JP2006140314A - 駆動装置及び露光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 比較的小型の機構を用いて駆動部の発熱量を低減できるとともに、駆動時の反力を低減できる駆動装置を提供する。
【解決手段】 Z軸ガイド55Aに沿って移動自在にスライダ53A及び58Aを装着し、スライダ53Aにブラインド21及び可動子54Aを固定し、スライダ58Aで固定子60Aを支持し、半径比の異なる滑車48A及び49Aを含むバランスホイール機構51Aにそれぞれベルト62A及び63Aを介してスライダ53A及び固定子60Aを連結する。可動子54A及び固定子60Aよりなるリニアモータ61Aでブラインド21を鉛直線に沿って駆動する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、物体を駆動するための駆動装置に関し、例えば半導体デバイス、CCD撮像素子、液晶ディスプレイ、又は薄膜磁気ヘッド等の各種デバイスを製造する際に、所定パターンを基板上に転写するために使用される露光装置において露光ビームの照明領域を規定するための可動ブラインド機構に使用して好適なものである。さらに、本発明は、その駆動装置を備えた露光装置に関する。
例えば半導体デバイスの製造工程の一つであるリソグラフィ工程においては、マスクとしてのレチクル(又はフォトマスク等)に形成されているパターンを基板(感応基板)としてのフォトレジストが塗布されたウエハ(又はガラスプレート等)上に転写露光するために、露光装置が使用されている。露光装置としては、ステッパー等の一括露光型(静止露光型)の投影露光装置やスキャニングステッパー等の走査露光型の投影露光装置(走査型露光装置)などが使用されている。これらの露光装置の照明光学系においては、露光ビームのレチクル上での照明領域を規定するために視野絞りとしてのブラインド機構が備えられている。
また、走査型露光装置においては、走査露光時に不要なパターンの露光を防止するために、ウエハ上の各ショット領域への走査露光に際して、レチクルの走査方向に対応する方向においてその照明領域を次第に開閉する必要がある。そこで、走査型露光装置のブラインド機構には、その照明領域を開閉する可動ブラインド機構が組み込まれている。従来の可動ブラインド機構は、平行な1対のガイドに沿って移動自在に配置された2枚のブラインド(遮光板)と、この2枚のブラインドをそのガイドに沿って駆動するためのリニアモータ等の駆動部とを備えていた。
最近は、解像度をより高めるために露光ビームがKrFエキシマレーザ(波長248nm)からArFエキシマレーザ(波長193nm)のような実質的に真空紫外域の光へと短波長化してきている。このような真空紫外域の露光ビームを用いる場合に、利用効率を高く維持するためには、そのブラインド機構の開口部を含む光路には窒素ガスや不活性ガス等の高透過率の気体を供給することが望ましい。そこで、その2枚のブラインドをそのガイドに沿って円滑に移動するために用いられる気体軸受けの潤滑気体として、その高透過率の気体を用いるようにした可動ブラインド機構も知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3387809号公報
上述の如く、従来の可動ブラインド機構は、2枚のブラインドをガイドに沿って駆動する方式であった。これに関して、走査型露光装置の通常の照明光学系では、その可動ブラインド機構は、その2枚のブラインドの移動方向が鉛直方向となる配置である縦置き方式で設置することが望ましい。しかしながら、従来の可動ブラインド機構を縦置きに設置すると、その2枚のブラインドが自重で落下するため、その落下を防止するためには、駆動部で常時上方への推力を発生している必要があった。そのため、その駆動部での発熱量が大きくなり、その熱の影響が照明光学系中の他の光学部材やレチクル等にも及ぶ恐れがあった。
さらに、その駆動部で常時上方への推力を発生している状態では、走査露光時にその2枚のブラインドを開閉するときの応答速度を高めるには、駆動部をより大型化して推力を高める必要があり、さらに発熱量が大きくなるという不都合もあった。
また、従来の可動ブラインド機構では、走査露光時にその2枚のブラインドを駆動する際の反力によって振動が生じ、この振動がレチクルステージ等に伝わって、同期精度や重ね合わせ精度等の露光精度を低下させる恐れがあった。この問題は、その可動ブラインド機構を横置きに設置した場合にも生じる。なお、例えばレチクルステージ等のステージをリニアモータで駆動する場合には、その反力を相殺するために、駆動部のガイド軸を逆方向に移動できるようにしたカウンターバランス機構が用いられることがある。しかしながら、そのようなカウンターバランス機構をそのまま可動ブラインド機構に設けると、可動ブラインド機構が大型化して、照明光学系中に組み込むことが困難になる。
本発明は斯かる点に鑑み、物体を駆動する場合に、比較的小型の機構を用いて駆動部の発熱量を低減できるとともに、駆動時の反力を低減できる駆動技術を提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、物体をほぼ鉛直線に沿って縦置きで駆動する場合に、比較的小型で発熱量の少ない機構を用いてその物体の自由落下を防止できるとともに、駆動時の反力を低減できる駆動技術を提供することを第2の目的とする。
また、本発明は、その駆動技術を可動ブラインド機構に用いて、高い露光精度が得られる露光技術を提供することをも目的とする。
本発明による第1の駆動装置は、第1物体(21,53A,54A)を実質的に鉛直線に沿って駆動する駆動装置において、その第1物体のM倍(Mは1よりも大きい実数)の質量を持つ第2物体(58A,59A,60A)と、その第1物体とその第2物体とを実質的にM:1の速度比でその鉛直線に沿って相対的に逆方向に駆動する相対駆動装置(51A,61A,62A,63A)とを備えたものである。
斯かる本発明によれば、その第1物体及びその第2物体の質量比と速度比とは実質的に逆の関係であり、その第1物体とその第2物体とはほぼ駆動反力が相殺されるようにほぼ鉛直線に沿って逆方向に駆動される。従って、その相対駆動装置では軽い負荷でその第1物体(及び第2物体)を駆動できるため、発熱量を低減できる。また、その第2物体がカウンターマスとして作用するとともに、その第2物体の移動量はその第1物体の移動量のほぼ1/Mに小さくなるため、機構部を大型化することなく、駆動時の反力(反力の外部への漏れ量)を低減できる。
本発明において、その第1物体とその第2物体とが静的に釣り合うようにその第1物体とその第2物体とを連結する連結機構(51A,62A,63A)を備えてもよい。その連結機構によって、その第1物体の自由落下を防止できる。
また、一例として、その相対駆動装置は、その第1物体とその第2物体とを実質的にM:1の速度比でその鉛直線に沿って相対的に逆方向に移動できるように連結する連結機構(51A,62A,63A)と、その第1物体とその第2物体とをその連結機構に拘束された状態でその鉛直線に沿って相対的に逆方向に駆動する駆動部(61A)とを有する。このように連結機構と駆動部とに分離することで、機構部の構造を単純化でき、メンテナンスも容易になる。
また、本発明による第2の駆動装置は、第1物体(21,53A,54A)を駆動する駆動装置において、その第1物体のM倍(Mは1よりも大きい実数)の質量を持つ第2物体(58A,59A,60A)と、その第1物体とその第2物体とを実質的にM:1の速度比で相対的に逆方向に移動できるように連結する連結機構(51A,62A,63A)と、その第1物体とその第2物体とをその連結機構に拘束された状態で相対的に逆方向に駆動する駆動部(61A)とを有するものである。
斯かる本発明によれば、その第1物体及びその第2物体の質量比と速度比とは実質的に逆の関係であり、その第1物体とその第2物体とはほぼ駆動反力が相殺されるように逆方向に駆動される。従って、その駆動部では軽い負荷でその第1物体(及び第2物体)を駆動できるため、発熱量を低減できる。また、その第2物体がカウンターマスとして作用するとともに、その第2物体の移動量はその第1物体の移動量のほぼ1/Mに小さくなるため、機構部を大型化することなく、駆動時の反力(反力の外部への漏れ量)を低減できる。
上記の本発明において、その連結機構は、一例として半径比がM:1で同軸に回転する2つの滑車(48A,49A)と、その2つの滑車の外周に巻回されてその第1物体及びその第2物体に連結される連結部材(62A,63A)とを有する。このように滑車機構を用いることで、特に構成が簡素化できる。
また、その連結機構は、別の例として外周部に半径方向に複数の溝(69a,69b)が形成されて回転軸がその第2物体に連結されたホイール部(69)と、その複数の溝に沿って移動自在に配置された複数のフォロワー部(74A,74B)と、この複数のフォロワー部に拘束されてそのホイール部の回転軸の周りを回転するとともに回転軸がその第1物体に連結されたマウント部(73)とを有する。この構成によって、その第1物体の駆動軸とその第2物体の駆動軸との間隔を短くできるため、モーメントの発生量を小さくできる。
また、一例として、その駆動部は、その第1物体に連結された可動子(54A)と、その第2物体に連結された固定子(60A)とを有するリニアモータである。これによって、その駆動部はその第1物体とその第2物体とを非接触で駆動できる。
この場合、その可動子はコイルを含み、その固定子は複数の磁石を含んでもよい。このようにそのリニアモータをムービングマグネット方式とすることで、その第2物体に連結される固定子の方が重くなるため、その第1物体とその第2物体との質量比を容易に1:Mにすることができる。
また、その第1物体及びその第2物体のうちの少なくとも一方の位置情報を計測する位置検出装置(66A)と、その位置検出装置の検出結果をフィードバックするとともに、その第1物体又はその第2物体の目標位置の情報をフィードフォワードしてその駆動部を駆動する制御部(20)とをさらに備えてもよい。これによって、その第1物体の移動を高精度に、かつ高速に行うことができる。
また、本発明による露光装置は、照明系(13)からの露光ビームでパターンの一部を照明し、その露光ビームでそのパターン及び投影系(PL)を介して基板(W)を露光した状態で、そのパターンとその基板とを相対的に移動して、そのパターンをその基板上に転写する露光装置において、その照明系は、その露光ビームによる照明領域を規定する固定視野絞り(9)と、その固定視野絞りによって規定される照明領域をさらに制限する可動視野絞り(21,22,23A,23B)と、本発明の駆動装置とを備え、その駆動装置によってその可動視野絞りを駆動するものである。
本発明の駆動装置は発熱量が少なく、発生する振動も少ないため、高い露光精度(同期精度、重ね合わせ精度等)が得られる。また、その可変視野絞りを縦置きに配置した場合でも、発熱量及び振動量を低減できる。
この場合、そのパターンの形成されたマスク(R)を移動するマスクステージ(RST)と、そのマスクステージのガイド面を有するマスクベース(27)とを備え、その駆動装置をそのマスクベース上に設置してもよい。これによって、露光装置全体を小型化できる。
また、そのパターンの形成されたマスク(R)を移動するマスクステージ(RST)と、そのマスクステージのガイド面を有するマスクベース(27A)と、そのマスクベースとは防振装置(43B)を介して分離されたコラム機構(CLB)とを備え、その駆動装置をそのコラム機構で支持してもよい。これによって、その駆動装置から漏れ出る振動の影響をより低減できる。
また、その駆動装置を2つ備え、その可動視野絞りは、そのパターンとその基板との相対移動の方向に対応する方向に沿って互いに独立に移動自在の2枚のブラインド部材(21,22)を備え、その2枚のブラインド部材をそれぞれ別のその駆動装置によって駆動してもよい。このように2枚のブラインド部材を独立に駆動することで、その可動視野絞りの駆動機構(可動ブラインド機構)を小型化できる。
本発明の駆動装置によれば、第1物体と第2物体とを所定の速度比で相対的に逆方向に駆動することによって、その第1物体を駆動する場合に、比較的小型の機構を用いて駆動部の発熱量を低減できるとともに、駆動時の反力を低減できる。
また、本発明において、その第1物体とその第2物体とを実質的に鉛直線に沿って相対的に逆方向に駆動するとともに、その第1物体とその第2物体とが静的に釣り合うようにその第1物体とその第2物体とを連結する連結機構を備えた場合には、その第1物体を鉛直線に沿って縦置きで駆動できるとともに、その第1物体の自由落下を防止できる。
また、本発明の露光装置によれば、本発明の駆動装置を可動ブラインド機構に用いることによって、高い露光精度が得られる。
[第1の実施形態]
以下、本発明の好ましい第1の実施形態につき図1〜図13を参照して説明する。
図1は、本例のスキャニングステッパーよりなる走査露光型の投影露光装置(露光装置)の概略構成を示し、この図1において、その投影露光装置は、露光光源1、照明光学系13(照明系)、レチクルステージ系、投影光学系PL(投影系)、ウエハステージ系、及びこれらの機構を支持するコラム機構(不図示)を備えている。先ず、露光ビームとしての露光光(露光用の照明光)ILを発生する露光光源1としては、ArFエキシマレーザ(波長193nm)が使用されている。なお、露光光源としては、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、F2 レーザ(波長157nm)、YAGレーザの高調波発生光源、固体レーザ(半導体レーザなど)の高調波発生装置、又は水銀ランプなども使用することができる。
露光時に露光光源1から出力された露光光ILは、光路を上方に折り曲げるミラー2、不図示のビーム整形光学系、第1レンズ系3A、光路をほぼ水平方向に折り曲げるミラー4、及び第2レンズ系3Bを経て断面形状が所定形状に整形されて、オプティカル・インテグレータ(ユニフォマイザ又はホモジナイザ)としてのフライアイレンズ5に入射して、照度分布が均一化される。フライアイレンズ5の射出面(照明光学系13の瞳面)には、露光光の光量分布を円形(通常照明)、複数の偏心領域(2極、4極照明等の変形照明)、輪帯(輪帯照明)、又は小さい円形(コヒーレンスファクタ(σ値)の小さい小σ照明)などに設定して照明条件を決定するための開口絞り(σ絞り)14A,14B,14C,14D等を有する照明系開口絞り部材6が、駆動モータ15によって回転自在に配置されている。装置全体の動作を統轄制御するコンピュータよりなる主制御系18が、駆動モータ15を介して照明系開口絞り部材6を回転して照明条件を設定する。
照明系開口絞り部材6中の一つの開口絞りを通過した露光光ILは、反射率の小さいビームスプリッタ7及びリレーレンズ系8Aを経て、固定視野絞りとしての固定ブラインド9の開口9a及び可変視野絞りとしてのブラインド21,22,23A,23Bによって設定される開口を順次通過する。本例のブラインド21,22,23A,23Bは、可動ブラインド機構10(駆動装置)の一部である。固定ブラインド9は、マスクとしてのレチクルRのパターン面(レチクル面)の照明領域26RをレチクルRの走査方向に直交する非走査方向に細長い矩形又はスリット状の領域に規定するために使用される。一例として、固定ブラインド9の開口9aは、平板状部材に形成された非走査方向に対応する方向に細長い矩形開口である。
一方、可動ブラインド機構10中の1対の走査方向用のブラインド21及び22(ブラインド部材)は、一例としてレチクルRの走査方向に対応する方向に互いに独立に移動自在な1対の矩形の遮光板であり、非走査方向用のブラインド23A及び23Bは、一例としてレチクルRの非走査方向に対応する方向に互いに独立に移動自在な1対の矩形の遮光板である。可動ブラインド機構10は、ブラインド21,22,23A,23Bを駆動する機構(図1では不図示)を備えている。
この構成において、前者の走査方向用のブラインド21及び22の駆動によって、ウエハ上の露光対象の各ショット領域への走査露光の開始時及び終了時に不要な部分への露光が行われないように、照明領域26Rが走査方向に開閉される。そして、後者の非走査方向用のブラインド23A及び23Bの位置制御によって、照明領域26Rの非走査方向の中心及び幅が規定される。
この場合、一例として、ブラインド21,22,23A,23Bによって規定される開口(以下、「可動ブラインド機構10の開口」とも言う。)は、レチクル面とほぼ共役な面に配置され、固定ブラインド9の開口9aは、そのレチクル面との共役面から僅かにデフォーカスされた面に配置されている。なお、固定ブラインド9を例えばレチクルRの近傍に配置することも可能である。また、本例では、可動ブラインド機構10中の走査方向用のブラインド21及び23の移動方向は、後述のように鉛直線に沿った方向(重力が作用する方向に平行)である。言い換えると、可動ブラインド機構10は「縦置き方式」で設置されている。
固定ブラインド9の開口及び可動ブラインド機構10の開口を通過した露光光ILは、サブコンデンサレンズ系8B、光路をほぼ下方に折り曲げるミラー11、及びメインコンデンサレンズ系12を経て、マスクとしてのレチクルRの照明領域26R(より正確には、さらに可動ブラインド機構10の開口によって制限される領域)を均一な照度分布で照明する。ミラー2、第1レンズ系3A、ミラー4、第2レンズ系3B、フライアイレンズ5、照明系開口絞り部材6、ビームスプリッタ7、リレーレンズ系8A、固定ブラインド9、可動ブラインド機構10、サブコンデンサレンズ系8B、ミラー11、及びメインコンデンサレンズ系12を含んで照明光学系13(照明系)が構成されている。
本例の照明光学系13は、光路をそれぞれ90°折り曲げるためのミラー4及び11を用いることによって、コンパクトに構成されている。さらに、投影露光装置の設置面積(フットプリント)を小さくするための配置の一つが、ミラー4とミラー11との間の照明光学系13の光軸に平行にレチクルRの走査方向を設定することである。本例ではさらに、レチクルRが移動するときのガイド面を水平面に平行であるとして、レチクルRに入射する際の露光光ILの光軸はレチクル面(ガイド面に平行)に垂直であるとする。このとき、ミラー11での露光光ILの反射を考慮すると、レチクルRの照明領域26Rを走査方向に開閉するための1対の走査方向用のブラインド21及び22の移動方向は、レチクルRのガイド面に垂直な方向、即ち実質的に鉛直線に沿った方向(重力が作用する方向に平行)となる。そこで、本例の走査方向用のブラインド21及び23の移動方向は、鉛直線に沿った方向に設定されている。これによって、照明光学系13をコンパクトに配置できるとともに、投影露光装置の設置面積も小さくすることができる。
また、ビームスプリッタ7で反射された露光光は、集光レンズ16を介して光電センサよりなるインテグレータセンサ17に受光される。インテグレータセンサ17の検出信号は露光量制御系19に供給され、露光量制御系19は、その検出信号と予め計測されているビームスプリッタ7から基板(感応基板又は感光体)としてのウエハWまでの光学系の透過率とを用いてウエハW上での露光エネルギーを間接的に算出する。露光量制御系19は、その算出結果の積算値及び主制御系18からの制御情報に基づいて、ウエハW上で適正露光量が得られるように露光光源1の発光動作(発光期間、発光周波数、出力(パルス毎のエネルギー)、波長、波長の半値幅等)を制御する。
露光光ILのもとで、レチクルRの照明領域26R内のパターンは、投影光学系PL(投影系)を介して投影倍率β(βは1/4,1/5等)で、フォトレジストが塗布されたウエハW上の一つのショット領域SA上の非走査方向に細長いスリット状の露光領域26Wに投影される。ウエハWは、例えば半導体(シリコン等)又はSOI(silicon on insulator)等の直径が200〜300mm程度の円板状の基板である。レチクルRのパターン面(レチクル面)及びウエハWの表面(ウエハ面)がそれぞれ投影光学系PLの物体面及び像面に対応している。以下、図1において、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内で走査露光時のレチクルR及びウエハWの走査方向に直交する非走査方向に沿ってX軸を取り、その走査方向に沿ってY軸を取って説明する。この座標系では、Z軸に平行な方向が鉛直線に沿った方向で、−Z方向が重力が作用する方向であり、X軸及びY軸を含む平面(XY面)が水平面に平行である。
このとき、レチクルRはレチクルステージ(マスクステージ)RST上に吸着保持され、レチクルステージRSTはレチクルベース27(マスクベース)のガイド面上をY方向に一定速度で移動するとともに、同期誤差を補正するようにX方向、Y方向、及びZ軸の周りの回転方向に微動して、レチクルRの走査を行う。レチクルステージRSTのX方向の位置は、X軸のレーザ干渉計28Xによって計測され、レチクルステージRSTのY方向の位置及び回転角は、Y軸のレーザ干渉計28Y(実際にはX方向に離れた2軸のレーザ干渉計から構成されている)によって計測されている。この計測値及び主制御系18からの制御情報に基づいて、ステージ駆動系20は不図示の駆動機構(リニアモータなど)を介してレチクルステージRSTの位置及び速度を制御する。レチクルステージRST、レチクルベース27、及びその不図示の駆動機構等からレチクルステージ系が構成されている。
また、レチクルステージRSTの周辺部の上方には、ミラー等を介してレチクルRのアライメントマークの位置を検出するためのレチクルアライメント顕微鏡29A,29Bが配置されている。これを用いてレチクルRのアライメントが行われる。
一方、ウエハWは、ウエハホルダ30を介してウエハステージWST(基板ステージ)上に吸着保持され、ウエハステージWSTはウエハベース33のガイド面上でY方向に一定速度で移動するとともに、X方向及びY方向にステップ移動するXYステージ32と、Zチルトステージ31とを備えている。Zチルトステージ31は、不図示のオートフォーカスセンサによるウエハWのZ方向の位置の計測値に基づいて、ウエハWのフォーカシング及びレベリングを行う。ウエハステージWSTのX方向、Y方向の位置、並びにX軸、Y軸、Z軸の周りの回転角はレーザ干渉計35X及び35Yによって計測され、この計測値及び主制御系18からの制御情報に基づいて、ステージ駆動系20は不図示の駆動機構(リニアモータなど)を介してウエハステージWSTの動作を制御する。ウエハステージWST、ウエハベース33、及びその不図示の駆動機構等からウエハステージ系が構成されている。
さらに、ウエハステージWST上のウエハWの近傍には、アライメント用の基準マークの形成された基準マーク部材34が固定され、投影光学系PLの側面には、ウエハアライメント用のオフ・アクシス方式のアライメントセンサ36が配置されている。この検出結果に基づいて主制御系18はウエハWのアライメントを行う。
露光時には、レチクルステージRST及びウエハステージWSTを駆動して、露光光ILを照射した状態でレチクルRとウエハW上の一つのショット領域とをY方向に同期走査する動作と、ウエハステージWSTを駆動してウエハWをX方向、Y方向にステップ移動する動作とが繰り返される。また、その同期走査時にステージ駆動系20は、レチクルステージRSTのY方向の動作に同期して、可動ブラインド機構10の走査方向のブラインド21及び23の動作を制御する(詳細後述)。これによって、ステップ・アンド・スキャン方式でウエハW上の各ショット領域にレチクルRのパターン像が露光される。
次に、本例の投影露光装置のコラム機構の一例につき図2を参照して説明する。
図2において、例えば半導体デバイス製造工場のクリーンルーム内の床(設置面)上に平板状のペデスタル(台座)41が設置され、ペデスタル41上に3箇所又は4箇所の防振装置42を介してウエハベース33が設置され、ウエハベース33上にウエハWを保持するウエハステージWSTがエアーベリングを介して移動自在に載置されている。また、ペデスタル41上にウエハベース33を囲むように3箇所又は4箇所に防振装置43が設置され、防振装置43上に平板状の支持板44が設置され、支持板44の中央の開口部に投影光学系PLが設置されている。防振装置42及び43は、それぞれエアーダンパ等の受動型のダンパとボイスコイルモータ等の応答性に優れたアクチュエータとを含む能動型の防振装置である。なお、ウエハステージWSTが6自由度で駆動される場合には、防振装置42を省略してもよい。
また、支持板44上に投影光学系PLを囲むように固定された3本のコラムを介してレチクルベース27が設置され、レチクルベース27上のガイド面にレチクルRを保持するレチクルステージRSTがエアーベアリングを介して移動自在に載置されている。さらに、レチクルベース27の上面に照明系支持コラム45が固定され、照明系支持コラム45上に図1の照明光学系13が収納されたサブチャンバ46が設置され、照明光学系13内に図1の可動ブラインド機構10が配置されている。照明系支持コラム45の中央部には露光光ILを通すための開口が形成されている。支持板44、レチクルベース27、及び照明系支持コラム45を含んでコラム構造体CLが構成されている。また、本例の投影露光装置はさらに不図示のチャンバ内に収納され、このチャンバ内に露光光ILに対して高透過率の気体(ドライエアー、窒素ガス、不活性ガス等)が供給されている。
本例では、レチクルベース27上に照明系支持コラム45を介して可動ブラインド機構10を含む照明光学系13が支持されているため、投影露光装置の構成を簡素化できるとともに、投影露光装置をコンパクトに構成できる。なお、この構成では、走査露光時にレチクルステージRSTに同期して可動ブラインド機構10が駆動されることによって発生する振動がレチクルステージRSTに伝わり易い。しかしながら、本例の可動ブラインド機構10は後述のように殆ど振動が発生しない構成であるため、可動ブラインド機構10の振動の影響は極めて少ない。
次に、図1中の可動ブラインド機構10の構成及びその動作につき詳細に説明する。ただし、図1中の非走査方向用のブラインド23A及び23Bは、特に高速に駆動する必要はなく、さらに本例では水平方向に移動するように配置されており自由落下する恐れもないため、例えばボールねじとロータリモータとを組み合わせた駆動機構又はリニアモータを含む駆動機構によって容易に駆動することができる。そこで、以下では、非走査方向用のブラインド23A及び23Bを駆動する機構についての説明は省略する。
図3は、図1中の縦置き方式の可動ブラインド機構10(駆動装置)の構成を示す斜視図であり、この図3において、Z軸は鉛直線に平行で、−Z方向が重力の作用する方向であり、1対の走査方向用のブラインド21及び22(ブラインド部材)の移動方向は鉛直線に沿った方向(Z軸に平行)である。先ず、装置全体のベース部材に相当する四角形の平板状のベースプレート47が、Z軸とX軸とを含む平面(ZX平面)に平行になるように、不図示のコラムに支持されている。ベースプレート47の中央部には、X方向(レチクルRの非走査方向に対応する方向)に細長い矩形の開口47aが形成されている。本例では、ベースプレート47は図1の固定ブラインド9を兼用しており、ベースプレート47中の開口47aが固定ブラインド9の開口9aに対応している。ただし、開口47aを大きく形成して、ベースプレート47とは別に固定ブラインド9を配置してもよい。
その開口47aをX方向に挟むように、それぞれZ軸に平行に2つの四角柱状のZ軸ガイド55A及び55Bが配置され、右側(+X方向)のZ軸ガイド55Aは両端部でスペーサ56A及び57Aを介してベースプレート47に固定され、左側(−X方向)のZ軸ガイド55Bは両端部でスペーサ56B及び57Bを介してベースプレート47に固定されている。また、右側のZ軸ガイド55Aには、それぞれ枠状の第1スライダ53A及び第2スライダ58AがZ方向に移動自在に装着されている。同様に、左側のZ軸ガイド55Bにも、スライダ53A及び58Aとそれぞれ同じ形状の第1スライダ53B及び第2スライダ58BがZ方向に移動自在に装着されている。この場合、第2スライダ58A,58Bはそれぞれ第1スライダ53A,53Bよりも下方(−Z方向)に配置されている。また、右側のZ軸ガイド55Aの外面とスライダ53A及び58Aの内面との間にはそれぞれエアーベアリングが配置されており、スライダ53A及び58AはZ軸ガイド55Aに沿ってZ方向に円滑に移動することができる。同様に、左側のZ軸ガイド55Bとスライダ53B及び58Bとの間にもエアーベアリングが配置されている。
図4は、図3の可動ブラインド機構10を+Y方向に見た正面図であり、この図4に示すように、1対の走査方向用のブラインド21及び22は、それぞれX方向に細長く開口47a(開口9a)を覆うことができる大きさの平板であり、かつブラインド21及び22は、開口47aの前面を横切るように互いに独立にZ方向(レチクルRの走査方向に対応する方向)に移動できるように配置されている。そして、右側のZ軸ガイド55AのZ方向の位置は左側のZ軸ガイド55Bよりも−Z方向に低くなっている。これは、Z軸ガイド55A,55Bの長さを必要最小限にして、右側のZ軸ガイド55Aに沿って下方(−Z方向)のブラインド21を駆動し、左側のZ軸ガイド55Bに沿って上方(+Z方向)のブラインド22を駆動するためである。
図3に戻り、下方のブラインド21の+X方向の端部は、第1スライダ53Aに固定され、第1スライダ53Aの外側(+X方向)の側面にはコイルを含む可動子54Aが固定されている。また、第2スライダ58Aの外側に支持部材59Aを介して、断面形状が内側に開いたU字型でZ方向に細長い固定子60Aが固定され、固定子60Aの内面に可動子54Aが非接触に収納されている。固定子60Aの内面にはZ方向に所定ピッチで複数の永久磁石が固定されており、可動子54Aと固定子60Aとから、Z軸ガイド55Aに沿って第1スライダ53Aを介して下方のブラインド21をZ方向に駆動するためのムービングコイル式の第1リニアモータ61A(駆動部)が構成されている。なお、本例では固定子60Aも第2スライダ58Aを介してZ軸ガイド55Aに沿って移動できるため、第1リニアモータ61Aで第1スライダ53A(可動子54A及びブラインド21)をZ方向に駆動すると、その反力を相殺するように第2スライダ58A(固定子60A)が逆方向に移動する。この際に、後述のように第2スライダ58Aの移動量は第1スライダ53Aの移動量よりも少ないため、移動量が相対的に少ない部材を固定子60Aと呼び、移動量が相対的に多い部材を可動子54Aと呼んでいる。
また、本例では固定子60Aの上方(+Z方向)に、第1バランスホイール機構51Aが回転軸受52Aを介してY軸に平行な回転軸の周りに回転自在にベースプレート47に固定されている。第1バランスホイール機構51Aは、大きい半径の滑車48Aを2つのそれぞれ小さい同じ半径の滑車49A及び50Aで挟み込むようにして構成されている。なお、大きい半径の滑車48Aの外周部の一部が切り欠かれているが、これは装置構成を小型軽量化するためである。そして、大きい滑車48Aの外周面に連結部材としてのスチール製の薄いベルト62Aが巻回され、ベルト62Aの一端はその外周面に固定され、ベルト62Aの他端(開放端)が第1スライダ53Aに連結されている。また、小さい滑車49Aの外周面に同様に連結部材としてのスチール製の薄いベルト63Aが巻回され、ベルト63Aの一端はその外周面に固定され、ベルト63Aの他端(開放端)が、固定子60Aの上端の連結部60Aaの一端に固定されている。
図5は、図3の下方のブラインド21を駆動する機構を−X方向に見た側面図であり、この図5において、内側の小さい滑車50Aの外周面に同様に連結部材としてのスチール製の薄いベルト64Aが巻回され、ベルト64Aの一端はその外周面に固定され、ベルト64Aの他端(開放端)が、固定子60Aの連結部60Aaの他端に固定されている。このように2本のベルト63A及び64Aを用いることで、滑車49A及び50Aと固定子60Aとを安定に連結できる。また、滑車48A,49A,50Aの回転軸をベースプレート47に固定するために、その回転軸にナット67Aが装着されている。なお、説明の便宜上、以下の説明では2つの滑車49A及び50Aを代表して滑車49Aを用い、2つのベルト63A及び64Aを代表してベルト63Aを用いる。また、ベルト62A,63Aの代わりに、スチール製のワイヤ等を用いることも可能である。
図3に戻り、本例では、ブラインド21、第1スライダ53A、及び可動子54Aよりなる部分(以下、「第1移動体」と呼ぶ。)が駆動対象の第1物体に対応し、第2スライダ58A、支持部材59A、及び固定子60Aよりなる部分(以下、「第2移動体」と呼ぶ。)が第2物体に対応している。そして、バランスホイール機構51A、ベルト62A、及びベルト63Aから、その第1物体とその第2物体とを静的に釣り合うように連結する連結機構が構成され、その連結機構と第1リニアモータ61A(駆動部)とからその第1物体とその第2物体とを相対的に逆方向に駆動する相対駆動装置が構成されている。
そして、上方のブラインド22を駆動する機構は、下方のブラインド21を駆動する機構と対称に構成されている。即ち、上方のブラインド22の−X方向の端部は、第1スライダ53Bに固定され、第1スライダ53Bの外側(−X方向)の側面にはコイルを含む可動子54Bが固定されている。また、第2スライダ58Bの外側に支持部材59Bを介して、固定子60Aに対称な構造の永久磁石を含む固定子60Bが固定され、固定子60Bの内面に可動子54Bが非接触に収納されている。可動子54Bと固定子60Bとから、左側のZ軸ガイド55Bに沿って第1スライダ53Bを介して上方のブラインド22をZ方向に駆動するためのムービングコイル式の第2リニアモータ61B(駆動部)が構成されている。この場合にも、第2リニアモータ61Bで第1スライダ53BをZ方向に駆動すると、その反力を相殺するように第2スライダ58B(固定子60B)が逆方向に移動する。なお、第2スライダ58Bの前面の高さは第1スライダ53Bの前面の高さよりも低くされている。これによって、下方のブラインド21と第2スライダ58Bとの機械的な干渉が防止される。
また、固定子60Bの上方に、第1バランスホイール機構51Aと対称な構造の第2バランスホイール機構51B(大きい半径の滑車48Bを小さい同じ半径の滑車49B及び50Bで挟み込む構造)が、回転軸受52Bを介してY軸に平行な回転軸の周りに回転自在にベースプレート47に固定されている。そして、大きい滑車48Bの外周面と第1スライダ53Bとがスチール製のベルト62Bで連結され、小さい滑車49B及び50Bの外周面と固定子60Bの上端の連結部60Baとがスチール製のベルト63B及び不図示のベルトを介して連結されている。
この上方のブラインド22を駆動する機構においても、ブラインド22、第1スライダ53B、及び可動子54Bよりなる第1移動体が駆動対象の第1物体に対応し、第2スライダ58B、支持部材59B、及び固定子60Bよりなる第2移動体が第2物体に対応している。そして、バランスホイール機構51B及びベルト62B等から、その第1物体とその第2物体とを連結する連結機構が構成され、その連結機構と第2リニアモータ61B(駆動部)とからその第1物体とその第2物体とを相対的に逆方向に駆動する相対駆動装置が構成されている。
また、Z軸ガイド55A及び55Bの一側面の一部にそれぞれリニアエンコーダ用のスケール65A及び65Bが固定され、これらに対向するように第1スライダ53A及び53Bの内面にそれぞれ検出器66A及び66B(位置検出装置)が固定され、検出器66A及び66Bの検出信号がステージ駆動系20(制御装置)に供給されている。検出器66A及び66Bは例えば静電容量式又は光学式等の分解能が1μm程度のエンコーダである。これに対して、図1のレチクルステージRST用のレーザ干渉計28X,28Yは、分解能が1nm程度の位置検出装置であり、レチクルステージRSTに比べると、ブラインド21及び22の位置決め精度はかなり粗くてよい。また、予め下方のブラインド21の上部エッジが開口47aの中央にあるとき、及び上方のブラインド22の下部エッジが開口47aの中央にあるときにそれぞれ検出器66A及び66Bの検出結果が例えば0になるようにオフセット補正が行われている。その際に、第1スライダ53A及び53Bの原点位置を特定するための非接触方式のリミットスイッチ(不図示)を用いてもよい。さらに、第2スライダ58A及び58Bはそれぞれバランスホイール機構51A及び51Bを介して第1スライダ53A及び53Bに連結されているため、第2スライダ58A及び58Bの位置は、第1スライダ53A及び53Bの位置から計算によって求めることができる。
そこで、ステージ駆動系20は、検出器66A及び66Bの検出信号を処理することによって、開口47aの中心位置を基準として、走査方向用のブラインド21及び22(第1スライダ53A及び53B)のZ方向の位置、並びに第2スライダ58A及び58BのZ方向の位置を求めることができる。このようにして求められた位置に基づいて、ステージ駆動系20は、可動子54A及び54Bのコイルに流れる電流を制御してリニアモータ61A及び61Bの推力を制御することによって、走査方向用の2つのブラインド21及び22のZ方向の位置及び速度を制御する。この際に、ステージ駆動系20内部のリニアモータ61A及び61Bの駆動部では、実際のブラインド21及び22の計測されたZ方向の位置とそれらの目標位置との差分情報をフィードバックするとともに、そのブラインド21及び22の目標位置の情報をフィードフォワードすることによってそのコイルに流す電流を制御する。本例のブラインド21及び22は周期的に+Z方向及び−Z方向へと変位して、その動きが正確に予測できるため、そのフィードフォワード制御によって、ブラインド21及び22の位置精度を高めることができる。
なお、ブラインド21及び22の位置検出を行うためには、第2スライダ58A及び58B(第2移動体の一部)のZ方向の位置を検出してもよい。本例では第2スライダ58A及び58Bの移動量は第1スライダ53A及び53Bの移動量よりも少ないため、エンコーダのスケールを短くすることができる。また、ブラインド21及び22用の位置検出装置としては、検出器66A及び66Bを含むリニアエンコーダの代わりに、例えばバランスホイール機構51A及び51Bの回転角を検出するロータリエンコーダを用いることも可能である。
次に、図3の第1バランスホイール機構51Aの作用について説明する。これは第2バランスホイール機構51Bについても同様である。
図6は、図3の第1バランスホイール機構51A及びこれによって連結される部材を単純化して示す図であり、この図6において、大きい滑車48Aの半径をR1、小さい滑車49Aの半径をR2(<R1)とする。また、大きい滑車48Aにベルト62Aを介して連結される第1移動体(ブラインド21、第1スライダ53A、可動子54A)の質量をM1、小さい滑車49Aにベルト63Aを介して連結される第2移動体(第2スライダ58A、支持部材59A、固定子60A)の質量をM2(>M1)として、ベルト62A及び63Aの質量は無視して考える。
このとき、その質量比とその滑車の半径比とは次のように逆の関係となるように、質量M1,M2及び半径R1,R2が設定されている。
M1:M2=R2:R1 …(1)
この(1)式より、第1移動体の質量M1に対する第2移動体の質量M2の倍率Mは次のように1より大きい実数となる。
M=M2/M1=R1/R2>1 …(2)
一例として、そのブラインド21を含む第1移動体の質量は1kg程度以下であり、倍率Mは5倍程度、即ち半径R1は半径R2の5倍程度に設定される。また、その倍率Mの実用的な範囲は、一例として2倍〜10倍程度である。
本例では、第2移動体には永久磁石を含む固定子60Aが含まれており、固定子60Aはコイルを含む可動子54Aよりも数倍重くなるため、(2)式の条件は容易に満たすことができる。(2)式の条件を満たすことによって、第1移動体と第2移動体とが静的に釣り合うため、可動子54Aと固定子60Aとを含むリニアモータで推力を発生しない状態でも、ブラインド21が−Z方向に自由落下することがなく、そのリニアモータの発熱量を最小限に抑制できる。このように静的に釣り合う状態では、ブラインド21は小さい推力で駆動できるため、例えばブラインド21を含む第1移動体を8G程度の加速度で駆動しても、そのリニアモータの発熱量は低く抑えることができる。
この場合、そのリニアモータを駆動して、バランスホイール機構51Aを時計周りに回転させて、図6に2点鎖線で示すように、ブラインド21(第1移動体)が+Z方向に位置P1までZ1だけ変位すると、固定子60A(第2移動体)は−Z方向に位置P2までZ2だけ変位する。このとき、変位Z1,Z2の比は、次のように滑車48A,49Aの半径R1,R2の比と同じである。
Z1:Z2=R1:R2 …(3)
(2)式の倍率Mを用いると、(3)式は次のようになる。
Z2=Z1(R2/R1)=Z1/M …(4)
これは、より質量の大きい第2移動体(第2スライダ58Aを含む部分)の変位Z2は、第1移動体(第1スライダ53Aを含む部分)の変位Z1に比べて1/Mに小さくなることを意味している。また、変位は速度に比例するため、バランスホイール機構51Aを所定(M2:M1)の減速比で2つの物体の速度比を設定する減速機構とみなすこともできる。これによって、構成を簡素化するために第1スライダ53Aと第2スライダ58Aとを直列に配置しても、両者のZ方向の移動ストロークの合計は第1スライダ53Aの移動ストロークの(1+M)/M倍程度であり、2倍よりもかなり小さくできるため、駆動機構を小型化できる。
また、そのリニアモータにおいては、可動子54Aに+Z方向(又は−Z方向)の推力が作用すると、固定子60Aにはその反力として逆方向である−Z方向(又は+Z方向)の推力が作用する。この際に可動子54Aを含む第1移動体と固定子60Aを含む第2移動体との質量比はM1:M2であるため、外力が全く作用しないとすると、その推力による可動子54Aの移動量(ほぼ加速度又は速度に比例すると想定する)Z1’と、固定子60Aの逆方向への移動量Z2’との比は次のように質量比の逆になる。
Z1’:Z2’=M2:M1 …(5)
(1)式、(3)式、(5)式から、第1バランスホイール機構51Aが回転することによる可動子54A及び固定子60Aの変位の比(Z1:Z2)と、そのリニアモータのみを作用させた場合の可動子54A及び固定子60Aの変位の比(Z1’:Z2’)とは、次のように等しくなる。
Z1:Z2=Z1’:Z2’ …(6)
このように本例のバランスホイール機構51Aを用いることによって、ブラインド21を含む第1移動体と固定子60Aを含む第2移動体とを静的に釣り合わせると同時に、可動子54A及び固定子60Aよりなるリニアモータを駆動する反力をほぼ完全に相殺することができる。従って、そのリニアモータの駆動によって発生する反力の外部への漏れ量を極めて少なくすることができる。
図4に戻り、ベルト62Aは、第1移動体(ブラインド21、第1スライダ53A、可動子54A)の重心を通りZ軸に平行な直線上に位置しており、ベルト63Aは、第2移動体(第2スライダ58A、支持部材59A、固定子60A)の重心を通りZ軸に平行な直線上に位置している。これによって、その第1移動体及び第2移動体にはそれぞれベルト62A及び63Aによるモーメントが作用することがなく、安定な状態でZ方向に移動する。ただし、本例では、第1スライダ53Aを引くベルト62Aと固定子60Aを引くベルト63Aとの間隔(X方向の間隔)Δ1は、滑車48A及び49Aの半径R1,R2を用いて(R1+R2)となる。また、例えば第1スライダ53Aを+Z方向に駆動している際には、ベルト62Aの張力は大きくなる一方で、固定子60Aは−Z方向に落下してベルト63Aの張力は小さくなるため、バランスホイール機構51Aにはその間隔Δ1にほぼ比例するモーメントが作用する。この駆動装置内部で発生するモーメントは、バランスホイール機構51Aの回転軸を介してベースプレート47の振動等を起こす恐れがある。そこで、内部で発生するモーメントを低減するには、その間隔Δ1をできるだけ小さくすることが望ましい。そのためには、(1)式の条件を満たす範囲で、滑車48A及び49Aを小型化すればよい。
次に、走査露光時の図1及び図4の走査方向用の2つのブラインド21及び22の動きの一例につき説明する。説明の便宜上、ブラインド21及び22の配置されている面での+Z方向が、レチクルRの配置面で−Y方向に対応するものとして、かつレチクルRを最初に−Y方向に走査するものとする。
図7(A)は走査開始時点での図1のレチクルR及び照明領域26Rを示し、この図7(A)において、図1の走査方向用のブラインド21及び22の投影像をそれぞれ像21R及び22Rで表している。レチクルRの転写すべきパターンの形成されたパターン領域PAは例えば100μm程度以上の所定幅の枠状の遮光帯24で囲まれており、ブラインド21及び22の像21R,22Rの位置決め精度はその遮光帯24の幅よりも小さい値である。この時点では、上方のブラインド22の像22Rによって照明領域26R(図1の固定ブラインド9の開口9aの像)が遮光されており、レチクルRが−Y方向に移動を開始する。
図8(A)は、図7(A)の状態に対応する図4の可動ブラインド機構10の状態を示し、図8(A)においては、上方のブラインド22が開口47a(図1の開口9aに対応している)を覆っている。
次に、図7(A)の状態からレチクルRの遮光帯24の右辺がブラインド22の像22Rの左側のエッジに達すると、レチクルRに同期して図8(A)においてブラインド22が矢印A1で示す+Z方向に移動を開始し、それに応じて図7(A)の像22Rは−Y方向に移動する。その状態で、図7(B)に示すように、レチクルRと像22Rとは同期して移動する。像22Rが照明領域26Rを完全に横切った後、所定の減速期間を経て像22Rは停止する。次に、図7(C)に示すように、完全に開いた照明領域26Rによって照明された状態で、レチクルRのみが−Y方向に移動する。
図8(B)は、そのように上方のブラインド22が停止した状態を示し、図8(B)において、ブラインド22のZ方向への移動ストロークをLSとする。また、ブラインド22の移動を開始して一定速度に達するための助走距離をL1、開口47aの走査方向の幅(図7(A)の照明領域26Rの走査方向の幅(露光幅)に投影倍率の逆数を乗じた値)をL2、ブラインド22を停止させるまでの減速距離をL3とすると、次のように移動ストロークLSはL1〜L3の和である。なお、簡単のため、減速距離L3をほぼ助走距離L1と等しいとみなしている。この移動ストロークLSは、下方のブラインド21の移動ストロークと同じ長さである。
LS=L1+L2+L3=2・L1+L2 …(7)
この移動ストロークLSは、一例として、露光幅L2の3倍程度の短い長さとなる。
その後、図7(C)の状態から、レチクルRの遮光帯24の左辺がブラインド21の像21Rの右側のエッジに達すると、レチクルRに同期して図8(B)においてブラインド21が矢印A2で示す+Z方向に移動を開始し、それに応じて図7(D)に示すように、レチクルRとブラインド21の像21Rとは同期して−Y方向に移動する。像21Rが照明領域26Rを完全に覆った状態で、像21R及びレチクルRは停止する。これによって、ウエハ上の一つのショット領域にレチクルRのパターン像が露光される。
図9(A)は、そのように像21Rが停止した状態に対応する図4の可動ブラインド機構10の状態を示し、図9(A)においては、下方のブラインド21が開口47a(図1の開口9aに対応している)を覆っている。その後、これまでの動作を逆にしてレチクルRを+Y方向に走査するのに同期して、矢印A3で示すように下方のブラインド21が−Z方向への移動を開始して、ブラインド21は開口47aの前面を横切ってから停止する。その後、図9(B)に矢印A4で示すように上方のブラインド22が−Z方向へ移動して、可動ブラインド機構10は図8(A)の状態に戻る。これによって、ウエハ上の次のショット領域への露光が行われる。これ以降は、以上の走査露光動作が繰り返される。
このように、2つの走査方向用のブラインド21及び22を独立に駆動してレチクルRに対する照明領域26Rを開閉することによって、ブラインド21及び22の移動ストロークを短くすることができ、可動ブラインド機構10を小型化できる。
次に、図4の可動ブラインド機構10の駆動特性のシミュレーション結果の一例を示す。先ず、下方のブラインド21、第1スライダ53A、及び可動子54Aを含む第1移動体の質量を1kg、その第1移動体の走査露光時の一定速度を2.4m/sec、加速度を8G、帯域を約70Hzとして図8(B)又は図9(A)に示すように駆動した場合の、その第1移動体の応答特性(振幅(dB)及び位相(degree))を図10に示す。図10において横軸は周波数(Hz)である。
次に、第1スライダ53Aと滑車48Aとを連結するベルト62Aの張力の変化の一例を図11に示す。図11において、横軸は時間(sec)で縦軸は張力(N)であり、折れ線B1は、ブラインド21を+Z方向に駆動する際の張力変化を示し、折れ線B2は、ブラインド21を−Z方向に駆動する際の張力変化を示している。また、時間がほぼ0.045〜0.059secの間は、ブラインド21がほぼレチクルRに同期して移動している期間である。図11の結果より、ベルト62Aの張力の変化幅はほぼ1N程度であり、ベルト62Aには緩み等が生じないことが分かる。なお、ベルト62Aの張力の変化幅は、バランスホイール機構51Aの滑車48Aの半径(ひいてはバランスホイール機構51Aのイナーシャ)によって変化する。
さらに、図11に対応させて図4のブラインド21の時間(sec)に対する位置誤差(μm)を求めた結果を図12に示す。このシミュレーションに際しては、リニアモータ61Aを駆動するために目標値のフィードフォワードは行っていない。この場合でも、位置誤差は20μm以内であり、ブラインド21の像のエッジ部を図7(A)のレチクルRの遮光帯24の幅内に正確に収めた状態で、ブラインド21を駆動することができる。
また、図12に対して、さらにリニアモータ61Aを駆動するために目標値のフィードフォワードを行った場合にブラインド21の位置誤差を求めた結果を図13に示す。そのフィードフォワードによって、位置誤差は0.02μm程度に改善される。このように位置誤差を0.1μm以下にする場合には、図3の検出器66A,66Bの代わりに、レーザ干渉計のようなより高精度で分解能の高い計測装置を使用する必要がある。また、ブラインド21及び22の位置精度をこのように高精度に行う場合には、可動ブラインド機構10で図1の固定ブラインド9を兼用することも可能になる。
ここで、本例の図3の縦置き方式の可動ブラインド機構10の構成及び動作をまとめると次のようになる。以下では下方のブラインド21を駆動する機構につき説明するが、これは上方のブラインド22を駆動する機構についても同様である。
1)バランスホイール機構51Aが、半径比が質量比の逆の関係になっている2つの滑車を用いることによって、ブラインド21を含む第1移動体と固定子60Aを含む第2移動体とを重力に対して静的に釣り合うように支持している。つまり、固定子60Aを含む第2移動体が第1移動体の重力補償機能を兼ねているため、リニアモータ61Aが推力を発生させない状態でも、ブラインド21が落下しない。従って、リニアモータ61Aの発熱量が少なく、ブラインド21を小さい推力(ひいては小さい反力)で駆動できるとともに、駆動する際の応答速度が高い。
2)固定子60Aを含む第2移動体がブラインド21を含む第1移動体のカウンターマスになっている。即ち、第2移動体と第1移動体とが互いに作用、反作用の力を及ぼして加減速したとき、ベルト62A及び63Aの張力に変化は殆どなく、バランスホイール機構51Aの回転軸のラジアル方向には力がかからない。つまり、反力が外部へ漏れることが殆どない。
3)固定子60Aを含む第2移動体(カウンターマス)とブラインド21を含む第1移動体とは、バランスホイール機構51Aからベルト63A及び62Aを介して重力が作用する方向に釣り下げられているので、常にお互いの位置が一意的に決まる。従って、水平方向にカウンターマスを配置した場合に必要なトリムモータ(カウンターマスの位置を調整するためのモータ)が不要になり、構造が単純化でき、低コスト化が図られる。
4)ブラインド21を含む第1移動体は、小型で軽量化(例えば1kg程度以下)できるとともに、本例ではブラインド21は走査露光の始めと終わりの期間のみに駆動されるため、リニアモータ61Aのデューティ(全体の時間中で推力を発生している時間の割合)が小さく、ブラインド21を8Gの加速度で加減速しても、リニアモータ61Aの発熱量が少ない。従って、高い露光精度(同期精度、重ね合わせ精度等)が得られる。
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態につき図14を参照して説明する。本例の投影露光装置の基本的な構成は図1の第1の実施形態と同様であるが、そのコラム機構が図2とは異なっている。以下、図14において、図1及び図2に対応する部分には同一符号を付してその詳細説明を省略する。
図14は、本例の投影露光装置のコラム機構を示し、この図14において、ペデスタル41上にウエハベース33を囲むようにコラムCLAが設置され、コラムCLAの内側の段差部に3箇所又は4箇所の防振装置43Aを介して投影光学系PLを保持する支持板44Aが設置されている。また、コラムCLAの上端部に3箇所又は4箇所の防振装置43Bを介してレチクルベース27Aが設置され、レチクルベース27A上のガイド面にレチクルRを保持するレチクルステージRSTがエアーベアリングを介して移動自在に載置されている。防振装置43A及び43Bはそれぞれ図2の防振装置43と同様の能動型の防振装置である。
さらに、コラムCLAの側面にL字型の照明系支持コラムCLBが固定され、照明系支持コラムCLB上に図1の照明光学系13が収納されたサブチャンバ46が設置され、照明光学系13内に図1の可動ブラインド機構10が配置されている。これ以外の構成は図1の投影露光装置と同様である。
本例では、レチクルベース27Aと可動ブラインド機構10を含む照明光学系13とは、防振装置43Bを介して独立に支持されている。従って、可動ブラインド機構10の振動の影響がさらに軽減されている。また、可動ブラインド機構10の駆動部で発生する熱の影響も軽減されている。
[第3の実施形態]
以下、本発明の第3の実施形態につき図15を参照して説明する。本例の投影露光装置の基本的な構成は図1の第1の実施形態と同様であるが、その中の可動ブラインド機構10(図4参照)の構成が異なっている。以下、図15において、図4に対応する部分には同一符号を付してその詳細説明を省略する。
図15は、本例の縦置き方式の可動ブラインド機構10A(駆動装置)の構成を示し、この可動ブラインド機構10Aは、図1中の可動ブラインド機構10の代わりに照明光学系13中に装着される。図15において、Z軸は鉛直線に平行で、−Z方向が重力の作用する方向であり、走査方向用のブラインド68(ブラインド部材)の移動方向は鉛直線に沿った方向である。本例のブラインド68は、走査方向に対応する方向(Z方向)に間隔L4だけ離れた2箇所のX方向に細長い矩形の遮光部68a及び68bを備えている。その間隔L4は、一例として図7(A)のレチクルRのパターン領域PAの走査方向の長さ(より正確には遮光帯24の左辺中央と右辺中央との間の長さ)に対応する長さである。
図15において、ベースプレート47の開口47a(図1の開口9aに対応している)の右側(+X方向)にZ軸に平行にZ軸ガイド55Aが配置され、Z軸ガイド55Aは両端部でスペーサ(不図示)を介してベースプレート47に固定されている。また、Z軸ガイド55Aには、第1スライダ53A及び第2スライダ58AがZ方向に移動自在に装着され、第1スライダ53Aに図4のブラインド21の代わりにブラインド68が固定されている。本例では図4の上方のブラインド22の駆動機構が存在しないが、その他の構成は図4と同様である。
即ち、第1スライダ53Aに固定された可動子54Aと第2スライダ58Aに固定された固定子60Aとからリニアモータ61A(駆動部)が構成され、ブラインド68、第1スライダ53A、及び可動子54Aよりなる第1移動体(第1物体)と、第2スライダ58A、支持部材59A、及び固定子60Aよりなる第2移動体(第2物体)とが、バランスホイール機構51A、ベルト62A、及びベルト63Aよりなる連結機構によって静的に釣り合うように連結されている。
本例では、例えば図7(A)のレチクルRを−Y方向に走査してそのパターンを露光する場合、レチクルRの移動に同期して図15のブラインド68は+Z方向に位置P3まで移動する。次に、レチクルRが逆方向に走査されるときには、ブラインド68は−Z方向に移動し、ブラインド68はそれ以降交互に+Z方向、−Z方向に移動する。従って、ブラインド68のZ方向の移動ストロークは図4のブラインド21に比べると長くなるが、制御が簡単である。
[第4の実施形態]
以下、本発明の第4の実施形態につき図16を参照して説明する。本例の投影露光装置の基本的な構成は図1の第1の実施形態と同様であるが、その中の可動ブラインド機構10(図4参照)の構成が異なっている。以下、図16において、図4に対応する部分には同一符号を付してその詳細説明を省略する。
図16は、本例の縦置き方式の可動ブラインド機構(駆動装置)の要部の構成を示し、この可動ブラインド機構は、図4の可動ブラインド機構10のうちのブラインド21の駆動機構として使用できるものである。図16において、Z軸は鉛直線に平行で、−Z方向が重力の作用する方向であり、走査方向用のブラインド21(ブラインド部材)の移動方向は鉛直線に沿った方向である。
図16において、ブラインド21とこれに連結された可動子54Aとは、不図示のZ軸ガイドに沿ってZ方向に移動自在であり、可動子54Aとともに第1リニアモータ61Aを構成する固定子60Aも不図示のZ軸ガイドに沿ってZ方向に移動自在である。
また、第1リニアモータ61Aの上方(+Z方向)に回転軸71の周りに回転自在に大きい半径のカム機構としてのホイール69(ホイール部)が固定され、ホイール69の半径方向に90°間隔で4つの溝69a,69b,69c,69dが形成され、ホイール69の裏面には半径がホイール69の1/2のサブホイール72が固定され、その回転軸71と固定子60Aとがベルト63Aで連結されている。また、ホイール69の溝69a〜69d中に2つのフォロワー74A,74B(フォロワー部)が半径方向に移動自在に収納され、そのフォロワー74A,74Bの底面側の軸は、フォロワーマウント73(マウント部)の外周面に接触している。フォロワーマウント73は、ホイール69の底面に回転軸70の周りに回転自在に配置されており、その回転軸70はサブホイール72の外周面に沿って移動するとともに、その回転軸70と可動子54A(ブラインド21)とがベルト62Aを介して連結されている。
このようなカム機構では、図16(B)及び図16(C)に示すように、ホイール69が回転すると、フォロワー74A,74Bの運動によってフォロワーマウント73はサブホイール72(半径がホイール69の1/2)の周囲を移動するが、2つの回転軸70及び71の位置はほぼZ軸に平行な直線上に維持される。従って、ホイール69とフォロワーマウント73との回転比、つまり減速比は1:2になる。言い換えると、回転軸70及び71の半径が同じとすると、ブラインド21(第1移動体)のZ方向への移動速度に対して固定子60AのZ方向への移動速度は逆方向で、かつ1/2となるため、連結機構(又は相対駆動装置)の減速比は2:1になる。そのため、ブラインド21及び可動子54Aを含む第1移動体の質量に対して、固定子60Aを含む第2移動体の質量を2倍にすることによって、静的な釣り合いと、駆動の反力を相殺する駆動とを両立することができる。
また、本例でも、ベルト62Aはブラインド21を含む第1移動体の重心位置を通りZ軸に平行な直線上に配置され、ベルト63Aは固定子60Aを含む第2移動体の重心位置を通りZ軸に平行な直線上に配置されている。さらに、2つのベルト62A及び63Aの間隔Δ2を図4の場合のΔ1に比べて小さくすることができ、内部のモーメントを小さくすることができるため、より振動を低減できる。
また、図16(A)においては、間隔Δ2は回転軸70及び71の直径に等しいが、例えばフォロワーマウント73の回転軸70をさらに右にずらすことによって、2つのベルト62A及び63Aを実質的に同軸にして、間隔Δ2をほぼ0にすることも可能になる。このような配置によって、ほぼ完全な重心支持と重心駆動とが可能になり、内部のモーメントに起因する振動をほぼなくすことができる。
なお、本例において、ホイール69は完全な円形である必要はなく、イナーシャをできるだけ小さくするためには、必要なカム部分(溝69a〜69d及びサブホイール72に相当する部分)だけがあればよい。また、ホイール69の溝69a〜69dの幅とフォロワー74A,74Bの直径との或る程度の誤差(隙間)は、可動子54Aと固定子60Aとの横方向の位置ずれを生じる恐れがある。しかしながら、本例の可動子54A及び固定子60Aは不図示のZ軸ガイドに沿って移動しているため、横方向の位置ずれは生じない。
なお、上記の実施形態では、可動ブラインド機構10又は10A等は縦置き方式で設置されているが、可動ブラインド機構10又は10A等を横置き方式で、即ちブラインド21及び22(又はブラインド68)の移動方向が水平方向となるように設置することも可能である。この場合には、例えば図4において、第1スライダ53A及び固定子60Aの−Z方向にバランスホイール機構51Aと対称に別のバランスホイール機構を配置して、このバランスホイール機構と第1スライダ53A及び固定子60Aとをそれぞれベルトで連結してもよい。又は、その別のバランスホイール機構を用いる代わりに、第1スライダ53A及び第2スライダ58Aを−Z方向に付勢する機構(磁石の吸引力や反発力を用いる機構等)を設けてもよい。
また、可動ブラインド機構10又は10A等と同様の駆動装置は、可動ブラインド機構のみならず、例えば図1の投影露光装置のレチクルステージRST(第1物体)の駆動機構などにも使用することが可能である。
なお、上述の実施形態の投影露光装置は、複数のレンズから構成される照明光学系、投影光学系を露光装置本体に組み込み光学調整をして、多数の機械部品からなるレチクルステージやウエハステージを露光装置本体に取り付けて配線や配管を接続し、総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより製造することができる。なお、その投影露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
また、上記の実施形態の投影露光装置を用いて半導体デバイスを製造する場合、この半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、このステップに基づいてレチクルを製造するステップ、シリコン材料からウエハを形成するステップ、上記の実施形態の投影露光装置によりアライメントを行ってレチクルのパターンをウエハに露光するステップ、エッチング等の回路パターンを形成するステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、及び検査ステップ等を経て製造される。
なお、本発明は、走査型露光装置のみならず、ステッパーのような一括露光型(静止露光型)の投影露光装置の駆動装置としても適用できる。また、本発明は、例えば国際公開(WO)第99/49504号などに開示される液浸型露光装置にも適用することができる。また、本発明は、波長数nm〜100nm程度の極端紫外光(EUV光)を露光ビームとして用いる投影露光装置の可変視野絞り等にも適用できる。
また、本発明は、半導体デバイス製造用の露光装置への適用に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに形成される液晶表示素子、若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイスを製造するための露光装置にも広く適用できる。更に、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成されたマスク(フォトマスク、レチクル等)をフォトリソグフィ工程を用いて製造する際の、露光工程(露光装置)にも適用することができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得ることは勿論である。
本発明の露光装置によれば、本発明の駆動装置で可変視野絞りを駆動することによって、その可変視野絞りを縦置きに設置した場合でも、その駆動装置での発熱量及び振動量が減少するため、高い露光精度が得られる。
本発明の実施形態の投影露光装置の概略構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態の投影露光装置のコラム構造を示す一部を切り欠いた図である。 図1中の可動ブラインド機構10を示す斜視図である。 図3の可動ブラインド機構10を+Y方向に見た正面図である。 図3の可動ブラインド機構10のうちのブラインド21の駆動機構を示す一部を切り欠いた側面図である。 図3の第1バランスホイール機構51A及びこれによって連結される部材を単純化して示す図である。 走査露光時における図1のレチクルステージRST上のレチクルRと照明領域26Rとの位置関係の変化を示す図である。 走査露光時における図4の走査方向用のブラインド21及び22の位置の変化を示す図である。 走査露光時における図4の走査方向用のブラインド21及び22の図8に続く位置の変化を示す図である。 図4の可動ブラインド機構10のブラインド21を含む第1移動体の応答特性のシミュレーション結果の一例を示す図である。 走査露光時における図4のベルト62Aの張力の変化の一例を示す図である。 走査露光時における図4のブラインド21の位置決め誤差の一例を示す図である。 フィードフォワード制御を行った場合の、走査露光時における図4のブラインド21の位置決め誤差の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態の投影露光装置のコラム構造を示す一部を切り欠いた図である。 本発明の第3の実施形態の可動ブラインド機構10Aを示す図である。 (A)は本発明の第4の実施形態の可動ブラインド機構の要部を示す図、(B)は図16(A)の状態からホイール69が回転した状態を示す図、(C)は図16(B)の状態からさらにホイール69が回転した状態を示す図である。
符号の説明
R…レチクル、W…ウエハ、PL…投影光学系、RST…レチクルステージ、9…固定ブラインド、10,10A…可動ブラインド機構、13…照明光学系、20…ステージ駆動系、21,22…走査方向用のブラインド、27…レチクルベース、51A,51B…バランスホイール機構、53A,53B…第1スライダ、54A,54B…可動子、55A,55B…Z軸ガイド、58A,58B…第2スライダ、60A,60B…固定子、61A,61B…リニアモータ、62A,62B,63A,63B…ベルト、66A,66B…検出器、68…ブラインド、69…ホイール、70,71…回転軸、72…サブホイール、73…フォロワーマウント、74A,74B…フォロワー

Claims (13)

  1. 第1物体を実質的に鉛直線に沿って駆動する駆動装置において、
    前記第1物体のM倍(Mは1よりも大きい実数)の質量を持つ第2物体と、
    前記第1物体と前記第2物体とを実質的にM:1の速度比で前記鉛直線に沿って相対的に逆方向に駆動する相対駆動装置とを備えたことを特徴とする駆動装置。
  2. 前記第1物体と前記第2物体とが静的に釣り合うように前記第1物体と前記第2物体とを連結する連結機構を備えたことを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記相対駆動装置は、
    前記第1物体と前記第2物体とを実質的にM:1の速度比で前記鉛直線に沿って相対的に逆方向に移動できるように連結する連結機構と、
    前記第1物体と前記第2物体とを前記連結機構に拘束された状態で前記鉛直線に沿って相対的に逆方向に駆動する駆動部とを有することを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  4. 第1物体を駆動する駆動装置において、
    前記第1物体のM倍(Mは1よりも大きい実数)の質量を持つ第2物体と、
    前記第1物体と前記第2物体とを実質的にM:1の速度比で相対的に逆方向に移動できるように連結する連結機構と、
    前記第1物体と前記第2物体とを前記連結機構に拘束された状態で相対的に逆方向に駆動する駆動部とを有することを特徴とする駆動装置。
  5. 前記連結機構は、半径比がM:1で同軸に回転する2つの滑車と、前記2つの滑車の外周に巻回されて前記第1物体及び前記第2物体に連結される連結部材とを有することを特徴とする請求項3又は4に記載の駆動装置。
  6. 前記連結機構は、
    外周部に半径方向に複数の溝が形成されて回転軸が前記第2物体に連結されたホイール部と、
    前記複数の溝に沿って移動自在に配置された複数のフォロワー部と、
    該複数のフォロワー部に拘束されて前記ホイール部の回転軸の周りを回転するとともに回転軸が前記第1物体に連結されたマウント部とを有することを特徴とする請求項3又は4に記載の駆動装置。
  7. 前記駆動部は、前記第1物体に連結された可動子と、前記第2物体に連結された固定子とを有するリニアモータであることを特徴とする請求項3から6のいずれか一項に記載の駆動装置。
  8. 前記可動子はコイルを含み、前記固定子は複数の磁石を含むことを特徴とする請求項7に記載の駆動装置。
  9. 前記第1物体及び前記第2物体のうちの少なくとも一方の位置情報を計測する位置検出装置と、
    前記位置検出装置の検出結果をフィードバックするとともに、前記第1物体又は前記第2物体の目標位置の情報をフィードフォワードして前記駆動部を駆動する制御部とをさらに備えたことを特徴とする請求項3から8のいずれか一項に記載の駆動装置。
  10. 照明系からの露光ビームでパターンの一部を照明し、前記露光ビームで前記パターン及び投影系を介して基板を露光した状態で、前記パターンと前記基板とを相対的に移動して、前記パターンを前記基板上に転写する露光装置において、
    前記照明系は、前記露光ビームによる照明領域を規定する固定視野絞りと、前記固定視野絞りによって規定される照明領域をさらに制限する可動視野絞りと、請求項1から9のいずれか一項に記載の駆動装置とを備え、
    前記駆動装置によって前記可動視野絞りを駆動することを特徴とする露光装置。
  11. 前記パターンの形成されたマスクを移動するマスクステージと、
    前記マスクステージのガイド面を有するマスクベースとを備え、
    前記駆動装置を前記マスクベース上に設置したことを特徴とする請求項10に記載の露光装置。
  12. 前記パターンの形成されたマスクを移動するマスクステージと、
    前記マスクステージのガイド面を有するマスクベースと、
    前記マスクベースとは防振装置を介して分離されたコラム機構とを備え、
    前記駆動装置を前記コラム機構で支持することを特徴とする請求項10に記載の露光装置。
  13. 前記駆動装置を2つ備え、
    前記可動視野絞りは、前記パターンと前記基板との相対移動の方向に対応する方向に沿って互いに独立に移動自在の2枚のブラインド部材を備え、
    前記2枚のブラインド部材をそれぞれ別の前記駆動装置によって駆動することを特徴とする請求項10から12のいずれか一項に記載の露光装置。
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