JP3239136B2 - 回転位置偏差検出装置 - Google Patents

回転位置偏差検出装置

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JP3239136B2
JP3239136B2 JP27007499A JP27007499A JP3239136B2 JP 3239136 B2 JP3239136 B2 JP 3239136B2 JP 27007499 A JP27007499 A JP 27007499A JP 27007499 A JP27007499 A JP 27007499A JP 3239136 B2 JP3239136 B2 JP 3239136B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動機の回転に応
じてパルス発生器から出力されるパルス信号により電動
機により駆動される機械軸の回転位置偏差を検出する回
転位置偏差検出装置に関し、複数の電動機により駆動さ
れる機械軸を精度良く同期して制御するために使用され
る回転位置偏差検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の回転位置偏差検出装置の一例を図
6に示す。図6において、1,2は機械軸、5,6は電
動機、7,8は電動機軸に取り付けて使用されるゼロ相
付き2相(A相,B相)出力のパルス発生器であり、9
はA相信号、10はB相信号、11は電動機5,6が1
回転する毎に出力されるゼロ相パルスである。12は回
転位置偏差検出装置であって、13,14はパルス発生
器7,8から出力される2つのパルス列を一相に変換す
るパルス変換器であり、パルス変換器13,14は、電
動機5,6の回転に応じたパルス列信号17を出力す
る。また、15,16は電動機5,6の正転/逆転を検
出し、回転方向信号18を出力する正/逆転検出器であ
る。
【0003】19,20は上記パルス列信号17を計数
する積算カウンタであり、上記回転方向信号18に応じ
てカウントアップ、カウントダウンし、ゼロ相パルス1
1によりクリアされる。25は積算カウンタ19,20
の出力21を演算して偏差を計測し、その出力26を例
えば誘導電動機(図示せず)の同期制御として使用する
回転位置偏差演算器である。
【0004】図7は図6に示す回転位置偏差検出装置の
動作を示す図であり、以下、図7を参照しながら図6の
動作を説明する。図7(a),(d)はパルス変換器1
3,14の出力パルス、(b),(e)はパルス発生器
7,8のゼロ相パルス、(c),(f)は積算カウンタ
19,20の計数値である。同図に示すように、積算カ
ウンタ19,20はパルス変換器13,14の出力パル
スをカウントし、ゼロ相パルスが出力されるとクリアさ
れ、引き続いて入力されるパルス変換器13,14の出
力パルスを再びカウントをする。
【0005】従って、積算カウンタ19,20の計数値
はパルス発生器7,8の回転角度に対応した値となる。
例えば、図7に示す時点toにおける積算カウンタ1
9,20の計数値をそれぞれa3,a4とすると、時点
toにおけるパルス発生器7,8の回転角度は、ゼロ相
パルスを起点とし、1回転当たりのパルス数をそれぞれ
a1,a2とすると同図に示すようにそれぞれ、a3/
a1×2π、a4/a 2×2πとなる。すなわち、積算
カウンタ19,20の計数値a3,a4はパルス発生器
7,8の回転角度に対応した値となる。上記積算カウン
タ19,20の計数値は回転位置偏差演算器25に入力
され、回転位置偏差演算器25は電動機5,6の回転位
置偏差を偏差出力26として演算し出力する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例え
ば、2台の電動機に連結された機械軸を精度良く同期し
て制御する場合、1台の電動機側に減速機構が設けられ
て機械軸と連結されていたり、両方の電動機側に減速機
構が設けられていると、前述したような積算カウンタの
出力を演算して偏差を計測しても、上記2台の電動機に
連結された機械軸を精度よく同期させることはできな
い。本発明は上述した点に鑑みて創案されたもので、そ
の目的とするところは、上記した問題点を解消し、いか
ような減速比を有する減速機構を備えていても電動機に
より駆動される機械軸の同期が可能な回転位置偏差検出
装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明においては、次の
ようにして上記課題を解決する。電動機と電動機軸に連
結する機械軸間に、少なくとも一組以上の減速機構を備
えた2台または2台以上の電動機に取り付けられている
インクリメンタル方式のパルス発生器から出力されるパ
ルス信号により、電動機により駆動される機械軸の回転
位置偏差を検出する回転位置偏差検出装置において、回
転位置偏差検出装置を、前記パルス発生器から出力され
る2つのパルス列を一相に変換するパルス変換器と、電
動機の台数に対応した数設けられ、上記パルス変換器か
ら回転角に応じて出力されるパルス出力と、パルス発生
器の1回転毎に出力されるゼロ相パルス出力を入力とし
て、パルス出力を計数するとともに、上記ゼロ相パルス
出力によりクリアされる積算カウンタと、減速機を備え
ていない機械軸に取りつけられたパルス発生器の出力パ
ルスをカウントする積算カウンタの積算カウント値を上
記減速機構の減速比に応じて変換するカウント変換器
と、上記積算カウンタのカウント値およびカウント変換
器の出力の差を常時演算し、回転位置誤差を出力する回
転位置偏差演算器から構成する。そして、上記カウント
変換器により、上記積算カウンタのカウント出力を上記
減速機構の減速比に応じたカウント値に変換し、回転位
置偏差演算器に出力する。本発明においては、上記のよ
うにカウント変換器を設け、積算カウンタのカウント値
を減速比に応じたカウント値に変換しているので、電動
機軸と機械軸間に減速比が異なる減速機構が設けられて
いても、機械軸同士を精度良く同期させて制御を行うこ
とができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳述する。図1は本発明の回転位置偏差検出
装置の第1の実施例を示す構成図、図2、図3は図1の
作用を説明する説明図であり、前記図6と同符号のもの
は同じ構成、機能を有する部分である。図1において、
3は減速機構、12は回転位置偏差検出装置、22はカ
ウント変換器であり、以下の実施例では、電動機5とこ
の電動機5軸に連結する機械軸1間に減速機構3を備え
た、2台または2台以上の電動機に取り付けられている
インクリメンタル方式のパルス発生器から出力されるパ
ルス信号により、電動機により駆動される機械軸の回転
位置偏差を検出する回転位置偏差検出装置について説明
する。
【0009】回転位置偏差検出装置12は、パルス発生
器7,8から出力される2つのパルス列を一相に変換す
るパルス変換器13,14と、電動機5,6に対応した
数の積算カウンタ19,20と、積算カウンタ20のカ
ウント出力を変換するカウント変換器22と、積算カウ
ンタ19およびこのカウント変換器22の出力を演算し
て得た回転位置誤差を偏差出力26として出力する回転
位置偏差演算器25から構成されている。
【0010】以下本実施例では、説明を容易にするた
め、減速機構3の減速比は他方の電動機6側の回転に対
して1/4であり、また、パルス発生器7の1回転当た
りのパルス数をRとし、パルス発生器8の1回転当たり
のパルス数を4×Rとして説明する。なお、図1の実施
例では、2台の回転位置偏差を求める場合を例として、
電動機5をマスター、電動機6をスレーブとして説明す
るが、マスターに対してスレーブを複数台設ける場合も
含まれることは言うまでもない。
【0011】次に図1の実施例の動作を図2、図3を参
照しながら説明する。図1に示すように機械軸1は減速
機構3により1/4に減速され、機械軸2は電動機6の
回転が減速されないで伝達されている。パルス発生器
7,8からのA相信号9、B相信号10はパルス変換器
13,14と、正/逆検出器15,16に送られる。正
/逆検出器15,16は上記A相信号9、B相信号10
により正転/逆転の検出を行い、回転方向信号18を積
算カウンタ19,20に出力する。 これにより、積算
カウンタ19,20は電動機の回転方向に応じたカウン
トアップまたはカウントダウンのモードになる。
【0012】一方、パルス変換器13,14は前記A相
信号9、B相信号10を1つのパルスに変換し、積算カ
ウンタ19,20のクロック入力CLKに送る。積算カ
ウンタ19,20は上記CLKにパルス変換器13,1
4からパルスが入力される毎に1ずつカウントアップ、
カウントダウンする。パルス発生器7,8からのゼロ相
パルス11は、積算カウンタ19,20のクリア入力C
Lに送られる。これにより、電動機5,6の一回転毎に
一回積算カウンタ19,20の計数値は0にリセットさ
れる。そして、積算カウンタ19の出力21は回転位置
偏差演算器25入力され、積算カウンタ20の出力21
はカウント変換器22に送られる。
【0013】カウント変換器22は、積算カウンタ20
の出力21が積算カウンタ19の出力21に対比できる
ように、減速比1/4に対応した補正を行い、その出力
24は回転位置偏差演算器25に入力される。以上のよ
うに、積算カウンタ19,20は、パルス発生器7,8
からの2相パルス9,10とゼロ相パルス11により動
作する簡単な構成になっており、高速に動作可能なもの
である。
【0014】次に図2,図3により本実施例の動作につ
いて説明する。図2(a)(c)はそれぞれパルス変換
器13,14の出力パルスであり、同図(b)(d)は
それぞれパルス発生器7,8が出力するゼロ相パルス1
1を示している。また、図2(e)(f)は積算カウン
タ20,19において計数されるカウント値を示す。こ
こで、パルス発生器7の1回転当たりのパルス数は前記
したようにRパルスなので、図2(f)に示すように、
積算カウンタ19のカウント出力21は0からRまでカ
ウントアップした後、クリアされる動作を繰り返す。ま
た、パルス発生器8の1回転当たりのパルス数は前記し
たように4Rパルスなので、図2(e)に示すように、
積算カウンタ20のカウント出力21は0から4Rまで
カウントアップした後、クリアされる動作を繰り返す。
【0015】図2(e)(f)に示す通り、図1の機械
軸1,2の周速が同じであるとすると、減速機構3の減
速比が1/4なので、図2(f)の積算カウンタ19の
カウント出力21が0からRまでカウントアップする周
期をTとすれば、図2(e)に示す積算カウンタ20の
カウント出力21が0から4Rまでカウントアップする
周期は4Tとなる。なお、電動機6が1回転(機械軸が
1回転)する時間は4Tとなり、電動機5が1回転(機
械軸が1/4回転)する時間はTとなる。図3(g)
(h)はカウント変換器22の動作を説明する図であ
る。図3(g)において、積算カウンタ20のカウント
値21の最大値は4Rであり、カウント変換器22は、
積算カウンタ20のカウント値21のR,2R,3R,
4Rを基準として、次の(1)〜(4)式の処理を行
う。ここで、図3(g)の積算カウンタ20のカウント
値21をCn、カウント変換器22の出力を24をCn
vとする。
【0016】0≦Cn<Rのとき、 Cnv=Cn…(1) R≦Cn<2Rのとき、 Cnv=Cn−R…(2) 2R≦Cn<3Rのとき、 Cnv=Cn−2R…(3) 3R≦Cn≦4Rのとき、 Cnv=Cn−3R…(4)
【0017】上記(1)〜(4)式の処理をカウント変
換器22で行うことにより、カウント変換器22の出力
は図3(h)に示すようになる。図3の(i)(j)は
図2の(f)、図3の(h)を同時に示した図であり、
これらの2つの信号が、回転位置偏差演算器25に入力
され、回転位置偏差演算器25はその偏差を演算して、
偏差出力26を出力する。回転位置偏差演算器25は上
記(i)と(j)の偏差を常時演算し出力するものであ
り、図3(i)(j)において、時刻t1における積算
カウンタ19の積算カウント値(j)t1と、カウント変
換器22の変換出力(i)t1の偏差ΔPを、次の(5)
式により求め、図示しないインバータ等の駆動装置に送
り、機械軸1と機械軸2の同期制御を行う。 ΔP=(j)t1−(i)t1…(5)
【0018】なお、図1、図2、図3では説明を容易に
するため、減速機構3の減速比を1/4として説明した
が、他の減速比であってもよく、減速機構3の減速比に
応じてカウント変換器22の処理を変更すればよい。
【0019】図4は本発明の第2の実施例を示す構成
図、図5は図4の作用を説明する説明図であり、図4に
おいて前記図6、図1に示したものと同一のものには同
符号がふされており、本実施例はいずれの電動機5,6
も減速機構3,4が設けられ、減速機構3を設けた回路
側にカウント変換器23を設けた実施例を示している。
【0020】図4において、回転位置偏差検出装置12
は、パルス発生器7,8から出力される2つのパルス列
を一相に変換するパルス変換器13,14と、電動機
5,6に対応した数の積算カウンタ19,20と、積算
カウンタ19のカウント出力を変換するカウント変換器
23と、積算カウンタ20およびこのカウント変換器2
3の出力を演算して得た回転位置誤差を偏差出力26と
して出力する回転位置偏差演算器25から構成されてい
る。以下本実施例では、説明を容易にするため、減速機
構3の減速比が1/2、減速機構4の減速比が1/4で
あり、パルス発生器7の1回転当たりのパルス数を2R
とし、パルス発生器8の1回転当たりのパルス数をRと
した場合について説明する。
【0021】次に図5により本実施例の動作について説
明する。図5(u)は積算カウンタ19のカウント出力
21および積算カウンタ20のカウント出力21を示す
図である。パルス発生器7の1回転当たりのパルス数は
上記したように2Rパルスなので、図5(u)に示すよ
うに、積算カウンタ19のカウント出力21は0から2
Rまでカウントアップした後、クリアされる動作を繰り
返す。また、パルス発生器8の1回転当たりのパルス数
は前記したようにRパルスなので、同図に示すように、
積算カウンタ20のカウント出力21は0からRまでカ
ウントアップした後、クリアされる動作を繰り返す。
【0022】図5(u)に示す通り、図4の機械軸1,
2の周速が同じであるとすると、減速機構3の減速比が
1/2、減速機構4の減速比が1/4なので、積算カウ
ンタ20のカウント出力21が0からRまでカウントア
ップする周期をTとすると、積算カウンタ19のカウン
ト出力21が0から2Rまでカウントアップする周期は
2Tとなる。また、電動機5が1回転(機械軸が1/2
回転)する時間は2Tとなり、電動機6が1回転(機械
軸が1/4回転)する時間はTとなる。カウント変換器
23は、前記したのと同様、次の(1)〜(2)式の処
理を行う。ここで、積算カウンタ19のカウント値21
をCn、カウント変換器23の出力を24をCnvとす
る。
【0023】0≦Cn<Rのとき、 Cnv=Cn…(1) R≦Cn≦2Rのとき、 Cnv=Cn−R…(2)
【0024】上記(1)〜(2)式の処理をカウント変
換器23で行うことにより、カウント変換器23の出力
24は図5(v)に示すようになる。上記カウント変換
器23の出力24と、図5(v)に示す積算カウンタ2
0の出力21は、回転位置偏差演算器25に入力され、
回転位置偏差演算器25は前記したようにその偏差を演
算して偏差出力26を出力する。この偏差出力は、図示
しないインバータ等の駆動装置に送られ、機械軸1と機
械軸2の同期制御が行われる。なお、上記実施例では2
台の減速機構の減速比が異なる場合について説明した
が、本発明は各機械軸に設けられた減速機構の減速比が
同じ場合にも同様に適用することができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、カウント変換器を設け、積算カウンタのカウント値
を減速比に応じたカウント値に変換しているので、電動
機軸と機械軸間に減速機構が設けられていても、機械軸
同士を精度良く同期させて制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示すブロック図
である。
【図2】本発明の第1の実施例の動作を説明する図
(1)である。
【図3】本発明の第1の実施例の動作を説明する図
(2)である。
【図4】本発明の第2の実施例の構成を示すブロック図
である。
【図5】本発明の第2の実施例の動作を説明する図であ
る。
【図6】従来例を示すブロック図である。
【図7】従来例の動作を説明する図である。
【符号の説明】
1,2 機械軸 3,4 減速機構 5,6 電動機 7,8 パルス発生器 9 A相信号 10 B相信号 11 ゼロ相パルス 12 回転位置偏差検出装置 13,14 パルス変換器 15,16 正/逆検出器 17 パルス列信号 18 回転方向信号 19,20 積算カウンタ 21 積算カウント出力 22,23 カウント変換器 24 カウント変換器出力 25 回転位置偏差演算器 26 偏差出力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 正勝 神奈川県横浜市金沢区福浦三丁目8番地 東洋電機製造株式会社 横浜製作所内 (56)参考文献 特許2941790(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 5/52

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2台以上の電動機に取り付けられている
    インクリメンタル方式のパルス発生器から出力されるパ
    ルス信号により、電動機により駆動される機械軸の回転
    位置偏差を検出する回転位置偏差検出装置であって、 上記電動機とこの電動機軸に連結する機械軸間に、少な
    くとも一組以上の減速機構を備え、 回転位置偏差検出装置は、前記パルス発生器から出力さ
    れる2つのパルス列を一相に変換するパルス変換器と、 電動機の台数に対応した数設けられ、上記パルス変換器
    から回転角に応じて出力されるパルス出力と、パルス発
    生器の1回転毎に出力されるゼロ相パルス出力を入力と
    して、パルス出力を計数するとともに、上記ゼロ相パル
    ス出力によりクリアされる積算カウンタと、 減速機を備えていない機械軸に取りつけられたパルス発
    生器の出力パルスをカウントする積算カウンタの積算カ
    ウント値を上記減速機構の減速比に応じて変換するカウ
    ント変換器と、 上記積算カウンタのカウント値およびカウント変換器の
    出力の差を常時演算し、回転位置誤差を出力する回転位
    置偏差演算器から構成されることを特徴とする回転位置
    偏差検出装置。
JP27007499A 1999-09-24 1999-09-24 回転位置偏差検出装置 Expired - Lifetime JP3239136B2 (ja)

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