JP4682388B2 - リチウム二次電池用正極材料並びにこれを用いた正極及びリチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池用正極材料並びにこれを用いた正極及びリチウム二次電池 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リチウムイオン二次電池に使用する正極材料の改善、特に容量維持率の改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
リチウムイオンが正極と負極との間を行き来する、いわゆるロッキングチェアー型リチウムイオン二次電池が開発されて来ている。1991年にはセルラーホンに、1992年に8mmカムコーダーに使用され、近年ノート型パソコン、MDディスクプレーヤーへと用途が広がって来ている。これらは主に、パーソナルユースであり、余り長期間使用される用途では無く、容量維持率(サイクル特性)は大きな問題では無かった。
【0003】
一方、炭酸ガスによる地球温暖化問題、一酸化炭素、窒素酸化物等による都市の大気汚染等我られを取り巻く環境は悪化の一途を辿っている。この対策の一つとして、内燃機関と電池を併用したハイブリッド車が実用化され、更に電気自動車が検討されている。これらハイブリッド車や電気自動車用の電池としてリチウムイオン二次電池が注目されている。現時点で、ニッケル水素電池を使用したハイブリッド車が実用化されているが、リチウムイオン二次電池は自動車用途には実用化されていない。その理由は、幾つかあるが大きな原因の一つに、満足出来る容量維持率(サイクル特性)を有する電池が出来ていないことがある。
【0004】
これまでリチウムイオン電池の正極材の改善として、下記のような様々な技術が知られている。
(1)炭酸塩の添加(特開平7ー169457号公報)、酸化バリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウムの添加(特開平7−153496号公報)、二硫化モリブデンの添加(特開平07−014572号公報)等の添加剤による改善
(2)アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、カルコゲン元素の結晶中への固溶による改善
(3)アモルファス状の正極材の使用(特開平5−021066号公報)や結晶性を高くした正極材の使用(特開平7−111153号公報)等結晶状態の制御による改善
(4)球形の正極材の使用(特開平8−339806号公報)や板状結晶の正極材の使用(特開平8−213013号公報)等粒子形状の制御による改善
(5)使用する原料、焼成温度、雰囲気等正極材料の合成条件の制御による改善
(6)充電条件の制御(特開平7−320721号公報)による改善
(7)その他、細孔分布の制御(特開平8−007894号公報)、表面保護層の使用(特開平8−138670号公報、特開平8−162114号公報)、粒子径の制御(特開平7−006763号公報、特開平9−270258号公報)、比表面積の制御(特開平7−097216号公報、特開平8−069790号公報、特開平9−147859等号公報)、リチウムマンガン酸化物とリチウムニッケル酸化物との併用(特開平11−92119号公報)等による改善である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これら様々な技術の中に、2種類以上の粒子を混合して改善を試みた例がある。例えば特開平8−227708号公報では小粒子と大粒子を所定割合で混合した例がある。また、特開平11−54120号公報や特開平11−54122号公報では、リチウムニッケルコバルトアルミニウム複合酸化物とリチウムマンガン複合酸化物を混合した例が記載されている。
【0006】
本発明者らの検討によれば、このような、リチウムニッケル複合酸化物とリチウムマンガン複合酸化物との併用は、容量維持率の向上に効果がある。しかしながら、リチウム二次電池の益々の高性能化の要求、特に自動車用途等におけるリチウム二次電池の高性能化の要求の前では、未だ十分とは言えず、さらなる改善が求められていた
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、リチウムとマンガンとの複合酸化物とリチウムとニッケルとの複合酸化物とを併用したリチウム二次電池用正極材料の改良について検討した結果、相対的に低比表面積のリチウムマンガン複合酸化物と高比表面積のリチウムニッケル複合酸化物を併用すると、特異的に容量維持率(サイクル特性)が高くなることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は、比表面積が2m2 /g以上であるリチウムニッケル複合酸化物(以後(A)粒子と記載)と比表面積が2m2 /g以下のリチウムマンガン複合酸化物(以後(B)粒子と記載)とを含むリチウム二次電池用正極材料、並びにそれを用いたリチウム二次電池用正極及びリチウム二次電池に存する。
【0008】
【発明の実施の態様】
本発明の特徴は、特定の高めの比表面積のリチウムニッケル複合酸化物と特定の低めのリチウムマンガン複合酸化物とを使用した点にある。ここでいう比表面積とは、窒素を吸着種としてBET法で測定した比表面積をいう。比表面積の制御は、従来公知の様々な方法を採用することができる。例えば、焼成の温度条件やホウ素やケイ素等の化合物等の焼結促進剤の使用等、合成の際の粒子が形成される段階での条件を制御することによって、比表面積を制御することができる。また形成された粒子を、さらに粉砕したり造粒したりすることによって粒径を制御することによっても、比表面積を制御することができる。
【0009】
(A)粒子は、リチウムとニッケルとを含む複合酸化物である。このようなリチウムニッケル複合酸化物としては、代表的にはLiNiO2 を基本組成とする層状構造のニッケル酸リチウムが代表的である。
リチウムニッケル複合酸化物は、リチウム、ニッケル及び酸素以外に、さらに他の元素を含有していてもよい。このような他元素としては、B、Al、Fe、Sn、Cr、Cu、Ti、Zn、Co、Mn等の金属元素を挙げることができるが、好ましくはAl及び/又はCoであり、特に好ましくはその両者を含有する。即ち、特に好ましい態様において、(A)粒子は、リチウムとニッケルとコバルトとアルミニウムとを含有する複合酸化物からなる。このような他元素は、例えば、ニッケルサイトの一部を上記他元素で置換することによって、結晶構造を安定化させる機能を有する。このようなニッケルサイトへの置換元素としては、上記同様、B、Al、Fe、Sn、Cr、Cu、Ti、Zn、Co、Mn等の金属元素を挙げることができる。無論複数の元素で置換することもできる。好ましい置換元素はCo及び/又はAl、特にCo及びAlである。また、酸素原子の一部をフッ素等のハロゲン元素で置換することもできる。
【0010】
このような他種元素置換型のリチウムニッケル複合酸化物は、例えば層状構造のリチウムニッケル複合酸化物の場合、通常Lix Ni1-y Mey 2 (Meは置換元素、0≦x≦1.5、0<y≦1)の組成で表すことができる。ここで、好ましい置換元素Meとしては、Al及び/又はCoである。ただし、この結晶構造を安定化させることができれば、置換元素の種類及び組成比は、これに限定されるものではない。特に好ましい(A)粒子の組成は、Lix Ni1-y-z Coy Alz 2 (0.9≦x≦1.1、0<y≦1.0、0<z≦0.5)で表される。
なお、上記いずれの組成式においても、酸素の量は不定比性を有する場合を包含する。さらにまた、上記いずれの場合においても、化学量論量以上のリチウムを原料として使用するなどによって、ニッケル原子のサイトの一部をリチウムで置換することも可能である。
【0011】
(A)粒子の比表面積は、2m2 /g以上とするが、好ましくは3m2 /g以上であり、特に好ましくは4m2 /g以上、最も好ましくは5m2 /g以上とする。比表面積が小さすぎると、容量維持率が不十分となる傾向にある。ただし、あまりに比表面積を大きくしようとしても製造が困難なので、通常は100m2 /g以下、好ましくは50m2 /g以下、さらに好ましくは30m2 /g以下とする。
【0012】
このような特定の比表面積の(A)粒子は、上記のような従来公知の方法によって制御することができるが、例えば、所定の比表面積を有する市販のリチウムニッケル複合酸化物をジェットミルや乾式ボールミルで乾式粉砕することによって得ることができる。また、湿式粉砕を行い、得られた微粒子を造粒し、焼成する方法を採用することもできる。
【0013】
乾式粉砕の際の雰囲気は特に限定されないが、空気を使用するよりも窒素或いはアルゴン等の不活性ガスを用いた方が(A)粒子が炭酸ガスを吸着することを防止出来るのでより好適である。また、粉砕後の保存の際も同様の理由で不活性ガスにより封入する方が好適である。
【0014】
湿式粉砕時に使用する分散媒は特に限定するものではないが、水、アルコール、炭化水素系溶剤、芳香族系溶剤等如何なるものでも構わない。湿式粉砕中に結晶中のリチウムが液中に溶出する可能性があるので、湿式粉砕後の微粒子は、通常500℃以上750℃以下、好ましくは600℃以上700℃以下で焼成するのが好ましい。焼成温度が高すぎると比表面積が小さくなる傾向にある。
また、粉砕に使用するビーズの材質は特に限定するものでは無いが、例えばジルコニアビーズ、アルミナビーズ、ガラスビーズ、超鋼製ビーズ等が使用出来るが不純物の混入を考慮するとジルコニアビーズが適当である。ビーズの大きさも特に限定されるものでは無いが、0.01mmから1mm程度のものが使用される。これらビーズに関しては一般的に用いられているビーズを使用して差し支えない。
【0015】
(A)粒子の平均粒径は、通常0.01μm以上、好ましくは0.05μm以上、さらに好ましくは0.1μm以上とする。また、(A)粒子の平均粒径は、通常100μm以下、好ましくは50μm以下、さらに好ましくは30μm以下とする。粒径が大きすぎても小さすぎても、製造が困難になりやすいばかりではなく、容量維持率等の電池性能も低下することがある。
本発明で使用する(A)粒子としては、下記測定方法で測定される出力維持率パラメータが40%以上、特に45%以上、さらには50%以上であるものが、容量維持率を向上させる上で好ましい。
【0016】
(出力維持率パラメータの測定方法)
(A)粒子75wt%、アセチレンブラック20wt%、ポリテトラフルオロエチレン5wt%を混練し直径9mmに成型した正極とLi金属からなる負極とからコイン型電池を作製し、0.2mA/cm2 の定電流充放電サイクル(充電上限4.2V、放電下限3.2V)を2サイクル行い、更に0.2mA/cm2 の定電流充電及び0.5mA/cm2 定電流放電サイクルを行ったのち4サイクル目より0.5mA/cm2 の定電流充電に固定し、放電は0.5、1、3、5、7、9及び11mA/cm2 のサイクルを連続して行ったとき、以下の式(1)より算出する値をいう。
【0017】
【数2】
Figure 0004682388
【0018】
本発明で使用する(B)粒子は、リチウムとマンガンとを含有する複合酸化物である。このようなリチウムマンガン複合酸化物としては、代表的にはLiMn2 4 を基本組成とするスピネル構造のマンガン酸リチウムや、基本組成LiMnO2 を有する層状構造のマンガン酸リチウムを挙げることができるが、製造のしやすさ及びサイクル特性の点でスピネル型のマンガン酸リチウムが好ましい。
リチウムマンガン複合酸化物は、リチウム、マンガン及び酸素以外に、さらに他の元素を含有していてもよい。B、Al、Fe、Sn、Cr、Cu、Ti、Zn、Co、Ni等の金属元素を挙げることができるが、好ましくはAlである。即ち、好ましい態様において、(B)粒子は、リチウムとマンガンとアルミニウムとを含有する複合酸化物からなる。このような他元素は、例えば、マンガンサイトの一部を上記他元素で置換することによって、結晶構造を安定化させる機能を有する。このようなマンガンサイトへの置換元素としては、上記同様、B、Al、Fe、Sn、Cr、Cu、Ti、Zn、Co、Ni等の金属元素を挙げることができる。無論複数の元素で置換することもできる。好ましい置換元素はAlである。また、酸素原子の一部をフッ素等のハロゲン元素で置換することもできる。
【0019】
このような他種元素置換型のリチウムマンガン複合酸化物は、例えばスピネル構造のリチウムマンガン複合酸化物の場合、通常Lib Mn2-a Mea 4 (Meは置換元素、0≦b≦1.5、0<a≦1)の組成で表すことができる。ここで、好ましい置換元素MeはAlである。ただし、この結晶構造を安定化させることができれば、置換元素の種類及び組成比は、これに限定されるものではない。特に好ましい(B)粒子の組成は、Lib Mn2-a Ala 4 (0<a≦1、0.9≦b≦1.1)で表される。
【0020】
なお、上記いずれの組成式においても、酸素の量は不定比性を有する場合を包含する。さらにまた、上記いずれの場合においても、化学量論量以上のリチウムを原料として使用するなどによって、マンガン原子のサイトの一部をリチウムで置換することも可能である。
【0021】
(B)粒子の比表面積は、4m2 /g以下とするが、好ましくは3m2 /g以下であり、特に好ましくは2m2 /g以下とする。比表面積が大きすぎると、容量維持率が不十分となる傾向にある。ただし、あまりに比表面積を小さくしようとしても製造が困難であり、また性能面でも悪化する傾向があるので、なので、通常は0.01m2 /g以上、好ましくは0.05m2 /g以上、さらに好ましくは0.1m2 /g以上とする。(B)粒子の比表面積は、(A)粒子の場合と同様にして制御することができる。
【0022】
(B)粒子の平均粒径は、通常0.01μm以上、好ましくは0.05μm以上、さらに好ましくは0.1μm以上とする。また、(B)粒子の平均粒径は、通常100μm以下、好ましくは50μm以下、さらに好ましくは30μm以下とする。粒径が大きすぎても小さすぎても、製造が困難になりやすいばかりではなく、容量維持率等の電池性能も低下することがある。
【0023】
(A)粒子と(B)粒子とは、これらを混合して正極材料としてもよく、また、複合化して正極材料としてもよい。(A)粒子と(B)粒子との合計量に対する(B)粒子の割合は、通常10mol%以上、好ましくは20mol%以上、特に好ましくは30mol%以上、最も好ましくは50%以上であり、また通常90%以下、好ましくは85mol%以下である。(B)粒子の割合が少なくすぎると、過充電時における安全性の面で問題があり、一方、(B)粒子の割合が多すぎると、エネルギー密度向上の面で十分な効果が得られにくくなる。
【0024】
(A)粒子と(B)粒子との混合方法としては、例えば、Vブレンダーのような粉体混合機を用いる方法、気流中に粉体を同伴させバグフィルターで粉体のみを回収する方法、少量である場合ビニール袋に2種粉体を入れて袋を振る方法、更に少量であれば2種粉体を瑪瑙乳鉢で混ぜる等の方法が使用できる。また、正極を塗布によって作製する場合には、塗布用のスラリーを作製する際にスラリー混練機に入れて混ぜることによる混合でも構わない。
【0025】
本発明の正極材料はリチウム二次電池の正極として用いることができる。
正極は、通常上記正極材料と結着剤と導電剤とを含有する活物質層を集電体上に形成してなる。活物質層は、通常、上記構成成分を含有するスラリーを調製し、これを集電体上に塗布・乾燥することで得ることができる。
活物質層中の本発明の正極材料の割合は、通常10重量%以上、好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上であり、通常99.9重量%以下、好ましくは99重量%以下である。正極材料が多すぎると正極の強度が不足する傾向にあり、少なすぎると容量の面で不十分となることがある。
正極に使用される導電剤としては、天然黒鉛、人造黒鉛、アセチレンブラックなどのカーボンブラック、ニードルコークス等の無定形炭素等を挙げることができる。活物質層中の導電剤の割合は、通常0.01重量%以上、好ましくは0.1重量%以上、さらに好ましくは1重量%以上であり、通常50重量%以下、好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下である。導電剤が多すぎると容量の面で不十分となることがあり、少なすぎると電気導電性が不十分になることがある。
【0026】
また、正極に使用される結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素化ポリフッ化ビニリデン、フッ素ゴム等のフッ素系高分子の外、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ニトロセルロース等を挙げることができる。活物質層中の結着剤の割合は、通常0.1重量%以上、好ましくは1重量%以上、さらに好ましくは5重量%以上であり、通常80重量%以下、好ましくは60重量%以下、さらに好ましくは40重量%以下である。多すぎると容量の面で不十分となることがあり、少なすぎると強度が不十分になることがある。
【0027】
また、スラリーを調製する際に使用する溶媒としては、通常は結着剤を溶解あるいは分散する有機溶剤が使用される。例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチルトリアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、テトラヒドロフラン等を挙げることができる。また、水に分散剤、増粘剤等を加えてSBR等のラテックスでスラリー化する場合もある。
活物質層の厚さは、通常10〜200μm程度である。
正極に使用する集電体の材質としては、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼等の金属が用いられ、好ましくはアルミニウムである。
なお、塗布・乾燥によって得られた活物質層は、電極材料の充填密度を上げるためローラープレス等により圧密されるのが好ましい。
本発明のリチウム二次電池は、通常上記正極と負極及び非水系電解液とを有する。
【0028】
本発明のリチウム二次電池に使用できる負極材料としては、炭素材料を使用するのが好ましい。このような炭素材料としては、天然ないし人造の黒鉛、石油系コークス、石炭系コークス、石油系ピッチの炭化物、石炭系ピッチの炭化物、フェノール樹脂・結晶セルロース等樹脂の炭化物およびこれらを一部炭化した炭素材、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ピッチ系炭素繊維、PAN系炭素繊維、あるいはこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。負極材料は、通常、結着剤及び必要に応じて導電剤とともに集電体上に活物質層として形成される。また、リチウム金属そのものや、リチウムアルミニウム合金等のリチウム合金を負極として用いることもできる。負極に使用できる結着剤や導電剤は、正極に使用するものと同様のものを例示することができる。
負極の活物質層の厚さは、通常10〜200μm程度である。負極の活物質層の形成は、前記正極の活物質層の形成方法に準じて行うことができる。
負極の集電体の材質としては、通常銅、ニッケル、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼等の金属が用いられ、好ましくは銅である。
【0029】
本発明のリチウム二次電池に使用できる非水系電解液としては、各種の電解塩を非水系溶媒に溶解したものを挙げることができる。
非水系溶媒としては、例えばカーボネート類、エーテル類、ケトン類、スルホラン系化合物、ラクトン類、ニトリル類、ハロゲン化炭化水素類、アミン類、エステル類、アミド類、燐酸エステル化合物等を使用することができる。これらの代表的なものを列挙すると、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ビニレンカーボネート、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、4−メチル−2−ペンタノン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、γ−ブチロラクトン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル、ブチロニトリル、バレロニトリル、1,2−ジクロロエタン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、燐酸トリメチル、燐酸トリエチル等の単独もしくは二種類以上の混合溶媒が使用できる。
【0030】
上述の非水系溶の中でも、電解質を解離させるために高誘電率溶媒を使用するのが好ましい。高誘電率溶媒とは、概ね25℃における比誘電率が20以上の化合物を意味する。高誘電率溶媒の中で、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート及びそれらの水素原子をハロゲン等の他の元素またはアルキル基等で置換した化合物が電解液中に含まれることが好ましい。このような高誘電率溶媒を使用する場合、高誘電率溶媒の電解液中に占める割合は、通常20重量%以上、好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは40重量%以上である。該高誘電率溶媒の含有量が少ないと、所望の電池特性が得られない場合がある。
【0031】
電解塩としては、従来公知のいずれもが使用でき、LiClO4 、LiAsF6 、LiPF6 、LiBF4 、LiB(C6 5 4 、LiCl、LiBr、LiCH3 SO3 Li、LiCF3 SO3 、LiN(SO2 CF3 2 、LiN(SO2 2 5 2 、LiC(SO2 CF3 3 、LiN(SO3 CF3 2 等のリチウム塩が挙げられる。
また、CO2 、N2 O、CO、SO2 等のガスやポリサルファイドSx 2-、ビニレンカーボネート、カテコールカーボネートなど負極表面にリチウムイオンの効率よい充放電を可能にする良好な皮膜を生成する添加剤を任意の割合で電解液中に存在させてもよい。
【0032】
なお、電解液の代わりに、リチウムイオン等のアルカリ金属カチオンの導電体である高分子固体電解質を用いることもできる。また、上記電解液を、高分子によって非流動化して半固体状電解質を用いることもできる。本発明のリチウム二次電池においては、正極と負極との間に、上記のような様々な材料によって電解質層を設けることができる。
正極と負極との間には、通常セパレーターが設けられる。セパレータとしては、微多孔性の高分子フィルムが用いられ、その材質としては、ナイロン、ポリエステル、セルロースアセテート、ニトロセルロース、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレンや、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン等のポリオレフィン系高分子を挙げることができる。また、ガラス繊維等の不織布フィルター、さらにはガラス繊維と高分子繊維の複合不織布フィルター等も用いることができる。セパレータの化学的及び電気化学安定性は重要な因子であり、この点から材質としては、ポリオレフィン系高分子が好ましく、特に、電池セパレータの目的の一つである自己閉塞温度の点からポリエチレン製であることが好ましい。
【0033】
ポリエチレン製セパレータの場合、高温形状維持性の点から超高分子量ポリエチレンであることが好ましく、その分子量の下限は好ましくは50万、更に好ましくは100万、最も好ましくは150万である。他方分子量の上限は、好ましくは500万、更に好ましくは400万、最も好ましくは300万である。分子量が大きすぎると、流動性が低すぎて加熱されたときセパレータの孔が閉塞しない場合があるからである。
【0034】
【実施例】
実施例1
市販のリチウムニッケルコバルトアルミ複合酸化物(Li1.05Ni0.8 Co0.15Al0.052 )を希ガス中でジェットミルで粉砕し、(A)粒子としてリチウムニッケル複合酸化物を作製した。この際のリチウムニッケル複合酸化物の平均粒子径は0.5μmで、比表面積は6.9m2 /gであった。結果を表−2にまとめる。
この粒子(A1)の出力特性維持率パラメータを下記の方法で測定したところ、55%であった。
【0035】
出力特性維持率パラメータの測定方法
正極材料として(A)粒子75重量部、導電剤としてアセチレンブラック(デンカブラック;商品名)20重量部、結着剤としてポリテトラフルオロエチレン5重量部を使用し、これらを混練して、シート状に圧延した。このシートを9mmφに打ち抜き、正極ペレットを作成する。この際全体重量は8mgになるように調整した。正極材料の重量を正確に秤量した。更に16mmφのアルミニウムのエキスパンドメタルにこのペレットを1.5ton/cm2 圧力でプレスをして、正極を作成した。
【0036】
次に、上記正極を図1に示す構成のコイン型セルを使用して、電池性能を評価した。即ち、正極缶1の上に試験極2を置き、その上にセパレータ3として25μmの多孔性ポリエチレンフィルムを置き、ポリプロピレン製ガスケット4で押さえた後、対極リチウム5を置き、厚み調整用のスペーサー6を置いた後、非水電解液溶液として、1モル/リットルの六フッ化リン酸リチウム(LiPF6 )を溶解させたエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の混合溶媒を用い、これを電池内に加えて充分しみ込ませた後、各部品の密着性を高める為にウェーブワッシャー7を入れて負極缶を載せ電池を封口した。
続いて、得られたリチウム二次電池に、0.2mA/cm2 の定電流充放電サイクル(充電上限4.2V、放電下限3.2V)を2サイクル行い、更に0.2mA/cm2 の定電流充電、0.5mA/cm2 定電流放電サイクルを行った。4サイクル目より0.5mA/cm2 の定電流充電に固定し、放電は0.5、1、3、5、7、9及び11mA/cm2 のサイクルを連続して行った。
出力特性維持率パラメータは以下の式(1)より算出した。
【0037】
【数3】
Figure 0004682388
【0038】
一方、リチウム化合物、マンガン化合物及びアルミニウム化合物との混合物を焼成して、リチウムマンガン複合酸化物(Li1.04Mn1.88Al0.124 )を得た。得られたリチウムマンガン複合酸化物の平均粒子径と比表面積を測定したところ、平均粒子径7.4μm、比表面積0.94m2 /gであった。この粒子を粒子(B1)とした。
【0039】
上記粒子(A1)37.5重量部と粒子(B1)37.5重量部とを、導電剤としてのアセチレンブラック(デンカブラック;商品名)20重量部、結着剤としてのポリテトラフルオロエチレン5重量部を合わせて混練し、シート状に圧延した。このシートを12mmφに打ち抜き、正極ペレットを作成した後、正極材料の重量を正確に秤量した。更に、16mmφのアルミニウムのエキスパンドメタルにこのペレットを1.5ton/cm2 圧力でプレスをして、正極を作成した。
【0040】
負極は以下の通り作成した。負極材料として、平均粒径約8〜10μmの黒鉛粉末(d002 =3.35Å)92.5重量部とポリフッ化ビニリデン(PVdF)7.5重量部とN−メチルピロリドンとを混合し得られたスラリーを、20μm厚さの銅箔の片面に塗布した。次いで、これを乾燥して溶媒を蒸発させた後、12mmφに打ち抜き、負極材料の重量を正確に秤量した。この後、これを0.5ton/cm2 圧力でプレス処理をして負極を作製した。正極材料と負極材料との重量比を表−1に記す。
【0041】
つぎに、図2に示す構成のセルを使用して、容量維持率を測定した。即ち、正極缶1の上に試験極2の上にセパレータ3として25μmの多孔性ポリエチレンフィルムを置き、ポリプロピレン製ガスケット4で押さえた後、活物質層の面を下に向けた負極8を置き、厚み調整用スペーサー6を置いた後、非水電解液溶液として、1モル/lリットルの六フッ化リン酸リチウム(LiPF6 )を溶解させたエチレンカーボネート(EC)とジエチレンカーボネート(DEC)との混合溶媒を用い、これを電池内に加え, 充分しみこませた後、負極缶7を載せ電池を封口した。
【0042】
得られたリチウム二次電池の高温サイクル試験を以下の条件で試験した。まず室温で定電流0.2C(1C=1時間率電流値)充放電2サイクルおよび定電流1C充放電1サイクルを行い、次に50℃の高温で定電流0.2C充放電1サイクル、ついで定電流1C充放電サイクル100サイクルの試験を行った。なお充電上限電圧は4.1V、下限電圧は3.0Vとした。
この時50℃での1C充放電100サイクル試験部分の1サイクル目放電容量Qh(1)に対する、100サイクル目の放電容量Qh(100)の割合を高温サイクルでの容量維持率P[%]とした。
即ち、
【0043】
【数4】
P[%]={Qh(100)/Qh(1)}×100
【0044】
とした。
得られた容量維持率は88.6%であった。結果を表−3にまとめる
【0045】
実施例2
市販のリチウムニッケルコバルトアルミ複合酸化物(Li1.05Ni0.8 Co0. 15Al0.052 )500重量部と水1500重量部とを混合し、0.5mmのジルコニアビーズ885重量部を入れた湿式ビーズミル(Willy A Bachofen社製DYNO-MILL A型)を用いて6時間粉砕した。このスラリーを大川原化工機製LT−8型スプレードライヤー(二流体ノズル装着)で乾燥し、造粒粒子を作製した。この粒子を酸素中650℃で焼成し粒子(A2)を作製した。
粒子(A2)の平均粒子径は9.1μm、比表面積は5.6m2 /gであった。
この出力特性維持率パラメータを上記同様の方法で測定した結果、58%であった。
その後、粒子(A1)の代わりに(A2)を使用したこと、及び正極材料と負極材料との重量比を変更したこと以外は実施例1と同様にして、リチウム二次電池を製造、評価した。容量維持率は89.6%であった。以上の結果を表−1、表−2及び表−3にまとめる。
【0046】
比較例1
粒子(A1)の代わりに、組成は同一で比表面積及び粒径が異なる粒子(A3)を用いたこと、及び正極材料と負極材料との重量比を変更したこと以外、実施例2と同様にして電池を作製し、その電池特性を評価した。粒子(A3)の出力特性維持率パラメータは36%、比表面積は1.0m2 /g、平均粒径は7.8μmであった。容量維持率は87.9%であり、実施例1及び実施例2と比較して低い値であった。以上の結果を表−1、表−2及び表−3にまとめる。
【0047】
実施例3
粒子(A1)を18.75重量部とし、粒子(B1)を56.25重量部としたこと、及び正極材料と負極材料との重量比を変更したこと以外実施例1と同様にして電池を作製し、電池特性を評価した。容量維持率は89.2%であった。
以上の結果を表−1、表−2及び表−3にまとめる。
【0048】
実施例4
粒子(A2)を18.75重量部とし、粒子(B1)を56.25重量部としたこと、及び正極材料と負極材料との重量比を変更したこと以外実施例2と同様にして、電池を作製し、電池特性を評価した。容量維持率は87.3%であった。以上の結果を表−1、表−2及び表−3にまとめる。
【0049】
比較例2
粒子(A3)を18.75重量部とし、粒子(B1)を56.25重量部としたこと、及び正極材料と負極材料との重量比を変更したこと以外比較例1と同様にして電池を作製し、電池特性を評価した。容量維持率は84.2%であり、実施例3、実施例4と比較して低い値であった。以上の結果を表−1、表−2及び表−3にまとめる。
【0050】
比較例3
正極材料として粒子(A1)75重量部のみを用い、リチウムマンガン複合酸化物を使用しないこと以外は実施例1と同様にして電池を作製し、電池特性を評価した。容量維持率は81.2%であり、実施例1或いは実施例3と比較して低い値であった。以上の結果を表−1、表−2及び表−3にまとめる。
【0051】
比較例4
正極材料として粒子(B1)75重量部のみを用い、リチウムニッケル複合酸化物を使用しないこと以外実施例1と同様にして電池を作製し、電池特性を評価した。容量維持率は75.8%であり、実施例1、実施例2、実施例3及び実施例4と比較して低い値であった。以上の結果を表−1、表−2及び表−3にまとめる。
【0052】
比較例5
粒子(B1)の代わりに、組成は同一で比表面積及び粒径が異なる粒子(B2)を用いたこと以外実施例3と同様にして電池を作製し、電池特性を評価した。粒子(B2)の比表面積は4.5m2 /g、平均粒径は9.0μmであった。容量維持率は85.0%であり、実施例3と比較して低い値であった。以上の結果を表−1、表−2及び表−3にまとめる。
【0053】
実施例5
粒子(B2)の代わりに、組成は同一で比表面積及び粒径が異なる粒子(B3)を用いたこと以外比較例5と同様にして電池を作製し、電池特性を評価した。粒子(B3)の比表面積は1.3m2 /g、平均粒径は2.6μmであった。容量維持率は89.0%であった。以上の結果を表−1、表−2及び表−3にまとめる。
【0054】
【表1】
Figure 0004682388
【0055】
【表2】
Figure 0004682388
【0056】
【表3】
Figure 0004682388
【0057】
表−3から明らかなように、本発明の正極材料を使用すれば、容量維持率、特に高温での容量維持率を向上させることができる。高温での容量維持率は高温特性を評価するのに有効な値であり、室温での容量維持率とは異なる傾向を示すばかりでなく、これらのわずかな差でも性能の大きな差となって表れる点に特徴がある。例えば、100サイクルで容量維持率が0.5%異なる2つのサンプルでは、通常500サイクルの充放電を期待されるリチウムイオン2次電池は少なくとも2.5%の差となる。また、1%異なれば5%、更に2%異なれば10%の差となり、100サイクルでわずかな差としても実用上は大きな差であることが分かる。
【0058】
【発明の効果】
本発明の正極材料を使用することにより、容量や容量維持率が大きく、安全性が高く、レート特性も良好なリチウム二次電池を得ることができる。特に、高い容量維持率を得ることができ、またその製造が容易でもある
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の出力特性維持率パラメータを測定する際の非水電解液二次電池のボタン型二次電池の断面説明図である。
【図2】実施例で使用したリチウム二次電池の模式的断面図である。
【符号の説明】
1 正極缶
2 試験極(正極)
3 セパレータ
4 ガスケット
5 負極
6 厚み調整用スペーサー
7 ウェーブワッシャー
8 負極缶

Claims (7)

  1. 下記で定義される出力特性維持率パラメータが40%以上であり、かつ、比表面積が2m2/g以上であるB、Al、Fe、Sn、Cr、Cu、Ti、Zn、CoおよびMnからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素を含有してなるLi x Ni 1-y Me y 2 (Meは置換元素、0≦x≦1.5、0<y≦1)の組成で表される層状構造のニッケル酸リチウム(以後(A)粒子と記載)と比表面積が2m2/g以下のB、Al、Fe、Sn、Cr、Cu、Ti、Zn、CoおよびNiからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素を含有してなるLi b Mn 2-a Me a 4 (Meは置換元素、0≦b≦1.5、0<a≦1)の組成で表されるスピネル構造のマンガン酸リチウム(以後(B)粒子と記載)とを含むリチウム二次電池用正極材料。
    出力特性維持率パラメータ
    (A)粒子が75wt%、アセチレンブラック20wt%、ポリテトラフルオロエチレン5wt%を混練し直径9mm、全体重量8mgに成型した正極とLi金属からなる負極とからコイン型電池を作製し、0.2mA/cm 2 の定電流充放電サイクル(充電上限4.2V、放電下限3.2V)を2サイクル行い、更に0.2mA/cm 2 の定電流充電及び0.5mA/cm 2 定電流放電サイクルを行ったのち4サイクル目より0.5mA/cm 2 の定電流充電に固定し、放電は0.5、1、3、5、7、9及び11mA/cm 2 のサイクルを連続して行ったとき、以下の式(1)より算出する値をいう。
    出力特性維持率パラメータ(%)
    ={(11mA/cm 2 の放電容量/mAH/g )
    /(0.5mA/cm 2 の放電容量/mAH/g )}×100 ・・・式(1)
  2. (A)粒子が、リチウムとニッケルとコバルトとアルミニウムとを含有する複合酸化物からなる請求項1に記載のリチウム二次電池用正極材料。
  3. (A)粒子の組成が、LixNi1-y-zCoyAlz2(0.9≦x≦1.1、0<y≦1.0、0<z≦0.5)で表される請求項1または2に記載のリチウム二次電池用正極材料。
  4. (B)粒子が、リチウムとマンガンとアルミニウムとを含有する複合酸化物からなる請求項1乃至のいずれか1つに記載のリチウム二次電池用正極材料。
  5. (B)粒子の組成が、LibMn2-aAla4(0<a≦1、0.9≦b≦1.1)で表される請求項1乃至のいずれか1つに記載のリチウム二次電池用正極材料。
  6. 請求項1乃至のいずれか1つに記載の正極材料と結着剤と導電剤とを含有する活物質層を集電体上に形成してなるリチウム二次電池用正極。
  7. 請求項1乃至のいずれか1つに記載の正極材料を用いたリチウム二次電池。
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