JP2001307737A - リチウム二次電池用正極材料、リチウム二次電池用正極及びリチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池用正極材料、リチウム二次電池用正極及びリチウム二次電池

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JP2001307737A
JP2001307737A JP2000123406A JP2000123406A JP2001307737A JP 2001307737 A JP2001307737 A JP 2001307737A JP 2000123406 A JP2000123406 A JP 2000123406A JP 2000123406 A JP2000123406 A JP 2000123406A JP 2001307737 A JP2001307737 A JP 2001307737A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温サイクル特性をはじめとする高温特
性の改善されたリチウム二次電池用正極材料を提供す
る。 【解決手段】 リチウム遷移金属酸化物と、縮合多環複
素環を構成する環の一部としてイミダゾール環又はイミ
ダゾリン環を有し、かつ環の構成要素に窒素原子を3以
上含む縮合多環複素環化合物を含有することを特徴とす
るリチウム二次電池用正極材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリチウム二次電池用
正極材料に関し、更にはそれを使用した正極及びリチウ
ム二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】リチウム二次電池の正極活物質として、
LiCoO2やLiNiO2、LiMn 24などのリチウ
ム遷移金属複合酸化物が実用段階に入った。しかし一方
で、高温環境下になると、サイクル特性や保存特性とい
った実用に際して重要な特性が、支障をきたすレベルに
低下してしまうという問題点がある。特に、LiMn2
4などのリチウムマンガン酸化物からなるマンガン系
正極活物質は、成分となるマンガンがコバルトやニッケ
ルに比較して埋蔵量が多く、安価であり、加えて過充電
での安全性も高いというメリットを有している一方で、
LiCoO2等のリチウムコバルト酸化物やLiNiO2
等のリチウムニッケル酸化物の場合よりも、高温環境下
におけるサイクル特性の低下が顕著であり、一層問題で
ある。
【0003】上記問題を克服するため、高温環境下での
特性改良を目的とした検討が精力的に行われ、報告され
ている。例えば、J.Electrochem.soc.,Vol.145,No.8(19
98)2726-2732ではリチウムマンガン酸化物のMnの一部
をGaやCrのような他元素で置換したものが開示さ
れ、Electrochemical Society Proceedings Volume97-1
8.494 ではMnの一部をCoで置換したり、酸素の一部
をFで置換して結晶構造の安定性向上を図ったものが開
示されている。しかし、これらは負極として金属リチウ
ムを使用した時の結果であって、炭素材料のような実用
的な負極材料との組み合わせにおいては、さらなる性能
の向上が求められているのが実情である。
【0004】また、マンガン系リチウム二次電池におい
ては高温環境下でマンガンが溶出しやすいことが高温保
存劣化や高温サイクル劣化の問題点として指摘されてお
り、例えば正極活物質表面を処理したり、正極材中にM
n溶出抑制効果のある物質を添加するといった検討も鋭
意行われている。しかしながら、近年のリチウム二次電
池の高性能化の要求レベルは高く、高温環境下でのサイ
クル特性は更なる性能向上が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】リチウム遷移金属酸化
物を正極活物質として使用したリチウム二次電池は、高
温環境下において該活物質が活性な状態となり、それ自
体の変質のみならず、電解液の分解、負極表面に形成さ
れた被膜の破壊等々、様々な悪影響を複雑に及ぼすもの
と考えられる。
【0006】本発明は、高温サイクル特性をはじめとす
る高温特性の改善されたリチウム二次電池用正極材料を
提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、かかる課
題を解決するためには、高温環境下、電池内部で安定に
存在できるような添加剤を用いて、高温環境下において
劣化に最も寄与していると思われる正極活物質−電解液
界面の局所的反応を効果的に抑制することが重要と考
え、そのような添加剤を見出すべく鋭意検討を重ねた結
果、ある種の有機化合物を存在させることによって、高
温での特性が改善されることを見出し、本発明に至っ
た。前述のある種の有機化合物とは、縮合多環複素環を
構成する環の一部としてイミダゾール環又はイミダゾリ
ン環を有し、かつ環の構成要素に窒素原子を3以上含む
縮合多環複素環化合物であり、好ましくはプリン又はプ
リン誘導体である。
【0008】即ち、本発明の要旨は、下記(1)〜(1
5)に存する。 (1)リチウム遷移金属酸化物と、縮合多環複素環を構
成する環の一部としてイミダゾール環又はイミダゾリン
環を有し、かつ環の構成要素に窒素原子を3以上含む縮
合多環複素環化合物を含有することを特徴とするリチウ
ム二次電池用正極材料。 (2)縮合多環複素環化合物が、プリン又はプリン誘導
体である(1)に記載の正極材料。 (3)縮合多環複素環化合物が、下記一般式(I)
【0009】
【化2】
【0010】(上記一般式(I)中、x、y、zはそれ
ぞれ独立して0又は1を表す。xが0の場合は1−6位
間の二重破線は二重結合を表し、1位のNと(R1)x間に
結合は存在せず、6位のCとR3間の二重破線は単結合
を表し、xが1の場合は1−6位間の二重破線は単結合
を表し、1位のNと(R1)x間の破線は単結合を表し、6
位のCとR3間の二重破線は二重結合を表す。yが0の
場合は2−3位間の二重破線は二重結合を表し、3位の
Nと(R1)y間に結合は存在せず、2位のCとR2間の二
重破線は単結合を表し、yが1の場合は2−3位間の二
重破線は単結合を表し、3位のNと(R1)y間の破線は単
結合を表し、2位のCとR2間の二重破線は二重結合を
表す。zが0の場合は7−8位間の二重破線は二重結合
を表し、7位のNと(R1)z間に結合は存在せず、8位の
CとR4間の二重破線は単結合を表し、zが1の場合は
7−8位間の二重破線は単結合を表し、7位のNと(R1)
z間の破線は単結合を表し、8位のCとR4間の二重破
線は二重結合を表す。R1は各々独立して水素原子、炭素
数1〜3の低級アルキル基を表す。R2は、yが0の場
合、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、アルキルアミ
ノ基、アリールアミノ基、カルボンアミノ基、スルホン
アミド基、オキシカルボニルアミノ基、オキシスルホニ
ルアミノ基、ウレイド基、ヒドロキシル基、メルカプト
基、メトキシル基、炭素数1〜3の低級アルキル基、シ
クロアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アルキ
ニル基、アラルキル基、アリール基、シアノ基、ニトロ
基、ホルミル基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、
アリールチオ基、アシルオキシ基、スルホニルオキシ
基、アシル基、オキシカルボニル基、カルバモイル基、
スルホニル基、スルフィニル基、オキシスルフィニル
基、スルファモイル基、カルボン酸基またはその塩、ス
ルホン酸基若しくはその塩、ホスホン酸基若しくはその
塩、又は複素環残基を表し、yが1の場合、酸素原子又
は硫黄原子を表す。R3は、xが0の場合、水素原子、ハ
ロゲン原子、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールア
ミノ基、カルボンアミノ基、スルホンアミド基、オキシ
カルボニルアミノ基、オキシスルホニルアミノ基、ウレ
イド基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メトキシル
基、炭素数1〜3の低級アルキル基、シクロアルキル
基、アルコキシ基、アルケニル基、アルキニル基、アラ
ルキル基、アリール基、シアノ基、ニトロ基、ホルミル
基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ
基、アシルオキシ基、スルホニルオキシ基、アシル基、
オキシカルボニル基、カルバモイル基、スルホニル基、
スルフィニル基、オキシスルフィニル基、スルファモイ
ル基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基若しく
はその塩、ホスホン酸基若しくはその塩、又は複素環残
基を表し、xが1の場合、酸素原子又は硫黄原子を表
す。R4は、zが0の場合、水素原子、ハロゲン原子、ア
ミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、カルボ
ンアミノ基、スルホンアミド基、オキシカルボニルアミ
ノ基、オキシスルホニルアミノ基、ウレイド基、ヒドロ
キシル基、メルカプト基、メトキシル基、炭素数1〜3
の低級アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、
アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール
基、シアノ基、ニトロ基、ホルミル基、アリールオキシ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシルオキシ
基、スルホニルオキシ基、アシル基、オキシカルボニル
基、カルバモイル基、スルホニル基、スルフィニル基、
オキシスルフィニル基、スルファモイル基、カルボン酸
基またはその塩、スルホン酸基若しくはその塩、ホスホ
ン酸基若しくはその塩、又は複素環残基を表し、zが1
の場合、酸素原子又は硫黄原子を表す。R5は水素原子、
炭素数1〜3の低級アルキル基、又は糖残基を表す。)
で表される化合物及びこれらの異性体である(1)に記
載のリチウム二次電池用正極材料。 (4)zが0である(3)に記載のリチウム二次電池用
正極材料。 (5)縮合多環複素環化合物が、クロロプリン、メルカ
プトプリン、テオブロミン、テオフィリン及び/又はカ
フェインである(1)に記載のリチウム二次電池用正極
材料。 (6)リチウム遷移金属酸化物と前記縮合多環複素環化
合物とが物理混合してなる(1)乃至(5)のいずれか
1つに記載のリチウム二次電池用正極材料。 (7)前記縮合多環複素環化合物のリチウム遷移金属酸
化物に対する割合が0.0001〜20モル%である
(1)乃至(6)のいずれか1つに記載のリチウム二次
電池用正極材料。 (8)リチウム遷移金属酸化物がリチウムマンガン酸化
物である(1)乃至(7)のいずれか1つに記載のリチ
ウム二次電池用正極材料。 (9)リチウム遷移金属酸化物が、マンガンサイトの一
部が他元素で置換されたリチウムマンガン酸化物である
(1)乃至(7)のいずれか1つに記載のリチウム二次
電池用正極材料。 (10)マンガンサイトの一部を置換する他元素が、A
l、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Li、Ni、
Cu、Zn、Mg、Ga及びZrからなる群から選ばれ
る1種以上の元素である(9)に記載のリチウム二次電
池用正極材料。 (11)(1)乃至(10)のいずれか1つに記載のリ
チウム二次電池用正極材料とバインダーとを有すること
を特徴とするリチウム二次電池用正極。 (12)リチウム遷移金属酸化物と前記縮合多環複素環
化合物とが、分散して存在してなる(11)に記載のリ
チウム二次電池用正極。 (13)リチウム遷移金属酸化物を活物質として用いた
正極と、負極と、電解質層とを有するリチウム二次電池
において、正極、負極及び電解質層の少なくとも1つ
に、(1)乃至(5)に記載の縮合多環複素環化合物が
含まれてなるリチウム二次電池。 (14)(11)又は(12)に記載のリチウム二次電
池用正極と、負極と、電解質とを有することを特徴とす
るリチウム二次電池。 (15)負極の活物質が炭素材料である(13)又は
(14)に記載のリチウム二次電池。
【0011】前記縮合多環複素環化合物が改善効果を発
揮した理由についての詳細は現在解明中であるが、前記
化合物によって高温環境下で主として正極活物質−電解
液界面で起こる劣化反応の進行が効果的に抑制されたも
のと考えられ、更に副次的に電解液自身や負極表面に対
しても、安定化剤として作用しているものと考えられ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明においては、縮合多環複素
環を構成する環の一部としてイミダゾール環又はイミダ
ゾリン環を有し、かつ環の構成要素に窒素原子を3以上
含む縮合多環複素環化合物がリチウム二次電池用正極材
料中に含有されていることを必須とする。本発明におい
て「環の構成要素に窒素原子を3以上含む」とは、「該
化合物の縮合多環複素環部分の構成要素に、窒素原子を
イミダゾール環又はイミダゾリン環を構成する窒素原子
を含めて3以上含む」ということを意味する。なお、好
ましくは縮合多環複素環を構成する環の一部としてイミ
ダゾール環を有し、かつ環の構成要素に窒素原子を3以
上含む縮合多環複素環化合物が挙げられる。
【0013】従来、電解液にある種の有機系添加剤を加
えることにより電池の特性を改良する試みが種々行われ
ており、同様に本発明の縮合多環複素環化合物を電解液
に加えることにより高温サイクル特性の改善を行うこと
が考えられなくはない。しかし、正極活物質と電解液界
面で起こる劣化反応の進行を効果的に抑制できない可能
性が高い。加えてこれらの縮合多環複素環化合物は電解
液に難溶なものもあり、添加量を制御するのが困難と思
われる。例え可能だとしても、電解液の種類に拘束され
てしまう恐れがある。本発明は、前記縮合多環複素環化
合物をリチウム二次電池用正極材料中に含有させること
により、効果的かつ電解液の種類に無関係に高温サイク
ル特性の改善を可能にしたものである。
【0014】本発明において用いられる縮合多環複素環
を構成する環の一部としてイミダゾール環又はイミダゾ
リン環を有し、かつ環の構成要素に窒素原子を3以上含
む縮合多環複素環化合物は、異性体が存在する場合、特
定の異性体に限定されない。本発明において用いられる
縮合多環複素環化合物の縮合多環複素環を構成する環数
は、好ましくは2〜4個、特に好ましくは2〜3個であ
る。発明において用いられる縮合多環複素環化合物の縮
合多環複素環の構成要素としての窒素原子数は3個以上
であり、好ましくは10個以下、より好ましくは7個以
下であり、特に好ましくは3〜4個である。なお、本発
明において用いる縮合多環複素環化合物の分子量として
は、好ましくは110以上、より好ましくは120以上
であり、好ましくは1000以下、より好ましくは60
0以下である。具体的な化合物としては、好ましくはプ
リンもしくはプリン誘導体が挙げられる。これらの特定
の窒素含有縮合多環複素環化合物は、一般に毒性が低
く、また粉体状のものが多いため、正極活物質との混合
に際してはとりわけ取り扱い性が容易であり、製造コス
トも低いという利点がある。
【0015】ここで、上記縮合多環複素環化合物とし
て、その具体例の1つとして下記一般式(I)
【0016】
【化3】
【0017】(上記一般式(I)中、x、y、zはそれ
ぞれ独立して0又は1を表す。xが0の場合は1−6位
間の二重破線は二重結合を表し、1位のNと(R1)x間に
結合は存在せず、6位のCとR3間の二重破線は単結合
を表し、xが1の場合は1−6位間の二重破線は単結合
を表し、1位のNと(R1)x間の破線は単結合を表し、6
位のCとR3間の二重破線は二重結合を表す。yが0の
場合は2−3位間の二重破線は二重結合を表し、3位の
Nと(R1)y間に結合は存在せず、2位のCとR2間の二
重破線は単結合を表し、yが1の場合は2−3位間の二
重破線は単結合を表し、3位のNと(R1)y間の破線は単
結合を表し、2位のCとR2間の二重破線は二重結合を
表す。zが0の場合は7−8位間の二重破線は二重結合
を表し、7位のNと(R1)z間に結合は存在せず、8位の
CとR4間の二重破線は単結合を表し、zが1の場合は
7−8位間の二重破線は単結合を表し、7位のNと(R1)
z間の破線は単結合を表し、8位のCとR4間の二重破
線は二重結合を表す。R1は各々独立して水素原子、炭素
数1〜3の低級アルキル基(メチル基、エチル基、i−
プロピル基、n−プロピル基等)を表す。R2は、yが0
の場合、水素原子、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I
等)、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ
基、カルボンアミノ基、スルホンアミド基、オキシカル
ボニルアミノ基、オキシスルホニルアミノ基、ウレイド
基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メトキシル基、炭
素数1〜3の低級アルキル基(メチル基、エチル基、i
−プロピル基、n−プロピル基等)、シクロアルキル
基、アルコキシ基、アルケニル基、アルキニル基、アラ
ルキル基、アリール基、シアノ基、ニトロ基、ホルミル
基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ
基、アシルオキシ基、スルホニルオキシ基、アシル基、
オキシカルボニル基、カルバモイル基、スルホニル基、
スルフィニル基、オキシスルフィニル基、スルファモイ
ル基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基若しく
はその塩、ホスホン酸基若しくはその塩、又は複素環残
基(フラン環、ジヒドロフラン環、テトラヒドロフラン
環、ピラン環、ジヒドロピラン環、テトラヒドロピラン
環、ベンゾフラン環、イソベンゾフラン環、クロメン
環、クロマン環、イソクロマン環、チオフェン環、ベン
ゾチオフェン環、ピロール環、ピロリン環、ピロリジン
環、イミダゾール環、イミダゾリン環、イミダゾリジン
環、ピラゾール環、ピラゾリン環、ピラゾリジン環、ト
リアゾール環、テトラゾール環、ピリジン環、ピリジン
オキシド環、ピペリジン環、ピラジン環、ピペラジン
環、ピリミジン環、ピリダジン環、インドリジン環、イ
ンドール環、インドリン環、イソインドール環、イソイ
ンドリン環、インダゾール環、ベンゾイミダゾール環、
ベンゾチアゾール環、プリン環、キノリジン環、キノリ
ン環、フタラジン環、ナフチリジン環、キノキサリン
環、キナゾリン環、シンノリン環、プテリジン環、オキ
サゾール環、オキサゾリジン環、イソキサゾール環、イ
ソキサゾリジン環、チアゾール環、チアゾリジン環、イ
ソチアゾール環、イソチアゾリジン環、ジオキサン環、
ジチアン環、ジチイン環、トリチアン環、モルホリン
環、チオモルホリン環等の酸素原子、硫黄原子、窒素原
子から選ばれるヘテロ原子を1〜4個有し、環を構成す
る総原子数が5〜10の複素環の残基)を表し、yが1
の場合、酸素原子又は硫黄原子を表す。R3は、xが0の
場合、水素原子、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I
等)、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ
基、カルボンアミノ基、スルホンアミド基、オキシカル
ボニルアミノ基、オキシスルホニルアミノ基、ウレイド
基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メトキシル基、炭
素数1〜3の低級アルキル基(メチル基、エチル基、i
−プロピル基、n−プロピル基等)、シクロアルキル
基、アルコキシ基、アルケニル基、アルキニル基、アラ
ルキル基、アリール基、シアノ基、ニトロ基、ホルミル
基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ
基、アシルオキシ基、スルホニルオキシ基、アシル基、
オキシカルボニル基、カルバモイル基、スルホニル基、
スルフィニル基、オキシスルフィニル基、スルファモイ
ル基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基若しく
はその塩、ホスホン酸基若しくはその塩、又は複素環残
基(R2で例示したものと同様)を表し、xが1の場合、
酸素原子又は硫黄原子を表す。R4は、zが0の場合、水
素原子、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I等)、アミ
ノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、カルボン
アミノ基、スルホンアミド基、オキシカルボニルアミノ
基、オキシスルホニルアミノ基、ウレイド基、ヒドロキ
シル基、メルカプト基、メトキシル基、炭素数1〜3の
低級アルキル基(メチル基、エチル基、i−プロピル
基、n−プロピル基等)、シクロアルキル基、アルコキ
シ基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、ア
リール基、シアノ基、ニトロ基、ホルミル基、アリール
オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシルオ
キシ基、スルホニルオキシ基、アシル基、オキシカルボ
ニル基、カルバモイル基、スルホニル基、スルフィニル
基、オキシスルフィニル基、スルファモイル基、カルボ
ン酸基またはその塩、スルホン酸基若しくはその塩、ホ
スホン酸基若しくはその塩、又は複素環残基(R2で例示
したものと同様)を表し、zが1の場合、酸素原子又は
硫黄原子を表す。R5は水素原子、炭素数1〜3の低級ア
ルキル基(メチル基、エチル基、i−プロピル基、n−
プロピル基等)、又は糖残基(ペントース、デオキシペ
ントース等)を表す。)で表される化合物が挙げられ
る。
【0018】好ましくは、プリン、1H−プリン−6−
アミン(アデニン)、9−β−D−リボフラノシル−9
H−プリン−6−アミン(アデノシン)、1,7−ジヒ
ドロ−6H−プリン−6−チオン(6−メルカプトプリ
ン)、7,9−ジヒドロ−8H−プリン−8−チオン、
2−アミノ−1,7−ジヒドロ−6H−プリン−6−チ
オン(チオグアニン)、2−クロロ−1H−プリン(2
−クロロプリン)、6−クロロ−1H−プリン(6−ク
ロロプリン)、2,6,8−トリヒドロキシプリン(尿
酸)、2−アミノ−1,7−ジヒドロ−6H−プリン−
6−オン(グアニン)、2−アミノ−9−β−D−リボ
フラノシル−9H−プリン−6(1H)−オン(グアノ
シン)、3,7−ジヒドロ−1H−プリン−2,6−ジ
オン(キサンチン)、1,7−ジヒドロ−6H−プリン
−6−オン(ヒポキサンチン)、3,7−ジヒドロ−
1,3−ジメチル−1H−プリン−2,6−ジオン(テ
オフィリン)、3,7−ジヒドロ−3,7−ジメチル−
1H−プリン−2,6−ジオン(テオブロミン)、3,
7−ジヒドロ−1,3,7−トリメチル−1H−プリン
−2,6−ジオン(カフェイン)等が挙げられる。
【0019】上記縮合多環複素環化合物は、1種又は複
数種組み合わせて使用しても良く、また相乗効果が期待
されるような他の添加剤と併用しても良い。該縮合多環
複素環化合物に関しては、置換基を選択することにより
誘導体の窒素原子の電子密度を任意に変化させて、その
反応性を調節することができる。また、上記プリン及び
プリン誘導体の内、プリン、フルオロプリン、クロロプ
リン、ブロモプリン、ヨードプリン、メルカプトプリ
ン、テオブロミン、テオフィリン、カフェインが特に好
まく、これらの内、プリン、クロロプリン、メルカプト
プリン、カフェインが最も好ましい。
【0020】また、本発明で用いる縮合多環複素環化合
物の構造としては、複素環を構成する原子の置換基(官
能基)が立体障害性の低い基を持つものが好ましく、更
に複素環を構成する炭素原子の置換基(官能基)として
はハロゲン原子やカルコゲン原子から形成された基を持
つもが好ましい。上記縮合多環複素環化合物の使用量
は、リチウム遷移金属酸化物に対して、通常0.000
1モル%以上、好ましくは0.001モル%以上、さら
に好ましくは0.1モル%以上であり、また、通常20
モル%以下、好ましくは10モル%以下、さらに好まし
くは5モル%以下である。使用量が多くなると放電容量
や高温サイクル特性が低下する可能性があり、逆に少な
くなると高温サイクル向上効果を得難くなる可能性があ
る。
【0021】リチウム遷移金属酸化物を含む正極材料中
に本発明で使用する縮合多環複素環化合物を存在させる
には、例えば物理混合の外、表面処理により活物質粒子
表面に縮合多環複素環化合物の被膜を形成させる方法を
採用することができる。ただし、熱処理等による被覆は
前記縮合多環複素環化合物が損失したり、変質する可能
性が高く、目的とする効果を失ってしまう恐れがある。
一方、物理混合は、簡便な添加法であり、かつ変質の影
響がなく、本来の効果を十分に発揮しうる点で好まし
い。本発明における物理混合とは、複数の物質を単に混
ぜ合わせることを意味し、混合物が化学変化してしまう
ような程の高温での熱処理などを伴わない混合を意味す
る。複数の物質をかき混ぜて正極材料中に縮合多環複素
環化合物を分散させたものが好ましく、均一に分散され
ていることが好ましい。物理混合は、乾式混合でも湿式
混合でもよい。物理混合には、乳鉢、ボールミル、ジェ
ットミル、レディゲミキサー等を使用することができ
る。また正極材料中に有効に留まらせるために、電解液
に溶解しにくいものが好ましい。
【0022】本発明において、リチウムマンガン酸化物
は活物質として用いられている。なお、本発明において
活物質とは該電池の起電反応のもとになる主要物質であ
り、Liイオンを吸蔵・放出できる物質を意味する。用
いられるリチウム遷移金属酸化物は、活物質としてLi
を可逆的に吸蔵・放出できるものであればよい。リチウ
ム遷移金属酸化物中に使用される遷移金属としては、マ
ンガン、ニッケル、コバルト、鉄、クロム、バナジウ
ム、チタン、銅等を挙げることができる。好ましくは、
マンガン、ニッケル、コバルトであり、特に好ましくは
マンガン、ニッケルであり、最も好ましくはマンガンで
ある。無論、これらを複数使用することもできる。好ま
しいリチウム遷移金属としては、リチウムマンガン酸化
物、リチウムニッケル酸化物、リチウムコバルト酸化
物、リチウム鉄酸化物、リチウムクロム酸化物、リチウ
ムバナジウム酸化物、リチウムチタン酸化物、リチウム
銅酸化物等を挙げることができる。具体的な組成式とし
ては、例えば一般式LiMn24、LiMnO2、Li
NiO2、LiCoO2、LiFeO2、LiCrO2、L
1+x38、LiV24、LiTi24、Li2CuO
2、LiCuO2で表されるような化合物等を挙げること
ができる。本発明の効果が顕著である点で、好ましくは
リチウムマンガン酸化物、特に一般式LiMn24で表
されるようなスピネル構造を有するリチウムマンガン酸
化物である。なお、上記の組成において、少量の酸素欠
損、不定比性を持っていてもよい。また、酸素サイトの
一部が硫黄やハロゲン元素で置換されていてもよい。さ
らに、リチウム遷移金属酸化物の遷移金属が占めるサイ
トの一部を遷移金属以外の元素で置換してもよい。
【0023】本発明で使用するリチウム遷移金属酸化物
としては、特定の遷移金属をベースとして、該遷移金属
サイトの一部が他の元素で置換されているのが好まし
い。その結果、結晶構造の安定性を向上させることがで
き、これと前記縮合多環複素環化合物とを組み合わせる
ことで相乗的に高温特性の向上を図ることができる。こ
の効果は、特にリチウムマンガン複合酸化物を使用した
際に顕著である。
【0024】この際の該遷移金属サイトの一部を置換す
る他元素(以下、置換元素と表記する)としては、A
l、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Li、Ni、
Cu、Zn、Mg、Ga、Zr等が挙げられ、好ましく
はAl、Cr、Fe、Co、Li、Ni、Mg、Ga、
更に好ましくはAlである。なお、遷移金属サイトは2
種以上の他元素で置換されていてもよい。
【0025】置換元素による置換割合は通常ベースとな
る遷移金属元素の2.5モル%以上、好ましくはベース
となる遷移金属元素の5モル%以上であり、通常ベース
となる遷移金属元素の30モル%以下、好ましくはベー
スとなる遷移金属元素の20モル%以下である。置換割
合が少なすぎるとその高温サイクルの改善効果が充分で
はない場合があり、多すぎると電池にした場合の容量が
低下してしまう場合がある。
【0026】本発明で用いるリチウム遷移金属酸化物の
比表面積は、通常0.01m2/g以上、好ましくは0.
3m2/g以上、より好ましくは0.5m2/g以上であ
り、また通常10m2/g以下、好ましくは1.5m2
g以下、より好ましくは1.0m2/g以下である。比
表面積が小さすぎるとレート特性の低下、容量の低下を
招き、大きすぎると電解液等と好ましくない反応を引き
起こし、サイクル特性を低下させることがある。比表面
積の測定はBET法に従う。
【0027】本願発明で用いるリチウム遷移金属酸化物
の平均粒径は、通常0.1μm以上、好ましくは0.2
μm以上、さらに好ましくは0.3μm以上、最も好ま
しくは0.5μm以上であり、通常300μm以下、好
ましくは100μm以下、さらに好ましくは50μm以
下、最も好ましくは20μm以下である。平均粒径が小
さすぎると電池のサイクル劣化が大きくなったり、安全
性に問題が生じたりする場合があり、大きすぎると電池
の内部抵抗が大きくなり、出力が出にくくなる場合があ
る。
【0028】本発明の正極材料は、リチウム二次電池の
正極に使用することができる。本発明の正極は、上記正
極材料とバインダーとを有する。好ましくは、正極は、
正極集電体と、正極材料とバインダーとを含有する正極
層とからなる。正極層中のリチウム遷移金属酸化物と縮
合多環複素環化合物とは、分散して存在させるのが、本
発明の効果を十分に発揮しうる点で好ましい。このよう
な正極層は、リチウム遷移金属酸化物、前記縮合多環複
素環化合物、後述の結着剤( バインダー) 及び必要に応
じて導電剤を溶媒でスラリー化したものを正極集電体に
塗布し、乾燥することにより製造することができる。ス
ラリー調製前に、事前にリチウム遷移金属酸化物と前記
縮合多環複素環化合物とを物理混合しておくこともでき
る。
【0029】正極中には、LiFePO4等のように、
リチウム遷移金属酸化物以外のリチウムイオンを吸蔵・
放出しうる活物質をさらに含有していてもよい。正極中
の活物質の割合は、通常10重量%以上、好ましくは3
0重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上であ
り、通常99.9重量%以下、好ましくは99重量%以
下である。多すぎると電極の機械的強度が劣る傾向にあ
り、少なすぎると容量等電池性能が劣る傾向にある。
【0030】また、正極に使用されるバインダーとして
は、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオ
ロエチレン、フッ素化ポリフッ化ビニリデン、EPDM
(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)、SB
R(スチレン−ブタジエンゴム)、NBR(アクリロニ
トリル−ブタジエンゴム)、フッ素ゴム、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ニトロ
セルロース等が挙げられる。正極層中のバインダーの割
合は、通常0.1重量%以上、好ましくは1重量%以
上、さらに好ましくは5重量%以上であり、通常80重
量%以下、好ましくは60重量%以下、さらに好ましく
は40重量%以下、最も好ましくは10重量%以下であ
る。バインダーの割合が低すぎると、活物質を十分に保
持できずに正極の機械的強度が不足し、サイクル特性等
の電池性能を悪化させることがあり、一方高すぎると電
池容量や導電性を下げることがある。
【0031】正極層は、通常導電性を高めるため導電剤
を含有する。導電剤としては、天然黒鉛、人造黒鉛等の
黒鉛や、アセチレンブラック等のカーボンブラック、ニ
ードルコークス等の無定形炭素等の炭素材料を挙げるこ
とができる。正極中の導電剤の割合は、通常0.01重
量%以上、好ましくは0.1重量%以上、さらに好まし
くは1重量%以上であり、通常50重量%以下、好まし
くは30重量%以下、さらに好ましくは15重量%以下
である。導電剤の割合が低すぎると導電性が不十分にな
ることがあり、逆に高すぎると電池容量が低下すること
がある。
【0032】また、スラリー溶媒としては、通常はバイ
ンダーを溶解あるいは分散する有機溶剤が使用される。
例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチ
ルトリアミン、N−N−ジメチルアミノプロピルアミ
ン、エチレンオキシド、テトラヒドロフラン等を挙げる
ことができる。また、水に分散剤、増粘剤等を加えてS
BR等のラテックスで活物質をスラリー化することもで
きる。
【0033】正極層の厚さは、通常1〜1000μm、
好ましくは10〜200μm程度である。厚すぎると導
電性が低下する傾向にあり、薄すぎると容量が低下する
傾向にある。正極に使用する集電体の材質としては、ア
ルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼等が用い
られ、好ましくはアルミニウムである。集電体の厚さ
は、通常1〜1000μm、好ましくは5〜500μm
程度である。厚すぎるとリチウム二次電池全体としての
容量が低下し、薄すぎると機械的強度が不足することが
ある。
【0034】なお、塗布・乾燥によって得られた正極層
は、活物質の充填密度を上げるためローラープレス等に
より圧密されるのが好ましい。本発明のリチウム二次電
池は、リチウム遷移金属酸化物を活物質として用いた正
極と、負極と、電解質層とを有する。そして、正極、負
極及び電解質層の少なくとも1つに前記縮合多環式複素
環化合物が含まれてなる。その結果、高温環境下でも優
れた特性を有するリチウム二次電池とすることができ
る。使用する縮合多環式複素環化合物や正極活物質、正
極については、前記同様である。
【0035】前記縮合多環複素環化合物は、正極活物質
−電解液界面における劣化反応の効果的抑制と共に、電
解液自身や負極表面に対する安定化剤としても作用する
と考えられるため、正極、負極及び電解質層のどこに存
在していてもよいが、正極に含まれるのが本発明の効果
を十分に発揮する上で好ましい。この好ましい態様は、
前記本発明の正極材料を含む正極を使用したリチウム二
次電池と捉えることができる。従って、該好ましい態様
における前記縮合多環複素環化合物とリチウム遷移金属
との量比等は前記同様である。
【0036】本発明の二次電池の負極に使用される負極
の活物質としては、リチウムやリチウムアルミニウム合
金合金などのリチウム合金であっても良いが、より安全
性の高いリチウムを吸蔵、放出できる炭素材料が好まし
い。前記炭素材料は特に限定されないが、黒鉛及び、石
炭系コークス、石油系コークス、石炭系ピッチの炭化
物、石油系ピッチの炭化物、あるいはこれらピッチを酸
化処理したものの炭化物、ニードルコークス、ピッチコ
ークス、フェノール樹脂、結晶セルロース等の炭化物等
及びこれらを一部黒鉛化した炭素材、ファーネスブラッ
ク、アセチレンブラック、ピッチ系炭素繊維等が挙げら
れる。
【0037】更に、SnO、SnO2、Sn1-xx
(M=Hg、P、B、Si、GeまたはSb、ただし0
≦x<1)、Sn32(OH)2 、Sn3-xx2(O
H)2(M=Mg、P、B、Si、Ge、Sb又はM
n、ただし0≦x<3)、LiSiO2、SiO2又はL
iSnO2等を挙げることができる。なお、これらの中
から選ばれる2種以上の混合物として用いてもよい。
【0038】負極は通常、正極の場合と同様、負極層を
集電体上に形成されてなる。この際使用するバインダー
や、必要に応じて使用される導電剤やスラリー溶媒とし
ては、正極で使用するものと同様のものを使用すること
ができる。また、負極の集電体としては、銅、ニッケ
ル、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼等が使用され、好
ましくは銅が用いられる。
【0039】正極と負極との間にセパレーターを使用す
る場合は、微多孔性の高分子フィルムが用いられ、ナイ
ロン、セルロースアセテート、ニトロセルロース、ポリ
スルホン、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン等のポ
リオレフィン高分子よりなるものが用いられる。セパレ
ータの化学的及び電気化学的安定性は重要な因子であ
る。この点からポリオレフィン系高分子が好ましく、電
池セパレータの目的の一つである自己閉塞温度の点から
ポリエチレン製であることが望ましい。
【0040】ポリエチレンセパレーターの場合、高温形
状維持性の点から超高分子量ポリエチレンであることが
好ましく、その分子量の下限は好ましくは50万、さら
に好ましくは100万、最も好ましくは150万であ
る。他方分子量の上限は、好ましくは500万、更に好
ましくは400万、最も好ましくは300万である。分
子量が大きすぎると、流動性が低すぎて加熱された時セ
パレーターの孔が閉塞しない場合があるからである。
【0041】また、本発明のリチウム二次電池における
電解質層を構成する電解質には、例えば公知の有機電解
液、高分子固体電解質、ゲル状電解質、無機固体電解質
等を用いることができるが、中でも有機電解液が好まし
い。有機電解液は、有機溶媒と溶質から構成される。有
機溶媒としては特に限定されるものではないが、例えば
カーボネート類、エーテル類、ケトン類、スルホラン系
化合物、ラクトン類、ニトリル類、塩素化炭化水素類、
エーテル類、アミン類、エステル類、アミド類、リン酸
エステル化合物等を使用することができる。これらの代
表的なものを列挙すると、ジメチルカーボネート、ジエ
チルカーボネート、プロピレンカーボネート、エチレン
カーボネート、ビニレンカーボネート、テトラヒドロフ
ラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキ
サン、4−メチル−2−ペンタノン、1,2−ジメトキ
シエタン、1,2−ジエトキシエタン、γ−ブチロラク
トン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジ
オキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルス
ルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾ
ニトリル、ブチロニトリル、バレロニトリル、1,2−
ジクロロエタン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル等の単
独もしくは二種類以上の混合溶媒が使用できる。
【0042】上述の有機溶媒には、電解質を解離させる
ために高誘電率溶媒が含まれることが好ましい。ここ
で、高誘電率溶媒とは、25℃における比誘電率が20
以上の化合物を意味する。高誘電率溶媒の中で、エチレ
ンカーボネート、プロピレンカーボネート及びそれらの
水素原子をハロゲン等の他の元素又はアルキル基等で置
換した化合物が電解液中に含まれることが好ましい。高
誘電率化合物の、電解液に占める割合は、好ましくは2
0重量%以上、更に好ましくは30重量%以上、最も好
ましくは40重量%以上である。該化合物の含有量が少
ないと、所望の電池特性が得られない場合があるからで
ある。
【0043】またこの溶媒に溶解させる溶質として特に
限定されるものではないが、従来公知のいずれもが使用
でき、LiClO4、LiAsF6、LiPF6、LiB
4、LiB(C654 、LiCl、LiBr、CH3
SO3Li、CF3SO3Li、LiN(SO2CF32
LiN(SO2252、LiC(SO2CF33、L
iN(SO3CF32等が挙げられ、これらのうち少な
くとも1種以上のものを用いることができる。また、C
2 、 N2O、CO、SO2 等のガスやポリサルファイ
ドSx 2-など負極表面にリチウムイオンの効率よい充放
電を可能にする良好な皮膜を生成する添加剤を任意の割
合で上記単独又は混合溶媒に添加してもよい。
【0044】高分子固体電解質を使用する場合にも、こ
の高分子に公知のものを用いることができ、特にリチウ
ムイオンに対するイオン導電性の高い高分子を使用する
ことが好ましく、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポ
リプロピレンオキサイド、ポリエチレンイミン等が好ま
しく使用され、またこの高分子に対して上記の溶質と共
に、上記の溶媒を加えてゲル状電解質として使用するこ
とも可能である。
【0045】無機固体電解質を使用する場合にも、この
無機物に公知の結晶質、非晶質固体電解質を用いること
ができる。結晶質の固体電解質としては例えば、Li
I、Li3N、Li1+xxTi2-x(PO43(M=A
l,Sc,Y,La)、Li0.5- 3xRE0.5+xTiO
3(RE=La,Pr,Nd,Sm)等が挙げられ、非
晶質の固体電解質としては例えば、4.9 LiI−34.1L
2O−61B25,33.3Li2O−66.7SiO2 等の酸
化物ガラスや0.45LiI−0.37Li2S−0.26B23
0.30LiI−0.42Li2S−0.28SiS2等の硫化物ガラ
ス等が挙げられる。これらのうち少なくとも1種以上の
ものを用いることができる。
【0046】
【実施例】以下実施例によって本発明の方法をさらに具
体的に説明する。 実施例1 リチウム遷移金属酸化物としてLi1.04Mn1.85Al
0.114なる、Mnサイトの一部がLiとAlで置換さ
れた立方晶スピネル構造を有するリチウムマンガン酸化
物を使用し、これにプリンをリチウムマンガン酸化物に
対して1モル%の割合で添加混合したものを正極材料と
して用いた。なお、ここで用いたリチウムマンガン酸化
物のBET比表面積は0.9m2/g、5分間の超音波
分散後、レーザー回折式粒度分布測定から求めたメジア
ン径は7.4μmであった。
【0047】実施例2 実施例1と同様のリチウムマンガン酸化物を使用し、こ
れに6−クロロプリンをリチウムマンガン酸化物に対し
て1モル%の割合で添加混合したものを正極材料として
用いた。 実施例3 実施例1と同様のリチウムマンガン酸化物を使用し、こ
れに6−メルカプトプリンをリチウムマンガン酸化物に
対して1モル%の割合で添加混合したものを正極材料と
して用いた。
【0048】実施例4 実施例1と同様のリチウムマンガン酸化物を使用し、こ
れにカフェインをリチウムマンガン酸化物に対して1モ
ル%の割合で添加混合したものを正極材料として用い
た。 実施例5 実施例1と同様のリチウムマンガン酸化物を使用し、こ
れに尿酸をリチウムマンガン酸化物に対して1モル%の
割合で添加混合したものを正極材料として用いた。
【0049】比較例1 実施例1と同様のリチウムマンガン酸化物を、そのまま
正極材料としたこと、即ち、複素環式化合物を使用しな
かったこと以外実施例1と同様にして正極材料を得た。 試験例(電池評価) 以下の方法で本発明の実施例、比較例の電池評価を行っ
た。
【0050】1. 正極の作成と容量確認 正極材料を75重量% 、アセチレンブラックを20重
量%、ポリテトラフロロエチレンパウダーを5重量%の
割合で秤量したものを乳鉢で十分混合し、薄くシート状
にし、9mmφ、12mmφのポンチで打ち抜いた。こ
の際全体重量は各々約8mmg、約18mgになるよう
に調整した。これをAlのエキスパンドメタルに圧着し
て正極とした。
【0051】次に、正極の容量を確認した。即ち、9m
mφに打ち抜いた前記正極を試験極、Li金属を対極と
して電池セルを組んだ。この電池セルに0.5mA/c
2の定電流充電すなわち、正極からリチウムイオンを
放出させる反応を上限4.35Vで行い、ついで0.5
mA/cm2の定電流放電すなわち正極にリチウムイオ
ンを吸蔵させる試験を下限3.2Vで行った。この際の
正極活物質単位重量当たりの初期充電容量をQs(C)(m
Ah/g) 、初期放電容量をQs(D)(mAh/g)と
した。
【0052】2. 負極の作成と容量確認 負極活物質としての平均粒径約8〜10μm の黒鉛粉
末(d002=3.35Å)と、バインダーとしてのポリ
フッ化ビニリデンとを重量比で92.5:7.5の割合
で秤量し、これをN−メチルピロリドン溶液中で混合
し、負極合剤スラリーとした。このスラリーを20μm
厚さの銅箔の片面に塗布し、乾燥して溶媒を蒸発させた
後、12mmφに打ち抜き、0.5ton/cm2でプ
レス処理をしたものを負極とした。
【0053】なお、この負極を試験極、Li金属を対極
として電池セルを組み、0.2mA/cm2の定電流で
負極にLiイオンを吸蔵させる試験を下限0Vで行った
際の負極活物質単位重量当たりの初期吸蔵容量をQf
(mAh/g)とした。 3. 電池セルの組立 コイン型セルを使用して、電池性能を評価した。即ち、
正極缶の上に12mmφに打ち抜いた前記正極を置き、
その上にセパレータとして25μmの多孔性ポリエチレ
ンフィルムを置き、ポリプロピレン製ガスケットで押さ
えた後、前記負極を置き、厚み調整用のスペーサーを置
いた後、非水電解液溶液として、1モル/リットルの六
フッ化リン酸リチウム( LiPF6)を溶解させたエチレ
ンカーボネート( EC) とジエチルカーボネート( DE
C) との体積分率3:7の混合溶媒を用い、これを電池
内に加えて充分しみ込ませた後、負極缶を載せ電池を封
口した。
【0054】なお、この時、正極活物質の重量と負極活
物質重量のバランスは、ほぼ
【0055】
【数1】正極活物質量〔g〕/負極活物質量〔g〕=
(Qf/1.2)/Qs(C) となるよう設定した。 4. 試験方法 この様に得られた電池の高温特性を比較するため、電池
の1時間率電流値、即ち1Cを
【0056】
【数2】1C[mA]=Qs(D)×正極活物質量〔g〕 と設定し、以下の試験を行った。まず室温で定電流0.
2C充放電2サイクルおよび定電流1C充放電1サイク
ルを行い、次に50℃の高温で定電流0.2C充放電1
サイクル、ついで定電流1C充放電100サイクルの試
験を行った。なお充電上限は4.2V下限電圧は3.0
Vとした。
【0057】この時50℃での1C充放電100サイク
ル試験における1サイクル目放電容量Qh(1)に対する、
100サイクル目の放電容量Qh(100)の割合を高温サイ
クル容量維持率P、即ち、
【0058】
【数3】P〔%〕={Qh(100)/Qh(1)}×100 とし、この値で電池の高温特性を比較した。実施例及び
比較例における、50℃での1C充放電100サイクル
試験での初期放電容量、及び高温サイクル容量維持率P
を表−1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】また、実施例1乃至4、並びに比較例1に
おける、50℃サイクル試験でのサイクル−放電容量相
関図を図1に示す。実施例と比較例とを比較すると、本
発明の規定する縮合多環複素環化合物を添加することに
よって高温でのサイクル特性が向上することが分かる。
【0061】
【発明の効果】本発明により、容量、サイクル特性に優
れ、安全性や生産性に優れた電池に使用できる正極材料
を提供することができる。特に、高温でのサイクル特性
を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 50℃での1C充放電100サイクル試験に
おけるサイクル−放電容量相関図である。
フロントページの続き Fターム(参考) 5H029 AJ05 AK03 AL06 AL12 AM03 AM04 AM05 AM07 EJ11 HJ01 HJ02 HJ07 5H050 AA05 AA07 BA17 CA07 CA08 CA09 CB07 CB12 DA02 DA09 EA23 EA24 EA26 FA08 HA01 HA02 HA07

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リチウム遷移金属酸化物と、縮合多環複
    素環を構成する環の一部としてイミダゾール環又はイミ
    ダゾリン環を有し、かつ環の構成要素に窒素原子を3以
    上含む縮合多環複素環化合物を含有することを特徴とす
    るリチウム二次電池用正極材料。
  2. 【請求項2】 縮合多環複素環化合物が、プリン又はプ
    リン誘導体である請求項1記載のリチウム二次電池用正
    極材料。
  3. 【請求項3】 縮合多環複素環化合物が、下記一般式
    (I) 【化1】 (上記一般式(I)中、x、y、zはそれぞれ独立して
    0又は1を表す。xが0の場合は1−6位間の二重破線
    は二重結合を表し、1位のNと(R1)x間に結合は存在せ
    ず、6位のCとR3間の二重破線は単結合を表し、xが
    1の場合は1−6位間の二重破線は単結合を表し、1位
    のNと(R1)x間の破線は単結合を表し、6位のCとR3
    間の二重破線は二重結合を表す。yが0の場合は2−3
    位間の二重破線は二重結合を表し、3位のNと(R1)y間
    に結合は存在せず、2位のCとR2間の二重破線は単結
    合を表し、yが1の場合は2−3位間の二重破線は単結
    合を表し、3位のNと(R1)y間の破線は単結合を表し、
    2位のCとR2間の二重破線は二重結合を表す。zが0
    の場合は7−8位間の二重破線は二重結合を表し、7位
    のNと(R1)z間に結合は存在せず、8位のCとR4間の
    二重破線は単結合を表し、zが1の場合は7−8位間の
    二重破線は単結合を表し、7位のNと(R1)z間の破線は
    単結合を表し、8位のCとR4間の二重破線は二重結合
    を表す。R1は各々独立して水素原子、炭素数1〜3の低
    級アルキル基を表す。R2は、yが0の場合、水素原子、
    ハロゲン原子、アミノ基、アルキルアミノ基、アリール
    アミノ基、カルボンアミノ基、スルホンアミド基、オキ
    シカルボニルアミノ基、オキシスルホニルアミノ基、ウ
    レイド基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メトキシル
    基、炭素数1〜3の低級アルキル基、シクロアルキル
    基、アルコキシ基、アルケニル基、アルキニル基、アラ
    ルキル基、アリール基、シアノ基、ニトロ基、ホルミル
    基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ
    基、アシルオキシ基、スルホニルオキシ基、アシル基、
    オキシカルボニル基、カルバモイル基、スルホニル基、
    スルフィニル基、オキシスルフィニル基、スルファモイ
    ル基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基若しく
    はその塩、ホスホン酸基若しくはその塩、又は複素環残
    基を表し、yが1の場合、酸素原子又は硫黄原子を表
    す。R3は、xが0の場合、水素原子、ハロゲン原子、ア
    ミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、カルボ
    ンアミノ基、スルホンアミド基、オキシカルボニルアミ
    ノ基、オキシスルホニルアミノ基、ウレイド基、ヒドロ
    キシル基、メルカプト基、メトキシル基、炭素数1〜3
    の低級アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、
    アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール
    基、シアノ基、ニトロ基、ホルミル基、アリールオキシ
    基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシルオキシ
    基、スルホニルオキシ基、アシル基、オキシカルボニル
    基、カルバモイル基、スルホニル基、スルフィニル基、
    オキシスルフィニル基、スルファモイル基、カルボン酸
    基またはその塩、スルホン酸基若しくはその塩、ホスホ
    ン酸基若しくはその塩、又は複素環残基を表し、xが1
    の場合、酸素原子又は硫黄原子を表す。R4は、zが0の
    場合、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、アルキルア
    ミノ基、アリールアミノ基、カルボンアミノ基、スルホ
    ンアミド基、オキシカルボニルアミノ基、オキシスルホ
    ニルアミノ基、ウレイド基、ヒドロキシル基、メルカプ
    ト基、メトキシル基、炭素数1〜3の低級アルキル基、
    シクロアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アル
    キニル基、アラルキル基、アリール基、シアノ基、ニト
    ロ基、ホルミル基、アリールオキシ基、アルキルチオ
    基、アリールチオ基、アシルオキシ基、スルホニルオキ
    シ基、アシル基、オキシカルボニル基、カルバモイル
    基、スルホニル基、スルフィニル基、オキシスルフィニ
    ル基、スルファモイル基、カルボン酸基またはその塩、
    スルホン酸基若しくはその塩、ホスホン酸基若しくはそ
    の塩、又は複素環残基を表し、zが1の場合、酸素原子
    又は硫黄原子を表す。R5は水素原子、炭素数1〜3の低
    級アルキル基、又は糖残基を表す。)で表される化合物
    及びこれらの異性体である請求項1記載のリチウム二次
    電池用正極材料。
  4. 【請求項4】 zが0である請求項3記載のリチウム二
    次電池用正極材料。
  5. 【請求項5】 縮合多環複素環化合物が、クロロプリ
    ン、メルカプトプリン、テオブロミン、テオフィリン及
    び/又はカフェインである請求項1記載のリチウム二次
    電池用正極材料。
  6. 【請求項6】 リチウム遷移金属酸化物と前記縮合多環
    複素環化合物とが物理混合してなる請求項1乃至5のい
    ずれか1つに記載のリチウム二次電池用正極材料。
  7. 【請求項7】 前記縮合多環複素環化合物のリチウム遷
    移金属酸化物に対する割合が0.0001〜20モル%
    である請求項1乃至6のいずれか1つに記載のリチウム
    二次電池用正極材料。
  8. 【請求項8】 リチウム遷移金属酸化物がリチウムマン
    ガン酸化物である請求項1乃至7のいずれか1つに記載
    のリチウム二次電池用正極材料。
  9. 【請求項9】 リチウム遷移金属酸化物が、マンガンサ
    イトの一部が他元素で置換されたリチウムマンガン酸化
    物である請求項1乃至7のいずれか1つに記載のリチウ
    ム二次電池用正極材料。
  10. 【請求項10】 マンガンサイトの一部を置換する他元
    素が、Al、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、L
    i、Ni、Cu、Zn、Mg、Ga及びZrからなる群
    から選ばれる1種以上の元素である請求項9記載のリチ
    ウム二次電池用正極材料。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれか1つに記
    載のリチウム二次電池用正極材料とバインダーとを有す
    ることを特徴とするリチウム二次電池用正極。
  12. 【請求項12】 リチウム遷移金属酸化物と前記縮合多
    環複素環化合物とが、分散して存在してなる請求項10
    記載のリチウム二次電池用正極。
  13. 【請求項13】 リチウム遷移金属酸化物を活物質とし
    て用いた正極と、負極と、電解質層とを有するリチウム
    二次電池において、正極、負極及び電解質層の少なくと
    も1つに、請求項1乃至5に記載の縮合多環複素環化合
    物が含まれてなるリチウム二次電池。
  14. 【請求項14】 請求項11又は12に記載のリチウム
    二次電池用正極と、負極と、電解質とを有することを特
    徴とするリチウム二次電池。
  15. 【請求項15】 負極の活物質が炭素材料である請求項
    13又は1に記載のリチウム二次電池。
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