JP2001284724A - 面発光型半導体レーザおよびその製造方法 - Google Patents

面発光型半導体レーザおよびその製造方法

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JP2001284724A
JP2001284724A JP2000098765A JP2000098765A JP2001284724A JP 2001284724 A JP2001284724 A JP 2001284724A JP 2000098765 A JP2000098765 A JP 2000098765A JP 2000098765 A JP2000098765 A JP 2000098765A JP 2001284724 A JP2001284724 A JP 2001284724A
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semiconductor
layer
upper mirror
mirror
resonator
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JP2000098765A
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Tetsuro Nishida
哲朗 西田
Takayuki Kondo
貴幸 近藤
Takeshi Kaneko
剛 金子
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シングル横モードで発振し、かつ高い出力の
レーザ光を得ることができる面発光型半導体レーザおよ
びその製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明の面発光型半導体レーザ100
は、共振器120が半導体基板101上に垂直方向に形
成され、共振器120より半導体基板101に垂直な方
向へレーザ光を出射する。共振器120は、下部ミラー
103、活性層105、および上部ミラー117が積層
されて形成され、かつ、少なくとも一部に上部ミラー1
17を含む半導体堆積体110を含む。上部ミラー11
7は、半導体堆積体110の上面を含む柱状の上部ミラ
ー中央部104と、上部ミラー中央部104の外周に位
置する上部ミラー周辺部108とを含む。上部ミラー周
辺部108の側面と半導体基板101の表面とのなす角
は鋭角である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板に対し
て垂直にレーザ光を出射する面発光型半導体レーザおよ
びその製造方法に関する。
【0002】
【背景技術】面発光型半導体レーザは、半導体基板に対
して垂直にレーザ光を出射する半導体レーザであり、半
導体基板上に垂直方向に共振器が設けられている。この
共振器は、レーザ光を発振させた後出射させるものであ
り、反射層、活性層、反射層が順に積層されて構成され
る。
【0003】面発光型半導体レーザの優れた特徴の一つ
として、端面レーザに比べてレーザ放射角が等方的であ
り、かつ小さいことが挙げられる。このため、面発光型
半導体レーザは、光ファイバ通信や光並列情報処理等に
おいて、光源としての応用が期待されている。
【0004】なかでも、たとえば光ファイバ通信に面発
光型半導体レーザを用いる際には、光ファイバの特徴の
一つである伝達損失を考慮すると、より結合効率の良い
シングル横モードで高い出力が得られることが要求され
る。しかしながら、面発光型半導体レーザは、共振器の
周囲から電流を注入するための構造を有するため、シン
グル横モードで発振し、かつ高い出力のレーザ光を得る
ことが難しい。特に、面発光型半導体レーザでは、出力
が大きくなるにしたがって、レーザ放射角が大きくなる
とともに、複数の強度ピークが発現し、その結果、複雑
な形状を有するレーザ放射パターンが現れるという現象
がしばしば観察される。この現象をマルチ横モード発振
という。かかるマルチ横モード発振が生じると、レーザ
放射角が広がることが原因でレンズ等との結合効率が低
下したり、レンズを用いて結像しても光を1点に集光す
ることができないことがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、シン
グル横モードで発振し、かつ高い出力のレーザ光を得る
ことができる面発光型半導体レーザおよびその製法方法
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】(A)本発明にかかる面
発光型半導体レーザは、共振器が半導体基板上に垂直方
向に形成され、該共振器より該半導体基板に垂直な方向
へレーザ光を出射する面発光型半導体レーザであって、
前記共振器は、下部ミラー、活性層、および上部ミラー
が積層されて形成され、かつ、少なくとも一部に前記上
部ミラーを含む半導体堆積体を含み、前記上部ミラー
は、前記半導体堆積体の上面を含む柱状の上部ミラー中
央部と、該上部ミラー中央部の外周に位置する上部ミラ
ー周辺部とを含み、前記上部ミラー周辺部の側面と前記
半導体基板の表面とのなす角が鋭角であることを特徴と
する。
【0007】本発明の面発光型半導体レーザによれば、
前記上部ミラー中央部におけるレーザ光の反射率を前記
上部ミラー周辺部におけるレーザ光の反射率より大きく
することができるため、シングル横モードで発振し、か
つ高出力のレーザ光を得ることができる。また、前記面
発光型半導体レーザによれば、前記上部ミラー中央部の
実効屈折率を、前記上部ミラー周辺部の実効屈折率より
大きくすることができる。これにより、シングル横モー
ドで発振するレーザ光を効率良く得ることができる。こ
こで、実効屈折率とは、共振器内に形成される定在波の
光強度で重み付けした上での平均屈折率をいう。実効屈
折率は、たとえば、G.R.Hadley, OPTICS LET
TERS, vol.20, No.13(1995)1
483頁に開示されている方法で求めることができる。
【0008】これらについては、本発明の実施の形態の
欄で詳述する。
【0009】前記面発光型半導体レーザの好ましい態様
としては、(1)〜(5)を例示できる。
【0010】(1)前記上部ミラー周辺部の側面と前記
半導体基板の表面とのなす角が5〜50度であることが
望ましい。この構成によれば、前述した効果を得ること
ができる。
【0011】(2)前記上部ミラー中にコンタクト層を
形成し、該コンタクト層を、その側面にて電極と接続す
ることができる。上記構成によれば、面発光型半導体レ
ーザの駆動時において、前記コンタクト層と接続される
電極から注入された電流は前記コンタクト層より下層、
すなわち、前記電流は活性層および下部ミラーを経て半
導体基板へと流れる。よって、この場合、上部ミラー中
においてコンタクト層より上面に形成された層には電流
が流れないため、前記上部ミラー部分の抵抗を大幅に低
減することができ、駆動電圧を大幅に低減することがで
きる。
【0012】また、前記上部ミラー部分の抵抗を低減す
ることで、抵抗による熱の発生を低減することができる
ため、熱による特性の変化および駆動効率の低下を防ぐ
ことができる。 さらに、前記上部ミラー周辺部の側面
と前記半導体基板の表面とのなす角が鋭角であることに
より、前記コンタクト層と電極との接触面積を増大させ
ることができるため、駆動電圧のさらなる低減を図るこ
とができる。
【0013】この場合、前記コンタクト層と接触してい
る層を階段状に形成させることができる。この構成によ
れば、前記コンタクト層と電極との接触面積をさらに増
大させることができ、その結果、駆動電圧をさらに低減
することができる。
【0014】(3)前記コンタクト層を、前記共振器内
に形成される光強度の定在波の節の位置に形成させるこ
とができる。前記定在波の節の位置は、前記共振器内で
光密度が局所的に小さい部分である。したがって、前記
コンタクト層が前記定在波の節の位置に形成されている
ことにより、コンタクト層による光損失を最低限に抑え
ることができる。
【0015】(4)前記コンタクト層を複数形成するこ
とができる。この構成によれば、コンタクト層と電極と
の接触面積をさらに大きくすることができる。これによ
り、駆動電圧をさらに低減することができる。
【0016】(5)前記上部ミラーは電流狭窄層を含む
ことができる。
【0017】(6)前記上部ミラーは、交互に積層され
た2種の半導体層を含み、前記2種の半導体層は、第1
半導体層および第2半導体層からなり、第1半導体層は
第2半導体層より屈折率が小さいことが望ましい。
【0018】また、前記上部ミラーは、交互に積層され
た2種の半導体層を含み、前記2種の半導体層は、第1
半導体層および第2半導体層からなり、第1半導体層は
第2半導体層よりエネルギーバンドギャップが大きいこ
とが望ましい。
【0019】これらの場合、前記コンタクト層を、前記
第2半導体層のうち少なくとも1層と置き換えて形成す
ることができる。
【0020】(7)前記上部ミラーを構成する前記2種
の半導体層は、アルミニウム、ガリウム、砒素、インジ
ウム、リン、および窒素から選択される元素から構成さ
れた半導体材料からなることが望ましい。
【0021】(8)共振器が半導体基板上に垂直方向に
形成され、該共振器より該半導体基板に垂直な方向へレ
ーザ光を出射する面発光型半導体レーザであって、前記
共振器は、下部ミラー、活性層、および上部ミラーが積
層されて形成され、かつ、少なくとも一部に前記上部ミ
ラーを含む錐台状の半導体堆積体を含み、前記錐台状の
半導体堆積体は、上面を含む柱状の堆積体中央部と、該
堆積体中央部の外周に位置する堆積体周辺部とを含み、
前記堆積体周辺部の側面と前記半導体基板の表面とのな
す角が鋭角であることが望ましい。この構成によれば、
前述した効果を得ることができる。
【0022】(B)本発明にかかる面発光型半導体レー
ザの製造方法は、以下の工程(a)および工程(b)を
含む。
【0023】(a)下部ミラー、活性層、および上部ミ
ラーを形成するための層を含む堆積層を半導体基板の表
面に形成する工程、および(b)前記堆積層の周縁部を
エッチングすることにより、下部ミラー、活性層、およ
び上部ミラーを含む共振器を形成する工程であって、柱
状の上部ミラー中央部と該上部ミラー中央部の外周に形
成される上部ミラー周辺部とを含み、前記上部ミラー周
辺部の側面と前記半導体基板の表面とが鋭角をなす上部
ミラーを、少なくとも一部に含む錐台状の半導体堆積体
を前記共振器に形成する工程。
【0024】この工程によれば、シングル横モードで発
振し、かつ高出力のレーザ光を効率良く得ることができ
る。
【0025】前記面発光型半導体レーザの製造方法の好
ましい態様としては、(1)および(2)を例示でき
る。
【0026】(1)前記工程(b)において、前記上部
ミラー周辺部の側面と前記半導体基板の表面とのなす角
を5〜50度とすることが望ましい。
【0027】(2)前記工程(b)において、前記上部
ミラーと前記活性層との間にコンタクト層を形成した
後、前記コンタクト層の側面と接触するように電極を形
成することができる。
【0028】この場合、前記工程(a)において、第1
半導体層と、該第1半導体層よりも屈折率が大きい第2
半導体層とからなる2種の半導体層を交互に積層させる
とともに、前記第2半導体層のうち少なくとも1層を前
記コンタクト層に置き換えて前記上部ミラーを形成する
ことができる。
【0029】また、この場合、前記工程(a)におい
て、第1半導体層と、該第1半導体層よりもエネルギー
バンドギャップが小さい第2半導体層とからなる2種の
半導体層を交互に積層させるとともに、前記第2半導体
層のうち少なくとも1層を前記コンタクト層に置き換え
て前記上部ミラーを形成することができる。
【0030】さらに、これらの場合、前記工程(b)に
おいて、前記第1半導体層のうち少なくとも前記コンタ
クト層と接触している層を選択的にエッチングすること
により、該コンタクト層と接触している層を階段状に形
成することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、図面を参照しながら説明する。
【0032】(第1の実施の形態) (デバイスの構造)本発明の第1の実施の形態にかかる
面発光型半導体レーザ100(以下、「面発光レーザ」
という)を図1に示す。図1は、図2のA−A線に沿っ
て切断した断面図である。図2は、図1に示される面発
光レーザ100を、レーザ光の出射口に対向する側から
見た平面の要部を模式的に示す図である。図3は、図1
に示される上部ミラー117を構成する上部ミラー周辺
部108部分の拡大断面図である。
【0033】面発光レーザ100は、半導体堆積体11
0を含む共振器120が半導体基板101上に形成され
ている。
【0034】共振器120は、n型GaAsからなるバ
ッファ層102、n型Al0.2Ga0 .8Asとn型Al
0.9Ga0.1Asとを交互に積層した30ペアの分布反射
型多層膜ミラー(以下、「下部ミラー」という)10
3、n型Al0.5Ga0.5Asからなるn型クラッド層
(図示せず)、厚さ4nmのGaAsウエル層と厚さ4
nmのAl0.3Ga0.7Asとのバリア層からなり、該ウ
エル層が3層で構成される量子井戸構造の活性層10
5、Al0.5Ga0.5Asからなるp型クラッド層(図示
せず)、および上部ミラー117が半導体基板101の
表面に積層されて形成されている。また、下部ミラー1
03の上面および半導体堆積体110の側面には、金と
亜鉛との合金からなる上部電極113が形成されてい
る。さらに、半導体基板101において、半導体基板1
01の表面と反対側の面には、金とゲルマニウムとの合
金からなる下部電極115が形成されている。ここで、
半導体基板101の表面とは、半導体基板101におい
て、共振器120が形成されている側の面をいう。
【0035】半導体堆積体110は図1および図2に示
すように、共振器120の一部に形成され、かつ錐台状
を有する。すなわち、半導体堆積体110は、その径が
レーザ光の出射方向にしたがって小さくなるテーパ形状
を有する。なお、本実施の形態においては、図2に示す
ように、半導体堆積体110の形状を円錐台状とした
が、半導体堆積体110の形状はこれに限定されるわけ
ではなく、少なくとも上部ミラー117を含む部分が錐
台状であればよい。
【0036】半導体堆積体110は、堆積体中央部11
4および堆積体周辺部118から構成される。堆積体中
央部114は柱状を有し、半導体堆積体110の上面を
含む。ここで、半導体堆積体110の上面とは、半導体
堆積体110において、半導体基板101の表面とほぼ
平行な部分をいう。また、堆積体周辺部118は堆積体
中央部114の外周に位置する部分をいい、堆積体周辺
部118の側面と半導体基板101の表面とのなす角は
鋭角である。前記なす角は5〜50度であるのがより望
ましい。
【0037】半導体堆積体110は、少なくとも一部に
上部ミラー117を含む。上部ミラー117は、半導体
堆積体110と同様に、その径がレーザ光の出射方向に
したがって小さくなるテーパ形状を有する。
【0038】上部ミラー117は、半導体堆積体110
の一部に形成され、柱状の上部ミラー中央部104と、
上部ミラー中央部104の外周に位置する上部ミラー周
辺部108を含む。上部ミラー中央部104は堆積体中
央部114に含まれ、半導体堆積体110の上面を含
む。また、上部ミラー周辺部108は堆積体周辺部11
8に含まれることから、上部ミラー周辺部108の側面
と半導体基板101の表面とのなす角は鋭角である。か
かる構成によれば、上部ミラー周辺部108は、柱状の
ミラーの一部を空気に置き換えて形成されたものである
といえる。空気の屈折率は上部ミラー117の屈折率よ
りも小さいことから、上部ミラー周辺部108の実効屈
折率は上部ミラー中央部104の実効屈折率よりも小さ
い。
【0039】また、前述したように、上部ミラー周辺部
108は、柱状のミラーの一部が欠けている形を有して
いるといえる。この構成によれば、上部ミラー中央部1
04の反射率は上部ミラー周辺部108の反射率よりも
大きい。
【0040】上部ミラー117は、交互に積層された2
種の半導体層(第1半導体層117xおよび第2半導体
層117y)を含む。また、上部ミラー117中には、
p型GaAsからなるコンタクト層109および電流狭
窄層111が形成されている。
【0041】図1に示す上部ミラー117における上部
ミラー周辺部108の断面構造の拡大図を図3に示す。
図3に示すように、上部ミラー117は、p型Al0.9
Ga0 .1As層からなる第1半導体層117xおよびp
型Al0.2Ga0.8As層からなる第2半導体層117y
が25ペア交互に積層されて形成されている。なお、こ
こでは上部ミラー周辺部108の断面構造を示したが、
上部ミラー中央部104は、図3に示される上部ミラー
周辺部108の積層構造と連続する積層構造を有する。
【0042】第1半導体層117xおよび第2半導体層
117yはそれぞれ、図3に示すように、共振器120
内に形成される光強度の定在波の波長λについてブラッ
グ反射条件を満たす膜厚に形成される。たとえば、図3
に示すように、第1半導体層117xおよび第2半導体
層117yの膜厚がλ/4の厚さになるように、第1半
導体層117xおよび第2半導体層117yを形成す
る。これにより、上部ミラー中央部104および上部ミ
ラー周辺部108を含む上部ミラー117は、屈折率が
異なる2種の半導体層(第1半導体層117xおよび第
2半導体層117y)が光強度の定在波の波長λの1/
4の厚さで積層された、いわゆるブラッグ反射鏡とな
り、高い反射率を有する反射鏡としての機能を有する。
【0043】また、第1半導体層117xおよび第2半
導体層117yは、第1半導体層117xの屈折率が第
2半導体層117yの屈折率よりも小さくなるような材
料からなるのが望ましい。本実施の形態にかかる面発光
レーザにおいては、第1半導体層117xを構成するp
型Al0.9Ga0.1As層は、第2半導体層117yを構
成するp型Al0.2Ga0.8As層よりも屈折率が小さ
い。
【0044】さらに、第1半導体層117xおよび第2
半導体層117yは、第1半導体層117xのエネルギ
ーバンドギャップが第2半導体層117yのエネルギー
バンドギャップよりも大きくなるような材料からなるの
が望ましい。本実施の形態にかかる面発光レーザにおい
ては、第1半導体層117xを構成するp型Al0.9
0.1As層は、第2半導体層117yを構成するp型
Al0.2Ga0.8As層よりもエネルギーバンドギャップ
が大きい。
【0045】なお、図3においては、前述したように、
第1半導体層117xおよび第2半導体層117yが交
互に積層されている場合を示したが、第1半導体層11
7xおよび第2半導体層117yの界面の抵抗を下げる
ために、第1半導体層117xと第2半導体層117y
との間に薄い層を挿入し、かかる2層を階段状に接続し
たり、あるいは、第1半導体層117xと第2半導体層
117yとの界面の組成変化をなだらかにすることもで
きる。
【0046】また、コンタクト層109は上部ミラー1
17中に形成されている。コンタクト層109は、図3
に示すように、その側面109bにて上部電極113と
接続されている。また、コンタクト層109は、上部ミ
ラー117を構成する第2半導体層117yのうち少な
くとも1層と置き換えられて形成されているのが望まし
い。本実施の形態にかかる面発光レーザ100において
は、図3に示すように、上部ミラー117を構成する第
1半導体層117xおよび第2半導体層117yのう
ち、1層の第2半導体層117yをコンタクト層109
に置き換えられて形成されている場合を示す。コンタク
ト層の厚さは、たとえば共振器120に形成される光強
度の定在波の波長λの1/4に形成する。
【0047】さらに、コンタクト層109は、共振器1
20内に形成される光強度の定在波の節の位置に形成さ
れることが望ましい。前記定在波の節の位置は光密度が
小さいことから、コンタクト層109が前記定在波の節
の位置に形成されることにより、コンタクト層109が
光密度の小さい場所に設置されることとなり、コンタク
ト層109が実効屈折率に与える影響を小さくすること
ができる。
【0048】さらに、上部ミラー117中には電流狭窄
層111が形成されている。本実施の形態においては、
電流狭窄層111が上部ミラー117の最下層に形成さ
れる場合を示したが、電流狭窄層111を設置する位置
はこの場所に限定されるわけではない。すなわち、第1
半導体層117xまたは第2半導体層117yの一部を
電流狭窄層111に置き換えて形成するか、あるいは少
なくとも1対の第1半導体層117xおよび第2半導体
層117yの間に電流狭窄層111を挿入するように形
成することもできる。
【0049】(デバイスの動作)本実施の形態にかかる
面発光レーザ100の一般的な動作を以下に示す。
【0050】上部ミラー117、活性層105、および
下部ミラー103で構成されるpinダイオードに、上
部電極113と下部電極115とで順方向の電圧を印加
すると、活性層105において、電子と正孔との再結合
が起こり、前記再結合による発光が生じる。そこで生じ
た光が上部ミラー117と下部ミラー103との間を往
復する際に誘導放出が起こり、光の強度が増幅される。
光利得が光損失を上まわると、レーザ発振が起こり、上
部電極113の開口部116から半導体基板101に対
して垂直方向にレーザ光が出射される。
【0051】(デバイスの製造プロセス)次に、前述し
た面発光レーザ100の製造方法を、図4〜7を用いて
説明する。図4〜7は、本実施の形態にかかる面発光レ
ーザ100の製造工程を模式的に示す断面図である。
【0052】本実施の形態にかかる面発光レーザ100
の製造方法は、主に以下の工程(a)および(b)から
なる。工程(a)は、下部ミラー103、活性層10
5、および上部ミラー117を形成するための層を含む
堆積層150を半導体基板101の表面に形成する工程
である。工程(b)は、堆積層150の周縁部をエッチ
ングすることにより、下部ミラー103、活性層10
5、および上部ミラー117を含む共振器120を形成
する工程である。かかる工程によって、錐台状の半導体
堆積体110を少なくとも一部に含む共振器120が形
成される。以上の工程により、図1に示す面発光レーザ
100が得られる。
【0053】まず、工程(a)について説明する。
【0054】(a)n型GaAsからなる半導体基板1
01の表面に、組成を変調させながらエピタキシャル成
長させることにより、図4に示される堆積層150を形
成する。ここで、堆積層150とは、n型GaAsから
なるバッファ層102、n型Al0.2Ga0.8Asとn型
Al0.9Ga0.1Asとを交互に積層した下部ミラー10
3、n型Al0.5Ga0.5Asからなるn型クラッド層
(図示せず)、厚さ4nmのGaAsウエル層と厚さ4
nmのAl0.3Ga0.7Asとのバリア層からなり、該ウ
エル層が3層で構成される量子井戸構造の活性層105
a、Al0.5Ga0 .5Asからなるp型クラッド層(図示
せず)、および上部ミラー117aをいい、これらの層
を順に半導体基板101上に積層させて、堆積層150
を形成する。
【0055】この場合、上部ミラー117aは、p型A
0.9Ga0.1As層からなる第1半導体層およびp型A
0.2Ga0.8As層からなる第2半導体層を25ペア交
互に積層して形成される。第1半導体層および第2半導
体層はそれぞれ、共振器120内に形成される光強度の
定在波の波長λについてブラッグ反射条件を満たす膜厚
に形成される。たとえば、第1半導体層および第2半導
体層は、それぞれの膜厚がλ/4の厚さになるように形
成される。
【0056】また、後述する工程において半導体堆積体
110中に電流狭窄層111を設置するために、厚さ3
0nmのp型AlAsからなる電流狭窄層形成用層10
7aを上部ミラー117a中に形成する。
【0057】さらに、上部ミラー117aにおいて、p
型GaAsからなるコンタクト層109aを、上部ミラ
ー117aのうち1層の第2半導体層と置き換えて形成
する。
【0058】なお、エピタキシャル成長を行う際の温度
は、半導体基板101の種類、あるいは形成する堆積層
150の種類や厚さによって適宜決定されるが、一般
に、600〜800℃であるのが好ましい。また、エピ
タキシャル成長を行う際の所要時間も、温度と同様に適
宜決定される。また、エピタキシャル成長させる方法と
しては、有機金属気相成長(MOVPE:Metal−
Organic Vapor Phase Epita
xy)法や、MBE法(Molecular Beam
Epitaxy)法、あるいはLPE法(Liqui
d PhaseEpitaxy)を用いることができ
る。
【0059】続いて、工程(b)について説明する。
【0060】(b)堆積層150の表面にフォトレジス
ト(図示しない)を塗布した後フォトリソグラフィによ
り該フォトレジストをパターニングすることにより、所
定のパターンのレジスト層(図示しない)を形成する。
ついで、このレジスト層をマスクとしてRIBE(Re
active Ion Beam Epitaxy)法
を用いて、少なくとも活性層105まで堆積層150を
エッチングし、図5に示すように、円錐台状の半導体堆
積体110を形成する。なお、この工程において、エッ
チングされる層はこれらに限定されず、目的とする共振
器の形状によって適宜決定されるものである。以上の工
程により、共振器120のうち面発光レーザ100のレ
ーザ光出射側から少なくとも活性層105にかけての部
分が円錐台状にエッチングされて、図5に示すように、
コンタクト層109、電流狭窄層形成用層107、上部
ミラー117、および活性層105を含む半導体堆積体
110が形成される。かかる工程により得られた半導体
堆積体110は、半導体堆積体110の上面を含む柱状
の堆積体中央部114と、堆積体中央部114の外周に
位置する堆積体周辺部118とを含む。また、かかる工
程により得られた上部ミラー117は、半導体堆積体1
10の上面を含む柱状の上部ミラー中央部104と、上
部ミラー中央部104の外周に位置する上部ミラー周辺
部108とを含む。
【0061】前述した工程により得られた上部ミラー1
17に含まれる上部ミラー周辺部108の断面構造を図
6に示す。
【0062】図6において、上部ミラー周辺部108の
側面と半導体基板101の表面とのなす角度θが鋭角と
なるようにエッチングの際の条件を設定する。かかる角
度θは、エッチングの際の条件を適宜設定することによ
り、所定の値に設定することができる。同様に、得られ
る半導体堆積体110の形状および大きさ等も、エッチ
ングの際の条件を変えることにより適宜設定することが
できる。
【0063】ついで、p型AlAs層からなる電流狭窄
層形成用層107を、400℃程度の水蒸気雰囲気下に
さらす。この工程により、AlAs層が周縁部から内側
へと酸化されていき、絶縁体である酸化アルミニウムが
形成される。すなわち、電流狭窄層形成用層107が周
縁部から酸化されて、図7に示されるように、酸化アル
ミニウムを含む電流狭窄層111と、AlAs層からな
り、外周部を電流狭窄層111で囲まれた電流流域層1
07b(電流狭窄層形成用層107のうち電流狭窄層1
11に変換されなかった部分)とが形成される。以上に
より、半導体基板101上に共振器120が形成され
る。
【0064】続いて、得られた共振器120に上部電極
113および下部電極115を設置する。
【0065】まず、モノシランガスと酸素ガスを用い、
窒素ガスをキャリアガスとする常圧熱CVD法により、
下部ミラー103の上面、ならびに柱状部110の側面
および上面にシリコン酸化膜(SiOx膜)を形成す
る。その後、フォトリソグラフィとドライエッチングに
より、柱状部110の側面の一部、および柱状部110
の上面のシリコン酸化膜を除去することにより、絶縁層
112を形成する。絶縁層112の種類はシリコン酸化
膜に限定されるものではなく、窒化シリコン膜(SiN
x膜)などの他の絶縁膜を用いてもよい。続いて、上部
ミラー117の側面および絶縁層112の表面に、真空
蒸着法により金と亜鉛との合金からなる合金層(図示し
ない)を形成する。続いて、フォトリソグラフィ法を用
いて前記合金層をパターニングして、上部電極113を
形成する。この場合、図3に示すように、コンタクト層
109がその側面109bにて上部電極113と接続す
るように、上部電極113を形成する。さらに、半導体
基板101の裏面(半導体基板101において共振器1
20を形成する面と反対側の面)に、真空蒸着法によ
り、金とゲルマニウムとの合金からなる下部電極115
を形成する。最後に、上記工程により得られた構造体を
350℃で加熱処理し、上部電極113と共振器120
と下部電極115とをオーミック接触させる。以上の工
程により、図1に示される面発光レーザ100が得られ
る。
【0066】(作用および効果)次に、本実施の形態に
かかる面発光レーザ100およびその製造方法における
作用および効果を説明する。
【0067】(1)本実施の形態にかかる面発光レーザ
100において、上部ミラー117は、半導体堆積体1
10の上面を含む上部ミラー中央部104と、上部ミラ
ー中央部104の外周に位置する上部ミラー周辺部10
8とから構成される。前述したように、上部ミラー周辺
部108は、柱状のミラーの一部が欠けている形を有す
るため、上部ミラー中央部104の反射率は上部ミラー
周辺部108の反射率よりも大きい。
【0068】面発光レーザにおいては、一般に、反射層
の反射率が小さくなるほどレーザ発振が起こりにくくな
ることが知られている。したがって、上部ミラー周辺部
108の領域は上部ミラー中央部104の領域よりも反
射率が小さいため、レーザ発振が起こりにくい。
【0069】ところで、一般に、電流狭窄層を備える面
発光レーザでは、レーザ発振時において共振器内の光
は、電流狭窄層の内径d(図1参照)内に存在してい
る。そして、レーザの最大強度を大きくするためには、
電流狭窄層の内径dを大きくすることが有効であるが、
電流狭窄層の内径dを大きくするとマルチ横モードでの
発振が起こりやすくなることが知られている。共振器内
における各横モードの光強度分布を比較すると、シング
ル横モード発振する光の光強度分布は単峰形状を有する
のに対し、マルチ横モードで発振する光の光強度分布は
複数のピークを有する。このことから、シングル横モー
ド発振する光は電流狭窄層の内径dの中心付近に集中す
るのに対し、マルチ横モードで発振する光のほとんどが
電流狭窄層の内径dの外周寄りに存在する。
【0070】先に述べたように、上部ミラー周辺部10
8の領域では反射率が低くレ−ザ発振が起こりにくいた
め、上部ミラー周辺部108に多く存在するマルチ横モ
ードで発振する光の発振は抑制されることになる。
【0071】このため、本実施の形態にかかる面発光レ
ーザ100においては、マルチ横モードのレーザ発振を
抑制することができるので、電流狭窄層の内径dを大き
くすることによって高出力化を図る場合でもシングル横
モードのレーザ発振だけを得ることができる。
【0072】(2)前述したように、上部ミラー周辺部
108は、柱状のミラーの一部を空気に置き換えて形成
されたものであるといえる。空気の屈折率は上部ミラー
117の屈折率よりも小さいことから、上部ミラー中央
部104の実効屈折率は、上部ミラー周辺部108の実
効屈折率より大きい。この構成によれば、さらに電流狭
窄径を大きくすることができ、より高い出力を得ること
ができる。
【0073】(3)上部ミラー117中にコンタクト層
109が形成され、コンタクト層109が、その側面1
09bにて上部電極113と接続されていることによ
り、面発光レーザ100の駆動時において、上部電極1
13から注入された電流はコンタクト層109より下層
に流れる。すなわち、前記電流は電流狭窄層111、活
性層105、および下部ミラー103を経て半導体基板
101と流れる。したがって、上部ミラー117中にお
いてコンタクト層109より上面に形成されている層に
は電流が流れないため、上部ミラー117部分の抵抗を
大幅に低減することができ、駆動電圧を大幅に低減する
ことができる。また、上部ミラー117部分の抵抗を低
減することで、抵抗による熱の発生を低減することがで
きるため、熱による特性の変化および駆動効率の低下を
防ぐことができる。
【0074】(4)上部ミラー周辺部108と半導体基
板101とのなす角が鋭角であることにより、コンタク
ト層109の側面109bと上部電極との接触面積を大
きくすることができる。これにより、上部ミラー117
の抵抗の低減を図ることができ、面発光レーザ100の
駆動電圧を低減することができ、結果として、前述した
ように、熱による特性の変化および駆動効率の低下を防
ぐことができる。
【0075】(第2の実施の形態) (デバイスの構造)図8は、本発明の第2の実施の形態
にかかる面発光レーザ200を模式的に示す断面図であ
る。図9は、図8に示される面発光レーザ200におけ
る、上部ミラー周辺部208の拡大断面図である。
【0076】第2の実施の形態にかかる面発光レーザ2
00は、上部ミラー217を構成する第1半導体層21
7xが階段状に形成されている点を除き、第1の実施の
形態にかかる面発光レーザ100とほぼ同様の構成を有
する。
【0077】なお、本実施の形態においては、上部ミラ
ー217中に含まれる第1半導体層217xが階段状に
形成されている場合について説明するが、少なくともコ
ンタクト層209の上面においてコンタクト層209と
接触している層が階段状に形成されていればよい。
【0078】(デバイスの製造プロセス)図10は、本
発明の第2の実施の形態にかかる面発光レーザ200の
一製造工程を模式的に示す断面図である。
【0079】第2の実施の形態にかかる面発光レーザ2
00の製造方法は、第1の実施の形態にかかる面発光レ
ーザ100の製造方法と基本的には同じであるが、第1
の実施の形態にかかる面発光レーザ100の製造工程に
加えて、第1半導体層217xを階段状に形成する工程
をさらに含む。
【0080】具体的には、第1の実施の形態にかかる面
発光レーザ100の製造工程と同様の製造工程によっ
て、図6に示す上部ミラー周辺部108と同様の上部ミ
ラー周辺部を形成した後、第1半導体層のみを選択的に
エッチングすることにより、図10に示すように、階段
状の第1半導体層217xが得られる。第1半導体層の
みを選択的にエッチングするために、たとえば、第1半
導体層と第2半導体層との組成の違いにより、第1半導
体層のみを選択的にエッチングすることができる。本実
施の形態においては、第1半導体層217xおよび第2
半導体層217yはそれぞれp型Al0.9Ga0.1As層
およびp型Al0.2Ga0.8As層からなり、コンタクト
層はp型GaAs層からなる。したがって、アルミニウ
ムの組成が高い層のみを選択的にエッチングすることが
できるエッチャントを用いて、アルミニウムの組成が高
い第1半導体層217xのみを選択的にエッチングする
ことにより、第1半導体層217xを階段状に形成する
ことができる。この後の工程は、第1の実施の形態にか
かる面発光レーザ100とほぼ同様である。よって、説
明は省略する。
【0081】(デバイスの動作、作用および効果)第2
の形態にかかる面発光レーザ200の動作は、第1の実
施の形態にかかる面発光レーザ100の動作と同様であ
る。よって、その説明を省略する。
【0082】また、第2の実施の形態にかかる面発光レ
ーザ200の作用および効果は、第1の実施の形態にか
かる面発光レーザ100の作用および効果とほぼ同様で
あり、さらに、以下の効果を有する。
【0083】第2の実施の形態にかかる面発光レーザ2
00においては、コンタクト層209と上面にて接触し
ている第1半導体層217xを階段状に形成されている
ので、コンタクト層209はその側面209bのみなら
ず、その上面の一部209cにて上部電極213と接触
している。このため、コンタクト層209と上部電極2
13との接触面積の増大を図ることができ、上部ミラー
217の低抵抗化を図ることができるため、面発光レー
ザの駆動電圧を低減することができる。
【0084】(第3の実施の形態) (デバイスの構造)図11は、本発明の第3の実施の形
態にかかる面発光レーザ300を模式的に示す断面図で
ある。図12は、図8に示される面発光レーザ300に
形成された上部ミラー周辺部308の拡大断面図であ
る。
【0085】第3の実施の形態にかかる面発光レーザ3
00は、第1の実施の形態にかかる面発光レーザ100
とほぼ同様の構成を有するが、複数のコンタクト層(コ
ンタクト層309,319)が上部ミラー317に形成
されている点で、面発光レーザ100と異なる。
【0086】(デバイスの製造プロセス)第3の実施の
形態にかかる面発光レーザ300の製造方法は、複数の
コンタクト層を上部ミラー317に形成する点以外は、
第1の実施の形態にかかる面発光レーザ100の製造方
法と基本的に同じである。具体的には、第1半導体層3
17xおよび第2半導体層317yを交互に積層する際
に、第2半導体層317yのうち2層をそれぞれコンタ
クト層309,319に置き換えて形成する。この他の
工程は、第1の実施の形態にかかる面発光レーザ100
とほぼ同様である。よって、説明は省略する。
【0087】(デバイスの動作、作用および効果)第3
の形態にかかる面発光レーザ300の動作は、第1の実
施の形態にかかる面発光レーザ100の動作と同様であ
る。よって、その説明を省略する。
【0088】また、第3の実施の形態にかかる面発光レ
ーザ300の作用および効果は、第1の実施の形態にか
かる面発光レーザ100の作用および効果とほぼ同様で
あり、さらに、以下の効果を有する。
【0089】第3の実施の形態にかかる面発光レーザ3
00においては、上部ミラー317を構成する上部ミラ
ー周辺部308にコンタクト層309,319が形成さ
れている。すなわち、コンタクト層が上部ミラー317
に複数形成されているため、上部電極313とコンタク
ト層との接触面積の増大を図ることができる。
【0090】なお、上記の実施の形態において、各半導
体層におけるp型とn型とを入れ替えても本発明の趣旨
を逸脱するものではない。上記の実施の形態では、Al
−Ga−As系のものについて説明したが、発振波長に
応じてその他の材料系、たとえば、In−P系、In−
Al−As系、Ga−In−As系、Ga−In−N
系、Al−Ga−In−P系、Ga−In−N−As
系、Al−Ga−In−As系、Ga−In−As−P
系等の半導体材料を用いることも可能である。
【0091】また、上記の実施の形態における面発光レ
ーザの駆動方法は一例であり、本発明の趣旨を逸脱しな
い限り、種々の変更が可能である。また、上記の実施の
形態では、半導体堆積体が一つである面発光レーザを示
しているが、基板面内で半導体堆積体が複数個あっても
本発明の形態は損なわれない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる面発光型半
導体レーザの断面を模式的に示す図である。
【図2】図1に示す面発光型半導体レーザを、レーザ光
の出射口に対向する側から見た平面の要部を模式的に示
す図である。
【図3】図1に示される面発光型半導体レーザに含まれ
る上部ミラー周辺部の拡大断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態にかかる面発光型半
導体レーザの製造方法の第1の工程を模式的に示す断面
図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態にかかる面発光型半
導体レーザの製造方法の第2の工程を模式的に示す断面
図である。
【図6】図5に示す工程により形成された上部ミラーに
含まれる上部ミラー周辺部の構造を拡大して示す断面図
である。
【図7】本発明の第1の実施の形態にかかる面発光型半
導体レーザの製造方法の第3の工程を模式的に示す断面
図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態にかかる面発光型半
導体レーザの断面を模式的に示す図である。
【図9】図8に示される面発光型半導体レーザに含まれ
る上部ミラー周辺部の拡大断面図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態にかかる面発光型
半導体レーザの製造方法の一製造工程を模式的に示す断
面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態にかかる面発光型
半導体レーザの断面を模式的に示す図である。
【図12】図11に示される面発光型半導体レーザに含
まれる上部ミラー周辺部の拡大断面図である。
【符号の説明】
100,200,300 面発光型半導体レーザ(面発
光レーザ) 101 半導体基板 102 バッファ層 103 下部ミラー 104,204,304 上部ミラー中央部 105,105a 活性層 107,107a 電流狭窄層形成用層 107b 電流流域層 108,208,308 上部ミラー周辺部 109,109a,209,309,319 コンタク
ト層 109b,209b,309b,319b コンタクト
層の側面 110,210,310 半導体堆積体 111 電流狭窄層 112 絶縁層 113,213,313 上部電極 114,214,314 堆積体中央部 115 下部電極 116,216,316 開口部 117,117a,217,317 上部ミラー 117x,217x,317x 第1半導体層 117y,217y,317y 第2半導体層 118,218,318 堆積体周辺部 120,220,320 共振器 150 堆積層 209c コンタクト層の上面の一部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 剛 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 5F073 AA65 AA74 AB17 BA01 CA04 CB02 CB22 DA25 EA24 EA29

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共振器が半導体基板上に垂直方向に形成
    され、該共振器より該半導体基板に垂直な方向へレーザ
    光を出射する面発光型半導体レーザであって、 前記共振器は、下部ミラー、活性層、および上部ミラー
    が積層されて形成され、かつ、少なくとも一部に前記上
    部ミラーを含む半導体堆積体を含み、 前記上部ミラーは、前記半導体堆積体の上面を含む柱状
    の上部ミラー中央部と、該上部ミラー中央部の外周に位
    置する上部ミラー周辺部とを含み、 前記上部ミラー周辺部の側面と前記半導体基板の表面と
    のなす角が鋭角である、面発光型半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記上部ミラー周辺部の側面と前記半導体基板の表面と
    のなす角が5〜50度である、面発光型半導体レーザ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記上部ミラー中にコンタクト層が形成され、 該コンタクト層は、その側面にて電極と接続される、面
    発光型半導体レーザ。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記コンタクト層と接触している層が階段状に形成され
    ている、面発光型半導体レーザ。
  5. 【請求項5】 請求項3または4において、 前記コンタクト層は、前記共振器内に形成される光強度
    の定在波の節の位置に形成される、面発光型半導体レー
    ザ。
  6. 【請求項6】 請求項3〜5のいずれかにおいて、 前記コンタクト層が複数形成されている、面発光型半導
    体レーザ。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかにおいて、 前記上部ミラーは電流狭窄層を含む、面発光型半導体レ
    ーザ。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかにおいて、 前記上部ミラーは、交互に積層された2種の半導体層を
    含み、 前記2種の半導体層は、第1半導体層および第2半導体
    層からなり、第1半導体層は第2半導体層より屈折率が
    小さい、面発光型半導体レーザ。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかにおいて、 前記上部ミラーは、交互に積層された2種の半導体層を
    含み、 前記2種の半導体層は、第1半導体層および第2半導体
    層からなり、第1半導体層は第2半導体層よりエネルギ
    ーバンドギャップが大きい、面発光型半導体レーザ。
  10. 【請求項10】 請求項8または9において、 前記コンタクト層が、前記第2半導体層のうち少なくと
    も1層と置き換えられて形成されている、面発光型半導
    体レーザ。
  11. 【請求項11】 請求項8〜10のいずれかにおいて、 前記上部ミラーを構成する前記2種の半導体層は、アル
    ミニウム、ガリウム、砒素、インジウム、リン、および
    窒素から選択される元素から構成された半導体材料から
    なる、面発光型半導体レーザ。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれかにおいて、 前記上部ミラー中央部の実効屈折率は、前記上部ミラー
    周辺部の実効屈折率より大きい、面発光型半導体レー
    ザ。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれかにおいて、 前記上部ミラー中央部の反射率は、前記上部ミラー周辺
    部の反射率より大きい、面発光型半導体レーザ。
  14. 【請求項14】 共振器が半導体基板上に垂直方向に形
    成され、該共振器より該半導体基板に垂直な方向へレー
    ザ光を出射する面発光型半導体レーザであって、 前記共振器は、下部ミラー、活性層、および上部ミラー
    が積層されて形成され、かつ、少なくとも一部に前記上
    部ミラーを含む錐台状の半導体堆積体を含み、 前記錐台状の半導体堆積体は、上面を含む柱状の堆積体
    中央部と、該堆積体中央部の外周に位置する堆積体周辺
    部とを含み、 前記堆積体周辺部の側面と前記半導体基板の表面とのな
    す角が鋭角である、面発光型半導体レーザ。
  15. 【請求項15】 以下の工程(a)および(b)を含む
    面発光型半導体レーザの製造方法。 (a)下部ミラー、活性層、および上部ミラーを形成す
    るための層を含む堆積層を半導体基板の表面に形成する
    工程、および(b)前記堆積層の周縁部をエッチングす
    ることにより、下部ミラー、活性層、および上部ミラー
    を含む共振器を形成する工程であって、柱状の上部ミラ
    ー中央部と該上部ミラー中央部の外周に形成される上部
    ミラー周辺部とを含み、前記上部ミラー周辺部の側面と
    前記半導体基板の表面とが鋭角をなす上部ミラーを、少
    なくとも一部に含む錐台状の半導体堆積体を前記共振器
    に形成する工程。
  16. 【請求項16】 請求項15において、 前記工程(b)において、 前記上部ミラー周辺部の側面と前記半導体基板の表面と
    のなす角を5〜50度とする、面発光型半導体レーザの
    製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項15または16において、 前記工程(b)において、 前記上部ミラーと前記活性層との間にコンタクト層を形
    成した後、 前記コンタクト層の側面と接触するように電極を形成す
    る、面発光型半導体レーザの製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項17において、 前記工程(a)において、 第1半導体層と、該第1半導体層よりも屈折率が大きい
    第2半導体層とからなる2種の半導体層を交互に積層さ
    せるとともに、前記第2半導体層のうち少なくとも1層
    を前記コンタクト層に置き換えて前記上部ミラーを形成
    する、面発光型半導体レーザ。
  19. 【請求項19】 請求項17または18において、 前記工程(a)において、 第1半導体層と、該第1半導体層よりもエネルギーバン
    ドギャップが小さい第2半導体層とからなる2種の半導
    体層を交互に積層させるとともに、前記第2半導体層の
    うち少なくとも1層を前記コンタクト層に置き換えて前
    記上部ミラーを形成する、面発光型半導体レーザの製造
    方法。
  20. 【請求項20】 請求項17〜19のいずれかにおい
    て、 前記工程(b)において、 前記第1半導体層のうち少なくとも前記コンタクト層と
    接触している層を選択的にエッチングすることにより、
    該コンタクト層と接触している層を階段状に形成する、
    面発光型半導体レーザ。
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