JP2002368332A - 窒化物半導体発光素子及びその製造方法 - Google Patents
窒化物半導体発光素子及びその製造方法Info
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- JP2002368332A JP2002368332A JP2001169815A JP2001169815A JP2002368332A JP 2002368332 A JP2002368332 A JP 2002368332A JP 2001169815 A JP2001169815 A JP 2001169815A JP 2001169815 A JP2001169815 A JP 2001169815A JP 2002368332 A JP2002368332 A JP 2002368332A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来の窒化物半導体レーザで問題であった、
レーザ光の一部が基板により散乱され、遠視野像に干渉
縞が生じてしまうという現象を解決すること。 【解決手段】 基板として(0001)面を主方位面と
するn型のSiCを用い、有機金属気相成長法により、
窒化物半導体の多層薄膜を形成した。同一の基板22上
に、窒化物半導体を用いた半導体レーザ21と、反射鏡
23とを組み合わせ、この組み合わせを一組以上集積す
る。反射鏡23は、選択成長により基板に対して斜めに
成長した窒化物半導体のファセット面からなり、半導体
レーザ21から発せられたレーザ光を反射することによ
り、レーザ光の出射方向を基板22の主方位面に対して
上方向に変えるように構成されている。これにより、レ
ーザ光の遠視野像は楕円形の形状を維持し、従来の窒化
物半導体レーザで問題であった縞状の干渉を生じること
はない。
レーザ光の一部が基板により散乱され、遠視野像に干渉
縞が生じてしまうという現象を解決すること。 【解決手段】 基板として(0001)面を主方位面と
するn型のSiCを用い、有機金属気相成長法により、
窒化物半導体の多層薄膜を形成した。同一の基板22上
に、窒化物半導体を用いた半導体レーザ21と、反射鏡
23とを組み合わせ、この組み合わせを一組以上集積す
る。反射鏡23は、選択成長により基板に対して斜めに
成長した窒化物半導体のファセット面からなり、半導体
レーザ21から発せられたレーザ光を反射することによ
り、レーザ光の出射方向を基板22の主方位面に対して
上方向に変えるように構成されている。これにより、レ
ーザ光の遠視野像は楕円形の形状を維持し、従来の窒化
物半導体レーザで問題であった縞状の干渉を生じること
はない。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窒化物半導体発光
素子及びその製造方法に関し、より詳細には、窒化物半
導体よりなる半導体レーザと、この半導体レーザが発し
たレーザ光を反射してレーザ光の出射方向を変える微小
な反射鏡とを同一の基板上に一組以上集積した発光素子
に関する。
素子及びその製造方法に関し、より詳細には、窒化物半
導体よりなる半導体レーザと、この半導体レーザが発し
たレーザ光を反射してレーザ光の出射方向を変える微小
な反射鏡とを同一の基板上に一組以上集積した発光素子
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、短波長系の半導体レーザの材料と
して非常に注目され、盛んに研究開発が行われている窒
化物半導体について、以下に説明する。
して非常に注目され、盛んに研究開発が行われている窒
化物半導体について、以下に説明する。
【0003】窒化物半導体は、III族元素であるB,
Al,Ga,Inのうち少なくとも一つと、窒素との化
合物であり、GaN,AlGaN,InGaN,BAI
N,AlInGaN,あるいは、BAlInGaN等の
種類がある。これらの窒化物半導体は、琥珀色、緑色、
青色から近紫外領域の短波長帯の発光材料として、近
年、盛んに研究および技術開発が行われている。特に、
窒化物半導体を用いた半導体レーザ(以下、窒化物半導
体レーザという)は、波長400nm前後の紫色での室
温連続発振が、研究レベルで達成されている(例えば、
(1)S.Nakamura, M.Senoh, S.Nagahama, N.Iwasa, T.
Yamada, T.Matsushita, Y.Sugimoto, andH.Kiyoku, App
l.Phys.Lett.69, 4056(1996).(2)M.Kuramoto, C.Sas
aoka, Y.Hisanaga, A.Kimura, A.Yamaguchi, H.Sunakaw
a, N.Kuroda, M.Nido, A.Usui andM.Mizuta, Jpn.J.App
l.Phys.Part2 38, L184(1999) .(3)A.Kuramata, S.
Kubota, R.Soejima, K.Domen, K.Horino and T.Tanahas
hi, Jpn.J.Appl.Phys.Part2 37, L1373(1998) .(4)
S.Nakamura, M.Senoh, S.Nagahama, N.Iwasa, T.Yamad
a, T.Matsushita, H.Kiyoku, and Y.Sugimoto, Jpn.J.A
ppl.Phys.Part2 35,L74(1996). 参照)。
Al,Ga,Inのうち少なくとも一つと、窒素との化
合物であり、GaN,AlGaN,InGaN,BAI
N,AlInGaN,あるいは、BAlInGaN等の
種類がある。これらの窒化物半導体は、琥珀色、緑色、
青色から近紫外領域の短波長帯の発光材料として、近
年、盛んに研究および技術開発が行われている。特に、
窒化物半導体を用いた半導体レーザ(以下、窒化物半導
体レーザという)は、波長400nm前後の紫色での室
温連続発振が、研究レベルで達成されている(例えば、
(1)S.Nakamura, M.Senoh, S.Nagahama, N.Iwasa, T.
Yamada, T.Matsushita, Y.Sugimoto, andH.Kiyoku, App
l.Phys.Lett.69, 4056(1996).(2)M.Kuramoto, C.Sas
aoka, Y.Hisanaga, A.Kimura, A.Yamaguchi, H.Sunakaw
a, N.Kuroda, M.Nido, A.Usui andM.Mizuta, Jpn.J.App
l.Phys.Part2 38, L184(1999) .(3)A.Kuramata, S.
Kubota, R.Soejima, K.Domen, K.Horino and T.Tanahas
hi, Jpn.J.Appl.Phys.Part2 37, L1373(1998) .(4)
S.Nakamura, M.Senoh, S.Nagahama, N.Iwasa, T.Yamad
a, T.Matsushita, H.Kiyoku, and Y.Sugimoto, Jpn.J.A
ppl.Phys.Part2 35,L74(1996). 参照)。
【0004】ドライエッチングにより窒化物半導体レー
ザの共振器端面の反射鏡を作製する場合、半導体の表面
の一部をマスク材で覆い、真空槽に入れ、プラズマ等で
活性化したエッチングガスにさらし、マスク開口部分に
露出した半導体を除去し、その加工端面を反射鏡とす
る。この方法では、半導体レーザを小型化したり、集積
化することが容易であるという利点がある。
ザの共振器端面の反射鏡を作製する場合、半導体の表面
の一部をマスク材で覆い、真空槽に入れ、プラズマ等で
活性化したエッチングガスにさらし、マスク開口部分に
露出した半導体を除去し、その加工端面を反射鏡とす
る。この方法では、半導体レーザを小型化したり、集積
化することが容易であるという利点がある。
【0005】従来、半導体レーザにおいて、レーザ光の
断面が楕円形であるため基板からの反射光との干渉が生
じ、遠視野像に干渉縞が現われるという問題があった。
この問題を解決すべく、半導体レーザの出射面の前面に
基板に対して斜めに成長させたミラーを作製し、レーザ
光が基板に反射することなくミラー面にレーザ光が全て
あたるようにして、干渉の発生を抑制する方法が知られ
ていた。しかしながら、この方法はGaAs系レーザに
限ったことであり、本発明にかかるような窒化物半導体
系レーザにおいては知られていなかった。またGaAs
で構成されるミラー面はドライエッチングによるもので
あり、ミラー面が粗くなってしまうという欠点があっ
た。さらにドライエッチングにより作製済みのデバイス
の劣化が危惧されるという問題もあった。
断面が楕円形であるため基板からの反射光との干渉が生
じ、遠視野像に干渉縞が現われるという問題があった。
この問題を解決すべく、半導体レーザの出射面の前面に
基板に対して斜めに成長させたミラーを作製し、レーザ
光が基板に反射することなくミラー面にレーザ光が全て
あたるようにして、干渉の発生を抑制する方法が知られ
ていた。しかしながら、この方法はGaAs系レーザに
限ったことであり、本発明にかかるような窒化物半導体
系レーザにおいては知られていなかった。またGaAs
で構成されるミラー面はドライエッチングによるもので
あり、ミラー面が粗くなってしまうという欠点があっ
た。さらにドライエッチングにより作製済みのデバイス
の劣化が危惧されるという問題もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図1(a)に示したよ
うに、ドライエッチングで反射鏡を作製した窒化物半導
体レーザ31では、基板32の主方位面に対して水平方
向にレーザ光は出射されるが、レーザ光の断面が楕円形
であるため、レーザ光の下側の一部が基板32に当たっ
て散乱され、遠視野像に干渉による強度の強弱(干渉
縞)が発生してしまうという問題があった。
うに、ドライエッチングで反射鏡を作製した窒化物半導
体レーザ31では、基板32の主方位面に対して水平方
向にレーザ光は出射されるが、レーザ光の断面が楕円形
であるため、レーザ光の下側の一部が基板32に当たっ
て散乱され、遠視野像に干渉による強度の強弱(干渉
縞)が発生してしまうという問題があった。
【0007】この問題を解決するために、図1(b)に
示したように、ガリウム砒素(GaAs)とアルミニウ
ムガリウム砒素(AlGaAs)とからなる半導体レー
ザ33に近接して微小な反射鏡35を設けたものがあ
る。この微小な反射鏡35はドライエッチングにより作
製され、その反射面が基板34の主方位面に対して45
度の角度を有しており、同レーザが発したレーザ光を基
板34の主方位面に対して垂直方向に跳ね上げることに
より、上述した干渉縞の発生を防ぐことができる(参考
文献:S.S.Ou, J.J.Yang and M.Jansen, Appl.Phys.Let
t.60,689(1992).)。
示したように、ガリウム砒素(GaAs)とアルミニウ
ムガリウム砒素(AlGaAs)とからなる半導体レー
ザ33に近接して微小な反射鏡35を設けたものがあ
る。この微小な反射鏡35はドライエッチングにより作
製され、その反射面が基板34の主方位面に対して45
度の角度を有しており、同レーザが発したレーザ光を基
板34の主方位面に対して垂直方向に跳ね上げることに
より、上述した干渉縞の発生を防ぐことができる(参考
文献:S.S.Ou, J.J.Yang and M.Jansen, Appl.Phys.Let
t.60,689(1992).)。
【0008】ところが、GaAsやAlGaAsと比較
して、窒化物半導体は非常に硬く、かつ化学的にも不活
性である。このため、ドライエッチングにより微小な反
射鏡を作製する際に、プラズマに大きなエネルギーを与
えて、いわば強引に窒化物半導体を削るため、微小な反
射鏡の表面が荒れてしまうという問題があった。すなわ
ち、ドライエッチングで作製された微小な反射鏡の表面
粗さは、平均二乗根(RMS)粗さで、100nm前後
もの大きな値であった。このような荒れた反射鏡では、
充分な反射率や断面が均一な楕円状のレーザ光を得るこ
とはできなかった。
して、窒化物半導体は非常に硬く、かつ化学的にも不活
性である。このため、ドライエッチングにより微小な反
射鏡を作製する際に、プラズマに大きなエネルギーを与
えて、いわば強引に窒化物半導体を削るため、微小な反
射鏡の表面が荒れてしまうという問題があった。すなわ
ち、ドライエッチングで作製された微小な反射鏡の表面
粗さは、平均二乗根(RMS)粗さで、100nm前後
もの大きな値であった。このような荒れた反射鏡では、
充分な反射率や断面が均一な楕円状のレーザ光を得るこ
とはできなかった。
【0009】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、従来の窒化物半導
体レーザで問題であった、レーザ光の一部が基板により
散乱され、遠視野像に干渉縞が生じてしまうという現象
を解決するようにした窒化物半導体発光素子及びその製
造方法を提供することにある。
たもので、その目的とするところは、従来の窒化物半導
体レーザで問題であった、レーザ光の一部が基板により
散乱され、遠視野像に干渉縞が生じてしまうという現象
を解決するようにした窒化物半導体発光素子及びその製
造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、請求項1に記載の発明は、同一の
基板上に、窒化物半導体を用いた半導体レーザと、選択
成長により基板に対して斜めに成長した窒化物半導体の
ファセット面からなり、前記半導体レーザから発せられ
たレーザ光を反射することにより、該レーザ光の出射方
向を前記基板の主方位面に対して上方向に変える微小な
反射鏡とを組み合わせ、この組み合わせを一組以上集積
したことを特徴とする。
的を達成するために、請求項1に記載の発明は、同一の
基板上に、窒化物半導体を用いた半導体レーザと、選択
成長により基板に対して斜めに成長した窒化物半導体の
ファセット面からなり、前記半導体レーザから発せられ
たレーザ光を反射することにより、該レーザ光の出射方
向を前記基板の主方位面に対して上方向に変える微小な
反射鏡とを組み合わせ、この組み合わせを一組以上集積
したことを特徴とする。
【0011】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明において、前記ファセット面上に金属膜を
形成したことを特徴とする。
に記載の発明において、前記ファセット面上に金属膜を
形成したことを特徴とする。
【0012】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
に記載の発明において、前記ファセット面上に誘電体膜
を形成したことを特徴とする。
に記載の発明において、前記ファセット面上に誘電体膜
を形成したことを特徴とする。
【0013】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
に記載の発明において、前記ファセット面が、
に記載の発明において、前記ファセット面が、
【0014】
【外5】
【0015】の方位のファセット面であることを特徴と
する。
する。
【0016】また、請求項5に記載の発明は、請求項4
に記載の発明において、前記ファセット面上に金属膜を
形成したことを特徴とする。
に記載の発明において、前記ファセット面上に金属膜を
形成したことを特徴とする。
【0017】また、請求項6に記載の発明は、請求項4
に記載の発明において、前記ファセット面上に誘電体膜
を形成したことを特徴とする。
に記載の発明において、前記ファセット面上に誘電体膜
を形成したことを特徴とする。
【0018】また、請求項7に記載の発明は、請求項1
に記載の発明において、前記ファセット面が、
に記載の発明において、前記ファセット面が、
【0019】
【外6】
【0020】の方位のファセット面であることを特徴と
する。
する。
【0021】また、請求項8に記載の発明は、請求項7
に記載の発明において、前記ファセット面上に金属膜を
形成したことを特徴とする。
に記載の発明において、前記ファセット面上に金属膜を
形成したことを特徴とする。
【0022】また、請求項9に記載の発明は、請求項7
に記載の発明において、前記ファセット面上に誘電体膜
を形成したことを特徴とする。
に記載の発明において、前記ファセット面上に誘電体膜
を形成したことを特徴とする。
【0023】また、請求項10に記載の発明は、請求項
1乃至9いずれかに記載の発明において、前記選択成長
により基板に対して斜めに成長した窒化物半導体が窒化
ガリウムであることを特徴とする。
1乃至9いずれかに記載の発明において、前記選択成長
により基板に対して斜めに成長した窒化物半導体が窒化
ガリウムであることを特徴とする。
【0024】また、請求項11に記載の発明は、請求項
2、5又は8に記載の発明において、前記金属膜がアル
ミニウム又は銀であることを特徴とする。
2、5又は8に記載の発明において、前記金属膜がアル
ミニウム又は銀であることを特徴とする。
【0025】また、請求項12に記載の発明は、請求項
3、6又は9に記載の発明において、前記誘電体膜が二
酸化シリコンと二酸化チタンを交互に積層した多層膜で
あることを特徴とする。
3、6又は9に記載の発明において、前記誘電体膜が二
酸化シリコンと二酸化チタンを交互に積層した多層膜で
あることを特徴とする。
【0026】また、請求項13に記載の発明は、請求項
1乃至12いずれかに記載の発明において、前記基板が
(0001)を主方位面とするSiCであることを特徴
とする。
1乃至12いずれかに記載の発明において、前記基板が
(0001)を主方位面とするSiCであることを特徴
とする。
【0027】また、請求項14に記載の発明は、請求項
1乃至12いずれかに記載の発明において、前記基板が
(0001)を主方位面とするサファイアであることを
特徴とする。
1乃至12いずれかに記載の発明において、前記基板が
(0001)を主方位面とするサファイアであることを
特徴とする。
【0028】また、請求項15に記載の発明は、請求項
1乃至12いずれかに記載の発明において、前記基板が
(111)を主方位面とするシリコンであることを特徴
とする。
1乃至12いずれかに記載の発明において、前記基板が
(111)を主方位面とするシリコンであることを特徴
とする。
【0029】また、請求項16に記載の発明は、基板上
に窒化物半導体を用いた半導体レーザを形成する工程
と、前記基板上に、選択成長により基板に対して斜めに
成長した窒化物半導体のファセット面からなり、前記半
導体レーザから発せられたレーザ光を反射することによ
り、該レーザ光の出射方向を前記基板の主方位面に対し
て上方向に変える微小な反射鏡と形成する工程とからな
り、前記半導体レーザと前記反射鏡とのを組み合わせ
を、少なくとも一組以上集積したことを特徴とする。
に窒化物半導体を用いた半導体レーザを形成する工程
と、前記基板上に、選択成長により基板に対して斜めに
成長した窒化物半導体のファセット面からなり、前記半
導体レーザから発せられたレーザ光を反射することによ
り、該レーザ光の出射方向を前記基板の主方位面に対し
て上方向に変える微小な反射鏡と形成する工程とからな
り、前記半導体レーザと前記反射鏡とのを組み合わせ
を、少なくとも一組以上集積したことを特徴とする。
【0030】また、請求項17に記載の発明は、請求項
16に記載の発明において、前記ファセット面上に金属
膜又は誘電体膜を形成する工程を備えたことを特徴とす
る。
16に記載の発明において、前記ファセット面上に金属
膜又は誘電体膜を形成する工程を備えたことを特徴とす
る。
【0031】また、請求項18に記載の発明は、請求項
16に記載の発明において、前記ファセット面が、
16に記載の発明において、前記ファセット面が、
【0032】
【外7】
【0033】の方位のファセット面又は
【0034】
【外8】
【0035】の方位のファセット面であることを特徴と
する。
する。
【0036】このように本発明では、窒化物半導体レー
ザの共振器端面の近傍に、選択成長により窒化物半導体
の
ザの共振器端面の近傍に、選択成長により窒化物半導体
の
【0037】
【外9】
【0038】ないしは
【0039】
【外10】
【0040】の方位のファセット面そのものか、あるい
は、これら
は、これら
【0041】
【外11】
【0042】ないしは
【0043】
【外12】
【0044】の方位のファセット面上に形成した金属膜
ないしは誘電体膜からなり、半導体レーザから発せられ
たレーザ光を反射することにより、レーザ光の出射方向
を基板の主方位面に対して上方向に変える微小な反射鏡
との組み合わせを作製する。この窒化物半導体の選択成
長により、表面の極めて滑らかで光の反射効率の高いフ
ァセットを得ることが可能である。これにより、レーザ
光を楕円形の遠視野像を保ったまま、縞状の干渉を生じ
ることなく、外部に取り出すことができる。また本発明
によれば、半導体レーザは通常のファブリ・ペロー型で
ありながら、面発光タイプとして、同一の基板上に一組
以上集積化することもできる。
ないしは誘電体膜からなり、半導体レーザから発せられ
たレーザ光を反射することにより、レーザ光の出射方向
を基板の主方位面に対して上方向に変える微小な反射鏡
との組み合わせを作製する。この窒化物半導体の選択成
長により、表面の極めて滑らかで光の反射効率の高いフ
ァセットを得ることが可能である。これにより、レーザ
光を楕円形の遠視野像を保ったまま、縞状の干渉を生じ
ることなく、外部に取り出すことができる。また本発明
によれば、半導体レーザは通常のファブリ・ペロー型で
ありながら、面発光タイプとして、同一の基板上に一組
以上集積化することもできる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例について説明する。 [実施例1]図2は、本発明による窒化物半導体発光素子
及びその遠視野像を示す図で、図中符号21は窒化物半
導体レーザ、22は基板、23は微小な反射鏡である。
施例について説明する。 [実施例1]図2は、本発明による窒化物半導体発光素子
及びその遠視野像を示す図で、図中符号21は窒化物半
導体レーザ、22は基板、23は微小な反射鏡である。
【0046】基板として(0001)面を主方位面とす
るn型のSiCを用い、有機金属気相成長法(Metalorg
anic Chemical Vapor Deposition;MOCVD)によ
り、窒化物半導体の多層薄膜を形成した。
るn型のSiCを用い、有機金属気相成長法(Metalorg
anic Chemical Vapor Deposition;MOCVD)によ
り、窒化物半導体の多層薄膜を形成した。
【0047】同一の基板22上に、窒化物半導体を用い
た半導体レーザ21と、反射鏡23とを組み合わせ、こ
の組み合わせを一組以上集積する。反射鏡23は、選択
成長により基板に対して斜めに成長した窒化物半導体の
ファセット面からなり、半導体レーザ21から発せられ
たレーザ光を反射することにより、レーザ光の出射方向
を基板22の主方位面に対して上方向に変えるように構
成されている。
た半導体レーザ21と、反射鏡23とを組み合わせ、こ
の組み合わせを一組以上集積する。反射鏡23は、選択
成長により基板に対して斜めに成長した窒化物半導体の
ファセット面からなり、半導体レーザ21から発せられ
たレーザ光を反射することにより、レーザ光の出射方向
を基板22の主方位面に対して上方向に変えるように構
成されている。
【0048】図3(a),(b)は、MOCVDにより
SCHのレーザ積層構造を作製した状態を示した図で、
図(a)は平面図、図(b)は断面図である。この窒化
物半導体の多層薄膜は、分離閉じこめヘテロ構造型(Se
parate Confinement Heterostructure;SCH)のレー
ザ積層構造に対応する。
SCHのレーザ積層構造を作製した状態を示した図で、
図(a)は平面図、図(b)は断面図である。この窒化
物半導体の多層薄膜は、分離閉じこめヘテロ構造型(Se
parate Confinement Heterostructure;SCH)のレー
ザ積層構造に対応する。
【0049】すなわち、(0001)面を主方位面とす
るn型のSiC基板1上に、Siがドープされた0.5
ミクロン厚のn型のAl0.1Ga0.9Nクラッド層
2と、Siがドープされた0.1ミクロン厚のn型のG
aN光ガイド層3と、5nm厚のIn0.15Ga
0.85N量子井戸層と10nm厚のIn0.05Ga
0 .95N障壁層の3周期からなる多重量子井戸活性層
4と、Mgがドープされた20nm厚のp型のAl
0.2Ga0.8N電子ブロック層5と、Mgがドープ
された0.1ミクロン厚のp型のGaN光ガイド層6
と、Mgがドープされた0.4ミクロン厚のp型のAl
0.05Ga0.95Nクラッド層7と、Mgがドープ
された0.05ミクロン厚のp型のGaNコンタクト層
8からなる。
るn型のSiC基板1上に、Siがドープされた0.5
ミクロン厚のn型のAl0.1Ga0.9Nクラッド層
2と、Siがドープされた0.1ミクロン厚のn型のG
aN光ガイド層3と、5nm厚のIn0.15Ga
0.85N量子井戸層と10nm厚のIn0.05Ga
0 .95N障壁層の3周期からなる多重量子井戸活性層
4と、Mgがドープされた20nm厚のp型のAl
0.2Ga0.8N電子ブロック層5と、Mgがドープ
された0.1ミクロン厚のp型のGaN光ガイド層6
と、Mgがドープされた0.4ミクロン厚のp型のAl
0.05Ga0.95Nクラッド層7と、Mgがドープ
された0.05ミクロン厚のp型のGaNコンタクト層
8からなる。
【0050】次に、この窒化物半導体の多層薄膜の表
面、すなわち、Mgがドープされた0.05ミクロン厚
を有するp型のGaNコンタクト層8の表面に、フォト
レジストよりなるマスク材を塗布し、フォトリソグラフ
ィーにより、図4(a),(b)に示したように、長方
形の形状をしたフォトレジストよりなるマスク材9を一
個以上形成した。長方形の寸法は、短辺が1から10ミ
クロン程度、また、長辺が200から1500ミクロン
程度の範囲で設定できる。さらに、長方形の短辺が、
(0001)面を主方位面とするSiC基板1の
面、すなわち、Mgがドープされた0.05ミクロン厚
を有するp型のGaNコンタクト層8の表面に、フォト
レジストよりなるマスク材を塗布し、フォトリソグラフ
ィーにより、図4(a),(b)に示したように、長方
形の形状をしたフォトレジストよりなるマスク材9を一
個以上形成した。長方形の寸法は、短辺が1から10ミ
クロン程度、また、長辺が200から1500ミクロン
程度の範囲で設定できる。さらに、長方形の短辺が、
(0001)面を主方位面とするSiC基板1の
【0051】
【外13】
【0052】方向に平行であるようにした。
【0053】これを、ECR(Electron cycrotron res
onance)ドライエッチング装置に挿入し、エッチングガ
スとして塩素ガスを用い、ドライエッチングを行った。
この時、長方形のフォトレジストよりなるマスク材9に
覆われた部分以外の窒化物半導体多層膜2から8と、
(0001)面を主方位面とするn型のSiC基板1の
一部(深さ1ミクロン)とがエッチングされ、除去され
る。
onance)ドライエッチング装置に挿入し、エッチングガ
スとして塩素ガスを用い、ドライエッチングを行った。
この時、長方形のフォトレジストよりなるマスク材9に
覆われた部分以外の窒化物半導体多層膜2から8と、
(0001)面を主方位面とするn型のSiC基板1の
一部(深さ1ミクロン)とがエッチングされ、除去され
る。
【0054】これを、ECRドライエッチング装置より
取り出し、アセトンに浸して、フォトレジストよりなる
マスク材9を除去した。この段階の試料の模式図を図5
(a),(b)に示した。リッジストライプ型の窒化物
半導体レーザが一個以上形成されている。この状態の試
料の表面に、スパッタ装置を用いて、二酸化シリコン薄
膜10を100nmの厚さで形成した。次に、フォトリ
ソグラフィーにより、この窒化物半導体レーザの二枚の
反射鏡の内の任意の一枚から5ミクロン離れた位置に、
長方形の形状を有する穴を二酸化シリコン薄膜10に開
けた。この長方形の長辺は(0001)面を主方位面と
するSiC基板1の
取り出し、アセトンに浸して、フォトレジストよりなる
マスク材9を除去した。この段階の試料の模式図を図5
(a),(b)に示した。リッジストライプ型の窒化物
半導体レーザが一個以上形成されている。この状態の試
料の表面に、スパッタ装置を用いて、二酸化シリコン薄
膜10を100nmの厚さで形成した。次に、フォトリ
ソグラフィーにより、この窒化物半導体レーザの二枚の
反射鏡の内の任意の一枚から5ミクロン離れた位置に、
長方形の形状を有する穴を二酸化シリコン薄膜10に開
けた。この長方形の長辺は(0001)面を主方位面と
するSiC基板1の
【0055】
【外14】
【0056】方向に平行であるようにした。長方形の寸
法は、短辺が6ミクロン以上、また、長辺が10ミクロ
ン以上の範囲で設定できる。このことは図6(a),
(b)に示されている。
法は、短辺が6ミクロン以上、また、長辺が10ミクロ
ン以上の範囲で設定できる。このことは図6(a),
(b)に示されている。
【0057】この状態の試料を、再び、MOCVD装置
に挿入し、窒化物半導体として、GaN層11を3ミク
ロンの厚みで選択成長した。このとき、表面エネルギー
的に安定な、
に挿入し、窒化物半導体として、GaN層11を3ミク
ロンの厚みで選択成長した。このとき、表面エネルギー
的に安定な、
【0058】
【外15】
【0059】ファセットが二酸化シリコン薄膜に開けた
長方形の穴の長辺に沿って形成され、また、
長方形の穴の長辺に沿って形成され、また、
【0060】
【外16】
【0061】ファセットが短辺に沿って形成された。こ
こで、結晶学的に
こで、結晶学的に
【0062】
【外17】
【0063】ファセットの、SiC基板の主方位面(0
001)に対する角度は62度である。この
001)に対する角度は62度である。この
【0064】
【外18】
【0065】ファセット面の表面粗さを原子間力顕微鏡
で測定したところ、平均二乗根(RMS)粗さで0.4
nmであり、原子層レベルで平滑であることが分かっ
た。なお、二酸化シリコン薄膜の表面には、GaN層1
1は成長しなかった。このように、GaNは、
で測定したところ、平均二乗根(RMS)粗さで0.4
nmであり、原子層レベルで平滑であることが分かっ
た。なお、二酸化シリコン薄膜の表面には、GaN層1
1は成長しなかった。このように、GaNは、
【0066】
【外19】
【0067】および
【0068】
【外20】
【0069】ファセット面が現れやすく、かつ、優れた
選択性を有するため選択成長する窒化物半導体として優
れている。
選択性を有するため選択成長する窒化物半導体として優
れている。
【0070】次に、この状態の試料を反応槽より取り出
し、フッ酸水溶液に浸して、二酸化シリコン薄膜10を
全て除去した。さらに、窒化物半導体レーザのMgがド
ープされたp型のGaNコンタクト層8の表面に、Pd
/Au薄膜よりなる、ストライプ状のp型オーミックコ
ンタクト金属電極12を形成し、(0001)面を主方
位面とするn型のSiC基板の裏面に、Ti/Au薄膜
よりなる、n型オーミックコンタクト金属電極13を形
成した。最後に、選択成長により作製したGaN層11
の窒化物半導体レーザ側の
し、フッ酸水溶液に浸して、二酸化シリコン薄膜10を
全て除去した。さらに、窒化物半導体レーザのMgがド
ープされたp型のGaNコンタクト層8の表面に、Pd
/Au薄膜よりなる、ストライプ状のp型オーミックコ
ンタクト金属電極12を形成し、(0001)面を主方
位面とするn型のSiC基板の裏面に、Ti/Au薄膜
よりなる、n型オーミックコンタクト金属電極13を形
成した。最後に、選択成長により作製したGaN層11
の窒化物半導体レーザ側の
【0071】
【外21】
【0072】ファセットの表面にAl薄膜14を形成し
た。これらの金属薄膜の形成は、電子ビーム蒸着とフォ
トリソグラフィーにより行った。窒化物半導体レーザの
発するレーザ光の波長は、400nmであった。Al
は、波長が400nm前後の光に対して非常に大きな反
射率を有しており、反射鏡として優れている。ここで、
銀も大きな反射率を示すので、Alの代わりに、銀を用
いても同様の効果が得られた。さらに、Al膜の代わり
に、誘電体膜として、二酸化シリコンと二酸化チタンを
交互に積層した多層膜を用いても、反射率が非常に高い
ため、全く同様の効果が得られた。
た。これらの金属薄膜の形成は、電子ビーム蒸着とフォ
トリソグラフィーにより行った。窒化物半導体レーザの
発するレーザ光の波長は、400nmであった。Al
は、波長が400nm前後の光に対して非常に大きな反
射率を有しており、反射鏡として優れている。ここで、
銀も大きな反射率を示すので、Alの代わりに、銀を用
いても同様の効果が得られた。さらに、Al膜の代わり
に、誘電体膜として、二酸化シリコンと二酸化チタンを
交互に積層した多層膜を用いても、反射率が非常に高い
ため、全く同様の効果が得られた。
【0073】以上の工程により、窒化物半導体レーザと
微小な反射鏡とを有する窒化物半導体発光素子が作製さ
れた。この窒化物半導体発光素子の模式図を図7
(a),(b)に示した。この窒化物半導体レーザは、
室温で電流注入発振し、波長は400nmであった。こ
の窒化物半導体レーザから射出されたレーザ光は、近接
するGaN層11の
微小な反射鏡とを有する窒化物半導体発光素子が作製さ
れた。この窒化物半導体発光素子の模式図を図7
(a),(b)に示した。この窒化物半導体レーザは、
室温で電流注入発振し、波長は400nmであった。こ
の窒化物半導体レーザから射出されたレーザ光は、近接
するGaN層11の
【0074】
【外22】
【0075】の方位のファセット面上に形成したAl膜
からなる微小な反射鏡により高い反射率で反射され、基
板の主方位面に対して上方向に向きを変えられる。ここ
で、図8に示したように、GaN層11の
からなる微小な反射鏡により高い反射率で反射され、基
板の主方位面に対して上方向に向きを変えられる。ここ
で、図8に示したように、GaN層11の
【0076】
【外23】
【0077】の方位のファセット面の基板の主方位面に
対する角度は62度であるので、反射されたレーザ光の
中心の進行方向は、基板の主方位面に対して58度の角
度の斜め方向になる。このレーザ光の断面、すなわち遠
視野像は干渉縞の全くない楕円形であった。また、この
レーザ光の広がり角(半値全角)は、楕円の短軸および
長軸方向でそれぞれ、8および30度であった。この反
射されたレーザ光の遠視野像は楕円形の形状を保ってお
り、従来の窒化物半導体レーザで問題であった縞状の干
渉を生じることはなかった。
対する角度は62度であるので、反射されたレーザ光の
中心の進行方向は、基板の主方位面に対して58度の角
度の斜め方向になる。このレーザ光の断面、すなわち遠
視野像は干渉縞の全くない楕円形であった。また、この
レーザ光の広がり角(半値全角)は、楕円の短軸および
長軸方向でそれぞれ、8および30度であった。この反
射されたレーザ光の遠視野像は楕円形の形状を保ってお
り、従来の窒化物半導体レーザで問題であった縞状の干
渉を生じることはなかった。
【0078】さらに、本発明で作製した窒化物半導体レ
ーザはファブリペロー型のリッジストライプレーザであ
りながら、面発光型である利点も有していることにな
る。さらに、この窒化物半導体レーザと微小な反射鏡を
組み合わせた発光素子は、同一の基板上に一組以上集積
することもできた。
ーザはファブリペロー型のリッジストライプレーザであ
りながら、面発光型である利点も有していることにな
る。さらに、この窒化物半導体レーザと微小な反射鏡を
組み合わせた発光素子は、同一の基板上に一組以上集積
することもできた。
【0079】[実施例2]実施例1における、長方形のフ
ォトレジストよりなるマスク材9に関して、長方形の短
辺が、(0001)面を主方位とするSiC基板1の
ォトレジストよりなるマスク材9に関して、長方形の短
辺が、(0001)面を主方位とするSiC基板1の
【0080】
【外24】
【0081】方向に平行であるようにした。さらに、二
酸化シリコン薄膜10に開ける長方形の穴に関して、長
方形の長辺は(0001)面を主方位とするSiC基板
1の
酸化シリコン薄膜10に開ける長方形の穴に関して、長
方形の長辺は(0001)面を主方位とするSiC基板
1の
【0082】
【外25】
【0083】方向に平行であるようにした。この二つの
変更以外はすべて実施例1と同じ工程により、窒化物半
導体レーザと、GaNの
変更以外はすべて実施例1と同じ工程により、窒化物半
導体レーザと、GaNの
【0084】
【外26】
【0085】の方位のファセット面上に形成したAl膜
からなる微小な反射鏡との組み合わせを、一組以上集積
した窒化物半導体発光素子を作製することができた。こ
の場合も、レーザ光の遠視野像は楕円形の形状を保って
おり、従来の窒化物半導体レーザで問題であった縞状の
干渉を生じることはなかった。
からなる微小な反射鏡との組み合わせを、一組以上集積
した窒化物半導体発光素子を作製することができた。こ
の場合も、レーザ光の遠視野像は楕円形の形状を保って
おり、従来の窒化物半導体レーザで問題であった縞状の
干渉を生じることはなかった。
【0086】[実施例3]実施例1または2において、
(0001)面を主方位面とするSiC基板の代わり
に、(0001)面を主方位面とするサファイア基板、
または、(111)面を主方位面とするシリコン基板を
用いても、全く同様の効果が得られた。
(0001)面を主方位面とするSiC基板の代わり
に、(0001)面を主方位面とするサファイア基板、
または、(111)面を主方位面とするシリコン基板を
用いても、全く同様の効果が得られた。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、同
一の基板上に、窒化物半導体を用いた半導体レーザと、
選択成長により基板に対して斜めに成長した窒化物半導
体のファセット面からなり、半導体レーザから発せられ
たレーザ光を反射することにより、レーザ光の出射方向
を基板の主方位面に対して上方向に変える微小な反射鏡
とを組み合わせ、この組み合わせを一組以上集積したの
で、従来の窒化物半導体レーザで問題であった、レーザ
光の一部が基板により散乱され、遠視野像に干渉縞が生
じてしまうという現象を解決できた。さらに、本発明に
よれば、窒化物半導体レーザと微小な反射鏡を組み合わ
せた面発光型の発光素子を同一の基板上に一組以上集積
化することができた。
一の基板上に、窒化物半導体を用いた半導体レーザと、
選択成長により基板に対して斜めに成長した窒化物半導
体のファセット面からなり、半導体レーザから発せられ
たレーザ光を反射することにより、レーザ光の出射方向
を基板の主方位面に対して上方向に変える微小な反射鏡
とを組み合わせ、この組み合わせを一組以上集積したの
で、従来の窒化物半導体レーザで問題であった、レーザ
光の一部が基板により散乱され、遠視野像に干渉縞が生
じてしまうという現象を解決できた。さらに、本発明に
よれば、窒化物半導体レーザと微小な反射鏡を組み合わ
せた面発光型の発光素子を同一の基板上に一組以上集積
化することができた。
【図1】従来の半導体レーザ及びその遠視野像を示す図
で、(a)はドライエッチングで反射鏡を作製した窒化
物半導体レーザ及びその遠視野像を示す図、(b)はド
ライエッチングで基板の主方位面に対して45°の斜め
の反射鏡を併設したGaAs/AlGaAsレーザ及び
その遠視野像を示す図である。
で、(a)はドライエッチングで反射鏡を作製した窒化
物半導体レーザ及びその遠視野像を示す図、(b)はド
ライエッチングで基板の主方位面に対して45°の斜め
の反射鏡を併設したGaAs/AlGaAsレーザ及び
その遠視野像を示す図である。
【図2】本発明による窒化物半導体発光素子及びその遠
視野像を示す図である。
視野像を示す図である。
【図3】MOCVDによりSCHのレーザ積層構造を作
製した状態を示す図で、(a)は平面図、(b)は断面
図である。
製した状態を示す図で、(a)は平面図、(b)は断面
図である。
【図4】長方形の形状をしたフォトレジストよりなるマ
スク材を一個以上形成した状態を示す図で、(a)は平
面図、(b)は断面図である。
スク材を一個以上形成した状態を示す図で、(a)は平
面図、(b)は断面図である。
【図5】ECRドライエッチングにより、リッジストラ
イプ型の窒化物半導体レーザを作製した状態を示す図
で、(a)は平面図、(b)は断面図である。
イプ型の窒化物半導体レーザを作製した状態を示す図
で、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【図6】二酸化シリコン薄膜に長方形の穴を開けた状態
を示す図で、(a)は平面図、(b)は断面図である。
を示す図で、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【図7】本発明による窒化物半導体素子が完成した状態
を示す図で、(a)は平面図、(b)は断面図である。
を示す図で、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【図8】本発明による窒化物半導体素子のレーザ光の射
出方向を説明した図である。
出方向を説明した図である。
1 (0001)面を主方位面とするn型のSiC基板 2 Siがドープされた0.5ミクロン厚のn型Al
0.1Ga0.9Nクラッド層 3 Siがドープされた0.1ミクロン厚のn型GaN
光ガイド層 4 5nm厚のIn0.15Ga0.85N量子井戸層
と10nm厚のIn0 .05Ga0.95N障壁層の3
周期からなる多重量子井戸活性層 5 Mgがドープされた20nm厚のp型Al0.2G
a0.8N電子ブロック層 6 Mgがドープされた0.1ミクロン厚のp型GaN
光ガイド層 7 Mgがドープされた0.4ミクロン厚のp型Al
0.05Ga0.95Nクラッド層 8 Mgがドープされた0.05ミクロン厚のp型Ga
Nコンタクト層 9 フォトレジストよりなるマスク材 10 二酸化シリコン薄膜 11 選択成長したGaN 12 Pd/Au薄膜よりなる、ストライプ状のp型オ
ーミックコンタクト金属電極 13 Ti/Au薄膜よりなるn型オーミックコンタク
ト金属電極 14 Al薄膜 21 窒化物半導体レーザ 22 基板 23 微小な反射鏡 31 窒化物半導体レーザ 32,34 基板 33 GaAs/AlGaAs半導体レーザ 35 微小な反射鏡
0.1Ga0.9Nクラッド層 3 Siがドープされた0.1ミクロン厚のn型GaN
光ガイド層 4 5nm厚のIn0.15Ga0.85N量子井戸層
と10nm厚のIn0 .05Ga0.95N障壁層の3
周期からなる多重量子井戸活性層 5 Mgがドープされた20nm厚のp型Al0.2G
a0.8N電子ブロック層 6 Mgがドープされた0.1ミクロン厚のp型GaN
光ガイド層 7 Mgがドープされた0.4ミクロン厚のp型Al
0.05Ga0.95Nクラッド層 8 Mgがドープされた0.05ミクロン厚のp型Ga
Nコンタクト層 9 フォトレジストよりなるマスク材 10 二酸化シリコン薄膜 11 選択成長したGaN 12 Pd/Au薄膜よりなる、ストライプ状のp型オ
ーミックコンタクト金属電極 13 Ti/Au薄膜よりなるn型オーミックコンタク
ト金属電極 14 Al薄膜 21 窒化物半導体レーザ 22 基板 23 微小な反射鏡 31 窒化物半導体レーザ 32,34 基板 33 GaAs/AlGaAs半導体レーザ 35 微小な反射鏡
フロントページの続き (72)発明者 西田 敏夫 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 小林 直樹 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 5F045 AA04 AB14 AF02 AF13 AF20 CA12 DB02 5F073 AA14 AA46 AB19 CA04 CB05 CB22 DA05 DA24 EA18
Claims (18)
- 【請求項1】 同一の基板上に、窒化物半導体を用いた
半導体レーザと、選択成長により基板に対して斜めに成
長した窒化物半導体のファセット面からなり、前記半導
体レーザから発せられたレーザ光を反射することによ
り、該レーザ光の出射方向を前記基板の主方位面に対し
て上方向に変える微小な反射鏡とを組み合わせ、この組
み合わせを一組以上集積したことを特徴とする窒化物半
導体発光素子。 - 【請求項2】 前記ファセット面上に金属膜を形成した
ことを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体発光素
子。 - 【請求項3】 前記ファセット面上に誘電体膜を形成し
たことを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体発光
素子。 - 【請求項4】 前記ファセット面が、 【外1】 の方位のファセット面であることを特徴とする請求項1
に記載の窒化物半導体発光素子。 - 【請求項5】 前記ファセット面上に金属膜を形成した
ことを特徴とする請求項4に記載の窒化物半導体発光素
子。 - 【請求項6】 前記ファセット面上に誘電体膜を形成し
たことを特徴とする請求項4に記載の窒化物半導体発光
素子。 - 【請求項7】 前記ファセット面が、 【外2】 の方位のファセット面であることを特徴とする請求項1
に記載の窒化物半導体発光素子。 - 【請求項8】 前記ファセット面上に金属膜を形成した
ことを特徴とする請求項7に記載の窒化物半導体発光素
子。 - 【請求項9】 前記ファセット面上に誘電体膜を形成し
たことを特徴とする請求項7に記載の窒化物半導体発光
素子。 - 【請求項10】 前記選択成長により基板に対して斜め
に成長した窒化物半導体が窒化ガリウムであることを特
徴とする請求項1乃至9いずれかに記載の窒化物半導体
発光素子。 - 【請求項11】 前記金属膜がアルミニウム又は銀であ
ることを特徴とする請求項2、5又は8に記載の窒化物
半導体発光素子。 - 【請求項12】 前記誘電体膜が二酸化シリコンと二酸
化チタンを交互に積層した多層膜であることを特徴とす
る請求項3、6又は9に記載の窒化物半導体発光素子。 - 【請求項13】 前記基板が(0001)を主方位面と
するSiCであることを特徴とする請求項1乃至12い
ずれかに記載の窒化物半導体発光素子。 - 【請求項14】 前記基板が(0001)を主方位面と
するサファイアであることを特徴とする請求項1乃至1
2いずれかに記載の窒化物半導体発光素子。 - 【請求項15】 前記基板が(111)を主方位面とす
るシリコンであることを特徴とする請求項1乃至12い
ずれかに記載の窒化物半導体発光素子。 - 【請求項16】 基板上に窒化物半導体を用いた半導体
レーザを形成する工程と、 前記基板上に、選択成長により基板に対して斜めに成長
した窒化物半導体のファセット面からなり、前記半導体
レーザから発せられたレーザ光を反射することにより、
該レーザ光の出射方向を前記基板の主方位面に対して上
方向に変える微小な反射鏡と形成する工程とからなり、
前記半導体レーザと前記反射鏡とのを組み合わせを、少
なくとも一組以上集積したことを特徴とする窒化物半導
体発光素子の製造方法。 - 【請求項17】 前記ファセット面上に金属膜又は誘電
体膜を形成する工程を備えたことを特徴とする請求項1
6記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。 - 【請求項18】 前記ファセット面が、 【外3】 の方位のファセット面又は 【外4】 の方位のファセット面であることを特徴とする請求項1
6記載の窒化物半導体発光素子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001169815A JP2002368332A (ja) | 2001-06-05 | 2001-06-05 | 窒化物半導体発光素子及びその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=19011842
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---|---|---|---|
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---|---|
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Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009065048A (ja) * | 2007-09-07 | 2009-03-26 | Rohm Co Ltd | 半導体発光素子およびその製造方法 |
WO2009041462A1 (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-02 | Sanyo Electric Co., Ltd. | 窒化物系半導体発光素子、窒化物系半導体レーザ素子、窒化物系半導体発光ダイオードおよびそれらの製造方法ならびに窒化物系半導体層の形成方法 |
JP2009088103A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Sanyo Electric Co Ltd | 窒化物系半導体層の形成方法 |
JP2009117662A (ja) * | 2007-11-07 | 2009-05-28 | Sanyo Electric Co Ltd | 窒化物系半導体発光素子およびその製造方法 |
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