JP4401142B2 - パターン形成方法およびパターン形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、パターン形成方法およびそれに用いられるパターン形成装置に関し、特に、光硬化性樹脂を用いたパターン形成方法およびパターン形成装置に関する。
液晶表示装置などの電子装置の製造工程におけるパターン形成方法として、ミクロンサイズまたはサブミクロンサイズの構造をパターン化できるフォトリソグラフィ法および電子ビームリソグラフィ法が用いられる。
フォトリソグラフィ法では、具体的には、次のような工程を経てパターンが形成される。例えば、半導体や金属の薄膜が形成されたガラス基板の表面に、スピンコート装置などの塗布装置を用いてフォトレジストを塗布する。次に露光装置を用いて、所定のパターンの透光部を有するフォトマスクを介してフォトレジスト層を露光する。現像装置を用いて露光されたフォトレジスト層を現像することによって、フォトマスクのパターン(またはネガポジが反転したパターン)が転写されたレジスト層が形成される。その後、ウエットエッチング又はドライエッチングなどによって、基板に形成される薄膜をエッチングする。最後に、基板のレジストを剥離する。このようにして、基板上に所定のパターンの薄膜が形成される。
フォトリソグラフィ法は、複数の装置が必要であるだけでなく、露光装置などの高価な装置が必要となるために、設備投資に対するコストの負担が大きいという問題がある。
また他のパターン形成方法として、例えばプラズマディスプレイの製造に用いられているスクリーン印刷法がある。スクリーン印刷法は、50μm〜100μm以上のパターンを形成する場合に有効であり、高価な露光装置が不要なので、フォトリソグラフィ法を用いる場合に比べて、装置に対するコストを低くすることができる。しかしながら、スクリーン印刷法は、スクリーン版の精度および印刷精度等が低く、微細パターンを形成する用途には用いることができない。
近年、フォトリソグラフィ技術と同程度またはそれ以下の微細なパターンの形成が可能な他のパターン形成方法の研究・開発が進んでいる。
例えば、特許文献1には、精度の良好なモールド(転写版)を用いて微細パターンを転写するパターン形成方法が開示されている。この方法では、基板上に樹脂フィルムを貼り付け、この樹脂フィルムの表面に、微細パターンを形成したモールドを押し付け、樹脂フィルムに凹凸形状を形成する。その後、この樹脂フィルムを通して基板をエッチング後、樹脂フィルムを除去することで基板に凹凸パターンを形成している。
また、特許文献2には、円周面に微細パターンが形成された円筒形状のモールドを回転させながら基板に押し付け、基板を平行移動させることでパターン転写を行うパターン形成方法が開示されている。この方法を用いることで、モールドを基板に押し付ける全圧力を小さくすることができるので装置を小型できる。特に大型基板に転写する場合には平板形状のモールドを用いる装置に比べて、小型化できる利点が大きい。
さらに、特許文献3には、基板上に液体状の光硬化性樹脂を塗布し、石英などの光透過性材料からなる微細パターンが形成されたモールドを基板上に押し付けながら光を照射することによって光硬化性樹脂を硬化させて、微細なパターンを形成する方法が開示されている。この方法を用いることで、モールドを基板上に押し付ける圧力を低減することができるので、高い圧力を加えることで生じるモールドと基板との間の位置精度の低下を防止することができる。
特開2001−223185号公報 特開2001−198979号公報 特開2000−194142号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている方法は、モールドを押し付ける圧力が、例えば100kgf/cm2と非常に大きいので、大型基板にパターンを形成するためには非常に大きな力が必要になり、大型基板に適用することは非常に困難である。
また、特許文献2に記載されている方法では、円筒形状のモールドを用いることで基板とモールドとの接触面積を小さくすることができるので、接触部分の押し付け圧力が同じでも押し付けの全圧力を小さくすることができる。したがって、大型基板に容易に適用できる。しかしながら、モールドを回転するともに、基板を平行移動させながら、パターン転写するので、基板とモールドとの間で滑りが発生するなどして、良好な寸法精度を得ることが難しい。
また、特許文献3に記載されている方法を用いると、光硬化性樹脂を用いることで押し付け圧力を低減でき、良好な寸法精度を得ることが可能となる。しかしながら、光硬化性樹脂を硬化させるには、モールドを通して材料に光を照射しながら押し付ける機構が必要となる。このため実用上は透光性のモールドの外周部に押し付け圧力を加えながら、モールドの内側に光を照射する機構となるため、モールドが大きくなると押し付け圧力が全面に均一に加えることができないので、均一な転写ができなくなるため、大型基板への転写が難しいという問題がある。また、大面積のモールドを基板に押し当てる際に、空気を噛み込みやすく、その結果、パターンにボイドが形成されることがある。
本発明の目的は、光硬化性樹脂を用いて、大面積のパターンを高い寸法精度で形成することが可能なパターン形成方法およびそのような方法を実行するために好適に用いられるパターン形成装置を提供することを目的とする。
本発明によるパターン形成方法は、基板上に光硬化性樹脂を用いてパターンを形成する方法であって、(a)所定のパターンで配置された凹部が形成された第1主面を有するモールドを用意する工程と、(b)前記基板の第1表面と前記モールドの第1主面の少なくとも一方に光硬化性樹脂の薄膜を形成する工程と、(c)前記工程(b)の後で、大気圧よりも低い圧力雰囲気下で前記基板の前記第1表面に前記モールドの前記第1主面を密着させる工程と、(d)前記基板の前記第1表面に前記モールドの前記第1主面を密着させた状態で、前記基板および前記モールドを加圧雰囲気下で保持する工程と、(e)前記工程(d)の後で、前記薄膜に光を照射し、前記光硬化性樹脂を硬化する工程と、(f)前記モールドと前記基板とを分離する工程とを包含することを特徴とする。
ある実施形態において、前記モールドは透光性を有し、前記工程(e)における光照射は前記モールド側から行われる。
ある実施形態において、前記基板は透光性を有し、前記工程(e)における光照射は前記基板側からか、前記基板側と前記モールド側の両方から行われる。
ある実施形態において、前記モールドは前記第1主面の外周に配置されたシール部材を有し、前記工程(c)の後には、前記第1基板と前記モールドとの間隙に大気圧よりも低い圧力状態が形成されている。
ある実施形態において、前記モールドと前記基板とを受容する空隙を形成する一対の支持部材であって、少なくとも前記空隙に対応する部分は透光性を有し、且つ、前記空隙の外周にシール部材を有する支持部材を用意する工程を含み、前記工程(c)は前記空隙内で実行され、且つ、前記工程(c)の後には、前記空隙内に大気圧よりも低い圧力状態が形成されている。
ある実施形態において、前記工程(f)は、前記基板と前記モールドとの間隙に流体を吹き付ける工程を包含する。
本発明のパターン形成装置は、上記のいずれかの方法における前記工程(c)から(f)を実行するために用いられる装置であって、複数の処理室と、前記基板および前記モールドを受容し、前記複数の処理室の間を移動させる搬送装置とを有し、前記複数の処理室は、減圧密閉室と、加圧室と、分離室とを含み、前記減圧密閉室で前記工程(c)を行い、前記加圧室で前記工程(d)を行い、前記分離室で前記工程(f)を行い、前記工程(e)を前記加圧室内および/または前記加圧室から前記分離室に至る経路中で実行することを特徴とする。
ある実施形態において、前記複数の処理室は、前記加圧室と前記分離室との間に設けられた光照射室をさらに有し、前記工程(e)を前記光照射室で実行する。
ある実施形態において、前記加圧室は、前記工程(c)を経た前記基板を順じ受け入れ、複数の基板のそれぞれを所定の時間ずつ所定の圧力下で保持する。
ある実施形態において、前記減圧密閉室と前記加圧室との間、および/または前記光照射室と前記分離室との間に圧力調整室をさらに有する。
ある実施形態において、モールド移送室をさらに有し、前記搬送装置は、前記分離室で前記工程(f)が実行された後の前記モールドを、前記モールド処理室を経由して再び前記減圧密閉室へ搬送する。
本発明のパターン形成方法においては、大気圧よりも低い圧力下で密着工程が実行されるので、空気の噛み込みが抑制される。また、光硬化性樹脂に不純物として含まれる揮発成分(低分子成分)も除去される。なお、揮発成分はボイドの原因になったり、硬化物の物性を低下させるなどの悪影響を及ぼすので除去することが好ましい。
さらに、互いに密着された基板とモールドは加圧雰囲気(ガス圧)によって押圧されるので、全面に均一に圧力を加えることができる。したがって、例えば1000mm□を超えるような大面積の基板に対してモールドを全面に均一に押し付けることができる。また、パターンずれの発生が抑制され、高い寸法精度でパターンを形成することができる。
本発明のパターン形成装置を用いると、上記のパターン形成方法を効率良く実行できる。さらに、上記のパターン形成方法をインラインで実行することが可能となる。
以下、図面を参照しながら、本発明によるパターン形成方法およびパターン形成装置の実施形態を説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではい。
図1は、本発明の実施形態のパターン形成装置10を模式的に示す図である。
図1に示したようにパターン形成装置10は、モールドと基板(被加工材)とを密着させる減圧密閉室12と、圧力調整室13、加圧室14、光照射室15、圧力調整室16、及び密着しているモールドと基板(「合わせ基板」ということがある。)を分離する分離室17、モールド移送室18を有している。さらに、パターン形成装置10は、モールドおよび基板を、複数の処理室(減圧密閉室12と、圧力調整室13、加圧室14、光照射室15、圧力調整室16、分離室17、モールド移送室18)の間を移動させるための搬送装置を有している。搬送装置は例えばベルトコンベアである。このように、パターン形成装置10は、各処理室が連続して接続されたインライン構成を有しており、更に、モールドを順次使い回しできるように、モールド移送室18を備えている。以下では、基板として、透光性絶縁性基板であるガラス基板を用い、光硬化性樹脂として紫外線硬化樹脂を用いる例を説明する。
まず、ガラス基板11の主面上に紫外線硬化樹脂を均一に塗布する。紫外線硬化樹脂の塗布は、例えば、スピンコート法やスリットコート法を用いて実行される。
紫外線硬化樹脂が均一に塗布されたガラス基板11は、搬送装置に受容され、減圧密閉室12に導入される。一方、モールドはモールド移送室18から減圧密閉室12に導入される。減圧密閉室12内を大気圧よりも低い圧力雰囲気(例えば数Torr以下程度)にした状態でガラス基板12にモールドを押し付け密着させる。大気圧よりも低い圧力下で密着工程が実行されるので、空気の噛み込みが抑制される。また、光硬化性樹脂に不純物として含まれる揮発成分(低分子成分)も除去される。
基板11とモールド21とを密着させる際のアライメントは公知の方法で実行することができる。例えば、基板11のコーナ付近とモールド21の対応する所定の位置にアライメントマークを設けて光学的に位置合わせを行ってもよいし、互いに勘合するパターンをあらかじめ形成しておき機械的にアライメントしてもよい。また、基板11に対する最初のパターン形成の際には、基板11とモールド21の外形を基準にアライメントし、この第1回目のパターン形成の際に、アライメントマークを形成してもよい。
なお、このようにして得られたモールドが密着されたガラス基板12を合わせ基板19と称することにする。モールドとしては、例えば、表面に凹凸パターンを形成した透光性材料である石英基板を用いることができる。ここでは、紫外線を十分に透過することができ、微細な凹凸パターン(例えば10μm以下)を形成できる材料を選択すれば良い。
合わせ基板19を圧力調整室13に移送する。圧力調整室13内では、減圧雰囲気から加圧雰囲気(15kgf/cm2)に圧力調整された後、加圧雰囲気に保たれる。圧力調整室13を経た合わせ基板19は、加圧室14に導入される。加圧室14内も加圧雰囲気(15kgf/cm2)に保たれており、一定時間の間、合わせ基板19を加圧室14内に存在させることによって、全面に均一圧力でモールドがガラス基板11に押し付けられる。互いに密着された基板とモールドはガス圧によって押圧されるので、全面に均一に圧力を加えることができ、例えば1000mm□を超えるような大面積の基板に対してモールドを全面に均一に押し付けることができる。また、パターンずれの発生が抑制される。なお、圧力調整室13を省略することもできるが、加圧室14の圧力変動の抑制および/または圧力調整の時間短縮のためには、圧力調整室13を設けることが好ましい。
次に合わせ基板19を光照射室15に移送する。光照射室15では、合わせ基板19を加圧した状態(例えば、15kgf/cm2)で、モールド側から基板11の全面に紫外線照射を行い、紫外線硬化樹脂を硬化させる。照射時間は、例えば約10秒である。モールドと基板11との間に紫外線硬化樹脂を密閉すると、たとえ雰囲気中に酸素が含まれていても、紫外線硬化樹脂の硬化反応(典型的にはラジカル重合)が阻害されることが無く、例えば高圧水銀灯の365nmの紫外線で、1J/cm2程度の照射量で十分に硬化することができる。もちろん、必要に応じて、光照射室15内を例えば窒素ガス雰囲気としてもよい。ここでは、光照射室15を加圧室14と別に設けたが、同一の処理室内で加圧および光照射を行うように構成してもよい。例えば、加圧室14内部の基板昇降機部32の最上部近傍に紫外線ランプを設置してもよい。
次に、圧力調整室16に合わせ基板19を移送する。圧力調整室16内は、合わせ基板19が導入される前に加圧された状態になっており、合わせ基板19を室内に導入した後、減圧して大気圧状態にする。その後、分離室17に合わせ基板19を移送する。分離室17では、合わせ基板19のモールドとガラス基板とを互いに分離する。例えば、モールドとガラス基板の外側面をそれぞれ真空チャックで吸着した状態で、引き離すことでモールドとガラス基板が分離される。なお、圧力調整室16も省略することができる。
主面に凹凸パターンが形成されたガラス基板は、搬送装置によって、パターン形成装置10の外部に搬出され、モールドは、モールド移送室18に移送される。モールドは、その後、減圧密閉室12に移送され、次のパターン形成プロセスで再度利用される。なお、ここでは図示していないが、モールド移送室18内でモールドは必要に応じて洗浄できるように構成してもよい。モールドの洗浄は、例えば、酸素を用いたアッシングや紫外線洗浄、超音波洗浄、あるいは有機溶剤やイオン水洗浄などの方法で実行され得る。
次に、図2(a)および(b)を参照しながら、減圧密閉室12の具体的な構成例を説明する。
紫外線硬化樹脂を塗布したガラス基板11は、導入口26から減圧密閉室12内に導入され、位置合わせステージ25の上に配置される。モールド21には、外周部にシール部材(パッキン)22が配置されており、モールド密着機構として働く。すなわち、このパッキン22によって、モールド21と基板11とを減圧雰囲気下で密着させた後に、基板11とモールド21との間隙に大気圧よりも低い圧力状態が形成・維持される。パッキン22を設けることによって、基板11とモールド21との間隙を減圧状態に保つことができるので、搬送中の位置ずれの発生を防止することもできる。
図2(a)に示すように、モールド21は例えば静電チャック23によって保持される。静電チャック23はモールド昇降機構24に接続されている。モールド21を基板11に押し付ける前に、例えば真空ポンプを用いて減圧密閉室12内部を減圧状態に保持しておき、図2(b)に示すように、モールド昇降機構24を用いてモールド21をガラス基板11に押し付ける。押し付けた状態で減圧密閉室12内部の圧力を大気圧に戻し、静電チャックのチャック機能を解除して、静電チャックを上昇させることで、モールド21とガラス基板11が密着した合わせ基板19が構成される。この後、搬出口27を開き、合わせ基板19を次の圧力調整室13に移送する。
次に、図3を参照しながら、加圧室14の具体的な構成例を説明する。
加圧室14内部は、例えば、コンプレッサー(不図示)を用いて、窒素雰囲気で15kgf/cm2に保たれている。搬入口36を開いて合わせ基板19を導入し、搬送機構31の上に配置する。
モールドのパターンを紫外線硬化樹脂に転写するには、一定時間(例えば5分間)押し付けた状態を保持する必要があるため、装置全体のスループットを高めるには、加圧室14内に複数の合わせ基板19を保持して加圧処理できるようにすることが好ましい。ここでは、基板昇降機部32に5枚保持できる構成を例示している。具体的には、搬送機構31の上に配置された合わせ基板19は、搬送機構31を用いて水平方向に合わせ基板19を移動させ、基板昇降機部32の最下部に導入される。基板昇降機部32に配置された合わせ基板19は順次上部に上昇し、静水圧状態で全面均一に加圧されている。
最上部に到達した合わせ基板19は、搬出口37から、次の光照射室15に移送される。合わせ基板19を加圧室14内に存在させる時間は、基板昇降機部32の上昇速度で決められる。
次に、図4を参照しながら、光照射室15の具体的な構成例を説明する。
光照射室15内部には、紫外線照射ランプ(例えば高圧水銀灯)43と搬送機構41と保持台42が配置されている。搬入口46を開いて、搬送機構41を水平方向に前後させて加圧室14から合わせ基板19を搬送して、保持台42の上に配置する。
この状態で、紫外線照射ランプ43を点灯させ、モールド21の上面を通してガラス基板11全面に照射し、ガラス基板11上部の紫外線硬化樹脂を硬化させ、凹凸パターンを固定化することでパターン転写を行う。透光性材料を用いてモールド21を構成することによって、光照射をモールド側から実行できる。従って、例えば表示装置用のTFT基板のように遮光性材料で形成された構成要素を有する基板上にも、所望の形状のパターンを形成することができる。
紫外線硬化樹脂を硬化した後、合わせ基板19は、搬出口47から、搬送機構41によって、次の圧力調整室16に移送される。
分離室17は、室内が大気圧になっており、合わせ基板19のモールド21とガラス基板11とを分離する機構を有している。分離するための機構は、例えば以下のように構成される。
合わせ基板19のモールド21とガラス基板11の外側面をそれぞれ例えば真空チャックで吸着することでそれぞれを固定する。ここで、ガラス基板の吸着は、外周部のみを吸着することが好ましい。この状態で、モールド21とガラス基板11が密着している界面に、流体(例えば圧縮空気などの気体や液体)を吹きこみながら、モールド21とガラス基板11を引き離すように力を加えることによって、ガラス基板の外周部から徐々に引き離す力が加わるため、モールドとガラス基板を良好な状態で分離できる。従って、大面積の基板であってもパターンにダメージを与えることなくモールドと分離することがきる。
以上のように本実施の形態のパターン形成装置10によれば、光硬化樹脂を用いたパターン形成を効率よく、全面に均一性よく行うことができ、大型基板に対しても有効に行うことができる。
上記の例では、モールド密着機構をモールド21に配置したが、これに限られない。例えば、図5(a)〜(c)に示す構成を採用することができる。
図5に示すモールド密着機構は、モールド21と基板11とを受容する空隙を形成する一対の支持部材(下部密着治具51および上部密着治具53)を有し、かつ、空隙の外周にシール部材(パッキン52および54)を有する。もちろん、上部密着治具53の合わせ基板19を受容する領域(紫外線を照射する領域)は透光性を有する材料で形成するが、その他の領域は、例えばアルミなので金属で形成する。
基板11を下部密着治具51に装着し、モールド21を上部密着治具53に装着した状態で、減圧密閉室12内で、上述と同様にモールド21と基板11とを密着させることによって、下部密着治具51と上部密着治具53との間に減圧状態を形成・維持することができる。この後の工程は、合わせ基板19を下部密着治具51と上部密着治具53との間に保持したままで実行される。合わせ基板19は、例えば金属で形成された治具51および53で保護された状態で搬送されるので、一連の工程で、基板11への傷発生等を防止することができ、生産性を改善することができる。
上記のパターン形成装置10を用いて、例えば、大型の液晶表示装置用のTFT基板を作製することができる。例えば、ガラス基板11として700mm×900mmの基板を用いて、例えば線幅が10μmの配線(例えばTa配線)を作るためのエッチングレジスト層を形成することができる。紫外線硬化樹脂としては、例えばウレタンアクリレート(粘度72cps)を好適に用いることができる。このウレタンアクリレートは、成膜性に優れ、厚さ4μm程度の膜をスリットコータを用いて均一に形成でき、かつ、365nmの紫外線で1J/cm2程度の照射量で十分に硬化することができる。配線を形成した後の紫外線硬化樹脂の除去は、酸素を用いたアッシングにより行うことができる。この後、必要に応じて、イオン水洗浄などを行っても良い。
上記の例では、光照射をモールド側から行ったが、これに限られない。例えば、透光性基板を用いて基板側から光照射を行っても良いし、モールド側と基板側の両方から光照射を行っても良い。また、上記の例では光硬化性樹脂の塗布を基板に行ったが、これに限られない。例えば、モールドに塗布しても良いし、モールドと基板の両方に塗布しても良い。さらに、光硬化性樹脂の薄膜の形成は、塗布方法に限らない。例えば、光硬化性樹脂からなる薄膜シートをラミネーターを用いて貼り合せて形成しても良い。薄膜シートを用いることで薄膜形成工程を短縮することができ、生産性を向上させることができる。またラミネーターを用いた薄膜形成工程は工程が短いため、パターン形成装置に組み込むことが容易であり、薄膜形成工程も含んだパターン形成装置を構成することができるので、別々の装置に比べて装置のフットプリント生産性を高めることができる。
本発明によれば、光硬化樹脂を用いたパターン形成を効率よく、全面に均一性よく行うことができ、大型基板に対しても有効に行うことができる。また、パターン形成装置をインライン構成にすることでスループットを向上させることができる。
本発明の実施形態のパターン形成装置10を模式的に示す図である。 (a)および(b)は、パターン形成装置10の減圧密閉室12の構成例を示す模式図である。 パターン形成装置10の加圧室14の構成例を示す模式図である。 パターン形成装置10の光照射室15の構成例を示す模式図である。 (a),(b)および(c)は、パターン形成装置10に好適に用いることができるモールド密着機構の構成例を示す模式図である。
符号の説明
10 パターン形成装置
11 基板
12 減圧密閉室
13 圧力調整室
14、16 加圧室
15 光照射室
17 分離室
18 モールド移送室
21 モールド

Claims (11)

  1. 基板上に光硬化性樹脂を用いてパターンを形成する方法であって、
    (a)所定のパターンで配置された凹部が形成された第1主面を有するモールドを用意する工程と、
    (b)前記基板の第1表面と前記モールドの第1主面の少なくとも一方に光硬化性樹脂の薄膜を形成する工程と、
    (c)前記工程(b)の後で、大気圧よりも低い圧力ガスにより減圧雰囲気に保たれている減圧密閉室内で前記基板の前記第1表面に前記モールドの前記第1主面を密着させる工程と、
    (d)前記基板の前記第1表面に前記モールドの前記第1主面を密着させた状態で、前記基板および前記モールドを加圧ガスにより加圧雰囲気に保たれている加圧室内で保持する工程と、
    (e)前記工程(d)の後で、前記薄膜に光を照射し、前記光硬化性樹脂を硬化する工程と、
    (f)前記モールドと前記基板とを分離する工程と、
    を包含する、パターン形成方法。
  2. 前記モールドは透光性を有し、前記工程(e)における光照射は前記モールド側から行われる、請求項1に記載のパターン形成方法。
  3. 前記基板は透光性を有し、前記工程(e)における光照射は前記基板側からもしくは、前記基板側と前記モールド側の両方から行われる、請求項1に記載のパターン形成方法。
  4. 前記モールドは前記第1主面の外周に配置されたシール部材を有し、前記工程(c)の後には、前記第1基板と前記モールドとの間隙に大気圧よりも低い圧力状態が形成されている、請求項1から3のいずれかに記載のパターン形成方法。
  5. 前記モールドと前記基板とを受容する空隙を形成する一対の支持部材であって、少なくとも前記空隙に対応する部分は透光性を有し、且つ、前記空隙の外周にシール部材を有する支持部材を用意する工程を含み、
    前記工程(c)は前記空隙内で実行され、且つ、前記工程(c)の後には、前記空隙内に大気圧よりも低い圧力状態が形成されている、請求項1から3のいずれかに記載のパターン形成方法。
  6. 前記工程(f)は、前記基板と前記モールドとの間隙に流体を吹き付ける工程を包含する、請求項1から5のいずれかに記載のパターン形成方法。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の方法における前記工程(c)から(f)を実行するために用いられる装置であって、
    複数の処理室と、前記基板および前記モールドを受容し、前記複数の処理室の間を移動させる搬送装置とを有し、
    前記複数の処理室は、前記工程(c)を行う前記減圧密閉室と、前記工程(d)を行う前記加圧室と、分離室とを含み、前記分離室で前記工程(f)を行い、前記工程(e)を前記加圧室内および/または前記加圧室から前記分離室に至る経路中で実行する、パターン形成装置。
  8. 前記複数の処理室は、前記加圧室と前記分離室との間に設けられた光照射室をさらに有し、前記工程(e)を前記光照射室で実行する、請求項7に記載のパターン形成装置。
  9. 前記加圧室は、前記工程(c)を経た前記基板を順次受け入れ、複数の基板のそれぞれを所定の時間ずつ所定の圧力下で保持する、請求項7または8に記載のパターン形成装置。
  10. 前記減圧密閉室と前記加圧室との間、および/または前記光照射室と前記分離室との間に圧力調整室をさらに有する、請求項8または9に記載のパターン形成装置。
  11. モールド移送室をさらに有し、前記搬送装置は、前記分離室で前記工程(f)が実行された後の前記モールドを、前記モールド移送室を経由して再び前記減圧密閉室へ搬送する、請求項7から10のいずれかに記載のパターン形成装置。
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