JP2001301260A - 記録装置及び方法 - Google Patents

記録装置及び方法

Info

Publication number
JP2001301260A
JP2001301260A JP2000123201A JP2000123201A JP2001301260A JP 2001301260 A JP2001301260 A JP 2001301260A JP 2000123201 A JP2000123201 A JP 2000123201A JP 2000123201 A JP2000123201 A JP 2000123201A JP 2001301260 A JP2001301260 A JP 2001301260A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
recording sheet
head
moving speed
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000123201A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3925037B2 (ja
Inventor
Megumi Hasebe
恵 長谷部
Hiroaki Sato
博昭 佐藤
Yuji Suemitsu
裕治 末光
Yasushi Oki
靖 大木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2000123201A priority Critical patent/JP3925037B2/ja
Publication of JP2001301260A publication Critical patent/JP2001301260A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3925037B2 publication Critical patent/JP3925037B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Character Spaces And Line Spaces In Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々のサイズの記録シートに対し、簡易な制
御により短時間で往復記録を行う。 【解決手段】 記録ヘッドを往復移動させると共に往路
及び復路で記録シートへの記録を行うにあたり、記録ヘ
ッドが記録シートに対応している区間の最適移動速度V
cをVc=C・Lp0.5(Cは比例定数、Lpは用紙
幅)に従って求め、記録ヘッドの移動開始位置(往路及
び復路の移動を開始する際の記録ヘッドと記録シートの
端部との距離ΔLをΔL=0.5Lpに従って求め、(B)に
示すように、最適移動速度Vc及び距離ΔLに従って記
録ヘッドを往復移動させて記録シートへの記録を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録装置及び方法に
係り、特に、記録ヘッドと記録シートとを相対的に往復
移動させ、往復移動の往路及び復路で記録を行う記録方
法、及び該記録方法を適用可能な記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、記録シートを一定速度で搬送
すると共に、記録シートの搬送方向と直交する方向(記
録シートの幅方向)に沿ってインクジェットヘッド等の
記録ヘッドを往復移動させ、記録ヘッドが記録シートに
対応している期間に記録ヘッドによって記録シートに画
像(例えば文字画像や写真画像)を記録する、所謂キャ
リッジ型の記録装置が知られている。
【0003】この種の記録装置において、記録速度の向
上は常に要求される課題であり、例えば特許第2933
970号公報には、記録ヘッドの移動パターンとして、
移動速度及び移動距離の異なる複数種の移動パターンを
予め用意しておき、記録を行うべき行毎に記録幅を認識
し、認識した記録幅に基づいて、記録ヘッドの移動パタ
ーンを行毎に選択することで記録速度の向上を実現する
技術が開示されている。
【0004】また、上記に関連して特開平9−2003
0号公報には、記録ヘッドを移動させるキャリアモータ
の消費電力量の低減を目的として、1ライン分のデータ
長に基づき1ラインを印字するのに必要なキャリアモー
タの加減速制御時間及び一定速度制御時間の組み合わせ
を求め(1ラインの印字時間Tは一定)、消費電力量が
低い組み合わせを選択することが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特許第
2933970号公報に記載の技術では、記録を行うべ
き行毎に記録幅を認識して移動パターンを選択するの
で、制御が複雑であるという欠点がある。また、1枚の
記録シートに記録すべき複数の行の中に記録幅の異なる
行が混在していた場合には、1枚の記録シートへの記録
を行っている途中で移動パターンの切り替えが発生する
が、上記技術における記録ヘッドの移動距離は記録ヘッ
ドの各移動パターン毎に相違しているので、記録ヘッド
の移動開始位置を一定にしたとすると記録ヘッドの移動
終了位置は各移動パターン毎に相違することになる。
【0006】従って、記録ヘッドを往復移動させると共
に、往復移動の往路及び復路で各々記録を行う態様に上
記技術を適用したとすると、少なくとも移動パターンの
切り替え時に、或る行の記録が終了して記録ヘッドの移
動を一旦停止させた後に、次の行の記録を行うための移
動開始位置へ記録ヘッドを移動させる必要がある、とい
う問題がある。これにより、例えば記録幅が小さい行と
記録幅が長い行が交互に現れる複数の行を1枚の記録シ
ートに記録する等の場合に、上記技術を適用することで
記録に要する時間が逆に長くなる可能性がある。
【0007】また、特開平9−20030号公報に記載
の技術についても、1ライン分のデータ長に基づいて加
減速制御時間及び一定速度制御時間の組み合わせを求め
るので、特許第2933970号公報に記載の技術と同
様に、制御が複雑であると共に、記録ヘッドを往復移動
させ往路及び復路で各々記録を行う態様に適用した場合
に、記録に要する時間が長くなる可能性がある。
【0008】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、種々のサイズの記録シートに対し、簡易な制御によ
り短時間で往復記録を行うことができる記録装置及び記
録方法を得ることが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】記録ヘッドと記録シート
とを所定方向に沿って相対的に往復移動させ、往復移動
の往路及び復路で記録シートへの記録を行う場合に、無
駄な相対移動を省き、記録に要する時間を短縮すると共
に相対移動させるための制御が複雑となることを回避す
るためには、往路における相対移動停止時の記録ヘッド
と記録シートの位置関係が、復路における相対移動開始
時の記録ヘッドと記録シートの位置関係に一致し、かつ
復路における相対移動停止時の記録ヘッドと記録シート
の位置関係が、往路における相対移動開始時の記録ヘッ
ドと記録シートの位置関係に一致していることが望まし
い。
【0010】上記に基づき請求項1記載の発明に係る記
録装置は、記録ヘッドと記録シートとを所定方向に沿っ
て相対的に往復移動させ、前記記録シートのサイズに応
じて固定的に定められた記録シート上の記録範囲内に、
前記往復移動の往路及び復路で記録を行う記録装置であ
って、前記記録ヘッドが記録シート上の記録範囲の前記
所定方向に沿った一方の端部と所定距離隔たっている状
態より記録ヘッドと記録シートの相対移動を開始させ、
記録ヘッドが記録シート上の記録範囲の所定方向に沿っ
た他方の端部と所定距離隔たっている状態で前記相対移
動を停止させたときに、前記相対移動に要する時間が最
短となるように、記録シート上の記録範囲の所定方向に
沿った幅に基づいて、前記記録ヘッドが記録シート上の
記録範囲に対応している区間での前記相対移動の移動速
度及び前記所定距離を決定する決定手段と、前記決定手
段によって決定された移動速度及び所定距離に基づい
て、前記記録ヘッドと前記記録シートの相対移動を制御
する制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0011】請求項1記載の発明では、記録シート上の
記録範囲が記録シートのサイズに応じて固定的に定めら
れており(記録シート上の記録範囲は、例えば記録シー
トの全面であってもよいし、記録シートの端部から一定
距離以内の領域(例えば記録装置の構造上の理由で記録
できない数mm程度の幅の領域)を除いた範囲であっても
よい)、記録ヘッドが記録シート上の記録範囲の所定方
向(記録ヘッドと記録シートの相対移動の方向)に沿っ
た一方の端部と所定距離隔たっている状態より記録ヘッ
ドと記録シートの相対移動を開始させ、記録ヘッドが記
録シート上の記録範囲の所定方向に沿った他方の端部と
所定距離隔たっている状態で相対移動を停止させたとき
に、相対移動に要する時間が最短となるように、記録シ
ート上の記録範囲の所定方向に沿った幅に基づいて、記
録ヘッドが記録シート上の記録範囲に対応している区間
での相対移動の移動速度及び所定距離(記録ヘッドと記
録シートの相対移動開始時の、記録ヘッドと記録シート
上の記録範囲(の所定方向に沿った一方の端部)との距
離)を決定する。
【0012】上記のように記録ヘッドと記録シートを相
対移動させることは、記録ヘッドが記録シート上の記録
範囲の所定方向に沿った一方の端部と所定距離隔たって
いる状態から、記録ヘッドが記録シート上の記録範囲の
所定方向に沿った一方の端部に対応する状態となる迄の
間に、相対移動の移動速度を、記録ヘッドが記録シート
上の記録範囲に対応している区間での移動速度に達する
迄増速し、次いで記録ヘッドが記録シート上の記録範囲
に対応している区間を経て、記録ヘッドが記録シート上
の記録範囲の所定方向に沿った他方の端部に対応する状
態になった後は、記録ヘッドが記録シート上の記録範囲
の所定方向に沿った他方の端部と所定距離隔たっている
状態になったときに、記録ヘッドと記録シートの相対移
動が停止するように、相対移動の移動速度を減速するこ
とによって成される。
【0013】なお、請求項1記載の発明において、記録
ヘッドが記録シート上の記録範囲に対応している区間で
の記録ヘッドと記録シートの相対移動の移動速度は一定
であることが望ましいが、略一定(例えば移動速度が一
定となるように制御しているものの若干の変動が生じて
いる等)としてもよいし、前記相対移動の移動速度が前
記区間内で変化するように制御することも権利範囲に含
まれる。
【0014】前記区間での前記相対移動の移動速度を略
一定とする場合、決定手段は、前記移動速度として、例
えば前記区間での前記相対移動の平均移動速度を決定
し、制御手段は、前記区間での前記相対移動の移動速度
が略一定となり、かつその平均値が前記決定された平均
移動速度に一致するように制御することができる。ま
た、前記相対移動の移動速度が前記区間内で変化するよ
うに制御する場合、決定手段は、前記移動速度として、
上記のように平均移動速度を決定するか、又は前記区間
内の各部分における移動速度を決定し、制御手段は、前
記区間での前記相対移動の移動速度の平均値が前記決定
された平均移動速度に一致するように制御するか、又は
前記区間内の各部分における移動速度が、決定された移
動速度に各々一致するように制御することができる。
【0015】記録ヘッドと記録シートを上記のように相
対移動させることにより、往路における相対移動を停止
させたときの記録ヘッドと記録シートの位置関係が、復
路における相対移動を開始するときの記録ヘッドと記録
シートの位置関係に常に一致し、かつ復路における相対
移動を停止させたときの記録ヘッドと記録シートの位置
関係が、往路における相対移動を開始するときの記録ヘ
ッドと記録シートの位置関係に常に一致することにな
る。
【0016】請求項1記載の発明では、記録ヘッドと記
録シートを上記のように相対移動させたときに相対移動
に要する時間が最短となるように、記録シート上の記録
範囲の所定方向に沿った幅に基づいて、記録ヘッドが記
録シート上の記録範囲に対応している区間での移動速度
及び所定距離を決定し、決定された移動速度及び所定距
離に基づいて、記録ヘッドと記録シートの相対移動を制
御するので、往復移動の往路及び復路で記録シートへの
記録を行う場合にも、記録シートのサイズに拘わらず記
録ヘッドと記録シートの無駄な相対移動を省くことがで
き、記録ヘッドと記録シートの相対移動に要する時間
(記録シートへの往復記録に要する時間)を短縮するこ
とができる。
【0017】また、記録シート上の記録範囲が記録シー
トのサイズに応じて固定的に定められていることから、
移動速度及び所定距離は記録シートのサイズに応じて一
意に定まることになり、行毎に移動速度や所定距離を決
定する等の煩雑な処理を行って記録ヘッドと記録シート
との相対移動を制御する必要もない。従って、請求項1
記載の発明によれば、種々のサイズの記録シートに対
し、簡易な制御により短時間で往復記録を行うことがで
きる。
【0018】また、記録ヘッドと記録シートとを相対的
に移動させ、記録ヘッドによって記録シートへの記録を
行う際に、記録ヘッドによる記録に対する制御が複雑と
なることを回避すると共に、一定水準以上の記録品質を
確保するためには、先にも述べたように、少なくとも記
録ヘッドによって記録シートへの記録が行われている間
は、記録ヘッドと記録シートの相対移動の移動速度は一
定であることが望ましい。
【0019】上記に基づき、請求項2記載の発明は、請
求項1記載の発明において、決定手段は、前記移動速度
として、記録ヘッドが記録シート上の記録範囲に対応し
ている区間での記録ヘッドと記録シートの相対移動の平
均移動速度を決定し、制御手段は、前記区間での前記相
対移動の移動速度が略一定となり、かつ前記移動速度の
平均が前記平均移動速度に一致するように制御すること
を特徴としている。これにより、記録ヘッドによる記録
に対する制御が複雑となることを回避できると共に、一
定水準以上の記録品質を確保することができる。
【0020】ところで、記録ヘッドが記録シート上の記
録範囲に対応している区間での相対移動の移動速度を高
くすると、記録ヘッドが記録シート上の記録範囲に対応
している区間での記録ヘッドと記録シートの相対移動に
要する時間は短縮されるものの、相対移動速度の増速及
び減速に要する時間は逆に増大する。本願発明者等は、
記録ヘッドと記録シートを相対的に1往復移動させたと
きに移動に要する時間(記録シートへの往復記録に要す
る時間)が最短となる移動速度を、種々のサイズの記録
シートについて各々調べる実験を行った結果、記録シー
トへの記録に要する時間が最短となる移動速度(詳しく
は平均移動速度)Vcと記録シートのサイズ(記録シー
ト上の記録範囲の所定方向に沿った幅Lp)の間にはV
c∝Lp 0.5なる関係が存在するとの知見を得た。
【0021】上記に基づき、本発明に係る決定手段は、
請求項3に記載したように、記録シート上の記録範囲の
所定方向に沿った幅Lpに基づいて、前記記録ヘッドが
前記記録シート上の記録範囲に対応している区間での平
均移動速度VcをVc∝Lp 0.5 の関係式により決定す
ることが好ましい。これにより、記録シートへの記録に
要する時間が最短となる移動速度を簡易な処理によって
求めることができる。
【0022】また、記録ヘッドが記録シート上の記録範
囲に対応している区間での移動速度を、上記のように、
記録シート上の記録範囲の所定方向に沿った幅に応じて
変更した場合、記録ヘッドと記録シートの相対移動開始
時の記録シート上の記録範囲の所定方向に沿った端部と
記録ヘッドの距離の最適値(記録ヘッドと記録シートの
無駄な相対移動を省くことで、相対移動速度の増速(及
び減速)に要する時間が最短となる値)についても、記
録シート上の記録範囲の所定方向に沿った幅に応じて変
化する。これに対して本願発明者等は、記録シートへの
記録に要する時間が最短となる所定距離ΔLと記録シー
トのサイズ(記録シート上の記録範囲の所定方向に沿っ
た幅Lp)の関係を求めた結果、所定距離ΔLと記録範
囲の幅Lpの間にはΔL=0.5Lpなる関係が存在する
との知見を得た。
【0023】上記に基づき、本発明に係る決定手段は、
請求項4に記載したように、記録シート上の記録範囲の
所定方向に沿った幅Lpに基づいて、所定距離ΔLをΔ
L=0.5Lp の関係式により決定することが好ましい。
これにより、記録シートへの記録に要する時間が最短と
なる所定距離を簡易な処理によって求めることができ
る。
【0024】また、本発明のように、記録ヘッドが記録
シート上の記録範囲に対応している区間における記録ヘ
ッドと記録シートの相対移動の移動速度、相対移動開始
時の記録ヘッドと所定方向に沿った記録シート上の記録
範囲の端部との距離を、記録シート上の記録範囲の所定
方向に沿った幅に基づいて決定する場合、記録ヘッドに
よって記録シート上の記録範囲内への記録を開始するタ
イミングについても、記録シート上の記録範囲の所定方
向に沿った幅に応じて変化する。
【0025】これを考慮すると、本発明に係る制御手段
は、請求項5に記載したように、記録ヘッドによって記
録シート上の記録範囲内への記録を開始するタイミング
を、記録シート上の記録範囲の所定方向に沿った幅に応
じて変更することが好ましい。これにより、記録シート
のサイズに拘わらず、適正なタイミングで記録シートへ
の記録を開始することができる。
【0026】また、本願発明者等は、記録ヘッドと記録
シートの移動を開始してから、記録ヘッドが記録シート
上の記録範囲の所定方向に沿った端部に対応する状態と
なる迄の時間tと、記録シートのサイズ(記録シート上
の記録範囲の所定方向に沿った幅Lp)、及び記録ヘッ
ドが記録シート上の記録範囲に対応している区間での記
録ヘッドと記録シートの相対移動の平均移動速度Vc
との関係を求めた結果、時間tと記録範囲の幅Lp及び
平均移動速度Vcの間にはt=Lp/Vc なる関係が
存在するとの知見を得た。
【0027】上記に基づき、請求項5記載の発明に係る
制御手段は、詳しくは請求項6に記載したように、記録
シート上の記録範囲の所定方向に沿った幅Lp及び記録
ヘッドが記録シート上の記録範囲に対応している区間で
の平均移動速度Vcに基づいて、相対移動を開始してか
ら記録ヘッドが記録シート上の記録範囲の所定方向に沿
った端部に対応する状態となる迄の時間tをt=Lp/
Vc の関係式により求め、求めた時間tに基づいて記
録ヘッドによって記録シート上の記録範囲内への記録を
開始するタイミングを決定することが好ましい。これに
より、記録シートのサイズに拘わらず適正なタイミング
で記録シートへの記録を開始することを、簡易な処理に
よって実現できる。
【0028】また、本発明に係る移動速度及び所定距離
の決定は、例えば請求項7に記載したように、記録シー
ト上の記録範囲の所定方向に沿った幅が各値のときの移
動速度及び所定距離を記憶手段に予め記憶しておき、記
録シート上の記録範囲の所定方向に沿った幅に対応する
移動速度及び所定距離を記憶手段から読み出すことで行
うようにしてもよい。これにより、例えば記録を行う記
録シートのサイズが変更される毎に、移動速度及び所定
距離を演算等によって求める必要がなくなり、移動速度
及び所定距離の決定を簡易な処理によって実現できる。
【0029】請求項8記載の発明に係る記録方法は、記
録ヘッドと記録シートとを所定方向に沿って相対的に往
復移動させ、前記記録シートのサイズに応じて固定的に
定められた記録シート上の記録範囲内に、前記往復移動
の往路及び復路で記録を行うにあたり、前記記録ヘッド
が記録シート上の記録範囲の前記所定方向に沿った一方
の端部と所定距離隔たっている状態より記録ヘッドと記
録シートの相対移動を開始させ、記録ヘッドが記録シー
ト上の記録範囲の所定方向に沿った他方の端部と所定距
離隔たっている状態で前記相対移動を停止させたとき
に、前記相対移動に要する時間が最短となるように、記
録シート上の記録範囲の所定方向に沿った幅に基づい
て、前記記録ヘッドが記録シート上の記録範囲に対応し
ている区間での移動速度及び前記所定距離を決定し、前
記決定した移動速度及び所定距離に基づいて、前記記録
ヘッドと前記記録シートの相対移動を制御することを特
徴としているので、請求項1記載の発明と同様に、種々
のサイズの記録シートに対し、簡易な制御により短時間
で往復記録を行うことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態の一例を詳細に説明する。図1には、本発明に係
る記録方法を適用可能なインクジェットプリンタ10が
示されている。なお、このインクジェットプリンタ10
は本発明に係る記録装置に対応している。
【0031】インクジェットプリンタ10は、図1にお
ける左方側に、各種サイズの記録シートをセット可能と
された用紙トレイ14が設けられている。用紙トレイ1
4には記録シートの幅方向に沿ってスライド移動可能な
用紙ガイド(図示省略)が設けられている。この用紙ガ
イドは、ユーザによって用紙トレイ14に記録シートが
セットされた際に、セットされた記録シートの幅に応じ
た位置(この位置には記録シートのサイズを表記したマ
ークが付されている)へユーザによってスライド移動さ
れる。これにより、用紙トレイ14にセットされた記録
シートが用紙トレイ14から引き出される際には、引出
搬送方向と直交する幅方向に沿った記録シートの両端部
が用紙ガイドによって案内される。
【0032】一方、インクジェットプリンタ10の図1
における右方側には、画像(例えば文字画像や写真画
像)が記録された記録シートを載置するための排出トレ
イ16が設けられており、用紙トレイ14と排出トレイ
16との間には記録シートの搬送路が形成されている。
記録シートの搬送路上には、図示しない引出し搬送ロー
ラ回転駆動手段の駆動力が伝達されて回転される搬送ロ
ーラ対22,24,26が配設されている。搬送ローラ
対22は用紙トレイ14から記録シートを引き出す機能
も有しており、搬送ローラ対22によって用紙トレイ1
4から引き出された記録シートは、搬送ローラ対22,
24,26によって排出トレイ16へ搬送され、排出ト
レイ16上に載置される。
【0033】なお、本実施形態では、例として図6に示
すように、記録シートのサイズに拘わらず、記録シート
の幅方向(主走査方向)に沿った一方の端部(便宜的に
左端と称する)が、用紙トレイ14上の一定位置に位置
するように用紙トレイ14にセットされ、記録シートの
左端が主走査方向に沿って一定の位置に位置している状
態を維持したまま搬送される。
【0034】また、搬送ローラ対24,26の間にはイ
ンクジェットヘッド20(本発明に係る記録ヘッドに相
当)が配置されている。図2に示すように、インクジェ
ットプリンタ10は、プリンタ10の幅方向両端部に一
対のシャーシ44が設けられており、一対のシャーシ4
4の間にはプリンタ10の幅方向に沿ってキャリッジシ
ャフト46が掛け渡されている。
【0035】キャリッジシャフト46の近傍には、一対
のプーリ48に巻き掛けられた無端のキャリッジ送りベ
ルト50がキャリッジシャフト46に対して平行に配置
されている。一対のプーリ48の一方は、図示しない駆
動力伝達機構を介してステッピングモータから成るキャ
リッジモータ66(図4参照)の回転軸と連結されてお
り、キャリッジモータ66の駆動力が伝達されて前記プ
ーリ48が回転されると、これに伴ってキャリッジ送り
ベルト50も移動する。
【0036】キャリッジ送りベルト50には、キャリッ
ジシャフト46に沿って摺動移動可能にキャリッジシャ
フト46に支持されたインクジェットヘッド20(キャ
リッジ32)が取付けられている。キャリッジ32には
インク収容部52が取付けられており、インク収容部5
2には記録シートSに画像を記録するためのインクが貯
溜されている。更に、キャリッジ32の下面には記録ヘ
ッド34が設けられている(図1も参照)。
【0037】インクジェットヘッド20はキャリッジ3
2や記録ヘッド34等によって構成されており、キャリ
ッジ送りベルト50が移動されると、インクジェットヘ
ッド20はキャリッジシャフト46に沿って移動する。
なお、本実施形態において、インクジェットヘッド20
の移動可能範囲の長さは、インクジェットプリンタ10
によって記録可能な各種サイズの記録シートのうち、幅
(インクジェットヘッド20の移動方向(主走査方向)
に沿った寸法)が最大の記録シートにおける幅LpMAX
の2倍以上(移動可能範囲の長さ≧2LpMAX)とされ
ている。
【0038】図3に示すように、記録ヘッド34には、
円孔(ノズル)36が図2矢印B方向(レールと直交す
る方向)に沿って一定のピッチで複数個形成されてお
り、記録ヘッド34のヘッド面34A(搬送ローラ対2
4,26の間に搬送された記録シートの上面と対向する
面)36には、各ノズル36のインク吐出口38が各々
形成されている。インク吐出口38からインクを吐出さ
せるための吐出方式としては、加圧方式、連続流方式、
静電吸引方式、音響波や圧力波等を集中させる方式等の
公知の吐出方式を利用することができる。例えば加圧方
式としては、例えばサーマルインクジェット方式や圧電
方式を利用できる。
【0039】次に図4を参照し、インクジェットプリン
タ10の電気系の構成について説明する。用紙サイズ検
知センサ60は、インクジェットプリンタ10によって
記録が行われる記録シートのサイズ(詳しくは主走査方
向(インクジェットヘッド20の移動方向)に沿った記
録シートの幅Lp)を検知し、検知結果を用紙サイズ検
知信号として記録制御部62へ出力する。
【0040】なお、本実施形態のように、記録シートの
サイズに応じて用紙ガイドがスライド移動される態様に
おいて、用紙サイズ検知センサ60としては、例えばス
ライド移動後の用紙ガイドの位置を検出するセンサを用
いることができる。
【0041】また、用紙サイズ検知センサ60として、
記録シートのサイズをユーザが指定するためのキーを設
け、ユーザによって前記キーが操作されて記録シートの
サイズが指定されることで、記録シートのサイズを検知
するようにしてもよい。この場合、記録シートのサイズ
に拘わらず記録シートの左端が一定の位置に位置するよ
うに、指定されたサイズに応じて、用紙トレイ14上で
の記録シートの設置位置をLED等の表示手段によって
自動的に表示するようにしてもよい。
【0042】インクジェットプリンタ10の本体に対し
て着脱自在でかつ記録シートを多数枚収納可能な用紙ト
レイが、記録シートの各種サイズに対応して複数種用意
され、記録シートとして用いるシート材のサイズに対応
する用紙トレイが選択的にインクジェットプリンタ10
本体にセットされる態様においては、例えば個々の用紙
トレイを識別するためのマーク又は突起等を用紙トレイ
に各々設けておき、用紙サイズ検知センサ60として前
記マーク又は突起を検出するセンサを用い、マーク又は
突起の検出結果に基づいて、インクジェットプリンタ1
0に現在セットされている用紙トレイの種類(すなわち
記録シートのサイズ)を検知する構成を採用することが
できる。
【0043】記録制御部62はCPU,ROM,RA
M,I/Oポートを含んで構成されており、用紙サイズ
検知センサ60から入力された用紙サイズ検知信号に基
づき、インクジェットヘッド20が記録シートに対応し
ている期間のインクジェットヘッド20の移動速度(最
適移動速度)、インクジェットヘッド20が移動を開始
する際のインクジェットヘッド20の位置(移動開始位
置)、及びインクジェットヘッド20によるドットの記
録周期を決定する。
【0044】また記録制御部62は、インクジェットヘ
ッド20の往復移動を開始するタイミングを検知すると
共に、インクジェットヘッド20の往復移動の往路及び
復路におけるインクジェットヘッド20による記録開始
タイミングを各々検知する(詳細は後述)。記録制御部
62は本発明に係る決定手段に対応している。
【0045】記録制御部62にはモータ駆動回路64を
介してキャリッジモータ66が接続されており、記録制
御部62は、決定した移動速度及び移動開始位置をモー
タ駆動回路64に通知すると共に、検知した移動開始タ
イミングをモータ駆動回路64に通知する。
【0046】モータ駆動回路64は、インクジェットヘ
ッド20が通知された移動開始位置へ移動した後に、通
知された移動開始タイミングよりインクジェットヘッド
20の往復移動が開始され、通知された移動速度及び移
動開始位置に応じた移動パターン(例として図6(B)
に示すように、インクジェットヘッド20が記録シート
に対応している期間は移動速度が一定で、インクジェッ
トヘッド20が記録シートに対応していない期間に移動
速度を増速及び減速させる移動パターン)でインクジェ
ットヘッド20が往復移動するように、キャリッジモー
タ66に供給する駆動パルス信号の周波数を適宜変化さ
せてキャリッジモータ66を駆動する。なお、モータ駆
動回路64は記録制御部62と共に本発明に係る制御手
段に対応している。
【0047】なお、本実施形態では、キャリッジモータ
66として、駆動パルス信号の1パルス当りの回転軸の
回転角度が一定(すなわち駆動パルス信号の1パルス当
りのインクジェットヘッド20の移動距離が一定)のス
テッピングモータを用いているので、キャリッジモータ
66に供給した駆動信号のパルス数がインクジェットヘ
ッド20の移動距離に対応している。
【0048】このため、例えばインクジェットヘッド2
0を通知された移動開始位置へ移動させることは、例え
ばインクジェットヘッド20の移動範囲内の一定の位置
に、インクジェットヘッド20が前記一定の位置に位置
していることを検出するセンサを設けておき、移動開始
位置が通知されると、通知された移動開始位置と前記一
定の位置との距離を駆動パルス信号のパルス数に換算
し、インクジェットヘッド20が前記一定の位置に位置
していることが前記センサによって検出された後に、前
記換算によって得られたパルス数に一致するパルス数の
駆動パルス信号をキャリッジモータ66に供給すること
によって実現できる。また、インクジェットヘッド20
の移動速度の増速及び減速は駆動パルス信号の周波数
(駆動パルス信号の個々のパルスの時間間隔)を変更す
ることで実現できる。
【0049】また、記録制御部62には吐出基準信号発
生回路68及び画像信号発生回路70が各々接続されて
おり、記録制御部62は、決定したドット記録周期を吐
出基準信号発生回路68へ通知し、検知した記録開始タ
イミングを画像信号発生回路70へ通知する。吐出基準
信号発生回路68はインクジェットヘッド20からのイ
ンク滴の吐出タイミングを規定する吐出基準信号を出力
するが、吐出基準信号発生回路68は、記録制御部62
から通知されたドット記録周期に応じて吐出基準信号の
周期を変更する。吐出基準信号発生回路68は画像信号
発生回路70に接続されており、吐出基準信号は画像信
号発生回路70に入力される。
【0050】画像信号発生回路70には画像情報発生回
路72が接続されており、画像情報発生回路72から
は、記録シートに記録すべき画像を表す画像情報が入力
される。画像信号発生回路70は、入力された画像情報
が表す画像がドット単位で記録シート上に記録されるよ
うに、インクジェットヘッド20の往復移動の往路及び
復路において、入力された吐出基準信号に同期したタイ
ミングで、インクジェットヘッド20の各ノズル36か
ら、画像情報に応じて選択的にインク滴を吐出させるこ
とを、記録制御部62から通知された記録開始タイミン
グより開始させる画像信号を生成する。
【0051】生成された画像信号は、画像信号発生回路
70に接続されたインクジェットヘッド駆動回路74に
入力される。インクジェットヘッド駆動回路74には、
インクジェットヘッド20を駆動するための電力がイン
クジェットヘッド駆動電源76から供給される。インク
ジェットヘッド駆動回路74は入力された画像信号に基
づいてインクジェットヘッド20を駆動し、インクジェ
ットヘッド20の各ノズル36から選択的にインク滴を
吐出させる。
【0052】これにより、インクジェットヘッド20の
移動によって主走査が、搬送ローラ対22,24,26
による記録シートの搬送によって副走査が成され、記録
シート上に画像が記録されることになる。
【0053】次に本実施形態の作用として、記録シート
への画像の記録が指示されると記録制御部62で実行さ
れる記録制御処理について、図5のフローチャートを参
照して説明する。ステップ100では用紙サイズ検知セ
ンサ60から入力される用紙サイズ検知信号を取り込
み、画像の記録を行う記録シートの幅Lp(以下、単に
用紙幅Lpという)を認識する。
【0054】ステップ102では、ステップ100で認
識された用紙幅Lpに基づき、インクジェットヘッド2
0がインク滴の吐出を行う期間のインクジェットヘッド
20の最適移動速度Vc(主走査周期Tが最短となると
きの、インクジェットヘッド20がインク滴の吐出を行
う期間におけるインクジェットヘッド20の平均移動速
度)を次の(1)式に従って演算する。 Vc=C・Lp0.5 …(1) なお(1)式においてCは比例定数であり、この比例定
数Cの値はキャリッジモータ66による加速特性値(イ
ンクジェットヘッド20の移動速度を増速するときの加
速度)に応じて変化するので、予め実験を行って設定す
ることができる。
【0055】(1)式より明らかなように、最適移動速
度Vcは用紙幅Lpの0.5乗に比例しているので、図
6(B)にも示すように、用紙幅Lpが大きくなるに従
って最適移動速度Vcの値は大きくなる。上述したステ
ップ102は、詳しくは請求項3に記載の決定手段に対
応している。
【0056】なお、記録シートの用紙幅Lpが各値のと
きの最適移動速度Vcを予め演算し、最適移動速度Vc
の演算結果を用紙幅Lpと対応させて記録制御部62の
ROM等に予め記憶しておき、ステップ100で認識し
た用紙幅Lpに対応して記憶されている最適移動速度V
cをROM等から読み出すことで、最適移動速度Vcを
決定するようにしてもよい。
【0057】また、記録シートの用紙幅Lpと最適移動
速度Vcとの間には次の(2)式及び(3)式に示す関
係が存在しているので、用紙幅Lpに基づき、(2)式
及び(3)式に従って最適移動速度Vcを求めるように
してもよい。 Vc∝Lp0.5 …(2) VcB=(LpB/LpA0.5・VcA …(3) (3)式において、LpAはサイズAの記録シートの用
紙幅、LpBはサイズBの記録シートの用紙幅、VcA
サイズAの記録シートに対する最適移動速度、VcB
サイズBの記録シートに対する最適移動速度である。
【0058】なお、特定のサイズ(最適移動速度が既知
のサイズ:例えば上記のサイズA)の記録シートに対す
る最適移動速度に基づいて、他のサイズ(最適移動速度
が未知のサイズ:例えば上記のサイズB)の記録シート
に対する最適移動速度を演算する場合、(3)式を用い
ることに限定されるものではなく、例えば(3)式によ
って求まる値に近似した値を最適移動速度として用いて
もよいし、類似の他の演算式に従って最適移動速度を演
算するようにしてもよい。
【0059】次のステップ104では、ステップ102
で求めた最適移動速度Vc及び予め定められた主走査方
向のドット記録密度に基づいて、前記主走査方向のドッ
ト記録密度に一致する間隔で主走査方向にドットを記録
するためのインクジェットヘッド20によるドットの記
録周期を演算し、ドットの記録周期の演算結果を吐出基
準信号発生回路68に通知する。これにより、吐出基準
信号発生回路68から出力される吐出基準信号の周期が
ドット記録周期に応じて変更され、インクジェットヘッ
ド20からのインク滴の吐出は、ドット記録周期に一致
する周期で行われることになる。
【0060】ステップ106では、ステップ100で認
識された用紙幅Lpに基づき、インクジェットヘッド2
0の移動開始位置として、インクジェットヘッド20の
往復移動における往路及び復路において、インクジェッ
トヘッド20が移動を開始する際のインクジェットヘッ
ド20と記録シートの端部(本実施形態では記録シート
の全面を本発明に係る記録範囲とみなしており、この端
部は本発明における「記録シート上の記録範囲の所定方
向に沿った端部」に対応している)との距離ΔL(イン
クジェットヘッド20がインク滴の吐出を行う期間にイ
ンクジェットヘッド20を一定速度で移動させることを
前提としたときに、主走査周期Tが最短となる距離Δ
L)を次の(4)式に従って演算する。 ΔL=0.5Lp …(4) (4)式より明らかなように、距離ΔLは用紙幅Lpに
比例しているので、図6(B)にも示すように、用紙幅
Lpが大きくなるに従って距離ΔLの値は大きくなる。
なお、ステップ106は、詳しくは請求項4に記載の決
定手段に対応している。
【0061】なお、距離ΔLについても最適移動速度V
cと同様に、記録シートの用紙幅Lpが各値のときの距
離ΔLを用紙幅Lpと対応させて記録制御部62のRO
M等に予め記憶しておき、ステップ100で認識した用
紙幅Lpに対応して記憶されている距離ΔLをROM等
から読み出すことで、距離ΔLを決定するようにしても
よい。
【0062】そしてステップ108では、ステップ10
2で演算した最適移動速度Vc及びステップ106で演
算した距離ΔLをモータ駆動回路64に通知する。これ
により、モータ駆動回路64は、通知された最適移動速
度Vc及び距離ΔLに基づき、例として図6(A)に示
すように、インクジェットヘッド20の往復移動の往路
及び復路にいて、インクジェットヘッド20の移動時間
(主走査周期T)が最短となるように、すなわち、イン
クジェットヘッド20が記録シートの一方の端部と距離
ΔL隔たっている状態からインクジェットヘッド20の
移動が開始され、インクジェットヘッド20が記録シー
トの一方の端部に対応する状態となる迄の間は一定の加
速度でインクジェットヘッド20の移動速度が増速さ
れ、次いでインクジェットヘッド20が記録シートに対
応している区間ではインクジェットヘッド20が最適移
動速度Vcで移動され、インクジェットヘッド20が記
録シートの他方の端部に対応する状態になった後は、一
定の減速度でインクジェットヘッド20の移動速度が減
速され、インクジェットヘッド20が記録シートの他方
の端部と距離ΔL隔たった状態になったときにインクジ
ェットヘッド20の移動速度が0になるように、キャリ
ッジモータ66を駆動してインクジェットヘッド20を
往復移動させることになる。
【0063】次のステップ110では、最適移動速度V
c及び距離ΔLに基づいて、インクジェットヘッド20
が上記のように移動されたときのインクジェットヘッド
20の移動時間(主走査周期T)を演算する。またステ
ップ116では、インクジェットヘッド20による記録
開始タイミングとして、インクジェットヘッド20の往
復移動の往路及び復路において、インクジェットヘッド
20の移動を開始してから、インクジェットヘッド20
が記録を開始すべきタイミング(インクジェットヘッド
20が記録シートの一方の端部に対応する状態となるタ
イミング)が到来する迄の時間tを、用紙幅Lp及び最
適移動速度Vcに基づき次の(5)式に従って演算す
る。 t=Lp/Vc …(5) なお、ステップ116は、詳しくは後述するステップ1
24,126と共に、請求項5及び請求項6に記載の制
御手段に対応している。
【0064】なお、時間tについても最適移動速度Vc
や距離ΔLと同様に、記録シートの用紙幅Lpが各値の
ときの時間tを用紙幅Lpと対応させて記録制御部62
のROM等に予め記憶しておき、ステップ100で認識
した用紙幅Lpに対応して記憶されている時間tをRO
M等から読み出すことで、時間tを決定するようにして
もよい。
【0065】次のステップ118以降では記録シートへ
の記録を行う。すなわち、ステップ118では、搬送ロ
ーラ対22,24,26を回転駆動し、用紙トレイ14
から記録シートを引き出して搬送する。なお、記録シー
トがインクジェットヘッド20による記録位置に到達
し、インクジェットヘッド20によって記録シートへの
画像の記録が行われている間は、インクジェットヘッド
20が記録シートに対応していない期間にのみ記録シー
トが搬送される(インクジェットヘッド20が記録シー
トに対応している期間(インクジェットヘッド20から
インク滴が吐出され、記録シートへ実際に画像が記録さ
れている期間)には記録シートの搬送が一時的に停止さ
れ、記録シートが間欠搬送される)ように、搬送ローラ
対22,24,26が回転駆動される。
【0066】次のステップ120では、記録シートがイ
ンクジェットヘッド20による記録位置に到達したか否
か判定し、判定が肯定される迄待機する。ステップ12
0の判定が肯定されるとステップ122へ移行し、モー
タ駆動回路64に対して移動開始タイミングが到来した
ことを通知してインクジェットヘッド20の移動を開始
させる。これにより、モータ駆動回路64は、図6
(B)に示すような移動パターン(すなわち主走査周期
Tが用紙幅Lpに応じた最短時間となる移動パターン)
でインクジェットヘッド20が移動するようにキャリッ
ジモータ66を駆動する。
【0067】次のステップ124では、インクジェット
ヘッド20の移動が開始されてから時間tが経過したか
否か判定し、判定が肯定される迄待機する。時間tが経
過するとステップ126へ移行し、画像信号発生回路7
0に対して記録開始タイミングが到来したことを通知
し、記録シートへの画像の記録を開始させる。これによ
り、画像信号発生回路70は、吐出基準信号発生回路6
8から入力された吐出基準信号及び画像情報発生回路4
6から入力された画像情報に基づいて画像信号を生成
し、インクジェットヘッド駆動回路74は、生成された
画像信号に基づいて、インクジェットヘッド20の各ノ
ズル36から、ドット記録周期に同期したタイミングで
選択的にインク滴を吐出させる。これにより、記録シー
ト上に画像が記録されることになる。
【0068】次のステップ128では、インクジェット
ヘッド20の移動(往路又は復路の移動)が停止された
か否か判定し、判定が肯定される迄待機する。インクジ
ェットヘッド20の移動が停止されるとステップ130
へ移行し、記録シートへの記録が完了したか否か判定す
る。判定が否定された場合にはステップ122に戻り、
モータ駆動回路64に対し、前回の移動方向とは逆の方
向へインクジェットヘッド20を移動させる。上述した
ステップ122〜ステップ130が繰り返されること
で、画像情報発生回路72から出力された画像情報が表
す画像が記録シートに記録される。そして、ステップ1
30の判定が肯定されると、記録制御処理を終了する。
【0069】上述したように、本実施形態に係る記録制
御処理では、最適移動速度Vc、移動開始位置を規定す
る距離ΔL、記録開始タイミングを規定する時間tを記
録シートの用紙幅Lpに応じて最適化しているので、イ
ンクジェットヘッド20を往復移動させると共に記録シ
ートへ記録を往路及び復路で各々行うにあたり、記録シ
ートのサイズ(用紙幅Lp)に拘わらず主走査周期Tを
短縮することができ、記録シートへの画像の記録を簡易
な制御により高速で行うことができる。
【0070】インクジェットヘッド20の移動開始位置
(距離ΔL)を記録シートのサイズに応じて変更するこ
とによる記録速度の向上(主走査周期Tの短縮)につい
て更に説明する。図6に示すように、記録シートのサイ
ズが、大サイズのサイズAから小サイズのサイズBに切
り替わった場合、最適移動速度Vcの値が小さくなる
(VcB<VcA)ことに伴い、静止状態にあるインクジ
ェットヘッド20を移動(増速)させたときに、インク
ジェットヘッド20の移動速度が最適移動速度Vcに達
する迄の間にインクジェットヘッド20が移動する距離
もΔLAからΔLBへ減少する。
【0071】ここで、インクジェットヘッド20の移動
開始位置を、用紙サイズに拘わらず図6に示す位置a
(記録シートの左端から距離ΔLA隔てた位置)に固定
的に設定した場合、サイズBの記録シートに対して記録
を行う場合にもインクジェットヘッド20は位置aから
移動を開始することになるので、インクジェットヘッド
20の移動速度は、移動距離がΔLBになった時点で
(すなわちインクジェットヘッド20が位置cに達する
前に)最適移動速度VcBに達する。しかしながら、記
録ヘッドが位置cへ移動する迄の間は記録シートへの記
録を行うことができないので、不要な待ち時間が発生す
る。
【0072】これに対し、本実施形態では、インクジェ
ットヘッド20の移動開始位置(移動開始位置を規定す
る距離ΔL)を、最適移動速度Vcと同様に用紙幅Lp
に応じて変更する(すなわち、記録シートがサイズBで
ある場合には、インクジェットヘッド20の移動開始位
置を位置bへ変更する)ことにより、インクジェットヘ
ッド20の移動速度が最適移動速度に達したときにイン
クジェットヘッド20が位置cに到達することになるの
で、インクジェットヘッド20が記録を開始するまでに
不要な待ち時間が発生せず、主走査周期T(すなわち記
録時間)が短縮されることになる。
【0073】なお、上記では記録ヘッドの移動速度を増
速する際の加速度と減速する際の減速度が等しい場合を
説明したが、これに限定されるものではなく、加速度と
減速度は異なっていてもよい。例えば減速度の方が高い
場合には、例として図7に示すように、最適移動速度V
cで移動している記録ヘッドを停止させるのに要する距
離をLsとすると、記録ヘッドの往復移動の往路及び復
路において、記録ヘッドが記録シートに対応している区
間では最適移動速度Vcで記録ヘッドを移動させると共
に、記録ヘッドが記録シートと対応しなくなった後も、
記録ヘッドと記録シートの端部との距離がΔL−Lsに
達する迄の間は記録ヘッドの移動速度をVcのまま維持
し、記録ヘッドと記録シートの端部との距離がΔL−L
sに達したタイミングで記録ヘッドの移動速度の減速を
開始するようにすれば、主走査周期Tをより短縮するこ
とができる。
【0074】また、上記では記録シートの左端が記録シ
ートのサイズに拘わらず一定の位置に位置している状態
で記録が行われる場合を説明したが、これに限定される
ものでなく、記録シートの反対側の端部(右端)又は記
録シートの幅方向中央の位置が記録シートのサイズに拘
わらず一定の位置に位置している状態で記録が行われる
ようにしてもよい。また、上記では搬送ローラ対22,
24,26によって記録シートを搬送する構成を説明し
たが、これに代えて、記録シートをドラムやベルト等の
担持体に担持させると共に、この担持体を回転駆動する
ことで記録シートを搬送する構成を用いてもよい。
【0075】また、上記では記録シートの全面を記録範
囲としていたが、本発明はこれに限定されるものでな
く、記録シートの両端部から一定距離以内の領域(例え
ばインクジェットプリンタ10の構造上の理由で記録を
行うことができない数mm程度の幅の領域)を除いた範囲
を記録範囲としてもよい。
【0076】更に、上記では本発明に係る記録ヘッドと
して、インク滴を吐出することで記録を行うインクジェ
ットヘッドを適用した例を説明したが、これに限定され
るものではなく、公知の他の方式で記録を行う記録ヘッ
ドを適用してもよい。
【0077】また、上記では記録ヘッドを移動させるこ
とで記録ヘッドと記録シートの相対移動を実現する構成
を例に説明したが、これに限定されるものではなく、記
録シートのみを移動させるか、記録シート及び記録ヘッ
ドを各々移動させることで、記録ヘッドと記録シートの
相対移動を実現する構成を採用してもよい。
【0078】
【実施例】次に本発明の実施例として、本願発明者等が
実施した実験について説明する。本願発明者等は、上記
の実施形態で説明したインクジェットプリンタ10と同
様に、記録シートの左端が記録シートのサイズに拘わら
ず一定の位置に位置するように配置される記録シートに
対し、記録ヘッドが主走査方向に沿って往復移動するこ
とで記録シートへの記録を行う構成の記録装置を用い、
A3(用紙幅Lp=297mm、用紙長さ420mm)、A4(用
紙幅Lp=210mm、用紙長さ297mm)、A5(用紙幅Lp
=148.5mm、用紙長さ210mm)の各種サイズの記録シート
に対し、記録ヘッドの移動速度を種々の値に変化させ、
記録ヘッドが主走査方向に1往復移動するのに要する時
間(往復移動時間)を求める実験を行った。
【0079】なお、この実験に用いた記録装置における
キャリッジモータの加速特性値(記録ヘッドの移動速度
を増速するときの加速度)は1.5G(mm/秒2)であり、
記録ヘッドの移動速度を減速するときにも、加速特性値
と同一の減速度で減速を行った。
【0080】上記の実験を行った結果、記録ヘッドの移
動速度の変化に対し、往復移動時間は各種サイズ毎に図
8のような変化を示すことが判明し、往復移動時間が最
短となる速度(最適移動速度Vc)は各種サイズ毎に以
下のような値になった。 A3:1477(mm/秒)、A4:1242.4(mm/秒)、A5:1044
(mm/秒) これは(1)式において比例定数C=85.73の場合に相
当する。
【0081】また、例えばA4サイズの記録シートに対
し、記録開始位置を規定する距離ΔLを(4)式に従っ
て求めると、 ΔL=0.5Lp=0.5×210=105mm となる。従って、静止状態にある記録ヘッドを加速特性
値=1.5G(mm/秒2)で移動(増速)させると、記録ヘ
ッドが105mm移動する間に記録ヘッドの移動速度は最適
移動速度Vc(=1242.4(mm/秒))に達する。
【0082】また、例えばA4サイズの記録シートに対
し、記録開始タイミングを規定する時間tを(5)式に
従って求めると、 t=Lp/Vc=210/1242.4=0.169秒 となる。従って、記録シートの端部から105mm隔てた位
置に静止している記録ヘッドを加速特性値=1.5G(m
m/秒2)で移動(増速)させると、移動を開始してから0.
169秒後には、記録ヘッドが記録シートの端部に対応す
る位置に位置していると共に移動速度が最適移動速度V
c(=1242.4(mm/秒))に達する。
【0083】次に、記録開始位置を規定する距離ΔLを
用紙幅Lpに応じて変更して記録ヘッドを移動させるこ
とによる記録時間の短縮について、実例を挙げて説明す
る。記録シートのサイズが葉書サイズ(A6サイズ:用
紙幅Lp=105mm、用紙長さ=148.5mm)である場合の最
適移動速度Vc(A6)を(3)式に従って求めると、 となる。
【0084】また、記録シートが葉書サイズである場
合、記録開始位置を規定する距離ΔL及び記録開始タイ
ミングを規定する時間tは、各々(4)(5)式より、 ΔL=0.5Lp=0.5×105=52.5mm t=Lp/Vc=105/878=0.12秒 となる。
【0085】従って、本発明を適用したとすると、記録
シートのサイズがA4サイズから葉書サイズに切り替わ
った場合に、距離ΔLが105mmから52.5mmへ変更され、
記録開始位置が図9に示す位置aから位置bへ移動され
る。
【0086】ここで、記録シートのサイズがA4サイズ
から葉書サイズに切り替わったにも拘わらず、記録開始
位置を位置aのまま変更しなかった場合、位置aより記
録ヘッドの移動を開始すると、記録ヘッドの移動速度
は、記録ヘッドが位置bに到達する前に葉書サイズにお
ける最適移動速度Vc(A6)に達するが、記録ヘッドが記
録シートの端部に対応している状態(位置c)になる迄
は記録を行うことができないので、不要な待ち時間が発
生する。
【0087】この不要な待ち時間は、上記の例では往復
移動の往路及び復路で各々60m秒発生するので、記録ヘ
ッドを1回往復移動させたときの不要な待ち時間は120m
秒になる。葉書サイズの記録シートの全面に記録を行う
ために記録ヘッドを26回往復移動させる必要があるとす
ると、葉書サイズの記録シート1枚当り3.12秒もの不要
な待ち時間が発生する。これに対し、記録シートのサイ
ズがA4サイズから葉書サイズに切り替わった場合に、
距離ΔLを105mmから52.5mmへ変更し、記録開始位置を
位置bへ移動すれば、不要は待ち時間は発生しないの
で、記録時間を約18%短縮できる。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように請求項1及び請求項
8記載の発明は、記録ヘッドが記録シート上の記録範囲
の一方の端部と所定距離隔たっている状態より記録ヘッ
ドと記録シートの相対移動を開始させ、記録ヘッドが記
録シート上の記録範囲の所定方向に沿った他方の端部と
所定距離隔たっている状態で前記相対移動を停止させた
ときに、相対移動に要する時間が最短となるように、記
録シート上の記録範囲の幅に基づいて、記録ヘッドが記
録シート上の記録範囲に対応している区間での移動速度
及び所定距離を決定し、決定した移動速度及び所定距離
に基づいて記録ヘッドと記録シートの相対移動を制御す
るので、種々のサイズの記録シートに対し、簡易な制御
により短時間で往復記録を行うことができる、という優
れた効果を有する。
【0089】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、移動速度として、記録ヘッドが記録シート
上の記録範囲に対応している区間での記録ヘッドと記録
シートの相対移動の平均移動速度を決定し、前記区間で
の前記相対移動の移動速度が略一定となり、かつ前記移
動速度の平均が前記平均移動速度に一致するように記録
ヘッドと記録シートの相対移動を制御するので、上記効
果に加え、記録ヘッドによる記録に対する制御が簡単に
なり、一定水準以上の記録品質を確保することができ
る、という効果を有する。
【0090】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、記録シート上の記録範囲の幅Lpに基づい
て、記録ヘッドが記録シート上の記録範囲に対応してい
る区間での平均移動速度VcをVc∝Lp0.5 の関係式
により決定するので、上記効果に加え、記録シートへの
記録に要する時間が最短となる移動速度を簡易な処理に
よって求めることができる、という効果を有する。
【0091】請求項4記載の発明は、請求項1記載の発
明において、記録シート上の記録範囲の幅Lpに基づい
て、所定距離ΔLをΔL=0.5Lp の関係式により決定
するので、上記効果に加え、記録シートへの記録に要す
る時間が最短となる所定距離を簡易な処理によって求め
ることができる、という効果を有する。
【0092】請求項5記載の発明は、請求項1記載の発
明において、記録ヘッドによって記録シート上の記録範
囲内への記録を開始するタイミングを、記録シート上の
記録範囲の幅に応じて変更するので、上記効果に加え、
記録シートのサイズに拘わらず、適正なタイミングで記
録シートへの記録を開始することができる、という効果
を有する。
【0093】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明において、記録シート上の記録範囲の幅Lp及び記録
ヘッドが記録シート上の記録範囲に対応している区間で
の平均移動速度Vcに基づいて、相対移動を開始してか
ら記録ヘッドが記録シート上の記録範囲の所定方向に沿
った端部に対応する状態となる迄の時間tをt=Lp/
Vc の関係式により求め、求めた時間tに基づいて記
録を開始するタイミングを決定するので、上記効果に加
え、記録シートのサイズに拘わらず適正なタイミングで
記録シートへの記録を開始することを、簡易な処理によ
って実現できる、という効果を有する。
【0094】請求項7記載の発明は、請求項1記載の発
明において、記録シート上の記録範囲の所定方向に沿っ
た幅が各値のときの移動速度及び所定距離を予め記憶し
ておき、記録シート上の記録範囲の所定方向に沿った幅
に対応する移動速度及び所定距離を読み出すことで移動
速度及び前記距離を決定するので、上記効果に加え、移
動速度及び所定距離の決定を簡易な処理によって実現で
きる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係るインクジェットプリンタの
概略構成図である。
【図2】 インクジェットヘッドを移動させる機構を示
す平面図である。
【図3】 インクジェットヘッドの吐出部付近を示す斜
視図である。
【図4】 インクジェットプリンタの電気信号系の概略
ブロック図である。
【図5】 記録制御処理の内容を示すフローチャートで
ある。
【図6】 (A)は記録シートのサイズ毎のヘッドの移
動開始位置の相違を示すイメージ図、(B)は記録シー
トのサイズ毎のヘッドの移動パターンの一例を示す線図
である。
【図7】 記録ヘッドの移動における加速度と減速度が
相違している場合の記録ヘッドの移動パターンの一例を
示す線図である。
【図8】 本願発明者等が実施した実験によって判明し
た、記録シートのサイズ毎の記録ヘッドの移動速度と記
録ヘッドの往復移動時間との関係を示す線図である。
【図9】 記録シートのサイズがA4サイズから葉書サ
イズに切り替わる際の記録ヘッドの移動開始位置の変更
を説明する説明図である。
【符号の説明】
10 インクジェットプリンタ 20 インクジェットヘッド 50 キャリッジ送りベルト 60 用紙サイズ検知センサ 62 記録制御部 64 モータ駆動回路 66 キャリッジモータ 70 画像信号発生回路 74 インクジェットヘッド駆動回路
フロントページの続き (72)発明者 末光 裕治 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 大木 靖 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 2C480 CA01 CA16 CA37 CA39 CA40 EA02 EA14 EA19 EA26 EC13 EC14

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録ヘッドと記録シートとを所定方向に
    沿って相対的に往復移動させ、前記記録シートのサイズ
    に応じて固定的に定められた記録シート上の記録範囲内
    に、前記往復移動の往路及び復路で記録を行う記録装置
    であって、 前記記録ヘッドが記録シート上の記録範囲の前記所定方
    向に沿った一方の端部と所定距離隔たっている状態より
    記録ヘッドと記録シートの相対移動を開始させ、記録ヘ
    ッドが記録シート上の記録範囲の所定方向に沿った他方
    の端部と所定距離隔たっている状態で前記相対移動を停
    止させたときに、前記相対移動に要する時間が最短とな
    るように、記録シート上の記録範囲の所定方向に沿った
    幅に基づいて、前記記録ヘッドが記録シート上の記録範
    囲に対応している区間での前記相対移動の移動速度及び
    前記所定距離を決定する決定手段と、 前記決定手段によって決定された移動速度及び所定距離
    に基づいて、前記記録ヘッドと前記記録シートの相対移
    動を制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記決定手段は、前記移動速度として、
    記録ヘッドが記録シート上の記録範囲に対応している区
    間での記録ヘッドと記録シートの相対移動の平均移動速
    度を決定し、 前記制御手段は、前記区間での前記相対移動の移動速度
    が略一定となり、かつ前記移動速度の平均が前記平均移
    動速度に一致するように制御することを特徴とする請求
    項1記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記決定手段は、前記記録シート上の記
    録範囲の前記所定方向に沿った幅Lpに基づいて、前記
    記録ヘッドが前記記録シート上の記録範囲に対応してい
    る区間での平均移動速度VcをVc∝Lp0.5 の関係式
    により決定することを特徴とする請求項1記載の記録装
    置。
  4. 【請求項4】 前記決定手段は、前記記録シート上の記
    録範囲の前記所定方向に沿った幅Lpに基づいて、前記
    所定距離ΔLをΔL=0.5Lp の関係式により決定する
    ことを特徴とする請求項1記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記記録ヘッドによっ
    て前記記録シート上の記録範囲内への記録を開始するタ
    イミングを、前記記録シート上の記録範囲の前記所定方
    向に沿った幅に応じて変更することを特徴とする請求項
    1記載の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、前記記録シート上の記
    録範囲の前記所定方向に沿った幅Lp及び前記記録ヘッ
    ドが前記記録シート上の記録範囲に対応している区間で
    の平均移動速度Vcに基づいて、前記相対移動を開始し
    てから前記記録ヘッドが前記記録シート上の記録範囲の
    所定方向に沿った端部に対応する状態となる迄の時間t
    をt=Lp/Vc の関係式により求め、求めた時間t
    に基づいて前記記録を開始するタイミングを決定するこ
    とを特徴とする請求項5記載の記録装置
  7. 【請求項7】 前記記録シート上の記録範囲の所定方向
    に沿った幅が各値のときの前記移動速度及び前記所定距
    離を予め記憶した記憶手段を更に備え、 前記決定手段は、前記記録シート上の記録範囲の所定方
    向に沿った幅に対応する前記移動速度及び前記所定距離
    を前記記憶手段から読み出すことにより、前記移動速度
    及び前記所定距離を決定することを特徴とする請求項1
    記載の記録装置。
  8. 【請求項8】 記録ヘッドと記録シートとを所定方向に
    沿って相対的に往復移動させ、前記記録シートのサイズ
    に応じて固定的に定められた記録シート上の記録範囲内
    に、前記往復移動の往路及び復路で記録を行うにあた
    り、 前記記録ヘッドが記録シート上の記録範囲の前記所定方
    向に沿った一方の端部と所定距離隔たっている状態より
    記録ヘッドと記録シートの相対移動を開始させ、記録ヘ
    ッドが記録シート上の記録範囲の所定方向に沿った他方
    の端部と所定距離隔たっている状態で前記相対移動を停
    止させたときに、前記相対移動に要する時間が最短とな
    るように、記録シート上の記録範囲の所定方向に沿った
    幅に基づいて、前記記録ヘッドが記録シート上の記録範
    囲に対応している区間での移動速度及び前記所定距離を
    決定し、 前記決定した移動速度及び所定距離に基づいて、前記記
    録ヘッドと前記記録シートの相対移動を制御することを
    特徴とする記録方法。
JP2000123201A 2000-04-24 2000-04-24 記録装置及び方法 Expired - Fee Related JP3925037B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000123201A JP3925037B2 (ja) 2000-04-24 2000-04-24 記録装置及び方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000123201A JP3925037B2 (ja) 2000-04-24 2000-04-24 記録装置及び方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001301260A true JP2001301260A (ja) 2001-10-30
JP3925037B2 JP3925037B2 (ja) 2007-06-06

Family

ID=18633544

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000123201A Expired - Fee Related JP3925037B2 (ja) 2000-04-24 2000-04-24 記録装置及び方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3925037B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005313610A (ja) * 2004-03-31 2005-11-10 Seiko Epson Corp モータ制御装置及び印刷装置
JP2009018596A (ja) * 2008-10-21 2009-01-29 Seiko Epson Corp 印刷装置
JP2010274442A (ja) * 2009-05-26 2010-12-09 Seiko Epson Corp 記録装置、記録装置の制御方法
CN106985547A (zh) * 2015-11-06 2017-07-28 东芝泰格有限公司 便携式打印机以及便携式打印机的控制方法
CN111452505A (zh) * 2020-04-30 2020-07-28 厦门汉印电子技术有限公司 喷墨打印机的墨车运动控制方法及装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005313610A (ja) * 2004-03-31 2005-11-10 Seiko Epson Corp モータ制御装置及び印刷装置
JP4543967B2 (ja) * 2004-03-31 2010-09-15 セイコーエプソン株式会社 モータ制御装置及び印刷装置
JP2009018596A (ja) * 2008-10-21 2009-01-29 Seiko Epson Corp 印刷装置
JP4506888B2 (ja) * 2008-10-21 2010-07-21 セイコーエプソン株式会社 印刷装置
JP2010274442A (ja) * 2009-05-26 2010-12-09 Seiko Epson Corp 記録装置、記録装置の制御方法
CN106985547A (zh) * 2015-11-06 2017-07-28 东芝泰格有限公司 便携式打印机以及便携式打印机的控制方法
CN106985547B (zh) * 2015-11-06 2019-02-19 东芝泰格有限公司 便携式打印机以及便携式打印机的控制方法
CN111452505A (zh) * 2020-04-30 2020-07-28 厦门汉印电子技术有限公司 喷墨打印机的墨车运动控制方法及装置
CN111452505B (zh) * 2020-04-30 2021-09-03 厦门汉印电子技术有限公司 喷墨打印机的墨车运动控制方法及装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3925037B2 (ja) 2007-06-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100833352B1 (ko) 잉크젯 인쇄 장치 및 잉크젯 인쇄 장치의 제어 방법
JP6226623B2 (ja) 記録装置及び制御方法
JP5653245B2 (ja) インクジェット記録装置及び記録ヘッドの回復方法
JP2009040007A (ja) 画像記録装置
JP4586570B2 (ja) 印刷装置、印刷方法、及び、プログラム
JPH07329388A (ja) 記録装置および情報処理システム
JP2003127429A (ja) インクジェット式プリンタ
JP3925037B2 (ja) 記録装置及び方法
JP3228476B2 (ja) 記録装置
JP2002361940A (ja) インクジェット画像形成装置
JP6003156B2 (ja) 画像形成装置
JPH0929958A (ja) インクジェット式印刷記録装置
JP2000108328A (ja) インクジェット記録装置
JP2007130930A (ja) 記録装置
US20050128236A1 (en) Ink-jet recording apparatus and ink-jet recording method therefor
JP2003053953A (ja) 印刷装置および縁無し印刷方法
JP2001302012A (ja) 記録装置
JP2002166575A (ja) インクジェット式記録装置
JP7326950B2 (ja) 印刷装置および印刷方法
JP2004202713A (ja) 画像出力装置
JP7183786B2 (ja) 制御装置及びプログラム
JP2978252B2 (ja) 記録装置
JP2004243564A (ja) シリアル型記録装置
JP6696167B2 (ja) 液体吐出装置
JP2005066960A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050531

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050729

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060523

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060720

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070219

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110309

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120309

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130309

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130309

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140309

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees