JP7183638B2 - 反応性接着剤、積層フィルム、及び包装体 - Google Patents
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Description
本発明の反応性接着剤は、ポリイソシアネート組成物(X)とポリオール組成物(Y)とを含有する反応性接着剤であって、ポリオールとカルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネートとの反応生成物(B-1)を含有するポリイソシアネート組成物(X)と、ポリオール組成物(Y)と、没食子酸または2官能以上の酸無水物を含有することを特徴とする。
本発明で使用するポリイソシアネート組成物(X)は、主成分としてポリイソシアネート化合物を含有する組成物である。本発明においては、ポリオールとカルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネートとの反応生成物(B-1)を含有することが必須である。
前記鎖状脂肪族グリコール、脂環式グリコール、ダイマージオール、ビスフェノール又は前記ポリエーテルポリオール等のポリオールと、多価カルボン酸とを反応させて得られるポリエステルポリオール(2);
前記3官能又は4官能の脂肪族アルコールと、多価カルボン酸とを反応させて得られるポリエステルポリオール(3);
2官能型ポリオールと、前記3官能又は4官能の脂肪族アルコールと、多価カルボン酸とを反応させて得られるポリエステルポリオール(4);
ジメチロールプロピオン酸、ヒマシ油脂肪酸等のヒドロキシル酸の重合体である、ポリエステルポリオール(5);
前記ポリエステルポリオール(1)、(2)、(3)、(4)、(5)とポリエーテルポリオールとの混合物;
ヒマシ油、脱水ヒマシ油、ヒマシ油の水素添加物であるヒマシ硬化油、ヒマシ油のアルキレンオキサイド5~50モル付加体等のヒマシ油系ポリオール等が挙げられる。
カラム ;東ソー株式会社製 TSK-GUARDCOLUMN SuperHZ-L
+東ソー株式会社製 TSK-GEL SuperHZM-M×4
検出器 ;RI(示差屈折計)
データ処理;東ソー株式会社製 マルチステーションGPC-8020modelII
測定条件 ;カラム温度 40℃
溶媒 テトラヒドロフラン
流速 0.35ml/分
標準 ;単分散ポリスチレン
試料 ;樹脂固形分換算で0.2質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)
また、ポリイソシアネート組成物(X)のイソシアネート基濃度は1~25質量%の範囲が好ましく、より好ましくは1.2~20質量%の範囲である。
本発明において使用するポリオール組成物(Y)は、主成分としてポリオール化合物を含有する組成物である。ポリオール化合物は単独で使用しても複数を混合して使用することもできる。
具体的には例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、メチルペンタンジオール、ジメチルブタンジオール、ブチルエチルプロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、トリエチレングリコール等のグリコール;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の3官能又は4官能の脂肪族アルコール;ビスフェノールA、ビスフェノールF、水素添加ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールF等のビスフェノール;ダイマージオール;
本発明で使用する反応性接着剤は、没食子酸または2官能以上の酸無水物を添加剤として含有する。前記添加剤量は、反応性接着剤の固形分全量に対し0.1~4.0質量%含有することが好ましく、0.2~3.0質量%含有することが最も好ましい。
具体的には、没食子酸であれば、反応性接着剤全固形分に対し0.1~4.0質量%含有することが好ましく、0.2~2.0質量%含有することが最も好ましい。
また前記2官能以上の酸無水物であれば、反応性接着剤全固形分に対し0.1~4.0質量%含有することが好ましく、0.3~3.0質量%含有することが最も好ましい。
前記無水マレイン酸共重合体は、無水マレイン酸と、無水マレイン酸と共重合しうるモノマーとの共重合体である。モノマーは中でも芳香族ビニルが好ましく、具体的にはスチレン、α-メチルスチレン、ジビニルベンゼン等が挙げられるが、なかでもポリイソシアネート(A)との相溶性に優れる点からスチレンが好ましい。前記芳香族ビニルと無水マレイン酸とはラジカル重合により共重合させることができ、その質量平均分子量(Mw)が5,000~15,000の範囲にあるものが好ましい。また前記芳香族ビニルと無水マレイン酸との反応比率は特に限定はないが、例えば芳香族ビニルと無水マレイン酸とをモル比[芳香族ビニル/無水マレイン酸]が1.5/1~5/1となる割合で反応させたものが好ましい。
前記無水マレイン酸共重合体は、反応性接着剤全固形分に対し0.1~4.0質量%含有することが好ましく、0.3~3.0質量%含有することが最も好ましい。
本発明で使用する反応性接着剤は、イソシアネート基と水酸基との化学反応によって硬化する接着剤であり、溶剤型接着剤としても無溶剤型接着剤としても使用することができる。なお本発明でいう無溶剤型の接着剤の「溶剤」とは、本発明で使用するポリイソシアネート化合物やポリオール化合物を溶解することの可能な、溶解性の高い有機溶剤を指し、「無溶剤」とは、これらの溶解性の高い有機溶剤を含まないことを指す。溶解性の高い有機溶剤とは、具体的には、トルエン、キシレン、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、トルオール、キシロール、n-ヘキサン、シクロヘキサン等が挙げられる。中でもトルエン、キシレン、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、酢酸メチル、酢酸エチルは特に溶解性の高い有機溶剤として知られている。
一方本発明の接着剤は、低粘度等の要求がある場合には、所望の粘度に応じて適宜前記溶解性の高い有機溶剤で希釈して使用してもよい。その場合は、ポリイソシアネート組成物(X)またはポリオール組成物(Y)のいずれか1つを希釈してもよいし両方を希釈してもよい。このような場合に使用する有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、トルオール、キシロール、n-ヘキサン、シクロヘキサン等が挙げられる。これらの中でも溶解性の点から酢酸エチルやメチルエチルケトン(MEK)が好ましく、特に酢酸エチルが好ましい。有機溶剤の使用量は所要される粘度によるが概ね20~50質量%の範囲で使用することが多い。
本発明の反応性接着剤は、詳述した通り、ポリオール成分Aとイソシアネート成分Bとを必須成分とするものであるが、更に、脂肪族環状アミド化合物を、ポリオール成分Aとイソシアネート成分Bとのどちらか一方の成分に混合させるか、或いは、第3成分として塗工時に配合することにより、ラミネート包装体において芳香族アミンに代表される有害な低分子化学物質の内容物への溶出が効果的に抑制できる。
本発明では触媒を使用することにより、ラミネート包装体において芳香族アミンに代表される有害な低分子化学物質の内容物への溶出が効果的に抑制できる。
本発明で使用する触媒は、ウレタン化反応を促進するためのものであれば特に制限はないが、例えば、金属系触媒、アミン系触媒、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、脂肪族環状アミド化合物、チタンキレート錯体等の触媒を用いることができる。
本発明においては、前記触媒を単独でも併用して使用してもよい。
前記触媒の質量比は、ポリイソシアネート組成物(X)とポリオール組成物(Y)の混合液を100部としたとき0.001~80部の範囲が好ましく、0.01~70部の範囲がより好ましい。
また、本発明で使用する反応性接着剤には、接着促進剤を併用することもできる。接着促進剤にはシランカップリング剤、チタネート系カップチング剤、アルミニウム系等のカップリング剤、エポキシ樹脂が挙げられる。
本発明で使用する反応性接着剤には、必要であれば、前記以外のその他の添加剤を含有させてもよい。添加剤としては、例えば、レベリング剤、コロイド状シリカやアルミナゾルなどの無機微粒子、ポリメチルメタクリレート系の有機微粒子、消泡剤、タレ性防止剤、湿潤分散剤、粘性調整剤、紫外線吸収剤、金属不活性化剤、過酸化物分解剤、難燃剤、補強剤、可塑剤、潤滑剤、防錆剤、蛍光性増白剤、無機系熱線吸収剤、防炎剤、帯電防止剤、脱水剤、公知慣用の熱可塑性エラストマー、粘着付与剤、燐酸化合物、メラミン樹脂、又は反応性エラストマーを用いることができる。これらの添加剤の含有量は、本発明で使用する反応性接着剤の機能を損なわない範囲内で適宜調整して用いることができる。
本発明の積層フィルムは、少なくとも2つの樹脂フィルム層またはアルミニウム層の間に前記反応性接着剤からなる接着剤層を積層してなる。少なくとも2つの樹脂フィルム層またはアルミニウム層は用途に応じて任意に選択でき、また、これらを適宜組み合わせることもできる。
本発明の積層フィルムにおいて、樹脂フィルム層を(F)と表現し、アルミニウム層を(AL)と表現し、金属箔層を(M)と表現し、前記反応性接着剤からなる接着剤層を(AD)と表現すると、本実施形態の積層フィルムの具体的態様としては、例えば、
(F)/(AD)/(F)、(F)/(AD)/(F)/(AD)/(F)、(F)/(AD)/(AL)/(AD)/(F)、(F)/(AD)/(AL)、(F)/(AD)/(M)/(AD)/(AL)、(AL)/(AD)/(M)、(AL)/(AD)/(F)/(AD)/(M)、(AD)/(F)/(AD)/(AL)、(AD)/(F)/(AD)/(F)/(AD)等が挙げられるが、これらに特に限定されない。本実施形態の本発明の積層フィルムは、さらに、紙層、酸素吸収層、アンカーコート層、印刷層等を有していてもよい。
樹脂フィルム層(F)は、求められる役割で分類すると、基材フィルム層(F1)や包装材料を形成する際にヒートシール部位となるシーラント層(F2)などとして機能する。これらの層としての役割に応じて、強度や融点などの要求性能が異なる。
塗布方法としては、特に限定なく公知のラミネート方法で行うことができる。一例を挙げると、前記反応性接着剤を、ロールコーター塗工方式で第一の樹脂フィルムに塗布し、次いで他の基材を貼り合わせる方法が挙げられる。
ドライラミネート法の場合には、基材を含むフィルム材料に前記接着剤液をグラビアロールなどのロールにより塗布後、溶剤を乾燥させ直ちにその表面に新たなフィルム材料をニップロールにより貼り合わせることにより、ラミネートフィルムを得ることができる。
また、ノンソルベントラミネート法の場合には、基材を含むフィルム材料に、予め40℃~100℃程度に加熱しておいた塗布液を、40℃~120℃に加熱したグラビアロールなどのロールにより塗布した後、直ちにその表面に新たなフィルム材料を貼り合わせることにより、ラミネートフィルムを得ることができる。また塗布量は、0.5~7g/m2が好ましく、より好ましくは、1.5~5g/m2程度で使用するのがよい。
シーラント層(F2)となる可撓性ポリマーフィルムの厚さは、特に限定されず、適宜設定することができるが、実用的観点から、好ましくは10μm~300μm、より好ましくは12μm~250μm、さらに好ましくは15μm~200μmである。また、フィルムの表面には火炎処理やコロナ放電処理などの各種表面処理が実施されていてもよい。
本発明の包装体は、前記積層フィルムを袋状に成形してなり、具体的には前記積層フィルムをヒートシールすることにより包装体の形態となる。また、包装体としての用途、必要な性能(易引裂性やハンドカット性)、包装体として要求される剛性や耐久性(例えば、耐衝撃性や耐ピンホール性など)などを考慮した場合、必要に応じて他の層を積層することが好ましい。通常は基材層、紙層、第2のシーラント層、不職布層などを伴って使用される。他の層を積層する方法としては、公知の方法を用いることができる。たとえば、他の層との層間に接着剤層を設けてドライラミネート法、熱ラミネート法、ヒートシール法、押出しラミネート法などにより積層すればよい。接着剤としては、前記反応性接着剤を使用してもよいし、他の1液タイプのウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、酸変性ポリオレフィンの水性分散体などを用いてもよい。
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、精留管、水分分離機等を備えたポリエステル反応容器に、イソフタル酸24部、アジピン酸16部、ジエチレングリコール33部を仕込み、内温250℃にて脱水縮合による重合反応を行った。反応後、数平均分子量約1500のポリエステルポリオールを得た。このポリエステルポリオール100部を攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、冷却管、水分分離機等を備えたポリエステル反応容器に予め仕込み溶解させたルプラネートMM103(カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート BASF INOAC ポリウレタン株式会社製)45部の酢酸エチル97部溶液と反応させて、不揮発分60%、数平均分子量約8000のイソシアネート(X1)を得た。
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、精留管、水分分離機等を備えたポリエステル反応容器に、イソフタル酸24部、アジピン酸16部、ジエチレングリコール33部を仕込み、内温250℃にて脱水縮合による重合反応を行った。反応後、数平均分子量約1500のポリエステルポリオールを得た。このポリエステルポリオール100部を攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、冷却管、水分分離機等を備えたポリエステル反応容器に予め仕込み溶解させたルプラネートMM103(カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート BASF INOAC ポリウレタン株式会社製)45部及びピロメリット酸無水物(株式会社ダイセル製品)3.5部の酢酸エチル97部溶液と反応させて、不揮発分60%、数平均分子量約8000のイソシアネート(X2)を得た。
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、精留管、水分分離機等を備えたポリエステル反応容器に、イソフタル酸24部、アジピン酸16部、ジエチレングリコール33部を仕込み、内温250℃にて脱水縮合による重合反応を行った。反応後、数平均分子量約1500のポリエステルポリオールを得た。このポリエステルポリオール100部を攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、冷却管、水分分離機等を備えたポリエステル反応容器に予め仕込み溶解させたルプラネートMM103(カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート BASF INOAC ポリウレタン株式会社製)45部及びEPICLON B-4500(3a, 4, 5, 7a-テトラヒドロ-7-メチル-5-(テトラヒドロ-2,5-ジオキソ-3-フラニル)-1,3-イソ-ベンソフランジオン, DIC株式会社製品)3.5部の酢酸エチル97部溶液と反応させて、不揮発分60%、数平均分子量約8000のイソシアネート(X3)を得た。
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、精留管、水分分離機等を備えたポリエステル反応容器に、イソフタル酸24部、アジピン酸16部、ジエチレングリコール33部を仕込み、内温250℃にて脱水縮合による重合反応を行った。反応後、数平均分子量約1500のポリエステルポリオールを得た。このポリエステルポリオール100部を攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、冷却管、水分分離機等を備えたポリエステル反応容器に予め仕込み溶解させたルプラネートMM103(カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート BASF INOAC ポリウレタン株式会社製)45部及びSMA1000P(CRAYVALLY社製品)3.5部の酢酸エチル97部溶液と反応させて、不揮発分60%、数平均分子量約8000のイソシアネート(X4)を得た。
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えたフラスコに、ジエチレングリコールを100部、精製没食子酸(DSP五協フード&ケミカル株式会社製)30部を仕込み攪拌溶解させ、ポリオール組成物(Y1)を得た。
ジエチレングリコール100部をそのままポリオール組成物(Y2)とした。
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えたフラスコに、ジプロピレングリコールを100部、精製没食子酸(DSP五協フード&ケミカル株式会社製)30部を仕込み攪拌溶解させ、ポリオール組成物(Y3)を得た。
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、精留管、水分分離機等を備えたポリエステル反応容器に、イソフタル酸24部、アジピン酸16部、ジエチレングリコール28部を仕込み、内温250℃にて脱水縮合による重合反応を行った。反応後、数平均分子量約8000のポリエステルポリオールを得た。このポリエステルポリオール100部を攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、冷却管、水分分離機等を備えた容器に仕込み酢酸エチル43部に溶解させた後に精製没食子酸(DSP五協フード&ケミカル株式会社製)を0.8部溶解させ、不揮発分70%のポリオール組成物(YH1)を得た。
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、精留管、水分分離機等を備えたポリエステル反応容器に、イソフタル酸24部、アジピン酸16部、ジエチレングリコール28部を仕込み、内温250℃にて脱水縮合による重合反応を行った。反応後、数平均分子量約8000のポリエステルポリオールを得た。このポリエステルポリオール100部を攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、冷却管、水分分離機等を備えた容器に仕込み酢酸エチル43部に溶解させた後にピロメリット酸無水物(株式会社ダイセル製品)を0.8部溶解させ、不揮発分70%のポリオール組成物(YH2)を得た。
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、精留管、水分分離機等を備えたポリエステル反応容器に、イソフタル酸24部、アジピン酸16部、ジエチレングリコール28部を仕込み、内温250℃にて脱水縮合による重合反応を行った。反応後、数平均分子量約8000のポリエステルポリオールを得た。このポリエステルポリオール100部を攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、冷却管、水分分離機等を備えた容器に仕込み酢酸エチル43部に溶解させた後にEPICLON B-4500(3a, 4, 5, 7a-テトラヒドロ-7-メチル-5-(テトラヒドロ-2,5-ジオキソ-3-フラニル)-1,3-イソ-ベンソフランジオン, DIC株式会社製品)を0.8部溶解させ、不揮発分70%不揮発分70%のポリオール組成物(YH3)を得た。
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、精留管、水分分離機等を備えたポリエステル反応容器に、イソフタル酸24部、アジピン酸16部、ジエチレングリコール28部を仕込み、内温250℃にて脱水縮合による重合反応を行った。反応後、数平均分子量約8000のポリエステルポリオールを得た。このポリエステルポリオール100部を攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、冷却管、水分分離機等を備えた容器に仕込み酢酸エチル43部に溶解させた後にSMAレジン(商標)1000P(スチレン/マレイン酸無水物=1/1共重合ポリマー、分子量5,500、CRAYVALLY社製品)を0.8部溶解させ、不揮発分70%不揮発分70%のポリオール組成物(YH4)を得た。
表1,2の組み合わせに従い反応性接着剤を得た。配合は質量比で、空欄は未配合を表す。ポリイソシアネート組成物(X)とポリオール組成物(Y)を配合し、不揮発分30%になるよう酢酸エチルで希釈調整した。
実施例または比較例の反応性接着剤を、DL-600DXドライラミネータ(オリエント総業社製)を用いて、反応性接着剤の固形分質量が4.0g/m2となるように透明または藍色インキ(XS-853 R507ゲンショクアイK1)で印刷されたポリエチレンテレフタレート(PETと略す)フィルム(東洋紡STC(株)製 E5102 12μm)に塗布し、酢酸エチルを揮散させた後、アルミニウム箔(東洋アルミニウム(株)製 アルミニウム箔O材 9μm)と貼り合せ積層フィルムを得た。得られた積層フィルムを40℃の雰囲気下で3日エージングした後、同一の反応性接着剤を固形分質量が4.0g/m2となるように塗布し、無延伸ポリプロピレン(CPPと略す)フィルム(東レ(株)製 トレファンNO ZK-207 70μm)と貼り合わせ、3層構造の積層フィルムを得た。該積層フィルムを40℃の雰囲気下で3日エージングし、評価用の積層フィルムとした。
1.エージング後剥離強度試験
前記方法で作成した評価用積層フィルムから、200mm×15mmの試験片を切り出し、引張強度試験機(島津製作所製)を用いて、温度23℃、相対湿度50%の環境下で、剥離速度は300mm/minでT型剥離試験を実施し、アルミニウム箔/CPPフィルムの剥離強度(N/15mm)を測定した。
前記方法で作成した評価用積層フィルムから、120mm×120mmの大きさのパウチを作製し、内容物として、エチルマルトール0.3%水溶液(疑似食品)を調整し、50gを充填した。作製したパウチについては121℃で30分間のレトルト減菌処理をした。その後、無作為に包装袋を選び、それを切り開いて、100mm×15mmの試験片を切り出した。
前記方法で作成した評価用積層フィルムから、120mm×120mmの大きさのパウチを作製し、内容物として、エチルマルトール0.3%水溶液(疑似食品)を調整し、50gを充填した。作製したパウチについては121℃で30分間のレトルト減菌処理をした。その後、無作為に包装袋を選び、その外観を目視で評価した。
前記剥離強度試験と同様の方法で、試験片のアルミニウム箔/CPPフィルム間の剥離強度(N/15mm)を測定し、減菌直後のフィルム外観を目視にて評価した。
また、市販されているエチルマルトール入り食品を上記大きさのパウチに詰め替え、レトルト滅菌後のフィルム外観を目視で評価した。
前記方法で作成した評価用積層フィルムから、120mm×120mmの大きさのパウチを作製し、内容物として、エチルマルトール0.3%水溶液(疑似食品)を調整し、50gを充填した。作製したパウチについては121℃で30分間のレトルト減菌処理をした。その後、該包装袋を80℃の恒温槽で保管し、1日後前記剥離強度試験と同様の方法で、試験片のアルミニウム箔/CPPフィルム間の剥離強度(N/15mm)を測定した。
前記方法で作成した評価用積層フィルムから、120mm×120mmの大きさのパウチを作製し、内容物として、エチルマルトール0.3%水溶液(疑似食品)を調整し、50gを充填した。作製したパウチについては121℃で30分間のレトルト減菌処理をした。その後、該包装袋を80℃の恒温槽で保管し、1日後のフィルム外観を目視にて評価した。
前記方法で作成した評価用積層フィルムから、120mm×120mmの大きさのパウチを作製し、内容物として、また、市販されているエチルマルトール入り食品を上記大きさのパウチに詰め替え、レトルト滅菌後の包装袋を80℃の恒温槽で保管し、4週間後フィルム外観を目視で評価した。
○:外観に変化なし
△:アルミニウム箔/CPPフィルム間で一部デラミネーションしている。
×:アルミニウム箔/CPPフィルム間でデラミネーションしている。
また略語は次の通りである。
EPICLON B-4500 2官能以上の酸無水物(3a, 4, 5, 7a-テトラヒドロ-7-メチル-5-(テトラヒドロ-2,5-ジオキソ-3-フラニル)-1,3-イソ-ベンソフランジオン, DIC株式会社製品)
SMA1000P 2官能以上の酸無水物(CRAYVALLY社製品)
デスモジュールL-75 TMP-3MDIアダクト、住化コベストロウレタン株式会社製)
Claims (7)
- ポリイソシアネート組成物(X)とポリオール組成物(Y)とを含有する反応性接着剤であって、
ポリオールとカルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネートとの反応生成物(B-1)を含有するポリイソシアネート組成物(X)と、ポリオール組成物(Y)と、没食子酸または2官能以上の酸無水物を含有することを特徴とする反応性接着剤。 - 前記没食子酸または2官能以上の酸無水物の含有量が、反応性接着剤の固形分全量に対し0.1~4.0質量%の範囲である請求項1に記載の反応性接着剤。
- ポリイソシアネート組成物(X)とポリオール組成物(Y)とを含有する反応性接着剤であって、
ポリオールとカルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネートとの反応生成物(B-1)を含有するポリイソシアネート組成物(X)と、ポリオール組成物(Y)と、無水マレイン酸共重合体、ピロメリット酸無水物、3a,4,5,7a-テトラヒドロ-7-メチル-5-(テトラヒドロ-2,5-ジオキソ-3-フラニル)-1,3-イソ-ベンソフランジオンから成る群から選ばれる少なくとも1つの酸無水物を含有する請求項1又は2に記載の反応性接着剤。 - 前記ポリオールとカルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネートとの反応生成物(B-1)が、質量平均分子量5000~45000の範囲である請求項1~3のいずれかに記載の反応性接着剤。
- 前記ポリオール組成物(Y)が、数平均分子量62~45000のポリオールを含有する請求項1~4のいずれかに記載の反応性接着剤。
- 少なくとも2つの樹脂フィルム層またはアルミニウム層の間に接着剤層を積層してなる積層フィルムであって、前記接着剤層が請求項1~5のいずれかに記載の反応性接着剤の層であることを特徴とする積層フィルム。
- 少なくとも2つの樹脂フィルム層またはアルミニウム層の間に接着剤層を積層してなる積層フィルムを袋状に成形してなる包装体であって、前記接着剤層が請求項1~5のいずれかに記載の反応性接着剤の層であることを特徴とする包装体。
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JP2018165263A JP7183638B2 (ja) | 2018-09-04 | 2018-09-04 | 反応性接着剤、積層フィルム、及び包装体 |
Applications Claiming Priority (1)
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