JP3120454B2 - Mr形位置検出装置 - Google Patents

Mr形位置検出装置

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JP3120454B2
JP3120454B2 JP03015723A JP1572391A JP3120454B2 JP 3120454 B2 JP3120454 B2 JP 3120454B2 JP 03015723 A JP03015723 A JP 03015723A JP 1572391 A JP1572391 A JP 1572391A JP 3120454 B2 JP3120454 B2 JP 3120454B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は物体の位置を検出する位
置検出装置に関するものであり,特に,高い分解能(高
精度)で位置検出が必要な物体,たとえば,ビデオカメ
ラの内部のカメラのレンズ鏡筒に配設されたズームレン
ズまたはフォーカスレンズなどの位置を磁気抵抗効果
(MR)素子を用いて検出するMR形位置検出装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】高い分解能で位置検出が必要なものとし
ては,たとえば,ビデオカメラ内のズームレンズまたは
フォーカスレンズの位置検出がある。ビデオカメラのレ
ンズ鏡筒はズーム機能およびオートフォーカス機能を行
うため,たとえば,4群のレンズ系から構成されてい
る。第1群および第3群のレンズ系は固定され,ズーム
用の第2群のレンズ系と,合焦,補正,結象を行うフォ
ーカス用の第4群レンズ系とは移動可能にレンズ鏡筒内
に配設されている。ズームレンズは,たとえば,ステッ
ピングモータで駆動され,フォーカスレンズは,たとえ
ば,ボイスモータで駆動される。ビデオカメラにおいて
は,通常,ズームレンズの動きに対応させてフォーカス
レンズの位置を移動させ,結像位置が常に一定になるよ
うに位置制御している。特に,マニュアルでズームレン
ズを動かす「マニュアル・ズーム・トラッキング」モー
ドにおいては,フォーカスレンズの位置がある決められ
た軌跡を描くように移動させなければならず,フォーカ
スレンズの位置制御を20μm程度の精度で位置決めし
なければならない。従来,ズームレンズおよびフォーカ
スレンズの位置検出には,ステッピングモータのステッ
プ数を計数して間接的に位置検出する方法,または,移
動するレンズの位置をポテンショメータを用いてその抵
抗変化として位置検出する方法が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ポテンショメータを用
いた場合には,ポテンショメータの抵抗値がばらつくた
め,個々のビデオカメラごとに抵抗値のばらつきを補正
するための複雑な調整作業が必要になり,数多くのビデ
オカメラにこの調整作業を行うと膨大な作業量になると
いう問題がある。また,ポテンショメータは温度変化に
ともないその抵抗値が変動し,上記調整後も精度が低下
するという問題に遭遇する。さらに,ポテンショメータ
を駆動するために動力が消費され,レンズ系の推力損失
が生ずるという問題がある。一方,ステッピングモータ
のステップ数を計数する方法は,ステッピングモータを
適用しないレンズ,上記例ではフォーカスレンズ,の位
置検出には適用できない。また,ステッピングモータの
ステップ数を計数する間接的な位置検出方法は,ディテ
ントなどにより入力電流の位相と回転角が1対1に対応
しない場合があり,実際の位置とは異なる位置検出を行
う場合があるという問題がある。特に,この位置検出方
法は一旦位置検出に狂いが生ずると,一旦基準位置まで
戻さないと検出誤差が継続して残るという問題がある。
【0004】以上,代表例として,ビデオカメラについ
て例示したが,位置検出において高い分解能が必要な他
の装置においても上記同様の問題に遭遇している。した
がって,本発明は,位置検出対象物体の動力損失を生じ
させず,位置検出素子のばらつきおよび温度変化などの
影響を受けず,無調整で直接,高い分解能(精度)で位
置検出可能な装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した問題を解決する
ため,本発明は,マグネットと磁気抵抗効果(MR)素
子とで構成される非接触式のMR形位置検出装置によっ
て,高い分解能の位置検出信号を提供する。本発明のM
R形位置検出装置は,所定の間隔で交互に着磁された磁
極を有するマグネットと,該マグネットの磁界に応答し
てその抵抗値が変化し,1相あたり実質的にマグネット
の磁極形成幅の半分の距離を隔てて形成され,それらの
直列接続の両端に電圧が印加され中点から出力が得られ
るように形成された1対の磁気検出子を,相互に所定の
間隔を隔てて形成された3相以上の奇数の複数位相分の
信号を生成する磁気検出子を有する磁気抵抗効果素子
と,該磁気抵抗効果素子の各相の各磁気検出子対の出力
からの信号に基づいて前記磁気抵抗効果素子とマグネッ
トとの位置変化を検出する信号処理回路とを有するMR
形位置検出装置において、上記磁気抵抗素子に接続さ
れ、前記マグネットの磁界の印加に影響を受けず基準電
圧を生成するように配設された、付加的な磁気抵抗効果
素子をさらに有し、前記各対の磁気検出子は、(磁極形
成幅/相数)の間隔で相互に隔てられ、前記信号処理回
路は、前記各対の磁気検出子の出力信号と、前記付加的
な磁気抵抗効果素子から出力される基準電圧との大小を
比較する比較回路と、該比較回路の比較結果を識別して
前記マグネットの位置変化と移動方向を検出する位相識
別回路とを有し、磁気形成幅あたり4nパルス(nは相
数を示す3以上の奇数である)の信号を出力することを
特徴とする。好適には、前記各対の磁気検出子の一方が
磁極形成幅だけ離れて形成され相補的に動作するように
形成された2つの磁気検出子を有し,他方が磁極形成幅
だけ離れて形成され相補的に動作する2つの磁気検出子
を有し,これら磁気検出子の組が実質的に磁極形成幅の
半分の距離だけ離れて形成されている。また好適には、
前記マグネットまたは前記磁気抵抗効果素子の一方をカ
メラ内に直線状に移動可能に配設されたレンズ系ととも
に移動可能に装着され,前記磁気抵抗効果素子または前
記マグネットの他方を該移動可能なレンズ系に対して固
定している部分に装着され,前記レンズ系の位置を検出
する。
【0006】
【作用】磁気検出子はマグネットからの磁界と交差しそ
の磁力の強さに応じてその抵抗値が低下する。磁気検出
子に電圧を印加してこの抵抗値の変化を電圧変化として
検出する。各相の磁気検出子は,基本的に,マグネット
内の1対の磁極の形成幅λに対して,λ/2で間隔づけ
られた1対の磁気検出子で構成され,この1対の磁気検
出子の接続点から電圧を出力する。上記のように形成さ
れた1対の磁気検出子の中点からは1磁極形成幅の移動
に対して2つ(2倍の周波数)の位置変化信号が出力さ
れる。それぞれの相の磁気検出子は,所定の位相関係,
たとえば,3相の場合,120度の位相ずれをもって上
記位置変化信号を出力するように,(λ/相数)の間隔
を隔てて形成されている。信号処理回路は,複数の位相
信号の変化および位相信号の組合せから位置変化を検出
し,磁極形成幅λの移動に対して,4nパルスの位置変
化検出信号を出力する。
【0007】
【実施例】本発明に係るMR形位置検出装置の好適実施
例として,ビデオカメラ内のレンズ位置検出に適用した
例を添付図面を参照して述べる。図1は本発明の実施例
のMR形位置検出装置が適用されるビデオカメラのレン
ズ鏡筒の分解斜視図である。カメラ鏡筒の前方から後方
に向かい光軸I−I´に沿って,合焦用の第1群レンズ
1,ズーム用の第2群レンズ2,補正用の第3群レンズ
3およびフォーカス用の第4群レンズ4が配置され,第
4群レンズ4の焦点位置にCCDの撮像素子5が配設さ
れている。
【0008】第1群レンズ1,第3群レンズ3はそれぞ
れレンズ鏡筒内の所定位置に固定されているが,第2群
レンズ2,第4群レンズ4は光軸I−I´に沿って前後
進移動される。第2群レンズ2はステッピングモータ6
の出力軸にリードスクリュー7を介して連結され,ステ
ッピングモータ6を正逆回転させることにより前後進移
動される。また第4群レンズ4は,永久磁石8と電磁石
コイル9とからなるボイスコイルモータ10に連繋さ
れ,コイル9への通電量および通電極性を制御すること
により前後進移動される。
【0009】本実施例のMR形位置検出装置11は,こ
の例示においては,フォーカス用の第4群レンズ4の位
置を検出する。図2に示すように,MR形位置検出装置
11は,固定された第3群レンズ3が装着される枠体1
2のマグネット15の挿入穴に配設された磁気抵抗効果
に基づくMRセンサ13,フォーカス用第4群レンズ4
のレンズ保持板14上に植設された棒状のマグネット1
5,さらに後述する信号処理回路により構成されてい
る。マグネット15が植設されたレンズ保持板14はフ
ォーカスレンズの移動と共に図示破線のように移動され
る。これにより,マグネット15がMRセンサ13の近
傍でMRセンサ13に対向して平行移動する。マグネッ
ト15は長手方向に,磁極形成幅λ,たとえば,λ=1
50μmで交互に着磁された複数対のN,S磁極を有し
ている。
【0010】図3にMRセンサ13の詳細を示す。この
MRセンサ13は磁極形成幅λの移動に対して3相の位
置変化信号を出力するため,3対の磁気検出子A1とA
2,B1とB2,および,C1とC2とからなる。各磁
気検出子,たとえば,A1は,強磁性体膜,たとえば,
鉄−ニッケル膜,または,コバルト−ニッケル膜にスパ
ッタリングまたはエッチングで500Å〜1000Åの
細線を折り返した2本の線として形成されている。折り
返し線の幅は,たとえば,10μmである。磁気検出子
A1,A2,B1,B2,C1,C2はマグネット15
からの磁界によってそれらの抵抗値に変化が生ずるよう
に,マグネット15の磁界の向きと交差(直交)する方
向に長く形成されている。一方,磁気検出子と同じ強磁
性体膜に形成され,磁気検出子間を接続する線(図示,
太い線)はマグネット15の磁界によって抵抗変化が生
じないように,マグネット15の磁界の向きと平行する
方向に,より太く,たとえば,100μmの幅で形成さ
れている。対となる磁気検出子A1とA2,B1とB
2,C1とC2はそれぞれ,マグネット15内の磁極形
成幅λの半分の間隔,λ/2だけ間隔づけられて形成さ
れている。第1相の磁気検出子A1と第2相の磁気検出
子B1とはλ/3離れて形成され,第1相の磁気検出子
A1と第3相の磁気検出子C1とは1順した2λ/3,
すなわち,5λ/3だけ離れて形成されている。第3相
の磁気検出子C1とC2は,第1相および第2相の磁気
検出子の配置と逆になり,第1相の磁気検出子と第2相
の磁気検出子とは実質的に2λ/3離れている。第2相
の磁気検出子B2と第3相の磁気検出子C2とはλ/3
だけ離れて形成されている。このように各相の磁気検出
子を形成することにより,それぞれ120度位相差のあ
る3相位置検出信号が出力される。各相の対となる磁気
検出子,たとえば,第1相の磁気検出子A1とA2との
間は上記太い接続線で接続され,その接続線の中央部に
出力端子A0が形成されている。
【0011】磁気検出子の抵抗変化を電圧変化として検
出するため,電源電圧Vcc印加用端子およびアース端子
Gが形成されている。後述する電源電圧Vccの半分の基
準電圧, Vcc/2を得るため,磁気検出子S1およびS
2が,マグネット15の磁界を影響を極力受けないよう
に,磁界と平行する方向に長く,磁界の影響を相殺しあ
うように並んで形成されている。この磁気検出子S1と
S2との接続中点にも出力端子S0が接続されている。
電源電圧端子Vccと磁気検出子C2とを結ぶ接続線も,
マグネット15の磁界の影響を受けないように斜めに形
成されている。好適には,この斜めの接続線の太さが磁
極形成幅λと等しくし,マグネット15の磁界の影響を
完全に受けないようにする。
【0012】図4に図3に示したMRセンサ13の等価
回路図を示す。電源電圧Vcc印加端子とアースGとの間
に各相,たとえば,第1相の磁気検出子A1とA2とは
直列に接続され,その中点に出力端子A0が接続され,
アースGに対する出力端子A0における電圧が第1相の
位置検出信号として出力される。また,磁気検出子S
1,S2の中点の出力端子S0からは,常に,電源電圧
Vcc/2の基準の電圧が出力される。
【0013】MR形位置検出装置全体の動作を説明する
前に,1つの磁気検出子,たとえば,A1の動作原理を
述べる。図5は1つの磁気検出子A1の動作原理を示す
特性図である。図5(c)に示す磁界が印加された場
合,磁気検出子は図5(a)に示す特性に従ってその抵
抗値が変化する。磁界が印加されないとき(図5(c)
の点P1)は抵抗変化はないが(図5(b)の点R
1),N極の磁界が最大のとき(図5(c)の点P2)
は抵抗値の低下は最大となり(図5(b)の点R2),
再び磁界が印加されないとき(図5(c)の点P3)は
抵抗変化はないが(図5(b)の点R3),さらにS極
の磁界が最大のとき(図5(c)の点P4)は抵抗値の
低下は最大となる(図5(b)の点R4)。次に1対の
磁気検出子A1,A2の動作について述べる。マグネッ
ト15と磁気検出子A1,A2との位置関係が,図6
(a)〜(c)に示す位置にあると出力端子A0からの
電圧出力は図7の点a1,a2,a3の大きさになる。
すなわち,図6(a)に示すように,磁気検出子A1と
A2の中間点がマグネット15のN極とS極との境界線
上に位置していると,両磁気検出子に印加される磁力は
等しいからそれらの抵抗値が等しく,出力端子A0から
の平均電圧,Vcc/2が出力される。図6(b)に示す
ようにマグネット15が移動すると,磁気検出子A2が
磁極の境界に位置し,感磁部パターン幅と平行な方向の
強い磁界を受け抵抗低下が大きく,出力電圧はVcc/2
より高くなる。図6(c)に示す位置関係の場合は,図
(b)の場合と逆になる。磁気検出子A1,A2に対
して,マグネット15が移動すると,出力端子A0にお
ける出力は,図7に示したように,平均(基準)電圧,
電源電圧Vcc/2を中心として振幅が上下する正弦波
(または余弦波)の信号となる。
【0014】図8に示すように,マグネット15のN,
S磁極とMRセンサ13の磁気検出子とが対向し,磁気
検出子に対してマグネット15のN,S磁極が移動する
と,各相の位置検出信号SA,SB,SCは,図9に示
すように,基準電圧Vcc/2を中心として振幅が上下
し,それぞれ120度位相差がある3相の位置検出信号
となる。
【0015】図10に上記3相位置検出信号に基づい
て,マグネット15の移動方向と位置変化を検出する位
置検出信号処理回路20の回路図を示す。磁気検出子の
出力端子A0,B0,C0はそれぞれバッファアンプ2
1〜23を介してコンパレータ25〜27の反転入力端
子(−)に接続され,コンパレータ25〜27の非反転
入力端子(+)には基準電圧Vcc/2が出力される出力
端子S0が接続されている。出力端子A0,B0,C0
における電圧が出力端子S0からの基準電圧Vcc/2よ
り高いときには,コンパレータの出力は「ハイ」レベ
ル,基準電圧より低いときは「ロー」レベルとなる。図
11に3相の位置検出信号についてのコンパレータ25
〜27の出力S25〜S27を示す。位相識別回路28
は,コンバレータ25〜27からの「ハイ」レベルまた
は「ロー」レベルの論理信号S26〜S27を用いて,
マグネット15の位置変化と移動方向を検出し,マグネ
ット15がレンズ鏡筒の前方に移動するときはアップパ
ルスUPまたはマグネット15が後方に移動するときは
ダウンパルスDOWNを出力する。移動方向判定は2つ
の位相,たとえば,第1相の比較信号S25の発生と第
2位相の比較信号S26の発生タイミングを識別するこ
とにより行う。第1相の比較信号S25が第2の相の比
較信号S26より早く発生すれば,マグネット15は前
方に移動していることになり,アップパルスUPを出力
する。
【0016】図11から明らかなように,磁極形成幅λ
を6分割する論理信号が得られている。したがって,位
相識別回路28は,これらの論理信号からマグネット1
5の移動方向を識別し,磁極形成幅λを6分割した高い
分解能(精度)のパルス信号を出力する。マグネット1
5内の磁極形成幅λを小さくすれば,MRセンサ13に
よる位置検出精度も向上するが,この磁極形成幅λを小
さくすることには限界があり,たとえば,150μm程
度が限界である。したがって,単に,マグネットと磁気
抵抗効果素子を用いただけでは,上述したようにビデオ
カメラのフォーカスレンズの位置決め精度である20μ
m程度の位置検出精度が得られない。しかしながら,上
記実施例のように3相の磁気検出子を用いて磁極形成幅
を6分割するパルス信号が得られれば,信号処理回路2
0から出力される位置検出パルスUP又はDOWNの分
解能は25μmとなる。さらに,位相識別回路28にお
いて,第1相の出力端子A0の電位と第2相の出力端子
B0の電位,第2相の出力端子B0と第3相の出力端子
C0の電位,第3相の出力端子C0の電位と第1相の出
力端子A0の電位の大小を比較することにより,上記6
分割のそれぞれがさらに2分割され,最終的には12に
分割される。これにより,分解能が12.5μmで移動
方向を示す位置検出パルスUP又はDOWNが得られ
る。このパルス信号を用いれば,ビデオカメラの上述し
た「マニュアル・ズーム・トラッキング」制御を正確に
行うことができる。
【0017】このように,本実施例によれば,マグネッ
ト15内の磁極形成上の限界があっても,磁極形成幅の
制限を受けずに,必要とする分解能の位置検出信号を得
ることができる。また,MRセンサ13とマグネット1
5とが非接触で実際の位置検出信号を発生するから,ス
テッピングモータにおけるディテントなどの影響を受け
ず,実際のフォーカスレンズの位置が検出できる。MR
センサ13およびマグネット15は温度変化によって実
質的に精度低下が生じない。また,製造ばらつきがなく
複雑な調整を必要としない。MRセンサ13とマグネッ
ト15とは非接触式であり,磨耗による特性変化がな
い。また,マグネット15を移動させるのに,格別の動
力を必要としないから,フォーカスレンズの推力が低下
することもない。さらに,位相識別回路28からはパル
ス信号が出力されるから,そのままマイクロコンピュー
タなどのレンズ位置制御装置に使用でき,またノイズに
対しても強い。
【0018】図12は本発明の第2実施例のMRセンサ
13Aの磁気検出子の形成パターンを示す。この第2の
実施例も第1実施例と同様に3相出力を得るためのもの
であるが,第1実施例の各相,たとえば,第1相につい
て,第1の磁気検出子を距離λだけ離れた2つの磁気検
出子A1とA1’,第2の磁気検出子も距離λだけ離れ
た2つの磁気検出子A2とA2’で構成し,磁気検出子
A2’とA1とはλ/2だけ離して形成している。すな
わち,この実施例においても,1相の第1の磁気検出子
組A1,A1’と第2の磁気検出子組A2,A2’とは
実質的にλ/2だけ離れている。また,それそれの磁気
検出子,たとえば,A1は2つの折り返し細線で形成し
ている。磁気検出子A1とA1’,A2とA2’とはそ
れぞれ,磁極形成幅λだけ離れているから,隣接する
N,S磁極の境界における抵抗変化の誤差を相殺する効
果を有する。また,磁気検出子の間隔が広くなっている
ので電力消費が低減する。さらに各磁気検出子を2つの
折り返し細線で形成しているから,隣接する磁極の境界
における検出誤差が一層小さくなる。図13に図12の
MRセンサ13Aの等価回路を示す。たとえば,第1相
についてみると,磁気検出子A1とA1’の組とA2と
A2’の組との抵抗値の変化に応じた電圧が出力端子A
0から出力される。他の相の磁気検出子の形成およびそ
の効果も上記第1相の磁気検出子と同様である。
【0019】図12においても各磁気検出子と間を結ぶ
接続線のうちマグネット15の磁界方向と交差する方向
に配線される部位を所定角度で傾斜させ,傾斜の上下部
位で磁力の変化に伴う抵抗分の変化を相殺させ,磁界の
変化の影響に伴う抵抗変化を極力抑えるようにしいる。
傾斜部位の接続線の幅tを磁極形成幅λとすることが一
層好ましい。
【0020】本発明のMR形位置検出装置の実施に際し
ては,上述した実施例に限らず,種々の変形形態をとる
ことができる。磁極形成幅λに対して,任意の複数の分
割信号を得るように構成できる。上述した実施例は、3
相の場合を述べたが、その他の例として、5相の位相信
号を得るには各相の磁気検出子の間隔をλ/5だけ離し
て形成する。5相の場合はλ/(5相x4)=λ/20
となる。このように,複数相の場合,各相の磁気検出子
の間隔をλ/相数に間隔で隔てる。これにより,磁極形
成幅λあたり,奇数の相 の場合は4n(nは相数)の
分解能の位置変化検出パルスが出力される。各磁気検出
子は,図3に示したように1回の折り返し線または図1
2に示したように2回の折り返し線のいずれでもよく,
また,4回の折り返し線で形成することもできる。
【0021】以上の実施例においては,本実施例のMR
形位置検出装置をビデオカメラのレンズ鏡筒におけるフ
ォーカスレンズの位置検出について例示したが,ズーム
レンズの位置検出に用いることもできる。また上記実施
例の信号処理回路はマグネットの移動方向を示すアップ
パルスとダウンパルスを出力するように構成したが,一
方向の位置検出のみでよい場合には,上述した位相識別
回路における方向識別を行わず,単に位置変化信号を出
力するように位相識別回路を構成する。本判明のMR形
位置検出装置はビデオカメラにおけるレンズの位置検出
に限らず,通常のカメラ内のレンズ位置検出あるいは上
記同様の高い分解能が必要な諸々の装置内の物体の位置
検出に広く用いることができる。
【0022】
【発明の効果】以上の述べたように,本発明によれば,
磁極形成幅λの複数分の1,すなわち,λ/4n(n
は,奇数の相数)で規定される高い分解能の位置変化検
出信号を出力できる。したがって,たとえば,ビデオカ
メラのように高い分解能が要求されるが,マグネットの
形成上そのような分解能を実現する磁極形成ができない
場合でも本発明のMR形位置検出装置によれば,高い分
解能の位置変化信号が得られる。また本発明のMR形位
置検出装置は,温度変化および製造ばらつきの影響を受
けない安定した位置変化検出信号を提供する。さらに本
発明のMR形位置検出装置は非接触式であるから,レン
ズなどの位置検出物体の推力低下を起こさず,また,長
期間使用しても磨耗することがない。また,本発明のM
R形位置検出装置は直接,位置検出物体の位置を検出し
ているから,実際の位置変化を正確に検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のMR形位置検出装置が適用される1例
としてのビデオカメラのレンズ鏡筒の分解斜視図であ
る。
【図2】本発明の実施例のMR形位置検出装置を構成す
るMRセンサおよびマグネットをレンズ鏡筒に装着した
状態を示す図である。
【図3】本発明の第1実施例のMRセンサの形成パター
ン図である。
【図4】図3のMRセンサの等価回路図である。
【図5】図3に示したMRセンサ内の1つの磁気検出子
の動作を示す特性図である。
【図6】図3に示したMRセンサ内の1対の磁気検出子
の動作を示す図である。
【図7】図6の1対の磁気検出子から得られる信号波形
図である。
【図8】図3のMRセンサ内の各磁気検出子とマグネッ
ト内の磁極との位置関係を示す図である。
【図9】図8のMRセンサから得られる3相の位相信号
波形図である。
【図10】本発明の第1実施例のMR形位置検出装置を
構成する位置検出信号処理回路の構成図である。
【図11】図10の位置検出信号処理回路の出力信号を
示す図である。
【図12】本発明の第2実施例としてのMRセンサの形
成パターン図である。
【図13】図12に示すMRセンサの等価回路図であ
る。
【符号の説明】
3・・ズーム用第3群レンズ,4・・フォーカス用の第
4群レンズ,11・・位置検出装置,13,13A・・
MRセンサ,15・・マグネット,20・・位置検出信
号処理回路,21〜23・・バッファアンプ,25〜2
7・・コンパレータ, 28・・位相識別回路,A1,
A2,B1,B2,C1,C2・・磁気検出子。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 7/00 - 7/34 H04N 5/225 G02B 7/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の間隔で交互に着磁された磁極を有す
    るマグネットと, 該マグネットの磁界に応答してその抵抗値が変化し,1
    相あたり実質的にマグネットの磁極形成幅の半分の距離
    を隔てて形成され,それらの直列接続の両端に電圧が印
    加され中点から出力が得られるように形成された1対の
    磁気検出子を,相互に所定の間隔を隔てて形成された3
    相以上の奇数の複数位相分の信号を生成する磁気検出子
    を有する磁気抵抗効果素子と, 該磁気抵抗効果素子の各相の各磁気検出子対の出力から
    の信号に基づいて前記磁気抵抗効果素子とマグネットと
    の位置変化を検出する信号処理回路とを有するMR形位
    置検出装置において、 上記磁気抵抗素子に接続され、前記マグネットの磁界の
    印加に影響を受けず基準電圧を生成するように配設され
    た、付加的な磁気抵抗効果素子をさらに有し、 前記各対の磁気検出子は、(磁極形成幅/相数)の間隔
    で相互に隔てられ、 前記信号処理回路は、前記各対の磁気検出子の出力信号
    と、前記付加的な磁気抵抗効果素子から出力される基準
    電圧との大小を比較する比較回路と、該比較回路の比較
    結果を識別して前記マグネットの位置変化と移動方向を
    検出する位相識別回路とを有し、磁気形成幅あたり4n
    パルス(nは相数を示す3以上の奇数である)の信号を
    出力する、 ことを特徴とするMR形位置検出装置。
  2. 【請求項2】 前記各対の磁気検出子の一方が磁極形成
    幅だけ離れて形成され相補的に動作するように形成され
    た2つの磁気検出子を有し,他方が磁極形成幅だけ離れ
    て形成され相補的に動作する2つの磁気検出子を有し,
    これら磁気検出子の組が実質的に磁極形成幅の半分の距
    離だけ離れて形成されている請求項1記載のMR形位置
    検出装置。
  3. 【請求項3】 前記マグネットまたは前記磁気抵抗効果
    素子の一方をカメラ内に直線状に移動可能に配設された
    レンズ系とともに移動可能に装着され,前記磁気抵抗効
    果素子または前記マグネットの他方を該移動可能なレン
    ズ系に対して固定している部分に装着され,前記レンズ
    系の位置を検出する請求項2記載のMR形位置検出装
    置。
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