JP2001297960A - ステージ装置および露光装置 - Google Patents

ステージ装置および露光装置

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JP2001297960A
JP2001297960A JP2000109833A JP2000109833A JP2001297960A JP 2001297960 A JP2001297960 A JP 2001297960A JP 2000109833 A JP2000109833 A JP 2000109833A JP 2000109833 A JP2000109833 A JP 2000109833A JP 2001297960 A JP2001297960 A JP 2001297960A
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stator
mover
substrate
gap
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Kazuaki Saeki
和明 佐伯
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価なパッシブ方式の防振パッドを用いて
も、固定子と可動子との接触やステージ制御性能の低下
等の不具合を生じさせない。 【解決手段】 ベース23上を移動するステージ本体R
STと、ベース23に対して振動的に独立して設けられ
た支持部25、26とを有し、ステージ本体RSTに設
けられた可動子30A、30Bが支持部25、26に支
持された固定子33A、33Bに対して所定の間隙をも
って相対移動する。可動子30A、30Bと固定子33
A、33Bとの間の間隙量を検出する検出装置と、検出
された間隙量に基づいて可動子30A、30Bと固定子
33A、33Bとの相対位置関係を調整する位置調整装
置35A、35Bとを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板を保持するス
テージ本体が定盤上の平面内を移動するステージ装置、
およびこのステージ装置に保持されたマスクと基板とを
用いて露光処理を行う露光装置に関し、特に液晶表示素
子や半導体素子等のデバイスを製造する際に、リソグラ
フィ工程で用いて好適なステージ装置および露光装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶表示素子または半導体素
子等を製造するためのリソグラフィ工程においては、種
々の露光装置が用いられている。例えば、液晶ディスプ
レイパネル(LCDパネル)製造用の露光装置として、
近年ではLCDパネルの大型化に伴い、大面積の露光が
可能な等倍一括転写方式あるいはステップ・アンド・ス
キャン方式等の走査型露光装置が多く用いられている。
【0003】ステップ・アンド・スキャン方式の露光装
置、例えば液晶表示デバイス製造用の露光装置では、ス
テージ装置によってレチクルとガラス基板とがそれぞれ
保持されるとともに、投影光学系に対してレチクルとガ
ラス基板とを一次元方向に同期移動して、レチクルパタ
ーンを投影光学系を介してガラス基板上の各ショット領
域に投影露光している。
【0004】図14は、この種のステージ装置の一例を
示す外観斜視図である。この図に示されるステージ装置
1は、防振パッド9に4箇所で支持されたベース(架
台)2、ベース2上に設けられたエアーガイド3にガイ
ドされて走査方向であるY方向に移動自在なステージ
(ステージ本体)4、ステージ4をY方向に駆動制御す
るリニアモータ5から概略構成されている。
【0005】リニアモータ5は、ステージ4のX方向両
側に突設されたリニアモータ可動子6、6と、反力遮断
用フレーム7、7上に設置され可動子6、6を挟み込む
ように一定の間隙をもって配置されるコ字状のリニアモ
ータ固定子8、8とから構成されており、可動子6と固
定子8との間に発生する推力により、可動子6が固定子
8に対して一定の間隙量を維持した状態でY方向に移動
することでステージ4を駆動する。なお、反力遮断用フ
レーム7、7は、ベース2に対して振動的に独立して設
けられている。そのため、ステージ4の加速、減速運動
によって生じる反力が固定子8を介して反力遮断用フレ
ーム7に作用しても、この反力が投影光学系やステージ
4の振動要因となり、ステージ4上のレチクルやガラス
基板の位置誤差となることを防止している。
【0006】また、上記のステージ装置1ではステージ
4が移動すると、重心位置が変わることで防振パッド9
に対する荷重が変動し、防振パッド9に偏荷重が加わ
る。そのため、防振パッド9の沈み込み量が一様でなく
なることで、ベース2が傾くことになる。
【0007】一方、ステージ4が移動してベース2が傾
いても、反力遮断用フレーム7上の固定子8は傾かな
い。従って、可動子6とこれを挟み込んでいる固定子8
との間の間隙に変化が生じ、これらが接触する可能性が
あるため、従来では防振パッド9として偏荷重が加わっ
ても常にベース2を水平に保つために、例えばボイスコ
イルモータを有したアクティブ方式の防振パッドを採用
する必要があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来のステージ装置および露光装置には、以下
のような問題が存在する。アクティブ方式の防振パッド
システムとしては、例えば内圧が制御可能なエアマウン
トや、ボイスコイルモータやピエゾ素子等のアクチュエ
ータを備え、メインフレームに取り付けられた、例えば
6個の加速度計の計測値に基づいて前記ボイスコイルモ
ータ等を駆動することによりベース2の姿勢を制御する
構成のものが知られている。
【0009】ところが、従来のように、数トン以上の耐
荷重性が必要な防振パッドシステムに4箇所以上の支持
点を持たせた上で6自由度のアクティブ制御を行い、常
にベースを水平状態に保つように動作させると、パッシ
ブ方式に比べて防振パッド自身の構造が複雑になること
に加えて、加速度計や制御装置等の各種機器が必要にな
り、防振パッドの価格が多大になるという問題があっ
た。また、設置や調整に係る工数も増大するため、ステ
ージ装置および露光装置として大幅なコストアップを招
くという問題もあった。さらに、床の動特性の影響を受
けるため、動作不安定になる等の問題も発生していた。
【0010】一方、ステージ4を駆動するリニアモータ
5においては、推力に含まれる推力リップルと呼ばれる
独特の揺らぎがステージ4の位置・速度制御性に予想外
の影響を与えていることが判明している。この推力リッ
プルとしては、駆動アンプでの駆動推力発生や、リニア
モータの粘性力発生に起因するもの、さらには個々のリ
ニアモータに固有の一定振幅を有するもの等が挙げら
れ、近年ではこれらの推力リップルを考慮して、具体的
には推力リップルの影響を相殺するようにリニアモータ
を駆動制御して、ステージの制御性能を向上させる試み
が種々なされている。
【0011】ところが、上記のように、リニアモータ5
において可動子6とこれを挟み込んでいる固定子8との
間の間隙に変化が生じると推力リップルも変動するた
め、当初発生する推力リップルを考慮してステージを駆
動制御しても、所定の制御性能が得られず、ステージの
位置・速度制御性に悪影響を及ぼす虞がある。
【0012】本発明は、以上のような点を考慮してなさ
れたもので、安価なパッシブ方式の防振パッドシステム
を用いても、固定子と可動子との接触やステージ制御性
能の低下等の不具合の生じないステージ装置および露光
装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、実施の形態を示す図1ないし図12に対
応付けした以下の構成を採用している。本発明のステー
ジ装置は、ベース(23、19)上を移動するステージ
本体(RST、PST)と、ベース(23、19)に対
して振動的に独立して設けられた支持部(25、26ま
たは54、55)とを有し、ステージ本体(RST、P
ST)に設けられた可動子(30A、30Bまたは57
A、57B)が支持部(25、26または54、55)
に支持された固定子(33A、33Bまたは59A、5
9B)に対して所定の間隙をもって相対移動するステー
ジ装置(13、15)であって、可動子(30A、30
Bまたは57A、57B)と固定子(33A、33Bま
たは59A、59B)との間の間隙量を検出する検出装
置(36A、36Bまたは61A、61B)と、検出さ
れた間隙量に基づいて可動子(30A、30Bまたは5
7A、57B)と固定子(33A、33Bまたは59
A、59B)との相対位置関係を調整する位置調整装置
(35A、35Bまたは60A、60B)とを備えるこ
とを特徴とするものである。
【0014】従って、本発明のステージ装置では、ステ
ージ本体(RST、PST)がベース(23、19)上
を移動することでベース(23、19)が傾くと、ステ
ージ本体(RST、PST)および可動子(30A、3
0Bまたは57A、57B)も傾くが、ベース(23、
19)に対して振動的に独立する支持部(25、26ま
たは54、55)に支持された固定子(33A、33B
または59A、59B)は傾かないため、可動子(30
A、30Bまたは57A、57B)と固定子(33A、
33Bまたは59A、59B)との間の間隙量が変動す
る。そして、この変動量を検出装置(36A、36Bま
たは61A、61B)が検出すると、位置調整装置(3
5A、35Bまたは60A、60B)が可動子(30
A、30Bまたは57A、57B)と固定子(33A、
33Bまたは59A、59B)との相対位置関係を調整
して、これらの間の間隙量を所定の値に戻すことができ
る。
【0015】検出装置(36A、36Bまたは61A、
61B)を固定子(33A、33Bまたは59A、59
B)に設けた場合、可動子(30A、30Bまたは57
A、57B)の可動範囲に亙って検出装置を設けて間隙
量を検出する必要があるため、検出装置(36A、36
Bまたは61A、61B)は、可動子(30A、30B
または57A、57B)に設けることが好ましい。ま
た、位置調整装置(35A、35Bまたは60A、60
B)が位置調整する対象は、可動子(30A、30Bま
たは57A、57B)を有する数百キロ程度のステージ
本体(RST、PST)よりも数十キロ程度の固定子
(33A、33Bまたは59A、59B)の方が容易で
ある。
【0016】また、本発明の露光装置は、マスクステー
ジ(RST)に保持されたマスク(R)のパターンを基
板ステージ(PST)に保持された基板(P)に露光す
る露光装置(11)において、マスクステージ(RS
T)と基板ステージ(PST)との少なくとも一方のス
テージとして、請求項1から7のいずれかに記載された
ステージ装置(13、15)が用いられることを特徴と
するものである。
【0017】従って、本発明の露光装置では、露光を実
施するに当たって、マスクステージ(RST)と基板ス
テージ(PST)との少なくとも一方が移動したとき
に、ベース(23、19)が傾いて可動子(30A、3
0Bまたは57A、57B)と固定子(33A、33B
または59A、59B)との間の間隙量が変動しても、
位置調整装置(35A、35Bまたは60A、60B)
が可動子(30A、30Bまたは57A、57B)と固
定子(33A、33Bまたは59A、59B)との相対
位置関係を調整して、これらの間の間隙量を所定の値に
戻すことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明のステージ装置およ
び露光装置の第1の実施の形態を、図1ないし図8を参
照して説明する。ここでは、本発明のステージ装置を、
例えばスキャン方式でマスクとしてのレチクルのパター
ンを基板として、例えば角形のガラス基板に露光する走
査型の露光装置に適用する場合の例を用いて説明する。
また、この露光装置においては、本発明のステージ装置
をレチクルを保持して移動するレチクルステージ(マス
クステージ)およびガラス基板を保持して移動する基板
ステージの双方に適用するものとする。これらの図にお
いて、従来例として示した図14と同一の構成要素には
同一符号を付し、その説明を省略する。
【0019】図1は、本発明に係る露光装置11の概略
構成図である。この露光装置11は、照明光学系12、
レチクル(マスク、被載置物)Rを保持して移動するレ
チクルステージ装置(ステージ装置)13、投影光学系
PL、投影光学系PLを保持する本体コラム14、ガラ
ス基板(基板、被載置物)Pを保持して移動する基板ス
テージ装置(ステージ装置)15等を備えている。
【0020】照明光学系12は、例えば特開平9−32
0956号公報に開示されているように、光源ユニッ
ト、シャッタ、2次光源形成光学系、ビームスプリッ
タ、集光レンズ系、レチクルブラインド、および結像レ
ンズ系(いずれも不図示)から構成され、レチクルステ
ージ装置13に保持されたレチクルR上の矩形(あるい
は円弧状)の照明領域を照明光ILにより均一な照度で
照明する。
【0021】本体コラム14は、設置床FDの上面に載
置された装置の基準となるベースプレートBPの上面に
複数(ここでは4つ、ただし図1では前面側の2つのみ
図示)の防振台16を介して保持された第1コラム17
と、この第1コラム17上に設けられた第2コラム18
とから構成されている。この防振台16は、ダンピング
材としてゴム等の弾性材を用いたパッシブ型のものが配
置されている。
【0022】第1コラム17は、4つの防振台16によ
ってほぼ水平に支持され、基板ステージ装置15を構成
する矩形のベース19と、このベース19の上面の4隅
の部分に鉛直方向に沿ってそれぞれ配設された4本の脚
部20と、これら4本の脚部20の上端部を相互に連結
するとともに第1コラム17の天板部を構成する鏡筒定
盤21とを備えている。この鏡筒定盤21の中央部に
は、平面視円形の開口部21aが形成され、この開口部
21a内に投影光学系PLが上方から挿入されている。
この投影光学系PLには、その高さ方向の中央やや下方
の位置にフランジFLが設けられており、該フランジF
Lを介して投影光学系PLが鏡筒定盤21によって下方
から支持されている。
【0023】第2コラム18は、鏡筒定盤21の上面に
投影光学系PLを囲むように立設された4本の脚部22
と、これら4本の脚部22の上端部相互間を連結する天
板部、すなわちレチクルステージ装置13を構成するベ
ース23とを備えている。ベース23の中央部には、照
明光ILの通路となる開口23aが形成されている。な
お、ベース23の全体または一部(開口23aに相当す
る部分)を光透過性材料により形成してもよい。
【0024】このようにして構成された本体コラム14
に対する設置床FDからの振動は、防振台16によって
マイクロGレベルで絶縁されている。
【0025】投影光学系PLとしては、その光軸AXの
方向がZ軸方向とされ、ここでは、両側テレセントリッ
クな光学配置となるように光軸AX方向に沿って所定間
隔で配置された複数枚のレンズエレメントから成る屈折
光学系が使用されている。この投影光学系PLは、所定
の投影倍率、例えば等倍を有している。このため、照明
光学系12からの照明光ILによってレチクルRの照明
領域が照明されると、このレチクルRを通過した照明光
により、投影光学系PLを介してレチクルR上の照明領
域部分のパターンの等倍正立像が、表面にフォトレジス
トが塗布されたガラス基板P上の前記照明領域に共役な
露光領域に露光される。
【0026】レチクルステージ装置13は、前記ベース
23と、ベース23の上方に非接触で浮上支持されたレ
チクルステージ(ステージ本体)RSTと、レチクルス
テージRSTを走査方向(相対移動方向)であるY軸方
向に所定のストロークで駆動するとともに、Y軸方向に
直交するX軸方向に微少駆動するレチクル駆動系24
と、このレチクル駆動系24によるレチクルステージR
STの駆動に伴って生じる反力を受ける反力遮断用フレ
ーム(支持部)25、26とを備えている。
【0027】これを更に詳述すると、図2の斜視図に示
されるように、レチクルステージRSTは、中央部に矩
形の開口が形成された矩形状、すなわち矩形枠状の板状
部材からなり、このレチクルステージRSTの上面に
は、3つのバキュームチャック27a〜27cが設けら
れている。これらのバキュームチャック27a〜27c
によってレチクルRがレチクルステージRST上に吸着
保持されている。
【0028】ベース23の上面には、一対のYガイド2
8A、28Bが所定間隔を隔てて走査方向であるY軸方
向に延設されている。これらのYガイド28A、28B
の上方にはレチクルステージRSTが配置され、該レチ
クルステージRSTは、その底面に設けられた複数のエ
アパッド(エアベアリング)29によってYガイド28
A、28B上に非接触で浮上支持されている。
【0029】レチクルステージRSTのX軸方向の両側
面には、一対の可動子30A、30BがX軸方向へ向け
て突設されている。+X側に設けられた可動子30B
は、レチクルステージRSTの+X側端部のY軸方向中
央部に形成された切り欠き32を挟んだ両側に分離して
対で配置されている。そして、これらの可動子30A、
30Bに対応して、Yガイド28A、28BのX軸方向
両外側には、可動子30A、30Bとともにリニアモー
タとしてのYモータ31A、31Bを構成し、それぞれ
可動子30A、30Bを挟み込むようにレチクルステー
ジRSTに向けて開口するコ字状を呈する固定子33
A、33BがY軸方向に沿って延設されている。可動子
30A、30Bは、レチクルステージRSTとともに、
固定子33A、33Bとの間の電磁気的相互作用の一種
である電磁相互作用によって生じるローレンツ力によっ
てY軸方向に駆動される。
【0030】Yモータ31A、31Bとしては、ここで
は公知のムービングコイル型のリニアモータが用いられ
ている。なお、一対のYモータとして31A、31Bと
して、ムービングマグネット型のリニアモータを用いて
も構わない。Yモータ31A、31Bは、主制御装置
(不図示)によって制御される。
【0031】図3に示すように、可動子30Aには、固
定子33Aに対向し、且つY軸方向両端近傍に位置して
複数(ここでは、2つ)のギャップセンサ(検出装置)
36A、36AがY軸方向に沿って埋設されている。ギ
ャップセンサ36Aは、可動子30Aと固定子33Aと
の間のギャップ量(間隙量)を非接触で検出するもので
あって、例えば光学式で2mm程度の作動範囲を有する
反射型センサが用いられている。
【0032】同様に、分離して配置された可動子30B
のそれぞれには、図4に示すように、固定子33Bに対
向し、且つY軸方向両端近傍に位置してギャップセンサ
(検出装置)36B、36BがY軸方向に沿って埋設さ
れている。ギャップセンサ36Bは、可動子30Bと固
定子33Bとの間のギャップ量(間隙量)を非接触で検
出するものであって、ギャップセンサ36Aと同様に、
例えば光学式の反射型センサが用いられている。これら
ギャップセンサ36A、36Bの検出結果は、コントロ
ーラ43(図6参照)に出力される。
【0033】図2に示すように、固定子33AはY軸方
向両端側において、ベース23がその一部を構成する本
体コラム14とは振動的に独立した反力遮断用フレーム
25の先端に、一対の位置調整装置35A、35B(た
だし、図2では35Bは不図示)を介して支持されてい
る。同様に、固定子33BもY軸方向両端側において、
本体コラム14とは振動的に独立した反力遮断用フレー
ム26の先端に、一対の位置調整装置35A、35Bを
介して支持されている。反力遮断用フレーム25、26
の基端は、図1に示される鏡筒定盤21、ベース19、
およびベースプレートBPにそれぞれ形成された開口部
を介して床面FDに固定されている。
【0034】位置調整装置35A、35Bは、可動子3
0A(または30B)に対する固定子33A(または3
3B)の相対位置をそれぞれ調整するものであって、図
5に示すように、反力遮断用フレーム25(または2
6)上に設けられた回転モータ(回転駆動装置)37
A、37Bと、回転モータ37A、37Bにそれぞれ取
り付けられたリードネジ38A、38Bと、このリード
ネジ38A、38Bとそれぞれ噛合する、例えばボール
ナットを有するとともにY軸方向に対する傾斜面39
A、39Bをそれぞれ有し、反力遮断用フレーム25
(または26)上をY軸方向に移動自在な変換部材(移
動装置)40A、40Bと、固定子33A(または33
B)にステー41A、41Bを介してX軸周りにそれぞ
れ回転自在に取り付けられ、変換部材40A、40Bの
傾斜面39A、39B上をY軸方向に転動するローラ
(転動装置)42A、42Bとから構成されている。変
換部材40A、40Bおよびローラ42A、42Bは、
互いに滑りを起こさないように、摩擦係数の大きい材料
で形成されている。
【0035】上記の回転モータ37A、37Bの回転駆
動は、図6に示されるように、固定子33A、33Bの
Zθ制御を行うコントローラ43によって制御される。
これを詳述すると、ギャップセンサ36A、36B(ま
たは、後述する61A、61B、73A、73B)の検
出信号(ギャップ量)は、常時コントローラ43に入力
されており、コントローラ43内部のギャップ制御サー
ボ演算部44A、44Bが予め設定されているギャップ
指令値とギャップセンサ36A、36B(または、61
A、61B)の検出したギャップ量との差分を増幅演算
し、パワーアンプ45A、45Bで各回転モータ37
A、37Bを駆動制御する構成になっている。なお、各
回転モータ37A、37Bには、回転数(回転量)を電
気信号(TG信号)としてギャップ制御サーボ演算部4
4A、44Bに出力するタコジェネレータ(不図示)が
取り付けられている。
【0036】図2に戻り、レチクルステージRSTの切
り欠き32の内部空間には、Yガイド28B上に位置し
て、走査方向にのみ自由度を有するエアスライダ46が
設けられている。そして、このエアスライダ46上にX
モータの固定子47が設けられている。このXモータと
しては、例えばボイスコイルモータが用いられ、レチク
ルステージRST側に設けられた不図示の可動子を、電
磁相互作用によって生じるローレンツ力によって非走査
方向であるX軸方向に駆動することで、レチクルステー
ジRSTをX軸方向に駆動するものである。
【0037】このエアスライダ46には、固定子33B
とともにエアスライダ46を駆動するためのエアスライ
ダ駆動用リニアモータを構成する可動子48が設けられ
ている。上記Xモータは、レチクルステージRSTの位
置にかかわらず、レチクルステージRSTをX軸方向に
駆動する必要があるため、不図示のギャップセンサによ
りXモータ(例えば、エアスライダ46や固定子47)
とレチクルステージRSTとの距離を検出してエアスラ
イダ駆動用リニアモータを駆動することで、常にレチク
ルステージRSTの駆動に追従する構成になっている。
【0038】一方、レチクルステージRSTの−Y側の
側面には、一対のコーナーキューブ49A、49Bが固
定されており、これらのコーナーキューブ49A、49
Bに対向してベース23の上面の−Y方向端部にはY干
渉計50が固定されている。このY干渉計50は、実際
にはコーナーキューブ49A、49Bに対して干渉ビー
ムを投射し、それぞれの反射光を受光してコーナーキュ
ーブ49A、49BのY軸方向の位置を所定の分解能、
例えば0.5〜1nm程度の分解能で計測する一対のダ
ブルパス干渉計を含んで構成されている。
【0039】また、レチクルステージRST上面の−X
側の端部には、不図示の偏光ビームスプリッタ、1/4波
長板等を含む光学ユニット51が固定されている。この
光学ユニット51に対向して、ベース23上面の−X方
向端部には、固定鏡52がY軸方向に沿って延設されて
いる。そして、光学ユニット51および不図示の光源ユ
ニット、レシーバ等を含むX干渉計システムによって、
レチクルステージRST(ひいてはレチクルR)のX軸
方向の位置が固定鏡52を介して所定の分解能、例えば
0.5〜1nm程度の分解能で計測される。
【0040】図1に戻り、基板ステージ装置15は、前
記ベース19と、ベース19の上方に非接触で浮上支持
された基板ステージ(ステージ本体)PSTと、図7に
示すように、基板ステージPSTをY軸方向およびX軸
方向の2次元に所定のストロークで駆動する基板駆動系
53と、ベース19のX軸方向両側に設けられ基板駆動
系53による基板ステージPSTの駆動に伴って生じる
反力を受ける反力遮断用フレーム(支持部)54、55
とを備えている。この反力遮断用フレーム54、55
は、一端が床面FDに固定された支持部材62に支持さ
れることにより、ベース19に対して振動的に独立して
設置されている。
【0041】基板ステージPSTは、第1コラム17を
構成するベース19の上面にベースY軸方向に延設され
たYガイド56に沿って移動自在に配置されている。基
板ステージPSTの上面には、不図示の基板ホルダを介
してガラス基板Pが真空吸着等により保持される。基板
ステージPSTの下面には、不図示のエアパッドが複数
配置され、基板ステージPSTはこれらのエアパッドに
よって移動面19aに対して所定のクリアランスを介し
て浮上支持されている。可動子30A、30Bは、レチ
クルステージRSTとともに、固定子33A、33Bと
の間の電磁気的相互作用の一種である電磁相互作用によ
って生じるローレンツ力によってY軸方向に駆動され
る。
【0042】基板ステージPSTのX軸方向の両側面に
は、一対の可動子57A、57BがX軸方向へ向けて突
設されている。これらの可動子57A、57Bに対応し
て、反力遮断用フレーム54、55の上方には、可動子
57A、57BとともにリニアモータとしてのYモータ
58A、58Bを構成し、可動子57A、57Bを挟み
込むように基板ステージPSTへ向けて開口するコ字状
を呈する固定子59A、59Bが、上述した位置調整装
置35A、35Bと同様の構成を有する位置調整装置6
0A、60Bを介してY軸方向に延設されている。可動
子57A、57Bは、基板ステージPSTとともに、固
定子59A、59Bとの間の電磁気的相互作用の一種で
ある電磁相互作用によって生じるローレンツ力によって
Y軸方向に駆動される。なお、図7においては、便宜上
Xモータの図示を省略してある。
【0043】Yモータ58A、58Bとしては、ここで
は公知のムービングコイル型のリニアモータが用いられ
ている。なお、一対のYモータとして58A、58Bと
して、ムービングマグネット型のリニアモータを用いて
も構わない。Yモータ58A、58Bは、主制御装置
(不図示)によって制御される。
【0044】また、図3に示すように、可動子57Aに
は、固定子59Aに対向し、且つY軸方向両端近傍に位
置して複数(ここでは、2つ)のギャップセンサ(検出
装置)61A、61AがY軸方向に沿って埋設されてい
る。同様に、図8に示されるように、可動子57Bに
は、固定子59Bに対向し、且つY軸方向両端近傍に位
置して複数(ここでは、2つ)のギャップセンサ(検出
装置)61B、61BがY軸方向に沿って埋設されてい
る。
【0045】ギャップセンサ61Aは、可動子57Aと
固定子59Aとの間のギャップ量を非接触で検出するも
のであり、ギャップセンサ61Bは、可動子57Bと固
定子59Bとの間のギャップ量を非接触で検出するもの
であり、双方とも上記ギャップセンサ36A、36Bと
同様に反射型センサが用いられている。これらギャップ
センサ61A、61Bの検出結果は、コントローラ43
(図6参照)に出力される。
【0046】基板ステージPSTのXY面内の位置は、
図1に示されるレーザ干渉計システム63によって、所
定の分解能、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時
計測される。この計測値は、主制御装置に供給されるよ
うになっており、主制御装置では、レーザ干渉計システ
ム63の計測値に基づいて前記リニアモータを制御する
ことで基板ステージPST(ひいてはガラス基板P)の
位置制御を行う。
【0047】上記の構成のステージ装置および露光装置
の内、まずレチクルステージ装置13、基板ステージ装
置15に設けられた位置調整装置35A、35Bおよび
60A、60Bの動作について説明する。
【0048】パワーアンプ45A、45Bからの指示に
基づいて回転モータ37A、37Bが回転すると、リー
ドネジ38A、38Bも軸線周りに回転する。リードネ
ジ38A、38Bが回転すると、その回転方向および回
転数に基づいて変換部材40A、40BがY軸方向に沿
った所定の向きに所定量移動する。これにより、変換部
材40A、40Bの傾斜面39A、39B上に位置する
ローラ42A、42Bは、この傾斜面39A、39Bを
転動してZ方向、すなわちレチクルステージRSTのレ
チクル載置面および基板ステージPSTの基板載置面に
直交する方向に移動する。
【0049】換言すると、回転モータ37A、37Bの
回転数に応じた変換部材40A、40BのY軸方向への
移動が、この変換部材40A、40BによりZ軸方向へ
の移動に変換されて、固定子33A(または33B、5
9A、59B)が投影光学系PLの光軸方向に移動す
る。また、ローラ42A、42B間のZ方向への移動量
を異ならせることで、固定子33A(または33B、5
9A、59B)のY軸に対する姿勢(傾き)を調整する
ことができる。
【0050】ここで、回転モータ37A、37Bの回転
数をR、リードネジ38A、38Bのリード長さをL、
傾斜面39A、39BのY軸方向に対する傾斜角をθと
すると、固定子33A(または33B、59A、59
B)のZ軸方向への移動量ZLは下式で示される。 ZL=R×L×tanθ …(1) また、ローラ42A、42BのZ軸方向への移動量の差
をΔZ、ローラ42A、42Bの配置間隔をDとする
と、固定子33A(または33B、59A、59B)の
Y軸に対する傾きθFは、下式で示される。 θF=tan-1(ΔZ/D) …(2)
【0051】従って、回転モータ37A、37Bの回転
数の差をΔRとすると、式(1)、(2)から傾きθF
は下式で示される。 θF=tan-1((ΔR×L×tanθ)/D) …(3) このように、回転モータ37A、37Bの回転数に差を
生じさせることにより、固定子33A(または33B、
59A、59B)のY軸方向に対する傾き、すなわちY
軸方向における可動子30A(または30B、57A、
57B)に対する相対位置関係を調整することができ
る。
【0052】続いて、露光装置1による露光動作につい
て説明する。露光処理が開始されると、不図示の走査用
コントローラによって、レチクルRを保持するレチクル
ステージRSTと、ガラス基板Pを保持する基板ステー
ジPSTとが照明光ILに対してY軸方向に同じ向き、
同じ速度で同期移動する。これにより、照明光ILに照
明されたレチクルRのパターンがガラス基板P上に逐次
露光される。
【0053】このとき、レチクルステージRST側のY
モータ31A、31Bにおいては可動子30A、30B
と固定子33A、33BとがZ方向に対して所定のギャ
ップ量(例えば1mm)をもって相対移動し、Yモータ
58A、58Bにおいては可動子57A、57Bと固定
子59A、59BとがZ方向に対して所定のギャップ量
(例えば1mm)をもって相対移動する。
【0054】この同期移動により、防振台16に偏荷重
が作用して沈み込み量が一定でなくなることで、ベース
23、19が傾くのに伴ってレチクルステージRSTお
よび基板ステージPSTも傾く。そして、レチクルステ
ージRST側では、可動子30A、30Bが固定子33
A、33Bに対して相対的に傾くことで、これら可動子
30A、30Bと固定子33A、33Bとの間のギャッ
プ量が変動する。
【0055】この変動したギャップ量は、ギャップセン
サ36A、36Bが常時検出してコントローラ43のギ
ャップ制御サーボ演算部44A、44Bにそれぞれ出力
される。ギャップ制御サーボ演算部44A、44Bは、
ギャップセンサ36A、36Bの検出結果とギャップ指
令値(1mm)との差分を演算して、この差分をゼロに
するように、パワーアンプ45A、45Bを介して回転
モータ37A、37Bの駆動をそれぞれ制御する。
【0056】具体的には、ギャップセンサ36A、36
Bが検出したギャップ量から固定子33A、33Bに対
する可動子30A、30BのX軸周りの相対角度を検出
し、相対角度がゼロになるように、回転モータ37A、
37Bに回転数に差を付けて出力させる。このときの相
対角度差をθFとすると、回転モータ37A、37Bの
回転数の差ΔRは、(3)式を用いて下式で表せる。 ΔR=(D×tanθF)/(L×tanθ) …(4) 上述したように、この回転駆動制御により、固定子33
A、33Bは、傾いた可動子30A、30Bに平行にな
り、可動子30A、30Bと固定子33A、33Bとの
間のギャップ量が一定に保たれる。
【0057】なお、上記固定子33A、33Bに対する
位置調整においては、ギャップ制御サーボ演算部44
A、44Bがギャップセンサ36A、36Bの検出信号
のみを用いて回転モータ37A、37Bの回転駆動をフ
ィードバック制御してもよいが、ギャップセンサ36
A、36Bと位置調整装置35A、35Bとの距離が離
れている等により応答性に難がある。また、ギャップセ
ンサ36A、36Bの検出信号とギャップ指令値との差
分を用いてP・I・D(Proportional,Integral,Deriva
tive)制御を行えば、応答性は改善されるが、リードネ
ジ38A、38Bとボールナットとのクリアランス(バ
ックラッシュ)等の非線形成分が介在した状態でP・I
・D制御を実施すると、制御が不安定になる虞がある。
【0058】そこで、本実施の形態では、タコジェネレ
ータにより回転モータ37A、37Bの回転数をTG信
号としてギャップ制御サーボ演算部44A、44Bに入
力させることにより、応答性がよく、且つ安定性に優れ
た回転駆動制御、すなわち固定子33A、33Bに対す
る位置調整を実現している。
【0059】なお、レチクルステージRST側と同様
に、基板ステージPST側においても可動子57A、5
7Bが固定子59A、59Bに対して相対的に傾くこと
で、これら可動子57A、57Bと固定子59A、59
Bとの間のZ方向のギャップ量が変動するが、このギャ
ップ量をギャップセンサ61A、61Bがそれぞれ検出
することで、ギャップ制御サーボ演算部44A、44B
がパワーアンプ45A、45Bを介して、基板ステージ
PST側の回転モータ37A、37Bの駆動をそれぞれ
制御する。この回転駆動制御により、固定子59A、5
9Bは、傾いた可動子57A、57Bに平行になり、可
動子57A、57Bと固定子59A、59Bとの間のギ
ャップ量が一定に保たれる。
【0060】また、固定子を可動子に合わせて傾けるこ
とで、レチクルステージRSTおよび基板ステージPS
Tの双方が設置床FDに対して傾くことになるが、防振
台16の沈み込み量が一定でなくなることで、ベース2
3、19が傾くのに伴って鏡筒定盤21も同一角度傾
く。そのため、レチクルRが載置されるレチクルステー
ジRSTの載置面およびガラス基板Pが載置される基板
ステージPSTの載置面は、いずれも投影光学系PLの
光軸AXと直交するため、露光処理に支障を来すことが
ない(照明光ILと投影光学系PLの光軸AXとは平行
にならないが、微少量であるため露光処理に問題となら
ない)。
【0061】なお、ギャップセンサ36A、36B、6
1A、61Bの検出結果が、位置調整装置35A、35
B(または60A、60B)の調整可能範囲を越えてい
た場合は、直ちにアラーム等によりオペレータに警報を
発するなどのシーケンスが考えられる。
【0062】本実施の形態のステージ装置および露光装
置では、ギャップセンサ36A、36B、61A、61
Bにより可動子30A、30B(または57A、57
B)と固定子33A、33B(または59A、59B)
との間のギャップ量を検出し、固定子33A、33B
(または59A、59B)の位置を調整するので、安価
なパッシブ方式の防振台16を用いることでレチクルス
テージRST(または基板ステージ)PSTが傾いて
も、可動子30A、30B(または57A、57B)と
固定子33A、33B(または59A、59B)とが接
触することを防止でき、高価なアクティブ方式の制御機
器を採用する必要がなく、装置の低価格化や設置・調整
作業の工数低減にも寄与できる。また、アクティブ方式
のアクチュエータを駆動することにより発生する熱の影
響も排除できる。
【0063】また、本実施の形態のステージ装置および
露光装置では、可動子30A、30B(または57A、
57B)と固定子33A、33B(または59A、59
B)との間のギャップ量を一定に維持できるので、推力
リップルを考慮したステージRST、PSTの位置・速
度制御が推定通りに実行され、ステージ制御性能の低下
を未然に防ぐことができる。
【0064】さらに、ギャップセンサ36A、36B、
61A、61Bを固定子33A、33B(または59
A、59B)に設けた場合、可動子30A、30B(ま
たは57A、57B)の可動範囲に亙ってギャップセン
サを配置する必要があるが、本実施の形態では、ギャッ
プセンサ36A、36B、61A、61Bを可動子30
A、30B(または57A、57B)に設けてあるの
で、配置する個数を最小限に抑えることができ、装置の
低価格化およびギャップセンサの調整作業に係る工数低
減に一層寄与することになる。
【0065】特に、本実施の形態では、回転モータ、リ
ードネジ、変換部材およびローラ等の簡単な機構により
固定子の位置を調整しているので、ギャップ量の調整を
低コストで実現している。また、回転モータ37A、3
7Bの回転数制御に関しても、タコジェネレータを用い
て回転数をフィードバックしているので、応答性がよ
く、且つ安定性に優れた回転駆動制御、すなわち固定子
に対する位置調整を実現している。
【0066】また、本実施の形態では、位置調整装置3
5A、35B(または60A、60B)が数十キロ程度
の固定子33A、33B(または59A、59B)の位
置を調整しているので、可動子30A、30B(または
57A、57B)が突設された数百キロにも及ぶレチク
ルステージRST(または基板ステージPST)の位置
を調整する場合に比較して微調整が容易であり、可動子
と固定子との間の高精度の相対位置調整が可能になる。
【0067】加えて、本実施の形態のステージ装置およ
び露光装置では、固定子33A、33B(または59
A、59B)をZ方向(すなわち、レチクルRの載置面
およびガラス基板Pの載置面と直交する方向)に移動さ
せるので、可動子と固定子との間のギャップ量の調整の
他に、ガラス基板Pのフォーカス位置調整にも用いるこ
とができる。これは、防振台16がパッシブ方式に限定
されず、アクティブ方式であっても適用可能である。
【0068】また、本実施の形態の露光装置では、投影
光学系PL、レチクルステージRSTおよび基板ステー
ジPSTが本体コラム14により一体的に支持されてお
り、鏡筒定盤21、ベース23、19が同一角度で傾く
ので、レチクルステージRSTの載置面および基板ステ
ージPSTの載置面は、いずれも投影光学系PLの光軸
AXと直交するため、露光処理に支障を来すことを防止
できる。
【0069】図9ないし図11は、本発明のステージ装
置および露光装置の第2の実施の形態を示す図である。
これらの図において、図1ないし図8に示す第1の実施
の形態の構成要素と同一の要素については同一符号を付
し、その説明を省略する。第2の実施の形態と上記の第
1の実施の形態とが異なる点は、露光装置11がステッ
プ・アンド・スキャン方式でレチクルRのパターンをガ
ラス基板Pに露光することである。
【0070】図9は、ステップ・アンド・スキャン方式
の露光装置11を構成する基板ステージ装置15の外観
斜視図である。この基板ステージ装置15は、ベース1
9と、基板ステージPSTと、この基板ステージPST
を走査方向であるY軸方向に駆動するリニアモータとし
てのYモータ64と、基板ステージPSTをステップ移
動方向であるX軸方向に駆動するリニアモータとしての
Xモータ65A、65Bと、Xモータ65A、65Bに
よる基板ステージPSTの駆動に伴って生じる反力を受
ける反力遮断用フレーム54、55とから構成されてい
る。
【0071】Yモータ64は、Y軸方向に沿って延設さ
れた固定子66と、基板ステージPSTが固定され固定
子66に対して相対移動する可動子としてのYキャリッ
ジ67とから構成されている。固定子66は、Y軸方向
に沿って延設されたYガイド68の上部に設けられてい
る。そして、Yキャリッジ67には、Yガイド68を挟
んで移動部材69がYキャリッジ67と一体的に、且つ
Yガイド68に対して移動自在に設けられている。ま
た、移動部材69は、底面側にエアパッド70(エアベ
アリング)が配設されて、ベース19に対して浮上支持
されている。
【0072】Xモータ65Aは、Yガイド68の−Y側
端部に設けられた可動子57Aと、反力遮断用フレーム
54上に位置調整装置60A、60Bを介して支持され
る固定子59Aとから構成されている。また、Xモータ
65Bは、X軸方向に沿って延設されたXガイド71に
沿って移動自在なXキャリッジ72の+Y側端部に設け
られた可動子57Bと、反力遮断用フレーム55上に位
置調整装置60A、60Bを介して支持される固定子5
9Bとから構成されている。各固定子59A、59B
は、可動子57A、57Bを挟み込むように基板ステー
ジPSTに向けて開口するコ字状を呈している。なお、
Xキャリッジ72の−Y側端部には、Yガイド68が設
けられている。
【0073】図10に示すように、可動子57Aには、
固定子59Aに対向する位置に、X軸方向に間隔をあけ
て配置されたギャップセンサ61A、61Aと、これら
ギャップセンサ61A、61Aの略中間でY軸方向に間
隔をあけて配置されたギャップセンサ(位置検出装置)
73Aとがそれぞれ埋設されている。同様に、図11に
示すように、可動子57Bには、固定子59Bに対向す
る位置に、X軸方向に間隔をあけて配置されたギャップ
センサ61B、61Bと、これらギャップセンサ61
B、61Bの略中間でY軸方向に間隔をあけて配置され
たギャップセンサ(位置検出装置)73Bとがそれぞれ
埋設されている。
【0074】これらギャップセンサ61A、61Bは、
可動子57A、57BのX軸方向への傾きを検出し、ギ
ャップセンサ73A、73Bは可動子57A、57Bの
Y軸方向への傾きを検出するものである。ギャップセン
サ73A、73Bも反射型センサが用いられており、そ
の検出結果はコントローラ43に出力される。
【0075】なお、これらギャップセンサ73A、73
Bは、必ずしもギャップセンサ61A、61Aおよび6
1B、61Bの中間に配置されている必要はなく、ギャ
ップセンサ61A、61Aおよび61B、61Bに対し
てY軸方向に間隔をあけて配置されていればよい。ま
た、ギャップセンサ61A、61Aおよび61B、61
も必ずしもX軸方向に沿って配置する必要はなく、要
は、3つのギャップセンサ61A、61A、73Aによ
り可動子57の面が定義できればよいため、これらのギ
ャップセンサが同一直線上に配置されなければよい。
【0076】上記の構成の基板ステージ装置15では、
基板ステージPST上のガラス基板P(図9では不図
示)に対してレチクルRのパターンを露光する際に、基
板ステージPSTがY軸方向に走査移動するとともに、
X軸方向にステップ移動するため、基板ステージPST
の位置に応じて、防振台16およびベース19にはX軸
方向およびY軸方向の二次元的な偏荷重が作用する。
【0077】これにより、可動子57A、57Bと固定
子59A、59Bとの間のギャップ量が二次元的に変動
する。コントローラ43は、ギャップセンサ61A、6
1A、73Aおよび61B、61B、73Bがそれぞれ
検出した各ギャップ量に基づいて、固定子59A側の位
置調整装置60A、60B、および固定子59B側の位
置調整装置60A、60Bを駆動制御して、固定子59
A、59Bの位置を二次元的に調整することで、各可動
子と固定子との間のギャップ量が一定に維持される。
【0078】本実施の形態のステージ装置および露光装
置では、基板ステージPSTが移動するX軸方向および
Y軸方向に対応してそれぞれギャップセンサ61A、6
1B、73A、73Bが配置してあるので、ステップ・
アンド・スキャン方式の露光処理時にベース19が二次
元的に傾いても、各方向毎に固定子の姿勢を調整して可
動子と固定子との間のギャップ量を所定値に維持するこ
とができる。
【0079】なお、上記の実施の形態では、固定子がス
テージへ向けて開口するコ字状を呈する構成としたが、
例えば図12に示すように、固定子59A、59Bが+
Z方向へ向けて開口する構成であってもよい。この場
合、図示していないものの、可動子は固定子内へ向けて
−Z方向へ垂下する形状にすればよい。また、上記のリ
ニアモータであるYモータ31A、31B、58A、5
8B、64、およびXモータ65A、65Bは、ムービ
ングコイル型、ムービングマグネット型のどちらの形式
であっても適用可能である。
【0080】また、上記実施の形態において、可動子に
対する固定子の相対位置を回転モータ、リードネジ、変
換部材、ローラ等を用いた位置調整装置35A、35
B、60A、60Bにより調整する構成としたが、これ
に限定されるものではなく、例えば固定子と反力遮断用
フレームとの間にピエゾ素子を設け、このピエゾ素子の
駆動により固定子の姿勢を制御するような構成としても
よい。
【0081】また、上記実施の形態では、ギャップセン
サを可動子に設ける構成としたが、固定子に設けるよう
な構成であってもよい。この場合、可動子の可動範囲に
亙って複数のギャップセンサを設ければよい。さらに、
可動子と固定子との相対位置調整を行う際に、固定子の
姿勢を制御する構成としたが、これに限られず、可動子
の位置、すなわちレチクルステージRSTや基板ステー
ジPSTの位置を調整する構成であってもよい。
【0082】そして、上記実施の形態では、露光装置1
1におけるレチクルステージ装置13および基板ステー
ジ装置15の双方で、可動子と固定子との相対位置関係
を調整する構成としたが、これらの間のギャップ量が大
きく設定されている場合などでは、どちらか一方にのみ
設ける構成としてもよい。
【0083】また、上記実施の形態では、本発明のステ
ージ装置を露光装置11に適用する構成としたが、これ
に限定されるものではなく、露光装置11以外にも転写
マスクの描画装置、マスクパターンの位置座標測定装置
等の精密測定機器にも適用可能である。
【0084】なお、本実施の形態の基板としては、液晶
表示デバイス用のガラス基板Pのみならず、半導体デバ
イス用の半導体ウエハや、薄膜磁気ヘッド用のセラミッ
クウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたは
レチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用
される。
【0085】露光装置11としては、レチクルRとガラ
ス基板Pとを同期移動してレチクルRのパターンを走査
露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光
装置(スキャニング・ステッパー;USP5,473,410)の他
に、レチクルRとガラス基板Pとを静止した状態でレチ
クルRのパターンを露光し、ガラス基板Pを順次ステッ
プ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露
光装置(ステッパー)にも適用することができる。
【0086】露光装置11の種類としては、液晶表示デ
バイス製造用の露光装置に限られず、ウエハに半導体デ
バイスパターンを露光する半導体デバイス製造用の露光
装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)あるいは
レチクルなどを製造するための露光装置などにも広く適
用できる。
【0087】また、露光用照明光の光源として、超高圧
水銀ランプから発生する輝線(g線(436nm)、h
線(404.7nm)、i線(365nm))、KrF
エキシマレーザ(248nm)、ArFエキシマレーザ
(193nm)、F2レーザ(157nm)のみなら
ず、X線や電子線などの荷電粒子線を用いることができ
る。例えば、電子線を用いる場合には電子銃として、熱
電子放射型のランタンヘキサボライト(LaB6)、タ
ンタル(Ta)を用いることができる。さらに、電子線
を用いる場合は、レチクルRを用いる構成としてもよい
し、レチクルRを用いずに直接ウエハ上にパターンを形
成する構成としてもよい。また、YAGレーザや半導体
レーザ等の高周波などを用いてもよい。
【0088】投影光学系PLの倍率は、等倍系のみなら
ず縮小系および拡大系のいずれでもよい。また、投影光
学系PLとしては、エキシマレーザなどの遠紫外線を用
いる場合は硝材として石英や蛍石などの遠紫外線を透過
する材料を用い、F2レーザやX線を用いる場合は反射
屈折系または屈折系の光学系にし(レチクルRも反射型
タイプのものを用いる)、また電子線を用いる場合には
光学系として電子レンズおよび偏向器からなる電子光学
系を用いればよい。なお、電子線が通過する光路は、真
空状態にすることはいうまでもない。また、投影光学系
PLを用いることなく、レチクルRとウエハWとを密接
させてレチクルRのパターンを露光するプロキシミティ
露光装置にも適用可能である。
【0089】基板ステージPSTやレチクルステージR
STにリニアモータ(USP5,623,853またはUSP5,528,118
参照)を用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮
上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた
磁気浮上型のどちらを用いてもよい。また、各ステージ
RST、PSTは、ガイドに沿って移動するタイプでも
よく、ガイドを設けないガイドレスタイプであってもよ
い。
【0090】各ステージRST、PSTの駆動機構とし
ては、二次元に磁石を配置した磁石ユニット(永久磁
石)と、二次元にコイルを配置した電機子ユニットとを
対向させ電磁力により各ステージRST、PSTを駆動
する平面モータを用いてもよい。この場合、磁石ユニッ
トと電機子ユニットとのいずれか一方をステージRS
T、PSTに接続し、磁石ユニットと電機子ユニットと
の他方をステージRST、PSTの移動面側(ベース)
に設ければよい。
【0091】以上のように、本願実施形態の露光装置1
1は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含
む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精
度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造さ
れる。これら各種精度を確保するために、この組み立て
の前後には、各種光学系については光学的精度を達成す
るための調整、各種機械系については機械的精度を達成
するための調整、各種電気系については電気的精度を達
成するための調整が行われる。各種サブシステムから露
光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、
機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続
等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への
組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工
程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露
光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行わ
れ、露光装置全体としての各種精度が確保される。な
お、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理さ
れたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0092】液晶表示デバイスや半導体デバイス等のデ
バイスは、図13に示すように、液晶表示デバイス等の
機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステッ
プに基づいたレチクルR(マスク)を製作するステップ
202、石英等からガラス基板P、またはシリコン材料
からウエハを製作するステップ203、前述した実施の
形態の走査型露光装置11によりレチクルRのパターン
をガラス基板P(またはウエハ)に露光するステップ2
04、液晶表示デバイス等を組み立てるステップ(ウエ
ハの場合、ダイシング工程、ボンディング工程、パッケ
ージ工程を含む)205、検査ステップ206等を経て
製造される。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係るス
テージ装置は、検出装置が可動子と固定子との間の間隙
量を検出し、位置調整装置が検出された間隙量に基づい
て可動子と固定子との相対位置関係を調整する構成とな
っている。これにより、このステージ装置では、安価な
パッシブ方式の防振台を用いることでステージ本体が傾
いても、可動子と固定子とが接触することを防止でき、
高価なアクティブ方式の制御機器を採用する必要がな
く、装置の低価格化や設置・調整作業の工数低減にも寄
与できる。従って、推力リップルを考慮したステージ本
体の位置・速度制御が推定通りに実行され、ステージ制
御性能の低下を未然に防ぐことができるという効果が得
られる。
【0094】請求項2に係るステージ装置は、検出装置
が可動子に設けられる構成となっている。これにより、
このステージ装置では、検出装置を配置する個数を最小
限に抑えることが可能になり、装置の低価格化および検
出装置の調整作業に係る工数低減に一層寄与するという
効果が得られる。
【0095】請求項3に係るステージ装置は、位置調整
装置が可動子に対する固定子の相対位置を調整する構成
となっている。これにより、このステージ装置では、数
百キロにも及ぶステージ本体の位置を調整する場合に比
較して微調整が容易であり、可動子と固定子との間の高
精度の相対位置調整が可能になるという効果が得られ
る。
【0096】請求項4に係るステージ装置は、被載置物
が載置されるステージ本体の載置面に直交する方向に固
定子が移動する構成となっている。これにより、このス
テージ装置では、可動子と固定子との間の間隙量の調整
の他に、パッシブ方式やアクティブ方式のどちらであっ
ても基板のフォーカス位置調整に用いることができると
いう効果が得られる。
【0097】請求項5に係るステージ装置は、位置調整
装置が回転駆動装置と、傾斜面を有し回転駆動により相
対移動方向に移動する移動装置と、固定子に設けられ傾
斜面上を転動する転動装置と、検出装置の検出結果に基
づいて回転駆動を制御する制御装置とを備える構成とな
っている。これにより、このステージ装置では、固定子
と可動子との間の間隙量の調整を低コストで実現できる
という効果が得られる。
【0098】請求項6に係るステージ装置は、制御装置
が回転駆動装置の回転量を用いてフィードバック制御す
る構成となっている。これにより、このステージ装置で
は、応答性がよく、且つ安定性に優れた回転駆動制御、
すなわち固定子に対する位置調整を実現できるという効
果が得られる。
【0099】請求項7に係るステージ装置は、検出装置
がステージ本体の複数の移動方向のそれぞれに対応して
設けられる構成となっている。これにより、このステー
ジ装置では、ベースが二次元的に傾いても、各方向毎に
固定子の姿勢を調整して可動子と固定子との間の間隙量
を所定値に維持できるという効果が得られる。
【0100】請求項8に係る露光装置は、マスクステー
ジと基板ステージとの少なくとも一方のステージとし
て、請求項1から7のいずれかに記載のステージ装置が
用いられる構成となっている。これにより、この露光装
置では、装置の低価格化や設置・調整作業の工数低減に
も寄与できるとともに、推力リップルを考慮したステー
ジ本体の位置・速度制御が推定通りに実行され、ステー
ジ制御性能の低下を未然に防ぐことができるという効果
が得られる。
【0101】請求項9に係る露光装置は、投影光学系、
マスクステージおよび基板ステージが一体的に支持され
る構成となっている。これにより、この露光装置では、
マスクステージの載置面および基板ステージの載置面
は、いずれも投影光学系の光軸と直交するため、露光処
理に支障を来すことを防止できるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示す図であっ
て、位置調整装置を有する露光装置の概略構成図であ
る。
【図2】 同露光装置を構成するレチクルステージ装
置の外観斜視図である。
【図3】 レチクルステージ(または基板ステージ)
に突設された可動子の拡大斜視図である。
【図4】 レチクルステージに突設された可動子の拡
大斜視図である。
【図5】 固定子と反力遮断用フレームとの間に設け
られた位置調整装置の正面図である。
【図6】 コントローラによる回転モータの制御関係
図である。
【図7】 露光装置を構成する基板ステージ装置の外
観斜視図である。
【図8】 基板ステージに突設された可動子の拡大斜
視図である。
【図9】 本発明の第2の実施の形態を示す図であっ
て、基板ステージが二次元的に移動する基板ステージ装
置の外観斜視図である。
【図10】 同基板ステージ装置においてギャップセ
ンサが設けられた可動子の拡大図である。
【図11】 同基板ステージ装置においてギャップセ
ンサが設けられた可動子の拡大図である。
【図12】 本発明の別の実施形態の基板ステージ装
置を示す外観斜視図である。
【図13】 液晶表示デバイスの製造工程の一例を示
すフローチャート図である。
【図14】 従来技術によるステージ装置の一例を示
す外観斜視図である。
【符号の説明】
P ガラス基板(基板、被載置物) PST 基板ステージ(ステージ本体) R レチクル(マスク、被載置物) RST レチクルステージ(ステージ本体) 11 露光装置 13 レチクルステージ装置(ステージ装置) 15 基板ステージ装置(ステージ装置) 19、23 ベース 25、26、54、55 反力遮断用フレーム(支持
部) 30A、30B、57A、57B 可動子 33A、33B、59A、59B 固定子 35A、35B、60A、60B 位置調整装置 36A、36B、61A、61B、73A、73B ギ
ャップセンサ(検出装置) 37A、37B 回転モータ(回転駆動装置) 39A、39B 傾斜面 40A、40B 変換部材(移動装置) 42A、42B ローラ(転動装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/30 503F Fターム(参考) 2F078 CA02 CA08 CB05 CB12 CB16 CC03 CC07 2H097 AB09 BA10 GB01 LA10 LA12 5F031 CA02 CA05 HA13 HA53 HA55 JA06 JA17 JA29 JA30 JA32 KA06 KA07 LA03 LA07 LA08 LA12 MA27 5F046 AA23 CC01 CC02 DB04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース上を移動するステージ本体と、
    前記ベースに対して振動的に独立して設けられた支持部
    とを有し、前記ステージ本体に設けられた可動子が前記
    支持部に支持された固定子に対して所定の間隙をもって
    相対移動するステージ装置であって、 前記可動子と前記固定子との間の間隙量を検出する検出
    装置と、 前記検出された間隙量に基づいて前記可動子と前記固定
    子との相対位置関係を調整する位置調整装置とを備える
    ことを特徴とするステージ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のステージ装置におい
    て、 前記検出装置は、前記可動子に設けられていることを特
    徴とするステージ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のステージ装置
    において、 前記位置調整装置は、前記可動子に対する前記固定子の
    相対位置を調整することを特徴とするステージ装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のステージ装置におい
    て、 前記ステージ本体は、被載置物が載置される載置面を有
    し、 前記固定子は、前記ステージ本体の前記載置面に直交す
    る方向に移動することを特徴とするステージ装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4記載のステージ装置
    において、 前記位置調整装置は、回転駆動装置と、 前記相対移動方向に対する傾斜面を有し前記回転駆動装
    置の回転駆動により前記相対移動方向に移動する移動装
    置と、 前記固定子に設けられ前記傾斜面上を転動する転動装置
    と、 前記検出装置の検出結果に基づいて前記回転駆動を制御
    する制御装置とを備えることを特徴とするステージ装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のステージ装置におい
    て、 前記制御装置は、前記回転駆動装置の回転量を用いてフ
    ィードバック制御することを特徴とするステージ装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれかに記載のス
    テージ装置において、 前記ステージ本体は、前記相対移動方向を含む複数の移
    動方向を有し、 前記検出装置は、前記複数の移動方向のそれぞれに対応
    して設けられることを特徴とするステージ装置。
  8. 【請求項8】 マスクステージに保持されたマスクの
    パターンを基板ステージに保持された基板に露光する露
    光装置において、 前記マスクステージと前記基板ステージとの少なくとも
    一方のステージとして、請求項1から7のいずれかに記
    載されたステージ装置が用いられることを特徴とする露
    光装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の露光装置において、 前記マスクのパターンを前記基板に投影する投影光学系
    を備え、 該投影光学系、前記マスクステージおよび前記基板ステ
    ージが一体的に支持されていることを特徴とする露光装
    置。
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