JP2009119751A - インクジェット記録装置及びその装置に用いる記録制御方法 - Google Patents

インクジェット記録装置及びその装置に用いる記録制御方法 Download PDF

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和彦 佐藤
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勝志 原
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淳 下司
Yasuyuki Takanaka
康之 高中
Toshiaki Yamaguchi
敏明 山口
Shuichi Masuda
修一 増田
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Abstract

【課題】 吐出インク液滴の軌道を検知し、所定記録位置からのズレ量を求め、これを補正し高品位な記録を行なうことができる記録装置及びその装置に用いる記録制御方法を提供することである。
【解決手段】記録ヘッドから吐出するインク液滴の副走査方向の軌道を発光素子から照射される平行光線となった光ビームを記録ヘッドの吐出口の配列方向に直角に入射し、その配列方向に複数配置された受光素子により検知する。同様に、そのインク液滴の主走査方向の軌道を平行光線となった光ビームを記録ヘッドの吐出口の配列方向に入射し、記録ヘッドの移動方向に複数配置された受光素子により検知する。そして、求められた軌道からインク液滴の付着ズレ量を算出し、そのズレ量を記録ヘッドを駆動するパルス信号を制御することで補正する。
【選択図】 図6

Description

本発明はインクジェット記録装置及びその装置に用いる記録制御方法に関する。本発明は、特に、例えば、インクを吐出する複数の吐出口を備えたインクジェット記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置、及びその装置に用いる記録制御方法に関するものである。
インク液滴を吐出して記録媒体上に画像を形成するインクジェット記録装置(以下、記録装置)には、複数の微細な吐出口及びそれらに連通する液路(以下、これらを含めてノズル)などを形成した記録ヘッドが用いられる。
この記録装置では、液路内のインクに吐出口から気泡や塵埃が混入したり、インクに含有される溶剤の蒸発に起因してインクの粘度が増加したり、そのインクが吐出口付近に固着したりすることがある。この場合、記録ヘッドの吐出性能は低下し、インクの吐出方向が記録媒体に付着する位置からズレが生じたり、インクの吐出速度が低下したり、完全に吐出できなくなったりすることがある。
こうした記録ヘッドの吐出性能低下を検知するため、従来より、平面上で互いに平行な第2つ光線を照射する光源と、これら2つの光線を検出する光検出手段とが記録装置には備えられている。そして、記録ヘッドから吐出されたインク液滴が第1の光線を通過してから第2の光線を通過するまでの時間を計測することによりインクの吐出速度を測定し、更に所定時間毎にインク液滴が光線を遮る量を夫々測定する。これらの測定結果からインク液滴の吐出方向における断面形状を求めることで吐出体積を算出する。その結果に基づいて、記録ヘッドを駆動する信号の波形を変化させたり、回復動作を実行する。このような制御を行うことで紙紛や異物付着によるインク不吐出によるドット抜けや記録ヘッドの吐出性能のバラツキ、動作環境によりインク吐出速度及び吐出体積が所望の値を得られないことによる画像劣化を解消している(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−127430号公報
さて、最近の記録装置のように記録解像度が高くになると、インク液滴の記録媒体へのわずかな付着ズレが、記録文字やラインの再現性の低下、粒状感の低下など、様々な画像品質低下を引き起こす。
特許文献1に記載の記録装置では、上述のように、インク液滴の吐出速度の検知や吐出体積を算出することで、吐出状態を判別し、その結果に基づいて記録ヘッドを駆動する信号の波形を変化させたり回復動作を行っている。
しかしながら上記従来例では、インク吐出速度を一定に保持したり、記録ヘッドのインク吐出面に付着した紙紛や異物を取り除くことは可能であるが、インク液滴が記録ヘッドから吐出されて記録媒体まで飛翔する軌道を検知することはできない。このため、上記従来例では、インク液滴が記録ヘッドに付着する位置を正確に求め、その位置を所望の位置に正確に補正することはできない。
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、吐出インク液滴の軌道を検知し、所定記録位置からのズレ量を求め、これを補正し高品位な記録を行なうことができる記録装置及びその装置に用いる記録制御方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明の記録装置は、以下のような構成からなる。
即ち、複数の吐出口を備えた記録ヘッドからインク液滴を記録媒体に吐出して記録を行うインクジェット記録装置であって、前記記録ヘッドから吐出されるインク液滴の軌道を検知する検知手段と、前記検知手段による検知の結果に基づいて、前記記録媒体上のインク液滴の付着位置のズレ量を算出する算出手段と、前記算出手段によって算出されたズレ量を、前記記録ヘッドを駆動するパルス信号を制御することで補正する補正手段と、前記補正手段により補正されたパルス信号により前記記録ヘッドを駆動して記録を行なう記録手段とを有することを特徴とする。
また他の発明によれば、複数の吐出口を備えた記録ヘッドからインク液滴を記録媒体に吐出して記録を行うインクジェット記録装置の記録制御方法であって、前記記録ヘッドから吐出されるインク液滴の軌道を検知する検知工程と、前記検知工程における検知の結果に基づいて、前記記録媒体上のインク液滴の付着位置のズレ量を算出する算出工程と、前記算出工程において算出されたズレ量を、前記記録ヘッドを駆動するパルス信号を制御することで補正する補正工程と、前記補正工程において補正されたパルス信号により前記記録ヘッドを駆動して記録を行なうよう制御する制御工程とを有することを特徴とするインクジェット記録装置の制御方法を備える。
従って本発明によれば、記録ヘッドから吐出するインク液滴の軌道を検知することにより、所定の記録位置からのズレ量を求めることができる。これにより、例えば、記録ヘッドの駆動タイミングや駆動信号パルスを制御することで、所望の位置へインク液滴が付着するよう補正することができるという効果がある。その結果、記録文字やラインの再現性が向上し、粒状感など抑えた高品位な記録を実現することができる。
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施例について、さらに具体的かつ詳細に説明する。なお、既に説明した部分には同一符号を付し重複説明を省略する。
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わない。また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきものである。従って、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
またさらに、「記録要素」とは、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
<インクジェット記録装置の説明(図1〜図2)>
図1は本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録装置の外観斜視図であり、図2は図1に示したインクジェット記録装置のアッパカバーを取り外した状態を示す斜視図である。
図1〜図2に示されるように、インクジェット記録装置(以下、記録装置)2の前面に手差し挿入口88が設けられ、その下部に前面へ開閉可能なロール紙カセット89が設けられている。記録紙等の記録媒体(以下、記録媒体)は手差し挿入口88又はロール紙カセット89から記録装置内部へと供給される。インクジェット記録装置は、2個の脚部93に支持された装置本体94、排紙された記録媒体を積載するスタッカ90、内部が透視可能な透明で開閉可能なアッパカバー91を備えている。また、装置本体94の右側には、操作パネル部12、インク供給ユニット8が配設されている。操作パネル部12の裏側には制御ユニット5が配設される。
このような構成の記録装置2はA0、B0などのポスタサイズの大きな画像を記録することができる。
図2に示されているように、記録装置2は、記録媒体を矢印B方向(副走査方向)に搬送するための搬送ローラ70と、記録媒体の幅方向(矢印A方向、主走査方向)に往復移動可能に案内支持されたキャリッジユニット(以下、キャリッジ)4を備えている。キャリッジ4にはキャリッジモータ(不図示)の駆動力がキャリッジベルト(以下、ベルト)270を介して伝えられ、矢印A方向に往復移動する。キャリッジ4にはインクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッド)11が装着される。記録ヘッド11の吐出口の目詰まりなどによるインク吐出不良は回復ユニット9により解消される。
この記録装置の場合、キャリッジ4には、記録媒体にカラー記録を行うために、4つのカラーインクに対応して4つのヘッドからなる記録ヘッド11が装着されている。即ち、記録ヘッド11は、K(ブラック)インクを吐出するKヘッド、C(シアン)インクを吐出するCヘッド、M(マゼンタ)インクを吐出するMヘッド、Y(イエロ)インクを吐出するYヘッドで構成されている。このような構成のため、インク供給ユニット8にはKインク、Cインク、Mインク、Yインクを夫々収容する4つのインクタンクが含まれる。
以上の構成で記録媒体に記録を行う場合、まず、搬送ローラ70によって記録媒体を所定の記録開始位置まで搬送する。その後、キャリッジ4により記録ヘッド11を主走査方向に走査させる動作と、搬送ローラ70により記録媒体を副走査方向に搬送させる動作とを繰り返すことにより、記録媒体全体に対する記録が行われる。
即ち、ベルト270およびキャリッジモータによってキャリッジ4が図2に示された矢印A方向に移動することにより、記録媒体に記録が行われる。キャリッジ4が走査される前の位置(ホームポジション)に戻されると、搬送ローラによって記録媒体が副走査方向に搬送され、その後、再び図2中の矢印A方向にキャリッジを走査することにより、記録媒体に対する画像や文字等の記録が行なわれる。上記の動作を繰り返し、記録媒体の1枚分の記録が終了すると、その記録媒体はスタッカ90内に排紙され、例えば、A0サイズ1枚分の記録が完了する。
図3は記録装置の記録ヘッドとキャリッジの周辺の拡大平面図である。
キャリッジ4に搭載された記録ヘッド11は、記録媒体の搬送方向(矢印B)と直交する方向(矢印A)に沿って往復移動する。具体的には、キャリッジ4は、矢印Aの方向に沿って配置されたガイド軸18に沿って移動可能に支持されると共に、ガイド軸18と略平行に移動するベルト270に固定されている。ベルト270は、キャリッジモータ(不図示)の駆動力によって往復移動し、それによってキャリッジ4を往復移動させる。
なお、この実施例では記録ヘッド11は4つのカラーインク(シアン、マゼンタ、イエロ、ブラック)をそれぞれ吐出する4つのヘッドを備えるが、これにより本発明が限定されるものではない。例えば、この他に形成画像の粒状感の低減を目的として淡シアン、淡マゼンタのインクを収容した2個のインクタンクと夫々のインクを吐出する2つのヘッドをさらに備えても良い。
記録装置2の所定の位置に保持固定されている回復ユニット9は、吸引回復機構9A、9Bと、これを昇降させる昇降機構(不図示)と、ワイピング回復機構9Cと、インク受容箱9Dとを備える。
吸引回復機構9A、9Bは、回復動作の一つである吸引回復処理を行う。吸引回復処理とは、記録ヘッドに形成された複数のノズルから強制的にインクを吸引することによって、ノズル内のインクを吐出に適した状態のインクに置き換える処理をいう。具体的には、吸引回復機構9A、9Bは、記録ヘッド11の吐出口形成面をキャップで覆うと共に、そのキャップに連通するポンプ(不図示)によってキャップ内に負圧を発生させ、その負圧によって吐出口からインクを強制的に吸引する。吸引回復機構9A、9Bは、夫々が異なる2つのヘッドに対して吸引回復処理を行う。なお、記録ヘッド11が6つのヘッドを有する構成であるなら、夫々が3つのヘッドに対して吸引回復処理を行なう構成となる。
また、回復動作の他の動作としては予備吐出がある。予備吐出は、記録動作に寄与しないインク吐出をインク受容箱9Dに対して行うことにより、記録ヘッドの各ノズル内のインクを吐出に適した状態に保つ処理である。予備吐出は、主として記録動作の開始時あるいは終了時などにおいて行われる。さらに、記録動作中に所定間隔毎に行われることもある。
また、ワイピング回復機構9Cは、記録ヘッド11の移動経路の端部位置(例えば、記録ヘッドのホームポジション)に上下方向に対向可能な位置に設けられている。ワイピング回復機構9Cは、記録ヘッド11の吐出口形成面をワイピング部材(ブレード)10を用いて払拭するワイピング機構とブレード10の稼動部とを備える。
さらに、ガイド軸18に沿ってキャリッジ4の位置を検出するために用いるスケール6が設けられている。スケール6には所定間隔でスリットが設けられ、キャリッジ4に備えられた光学リニアセンサがこのスリットを読み取ることで、キャリッジ4の位置を検出する。
図4は記録ヘッド11に設けられたインクを吐出する吐出口形成面を模式的に示す図である。
図4に示されるように吐出口形成面11bには複数の吐出口11aが形成されている。複数の吐出口11a夫々の内部には液路(不図示)と複数の吐出口に対応した複数の液路にインクを供給する共通液室(不図示)とが記録ヘッド11の内部には形成されている。この実施例の記録ヘッド11を構成する各ヘッドには、記録媒体の搬送方向に1200dpi(ドット/インチ)の密度で、1280個の吐出口11aが配列されている。
さらに、記録ヘッド11の各液路には、インクを吐出口11aから吐出させるための吐出エネルギーを発生させるエネルギー発生素子が配置されている。このエネルギー発生素子として、この実施例では、インクを局所的に加熱して膜沸騰を起こさせ、その圧力によってインクを吐出させる電気熱変換体が用いられている。但し、本発明はこれに限定されるものではなく、電気機械変換素子(ピエゾ素子)を用いることも可能である。なお、以下の説明においては、吐出口11aと液路とを含めてノズルという。
<インクジェット記録装置の制御構成(図5)>
図5は図1〜図4に示した記録装置の制御構成を示すブロック図である。
図5に示すように、コントローラ600は、MPU601、ROM602、特殊用途集積回路(ASIC)603、RAM604、システムバス605、A/D変換器606などで構成される。ここで、ROM602は後述する制御シーケンスに対応したプログラム、所要のテーブル、その他の固定データを格納する。ASIC603は、キャリッジモータM1の制御、搬送モータM2の制御、及び、記録ヘッド11の制御のための制御信号を生成する。RAM604は、画像データの展開領域やプログラム実行のための作業用領域等として用いられる。システムバス605は、MPU601、ASIC603、RAM604を相互に接続してデータの授受を行う。
A/D変換器606は以下に説明するセンサ群からのアナログ信号を入力してA/D変換し、デジタル信号をMPU601に供給する。
また、図5において、610は画像データの供給源となるコンピュータ(或いは、画像読取り用のリーダやデジタルカメラなど)でありホスト装置と総称される。ホスト装置610と記録装置2との間ではインタフェース(I/F)611を介して画像データ、コマンド、ステータス信号等を送受信する。
さらに、操作パネル部12には電源スイッチ621、プリントスイッチ622、回復スイッチ623などのスイッチ群が設けられる。
630は装置状態を検出するためのセンサ群であり、位置センサ631、温度センサ632等から構成される。
さらに、640はキャリッジ4を矢印A方向に往復走査させるためのキャリッジモータM1を駆動させるキャリッジモータドライバ、642は記録媒体を搬送するための搬送モータM2を駆動させる搬送モータドライバである。
ASIC603は、記録ヘッド11による記録走査の際に、RAM604の記憶領域に直接アクセスしながら記録ヘッド11に対して記録素子(吐出ヒータ)の駆動データ(DATA)を転送する。
コントローラ600は、インタフェース611、及び操作パネル部12から入力される各種指示等に基づき、記録ヘッド11、キャリッジ4、キャリッジモータM1、搬送モータM2などを駆動制御する。
次に、以上の構成の記録装置において実行される記録ヘッドから吐出されるインク液滴の軌道を検知する構成とその動作について説明する。
図6は記録ヘッドから吐出されるインク液滴の軌道を検知する検知機構の構成を模式的に示す斜視図である。
図6において、矢印Aは図2〜図3に示す矢印Aと同じキャリッジ移動方向(主走査方向)を示し、矢印Bは図2〜図3に示す矢印Bと同じ記録媒体の搬送方向(副走査方向)を示し、矢印Cはインク吐出方向を示す。矢印A、矢印B、矢印Cが示す方向は互いに直交する。
さて、レーザダイオード(発光素子)13から照射された光ビームは、スリット14を介してその一部が平面状の光線となる。スリット14を透過した平面状の光線は、レンズ15を通して平行光線となる。更に平行光線となった光ビームはミラー16を介して反射光となり、記録ヘッド11にB方向に配列したノズル11aに対して垂直方向であるA方向に入射する。
A方向に入射した光ビームは、B方向に配列した複数の受光素子であるCMOSセンサ17で受光する。一方、記録ヘッド11は、所定の位置(例えば、ホームポジション)に停止した状態で所定のノズルからインクを吐出する。このとき、入射光ビームが遮られたCMOSセンサ17の位置を判別する。記録ヘッドのインク吐出位置と入射光ビームが遮られたCMOSセンサ17の位置とが分かるので、これにより、記録ヘッド11より吐出したインク液滴のB方向への軌道が求められる。
これに加え、同様の構成で発光素子、スリット、レンズ、ミラー、受光素子を図6に示す構成に関して垂直方向に配置することで記録ヘッド11から吐出したインク滴のA方向の軌道を求めることができる。即ち、複数の受光素子をA方向に配列し、B方向に平行光線となった光ビームを入射するように構成する。
なお、CMOSセンサ17を2次元アレイとし、これをA−C平面と、B−C平面に設け、A−C平面に直角な平行光線の光ビームとB−C平面に直角な平行光線の光ビームとを照射する構成を設けても良い。この構成により、A方向に所定の位置で記録ヘッドの所定ノズルからインクを吐出し、入射光ビームが遮られた2次元アレイのCMOSセンサ17の位置を時間的に検出することで、インク液滴の3次元的な軌道と吐出速度を同時に求めることができる。
或は、A方向に複数箇所、インク液滴の軌道を検知できるように複数組の発光素子、スリット、レンズ、ミラー、受光素子を配置することで記録ヘッド11が移動中に検知することも可能になる。
また、受光素子としてCCDセンサを用いることもできる。
以上のようにして求められたインク液滴の軌道から記録媒体への付着位置が求められ、所望の位置からのズレを得ることができる。この結果は、記録ヘッド11の駆動タイミングや駆動パルス信号の波形制御にフィードバックすることで、インク付着位置を補正することが可能となる。
図7は記録ヘッドを駆動するパルス信号の波形を示す図である。
インク付着位置に関しB方向(副走査方向)へのズレがある場合は、図7に示すパルス信号のパルス幅を長くするように変化させるか、駆動電圧を高くすることでインク吐出速度を上げて補正する。また、インク付着位置に関しA方向(主走査方向)へのズレがある場合は、図7に示すパルス信号の印加タイミングをずらすことで補正する。
最後にフローチャートを参照して吐出インク液滴の軌道検出により得られたインク付着位置のずれに基づく記録制御について説明する。
図8は吐出インク液滴の軌道検出を用いた記録制御処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS10では記録ヘッドをホームポジションに移動し、ステップS20では記録ヘッドからインクを吐出して図6に示したような機構を用いて吐出インク液滴の軌道を検出する。次に、ステップS30では、検出された軌道から記録媒体上におけるインク付着位置のズレ量を算出する。
さて、処理はステップS40において、算出された主走査方向に関してのズレ量(SFTA)の絶対値が所定の閾値以内(TH1)であるかどうかを調べる。ここで、|STFA|≦TH1であれば、処理はステップS60に進み、|SFTA|>TH1であれば、処理はステップS50に進む。ステップS50では、図7に示すパルス信号の印加タイミングをずらすような設定をする。その後、処理はステップS60に進む。
ステップS60では、算出された副走査方向に関してのズレ量(SFTB)の絶対値が所定の閾値以内(TH2)であるかどうかを調べる。ここで、|STFB|≦TH2であれば、処理はステップS80に進み、|SFTB|>TH2であれば、処理はステップS70に進む。ステップS70では、図7に示すパルス信号のパルス幅を長くするか或はパルス信号の駆動電圧を高くする設定をする。その後、処理はステップS80に進む。
ステップS80では、ステップS50、S80における設定、或は、デフォルトの設定に従って記録ヘッドを駆動し、記録を行なう。
以上説明した実施例に従えば、記録ヘッドから吐出するインク液滴の軌道を検知し、記録媒体上における所定のインク付着位置からのズレ量を求め、記録ヘッドの駆動タイミングや駆動信号を制御することで、インク液滴の付着位置を補正することができる。その結果、記録文字やラインの再現性が向上し、粒状感など抑えた高品位な記録を実現することができる。
なお、記録ヘッド11の液路内のインクに吐出口から気泡や塵埃が混入したり、インクに含有される溶剤が蒸発してインク粘度が増加したり、吐出口形成面11bにインクが固着して吐出インク液滴の記録媒体上での付着位置にズレが生じることもある。また、記録ヘッド11の吐出口形成面11bへの紙紛や異物付着により同様のズレが生じることもある。このようなズレに対しては、回復ユニット9を用いてワイピングするか、予備吐出を実行するか、吸引回復を実行することで位置を補正する。
また、本発明は実施例で説明したような大判プリンタ(LFP)のみならず、A4、B4程度の記録媒体を用いる事務用や個人用のプリンタにも適用できる。さらに加えて、本発明のインクジェット記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力装置として用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。具体的な適用機器としては、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の事務機器や、工業用生産機器などを挙げることができる。
本発明は、紙や布、革、不織布、OHP用紙等、さらには、金属などの記録媒体を用いる機器すべてに適用可能である。また、本発明は、高解像度で記録を行う機器などに特に有効である。
インクジェット記録装置の構成の概要を示す外観斜視図である。 図1に示す記録装置の記録ヘッドとキャリッジの周辺部の拡大平面図である。 記録ヘッド11に設けられたインクを吐出する吐出口形成面を模式的に示す図である。 記録装置の制御回路の構成を示すブロック図である。 記録ヘッド及びインク液滴軌道を検知する機構を模式的に示す斜視図である。 駆動パルス信号の時間変化や電圧変化を示す図である。 吐出インク液滴の軌道検出を用いた記録制御処理を示すフローチャートである。
符号の説明
2 記録装置
4 キャリッジ
6 スケール
9 回復ユニット
9A、9B 吸引回復機構
9C インク受容箱
9D ワイピング機構
10 ワイピング部材(ブレード)
11 記録ヘッド
11a 吐出口
11b 吐出口形成面
13 発光素子(レーザダイオード)
14 スリット
15 レンズ
16 ミラー
17 受光素子(CMOS)
18 ガイド軸
270 ベルト

Claims (8)

  1. 複数の吐出口を備えた記録ヘッドからインク液滴を記録媒体に吐出して記録を行うインクジェット記録装置であって、
    前記記録ヘッドから吐出されるインク液滴の軌道を検知する検知手段と、
    前記検知手段による検知の結果に基づいて、前記記録媒体上のインク液滴の付着位置のズレ量を算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出されたズレ量を、前記記録ヘッドを駆動するパルス信号を制御することで補正する補正手段と、
    前記補正手段により補正されたパルス信号により前記記録ヘッドを駆動して記録を行なう記録手段とを有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記検知手段は、
    光ビームを照射する発光素子と、
    前記光ビームの一部を透過させるスリットと、
    前記スリットを透過した光ビームの一部を平行光線に変換するレンズと、
    前記レンズにより平行光線となった光ビームを反射するミラーと、
    前記ミラーにより反射された反射光を受光する受光素子とを含むことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記受光素子を、前記吐出口の配列の方向に複数、配列し、
    前記ミラーによる反射光を前記記録ヘッドの移動方向に入射することで、
    前記記録ヘッドから吐出されたインク液滴の前記配列の方向に関する軌道を検知することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記受光素子をさらに、前記記録ヘッドの移動方向に複数、配列し、
    前記ミラーによる反射光を前記吐出口の配列の方向に入射することで、
    前記記録ヘッドから吐出されたインク液滴の前記記録ヘッドの移動方向に関する軌道を検知することを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記発光素子はレーザダイオードであり、
    前記受光素子はCMOSセンサ或はCCDセンサであることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記検知手段による前記インク液滴の軌道の検知は、前記記録ヘッドのホームポジションにおいて実行されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記補正手段は、前記パルス信号の印加タイミング、パルス幅、パルス信号の電圧を変化させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 複数の吐出口を備えた記録ヘッドからインク液滴を記録媒体に吐出して記録を行うインクジェット記録装置の記録制御方法であって、
    前記記録ヘッドから吐出されるインク液滴の軌道を検知する検知工程と、
    前記検知工程における検知の結果に基づいて、前記記録媒体上のインク液滴の付着位置のズレ量を算出する算出工程と、
    前記算出工程において算出されたズレ量を、前記記録ヘッドを駆動するパルス信号を制御することで補正する補正工程と、
    前記補正工程において補正されたパルス信号により前記記録ヘッドを駆動して記録を行なうよう制御する制御工程とを有することを特徴とするインクジェット記録装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105682930A (zh) * 2013-10-30 2016-06-15 惠普发展公司,有限责任合伙企业 液滴图像传感
JP7494005B2 (ja) 2020-05-19 2024-06-03 キヤノン株式会社 吐出装置及び吐出速度の算出方法

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