JP2001305744A - 密着露光装置 - Google Patents

密着露光装置

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JP2001305744A
JP2001305744A JP2000119564A JP2000119564A JP2001305744A JP 2001305744 A JP2001305744 A JP 2001305744A JP 2000119564 A JP2000119564 A JP 2000119564A JP 2000119564 A JP2000119564 A JP 2000119564A JP 2001305744 A JP2001305744 A JP 2001305744A
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pattern
plate
pressure
space
exposure apparatus
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JP2000119564A
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English (en)
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Manabu Yabe
学 矢部
Yasuyuki Koyagi
康幸 小八木
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】パターン板や枠体または基台の変形を抑えるこ
とで、被露光板へのパターンの露光精度を向上させるこ
とが可能な密着露光装置を提供する。 【解決手段】帯状金属薄板Wの両面にパターンマスク1
A,1Bを密着させて露光する露光装置において、パタ
ーンマスク1A,1B、リングシール2A,2B、およ
び真空枠3で囲まれて密閉される空間M内において、内
部に中空部Cが形成されて弾性を有する弾性管4を設け
る。この弾性管4は、空間M内が減圧される際に膨張
し、パターンマスク1Aと真空枠3との間隔を規制し、
パターンマスク1Aや真空枠3の変形や歪を抑える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の画像パター
ンが形成されたパターン板の少なくとも一方面を被露光
板に密着させた状態で、パターン板の少なくとも一方面
側に設けられた光源から光を照射することにより、上記
被露光板に上記所定の画像パターンを露光する密着露光
装置に関する。特に、カラーブラウン管用のシャドウマ
スク、トリニトロン管(ソニー(株)の登録商標)用等
のアパチャーグリル、半導体素子用のリードフレーム、
またはプリント配線用の基板などの製造工程で用いられ
る密着露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、たとえば、カラーブラウン管用
のシャドウマスクを生産する工程のうち、電子ビームを
通過させるための複数の貫通孔(以下、透孔という)を
帯状金属薄板に形成するフォトリソエッチング工程にお
いては、以下に説明する様々な処理が順に施されてい
る。
【0003】まず、所定の金属材料を用いて製造された
帯状金属薄板を軸に巻き取ってロール状にし、次に、こ
のロール状の帯状金属薄板を順に巻き出してその長手方
向に搬送しつつ、所定のフォトリソエッチング工程の処
理を施すことによって、製品として必要なほぼ矩形の範
囲内に複数の透孔を形成する。すなわち、このフォトリ
ソエッチング工程においては、大略的に、帯状金属薄板
表面に感光性を有するレジスト膜を形成するレジスト塗
布処理、上記レジスト膜に所定の透孔パターンを露光す
る露光処理、レジスト膜を現像してレジスト膜の透孔パ
ターンに対応する部分を除去する現像処理、レジスト膜
が除去された部分をエッチングして帯状金属薄板に複数
の透孔を形成するエッチング処理、および、帯状金属薄
板表面に残留するレジスト膜を除去するレジスト剥離処
理などの処理が順に行われる。
【0004】ところで、このフォトリソエッチング工程
における上述の露光処理を行うためには、一般に、以下
に示すような密着露光装置が用いられている。すなわ
ち、レジスト膜が形成された帯状金属薄板(被露光板)
の両面に、シャドウマスクの複数の透孔に対応する所定
の透孔パターンが形成された一対のパターン板を密着さ
せ、それぞれのパターン板を介してレジスト膜が形成さ
れた帯状金属薄板の両面に光を照射して、その両面にそ
れぞれ所定のパターンを焼付ける密着露光装置である。
【0005】このような帯状金属薄板の密着露光装置の
主要部分について、図9に模式的に示す。なお、この図
9は、帯状金属薄板Wを露光処理中の密着露光装置の状
態を示している。この密着露光装置は、一対のパターン
マスク101A,101Bと、リングシール102A,
102Bと、真空枠103と、減圧配管103bと、ラ
ンプLA,LBとを備えている。一対のパターンマスク
101A,101Bは、帯状金属薄板Wの両面側にそれ
ぞれ配置されており、パターンマスク101Aの面積の
方がひと回り大きくなっている。また、リングシール1
02A,102Bは、パターンマスク101A,101
Bそれぞれの周縁部を支持する環状の部材である。ま
た、真空枠103には、リングシール102A,102
Bが上面側に備えられ、開口103aがその中央部に開
口している。さらに、減圧配管103bは、真空枠10
3とリングシール102A,102Bとパターンマスク
101A,101Bとで囲まれる空間Mに開口し、真空
源(図示せず)に接続されている。さらに、ランプL
A,LBは、帯状金属薄板Wの両面側に配置されて紫外
線領域の波長を含む光を照射するようになっている。
【0006】ここで、この密着露光装置の処理動作につ
いて簡単に説明すると、まず、たとえば、パターンマス
ク101Aとパターンマスク101Bとが互いに離間し
た状態で、帯状金属薄板Wが図9紙面の手前から奥の方
向に搬送されて、帯状金属薄板Wの所望部分がパターン
マスク101Aとパターンマスク101Bの間に配置さ
れる。次に、図示しない駆動機構によってパターンマス
ク101Aとパターンマスク101Bおよび真空枠10
3とが互いに接近して、リングシール102Aとパター
ンマスク101A、およびリングシール102Bとパタ
ーンマスク101Bとが接触(厳密には、リングシール
102A,102Bの一部がそれぞれ帯状金属薄板Wの
両面に接触するとともに、リングシール102A,10
2Bの残りの一部がそれぞれパターンマスク101
A、,101Bに接触)して、空間Mが密閉される。そ
の後、真空源が作動して、減圧口103bから気体が吸
引され始めると、上記空間M内が減圧されて、空間M内
とその外部空間(大気圧空間)との圧力差によりパター
ンマスク101A,101Bが内向きの力を受けて、パ
ターンマスク101A,101Bそれぞれが帯状金属薄
板Wの両面に密着する。その後、ランプLA,LBから
紫外線を含む光が帯状金属薄板Wの両面に照射され、所
定のパターンが露光される。最後に、減圧口103bに
よる減圧が解除されて空間M内がほぼ大気圧の状態に戻
され、パターンマスク101A,101Bが互いに離間
される。そして、帯状金属薄板Wが搬送されて、帯状金
属薄板Wの次の所望部分がパターンマスク101Aとパ
ターンマスク101Bの間に配置される。以下、このよ
うな動作が順次繰り返されることにより、帯状金属薄板
Wの両面に所定のパターンが所定の間隔で順次露光され
ていく。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の密着露光装置においては、空間Mが減圧され
て、パターンマスク101A,101Bが帯状金属薄板
Wの両面に密着した後、さらにその空間M内と外部空間
との圧力差により、パターンマスク101A,101B
および真空枠103の周縁部や、リングシール102
A,102Bなどに内向き力(図9の矢印F)がかかっ
て、パターンマスク101A,101Bや真空枠103
の周縁部が内向きに変形してしまっていた。このため、
パターンマスク101Aとパターンマスク101Bの間
で位置ずれが生じたり、パターンマスク101A,10
1B自体に歪が生じたりするので、帯状金属薄板Wへの
パターンの露光精度が著しく低下してしまうという問題
があった。
【0008】そこで、本発明の目的は、上述の技術的課
題を解決し、パターンマスク(パターン板)や真空枠
(枠体または基台)の変形を抑えることで、帯状金属薄
板(被露光板)へのパターンの露光精度を向上させるこ
とが可能な密着露光装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の技術的課題を解決
するための、請求項1に係る発明は、所定の画像パター
ンが形成された面積の異なる一対のパターン板の間に被
露光板を挟み込んだ状態で、被露光板の両面それぞれの
側に設けられた一対の光源から光を照射することによ
り、被露光板の両面に上記所定の画像パターンを露光す
る密着露光装置において、開口部を有する枠体と、この
枠体の開口部を取り囲むように枠体の一方面側に配設さ
れ、上記一対のパターン板のうちの面積の小さい方のパ
ターン板(以下、小さいパターン板という)をその周縁
部で支持するための環状の第1シール部材と、この第1
シール部材を取り囲むように枠体の一方面側に配設さ
れ、上記一対のパターン板のうちの面積の大きい方のパ
ターン板(以下、大きいパターン板という)をその周縁
部で支持するための環状の第2シール部材と、上記第1
シール部材および第2シール部材によって一対のパター
ン板が支持された際に、上記枠体、第1シール部材、第
2シール部材、および一対のパターン板によって囲まれ
る密閉空間の内部を減圧するための密閉空間減圧手段
と、上記密閉空間内の、上記第1シール部材と第2シー
ル部材との間に配設され、上記面積の大きい方のパター
ン板と枠体との間隔を規制するための間隔規制部材と、
を備えることを特徴とする密着露光装置である。
【0010】この請求項1に係る発明の密着露光装置に
よると、密閉空間減圧手段によって密閉空間内が減圧さ
れて、パターン板や枠体に内向きの力が加わったとして
も、間隔規制部材は大きいパターン板と枠体との間隔を
規制して、パターン板や枠体に外向きの力を反すので、
パターン板や枠体の変形を抑えることができる。したが
って、被露光体の両面を露光する密着露光装置におい
て、一対のパターン板の位置ズレやパターン板自体の歪
を抑えることができるので、被露光板へのパターンの露
光精度を向上させることができる。
【0011】なお、この請求項1における上記「枠体」
は、その内部に開口部を有し、その開口部の周囲に上記
第1および第2シール部材が順に設けられるものであれ
ば何でもよく、その全体的な形状は問わない。そして、
この枠体の上記「開口部」は、光源から小さいパターン
板に照射される光を通過させるためのものであり、光源
から小さいパターン板に至る光路の途中に位置すること
となる。
【0012】また、請求項2に係る発明は、所定の画像
パターンが形成されたパターン板と、このパターン板よ
りも小さい面積を有し、パターン板に平行するように対
向して設けられた対向面と、の間に被露光板を挟み込ん
だ状態で、被露光板の片面側に設けられた光源から光を
照射することにより、被露光板の片面に上記所定の画像
パターンを露光する密着露光装置において、上記対向面
と一体的に設けられた基台と、この基台の、上記対向面
が設けられた側に配設され、上記パターン板をその周縁
部で支持するための環状のシール部材と、上記シール部
材によってパターン板が支持された際に、上記基台、シ
ール部材、およびパターン板によって囲まれる密閉空間
の内部を減圧するための密閉空間減圧手段と、上記密閉
空間内の、上記シール部材の内側近傍に配設され、上記
パターン板と基台との間隔を規制するための間隔規制部
材と、を備えることを特徴とする密着露光装置である。
【0013】この請求項2に係る発明の密着露光装置に
よると、密閉空間減圧手段によって密閉空間内が減圧さ
れて、パターン板や基台に内向きの力が加わったとして
も、間隔規制部材はパターン板と基台との間隔を規制し
て、パターン板や基台に外向きの力を反すので、パター
ン板や基台の変形を抑えることができる。したがって、
被露光体の片面を露光する密着露光装置において、パタ
ーン板の位置ズレやパターン板自体の歪を抑えることが
できるので、被露光板へのパターンの露光精度を向上さ
せることができる。
【0014】なお、この請求項2における上記「基台」
とは、被露光板に密着させられる一面(対向面)を有す
るものであればよく、その全体的な形状は問わない。ま
た、「対向面と一体的に設けられた基台」とは、基台と
対向面とが一体成形されているものだけでなく、対向面
を有する部材が基台に対してボルトや接着剤などによっ
て取付けられているものをも含む。
【0015】また、請求項1および2における上記「パ
ターン板」は、所定の画像パターンが形成されたパター
ンマスクそのものであってもよいし、パターンマスクお
よびこのパターンマスクを周囲で保持する板状の枠(パ
ターン枠)を含むものであってもよい。したがって、実
質的に、パターン板の「面積」とは、パターン板と一体
的に設けられた板材の面積のことをいう。
【0016】また、請求項3に係る発明は、請求項1ま
たは2に記載の密着露光装置において、上記間隔規制部
材は、内部に中空部が形成され、その中空部の容積を変
化させることが可能な中空部材からなることを特徴とす
る密着露光装置である。
【0017】この請求項3に係る発明の密着露光装置に
よると、間隔規制部材(中空部材)の内部には空洞の中
空部が存在しており、この中空部の容積を変化させるこ
とができるようになっている。たとえば、この中空部材
は、弾性を有し伸縮自在な管状の部材、あるいは折り畳
み自在な蛇腹状の部材などからなっている。そして、た
とえば、その中空部内の気圧を、減圧されたときの密閉
空間内の圧力よりも高い気圧に設定する。このようにす
れば、密閉空間が減圧される際に、中空部の容積が増加
し、中空部材が密閉空間内で膨張して、パターン板と枠
体または基台との間隔を規制することができる。
【0018】また特に、中空部材が弾性を有するもので
ある場合には、被露光板に対する露光処理が終了して密
閉空間内の減圧が解除される際に、中空部材がその弾性
力によって自動的に収縮して元の大きさに戻る。このた
め、密閉空間内のスペースを確保できるので、パターン
板の交換などの作業を円滑に行うことができる。また特
に、間隔規制部材が、中空部が形成されていないような
場合、すなわち、中実の部材の場合に比べて、パターン
板と枠体または基台との間隔を自動的に適切な距離に設
定することができる。
【0019】また、請求項4に係る発明は、請求項3に
記載の密着露光装置において、上記中空部材は、その中
空部が大気に連通されていることを特徴とする密着露光
装置である。
【0020】この請求項4に係る発明の密着露光装置に
よると、中空部材の中空部は常に大気圧となるので、密
閉空間内を減圧した際には、密閉空間内の圧力よりも中
空部内の圧力の方が必ず高くなる。したがって、パター
ン板と枠体または基台との間隔を規制することが容易に
実現できる。
【0021】また、請求項5に係る発明は、請求項4に
記載の密着露光装置において、上記密閉空間減圧手段に
よる上記密閉空間内の減圧が解除される際に、上記中空
部材の中空部を減圧する中空部減圧手段をさらに備える
ことを特徴とする密着露光装置である。
【0022】この請求項5に係る発明の密着露光装置に
よると、被露光板に対する露光処理が終了し、密閉空間
内の減圧が解除される際に、中空部内の圧力が減少する
ので、中空部の容積が減少し、中空部材を即座に収縮さ
せることができ、したがって、露光処理終了直後の密閉
空間内での作業性をさらに向上させることができる。
【0023】また、請求項6に係る発明は、請求項1な
いし5のいずれかに記載の密着露光装置において、上記
密閉空間減圧手段による上記密閉空間内の減圧が解除さ
れる際に、上記密閉空間内の気圧を上昇させる密閉空間
昇圧手段をさらに備えることを特徴とする密着露光装置
である。
【0024】この請求項6に係る発明の密着露光装置に
よると、被露光板に対する露光処理が終了し、密閉空間
内の減圧が解除される際に、密閉空間内の圧力が増加す
るので、密着状態にあったパターン板と被露光板とを円
滑に分離させることができる。また、中空部材の中空部
の圧力が相対的に低くなるので、中空部材を即座に収縮
させることができ、密閉空間内での作業性を向上させる
ことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、上述の技術的課題を解決
するための本発明の実施の形態を、添付図面を参照して
詳細に説明する。
【0026】まず最初に、本発明の第1の実施形態に係
る密着露光装置について説明する。図1は、この第1の
実施形態に係る密着露光装置の構成を模式的に示すため
の装置側方から見た断面図であり、図2は、装置上方か
ら見た平面図である。さらに、図3は、図1における密
着露光装置の主要部Aを拡大して示す断面図である。こ
の装置は、カラーブラウン管用のシャドウマスクの製造
に用いられ、感光性を有するレジスト膜が形成された帯
状金属薄板Wの両面に、所定の透孔パターンが形成され
た一対のパターンマスク1A,1Bを密着させ、それぞ
れのパターンマスク1A,1Bを介して帯状金属薄板W
の両面にそれぞれ光を照射し、ほぼ矩形の領域(図2に
示す領域K)内に形成された所定の透孔パターンを焼付
ける密着露光装置である。ただし、図2においては、図
の都合上、パターンマスク1A,1Bは図示していな
い。
【0027】なお、この密着露光装置に対する帯状金属
薄板Wの搬送は、図示しない搬送ローラ等の搬送機構に
よって適宜行われており、たとえば、本実施形態におい
ては、帯状金属薄板Wが図1紙面の手前から奥の方向に
搬送されている。なお、図1は、帯状金属薄板Wを露光
処理中の密着露光装置の状態を示している。さらに、上
記所定の透孔パターンは、厳密にいえば、パターンマス
ク1A,1Bそれぞれの、帯状金属薄板Wとの接触面に
形成されており、この接触面が帯状金属薄板Wの両面に
密着することで、所定の透孔パターンと両面との間隙は
ほぼ0となって、良好な露光解像度を得ることができる
ようになっている。
【0028】まず最初に、この密着露光装置の主要な構
成について説明すると、この露光装置には、帯状金属薄
板Wの上面側に配置されたパターンマスク1Aと、この
パターンマスク1Aよりも小さい面積を有し、帯状金属
薄板Wの下面側に配置されたパターンマスク1Bと、パ
ターンマスク1Aの上方に配置されたランプLAと、パ
ターンマスク1Bの下方に配置された光源LBと、パタ
ーンマスク1Aをその下面周縁部で支持するリングシー
ル2Aと、パターンマスク1Bをその下面周縁部で支持
するリングシール2Bと、これらリングシール2A,2
Bが上面に設けられて中央部に開口3aを有する真空枠
3とが設けられている。なお、この真空枠3の開口3a
の周囲にリングシール2Bが設けられ、さらにそのリン
グシール2Bの周囲にリングシール2Aが設けられてい
る。また、真空枠3の上面には、リングシール2Aとリ
ングシール2Bとの間において開口する2つの減圧口3
bが設けられており、この2つの減圧口3bのそれぞれ
には、減圧源S0に接続された減圧配管3cが接続され
ている。なお、上記開口3aは、ランプLBからパター
ンマスク1Bに照射される光を通過させるためのもので
ある。
【0029】さらに、真空枠3の上面の、リングシール
2Aとリングシール2Bとの間には、4本の弾性管4が
備えられている。図3に示すように、この弾性管4は、
その内部に中空部Cが形成され、たとえば、フッ素ゴ
ム、ブチルゴム、ニトリルゴム、およびシリコンゴムな
どの弾性を持つ材質からなる少なくとも半径方向に伸縮
可能な弾性部材である。また、この弾性管4は、少なく
とも減圧口3bに干渉する位置には設けられておらず、
図2に示すように、矩形の周方向に関して4本に分かれ
た形態となっている。さらに、弾性管4は、その両端部
において、真空枠3のある方向に屈曲して真空枠3を貫
通し、中空部Cが真空枠3の下面側で大気に連通するよ
うになっている(後述の図7参照)。そして、パターン
マスク1A,1Bがリングシール2A,2Bに支持され
た場合に、パターンマスク1A,1B、リングシール2
A,2B、および真空枠3によって囲まれた空間は密閉
された空間Mとなっている。
【0030】ここで、この露光装置の動作について簡単
に説明すると、まず、リングシール2B上に予めパター
ンマスク1Bを載置しておき、図示しない搬送機構によ
って、このパターンマスク1B上に帯状金属薄板Wの所
望の部分(露光処理されるべき部分)を位置させる。こ
の状態において、図示しない駆動機構(シリンダまたは
モータ等)によって、パターンマスク1Aがパターンマ
スク1Bのある方向に降下させられ、パターンマスク1
Aがリングシール2Aに支持される。このとき、リング
シール2Aの上端がパターンマスク1Bの下面に接触し
た時点で密閉された上記空間Mが形成され、図3(a)
に示す状態となる。
【0031】その後、引き続いて、減圧源S0によって
減圧を開始させると、減圧配管3cを通じてこの空間M
内が減圧され始めて、パターンマスク1Aとパターンマ
スク1Bとがさらに互いに接近しあって、パターンマス
ク1Aの下面が帯状金属薄板Wの上面に、そして、パタ
ーンマスク1Bの上面が帯状金属薄板Wの下面に密着さ
れ、この後、ランプLA,LBから光が照射されて帯状
金属薄板Wの両面に所定の透孔パターンが露光される。
【0032】ここで、空間M内が減圧されていくと、空
間M内の圧力は低下して弾性管4の中空部C内の圧力よ
りも低くなる。すると、空間Mの圧力と中空部Cの圧力
(大気圧)との差によって、中空部Cの容積が増加する
ので、弾性管4は、図3(b)に示すように、その半径
方向に膨張していく。その結果、弾性管4は、空間Mか
ら見て外向きの力、すなわち、パターンマスク1Aを上
方向に押し上げる力、およびその逆に真空枠3を下方向
に押し下げる力を加える。なお、外部空間の圧力(大気
圧)と空間Mの圧力との差によって、常に、パターンマ
スク1Aおよび真空枠3は、空間Mから見て内向きの
力、すなわち、パターンマスク1Aを下方向に押し下げ
る力、およびその逆に真空枠3を上方向に押し上げる力
を受けて、常に内方向に撓もうとしている。しかしなが
ら、パターンマスク1Aおよび真空枠3は、上述の弾性
管4の膨張による力によって押し返されて、パターンマ
スク1Aおよび真空枠3がほぼ平面状態で均衡する状態
になり、したがって、パターンマスク1Aが変形したり
歪んだりすることが抑えられる。
【0033】その後、この帯状金属薄板Wの両面への露
光処理が所定時間だけ施されて終了すると、減圧源S0
が停止されて、空間M内の減圧が解除され、空間M内が
ほぼ大気圧状態に戻され、そして、図示しない駆動機構
によってパターンマスク1Aとパターンマスク1Bが離
間される。その後、図示しない搬送機構により帯状金属
薄板Wが搬送され、次に露光処理すべき帯状金属薄板W
の所望の部分が、同様にパターンマスク1Aとパターン
マスク1Bとの間に位置される。このような動作が順次
繰り返されることにより、帯状金属薄板Wの複数の両面
に所定のパターンが順次露光されていく。
【0034】以上のような第1の実施形態に係る露光装
置によると、減圧口3b、減圧配管3c、および減圧源
S0などによって空間M内が減圧されて、パターンマス
ク1Aや真空枠3に内向きの力が加わったとしても、弾
性管4はパターンマスク1Aと真空枠3との間隔を規制
して、パターンマスク1Aや真空枠3に外向きの力を反
すので、これらの変形を抑えることができる。したがっ
て、帯状金属薄板Wの両面を露光する装置において、一
対のパターンマスク1A,1Bの位置ズレやパターンマ
スク1A,1B自体の歪を抑えることができるので、帯
状金属薄板Wへの透孔パターンの露光精度を向上させる
ことができる。
【0035】また、弾性管4の中空部C内の気圧を、減
圧されたときの空間M内の圧力よりも高い気圧(大気
圧)に設定しているので、空間Mが減圧される際に、弾
性管4が空間M内で膨張して、パターンマスク1Aと真
空枠3との間隔を規制することができる。さらに、帯状
金属薄板Wに対する露光処理が終了し、空間M内の減圧
が解除された場合には、弾性管4がその弾性力によって
収縮して元の大きさに戻り、空間M内のスペースを確保
できるため、パターン板の交換などの作業性を向上させ
ることができる。また特に、パターンマスク1Aと真空
枠3との間隔を自動的に適切な距離に設定することがで
き、また、パターンマスク1Aや真空枠3に対して損傷
を与えることがない。
【0036】さらに、弾性管4の中空部Cは大気に連通
されて常に大気圧となっているので、空間M内を減圧し
た際には、空間M内の圧力よりも中空部C内の圧力の方
が必ず高くなる。パターンマスク1Aと真空枠3との間
隔を規制することが容易に実現できる。
【0037】ここで、以上に説明した第1の実施形態に
おいては、露光装置は、帯状金属薄板Wの両面に対して
露光処理を施すもの(両面露光装置)であるが、帯状金
属薄板Wの片面に対して露光処理を施すもの(片面露光
装置)にも適用可能であり、このような片面露光装置の
場合を、第2の実施形態として説明する。図4は、第1
の実施形態の図3(a)に対応する主要部のみの側方断
面図であり、また、第1の実施形態と同様の構成につい
ては、同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
【0038】この第2の実施形態においては、第1の実
施形態に比べて、パターンマスク1Bおよびリングシー
ル2Bを備えておらず、また、第1の実施形態における
真空枠3と同様の位置には、形状が大きく異なり、中央
に開口を持たない真空台13が設けられている。なお、
その真空台13上面の、パターンマスク1Aの周縁部に
対応する位置に、リングシール2Aが設けられており、
そのリングシール2Aの内側近傍には第1の実施形態と
同様の弾性管4が設けられている。さらに、真空台13
のパターンマスク1Aに対向する位置には、パターンマ
スク1Aとの間で帯状金属薄板Wを挟み込んで密着させ
るための密着面13aが形成されている。その他の構成
については、第1の実施形態と同様である。
【0039】ここで、この露光装置の動作について簡単
に説明すると、まず、図示しない搬送機構によって、密
着面13a上に帯状金属薄板Wの所望の部分(露光処理
されるべき部分)を位置させる。この状態において、図
示しない駆動機構(シリンダまたはモータ等)によっ
て、パターンマスク1Aが降下させられ、パターンマス
ク1Aがリングシール2Aに支持され、パターンマスク
1A、リングシール2A、および真空台13で囲まれた
空間Mが形成される。
【0040】その後、引き続いて、減圧源S0によって
空間M内が減圧され始めると、パターンマスク1Aと密
着面13aとがさらに互いに接近しあって、パターンマ
スク1Aの下面が帯状金属薄板Wの上面に、そして、密
着面13aの上面が帯状金属薄板Wの下面に密着され、
この後、ランプLA,LBから光が照射されて帯状金属
薄板Wの両面に所定の透孔パターンが露光される。
【0041】ここで、空間M内が減圧されていったとし
ても、弾性管4は膨張して空間Mから見て外向きの力を
加えるので、パターンマスク1Aおよび真空台13がほ
ぼ平面状態で均衡する状態になり、したがって、パター
ンマスク1Aが変形したり歪んだりすることが抑えられ
る。
【0042】その後、この帯状金属薄板Wの片面への露
光処理が所定時間だけ施されて終了すると、減圧源S0
が停止されて、空間M内の減圧が解除され、空間M内が
ほぼ大気圧状態に戻され、そして、図示しない駆動機構
によってパターンマスク1Aと真空台13の密着面13
aが離間される。その後、図示しない搬送機構により帯
状金属薄板Wが搬送され、次に露光処理すべき帯状金属
薄板Wの所望の部分が、同様にパターンマスク1Aと密
着面13aとの間に位置される。このような動作が順次
繰り返されることにより、帯状金属薄板Wの複数の片面
に所定のパターンが順次露光されていく。
【0043】以上のような第2の実施形態に係る露光装
置によると、減圧口3b、減圧配管3c、および減圧源
S0などによって空間M内が減圧されて、パターンマス
ク1Aや真空台13に内向きの力が加わったとしても、
弾性管4はパターンマスク1Aと真空台13との間隔を
規制して、パターンマスク1Aや真空台13に外向きの
力を反すので、これらの変形を抑えることができる。し
たがって、帯状金属薄板Wの片面を露光する装置におい
て、パターンマスク1Aの位置ズレやパターンマスク1
A自体の歪を抑えることができるので、帯状金属薄板W
への透孔パターンの露光精度を向上させることができ
る。
【0044】また、弾性管4の中空部C内の気圧を、減
圧されたときの空間M内の圧力よりも高い気圧(大気
圧)に設定しているので、空間Mが減圧される際に、弾
性管4が空間M内で膨張して、パターンマスク1Aと真
空台13との間隔を規制することができる。さらに、帯
状金属薄板Wに対する露光処理が終了し、空間M内の減
圧が解除された場合には、弾性管4がその弾性力によっ
て収縮して元の大きさに戻り、空間M内のスペースを確
保できるため、パターン板の交換などの作業性を向上さ
せることができる。また特に、パターンマスク1Aと真
空台13との間隔を自動的に適切な距離に設定すること
ができ、また、パターンマスク1Aや真空台13に対し
て損傷を与えることがない。
【0045】さらに、弾性管4の中空部Cは大気に連通
されて常に大気圧となっているので、空間M内を減圧し
た際には、空間M内の圧力よりも中空部C内の圧力の方
が必ず高くなる。パターンマスク1Aと真空台13との
間隔を規制することが容易に実現できる。
【0046】以上、この発明の第1および第2の実施形
態について説明したが、この発明は、さらに他の形態で
実施することもできる。たとえば、上述した第1および
第2の実施形態においては、弾性管4はほぼ管状の部材
であるが、その形状は何でもよい。また、上述した第1
および第2の実施形態においては、弾性管4は弾性を有
する部材であるが、必ずしも弾性を有するものである必
要はなく、たとえば、図5に示すような折り畳み可能な
蛇腹状の部材(蛇腹部材14)であってもよい。たとえ
ば、この蛇腹部材14は、たとえばポリエステルやポリ
エチレンなどの樹脂フィルムなどからなっている。
【0047】なお、この蛇腹部材14は、図2における
弾性管4の配置と同様に、少なくとも減圧口3bに干渉
する位置には設けられておらず、矩形の周方向に関して
4つに分かれた形態となっている。さらに、蛇腹部材1
4は、その両端部において、中空部Cが真空枠3の下面
側で大気に連通するようになっている。なお、この図5
においては、代表的に、第1の実施形態を変形した実施
形態を示しているが、同様にして第2の実施形態を変形
させてもよい。
【0048】また、上述した第1および第2の実施形態
においては、弾性管4は中空部Cを有する部材である
が、中空部Cがなく中実の部材、たとえば、図6に示す
ような固形部材24aであってもよい。この固形部材2
4aは、図2における弾性管4の配置と同様に、少なく
とも減圧口3bに干渉する位置には設けられておらず、
矩形の周方向に関して4つに分かれた形態となってい
る。また、この場合、空間Mの外部空間において、パタ
ーンマスク1Aと真空枠3との間隔を規制する固形部材
24bをさらに備えれば、パターンマスク1Aの変形や
歪はさらに抑えられる。なお、空間M内に配置される固
形部材24aには、円滑に減圧を行うために、その右側
の空間Mと左側の空間Mを連通させる連通口や連通溝が
形成される。なお、この図6においては、代表的に、第
1の実施形態を変形した実施形態を示しているが、同様
にして第2の実施形態を変形させてもよい。
【0049】また、この図6のような中実部材である場
合には、比較的弾性が小さくて硬い材質、すなわち、中
空部Cの容積を変化させにくい材質、たとえば、塩化ビ
ニル、アクリル、ポリカーボネート、またはABS(ア
クリロニトリル・ブタジエン・スチレン)などの樹脂、
あるいはアルミニウムやステンレス鋼等の金属のような
材質を適用してもよい。
【0050】また、上述した第1および第2の実施形態
においては、弾性管4の中空部Cは大気に連通されてい
るが、大気に連通されず、密閉された空間となっていて
もよい。この場合であっても、中空部C内の圧力を、減
圧されたときの空間Mの圧力よりも大きく設定しておけ
ばよい。またたとえば、弾性管4の両端部において圧力
制御機構が配管などで接続されているようなものであっ
てもよい。この場合、この圧力制御機構は、中空部C内
の圧力を、減圧されたときの空間Mの圧力よりも大きく
ように制御するのが好ましい。
【0051】さらに、上述した第1および第2の実施形
態において、減圧口3b、減圧配管3c、および減圧源
S0などによる空間M内の減圧が解除される際に、弾性
管4の中空部Cを減圧する減圧機構(中空部減圧手段に
相当)をさらに備えてもよい。図7に簡略して示すよう
に、この減圧機構は、たとえば、真空枠3の下面側の、
4本の弾性管4のそれぞれ両端部において、一方端が中
空部Cに接続された負圧配管4aと、この配管の他方端
が接続される負圧源F0とから構成する。そして、空間
M内の減圧が解除されて、空間M内を大気圧にすると同
時に、この負圧源F0を作動させ、負圧配管4aを介し
て中空部C内を減圧し、大気圧よりも低くする。
【0052】このような減圧機構を備えた露光装置によ
ると、空間M内の減圧が解除される際に、弾性管4を即
座に収縮させることができ、したがって、露光処理終了
直後の空間M内での作業性をさらに向上させることがで
きる。なお、この場合、上記負圧配管4aの途中部に
は、負圧配管4a内すなわち中空部C内を大気に連通さ
せるための3方弁4bをさらに介装させるのが好まし
い。このような3方弁4bを設けておけば、空間M内を
減圧している際には、中空部C内を大気に連通させてお
き、空間M内の減圧が解除される際には、中空部C内を
減圧することが可能となる。なお、この図7において
は、代表的に、第1の実施形態を変形した実施形態を示
しているが、同様にして第2の実施形態を変形させても
よい。
【0053】一方、上述した第1および第2の実施形態
において、減圧口3b、減圧配管3c、および減圧源S
0などによる空間M内の減圧が解除される際に、空間M
内の気圧を上昇させる昇圧機構(密閉空間昇圧手段に相
当)をさらに備えてもよい。図8に簡略して示すよう
に、この昇圧機構は、たとえば、減圧配管3bの途中部
に介装された3方弁3d、この3方弁3dに接続された
昇圧配管3dと、この配管の他方端が接続される昇圧源
P0とから構成する。そして、空間M内の減圧が解除さ
れると同時に、3方弁3dを切替えるとともにこの昇圧
源を作動させ、昇圧配管を介して空間M内を昇圧し、空
間M内の気圧が大気圧以上に戻るのを手助けする。
【0054】このような昇圧機構を備えた露光装置によ
ると、空間M内の減圧が解除される際に、密着状態にあ
ったパターンマスク1A,1Bと帯状金属薄板Wとを円
滑に分離させることができる。また、弾性管4の中空部
Cの圧力が相対的に低くなるので、弾性管4を即座に収
縮させることができ、空間M内での作業性を向上させる
ことができる。なお、この図8においては、代表的に、
第1の実施形態を変形した実施形態を示しているが、同
様にして第2の実施形態を変形させてもよい。
【0055】さらに、上述の第1および第2の実施形態
においては、パターンマスク1A,1Bは、それ自体が
リングシール2A,2Bによって支持されるようになっ
ているが、パターンマスク1A,1Bを周囲で保持する
板状の枠(パターン枠)をさらに設け、このパターン枠
をリングシール2A,2Bに支持するようにしてもよ
い。
【0056】また、上述の第2の実施形態においては、
密着面13aは真空台13に一体成形されているが、密
着面13aが真空台13に一体的に設けられているもの
であればよく、たとえば、密着面13aを有するブロッ
クや板材が真空台13に対してボルトや接着剤などによ
って取付けられているものでもよい。
【0057】さらに、また、上述の第1および第2の実
施形態においては、帯状金属薄板Wおよびパターンマス
ク1A,1Bは、すべて水平に保持されているが、これ
に限定されるものではなく、たとえば、帯状金属薄板W
およびパターンマスク1A,1Bが、垂直あるいは斜め
に保持されるものであってもよい。
【0058】またさらに、上述した第1および第2の実
施形態においては、被露光板として、長尺状の薄い金属
である帯状金属薄板Wを挙げているが、これに限定され
るものではなく、短尺状の板、厚みの厚い板、あるい
は、ガラスや樹脂等の他の材質からなる板などを被露光
板に用いてもよい。また、その用途についても、上述し
た第1および第2の実施形態のようなカラーブラウン管
用のシャドウマスクの製造に限定されず、トリニトロン
管(ソニー(株)の登録商標)用等のアパチャーグリ
ル、半導体素子用のリードフレーム、およびプリント配
線用の基板などの製造に用いられる被露光板に適用して
もよい。
【0059】なお、以上で説明したすべての実施形態
を、任意の組合せで実施することができる。その他、特
許請求の範囲に記載された事項の範囲内で種々の設計変
更を施すことが可能である。
【0060】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1に
係る発明の密着露光装置によると、被露光体の両面を露
光する密着露光装置において、一対のパターン板の位置
ズレやパターン板自体の歪を抑えることができるので、
被露光板へのパターンの露光精度を向上させることがで
きるという効果を奏する。
【0061】また、請求項2に係る発明の密着露光装置
によると、被露光体の片面を露光する密着露光装置にお
いて、パターン板の位置ズレやパターン板自体の歪を抑
えることができるので、被露光板へのパターンの露光精
度を向上させることができるという効果を奏する。
【0062】また、請求項3に係る発明の密着露光装置
によると、中空部内の気圧を、減圧されたときの密閉空
間内の圧力よりも高い気圧に設定すれば、密閉空間が減
圧される際に、中空部材が密閉空間内で膨張して、パタ
ーン板と枠体または基台との間隔を規制することができ
るという効果を奏する。また、パターン板と枠体または
基台との間隔を自動的に適切な距離に設定することがで
きるという効果をも奏する。また特に、中空部材が弾性
力を有している場合には、密閉空間内の減圧が解除され
た際に、中空部材がその弾性力によって自動的に収縮し
て元の大きさに戻るので、密閉空間内での作業を円滑に
行うことができるという効果も奏する。
【0063】また、請求項4に係る発明の密着露光装置
によると、中空部材の中空部は常に大気圧となるので、
パターン板と枠体または基台との間隔を規制することが
容易に実現できるという効果を奏する。
【0064】また、請求項5に係る発明の密着露光装置
によると、密閉空間内の減圧が解除される際に中空部材
を即座に収縮させることができるので、露光処理終了直
後の密閉空間内での作業性をさらに向上させることがで
きるという効果を奏する。
【0065】また、請求項6に係る発明の密着露光装置
によると、密閉空間内の減圧が解除される際に、密着状
態にあったパターン板と被露光板とを円滑に分離させる
ことができ、さらに、中空部材を即座に収縮させること
ができるので、密閉空間内での作業性を向上させること
ができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る密着露光装置の
構成を模式的に示すための装置側方から見た断面図であ
る。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る密着露光装置の
構成を模式的に示すための装置上方から見た平面図であ
る。
【図3】図1における密着露光装置の主要部Aを拡大し
て示す断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る密着露光装置の
構成のうちの主要部を示す断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係る密着露光装置の構
成のうちの主要部を示す断面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施形態に係る密着露光装
置の構成のうちの主要部を示す断面図である。
【図7】本発明に係る密着露光装置の減圧機構を説明す
るための図である。
【図8】本発明に係る密着露光装置の昇圧機構を説明す
るための図である。
【図9】従来の技術に係る密着露光装置の主要部の構成
を模式的に示すための装置側方から見た断面図である。
【符号の説明】
1A パターンマスク(パターン板:面積大) 1B パターンマスク(パターン板:面積小) 2A リングシール(第2シール部材) 2B リングシール(第1シール部材) 3 真空枠(枠体) 13 真空台(基台) 13a 密着面(対向面) 3a 開口(開口部) 3b 減圧口(密閉空間減圧手段の一部) 3c 減圧配管(密閉空間減圧手段の一部) 3d 昇圧配管(密閉空間昇圧手段の一部) 4 弾性管(間隔規制手段) 14 蛇腹部材(間隔規制手段) 24 固形部材(間隔規制手段) 4a 負圧配管(中空部減圧手段の一部) C 中空部 LA,LA ランプ(光源) M 空間(密閉空間) S0 減圧源(密閉空間減圧手段の一部) F0 負圧源(中空部減圧手段の一部) P0 昇圧源(密閉空間昇圧手段の一部) W 帯状金属薄板(被露光板)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の画像パターンが形成された面積の異
    なる一対のパターン板の間に被露光板を挟み込んだ状態
    で、被露光板の両面それぞれの側に設けられた一対の光
    源から光を照射することにより、被露光板の両面に上記
    所定の画像パターンを露光する密着露光装置において、 開口部を有する枠体と、 この枠体の開口部を取り囲むように枠体の一方面側に配
    設され、上記一対のパターン板のうちの面積の小さい方
    のパターン板をその周縁部で支持するための環状の第1
    シール部材と、 この第1シール部材を取り囲むように枠体の一方面側に
    配設され、上記一対のパターン板のうちの面積の大きい
    方のパターン板をその周縁部で支持するための環状の第
    2シール部材と、 上記第1シール部材および第2シール部材によって一対
    のパターン板が支持された際に、上記枠体、第1シール
    部材、第2シール部材、および一対のパターン板によっ
    て囲まれる密閉空間の内部を減圧するための密閉空間減
    圧手段と、 上記密閉空間内の、上記第1シール部材と第2シール部
    材との間に配設され、上記面積の大きい方のパターン板
    と枠体との間隔を規制するための間隔規制部材と、を備
    えることを特徴とする密着露光装置。
  2. 【請求項2】所定の画像パターンが形成されたパターン
    板と、このパターン板よりも小さい面積を有し、パター
    ン板に平行するように対向して設けられた対向面と、の
    間に被露光板を挟み込んだ状態で、被露光板の片面側に
    設けられた光源から光を照射することにより、被露光板
    の片面に上記所定の画像パターンを露光する密着露光装
    置において、 上記対向面と一体的に設けられた基台と、 この基台の、上記対向面が設けられた側に配設され、上
    記パターン板をその周縁部で支持するための環状のシー
    ル部材と、 上記シール部材によってパターン板が支持された際に、
    上記基台、シール部材、およびパターン板によって囲ま
    れる密閉空間の内部を減圧するための密閉空間減圧手段
    と、 上記密閉空間内の、上記シール部材の内側近傍に配設さ
    れ、上記パターン板と基台との間隔を規制するための間
    隔規制部材と、を備えることを特徴とする密着露光装
    置。
  3. 【請求項3】上記間隔規制部材は、内部に中空部が形成
    され、その中空部の容積を変化させることが可能な中空
    部材からなることを特徴とする請求項1または2に記載
    の密着露光装置。
  4. 【請求項4】上記中空部材は、その中空部が大気に連通
    されていることを特徴とする請求項3に記載の密着露光
    装置。
  5. 【請求項5】上記密閉空間減圧手段による上記密閉空間
    内の減圧が解除される際に、上記中空部材の中空部を減
    圧する中空部減圧手段をさらに備えることを特徴とする
    請求項4に記載の密着露光装置。
  6. 【請求項6】上記密閉空間減圧手段による上記密閉空間
    内の減圧が解除される際に、上記密閉空間内の気圧を上
    昇させる密閉空間昇圧手段をさらに備えることを特徴と
    する請求項1ないし5のいずれかに記載の密着露光装
    置。
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