つまり、EEPROM30に書き込まれた
調整時のデータと、現在のラッチ20に入っているデー
タが一致したときには、ズレ量は0である。そうでな
く、EEPROM30に書き込まれた調整時のデータ
と、現在のラッチ20に入っているデータが、1相ずれ
ているときには、その方向によりプラス1相、またはマ
イナス1相となる。この値、すなわちプラス1相、また
はマイナス1相をズレ量とする。
【0038】図6の各信号の状態例では、相P1がラッ
チされているので、図7のシーケンスS6の調整モード
では、図1のEEPROM30に相P1に対応するデー
タを書き込む。そして、調整時でないシーケンスS7の
ときには、EEPROM30のデータとラッチ20のデ
ータよりズレ量を求める。たとえば、この調整時でない
シーケンスS7のときのEEPROM30に書かれてい
るデータが相P0だとすると、ズレ量はプラス1相とな
る。その後の位置は、図1の位置カウンタ28のカウン
ト値を1加算したものが、補正したその位置データとな
る。
【0039】また、EEPROM30の値が相P1とす
るとズレ量は0、EEPROM30の値が相P2とする
とズレ量は−1となり、、その値を位置カウンタ28の
値に加算することで、補正する。なお、図6に示す位置
カウンタ28の値Xは、電源投入時の位置カウンタ28
の状態で決まる不定値である。
【0040】これ以降、図7のシーケンスS8に示すよ
うに、図1に示す測定対象物12は使用する位置、もし
くは位置決めしたい位置まで図1の矢印Aの+方向に移
動する。この時、測定対象物12の位置は、シーケンス
S9で示すように、位置カウンタ28の値にこのズレ量
を加算した値にする。このようなシーケンスを用いるこ
とで、調整時以降の実際に位置決めしようとする際に、
端点位置のプラスマイナスλ/2以内のバラツキの補正
ができる。これと同時に、コンパレート(デジタル化)
により原理的に発生する量子化誤差を無くすことができ
る。
【0041】ただし、この実施例のように、周期波形の
1周期λを4分割するシステムもしくは方法では、デー
タが2相ずれると方向が判別できないので、プラスマイ
ナスλ/2といっても、実際にはプラスマイナスλ/4
のバラツキしか補正ができない。実際には、たとえばダ
イレクトドライブモータやリニアモータ等を使用する位
置検出器においては、周期波形の1周期λの分割数を4
分割よりはるかに大きいので、現実にはプラスマイナス
λ/2程度までの調整時以降のバラツキを補正できる。
【0042】図8には、図2に示す光学式リニアスケー
ル10のスリット板12aから得られる距離λ(μm)
毎に繰り返し周期波形の信号Asinθ、Acosθか
らさらに、GNDを中心として反転して得られる繰り返
し周期波形の信号−Asinθ、−Acosθを作り、
その各波形のコンパレート値の組み合わせにより、1周
期を8分割した例を示している。すなわち、相P1から
P8まである。この実施例では、図7のシーケンスS7
以降(調整時以降)のプラスマイナス3λ/8のズレ量
まで補正できる。
【0043】このように、分割数を増やせば増やすほど
補正できる範囲は広がり、理論上プラスマイナスλ/2
までのバラツキを補正できるシステムを実現できる。
【0044】図9は、本発明の位置検出器の原点検出方
法を適応しているビデオカメラの光学系レンズシステム
を示している。この実施例では、位置検出手段として磁
気式のMRセンサ(磁気抵抗素子)100を使用してい
る。この光学系レンズシステムのケーシング110内に
は、リニアモータ112、レンズ120、端点センサ1
14、基準軸126、軸受け130、MRセンサ10
0、CCD129等を有している。
【0045】MRセンサ100は、マグネット140に
対向して配置されている。MRセンサ100は、ケーシ
ング110の内周面に固定されている。マグネット14
0は軸受け130に固定されている。このMRセンサ1
00は、マグネット140の着磁ピッチλ毎に周期波形
の信号Asinθ、Acosθを出力するようになって
いる。
【0046】リニアモータ112としては、ボイスコイ
ル型のダイレクトドライブモータを使用している。この
リニアモータ112は、マグネット150とヨーク15
2、コイル154を有している。このリニアモータ11
2が作動すると、軸受け130とマグネット140がレ
ンズ120とともに矢印方向Aにそって移動する。MR
センサ100は、たとえばフォトインタラプタであり、
たとえば軸受け130の端点を検出してエッジ出力を出
す。
【0047】このように、ビデオカメラの光学系におい
ては、ミクロンオーダの高い精度が要求されるが、図9
のビデオカメラのように構成することにより、絶対位置
の繰り返し精度を改善でき、光学系の合焦性能を改善
し、高性能のシステムを実現できる。また、このような
ビデオカメラに限らず、ダイレクトドライブモータを用
いる検出器には一般に高い分解能を高い繰り返し絶対位
置精度が要求される。そこで、図9に示したように本発
明を適用することにより、精密機器における繰り返し絶
対位置精度が改善され、システムの性能が改善できる。
【0048】ところで、図1に示した実施例において
も、図9に示した実施例においても、原点検出動作は、
そのシステムの動作の立ち上げ時、またはそのシステム
のリセット時、あるいは必要に応じて動作の途中におい
て再度位置の絶対値化、すなわち原点検出を行う。ま
た、記録媒体は、EEPROMに限らない。
【0049】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1の発明によ
れば、端点位置の検出に基づく出力を原点を定めるため
の基準に用いて、予め原点位置に関する第1の信号を記
憶媒体に記憶し、そのあとで原点を検出する際に原点位
置に関する第2の信号を得て、これらの第1の信号と第
2の信号を比較して差分を求め、この差分を第2の信号
に加算して補正する。したがって、初期調整時以降の絶
対位置のバラツキを改善でき、従来のような端点位置の
検出に基づく出力の温度変化や経年変化等のバラツキに
よる原点検出精度の劣化がなく、原点検出精度、すなわ
ち絶対位置精度を向上することができる。請求項2と3
の発明によれば、サイン波等の繰り返し周期波形を用い
て原点位置検出をするシステムもしくは系において、原
点検出、すなわち位置の絶対値化が行え、原点調整時以
降のたとえばプラスマイナスλ/2以内の原点位置のバ
ラツキを補正し、絶対位置精度の改善を実現できる。ま
た、端点センサの出力を量子化することにより位置検出
している系においては、原理的に存在するプラス1パル
スまたはマイナス1パルスの量子化誤差をなくすことが
できる。請求項4の発明によれば、ダイレクトドライブ
モータ駆動システムにおいて原点位置のバラツキを抑え
た高い絶対位置精度が実現できる。請求項5の発明によ
れば、高精度化が進むビデオカメラの光学系の駆動シス
テムにおいて合焦精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の位置検出器の原点検出方法を実施する
ための位置検出器の好ましい実施例の構成を示す図。
【図2】図1に示した光学式リニアスケールと端点セン
サを示す図。
【図3】図1に示したコンパレータで得られたデジタル
信号φa,φbと、対応する相P0ないしP3を示す
図。
【図4】図2に示した光学式リニアスケールから得られ
る周期波形の出力例を示す図。
【図5】図4に示した周期波形の出力例を4分割した際
の各位相(相)を示す図。
【図6】端点検出シーケンス時の各信号の状態の例を示
す図。
【図7】端点検出シーケンス時の好ましいシーケンスの
例を示す図。
【図8】本発明の別の実施例として、光学式リニアスケ
ールの出力を8分割した際の位相(相)を示す図。
【図9】本発明の位置検出器の原点検出方法を適用した
ビデオカメラの光学系を示す断面図。
【符号の説明】
10 光学式リニアスケール(直線型位置検出器) 12 測定対象物 14 端点センサ 16 コンパレータ 18 コンパレータ 20 ラッチ 22 位相弁別回路 26 パルス発生回路 30 EEPROM(記録媒体) 32 駆動回路 33 ダイレクトドライブモータ(リニアモータ) 42 発光素子 44 受光素子 46 受光素子 φa 位相(相) φb 位相(相) 100 MRセンサ CS クリア信号 RS ラッチ信号

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動系にダイレクト駆動方式を用いて移
    動させる機構に取付けられ、複数の位相の異なる周期波
    形を用いて位置検出を行う位置検出器であって、 端点位置の検出に基づく出力信号が出ると、複数の位相
    の異なる周期波形を4より大きい整数で分割した分割周
    期波形をラッチして得られる原点位置に関する第1の信
    号を記憶媒体に記憶し、 この原点位置に関する前記第1の信号を前記記憶媒体に
    記憶した以降において、再び端点位置の検出に基づく出
    力信号が出ると、原点位置を検出する際に、複数の位相
    の異なる周期波形を4より大きい整数で分割した分割周
    期波形をラッチして得られる原点位置に関する第2の信
    号を得て、前記記憶媒体に記憶されている原点位置に関
    する前記第1の信号と前記原点位置に関する前記第2の
    信号を比較して差分を求めて、前記第2の信号に前記差
    分を加算することにより、前記原点位置の補正をするこ
    とを特徴とする、位置検出器の原点検出方法。
  2. 【請求項2】 前記複数の位相の異なる周期波形 は、サ
    イン波とコサイン波であることを特徴とする、請求項1
    に記載の位置検出器の原点検出方法。
  3. 【請求項3】 前記位置検出器は、直線型位置検出器で
    あることを特徴とする、請求項1または2のいずれかに
    記載の位置検出器の原点検出方法。
  4. 【請求項4】 前記位置検出器が、ビデオカメラ用の光
    学系駆動手段に適用されることを特徴とする、請求項1
    ないし3のいずれかに記載の位置検出器の原点検出方
    法。
  5. 【請求項5】 ダイレクト駆動方式を用いて移動させる
    手段と、 測定対象物の端点位置に基づいて、出力信号を生成する
    手段と、 前記出力信号が出ることで複数の位相の異なる周期波形
    を4より大きい整数で分割した分割周期波形をラッチし
    原点位置に関する第1の信号を生成する手段と、 この第1の信号を記憶する記憶媒体と、 前記第1の信号と、この第1の信号を記憶媒体に記憶し
    た後で、再び端点位置の検出に基づく出力信号が出るこ
    とで複数の位相の異なる周期波形を4より大きい整数で
    分割した分割周期波形をラッチして原点位置に関する第
    2の信号を生成する手段と、 前記第1の信号と第2の信号とを比較して、 差分を求め
    る手段と、 前記差分を前記第2の信号に加算する手段とを備えるこ
    とを特徴とする、位置検出器の原点検出システム。
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