JP2009018596A - 印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷媒体に虹ムラが現れない印刷装置を提供すること。
【解決手段】プリントヘッドを備えるキャリッジを主走査方向に走査して印刷を実行する
印刷装置において、キャリッジを駆動するキャリッジモータ4と、キャリッジモータ4の
駆動を制御する制御手段37と、キャリッジの走査開始後の走査速度あるいは走査速度に
対応するキャリッジモータ4の駆動速度の内少なくとも一方の速度データを複数パターン
記憶する記憶手段41と、速度データのパターンを切り替える駆動モード切替手段39と
を備え、制御手段37は、駆動モード切替手段39によって切り替えられた速度データに
基づいてキャリッジを走査するように、キャリッジモータ4の駆動を制御する。
【選択図】図4

Description

本発明は、印刷装置に関する。
従来から、印刷装置として、記録ヘッドを搭載したキャリッジを、キャリッジ軸の軸方
向に走査する間に、多数の記録ワイヤをシートに打ち付けてドットを記録することにより
、画像を印刷するドットインパクトプリンタが知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に開示されているドットインパクトプリンタは、キャリッジが所定速度に達
するまでの加速時の加速度と、キャリッジが所定速度から停止するまでの減速時の加速度
とを環境特性値に応じて変更することで、使用環境に応じた高精度の印刷を実現している
特開2004−322463号公報(要約書)
しかしながら、特許文献1に開示されているドットインパクトプリンタでは、環境特性
値に応じて加速時および減速時の加速度をそれぞれ変更させている。そのため、一定の環
境下では、キャリッジは常に同じ加速度で主走査方向に移動する。したがって、キャリッ
ジが走査を開始してから、常に同じ時刻でキャリッジ駆動モータの強制振動周波数がドッ
トインパクトプリンタの共振周波数と一致し、キャリッジが大きく振動する。このように
印刷中にキャリッジが大きく振動した場合でも、印刷ムラが生じないようにすることが要
求されている。印刷ムラを防止するために、例えば、インクの非吐出状態で、キャリッジ
を加減速させる方法も考えられるが、この方法を採用すると、キャリッジの走査範囲に十
分なスペースが必要となる。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、印刷媒
体に虹ムラが現れない印刷装置を提供しようとするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、インクカートリッジを備えるキャリッジを主走
査方向に走査して印刷を実行する印刷装置において、キャリッジを駆動するキャリッジモ
ータと、キャリッジモータの駆動を制御する制御手段と、キャリッジの走査開始後の走査
速度あるいは走査速度に対応するキャリッジモータの駆動速度の内少なくとも一方の速度
データを複数パターン記憶する記憶手段と、速度データのパターンを切り替える駆動モー
ド切替手段と、を備え、制御手段は、駆動モード切替手段によって切り替えられた速度デ
ータに基づいてキャリッジを走査するように、キャリッジモータの駆動を制御するもので
ある。
このように構成した場合には、駆動モード切替手段によって切り替えられた速度データ
に基づいてキャリッジを走査しているため、複数パターンの速度データの中から環境等に
適した速度データに切り替えることが可能となる。したがって、環境に柔軟に対応できる
と共に、精度の高い印刷を実現できる。また、これらの切り替えにより、キャリッジが機
体の共振点に到達する時刻をずらすことが可能となる。したがって、キャリッジの振動に
より生じる印刷ムラを分散させることができ、その結果、印刷後の印刷媒体に虹ムラが現
れるのを防止できる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、速度データは、走査するキャリッジの加
速時または減速時の内少なくとも一方において、複数のパターンを有するものである。
このように構成した場合には、速度データとして、複数の加速勾配または減速勾配を有
することになる。そのため、駆動モード切替手段による切り替えにより、キャリッジの加
速時および減速時において、当該キャリッジが機体の共振点に到達する時刻をずらすこと
が可能となる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、駆動モード切替手段は、記憶手段に記憶
されている複数パターンの速度データのうち、使用する速度データのパターンを順次に切
り替えるものである。
このように構成した場合には、キャリッジは異なるパターンの速度データによって順次
走査される。そのため、キャリッジが機体の共振点に到達する時刻を確実にずらすことが
可能となる。したがって、キャリッジの振動により生じる印刷ムラを確実に分散させるこ
とができ、その結果、印刷後の印刷媒体に虹ムラが現れるのを防止できる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、駆動モード切替手段は、キャリッジの往
路あるいは往復路の単位で速度データのパターンを切り替えるものである。
このように構成した場合には、キャリッジの走査速度の切り替えを双方向印刷および単
方向印刷の双方に対して行うことが可能となる。そのため、各走査単位で、キャリッジが
機体の共振点に到達する時刻をずらすことが可能となる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、印刷媒体のサイズまたは種類を検出する
印刷媒体認識手段をさらに備え、駆動モード切替手段は、印刷媒体認識手段による検出結
果に基づいて、速度データのパターンを切り替えるものである。
このように構成した場合には、印刷媒体のサイズまたは種類に適した走査速度でキャリ
ッジを走査することができる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、駆動モード切替手段は、インクの吐出量
に基づいて、速度データのパターンを切り替えるものである。
このように構成した場合には、要求される印刷精度に応じて、キャリッジを所定の速度
データに基づいて走査することが可能となる。
また、本発明は、インクカートリッジを備えるキャリッジを主走査方向に走査して印刷
を実行する印刷装置において、キャリッジを駆動するキャリッジモータと、キャリッジモ
ータの駆動を制御する制御手段と、キャリッジの移動開始位置および移動停止位置の内少
なくとも一方のデータを複数記憶する記憶手段と、キャリッジの移動開始位置および移動
停止位置の双方または一方を切り替える移動位置切替手段と、を備え、制御手段は、移動
位置切替手段によって切り替えられた移動開始位置および移動停止位置に基づいてキャリ
ッジを走査するように、キャリッジモータの駆動を制御するものである。
このように構成した場合には、移動位置切替手段によって切り替えられた移動開始位置
および移動停止位置に基づいてキャリッジを走査しているため、複数の移動開始位置およ
び移動停止位置の中から環境等に適した移動開始位置および移動停止位置に切り替えるこ
とが可能となる。したがって、環境に柔軟に対応できると共に、精度の高い印刷を実現で
きる。また、これらの切り替えにより、キャリッジが機体の共振点に到達する時刻をずら
すことが可能となる。したがって、キャリッジの振動により生じる印刷ムラを分散させる
ことができ、その結果、印刷後の印刷媒体に虹ムラが現れるのを防止できる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、移動位置切替手段は、キャリッジの往路
あるいは往復路の単位で前記移動開始位置および移動停止位置の双方または一方を切り替
えるものである。
このように構成した場合には、キャリッジの移動開始位置および移動停止位置の切り替
えを双方向印刷および単方向印刷の双方に対して行うことが可能となる。そのため、各走
査単位で、キャリッジが機体の共振点に到達する時刻をずらすことが可能となる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、印刷媒体のサイズまたは種類を検出する
印刷媒体認識手段をさらに備え、移動位置切替手段は、印刷媒体認識手段による検出結果
に基づいて、移動開始位置および移動停止位置の双方または一方を切り替えるものである
このように構成した場合には、印刷媒体のサイズまたは種類に適した移動開始位置およ
び移動停止位置でキャリッジを走査することができる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、移動位置切替手段は、インクの吐出量に
基づいて、移動開始位置および移動停止位置の双方または一方を切り替えるものである。
このように構成した場合には、要求される印刷精度に応じて、キャリッジを所定の移動
開始位置および移動停止位置で走査することが可能となる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、キャリッジが加速している最中に印刷を
開始し、または、印刷を開始した後、キャリッジが減速するまでの間、印刷を継続するも
のである。
このように構成した場合には、印刷用紙上の端部に余白のない縁なし印刷、または余白
の少ない高品質の印刷が可能となる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態に係る印刷装置1について図面を参照しながら説明す
る。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る印刷装置1の概略構成を示す斜視図である。
図2は、図1の印刷装置1の紙送りに関する部分の概略構成を示す側面図である。図3は
、図1に示す印刷装置1の制御機構を模式的に示す概略構成図である。
本実施の形態における印刷装置1は、印刷媒体としての印刷用紙P等に対して液体状の
インクを吐出して印刷を行うインクジェットプリンタである。以下の説明では、本実施の
形態における印刷装置をプリンタと称する。本実施の形態におけるプリンタ1は、図1お
よび図2に示すように、インク滴を吐出するプリントヘッド2が搭載されたキャリッジ3
と、主走査方向MSへキャリッジ3を駆動するキャリッジモータ(CRモータ)4と、印
刷用紙Pを副走査方向SSへ搬送する紙送りモータ(PFモータ)5と、PFモータ5に
連結されたPF駆動ローラ6と、プリントヘッド2のノズル面(図2の下面)と対向する
ように配置されたプラテン7と、これらの構成が搭載された本体シャーシ8とを備えてい
る。本実施の形態では、CRモータ4とPFモータ5とは、ともに直流(DC)モータで
ある。
また、プリンタ1は、図2に示すように、印刷前の印刷用紙Pが載置されるホッパ11
と、ホッパ11に載置された印刷用紙Pをプリンタ1の内部へ取り込むための給紙ローラ
12および分離パッド13と、ホッパ11からプリンタ1の内部へ取り込まれた印刷用紙
Pの通過を検出する紙検出器14と、プリンタ1の内部から印刷用紙Pを排出する排紙駆
動ローラ15とを備えている。
なお、プリンタ1では、図1の右側(図2の紙面手前側)がキャリッジ3のホームポジ
ション側になっており、ホームポジション側と反対側(図1の左側、図2の紙面奥側)が
反ホームポジション側となっている。キャリッジ3は、ホームポジションから反ホームポ
ジションまでの領域となる移動領域内を移動する。
キャリッジ3は、本体シャーシ8に固定された支持フレーム16に支持されるガイドシ
ャフト17と、タイミングベルト18とによって主走査方向MSに搬送可能に構成されて
いる。すなわち、タイミングベルト18は、その一部がキャリッジ3に固定されるととも
に(図2参照)、CRモータ4の出力軸に取り付けられたプーリ19と支持フレーム16
に回転可能に取り付けられたプーリ20とに掛け渡された状態で一定の張力を有するよう
に配設されている。ガイドシャフト17は、キャリッジ3を主走査方向MSへ案内するよ
うに、キャリッジ3を摺動可能に保持している。また、キャリッジ3には、プリントヘッ
ド2に加え、プリントヘッド2に供給される各種のインクが収納されたインクカートリッ
ジ21が搭載されている。
給紙ローラ12は、図示を省略するギアを介してPFモータ5に連結され、PFモータ
5によって駆動される。ホッパ11は、図2に示すように、印刷用紙Pを載置可能な板状
部材であり、図示を省略するカム機構によって、上部に設けられた回動軸22を中心に揺
動可能となっている。そして、カム機構を利用した揺動によって、ホッパ11の下端部が
給紙ローラ12に弾性的に圧接され、また、給紙ローラ12から離間する。分離パッド1
3は、給紙ローラ12に対向する位置に配置されている。そして、給紙ローラ12が回転
すると、給紙ローラ12の表面と分離パッド13とが圧接する。そのため、給紙ローラ1
2が回転すると、ホッパ11に載置された印刷用紙Pのうち、一番上の印刷用紙Pは、給
紙ローラ12の表面と分離パッド13との圧接部分を通過して排紙側へ送られるが、上か
ら2番目以降に載置された印刷用紙Pは、分離パッド13によって、排紙側への搬送を阻
止される。
PF駆動ローラ6は、PFモータ5に直接あるいは図示を省略するギアを介して連結さ
れている。また、図2に示すように、プリンタ1には、PF駆動ローラ6とともに印刷用
紙Pを搬送するPF従動ローラ23が設けられている。PF従動ローラ23は、回転軸2
5を中心に揺動可能に構成された従動ローラホルダ24の排紙側に回動可能に保持されて
いる。従動ローラホルダ24は、図示を省略するバネによって、PF従動ローラ23がP
F駆動ローラ6へ向かう付勢力を常時受けるように、図2において反時計方向へ付勢され
ている。そして、PF駆動ローラ6が駆動されると、PF駆動ローラ6とともに、PF従
動ローラ23も回転する。
用紙検出器14は、図2に示すように検出レバー26と用紙検出センサ27とから構成
され、従動ローラホルダ24の近傍に設けられている。検出レバー26は、回転軸28を
中心に回動可能になっている。そして、図2に示す印刷用紙Pの通過状態から、検出レバ
ー26の下側を印刷用紙Pが通過し終わると、検出レバー26が反時計方向へ回動する。
検出レバー26が回動すると、用紙検出センサ27の発光部から受光部へ向かう光を遮断
して、印刷用紙Pの通過を検出できる構成となっている。
排紙駆動ローラ15は、プリンタ1の排紙側に配置され、図示を省略するギアを介して
PFモータ5に連結されている。また、図2に示すように、プリンタ1には、排紙駆動ロ
ーラ15とともに印刷用紙Pを排紙する排紙従動ローラ29が設けられている。排紙従動
ローラ29も、PF従動ローラ23と同様に、図示を省略するバネによって、常時、排紙
駆動ローラ15へ向かう付勢力を受けている。そして、排紙駆動ローラ15が駆動される
と、排紙駆動ローラ15とともに、排紙従動ローラ29も回転する。
また、プリンタ1は、図2および図3に示すように、主走査方向MSにおけるキャリッ
ジ3の位置やキャリッジ3の速度等を検出する位置検出装置として、リニアスケール31
およびフォトセンサ32を有するリニアエンコーダ33を備えている。また、プリンタ1
は、図3に示すように、副走査方向SSにおける印刷用紙Pの位置や印刷用紙Pの搬送速
度等(具体的には、PF駆動ローラ6の回転位置や回転速度等)を検出する位置検出装置
として、ロータリスケール34およびフォトセンサ35を有するロータリエンコーダ36
を備えている。これらのリニアエンコーダ33およびロータリエンコーダ36から出力さ
れた信号は、図3に示すように、制御手段である制御部37へ入力され、プリンタ1の各
種の制御が行われている。
以上のように構成されたプリンタ1では、給紙ローラ12や分離パッド13によってホ
ッパ11からプリンタ1の内部に取り込まれた印刷用紙Pを、PFモータ5で回転駆動さ
れたPF駆動ローラ6で副走査方向SSへ送りながら、CRモータ4で駆動されたキャリ
ッジ3が主走査方向MSで往復移動する。キャリッジ3が往復移動する際には、プリント
ヘッド2からインク滴が吐出され、印刷用紙Pへの印刷が行われる。プリンタ1の主走査
方向SSを短くして小型化を実現するため、プリントヘッド2からインク滴の吐出を開始
するのをキャリッジが加速している最中とし、インク液の吐出を終了するのを、キャリッ
ジが減速している最中としている。また、印刷用紙Pへの印刷が終了すると、印刷用紙P
は、排紙駆動ローラ15等によってプリンタ1の外部へ排出される。
また、プリンタ1は、固有の共振周波数を有している。そして、この共振周波数とキャ
リッジ3を駆動するCRモータ4の強制振動の周波数が一致すると、プリンタ1が共振振
動する。このように共振振動が発生すると、キャリッジ3に振動が伝わり、印刷にムラが
生じてしまう。そのため、プリンタ1に共振振動を発生させないように、CRモータ4の
駆動速度を制御する必要がある。本実施の形態では、キャリッジ3の走査速度が22ip
sに到達すると共振振動が発生する。なお、本実施の形態において振動を引き起こすキャ
リッジの走査速度(22ips)は、一例に過ぎず、当該走査速度は、プリンタの種類や
大きさによって異なる。また、CRモータ4の強制振動の周波数が、プリンタ1の有する
2次および3次の2つの共振周波数に到達する場合、プリンタ1は、キャリッジ3の加速
時および減速時のそれぞれで2回ずつ共振振動する。
図4は、図1に示すCRモータ4を制御する制御部37の概略構成を示す図である。図
5は、キャリッジ3を走査する速度曲線を表す図であり、(A)は、キャリッジ3の加速
時の速度曲線を表す図であり、(B)は、キャリッジ3の減速時の速度曲線を表す図であ
る。図5において、横軸はキャリッジ3の駆動開始をゼロとしたときの時刻を表しており
、縦軸はキャリッジ3の走査速度を表している。
制御部37は、上述したように、プリンタ1の各種の制御を行う部分であり、図3に示
すように、CRモータ4の制御も行う。制御部37には、用紙検出センサ27、リニアエ
ンコーダ33、ロータリエンコーダ36等の各種センサ、プリンタ1の電源をオン/オフ
する電源スイッチ等からの各種信号が入力される。また、制御部37には、プリンタ1に
接続されているコンピュータ等の制御指令部40から、用紙サイズ、用紙種類、解像度、
マイクロウィーブ、双方向印刷もしくはカラー調整等の印刷信号が入力される。
本実施の形態では、キャリッジ3が主走査方向MSへ移動する際に、該キャリッジ3が
所定の速度(以下、定常速度という。)に到達するまでの加速時の加速度と、キャリッジ
3が定常速度から停止するまでの減速時の加速度が制御部37によって制御される。すな
わち、キャリッジ3の加速時および減速時において、CRモータ4の駆動速度の制御がな
される。
図4に示すように、制御部37は、CPU39、ROM41、RAM43、出力ポート
49、インターフェース51およびモータドライバ53を具備している。そして、これら
が信号線群であるバス55を介して接続されている。
CPU39は、記憶手段であるROM41、RAM43に記憶されたプログラムを実行
すると共に、入力手段やROM41、RAM43からデータを受け取り、それらデータを
演算・加工した上で、出力手段であるインターフェース51、モータドライバ53に出力
するデータの計算・加工を行う中枢部分である。このCPU39が、上述した用紙検出セ
ンサ27等の各種センサやプリンタ1の電源をオン/オフする電源スイッチ等の各種信号
または制御指令部40から供給される印刷信号を受け取る。CPU39は、ROM41に
記憶されている速度曲線A1〜A4の速度データのパターンを切り替える駆動モード切替
手段としての機能を有する。CRモータ4は、CPU39により切り替えられた速度デー
タに基づいて、駆動され、その結果、キャリッジ3が移動する。
ROM41には、プリンタ1を制御するための制御プログラムおよび処理に必要なデー
タ等が記憶されている。本実施の形態では、ROM41には、加減速制御のための制御プ
ログラムや図5(A),(B)に示すような複数の加速曲線A1〜A4および減速曲線A
1〜A4に対応するCRモータ4の駆動速度に関するデータ(時刻に対応した速度データ
)が記憶されている。減速曲線A1〜A4のそれぞれは、加速曲線A1〜A4のそれぞれ
と左右対称の曲線となっている。また、CPU39の切り替えによって、加速曲線A1〜
A4と、減速曲線A1〜A4の双方が用いられる場合、加速曲線A1〜A4と減速曲線A
1〜A4のそれぞれは一対で用いられる。以下の説明において、加速曲線A1〜A4のそ
れぞれと、減速曲線A1〜A4とを一対として表す場合、単に、速度曲線A1〜A4と表
記する。RAM43には、CPU39が実効および演算するために必要なプログラムやデ
ータ等が一時的に格納される。
出力ポート49は、CPU39やRAM43等のデータのうち必要なものだけを取り出
して、インターフェース51に入力する。インターフェース51は、出力ポート49から
入力される信号のレベルの変換やデータの授受のタイミング制御等の電気的・時間的な整
合を司る部分である。モータドライバ53は、インターフェース51からの入力信号に基
づいてCRモータ4の各相に電流を供給し、CRモータ4を回転駆動させる。
CRモータ4の駆動速度の制御は、制御指令部40から入力される各種信号やCPU3
9での演算結果に基づいて行われる。具体的には、CPU39は、ROM41またはRA
M43に記憶されている速度データやプログラムに基づいて演算処理を行う。その演算結
果は、出力ポート49およびインターフェース51を介してモータドライバ53に入力さ
れ、モータドライバ53からの電源供給の下、CRモータ4が駆動される。また、CRモ
ータ4の駆動速度の制御は、制御指令部40からの用紙サイズ、用紙種類、解像度、印刷
モード、双方向印刷もしくはカラー調整等の印刷信号に基づいても行われる。用紙サイズ
、用紙種類、解像度、印刷モード、単方向印刷または双方向印刷、並びにカラー調整等は
、環境に応じて適宜設定することができる。
次に、CPU39における駆動モードの切り替えによる印刷動作ついて説明する。
図6は、CPU39(駆動モード切替手段)による切替処理の流れを示すフローチャー
トである。図7は、CPU39(駆動モード切替手段)を用いて切り替えを行った場合の
印刷用紙Pの印刷状態を説明するための図である。
印刷を行う場合、まず、制御指令部40は、用紙サイズ、用紙種類、解像度、印刷モー
ド、単方向印刷若しくは双方向印刷、およびカラー調整等のデータを受け取る。これらの
データが受信されると、その受信されたデータに基づく信号は、制御指令部40からCP
U39に入力される。次に、CPU39は、入力信号に基づいて、ROM41またはRA
M43に記憶されている速度データを読み出す。本実施の形態では、マイクロウィーブ印
刷モードにより印刷がなされる。マイクロウィーブとは、複数のノズルを有するプリント
ヘッドを用いて、異なるノズルで同一のラインを走査し、1つのドットを重ね打つことに
より印刷を行う機能である。マイクロウィーブによって印刷を行うことで、高品質の印刷
画像を得ることができる。
本実施の形態では、キャリッジ3を主走査方向MSでホームポジション側から反ホーム
ポジション側へ走査する往路において、プリントヘッド2からインク滴を吐出し、印刷用
紙Pに印刷を行う、いわゆる単方向印刷を前提としている。インク滴の吐出は、図5(A
)における時刻E1で開始し、図5における時刻E2で終了する。すなわち、時刻E1〜
E2の間にキャリッジ3が移動する領域が印刷の行われる印刷領域となる。CPU39に
よる切り替えの演算は、キャリッジ3が主走査方向MSで反ホームポジション側に到達し
た時点で行われる。また、単方向印刷では、キャリッジ3を主走査方向MSで反ホームポ
ジション側からホームポジション側への復路への走査中に、印刷用紙Pの副走査方向SS
への紙送りが行われる。この復路においては、印刷用紙Pへの印刷は行われない。印刷用
紙Pへの印刷は、これらの動作の繰り返しによって行われる。印刷が終了すると、印刷用
紙Pは、排紙駆動ローラ15等によってプリンタ1の外部へ排出される。
CPU39に各種信号が送信されると、CPU39においてパターン切替がなされる。
本実施の形態では、ROM41に4つの速度曲線A1〜A4が記憶されているため、これ
ら4つの速度曲線を用いてパターン切替がなされる。まず、図6に示すように、CPU3
9は、ドットサイズバージョンが「VSD3」であるか否かを判断する(ステップS10
1)。「VSD3」は、高品質の印刷を行うための特定バージョンである。ドットサイズ
バージョンが「VSD3」である場合、インクの吐出量が少ないため、ドットサイズを小
さくすることができ、出力解像度「縦2880dpi×横720dpi」である高解像度
の画像を印刷することが可能である。ドットサイズバージョンは、解像度に関する信号と
して制御指令部40からCPU39に送信される。ステップS101でNOの場合、速度
曲線A1に対応する速度データに切り替えられ(ステップS108)、キャリッジ3を速
度曲線A1で走査するための信号がモータドライバ53に送信される。そして、キャリッ
ジ3が速度曲線A1に基づいて主走査方向MSに往復移動する。すなわち、キャリッジ3
の往復路とも速度曲線A1に基づく走査速度で走査し、往路において印刷がなされる(ス
テップS112)。その後、グローバル変数を表すBBの値に「1」が追加される(ステ
ップS113)。また、キャリッジ3が反ホームポジション側に到達した時点で、再度、
切替ループのスタートに戻り、速度データの切替処理が開始されると共に、キャリッジ3
がホームポジション側に移動する。なお、BBの初期値は「0」であり、給紙が行われる
毎に「0」に設定される。
再度、切替ループのスタートに戻り、ステップS101でNOの場合、速度曲線A1に
切り替えられ(ステップS108)、キャリッジ3の往復路とも速度曲線A1に基づく走
査速度で走査し、往路において印刷がなされる(ステップS112)。ステップS101
でNOが続く場合、すなわち、ドットサイズバージョンが「VSD3」でない場合には、
高解像度の画像が要求されないため、複数の速度曲線を用いることなく、同じ速度曲線に
基づいて印刷がなされる。
ステップS101でYESの場合、CPU39は、キャリッジ3の走査における往路の
みでインクを吐出する印刷、いわゆる単方向印刷を行うか否かを判断する(ステップS1
02)。印刷を単方向印刷で行うか否かの信号は、制御指令部40からCPU39に送信
される。ステップS102でNOの場合、速度曲線A1に対応する速度データに切り替え
られ(ステップS108)、キャリッジ3を速度曲線A1で走査するための信号がモータ
ドライバ53に送信される。そして、キャリッジ3が速度曲線A1に基づいて主走査方向
MSに往復移動する。ここでは、キャリッジ3を往復路とも速度曲線A1に基づく走査速
度で走査すると共に、往復路においてインクを吐出する印刷、いわゆる双方向印刷が行わ
れる(ステップS112)。その後、グローバル変数を表すBBの値に「1」が追加され
る(ステップS113)。また、キャリッジ3が反ホームポジション側に到達した時点で
、再度、切替ループのスタートに戻り、速度データの切替処理が開始されると共に、キャ
リッジ3がホームポジション側に移動する。
一方、ステップS102でYESの場合、CPU39は、変数BBの値を4で割り、そ
の余りの値であるローカル変数CCの値を算出する(ステップS103)。続いて、CP
U39は、変数CCの値が「0」か否かを判断する(ステップS104)。変数CCの値
が「0」の場合には、CPU39は、速度曲線A1に対応する速度データに切り替え(ス
テップS109)、キャリッジ3を速度曲線A1で走査するための信号をモータドライバ
53に向けて送信する。そして、キャリッジ3の往路で速度曲線A1に基づく走査速度で
印刷される(ステップS112)。その後、グローバル変数を表すBBの値に「1」が追
加される(ステップS113)。また、キャリッジ3が反ホームポジション側に到達した
時点で、再度、切替ループのスタートに戻り、速度データの切替処理が開始されると共に
、キャリッジ3がホームポジション側に移動する。
再度、切替ループのスタートに戻り、ステップS101およびステップS102でYE
Sの場合、ステップS103において変数CCの値が算出される。変数BBの値は前回の
ループにおいて「1」が追加されている。前回のループにおける変数CCの値が「0」の
場合には、変数CCの値は「1」と判断される。CPU39は、変数CCの値が「1」か
否かを判断する(ステップS105)。変数CCの値が「1」と判断されると、CPU3
9は、速度曲線A2に対応する速度データに切り替え(ステップS110)、キャリッジ
3を速度曲線A2で走査するための信号をモータドライバ53に向けて送信する。そして
、キャリッジ3の往路で速度曲線A2に基づく走査速度で印刷される(ステップS112
)。その後、グローバル変数を表すBBの値に「1」が追加される(ステップS113)
。また、キャリッジ3が反ホームポジション側に到達した時点で、再度、切替ループのス
タートに戻り、速度データの切替処理が開始されると共に、キャリッジ3がホームポジシ
ョン側に移動する。
そして、再度、切替ループのスタートに戻り、ステップS101およびステップS10
2でYESの場合、ステップS103において変数CCの値が算出される。変数BBの値
は前回のループにおいて「1」が追加されている。前回のループにおける変数CCの値が
「1」の場合には、変数CCの値は「2」と判断される。CPU39は、変数CCの値が
「2」か否かを判断する(ステップS106)。変数CCの値が「2」と判断されると、
CPU39は、速度曲線A3に対応する速度データに切り替え(ステップS111)、キ
ャリッジ3を速度曲線A3で走査するための信号をモータドライバ53に向けて送信する
。そして、キャリッジ3の往路で速度曲線A3に基づく走査速度で印刷される(ステップ
S112)。その後、グローバル変数を表すBBの値に「1」が追加される(ステップS
113)。また、キャリッジ3が反ホームポジション側に到達した時点で、再度、切替ル
ープのスタートに戻り、速度データの切替処理が開始されると共に、キャリッジ3がホー
ムポジション側に移動する。
さらに、再度、スタートに戻り、ステップS101およびステップS102でYESの
場合、ステップS103において変数CCの値が算出される。変数BBの値は前回のルー
プにおいて「1」が追加されている。前回のループにおける変数CCの値が「2」の場合
には、変数CCの値は「3」と判断される。この結果、CPU39は、速度曲線A4に対
応する速度データに切り替え(ステップS107)、キャリッジ3を速度曲線A4で走査
するための信号をモータドライバ53に向けて送信する。そして、キャリッジ3の往路で
速度曲線A4に基づく走査速度で印刷される(ステップS112)。その後、グローバル
変数を表すBBの値に「1」が追加される(ステップS113)。また、キャリッジ3が
反ホームポジション側に到達した時点で、再度、切替ループのスタートに戻り、速度デー
タの切替処理が開始されると共に、キャリッジ3がホームポジション側に移動する。
このように、切替ループにおいて、ステップS101およびステップS102のそれぞ
れで、繰り返してYESと判断されると、キャリッジ3の往路毎の速度パターンは、4往
復を1つのユニットとし、かつそのユニット毎の往路における速度曲線はA1〜A4の順
に順次切り替えられる。これらの動作は、印刷が終了するまで繰り返し行われる。このよ
うに、速度曲線がA1〜A4の順に順次切り替えられると、図5(A)および図5(B)
に示すように、共振振動は、加速時においてD1〜D4、減速時においてD5〜D8とキ
ャリッジ3の走査開始後、それぞれ4箇所の異なる時刻で発生する。
上述したように、D1〜D4およびD5〜D8のそれぞれは、プリンタ1が共振振動を
起こす点である。そのため、D1〜D4およびD5〜D8では、キャリッジ3が振動し、
印刷にムラが生じる可能性がある。同じ速度曲線を用いた場合には、同じ時刻に共振振動
が発生するため、図7(A)に示すように、点D1〜D4および点D5〜D8が副走査方
向SSに沿って一列に並び、印刷用紙Pにおいて虹ムラが現れる。一方、CPU39の切
り替えにより速度曲線A1〜A4を用いて印刷が行われた場合には、図7(B)に示すよ
うに、点D1〜D4および点D5〜D8のそれぞれは、印刷用紙Pにおける主走査方向M
Sに分散され、副走査方向SSに沿って一列に並ぶことはない。そのため、印刷後の印刷
用紙Pに虹ムラは現れない。
以上のように構成されたプリンタ1では、加速勾配および減速勾配が異なる4つの速度
曲線A1〜A4を駆動モード切替手段45において、順次切り替えながらキャリッジ3を
走査している。そのため、キャリッジ3が共振振動を起こす時刻、すなわち、印刷にムラ
ができる時刻をずらすことが可能となる。その結果、図7(B)に示すように、印刷にム
ラを起こす点であるD1〜D4およびD5〜D8が、印刷後の印刷用紙Pにおける副走査
方向SSに沿って一列に並ぶことなく、主走査方向MSに分散される。したがって、印刷
後の印刷用紙Pに虹ムラが現れるのを防止できる。
また、プリンタ1では、解像度、並びに双方向印刷または単方向印刷に応じてパターン
切替が行われる。具体的には、高い解像度での印刷および単方向印刷を行う際に、A1〜
A4の速度曲線を用いてパターン切替が行われる。したがって、要求される印刷に応じて
、印刷の精度を調整することが可能となる。また、パターン切替は、キャリッジ3の往路
あるいは往復路の単位で行われる。したがって、キャリッジ3の走査速度の切替を双方向
印刷および単方向印刷の双方に対して適用することが可能となる。その結果、プリンタ1
における印刷に多様性をもたらすことが可能となる。
また、プリンタ1では、キャリッジ3が加速している最中に印刷を開始し、印刷を開始
した後、キャリッジ3が減速するまでの間、印刷が継続される。このため、印刷用紙上の
端部に余白のない縁なし印刷、または余白の少ない印刷を行うことが可能となり、高品質
の印刷を提供することが可能となる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態に係るプリンタ70について、図面を参照しながら説
明する。なお、第2の実施の形態に係るプリンタ70において、第1の実施の形態と共通
する部分については、同一の符号を付すと共にその説明を省略または簡略化する。
図8は、プリンタ70におけるCRモータ4を制御する制御部72の概略構成を示す図
である。
プリンタ70の概略構成は、第1の実施の形態の場合と同様である。プリンタ70にお
けるCRモータ4の駆動速度の制御は、制御手段である制御部72において行われる。図
8に示すように、制御部72は、CPU39、ROM41、RAM43、出力ポート49
、インターフェース51およびモータドライバ53を具備している。そして、これらが信
号線群であるバス55を介して接続されている。CPU39は、キャリッジ3の主走査方
向MSにおける移動開始位置を切り替える移動位置切替手段としての機能を有する。本実
施の形態では、ROM41には、速度曲線A1のデータ(時刻に対応した速度データ)が
記憶されている。
以下、CPU39における移動開始位置の切り替えによる印刷動作ついて説明する。
図9は、CPU39による移動開始位置の切替処理の流れを示すフローチャートである
。図10は、キャリッジ3の移動開始位置を切り替えた場合のキャリッジ3を走査する速
度曲線を表す図であり、(A)は、キャリッジ3の加速曲線を表す図であり、(B)は、
キャリッジ3の減速曲線を表す図である。図10において、横軸はキャリッジ3の駆動開
始をゼロとしたときの時刻を表しており、縦軸はキャリッジ3の走査速度を表している。
印刷を行う場合、まず、制御指令部40は、用紙サイズ、用紙種類、解像度、印刷モー
ド、単方向印刷若しくは双方向印刷、およびカラー調整等のデータを受け取る。これらデ
ータが受信されると、その受信されたデータに基づく信号は、制御指令部40からCPU
39に入力される。次に、CPU39は、入力信号に基づいて、ROM41またはRAM
43に記憶されている速度データおよび移動開始位置のデータを読み出す。本実施の形態
では、マイクロウィーブ印刷モードにより印刷がなされる。
本実施の形態では、キャリッジ3が主走査方向MSでホームポジション側から反ホーム
ポジション側へ移動する往路において、プリントヘッド2からインク滴を吐出し、印刷用
紙Pに印刷を行う、いわゆる単方向印刷を前提としている。インク滴の吐出は、図10(
A)における時刻E3で開始し、図10(B)における時刻E4で終了する。すなわち、
時刻E3〜E4の間にキャリッジ3が移動する領域が印刷の行われる印刷領域となる。C
PU39による切り替えの演算は、キャリッジ3が主走査方向MSで反ホームポジション
側に到達した時点で行われる。
CPU39に各種信号が送信されると、CPU39においてパターン切替がなされる。
上述したように、本実施の形態では、ROM41に記憶されている速度データは、速度曲
線A1に関するデータのみであるため、キャリッジ3は、速度曲線A1に基づいて走査さ
れる。CPU39におけるパターン切替では、図9に示すように、まず、CPU39は、
ドットサイズバージョンが「VSD3」であるか否かを判断する(ステップS201)。
「VSD3」の定義は、第1の実施の形態と同様である。ドットサイズバージョンが「V
SD3」である場合、すなわち、ステップS201でNOの場合、図10(A)に示すよ
うに、CPU39は、ROM41から移動開始位置をG1とするデータを読み出し、キャ
リッジ3の移動開始位置をG1とするように切り替える(ステップS208)。すなわち
、キャリッジ3を速度曲線A1に基づいて、往路で位置G1から移動を開始させるような
信号がモータドライバ53に送信される。なお、このパターン切替において、移動停止位
置の切り替えは行われず、図10(B)に示すように、移動停止位置は、常時、位置F1
となる。キャリッジ3は、往路で位置G1から移動を開始し、位置F1で移動を停止する
ように主走査方向MSへ移動する。すなわち、キャリッジ3の往路において移動開始位置
をG1、移動停止位置をF1として、速度曲線A1に基づく走査速度で印刷がなされる(
ステップS212)。その後、グローバル変数を表すBBの値に「1」が追加される(ス
テップS213)。また、キャリッジ3が反ホームポジション側に到達した時点で、再度
、切替ループのスタートに戻り、移動開始位置の切替処理が開始されると共に、キャリッ
ジ3はホームポジション側に移動する。なお、BBの初期値は「0」であり、給紙が行わ
れる毎に「0」に設定される。
再度、切替ループのスタートに戻り、ステップS201でNOの場合、移動開始位置は
、位置G1に切り替えられ(ステップS208)、キャリッジ3の往路において移動開始
位置をG1、移動停止位置をF1として、速度曲線A1に基づく走査速度で走査し、往路
において印刷がなされる(ステップS212)。切替ループにおいて、ステップS201
でNOが繰り返される場合、すなわち、ドットサイズバージョンが「VSD3」でない場
合には、高解像度の画像が要求されないため、移動開始位置は常時G1となり、キャリッ
ジ3は、同じ移動開始位置から移動を開始して、印刷を行う。
再度、切替ループのスタートに戻り、ステップS201でYESの場合、CPU39は
、キャリッジ3が単方向印刷で印刷を行うか否かを判断する(ステップS202)。ステ
ップS202でNOの場合、CPU39は、キャリッジ3の移動開始位置をG1とするよ
うに切り替える(ステップS208)。すなわち、キャリッジ3を速度曲線A1に基づい
て、往路では位置G1から移動を開始させ、位置F1で移動を停止させると共に、復路で
は位置F1から移動を開始させ、位置G1で移動を停止させるような信号がモータドライ
バ53に送信される。そして、キャリッジ3は、往路において移動開始位置をG1、移動
停止位置をF1とし、復路において移動開始位置をF1、移動停止位置をG1として、速
度曲線A1に基づく走査速度で往復路においてインクを吐出して印刷する、いわゆる双方
向印刷がなされる(ステップS212)。その後、グローバル変数を表すBBの値に「1
」が追加される(ステップS213)。また、キャリッジ3が反ホームポジション側に到
達した時点で、再度、切替ループのスタートに戻り、移動位置の切替処理が開始されると
共に、キャリッジ3はホームポジション側に移動する。
ステップS202でYESの場合、CPU39は、変数BBの値を4で割り、その余り
の値であるローカル変数CCの値を算出する(ステップS203)。CPU39は、変数
CCの値が「0」か否かを判断する(ステップS204)。変数CCの値が「0」と判断
された場合(ステップS204)、CPU39は、キャリッジ3の移動開始位置をG1と
するように切り替える(ステップS209)。すなわち、キャリッジ3が速度曲線A1に
基づいて、往路で位置G1から移動を開始し、位置F1で移動を停止するような信号がモ
ータドライバ53に送信される。そして、キャリッジ3の往路で移動開始位置をG1、移
動停止位置をF1として、速度曲線A1に基づく走査速度で印刷がなされる(ステップS
212)。その後、グローバル変数を表すBBの値に「1」が追加され(ステップS21
3)、また、キャリッジ3が反ホームポジション側に到達した時点で、再度、切替ループ
のスタートに戻り、移動位置の切替処理が開始されると共に、キャリッジ3はホームポジ
ション側に移動する。
再度、切替ループのスタートに戻り、ステップS201およびステップS202でYE
Sの場合、ステップS203において変数CCの値が算出される。変数BBの値は前回の
ループにおいて「1」追加されている。前回のループにおける変数CCの値が「0」の場
合には、変数CCの値は「1」と判断される。CPU39は、変数CCの値が「1」か否
かを判断する(ステップS205)。変数CCの値が「1」と判断されると、CPU39
は、キャリッジ3の移動開始位置をG2とするように切り替える(ステップS210)。
すなわち、キャリッジ3を速度曲線A1に基づいて、往路において位置G2から移動を開
始し、位置F1で移動を停止するような信号がモータドライバ53に送信される。そして
、キャリッジ3は、往路において移動開始位置をG2、移動停止位置をF1として、速度
曲線A1に基づく走査速度で往路において印刷がなされる(ステップS212)。その後
、グローバル変数を表すBBの値に「1」が追加される(ステップS213)。また、キ
ャリッジ3が反ホームポジション側に到達した時点で、再度、切替ループのスタートに戻
り、移動位置の切替処理が開始されると共に、キャリッジ3はホームポジション側に移動
する。
そして、再度、切替ループのスタートに戻り、ステップS201およびステップS20
2でYESの場合、ステップS203において変数CCの値が算出される。変数BBの値
は前回のループにおいて「1」追加されている。前回のループにおける変数CCの値が「
1」の場合には、変数CCの値は「2」と判断される。CPU39は、変数CCの値が「
2」か否かを判断する(ステップS206)。変数CCの値が「2」と判断されると、C
PU39は、キャリッジ3の移動開始位置をG3とするように切り替える(ステップS2
11)。すなわち、キャリッジ3を速度曲線A1に基づいて、往路において位置G3から
移動を開始し、位置F1で移動を停止するような信号がモータドライバ53に送信される
。そして、キャリッジ3は、往路において移動開始位置をG3、移動停止位置をF1とし
て、速度曲線A1に基づく走査速度で往路において印刷がなされる(ステップS212)
。その後、グローバル変数を表すBBの値に「1」が追加される(ステップS213)。
また、キャリッジ3が反ホームポジション側に到達した時点で、再度、切替ループのスタ
ートに戻り、移動位置の切替処理が開始されると共に、キャリッジ3はホームポジション
側に移動する。
さらに、再度、切替ループのスタートに戻り、ステップS201およびステップS20
2でYESの場合、ステップS203において変数CCの値が算出される。変数BBの値
は前回のループにおいて「1」追加されている。前回のループにおける変数CCの値が「
2」の場合には、変数CCの値は「3」と判断される。変数CCの値が「3」と判断され
ると、CPU39は、キャリッジ3の移動開始位置をG4とするように切り替える(ステ
ップS207)。すなわち、キャリッジ3を速度曲線A1に基づいて、往路において位置
G4から移動を開始し、位置F1で移動を停止するような信号がモータドライバ53に送
信される。そして、キャリッジ3は、往路において移動開始位置をG4、移動停止位置を
F1として、速度曲線A1に基づく走査速度で往路において印刷がなされる(ステップS
212)。その後、グローバル変数を表すBBの値に「1」が追加される(ステップS2
13)。また、キャリッジ3が反ホームポジション側に到達した時点で、再度、切替ルー
プのスタートに戻り、移動位置の切替処理が開始されると共に、キャリッジ3はホームポ
ジション側に移動する。
このように、CPU39がステップS201およびステップS202のそれぞれにおい
てYESと判断した場合、キャリッジ3の往路毎の移動位置は、4往復を1つのユニット
とし、かつそのユニット毎の往路における移動開始位置は、それぞれG1〜G4の順に順
次切り替えられる。これらの動作は、印刷が終了するまで繰り返し行われる。このように
、移動開始位置が、それぞれG1〜G4の順に順次切り替えられると、図10(A)に示
すように、共振振動は、加速時においてJ1〜J4とそれぞれ4箇所の異なる時刻で発生
する。
上述したようにJ1〜J4は、キャリッジ3が振動を起こす点である。そのため、CP
U39が切り替えを行った場合、プリンタ70が共振振動を起こす時刻、すなわち、印刷
にムラができる時刻がずれる。その結果、第1の実施の形態の場合と同様に、印刷にムラ
を起こす可能性のある点(J1〜J4)が、印刷後の印刷用紙Pにおける副走査方向SS
に沿って一列に並ばない。そのため、印刷後の印刷用紙Pに虹ムラは現れない。
以上のように構成されたプリンタ70では、CPU39において移動開始位置をG1〜
G4に順次切り替えながらキャリッジ3を走査している。そのため、キャリッジ3が振動
を起こす時刻、すなわち、印刷にムラができる時刻をずらすことが可能となる。その結果
、図10(A)に示す印刷にムラを起こす可能性のある点であるJ1〜J4が、印刷後の
印刷用紙Pにおける副走査方向SSに沿って一列に並ぶことなく、主走査方向MSに分散
される。したがって、印刷後の印刷用紙Pに虹ムラが現れるのを防止できる。
また、プリンタ70では、解像度、並びに双方向印刷または単方向印刷に応じてパター
ン切替が行われる。具体的には、高い解像度での印刷および単方向印刷を行う際に、移動
開始位置のパターン切替が行われる。したがって、要求される印刷に応じて、印刷の精度
を調整することが可能となる。また、パターン切替は、キャリッジ3の往路あるいは往復
路の単位で行われる。したがって、キャリッジ3の走査速度の切替を双方向印刷および単
方向印刷の双方に対して適用することが可能となる。その結果、プリンタ70における印
刷に多様性をもたらすことが可能となる。
また、プリンタ70では、キャリッジ3が加速している最中に印刷を開始し、印刷を開
始した後、キャリッジ3が減速するまでの間、印刷が継続される。このため、印刷用紙上
の端部に余白のない縁なし印刷、または余白の少ない印刷を行うことが可能となり、高品
質の印刷を提供することが可能となる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態に係るプリンタ80について、図面を参照しながら説
明する。なお、第2の実施の形態に係るプリンタ80において、第1の実施の形態と共通
する部分については、同一の符号を付すと共にその説明を省略または簡略化する。
図11は、プリンタ80におけるCRモータ4を制御する制御部82の概略構成を示す
図である。
プリンタ80の概略構成は、第1の実施の形態の場合と同様である。プリンタ80にお
けるCRモータ4の駆動速度の制御は、制御手段である制御部82において行われる。図
8に示すように、制御部82は、CPU39、ROM41、RAM43、出力ポート49
、インターフェース51およびモータドライバ53を具備している。そして、これらが信
号線群であるバス55を介して接続されている。CPU39は、切替判別手段としての機
能を有し、用紙サイズおよび用紙種類に関する信号に基づいて、駆動モードの切替と移動
開始位置の切替とを使い分ける。
本実施の形態では、駆動モードの切替および移動開始位置の切替を使い分けることによ
って、パターン切替がなされる。これらの使い分けは、一例としては、用紙サイズに基づ
いて行われる。用紙サイズに関するデータは、制御指令部40において受信することが可
能である。設定された用紙サイズに関するデータは、制御指令部40からCPU39に入
力される。そして、印刷媒体認識手段としての機能を有するCPU39によって、用紙の
サイズが検出される。さらに、切替判別手段であるCPU39によって、駆動モードの切
替および移動開始位置の切替の使い分けの判断がなされる。例えば、用紙サイズとして、
「A3」、「A4」および「B5」等の各種サイズの信号が挙げられる。CPU39は、
制御指令部40からの入力信号に基づいて、ROM41またはRAM43に記憶されてい
る速度データまたは移動開始位置のデータを読み出し、プログラムに従って演算処理を行
う。
ここで、用紙サイズに基づいた駆動モードの切替および移動開始位置の切替の使い分け
について説明する。本実施の形態では、用紙サイズが「A3」、「A4」および「B5」
の三種類の場合について説明する。
図12は、用紙サイズに基づいた駆動モードの切替および移動開始位置の切替を行う処
理の流れを示すフローチャートである。
CPU39は、印刷用紙Pの用紙サイズに関する信号を受信すると、用紙サイズが「B
5」か否かを判断する(ステップS301)。用紙サイズが「B5」であると判断した場
合(ステップS301でYESの場合)、キャリッジ3の走査における加速時には、移動
開始位置の切替を行い、キャリッジ3の走査における減速時には、駆動モードの切替を行
う(ステップS304)。これは、用紙サイズが「B5」と比較的小さいため、キャリッ
ジ3のホームポジションの位置と、用紙のホームポジション側の端部との間にできるスペ
ースを活用してキャリッジ3の移動開始位置のパターン切替を行うことが可能となるから
である。
一方、用紙サイズが「B5」でない場合には、CPU39は、用紙サイズが「A4」で
あるか否かを判断する(ステップS302)。用紙サイズがA4であると判断した場合(
ステップS302でYESの場合)、CPU39は、キャリッジ3の走査における加速時
には、移動開始位置の切替を行い、キャリッジ3の走査における減速時には、駆動モード
の切替を行う(ステップS305)。この場合、用紙サイズが「A4」と中程度の大きさ
であり、キャリッジ3のホームポジションの位置と、用紙のホームポジション側の端部と
の間にできるある程度のスペースを活用してキャリッジ3の移動開始位置のパターン切替
を行うことが可能となるからである。
一方、用紙サイズが「A4」でない場合には、CPU39は、用紙サイズが「A3」で
あるか否かを判断する(ステップS303)。用紙サイズが「A3」であると判断した場
合(ステップS302でYESの場合)、キャリッジ3の走査における加速時および減速
時の双方において駆動モードの切替を行う(ステップS306)。この場合、用紙サイズ
が「A3」と比較的大きいため、キャリッジ3のホームポジションの位置と、用紙のホー
ムポジション側の端部との間にキャリッジ3の移動開始位置のパターン切替を行うための
スペースがないからである。
一方、用紙サイズが「A3」でない場合、CPU39は、キャリッジ3の走査における
加速時および減速時の双方において駆動モードの切替を行う(ステップS307)。
次に、各用紙サイズにおける印刷動作ついて説明する。
図13は、用紙サイズが「B5」および「A4」である場合のパターン切替の流れを示
すフローチャートである。
印刷を行う場合、まず、制御指令部40は、用紙サイズ、用紙種類、解像度、印刷モー
ド、単方向印刷若しくは双方向印刷、およびカラー調整等のデータを受信する。続いて、
その受信されたデータは、制御指令部40からCPU39に入力される。CPU39は、
入力されたデータに基づいて、ROM41またはRAM43に記憶されている速度データ
あるいは移動開始位置のデータを読み出して、プログラムに従って演算処理を行う。本実
施の形態では、マイクロウィーブ印刷モードにより印刷がなされる。
本実施の形態では、キャリッジ3が主走査方向MSでホームポジション側から反ホーム
ポジション側へ移動する往路において、プリントヘッド2からインク滴を吐出し、印刷用
紙Pへ印刷を行う、いわゆる単方向印刷を前提としている。駆動モードの切替および移動
開始位置の切替に必要な演算処理は、キャリッジ3が主走査方向MSで反ホームポジショ
ン側に到達した時点で行われる。
上述したように、CPU39に用紙サイズが「B5」および「A4」であるとの信号が
送信された場合、加速時には移動開始位置の切替、減速時には駆動モードの切替が行われ
る。本実施の形態では、ROM41には、速度曲線A1〜A4に関するデータおよび移動
開始位置のデータが記憶されている。用紙サイズが「B5」および「A4」である場合、
図13に示すように、まず、CPU39は、ドットサイズバージョンが「VSD3」であ
るか否かを判断する(ステップS401)。ドットサイズバージョンが「VSD3」であ
る場合、すなわち、ステップS401でNOの場合、CPU39は、ROM41からのデ
ータの読み出しを通じて、キャリッジ3の移動開始位置をG1(図10(A)参照)とし
、減速曲線をA1(図5(B)参照)とするように切り替える(ステップS408)。C
PU39は、キャリッジ3を、往路で加速曲線A1に基づいて、位置G1から加速させる
と共に、減速曲線A1に基づいて減速させるための信号をモータドライバ53に送信する
。そして、キャリッジ3は、加速時には、位置G1から加速曲線A1に基づいて、減速時
には減速曲線A1に基づいて、往路において主走査方向MSで印刷を実行する(ステップ
S412)。その後、グローバル変数を表すBBの値に「1」が追加される(ステップS
413)。また、キャリッジ3が反ホームポジション側に到達した時点で、再度、切替ル
ープのスタートに戻り、移動開始位置の切替処理が開始されると共に、キャリッジ3はホ
ームポジション側に移動する。なお、BBの初期値は「0」であり、給紙が行われる毎に
「0」に設定される。
再度、切替ループのスタートに戻り、ステップS401でNOの場合、CPU39は、
移動開始位置をG1(図10(A)参照)とし、減速曲線をA1(図5(B)参照)とす
るように切り替え(ステップS408)、キャリッジ3は、移動開始位置G1から加速曲
線A1に基づいて移動を開始し、減速時には減速曲線A1に基づいて往路において印刷を
行う(ステップS412)。切替ループにおいて、ステップS401でNOが繰り返され
る場合、すなわち、ドットサイズバージョンが「VSD3」でない場合には、高解像度の
画像が要求されないため、移動開始位置は常にG1であり、同じ移動開始位置からの移動
により印刷がなされる。
再度、切替ループのスタートに戻り、ステップS401でYESの場合、CPU39は
、キャリッジ3が単方向印刷で印刷を行うか否かを判断する(ステップS402)。ステ
ップS402でNOの場合、CPU39は、ROM41からのデータの読み出しを通じて
、キャリッジ3の移動開始位置をG1(図10(A)参照)とし、減速曲線をA1(図5
(B)参照)とするように切り替える(ステップS408)。CPU39は、キャリッジ
3を、往路において、位置G1から加速曲線A1に基づいて加速させ、減速曲線A1に基
づいて減速させると共に、復路において減速曲線A1に基づいて加速させ、加速曲線A1
に基づいて位置G1で移動を停止させるための信号をモータドライバ53に送信する。そ
して、キャリッジ3は、往路において移動開始位置G1から加速曲線A1に基づいて加速
すると共に、減速曲線A1に基づいて減速し、復路において減速曲線A1に基づいて加速
すると共に、移動停止位置をG1として加速曲線A1に基づき減速するような走査速度で
、往復路においてインクを吐出して印刷する、いわゆる双方向印刷を行う(ステップS4
12)。その後、グローバル変数を表すBBの値に「1」が追加される(ステップS41
3)。また、キャリッジ3が反ホームポジション側に到達した時点で、再度、切替ループ
のスタートに戻り、移動開始位置の切替処理が開始されると共に、キャリッジ3はホーム
ポジション側に移動する。
ステップS402でYESの場合、CPU39は、変数BBの値を4で割り、その余り
の値であるローカル変数CCの値を算出する(ステップS403)。続いて、CPU39
は、変数CCの値が「0」か否かを判断する(ステップS404)。変数CCの値が「0
」と判断された場合、CPU39は、キャリッジ3の移動開始位置をG1とし、加速曲線
A1および減速曲線A1に切り替える(ステップS409)。すなわち、CPU39は、
キャリッジ3を往路で、位置G1から加速曲線A1に基づいて加速させると共に、減速曲
線A1に基づいて減速させるような信号をモータドライバ53に送信する。そして、キャ
リッジ3は、加速時には、位置G1から加速曲線A1に基づいて、減速時には減速曲線A
1に基づいて、往路において主走査方向MSで印刷を行う(ステップS412)。その後
、グローバル変数を表すBBの値に「1」が追加される(ステップS413)。また、キ
ャリッジ3が反ホームポジション側に到達した時点で、再度、切替ループのスタートに戻
り、移動開始位置の切替処理が開始されると共に、キャリッジ3はホームポジション側に
移動する。
再度、切替ループのスタートに戻り、ステップS401およびステップS402でYE
Sの場合、ステップS403において変数CCの値が算出される。変数BBの値は前回の
ループにおいて「1」が追加されている。前回のループにおける変数CCの値が「0」の
場合、変数CCの値は「1」と判断される。CPU39は、変数CCの値が「1」か否か
を判断する(ステップS405)。変数CCの値が「1」と判断されると、CPU39は
、キャリッジ3の移動開始位置をG2(図10(A)参照)とし、加速曲線をA1とし、
減速曲線をA2(図5(B)参照)とするように切り替える(ステップS410)。すな
わち、CPU39は、キャリッジ3を往路で、位置G2から加速曲線A1に基づいて加速
させると共に、減速曲線A2に基づいて減速させるような信号をモータドライバ53に送
信する。そして、キャリッジ3は、加速時には、位置G2から加速曲線A1に基づいて、
減速時には減速曲線A2に基づいて、往路において主走査方向MSで印刷を行う(ステッ
プS412)。その後、グローバル変数を表すBBの値に「1」が追加される(ステップ
S413)。また、キャリッジ3が反ホームポジション側に到達した時点で、再度、切替
ループのスタートに戻り、移動開始位置の切替処理が開始されると共に、キャリッジ3は
ホームポジション側に移動する。
そして、再度、切替ループのスタートに戻り、ステップS401およびステップS40
2でYESの場合、ステップS403において変数CCの値が算出される。変数BBの値
は前回のループにおいて「1」が追加されている。前回のループにおける変数CCの値が
「1」の場合、変数CCの値は「2」と判断される。CPU39は、変数CCの値が「2
」か否かを判断する(ステップS406)。変数CCの値が「2」と判断されると、CP
U39は、キャリッジ3の移動開始位置をG3(図10(A)参照)とし、加速曲線をA
1とし、減速曲線をA3(図5(B)参照)とするように切り替える(ステップS411
)。すなわち、CPU39は、キャリッジ3を往路で、加速曲線A1に基づいて位置G3
から加速させると共に、減速曲線A3に基づいて減速させるような信号をモータドライバ
53に送信する。そして、キャリッジ3は、加速時には、位置G3から加速曲線A1に基
づいて、減速時には減速曲線A3に基づいて、往路において主走査方向MSで印刷を行う
(ステップS412)。その後、グローバル変数を表すBBの値に「1」が追加される(
ステップS413)。また、キャリッジ3が反ホームポジション側に到達した時点で、再
度、切替ループのスタートに戻り、移動開始位置の切替処理が開始されると共に、キャリ
ッジ3はホームポジション側に移動する。
さらに、再度、切替ループのスタートに戻り、ステップS401およびステップS40
2でYESの場合、ステップS403において変数CCの値が算出される。変数BBの値
は前回のループにおいて「1」が追加されている。前回のループにおける変数CCの値が
「2」の場合、変数CCの値は「3」と判断される。変数CCの値が「3」と判断される
と、CPU39は、キャリッジ3の移動開始位置をG4(図10(A)参照)とし、加速
曲線をA1とし、減速曲線をA4(図5(B)参照)とするように切り替える(ステップ
S407)。すなわち、CPU39は、キャリッジ3を往路で、位置G4から加速曲線A
1に基づいて加速させると共に、減速曲線A4に基づいて減速させるような信号をモータ
ドライバ53に送信する。そして、キャリッジ3は、加速時には、位置G4から加速曲線
A1に基づいて、減速時には減速曲線A4に基づいて、往路において主走査方向MSで印
刷を行う(ステップS412)。その後、グローバル変数を表すBBの値に「1」が追加
される(ステップS413)。また、キャリッジ3が反ホームポジション側に到達した時
点で、再度、切替ループのスタートに戻り、移動開始位置の切替処理が開始されると共に
、キャリッジ3はホームポジション側に移動する。
このように切替ループにおけるステップS401およびステップS402のそれぞれで
YESと判断される場合、キャリッジ3の往路毎の移動位置は、4往復を1つのユニット
とし、かつそのユニット毎の往路における移動開始位置および減速曲線のそれぞれは、G
1〜G4およびA1〜A4のうちで順次切り替えられる。これらの動作は、印刷が終了す
るまで繰り返し行われる。このように、移動開始位置および減速曲線のそれぞれが、G1
〜G4およびA1〜A4のうちで順次切り替えられると、図5(B)および図10(A)
に示すように、キャリッジ3の振動は、加速時においてJ1〜J4、減速時においてD5
〜D8とそれぞれ4箇所ずつの異なる点で発生する。
上述したようにJ1〜J4およびA1〜A4は、それぞれキャリッジ3が振動を起こす
点である。そのため、駆動モードおよび移動開始位置の切り替えが行われた場合、キャリ
ッジ3が振動を起こす時刻、すなわち、印刷にムラができる時刻をずらすことが可能とな
る。その結果、第1の実施の形態の場合と同様に、印刷にムラを起こす可能性のあるJ1
〜J4およびA1〜A4のそれぞれが、印刷後の印刷用紙Pにおける副走査方向SSに沿
って一列に並ばない。そのため、印刷後の印刷用紙Pに虹ムラは現れない(図6参照)。
CPU39に用紙サイズが「A3」である信号が送信されると、加速時および減速時と
も、駆動モードの切り替えが行われる(図12参照)。この切り替えによる印刷動作は、
第1の実施の形態の場合と同様である。
以上のように構成されたプリンタ80は、用紙サイズの大きさに対して、移動開始位置
の切替と駆動モードの切替を使い分けて、キャリッジ3を走査している。そのため、キャ
リッジ3のホームポジションと印刷用紙Pのホームポジション側の端部との間にスペース
がある場合、ホームポジション側では、移動開始位置の切替を行うことができる。したが
って、印刷パス毎に、複数の速度曲線に基づいて加速する必要がない。その結果、加速度
の小さい速度曲線を用いる必要がなくなるため、高速印刷を維持することが可能となる。
また、駆動モードの切替および移動開始位置の切替を行っているため、キャリッジ3が振
動を起こす時刻、すなわち、印刷にムラが生じる可能性のある時刻をずらすことが可能と
なる。その結果、印刷にムラを起こす可能性のあるJ1〜J4およびA1〜A4のそれぞ
れが、印刷後の印刷用紙Pにおける副走査方向SSに沿って一列に並ぶことなく、主走査
方向MSに分散される。したがって、印刷後の印刷用紙Pに虹ムラが現れるのを防止でき
る。
また、プリンタ80では、解像度、並びに双方向印刷または単方向印刷に応じてパター
ン切替が行われる。具体的には、高い解像度での印刷および単方向印刷を行う際に、移動
開始位置のパターン切替が行われる。したがって、要求される印刷に応じて、印刷の精度
を調整することが可能となる。また、パターン切替は、キャリッジ3の往路あるいは往復
路の単位で行われる。したがって、キャリッジ3の走査速度の切替を双方向印刷および単
方向印刷の双方に対して適用することが可能となる。その結果、印刷に多様性をもたらす
ことが可能となる。
また、プリンタ80では、キャリッジ3が加速している最中に印刷を開始し、印刷を開
始した後、キャリッジ3が減速するまでの間、印刷が継続される。このため、印刷用紙上
の端部に余白のない縁なし印刷、または余白の少ない印刷を行うことが可能となり、高品
質の印刷を提供することが可能となる。
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態に係るプリンタ90について、図面を参照しながら説
明する。なお、第4の実施の形態に係るプリンタ90において、第1の実施の形態と共通
する部分については、同一の符号を付すと共にその説明を省略または簡略化する。
図14は、プリンタ90におけるCRモータ4を制御する制御部92の概略構成を示す
図である。
プリンタ90の概略構成は、第1の実施の形態の場合と同様である。プリンタ90にお
けるCRモータ4の駆動速度の制御は、制御手段である制御部92において行われる。図
14に示すように、制御部92は、CPU39、ROM41、RAM43、出力ポート4
9、インターフェース51およびモータドライバ53を具備している。そして、これらが
信号線群であるバス55を介して接続されている。本実施の形態では、ROM41には、
速度曲線A1と、プリンタ90が共振振動を引き起こす走査速度(22ips)に到達し
ない速度曲線A5のデータが記憶されている。CPU39は、減速モード切替手段として
の機能を有し、ROM41に記憶されている速度曲線A5の速度データのパターンに切り
替える。
以下、CPU39の切り替えによる印刷動作ついて説明する。
図15は、CPU39による切替処理の流れを示すフローチャートである。図16は、
キャリッジ3を走査する速度曲線を表す図であり、(A)は、キャリッジ3の加速曲線を
表す図であり、(B)は、キャリッジ3の減速曲線を表す図である。図16において、横
軸はキャリッジ3の駆動開始をゼロとしたときの時刻を表しており、縦軸はキャリッジ3
の走査速度を表している。
印刷を行う場合、まず、制御指令部40は、用紙サイズ、用紙種類、解像度、印刷モー
ド、単方向印刷若しくは双方向印刷、およびカラー調整等のデータを受信する。続いて、
その受信したデータは、制御指令部40からCPU39に入力される。CPU39は、そ
の入力データに基づいて、ROM41またはRAM43に記憶されている速度データを読
み出し、プログラムに従って演算処理を行う。本実施の形態では、マイクロウィーブ印刷
モードにより印刷がなされる。
本実施の形態では、キャリッジ3が主走査方向MSでホームポジション側から反ホーム
ポジション側へ移動する往路において、プリントヘッド2からインク滴を吐出し、印刷用
紙Pへ印刷を行う、いわゆる単方向印刷を前提としている。インク滴の吐出は、図16(
A)における時刻E5で開始し、図16(B)における時刻E6で終了する。すなわち、
時刻E5〜E6の間にキャリッジ3が移動する領域が印刷の行われる印刷領域となる。C
PU39による切り替えの演算は、キャリッジ3が主走査方向MSで反ホームポジション
側に到達した時点で行われる。
CPU39に各種信号が送信されると、減速モードの切替が行われ、当該減速モードに
よる印刷が行われる。減速モードの切替では、図15に示すように、まず、CPU39は
、ドットサイズバージョンが「VSD3」であるかを判断する(ステップS501)。「
VSD3」でない場合、すなわち、ステップS501でNOの場合、CPU39は、RO
M41から速度曲線A1に対応する速度データを読み出し、当該速度データへの切り替え
を行う(ステップS504)。次に、CPU39は、キャリッジ3を速度曲線A1で走査
するための信号をモータドライバ53に送信する。そして、キャリッジ3が速度曲線A1
に基づいて主走査方向MSに往復移動する。すなわち、キャリッジ3の往復路とも速度曲
線A1に基づく走査速度で走査され、往路において印刷がなされる(ステップS505)
。その後、キャリッジ3が反ホームポジション側に到達した時点で、再度、切替ループの
スタートに戻り、速度データの切替処理が開始されると共に、キャリッジ3はホームポジ
ション側に移動する。
再度、切替ループのスタートに戻り、ステップS501でNOの場合、速度曲線A1へ
の切り替えが行われ(ステップS504)、キャリッジ3の往復路とも速度曲線A1に基
づく走査速度で走査され、往路において印刷がなされる(ステップS505)。このよう
に、ステップS501でNOの場合、すなわち、ドットサイズバージョンが「VSD3」
でない場合には、同じ速度曲線(速度曲線A1)に基づいて印刷がなされる。
ステップS501でYESの場合、CPU39は、キャリッジ3の走査における往路で
インクを吐出して印刷する、いわゆる単方向印刷を行うか否かを判断する(ステップS5
02)。ステップS502でNOの場合、速度曲線A1に対応する速度データの読み出し
および切り替えを行い(ステップS504)、キャリッジ3を速度曲線A1で走査するよ
うな信号をモータドライバ53に送信する。そして、キャリッジ3が速度曲線A1に基づ
いて主走査方向MSに往復移動する。ここでは、キャリッジ3を、往復路とも速度曲線A
1に基づく走査速度で走査すると共に、往復路においてインクを吐出して印刷する、いわ
ゆる双方向印刷がなされる(ステップS505)。この際、キャリッジ3が反ホームポジ
ション側に到達した時点で、再度、切替ループのスタートに戻り、速度データの切替処理
が開始されると共に、キャリッジ3はホームポジション側に移動する。
ステップS502でYESの場合、CPU39は、ROM41から、図16(A)およ
び図16(B)に示す速度曲線A5に対応する速度データを読み出し、当該データへの切
り替えを行う(ステップS503)。CPU39は、キャリッジ3を速度曲線A5で走査
するための信号をモータドライバ53に送信する。そして、キャリッジ3の往路で速度曲
線A5に基づく走査速度で印刷がなされる(ステップS505)。なお、キャリッジ3が
反ホームポジション側に到達した時点で、再度、切替ループのスタートに戻り、速度デー
タの切替処理が開始されると共に、キャリッジ3はホームポジション側に移動する。
切替ループにおいて、ステップS501およびステップS502でYESが繰り返され
ると、キャリッジ3は、繰り返し、速度曲線A5に基づく走査速度で走査される。このよ
うに、キャリッジ3を、速度曲線A5に基づく走査速度で繰り返し走査すると、キャリッ
ジ3の速度は、プリンタ1に共振振動を発生させる速度(22ips)より低くなる。す
なわち、キャリッジ3は、印刷中に振動を起こさない。そのため、印刷後の印刷用紙Pに
虹ムラは現れない。
以上のように構成されたプリンタ90は、プリンタ90が共振振動を起こす速度より低
い走査速度にてキャリッジ3を走査するように制御できる。このため、プリンタ90の共
振振動により、キャリッジ3が大きく振動するのを防止することができる。したがって、
印刷時にキャリッジ3が振動することによる印刷精度の低下を有効に防止でき、その結果
、印刷後の印刷用紙Pに虹ムラが現れるのを防止できる。
また、プリンタ90のROM41には、速度曲線A5に対応する速度データが記憶され
ているため、ROM41から速度曲線A5に対応する速度データを読み出し、当該速度デ
ータに基づいてキャリッジ3の走査速度を制御することが可能となる。そのため、キャリ
ッジ3を繰り返して、同じ速度パターンで走査することが容易となる。
また、プリンタ90では、解像度、並びに双方向印刷若しくは単方向印刷に応じてパタ
ーン切替が行われる。具体的には、高い解像度での印刷および単方向印刷を行う際に、移
動開始位置のパターン切替が行われる。したがって、要求される印刷に応じて、印刷の精
度を調整することが可能となる。また、パターン切替は、キャリッジ3の往路あるいは往
復路の単位で行われる。したがって、キャリッジ3の走査速度の切替を双方向印刷および
単方向印刷の双方に対して適用することが可能となる。その結果、プリンタ90での印刷
に多様性をもたらすことが可能となる。
また、プリンタ90では、キャリッジ3が加速している最中に印刷を開始し、印刷を開
始した後、キャリッジ3が減速するまでの間、印刷が継続される。このため、印刷用紙上
の端部に余白のない縁なし印刷、または余白の少ない印刷を行うことが可能となり、高品
質の印刷を提供することが可能となる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の形態に限定され
ることなく、種々変形した形態にて実施可能である。
上述の第1および第3の実施の形態では、ROM41には、4つの速度曲線A1〜A4
に対応する速度データが記憶されているが、これらの数に限定されるものではなく、速度
データを5つ以上記憶させるようにしても良いし、3つ以下記憶させるようにしても良い
また、上述の第1の実施の形態では、駆動モード切替手段であるCPU39において4
つの速度曲線A1〜A4に対応する速度データを用いて切り替えを行っているが、3つ以
下の速度曲線に対応する速度データを用いて切り替えを行うようにしても良い。また、R
OM41に、速度曲線に対応するデータが5つ以上記憶されている場合、CPU39にお
いて5つ以上の速度データを用いて切り替えを行うようにしても良い。
また、上述の第2の実施の形態では、移動位置切替手段であるCPU39において移動
開始位置をG1〜G4としているが、これらの数に限定されることなく、移動開始位置の
数を5つ以上としても良いし、3つ以下としても良い。また、移動開始位置G1〜G4に
対応するように移動停止位置の切り替えを行うようにしても良い。この際、移動開始位置
と移動停止位置を異なる数に設定するようにしても良い。
また、上述の第2および第3の実施の形態では、移動位置切替手段であるCPU39に
おいて速度曲線A1が用いられているが、速度曲線A1に限定されるものではなく、速度
曲線A2〜A3のうちのいずれかを用いるようにしても良い。
また、上述の第3の実施の形態では、印刷媒体認識手段であるCPU39が用紙サイズ
を識別し、その結果に基づいて、切替判別手段であるCPU39が駆動モードの切替と移
動開始位置の切替とを使い分けている。しかし、これに限定されることなく、印刷媒体認
識手段において、印刷用紙の種類(例えば、「普通紙」であるか「光沢紙」であるか)を
識別するようにしても良いし、カラー(例えば、「モノクロ」であるか、「セピア色」で
あるか)を識別するようにしても良い。また、「縁あり」印刷、「縁なし」印刷を識別さ
せるようにしても良い。また、切替判別手段であるCPU39によって、駆動モードの切
替と移動開始位置の切替を使い分けているが、これに限定されることなく、使用する速度
曲線、移動開始位置または移動停止位置の使い分けを行うようにしても良い。
また、上述の第4の実施の形態では、減速モード切替手段であるCPU39の切り替え
において、ステップS501およびステップS502でYESの場合、速度曲線A5のみ
が用いられるが、速度曲線A1〜A4と速度曲線A5を併用するようにしても良い。また
、速度曲線A5に対応するデータ以外に、定常速度が22ips以下となる速度曲線に対
応する速度データをROM41に記憶するようにしても良い。この場合、定常速度が22
ips以下となる他の速度曲線を用いるようにしても良いし、速度曲線A5と該他の速度
曲線を併用するようにしても良い。
また、上述の各実施の形態では、各切替手段45,74,94においてドットサイズバ
ージョンが「VSD3」でない場合、キャリッジ3を、往復路とも速度曲線A1に基づく
走査速度で走査しているが、往路のみ速度曲線A1に基づく走査速度で走査し、復路は、
他の速度曲線に基づいて走査するようにしても良い。また、ドットサイズバージョンが「
VSD3」でない場合、単方向印刷で印刷を行っているが、双方向印刷で印刷を行うよう
にしても良い。
また、上述の各実施の形態では、制御指令部40が用紙のサイズおよび種類を受信する
構成が採用されている。しかし、用紙のサイズおよび種類に関するデータは、ユーザによ
る入力によるものでも、センサによって検出されたものでも良い。
また、上述の第3の実施の形態では、用紙サイズが「A4」の場合、キャリッジ3の加
速時には、移動位置切替手段によりパターン切替を行い、キャリッジ3の減速時には、駆
動モード切替手段によりパターン切替を行っている。しかし、キャリッジ3の加速時およ
び減速時とも駆動モード切替手段によりパターン切替を行うようにしても良い。また、用
紙サイズが「B5」、「A4」および「A3」のいずれでもないと判断された場合、キャ
リッジ3の加速時および減速時の双方において駆動モード切替手段を用いてパターン切替
を行っているが、用紙の大きさに基づいて、キャリッジ3の加速時には、移動位置切替手
段を用いてパターン切替を行い、キャリッジ3の減速時には、駆動モード切替手段を用い
てパターン切替を行うようにしても良い。また、「B5」、「A4」および「A3」以外
の用紙に対する駆動モード切替手段および移動位置切替手段の使い分けを行うようにして
も良い。
また、上述の第1、第2および第4の実施の形態では、印刷媒体認識手段を備えていな
いが、印刷媒体認識手段を設けることにより、その検出結果に基づいて、速度曲線のパタ
ーン切替並びに移動開始位置および移動停止位置のいずれか一方または双方のパターン切
替を行うようにしても良い。
また、上述の各実施の形態では、キャリッジ3の走査速度に対応するCRモータ4の駆
動速度に関する速度データをROM41に記憶させているが、これに限定されるものでな
く、キャリッジ3の走査速度に関する速度データをROM41に記憶させるようにしても
良い。また、走査速度に対応するCRモータ4の駆動速度に関する速度データおよび走査
速度に関する速度データの双方をROM41に記憶させるようにして良い。
また、上述の各実施の形態では、キャリッジ3にインクカートリッジ21を搭載するよ
うな構成が採用されているが、これに限定されるものではなく、プリンタ1,70,80
,90の機体側にインクを搭載し、該インクをチューブを介してキャリッジ3におけるプ
リントヘッド2に送るような構成を採用しても良い。
本発明の第1の実施の形態に係る印刷装置の概略図である。 図1の印刷装置の紙送りに関する部分の一側面図である。 図1の印刷装置の制御機構を模式的に示す概略構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係る制御部の概略図である。 速度曲線を変えた場合のキャリッジの走査速度を表す図である。 駆動モード切替手段による切り替えを示すフローである。 駆動モード切替手段を用いた印刷後の状態を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る制御部の概略図である。 移動位置切替手段による切り替えを示すフローである。 移動位置を変えた場合のキャリッジの走査速度を表す図である。 本発明の第3の実施の形態に係る制御部の概略図である。 切替判別手段による切り替えを示すフローである。 用紙サイズに基づく印刷動作の切り替えを示すフローである。 本発明の第4の実施の形態に係る制御部の概略図である。 減速モード切替手段による切り替えを示すフローである。 減速モードの場合のキャリッジの走査速度を表す図である。
符号の説明
1…プリンタ(印刷装置)、2…プリントヘッド、3…キャリッジ、4…CRモータ(
キャリッジモータ)、5…PFモータ、21…インクカートリッジ、37…制御部(制御
手段)、39…CPU(駆動モード切替手段、移動位置切替手段、減速モード切替手段、
切替判別手段、印刷媒体認識手段)、41…ROM(記憶手段の一部)、43…RAM(
記憶手段の一部)、70,80,90…プリンタ(印刷装置)、72,82,92…制御
部(制御手段)、P…印刷用紙。

Claims (5)

  1. プリントヘッドを備えるキャリッジを主走査方向に走査して印刷を実行する印刷装置に
    おいて、
    上記キャリッジを駆動するキャリッジモータと、
    上記キャリッジモータの駆動を制御する制御手段と、
    上記キャリッジの移動開始位置および移動停止位置の内少なくとも一方のデータを複数
    記憶する記憶手段と、
    上記キャリッジの移動開始位置および移動停止位置の双方または一方を切り替える移動
    位置切替手段と、
    を備え、
    上記制御手段は、上記移動位置切替手段によって切り替えられた移動開始位置および移
    動停止位置に基づいて上記キャリッジを走査するように、上記キャリッジモータの駆動を
    制御することを特徴とする印刷装置。
  2. 前記移動位置切替手段は、前記キャリッジの往路あるいは往復路の単位で前記移動開始
    位置および移動停止位置の双方または一方を切り替えることを特徴とする請求項1記載の
    印刷装置。
  3. 印刷媒体のサイズまたは種類を検出する印刷媒体認識手段をさらに備え、
    前記移動位置切替手段は、上記印刷媒体認識手段による検出結果に基づいて、前記移動
    開始位置および移動停止位置の双方または一方を切り替えることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載の印刷装置。
  4. 前記移動位置切替手段は、インクの吐出量に基づいて、前記移動開始位置および移動停
    止位置の双方または一方を切り替えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか
    一項に記載の印刷装置。
  5. 前記キャリッジが加速している最中に印刷を開始し、または、印刷を開始した後、前記
    キャリッジが減速するまでの間、印刷を継続することを特徴とする請求項1乃至請求項4
    のいずれか一項に記載の印刷装置。
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