JP2020070040A - 包装材、包装材の製造方法、包装袋、包装体の製造方法、及びメジューム層形成用組成物 - Google Patents

包装材、包装材の製造方法、包装袋、包装体の製造方法、及びメジューム層形成用組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】流動性を有する被包装物を充填した場合であっても良好な引裂き性を発揮することが可能であり、且つ被包装物をホットパック充填した場合であっても引裂強度を十分に低く維持することが可能な包装材を提供すること。【解決手段】本開示の一側面は、基材、バリア層、メジューム層、アンカーコート層及びシーラント層をこの順で備える包装材であって、上記メジューム層の厚さが2μm以下であり、上記メジューム層が、バインダーと硬化剤とを含むメジューム層形成用組成物の硬化物を含み、上記バインダーが、ポリウレタンと、塩化ビニルに由来する構造単位及び酢酸ビニルに由来する構造単位を有する共重合体とを含有し、上記ポリウレタン及び上記共重合体の合計量を基準として、上記ポリウレタンの含有量が60〜70質量%であり、上記共重合体の含有量が30〜40質量%であり、上記硬化剤が、1分子中に少なくとも2つのイソシアネート基を有する脂環式イソシアネート化合物を含有する、包装材を提供する。【選択図】図1

Description

本開示は、包装材、包装材の製造方法、包装袋、包装体の製造方法、及びメジューム層形成用組成物に関する。
食品等を包装する包装袋としては、例えば、基材、バリア層及びシーラント層を積層した包装材をヒートシールして作製される包装袋が知られている。このような包装袋には、一般に、内容物に関する情報を記す文字、及び包装袋に意匠性等を付与するため装飾等が印刷されている。
上記のような印刷に使用されるインキとして、特許文献1には、顔料、バインダー樹脂、硬化剤として多官能イソシアネート化合物、有機溶剤を含有するラミネート用印刷インキ組成物であって、該バインダー樹脂が、ポリウレタン樹脂及び塩化ビニル酢酸ビニル共重合体であり、ポリウレタン樹脂及び塩化ビニル酢酸ビニル共重合体の少なくとも一方が多官能イソシアネート化合物のイソシアネート基と反応しうる反応基を有しており、該ポリウレタン樹脂と塩化ビニル酢酸ビニル共重合体の固形分含有比率がポリウレタン樹脂/塩化ビニル酢酸ビニル共重合体=9/1〜1/9であり、且つ該ポリウレタン樹脂と該塩化ビニル酢酸ビニル共重合体の合計と硬化剤の固形分含有比率が、(ポリウレタン樹脂+塩化ビニル酢酸ビニル共重合体):硬化剤=1:0.2〜0.9であることを特徴とするラミネート用印刷インキ組成物が提案されている。
国際公開第2017/022640号
包装袋に充填される被包装物が液体調味料のように流動性を有する場合、密封された包装体の開封時に被包装物が飛び散ることを抑制することが望ましい。そのため、包装袋はより軽い力で引裂くことができるように良好な引裂き性を有することが望ましい。また、被包装物の長期保存に適するように、被包装物を包装袋にホットパック充填することが考えられるが、この場合、包装袋は耐熱性に加えて、熱及び圧力の変化を経験しても引裂強度の変化が抑制され、十分に低く維持されていることが望ましい。
本開示は、流動性を有する被包装物を充填した場合であっても良好な引裂き性を発揮することが可能であり、且つ被包装物をホットパック充填した場合であっても引裂強度を十分に低く維持することが可能な包装材、包装材の製造方法及び包装袋を提供することを目的とする。本開示はまた、流動性を有する被包装物をホットパック充填した場合であっても良好な引裂き性を発揮し、且つ引裂強度が十分に低く維持された包装体を製造可能な包装体の製造方法を提供することを目的とする。本開示は、流動性を有する被包装物を充填した場合であっても良好な引裂き性を発揮することが可能であり、且つ被包装物をホットパック充填した場合であっても引裂強度を十分に低く維持することが可能な包装材を製造するために用いるメジューム層形成用組成物を提供することを目的とする。
本開示の一側面は、基材、バリア層、メジューム層、アンカーコート層及びシーラント層をこの順で備える包装材であって、上記メジューム層の厚さが2μm以下であり、上記メジューム層が、バインダーと硬化剤とを含むメジューム層形成用組成物の硬化物を含み、上記バインダーが、ポリウレタンと、塩化ビニルに由来する構造単位及び酢酸ビニルに由来する構造単位を有する共重合体とを含有し、上記ポリウレタン及び上記共重合体の合計量を基準として、上記ポリウレタンの含有量が60〜70質量%であり、上記共重合体の含有量が30〜40質量%であり、上記硬化剤が、1分子中に少なくとも2つのイソシアネート基を有する脂環式イソシアネート化合物を含有する、包装材を提供する。
上記包装材は、メジューム層が、特定のバインダー及び特定の硬化剤を特定の割合で含有するメジューム層形成用組成物の硬化物を含むことで、バリア層とアンカーコート層とを十分に接着する。また、上記包装材においてメジューム層の厚さが2μm以下であることで、引裂き性の低下も十分に抑制されている。このような作用によって、上記包装材は、流動性を有する被包装物を充填した場合であっても良好な引裂き性を発揮することができ、且つ被包装物をホットパック充填した場合であっても引裂強度を十分に低く維持することができる。従来の包装材の構成において、メジューム層の組成を調整し引裂き強度の向上を図ると、メジューム層の軟化を招き、得られる包装材の引裂き性が低下する懸念がある。しかし、上記包装材においては、メジューム層の厚さを2μm以下とすることによって、引裂き性の低下も十分に抑制されたものとなっている。
上記メジューム層形成用組成物において、上記バインダーの全量を基準として、上記硬化剤の含有量が3〜15質量%であってよい。硬化剤の含有量が上記範囲内であることで、メジューム層と、バリア層及びアンカーコート層との接着性をより向上させることができ、引裂き性の低下を抑制することができる。
上記バインダーは、水酸基、アミノ基及びカルボキシ基からなる群から選択される少なくとも一種の官能基を有するポリウレタン、並びに、水酸基、アミノ基及びカルボキシ基からなる群から選択される少なくとも一種の官能基を有する上記共重合体からなる群から選択される少なくとも1種を含有してもよい。ポリウレタン及び共重合体の少なくとも一方が、水酸基、アミノ基及びカルボキシ基からなる群から選択される少なくとも一種の官能基を有することで、メジューム層と、アンカーコート層との接着性をより向上させることができる。
上記包装材の接着強度が2N/15mm巾以上であってよい。包装材の接着強度が上記範囲内であると、各層間での剥離が生じ難く、包装材を引裂く際の引裂き性をより向上させることができる。
上記包装材の引裂強度が1N以下であってよい。包装材の引裂強度が上記範囲内であると、より軽い力で包装材を引裂くことができ、包装体を開封する際の被包装物の飛び散りをより十分に抑制することができる。
上記包装材は、上記バリア層と上記メジューム層との間にインキ層を更に備えてもよい。包装材がインキ層を備えることによって、被包装物に関する情報等を包装材に記載することができ、包装材に情報伝達性及び意匠性等を付与することができる。
本発明の一側面は、基材、バリア層、メジューム層、アンカーコート層及びシーラント層をこの順で備える包装材の製造方法であって、バリア層を有する基材の上記バリア層上に、メジューム層形成用組成物及び有機溶剤を含む溶液を接触させ塗膜を形成する工程、上記塗膜中の有機溶剤を低減して組成物層を設ける工程、上記組成物層を加熱し硬化させ、厚さが2μm以下のメジューム層を形成する工程、及び上記メジューム層上にアンカーコート層及びシーラント層をこの順に設ける工程、を有し、上記メジューム層形成用組成物は、バインダーと硬化剤とを含み、上記バインダーは、ポリウレタンと、塩化ビニルに由来する構造単位及び酢酸ビニルに由来する構造単位を有する共重合体とを含有し、上記ポリウレタン及び上記共重合体の合計量を基準として、上記ポリウレタンの含有量が60〜70質量%であり、上記共重合体の含有量が30〜40質量%であり、上記硬化剤が、1分子中に少なくとも2つのイソシアネート基を有する脂環式イソシアネート化合物を含有する、包装材の製造方法を提供する。
上記包装材の製造方法は、特定のバインダー及び特定の硬化剤を特定の割合で含有するメジューム層形成用組成物を用いてメジューム層を形成することで、バリア層とアンカーコート層とを十分に接着することができる。上記包装材の製造方法は、更にメジューム層の厚さが2μm以下となるようにメジューム層を形成することから、形成される包装材の引裂き性の低下を十分に抑制することができる。得られる包装材は、流動性を有する被包装物を充填した場合であっても良好な引裂き性を発揮することができ、且つ被包装物をホットパック充填した場合であっても引裂強度を十分に低く維持することができる。
本開示の一側面は、積層フィルムを張り合わせて構成される包装袋であって、上記積層フィルムが上述の包装材である、包装袋を提供する。
上記包装袋は、上述の包装材を用いていることから、流動性を有する被包装物を充填した場合であっても良好な引裂き性を発揮することができ、且つ被包装物をホットパック充填した場合であっても引裂強度を十分に低く維持することができる。
上記包装袋は、被包装物をホットパック充填する用途に用いられてもよい。
本開示の一側面は、上述の包装袋の収容部に、被包装物を加熱された状態で充填する工程と、上記包装袋を密封して包装体を得る工程と、を有する、包装体の製造方法を提供する。
上記包装体の製造方法は、上述の包装袋を用いていることから、流動性を有する被包装物をホットパック充填した場合であっても良好な引裂き性を発揮し、且つ引裂強度が十分に低く維持することが可能な包装体を製造することができる。
本開示の一側面は、バインダーと硬化剤とを含むメジューム層形成用組成物であって、上記バインダーが、ポリウレタンと、塩化ビニルに由来する構造単位及び酢酸ビニルに由来する構造単位を有する共重合体とを含有し、上記ポリウレタン及び上記共重合体の合計量を基準として、上記ポリウレタンの含有量が60〜70質量%であり、上記共重合体の含有量が30〜40質量%であり、上記硬化剤が、1分子中に少なくとも2つのイソシアネート基を有する脂環式イソシアネート化合物を含有する、メジューム層形成用組成物を提供する。
上記メジューム層形成用組成物は、特定のバインダーと特定の硬化剤を特定の割合で含むことから、バリア層とアンカーコート層とを十分に接着することが可能なメジューム層を形成することができる。
上記バインダーの全量を基準として、上記硬化剤の含有量が3〜15質量%であってよい。硬化剤の含有量が上記範囲内であるメジューム層形成用組成物を用いることで、形成されるメジューム層と、バリア層及びアンカーコート層との接着性をより向上させることができる。
上記バインダーは、水酸基、アミノ基及びカルボキシ基からなる群から選択される少なくとも一種の官能基を有するポリウレタン、並びに、水酸基、アミノ基及びカルボキシ基からなる群から選択される少なくとも一種の官能基を有する上記共重合体からなる群から選択される少なくとも1種を含有してもよい。ポリウレタン及び共重合体の少なくとも一方が、水酸基、アミノ基及びカルボキシ基からなる群から選択される少なくとも一種の官能基を有するメジューム層形成用組成物を用いることで、形成されるメジューム層と、アンカーコート層との接着性をより向上させることができる。
本開示によれば、流動性を有する被包装物を充填した場合であっても良好な引裂き性を発揮することが可能であり、且つ被包装物をホットパック充填した場合であっても引裂強度を十分に低く維持することが可能な包装材、包装材の製造方法及び包装袋を提供することができる。本開示はまた、流動性を有する被包装物をホットパック充填した場合であっても良好な引裂き性を発揮し、且つ引裂強度が十分に低く維持された包装体を製造可能な包装体の製造方法を提供することができる。本開示は、流動性を有する被包装物を充填した場合であっても良好な引裂き性を発揮することが可能であり、且つ被包装物をホットパック充填した場合であっても引裂強度を十分に低く維持することが可能な包装材を製造するために用いるメジューム層形成用組成物を提供することができる。
図1は、包装材の一例を示す模式断面図である。 図2は、包装材の別の例を示す模式断面図である。 図3は、包装袋の一例を示す斜視図である。 図4は、引裂き性の官能試験結果の一例を示す図である。
以下、場合により図面を参照して、本開示の実施形態について説明する。ただし、以下の実施形態は、本開示を説明するための例示であり、本開示を以下の内容に限定する趣旨ではない。また説明において、同一の構造又は同一の機能を有する要素には同一の符号を用い、場合によって重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、各要素の寸法比率は図面に図示された比率に限られるものではない。
本開示は、包装材を提供する。本開示の包装材は、例えば、調味料、スープ、及び味噌汁等の流動性を有する食品を充填するための包装袋の製造に用いることができる。
図1は、包装材の一例を示す模式断面図である。包装材100は、基材10上に、バリア層2、メジューム層4、アンカーコート層6及びシーラント層8を基材10側からこの順に備える積層構造を有する積層フィルムである。
基材10は、例えば、樹脂フィルム等で構成される。樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステルフィルム、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィンフィルム、6,6−ナイロン等のポリアミドフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、並びに、ポリイミドフィルム等のエンジニアリングプラスチックフィルムなどが挙げられる。これらのフィルムは一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。基材10は、例えば、PETフィルムとナイロンフィルムとの積層体であってよい。
樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステルフィルム、6,6−ナイロン等のポリアミドフィルム、並びに、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィンフィルムを含むことが好ましい。樹脂フィルムがこれらのフィルムを含む場合、包装材の引裂き性により優れる。
上記樹脂フィルムは、延伸フィルムであってよい。延伸フィルムは、例えば、一軸延伸フィルムであってよく、また二軸延伸フィルムであってよい。樹脂フィルムとしては、二軸延伸フィルムを含むことが好ましい。樹脂フィルムが二軸延伸フィルムを含む場合、基材10は機械強度及び寸法安定性により優れる。
基材10の厚さは、例えば、3〜50μmであってよく、6〜30μmであってよい。基材10は、例えば、フィラー、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、及び酸化防止剤等から選ばれる少なくとも一種の添加剤を含有してもよい。基材10の表面は、例えば、薬品処理、溶剤処理、コロナ処理、プラズマ処理、及びオゾン処理等から選ばれる少なくとも一つの処理が施されていてもよい。
バリア層2は、ガスバリア性を有する層である。バリア層2は、例えば、金属箔、無機物からなる蒸着フィルム等が挙げられる。バリア層2は、より具体的には、アルミニウム箔、アルミ蒸着フィルム、並びに、シリカ蒸着フィルム及びアルミナ蒸着フィルム等の無機蒸着フィルム等が挙げられる。バリア層2としては、シリカ蒸着フィルム及びアルミナ蒸着フィルム等が好ましい。
本明細書において「ガスバリア性」とは、酸素透過度が10cc/m・day・atm以下であることを意味する。バリア層2の酸素透過度は、例えば、8cc/m・day・atm以下、又は6cc/m・day・atm以下であってもよい。バリア層2は、水蒸気透過度にも優れることが好ましい。バリア層2の水蒸気透過度は、例えば、10g/m・day以下であってよく、8g/m・dayであってよく、又は6g/m・dayであってよい。本明細書において「酸素透過度」は、ASTM F1927−98(2004)に準拠して、温度30℃、相対湿度(RH)70%の条件下で測定される値を示す。本明細書において「水蒸気透過度」は、ASTM F1249−01に準拠して、温度40℃、相対湿度90%の条件下で測定される値を示す。
バリア層2の厚さは、材料等に応じて適宜調整してよい。バリア層2が金属箔を含む場合、バリア層2の厚さは、例えば、7〜9μmであってよい。バリア層2が蒸着フィルムを含む場合、バリア層2の厚さは、例えば、5〜100nmであってよい。バリア層2は、例えば、ドライラミネート法、押出ラミネート法、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、及びプラズマ気相成長法(CVD)等によって形成することができる。
メジューム層4は、メジューム層形成用組成物の硬化物を含む。メジューム層4は、好ましくは、メジューム層形成用組成物の硬化物からなる。上記メジューム層形成用組成物は、バインダーと硬化剤とを含む。上記メジューム層形成用組成物は、上記の他に、粘着付与剤、架橋剤、滑剤、耐ブロッキング剤、帯電防止剤、及び界面活性剤等からなる群から選択される少なくとも一種の添加剤を更に含有してもよい。
上記バインダーは、ポリウレタンと、塩化ビニルに由来する構造単位及び酢酸ビニルに由来する構造単位を有する共重合体とを含有する。バインダーは、上記の他に、その他のバインダーを含有してもよい。その他のバインダーとしては、例えば、セルロース、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂及び粘着性樹脂等からなる群から選択される少なくとも1種を更に含んでもよい。
バインダーは、好ましくは、水酸基、アミノ基及びカルボキシ基からなる群から選択される少なくとも一種の官能基を有するポリウレタン、又は水酸基、アミノ基及びカルボキシ基からなる群から選択される少なくとも一種の官能基を有する上記共重合体を含む。ポリウレタン及び上記共重合体の少なくとも一方が、水酸基、アミノ基又はカルボキシル基を有することで、後述するアンカーコート層6との接着性をより優れたものとすることができ、後述するアンカーコート層6がイソシアネート系樹脂を含む場合には、メジューム層4とアンカーコート層6との接着性を更に優れたものとすることができる。バインダーは、より好ましくは、水酸基及びアミノ基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有するポリウレタン及び水酸基を有する上記共重合体の少なくとも一方を含み、更に好ましくは水酸基及びアミノ基からなる群から選択される少なくとも1種を有するポリウレタン及び水酸基を有する上記共重合体を含む。ポリウレタン及び上記共重合体の少なくとも一方が、水酸基、アミノ基又はカルボキシル基を有する場合、また、後述する硬化剤(例えば、多官能イソシアネート化合物)と反応し得ることからも好ましい。
バインダーは、更にまた好ましくは、少なくとも1つのアミノ基を末端に有し、且つ少なくとも1つの水酸基を有するポリウレタン、及び、少なくとも1つのアミノ基を末端に有し、且つ少なくとも1つの水酸基を有する上記共重合体を含有する。バインダーが、このようなポリウレタン及び共重合体を含有することで、包装材100等の引裂き性をより向上させることができる。アミノ基は、好ましくは、第一級アミノ基及び第二級アミノ基からなる群から選択される少なくとも1種のアミノ基である。
ポリウレタンは、例えば、ジイソシアネート化合物と高分子ジオールとの反応で得られるポリマーに対して、ポリアミン化合物を反応させることで調製したものを用いてもよく、又は、ジイソシアネート化合物と高分子ジオールとの反応で得られるポリマーに対して、水酸基を有するアミン化合物を反応させることで調製したものを用いてもよい。ジイソシアネート化合物と高分子ジオールとの反応で得られるポリマーを調製する際には、高分子ジオールに加えて、低分子ジオールを更に用いてもよい。
ジイソシアネート化合物と高分子ジオールとの反応で得られるポリマーに対して、ポリアミン化合物又は水酸基を有するアミン化合物を反応させる方法としては、例えば、(i)上記ポリマーを鎖伸長剤と反応させて鎖伸長させた後に、反応停止剤と反応させて、反応を停止さる方法、及び(ii)上記ポリマーを鎖伸長剤と反応させる鎖伸長と、上記ポリマーを反応停止剤と反応させる反応停止とを同時に行う方法等が挙げられる。
ジイソシアネート化合物は、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等の脂肪族系ジイソシアネート、並びに、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、及びジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)等の芳香族系ジイソシアネートが挙げられる。ジイソシアネート化合物は、アダクト体、イソシアヌレート体又はビウレット体であってもよい。ジイソシアネート化合物は、一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。ジイソシアネート化合物は、好ましくは脂肪族系ジイソシアネートを含有する。
高分子ジオールは、例えば、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール;ビスフェノールAのアルキレンキサイド付加物等のポリエーテルジオール;アジピン酸、セバシン酸及び無水フタル酸等の二塩基酸と、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール及び3−メチル−1,5−ペンタンジオール等のポリオールとを反応させて得られるポリエステルジオール;並びに、ポリカプロラクトンジオール等のエステルジオール等が挙げられる。これらの高分子ジオールは一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。高分子ジオールは、好ましくはポリエーテルジオールを含有する。高分子ジオールがポリエーテルジオールを含有することで、得られるポリウレタンの有機溶剤に対する溶解性をより向上させることができる。
低分子ジオールは、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、及び3−メチル−1,5−ペンタンジオール等のアルカンジオール等が挙げられる。これらの低分子ジオールは一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。
鎖伸長剤は、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン及びヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン、イソホロンジアミン及び4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン等の脂環式ジアミン、ジエチレントリアミン及びトリエチレンテトラトリアミン等のポリアミン、トルイレンジアミン及びキシリレンジアミン等の芳香族ジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)プロピレンジアミン、及びN,N’−ジ(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン等の水酸基を有するジアミン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、及び3−メチル−1,5−ペンタンジオール等の低分子ジオールなどが挙げられる。これらの鎖伸長剤は一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。
反応停止剤は、例えば、両末端が第一級アミノ基であるジアミン化合物、n−プロピルアミン及びn−ブチルアミン等のモノアルキルアミン、N,N’−ジ−n−ブチルアミン等のジアルキルアミン、モノエタノールアミン及びジエタノールアミン等のアルカノールアミン、並びにエタノール等のモノアルコールが挙げられる。これらの反応停止剤は一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。
ジイソシアネート化合物と高分子ジオールとの配合比は、イソシアネートインデックスに基づいて調整してよい。イソシアネートインデックスは、例えば、1.2〜3.0、又は1.3〜2.0であってよい。イソシアネートインデックスが上記範囲内であることで、得られるポリウレタンの柔軟性をより向上させることができ、バリア層2とアンカーコート層6とをメジューム層4によって、より十分に接着することができる。本明細書においてイソシアネートインデックスとは、高分子ジオール中の全活性水素基の濃度(ここでは、水酸基の濃度)に対する、ジイソシアネート化合物中のイソシアネート基の濃度の等量比を示す値である。
ポリウレタンの重量平均分子量は、例えば、10000〜70000、15000〜60000、20000〜40000、又は20000〜30000であってよい。重量平均分子量が上記範囲内であるポリウレタンを用いることで、メジューム層4を形成する際の製膜性を向上させ、より薄膜の層を形成することができ、得られる包装材の引裂き性をより向上させることができる。本明細書において重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定される値を意味し、ポリスチレン換算値で表す。
塩化ビニルに由来する構造単位及び酢酸ビニルに由来する構造単位を有する共重合体は、その他のモノマーに由来する構造単位を更に有していてもよい。その他のモノマーとしては、塩化ビニル及び酢酸ビニルと共重合可能なモノマーが挙げられる。上記共重合可能なモノマーとしては、例えば、ビニルアルコール、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水酸基を有するアクリレート、並びに、アクリル酸、マレイン酸及びイタコン酸等のカルボキシ基を有するモノマー等が挙げられる。これらのモノマーは一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。
塩化ビニルに由来する構造単位及び酢酸ビニルに由来する構造単位を有する共重合体は、好ましくは水酸基を有する。水酸基を有する上記共重合体は、例えば、共重合体中の酢酸ビニルに由来する構造単位の少なくとも一部を加水分解(けん化)することによって調製してもよく、また水酸基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等のその他のモノマーと共重合させて調製してもよい。
塩化ビニルに由来する構造単位及び酢酸ビニルに由来する構造単位を有する共重合体は、市販のものを用いてもよく、別途調製したものを用いてもよい。上記共重合体としては、例えば、日信化学工業株式会社製のソルバインシリーズ(例えば、SOLBIN C、SOLBIN CL、SOLBIN CH、SOLBIN CN、SOLBIN C5R、SOLBIN A、SOLBIN AL、SOLBIN TA2、SOLBIN TA3、SOLBIN TAO、SOLBIN TA5R、SOLBIN M、SOLBIN ME、及びSOLBIN MFK等、ソルバイン及びSOLBINは登録商標)、及び、Wacker Chemie AG社製のVINNOLシリーズ(例えば、VINNOL E15/48A、VINNOL E22/48A、VINNOL E14/45、VINNOL H14/36、VINNOL H40/55、及びVINNOL E15/45M等)等を用いてもよい。
上記ポリウレタンの含有量は、上記ポリウレタン及び上記共重合体の合計量を基準として、60〜70質量%であり、例えば、65〜70質量%、又は60〜65質量%であってよい。上記共重合体の含有量は、上記ポリウレタン及び上記共重合体の合計量を基準として、30〜40質量%であり、例えば、30〜35質量%、又は35〜40質量%であってよい。ポリウレタン及び共重合体の含有量が上記範囲内であることで、バリア層2とアンカーコート層6とをメジューム層4によって、より十分に接着することができる。
硬化剤は、メジューム層形成用組成物を硬化させてメジューム層を形成する。硬化剤は、1分子中に少なくとも2つのイソシアネート基を有する脂環式イソシアネート化合物を含有し、好ましくは1分子中に2つのイソシアネート基を有する脂環式イソシアネート化合物を含有する。1分子中に少なくとも2つのイソシアネート基を有する脂環式イソシアネート化合物は、多価アルコールに付加したアダクト体であってもよく、イソシアヌレート体であってもよく、またビウレット体であってもよい。1分子中に少なくとも2つのイソシアネート基を有する脂環式イソシアネート化合物は、例えば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)及び1,4−シクロヘキサンジイソシアネート等が挙げられる。1分子中に少なくとも2つのイソシアネート基を有する脂環式イソシアネート化合物は、好ましくはイソホロンジイソシアネート(IPDI)を含有する。
硬化剤は、1分子中に少なくとも2つのイソシアネート基を有する脂環式イソシアネート化合物に加えて、その他の多官能イソシアネート化合物を更に含有してもよい。その他の多官能イソシアネート化合物は、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等の脂肪族系多官能イソシアネート、並びに、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、及びジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)等の芳香族系多官能イソシアネートが挙げられる。その他の多官能イソシアネート化合物は、アダクト体、イソシアヌレート体又はビウレット体であってもよい。その他の多官能イソシアネート化合物は、一種を単独で、または二種以上を組み合わせて用いてもよい。本明細書において多官能とは、少なくとも二つの官能基を有することを意味する。
多官能イソシアネート化合物としては、例えば、24A−100、22A−75、TPA−100、TSA−100、TSS−100、TAE−100、TKA−100、P301−75E、E402−808、E405−70B、AE700−100、D101、D201、A201H(旭化成株式会社製)、マイテックY260A(三菱ケミカル株式会社製)、コロネート CORONATE HX、コロネート CORONATE HL、コロネート CORONATE L(東ソー株式会社製)、デスモデュール N75MPA/X(バイエル社製)等を用いてもよい。
硬化剤の含有量は、上記バインダーの全量を基準として、例えば、3〜15質量%であってよい。硬化剤の含有量は、上記バインダーの全量を基準として、例えば、14質量%以下、又は13質量%以下であってよい。硬化剤の含有量は、上記バインダーの全量を基準として、例えば、5質量%以上、又は8質量%以上であってよい。硬化剤の含有量は、上述の範囲内で適宜調整することができ、例えば、5〜15質量%、8〜15質量%、又は8〜13質量%であってよい。硬化剤の含有量が上記範囲内であると、得られるメジューム層4が比較的薄膜であっても十分な接着力を発揮することができ、バリア層2とアンカーコート層6とをより十分に接着することができ、さらには包装体の耐圧性をより向上させることができる。また、硬化剤の含有量が上記範囲内であることで、メジューム層形成用組成物のポットライフをより長くすることができる。
メジューム層4の厚さは、2μm以下であればよく、例えば、1μm以下であってよく、又は0.5μm以下であってよい。メジューム層4の厚さは、例えば、0.1μm以上であってよく、0.2μm以上であってよく、又は0.3μm以上であってよい。メジューム層4の厚さが上記範囲内であると、メジューム層4と、バリア層2及びアンカーコート層6との接着性、並びに、包装材の引裂き性をより高水準に両立することができる。
メジューム層4は、例えば、上述のメジューム層形成用組成物及び有機溶剤を含む溶液をバリア層2上に塗布、乾燥させて、メジューム層形成用組成物で構成される層を設け、当該層を加熱し硬化させることで形成してもよい。メジューム層4を形成する上記溶液において、バインダーの配合量は、溶液中に固形分換算で5質量%以上、10質量%以上、15質量%以上、18質量%以上、又は20質量%以上であってよい。メジューム層4を形成する上記溶液において、バインダーの配合量は、溶液中に固形分換算で、40質量%以下、又は30質量%以下であってよい。バインダーの配合量は、上述の範囲内で適宜調整することができ、例えば、5〜40質量%、10〜30質量%、又は20〜30質量%であってよい。バインダーの配合量が上記範囲内であると、得られる包装材の引裂き性により優れる。
塗布方法としては、グラビアコーター、ディップコーター、リバースコーター、ワイヤーバーコーター、及びダイコーター等による塗布方法が挙げられる。メジューム層形成用組成物で構成される層を硬化させるための加熱温度は、バインダー及び硬化剤等の種類、組成比等に応じて適宜調整することができ、例えば、70〜80℃であってよい。
アンカーコート層6は、メジューム層4とシーラント層8とを接着する機能を有する。アンカーコート層6は、例えば、イソシアネート系樹脂を含んでもよい。イソシアネート系樹脂としては、例えば、三井化学株式会社製の2液反応型ポリウレタン系接着剤(例えば、A3210/A3070、A3210/A−3072、及びA3210/A−3075等が挙げられる。以上は、製品名)、並びに、東洋モートン株式会社製の2液反応型ポリウレタン系接着剤(例えば、EL−540/CAT−RT86L等が挙げられる。以上は、製品名)などが挙げられる。これらのイソシアネート系樹脂は、一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。
アンカーコート層6の厚さは、例えば、2μm以下であってよく、1μm以下、又は0.5μm以下であってよい。アンカーコート層6の厚さは、例えば、0.3μm以上、又は0.4μm以上であってよい。
アンカーコート層6は、例えば、上述のイソシアネート系樹脂を含む溶液をメジューム層4上に塗布、乾燥し、加熱するによって硬化させることで形成してもよい。塗布方法は、例えば、上記メジューム層4を形成する際の塗布方法として例示した方法を用いてよい。
シーラント層8は、例えば、加熱によって溶融し得る層である。シーラント層8は、例えば、一対の包装材同士を貼り合わせて構成される包装袋を密封する際に機能を発揮し、対向するシーラント層同士が加熱用有することで融着することができ、これによって被包装物を包装袋の収容部に密封することができる。
シーラント層8は、例えば、熱可塑性樹脂を含んでよい。熱可塑性樹脂は、例えば、低密度ポリエチレン(低密度PE)、中密度ポリエチレン(中密度PE)、高密度ポリエチレン(高密度PE)、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(直鎖状低密度PE)、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、及びエチレン−プロピレン共重合体等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、一種を単独、又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。
シーラント層8の厚さは、例えば、10〜100μmであってよく、15〜50μm、又は20〜50μmであってよい。シーラント層8の厚さが上記範囲内であることによって、包装袋に被包装物を充填して密封する際の接着力をより向上させることができる。
シーラント層8は、例えば、上述の熱可塑性樹脂を押出ラミネーションによって製膜しながらアンカーコート層6上に積層してもよく、別途フィルム化したシートをアンカーコート層6上にラミネートしてもよい。
包装材100は、上述の各層の間に一つ又は複数の別の中間層を備えていてもよい。この中間層としては、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、エチレン−プロピレン共重合体、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物等のフィルムが挙げられる。
図2は、包装材の別の例を示す模式断面図である。包装材102は、基材10上に、バリア層2、インキ層3、メジューム層4、アンカーコート層6及びシーラント層8を基材10側からこの順に備える積層構造を有する積層フィルムである。インキ層3とメジューム層4とは異なる層である。図2に示す例においては、バリア層2上にパターン状にインキ層3が設けられた例(印字又は装飾を設けた態様)を示している。バリア層2上のインキ層3が設けられた領域を印字部といい、バリア層2上のインキ層3が設けられていない領域を無地部ともいう。
包装材102は、インキ層3を備える点で上述の包装材100と異なるが、その他の構成は共通する。したがって、包装材102を構成するインキ層3以外の各層については、上述する包装材100を構成する各層の説明を適用できる。
インキ層3は、インキ層形成用組成物の硬化物を含む。インキ層3は、好ましくはインキ層形成用組成物の硬化物からなる。インキ層形成用組成物は、バインダーと、硬化剤と、顔料とを含む。バインダー及び硬化剤は、上述のメジューム層形成用組成物におけるバインダー及び硬化剤の説明を適用できる。インキ層形成用組成物は、上記の他に、粘着付与剤、架橋剤、滑剤、耐ブロッキング剤、帯電防止剤、及び界面活性剤等からなる群から選択される少なくとも一種の添加剤を更に含有してもよい。
顔料は、無機顔料及び有機顔料からなる群から選択される少なくとも一種を含有する。無機顔料は、例えば、酸化チタン、ベンガラ、アンチモンレッド、カドミウムイエロー、コバルトブルー、紺青、群青、カーボンブラック、及び黒鉛等の有色顔料、並びにシリカ、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、及びタルク等の体質顔料が挙げられる。有機顔料としては、可溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料、及び縮合多環顔料等が挙げられる。これらの含量は、一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。
インキ層3の厚さHbは、例えば、0.5〜4μmであってよく、0.5〜2μm(薄膜)、又は2〜4μm(厚膜)であってよい。インキ層3の厚さHbは、図2に示すように、メジューム層4の厚さHaよりも小さいことが好ましい。インキ層3の厚さHbが上記の範囲内であると、メジューム層4のバリア層2側とは反対側の面の均一性により優れ、メジューム層4とアンカーコート層6との接着性をより向上させることができる。インキ層3は、例えば、インキ層形成用組成物を含む溶液を、インクジェット等の方法によってバリア層2上にパターン状に印刷することで形成してもよい。顔料の配合量は、上記溶液中に固形分換算で5〜60質量%であってよい。顔料の配合量が上記範囲内であると、塗布液がより十分な着色力を有し、且つ塗布液の粘度が高くなることを抑制することができるため、より取扱い性に優れる。
包装材102において、バリア層2は、インキ層3が設けられた印字部と、インキ層3が設けられていない無地部とを有し、バリア層2の表面2a(バリア層2の基材10側とは反対側の面)と、インキ層3の表面3a(インキ層3のバリア層2側とは反対側の面)とを有している。上記のような表面を有するバリア層2上に接着層を設ける場合、上記表面2aと上記表面3aとで、接着層との接着力が異なり、良好な引裂き性が得られない場合があり得る。しかし包装材102は、特定のメジューム層形成用組成物の硬化物を含む、メジューム層4を設けているために、アンカーコート層6との接着性により優れ、良好な引裂き性を有することができる。
包装材100及び102を構成する各層の厚さは、以下の手順で測定することができる。まず、包装材100及び102をダイヤモンドカッターによって切断して、切断面を得る。顕微フーリエ変換赤外分光光度計(顕微FT−IR分光光度計)を用いて当該断面の観察画像を取得して、当該観察画像から各層の厚さを測定することができる。測定は、上記観察画面内の任意の10箇所以上で厚さの測定を行うことが好ましく、その平均値を各層の厚さとする。
上記包装材100及び102の接着強度は、例えば、2N/15mm巾以上であってよく、4N/15mm巾以上、6N/15mm巾以上、又は8N/15mm巾以上であってよい。包装材の接着強度が上記範囲内であると、各層間での剥離が生じ難く、包装材を引裂く際の引裂き性をより向上させることができる。本明細書において接着強度は、JIS−K6854に従って測定される値を意味する。
上記包装材100及び102の引裂強度は、例えば、1N以下であってよく、0.7N以下、0.5N以下、又は0.3以下であってよい。包装材の引裂強度が上記範囲内であると、より軽い力で包装材を引裂くことができ、包装体を開封する際の被包装物の飛び散りをより十分に抑制することができる。本明細書において引裂強度は、JIS K7128に従って測定される値を意味する。
上述の包装材100及び102は、例えば、以下のような包装材の製造方法によって製造することできる。包装材の製造方法の一実施形態は、基材、バリア層、メジューム層、アンカーコート層及びシーラント層をこの順で備える包装材の製造方法であって、バリア層を有する基材の上記バリア層上に、メジューム層形成用組成物及び有機溶剤を含む溶液を接触させ塗膜を形成する工程、上記塗膜中の有機溶剤を低減して組成物層を設ける工程、上記組成物層を加熱し硬化させ、厚さが12μm以下のメジューム層を形成する工程、及び上記メジューム層上にアンカーコート層及びシーラント層をこの順に設ける工程、を有する。メジューム層形成用組成物は、上述のメジューム層形成用組成物を用いることができ、バインダーと硬化剤とを含む。上記有機溶剤は、例えば、イソプロピルアルコール(IPA)、メチルエチルケトン(MEK)、酢酸エチル、及びトルエン等を用いることができる。
包装袋の一実施形態は、積層フィルムを貼り合わせて構成される包装袋であって、上記積層フィルムが上述の包装材である。図3は、包装袋の一例を示す斜視図である。包装袋200は、一対の積層フィルム同士を貼り合わせて構成されており、積層フィルムとして、上述の包装材100を用いた例を示している。包装袋200は、フィルム状の略矩形の一対の包装材100の周縁を貼り合わせてなるシール部202と、シール部202によって一対の包装材100の間に形成される収容部204とを備える。すなわち、包装袋200は、側端部、下端部及び上端部がシール部202によってシールされている。包装袋200は、シール部202に包囲された非シール部(シート部)に、被包装物が収容される収容部204を備える。なお、下端部のシール部202は、被包装物を収容部204に充填した後にシールしてもよい。本例では、積層フィルムとして上述の包装材100を使用した例であるが、変形例では上述の包装材100に代えて、上述の包装材102であってもよい。
一対の包装材100は、図1に示すシーラント層8の表面同士が対向するように重ね合わせられている。一対のフィルム状の包装材100は、シール部202において接着剤によって接着されていてもよい。包装袋200を構成する一対の包装材100が、同じ層構成を備えることは必須ではなく、例えば、一対の包装材100が、互いに材質の異なるバリア層2を備えていてもよい。
上記包装袋200は、上述の包装材100を貼り合わせて構成されることから、被包装物をホットパック充填する用途に用いることができる。
包装体の製造方法の製造方法の一実施形態は、上述の包装袋の収容部に、被包装物を加熱した状態で充填する工程と、上記包装袋を密封する工程と、を有する。
被包装物は、例えば、流動性を有するものであってよく、食品であってよい。上記食品は、例えば、調味料、スープ及び味噌汁等であってよい。調味料としては、例えば、醤油、及び味噌等が挙げられる。
被包装物を充填する工程における加熱温度は、例えば、70℃以上、75℃以上、80℃以上、85℃以上、90℃以上又は95℃以上であってよい。
以上、幾つかの実施形態について説明したが、共通する構成については互いの説明を適用することができる。また本開示は、上記実施形態に何ら限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例を参照して本開示の内容をより詳細に説明する。ただし、本開示は、下記の実施例に限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例においては下記の材料を使用した。
[バインダー]
バインダーA:サカタインクス株式会社製、ポリウレタンと、塩化ビニル及び酢酸ビニルを含有する組成物の共重合体とを含み、ポリウレタンと上記共重合体の合計量を基準として、ポリウレタンの含有量が60〜70質量%であり、上記共重合体の含有量が30〜40質量%であるバインダー
[その他のバインダー]
バインダーB:サカタインクス株式会社製、ポリウレタンと、塩化ビニルに由来する構造単位及び酢酸ビニルに由来する構造単位を有しない共重合体であるバインダー
<インキ層形成用組成物の塗布液の調製>
インキとして、グラビアインキ(東洋インキ株式会社製、及びサカタインクス株式会社製等のインキ)、硬化剤としてヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、及び有機溶剤としてイソプロピルアルコール(IPA)、メチルエチルケトン(MEK)、及びトルエンを用いて、インキ層形成用組成物を調製した。
<メジューム層形成用組成物の塗布液の調製>
(塗布液1の調製)
バインダーとしてバインダーA(サカタインクス株式会社製)、硬化剤としてイソホロンジイソシアネート(IPDI)、及び有機溶剤としてIPA、MEK、及び酢酸エチルを用意した。バインダーの配合量が固形分換算で25質量%となり、硬化剤の含有量がバインダー全量を基準として15質量%となるように、バインダー、硬化剤、及び有機溶剤(IPA、MEK、及び酢酸エチルを体積比で、6:47:47となるように混合した混合溶剤)を混合して、塗布液1を調製した。
(塗布液2の調製)
バインダーとしてバインダーB(サカタインクス株式会社製)、硬化剤としてヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、及び有機溶剤としてIPA、MEK、及び酢酸エチルを用意した。バインダーの配合量が固形分換算で25質量%となり、硬化剤の含有量がバインダー全量を基準として3質量%となるように、バインダー、硬化剤、及び有機溶剤(IPA、MEK、及び酢酸エチルを体積比で、6:47:47となるように混合した混合溶剤)を混合して、塗布液2を調製した。
(塗布液3の調製)
バインダーとしてバインダーB(サカタインクス株式会社製)、硬化剤としてイソホロンジイソシアネート(IPDI)、及び有機溶剤としてIPA、MEK、及び酢酸エチルを用意した。バインダーの配合量が固形分換算で25質量%となり、硬化剤の含有量がバインダー全量を基準として15質量%となるように、バインダー、硬化剤、及び有機溶剤(IPA、MEK、及び酢酸エチルを体積比で、6:47:47となるように混合した混合溶剤)を混合して、塗布液3を調製した。
(実施例1)
基材及び上記基材に蒸着されたシリカからなるバリア層とを有するナイロン(NY)フィルム(凸版印刷株式会社製、商品名:GLEY#15、厚さ:15μm)を用意した。バリア層上に、印刷によってインキ層をパターン状に設けた。次に、乾燥後の膜厚が0.5μmとなるように、バリア層の上記インキ層を設けた側の面に上述のとおり調製した塗布液1を塗布し、乾燥させてメジューム層形成用組成物からなる層を設けた。メジューム層形成用組成物からなる層を70℃に加熱することでメジューム層を設けた。
メジューム層の上記バリア層とは反対側の面に、イソシアネート系樹脂を含有するアンカーコート剤の溶液を塗布、乾燥した後に、加熱、硬化させることでアンカーコート層を形成した。さらに、熱可塑性樹脂として直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を押出ラミネーションによって製膜しながらアンカーコート層上に積層することでシーラント層を設けた。このようにして、ナイロンフィルム(厚さ:15μm)、バリア層(厚さ:0.5μm)、インキ層(厚さ:2μm)、メジューム層(厚さ:0.5μm)、アンカーコート層(厚さ:0.5μm)、シーラント層(厚さ:50μm)をこの順で有する包装材を製造した。
次に、上述のようにして得た包装材を二枚用意し、シーラント層が対向するように配置し、ヒートシールを行うことで包装袋を作製した。得られた包装袋について、後述する評価方法にしたがって、接着強度、引裂き強度及び引裂き性の評価を行った。また、上記包装袋に、味噌を常温下で充填し、密封することによって、包装体を作製した。味噌の充填から48時間が経過したところで、同様に、包装体の接着強度、引裂き強度及び引裂き性の評価を行った。結果を表1に示す。
各層の厚さは、以下の手順で測定した。まず、包装材をダイヤモンドカッターによって切断して、切断面を得た。顕微フーリエ変換赤外分光光度計(顕微FT−IR分光光度計)を用いて当該断面の観察画像を取得して、当該観察画像から各層の厚さを測定した。測定は、上記観察画面内の任意の10箇所で厚さの測定を行い、その平均値を各層の厚さとした。
<包装袋及び包装体の接着強度評価>
市販の引張試験装置(株式会社島津製作所製、商品名:島津オートグラフAGS−X)を用い、JIS−K6854に準拠して、作製した包装袋及び包装体の接着強度を評価した。この際、速度は、300mm/分とした。
<包装袋及び包装体の引裂き強度評価>
市販の引裂き試験装置(株式会社島津製作所製、商品名:島津オートグラフAGS−X)を用い、JIS K 7128−1に準拠して、作製した包装袋及び包装体の引裂き強度を評価した。この際、引裂き速度は、200mm/分とした。
<包装袋及び包装体の引裂き性評価:官能評価>
作製した包装袋及び包装体を人手で引裂いて、引裂き性の感応試験を行い、下記の基準で評価した。図4は、引裂き性の官能試験結果の一例を示す図である。図4の(a)は、シーラント層を構成するPEのはく離及び伸びが見られず良好な引裂き性を有する包装体の結果を示している。図4の(b)は、シーラント層を構成するPEがはく離し、PE部分の伸びが観察され引裂き性に劣る包装体の結果を示している。
A:PEの伸びが観察されなかった。
B:PEの伸びが一部観察された。
C:PEの伸びが観察された。
(比較例1)
塗布液1に代えて塗布液2を用いたこと、及びメジューム層形成用組成物からなる層の厚さを0.5μmから1μmとした以外は実施例1と同様にして、包装袋を作製した。得られた包装袋を用いて、実施例1と同様の条件で味噌を充填し、同様に包装体の接着強度、引裂き強度及び引裂き性の評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
塗布液1に代えて塗布液3を用いたこと、及びメジューム層形成用組成物からなる層の厚さを0.5μmから1μmとした以外は実施例1と同様にして、包装袋を作製した。得られた包装袋を用いて、実施例1と同様の条件で味噌を充填し、同様に包装体の接着強度、引裂き強度及び引裂き性の評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例3)
塗布液1に代えて塗布液3を用いたこと、及びメジューム層形成用組成物からなる層の厚さを0.5μmから0.8μmとした以外は実施例1と同様にして、包装袋を作製した。得られた包装袋を用いて、実施例1と同様の条件で味噌を充填し、同様に包装体の接着強度、引裂き強度及び引裂き性の評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例4)
塗布液1に代えて塗布液3を用いたこと以外は実施例1と同様にして、包装袋を作製した。得られた包装袋を用いて、実施例1と同様の条件で味噌を充填し、同様に包装体の接着強度、引裂き強度及び引裂き性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例2)
基材及び上記基材に蒸着されたアルミナからなるバリア層を有するPETフィルム(凸版印刷株式会社製、商品名:GLAECF#12、厚さ:12μm)を用い、またシーラント層としてポリエチレンフィルム(凸版印刷株式会社製、商品名:NewLD、厚さ:50μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、包装袋を作製した。
得られた包装袋について、接着強度、引裂き強度及び引裂き性の評価を行った。また包装袋に、95℃に加熱した熱水を充填し、密封することによって、包装体を作製した。熱水の充填から48時間が経過したところで、包装体の接着強度、引裂き強度及び引裂き性の評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例5)
塗布液1に代えて塗布液2を用いたこと以外は実施例2と同様にして、包装袋を作製した。得られた包装袋を用いて、実施例1と同様の条件で熱水を充填し、同様に包装体の接着強度、引裂き強度及び引裂き性の評価を行った。結果を表2に示す。
本開示によれば、流動性を有する被包装物を充填した場合であっても良好な引裂き性を発揮することが可能であり、且つ被包装物をホットパック充填した場合であっても引裂強度を十分に低く維持することが可能な包装材及び包装袋を提供することができる。
2…バリア層、3…インキ層、4…メジューム層、6…アンカーコート層、8…シーラント層、10…基材、100,102…包装材、200…包装袋、202…シール部、204…収容部。

Claims (13)

  1. 基材、バリア層、メジューム層、アンカーコート層及びシーラント層をこの順で備える包装材であって、
    前記メジューム層の厚さが2μm以下であり、
    前記メジューム層が、バインダーと硬化剤とを含むメジューム層形成用組成物の硬化物を含み、
    前記バインダーが、ポリウレタンと、塩化ビニルに由来する構造単位及び酢酸ビニルに由来する構造単位を有する共重合体とを含有し、
    前記ポリウレタン及び前記共重合体の合計量を基準として、前記ポリウレタンの含有量が60〜70質量%であり、前記共重合体の含有量が30〜40質量%であり、
    前記硬化剤が、1分子中に少なくとも2つのイソシアネート基を有する脂環式イソシアネート化合物を含有する、包装材。
  2. 前記メジューム層形成用組成物において、前記バインダーの全量を基準として、前記硬化剤の含有量が3〜15質量%である、請求項1に記載の包装材。
  3. 前記バインダーは、水酸基、アミノ基及びカルボキシ基からなる群から選択される少なくとも一種の官能基を有するポリウレタン、並びに、水酸基、アミノ基及びカルボキシ基からなる群から選択される少なくとも一種の官能基を有する前記共重合体からなる群から選択される少なくとも1種を含有する、請求項1又は2に記載の包装材。
  4. 接着強度が2N/15mm巾以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の包装材。
  5. 引裂強度が1N以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の包装材。
  6. 前記バリア層と前記メジューム層との間に、インキ層を更に備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の包装材。
  7. 基材、バリア層、メジューム層、アンカーコート層及びシーラント層をこの順で備える包装材の製造方法であって、
    バリア層を有する基材の前記バリア層上に、メジューム層形成用組成物及び有機溶剤を含む溶液を接触させ塗膜を形成する工程、
    前記塗膜中の有機溶剤を低減して組成物層を設ける工程、
    前記組成物層を加熱し硬化させ、厚さが2μm以下のメジューム層を形成する工程、及び、
    前記メジューム層上にアンカーコート層及びシーラント層をこの順に設ける工程、を有し、
    前記メジューム層形成用組成物は、バインダーと硬化剤とを含み、
    前記バインダーは、ポリウレタンと、塩化ビニルに由来する構造単位及び酢酸ビニルに由来する構造単位を有する共重合体とを含有し、
    前記ポリウレタン及び前記共重合体の合計量を基準として、前記ポリウレタンの含有量が60〜70質量%であり、前記共重合体の含有量が30〜40質量%であり、
    前記硬化剤が、1分子中に少なくとも2つのイソシアネート基を有する脂環式イソシアネート化合物を含有する、包装材の製造方法。
  8. 積層フィルムを貼り合わせて構成される包装袋であって、
    前記積層フィルムが請求項1〜6のいずれか一項に記載の包装材である、包装袋。
  9. 被包装物をホットパック充填する用途に用いられる、請求項8に記載の包装袋。
  10. 請求項8又は9に記載の包装袋の収容部に、被包装物を加熱された状態で充填する工程と、
    前記包装袋を密封して包装体を得る工程と、を有する、包装体の製造方法。
  11. バインダーと硬化剤とを含むメジューム層形成用組成物であって、
    前記バインダーが、ポリウレタンと、塩化ビニルに由来する構造単位及び酢酸ビニルに由来する構造単位を有する共重合体とを含有し、
    前記ポリウレタン及び前記共重合体の合計量を基準として、前記ポリウレタンの含有量が60〜70質量%であり、前記共重合体の含有量が30〜40質量%であり、
    前記硬化剤が、1分子中に少なくとも2つのイソシアネート基を有する脂環式イソシアネート化合物を含有する、メジューム層形成用組成物。
  12. 前記バインダーの全量を基準として、前記硬化剤の含有量が3〜15質量%である、請求項11に記載のメジューム層形成用組成物。
  13. 前記バインダーは、水酸基、アミノ基及びカルボキシ基からなる群から選択される少なくとも一種の官能基を有するポリウレタン、並びに、水酸基、アミノ基及びカルボキシ基からなる群から選択される少なくとも一種の官能基を有する前記共重合体からなる群から選択される少なくとも1種を含有する、請求項11又は12に記載のメジューム層形成用組成物。
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