JP2000012954A - 半導体発光素子およびその製造方法 - Google Patents

半導体発光素子およびその製造方法

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JP2000012954A JP10173308A JP17330898A JP2000012954A JP 2000012954 A JP2000012954 A JP 2000012954A JP 10173308 A JP10173308 A JP 10173308A JP 17330898 A JP17330898 A JP 17330898A JP 2000012954 A JP2000012954 A JP 2000012954A
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concave
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emitting device
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Hitoshi Tamada
仁志 玉田
Toru Doko
徹 堂向
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易に共振器端面の反射率制御を行うことが
できる半導体発光素子およびそのような半導体発光素子
を容易に製造することができる半導体発光素子の製造方
法を提供する。 【解決手段】 レーザ共振器1の共振器端面2,3に、
レーザ共振器1を構成する半導体層の接合面にほぼ平行
な方向に延びる帯状の凹部が形成されてなる凹凸構造を
設ける。レーザ共振器1は、基板上にn型AlGaNク
ラッド層12、n型GaN光導波層13、InGaN活
性層14、p型GaN光導波層15、p型AlGaNク
ラッド層16を順次積層することにより構成する。共振
器端面2,3における凹凸構造は、エッチングにより共
振器端面2,3を形成した後、ウエットエッチング法に
より共振器端面2,3をエッチングすることにより、レ
ーザ共振器1を構成する半導体層の組成の違いによる化
学的性質の相違を利用して形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体発光素子
およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザの一種として、エッチング
により形成された切断面を共振器端面とする、いわゆる
エッチト・ミラー・レーザ、あるいは、このエッチト・
ミラー・レーザに立ち上げミラーを集積形成した疑似面
発光レーザが知られている。従来、これらのエッチト・
ミラー・レーザおよび疑似面発光レーザにおいては、そ
の共振器端面の高反射率化または低反射率化などの反射
率制御に、劈開面を共振器端面とした劈開レーザと同様
な多層薄膜コーティング技術が用いられている。
【0003】この多層薄膜コーティング技術は、既に確
立された技術であり、ウエハから分割したバー単位で処
理される劈開レーザにおける共振器端面の反射率制御に
は必須の技術である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
エッチト・ミラー・レーザあるいは疑似面発光レーザの
ように、共振器端面が劈開ではなくドライエッチング法
によってウエハプロセスで形成できる場合には、多層薄
膜コーティング技術は必ずしも適していない。
【0005】すなわち、ウエハのまま共振器端面に多層
薄膜コーティングを施すと、コーティング材の粒子が、
共振器端面に対してかなり斜めに(大きな入射角で)入
射する。このため、ウエハ面内でコーティング膜の膜厚
分布の不均一化が生じやすい。
【0006】したがって、この膜厚分布が不均一となる
ことを避けるためには、ウエハの状態ではなく、バー状
に劈開した後に、共振器端面に多層薄膜コーティングを
行わなければならず、コーティングをしない場合には全
てをウエハプロセスで作製することができるというエッ
チト・ミラー・レーザの利点を十分に生かすことができ
なかった。
【0007】さらに、最近、青紫色発光可能なGaN系
半導体レーザが開発され(例えば、S.Nakamura et.al.,
Appl.Phys.Lett.72, 211(1998) )、今後、半導体レー
ザの発光波長は、紫外光の領域へと益々短波長化するこ
とが予想される。しかしながら、発光波長が800nm
帯のAlGaAs系半導体レーザでは確立された多層薄
膜コーティング技術も、上述のような短波長領域では透
明な高屈折率材料が少なく、特に高出力型半導体レーザ
では、多層薄膜コーディング技術の適用が難しくなるこ
とが予想される。また、その他の波長帯域の半導体レー
ザにおいても、適当な多層薄膜コーティング材料が無い
場合には、端面反射率の制御が難しくなる。
【0008】したがって、この発明の目的は、容易に共
振器端面の反射率制御を行うことができる半導体発光素
子およびそのような半導体発光素子を容易に製造するこ
とができる半導体発光素子の製造方法を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の第1の発明による半導体発光素子は、共
振器の少なくとも一方の共振器端面に、共振器を構成す
る半導体層の接合面にほぼ平行な方向に延在する凹部お
よび/または凸部が形成されてなる凹凸構造が設けられ
ていることを特徴とするものである。
【0010】この発明の第2の発明による半導体発光素
子は、共振器の少なくとも一方の共振器端面に、ドット
状の凹部および/または凸部が形成されてなる凹凸構造
が設けられていることを特徴とするものである。
【0011】この発明の第3の発明による半導体発光素
子の製造方法は、共振器の少なくとも一方の共振器端面
に、共振器を構成する半導体層の接合面にほぼ平行な方
向に延在する凹部および/または凸部が形成されてなる
凹凸構造が設けられた半導体発光素子の製造方法であっ
て、共振器端面にエッチングよる凹部を形成することに
より凹凸構造を形成し、この際、凹凸構造を、共振器を
構成する半導体層の各層間での組成の違いまたは接合界
面での歪みの有無による化学的性質の違いを利用して形
成するようにしたことを特徴とするものである。
【0012】この発明において、凹凸構造が設けられた
共振器端面の反射率は、凹凸構造の凹部または凸部の繰
り返し間隔、凹凸構造の凹部の深さまたは凸部の高さ、
凹凸構造のデューティ比および凹凸構造の断面形状によ
り制御される。この場合、共振器の一方の共振器端面の
反射率と他方の共振器端面の反射率とが互いに異なるよ
うに、凹凸構造が設けられた共振器端面の反射率を制御
することも可能である。
【0013】この発明においては、共振器の両側の共振
器端面にそれぞれ凹凸構造を設けてもよい。この場合、
両共振器端面における凹凸構造の凹部および/または凸
部の繰り返し間隔、凹凸構造の凹部の深さまたは凸部の
高さ、凹凸構造のデューティ比および凹凸構造の断面形
状を独立に設定することにより、両共振器端面の反射率
をそれぞれ独立に制御することが可能であり、例えば、
一方の共振器端面を低反射率、他方の共振器端面を高反
射率とすることが可能である。また、この発明の第1の
発明および第2の発明を組み合わせて、一方の共振器端
面に、共振器を構成する半導体層の接合面にほぼ平行な
方向に延在する凹部および/または凸部が形成されてな
る凹凸構造を設け、他方の共振器端面に、ドット状の凹
部および/または凸部が形成されてなる凹凸構造を設け
るようにしてもよい。また、場合によっては、一方の共
振器端面に、共振器を構成する半導体層の接合面にほぼ
平行な方向に延在する凹部および/または凸部が形成さ
れてなる凹凸構造またはドット状の凹部および/または
凸部が形成されてなる凹凸構造を設け、他方の共振器端
面には、共振器を構成する半導体層の接合面にほぼ垂直
な方向に延在する凹部および/または凸部が形成されて
なる凹凸構造を設けてもよい。
【0014】この発明においては、共振器端面からの出
射光が凹凸構造によって回折することを防止する観点か
ら、凹凸構造における凹部および/または凸部の繰り返
し間隔は、共振器端面からの出射光の波長より短く設定
することが好ましい。
【0015】この発明においては、例えば、凹凸構造が
設けられた共振器端面に単層または多層構造の膜をコー
ティングしてもよい。この場合、共振器端面にコーティ
ングされた膜がパッシベーション膜となることにより共
振器端面の信頼性の向上につながると共に、端面反射率
の調整が行えるので、有益である。
【0016】この発明において、凹凸構造は、例えば、
共振器端面にエッチングによる凹部を形成することによ
り形成されたものであってもよく、共振器端面に成膜に
よる凸部を形成することにより形成されたものであって
もよい。
【0017】上述のように構成されたこの発明の第1の
発明によれば、共振器の少なくとも一方の共振器端面
に、共振器を構成する半導体層の接合面にほぼ平行な方
向に延在する凹部および/または凸部が設けられてなる
凹凸構造を有することにより、多層薄膜コーティング技
術を用いることなく、容易に共振器端面の反射率制御を
行うことができる。
【0018】上述のように構成されたこの発明の第2の
発明によれば、共振器の少なくとも一方の共振器端面
に、ドット状の凹部および/または凸部が設けられてな
る凹凸構造を有することにより、第1の発明におけると
同様に、多層薄膜コーティング技術を用いることなく、
容易に共振器端面の反射率制御を行うことができる。
【0019】上述のように構成されたこの発明の第3の
発明によれば、第1の発明による半導体発光素子を製造
する場合に、共振器端面にエッチングよる凹部を形成す
ることにより凹凸構造を形成し、この際、凹凸構造を、
共振器を構成する半導体層の各層間での組成の違いまた
は接合界面での歪みの有無による化学的性質の違いを利
用して形成するようにしていることにより、凹凸構造の
凹部または凸部の繰り返し間隔、凹凸構造のデューティ
比を極めて再現性よく実現することができる。特に、製
造すべき半導体発光素子が、エッチング端面からなる共
振器端面を有するエッチト・ミラー・レーザである場合
は、全てをウエハプロセスで製造することが可能とな
る。
【0020】
【発明の実施の形態】この発明による半導体発光素子に
おいては、共振器の共振器端面に凹凸構造が設けられる
ことにより、この共振器端面の反射率が制御される。こ
こで、凹凸構造が設けられた共振器端面の反射率は、次
のようなモデルを考え、RCWA(Rigorous Coupled-W
ave Analysis)法(T.K.Gaylord and M.G.Moharam, Pro
c. IEEE 73,894(1985))により計算で求めた。
【0021】図1に、RCWA法による端面反射率の計
算に用いた半導体レーザのモデルの一例を示す。図1に
示すように、この一例による半導体レーザにおいては、
レーザ共振器1の共振器端面2,3に、レーザ共振器1
を構成する半導体層の接合面にほぼ平行な方向に延びる
帯状の凹部および凸部が交互に形成されてなる、グレー
ティング状の凹凸構造が設けられている。この場合、こ
れらの共振器端面2,3に設けられた凹凸構造は、レー
ザ共振器1を構成する半導体層の接合面に垂直な方向に
凹凸の周期を有する。
【0022】ここで、図1において、レーザ共振器を構
成する半導体層の接合面に平行な方向をx方向、レーザ
共振器を構成する半導体層の接合面に垂直な方向をy方
向とし、共振器端面の法線方向をz方向とする。このレ
ーザ共振器1において、両共振器端面2,3は、図示省
略した基板の主面に対してほぼ垂直な面であり、また、
共振器端面2,3の法線方向は、レーザ共振器1の共振
器長方向とほぼ一致している。
【0023】図2は、共振器端面2における凹凸構造を
示す略線図であり、共振器端面2を図1中yz平面に垂
直な方向からみたときの凹凸構造の様子を示すものであ
る。図2において、寸法dは凹凸構造における凹凸の周
期(凹部または凸部の繰り返し間隔)、寸法hは凹凸構
造の凹部の深さ(または凸部の高さ)を示す。ここで、
凹部の幅をa、凸部の幅をbとすると、凹凸の周期d
は、d=a+bで表される。この場合、この凹凸構造の
断面形状は矩形状となっている。なお、他方の共振器端
面3にも、これと同様な凹凸構造が形成されている。
【0024】ここで、この半導体レーザが、発振波長λ
=420nmのGaN系半導体レーザである場合につい
て考える。このλ=420nmのGaN系半導体レーザ
において、共振器端面(GaN/空気界面)に矩形状の
断面形状を有する凹凸構造が設けられた場合(図1およ
び図2参照)について、RCWA法により求めた共振器
端面の反射率と、凹凸の周期dおよび凸部の高さhとの
関係をまとめたものを図3に示す。図3において、横軸
は凹凸の周期d(nm)、縦軸は凸部の高さh(nm)
を示し、端面反射率はd−h平面上の等高線図として示
されている。なお、この場合、凹凸構造における凹凸の
デューティ比(凸部の幅b/凹凸の周期d)は1/2と
し、レーザ光の偏光は直線偏光で、その電界の方向は、
レーザ共振器1を構成する半導体層の接合面と平行(y
方向)と仮定した。
【0025】図3より、共振器端面に、レーザ共振器1
を構成する半導体層の接合面と垂直な方向に凹凸の周期
を有するグレーティング状の凹凸構造が設けられている
場合、この共振器端面の反射率は、凹凸の周期dおよび
凸部の高さhにより、約1%(例えばd=350nm、
h=40nm)から約85%(例えばd=350nm、
h=110nm)まで変化することがわかる。ここで、
平坦なGaN/空気界面の反射率は約18%で一定であ
るので、共振器端面に上述のような凹凸構造を設けるこ
とで、多層薄膜コーティングを施すことなく、凹凸構造
における凹凸の周期dおよび凸部の高さhの設定によ
り、1%程度の低反射率から85%程度の高反射率ま
で、共振器端面の反射率を容易に制御することが可能で
あることが理解できる。ただし、凹凸の周期dは、発振
波長λより短くし、共振器端面からの出射光が凹凸構造
によって回折しないようにすることが好ましい。これに
より、共振器端面に凹凸構造が設けられている場合であ
っても、出射光を単一の光束として取り出すことが可能
である。
【0026】なお、図3は、共振器端面に凹凸の周期d
のグレーティング状の凹凸構造が設けられた場合につい
ての反射率の計算結果であるが、例えば、凸部の高さh
が約70nmのときは、凹凸の周期dが240〜410
nmの範囲で約30%の反射率が得られ、また、凹凸の
周期dが350nmのときは、凸部の高さhが95〜1
30nmの範囲で約80%の反射率が得られている。こ
のことから、所望の反射率を得るためには、凹凸構造は
ほぼ完全な単一周期のグレーティング状である必要はな
く、凹部または凸部の繰り返し間隔や凸部の高さ(凹部
の深さ)には、ある程度のばらつきがあってもよいと考
えられる。
【0027】次に、このλ=420nmのGaN系半導
体レーザにおいて、共振器端面に設けられたグレーティ
ング状の凹凸構造の凹凸の周期dをd=350nmで一
定とした場合について、RCWA法により求めた共振器
端面の反射率と、凸部の幅bおよび凸部の高さhとの関
係をまとめたものを図4に示す。図4において、横軸は
凸部の幅b、縦軸は凸部の高さhを示し、反射率はb−
h平面上の等高線図として示されている。
【0028】図4より、30%程度の反射率は、凸部の
高さhが70nmのときは、凸部の幅bが160〜26
0nmの範囲で得られ、また、凸部の幅bが140nm
のときは、凸部の高さhが70〜120nmの範囲で得
られていることから、凹凸構造における凹凸のデューテ
ィ比および凸部の高さ(凹部の深さ)も一定である必要
はなく、ある程度のばらつきを有していてもよいと考え
られる。
【0029】以上のように、図1に示す半導体レーザ、
すなわち、共振器端面2,3にレーザ共振器1を構成す
る半導体層の接合面と垂直な方向に凹凸の周期を有する
グレーティング状の凹凸構造が設けられた半導体レーザ
における共振器端面の反射率は、凹凸の周期、凸部の高
さまたは凹部の深さ、凹凸のデューティ比を制御するこ
とにより、1%程度の低反射率から85%程度の高反射
率まで制御可能である(ただし、λ=420nmの場
合)。また、このとき、凹凸構造は完全な周期構造のグ
レーティング状である必要はなく、凹凸の周期d、凸部
の高さh(凹部の深さ、デューティ比には、ある程度の
ばらつきがあってもよい。また、共振器端面の反射率
は、凹凸構造の断面形状にも依存し、断面形状が矩形で
ある場合と、例えば三角形状である場合、あるいは、波
形である場合とでは、所望の反射率を与える各パラメー
タ、すなわち、凹凸の周期d、デューティ比b/d、凸
部の高さhの値は異なる。
【0030】次に、図1に示した半導体レーザが、発振
波長λ=300nmのGaN系半導体レーザである場合
について考える。このλ=300nmのGaN系半導体
レーザにおいて、共振器端面(GaN/空気界面)に矩
形状の断面形状を有する凹凸構造が設けられた場合(図
1および図2参照)について、RCWA法により求めた
共振器端面の反射率と、凹凸の周期dおよび凸部の高さ
hとの関係をまとめたものを図5に示す。図5におい
て、横軸は凹凸の周期d(nm)、縦軸は凸部の高さh
(nm)を示し、端面反射率はd−h平面上の等高線図
としてい示されている。なお、この場合、凹凸構造にお
ける凹凸のデューティ比(凸部の幅b/凹凸の周期d)
は1/2とし、レーザ光の偏光は直線偏光で、その電界
の方向は、レーザ共振器1を構成する半導体層の接合面
と平行と仮定した。
【0031】図5より、λ=300nmの場合でも、共
振器端面の反射率は、凹凸の周期dおよび凸部の高さh
により、約0.1%(例えば、d=350nm、h=3
0nm)から約95%(例えばd=300nm、h=1
20nm)まで変化することがわかる。
【0032】このような紫外光の領域では、透明な高屈
折率材料が少ないため、特に、高反射率の多層薄膜コー
ディングが困難であるので、本発明による端面反射率制
御が有効である。
【0033】ここで、図1に示すと同様の半導体レー
ザ、すなわち、共振器端面に、レーザ共振器を構成する
半導体層の接合面にほぼ平行な方向に延びる凹部および
/または凸部が形成されてなる凹凸構造が設けられた半
導体レーザは、例えば、次のようにして製造することが
できる。
【0034】すなわち、半導体レーザは、一般に、基板
(図示せず)上に、例えば、有機金属化学気相成長(M
OCVD)法により、レーザ構造(レーザ共振器)を構
成する複数の半導体層を順次成長させることにより製造
される。
【0035】ここで、通常のダブルヘテロ構造の半導体
レーザでは、レーザ構造を構成する半導体層は、第1導
電型の第1のクラッド層(例えばn型クラッド層)、活
性層、第2導電型の第2のクラッド層(例えばp型クラ
ッド層)の最低3層の積層構造を有し、組成的には、活
性層に対応する第1の組成の層と、クラッド層に対応す
る第2の組成の層との最低2つの組成の異なる層を含ん
でいる。また、活性層とクラッド層との間に光導波層が
設けられたSCH構造の半導体レーザでは、レーザ構造
を構成する半導体層は、最低5層の積層構造を有し、か
つ、最低3つの組成の異なる層を含んでいる。
【0036】したがって、劈開面からなる共振器端面を
有する劈開レーザの場合は、レーザ構造を構成する半導
体層を基板と共に劈開することにより共振器端面を形成
した後、例えば、この共振器端面を適当なエッチャント
を用いてウエットエッチングすることにより、各層間の
化学的性質の違いによるエッチングレートの違いを利用
して、例えば、共振器端面の活性層に対応する部分のみ
が凸または凹となった凹凸構造(ダブルヘテロ構造の場
合)、または、活性層とクラッド層との間の光導波層の
みが凸または凹となった凹凸構造(SCH構造の場合)
が形成される。
【0037】また、エッチング端面からなる共振器端面
を有するエッチト・ミラー・レーザの場合は、レーザ構
造を構成する半導体層をドライエッチング法によりエッ
チングすることにより共振器端面を形成する際に、適当
なドライエッチング条件を設定することにより、この共
振器端面の形成と同時に凹凸構造が形成され、または、
エッチング端面からなる共振器端面を形成した後、この
共振器端面を適当なエッチャントを用いてウエットエッ
チングすることにより、共振器端面に凹凸構造が形成さ
れる。なお、エッチング端面からなる共振器端面を形成
した後に行われるエッチングには、ドライエッチング法
を用いることも可能である。
【0038】したがって、レーザ構造を構成する半導体
層の組成を積層方向で適当に変化させたり、あるいは、
レーザ構造を構成する半導体層の積層方向の適当な領域
に歪みを設けるなどして、化学的性質が変化するような
工夫を施すことにより、ドライエッチング法またはウエ
ットエッチング法のようなエッチングプロセスを用い
て、共振器端面に、図1に示したような凹凸構造を形成
することができ、しかも、この凹凸構造における凹凸の
周期(凹部または凸部の繰り返し間隔)および凹凸のデ
ューティ比を極めて再現性良く実現することができる。
また、凹凸構造における凸部の高さ(または凹部の深
さ)は、ドライエッチングやウエットエッチングの条件
を制御することにより、再現性良く制御することができ
る。
【0039】なお、図1に示した半導体レーザにおい
て、レーザ共振器1の両共振器端面2,3をそれぞれ異
なる条件でドライエッチングまたはウエットエッチング
することにより、例えば、一方の共振器端面(例えばフ
ロント側)の反射率を低く、他方の共振器端面(例えば
リア側)の反射率を高くすることも可能である。
【0040】また、特に、エッチト・ミラー・レーザで
は、共振器端面を形成するためのドライエッチング時、
または、このドライエッチング後にエッチング残渣を除
去するために行われるウエットエッチング時に、レーザ
構造を構成する半導体層の組成の違いにより、共振器端
面に僅かな凹凸が生じやすい。このような凹凸は、一般
に、共振器端面の反射率を低下させる原因と考えられて
いる。実際に、図3に示した反射率の計算結果より、凸
部の高さhが40nmまでの間は、反射率が18%から
1%まで単調に減少している。この場合、例えば、ウエ
ットエッチングの処理時間を長くし、凹凸の深さを深く
することによって、上述のような反射率の低下を防止す
ることができる。
【0041】次に、図6に、RCWA法による端面反射
率の計算に用いた半導体レーザのモデルの他の例を示
す。図6において、図1と同一または対応する部分に
は、同一の符号を付す。図6に示すように、この他の例
による半導体レーザにおいては、レーザ共振器1の共振
器端面2,3の表面に、レーザ共振器1を構成する半導
体層の接合面にほぼ垂直な方向に延びる帯状の凹部およ
び凸部が交互に形成されてなる、グレーティング状の凹
凸構造が設けられている。この場合、これらの共振器端
面2,3に設けられた凹凸構造は、レーザ共振器1を構
成する半導体層の接合面に平行な方向に凹凸の周期を有
する。
【0042】この他の例による半導体レーザの上記以外
の構成は、図1に示した一例による半導体レーザと同様
であるので、説明を省略する。
【0043】図7は、共振器端面2における凹凸構造を
示す略線図であり、共振器端面2を図6中xz平面に垂
直な方向からみたときの凹凸構造の様子を示すものであ
る。図7において、寸法dは凹凸構造における凹凸の周
期(凹部または凸部の繰り返し間隔)、寸法hは凹凸構
造の凹部の深さ(または凸部の高さ)を示す。ここで、
凹部の幅をa、凸部の幅をbとすると、凹凸の周期d
は、d=a+bで表される。この場合、この凹凸構造
は、矩形状の断面形状を有する。なお、他方の共振器端
面3にも、これと同様な凹凸構造が形成されている。
【0044】ここで、この半導体レーザが、発振波長λ
=420nmのGaN系半導体レーザである場合につい
て考える。このλ=420nmのGaN系半導体レーザ
において、共振器端面(GaN/空気界面)に矩形状の
断面形状を有する凹凸構造が設けられた場合(図6およ
び図7参照)について、RCWA法により求めた共振器
端面の反射率と、凹凸の周期dおよび凸部の高さhとの
関係をまとめたものを図8に示す。図8において、横軸
は凹凸の周期d(nm)、縦軸は凸部の高さh(nm)
を示し、端面反射率はd−h平面上の等高線図として示
されている。なお、この場合、凹凸構造における凹凸の
デューティ比(凸部の幅b/凹凸の周期d)は1/2と
し、レーザ光の偏光は直線偏光で、その電界の方向は、
レーザ共振器1を構成する半導体層の接合面と平行と仮
定した。
【0045】図8より、共振器端面に、レーザ共振器1
を構成する半導体層の接合面と平行な方向に周期を有す
るグレーティング状の凹凸構造が設けられている場合、
この共振器端面の反射率は、凹凸の周期dおよび凸部の
高さhにより、約0.5%(例えばd=250nm、h
=50nm)から約55%(例えばd=250nm、h
=140nm)まで変化することがわかる。ここで、平
坦なGaN/空気界面の反射率は約18%で一定である
ので、共振器端面に上述のような凹凸構造を設けること
で、多層薄膜コーティングを施すことなく、凹凸構造に
おける凹凸の周期dおよび凸部の高さhの設定により、
1%程度の低反射率から50%以上の高反射率まで、共
振器端面の反射率を容易に制御することが可能であるこ
とが理解できる。ただし、この半導体レーザにおいて
は、共振器端面からの出射光が凹凸構造によって回折し
ないようにする観点から、凹凸の周期dは、発振波長λ
より短く設定することが好ましい。これにより、共振器
端面に凹凸構造が設けられている場合であっても、出射
光を単一の光束として取り出すことが可能である。
【0046】なお、図8は、共振器端面に凹凸の周期d
のグレーティング状の凹凸構造が設けられた場合につい
ての反射率の計算結果であるが、例えば、凸部の高さh
が約140nmのときは、凹凸の周期dが250〜40
0nmの範囲で約30%以上の反射率が得られ、また、
凹凸の周期dが200nmのときは、凸部の高さhが5
0〜60nmの範囲で約1%以下の反射率が得られてい
る。このことから、所望の反射率を得るためには、凹凸
構造はほぼ完全なグレーティング状である必要はなく、
凹部または凸部の繰り返し間隔や凸部の高さ(凹部の深
さ)は、ある程度のばらつきがあってもよいと考えられ
る。
【0047】ここで、図6に示すと同様な半導体レー
ザ、すなわち、共振器端面に、レーザ共振器を構成する
半導体層の接合面にほぼ平行な方向に延びる凹部および
/または凸部が形成されてなる凹凸構造が設けられた半
導体レーザは、例えば、エッチト・ミラー・レーザにお
いて、エッチング端面からなる共振器端面を形成する際
に、上記凹凸構造に対応する対応する形状のマスクを用
いて半導体層をドライエッチング法またはウエットエッ
チング法によりエッチングすることにより、容易に製造
可能である(詳細については、特願平8−341619
参照)。
【0048】上述のこと踏まえた上で、以下に、この発
明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0049】まず、この発明の第1の実施形態について
説明する。図9は、この発明の第1の実施形態による半
導体レーザの斜視図である。このレーザは、発振波長λ
=400nmのGaN系半導体レーザであり、レーザ共
振器1は、エッチング端面からなる共振器端面2,3を
有するエッチト・ミラー・レーザである。図9におい
て、x方向はレーザ共振器を構成する半導体層の積層面
に平行な方向、y方向はレーザ共振器を構成する半導体
層の積層面に垂直な方向、z方向は共振器端面の法線方
向に対応する。
【0050】図9に示すように、この半導体レーザにお
いては、例えば、n型GaN基板11上に、レーザ構造
(レーザ共振器1)を構成する複数の半導体層、すなわ
ち、n型AlGaNクラッド層12、n型GaN光導波
層13、InGaN活性層14、p型GaN光導波層1
5およびp型AlGaNクラッド層16が順次積層され
ている。ここで、n型AlGaNクラッド層11および
p型AlGaNクラッド層16は、例えばAl0.07Ga
0.93Nからなり、InGaN活性層14は、例えばIn
0.15Ga0.85Nからなる。また、n型GaN基板11と
しては、バルク基板を用いてもよく、または、サファイ
ア基板などの上に所定のバッファ層を介してn型GaN
層を設けたものを用いてもよい。なお、後者の場合、サ
ファイア基板は、最終的に除去してもよい。
【0051】レーザ共振器1を構成する各半導体層の厚
さの一例を挙げると、n型AlGaNクラッド層12の
厚さは0.6μm、n型GaN光導波層13の厚さは
0.2μm、InGaN活性層14の厚さは0.1μ
m、p型GaN光導波層15の厚さは0.2μm、p型
AlGaNクラッド層16の厚さは0.6μmである。
【0052】これらのn型AlGaNクラッド層12、
n型GaN光導波層13、InGaN活性層14、p型
GaN光導波層15およびp型AlGaNクラッド層1
6は、エッチングにより一方向に延びる所定のレーザ共
振器1の形状にパターニングされている。この場合、こ
れらの共振器端面2,3は、レーザ共振器1を構成する
半導体層を、n型GaN基板11の主面にほぼ垂直な方
向にエッチングすることにより形成されたものであり、
また、これらの共振器端面2,3の法線方向は、レーザ
共振器1の共振器長方向とほぼ一致している。
【0053】この第1の実施形態による半導体レーザに
おいては、上述のレーザ共振器1の両共振器端面2,3
に、レーザ共振器1を構成する半導体層の接合面に平行
な方向に延びる帯状の凹部が形成されてなる凹凸構造が
設けられている。この場合、これらの共振器端面2,3
に設けられた凹凸構造はレーザ共振器1を構成する半導
体層の積層構造に一致しており、n型GaN光導波層1
3およびp型GaN光導波層15に対応する部分が凸、
n型AlGaNクラッド層12、InGaN活性層14
およびp型AlGaNクラッド層16に対応する部分が
凹となっている。この凹凸構造は、後述のように、共振
器端面2,3において、n型AlGaNクラッド層1
2、InGaN活性層14およびp型AlGaNクラッ
ド層16が選択的にエッチングされることにより、これ
らに対応する部分に凹部が形成されることにより形成さ
れたものである。符号4は、共振器端面2におけるレー
ザ光のニアフィールドパターンを示す。このニアフィー
ルドパターン4は、光束の半径方向におけるレーザ光L
の強度分布を光軸を中心としたガウス分布とし、レーザ
光の強度がピーク値の1/e2 以上となる部分で規定さ
れている。この場合、レーザ共振器1を構成する半導体
層の接合面と垂直な方向におけるニアフィールドパター
ン4の半径は例えば0.3μmである。
【0054】図10は、共振器端面2における実際の凹
凸構造を示す略線図であり、共振器端面2を、図9中の
yz平面に垂直な方向からみたときの凹凸構造の様子を
示すものである。一方、図11は、ニアフィールドパタ
ーン4のサイズを考慮したときの共振器端面2における
実効的な凹凸構造を示す略線図であり、図10と同様
に、共振器端面2を、図9中のyz平面に垂直な方向か
らみたときの凹凸構造の様子を示すものである。図10
および図11において、寸法hは、凹凸構造の凹部の深
さ(凸部の高さ)を示す。
【0055】図10に示すように、共振器端面2におけ
る実際の凹凸構造においては、n型AlGaNクラッド
層12に対応する部分の凹部の幅が0.6μm、n型G
aN光導波層13に対応する部分の凸部の幅が0.2μ
m、InGaN活性層14に対応する部分の凹部の幅が
0.1μm、p型GaN光導波層15に対応する部分の
凸部の幅が0.2μm、p型AlGaNクラッド層16
に対応する部分の凹部の幅が0.6μmとなっている。
この場合、凹凸構造は、矩形状の断面形状を有する。な
お、他方の共振器端面3にも、これと同様な凹凸構造が
形成されている。
【0056】これに対して、ニアフィールドパターン4
のサイズを考慮すると、共振器端面2における実効的な
凹凸構造は、図11に示すように、幅a=0.1μmの
凹部と幅b=0.2μmの凸部とが周期的に形成された
グレーティングと同様に見なすことができる。この場
合、このグレーティング状の凹凸構造における凹凸の周
期dは0.3μmであり、凹凸のデューティ比(凸部の
幅b/凹凸の周期d)は2/3である。なお、他方の共
振器端面3においても、これと同様なことが言える。
【0057】ここで、共振器端面(GaN/空気界面)
に矩形状の断面形状を有する凹凸構造が設けられた場合
(図9〜図11参照)について、RCWA法により求め
た共振器端面の反射率と、凹凸の周期dおよび凹部の深
さ(凸部の高さ)hとの関係をまとめたものを図12に
示す。図12において、横軸は凹凸の周期d(nm)、
縦軸は凹部の深さh(nm)を示し、端面反射率はd−
h平面上の等高線図として示されている。なお、この場
合、凹凸構造における凹凸のデューティ比b/dは2/
3とし、レーザ光の偏光は直線偏光で、その電界の方向
は、レーザ共振器1を構成する半導体層の接合面と平行
と仮定した。
【0058】図12より、凹凸の周期d=300nmの
グレーティング状の凹凸構造が設けられた共振器端面の
反射率は、凹部の深さhを制御することにより、約1%
の低反射率(例えばh=40nm)から約90%の高反
射率(例えばh=90nm)まで変化することがわか
る。
【0059】この第1の実施形態による半導体レーザに
おいては、レーザ共振器1の両共振器端面2,3に、そ
れぞれ、図10および図11に示すような凹凸構造を設
け、例えば、共振器端面2における凹凸構造の凹部の深
さhと、共振器端面3における凹凸構造の凹部の深さh
とが独立に制御されることにより、これらの共振器端面
2,3の反射率が、互いに異なる値に設定されている。
一例を挙げると、共振器端面2における凹凸構造の凹部
の深さhは60nmであり、このときの共振器端面2の
反射率は30%である。また、共振器端面3における凹
凸構造の凹部の深さhは95nmであり、このときの共
振器端面3の反射率は80%である。
【0060】以上のように、この第1の実施形態による
半導体レーザにおいては、共振器端面2,3における凹
凸構造の凹部の深さhを独立に制御することにより、そ
れぞれの共振器端面2,3において、所望の反射率を実
現することが可能である。
【0061】次に、この第1の実施形態による半導体レ
ーザの製造方法について説明する。
【0062】この半導体レーザを製造するには、まず、
n型GaN基板11上に、n型AlGaNクラッド層1
2、n型GaN光導波層13、InGaN活性層14、
p型GaN光導波層15およびp型AlGaNクラッド
層16をMOCVD法により順次成長させる。次に、p
型AlGaNクラッド層16上にレーザ共振器1に対応
した形状のエッチングマスク(図示せず)を形成し、こ
のエッチングマスクを用いて、例えば反応性イオンエッ
チング(RIE)法のようなドライエッチング法によ
り、選択的に、p型AlGaNクラッド層16、p型G
aN光導波層15、InGaN活性層14、n型GaN
光導波層13およびn型AlGaNクラッド層12を、
n型GaN基板11の主面に対してほぼ垂直方向にエッ
チングする。これにより、これらの各半導体層が所定の
レーザ共振器1の形状にパターニングされると共に、こ
のレーザ共振器1の両端に、エッチング端面からなる共
振器端面2,3が形成される。この後、エッチングマス
クを除去する。
【0063】次に、例えば、共振器端面2以外の部分を
レジストパターンで覆い、所定のエッチャントを用いた
ウエットエッチング法により、共振器端面2をエッチン
グする。これにより、共振器端面2に図10に示すよう
に、n型GaN光導波層13およびp型GaN光導波層
15に対応する部分が凸、n型AlGaNクラッド層1
2、InGaN活性層14およびp型AlGaNクラッ
ド層16に対応する部分が凹となった凹凸構造が形成さ
れる。このとき、この共振器端面2において所望の反射
率が得られるように、エッチングの処理時間を制御する
ことによりエッチング深さ、すなわち凹部の深さhを制
御する。ここで、AlまたはInが混入されたGaN層
(AlGaN層、InGaN層)は、ノンドープのGa
N層とでは、一般に、化学的性質が異なる。したがっ
て、図10に示すような凹凸構造は、ウエットエッチン
グ条件を制御することで実現することが原理的に可能で
ある。次に、共振器端面3に対しても同様なエッチング
処理を施すことにより、この共振器端面3にも同様な凹
凸構造を形成する。
【0064】以上により、図9に示すように、共振器端
面2,3に、レーザ共振器1を構成する半導体層の接合
面にほぼ平行な方向に延びる凹部および/または凸部が
形成されてなる凹凸構造が設けられた半導体レーザが製
造される。
【0065】以上のように、この第1の実施形態による
半導体レーザによれば、共振器端面2,3に、レーザ共
振器1を構成する半導体層の接合面にほぼ平行な方向に
延びる凹部が形成されてなる凹凸構造が設けられている
ことにより、多層薄膜コーティング技術を用いることな
く、共振器端面2,3の反射率を容易に制御することが
できる。具体的には、例えば、共振器端面2,3におけ
る凹凸構造の凹部の深さhを制御することにより、これ
らの共振器端面2,3の反射率を、1%程度の低反射率
から85%程度の高反射率まで所望の値に設定すること
ができる。
【0066】また、この第1の実施形態による半導体レ
ーザの製造方法によれば、エッチング端面からなる共振
器端面2.3を形成した後、これらの共振器端面2,3
をウエットエッチング法によりエッチングすることによ
り、上述のような凹凸構造を形成するようにしているこ
とにより、この凹凸構造を、レーザ共振器1を構成する
半導体層の各層間での組成の違いによる化学的性質の違
いを利用して、極めて再現性良く形成することができ
る。また、この第1の実施形態による半導体レーザの製
造方法によれば、全てをウエハプロセスで作製すること
ができるため、共振器端面の反射率を制御する必要のあ
る半導体レーザを容易に製造することができる。
【0067】次に、この発明の第2の実施形態について
説明する。図13は、この第2の実施形態による半導体
レーザの斜視図である。このレーザは、発振波長λ=4
00nmのGaN系半導体レーザであり、レーザ共振器
1は、エッチング端面からなる共振器端面2,3を有す
るエッチト・ミラー・レーザである。なお、図13にお
いて、図9と同一または対応する部分には、同一の符号
を付す。
【0068】図13に示すように、この半導体レーザに
おいては、レーザ共振器1の一方の共振器端面2に、第
1の実施形態による半導体レーザと同様な凹凸構造が設
けられ、他方の共振器端面3に、レーザ共振器1を構成
する半導体層の接合面とほぼ垂直な方向に延びる帯状の
凹部および凸部が形成されてなる凹凸構造が設けられて
いる。ここで、共振器端面3に設けられた凹凸構造は、
例えば、共振器端面3をエッチングすることにより、こ
の共振器端面3に凹部を形成することにより形成された
ものである。
【0069】図14は、共振器端面3における凹凸構造
を示す略線図であり、共振器端面3を図13中のxz平
面に垂直な方向から見たとき凹凸構造の様子を示すもの
である。図14において、寸法d´は凹凸の周期、寸法
hは凹部の深さ(または凸部の高さ)を示す。ここで、
凹部の幅をa´、凸部の幅をb´とすると、凹凸の周期
d´はd´=a´+b´で表される。
【0070】図14に示すように、この共振器端面3に
設けられた凹凸構造は、例えば、レーザ共振器1を構成
する半導体層の接合面にほぼ平行な方向に所定の凹凸の
周期d´を有するグレーティング状のものである。この
グレーティング状の凹凸構造における凹凸の周期d´
は、例えば発振波長λより短く設定され、また、凹凸の
デューティ比(凸部の幅b´/凹凸の周期d´)は例え
ば1/2に設定されている。共振器端面3の反射率は、
この共振器端面3に設けられたグレーティング状の凹凸
構造の凹凸の周期d´、凹凸のデューティ比b´/d
´、凸部の高さh´(または凹部の深さ)、断面形状の
設定により制御される。この場合、共振器端面3におけ
る反射率は、図6に示した他のモデルによる半導体レー
ザにおけると同様に、RCWA法により求めることが可
能である。
【0071】この第2の実施形態による半導体レーザの
上記以外の構成は、第1の実施形態による半導体レーザ
と同様であるので、説明を省略する。
【0072】この第2の実施形態による半導体レーザを
製造するには、エッチングにより共振器端面2,3を形
成するときに、共振器端面3側のエッジが、図14に示
した凹凸構造に対応する形状を有するマスクを用いて半
導体層をエッチングする。この第2の実施形態による半
導体レーザの製造方法の上記以外の構成は、第1の実施
形態による半導体レーザの製造方法と同様であるので、
説明を省略する。
【0073】この第2の実施形態によれば、第1の実施
形態と同様な効果を得ることができる。
【0074】次に、この発明の第3の実施形態について
説明する。図15は、この第3の実施形態による半導体
レーザの斜視図である。このレーザは、発振波長λ=4
00nmのGaN系半導体レーザであり、レーザ共振器
1は、エッチング端面からなる共振器端面2,3を有す
るエッチト・ミラー・レーザである。なお、図15にお
いて、図9と同一または対応する部分には、同一の符号
を付す。
【0075】図15に示すように、この半導体レーザに
おいては、レーザ共振器1の両共振器端面2,3に、そ
れぞれ、複数のドット状の凸部が形成されてなる凹凸構
造が設けられている。これらの共振器端面2,3に設け
られた凹凸構造においては、上述のドット状の凸部が、
レーザ共振器1を構成する半導体層の接合面にほぼ平行
な方向および接合面にほぼ垂直な方向に2次元状に配置
され、凹部が格子状となっている。この場合、上述のド
ット状の凸部は、共振器端面2,3のn型GaN光導波
層13およびp型GaN光導波層15に対応する部分
に、ほぼ均等に設けられている。なお、この凹凸構造
は、共振器端面2,3をエッチングすることにより、こ
れらの共振器端面2,3に格子状の凹部が形成されるこ
とにより形成されたものである。
【0076】この第3の実施形態による半導体レーザの
上記以外の構成は、第1の実施形態による半導体レーザ
と同様であるので、説明を省略する。
【0077】この第3の実施形態による半導体レーザを
製造するには、例えば、第1の実施形態におけると同様
の製造方法により、共振器端面2,3に、図9における
と同様な凹凸構造を形成した後、エッチング法により、
この凹凸構造の凸部に対応する部分を所定形状にパター
ニングする。この第3の実施形態による半導体レーザの
製造方法の上記以外の構成は、第1の実施形態による半
導体レーザの製造方法と同様であるので、説明を省略す
る。
【0078】この第3の実施形態によっても、第1の実
施形態と同様な効果を得ることができる。
【0079】以上この発明の実施形態について具体的に
説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定される
ものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変
形が可能である。例えば、実施形態において挙げた数
値、材料、構造などはあくまで例に過ぎず、これに限定
されるものではない。具体的には、上述の第1〜第3の
実施形態における半導体レーザは、発振波長λ=400
nm以外のGaN系半導体レーザであってもよい。
【0080】また、例えば、上述の第1の実施形態にお
ける共振器端面2,3の凹凸構造、ならびに、上述の第
2の実施形態における共振器端面2の凹凸構造は、n型
AlGaNクラッド層12、InGaN活性層14およ
びp型AlGaNクラッド層16に対応する部分が凸、
n型GaN光導波層13およびp型GaN光導波層15
に対応する部分が凹となっていてもよい。
【0081】また、例えば、上述の第1〜第3の実施形
態において、凹凸構造が設けられ共振器端面に、さら
に、例えばTiO2 /SiO2 構造の多層薄膜をコーテ
ィングしてもよい。この場合、この多層薄膜がパッシベ
ーション膜となることにより共振器端面の信頼性の向上
につながると共に、反射率の調整が可能となるので、有
益である。
【0082】また、上述の第1の実施形態においては、
共振器端面2,3に凹凸構造を形成する際に、レーザ共
振器1を構成する半導体層をエッチングすることにより
エッチング端面からなる共振器端面2,3を形成した後
に、これらの共振器端面2,3をウエットエッチング法
によりエッチングすることにより凹凸構造を形成するよ
うにしているが、これは、レーザ共振器1を構成する半
導体層をエッチングすることによりエッチング端面から
なる共振器端面2,3を形成する際に、ドライエッチン
グ条件を制御することにより、これらの共振器端面2,
3の形成と同時に凹凸構造を形成することも可能であ
る。
【0083】また、上述の第1〜第3の実施形態におい
て、共振器端面に設けられた凹凸構造は、共振器端面に
エッチングにより凹部を形成することにより形成された
ものであるが、この凹凸構造は、例えば、共振器端面に
成膜により凸部を形成することにより形成されたもので
あってもよい。
【0084】また、上述の第1〜第3の実施形態におけ
るレーザ共振器1は、ダブルヘテロ構造を有するもので
あってもよい。また、上述の第1〜第3の実施形態にお
いては、この発明をエッチト・ミラー・レーザに適用し
た場合について説明したが、この発明は、エッチト・ミ
ラー・レーザに立ち上げミラーを集積した疑似面発光レ
ーザ、あるいは、劈開面からなる共振器端面を有する劈
開レーザに適用することも可能である。
【0085】また、上述の第1〜第3の実施形態におい
ては、この発明をGaN系半導体レーザに適用した場合
について説明したが、この発明は、GaN系発光ダイオ
ードは勿論、これらの窒化物系III−V族化合物半導
体を用いた半導体発光素子以外に、AlGaAs系半導
体発光素子やAlGaInP系半導体発光素子のような
III−V族化合物半導体を用いた半導体発光素子やI
I−VI族化合物半導体を用いた半導体発光素子に適用
することも可能である。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の第1の
発明による半導体発光素子によれば、共振器の少なくと
も一方の共振器端面に、共振器を構成する半導体層の接
合面にほぼ平行な方向に延在する凹部および/または凸
部が設けられてなる凹凸構造を有することにより、多層
薄膜コーティング技術を用いることなく、容易に共振器
端面の反射率制御を行うことができる。
【0087】また、この発明の第2の発明による半導体
発光素子によれば、共振器の少なくとも一方の共振器端
面に、ドット状の凹部および/または凸部が設けられて
なる凹凸構造を有することにより、第1の発明における
と同様に、多層薄膜コーティング技術を用いることな
く、容易に共振器端面の反射率制御を行うことができ
る。
【0088】これらの第1の発明および第2の発明は、
凹凸構造が設けられた共振器端面の反射率を、凹凸構造
の凹部および/または凸部の繰り返し間隔、凹凸構造の
凹部の深さまたは凸部の高さ、凹凸構造のデューティ比
および凹凸構造の断面形状の設定により制御可能である
ため、特に、青紫色から紫外光の領域で発振可能な半導
体発光素子において、共振器端面を高反射率化するのに
有効であり、また、発振波長に対して透明な適当な高屈
折率の材料が無く、高反射率化のための多層薄膜コーテ
ィングが困難な半導体発光素子においても、高反射率化
が容易となる。
【0089】また、この発明の第3の発明による半導体
発光素子の製造方法によれば、第1の発明による半導体
発光素子を製造する場合に、共振器端面にエッチングよ
る凹部を形成することにより凹凸構造を形成し、この
際、凹凸構造を、共振器を構成する半導体層の各層間で
の組成の違いまたは接合界面での歪みの有無による化学
的性質の違いを利用して形成するようにしていることに
より、凹凸構造の凹部および/または凸部の繰り返し間
隔、凹凸構造のデューティ比を極めて再現性よく実現す
ることができる。特に、製造すべき半導体発光素子が、
エッチング端面からなる共振器端面を有するエッチト・
ミラー・レーザである場合は、全てをウエハプロセスで
製造することができるため、共振器端面の反射率を制御
する必要のある半導体発光素子を容易に製造することが
できる。
【0090】また、この発明の第3の発明による半導体
発光素子の製造方法は、プロセス中に共振器端面に凹凸
の生じ易く、共振器端面の反射率が劈開面より低下し易
いエッチト・ミラー・レーザにおいて、共振器端面の凹
凸構造における凹部の深さを制御することで高反射率化
を実現することができるので、エッチト・ミラー・レー
ザの製造に用いて特に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 RCWA法による共振器端面の反射率の計算
に用いた半導体レーザのモデルの一例を示す斜視図であ
る。
【図2】 図1に示した半導体レーザの共振器端面にお
ける凹凸構造を示す斜視図である。
【図3】 図1に示した半導体レーザにおいて発振波長
λ=420nmとしたときの共振器端面の反射率のRC
WA法による計算結果を示すグラフである。
【図4】 図1に示した半導体レーザにおいて発振波長
λ=420nmとしたときの共振器端面の反射率のRC
WA法による計算結果を示すグラフである。
【図5】 図1に示した半導体レーザにおいて発振波長
λ=300nmとしたときの共振器端面の反射率のRC
WA法による計算結果を示すグラフである。
【図6】 RCWA法による共振器端面の反射率の計算
に用いた半導体レーザのモデルの他の例を示す斜視図で
ある。
【図7】 図6に示した半導体レーザの共振器端面にお
ける凹凸構造を示す斜視図である。
【図8】 図6に示した半導体レーザにおいて発振波長
λ=420nmとしたときの共振器端面の反射率のRC
WA法による計算結果を示すグラフである。
【図9】 この発明の第1の実施形態による半導体レー
ザの斜視図である。
【図10】 この発明の第1の実施形態による半導体レ
ーザの共振器端面における実際の凹凸構造を示す略線図
である。
【図11】 この発明の第1の実施形態による半導体レ
ーザにおいて、ニアフィールドパターンのサイズを考慮
したときの共振器端面における実効的な凹凸構造を示す
略線図である。
【図12】 この発明の第1の実施形態による半導体レ
ーザの共振器端面の反射率のRCWA法による計算結果
を示すグラフである。
【図13】 この発明の第2の実施形態による半導体レ
ーザの斜視図である。
【図14】 この発明の第2の実施形態による半導体レ
ーザの共振器端面における凹凸構造を示す略線図であ
る。
【図15】 この発明の第3の実施形態による半導体レ
ーザの斜視図である。
【符号の説明】
1・・・レーザ共振器、2,3・・・共振器端面、4・
・・ニアフィールドパターン、11・・・n型GaN基
板、12・・・n型AlGaNクラッド層、13・・・
n型GaN光導波層、14・・・InGaN活性層、1
5・・・p型GaN光導波層、16・・・p型AlGa
Nクラッド層

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共振器の少なくとも一方の共振器端面
    に、上記共振器を構成する半導体層の接合面にほぼ平行
    な方向に延在する凹部および/または凸部が形成されて
    なる凹凸構造が設けられていることを特徴とする半導体
    発光素子。
  2. 【請求項2】 上記凹凸構造が設けられた共振器端面の
    反射率が、上記凹凸構造の上記凹部または上記凸部の繰
    り返し間隔、上記凹凸構造の上記凹部の深さまたは上記
    凸部の高さ、上記凹凸構造のデューティ比および上記凹
    凸構造の断面形状により制御されることを特徴とする請
    求項1記載の半導体発光素子。
  3. 【請求項3】 上記共振器の一方の共振器端面の反射率
    と他方の共振器端面の反射率とが互いに異なるように、
    上記凹凸構造が設けられた共振器端面の反射率が制御さ
    れていることを特徴とする請求項2記載の半導体発光素
    子。
  4. 【請求項4】 上記凹凸構造における上記凹部または上
    記凸部の繰り返し間隔が上記共振器端面からの出射光の
    波長より短く設定されていることを特徴とする請求項1
    記載の半導体発光素子。
  5. 【請求項5】 上記凹凸構造が設けられた共振器端面に
    単層または多層構造の膜がコーティングされていること
    を特徴とする請求項1記載の半導体発光素子。
  6. 【請求項6】 上記凹凸構造は、上記共振器端面にエッ
    チングによる上記凹部を形成することにより形成された
    ものであることを特徴とする請求項1記載の半導体発光
    素子。
  7. 【請求項7】 上記凹凸構造は、上記エッチングの際
    に、上記共振器を構成する上記半導体層の各層間での組
    成の違いまたは接合界面での歪みの有無による化学的性
    質の違いを利用して形成されたものであることを特徴と
    する請求項6記載の半導体発光素子。
  8. 【請求項8】 上記凹凸構造は、上記共振器端面に成膜
    による上記凸部を形成することにより形成されたもので
    あることを特徴とする請求項1記載の半導体発光素子。
  9. 【請求項9】 共振器の少なくとも一方の共振器端面
    に、ドット状の凹部および/または凸部が形成されてな
    る凹凸構造が設けられていることを特徴とする半導体発
    光素子。
  10. 【請求項10】 上記凹凸構造は、上記凹部および/ま
    たは上記凸部が、上記共振器を構成する半導体層の接合
    面にほぼ平行な方向および上記接合面にほぼ垂直な方向
    に形成された格子状の形状を有することを特徴とする請
    求項9記載の半導体発光素子。
  11. 【請求項11】 上記凹凸構造が設けられた共振器端面
    の反射率が、上記凹凸構造の上記凹部または上記凸部の
    繰り返し間隔、上記凹凸構造の上記凹部の深さまたは上
    記凸部の深さ、上記凹凸構造のデューティ比および上記
    凹凸構造の断面形状により制御されることを特徴とする
    請求項9記載の半導体発光素子。
  12. 【請求項12】 上記共振器の一方の共振器端面の反射
    率と他方の共振器端面の反射率とが互いに異なるよう
    に、上記凹凸構造が設けられた共振器端面の反射率が制
    御されていることを特徴とする請求項11記載の半導体
    発光素子。
  13. 【請求項13】 上記凹凸構造の上記凹部または上記凸
    部の繰り返し間隔が上記共振器端面からの出射光の波長
    より短く設定されていることを特徴とする請求項9記載
    の半導体発光素子。
  14. 【請求項14】 上記凹凸構造が設けられた共振器端面
    に単層または多層構造の膜がコーティングされているこ
    とを特徴とする請求項9記載の半導体発光素子。
  15. 【請求項15】 共振器の少なくとも一方の共振器端面
    に、上記共振器を構成する半導体層の接合面にほぼ平行
    な方向に延在する凹部および/または凸部が形成されて
    なる凹凸構造が設けられた半導体発光素子の製造方法で
    あって、 上記共振器端面にエッチングよる上記凹部を形成するこ
    とにより上記凹凸構造を形成し、この際、上記凹凸構造
    を、上記共振器を構成する上記半導体層の各層間での組
    成の違いまたは接合界面での歪みの有無による化学的性
    質の違いを利用して形成するようにしたことを特徴とす
    る半導体発光素子の製造方法。
  16. 【請求項16】 上記共振器を構成する上記半導体層を
    エッチングすることによりエッチング端面からなる共振
    器端面を形成する際に、この共振器端面に上記凹凸構造
    を同時に形成するようにしたことを特徴とする請求項1
    5記載の半導体発光素子の製造方法。
  17. 【請求項17】 上記共振器を構成する上記半導体層を
    エッチングすることによりエッチング端面からなる共振
    器端面を形成した後、または、上記半導体層を劈開する
    ことにより劈開面からなる共振器端面を形成した後、さ
    らに、この共振器端面をエッチングすることにより上記
    凹凸構造を形成するようにしたことを特徴とする請求項
    15記載の半導体発光素子の製造方法。
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