JP2001302732A - 硬化性含フッ素共重合体ならびにその製造方法及び組成物 - Google Patents
硬化性含フッ素共重合体ならびにその製造方法及び組成物Info
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Abstract
侯性等)を有し、かてて加えて長期にわたる撥水撥油性
や離型性、剥離性、保存安定性に優れる新規な含フッ素
共重合体とその製造方法を提供すること。 【解決手段】本発明の含フッ素共重合体は、その一態様
において必須成分として、フルオロオレンフィンが15
〜85モル%、炭素数4〜12のアルキル基を有するパ
ーフルオロアルキル基含有単量体が0.1〜30モル
%、水酸基含有不飽和単量体が1〜50モル%含まれる
ことを特徴とし、またさらなる態様において、それらに
加えてシクロヘキシル基含有アルキルアクリレート系単
量体が0.5〜20モル%含まれていることを特徴とす
る。重合反応用溶媒として、酢酸エチル、酢酸ブチル、
キシレン、トルエン、n−ブタノール、t−ブタノー
ル、メチルエチルケトンの内から選択された1種以上を
使用して、上記成分を溶液重合法で共重合させることを
特徴とする上記含フッ素共重合体の製造方法。
Description
性、剥離性、保存安定性に優れ、フッ素樹脂の特徴であ
る耐薬品性、耐侯性等の優れた性質を兼備した新規な含
フッ素共重合体、ならびにそれを主成分とする含フッ素
共重合体組成物、フッ素樹脂塗料及びワニスに関する。
にヒドロキシルアルキルビニルエーテルと、フルオロオ
レフィン、または必要に応じてアルキルビニルエーテ
ル、アルキルビニルエステル等を共重合させて得られ
る。かかる含フッ素共重合体をベースとする塗料は、一
般的な有機溶剤への溶解性を得るために、炭化水素モノ
マーを50%以上含んでいる。そのためフッ素樹脂中の
フッ素含有量が低下し、含フッ素樹脂に求められる撥水
性、耐汚染性等の塗膜特性が充分に得られない。一方、
撥水撥油剤としてパーフルオロアルキル基を有する含フ
ッ素単量体と、シリル基を含有する単量体との共重合体
が同用途のために検討されているが、その共重合体の主
骨格にフッ素原子を有していないために充分な耐侯性が
達成されていない。
ーンオイル等の有機珪素化合物を混合することにより、
撥水撥油性、離型性、剥離性を向上させることが提案さ
れているが、長期にわたり撥水撥油性を維持することは
難しく、さらに用途によっては、シリコーンオイルが塗
膜表面よりブリードアウトしてしまうため、シリコーン
オイルの使用ができないものもある。
のような従来技術の問題点を解決する含フッ素共重合体
を提供すること、つまりフッ素樹脂塗膜の優れた特徴
(耐薬品性、耐侯性等)を有し、長期にわたる撥水撥油
性や離型性、剥離性、保存安定性に優れる新規な含フッ
素共重合体とその製造方法を提供し、さらにそのような
含フッ素共重合体を主成分として使用するフッ素樹脂塗
料、ワニス等を提供する。
うな問題点を解決し、本発明の目的を達成すべく鋭意研
究、検討を重ねた結果、フルオロオレフィンと、炭素数
1〜12のアルキル基を有するパーフルオロアルキル基
含有単量体と、水酸基含有不飽和単量体との共重合体
が、長期にわたる撥水撥油性、離型性、剥離性に優れる
ことを見出した。またそのような共重合体に対して共重
合のための一成分としてシクロヘキシル基含有アクリレ
ート系単量体をさらに加えることにより、保存安定性が
増すことも見出した。本発明は、これらの発見事実を基
礎として考案され、完成された。
ルオロオレフィンを15〜85モル%;炭素数4〜12
のアルキル基を有するパーフルオロアルキル基含有単量
体を0.1〜30モル%;水酸基含有不飽和単量体を1
〜50モル%;含むことを特徴とした長期にわたる撥水
撥油性、離型性、剥離性、耐薬品性、耐侯性に優れた含
フッ素共重合体に関するものである。
ロオレフィンを15〜85モル%;炭素数4〜12のア
ルキル基を有するパーフルオロアルキル基含有単量体を
0.1〜30モル%;水酸基含有不飽和単量体を1〜5
0モル%;シクロヘキシル基含有アルキルアクリレート
系単量体を0.5〜20モル%;含むことを特徴とした
長期にわたる撥水撥油性、離型性、保存安定性、耐薬品
性、耐侯性に優れた含フッ素共重合体に関するものであ
る。
3成分または4成分に加えて、アルキルビニルエーテ
ル、アルキルアリルエーテル、メタクリル酸エステル、
アクリル酸エステル及び不飽和カルボン酸の内から選択
された1種以上の重合体単位を、さらに残部として含み
構成されることを特徴とする含フッ素共重合体に関する
ものである。
てのフルオロオレフィンとしては、分子中に1つ以上の
フッ素原子を有するオレフィンであって、例えばフッ化
ビニリデン、テトラフルオロエチレン、クロロトリフル
オロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン等が好適であ
る。これらのフルオロオレフィンは、それぞれ単独で用
いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
としての、炭素原子数4〜12のアルキル基を有するパ
ーフルオロアルキル基含有単量体の具体例としては: CH2=CHCOOCH2CH2(CF2)4F CH2=CHCOOCH2CH2(CF2)6F CH2=CHCOOCH2CH2(CF2)8F CH2=CHCOOCH2CH2(CF2)10F CH2=CHCOOCH2CH2(CF2)12F CH2=C(CH3)COOCH2CH2(CF2)4F CH2=C(CH3)COOCH2CH2(CF2)6F CH2=C(CH3)COOCH2CH2(CF2)8F CH2=C(CH3)COOCH2CH2(CF2)10F CH2=C(CH3)COOCH2CH2(CF2)12F CH2=CH(CF2)6F CH2=CH(CF2)8F CH2=CH(CF2)10F CH2=CH(CF2)12F 等が挙げられる。特に、CH2=CHCOOCH2CH2
(CF2)8F(2−パーフルオロオクチルエチルアクリ
レート)、CH2=C(CH3)COOCH2CH2(CF
2)8F(2−パーフルオロオクチルエチルメタクリレー
ト)が好ましい。これらのパーフルオロアルキル基含有
単量体は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上組
み合わせてもよい。
としての水酸基含有不飽和単量体の具体例としては、ヒ
ドロキシメチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニ
ルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル、ヒド
ロキシブチルビニルエーテル、エチレングリコールモノ
アリルエーテル、4−ヒドロキシシクロヘキシルビニル
エーテル、3−アリルオキシ−1,2−プロパンジオー
ル、グリセロールα−モノアリルエーテル、アクリル酸
2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシブチ
ル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸
2−ヒドロキシプロピル等が好適である。これらの水酸
基含有不飽和単量体は、それぞれ単独で用いてもよい
し、2種以上を組み合わせてもよい。
としてのシクロアルキル基含有アルキルアクリレート系
単量体の具体例としては、メタクリル酸シクロヘキシ
ル、アクリル酸シクロヘキシル等が挙げられるが、特に
メタクリル酸シクロヘキシルが好ましい。
てのアルキルビニルエーテルの具体例としては、エチル
ビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−プ
ロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イ
ソプロピルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエー
テル、オクタデシルビニルエーテル、グリシジルビニル
エーテル、グリシジルオキシメチルビニルエーテル、グ
リシジルオキシエチルビニルエーテル、グリシジルオキ
シブチルビニルエーテル、グリシジルオキシペンチルビ
ニルエーテル、グリシジルオキシシクロヘキシルビニル
エーテル等が挙げられる。
としてのアルキルアリルエーテルの具体例としては、エ
チルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、シクロヘ
キシルアリルエーテル、イソブチルアリルエーテル、n
−プロピルアリルエーテル、アリルグリシジルエーテル
等が挙げられる。
としてのアクリル酸エステルの具体例としては、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸t−ブチル等が挙げられる。
としてのメタクリル酸エステルの具体例としては、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n
−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸グリ
シジル等が挙げられる。
としての不飽和カルボン酸の具体例としては、アクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、3−ブテ
ン酸、4−ペンテン酸、イタコン酸、2−ヘキセン酸、
3−ヘキセン酸、5−ヘキセン酸等が挙げられる。
る撥水撥油性、離型性、剥離性、耐薬品性、耐候性に優
れた塗膜を形成することができるが、さらにこれらの重
合単位に加えて、使用目的などに応じて20モル%を超
えない範囲で他の共重合可能な単量体単位を含むことも
できる。このような共重合可能な単量体として、例え
ば、エチレン、プロピレン等のオレフィン類;塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン等のハロオレフィン類;酢酸ビニ
ル、n−酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル等のアルカンカルボン酸とビニルアルコールとのエ
ステル類;が挙げられる。
において必須成分として、フルオロオレンフィンが15
〜85モル%、炭素数4〜12のアルキル基を有するパ
ーフルオロアルキル基含有単量体が0.1〜30モル
%、水酸基含有不飽和単量体が1〜50モル%含まれる
ことを特徴とし、またさらなる態様において、それらに
加えてシクロヘキシル基含有アルキルアクリレート系単
量体が0.5〜20モル%含まれていることを特徴とす
る。
単位フルオロオレフィンが15モル%より少ない場合に
は、塗料ベースとして使用したときに、十分な耐汚染性
が得られず好ましくない。またそれが85モル%より多
い場合には、各種溶剤に対する溶解性が低下し好ましく
ない。より好ましくは、30〜80モル%である。
るパーフルオロアルキル基含有単量体の割合が、0.1
モル%より少ない場合には、長期における十分な撥水撥
油性が得られず好ましくない。また30モル%より多い
場合には、十分な耐薬品性、耐候性が得られず好ましく
ない。より好ましくは、0.5〜20モル%である。
ル%より少ない場合には、硬化塗膜の十分な耐薬品性が
得られず好ましくない。それが50モル%より多い場合
には、樹脂中のフッ素含量が低下し、十分な耐候性が得
られず好ましくない。より好ましくは5〜40モル%で
ある。
リレート系単量体が0.5モル%より少ない場合には、
良好な保存安定性が得られず好ましくない。またそれが
20モル%より多い場合には、共重合が困難となり好ま
しくない。より好ましくは、1〜15モル%である。
単量体混合物を重合開始剤をもちいて共重合させること
により製造することができる。
や所望に応じて使用される溶媒の種類に依存して、油溶
性のものあるいは水溶性のものを適宜に選択、採用す
る。
ルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシア
セテート等のパーオキシエステル型過酸化物;ジイソプ
ロピルパーオキシジカーボネート、ジノルマルプロピル
パーオキシジカーボネート等のジアルキルパーオキシジ
カーボネート;ベンゾイルパーオキサイド、アゾビスイ
ソブチロニトリル等が用いられる。
リウム等の過硫酸塩、過酸化水素、あるいはこれらと亜
硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム等の還元剤と
の組み合わせからなるレドックス開始剤、さらにはこれ
らに少量の鉄、第一鉄塩、硝酸銀等を共存させた無機系
開始剤やコハク酸パーオキサイド、ジグルタル酸パーオ
キサイド等の二塩基酸塩の有機系開始剤等が用いられ
る。
類、共重合反応条件等に応じて適宜に選定されるが、通
常は使用する単量体全量に対して、0.005〜5重量
%、好ましくは0.1〜2重量%の範囲で選ばれる。
例えば、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重
合法等を用いることができるが、メチルエチルケトン等
のケトン類、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、キシレン
等の芳香族炭化水素類、t−ブタノール等のアルコール
類、フッ素原子を1個以上有する飽和ハロゲン化炭化水
素類等を溶媒とする溶液重合法が好ましい。
より得るための特に好ましい溶媒としては、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、キシレン、トルエン、n−ブタノー
ル、t−ブタノール、メチルエチルケトンが挙げられ
る。
常分散安定剤として懸濁剤や乳化剤を用い、かつ塩基性
緩衝剤を添加して、重合中の反応液のpH値を4以上、
好ましくは6以上にすることが望ましい。それぞれの共
重合反応における反応温度は、通常−30℃〜150℃
の範囲内で重合開始剤や重合媒体の種類に応じて、適宜
選ばれる。例えば、溶媒中で共重合を行う場合には、通
常0℃〜100℃、好ましくは10℃〜90℃の範囲で
選ばれる。また反応圧力については、特に制限はない
が、通常0.1〜100kg/cm2、好ましくは1.
0〜50kg/cm2の範囲で選ばれる。さらに該共重
合反応は、適当な連鎖移動剤を添加して行うことができ
る。
して水酸基を有するので、多価イソシアネート類を用い
て常温で硬化させることができる。この目的のための多
価イソシアネート類としては、例えば、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの
無黄変性ジイソシアネートやその付加物、イソシアヌレ
ート類を有する多価イソシアネートが好ましく挙げられ
るが、これらの中でイソシアヌレート類を有する多価イ
ソシアネートが特に有効である。イソシアネート類を用
いて常温硬化を行わせる場合には、ジブチル錫ジラウレ
ート等の公知触媒の添加によって硬化を促進させること
もできる。
剤、多塩基酸硬化剤などを用いて加熱硬化させることも
できる。そのようなメラミン硬化剤としては、例えば、
ブチル化メラミン、メチル化メラミン、エポキシ変性メ
ラミン等が挙げられ、用途に応じて各種変性度のものが
適宜用いられ、また自己縮合度も適宜選ぶことができ
る。尿素樹脂硬化剤としては、例えば、メチル化尿素樹
脂やブチル化尿素樹脂等が挙げられ、多塩基酸硬化剤と
しては、例えば、長鎖脂肪族ジカルボン酸、芳香族多価
カルボン酸類及びこれらの酸無水物等が挙げられる。
も硬化剤として好適に用いることができる。また、メラ
ミン硬化剤または尿素樹脂硬化剤の使用に際しては、酸
性触媒の添加によって硬化を促進させることもできる。
位としてエポキシ基を含有する場合、通常の硬化性エポ
キシ塗料に用いられている硬化剤、例えば、ジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレン
ペンタミン等のような脂肪族アミン類またはその変性
物、メタフェニレンジアミン、p−p’−ジアミノジフ
ェニルメタン、ジアミノフェニルスルフォン等のような
芳香族アミン類またはその変性物、無水フタル酸、無水
マレイン酸、無水シュウ酸、ヘキサヒドロフタル酸、ピ
メリン酸等の多価のカルボン酸またはそれらの無水物等
が挙げられる。
硬化性フッ素樹脂塗料を製造する場合には、種々の溶剤
が使用可能であり、例えば、キシレンやトルエン等の芳
香族炭化水素類、酢酸エチルや酢酸ブチル等の酢酸エス
テル類、メチルエチルケトンやメチルイソブチルケトン
等のケトン類、エチルセロソルブ等のグリコールエーテ
ル類、t−ブタノールやn−ブタノール等のアルコール
類、市販の各種シンナー類等が挙げられるが、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、キシレン、トルエン、t−ブタノー
ル、n−ブタノールが特に好ましい。また必要に応じて
アクリル樹脂、エポキシ樹脂を添加することも可能であ
り、これら他樹脂に対して含フッ素共重合体を5〜80
重量%、特に20〜60重量%含むように調節して使用
するのが好ましい。
塗料に金属酸化物微粉末を添加することにより、著しく
離型性や剥離性に優れた塗料組成物を得ることができ
る。使用する金属微粉末の平均粒子径は0.1〜10μ
mであることがより好ましい。平均粒子径が0.1μm
よりも小さい場合には、充分な離型性や剥離性が得られ
ず好ましくない。平均粒子径が10μmよりも大きい場
合には、塗料組成物中で凝集が起こり易くなり好ましく
ない。
素共重合体100重量部に対して1重量部より少ない場
合には、良好な離型性の改善が得られない。また100
重量部よりも多い場合には塗膜の耐久性が低下し好まし
くない。より好ましくは、含フッ素共重合体100重量
部に対して金属酸化物微粉末が5〜90重量部である。
末の具体例としては、酸化チタン、酸化アルミニウム、
酸化銅、酸化鉄、酸化珪素(シリカ)、酸化ジルコニウ
ム、酸化錫、酸化亜鉛等が挙げられるが、特に酸化珪素
が好ましい。
粉末としては、SYLYSIA 350、440、44
5、446[富士シリシア化学(株)製]、Nipsi
lE−150K、E−220、E−200A、K−30
0[日本シリカ工業(株)製]等が挙げられるが、これ
はそれぞれ単独でもちいてもよいし、2種以上を組み合
せてもよい。
は、ボールミル、ペイントシェイカー、サンドミル、三
本ロールミル、ニーダー等の通常の塗料化に用いられる
種々の機器を用いて行うことができる。この際、必要に
応じてアクリル樹脂、顔料、分散安定剤、粘度調節剤、
レべリング剤、紫外線吸収剤等を添加し得る。また、該
含フッ素共重合体溶液と金属酸化物微粉末の混合や、該
含フッ素共重合体溶液とシリカ微粉末の混合において
も、上記方法を用いることができる。
するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるも
のではない。
拌機付きオートクレーブ(耐圧100kg/cm2)
に、脱気したのち、フッ化ビニリデン(以下VDFと略
す)52g、テトラフルオロエチレン(以下TFEと略
す)81g、ヒドロキシブチルビニルエーテル(以下H
BVEと略す)47.0g、エチルビニルエーテル(以
下EVEと略す)28.2g、n−ブチルビニルエーテ
ル(以下BVEと略す)27.1g、CH2=C(C
H3)COOCH2CH2(CF2)8F7.0g、酢酸ブ
チル400g、及びt−ブチルパーオキシピバレート
1.2gを入れ、攪拌しながら内温を60℃に昇温し
た。
間後攪拌を停止し、反応を終了した。得られた共重合体
の収量は219g、共重合体収率は91%であった。無水
酢酸によるアセチル化法によって測定したこの共重合体
の水酸基価は104mgKOH/g樹脂、燃焼法によっ
て測定したフッ素含有量は38wt%、GPCで測定し
た数平均分子量は1.9×104であった。
チル溶液とした。また上記共重合体の硬化塗膜の塗膜特
性を次の方法で調べた。これらの結果を[表1]に示
す。 [基材との密着性]上記50%溶液に該共重合体の水酸
基/NCO基比が1/1となるようにコロネートHX
[日本ポリウレタン工業(株)製]を加え、JIS−G
3141鋼板上にアプリケーターにより塗布し、80℃
で24時間硬化した厚さ25μmの試験片を作成し、J
IS−K5400 6.15(ゴバン目セロテープ試
験)により測定した。 [鉛筆硬度]JIS−K5400 6.14(鉛筆引っ
かき試験)により試験した。 [耐酸性]10%HCl溶液による24時間スポットテ
スト後の塗膜外観を目視観察し、下記の評価をした。
ポットテスト後の塗膜外観を目視観察し、下記の評価を
した。
た。
攪拌機付きオートクレーブ(耐圧100kg/cm2)
に、脱気したのち、VDF96g、TFE84g、メタ
クリル酸シクロヘキシル(以下CHMAと略す)15.
1g、HBVE41.8g、BVE6.0g、CH2=
CHCOOCH2CH2(CF2)8F77.7g、酢酸ブ
チル400g、及びt−ブチルパーオキシピバレート
1.6gを入れ、攪拌しながら内温を60℃に昇温し
た。その後、攪拌しながら反応を続け、20時間後攪拌
を停止し、反応を終了した。得られた共重合体の収量は
298g、共重合体収率は93%であった。無水酢酸に
よるアセチル化法によって測定したこの共重合体の水酸
基価は68mgKOH/g樹脂、燃焼法によって測定し
たフッ素含有量は38wt%、GPCで測定した数平均
分子量は2.1×104であった。
チル溶液とした。また上記共重合体の硬化塗膜の塗膜特
性を実施例1と同様に調べた。これらの結果を[表1]
に示す。
攪拌機付きオートクレーブ(耐圧100kg/cm2)
に、脱気したのち、VDF50g、TFE78g、アク
リル酸メチル(以下MAと略す)9.4g、アクリル酸
(以下AAと略す)9.4g、HBVE45.2g、E
VE18.7g、CH2=C(CH3)COOCH2CH2
(CF2)8F41.9g、CH2=C(CH3)COOC
H2CH2(CF2)10F49.3g、t−ブタノール2
00g、n−ブタノール200g、及びt−ブチルパー
オキシピバレート1.5gを入れ、攪拌しながら内温を
60℃に昇温した。その後、攪拌しながら反応を続け、
20時間後攪拌を停止し、反応を終了した。得られた共
重合体の収量は277g、共重合体収率は92%であっ
た。得られた共重合体の水酸基価は79mgKOH/g
樹脂、酸価は26mgKOH/g樹脂、フッ素含有量は
30wt%、GPCで測定した数平均分子量は2.0×
104であった。
タノール/n−ブタノール溶液とした。また上記共重合
体の硬化塗膜の塗膜特性を実施例1と同様に調べた。こ
れらの結果を[表1]に示す。
用いて前記実施例の操作に準拠して共重合体を製造し、
その特性を同様に調べた。結果を[表1]に示す。
攪拌機付きオートクレーブ(耐圧100kg/cm2)
に、脱気したのち、VDF96g、TFE84g、HB
VE52.2g、EVE15.1g、酢酸エチル400
g、及びt−ブチルパーオキシピバレート1.2gを入
れ、攪拌しながら内温を60℃に昇温した。その後、攪
拌しながら反応を続け、20時間後攪拌を停止し、反応
を終了した。得られた共重合体の収量は230g、共重
合体収率は93%であった。得られた共重合体の水酸基
価は110mgKOH/g樹脂、フッ素含有量は49w
t%、GPCで測定した数平均分子量は1.9×104
であった。
チル溶液とした。また上記共重合体の硬化塗膜の塗膜特
性を実施例1と同様に調べた。結果を[表1]に示す。
酸エチル溶液に該共重合体に対して5%のTSF410
[東芝シリコーン(株)製]を加え、前記比較例と同様
に試験片を作成し、これらの特性を調べた。結果を[表
1]に示す。
攪拌機付きオートクレーブ(耐圧100kg/cm2)
に、脱気したのち、VDF50g、TFE78g、CH
MA17.5g、AA9.4g、HBVE45.2g、
EVE18.7g、CH2=C(CH3)COOCH2C
H2(CF2)8F41.9g、CH2=C(CH3)CO
OCH2CH2(CF2)10F49.3g、t−ブタノー
ル150g、n−ブタノール250g、及びt−ブチル
パーオキシピバレート1.6gを入れ、攪拌しながら内
温を60℃に昇温した。その後、攪拌しながら反応を続
け、20時間後攪拌を停止し、反応を終了した。得られ
た共重合体の収量は282g、共重合体収率は91%で
あった。得られた共重合体の水酸基価は78mgKOH
/g樹脂、酸価は26mgKOH/g樹脂、フッ素含有
量は29wt%、GPCで測定した数平均分子量は2.
0×104であった。
タノール/n−ブタノール溶液とした。上記共重合体の
50%溶液の保存安定性を下記の方法で調べた。結果を
[表2]に示す。また上記共重合体の硬化塗膜の塗膜特
性を実施例1と同様に調べた。これらの結果を[表2]
に示す。 [保存安定性]上記50%溶液をガラス瓶に入れ、密栓
した後50℃に保ち、溶液の粘度変化を経時的に調べた
ところ60日後も粘度の増加は見られず、初期粘度のま
まであった。
分を用いて前記実施例の操作に準拠して共重合体を製造
し、これらの特性を同様に調べた。結果を[表2]に示
す。
攪拌機付きオートクレーブ(耐圧100kg/cm2)
に、脱気したのち、VDF48g、TFE100g、C
HMA12.6g、HBVE29.0g、EVE9.0
g、BVE30.1g、酢酸エチル400g、及びt−
ブチルパーオキシピバレート1.1gを入れ、攪拌しな
がら内温を60℃に昇温した。その後、攪拌しながら反
応を続け、20時間後攪拌を停止し、反応を終了した。
得られた共重合体の収量は208g、共重合体収率は9
1%であった。得られた共重合体の水酸基価は67mg
KOH/g樹脂、フッ素含有量は46wt%、GPCで
測定した数平均分子量は1.8×104であった。
チル溶液とした。上記50%溶液の保存安定性、また上
記共重合体の硬化塗膜の塗膜特性を前記実施例と同様に
調べた。結果を[表2]に示す。
攪拌機付きオートクレーブ(耐圧100kg/cm2)
に、脱気したのち、VDF86g、TFE84g、HB
VE52.2g、BVE21.0g、CH2=C(C
H3)COOCH2CH2(CF2)8F80.6g、酢酸
ブチル400g、及びt−ブチルパーオキシピバレート
1.6gを入れ、攪拌しながら内温を60℃に昇温し
た。その後、攪拌しながら反応を続け、20時間後攪拌
を停止し、反応を終了した。得られた共重合体の収量は
298g、共重合体収率は92%であった。得られた共
重合体の水酸基価は85mgKOH/g樹脂、フッ素含
有量は36wt%、GPCで測定した数平均分子量は
2.1×104であった。
チル溶液とした。上記50%溶液の保存安定性を実施例
5と同様に調べたところ、5日でゲル化した。また上記
共重合体の硬化塗膜の塗膜特性を実施例5と同様に調べ
た。これらの結果を[表2]に示す。
す実施例1〜4で得られた含フッ素共重合体50%溶液
とシリカ微粉末と酢酸エチルを秤量し、ペイントシェー
カーにて15分攪拌を行い、含フッ素共重合体組成物溶
液を得た。次に該含フッ素共重合体組成物溶液に該共重
合体の水酸基/NCO基比が1/1となるようにコロネ
ートHX[日本ポリウレタン工業(株)製]を加え、コ
ロナ放電処理済みのPET上にアプリケーターにより塗
布し、80℃で24時間硬化した厚さ5μmの試験片を
作成した。塗膜特性を次の方法で調べた。結果を[表
3]に示す。 [撥水性] 水の接触角度(単位:°)で評価した。 [撥油性]n−デカンの接触角度(単位:°)で評価し
た。 [剥離強力]塗布面に、ポリエステルテープ[No.3
1B:日東電工(株)製]を張り付けた試験片を用意す
る。該試験片の上方より20g/cm2の荷重を掛けて
圧着させ、70℃で24時間放置した後の剥離強力(単
位:g/50mm)を測定する。
比較例1で得られた含フッ素共重合体50%溶液とシリ
カ微粉末と酢酸エチルを秤量し、ペイントシェーカーに
て15分攪拌を行い、含フッ素共重合体組成物溶液を得
た。次に、上記実施例と同様な操作を行い、試験片の特
性を調べた。結果を[表3]に示す。
示す実施例5〜8で得られた含フッ素共重合体50%溶
液とシリカ微粉末と酢酸エチルを秤量し、ペイントシェ
ーカーにて15分攪拌を行い、含フッ素共重合体組成物
溶液を得た。次に該含フッ素共重合体組成物溶液に該共
重合体の水酸基/NCO基比が1/1となるようにコロ
ネートHX[日本ポリウレタン工業(株)製]を加え、
コロナ放電処理済みのPET上にアプリケーターにより
塗布し、80℃で24時間硬化した厚さ5μmの試験片
を作成した。塗膜特性を実施例10〜14と同様に調べ
た。結果を[表4]に示す。
比較例3〜4で得られた含フッ素共重合体50%溶液と
シリカ微粉末と酢酸エチルを秤量し、ペイントシェーカ
ーにて15分攪拌を行い、含フッ素共重合体組成物溶液
を得た。次に、上記実施例と同様な操作を行い、試験片
の特性を調べた。結果を[表4]に示す。
Claims (6)
- 【請求項1】 重合単位として、フルオロオレフィンを
15〜85モル%;炭素数4〜12のアルキル基を有す
るパーフルオロアルキル基含有単量体を0.1〜30モ
ル%;水酸基含有不飽和単量体を1〜50モル%;含み
構成されることを特徴とする含フッ素共重合体。 - 【請求項2】 重合単位として、フルオロオレフィンを
15〜85モル%;炭素数4〜12のアルキル基を有す
るパーフルオロアルキル基含有単量体を0.1〜30モ
ル%;水酸基含有不飽和単量体を1〜50モル%;シク
ロヘキシル基含有アルキルアクリレート系単量体を0.
5〜20モル%;含み構成されることを特徴とする含フ
ッ素共重合体。 - 【請求項3】 アルキルビニルエーテル、アルキルアリ
ルエーテル、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステ
ル及び不飽和カルボン酸の内から選択された1種以上の
重合体単位を、さらに残部として含み構成されることを
特徴とする請求項1または2記載の含フッ素共重合体。 - 【請求項4】 溶媒として、酢酸エチル、酢酸ブチル、
キシレン、トルエン、n−ブタノール、t−ブタノー
ル、メチルエチルケトンの内から選択された1種以上を
使用して、重合単位を溶液重合法で共重合させることを
特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の含フッ素共
重合体の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載の含フッ
素共重合体と、平均粒子径0.01〜10μmの金属酸
化物の微粉末とが含有され、その金属酸化物の微粉末の
量が該含フッ素共重合体100重量部に対して1〜10
0重量部であることを特徴とする含フッ素共重合体組成
物。 - 【請求項6】 請求項1〜3のいずれかに記載の含フッ
素共重合または請求項5記載の含フッ素共重合体組成物
よりなるワニスまたは塗料。
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