JP2001295169A - 不織布状ワイパー - Google Patents
不織布状ワイパーInfo
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Abstract
業用分野、家庭用資材、対人用など様々な用途・分野に
適応できる不織布状ワイパーを提供すること。 【解決手段】 水流交絡によって形成され、ポリトリメ
チレンテレフタレート短繊維を30重量%以上含む不織
布から構成されるワイパーであって、該不織布は下記
(a)及び/又は(b)の形態固定手段によって形態固
定されており、且つ目付が15〜200g/m2、経/
緯方向の平均破断強度が8N/50mm以上、剛軟度が
10cm未満である。 (a)不織布表面の25〜75%が部分融着されてい
る。 (b)不織布が網状シートと積層一体化されている。
Description
械業などの産業分野、電化製品、ガラス、床などの家庭
用資材、更にはウェットティッシュ、使い捨ておしぼ
り、汗取りなどの対人用に適応することが可能な不織布
状ワイパーに関するものである。
不織布が使用されるようになってきた。例えば、レーヨ
ンなどの親水性繊維と熱接着複合繊維とを混綿した繊維
ウェブに高圧水流を施した不織布や、親水性繊維、ポリ
エステル繊維及び熱接着性繊維からなるウェブを交絡さ
せた不織布(特開平10−237750号公報)、吸水
性繊維と吸水ポリマーからなる不織布(特開平8−12
0550号公報)、親水性繊維ウェブと疎水性繊維ウェ
ブからなる積層不織布(特許第2986689号公
報)、或いは分割繊維とパルプとからなる湿式不織布
(特開平10−53994号公報)などが知られてい
る。
タレート短繊維を柱状流により絡めた不織布も提案され
ている。
それぞれ種々の問題を有していた。例えば、熱接着繊維
を含む不織布はどうしても風合いが硬くなり、対人用の
ワイパーとして使用できないという問題があった。ま
た、吸水ポリマーを含む不織布は、拭き取り面が湿潤状
態にある時、直ちにその水分を吸収する反面、吸収した
水分が逆戻りするという欠点を有している。また、多層
構造の不織布や分割繊維を使用した不織布の場合、製造
コストがかさみ、汎用的に使用できるワイパーには適さ
なかった。さらに、ポリトリメチレンテレフタレート短
繊維を用いた不織布は風合いは柔らかいものの、繊維同
士の絡みや出来上がった不織布の表面摩擦が小さく、ワ
イパーとして使用した場合、拭き残しを生じるという致
命的な欠陥があった。
従来技術が有する問題点を解消し、風合が柔らかくて、
拭き取り性に優れた、産業用分野、家庭用資材、対人用
など様々な用途・分野に適応できる不織布状ワイパーを
提供することにある。
達成するために鋭意検討を重ね、ポリトリメチレンテレ
フタレート短繊維を含む不織布を、特定の形態固定手段
によって形態固定するとき、所望の不織布状ワイパーが
得られることを究明した。
て形成され、ポリトリメチレンテレフタレート短繊維を
30重量%以上含む不織布から構成されるワイパーであ
って、該不織布は下記(a)及び/又は(b)の形態固
定手段によって形態固定されており、且つ目付が15〜
200g/m2、経/緯方向の平均破断強度が8N/5
0mm以上、剛軟度が10cm未満である事を特徴とす
る不織布状ワイパーが提供される。 (a)不織布表面の25〜75%が部分融着されてい
る。 (b)不織布が網状シートと積層一体化されている。
ンテレフタレート短繊維とはトリメチレンテレフタレー
ト単位を主たる繰り返し単位とするポリエステル繊維か
らなる短繊維をいい、トリメチレンテレフタレート単位
が約50%以上、好ましくは70モル%以上、さらに好
ましくは80モル%以上、特に好ましくは90モル%以
上のものをいう。従って第3成分としての他の酸成分及
び/又はグリコール成分の合計量が約50モル%以下、
好ましくは30モル%以下、さらに好ましくは20モル
%以下、特に好ましくは10モル%以下の範囲で含有さ
れたポリトリメチレンテレフタレートを含有する。
フタール酸又はその機能的誘導体とトリメチレングリコ
ール又はその機能的誘導体とを、触媒の存在下で適当な
反応条件下に縮合せしめることにより製造される。この
製造過程において、適当な一種又は二種以上の第3成分
を添加して共重合ポリエステルとしても良いし、又ポリ
エチレンテレフタレート等のポリトリメチレンテレフタ
レート以外のポリエステル、ナイロンなどとポリトリメ
チレンテレフタレートを別個に製造した後、ブレンドし
たり、複合紡糸(鞘芯、サイドバイサイド等)しても良
い。
ボン酸(シュウ酸、アジピン酸)、脂環族ジカルボン酸
(シクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボン
酸(イソフタル酸、ソジウムスルホイソフタル酸)、脂
肪族グリコール(エチレングリコール、1,2ープロピ
レングリコール、テトラメチレングリコール等)脂環族
グリコール(シクロヘキサングリコール等)、芳香族ジ
オキシ化合物(ハイドロキノンビスフェノールA等)、
芳香族を含む脂肪族グリコ−ル(1,4ービス(βーヒ
ドロキシエトキシ)ベンゼン等)、脂肪族オキシカルボ
ン酸(Pーオキシ安息香酸等)等が挙げられる。また、
1個又は3個以上のエステル形成性官能基を有する化合
物(安息香酸等又はグリセリン等)も重合体が実質的に
線状である範囲で使用できる。
には、二酸化チタン等の艶消し剤、リン酸等の安定剤、
ヒドロキシベンゾフェノン誘導体等の紫外線吸収剤、タ
ルク等の結晶化核剤、アエロジル等の易滑剤、ヒンダー
ドフェノール誘導体の抗酸化剤、難燃剤、制電剤、顔
料、蛍光増白剤、赤外線吸収剤、消泡剤、等を含有させ
ても良い。
熱収縮率の異なるポリマーをサイド・バイ・サイド型に
張り合わせた複合繊維を用いてスパイラル状捲縮の付
与、異方冷却によりスパイラル状捲縮を付与、押し
込み捲縮法によるジグザグ状捲縮を付与するなど種々の
方法を用いれば良いが、嵩高性、製造コスト等の面から
異方冷却によりスパイラル状捲縮を付与するのが最も好
ましい。
テレフタレート短繊維以外の繊維としては、各種合成繊
維(ポリエステル、ナイロン、オレフィン系、アラミド
系など)や半合成繊維(レーヨン、アセテートなど)ま
たはこれらの共重合体からなる短繊維、または上記ポリ
マー成分のうち2種類以上からなる複合短繊維などを挙
げることができる。
リメチレンテレフタレート短繊維を30重量%以上含む
不織布から構成されていることが必要であり、50%以
上である事がより好ましい。この含有比率が30重量%
未満では、不織布の風合いが硬くなり、ワイパーとして
使用するには好ましくない。
流交絡法により形成されたものである必要がある。例え
ば、ニードルパンチ法を用いても不織布の製造は可能で
あるが、ニードルにより繊維自身がダメージを受けた
り、目付の小さい不織布の製造が極めて困難になるなど
の欠点がある。
(a)及び/又は(b)の形態固定手段によって形態固
定されていることが肝要である。 (a)不織布表面の25〜75%が部分融着されてい
る。 (b)不織布が網状シートと積層一体化されている。
しては、金属ローラーに彫刻の入ったエンボスローラー
等によって加熱加圧処理し、不織布表面を構成する短繊
維を非連続的に融着させる方法がある。この際、融着さ
れている部分の総面積は不織布全表面積の25〜75%
であることが必要であり、40〜60である事がより好
ましい。この比率が、25%未満の場合は拭取る時の摩
擦によって、不織布の毛羽立ちなどが生じるので耐久性
が乏しくなり、一方、該比率が75%を超える場合は、
不織布が剛直となると共にペーパーライクな風合いとな
り、拭き取り性が劣るので好ましくない。
は、光学顕微鏡を用いて、不織布状ワイパー表面の観察
を行い、短繊維が変形・融着している部分(凹部に該当)
の面積を算出し、不織布状ワイパーの単位面積に対する
比率を算出した。
せる場合、使用する網状シートの材質は、ポリオレフィ
ン系、ポリエステル系、ポリアミド系、アクリル系、ビ
ニル系、塩ビ系など、あるいはそれらの変成物、アロ
イ、これらの混合物などより適宜選定する事が出来る。
この網状シートのメッシュサイズ、線径、線間距離など
は用途や不織布との絡合のし易さを考慮して適宜決定す
れば良いが、具体的には、線径は20〜500μmが好
ましく、100〜200μmである事が更に好ましい。
また、線間距離は2〜30mmが好ましく、4〜20m
mが更に好ましい。
法としては、前述の水流交絡法やミシン掛け等、従来公
知の方法が任意に採用できる。
0g/m2である事が必要であり、20〜100g/m2
である事がより好ましい。この目付が15g/m2未満
ではワイパーの拭き取り部としては薄すぎ、また強力も
低くすぐに破けたりし、逆に200g/m2を超える
と、高圧水流によって短繊維を絡める際に絡みが起こり
にくく、不織布の製造が困難になったり、たとえ不織布
が得られたとしてもゴワゴワでワイパーとして使用しに
くいものとなる。
方向の平均破断強度は8N/50mm以上である事が必
要であり、10N/50mm以上である事がより好まし
い。破断強度が8N/50mm未満では、ワイパーとし
て拭き取っているうちに切れたり、破けたりする。
cm未満であることが必要であり、7cm未満である事
がより好ましい。剛軟度が10cm以上の場合は、拭き
取り面に対しての追随性(フィット間)が不足し、拭き
残しの原因となる。
明するが、本発明はこれにより何等限定を受ける物では
ない。なお、実施例中に記載した物性は以下の方法によ
り測定した。 (1)引張り強度 不織布状ワイパーについて、JIS L 1096に基
づき、引張り強度の測定を行った。 (2)剛軟度 不織布状ワイパーについて、JIS L 1096に基
づき、引張り強度の測定を行った。 (3)拭き取り性 JIS試験用ダスト7種を一定量置き、ワイパーで拭き
取った時の拭き取り性を◎(ダストが全く残らない)、
○(ダストが僅かに残る)、△(ダストが残る)、×
(ダストがかなり残る)の4段階で官能判定した。
与した単繊維繊度2dtex、繊維長51mmのポチト
リメチレンテレフタレート短繊維と、同じく異方冷却に
より立体捲縮を付与した単繊維繊度2dtex、繊維長
51mmのポリエチレンテレフタレート短繊維とを重量
で50:50となるように混綿し、ローラーカードによ
り均一なウェッブを得た。
シュ:ステンレス製90メッシュ、水圧:一次圧490
×104Pa(50kgf/cm2)、二次圧980×1
04Pa(100kgf/cm2))で交絡した後、12
0℃で乾燥させ不織布を得た。この不織布を160℃の
エンボスカレンダーにより加熱加圧処理し、不織布全面
積の50%を部分融着させて不織布状ワイパーを得た。
得られた不織布状ワイパーの物性を表1に示す。
て得たウェッブを水流交絡前に網状シートの上に置き、
網状シートごと水流交絡法(支持メッシュ:ステンレス
製90メッシュ、水圧:一次圧490×104Pa(5
0kgf/cm2)、二次圧980×104Pa(100
kgf/cm2))で交絡、積層一体化した後、120
℃で乾燥させて不織布状ワイパーを得た。得られた不織
布状ワイパーの物性を表1に示す。
布を得た後、該不織布を実施例2で使用した網状シート
と積層し、ミシン掛けにより一体化して不織布ワイパー
を得た。得られた不織布状ワイパーの物性を表1に示
す。
布状ワイパーを得た後、実施例1で使用したエンボスロ
ーラーによりさらに加熱加圧処理して、不織布全面積の
36%が部分融着されて不織布状ワイパーを得た。得ら
れた不織布状ワイパーの物性を表1に示す。
原綿をポリトリメチレンテレフタレート短繊維100%
とする以外は実施例1と同様に実施し、不織布全面積の
50%を部分融着させて不織布状ワイパーを得た。得ら
れた不織布ワイパーの物性を表1に示す。
原綿をポリエチレンテレフタレート短繊維100%とす
る以外は実施例1と同様に実施し、不織布全面積の50
%を部分融着させて不織布状ワイパーを得た。得られた
不織布ワイパーの物性を表1に示す。
ッブを得た後、得られたウェッブをニードルパンチング
法で交絡し、不織布を得た。この不織布を160℃のエ
ンボスカレンダーにより加熱加圧処理し、不織布全面積
の36%を部分融着させて不織布状ワイパーを得た。得
られた不織布状ワイパーの物性を表1に示す。
布を得た後、部分融着、網状シートとの積層一体化のい
ずれも行わず不織布状ワイパーを得た。得られた不織布
状ワイパーの物性を表1に示す。
布を得た後、該不織布を表面がフラットであるカレンダ
ーローラーにより160℃で加熱加圧処理し、不織布全
体が融着された不織布状ワイパーを得た。得られた不織
布状ワイパーの物性を表1に示す。
Claims (2)
- 【請求項1】 水流交絡によって形成され、ポリトリメ
チレンテレフタレート短繊維を30重量%以上含む不織
布から構成されるワイパーであって、該不織布は下記
(a)及び/又は(b)の形態固定手段によって形態固
定されており、且つ目付が15〜200g/m2、経/
緯方向の平均破断強度が8N/50mm以上、剛軟度が
10cm未満である事を特徴とする不織布状ワイパー。 (a)不織布表面の25〜75%が部分融着されてい
る。 (b)不織布が網状シートと積層一体化されている。 - 【請求項2】 不織布を構成する短繊維の平均繊度が
6.7dtex以下である請求項1記載の不織布状ワイ
パー。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000110505A JP4336439B2 (ja) | 2000-04-12 | 2000-04-12 | 不織布状ワイパー |
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JP2001295169A true JP2001295169A (ja) | 2001-10-26 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005218525A (ja) * | 2004-02-03 | 2005-08-18 | Kao Corp | 清拭用シート |
JP2006241653A (ja) * | 2005-03-07 | 2006-09-14 | Solotex Corp | 吸水性不織布構造体 |
CN112323253A (zh) * | 2020-10-26 | 2021-02-05 | 浙江王金非织造布有限公司 | 一种双重加固非织造擦拭材料及其制备方法 |
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- 2000-04-12 JP JP2000110505A patent/JP4336439B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN112323253B (zh) * | 2020-10-26 | 2021-11-23 | 浙江王金非织造布有限公司 | 一种双重加固非织造擦拭材料及其制备方法 |
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