JP2001302024A - 紙葉類処理装置 - Google Patents

紙葉類処理装置

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JP2001302024A JP2000122884A JP2000122884A JP2001302024A JP 2001302024 A JP2001302024 A JP 2001302024A JP 2000122884 A JP2000122884 A JP 2000122884A JP 2000122884 A JP2000122884 A JP 2000122884A JP 2001302024 A JP2001302024 A JP 2001302024A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙葉類の先端縁のたくれや打痕、皺などの変
形を生ずることなく紙葉類の斜行矯正などを行う。 【解決手段】 ストッパ部6は、搬送される紙葉類Pの
左右両側の先端縁P1をそれぞれ略1点Qで挟持可能な
「挟持状態」と、当該紙葉類Pを通過自在とする「開放
状態」とを切換可能となっている。ストッパ部6は、左
右一対の挟持球60と、対向部材61とを有している。
対向部材61は、その対向面61aが挟持球60の底面
に対して接離自在となっている。挟持球60は、対向部
材61の対向面61aが当接した場合に、当該対向面6
1aとの間で、搬送される紙葉類Pの左右両側の先端縁
P1をそれぞれ略1点Qで挟持可能な「挟持状態」とな
り、対向面61aが離間した場合に、当該対向面61a
との間で、紙葉類Pを通過自在とする「開放状態」とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集積状態の紙葉類
(例えば紙幣)を1枚ずつ繰り出したり搬送したりする
ための紙葉類処理装置に係り、とりわけ、ストッパによ
る紙葉類の斜行または搬送間隔の矯正を行うように構成
された紙葉類処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば紙幣等の紙葉類の繰出しや
搬送を行う紙葉類処理装置は、搬送路内に進退自在とな
ったストッパによって紙葉類の斜行または搬送間隔の矯
正を行うように構成されている。
【0003】斜行矯正を例にとって説明すれば、斜行し
た紙葉類の先行側の先端縁をストッパで受け止め、その
状態で比較的弱い搬送力を加え続けることで、当該紙葉
類を回転させて斜行を矯正する。そして、斜行矯正後に
搬送路からストッパを退去させることで、矯正された紙
葉類を下流側に搬送することになる。
【0004】そして、上記のようなストッパとしては従
来、紙葉類の先端縁を平面で受けるブロック状のもの
や、紙葉類の紙面に対して直角な複数本のピンを紙葉類
の先端縁に沿って配列したもの等が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
紙葉類処理装置には、以下のような問題点がある。ま
ず、紙葉類の先端縁を平面で受けるブロック状のストッ
パを用いたものは、ストッパへの衝突によって、紙葉類
の先端縁に「たくれ」(めくれて折れ曲がること)が生
じてしまう。また、ストッパが退去する際に、そのよう
な紙葉類のたくれ部分に引っかかって紙葉類を破ってし
まうこともある。
【0006】次に、上記のような複数本のピンをストッ
パとして用いたものは、ピンの数を増やして紙葉類の衝
突時の衝撃を分散することで、上記たくれをある程度緩
和することは可能である。しかし、紙葉類の紙面に対し
て直角なピンを用いている以上、紙葉類の先端縁にピン
による打痕が生ずることを避けられない。
【0007】そこで、紙葉類の先端縁を挟持する複数対
のローラをストッパとして用いることも考えられる。そ
のようなローラによれば、紙葉類の先端縁を線状に挟持
してしまうことで、上記たくれや打痕の発生を回避する
ことができる。
【0008】しかし、紙葉類の先端縁を挟持するローラ
をストッパとして紙葉類の斜行矯正を行う場合、新たに
別の問題が生ずる。すなわち、先行側の先端縁をローラ
で線状に挟持したままで紙葉類を回転させると、線状に
挟持された部分は回転できないため、その周辺に皺がよ
ってしまう。
【0009】本発明は、このような点を考慮してなされ
たものであり、紙葉類の先端縁のたくれや打痕、皺など
の変形を生ずることなく紙葉類の斜行または搬送間隔の
矯正を行うことのできるような紙葉類処理装置を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、紙葉類を
1枚ずつ順次搬送可能に構成された搬送路と、この搬送
路内において、紙葉類の左右両側の先端縁をそれぞれ略
1点で挟持可能な挟持状態と、紙葉類を通過自在とする
開放状態とを切換可能なストッパ部と、前記搬送路の前
記ストッパ部よりも上流側において、開放状態にある前
記ストッパ部を通過するように紙葉類を搬送すると共
に、挟持状態にある前記ストッパ部によって挟持された
紙葉類に対して比較的弱い搬送力を加えながら滑るよう
に構成された滑り搬送手段とを備え、前記ストッパ部を
一時的に挟持状態にすることで、前記紙葉類の斜行また
は搬送間隔の矯正を行うように構成されていることを特
徴とする紙葉類処理装置である。
【0011】この第1の発明によれば、制御手段は、検
出手段の検出結果に応じて、まず紙葉類の斜行または搬
送間隔の矯正を行わない場合は、ストッパ部を開放状態
にし、紙葉類を自由に通過させる。
【0012】一方、制御手段は、紙葉類の斜行または搬
送間隔の矯正を行う場合は、ストッパ部を挟持状態にす
る。前者の斜行矯正の場合、挟持状態のストッパ部に侵
入した紙葉類は、その先行側の先端縁がストッパ部の挟
持によって制止される。この紙葉類に対して滑り搬送手
段が滑りながら比較的弱い搬送力を加えることで、当該
紙葉類はストッパ部による挟持点を中心として回転し、
斜行を矯正される。その後、制御手段は、ストッパ部を
開放状態にし、斜行矯正された紙葉類を通過させる。
【0013】後者の搬送間隔矯正の場合、挟持状態のス
トッパ部に侵入した当該紙葉類は、左右両側の先端縁が
ストッパ部の挟持によって制止され、搬送間隔矯正が終
了するまで保持される。その間、滑り搬送手段は紙葉類
に対して滑っているだけである。その後、制御手段は、
ストッパ部を開放状態にし、搬送間隔の矯正された紙葉
類を通過させる。
【0014】そして、ストッパ部が紙葉類を制止する
際、その先端縁を略1点で挟持することで、当該先端縁
のたくれや打痕の発生を防止できるだけでなく、斜行矯
正中の紙葉類を挟持点を中心として自由に回転させて、
斜行矯正による皺の発生も防止することができる。
【0015】第2の発明は、紙葉類を1枚ずつ順次搬送
可能に構成された搬送路と、この搬送路に対して、集積
状態の紙葉類の繰り出しを行うためのキッカローラおよ
びフィードローラと、前記フィードローラに対向して設
けられ、前記フィードローラとの間で、繰り出される紙
葉類を1枚ずつに分離するためのゲート部を形成するゲ
ート部材と、前記フィードローラと略同径で且つ同軸に
設けられた搬送ローラと、前記ゲート部よりも下流側に
おいて前記搬送ローラに対向して設けられると共に、前
記搬送ローラに対する押圧力を、強圧状態と、この強圧
状態よりも弱いか又は0である弱圧状態とで切換可能な
ピンチローラと、前記搬送路の前記ピンチローラよりも
下流側において、搬送される紙葉類の左右両側部分の先
端縁をそれぞれ略1点で挟持可能な挟持状態と、当該紙
葉類を通過自在とする開放状態とを切換可能なストッパ
部と、少なくとも、繰り出された紙葉類の先端縁が前記
ストッパ部の位置に到達する直前から、当該位置に到達
した後所定時間が経過するまでの期間、前記ストッパ部
を挟持状態にし、前記ピンチローラを弱圧状態にしてお
くと共に、それ以外の期間内においては、前記ストッパ
部および前記ピンチローラを、それぞれ任意の期間だ
け、開放状態および強圧状態にしておくための切換手段
とを備えたことを特徴とする紙葉類処理装置である。
【0016】この第2の発明によれば、まず集積状態の
紙葉類が、ゲート部で1枚ずつに分離されながら、キッ
カローラおよびフィードローラによって搬送路へ繰り出
されて行く。そして、少なくとも繰り出された紙葉類の
先端縁がストッパの位置に到達する直前には、搬送ロー
ラに対向したピンチローラが弱圧状態にされ、搬送ロー
ラによる紙葉類の搬送力は相対的に弱いものとなってい
る。また、このときストッパ部が挟持状態にされている
ので、繰り出される紙葉類がストッパ部の位置まで到達
すると、当該紙葉類の先端縁がストッパ部によって制止
される。
【0017】その後、所定時間が経過するまでの間、当
該紙葉類の先端縁をストッパ部によって制止した状態
で、各ローラから当該紙葉類に比較的弱い搬送力が加え
続けられる。この時、斜行状態にあった紙葉類は、その
先行側の先端縁がストッパ部の挟持によって制止された
後、ストッパ部による挟持点を中心として回転し、斜行
を矯正される。
【0018】そして、当該紙葉類の斜行矯正後(上記所
定時間の経過後)において、ストッパ部を開放状態に
し、ピンチローラを強圧状態にすることで、当該紙葉類
が、搬送ローラとピンチローラとの間で強く挟持されて
比較的強い搬送力が加えられた状態で、確実に搬送路下
流側へ繰り出されて行く。
【0019】そして、ストッパ部が紙葉類を制止する
際、その先端縁を略1点で挟持することで、当該先端縁
のたくれや打痕の発生を防止できるだけでなく、斜行矯
正中の紙葉類を挟持点を中心として自由に回転させて、
斜行矯正による皺の発生も防止することができる。
【0020】第3の発明は、第2の発明において、前記
ゲート部と前記ストッパ部との間において、繰り出され
る紙葉類の斜行量を検出するための第1の斜行量検出手
段と、前記第1の斜行量検出手段により所定基準量以上
の斜行が検出されない場合には、前記ストッパ部および
前記ピンチローラを、それぞれ開放状態および強圧状態
に保持しておくように前記切換手段を制御する切換制御
手段とを更に備えたものである。
【0021】第4の発明は、第2又は第3の発明におい
て、前記ストッパ部の直前における紙葉類の斜行量を検
出するための第2の斜行量検出手段と、前記切換手段が
前記ストッパ部を開放状態にする直前において、前記第
2の斜行量検出手段により所定許容量以上の斜行が検出
された場合、その時点で前記キッカローラおよび前記フ
ィードローラを一時的に逆転させて当該紙葉類を前記ゲ
ート部よりも上流側へ戻すための斜行リトライ制御手段
とを更に備えたものである。
【0022】この第4の発明によれば、第2又は第3の
発明において、切換手段がストッパ部を開放状態にする
直前において、ストッパ部による紙葉類の斜行矯正によ
ってもなお所定許容量以上の斜行が残っている場合、そ
のような状態の紙葉類を検出して、ゲート部よりも上流
側へ戻し、繰り出しをやり直すことができる。このた
め、斜行矯正が不十分な紙葉類が搬送路下流側へ繰り出
されて行くのを防止することができる。
【0023】第5の発明は、第1乃至第4の発明のいず
れかにおいて、前記ストッパ部は、略球面状の挟持面を
有する左右一対の挟持部材と、これらの挟持部材の前記
挟持面に対して接離自在となった対向面を有する対向部
材とを有するものである。
【0024】第6の発明は、第5の発明において、前記
ストッパ部は、前記一対の挟持部材同士の間において紙
葉類の先端縁を線状に保持するように構成された補助挟
持手段をさらに有するものである。
【0025】第7の発明は、第5又は第6の発明におい
て、前記対向部材は、前記対向面としての外周面を有し
たカムローラであり、このカムローラの外周面は、前記
挟持部材の挟持面と当接する当接面と、前記挟持部材の
挟持面から離間する非当接面とからなるものである。
【0026】この第7の発明によれば、第5又は第6の
発明において、対向部材としてのカムローラの回転によ
り、その当接面が挟持部材の挟持面に対応する回転位置
ではストッパ部を挟持状態とし、その非当接面が挟持部
材の挟持面に対応する回転位置ではストッパ部を開放状
態とすることができる。このようにカムローラの回転に
よってストッパ部の挟持状態と開放状態との切換を行う
ことで、処理速度を速くしても、往復動機構によって切
換を行うような場合に比べて騒音の発生を小さく抑える
ことができる。
【0027】第8の発明は、第7の発明において、前記
カムローラの外周面は、前記当接面が円筒面であり、前
記非当接面が、当該カムローラの半径方向に略直交した
平面であるようにしたものである。
【0028】第9の発明は、第1又は第2の発明におい
て、前記ストッパ部は、略球面状の挟持面を有する左右
一対の挟持部材と、これらの挟持部材の前記挟持面に対
して接離自在となった対向面を有する対向部材とを有
し、この対向部材は、前記対向面としての外周面を有し
たカムローラであり、このカムローラの外周面は、前記
挟持部材の挟持面と当接する当接面と、前記挟持部材の
挟持面から離間する非当接面とからなると共に、前記搬
送路の前記ストッパ部よりも上流側において、紙葉類の
斜行量または順次搬送される紙葉類同士の搬送間隔を検
出するための検出手段と、この検出手段により所定基準
量以上の斜行または所定基準量以下の搬送間隔が検出さ
れたか否かに応じて、前記カムローラの回転を制御する
制御手段とをさらに備えたものである。
【0029】第10の発明は、第9の発明において、前
記制御手段は、(A)前記検出手段により所定基準量以
上の斜行または所定基準量以下の搬送間隔が検出された
場合において、前記カムローラを、(a)前記ストッパ
部への紙葉類の侵入前は、その非当接面が前記挟持部材
側を向いた非挟持位置で待機させ、(b)前記ストッパ
部によって紙葉類の先端縁を制止する際に、その当接面
が前記挟持部材側を向いた挟持位置まで回転させ、
(c)前記ストッパ部によって紙葉類の先端縁を挟持し
たまま紙葉類の矯正を行う間、前記挟持位置の範囲内
で、紙葉類の搬送方向に逆らう逆転方向に回転させ、
(d)前記ストッパ部において矯正済みの紙葉類の挟持
を解く際、前記非挟持位置まで回転させ、(B)前記検
出手段により所定基準量以上の斜行または所定基準量以
下の搬送間隔が検出されない場合において、前記カムロ
ーラを前記非挟持位置に保持するように構成されている
ものである。
【0030】第11の発明は、第10の発明において、
前記(c)において、前記挟持位置で前記カムローラの
回転を停止させるようにしたものである。
【0031】第12の発明は、第10又は第11の発明
において、前記(d)における前記カムローラの回転方
向は、紙葉類の搬送方向に従う正転方向であるようにし
たものである。
【0032】第13の発明は、第10又は第11の発明
において、前記(d)における前記カムローラの回転方
向は、紙葉類の搬送方向に逆らう逆転方向であるように
したものである。
【0033】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図1乃至図16(b)は本発
明による紙葉類処理装置の実施の形態を示す図である。
【0034】[第1の実施形態]まず、図1乃至図10
により本発明の第1の実施形態としての紙葉類繰り出し
装置の全体構成、各部の具体的構成、動作および作用効
果、並びに変形例について順次説明する。
【0035】〈全体構成〉図1及び図2において、本実
施形態の紙葉類繰り出し装置は、集積状態の紙葉類(例
えば紙幣)Pを左方(図1にあっては左下方)に向かっ
て順次繰り出すように構成されている。以下、紙葉類P
の繰り出し方向(搬送方向)と厚さ方向の両者に直交し
た方向を、紙葉類Pの幅方向(左右方向)という。
【0036】この紙葉類繰り出し装置は、図1における
反時計回り方向に回転(正転)して上記紙葉類Pの繰り
出しを行うためのキッカローラ1およびフィードローラ
2を、左右一対ずつ備えている。このうちの各フィード
ローラ2に対向して、それぞれゲートローラ(ゲート部
材)3が設けられている。これらのゲートローラ3は、
対応するフィードローラ2との間で、繰り出される紙葉
類Pを1枚ずつに分離するためのゲート部Gを形成して
いる。
【0037】ここで、上記紙葉類Pは、図1に示す集積
部10内に略水平状態で集積され、上方から押圧板11
5によって押さえ付けられている。(なお、本実施形態
において、集積状態の紙葉類Pのうち、繰り出される側
の一番手前の紙葉類Pを「最前位」の紙葉類Pという。
従って、この場合のように、紙葉類Pが略水平状態で集
積されている場合は、一番下の紙葉類Pが「最前位」の
紙葉類Pとなる。)この集積部10は、底板11と、前
側板12とを有している。このうち前側板12は、集積
状態の紙葉類Pの繰り出し側端部が当接するようになっ
ている。
【0038】また、集積部10の前側板12下端(底板
11前端)部分から前下方(図1の左下方)に向かっ
て、紙葉類Pの搬送路Aが延びている。この搬送路A
は、集積部10の前側板12下端に繋がる上ガイド板1
5と、集積部10の底板11前端に繋がる下ガイド板1
6との間に形成されている。なお、搬送路Aの終端部に
は、繰り出された紙葉類Pを次工程部に送るための一対
の送りローラR2が設けられている。
【0039】次に図2に示すように、各フィードローラ
2の外側に、それぞれ搬送ローラ4が設けられている。
これらの搬送ローラ4は、フィードローラ2と略同径で
且つ同軸に設けられている。なお、これらの搬送ローラ
4は、図2ではフィードローラ2と一体に設けられてい
るが、フィードローラ2と別体に設けられていてもよ
い。
【0040】次に、図1及び図2に示すように、ゲート
部Gよりも紙葉類繰り出し方向の下流側において、各搬
送ローラ4に対向して、それぞれピンチローラ5が設け
られている。これらのピンチローラ5は、対応した搬送
ローラ4に対する押圧力を、「強圧状態」と、この強圧
状態よりも極めて弱いか又は0である「弱圧状態」とで
切換可能に構成されている。
【0041】次に、ピンチローラ5よりも下流側におい
て、上記搬送路Aに対応してストッパ部6が設けられて
いる。このストッパ部6は、搬送される紙葉類Pの左右
両側の先端縁P1をそれぞれ略1点Qで挟持可能な「挟
持状態」と、当該紙葉類Pを通過自在とする「開放状
態」とを切換可能となっている。
【0042】なお、上記の各ローラ1,2,4は、下記
〈動作・作用〉の項目でも説明するように、「開放状
態」にあるストッパ部6を通過するように紙葉類Pを搬
送すると共に、「挟持状態」にあるストッパ部6によっ
て挟持された紙葉類Pに対して比較的弱い搬送力を加え
ながら滑るような、滑り搬送手段を構成している。
【0043】次に、図3に示すように、上記ピンチロー
ラ5及びストッパ部6の状態を切り換えるための切換手
段7が設けられている。本実施形態においては、この切
換手段7は、(i)紙葉類Pの繰り出し開始から、当該
紙葉類Pの先端縁P1がストッパ部6の位置に到達した
後所定時間が経過するまでの間、ストッパ部6を「挟持
状態」にしておくと共に、上記ピンチローラ5を「弱圧
状態」にしておき、(ii)上記所定時間の経過後、当該
紙葉類Pの後端部がピンチローラ5から離脱するまでの
間は、ストッパ6を「開放状態」にしておくと共に、ピ
ンチローラ5を「強圧状態」にしておき、(iii)当該
紙葉類Pの後端部がピンチローラ5から離脱してから、
次の紙葉類Pの繰り出し開始までの間は、ストッパ6を
引き続き「開放状態」にしておくと共に、ピンチローラ
5を再び「弱圧状態」にしておくように構成されてい
る。
【0044】この切換手段7は、さらに図4に示すピン
チローラ切換手段7Aと、図5に示すストッパ切換手段
7Bとからなっているが、それらの具体的な構成につい
ては後述する。
【0045】次に、図1及び図2に示すように、ゲート
部Gとストッパ部6との間に左右一対の第1フォトセン
サS1,S1’と、左右一対の第2フォトセンサS2,S
2’とが設けられている。このうち第1フォトセンサS
1,S1’は、当該部分における紙葉類Pの斜行量を検出
するための第1の斜行量検出手段と、繰り出される紙葉
類Pの重複を検出するための重複検出手段とを兼ねてい
る(図3参照)。また、上記第2フォトセンサS2,S
2’は、ストッパ部6の直前における紙葉類Pの斜行量
を検出するための第2の斜行量検出手段をなしている
(図3参照)。
【0046】ここで図3に示すように、この紙葉類繰り
出し装置は、斜行リトライ制御手段C1と重複リトライ
制御手段C2とを含む制御部Cを備えている。この制御
部Cには、上記の第1および第2フォトセンサS1〜S
2’、切換手段7および各ローラ1,2,4等を駆動す
るためのローラ駆動手段Dが接続されている。
【0047】上記斜行リトライ制御手段C1は、(i)
ゲート部Gとストッパ部6との間で、(上記第1の斜行
量検出手段としての)第1フォトセンサS1,S1’によ
り所定上限量(例えば斜行角10度)以上の斜行が検出
された場合、(ii)その時点で、キッカローラ1および
フィードローラ2を一時的に逆転させて、当該紙葉類P
をゲート部Gよりも上流側(すなわち集積部10内)へ
戻すような制御を行うように構成されている。
【0048】また、上記斜行リトライ制御手段C1は、
(i’)上記ストッパ切換手段7Bがストッパ部6を
「開放状態」にする直前において、上記第2フォトセン
サS2,S2’により所定許容量以上の斜行が検出された
場合、(ii’)その時点で、キッカローラ1およびフィ
ードローラ2を一時的に逆転させて、当該紙葉類Pをゲ
ート部Gよりも上流側へ戻すような制御を行うようにも
構成されている。
【0049】そして、上記重複リトライ制御手段C2
は、(i)第1フォトセンサS1,S1’により紙葉類P
の重複が検出された場合、(ii)(上記斜行リトライ制
御手段C1における(ii)と同様に、)その時点で、キ
ッカローラ1およびフィードローラ2を一時的に逆転さ
せて、当該紙葉類Pをゲート部Gよりも上流側へ戻すよ
うな制御を行うように構成されている。
【0050】〈各部の具体的構成〉次に、上記の(1)
キッカローラおよびフィードローラ、(2)ゲートロー
ラ、(3)ストッパ部、(4)ピンチローラ切換手段、
(5)ストッパ切換手段、並びに(6)第1フォトセン
サおよび第2フォトセンサの具体的構成について順次説
明する。
【0051】(1)キッカローラおよびフィードローラ まず、図1及び図2を参照して、上記キッカローラ1お
よびフィードローラ2の具体的構成について説明する。
各キッカローラ1は、集積状態の紙葉類Pのうち最前位
の紙葉類Pの表面に当接して当該紙葉類Pの蹴り出しを
行うための高摩擦部が、全外周に形成されている。各キ
ッカローラ1は、紙葉類Pの繰り出し方向長さよりも短
く、またフィードローラ2の外周長より短い外周長を有
している。また、各キッカローラ1は、その上部が上記
集積部10の底板11を貫通して集積部10内に突出し
ている。
【0052】なお、キッカローラ1の(紙葉類繰り出し
方向における)後方側に、左右一対の補助ローラR1が
自由回転可能に設けられている。各補助ローラR1は、
キッカローラ1と同様、その上部が上記集積部10の底
板11を貫通して集積部10内に突出している。これら
の補助ローラR1は、キッカローラ1による紙葉類Pの
円滑な蹴り出しを確保するためのものである。
【0053】一方、各フィードローラ2は、キッカロー
ラ1によって蹴り出された紙葉類Pの表面に当接して当
該紙葉類Pの繰り出しを行うための高摩擦部20が、外
周の一部(この場合は周方向に約60°の範囲)に形成
されている。また図2に示すように、各フィードローラ
2の外周面部分には、2条の凹溝2aによって区画され
た3条の突環部2bが形成されている。上記高摩擦部2
0は、これらの突環部2bに設けられている。
【0054】なお、各キッカローラ1および各フィード
ローラ2は、上記ローラ駆動手段(図3参照)によっ
て、同一周速で同期回転するように構成されている。
(なお、各キッカローラ1は、フィードローラ2の外周
長より短い外周長を有しているので、その回転速度はフ
ィードローラ2の回転速度よりも早くなる。) (2)ゲートローラ 次に図2を参照して、上記ゲートローラ3の具体的構成
について説明する。各ゲートローラ3の外周面部には、
中央の凹溝部3aによって区画された2条の突環部3b
が形成されている。このうち、凹溝部3aはフィードロ
ーラ2における中央の突環部2bに対応し、各突環部3
bはフィードローラ2の各凹溝部2aにそれぞれ対応し
ている。そして、各ゲートローラ3と、対応するフィー
ドローラ2との間における、凹溝部2a,3aおよび突
環部2b,3b相互の入り組みによって、紙葉類Pを1
枚ずつに分離するための上記ゲート部Gが形成されてい
る。
【0055】なお、各ゲートローラ3は、通常は固定状
態にされて回転しないが、ワンウエイクラッチによって
逆方向(図1の反時計回り方向)には回転可能となって
おり、紙葉類Pを上流側に戻す際に逆方向に回転するこ
とで、偏摩耗を防止することができるようになってい
る。
【0056】(3)ストッパ部 次に、上記ストッパ部6は、図1及び図2に示すよう
に、左右一対の挟持球(挟持部材)60と、これらの挟
持球60同士の間に配置された(「補助挟持手段」を構
成する)左右一対の挟持ローラ65とを有している。こ
の場合、これらの挟持球60と挟持ローラ65とは同一
の外径を有している。
【0057】また、ストッパ部6は、図1に示すような
対向部材61をさらに有している。この対向部材61
は、円筒面状の対向面61aを有し、この対向面61a
が挟持球60の底面(挟持面)および挟持ローラ65の
外周面に対して接離自在となっている。また、各挟持球
60および挟持ローラ65を対向部材61側に付勢する
押圧ばね69が設けられている。
【0058】そして、左右一対の挟持球60は、対向部
材61の対向面61aが(押圧状態で)当接した場合
に、当該対向面61aとの間で、搬送される紙葉類Pの
左右両側の先端縁P1をそれぞれ略1点Qで(回動自在
に)挟持可能な「挟持状態」となる。また、これらの挟
持球60は、対向部材61の対向面61aが離間した場
合に、当該対向面61aとの間で、紙葉類Pを通過自在
とする「開放状態」となる。
【0059】一方、左右一対の挟持ローラ65は、対向
部材61の対向面61aが(押圧状態で)当接した場合
に、当該対向面61aとの間で、搬送される紙葉類Pの
中央寄りの先端縁P1をそれぞれ線状に挟持可能な「挟
持状態」となる。また、これらの挟持ローラ65も、対
向部材61の対向面61aが離間した場合に、当該対向
面61aとの間で、紙葉類Pを通過自在とする「開放状
態」となる。
【0060】(4)ピンチローラ切換手段 次に図4を参照して、ピンチローラ5の状態(押圧力)
を切り換えるための上記ピンチローラ切換手段7Aの具
体的構成について説明する。図4に示すように、ピンチ
ローラ切換手段7Aはピンチローラ・レバー50、押圧
レバー55、第1カムレバー57、第1カムローラ58
およびピンチローラ用カム59を有している。
【0061】このうちピンチローラレバー50は、ゲー
トローラ3の軸32回りに回動自在に設けられ、引張り
ばね51の比較的弱い弾性力によって図4の反時計回り
方向に付勢されている。そして、このピンチローラ・レ
バー50に対してピンチローラ5が回動自在に設けられ
ている。また、ピンチローラ・レバー50には、ピン5
2が突設されている。
【0062】次に、上記押圧レバー55と第1カムレバ
ー57とは、共通の軸56回りに回動自在に設けられ、
両者が一体的に連動するようになっている。このうち押
圧レバー55の先端側には切欠部55aが形成され、こ
の切欠部55a内に上記ピンチローラ・レバー50のピ
ン52が係合している。また、第1カムレバー57の先
端部には、上記第1カムローラ58が回動自在に設けら
れている。
【0063】次に、上記ピンチローラ用カム59は、フ
ィードローラ2と同軸に設けられ、フィードローラ2お
よび搬送ローラ4と同期回転するようになっている。こ
のピンチローラ用カム59には、高所59aおよび低所
59bを有した溝部59cが形成されている。これらの
高所59aおよび低所59bは、フィードローラ2の高
摩擦部20との関係で位置決めされている。そして、ピ
ンチローラ用カム59の溝部59c内に、上記第1カム
ローラ58が係合している。
【0064】そして、このピンチローラ切換手段7A
は、フィードローラ2の回転との関係で、(i)紙葉類
Pの繰り出し開始から、当該紙葉類Pの先端縁P1がス
トッパ部6の位置に到達した後所定時間が経過するまで
の間と、(ii)上記所定時間の経過後において、当該紙
葉類Pの後端部がピンチローラ5から離脱してから、次
の紙葉類Pの繰り出し開始までの間だけピンチローラ5
を「弱圧状態」にしておくように構成されている。この
場合、上記第1カムローラ58は、ピンチローラ用カム
59の溝部59cにおける高所59aによって右上方へ
押し上げられた状態(図4参照)にある。
【0065】この状態では、第1カムレバー57と連動
する押圧レバー55は、(ピン52を介して)ピンチロ
ーラ・レバー50を押圧していない。従って、ピンチロ
ーラ・レバー50には引張りばね51による比較的弱い
付勢力だけが作用し、このことによってピンチローラ5
が「弱圧状態」に保持されている。
【0066】また、ピンチローラ切換手段7Aは、やは
りフィードローラ2の回転に対応して、上記「弱圧状
態」となる期間以外(すなわち、上記所定時間の経過
後、当該紙葉類Pの後端部がピンチローラ5から離脱す
るまで)の間、ピンチローラ5を「強圧状態」にしてお
くように構成されている。この場合、上記第1カムロー
ラ58は、ピンチローラ用カム59の溝部59cにおけ
る低所59bによって左下方へ押し下げられた状態にあ
る。
【0067】この状態では、第1カムレバー57と連動
する押圧レバー55は、(ピン52を介して)ピンチロ
ーラ・レバー50を下方(図1の反時計回り方向)に押
圧し、このことによってピンチローラ5が「強圧状態」
に保持されている。
【0068】(5)ストッパ切換手段 次に図5を参照して、ストッパ部6の状態を切り換える
ための上記ストッパ切換手段7Bの具体的構成について
説明する。図5に示すように、ストッパ切換手段7Bは
ストッパレバー62、ストッパ・カムローラ63および
ストッパ用カム66を有している。
【0069】このうちストッパレバー62は、キッカロ
ーラ1とフィードローラ2との間に配置された軸64回
りに回動自在に設けられている。またストッパレバー6
2は、その後端部(図5における右側端部)62aに掛
けられた引張りばね68の弾性力によって、図5の時計
回り方向に付勢されている。そして、このストッパレバ
ー62の前端部(図5における左側端部)62bに、上
記対向部材61が取り付けられている。また、ストッパ
レバー62の軸64と前端部との間には、上記ストッパ
・カムローラ63が回動自在に設けられている。
【0070】次に、上記ストッパ用カム66は、上記ピ
ンチローラ用カム59と同様、フィードローラ2と同軸
に設けられ、フィードローラ2および搬送ローラ4と同
期回転するようになっている。このストッパ用カム66
は、やはりフィードローラ2の高摩擦部20との関係で
位置決めされた高所66aおよび低所66bを有してい
る。そのようなストッパ用カム66の外周面に、引張り
ばね68の付勢力によって上記ストッパ・カムローラ6
3が圧接されている。
【0071】そして、このストッパ切換手段7Bは、フ
ィードローラ2の回転との関係で、紙葉類Pの繰り出し
開始から、当該紙葉類Pの先端縁P1がストッパ部6の
位置に到達した後所定時間が経過するまでの間、ストッ
パ部6を「挟持状態」にしておくように構成されてい
る。この場合、上記ストッパ・カムローラ63は、スト
ッパ用カム66の低所66bに対応し、ストッパレバー
62の前端部62bが引張りばね68の付勢力で上方へ
押し上げられた状態にある。
【0072】また、ストッパ切換手段7Bは、やはりフ
ィードローラ2の回転との関係で、上記「挟持状態」と
なる期間以外(すなわち、上記所定時間の経過後、次の
紙葉類Pの繰り出し開始まで)の間、ストッパ部6を
「開放状態」にしておくように構成されている。この場
合、ストッパ・カムローラ63が、ストッパ用カム66
の高所66aによって下方へ押し下げられ、これに連動
してストッパレバー62の前端部62bも下方へ押し下
げられた状態にある。
【0073】(6)第1フォトセンサおよび第2フォト
センサ 次に、図1及び図2に示す上記第1フォトセンサS1,
S1’および第2フォトセンサS2,S2’は、それぞれ
搬送路Aを挟んで対向した発光部と受光部との組合せか
らなり、遮光により紙葉類Pを検出するように構成され
ている。特に第1フォトセンサS1,S1’は、その遮光
の程度によって、紙葉類Pが1枚だけであるか2枚以上
重複しているかも識別可能となっている。
【0074】一対の第2フォトセンサS2,S2’は、ス
トッパ部6の直前に配置され、一対の第1フォトセンサ
S1,S1’は第2フォトセンサS2,S2’よりも(紙葉
類繰り出し方向の)上流側(ピンチローラ5の直後)に
配置されている。また図2に示すように、一対の第2フ
ォトセンサS2,S2’は、紙葉類Pの幅方向両端付近に
配置され、一対の第1フォトセンサS1,S1’はそれよ
りやや内側に配置されている。
【0075】そして、左右一対の第1フォトセンサS
1,S1’同士の紙葉類検出の時間差から、紙葉類Pの斜
行量が求められ、同様に、左右一対の第2フォトセンサ
S2,S2’同士の紙葉類検出の時間差から、紙葉類Pの
斜行量が求められるようになっている。
【0076】〈動作・作用〉次に、このような構成より
なる紙葉類繰り出し装置の動作ないし作用について、図
6乃至図12を参照して説明する。なお、上記のピンチ
ローラ切換手段7Aおよびストッパ切換手段7Bの動作
については、上述した具体的構成から明らかであるの
で、その詳細な説明は省略する。
【0077】まず図6に示す停止状態から、図7に示す
ように紙葉類Pの繰り出しが開始される。この場合、キ
ッカローラ1、フィードローラ2および搬送ローラ4は
正転方向に回転する。そして、集積部10における集積
状態の紙葉類Pが、ゲート部Gで1枚ずつに分離されな
がら、キッカローラ1およびフィードローラ2によって
繰り出されて行く。
【0078】また、この紙葉類Pの繰り出し開始時に
は、(ピンチローラ切換手段7Aによって)搬送ローラ
4に対向したピンチローラ5が「弱圧状態」にされてい
るので、搬送ローラ4による紙葉類Pの搬送力は相対的
に弱いものとなっている。従って、この段階では、主に
ゲートローラ3と対向したフィードローラ2の高摩擦部
20による比較的強い搬送力によって当該紙葉類Pの繰
り出しが行われる。
【0079】この際、ゲート部Gとストッパ部6との間
で、(上記第1の斜行量検出手段としての)第1フォト
センサS1,S1’により所定上限量以上の斜行が検出さ
れた場合は、上記斜行リトライ制御手段C1が、その時
点で、キッカローラ1およびフィードローラ2を一時的
に逆転させて、当該紙葉類Pをゲート部Gよりも上流側
の集積部10内へ戻す。
【0080】またこの際、ゲート部Gとストッパ部6と
の間で、(上記重複検出手段としての)第1フォトセン
サS1,S1’により紙葉類Pの2枚以上の重複が検出さ
れた場合は、上記重複リトライ制御手段C2が、その時
点で、キッカローラ1およびフィードローラ2を一時的
に逆転させて、当該紙葉類Pをゲート部Gよりも上流側
の集積部10内へ戻す。
【0081】一方、紙葉類Pの所定上限量以上の斜行ま
たは重複が検出されない場合は、紙葉類Pの繰り出しが
続行される。このとき、既に繰り出し開始時(図7)か
ら(ストッパ切換手段7Bによって)ストッパ部6が
「挟持状態」にされている。このため、図8に示すよう
に、繰り出される紙葉類Pがストッパ部6の位置まで到
達すると、当該紙葉類Pの先端縁P1がストッパ部6に
よって制止される(図2参照)。
【0082】その後、所定時間が経過するまでの間、当
該紙葉類Pの先端縁P1をストッパ部6で制止した状態
で、各ローラ(滑り搬送手段)1,2,4から当該紙葉
類Pに(滑り状態で)比較的弱い搬送力が加え続けられ
る。この時、斜行状態にあった紙葉類Pは、その先行側
の先端縁P1がストッパ部6における挟持球60の挟持
によって制止された後、当該挟持球60による挟持点Q
を中心として回転し、斜行を矯正される。図2には、こ
のような斜行矯正の例として、一点鎖線で示す斜行状態
の紙葉類Pが、二点鎖線で示すような斜行矯正状態とさ
れる場合が示されている。
【0083】そして、当該紙葉類Pの斜行矯正後(上記
所定時間の経過後)、図9に示すように、(ストッパ切
換手段7Bによって)ストッパ部6が「開放状態」にさ
れると共に(ピンチローラ切換手段7Aによって)ピン
チローラ5が「強圧状態」にされる。このことにより、
当該紙葉類Pが、ストッパ部6を通過可能となると共
に、搬送ローラ4とピンチローラ5との間で強く挟持さ
れて比較的強い搬送力が加えられた状態で、確実に搬送
路A下流側へ繰り出されて行く。
【0084】ところで、ストッパ切換手段7Bがストッ
パ部6を「開放状態」にする直前において、第2フォト
センサS2,S2’により所定許容量以上の斜行が検出さ
れた場合は、上記斜行リトライ制御手段C1が、その時
点で、キッカローラ1およびフィードローラ2を一時的
に逆転させて、当該紙葉類Pをゲート部Gよりも上流側
の集積部10内へ戻す。一方、紙葉類Pの所定許容量以
上の斜行が検出されない場合は、紙葉類Pの繰り出しが
続行される。
【0085】そして、図10に示すように、搬送路A下
流側に達した紙葉類Pは、上記一対の送りローラR2に
よって次工程部へ送られて行き、(1枚分の)紙葉類P
の繰り出しが終了する。その間、繰り出される紙葉類P
の後端部がピンチローラ5から離脱した時点で、(ピン
チローラ切換手段7Aによって)ピンチローラ5は再び
「弱圧状態」にされている。その後、引き続き次の紙葉
類Pの繰り出しを行う場合は、再び図7に示す繰り出し
開始段階に戻って、同様の工程(図7〜図10)が繰り
返される。
【0086】〈効 果〉次に、以上のような構成および
作用を有する本実施形態の効果について説明する。
【0087】本実施形態によれば、繰り出された紙葉類
Pの斜行矯正のためにストッパ部6の挟持球60が紙葉
類Pを制止する際、その先端縁P1を略1点Qで挟持す
ることで、当該先端縁P1のたくれや打痕の発生を防止
できるだけでなく、斜行矯正中の紙葉類Pを挟持点Qを
中心として自由に回転させて、斜行矯正による皺の発生
も防止することができる。このため、紙葉類Pの先端縁
P1のたくれや打痕、皺などの変形を生ずることなく、
繰り出された紙葉類Pの斜行矯正を行うことが可能とな
る。
【0088】〈変形例〉なお、上記実施形態において、
フィードローラ2との間で紙葉類Pを1枚ずつに分離す
るためのゲート部Gを形成するゲート部材として、ゲー
トローラ3を用いる場合について説明したが、そのよう
なゲート部材としてはその他、フィードローラ2に対向
して設けられたパッド等を用いることもできる。
【0089】次に、上記切換手段7(ピンチローラ切換
手段7Aおよびストッパ切換手段7B)によるピンチロ
ーラ5およびストッパ部6の状態切換のタイミングは、
上述したものには限られない。すなわち、上記切換手段
7は、(i)少なくとも、繰り出された紙葉類Pの先端
縁P1がストッパ部6の位置に到達する直前から、当該
位置に到達した後所定時間が経過するまでの期間、スト
ッパ部6を挟持状態にしておくと共に、ピンチローラ5
を弱圧状態にしておき、(ii)それ以外の期間内におい
ては、ストッパ部6およびピンチローラ5を、それぞれ
任意の期間だけ、「開放状態」および「強圧状態」にし
ておくように構成されていればよい。
【0090】また、第1フォトセンサS1,S1’により
紙葉類Pの所定上限量以上の斜行や2枚以上の重複が検
出されてない限り、繰り出された紙葉類Pの全てについ
てストッパ部6等による一時的な制止を行うような構成
について説明したが、そのような構成に限定されるもの
ではない。例えば、第1の斜行量検出手段としての第1
フォトセンサS1,S1’により所定基準量(例えば斜行
角2度)以上の斜行が検出されない場合には、ストッパ
部6およびピンチローラ5を、それぞれ「開放状態」お
よび「強圧状態」に保持しておくように切換手段7を制
御する切換制御手段を設けてもよい。
【0091】次に、上記実施形態において紙葉類Pが略
水平状態で集積されている場合について説明したが、略
垂直ないし傾斜状態となる立位姿勢で集積されていても
よい。(このように紙葉類Pが立位姿勢で集積されてい
る場合においても、繰り出される側の一番手前の紙葉類
Pを「最前位」の紙葉類Pという。)その場合、紙葉類
Pの繰り出し方向は、下方繰り出し、上方繰り出しのい
ずれであってもよい。
【0092】また、上記ピンチローラ切換手段7Aおよ
びストッパ切換手段7Bを、それぞれフィードローラ2
と同軸に設けられたカム59,66によって駆動する構
成について説明したが、それらのカム59,66をフィ
ードローラ2と連動する別の軸に設けてもよい。また、
カム機構に代えて、クランク機構等の他の機械的手段を
用いてもよい。
【0093】さらに、フィードローラ2等の回転角や紙
葉類Pの位置等を検出するセンサと、このセンサからの
検出信号に基づいて駆動制御されるモータやソレノイド
とで構成された電気的手段を用いてもよい。その場合
は、斜行矯正を要しないとき等にストッパ部6やピンチ
ローラ5を制御しないように構成することもできる。
【0094】[第2の実施形態]次に、図11乃至図1
6(b)により本発明の第2の実施形態としての紙葉類搬
送装置の全体構成、各部の具体的構成、動作および作用
効果、並びに変形例について順次説明する。なお、本実
施形態において、上記第1の実施形態と同一の構成部分
については、同一符号を付して詳細な説明を一部省略す
る。
【0095】〈全体構成〉図11及び図12において、
本実施形態の紙葉類搬送装置は、紙葉類(例えば紙幣)
Pを1枚ずつ左方に向かって順次搬送するように構成さ
れている。以下、上記第1の実施形態の場合と同様、紙
葉類Pの搬送方向と厚さ方向の両者に直交した方向を、
紙葉類Pの幅方向(左右方向)という。
【0096】この紙葉類搬送装置は、紙葉類Pを1枚ず
つ順次搬送可能に構成された搬送路A’を備えている。
この搬送路A’は、上下一対のガイド板15’,16’
同士の間に形成されている。また、この紙葉類搬送装置
は、搬送路A’内において「挟持状態」と「開放状態」
とを切換可能に設けられたストッパ部6’を備えてい
る。このストッパ部6’は、後述するように、その「挟
持状態」において紙葉類Pの左右両側の先端縁P1をそ
れぞれ略1点Qで挟持可能となり、その「開放状態」に
おいて紙葉類Pを通過自在とするように構成されてい
る。
【0097】次に、搬送路A’のストッパ部6’よりも
上流側に、滑り搬送手段100が設けられている。この
滑り搬送手段100は、「開放状態」にあるストッパ部
6’を通過するように紙葉類Pを搬送すると共に、「挟
持状態」にあるストッパ部6’によって挟持された紙葉
類Pに対して比較的弱い搬送力を加えながら滑るように
構成されている。この滑り搬送手段100は、具体的に
は、紙葉類Pを挟む滑りローラ102とピンチローラ1
04の組を4組(左右一対×2組)有している。
【0098】また、搬送路A’のストッパ部6’よりも
上流側(この場合は滑り搬送手段100よりも更に上流
側)に左右一対のフォトセンサS3,S3’が設けられて
いる。これらのフォトセンサS3,S3’は、紙葉類Pの
斜行量または順次搬送される紙葉類P同士の搬送間隔を
検出するための検出手段を構成している。
【0099】そして、この紙葉類搬送装置は、フォトセ
ンサS3,S3’の検出結果に応じて、ストッパ部6’を
一時的に挟持状態にすることで、紙葉類Pの斜行または
搬送間隔の矯正を行うための制御手段(図示せず)を備
えている。なお、フォトセンサS3,S3’よりも更に上
流側に、通常の搬送手段としての上下一対のプーリ11
0およびベルト112が3組設けられている。
【0100】〈各部の具体的構成〉次に、上記の(1)
ストッパ部、(2)フォトセンサ、および(3)制御手
段の具体的構成について順次説明する。
【0101】(1)ストッパ部 図11及び図12に示す上記ストッパ部6’は、上記第
1の実施形態のストッパ部6と同様、左右一対の挟持球
(挟持部材)60と、これらの挟持球60同士の間に配
置された左右一対の挟持ローラ65とを有している。
【0102】また、図11に示すように、本実施形態の
ストッパ部6’は、上記第1の実施形態の対向部材61
に代えて、各挟持球60および挟持ローラ65に対応し
た4つのカムローラ(対向部材)67を有している。各
カムローラ67は、対向面としての外周面67a,67
bを有し、この外周面67a,67bが、挟持球60の
底面(挟持面)および挟持ローラ65の外周面に対して
接離自在となっている。また、各挟持球60および挟持
ローラ65をカムローラ67側に付勢する押圧ばね69
が設けられている。
【0103】ここで、カムローラ67の外周面67a,
67bは、挟持球60の挟持面と(押圧状態で)当接す
る当接面67aと、挟持球60の挟持面から離間する非
当接面67bとからなっている。この場合、当接面67
aは円筒面であり、非当接面67bは、カムローラ67
の半径方向に略直交した平面である。このことにより、
カムローラ67は、略「D」字形の横断面形状を有する
こととなっている。
【0104】このような対向部材としてのカムローラ6
7の回転により、その当接面67aが挟持球60側を向
いた「挟持位置」(図11の実線位置)においてストッ
パ部6’を「挟持状態」とし、その非当接面67bが挟
持球60側を向いた「非挟持位置」(図11の2点鎖線
位置)においてストッパ部6’を「開放状態」とするこ
とができるようになっている。なお、カムローラ67の
近傍には、その回転位置(角度)を検出するための回転
位置センサS4が設けられている。
【0105】そして、左右一対の挟持球60は、その
「挟持状態」において、カムローラ67の当接面67a
との間で、搬送される紙葉類Pの左右両側の先端縁P1
をそれぞれ略1点Qで挟持可能となる。また、これらの
挟持球60は、その「開放状態」において、カムローラ
67の非当接面67bとの間で、紙葉類Pを通過自在と
なる。
【0106】一方、左右一対の挟持ローラ65は、その
「挟持状態」において、カムローラ67の当接面67a
との間で、搬送される紙葉類Pの中央寄りの先端縁P1
をそれぞれ線状に挟持可能な「挟持状態」となる。ま
た、これらの挟持ローラ65も、その「開放状態」にお
いて、カムローラ67の非当接面67bとの間で、紙葉
類Pを通過自在となる。
【0107】(2)フォトセンサ 次に、図1及び図2に示す上記フォトセンサS3,S3’
は、それぞれ搬送路A’を挟んで対向した発光部と受光
部との組合せからなり、遮光により紙葉類Pを検出する
ように構成されている。そして、左右一対のフォトセン
サS3,S3’同士の紙葉類検出の時間差から、紙葉類P
の斜行量が求めらるようになっている。また、順次搬送
される紙葉類P同士のフォトセンサS3,S3’による検
出の時間差から、それらの紙葉類P同士の搬送間隔が求
められるようになっている。
【0108】(3)制御手段 次に、上記制御手段は、フォトセンサS3,S3’により
所定基準量以上の斜行または所定基準量以下の搬送間隔
が検出されたか否かに応じて、カムローラ67の回転を
制御するように構成されている。なお、そのような制御
のために、上記回転位置センサS4の検出したカムロー
ラ67の回転位置(角度)が、当該制御手段にフィード
バックされるようになっている。
【0109】この制御手段は、具体的には、(A)フォ
トセンサS3,S3’により所定基準量(例えば斜行角2
度)以上の斜行または所定基準量以下の搬送間隔が検出
された場合において、カムローラ67を、(a)ストッ
パ部6’への紙葉類Pの侵入前は、上記「非挟持位置」
で待機させ(図13;この場合、例えば図13(b)に
示すように「非挟持位置」まで回転させた後で停止させ
る)、(b)ストッパ部6’によって紙葉類Pの先端縁
P1を制止する際に、上記「挟持位置」まで回転させ
(図14)、(c)ストッパ部6’によって紙葉類Pの
先端縁P1を挟持したまま紙葉類Pの矯正を行う間、
「挟持位置」の範囲内で、紙葉類Pの搬送方向に逆らう
「逆転方向」(図11の時計回り方向)に回転させ続け
(図15;この場合、所定時間経過後に挟持状態は自動
的に解除される)、(d)ストッパ部6’において矯正
済みの紙葉類Pの挟持を解く際、「非挟持位置」まで回
転させ(図16)、(B)フォトセンサS3,S3’によ
り所定基準量以上の斜行または所定基準量以下の搬送間
隔が検出されない場合において、カムローラ67を「非
挟持位置」に保持するような制御を行うように構成され
ている。
【0110】なお、ここで単に「回転」というときは、
紙葉類Pの搬送方向に従う「正転方向」(図11の反時
計回り方向)と、紙葉類Pの搬送方向に逆らう上記「逆
転方向」のいずれの回転方向でもよいことを意味してい
る。また、上記(c)において、「挟持位置」でカムロ
ーラ67の回転を停止させるようにしてもよい。
【0111】〈動作・作用〉次に、このような構成より
なる第2の実施形態の動作ないし作用について説明す
る。なお、上記制御手段によるカムローラ67の具体的
な動作等については、上述したストッパ部および制御手
段の具体的構成から明らかであるので、その詳細な説明
は省略する。
【0112】まず、図13に示すように、搬送手段とし
ての上下一対のプーリ110およびベルト112によっ
て、紙葉類Pが一枚ずつストッパ部6’に向かって搬送
されてくる。図13には、例として、斜行した紙葉類P
がフォトセンサS3,S3’の位置を通過する状態が示さ
れている。すなわち、この段階でフォトセンサS3,S
3’が紙葉類Pの斜行または搬送間隔を検出する。
【0113】そして、制御手段は、フォトセンサS3,
S3’の検出結果に応じて上述のようにカムローラ67
の回転を制御することで、まず紙葉類Pの斜行または搬
送間隔の矯正を行わない場合は、ストッパ部6’を「開
放状態」にしておき、紙葉類Pを自由に通過させる。一
方、制御手段は、紙葉類Pの斜行または搬送間隔の矯正
を行う場合は、ストッパ部6’を「挟持状態」にする。
【0114】前者の斜行矯正の場合、まず図13から図
14に示すように、「挟持状態」のストッパ部6’に侵
入した紙葉類Pは、その先行側(この場合は右側)の先
端縁P1がストッパ部6’の挟持によって制止される。
すると、図15に示すように、当該紙葉類Pに対して滑
り搬送手段100が滑りながら比較的弱い搬送力を加え
ることで、当該紙葉類Pはストッパ部6’による挟持点
Qを中心として回転し、斜行を矯正される。その後、制
御手段は、図16に示すように、ストッパ部6’を「開
放状態」にし、斜行矯正された紙葉類Pを通過させる。
【0115】後者の搬送間隔矯正の場合(図示せず)、
「挟持状態」のストッパ部6’に侵入した当該紙葉類P
は、左右両側の先端縁P1がストッパ部6’の挟持によ
って制止され、搬送間隔矯正が終了するまで保持され
る。その間、滑り搬送手段100は紙葉類Pに対して滑
っているだけである。その後、制御手段は、図16に示
したのと同様にして、ストッパ部6’を「開放状態」に
し、搬送間隔の矯正された紙葉類Pを通過させる。
【0116】〈効 果〉次に、以上のような構成および
作用を有する第2の実施形態の効果について説明する。
【0117】本実施形態によれば、搬送される紙葉類P
の斜行矯正または搬送間隔の矯正のためにストッパ部
6’が紙葉類Pを制止する際、その先端縁P1を略1点
Qで挟持することで、当該先端縁P1のたくれや打痕の
発生を防止できるだけでなく、斜行矯正中の紙葉類Pを
挟持点Qを中心として自由に回転させて、斜行矯正によ
る皺の発生も防止することができる。このため、紙葉類
Pの先端縁P1のたくれや打痕、皺などの変形を生ずる
ことなく、繰り出された紙葉類Pの斜行矯正を行うこと
が可能となる。
【0118】また、カムローラ67の回転によってスト
ッパ部6’の「挟持状態」と「開放状態」との切換を行
うことで、処理速度を速くしても、上記第1の実施形態
のようなレバーを用いた往復動機構によって切換を行う
ような場合に比べて騒音の発生を小さく抑えることがで
きる。
【0119】〈変形例〉本実施形態のストッパ部6’に
おいて、略「D」字形の横断面形状を有するカムローラ
67を用いる場合について説明したが、上記の当接面お
よび非当接面を形成できるものであれば、楕円形や偏心
円形などの他の横断面形状を有するカムローラを用いて
もよい。
【0120】[その他の実施形態]上記第1の実施形態
のストッパ部6において往復動式の対向部材61を用い
る場合について説明したが、これに代えて、第2の実施
形態のストッパ部6’における回転式の対向部材として
のカムローラ67を用いるように構成してもよい。
【0121】また、上記第1及び第2の実施形態のスト
ッパ部6,6’において、それぞれ挟持手段として挟持
球60を用いる場合について説明したが、略球面状の挟
持面を有していれば、他の形状のもの(例えば先端部の
みが半球状になったもの等)を用いてもよい。
【0122】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、紙葉類の
斜行または搬送間隔の矯正のためにストッパ部が紙葉類
を制止する際、その先端縁を略1点で挟持することで、
当該先端縁のたくれや打痕の発生を防止できるだけでな
く、斜行矯正中の紙葉類を挟持点を中心として自由に回
転させて、斜行矯正による皺の発生も防止することがで
きる。このため、紙葉類の先端縁のたくれや打痕、皺な
どの変形を生ずることなく、紙葉類の斜行または搬送間
隔の矯正を行うことが可能となる。
【0123】請求項2記載の発明によれば、繰り出され
た紙葉類の斜行矯正のためにストッパ部が紙葉類を制止
する際、その先端縁を略1点で挟持することで、当該先
端縁のたくれや打痕の発生を防止できるだけでなく、斜
行矯正中の紙葉類を挟持点を中心として自由に回転させ
て、斜行矯正による皺の発生も防止することができる。
このため、紙葉類の先端縁のたくれや打痕、皺などの変
形を生ずることなく、繰り出された紙葉類の斜行矯正を
行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による紙葉類処理装置の第1の実施形態
としての紙葉類繰り出し装置の要部を示す模式的縦断面
図。
【図2】図1示す紙葉類繰り出し装置の模式的平面図。
【図3】図1示す紙葉類繰り出し装置における制御系統
を示すブロック図。
【図4】図1に示す紙葉類繰り出し装置における、ピン
チローラ切換手段の構成を示す図。
【図5】図1に示す紙葉類繰り出し装置における、スト
ッパ切換手段の構成を示す図。
【図6】図1に示す紙葉類繰り出し装置における、停止
状態を示す図。
【図7】図1に示す紙葉類繰り出し装置における、繰り
出し開始段階を示す図。
【図8】図1に示す紙葉類繰り出し装置における、斜行
矯正段階を示す図。
【図9】図1に示す紙葉類繰り出し装置における、斜行
矯正終了段階を示す図。
【図10】図1に示す紙葉類繰り出し装置における、
(1枚分の)繰り出し終了段階を示す図。
【図11】本発明による紙葉類処理装置の第2の実施形
態としての紙葉類搬送装置の要部を示す模式的縦断面
図。
【図12】図11に示す紙葉類搬送装置の模式的平面
図。
【図13】(a)および(b)は、それぞれ図11および図1
2に対応して、斜行した紙葉類の搬送段階を示す図。
【図14】(a)および(b)は、それぞれ図11および図1
2に対応して、斜行矯正の開始段階を示す図。
【図15】(a)および(b)は、それぞれ図11および図1
2に対応して、斜行矯正中の段階を示す図。
【図16】(a)および(b)は、それぞれ図11および図1
2に対応して、斜行矯正後の紙葉類の通過段階を示す
図。
【符号の説明】
1 キッカローラ(滑り搬送手段) 2 フィードローラ(滑り搬送手段) 3 ゲートローラ(ゲート部材) 4 搬送ローラ(滑り搬送手段) 5 ピンチローラ 6,6’ ストッパ部 60 挟持球(挟持手段) 61 対向部材 61a 対向面 65 挟持ローラ(補助挟持手段) 67 カムローラ(対向部材) 67a 円筒面状の当接面(対向面) 67b 平面状の非当接面(対向面) 7A ピンチローラ切換手段 7B ストッパ部切換手段 10 集積部 100 滑り搬送手段 A,A’ 搬送路 C 制御部 C1 斜行リトライ制御手段 C2 重複リトライ制御手段 P 紙葉類 P1 先端縁 Q 挟持点 S1,S1’ 第1フォトセンサ(第1の斜行量検出手
段,重複検出手段) S2,S2’ 第2フォトセンサ(第2の斜行量検出手
段) S3,S3’ フォトセンサ(検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E040 AA01 BA06 FG03 FG15 3F048 AB01 BA20 BB02 BD01 CB04 CC03 DA01 DB01 DC13 EA15 EB02 EB32 3F102 AB01 BA02 BB02 BB09 CB01 DA05 EA03 FA02 3F343 FA01 FC14 FC15 GA01 GB02 GC01 GD01 JA13 JA18 JD09 JD33 KA04 KA06 KA13 KA16 KB06 KB17 KB20 LA04 LA15 LC11 LC17 LD26 MA57 MC11 MC17 MC26

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙葉類を1枚ずつ順次搬送可能に構成され
    た搬送路と、 この搬送路内において、紙葉類の左右両側の先端縁をそ
    れぞれ略1点で挟持可能な挟持状態と、紙葉類を通過自
    在とする開放状態とを切換可能なストッパ部と、 前記搬送路の前記ストッパ部よりも上流側において、開
    放状態にある前記ストッパ部を通過するように紙葉類を
    搬送すると共に、挟持状態にある前記ストッパ部によっ
    て挟持された紙葉類に対して比較的弱い搬送力を加えな
    がら滑るように構成された滑り搬送手段とを備え、 前記ストッパ部を一時的に挟持状態にすることで、前記
    紙葉類の斜行または搬送間隔の矯正を行うように構成さ
    れていることを特徴とする紙葉類処理装置。
  2. 【請求項2】紙葉類を1枚ずつ順次搬送可能に構成され
    た搬送路と、 この搬送路に対して、集積状態の紙葉類の繰り出しを行
    うためのキッカローラおよびフィードローラと、 前記フィードローラに対向して設けられ、前記フィード
    ローラとの間で、繰り出される紙葉類を1枚ずつに分離
    するためのゲート部を形成するゲート部材と、 前記フィードローラと略同径で且つ同軸に設けられた搬
    送ローラと、 前記ゲート部よりも下流側において前記搬送ローラに対
    向して設けられると共に、前記搬送ローラに対する押圧
    力を、強圧状態と、この強圧状態よりも弱いか又は0で
    ある弱圧状態とで切換可能なピンチローラと、 前記搬送路の前記ピンチローラよりも下流側において、
    搬送される紙葉類の左右両側部分の先端縁をそれぞれ略
    1点で挟持可能な挟持状態と、当該紙葉類を通過自在と
    する開放状態とを切換可能なストッパ部と、 少なくとも、繰り出された紙葉類の先端縁が前記ストッ
    パ部の位置に到達する直前から、当該位置に到達した後
    所定時間が経過するまでの期間、前記ストッパ部を挟持
    状態にし、前記ピンチローラを弱圧状態にしておくと共
    に、それ以外の期間内においては、前記ストッパ部およ
    び前記ピンチローラを、それぞれ任意の期間だけ、開放
    状態および強圧状態にしておくための切換手段とを備え
    たことを特徴とする紙葉類処理装置。
  3. 【請求項3】前記ゲート部と前記ストッパ部との間にお
    いて、繰り出される紙葉類の斜行量を検出するための第
    1の斜行量検出手段と、 前記第1の斜行量検出手段により所定基準量以上の斜行
    が検出されない場合には、前記ストッパ部および前記ピ
    ンチローラを、それぞれ開放状態および強圧状態に保持
    しておくように前記切換手段を制御する切換制御手段と
    を更に備えたことを特徴とする請求項2記載の紙葉類処
    理装置。
  4. 【請求項4】前記ストッパ部の直前における紙葉類の斜
    行量を検出するための第2の斜行量検出手段と、 前記切換手段が前記ストッパ部を開放状態にする直前に
    おいて、前記第2の斜行量検出手段により所定許容量以
    上の斜行が検出された場合、その時点で前記キッカロー
    ラおよび前記フィードローラを一時的に逆転させて当該
    紙葉類を前記ゲート部よりも上流側へ戻すための斜行リ
    トライ制御手段とを更に備えたことを特徴とする請求項
    2又は3記載の紙葉類処理装置。
  5. 【請求項5】前記ストッパ部は、 略球面状の挟持面を有する左右一対の挟持部材と、 これらの挟持部材の前記挟持面に対して接離自在となっ
    た対向面を有する対向部材とを有することを特徴とする
    請求項1乃至4のいずれかに記載の紙葉類処理装置。
  6. 【請求項6】前記ストッパ部は、前記一対の挟持部材同
    士の間において紙葉類の先端縁を線状に保持するように
    構成された補助挟持手段をさらに有することを特徴とす
    る請求項5記載の紙葉類処理装置。
  7. 【請求項7】前記対向部材は、前記対向面としての外周
    面を有したカムローラであり、 このカムローラの外周面は、 前記挟持部材の挟持面と当接する当接面と、 前記挟持部材の挟持面から離間する非当接面とからなる
    ことを特徴とする請求項5又は6記載の紙葉類処理装
    置。
  8. 【請求項8】前記カムローラの外周面は、 前記当接面が円筒面であり、 前記非当接面が、当該カムローラの半径方向に略直交し
    た平面であることを特徴とする請求項7記載の紙葉類処
    理装置。
  9. 【請求項9】前記ストッパ部は、略球面状の挟持面を有
    する左右一対の挟持部材と、これらの挟持部材の前記挟
    持面に対して接離自在となった対向面を有する対向部材
    とを有し、 この対向部材は、前記対向面としての外周面を有したカ
    ムローラであり、このカムローラの外周面は、前記挟持
    部材の挟持面と当接する当接面と、前記挟持部材の挟持
    面から離間する非当接面とからなると共に、 前記搬送路の前記ストッパ部よりも上流側において、紙
    葉類の斜行量または順次搬送される紙葉類同士の搬送間
    隔を検出するための検出手段と、 この検出手段により所定基準量以上の斜行または所定基
    準量以下の搬送間隔が検出されたか否かに応じて、前記
    カムローラの回転を制御する制御手段とをさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の紙葉類処理装
    置。
  10. 【請求項10】前記制御手段は、(A)前記検出手段に
    より所定基準量以上の斜行または所定基準量以下の搬送
    間隔が検出された場合において、前記カムローラを、
    (a)前記ストッパ部への紙葉類の侵入前は、その非当
    接面が前記挟持部材側を向いた非挟持位置で待機させ、
    (b)前記ストッパ部によって紙葉類の先端縁を制止す
    る際に、その当接面が前記挟持部材側を向いた挟持位置
    まで回転させ、(c)前記ストッパ部によって紙葉類の
    先端縁を挟持したまま紙葉類の矯正を行う間、前記挟持
    位置の範囲内で、紙葉類の搬送方向に逆らう逆転方向に
    回転させ、(d)前記ストッパ部において矯正済みの紙
    葉類の挟持を解く際、前記非挟持位置まで回転させ、
    (B)前記検出手段により所定基準量以上の斜行または
    所定基準量以下の搬送間隔が検出されない場合におい
    て、前記カムローラを前記非挟持位置に保持するように
    構成されていることを特徴とする請求項9記載の紙葉類
    処理装置。
  11. 【請求項11】前記(c)において、前記挟持位置で前
    記カムローラの回転を停止させることを特徴とする請求
    項10記載の紙葉類処理装置。
  12. 【請求項12】前記(d)における前記カムローラの回
    転方向は、紙葉類の搬送方向に従う正転方向であること
    を特徴とする請求項10又は11記載の紙葉類処理装
    置。
  13. 【請求項13】前記(d)における前記カムローラの回
    転方向は、紙葉類の搬送方向に逆らう逆転方向であるこ
    とを特徴とする請求項10又は11記載の紙葉類処理装
    置。
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