JP7183646B2 - 2液型接着剤、積層フィルム及び包装体 - Google Patents

2液型接着剤、積層フィルム及び包装体 Download PDF

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Description

本発明は2液型接着剤、それを使用してなる積層フィルム及び包装体に関する。
各種包装材、ラベル等に用いられる積層フィルム(ラミネートフィルムとも称する場合がある)は、各種多種多様なプラスチックフィルム、金属箔、紙等のラミネートにより、意匠性、機能性、保存性、利便性、輸送性が付与され、特に該積層フィルムを袋状に成形してなる包装体は、食品、医薬品、洗剤等の包装体として使用されている。
従来ラミネートフィルムには、揮発性の有機溶剤に溶解した接着剤(溶剤型ラミネート接着剤と称される場合がある)をフィルムに塗工し、オーブンを通過する過程で有機溶剤を揮発させ、別のフィルムを貼り合わせるドライラミネーション方式により得るものが主流であったが、近年、環境負荷の低減および作業環境の改善の観点から、揮発性の有機溶剤を含有しない、反応型2液タイプのラミネート接着剤(2液型接着剤、あるいは無溶剤型ラミネート接着剤と称される場合がある)の需要が高まりつつある。
このような2液型接着剤として代表的なものに、ポリイソシアネート成分(A)とポリオール成分(B)とからなる2液型接着剤が知られている。(例えば特許文献1、2参照)例えば特許文献1には、ポリイソシアネート成分(A)として、2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(a1)および4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(a2)を必須とするイソシアネートと、ポリエーテルポリオール(a3)を必須とするポリオールとをイソシアネート基過剰の条件下で反応させてなる反応性生成物を使用することが開示されている。また、特許文献2には、前記ポリイソシアネート成分(A)が、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネートと、ポリエーテルポリオールを必須とするポリオールとの反応生成物であるイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(a)と、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、および脂肪族もしくは脂環式の3官能以上のイソシアネートを含むことが記載されている。
ここで、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネートは、近年問題となる、欧州を始めとするプラスチック容器から化学物質の溶出(移行)する成分の規制に対し有効なイソシアネートとして注目されている。一般に接着剤に使用される化学物質の溶出では、SML(Specific migration limit)が規定されており、溶出物は容易に制御可能であるが、合成等で生成する非意図的添加物質(NIAS)の溶出は簡単にはクリアできない問題となっているが、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネートは反応性が非常に高いために未反応物の非常に少ない接着剤を提供することが可能である。一方で該化合物は結晶性が高いために、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネートを高濃度で使用したポリイソシアネート成分(A)は、時として結晶化や析出による白濁が生じるおそれがあった。(例えば特許文献2 段落0050参照)
特開2014-159548号公報 特開2018-30905号公報 特表2014-516321号公報
本発明が解決しようとする課題は、ラミネート後のフィルムを通して内容物に溶出する非意図的物質が非常に少なく、且つ白濁の生じにくい2液型接着剤を提供することにある。
本発明者らは、非意図的物質溶出のおそれのある2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネートをできるだけ使用せずに、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネートを高濃度で使用したイソシアネート成分Aとして、ポリエーテルポリオールと、少なくともキシリレンジイソシアネートと4,4-ジフェニルメタンジイソシアネートとを含有するイソシアネート混合物との反応生成物が、上記課題を解決できることを見いだした。
即ち本発明は、イソシアネート化合物を含有するイソシアネート成分Aとポリオール化合物を含有するポリオール成分Bとを有し、前記イソシアネート成分Aは、ポリエーテルポリオールと、少なくともキシリレンジイソシアネートと4,4-ジフェニルメタンジイソシアネートとを含有するイソシアネート混合物との反応生成物である2液型接着剤を提供する。
また本発明は、第一のプラスチックフィルムと第二のプラスチックフィルムの間に接着剤層を積層してなる積層フィルムの製造方法であって、
(a)第一のプラスチックフィルムと第二のプラスチックフィルムの間に、
イソシアネート化合物を含有するイソシアネート成分Aと、ポリオール化合物を含有するポリオール成分Bとを有し、
前記イソシアネート成分Aは、ポリエーテルポリオールと、少なくともキシリレンジイソシアネートと4,4-ジフェニルメタンジイソシアネートとを含有するイソシアネート混合物との反応生成物である2液型接着剤の接着剤層をラミネートロールで積層し積層フィルムを得る工程と、
(b)前記積層体を巻き取る巻き取り工程とを有する積層フィルムの製造方法を提供する。
また本発明は、第一のプラスチックフィルムと第二のプラスチックフィルムの間に接着剤層を積層してなる積層フィルムを袋状に成形してなる包装体であって、前記接着剤層が前記記載の2液型接着剤の層である包装体を提供する。
本発明によれば、イソシアネート成分Aの結晶化が抑えられ白濁が生じにくいので、2液型接着剤として使用した際に、白化による外観不良等の問題が生じにくい。
また、2液型接着剤として使用した際に、ラミネート後のフィルムを通して内容物に溶出する非意図的物質が非常に少ないため、洗剤や薬剤などの内容物の充填時、充填後の時間経過後も、デラミネーション等のラミネート構成体の剥離を発生させず、優れた接着性、内容物耐性を有する。
(言葉の定義 溶剤)
本発明の2液型接着剤は、前述の通り反応型2液タイプのラミネート接着剤であり、従来の揮発性の有機溶剤を使用しないことから無溶剤型ラミネート接着剤とも称される。
本発明では、イソシアネート基と水酸基との化学反応によって硬化する接着剤を使用する。なお本発明でいう無溶剤型の接着剤の「溶剤」とは、本発明で使用するポリイソシアネートやポリオールを溶解することの可能な、溶解性が高く揮発性の有機溶剤を指し、「無溶剤」とは、これらの溶解性の高い有機溶剤を含まないことを指す。溶解性の高い有機溶剤とは、具体的には、トルエン、キシレン、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸nープロピル、酢酸n-ブチル、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、トルオール、キシロール、n-ヘキサン、シクロヘキサン等が挙げられる。中でもトルエン、キシレン、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、酢酸メチル、酢酸エチルは特に溶解性の高い有機溶剤として知られている。
一方本発明の接着剤は、低粘度等の要求がある場合には、所望の粘度に応じて適宜前記溶解性の高い有機溶剤で希釈して使用してもよい。その場合は、ポリオール成分Bまたはイソシアネート成分Aのいずれか1つを希釈してもよいし両方を希釈してもよい。このような場合に使用する有機溶剤としては、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸nープロピル、酢酸n-ブチル、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、トルオール、キシロール、n-ヘキサン、シクロヘキサン等が挙げられる。これらの中でも溶解性の点から酢酸エチルやメチルエチルケトン(MEK)が好ましく、特に酢酸エチルが好ましい。有機溶剤の使用量は所要される粘度によるが概ね0.1~10質量%の範囲で使用することが多い。
また、本発明の接着剤の低粘度化を達成するために、トリアセチン、プロピレンカーボネート等の水酸基を有さないカルボニル基を有する沸点200℃以上の溶剤も使用してよい。これら高沸点の有機溶剤の使用量は所要される粘度と塗膜物性によるが概ね0.1~10質量%の範囲で使用することが多い。
(イソシアネート成分A)
本発明で使用するイソシアネート成分Aは、ポリエーテルポリオールと、少なくともキシリレンジイソシアネートと4,4-ジフェニルメタンジイソシアネートとを含有するイソシアネート混合物との反応生成物であるイソシアネート基を有する化合物(以下イソシアネート(A-1)と証する場合がある)を含有する。
(ポリエーテルポリオール)
本発明で使用するポリエーテルポリオールは、接着剤技術分野において通常使用するポリエーテルポリオールを使用することができる。具体的には例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン等のオキシラン化合物を、例えば、水、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等の低分量ポリオールを開始剤として重合して得られるポリエーテルポリオールが挙げられる。 ポリエーテルエステルポリオールとしては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸等の二塩基酸若しくはそれらのジアルキルエステル又はそれらの混合物と、上記ポリエーテルポリオールを反応させて得られるポリエーテルエステルポリオールが挙げられる。前記ポリエーテルポリオールの中でも、ポリプロピレングリコールが好ましい。また数平均分子量は、400~4000の範囲であることが好ましい。
前記ポリエーテルポリオールと反応させる、少なくともキシリレンジイソシアネートと4,4-ジフェニルメタンジイソシアネートとを含有するイソシアネート混合物とは、具体的には、キシリレンジイソシアネートと4,4-ジフェニルメタンジイソシアネートのみからなるジイソシアネート混合物のほか、他のポリイソシアネートを含有していてもよい。他のポリイソシアネートとは、具体的には、トリレンジイソシアネート、2,2’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート;1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3-(イソシアナートメチル)シクロヘキサン等の脂肪族ポリイソシアネート;これらの芳香族又は脂肪族ポリイソシアネートのビウレット体、または、これらの芳香族又は脂肪族ポリイソシアネートのイソシアヌレート体などのポリイソシアネートの誘導体(変性物)、これらの芳香族又は脂肪族ポリイソシアネートをトリメチロールプロパン変性したアダクト体などが挙げられる。
前記ポリエーテルポリオールと必須で反応させるキシリレンジイソシアネートと4,4-ジフェニルメタンジイソシアネートについて、残存するモノマー量の測定については、キシリレンジイソシアネートはガスクロマトグラフィーを用い、4,4-ジフェニルメタンジイソシアネートについてはゲルパーミアーションクロマトグラフィー(GPC)により測定する。
前記キシリレンジイソシアネートの使用量は、イソシアネート成分A全量に対し0.1~10質量%であることが好ましい。より好ましくは、イソシアネート成分A全量に対し1.0~5.0質量%である。
また、前記4,4-ジフェニルメタンジイソシアネートの使用量は、イソシアネート成分A全量に対し35~55質量%であることが好ましい。より好ましくは、イソシアネート成分A全量に対し40~50質量%である。
また、前記キシリレンジイソシアネートと4,4-ジフェニルメタンジイソシアネートとの使用比率は、質量換算にして1:500~1:3の範囲であることが好ましく、より好ましくは1:50~1:10である。
具体的には、滴定法(ジ-n-ブチルアミン使用)によるイソシアネート含有率が5~20質量%のものが適正な樹脂粘度となって塗工性に優れる点から好ましい。
得られる反応生成物であるイソシアネート(A-1)の数平均分子量は、特に限定はないが、塗工時における適正な樹脂粘度の観点から通常は500~5000の範囲で調整されることが多い。より好ましくは500~2000である。
尚、本願発明において数平均分子量(Mn)は、下記条件のゲルパーミアーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される値である。
測定装置 ;東ソー株式会社製 HLC-8220GPC
カラム ;東ソー株式会社製 TSK-GUARDCOLUMN SuperHZ-L
+東ソー株式会社製 TSK-GEL SuperHZM-M×4
検出器 ;RI(示差屈折計)
データ処理;東ソー株式会社製 マルチステーションGPC-8020modelII
測定条件 ;カラム温度 40℃
溶媒 テトラヒドロフラン
流速 0.35ml/分
標準 ;単分散ポリスチレン
試料 ;樹脂固形分換算で0.2質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)
また、反応生成物であるイソシアネート(A-1)のイソシアネート基濃度は5~30%の範囲が好ましく、より好ましくは5~20%の範囲である。
一方、イソシアネート成分Aのイソシアネート基濃度は5~30%の範囲が好ましく、より好ましくは5~20%の範囲である。
前記ポリエーテルポリオールと、少なくともキシリレンジイソシアネートと4,4-ジフェニルメタンジイソシアネートとを含有するイソシアネート混合物のより好ましい組み合わせとしては、キシリレンジイソシアネート、4,4-ジフェニルメタンジイソシアネートに加えてイソシアネート成分として、2,4-ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートを使用する事が挙げられる。
(その他のイソシアネート化合物(A-2))
本発明においてイソシアネート成分Aは、前記反応生成物であるイソシアネート(A-1)の他、イソシアネート化合物(A-2)を含んでいてもよい(以後、これらのイソシアネート化合物(A-2)を、反応性希釈剤(A-2)と称する場合がある)。しかしながらその場合は、非意図的物質の原因となりうる2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネートは含まないことが好ましい。非意図的物質の原因となりえないイソシアネート化合物(A-2)として具体的には、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネートが挙げられる。
前記イソシアネート成分A中、前記反応生成物(A-1)と前記反応性希釈剤(A-2)との配合割合は、前記反応生成物(A-1)/前記反応性希釈剤(A-2)が 30/1~5/1の範囲であることが好ましく、20/1~5/1の範囲であることがなお好ましい。
前記ポリオール化合物を含有するポリオール成分Bと、前記イソシアネート化合物を含有するイソシアネート成分Aとの配合割合は、ポリオール化合物の固形分水酸基当量(a)とポリイソシアネート化合物の固形分イソシアネート当量(b)の当量比〔(a)/(b)〕が0.5~5.0、より好ましくは1.0~3.0である。製造の詳細は、実施例に記載した。
(ポリオール化合物を含有するポリオール成分B)
本発明においてポリオール成分B中に含有されるポリオール化合物は、特に限定なく公知のポリオールを使用することができる。例えばポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリウレタンポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリエステル(ポリウレタン)ポリオール、ポリエーテル(ポリウレタン)ポリオール、ポリエステルアミドポリオール、アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリヒドロキシルアルカン、ひまし油又はそれらの混合物から選ばれるポリマーポリオールを挙げることができる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸等二塩基酸若しくはそれらのジアルキルエステル又はそれらの混合物と、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、3,3’-ジメチロールヘプタン、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等のグリコール類若しくはそれらの混合物とを反応させて得られるポリエステルポリオール或いはポリカプロラクトン、ポリバレロラクトン、ポリ(β-メチル-γ-バレロラクトン)等のラクトン類を開環重合して得られるポリエステルポリオールが挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン等のオキシラン化合物を、例えば、水、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等の低分量ポリオールを開始剤として重合して得られるポリエーテルポリオールが挙げられる。 ポリエーテルエステルポリオールとしては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸等の二塩基酸若しくはそれらのジアルキルエステル又はそれらの混合物と、上記ポリエーテルポリオールを反応させて得られるポリエーテルエステルポリオールが挙げられる。
ポリウレタンポリオールとしては、1分子中にウレタン結合を有するポリオールであり、例えば、数平均分子量200~20,000のポリエーテルポリオールと有機ポリイソシアネートとの反応物で、NCO/OHが1未満が好ましく、より好ましくは0.9以下のものを挙げることができる。有機ポリイソシアネートは後述のポリイソシアネート化合物、特にジイソシアネート化合物を使用することができる。
ポリエーテル(ポリウレタン)ポリオール、ポリエステル(ポリウレタン)ポリオールは、ポリエステルポリオールやポリエーテルエステルポリオール等と有機ポリイソシアネートとの反応物で、NCO/OHが1未満が好ましく、より好ましくは0.9以下のものを挙げることができる。
ポリエステルアミドポリオールとしては、上記エステル化反応に際し、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のアミノ基を有する脂肪族ジアミンを原料としてあわせて使用することによって得られる。
アクリルポリオールの例としては、1分子中に1個以上の水酸基を含むアクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロプル、アクリルヒドロキシブチル等、或いはこれらの対応するメタクリル酸誘導体等と、例えばアクリル酸、メタクリル酸又はそのエステルとを共重合することによって得られる。
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,8-ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、水添ビスフェノールAの中から選ばれた1種又は2種以上のグリコールをジメチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート、ホスゲン等との反応によって得られたものが挙げられる。
ポリヒドロキシアルカンとしては、ブタジエン、又はブタジエンとアクリルアミド等と共重合して得られる液状ゴムが挙げられる。
中でも、ポリエーテル(ポリウレタン)ポリオールが特に好ましい。
また、本発明に用いられるポリオール化合物として、ポリイソシアネートとビス(ヒドロキシアルキル)アミンの反応物であって末端にウレア結合基を有するものも好ましく用いることができる。
前記ポリオール成分Bで使用するポリオール化合物の数平均分子量は、特に限定はないが、塗工時における適正な樹脂粘度の観点から通常は500~3000の範囲で調整されることが多い。
尚、本願発明において数平均分子量(Mn)は、下記条件のゲルパーミアーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される値である。
測定装置 ;東ソー株式会社製 HLC-8220GPC
カラム ;東ソー株式会社製 TSK-GUARDCOLUMN SuperHZ-L
+東ソー株式会社製 TSK-GEL SuperHZM-M×4
検出器 ;RI(示差屈折計)
データ処理;東ソー株式会社製 マルチステーションGPC-8020modelII
測定条件 ;カラム温度 40℃
溶媒 テトラヒドロフラン
流速 0.35ml/分
標準 ;単分散ポリスチレン
試料 ;樹脂固形分換算で0.2質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)
本発明の2液型接着剤は、詳述した通り、前記イソシアネート成分Aとポリオール成分Bとを必須成分とするものであるが、更に、脂肪族環状アミド化合物を、ポリオール成分Bとイソシアネート成分Aとのどちらか一方の成分に混合させるか、或いは、第3成分として塗工時に配合することにより、ラミネート包装体において芳香族アミンに代表される有害な低分子化学物質の内容物への溶出が効果的に抑制できる。
ここで用いる脂肪族環状アミド化合物は、例えば、δ-バレロラクタム、ε-カプロラクタム、ω-エナントールラクタム、η-カプリルラクタム、β-プロピオラクタム等が挙げられる。これらの中でも低分子化学物質の溶出量低減の効果に優れる点からε-カプロラクタムが好ましい。また、その配合量は、ポリオール成分B100質量部あたり、脂肪族環状アミド化合物を0.1~5質量部の範囲で混合させることが好ましい。
本発明の2液型接着剤は、必要に応じて、顔料を併用してもよい。この場合使用可能な顔料としては、特に限定されるものではなく、例えば、塗料原料便覧1970年度版(日本塗料工業会編)に記載されている体質顔料、白顔料、黒顔料、灰色顔料、赤色顔料、茶色顔料、緑色顔料、青顔料、金属粉顔料、発光顔料、真珠色顔料等の有機顔料や無機顔料、さらにはプラスチック顔料などが挙げられる。これら着色剤の具体例としては種々のものが掲げられ、有機顔料としては、例えば、ベンチジンエロー、ハンザエロー、レーキッド4R等の、各種の不溶性アゾ顔料;レーキッドC、カーミン6B、ボルドー10等の溶性アゾ顔料;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等の各種(銅)フタロシアニン系顔料;ローダミンレーキ、メチルバイオレットレーキ等の各種の塩素性染め付けレーキ;キノリンレーキ、ファストスカイブルー等の各種の媒染染料系顔料;アンスラキノン系顔料、チオインジゴ系顔料、ペリノン系顔料等の各種の建染染料系顔料;シンカシアレッドB等の各種のキナクリドン系顔料;ヂオキサジンバイオレット等の各種のヂオキサジン系顔料;クロモフタール等の各種の縮合アゾ顔料;アニリンブラックなどが挙げられる。
無機顔料としては、例えば、黄鉛、ジンククロメート、モリブデートオレンジ等の如き、各種のクロム酸塩;紺青等の各種のフェロシアン化合物;酸化チタン、亜鉛華、マピコエロー、酸化鉄、ベンガラ、酸化クロームグリーン、酸化ジルコニウム等の各種の金属酸化物;カドミウムエロー、カドミウムレッド、硫化水銀等の各種の硫化物ないしはセレン化物;硫酸バリウム、硫酸鉛等の各種の硫酸塩;ケイ酸カルシウム、群青等の各種のケイ酸塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の各種の炭酸塩;コバルトバイオレット、マンガン紫等の各種の燐酸塩;アルミニウム粉、金粉、銀粉、銅粉、ブロンズ粉、真鍮粉等の各種の金属粉末顔料;これら金属のフレーク顔料、マイカ・フレーク顔料;金属酸化物を被覆した形のマイカ・フレーク顔料、雲母状酸化鉄顔料等のメタリック顔料やパール顔料;黒鉛、カーボンブラック等が挙げられる。
体質顔料としては、例えば、沈降性硫酸バリウム、ご粉、沈降炭酸カルシウム、重炭酸カルシウム、寒水石、アルミナ白、シリカ、含水微粉シリカ(ホワイトカーボン)、超微粉無水シリカ(アエロジル)、珪砂(シリカサンド)、タルク、沈降性炭酸マグネシウム、ベントナイト、クレー、カオリン、黄土などが挙げられる。
さらに、プラスチック顔料としては、例えば、DIC(株)製「グランドールPP-1000」、「PP-2000S」等が挙げられる。
本発明で用いる顔料としては、耐久性、耐侯性、意匠性に優れることから、白色顔料としての酸化チタン、亜鉛華等の無機酸化物、黒色顔料としてのカーボンブラックがより好ましい。
本発明で用いる顔料の質量割合は、前記イソシアネート成分Aとポリオール成分Bとの合計100質量部に対して、1~400質量部、中でも10~300質量部とすることが、接着性、耐ブロッキング性などに優れることからより好ましい。
また本発明の2液型接着剤には接着促進剤を用いることもできる。接着促進剤にはシランカップリング剤、チタネート系カップチング剤、アルミニウム系等のカップリング剤、エポキシ樹脂が挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えば、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-β(アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-β(アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメチルジメトキシシラン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン;β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン;ビニルトリス(β-メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のビニルシラン;ヘキサメチルジシラザン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン等を挙げることが出来る。
チタネート系カップリング剤としては、例えば、テトライソプロポキシチタン、テトラ-n-ブトキシチタン、ブチルチタネートダイマー、テトラステアリルチタネート、チタンアセチルアセトネート、チタンラクテート、テトラオクチレングリコールチタネート、チタンラクテート、テトラステアロキシチタン等を挙げることが出来る。
また、アルミニウム系カップリング剤としては、例えば、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等が挙げることが出来る。
エポキシ樹脂としては、一般的に市販されているビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールのβ-メチルグリシジルエーテル、ノボラック樹脂のβ-メチルグリシジルエーテル、環状オキシラン型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂等の各種エポキシ樹脂が挙げられる。
本発明で使用する2液型接着剤には、必要であれば、前記以外のその他の添加剤を含有させてもよい。添加剤としては、例えば、レベリング剤;コロイド状シリカ、アルミナゾルなどの無機微粒子;ポリメチルメタクリレート系の有機微粒子;消泡剤;タレ性防止剤;湿潤分散剤;粘性調整剤;紫外線吸収剤;金属不活性化剤;過酸化物分解剤;難燃剤;補強剤;可塑剤;潤滑剤;防錆剤;蛍光性増白剤;無機系熱線吸収剤;防炎剤;帯電防止剤;脱水剤などが挙げられる。
これらの顔料、接着促進剤、添加剤は、イソシアネート成分A又はポリオール成分Bのどちらか一方の成分に混合させるか、或いは、第3成分として塗工時に配合して使用することができる。これらのなかでも、顔料、接着促進剤、及び添加剤をポリオール成分Bに予め配合したプレミックスを本発明のラミネート接着剤用ポリオール組成物として調整し、2液型接着剤として使用することが、作業性の点から好ましい。
(積層フィルム)
本発明の積層フィルムは、第一のプラスチックフィルムと第二のプラスチックフィルムの間に前記2液型接着剤からなる接着剤層を積層してなる。積層方法はフィルムラミネート法として公知の方法を使用することができるが、具体的には以下の(a)の工程と(b)の工程とを経ることにより積層フィルムを得ることができる。
(a)第一のプラスチックフィルムと第二のプラスチックフィルムの間に、イソシアネート化合物を含有するイソシアネート成分Aと、ポリオール化合物を含有するポリオール成分Bとを有し、
前記イソシアネート成分Aは、ポリエーテルポリオールと、少なくともキシリレンジイソシアネートと4,4-ジフェニルメタンジイソシアネートとを含有するイソシアネート混合物との反応生成物である2液型接着剤の接着剤層をラミネートロールで積層し積層フィルムを得る工程。
(b)前記積層体を巻き取る巻き取り工程。
前記工程(a)においては、具体的態様として、工程(a-1)または工程(a-2)を挙げることができる。
(a-1)第一のプラスチックフィルム上に前記イソシアネート成分Aと前記ポリオール成分Bとの混合液を塗布して塗膜化する工程後、第二のプラスチックフィルムをラミネートロールで貼り合わせて積層し積層フィルムを得る工程。
(a-2)前記イソシアネート成分Aと前記ポリオール成分Bとを、第一のプラスチックフィルム及び第二のプラスチックフィルムに別々に塗布し各々を塗膜化する工程後、第一のプラスチックフィルム及び第二のプラスチックフィルムの各々の塗膜面をラミネートロールで貼り合わせて積層し積層フィルムを得る工程。(いわゆる分別塗工)
前記工程(a-1)において、塗工条件は、塗工設備に合った条件であればいずれの条件でも使用可能であるが、通常のロールコーターでは、25℃~120℃程度まで加熱した状態が好ましい。また塗布量は、0.5~5.0g/mが好ましく、より好ましくは、1.0~4.0g/m程度で使用するのがよい。
一方工程(a-2)において、前記イソシアネート成分Aと前記ポリオール成分Bとを第一のプラスチックフィルム及び第二のプラスチックフィルムに別々に塗布するが、この際例えば第一のプラスチックフィルムに前記イソシアネート成分Aを塗布した場合は第二のプラスチックフィルムには前記ポリオール成分Bを塗布する。また逆でもよい。その後両基材を貼り合わせることにより、イソシアネート成分Aとポリオール成分Bとが接触し、圧着させ反応が開始することにより、速やかに硬化が進行するものである。また通常の2液混合型接着剤のような2液の混合が不要であり、従って2液混合後の可使時間(ポットライフ)を懸念する必要がなく、作業性に優れる。圧着方法はドライラミネーション(乾式積層法)により貼り合わせる方法が好ましく、ラミネートロールの温度は室温~120℃程度、圧力は、3~300kg/cm程度が好ましい。このようにして積層フィルムを得ることができる。
工程(a-2)を経る方法の場合は、前記イソシアネート成分Aと前記ポリオール成分Bの塗布量は、それぞれ、0.5~4.0g/mが好ましく、より好ましくは、0.5~3.0g/m程度で使用するのが好ましい。
いずれの方法であっても、本発明の接着剤を用いた場合、ラミネートした後、常温または加温下で、3~24時間で接着剤が硬化し、実用物性を発現する。
ここで用いる、第一のプラスチックフィルムとしては、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、ナイロンフィルム(以下『OPAフィルム』と略記)、OPP(2軸延伸ポリプロピレン)フィルム、各種蒸着フィルム等のベースフィルムやアルミ箔等が挙げられ、また、第二のプラスチックフィルムとしては、CPP(無延伸ポリプロピレン)フィルム、LLDPE(直鎖低密度ポリエチレン)フィルム等のシーラントフィルムが挙げられる。
この様にして得られる積層フィルムは、軟包装フィルム、軟包装材料(包装の形が内容物を入れることにより形作られるような包装)等、洗剤、薬剤を充填する包装材料として工業的に使用することができる。具体的な用途としては、洗剤、薬剤として、洗濯用液体洗剤、台所用液体洗剤、浴用液体洗剤、浴用液体石鹸、液体シャンプー、液体コンディショナー等が挙げられる。
本発明の接着剤を用いて製造された包装材料は、洗剤や薬剤などの内容物の充填時はもとより、充填後の時間経過後も、デラミネーション等のラミネート構成体の剥離を発生させず、優れた接着性、内容物耐性を有する。
また、前記第一のプラスチックフィルム上に、印刷インキをグラビア又はフレキソ印刷したものを用いてもよく、この場合であっても良好なラミネート外観を呈することができる。前述の印刷インキは溶剤型、水性型又は活性エネルギー線硬化型インキを使用することがきる。
本発明で使用する2液型接着剤を用いた場合、ラミネートした後、常温または加温下で、12~72時間で接着剤が硬化し、実用物性を発現する。
(包装体)
本発明の包装体は、前記積層フィルムを袋状に成形してなり、具体的には前記積層フィルムをヒートシールすることにより包装体の形態となる。また、包装体としての用途、必要な性能(易引裂性やハンドカット性)、包装体として要求される剛性や耐久性(例えば、耐衝撃性や耐ピンホール性など)などを考慮した場合、必要に応じて他の層を積層することもできる。通常は基材層、紙層、第2のシーラント層、不職布層などを伴って使用される。他の層を積層する方法としては、公知の方法を用いることができる。たとえば、他の層との層間に接着剤層を設けてドライラミネート法、熱ラミネート法、ヒートシール法、押出しラミネート法などにより積層すればよい。接着剤としては、前記2液型接着剤を使用してもよいし、他の1液タイプのウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、酸変性ポリオレフィンの水性分散体などを用いてもよい。
具体的な積層体構成としては、一般の包装体や蓋材、詰め替え容器などに好適に用いることが可能な、第一のプラスチックフィルム層/接着層/第二のプラスチック層、第一のプラスチック層をバリア層にした、基材層/接着層/第一のプラスチックフィルム層/接着層/第二のプラスチック層や紙容器、紙カップなどに好適に用いることが可能な、第二のプラスチック層/紙層/接着層/第一のプラスチックフィルム層/接着層/第二のプラスチック、第二のプラスチック層/紙層/ポリオレフィン樹脂層/基材層/第一のプラスチック層/接着層/第二のプラスチック層、紙層/第一のプラスチックフィルム層/接着層/シーラント層やチューブ容器などに好適に用いることが可能な、第二のプラスチック層/接着層/第一のプラスチック層/接着層/第二のプラスチック層などが挙げられる。これら積層体は、必要に応じて、印刷層やトップコート層などを有していても構わない。
第一のプラスチックフィルム層は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリ乳酸(PLA)などのポリエステル樹脂フィルム;ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂フィルム;ポリスチレン樹脂フィルム;ナイロン6、ポリ-p-キシリレンアジパミド(MXD6ナイロン)などのポリアミド樹脂フィルム;ポリカーボネート樹脂フィルム;ポリアクリルニトリル樹脂フィルム;ポリイミド樹脂フィルム;これらの複層体(例えば、ナイロン6/MXD6/ナイロン6、ナイロン6/エチレン-ビニルアルコール共重合体/ナイロン6)や混合体などが用いられる。なかでも、機械的強度や寸法安定性を有するものが好ましい。特に、これらの中で二軸方向に任意に延伸されたフィルムが好ましく用いられる。
また、第一のプラスチックフィルム層は、バリア機能を付与するためにアルミニウム箔などの軟質金属箔の他、アルミ蒸着、シリカ蒸着、アルミナ蒸着、シリカアルミナ2元蒸着などの蒸着層;塩化ビニリデン系樹脂、変性ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール共重合体、MXDナイロンなどからなる有機バリア層などを採用できる。
第二のプラスチックフィルム層としては、従来から知られたシーラント樹脂を使用できる。例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)や直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)や高密度ポリエチレン(HDPE)などのポリエチレン、酸変性ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)、酸変性ポリプロピレン、共重合ポリプロピレン、エチレン-ビニルアセテート共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、アイオノマーなどのポリオレフィン樹脂などがあげられる。なかでも低温シール性の観点からポリエチレン系樹脂が好ましく、安価であることからポリエチレンが特に好ましい。シーラント層の厚みは、特に限定されないが、包装材料への加工性やヒートシール性などを考慮して10~60μmの範囲が好ましく、15~40μmの範囲がより好ましい。また、シーラント層に高低差5~20μmの凸凹を設けることで、シーラント層に滑り性や包装材料の引き裂き性を付与することが可能である。
紙層としては、天然紙や合成紙などが挙げられる。第1および第2のシーラント層は、上述のシーラント層と同様の材料で形成することができる。基材層および紙層の外表面または内面側には、必要に応じて印刷層を設けてもよい。
「他の層」は、公知の添加剤や安定剤、例えば帯電防止剤、易接着コート剤、可塑剤、滑剤、酸化防止剤などを含んでいてもよい。また「他の層」は、その他の材料と積層する場合の密着性を向上させるために、前処理としてフィルムの表面をコロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、薬品処理、溶剤処理などしたものであってもよい。
本発明の包装体の態様としては、三方シール袋、四方シール袋、ガセット包装袋、ピロー包装袋、ゲーベルトップ型の有底容器、テトラクラッシク、ブリュックタイプ、チューブ容器、紙カップ、蓋材、など種々ある。また、本発明の包装体に易開封処理や再封性手段を適宜設けてあってもよい。
本発明の包装体は、主に食品、洗剤、薬剤を充填する包装体として工業的に使用することができる。具体的な用途としては、洗剤、薬剤として、洗濯用液体洗剤、台所用液体洗剤、浴用液体洗剤、浴用液体石鹸、液体シャンプー、液体コンディショナー、医薬用タブレット等が挙げられる。また、上記の容器を包装する2次包装体にも使用できる。特に前記2液型接着剤を用いているため、溶出が問題となるような食品、医薬品用途の包装体として好適に使用することができる。
次に、本発明を、実施例及び比較例により具体的に説明する。例中断りのない限り、「部」「%」は質量基準である。
製造例1[ポリイソシアネート(A-1)の合成]
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えたフラスコに、4,4-ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、「MDI」と略記する):41.9部、2,4’-MDI:13.0部、キシリレンジイソシアネート(以下、「XDI」と略記する。):0.1部を反応容器内に仕込み、窒素ガス下で攪拌し、60℃まで加熱した。数平均分子量400の2官能のポリプロピレングリコール(以下、「PPG」と略記する。)を20.0部、数平均分子量2000の2官能PPGの25.0部を数回に分けて滴下し、80℃に昇温して5~6時間攪拌しウレタン化反応を終了させた。得られたポリイソシアネートのNCO基含有率は、13.3%、40℃における溶融粘度は1500mPa.sであった。以下このポリイソシアネートを「A-1」と略記する。
製造例2[ポリイソシアネート(A-2)の合成]
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えたフラスコに、4,4-MDI:42.0部、2,4’-MDI:12.5部、XDI:0.5部を反応容器内に仕込み、窒素ガス下で攪拌し、60℃まで加熱する。数平均分子量400の2官能PPGを20.0部、数平均分子量2000の2官能PPGの25.0部を数回に分けて滴下し、80℃に昇温して5~6時間攪拌しウレタン化反応を終了させた。得られたポリイソシアネートのNCO基含有率は、13.3%、40℃における溶融粘度は1500mPa.sであった。以下このポリイソシアネートを「A-2」と略記する。
製造例3[ポリイソシアネート(A-3)の合成]
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えたフラスコに、4,4-MDI:42.0部、2,4’-MDI:12.0部、XDI:1.0部を反応容器内に仕込み、窒素ガス下で攪拌し、60℃まで加熱する。数平均分子量400の2官能PPGを20.0部、数平均分子量2000の2官能PPGの25.0部を数回に分けて滴下し、80℃に昇温して5~6時間攪拌しウレタン化反応を終了させた。得られたポリイソシアネートのNCO基含有率は、13.4%、40℃における溶融粘度は1500mPa.sであった。以下このポリイソシアネートを「A-3」と略記する。
製造例4[ポリイソシアネート(A-4)の合成]
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えたフラスコに、4,4-MDI:42.0部、2,4’-MDI:11.0部、XDI:2.0部を反応容器内に仕込み、窒素ガス下で攪拌し、60℃まで加熱する。数平均分子量400の2官能PPGを20.0部、数平均分子量2000の2官能PPGの25.0部を数回に分けて滴下し、80℃に昇温して5~6時間攪拌しウレタン化反応を終了させた。得られたポリイソシアネートのNCO基含有率は、13.5%、40℃における溶融粘度は1500mPa.sであった。以下このポリイソシアネートを「A-4」と略記する。
製造例5[ポリイソシアネート(A-5)の合成]
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えたフラスコに、4,4-MDI:41.7部、2,4’-MDI:11.2部、XDI:3.0部を反応容器内に仕込み、窒素ガス下で攪拌し、60℃まで加熱する。数平均分子量400の2官能PPGを19.2部、数平均分子量2000の2官能PPGの24.9部を数回に分けて滴下し、80℃に昇温して5~6時間攪拌しウレタン化反応を終了させた。得られたポリイソシアネートのNCO基含有率は、14.0%、40℃における溶融粘度は1500mPa.sであった。以下このポリイソシアネートを「A-5」と略記する。
製造例6[ポリイソシアネート(A-6)の合成]
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えたフラスコに、4,4-MDI:42.0部、2,4’-MDI:9.0部、XDI:4.0部を反応容器内に仕込み、窒素ガス下で攪拌し、60℃まで加熱する。数平均分子量400の2官能PPGを20.0部、数平均分子量2000の2官能PPGの25.0部を数回に分けて滴下し、80℃に昇温して5~6時間攪拌しウレタン化反応を終了させた。得られたポリイソシアネートのNCO基含有率は、13.7%、40℃における溶融粘度は1500mPa.sであった。以下このポリイソシアネートを「A-6」と略記する。
製造例7[ポリイソシアネート(A-7)の合成]
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えたフラスコに、4,4-MDI:42.0部、2,4’-MDI:8.0部、XDI:5.0部を反応容器内に仕込み、窒素ガス下で攪拌し、60℃まで加熱する。数平均分子量400の2官能PPGを20.0部、数平均分子量2000の2官能PPGの25.0部を数回に分けて滴下し、80℃に昇温して5~6時間攪拌しウレタン化反応を終了させた。得られたポリイソシアネートのNCO基含有率は、13.8%、40℃における溶融粘度は1500mPa.sであった。以下このポリイソシアネートを「A-7」と略記する。
製造例8[ポリイソシアネート(A-8)の合成]
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えたフラスコに、4,4-MDI:42.0部、2,4’-MDI:7.0部、XDI:6.0部を反応容器内に仕込み、窒素ガス下で攪拌し、60℃まで加熱する。数平均分子量400の2官能PPGを20.0部、数平均分子量2000の2官能PPGの25.0部を数回に分けて滴下し、80℃に昇温して5~6時間攪拌しウレタン化反応を終了させた。得られたポリイソシアネートのNCO基含有率は、13.9%、40℃における溶融粘度は1500mPa.sであった。以下このポリイソシアネートを「A-8」と略記する。
製造例9[ポリイソシアネート(A-9)の合成]
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えたフラスコに、4,4-MDI:42.0部、2,4’-MDI:6.0部、XDI:7.0部を反応容器内に仕込み、窒素ガス下で攪拌し、60℃まで加熱する。数平均分子量400の2官能PPGを20.0部、数平均分子量2000の2官能PPGの25.0部を数回に分けて滴下し、80℃に昇温して5~6時間攪拌しウレタン化反応を終了させた。得られたポリイソシアネートのNCO基含有率は、14.0%、40℃における溶融粘度は1500mPa.sであった。以下このポリイソシアネートを「A-9」と略記する。
製造例10[ポリイソシアネート(A-10)の合成]
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えたフラスコに、4,4-MDI:42.0部、2,4’-MDI:5.0部、XDI:8.0部を反応容器内に仕込み、窒素ガス下で攪拌し、60℃まで加熱する。数平均分子量400の2官能PPGを20.0部、数平均分子量2000の2官能PPGの25.0部を数回に分けて滴下し、80℃に昇温して5~6時間攪拌しウレタン化反応を終了させた。得られたポリイソシアネートのNCO基含有率は、14.1%、40℃における溶融粘度は1500mPa.sであった。以下このポリイソシアネートを「A-10」と略記する。
製造例11[ポリイソシアネート(A-11)の合成]
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えたフラスコに、4,4-MDI:42.0部、2, 4’-MDI:4.0部、XDI:9.0部を反応容器内に仕込み、窒素ガス下で攪拌し、60℃まで加熱する。数平均分子量400の2官能PPGを20.0部、数平均分子量2000の2官能PPGの25.0部を数回に分けて滴下し、80℃に昇温して5~6時間攪拌しウレタン化反応を終了させた。得られたポリイソシアネートのNCO基含有率は、14.2%、40℃における溶融粘度は1500mPa.sであった。以下このポリイソシアネートを「A-11」と略記する。
製造例12[ポリイソシアネート(A-12)の合成]
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えたフラスコに、4,4-MDI:42.0部、2, 4’-MDI:3.0部、XDI:10.0部を反応容器内に仕込み、窒素ガス下で攪拌し、60℃まで加熱する。数平均分子量400の2官能PPGを20.0部、数平均分子量2000の2官能PPGの25.0部を数回に分けて滴下し、80℃に昇温して5~6時間攪拌しウレタン化反応を終了させた。得られたポリイソシアネートのNCO基含有率は、14.3%、40℃における溶融粘度は1500mPa.sであった。以下このポリイソシアネートを「A-12」と略記する。
製造例13[ポリイソシアネート(A-H1)の合成]
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えたフラスコに、4,4-MDI:37.5部、2, 4’-MDI:17.5部を反応容器内に仕込み、窒素ガス下で攪拌し、60℃まで加熱する。数平均分子量400の2官能のPPGを20.0部、数平均分子量2000の2官能PPGの25.0部を数回に分けて滴下し、80℃に昇温して5~6時間攪拌しウレタン化反応を終了させた。得られたポリイソシアネートのNCO基含有率は、13.2%、40℃における溶融粘度は1500mPa.sであった。以下このポリイソシアネートを「A-H1」と略記する。
製造例14[ポリイソシアネート(A-H2)の合成]
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えたフラスコに、4,4-MDI:46.8部、2, 4’-MDI:8.2部を反応容器内に仕込み、窒素ガス下で攪拌し、60℃まで加熱する。数平均分子量400の2官能のPPGを20.0、数平均分子量2000の2官能PPGを25.0部を数回に分けて滴下し、80℃に昇温して5~6時間攪拌しウレタン化反応を終了させた。得られたポリイソシアネートのNCO基含有率は、13.2%、40℃における溶融粘度は1500mPa.sであった。以下このポリイソシアネートを「A-H2」と略記する。
製造例15[ポリオール(B-1)の合成]
フラスコ内を窒素置換した上で、ひまし油:73.3部とPPG-1000:18.3部、EDP300:6.6部を仕込み、撹拌した上で80℃まで昇温した。εカプロラクタムを0.9部投入し、溶解を確認した後、フラスコ温度を室温まで冷却した。室温の状態で、OFS-6040:0.6部、KBM903:0.3部を混合し、ポリオールB-1を製造した。上記の化学品は、以下の物を使用した。
・ひまし油:精製ひまし油(伊藤製油株式会社製、水酸基価160.5mgKOH/g、40℃溶融粘度250mPa・s )
・PPG-1000:ポリプロピレングリコール(三井化学ポリウレタン株式会社製、数平均分子量約1,000、水酸基価112mgKOH/g、40℃溶融粘度150mPa・s)
・EDP300:N,N,N’,N’-テトラキス(2-ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン(株式会社ADEKA社製)
・εカプロラクタム:2-オキソヘキサメチレンイミン(関東化学株式会社製)
・OFS-6040: 3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン(東レダウコーニング株式会社製)
・KBM903:3-アミノプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業株式会社製)
製造例16[ポリオール(B-2)の合成]
フラスコ内を窒素置換した上で、ひまし油:44.5部と3官能:PPG-3000:54.5部を仕込み、撹拌した上で120℃まで昇温した。その上で無水ピロメリット酸:1.0部を溶解させ、ポリオールB-2を製造した。上記の化学品は、以下の物を使用した。
・ひまし油:精製ひまし油(伊藤製油株式会社製、水酸基価160.5mgKOH/g、40℃溶融粘度250mPa・s )
・3官能:PPG-1000:アクトコールT-3000(三井化学ポリウレタン株式会社製、数平均分子量約3,000、水酸基価56mgKOH/g、40℃溶融粘度150mPa・s)
・無水ピロメリット酸:東京化成工業株式会社製
(保存安定性の評価)
製造したイソシアネート成分AであるポリイソシアネートA-1~A-12、A-H1、A-H2について、保存安定性を評価した。室温(25℃)で放置した際、結晶性物質が、
1週間以内に析出したもの:×、
1~4週間以内に析出したもの:△
4週間以上経っても析出しないもの:○
とした。結果を表1及び2に記す。
Figure 0007183646000001
Figure 0007183646000002
(実施例)
(接着剤、及び積層フィルムの製造方法)
2液型接着剤は、イソシアネート成分Aとポリオール成分Bの配合量について、ポリイソシアネートA-1~A-12、A-H1、A-H2/ポリオールB-1は100/70とし、ポリイソシアネートA-1~A-12、A-H1、A-H2/ポリオールB-2についても100/70とした。
積層フィルムの製造方法としては製造方式(1)及び製造方式(2)で行った。
(製造方式1)
イソシアネート成分Aとポリオール成分Bとを混合した接着剤を、調整後第一のフィルムに接着剤を塗布量が固形分2.0g/m程度となるように塗布し、ラミネーターでこの第一のフィルムの塗布面と第二のフィルムとを貼り合せ作製した。ポリイソシアネートA-1~A-12、A-H1、A-H2/ポリオールB-1は100/70とし、ポリイソシアネートA-1~A-12、A-H1、A-H2/ポリオールB-2についても100/70とした。第一のフィルムにはOPAフィルムを、第二のフィルムにはLLDPEフィルムを用いた。加工速度は30m/minであった。
(製造方式2)
ポリイソシアネートA-1~A-12、A-H1、A-H2とポリオールB-1、B-2とをそれぞれ調整し、A-1~A-12、A-H1、A-H2を第一のフィルムへ、B-1、B-2を第二のフィルムにそれぞれ塗布した後、第一のフィルムと第二のフィルムのお互いの塗布面をニップロール(ニップロール温度:50℃)で圧着し、プラスチックフィルム積層体を作製した。ポリイソシアネートA-1~A-12、A-H1、A-H2/ポリオールB-1は100/70とし、ポリイソシアネートA-1~A-12、A-H1、A-H2/ポリオールB-2についても100/70とし、合計で2.0g/m程度となるようにした。第一のフィルムにはOPAフィルムを、第二のフィルムにはLLDPEフィルムを用いた。加工速度は30m/minであった。
(ラミネート外観の評価)
製造方法1、2に従って作成したラミネート物について、外観を目視で評価した。
ラミネート物の外観の透明性が非常に高いもの:◎
ラミネート物の外観が透明なもの:○、
ラミネート物の外観が薄く白化しているもの:△
ラミネート物の外観が白化している物:×、とした。
結果を表3~6に記す。
(非意図的物質の溶出量の評価)
非意図的物質の溶出量について、第一級芳香族アミン(PAA)を定量した。製造方式2で作成したOPAフィルムとLLDPEのラミネート物について、塗布量が固形分2.0g/mになるように貼合し、25℃の温調室で1日保管した。
この積層フィルムを120mm x 220mmで切り取り、LLDPEが内側になるように折り曲げ、3方を10mm幅で1atm、180℃、1秒間ヒートシールして、内容物が2dm接触するパウチを作成した。内容物として3%酢酸水溶液を加えた。充填したパウチを70℃、2時間恒温室で保管し、PAAの溶出量を確認した。結果を表3~6に記す。
Figure 0007183646000003
Figure 0007183646000004
Figure 0007183646000005
Figure 0007183646000006
実施例1~24の結果より、本願の2液型接着剤は、4,4’-MDIとXDIとポリエーテルポリオールを含有するイソシアネート混合物において、4,4’-MDIを高濃度で使用するにも拘わらず、良好な保存安定性を保ち、ラミネート後の外観に優れ、PAAの溶出量を10ppb以下にする事が出来る。
比較例1、3で提供される接着剤は、4,4’-MDIの割合が低く、2,4’-MDIの割合が多い為、保存安定性、塗工外観は良好なものの、PAAの溶出量は100ppb以上の高い数値を示した。
比較例2、4で提供される接着剤は、4,4’-MDIの割合が高いもののXDIを使用していない為、保存安定性試験の際に結晶性物質が析出し、ラミネート後の外観は白化した。

Claims (6)

  1. イソシアネート化合物を含有するイソシアネート成分Aとポリオール化合物を含有するポリオール成分Bとを有し、
    前記イソシアネート成分Aは、ポリエーテルポリオールと、少なくともキシリレンジイソシアネートと4,4-ジフェニルメタンジイソシアネートと2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネートとを含有するイソシアネート混合物との反応生成物であることを特徴とする2液型接着剤。
  2. 前記キシリレンジイソシアネートの使用量が、イソシアネート成分A全量に対し0.1~10質量%である請求項1に記載の2液型接着剤。
  3. 第一のプラスチックフィルムと第二のプラスチックフィルムの間に接着剤層を積層してなる積層フィルムであって、前記接着剤層が請求項1または2に記載の2液型接着剤の層であることを特徴とする積層フィルム。
  4. 第一のプラスチックフィルムと第二のプラスチックフィルムの間に接着剤層を積層してなる積層フィルムの製造方法であって、
    (a)第一のプラスチックフィルムと第二のプラスチックフィルムの間に、
    イソシアネート化合物を含有するイソシアネート成分Aと、ポリオール化合物を含有するポリオール成分Bとを有し、
    前記イソシアネート成分Aは、ポリエーテルポリオールと、少なくともキシリレンジイソシアネートと4,4-ジフェニルメタンジイソシアネートと2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネートを含有するイソシアネート混合物との反応生成物である2液型接着剤の接着剤層をラミネートロールで積層し積層フィルムを得る工程と、
    (b)前記積層体を巻き取る巻き取り工程とを有する積層フィルムの製造方法。
  5. 前記(a)第一のプラスチックフィルムと第二のプラスチックフィルムの間に接着剤層を積層し積層フィルムを得る工程が、(a-1)または(a-2)の方法である請求項4に記載の積層フィルムの製造方法。
    (a-1)第一のプラスチックフィルム上に前記イソシアネート成分Aと前記ポリオール成分Bとの混合液を塗布して塗膜化する工程後、第二のプラスチックフィルムをラミネートロールで貼り合わせて積層し積層フィルムを得る工程
    (a-2)前記イソシアネート成分Aと前記ポリオール成分Bとを、第一のプラスチックフィルム及び第二のプラスチックフィルムに別々に塗布し各々を塗膜化する工程後、第一のプラスチックフィルム及び第二のプラスチックフィルムの各々の塗膜面をラミネートロールで貼り合わせて積層し積層フィルムを得る工程
  6. 第一のプラスチックフィルムと第二のプラスチックフィルムの間に接着剤層を積層してなる積層フィルムを袋状に成形してなる包装体であって、前記接着剤層が請求項1または2のいずれかに記載の2液型接着剤の層であることを特徴とする包装体。
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