JP6374645B2 - 光学機器および光学機器の制御方法 - Google Patents

光学機器および光学機器の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、レンズ群を有し、このレンズ群を光軸方向に駆動可能な光学機器および光学機器の制御方法に関する。
撮影レンズ等を有する光学機器において、レンズ群の位置制御はカム筒等に代えてレンズ群をアクチュエータによって制御することが提案されている。例えば、特許文献1には、レンズ群の位置制御を行うために、1つのレンズ群に対して複数のフォトセンサを設け、これらフォトセンサの出力に基づいて、レンズ群の特定の位置を判定することが開示されている。
特開2007−286225号公報
上述の特許文献1は、複数のフォトセンサによりレンズ群の位置を検出することができる。しかし、位置検出は、フォトセンサとして使用するフォトインタラプタ(以下、「PI」と称す)の遮光板とPIの取り付け位置の関係や、また温度や経時変化といったメカ的要因によりずれ、またPI信号検出の信号処理の遅延、PIの受光感度変化によるずれといった電気的要因によってずれてしまう。このため、レンズ群の位置制御が低下してしまう。
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、レンズ群を高精度に位置制御することが可能な光学機器および光学機器の制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため第1の発明に係る光学機器は、光軸方向に移動可能なレンズ群を有する光学機器において、上記レンズ群を光軸方向に駆動して位置を制御する制御部と、上記レンズ群の光軸方向の絶対的な位置を検出する第1の位置検出部と、上記レンズ群の光軸方向の相対的な位置を検出し、異なる精度の出力を生成する第2の位置検出部と、上記レンズ群の所定の位置に対応する上記第2の位置検出部の出力に相当し、上記第2の位置検出部の異なる精度の出力のうちのより粗い精度の出力に対応する第1のデータと、上記レンズ群を停止させる目標位置に相当する第2のデータを記憶する記憶部と、を具備し、上記制御部は、上記レンズ群を駆動して上記所定の位置に対応する上記第1の位置検出部の出力が所定の変化を発生した時点で上記第2の位置検出部の異なる精度の出力のうちのより細かい精度の出力を第3のデータとして取得し、記第3のデータを基準として停止目標位置を算出し、上記レンズ群の駆動中に、上記第2の位置検出部の異なる精度の出力のうちのより細かい精度の出力を参照するとともに、上記第1のデータを基準として上記第2の位置検出部の異なる精度の出力のうちのより粗い精度の出力をカウントして、上記レンズ群の上記停止目標位置への停止動作を実行して停止させ、上記レンズ群が停止した状態での上記第2の位置検出部の出力を、上記記憶部に記憶された上記第2のデータに基づいて補正する。
第2の発明に係る光学機器は、上記第1の発明において、上記制御部は、上記レンズ群が停止した状態での上記第2の位置検出部の出力を補正する際に、上記第2の位置検出部の出力と上記第2のデータとの差を上記第1のデータに加算することにより上記第2の位置検出部の出力を補正する。
第3の発明に係る光学機器は、上記第1の発明において、上記第2の位置検出部は、上記レンズ群の位置の変化に対して互いに位相がずれて変化する第1の信号と第2の信号を出力し、上記第1の信号の振幅と第2の信号の振幅の比に基づいて位置情報を生成する。
第4の発明に係る光学機器は、上記第3の発明において、上記第1のデータは、上記レンズ群の位置に応じた上記第1の信号と上記第2の信号の振幅に関する第1の状態情報を含み、上記制御部は、上記第3のデータを取得する際に、上記レンズ群の位置に応じた上記第1の信号と上記第2の信号のそれぞれの振幅に関する第3の状態情報を取得する。
第5の発明に係る光学機器は、上記第4の発明において、上記第1の状態情報は、上記第1の信号の振幅を2値化した信号と上記第2の信号の振幅を2値化した信号のハイレベルとローレベルの組み合わせを示す。
第6の発明に係る光学機器は、上記第1の発明において、上記制御部は、上記第1の位置検出部の出力が所定の変化を発生する際には、上記レンズ群を所定の一定速度で移動させる。
第7の発明に係る制御方法は、光軸方向に移動可能なレンズ群を有し、上記レンズ群の光軸方向の絶対的な位置を検出する第1の位置検出部と、上記レンズ群の光軸方向の相対的な位置を検出し、異なる精度の出力を生成する第2の位置検出部とを有する光学機器のレンズ群の初期位置の制御方法において、上記レンズ群を駆動して上記第1の位置検出部の出力が所定の変化を発生した時点で上記第2の位置検出部の異なる精度の出力のうちのより細かい精度の出力を第3のデータとして取得し、上記第3のデータを基準として停止目標位置を算出し、上記レンズ群の駆動中に、上記第2の位置検出部の異なる精度の出力のうちより細かい精度の出力を参照するとともに、上記第1の位置検出部の出力の所定の変化に対応する上記レンズ群の位置に相当し、上記第2の位置検出部の異なる精度の出力のうちのより粗い精度の出力として予め設定された第1のデータを基準として、上記第2の位置検出部の異なる精度の出力のうちのより粗い精度の出力をカウントして上記レンズ群の上記停止目標位置への停止動作を実行して停止させ、上記レンズ群を停止させる目標位置に相当するデータとして予め設定された第2のデータに基づいて、上記レンズ群が停止した状態での上記第2の位置検出部の出力を補正して初期位置とする。
第8の発明に係る制御方法は、上記第7の発明において、上記レンズ群が停止した状態での上記第1の位置検出部の出力を補正する際に、上記第2の位置検出部の出力と上記第2のデータとの差を上記第2のデータに加算することにより上記第2の位置検出部の出力を補正する。
第9の発明に係る制御方法は、上記第7の発明において、上記第2の位置検出部は、上記レンズ群の位置の変化に対して互いに位相がずれて変化する第1の信号と第2の信号を出力し、上記第1の信号の振幅と第2の信号の振幅の比に基づいて位置情報を生成する。
第10の発明に係る制御方法は、上記第9の発明において、上記第1のデータは、上記レンズ群の位置に応じた上記第1の信号と上記第2の信号の振幅に関する第1の状態情報を含み、上記第3のデータを取得する際に、上記レンズ群の位置に応じた上記第1の信号と上記第2の信号のそれぞれの振幅に関する第3の状態情報を取得する。
第11の発明に係る制御方法は、上記第10の発明において、上記第1の状態情報は、上記第1の信号の振幅を2値化した信号と上記第2の信号の振幅を2値化した信号のハイレベルとローレベルの組み合わせを示す。
第12の発明に係る制御方法は、上記第7の発明において、上記第1の位置検出部の出力が所定の変化を発生する際には、上記レンズ群を所定の一定速度で移動させる。

本発明によれば、レンズ群を高精度に位置制御することが可能な光学機器および光学機器の制御方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るカメラの構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るカメラの主として電気的構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るカメラのフィードバック制御を説明するブロック図である。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、フォーカスレンズPI(LDPI)と、GMR(Giant Magneto-Resistance)のピッチとの関係を示す図である。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、GMRセンサの構造と出力を示す図である。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、初期化駆動の制御のLDPIの出力変化を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、初期化駆動の概要を示す図である。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、フォーカスレンズの初期位置がPI区間0〜2にある場合の、初期化駆動の動作を示す図である。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、フォーカスレンズの初期位置がPI区間3にある場合の、初期化駆動の動作を示す図である。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、フォーカスレンズの初期位置が区間0〜3で、かつフォーカスレンズPIの近くにフォーカスレンズがある場合の、初期化駆動の動作を示す図である。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、初期化駆動として台形駆動を行う場合と、三角駆動を行う場合の速度変化を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、初期化駆動を行った際の調整値による初期位置の更新を説明する図である。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、駆動速度およびフォーカスレンズ位置の時間的変化を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、初期化駆動時のフォーカスレンズ位置ズレの調整を説明する図である。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、初期化駆動の動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、LDPI状態判断の動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、PI区間0~2の初期化駆動の動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、PI区間3の初期化駆動の動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、初期目標位置駆動の動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るカメラにおいて、現在位置更新処理の動作を示すフローチャートである。
以下、図面に従って本発明を適用したカメラを用いて好ましい一実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るカメラの構成を示すブロック図であり、図2は、このカメラにおける電気的構成を示すブロック図である。このカメラは、カメラ本体200と、このカメラ本体200に対して装着自在な交換レンズ100から構成される。しかし、レンズ鏡筒とカメラ本体を一体に構成しても勿論かまわない。
交換レンズ100内には、レンズ11a〜11cからなる撮影レンズ11を有する。撮影レンズ11によって被写体像が形成される。このうち、フォーカスレンズ11bは焦点調節用のレンズであり、フォーカスレンズ駆動機構25によって光軸方向に移動可能である。フォーカスレンズ駆動機構25は、フォーカスレンズ用アクチュエータ(後述するLDモータ73)とフォーカスレンズ用ドライブ回路を有している。したがって、フォーカスレンズ11bは、撮影レンズを含むレンズ鏡筒内に設けられた光軸方向に移動可能な焦点調節レンズとしての機能を果たす。また、レンズ11a〜11cの一部は、焦点距離を変化させるためのズームレンズである。したがって、交換レンズ100内にはズームレンズ群が設けられている。
またフォーカスレンズ位置検出部27は、後述するように基準位置を検出するための2つのフォーカスレンズフォトインタラプタ(以下、「LDPI」と称す)69と、高分解能の相対位置を検出するためのGMR(Giant Magneto-Resistance)センサ87を有している(図2参照)。LDPI69は、レンズ群の光軸方向の絶対的な位置を検出する第1の位置検出部として機能し、GMRセンサ87は、レンズ群の光軸方向の相対的な位置を検出する第2の位置検出部として機能する。
LDPI69は、フォーカスレンズ11bが基準位置に達すると検出信号を制御部であるCPU41に出力する。なお、本実施形態においては、フォーカスレンズ11bの位置検出は、LDPI91によって検出された基準位置を基準に、GMRセンサ87によって検出された相対位置によって行う。
レンズ11aと11bの間には、絞り13が配置されている。絞り13は、絞り駆動機構21によって開口径が変化し、撮影レンズ11を通過する被写体光量を変化させる。絞り駆動機構21は、絞り用アクチュエータと絞り用ドライバ回路等を有する。アクチュエータとしては、ステッピングモータを使用し、マイクロステップ駆動によって細かい制御を行う。なお、絞り13は、レンズ11aと11bの間以外に配置しても勿論かまわない。
絞り基準位置検出部23は、絞りの開口径が基準位置に達すると、検出信号をCPU41に出力する。絞り位置は、基準位置検出部23によって基準位置を取得し、相対的な位置検出によって絞り位置を管理する。相対的な位置検出はステッピングモータへの印加パルス数によって検出し、基準位置の検出はフォトインタラプタ(PI)によって検出する。
交換レンズ100の外周には、距離環51が配置されている。距離環51は、交換レンズ100の外周を回動自在であると共に、撮影レンズ11の光軸方向の所定範囲内で、スライド自在である。この距離環51は、被写体側にスライドすると、非RF(非レンジフォーカス)(MF(マニュアルフォーカス)ともいう)位置に設定され、本体側にスライドすると、RF(レンジフォーカス)位置に設定される。距離環51のスライドにより、RFモードと非RFモード(MFモード)の切り換えを行う。このモードの検出は、RFモード検出部33が行う。また、距離環51は、至近と無限遠の間で回動自在に構成されている。
非RFモードは、ユーザが距離環51の回転方向および回転量に応じてピント合わせを行うモードであり、一方RFモードは距離環51によって指定された距離にピントを合わせるモードである。すなわち、非RFモードもMFモードもマニュアルフォーカスであるが、非RFモードでは距離環51は相対的な距離指定を行うのに対して、RFモードでは絶対距離を指定する点で相違する。
距離環51のスライドによってMFモードが設定されると、距離環51の回転により、距離環51の内側にある遮光羽根が一体となって回転する。この遮光羽根の回転をフォトインタラプタ(PI)によってカウントし、このカウント値に応じてフォーカスレンズ11bを駆動する。なお、距離環51の回転方向および回転量は、フォトインタラプタ以外のセンサによって検出するようにしても勿論かまわない。
距離環51のスライドによってRFモードが設定され、距離環51が回転されると、その回転位置をRF位置検出部31が検出する。RF位置検出部31は、距離環51の回転位置の絶対位置を検出する。フォーカスレンズ駆動機構25は、CPU41からの制御信号に従って、距離環51の回転位置に応じた撮影距離に、フォーカスレンズ11bを駆動する。
RFモード検出部33は、RF/MFモード検出スイッチ83(図2参照)の出力に基づいて、距離環51が非RF位置(MF位置)、RF位置のいずれかに設定されているかを検出する。
MF位置検出部35は、距離環51が非RF位置(MF位置)に設定されている際に、距離環51の回転方向および回転量を検出する。このMF位置検出部35の検出結果に基づいて、マニュアルフォーカスを行う。
交換レンズ100の外周であって、距離環51より本体側には、ズーム環52が外周を回動自在に配置されている。ユーザが手動でズーム環52を回転させるとズーミングを行うことができる。
ズーム位置検出部34は、ズーム環52の回転位置の絶対値を検出し、CPU41に出力する。ズーム位置検出部34は、リニアエンコーダZM位置検出部82(図2参照)を有しており、このリニアエンコーダ位置検出部82の出力はCPU41内のA/D変換器44によってAD変換され、このAD変換値は焦点距離を表す。
記憶部37は、フラッシュメモリ37等の書き換え可能な不揮発メモリ等を有し、CPU41用のプログラムや、交換レンズの光学データ等の各種情報や、各種調整値や各種パラメータ等を記憶する。記憶部37は、レンズ群の所定の位置に対応する第2の位置検出部(GMRセンサ87)の出力に相当する第1のデータと、レンズ群を停止させる目標位置(例えば、後述するAdj_ret_pls参照)に相当する第2のデータを記憶する記憶部として機能する。
制御部であるCPU41は、前述した記憶部37に記憶されているプログラムに従い、カメラ本体200からの制御命令に応じて、交換レンズ100内の制御を行う。CPU41は、絞り位置検出部23、フォーカスレンズ基準位置検出部27、RF位置検出部31、RFモード検出部33、およびMF位置検出部35からの検出信号を入力し、またフォーカスレンズ駆動機構25および絞り駆動機構21に制御信号を出力する。
また、CPU41は、レンズ群(例えば、フォーカスレンズ11b)を光軸方向に駆動する制御部として機能する。またCPU41は、フォーカスレンズ位置検出部27中の絶対的な距離を検出するLDPI69と、相対的な位置を検出するGMRセンサ87の出力を用いて、初期化駆動した際に、初期化駆動後にGMRセンサ87によって検出された相対的な位置を、絶対的な位置に関連付けるようにしている(例えば、図12、図19、図20参照)。
カメラ本体200内には、撮像素子201が配置されている。この撮像素子201は、撮影レンズ11の結像位置付近に配置されており、撮影レンズ11に形成される被写体像を光電変換し、画像データを出力する。また、カメラ本体200内にも制御用のCPUが設けられており、交換レンズ100内のCPU41と通信を行う。
次に、図2を用いて、電気的構成の詳細について説明する。CPU41は、前述したように、カメラ本体200と通信が可能である。また、CPU41は、モータドライバ71に接続されており、このモータドライバ71は、LDPI69、LDMT73、AVMT75、およびAVPI77の駆動を行う。
LDPI69は、フォーカスレンズ11bの基準位置検出用のフォトインタラプタであり、このLDPI69の出力はLDPI二値化回路67に接続されている。LDPI69は、2つ設けられており、3つの位置を基準絶対位置として検出する。この3つの基準絶対位置によって、4つのPI区間に分け、フォーカスレンズ11bがいずれのPI区間に存在するかを検出する。詳しくは、図4を用いて後述する。
GMRセンサ87は、巨大磁気抵抗効果を利用したセンサであり、GMRスケール85にSNの磁極を交互に並べたスケールに対する位置を高精度に検出する。本実施形態においては、フォーカスレンズ11bと共に移動する鏡枠にGMRスケール85を固定し、GMRセンサ87は交換レンズ100内の固定部材に配置されている。このGMRセンサ87は、フォーカスレンズ11bの相対的な位置を検出し、この位置に応じたアナログ信号をモータドライバ71内のA/D変換器72に出力する。なお、相対的な位置検出部としては、これに限らず、例えば、ホール素子等であってもよい。詳しくは図5を用いて後述する。
LDMT73は、LDモータ(レンズ駆動モータ)であり、前述のフォーカスレンズ駆動機構25内のフォーカス用アクチュエータとして機能する。LDモータとしては、本実施形態においては、VCM(ボイスコイルモータ)を採用するが、他のモータ、例えば一般的な超音波モータやDCモータ等を用いても勿論かまわない。AVMT75は、絞りモータであり、前述の絞り駆動機構21内の絞り用アクチュエータとして機能する。
AVPI77は、絞り13の基準位置検出用のフォトインタラプタであり、このAVPI77の出力はAVPI二値化回路79に接続されている。AVPI77およびAVPI二値化回路79は、前述の絞り基準位置検出部23に対応する。
MFPIドライバ65は、距離環51がMF位置にスライドされた場合に、距離環51の回動を検出するためのMFPI63のドライバである。MFPI63は、遮光羽根の回動方向に沿って2箇所、設けられている。このMFPI63の出力は、MFPI二値化回路61に接続されており、MFPI二値化回路61によって二値化される。MFPI二値化回路61、MFPI63、MFPIドライバ65は、前述のMF位置検出部35に対応する。
リニアエンコーダRF位置検出部81は、距離環51がRF位置にスライドされた場合に、距離環51の回転方向における絶対値を検出するためのリニアエンコーダである。リニアエンコーダRF位置検出部81は、距離環51の回動方向に沿って設けられており、距離環51の回動方向での絶対位置に応じてアナログ信号を出力する。CPU41内には、A/D変換器43が設けられており、リニアエンコーダRF位置検出部81からのアナログ信号をデジタル信号に変換する。A/D変換器43によるAD変換値は、ユーザによって設定される被写体距離(絶対距離)を表す。
リニアエンコーダZM位置検出部82は、ズーム環52の回転方向における絶対値を検出するためのエンコーダである。リニアエンコーダZM位置検出部82は、ズーム環52の回動方向に沿って設けられており、ズーム環52の回転方向での絶対位置に応じてアナログ信号を出力する。CPU41内には、A/D変換器44が設けられており、リニアエンコーダZM位置検出部82からのアナログ信号をデジタル信号に変換する。A/D変換器44によるAD変換値は、ユーザによって設定される焦点距離を表す。
RF/MFモード検出スイッチ(SW)83は、距離環51がRFモードに設定されているか、MFモード(非RFモード)に設定されているかを検出するためのスイッチである。このRF/MFモード検出SW83は、距離環51の光軸方向の位置を検出し、RFモード設定時またはMFモード設定時にオンまたはオフとなり、このオンオフ状態はCPU41に出力される。
次に、図3を用いて、フォーカスレンズ駆動モータLDMT73の駆動制御について説明する。本実施形態においては、LDMT73はフィードバック制御であり、図3はフィードバック制御を行う部分だけを記載したブロック図である。また、LDMT73として、VCMアクチュエータを使用する例について説明する。なお、説明の都合上、VCM73と表記する。
図3において、CPU41内には、差分器41a、コントローラ41b、ドライバコントローラ41cが設けられている。これらは、ハードウエア、もしくはソフトウエア、もしくは両者の混在で構成してもよい。目標位置は、記憶部37に記憶されているか又はCPU41の内部で演算されて求められたものであり、VCM73によって駆動されるフォーカスレンズ11bの停止目標位置である。モータドライバ71内には、PWMドライバ71aとA/D変換器72が設けられている。モータドライバ71は、CPU41と一体的に構成されていてもよい。
GMRセンサ87によって検出されたフォーカスレンズ11bの現在位置と、記憶部37に記憶されているフォーカスレンズ11bの目標位置は、差分器41aにおいて差分演算がなされる。この差分値(偏差量)は、コントローラ41bに出力され、コントローラ41bは、DSP(デジタル信号処理)部を有し、差分器41aからの偏差量に応じて、ゲイン乗算処理やフィルタ処理を行い、VCM73に印加する駆動デューティを算出する。本実施形態においては、パルス幅変調(PWM)によって、VCM73の駆動制御を行っており、コントローラ41bにおいては、パルス波のデューティ比を算出する。
コントローラ41bにおいて算出された駆動デューティはドライバコントローラ41cに出力される。この入力した駆動デューティに従ってPWMドライバ71aのドライバ設定値に変換する。この変換されたドライバ設定値は、モータドライバ71内のPWMドライバ71aに出力され、PWMドライバ71aは、VCM73に駆動電圧を印加する。
PWMドライバ71aがPWM駆動デューティを一定周期で変更することによって、VCM73の加速度をリアルタイムで変更し、VCM73を補正量に追従駆動させることができる。また、差分器41aからの偏差量が大きい時は、より速い加速度が発生し、高出力となり、短時間で偏差量が0になるように制御される。
VCM73のフィードバック制御は、一定サンプリング周期によって周期的に処理がなされる(サンプリング周期としては、例えば、12KHz)。周期処理により、新しい目標位置及び現在位置の更新を行い、目標位置と現在位置の差分が0になるように、コントローラ部41bで演算を実施し、ドライバ出力を算出する。
次に、図4を用いて、LDPI69によって検出されるPI区間と、GMRセンサ87によって検出されるピッチの関係について説明する。図4において、最上段はフォーカスレンズ11bの位置を示し、図の左側が無限遠側であり、右側が至近側である。前述したように、LDPI69は2つ設けられており、その1つがLDPI1であり、他の1つがLDPI2である。LDPI69は、LDPIハネ(不図示)によって遮光された場合にはL出力し、また開口された場合にはH出力する。それぞれ、フォーカスレンズ11bの位置に応じて、LDPI69は、H出力とL出力を出力するので、図4に示すように、PI区間0〜区間3の全部で4つの区間を検出する。LDPI69の出力が切り換り換わる位置がPI区間の境界となっている。
図4の最下段に、GMRセンサ87のセンサ出力であるピッチを示す。本実施形態においては、GMRセンサ87のピッチは、0〜41の42出力である。GMRセンサ87のピッチ0〜41と、LDPI69によって検出されるPI区間0〜3は、図4に示すような関係にある。
次に、図5を用いて、GMRセンサ87によるフォーカスレンズ11bの位置の検出について説明する。図5(a)に示すように、フォーカスレンズ11bはレンズ保持枠25pに保持されており、レンズ保持枠25pは摺動軸25qによって駆動方向に沿って摺動自在である。また、GMRスケール85はレンズ保持枠25pと一体に設けられており、また、GMRスケール85にS極とN極の磁極が交互に、所定の距離間隔(例えば、S極から次のS極までの距離が264μm)で配置されている。
本実施形態においては、S→N→Sの1周期を1ピッチ(pitch)と呼ぶ。また、GMRスケール85上での1μmを1Plsと定義すると、例えば、1周期(1ピッチ)が264μmであれば、1ピッチ=264Plsとなる。
また、S極からは磁力85Sが、N極からは磁力85Nが発生する。GMRセンサ87とGMRスケール85は、調整された隙間(ギャップ)量にて取り付けられており、GMRセンサ87は、図5(b)に示すように、GMRスケール85から発生する磁力85S、85Nに応じた信号GMR−A、GMR−Bを出力する。この信号GMR−A、GMR−Bは、90度位相がずれたSin波とCos波となっている。
前述したように、フォーカスレンズ11bのレンズ保持枠25pにはGMRスケール85が取り付けられている。このため、フォーカスレンズ11bがVCM73によって駆動され移動すると、GMRスケール85も移動し、この移動に応じてGMRセンサ87上での磁力が変化する。この磁力の変化に応じてGMRセンサ87からの信号GMR−A、GMR−Bの出力が変化する(図5(b)参照)。
GMR−A信号とGMR−B信号の所定値を閾値としてH(閾値以上)とL(閾値以下)の組合せにより、図5(c)に示すように、4つの区間に分類することができる。1ピッチの中を4分割した各区間をステイト(State)と呼ぶ。例えば、1ピッチ(Pitch)を264Plsとすると、1ステイトは66Plsとなる。
図5(d)は、信号GMRのA相とB相をリサージュ図に表したものである。A相とB相の関係により、1ステイトを66分割し、1Plsとし、またタンジェントテーブルを有する。すなわち、タンジェントテーブルには、A相とB相のそれぞれの値に応じたPlsの値の関係を示す。フォーカスレンズ11bの位置検出の最小分解能は1Plsとなる。したがって、本実施形態においては、下記の関係を有する。
1ピッチ(Pitch)=4ステイト(State)=264Pls
1ステイト(State)=66Pls
なお、264Plsは、GMRスケール85の磁気スケールの幅に応じた例示であり、1Plsの分解能を1μm以下にする等により、分割能を向上させてもよい。
次に、初期化駆動の制御の概要について説明する。ここで、初期化駆動は、カメラに電源投入時のレンズ群の初期位置への駆動を意味し、またカメラを落下した場合の強い衝撃等の外乱により、サーボが外れたときのレンズ群の復帰動作においても初期化動作を行う。初期化駆動により、所定の位置へレンズ群を駆動し、停止した位置を調整値として記憶されるPls数を基準位置として管理する。基準位置の確定後の動作にあたって、GMRセンサ87の検知結果に基づいて、相対位置で位置管理を行う。
この初期化駆動は、フォーカスレンズ11bが移動することにより、LDPI69の出力レベルが変化した位置(すなわち、Hレベル→Lレベル、またはLレベル→Hレベルに変化した位置)から実際にフォーカスレンズ11bが停止した位置までをGMRセンサ87によって計測位置を基準位置としている。このGMRセンサ87による計測に基づいて検出された基準位置Plsが調整値として記憶部37され基準位置として管理される。
しかし、LDPI69の出力レベル変化が生ずる位置がずれてしまうことがある。例えば、図6において、横軸はフォーカスレンズ11bを初期化駆動のために駆動した際の時間変化を示し、縦軸は、LDPI69の出力電圧を示す。図6の実線は理想的な変化を示しており、時刻t10において、HレベルからLレベルに変化する。しかし、実際には、理想通りではなく、破線で示すように(図中では、3つの例を示す)、時刻t10−Δtから時刻t10+Δtの範囲内でばらつき、この結果、LDPI69の出力レベル変化が生ずる位置がずれてしまう。
図6に示すような位置ズレの要因としては、フォトインタラプタ(PI)の遮光板とPIの取り付け位置の関係が、温度や経時変化するといったメカ的要因があり、また、PI信号検出の信号処理の遅延や、PIの受光感度の変化による電気的要因がある。このように、LDPI69に位置ズレが生ずると基準位置がずれてしまい、このずれた位置を基準にフォーカスレンズ11bの駆動を行うと、狙った位置に高精度でフォーカスレンズ11bの位置制御を行うことができなくなる。そこで、本実施形態においては、下記に述べるにように、VCM73の初期化駆動(絶対値位置出し駆動)を行うことにより、常に正しく高精度に狙った位置(調整した位置)へ駆動するようにしている。
図7に、本実施形態における初期化駆動の概要を示す。LDPI69は、2つのPI、すなわち、LDPI1とLDPI2がフォーカスレンズ11bの移動経路中に配置されており、LDPI1とLDPI2の出力レベルに応じて、機械的な無限遠端(メカ無限)から機械的な至近端(メカ至近)の間で4つのPI区間に分けられる(図4参照)。
図7において、黒丸(図中、「●」で表わされる)は、電源投入時のフォーカスレンズ11bの位置を示している。本実施形態においては、電源投入時にカメラ本体200からレンズリセット動作コマンドが送信され、交換レンズ100はレンズリセット動作コマンドの受信後、フォーカスレンズ11bを初期位置へ駆動する。初期位置としては、3箇所用意されており(図中、Pos_ret1〜Pos_ret3から至近側に所定距離だけ離れた位置)、電源投入時のフォーカスレンズ11bの位置によって、初期位置が異なる。
具体的には、フォーカスレンズ11bが区間0〜2にある場合には至近側に駆動し、Pos_ret1またはPos_ret2の位置を過った後、初期位置に達すると停止する。また、区間3にある場合には一旦無限遠側に駆動した後、Pos_ret3の位置を過ると、至近側に駆動し、初期位置に達すると停止する。このように、本実施形態においては、最寄りの至近方向のLDPIの出力レベルの切り換わり位置に向けて駆動しているのは、駆動方向によって(すなわち、至近側駆動か、無限遠側駆動かによって)、PI信号のHレベルとLレベルの切換りを認識するタイミングがずれてしまうからである。調整方向と一致していれば、逆方向に駆動するようにしてもよい。また、両方向で調整値を記憶していれば、両方向でもよい。本実施形態においては、焦点距離調節用のレンズ(ズームレンズ群)がフォーカスレンズ11bよりも無限遠側にあり、ズーム位置によって干渉する場合には、ズームレンズ群と干渉しないように、初期化駆動の際には、至近側に駆動している。
次に、図8ないし図10を用いて、初期化駆動の動作例について説明する。初期化駆動の際には、大きく分けて次の3つの動作例がある。(1)電源投入時にフォーカスレンズ11bが区間0〜2にある、(2)電源投入時フォーカスレンズ11bが区間3にある、(3)電源投入時にフォーカスレンズ11bが区間0〜3にあり、かつフォーカスレンズ11bがLDPI69の近傍にある。
まず、図8を用いて、上記動作例(1)、すなわち、電源投入時に、フォーカスレンズ11bが区間0〜2にある場合について説明する。図8に示す例は、フォーカスレンズ11bが区間0にある場合であり、破線内で示した区間1、2にある場合でも同様の動作を行う。
まず、位置P11付近にある場合には、予め記憶されている速度(Ret_velo[mm/S])に達するまで、VCM73が加速を行う。位置P12に付近になると、速度Ret_velo[mm/S]に達するので、一定速度で駆動される。さらに位置P13では、LDPI1の切り換え(Hレベル→Lレベル)が検出される。位置Pos_ret1(図4参照、区間2、3ではPos_ret2、Pos_ret3)を検出したら、減速処理に移行する。ここでは減速プロファイルを作成し、初期化調整位置(Adj_ret1_pls)を目標位置にして駆動する。減速プロファイルは、目標位置で停止するように、目標位置までのそれぞれの位置と、その位置における速度を表したテーブルである。モータドライブ71は減速プロファイルに従ってVCM73の駆動制御を行う。なお、速度制御の方法として、サンプル周期毎の移動量を小さくしていくことにより、速度=移動量/時間(=移動量/サンプル周期)の関係に基づき速度を制御してもよい。また、これに対応して、減速プロファイルは、サンプル周期毎の駆動パルス数の変更を示す演算式(テーブル)であってもよい。
位置P14付近は、減速駆動する領域である。位置P15付近では、整定(駆動)、すなわち、駆動電圧を印加し続けて停止状態を保持し、確実に停止するのを待つ。停止したら、現在位置更新によって、Pos_ret1を検出するので位置がズレ、現在位置を補正する。ファームウエア内で管理しているPlsを更新し、次のコマンドを受信するまでは、駆動させない。
次に、図9を用いて、上記動作例(2)、すなわち、電源投入時に、フォーカスレンズ11bが区間3にある場合について説明する。動作例(1)では、まず最初に至近側に向けて駆動したが、動作例(2)では、位置P21付近にある場合には、無限遠側に向けて、速度(Ret_velo[mm/S])に達するまで、VCM73が加速を行う。位置P22では、LDPI1の切り換え(Hレベル→Lレベル)が検出される。位置Pos_ret3(図4参照)を検出したら、減速処理に移行する。
フォーカスレンズ11bが位置P23付近にある場合に、駆動方向を逆転し(至近側に向けて駆動)、初期化調整位置(Adj_ret3_pls)を目標位置にして再加速して駆動する。この再加速では、速度Ret_veloに到達しない。位置P24付近で再びLDPI1の切り換え(Hレベル→Lレベル)が検出され、位置P25付近で減速する。速度Ret_veloに到達しないうちに、初期化調整位置(Adj_ret3_pls)を目標位置にして減速を開始するので、図11を用いて後述する三角駆動を行う。位置P26付近では、整定、すなわち、停止状態を保持し、確実に停止するのを待つ。停止したら、現在位置更新によって、Pos_ret3を検出するので位置がズレ、現在位置を補正する。ファームウエア内で管理しているpls(plsは、フォーカスレンズ11bの絶対位置を示す)を更新し、次のコマンドを受信するまでは、駆動させない。
次に、図10を用いて、上記動作例(3)、すなわち、電源投入時に、フォーカスレンズ11bが区間0〜3にあり、かつフォーカスレンズ11bがLDPI69の近傍にある場合について説明する。動作例(1)(2)においては、LDPIの出力の変化を起こす際に、目標とする速度Ret_velo[mm/S]に到達していた。言い換えると、フォーカスレンズ11bが境界の位置(Pos_retX(X:1〜3))に達する際には速度Reb_veloに到達できる程度に、PI区間の境界から離れた位置にあった。しかし、この動作例(3)は、フォーカスレンズ11bが境界の位置に向けて加速しながら近づくが、境界に達する際には速度Reb_veloに未到達である。このように、動作例(3)は、フォーカスレンズ11bがPI区間の境界付近に近い位置にある場合である。
このため、動作例(3)では、PI区間の境界(Pos_retX(X:1〜3))位置において、加減速プロファイルを演算し、初期化駆動位置(Adj_retX_pls)Plsを目標に、駆動時間が最短になるように三角駆動を行う(三角駆動については、図11(b)図参照)。駆動中の現在位置更新によって、Pos_ret3を検出するので、位置がずれる。そこで、停止してから現在位置更新によって、補正する。
図10において、フォーカスレンズ11bが位置P31から駆動を開始したとする。このとき、フォーカスレンズ11bは速度Ret_velo[mm/S]のを目指して加速する。位置P32付近においては加速中であり、位置P33付近において、LDPI69の出力が変化する。さらに位置P34付近において、最短駆動時間になるように三角駆動でフォーカスレンズ11bを駆動する。位置P34付近において、初期化調整位置(Adj_ret3_pls)を目標位置にして減速駆動し、停止する。位置P36付近において、整定、すなわち、停止状態を保持し、確実に停止するのを待つ。停止してから現在位置更新によって、補正する。このように、動作例(3)においては、速度Ret_veloに到達する前に減速駆動を行う。
次に、図11を用いて、台形駆動と三角駆動について説明する。上述の動作例(1)(2)のように、フォーカスレンズ11bの現在位置に対して、目標位置が十分遠い場合には、狙いの速度Ret_veloまで到達した後、減速駆動によって目標位置に到達することができる。この場合の駆動の軌跡の形状は、図11(a)に示すように台形であることから、この駆動を台形駆動と呼ぶ。
これに対して、動作例(3)のように、目標位置が近い場合には、狙いの速度Ret_veloを目指して駆動すると、目標位置を通り過ぎてしまう。そこで、目標位置を目指し更に駆動時間が最短となるような駆動を行う。この場合の駆動の軌跡の形状は、図11(b)に示すように三角形であることから、この駆動を三角駆動と呼ぶ。
次に、図12を用いて、初期化駆動と調整値によるpls更新について説明する。初期化駆動の際には、フォーカスレンズ11bの絶対的な初期位置が不明である(仮の初期位置をRet_temp_plsと表わす)。すなわち、電源の切断時にフォーカスレンズ11bの位置が既知であっても、電源切断後にフォーカスレンズ11bが移動する可能性がある。そのため、GMRセンサ87から相対的な位置を検出することは可能であるが、フォーカスレンズ11bの絶対的な位置は不明である。
そこで、初期化駆動後に、調整データを用いてpls位置を更新確定する。図12は、LDPI69の出力変化に基づく区間0と区間1の境界位置Pos_ret1(図7参照)での初期化駆動動作を時系列的に示す(時間t0〜時間t4)。なお、時間t0〜t4は、時系列を象徴した記号で、サンプリング時間とは関係ない。
前述したように、GMRセンサ87は、0〜41ピッチ、各ピッチが1〜4ステイトで、相対位置を検出する。図12に示す例では、位置Pos_ret1は、ピッチ11の1ステイトにあり、この位置で、LDPIがHレベルからLレベルに変化する。
今、時間t0において、電源が投入されたとする。この時の現在位置PlsをRet_temp_pls_t0とする。前述したように、フォーカスレンズ11bの正確な絶対位置は分からないが、LDPI1およびLDPI2の出力レベルから、PI区間を判断することはできる。図12の例では、PI区間0と判定される。この現在位置に対して区間に対応する仮のPls(前述したように、Ret_temp_pls_t0)の値を与える。
時間t0において電源が投入され、VCM73によってフォーカスレンズ11bが駆動開される。そして、目標速度Ret_veloに達するとこの目標速度で駆動を継続する。そして、駆動中にはGMRセンサ87の出力をサンプリング時間毎に検出して現在位置Plsの更新を行う。ここで、駆動中に現在位置Plsを更新する際には、サンプリングしてから現在位置Plsが確定するまでに処理時間による遅延が発生するが、その間もフォーカスレンズ11bは移動し続けているので、サンプリングして確定した現在位置Plsとサンプリング時の位置Plsにはずれが生ずる。また、制御部41は、VCM73により目標位置に移動させるようにフィードバック制御を行うが、この目標位置と現在位置Plsには後述するように(図13)偏差によるずれがある。さらに、LDPIは、受光/遮光を光電変換してアナログ信号を発生させているので、電気信号の応答によるずれが生ずる。また、駆動中はGMRセンサ87のピッチ、ステイトを検出しカウントし続けている。
時間t1になると、LDPIはPI区間0から区間1に跨ぐタイミングとなる。このLDPIが変化したとき、現在位置PlsをRet_temp_pls_nowとする。この現在位置Pls(Ret_temp_pls_now)は、上述した絶対位置として誤差を有するとともに上述したようなずれを含んでいる。また、ピッチとステイトの調整データ、Adj_LD_pitch1(=11)、Adj_LD_state1(=1)を参照する。本実施形態においては、駆動中の偏差がのっている位置とLDPIを横切ったピッチとステイトの調整値を仮情報で関連付けている。なお、ADj_LD_pitch(X:1〜3)は、初期化調整でPI区間の境界位置(Pos_ret(X))であるLDPI位置を横切ったときのピッチ(pitch)を表す。Adj_LD_state(X:1〜3)は、初期化調整でPI区間の境界位置(Pos_ret(X))であるLDPI位置を横切ったときのステイト(state)を表す。そして、LDPIが変化した時のピッチとステイトを上記調整値Adj_LD_pitch1(=11)、Adj_LD_setate1(=1)に設定し、以後この値からピッチとステイトのカウントを開始する。なお、LDPIが変化した時のステイトの情報と調整値のステイトとのずれとその補正方法については、図14に基づいて後述する。
時間t1から時間t2に進むと、現在位置から目標停止位置とプロファイルの演算を行う。ここでは、LDPIが変化した位置Ret_temp_pls_nowから目標停止位置Trgt_plsを、下記(1)式で算出する。この目標調整位置は、(2)式で示す記憶部37に記憶されている目標停止位置に相当する調整値(Adj_ret1_pls)と略同じであるが、後述する理由により差が生ずる。
Trgt_pls=Ret_temp_pls_now+2state+Ret_off_pls+Ret_off_pitch ・・・(1)
≒Adj_ret1_pls ・・・(2)
上記(1)は、以下を意味する。つまり、Trgt_plsは、位置Ret_temp_pls_nowにて、LDPIが変化したステイト(state)の次のステイトから2state+Ret_off_pls++Ret_off_pitchだけ先の位置Plsを示すものである。
上記(1)式中で、2stateは、LDPIの位置がずれていても、ずれないように調整時に加えている分である。なお、図14を用いて後述するように、LDPI69の位置ズレ(ステイトのズレ)が発生していたら、このstate数を、1stateまたは3stateに代えてズレ量を補正する。
また、上記(1)式中で、Ret_off_plsは、ステイト(state)の境界が基準になるようにするためにオフセットするPls数である。またRet_off_pitchは、Ret_velo速度から減速するのに十分なPls数であって、かつタイムラグを最小にするように決められたPls数であり、固定値である。Ret_off_plsは、記憶部37に記憶されている。
さらに、Adj_ret1_plsは、初期化調整の調整値である。Adj_ret1_plsは、絶対位置Pls値であって、この数値を基準として初期化後のフォーカスレンズ11bの絶対値Plsが決定される。式(1)により算出されたTrgt_Plsを目標位置として駆動し、実際に停止した位置をAdj_ret1_plsとする(式(2))。他のLDPIの変化位置に対応する位置をAdj_ret2(3)_plsは、Adj_ret1_plsを基準として差カウントした調整Pls値である。
時間t2における、制御部41の具体的な処理としては、Ret_temp_pls_nowに対してLDPIが変化した次のステイトから2state+Ret_off_pls+Ret_off_pitchの相対Pls値を加えた駆動量だけVCM73を駆動する。また、Ret_temp_pls_nowは、前述のずれを含んでいるので、実際にはTrgt_pls=Adj_ret1_plsとはならず、誤差が生ずる。しかしながら時間t2においてはその誤差を検出することができないので、時間t4において誤差を検出してずれを補正する。
時間t3では、プロファイルに従い駆動し、整定待ちを行う。ここでは、駆動中の現在位置を基に、12KHzのサンプリングで更新するので、停止位置は、この影響によっても目標位置Tgt_plsに対して、Adj_ret1_plsとさらにずれる。
時間t4では、整定後の停止状態であり、ピッチ、ステイト、GMR−A/B信号から、Adj_ret_plsとのズレを加味して、現在位置(停止位置)を更新する。駆動中にピッチとステイトのカウントしており、停止位置での、ピッチとステイトを検出することができる。ステイト内のplsは、タンジェントテーブル(図5の説明参照)から絶対位置が分かり、補正することができる。このようにして、停止状態でのピッチとステイトによって、停止位置の仮の絶対位置を求める(現在位置更新1)。そして、求められた現在位置が、絶対位置の基準である調整値Adj_ret_plsからどれだけの差であるかを確定することができる(現在位置更新2)。
このように、仮の初期位置であるRet_temp_pls_nowに基づいて目標停止位置を計算し、GMRセンサ87の出力に基づいてVCM73を駆動して目標停止位置へ停止させる制御を行う。そして、これに並行して次の動作を行う。Ret_temp_pls_nowの位置においてピッチとステイトを調整値に置き換え、この調整値を書記としてVCM73の駆動に伴うピッチとステイトの変化を検出して、実際の停止位置でのピッチとステイトを検出する。そして、実際の停止位置を補正して、実際の停止位置の仮の絶対位置を求めることが可能となる。さらに絶対位置の基準である調整値Adj_ret_plsとの差を求めれば、真の絶対位置を求めることができる。
次に、図13を用いて、速度と位置の偏差について説明する。図13の上段は、横軸に時間をとった際のフォーカスレンズ11bの駆動速度を表す。図中、破線Vrは、速度偏差0の場合の理想的な速度を示す。速度が時間的に変動しない速度偏差0であれば、目標位置=現在位置で制御することができる。
また、図13の下段は、横軸に時間をとった際のフォーカスレンズ11bの位置(LDPls)を表す。フォーカスレンズ11bの現在位置Ret_temp_pls_nowは、駆動中の現在位置に相当するLDplsを採用して更新されるので、LDPI69のPIを横切る際の電気応答のタイミングや、図13に示す目標位置と現在位置のズレ(偏差)を含んでいる。
次に、図14を用いて、初期化駆動時のLDPI位置ズレについて説明する。工場段階等におけるLDPI位置調整(ピッチ、ステイト)に対して、実際に使用する際に、調整時にピッチやステイトの境界だった場合や経時変化等によって初期化調整時と初期化駆動時で検出するPI位置がずれる場合がある。すなわち、図12に示した例では、11ピッチのステイト1に、PI区間1とPI区間2の境界があるとして説明した(Pos_ret1の位置)。しかし、工場出荷段階では、このように調整されていたとしても、前述したように、種々の事情により、図14のケース1〜ケース3に示すように、境界がずれる場合がある。そこで、本実施形態においては、このようなズレがあったとしても、補正できるようにしている。
図14において、最上段は調整時のPI位置を示しており、PI区間1とPI区間2の境界は、11ピッチのステイト1のPos_ret1の位置にある。図14の次段には、ケース1が示されており、このケースでは、初期化駆動でPIがずれていない。ケース1の次段には、ケース2が示されており、このケースでは、初期化駆動でLDPIが至近側(ピッチ12の方向)にずれている。ケース2の次段には、ケース3が示されており、このケースでは、初期化駆動でLDPIが無限遠側(ピッチ10の方向)にずれている。
初期化調整時では、Adj_LD_pitch1が11、Adj_LD_state1が1の調整値となっている。ケース1では、初期化調整時のピッチとステイトとズレがなく、初期化駆動時に検出したピッチとステイトをそのまま採用すればよい。ステイト内のpls分のズレについてもLDPIを横切ってから、次のstate+2state+Ret_off_pls+Ret_off_pitchをAdj_retX_plsとすることで考慮している。
ケース2では、検出したピッチとステイトがずれている。本実施形態においては、最大のズレ量は、±1ステイト以内を想定している。ケース2の場合、初期化調整時のピッチ11、ステイト1に対し、検出されるステイトが4なので、隣のピッチ12のステイト4を検出した際に、ケース2であることが判断できる。
ケース3では、検出したステイトがずれている。前述したように、最大のズレ量は、±1ステイト以内を想定している。ケース3の場合、初期化駆動調整時のピッチ11、ステイト1に対し、検出されるステイトが2なので、ピッチ11のステイト2を検出したときにケース3であることが判断される。
このように、本実施形態においては、初期化駆動した際にGMRセンサ87によって検出されるピッチおよびステイトに基づいて、ケース1〜3のいずれかを判断でき、この結果に基づいて、図12において説明した(1)式中の「2state」を「1state」〜「3state」とすれば、ずれを補正することができる。
次に、本実施形態における動作について、図15ないし図20に示すフローチャートを用いて説明する。このフローチャートは、CPU41が記憶部37に記憶されているプログラムに従って、カメラ本体200内の制御部と通信し、また各部を制御することにより実行される。
図15に示す初期化駆動のメインフローに入ると、まず、LDPI状態判断を行う(S1)。ここでは、LDPI69の2つのPI、すなわちLDPI1とLDPI2の出力レベルに基づいて、フォーカスレンズ11bがPI区間0〜PI区間3のいずれに存在するかを判定する。このLDPI状態判断の詳しい動作については、図16を用いて後述する。
ステップS1において、LDPI状態判断を行うと、次に、PI区間0〜2であるか否かを判定する(S3)。ここでは、ステップS1におけるLDPI状態判断の結果に基づいて、フォーカスレンズ11bがPI区間0〜PI区間2の間にあるか否かを判定する。
ステップS3における判定の結果、PI区間0〜2にあった場合には、PI区間0〜2の初期化駆動を行う(S5)。ここでは、図8を用いて説明したように、フォーカスレンズ11bを至近側に駆動する。このPI区間0〜2の初期化駆動の詳しい動作については、図17を用いて後述する。
一方、ステップS3における判定の結果、PI区間0〜2になかった場合には、PI区間3の初期化駆動を行う(S7)。PI区間0〜2になかったことから、フォーカスレンズ11bは、PI区間3にある。そこで、このステップでは、図9を用いて説明したように、フォーカスレンズ11bを一旦無限遠側に駆動した後、至近側に駆動する。このPI区間3の初期化駆動の詳しい動作については、図18を用いて後述する。
ステップS5またはS7において、初期化駆動を行うと、次に、現在位置更新処理を行う(S9)。ここでは、停止位置において、GMRセンサ87によって検出されたピッチとステイトの情報、およびGMR−A、GMR−B信号、さらにAdj_ret(X)_plsを基にして、現在位置を更新する。この現在位置更新処理の詳しい動作については、図20用いて後述する。
ステップS9において、現在位置更新処理を行うと、初期化駆動のフローを終了する。
次に、図16を用いて、ステップS1のLDPI状態判断の詳しい動作について説明する。このフローに入ると、まず、LDPI1とLDPI2の信号レベルを検出する(S11)。ここでは、CPU41は、2つのLDPI69の各出力をLDPI二値化回路67によって二値化し、この値をモータドライバ71を介して信号レベルを検出する(図2参照)。
LDPI1,2の信号レベルを検出すると、次に、LDPI1がHレベル、LDPI2がLレベルであるか否かを判定する(S13)。ここでは、ステップS11の検出結果に従って判定する。この判定の結果、Yesであれば、図4に示すように、PI区間0とする(S15)。
ステップS13における判定の結果がNoであれば、次に、LDPI1がLレベル、LDPI2がLレベルであるか否かを判定する(S17)。ここでは、ステップS11の検出結果に従って判定する。この判定の結果、Yesであれば、図4に示すように、PI区間1とする(S19)。
ステップS17における判定の結果がNoであれば、次に、LDPI1がLレベル、LDPI2がHレベルであるか否かを判定する(S21)。ここでは、ステップS11の検出結果に従って判定する。この判定の結果、Yesであれば、図4に示すように、PI区間2とする(S23)。
ステップS21における判定の結果がNoであれば、LDPI1がHレベル、LDPI2がHレベルであることから、図4に示すように、PI区間3とする(S25)。ステップS15、S19、S23、S25において、PI区間を決定すると、元のフローに戻る。
次に、図17を用いて、ステップS5(図15参照)のPI区間0〜2の初期化駆動の詳しい動作について説明する。このフローに入ると、まず、駆動方向として至近方向を設定する(S31)。ここでは、フォーカスレンズ11bがPI区間0〜2にあることから、図8を用いて説明したように、フォーカスレンズ11bの駆動方向として至近側を設定する。
ステップS31において駆動方向の設定を行うと、次に、初期化目標位置駆動を行う(S33)。ここでは、図8を用いて説明したように、フォーカスレンズ11bを目標位置に向けて駆動する。なお、速度Ret_velo[mm/S]に達する前にPI区間の境界を横切った場合には、図10、11を用いて説明した三角駆動によって制御する。この初期化駆動の詳しい動作については、図19を用いて後述する。初期化目標位置駆動を行うと、PI区間0〜2の初期化駆動のフローを終了し、元のフローに戻る。
次に、図18を用いて、ステップS7(図15参照)のPI区間3の初期化駆動の詳しい動作について説明する。このフローに入ると、まず、駆動方向として無限遠方向を設定する(S41)。ここでは、フォーカスレンズ11bがPI区間3にあることから、図9を用いて説明したように、フォーカスレンズ11bの駆動方向として無限遠側を設定する。
ステップS41において駆動方向の設定を行うと、次に、初期化目標位置駆動を行う(S43)。ここでは、図9を用いて説明したように、フォーカスレンズ11bを速度Ret_velo[mm/S]で無限遠方向に向けて駆動を開始し、PI区間2とPI区間3の境界を横切ると、ステップS45に進む。この初期化駆動の詳しい動作については、図19を用いて後述する。
ステップS43において、初期化目標位置駆動を行うと、次に、駆動方向を至近方向にして、駆動開始する(S45)。ここでは、図9を用いて説明したように、駆動方向を至近側に逆転し、フォーカスレンズ11bを初期化目標位置に向けて駆動する。
ステップS45において駆動方向を逆転すると、次に、初期化目標位置駆動を行う(S47)。ここでは、図9を用いて説明したように、フォーカスレンズ11bを目標位置に向けて駆動する。この初期化駆動の詳しい動作については、図19を用いて後述する。初期化目標位置駆動を行うと、PI区間3の初期化駆動のフローを終了し、元のフローに戻る。
次に、図19を用いて、ステップS33(図17参照)、S43、S47(図18参照)の初期化目標位置駆動の詳しい動作について説明する。このフローに入ると、まず、Ret_velo[mm/S]の速度へ加速を開始する(S51)。ここでは、図8ないし図10を用いて説明したように、CPU41はVCM73を駆動制御し、フォーカスレンズ11bをRet_velo[mm/S]の速度に達するまで加速する。
ステップS51において、加速を開始すると、次に、Ret_velo[mm/S]の速度に達したか否かを判定する(S53)。ここでは、CPU41は、GMRセンサ87によって検出されるフォーカスレンズ11bの相対的な位置の変化に基づいて、速度がRet_velo[mm/S]に達したか否かを判定する。
ステップS53における判定の結果、Ret_velo[mm/S]に達していない場合には、次に、LDPI(X)を横切ったか否かを判定する(S55)。ここでは、CPU41は、2つのLDPI69からの出力に基づいて、レベルが変化したか否かを判定する。すなわち、PI区間0〜3のいずれから隣のPI区間に移ったか否かを判定する。この判定は、サンプリング周期毎に行う(例えば、12KHz)。
ステップS55における判定の結果、LDPI(X)を横切っていない場合には、ステップS53に戻る。ここで、ステップS53より先にステップS55における判定がYesとなった場合には、図10を用いて説明したように電源投入時にLDPI69の近くにフォーカスレンズ11bがあった場合であり、この場合には、図11(b)を用いて説明した三角駆動によって、最短駆動時間になるように制御する(S57〜S63)。一方、ステップS55より先にステップS53における判定がYesとなった場合には、図8または図9を用いて説明したように、フォーカスレンズ11bの駆動にあたって、Ret_velo[mm/S]の速度に達した場合であり、この場合には、図11(a)を用いて説明した台形駆動によって駆動制御を行う(S71〜S81)。
ステップS53における判定の結果、Ret_veloの速度に達すると、Ret_velo[mm/S]で定速駆動を行う(S71)。ここでは、CPU41は、GMRセンサ87からの信号に基づいて、Ret_veloの一定速度を保つようにVCM73の駆動制御を行う。
続いて、LDPI(X)を横切ったか否かを判定する(S73)。ここでは、ステップS55と同様に、CPU41は、2つのLDPI69からの出力に基づいて、レベルが変化したか否かを判定する(図8のP13、図9のP22、P24参照)。この判定の結果、LDPI(X)を横切っていない場合には、横切るまで待つ。
ステップS73における判定の結果、LDPI(X)を横切ると、次に、LDPI(X)を横切ったピッチとステイトを検出する(S75)。ここでは、CPU41は、LDPI69の出力レベルが変化した時のGMRセンサ87からの出力に基づいて、LDPI(X)を横切った際のピッチとステイトを検出する。この検出結果は、記憶部37に記憶する。
続いて、Adj_LD_pitch(X)、Adj_LD_state(X)と比較し、ずれていれば補正し、現在のピッチとステイトを更新する(S77)。Adj_LD_pitch(X)、Adj_LD_state(X)は、予め記憶部37に記憶されており、この記憶されている値と、ステップS75において検出したピッチとステイトを比較し、異なっていれば、ステップS75において検出したピッチとステイトに更新する。更新結果は記憶部37に記憶する。
続いて、目標位置の演算を行う(S79)。ここでは、図12の時間t2において説明したように、目標位置Trgtを下記演算式(1)から求める。
Trgt_pls=Ret_temp_pls_now+2state+Ret_off_pls+Ret_off_pitch ・・・(1)
なお、式(1)中の「2state」は、図14を用いて説明したように、PI位置ズレが発生していた場合には、「1state」または「3state」に置き換えて目標位置を演算する。但し、フォーカスレンズ11bが停止してから、現在位置を補正するようにしてもよい。
目標位置の演算を行うと、次に、Trgt_plsを目標位置に減速プロファイルを演算する(S81)。ここでは、CPU41は、ステップS79で求められたTrgt_plsを目標位置として、この位置でVCM73が停止するような減速プロファイルを演算により求める。この減速プロファイルにより、図8のP14付近または図9のP25付近における減速駆動を行う。
また、ステップS55における判定の結果、LDPI(X)を横切ると、LDPI(X)を横切ったピッチとステイトを検出する(S57)。ここでは、ステップS75と同様に、CPU41は、LDPI68の出力レベルが変化した時のGMRセンサ87からの出力に基づいて、LDPI(X)を横切った際のピッチとステイトを検出する。ここで検出されたピッチとステイトは記憶部37に記憶する。
続いて、ステップS77と同様に、Adj_LD_pitch(X)、Adj_LD_state(X)と比較し、ずれていれば補正し、現在のピッチとステイトを更新する(S61)。更新結果は、記憶部37に記憶する。そして、ステップS79と同様に、目標位置の演算を行う(S61)。ここでは、図12の時間t2において説明したように、目標位置Trgtを演算式(1)から求める。
Trgt_pls=Ret_temp_pls_now+2state+Ret_off_pls+Ret_off_pitch ・・・(1)
なお、式(1)中の「2state」は、ステップS79の場合と同様、PI位置ズレが発生していた場合には、「1state」または「3state」に置き換えて目標位置を演算する。但し、フォーカスレンズ11bが停止してから、現在位置を補正するようにしてもよい。
目標位置の演算を行うと、次に、Trgt_plsを目標位置に(三角駆動)加減速プロファイルを演算する(S63)。ここでは、CPU41は、ステップS61で求められたTrgt_plsを目標位置として、目標位置に最短駆動で停止するような加減速プロファイルを演算により求める。この減速プロファイルにより、図10のP33付近における減速駆動を行う(図11(b)参照)。
ステップS63またはS81においてプロファイルを演算すると、VCM駆動を行う(S65)。ここでは、モータドライバ71は、演算により求めた減速プロファイル(または加減速プロファイル)に従って、VCM73の駆動制御を行い、図8のP14付近、図9のP25付近、または図10のP33付近における減速駆動を行う。ステップS65において、VCM駆動を行うと、元のフローに戻る。
このように、初期化目標位置駆動においては、目標速度に向けて加速駆動し(S51等)、PI区間の境界(LDPI(X))を横切った際に、GMRセンサ78からの相対的距離情報(ピッチおよびステイト)を検出し(S59、S77)、目標位置を演算し(S61、S79)、この目標位置で停止するように制御している(S63、S65、S81)。また、検出した相対的距離情報を用いて、目標位置を補正している(S61、S79において、相対距離情報に応じてstateの値を変更)。
次に、図20を用いて、ステップS9(図15参照)の現在位置更新処理の詳しい動作について説明する。このフローに入ると、まず、サンプリング間隔が経過したか否かを判定する(S91)。現在位置は、GMRセンサ87からの出力に基づいて検出するが、この検出はサンプリング間隔で行う。このサンプリング間隔としては、例えば、12KHzで行う。
ステップS91における判定の結果、サンプリング間隔が経過すると、次に、偏差規格以上が所定時間連続しているか否かを判定する(S93)。図13を用いて説明したように、正常に動作している場合には、速度や位置は所定の偏差の範囲に収まっている。このステップでは、速度や位置が所定偏差の範囲外にあり、しかも所定時間の間、範囲外にあるか否かを判定する。
ステップS93における判定の結果、偏差規格以上が所定時間連続していた場合には、駆動を停止する(S97)。ステップS93における判定の結果、異常駆動がなされていることから、VCM73の駆動を停止する。駆動を停止すると、異常終了とする(S99)。ここでは、異常終了したことを示すフラグをセットし、初期化駆動を終了する。
一方、ステップS93における判定の結果、偏差規格以上が所定時間連続していない場合には、次に、整定完了か否かを判定する(S95)。前述したステップS65において、目標位置に向けて減速駆動を開始しているので、このステップでは、目標位置に到達した後、停止状態が保持され、確実に停止したかを判定する。この判定の結果、整定が完了していない場合には、ステップS91に戻る。
ステップS95における判定の結果、整定が完了すると、次に、停止位置のピッチ、ステイト、GMR−A信号、GMR−B信号と調整値Adj_ret(X)_plsとに基づいて現在位置(停止位置)を更新する(S101)。ここでは、GMRセンサ87からの信号に基づいて、停止位置のピッチとステイトを更新し、またタンジェントテーブルに基づいてステイトを更新する。そして、調整値Adj_ret(X)_plsを補正して現在位置(停止位置)を更新する。更新結果は、記憶部37に記憶する。
このようにステップS101において現在位置の更新がなされ現在位置(停止位置)の絶対位置が確定する。目標位置Trgt_plsは、Adj_ret(X)_plsの近傍であることから(式(2)参照)、S101において取得した現在位置から大きく離れていない。そこで、S101で取得した現在位置のAdj_ret(X)_plsとのズレを加味して現在位置(停止位置)を更新する。更新結果は、記憶部37に記憶する。なお、現在位置(停止位置)の補正は行うが、駆動は行わない。
ステップS101において現在位値の更新を行うと、次に、駆動中の駆動コマンド受信フラグをクリアする(S105)。初期化駆動は、カメラ本体200からの駆動コマンドを受信すると動作を開始し、そのとき、駆動コマンド受信フラグをセットする(フロー中には不図示)。このステップでは、初期化駆動が終了することから、駆動コマンド受信フラグをリセットする。
駆動コマンド受信フラグをクリアすると、次に正常終了とする(S107)。ここでは、初期化駆動が正常に終了したことを示すフラグをセットする。正常終了すると、元のフローに戻る。
このように、現在位置更新処理のフローにおいては、VCM73がフォーカスレンズ11bを目標位置で停止させると、GMRセンサ73から取得した情報により、Adj_ret(X)_plsを補正して停止位置の絶対位置を確定している。
以上説明したように、本発明の一実施形態においては、光軸方向に移動可能なレンズ群(例えば、フォーカスレンズ11b)と、このレンズ群を光軸方向に駆動する制御部(例えば、CPU41)と、レンズ群の光軸方向の絶対的な位置を検出する第1の位置検出部(例えば、LDPI69)と、レンズ群の光軸方向の相対的な位置を検出する第2の位置検出部(例えば、GMRセンサ87)と、レンズ群の所定の位置に対応する第2の位置検出部の出力に相当する第1のデータ(例えば、GMRセンサ87から出力されるピッチ、ステイト)と、レンズ群を停止させる目標位置に相当する第2のデータ(例えば、Adj_ret_pls)を記憶する記憶部(例えば、記憶部37)を有している。そして、制御部(例えば、CPU41)は、レンズ群を駆動して第1の位置検出部の出力が所定の変化を発生した時点(例えば、図19のS55、S73)で第2の位置検出部の出力を第3のデータ(例えば、ステイト)として記憶部に記憶する(例えば、図19のS57、S75)と共に、第2のデータを目標位置としてレンズ群の停止動作を実行して停止させ、レンズ群が停止した状態での第2の位置検出部の出力を、記憶部に記憶された第1のデータと第2のデータと第3のデータに応じて補正する(例えば、図20のS95〜S103)。このため、本実施形態においては、レンズ群を高精度に位置制御することが可能となる。
また、本発明の一実施形態においては、制御部は、第1の位置検出部の出力が所定の変化を発生する際には、レンズ群を所定の一定速度で移動させている(例えば、図19のS71)。このため、レンズ群が所定の一定速度で移動させている際に、第1の位置検出部の出力変化を検出することができ、安定した検出を行うことができる。
また、本発明の一実施形態においては、制御部は、レンズ群の停止動作を行う際に、第1の位置検出部の出力が所定の変化を発生した時点から第2の位置検出部の出力が所定量変化した後で停止動作を開始している(例えば、図19のS55〜S65、S73〜S81およびS65)。このため、所定の減速で停止させることができ、停止位置をいつも同じ位置にさせることができる。
なお、本発明の一実施形態においては、PI区間の数が4であったが、これに限らず、LDPIの数を調整することにより、PI区間の数を変更することができる。また、一実施形態の説明として挙げた数値は例示であり、適宜変更することができる。また、レンズ群として、フォーカスレンズの例で説明したが、ズームレンズ群等、他の機能を有するレンズ群であってもよい。
また、本実施形態においては、撮影のための機器として、デジタルカメラを用いて説明したが、カメラとしては、デジタル一眼レフカメラでもコンパクトデジタルカメラでもよく、ビデオカメラ、ムービーカメラのような動画用のカメラでもよく、さらに、携帯電話、スマートフォーンや携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assist)、ゲーム機器等に内蔵されるカメラでも構わない。いずれにしても、レンズ群の初期化動作を行う撮影のための機器であれば、本発明を適用することができる。
また、本明細書において説明した技術のうち、主にフローチャートで説明した制御に関しては、プログラムで設定可能であることが多く、記録媒体や記録部に収められる場合もある。この記録媒体、記録部への記録の仕方は、製品出荷時に記録してもよく、配布された記録媒体を利用してもよく、インターネットを介してダウンロードしたものでもよい。
また、特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず」、「次に」等の順番を表現する言葉を用いて説明したとしても、特に説明していない箇所では、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
本発明は、上記実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
11a〜11c・・・撮影レンズ、11b・・・フォーカスレンズ、13・・・絞り、21・・・絞り駆動機構、23・・・絞り基準位置検出部、25・・・フォーカスレンズ駆動機構、25p・・・レンズ保持枠、25q・・・摺動軸、27・・・フォーカスレンズ位置検出部、31・・・RF位置検出部、33・・・RFモード検出部、34・・・ズーム位置検出部、35・・・MF位置検出部、37・・・記憶部、41・・・CPU、41a・・・差分器、41b・・・コントローラ、41c・・・ドライバコントローラ、43・・・A/D変換器、44・・・A/D変換器、51・・・距離環、52・・・ズーム環、61・・・MFPI二値化回路、63・・・MFPI、65・・・MFPIドライバ、67・・・LDPI二値化回路、69・・・LDPI、71・・・モータドライバ(LDMT、VCM)、71a・・・PWMドライバ、72・・・A/D変換器、73・・・LDモータ(LDMT)、75・・・AVモータ(AVMT)、77・・・AVフォトインタラプタ(AVPI)、79・・・AVフォトインタラプタ二値化回路、81・・・リニアエンコーダRF位置検出部、82・・・リニアエンコーダZM位置検出部、83・・・RF/MFモード検出SW、85・・・GMRスケール、87・・・GMRセンサ、100・・・交換レンズ、200・・・カメラ本体、201・・・撮像素子

Claims (12)

  1. 光軸方向に移動可能なレンズ群を有する光学機器において、
    上記レンズ群を光軸方向に駆動して位置を制御する制御部と、
    上記レンズ群の光軸方向の絶対的な位置を検出する第1の位置検出部と、
    上記レンズ群の光軸方向の相対的な位置を検出し、異なる精度の出力を生成する第2の位置検出部と、
    上記レンズ群の所定の位置に対応する上記第2の位置検出部の出力に相当し、上記第2の位置検出部の異なる精度の出力のうちのより粗い精度の出力に対応する第1のデータと、上記レンズ群を停止させる目標位置に相当する第2のデータを記憶する記憶部と、
    を具備し、
    上記制御部は、
    上記レンズ群を駆動して上記所定の位置に対応する上記第1の位置検出部の出力が所定の変化を発生した時点で上記第2の位置検出部の異なる精度の出力のうちのより細かい精度の出力を第3のデータとして取得し、
    上記第3のデータを基準として停止目標位置を算出し、上記レンズ群の駆動中に、上記第2の位置検出部の異なる精度の出力のうちのより細かい精度の出力を参照するとともに、上記第1のデータを基準として上記第2の位置検出部の異なる精度の出力のうちのより粗い精度の出力をカウントして、上記レンズ群の上記停止目標位置への停止動作を実行して停止させ、上記レンズ群が停止した状態での上記第2の位置検出部の出力を、上記記憶部に記憶された上記第2のデータに基づいて補正することを特徴とする光学機器。
  2. 上記制御部は、上記レンズ群が停止した状態での上記第2の位置検出部の出力を補正する際に、上記第2の位置検出部の出力と上記第2のデータとの差を上記第2のデータに加算することにより上記第2の位置検出部の出力を補正することを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  3. 上記第2の位置検出部は、上記レンズ群の位置の変化に対して互いに位相がずれて変化する第1の信号と第2の信号を出力し、上記第1の信号の振幅と第2の信号の振幅の比に基づいて位置情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  4. 上記第1のデータは、上記レンズ群の位置に応じた上記第1の信号と上記第2の信号の振幅に関する第1の状態情報を含み、
    上記制御部は、上記第3のデータを取得する際に、上記レンズ群の位置に応じた上記第1の信号と上記第2の信号のそれぞれの振幅に関する第3の状態情報を取得することを特徴とする請求項3に記載の光学機器。
  5. 上記第1の状態情報は、上記第1の信号の振幅を2値化した信号と上記第2の信号の振幅を2値化した信号のハイレベルとローレベルの組み合わせを示すことを特徴とする請求項4に記載の光学機器。
  6. 上記制御部は、上記第1の位置検出部の出力が所定の変化を発生する際には、上記レンズ群を所定の一定速度で移動させることを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  7. 光軸方向に移動可能なレンズ群を有し、上記レンズ群の光軸方向の絶対的な位置を検出する第1の位置検出部と、上記レンズ群の光軸方向の相対的な位置を検出し、異なる精度の出力を生成する第2の位置検出部とを有する光学機器のレンズ群の初期位置の制御方法において、
    上記レンズ群を駆動して上記第1の位置検出部の出力が所定の変化を発生した時点で上記第2の位置検出部の異なる精度の出力のうちのより細かい精度の出力を第3のデータとして取得し、
    上記第3のデータを基準として停止目標位置を算出し、上記レンズ群の駆動中に、上記第2の位置検出部の異なる精度の出力のうちより細かい精度の出力を参照するとともに、
    上記第1の位置検出部の出力の所定の変化に対応する上記レンズ群の位置に相当し、上記第2の位置検出部の異なる精度の出力のうちのより粗い精度の出力として予め設定された第1のデータを基準として、上記第2の位置検出部の異なる精度の出力のうちのより粗い精度の出力をカウントして上記レンズ群の上記停止目標位置への停止動作を実行して停止させ、上記レンズ群を停止させる目標位置に相当するデータとして予め設定された第2のデータに基づいて、上記レンズ群が停止した状態での上記第2の位置検出部の出力を補正して初期位置とする制御方法。
  8. 上記レンズ群が停止した状態での上記第2の位置検出部の出力を補正する際に、上記第2の位置検出部の出力と上記第2のデータとの差を上記第2のデータに加算することにより上記第2の位置検出部の出力を補正することを特徴とする請求項7の制御方法。
  9. 上記第2の位置検出部は、上記レンズ群の位置の変化に対して互いに位相がずれて変化する第1の信号と第2の信号を出力し、上記第1の信号の振幅と第2の信号の振幅の比に基づいて位置情報を生成することを特徴とする請求項7に記載の制御方法。
  10. 上記第1のデータは、上記レンズ群の位置に応じた上記第1の信号と上記第2の信号の振幅に関する第1の状態情報を含み、
    上記第3のデータを取得する際に、上記レンズ群の位置に応じた上記第1の信号と上記第2の信号のそれぞれの振幅に関する第3の状態情報を取得することを特徴とする請求項9に記載の制御方法。
  11. 上記第1の状態情報は、上記第1の信号の振幅を2値化した信号と上記第2の信号の振幅を2値化した信号のハイレベルとローレベルの組み合わせを示すことを特徴とする請求項10に記載の制御方法。
  12. 上記第1の位置検出部の出力が所定の変化を発生する際には、上記レンズ群を所定の一定速度で移動させることを特徴とする請求項7に記載の制御方法。
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