JP2001288408A - 蒸着コーティング液 - Google Patents

蒸着コーティング液

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JP2001288408A
JP2001288408A JP2000106466A JP2000106466A JP2001288408A JP 2001288408 A JP2001288408 A JP 2001288408A JP 2000106466 A JP2000106466 A JP 2000106466A JP 2000106466 A JP2000106466 A JP 2000106466A JP 2001288408 A JP2001288408 A JP 2001288408A
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Hiroshi Kikuchi
浩 菊地
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸化ケイ素、酸化アルミなどの蒸着膜に対す
る密着性・保護性、ラミネートインキやラミネート接着
剤との接着性、包装材料の使用時における蒸着包装材料
の使用時における蒸着フィルムの引裂性などの性能に優
れた蒸着コーティング液。 【解決手段】 ウレタンポリマー100重量部に対し
て、エポキシ系シランカップリング剤とアミン系シラン
カップリング剤との混合物2〜15重量部を配合してな
ることを特徴とする蒸着コーティング液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、包装材料として使
用されている蒸着フィルムの蒸着面に対する保護、印刷
インキや接着剤の接着性付与、酸素透過率および水蒸気
透過率などのバリヤ性の低下防止などに使用される蒸着
フィルムプライマー用コーティング液(以下単に「蒸着
コーティング液」という)に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に蒸着フィルムは、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエ
ステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレ
ンフィルムなどのポリオレフィンフィルム、ポリアミド
フィルム、ポリ(エチレン−ビニルアルコール)フィル
ム、ポリアクリルニトリルフィルム、ポリ塩化ビニルフ
ィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリカーボネー
トフィルム、ポリイミドフィルムなどのプラスチックフ
ィルム基材に、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化錫、
酸化マグネシウムなどの無機酸化物あるいはこれらの混
合物などの金属酸化物を高周波誘導加熱、アーク放電、
電子ビーム加熱などの加熱蒸発による物理蒸発法、シロ
キサンなどを気相で酸素と反応させ、膜を形成する化学
蒸着法などの蒸着法によって金属酸化物の薄膜を形成
し、好ましくは真空蒸着法(電子線加熱方法)により厚
さ500Å程度の金属酸化物の薄膜を形成する。
【0003】上記の蒸着金属酸化被膜上に蒸着膜保護の
目的で、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体などのポリ塩化ビニル系、ポ
リエステル系、ポリメタアクリル系、ポリアミド系、ポ
リビニルブチラール系、ニトロセルロース系などのセル
ロース誘導体などの熱可塑性樹脂やエポキシ系、メラミ
ン系、尿素系などの熱硬化性樹脂などの樹脂成分からな
る蒸着コーティング液を、必要に応じて、添加剤、硬化
剤などを添加して、グラビアロールコート、リバースロ
ールコート方法などによって0.5〜1.0μmの厚み
にコーティングしている。
【0004】しかしながら、従来の蒸着コーティング液
は、蒸着包装材料に要求される内容物保護のための酸素
透過率や水蒸気透過率などのバリヤ性の低下防止などの
バリヤ性、レトルト食品や冷凍食品包装材料などに要求
される耐熱、耐寒性を要するラミネートインキやラミネ
ート接着剤との接着性、包装材料の使用時のフィルムの
引裂性、あるい蒸着面に対する蒸着用プライマーの接着
不良や塗膜の硬さに起因する蒸着面のクラックの発現な
ど、蒸着包装材料に要求される性能を充分に満足してい
ない。そのために、複合の包装材料を構成する場合、例
えば、接着強度を上げるために蒸着コーティング液は、
蒸着金属酸化膜に合わせて、また、ラミネートインキや
接着剤に合わせ、その蒸着コーティング液の樹脂組成を
選定しなければならない。また、逆に蒸着コーティング
液に合わせてラミネートインキやラミネート接着剤ある
いはアンカーコート剤などの組成物を選定しなければな
らない。このように、蒸着コーティング液、印刷インキ
や接着剤の設計および使用条件が複雑になり、さらに蒸
着コーティングの塗膜の柔軟性、伸びが劣るため、蒸着
フィルムを屈曲したり、伸ばしたり、擦れが生じた場
合、蒸着面にクラックが発現して、酸素透過率、水蒸気
透過率などのバリヤ性が低下し、安定した接着強度を有
するラミネート製品が得にくいという問題がある。その
代替えの蒸着コーティング液の提供が望まれている。そ
のために、これまでに上記の蒸着コーティング液に使用
されている樹脂成分以外の樹脂成分として、ウレタン系
樹脂を使用したものが提案されているが、プライマー上
に印刷する印刷インキのトラップ性が悪い、ドライラミ
ネートした場合、エージング時間が充分でないとフィル
ムの引裂性が悪い、蒸着面への密着性が悪いなど、充分
な性能を有する蒸着コーティング液は提供されていない
のが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、蒸着コーテ
ィング液において、従来の熱可塑系樹脂や熱硬化性樹脂
あるいはウレタン系樹脂を使用した蒸着コーティング液
よりも、酸化ケイ素、酸化アルミなどの蒸着膜に対する
密着性・保護性、ラミネートインキやラミネート接着剤
との接着性、包装材料の使用時における蒸着包装材料の
使用時における蒸着フィルムの引裂性などの性能に優れ
た蒸着コーティング液を提供する。
【0006】本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意
検討した結果、ウレタンポリマーとエポキシ系シランカ
ップリング剤(以下A成分という)とアミン系シランカ
ップリング剤(以下B成分という)との混合物、必要に
応じてさらに疎水化シリカを添加した混合物が、蒸着面
に対する密着性・保護性、ラミネートインキや接着剤と
の接着性、包装材料の使用時における蒸着フィルムの引
裂性などが優れた蒸着コーティング液であることを見い
出した。すなわち、本発明は、ウレタンポリマー100
重量部に対して、A成分とB成分との混合物2〜15重
量部を配合してなることを特徴とする蒸着コーティング
液を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明をさらに詳しく説明する。本発明を主として特徴
づけるA成分とB成分は、蒸着コーティング液との相溶
性および酸化ケイ素、酸化アルミなどの蒸着膜との親和
性がよいものが好ましく、A成分としては、例えば、β
−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキ
シラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
などのエポキシ基含有シランカップリング剤、およびそ
れらの混合物が挙げられる。
【0008】B成分としては、例えば、γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−
アミノプロピルメチルジェトキシラン、N−β(アミノ
エチル)γ−アミノプロピルトリメトキシラン、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシラン
などのアミノ基含有シランカップリング剤など、および
それらの混合物が挙げられる。特に好ましいA成分およ
びB成分としては、γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン、およびγ−アミノプロピルトリメトキシシ
ランが挙げられる。これらのシランカップリング剤は、
信越シリコン(株)から[KBM403]、[KBM−
903]などの商品名で入手して使用できる。
【0009】上記のA成分およびB成分は、各々単独で
使用した場合、蒸着面の密着性、蒸着フィルムの引裂性
の両方に対して優れた効果がない。A成分を単独で使用
した場合、プラスチックフィルムをラミネートした後エ
ージングしないとフィルムの引裂性が悪い問題があり、
また、B成分を単独で使用した場合、蒸着面への密着性
が悪く、これらを混合することによって、密着性、引裂
性の両方に対して優れた効果を発揮する。特に、蒸着コ
ーティングを蒸着フィルムへコーティングした後のエー
ジング時間が少なくても、引裂性は良好である。
【0010】一般に、シランカップリング剤としては、
上記のA成分およびB成分以外に、例えば、ビニルトリ
クロルシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)
シラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニル系シラ
ン化合物、例えば、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシランなどのアクリル系シラン化合物などのシラ
ンカップリング剤や、他のカップリング剤として、チタ
ネート系化合物、アルミニウム系化合物、ジルコニウム
系化合物などのカップリング剤がある。しかしながら、
これらのカップリング剤は、蒸着用プライマー液との相
溶性や、安定性、蒸着面の酸化ケイ素、酸化アルミなど
の蒸着膜との密着性、蒸着フィルムの引裂性などの蒸着
用プライマーとしての性能が取りずらいために好ましく
ない。
【0011】本発明で好ましく使用する疎水化シリカ
は、ブロッキング防止と、上記の本発明に使用するカッ
プリング剤と反応しないものであれば、いずれも使用す
ることができる。これらの疎水化シリカは、富士シリシ
ア化学(株)から[サイロホービック200]などの商
品名で入手して使用することができる。親水性シリカ
は、カップリング剤との反応によつて、カップリング剤
の効果を低下すると考えられ好ましくない。
【0012】本発明を構成するウレタンポリマーは、ジ
イソシアネートとポリマーポリオールとの反応によって
得られ、必要に応じてウレタンプレポリマーに鎖伸長剤
および反応停止剤を反応させて得られるウレタンポリマ
ーである。このウレタンポリマーは、末端にイソシアネ
ート基を有していてもよい。イソシアネート基を有する
場合には、イソシアネート基は、ウレタンポリマー10
0重量部中において0.1〜2.0重量%、好ましくは
0.3〜1.0重量%の割合で含有されている。
【0013】ジイソシアネートとしては、従来のウレタ
ンポリマーの製造に使用されるものであればよく、例え
ば、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キ
シリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシ
アネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−
ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ナフ
チレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネ
ート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジ
フェニルエーテルジイソシアネートなどの芳香族ジイソ
シアネート化合物;イソフォロンジイソシアネート、
1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−
ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水添化キシ
リレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネー
トメチル)シクロヘキサン、水添化ジフェニルメタンジ
イソシアネート、ノルボルナンジイソシアネートなどの
脂環族ジイソシアネート化合物;1,6−ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、2,
2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、
2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
ト、リジンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシ
アネート、イソプロピレンジイソシアネートなどの脂肪
族ジイソシアネートなどのジイソシアネート類、および
それらの混合物が挙げられる。
【0014】好ましいジイソシアネートとしては、イソ
フォロンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジ
イソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジ
イソシアネート、水添化キシリレンジイソシアネート、
1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサ
ン、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、ノルボ
ルナンジイソシアネートなどの脂環族ジイソシアネート
化合物、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0015】また、上記イソシアネート化合物と反応さ
せるポリマーポリオール化合物としては、公知のポリエ
ステルポリオール、ポリエーテルポリオールなどのポリ
マーポリオールおよびそれらの混合物が挙げられる。ポ
リエステルポリオールとしては、例えば、アジピン酸、
スベリン酸、セバシン酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、コハク酸、アゼライン酸、およびそれらのジメチル
エステルなどのジエステルとエチレングリコール、ジエ
チレングリコール、1,3−プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペン
タンジオールなどのジオール類から選ばれた1種以上と
の脱水または脱縮合反応で得られるものである。好まし
くはポリ(3−メチル−1,5−ペンタンジオール)ア
ジペートが挙げられる。
【0016】また、ラクトン環の開環重合で得られるラ
クトン系のポリエステルポリオールでもよく、例えば、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペン
チルグリコールなどのジオールを開始剤とするカプロラ
クトンまたはδ−バレロラクトンから得られるものや、
他のポリエステルジオールとの交換反応で得られるラク
トンエステルを主成分とするジオールでもよい。また、
上記のポリエステルポリオールと併用してもよい。
【0017】ポリエーテルポリオールとしては、例え
ば、ポリエチレングリコール、ポリオキシプロピレング
リコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど
のポリエーテルポリオールおよびそれらの混合物が挙げ
られる。その他のポリマーポリオールとしては、例え
ば、アクリルポリオール、フェノールレジンポリオー
ル、エポキシポリオール、ブタジエンポリオール、カー
ボネートポリオールなど、およびそれらの混合物が挙げ
られる。
【0018】また、ウレタンプレポリマーの鎖伸長剤と
しては、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、
イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4
−ジアミン、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、
2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミンなどのジアミ
ン類、低分子グリコール類など、およびそれらの混合物
が挙げられる。必要に応じて使用する反応停止剤として
は、例えば、ジ−n−ブチルアミンなどのジアルキルア
ミン類、エタノール、イソプロピルアルコールなどのア
ルコール類など、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0019】本発明で使用するウレタンポリマーは、前
記のジイソシアネートとポリマーポリオールとを公知の
方法で重合して得られる。得られるウレタンポリマーの
数平均分子量は12,000〜18,000であり、好
ましくは14,000〜15,500である。数平均分
子量が18,000を超えると蒸着コーティング液が増
粘して蒸着フィルムへのコーティング適性が悪くなる問
題があり、数平均分子量が12,000未満であると蒸
着コーティング液が接着強度、蒸着面の保護性が低下す
る問題がある。好ましいウレタンポリマーは、ジイソシ
アネートとして、例えば、イソフォロンジイソシアネー
トと、ポリオール成分として、例えば、ポリ(3−メチ
ル−1,5−ペンタンジオール)アジペートおよび/ま
たはポリカプロラクトンから重合した数平均分子量1
5,500のウレタンポリマーが挙げられる。これらの
ウレタンポリマーは、30%〜50%(固形分)の有機
溶剤溶液として提供される。これらのウレタンポリマー
は、荒川化学工業(株)から[ポリウレタン2800]
などの商品名で入手して本発明で使用できる。
【0020】本発明で使用する前記のA成分とB成分の
混合物は、上記のウレタンポリマー100重量部に対し
て2〜15重量部、好ましくは4〜10重量部の割合で
使用する。使用量が15重量部を超えるとコーティング
物のブロッキングの危険性があり、添加しても効果がな
く、2重量部未満であると酸化ケイ素、酸化アルミなど
の蒸着面に対する接着性が低下する問題がある。また、
A成分とB成分の混合割合(重量比)は、A成分1に対
してB成分1〜3である。好ましくはA成分とB成分を
等量で混合して使用する。A成分の割合が多くなると、
蒸着フィルムの引裂性が悪くなり、B成分が多くなると
蒸着面への密着性が悪くなる問題がある。好ましくはA
成分としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ンを使用し、B成分としてγ−アミノプロピルトリメト
キシシランを使用する。
【0021】また、本発明の蒸着コーティング液は、疎
水化シリカを含むこともできる。疎水化シリカを使用す
る場合は、上記のウレタンポリマー100重量部に対し
て2〜10重量部、好ましくは5〜7重量部の割合で使
用する。使用量が10重量部を超えると、蒸着コーティ
ング層の蒸着面の透明性が低下する問題があり、2重量
部未満の場合、実用上問題ないがコーティング物の耐ブ
ロッキング性がやや劣る。なお、使用する疎水化シリカ
の粒径は2.5μm以下が好ましい。
【0022】本発明の蒸着コーティング剤は、上記のウ
レタンポリマーとA成分とB成分および必要に応じて疎
水化シリカ、他に本発明の目的を妨げない範囲で必要に
応じて溶剤、可塑剤、酸化防止剤、界面活性剤などの添
加剤を均一に分散配合して調製し、有機溶剤溶液(通常
15〜25重量%)として提供される。溶剤としてはメ
チルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアル
コールなどのアルコール系溶剤、トルエン、キシレンな
どの芳香族系溶剤などの有機溶剤や、これらの混合物が
挙げられる。なお、アセトン、メチルエチルケトンなど
のケトン系溶剤は、B成分の効果を阻害する傾向があり
好ましくない。そのために、使用するウレタンポリマー
は、メチルエチルケトンなどのケトン系溶剤を除去した
ものが好ましい。また、上記のウレタンポリマーと相溶
性がある硝化綿、エチレン−酢酸ビニル共重合体などを
本発明の目的を妨げない範囲で添加してもよい。
【0023】本発明のコーティング剤の使用方法を説明
すると、前記のプラスチックフィルム、例えば、ポリエ
ステルフィルムに真空蒸着法(電子線加熱方法)により
適当な厚さの酸化アルミニウムなどの金属酸化被膜を形
成し、グラビアロールコートあるいはリバースロールコ
ート法により、前記の蒸着コーティング液を金属酸化被
膜の蒸着面に0.2g/m2〜0.3g/m2(固形分)
コーティングし、70〜80℃で溶剤を蒸発乾燥させる
ことにより目的が達成される。これらの本発明の蒸着コ
ーティング剤を塗布した蒸着フィルムは、蒸着コーティ
ング液の塗布面に一般のグラビアインキを使用して印刷
して、その後ドライラミネート用接着剤にてポリプロピ
レンなどのプラスチックフィルムなどを積層してドライ
ラミネート加工やポリエチレンなどのポリオレフィン系
の溶融押し出しポリマーを積層して押し出し加工するこ
ともできる。
【0024】
【実施例】次に実施例および比較例を挙げて本発明をさ
らに具体的に説明する。なお、文中「部」とあるのは重
量基準である。 実施例1 下記の成分を分散機でよく混合分散し、本発明の蒸着コ
ーティング液を調製した。 ウレタンポリマー(荒川化学工業(株)製、ポリウレタン2800、固形分 30%、トルエン+イソプロピルアルコール溶液) 55.0部 疎水化シリカ(富士シリシア化学(株)製、サイロホービック200) 1.0部 脂肪酸アマイド 0.3部 エポキシ系シランカップリング剤(信越シリコン(株)製、KBM−403) 0.7部 アミン系シランカップリング剤(信越シリコン(株)製、KBM−903) 0.7部 トルエン 32.3部 イソプロピルアルコール 10.0部
【0025】実施例2 下記の成分を分散機でよく混合分散し、本発明の蒸着コ
ーティング液を調製した。 ウレタンポリマー(荒川化学工業(株)製、ポリウレタン2800、固形分 30%、トルエン+イソプロピルアルコール溶液) 55.0部 疎水化シリカ(富士シリシア化学(株)製、サイロホービック200) 1.0部 脂肪酸アマイド 0.3部 エポキシ系シランカップリング剤(信越シリコン(株)製、KBM−403) 0.7部 アミン系シランカップリング剤(信越シリコン(株)製、KBM−903) 2.1部 トルエン 30.9部 イソプロピルアルコール 10.0部
【0026】比較例1 下記の成分を分散機でよく混合分散し、比較例の蒸着コ
ーティング液を調製した。 ウレタンポリマー(荒川化学工業(株)製、ポリウレタン2800、固形分 30%、トルエン+イソプロピルアルコール溶液) 55.0部 疎水化シリカ(富士シリシア化学(株)製、サイロホービック200) 1.0部 脂肪酸アマイド 0.3部 トルエン 33.7部 イソプロピルアルコール 10.0部
【0027】比較例2 下記の成分を分散機でよく混合分散し、比較例の蒸着コ
ーティング液を調製した。 ウレタンポリマー(荒川化学工業(株)製、ポリウレタン2800、固形分 30%、トルエン+イソプロピルアルコール溶液) 55.0部 疎水化シリカ(富士シリシア化学(株)製、サイロホービック200) 1.0部 脂肪酸アマイド 0.3部 エポキシ系シランカップリング剤(信越シリコン(株)製、KBM−403) 0.7部 トルエン 33.0部 イソプロピルアルコール 10.0部
【0028】比較例3 下記の成分を分散機でよく混合分散し、比較例の蒸着コ
ーティング液を調製した。 ウレタンポリマー(荒川化学工業(株)製、ポリウレタン2800、固形分 30%、トルエン+イソプロピルアルコール溶液) 55.0部 疎水化シリカ(富士シリシア化学(株)製、サイロホービック200) 1.0部 脂肪酸アマイド 0.3部 アミン系シランカップリング剤(信越シリコン(株)製、KBM−903) 0.7部 トルエン 33.0部 イソプロピルアルコール 10.0部
【0029】上記で得られた各々の蒸着コーティング液
を使用して、アルミ蒸着あるいはシリカ(酸化ケイ素)
蒸着した12μmのポリエステルフィルムの蒸着面にグ
ラビアロールコーターにて、70〜80℃の乾燥条件下
において0.2〜0.3g/m2(固形分)の厚みに塗
布した。このコーティングした蒸着フィルムにつき、蒸
着面へのコーティング被膜の接着性、フィルムの引裂
性、インキの接着性、ドライラミネートおよびエクスク
ルージョンラミネート接着強度について下記の測定方法
により評価した。
【0030】(蒸着面への接着性)上記コーティングし
た蒸着フィルムの塗布面に、セロファンテープを貼り付
け、よく密着した後、手で強く瞬時にセロファンテープ
を剥離してアルミ蒸着膜からの塗布膜の剥離の状態を下
記の基準で判定した。評価結果を表1に示す。 評価点 ◎:蒸着面から塗膜の剥離が全く認められない。 ×:蒸着面から塗膜の剥離が認められる。
【0031】(インキの接着性)上記コーティングした
蒸着フィルムの塗布面に、ポリウレタン系のラミネート
インキにてグラビア印刷し、印刷物にセロファンテープ
を貼り付け、よく密着した後、手で強く瞬時にセロファ
ンテープを剥離して、コーティング塗膜からのインキの
剥離状態を下記の基準で判定した。評価結果を表2に示
す。 評価点 ◎:塗布面からインキの剥離が全く認められない。 ×:塗布面からインキの剥離が認められる。
【0032】(フィルムの引裂性)上記コーティングし
た蒸着フィルムの塗布面を、エージングした場合とエー
ジングしない場合の塗布面にノッチを入れ、手で引き裂
き、引裂性の状態を下記の基準で判定した。評価結果を
表3に示す。 評価点 ◎:引裂性が良好である。 ×:引裂性が悪い。
【0033】(接着強度)シリカ(酸化ケイ素)蒸着し
たナイロンフィルムの蒸着面に本発明の蒸着コーティン
グ液を塗布し、市販の一液型のウレタン系の白色グラビ
アインキにて印刷をした後、市販のウレタン系のドライ
ラミ接着剤を使用して、末延伸のポリプロピレンフィル
ム(CPP60μm)とドライラミネートした。また、
上記の蒸着ナイロンフィルムにイソシアネート系アンカ
ー剤をコーティング後、溶融ポリエチレン(50μm)
をエクスクルージョンラミネートして、各々の接着強度
を無地部と印刷インキ部に関して、テンシロンを使用し
て測定した。測定結果を表4に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、蒸着面に対する密着性
・保護性、ラミネートインキや接着剤との接着性、包装
材料の使用時における蒸着フィルムの引裂性などが優れ
た蒸着コーティング液を提供することができる。また、
本発明によれば、ラミネートインキや接着剤の選択幅が
広がり、蒸着膜のクラック発現、酸素透過率・水蒸気透
過率などのバリヤ性のなどを防止した高性能の蒸着フィ
ルム性能を有する複合包装材料の設計が可能なコーティ
ング液を提供することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウレタンポリマー100重量部に対し
    て、エポキシ系シランカップリング剤(A成分)とアミ
    ン系シランカップリング剤(B成分)との混合物2〜1
    5重量部を配合してなることを特徴とする蒸着コーティ
    ング液。
  2. 【請求項2】 ウレタンポリマーの数平均分子量が1
    2,000〜18,000である請求項1に記載の蒸着
    コーティング液。
  3. 【請求項3】 A成分が、γ−グリシドキシプロピルト
    リメトキシシランであり、B成分が、γ−アミノプロピ
    ルトリメトキシシランである請求項1に記載の蒸着コー
    ティング液。
  4. 【請求項4】 A成分とB成分との混合割合(重量比)
    が1:1〜3である請求項1に記載の蒸着コーティング
    液。
  5. 【請求項5】 疎水化シリカの一種または数種をさらに
    含む請求項1に記載の蒸着コーティング液。
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