JP4443094B2 - 半導体発光素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光伝送用および表示用等に用いられる半導体発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光通信や情報表示パネル等に半導体発光素子が広く用いられている。その場合の半導体発光素子としては、発光効率が高いことが重要であり、さらに光通信用の半導体発光素子の場合には応答速度が高速であることが重要であり、近年開発が盛んに行われている。
【0003】
通常の面発光型の発光ダイオード(LED)は、高速応答性が余り良くなく、100Mbps〜200Mbps程度が限界である。そこで、共鳴キャビティ(Resonant Cavity)型LEDと呼ばれる半導体発光素子が開発されている。この共鳴キャビティ型LEDは、2つのミラーで形成された共振器において発生する定在波の腹の位置が発光層になるようにすることによって自然放出光を制御し、高速応答および高効率を実現する半導体発光素子である。特に、最近、比較的短い距離の通信にプラスチック光ファイバ(POF)が利用され始め、このPOFの低損失な波長領域である650nmでの高効率な発光が可能な、AlGaInP系の半導体材料を発光層とする共鳴キャビティ型LEDが開発されている(“High Brightness Visible Resonant Cavity Light Emitting Diode”:IEEE PHOTONICS TECHNOLOGY LETTERS VOL.10 NO.12 December 1998)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の共鳴キャビティ型LEDには、以下のような問題がある。すなわち、上記共鳴キャビティ型LEDの光出力は、上記共振器の共振波長でのゲインによって決まっている。ここで、上記ゲインとは発光層における発光スペクトルの強度に対応する。したがって、上記発光スペクトルのピークと共振波長とが一致した場合に光出力が最大になるのである。そして、発光スペクトルのピークから共振波長がずれるに従って光出力は低くなるのである。
【0005】
上記共振波長は、温度が変化しても殆ど変化しない。ところが、上記発光層からの発光波長は温度に強く依存する。つまり、温度が低くなれば発光波長は短くなり、温度が高くなれば発光波長は長くなる。したがって、共鳴キャビティ型LEDの光出力は温度に依存することになる。そして、この共鳴キャビティ型LEDにおける光出力の温度依存性は、通常構造のLEDよりも大きいため、これが通信用としての用途では大きな問題となっている。
【0006】
このような共鳴キャビティ型LEDにおける光出力の温度依存性の問題を解決するために、従来においては、量子井戸活性層を複数層設け、夫々の量子井戸活性層の井戸幅を変えることによって、ゲインスペクトル幅を広くすることが試みられている(“幅の異なる独立した量子井戸を有する微小共振器LED”応用物理学会講演予講集、2a‐SZE-14、1997年秋)。こうすることによって、より広い温度範囲で、共振波長において大きなゲインを得ることが可能になる。
【0007】
しかしながら、上記幅の異なる独立した量子井戸を有する共鳴キャビティ型LEDにおいては、応答速度が量子井戸層数に依存するため、量子井戸層数を2以上にすると応答速度が遅くなるという新たな問題が発生するのである。
【0008】
そこで、この発明の目的は、応答特性に優れ且つ光出力の温度依存性が小さい共鳴キャビティ型の半導体発光素子を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1の発明は、
半導体基板上に所定の間隔で形成された一対の多層反射膜で成る共振器を有すると共に、この共振器内に発生する定在波の腹の位置に量子井戸活性層を備えた半導体発光素子において、
上記量子井戸活性層には、n型不純物がドーピングされており、
上記量子井戸活性層は、単一量子井戸活性層であり、
上記量子井戸活性層に不純物をドーピングすることによって、上記量子井戸活性層による発光スペクトルの半値幅を25nm以上とし、その結果−20℃から70℃までの温度範囲内における最小光出力の最大光出力に対する比の値を0.8以上とした
ことを特徴としている。
【0010】
上記構成によれば、量子井戸活性層には不純物がドーピングされているため、上記不純物がドーピングされていない場合に比して発光スペクトルの半値幅が広くなり、光出力の温度依存性が小さくなる。
【0011】
さらに、活性層は単一量子井戸構造であるので高速応答が可能になる。
【0012】
さらに、上記量子井戸活性層にn型不純物をドーピングすることによって、上記量子井戸活性層による発光スペクトルの半値幅を25nm以上とし、その結果−20℃から70℃までの温度範囲内における最小光出力の最大光出力に対する比の値を0.8以上としたので、光出力の温度依存性を小さくすることができる。したがって、−20℃から70℃までの温度範囲内における光出力温度変化率が20%以下になり、光伝送用の発光素子として使用することが可能になる。
【0013】
また、1実施例では、上記第1の発明の半導体発光素子において、上記n型不純物の濃度は2×1017cm-3以上であることを特徴としている。
【0014】
この実施例によれば、量子井戸活性層にドーピングされるn型不純物濃度は2×1017cm-3以上であるため、上記不純物がドーピングされていない場合に比して上記発光スペクトルの半値幅が顕著に広くなる。
【0015】
また、第2の発明は、
半導体基板上に所定の間隔で形成された一対の多層反射膜で成る共振器を有すると共に、この共振器内に発生する定在波の腹の位置に量子井戸活性層を備えた半導体発光素子において、
上記量子井戸活性層には、不純物がドーピングされており、
上記量子井戸活性層は、単一量子井戸活性層であり、
上記量子井戸活性層に不純物をドーピングすることによって、上記量子井戸活性層による発光スペクトルの半値幅を25nm以上とし、その結果−20℃から70℃までの温度範囲内における最小光出力の最大光出力に対する比の値を0.8以上とした
半導体発光素子において、
上記不純物は、p型不純物およびn型不純物の両方である
ことを特徴としている。
【0016】
この実施例によれば、上記量子井戸活性層にはp型不純物とn型不純物との両方がドーピングされている。したがって、何れか一方の不純物がドーピングされている場合に比して低い不純物濃度で発光スペクトルの半値幅が広くなる。
【0017】
また、1実施例では、上記第2の発明の半導体発光素子において、上記p型不純物とn型不純物との濃度は、各々7×1016cm-3以上であることを特徴としている。
【0018】
この実施例によれば、量子井戸活性層にドーピングされるp型不純物とn型不純物との濃度は7×1016cm-3以上であるため、上記不純物がドーピングされていない場合に比して上記発光スペクトルの半値幅が顕著に広くなる。
【0019】
また、1実施例では、上記第2の発明の半導体発光素子において、上記p型不純物はZn,Mg,Be,Cのうちの何れか一つであり、上記n型不純物はSi,Se,Teのうちの何れか一つであることを特徴としている。
【0020】
この実施例によれば、上記量子井戸活性層にドーピングされるp型不純物はZn,Mg,BeおよびCから一つ選択可能であり、n型不純物はSiSeおよびTeから一つ選択可能である。したがって、上記量子井戸活性層以外の層で使用される不純物と同じ不純物を選択することが可能になる。
【0021】
また、1実施例では、上記第1および上記第2の発明の半導体発光素子において、上記半導体基板はGaAs基板であることを特徴としている。
【0022】
この実施例によれば、上記半導体基板はGaAs基板であるため、このGaAs基板に格子整合する材料系で形成することができる。したがって、高い発光効率が得られる。
【0023】
また、1実施例では、上記第1および上記第2の発明の半導体発光素子において、上記量子井戸活性層は、AlyGazIn1-y-zP(0≦y≦1,0≦z≦1)で形成されていることを特徴としている。
【0024】
この実施例によれば、上記量子井戸活性層はAlyGazIn1-y-zP(0≦y≦1,0≦z≦1)で形成されているため、発光波長が550nm〜670nmの範囲内になる。
【0025】
また、1実施例では、上記第1および上記第2の発明の半導体発光素子において、上記多層反射膜及び量子井戸活性層を含む半導体層は、有機金属気相成長(MOCVD)法によって形成されていることを特徴としている。
【0026】
上記構成によれば、上記多層反射膜および量子井戸活性層を含む半導体層がMOCVD法によって形成されているので、膜厚や層厚やキャリア濃度の再現性が良好である。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
<第1実施の形態>
図1は、本実施の形態の半導体発光素子における構造を示す。尚、図1(a)は平面図であり、図1(b)は図1(a)におけるA‐A'矢視断面図である。図1において、1はn型GaAs基板、2はn型GaAsバッファー層(1μm)、3はn型のAlAsとn型のAl0.5Ga0.5Asとの30.5ペアのDBR(ディストリビューテッド・ブラッグ・リフレクター)、4はn型(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5P第1クラッド層、5は井戸層がGaxIn1-xPでありバリア層が(Al0.5Ga0.5)0.5In0.5Pであるp型のGaInP単一量子井戸活性層、6はp型(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5P第2クラッド層、7はp型(Al0.2Ga0.8)0.5In0.5Pとp型Al0.5In0.5Pとの12ペアのDBR、8はp型(Al0.2Ga0.8)0.5In0.5P中間層(1μm)、9はp型GaAsコンタクト層、10はSiO2膜、11はp型電極、12はn型電極である。
【0028】
図2は、図1に示す半導体発光素子の製造工程において、n型GaAs基板1上にn型GaAsバッファー層2からp型GaAsコンタクト層9までを形成した状態の断面図である。尚、本半導体発光素子はAlGaInP系のものである。図2に示すように、面方位(100)から[011]方向に2°だけ傾斜したn型GaAs基板1上に、n型GaAsバッファー層2からp型GaAsコンタクト層9までを、MOCVD法によって順次積層する。
【0029】
ここで、上記n型AlAsとn型AlGaAsとの30.5ペアのDBR3およびp型AlGaInPとp型AlInPとの12ペアのDBR7は、反射スペクトルの中心が650nmになるようにする。そして、上記多層反射膜としての2つのDBR3,7で形成される共振器の共振波長も650nmになるように共振器長を調整する。尚、本実施の形態においては、上記共振器長を2波長分に設定した。また、GaInP量子井戸活性層5の位置が上記共振器内に発生する定在波の腹の位置になるようにし、発光ピーク波長は650nmになるようにする。さらに、GaInP単一量子井戸活性層5には、Znを8×1017cm-3ドーピングする。
【0030】
図3は、図2における上記p型GaAsコンタクト層9上に、さらにSiO2膜10を形成した状態を示す。尚、図3(a)は平面図であり、図3(b)は図3(a)におけるB‐B'矢視断面図である。図2に示すようにp型GaAsコンタクト層9まで形成した後、ウェハ表面に化学気相成長(CVD)法によってSiO2膜10を形成し、フォトリソグラフィーおよび希釈HFによるエッチングによって70μmφの円形状の電流経路13を形成する。
【0031】
その後、図1に示すように、上記p型GaAsコンタクト層9上およびSiO2膜10上にAuZn/Mo/Auをスパッタし、フォトリソグラフィーによるパターニングによって、電流経路13内に形成された数μm幅の2つのリングをその中心からSiO2膜10に向って放射方向に延在する3本の直線で接続した形状を有する表面電極(11)を形成する。通常、SiO2膜10上のみに形成された表面電極と発光層との間には1μm〜3μmの厚さの層しかなく、この層間においては電流はあまり拡散しない。ところが、電極形状を図1のように数μm幅のリング形状にすることによって、発光部にかなり均一に電流を注入することができると共に、表面電極(11)に遮られて外部に取り出すことのできない発光光を抑制することができるのである。その後、熱処理することによってp型電極11が得られる。
【0032】
次に、上記n型GaAs基板1の露出面を約280μmの厚さまで研磨し、この研磨した面にAuGe/Auを蒸着し、熱処理することによってn型電極12が形成される。こうして、図1に示す半導体発光素子が完成する。
【0033】
上記構成を有する半導体発光素子を、温度80℃,湿度85%の雰囲気中において50mAの通電試験を実施したところ、1000時間経過後で初期光出力の90%の光出力が得られた。また、70μmφの円形状の電流経路13とこの電流経路13内に形成されたリング状のp型電極11とによる電流狭窄構造を有しているために内部量子効率および外部出射効率が共に高く、初期光出力は30mAで1.6mWとPOFを使用して光通信を行うのに十分な光出力を得ることができる。
【0034】
また、応答特性に関しては、立ち上がりおよび立ち下がりの時間が、GaInP単一量子井戸活性層5に対するZnドーピングを行わない場合には2.2n秒であるのに対して、Znドーピングを行った場合には2.1n秒と同等であった。
【0035】
ところで、上記GaInP単一量子井戸活性層5にZnをドーピングする場合、ドーピング濃度が2×1017cm-3以上になると発光スペクトルの半値幅が広くなり始める。そして、Zn濃度が8×1017cm-3ではGaInP単一量子井戸活性層5からの発光スペクトルの半値幅が約30nmとなり、Znドーピングを行わない場合(15nm)の約2倍になる。このことにより、図4に示すように、−20℃での光出力に対する70℃での光出力の比の値は、Znドーピングを行わない場合の1/5から1/3までに改善されていることが分かる。
【0036】
以上のごとく、本実施の形態においては、上記n型GaAs基板1上に、MOCVD法によって、n型GaAsバッファー層2,n型AlAsとn型AlGaAsとの30.5ペアのDBR3,n型AlGaInP第1クラッド層4,GaInP単一量子井戸活性層5,p型AlGaInP第2クラッド層6,p型AlGaInPとp型AlInPとの12ペアのDBR7,p型AlGaInP中間層8およびp型GaAsコンタクト層9を順次積層する。
【0037】
その際に、上記両DBR3,7における反射スペクトルの中心が650nmになるようにし、この2つのDBR3,7で形成される共振器の共振波長も650nmになるように共振器長を調整する。また、GaInP単一量子井戸活性層5の位置が上記共振器中に発生する定在波の腹の位置になるようにすると共に、発光ピーク波長が650nmになるようにする。また、GaInP単一量子井戸活性層5にはZnを8×1017cm-3ドーピングする。
【0038】
さらに、CVD法によってSiO2膜10を形成し、SiO2膜10に70μmφの円形状の電流経路13を形成する。そして、電流経路13内に形成された幅数μmの2つのリングを放射方向に延在する直線で接続した形状を有するp型電極11を形成する。さらに、n型GaAs基板1の露出面にn型電極12を形成するようにしている。
【0039】
このように、上記活性層5を単一量子井戸構造にすることによって、立ち上がりおよび立ち下がりの時間が2.1n秒となり、高速応答が可能になる。さらに、GaInP単一量子井戸活性層5に2×1017cm-3以上の濃度である8×1017cm-3の濃度でZnをドーピングしたので、ドーピングしない場合に比して発光スペクトルの半値幅を25nm以上に広くすることができる。したがって、光出力の温度依存性を小さくすることができる。
【0040】
尚、上記実施の形態においては、上記GaInP量子井戸活性層5にドーピングするp型不純物としてZnを使用しているが、Mg,Be,C等であっても同等の効果を得ることができる。したがって、上記Znに限らず、GaInP量子井戸活性層5以外の層で使用する不純物と同じものを使用して、不純物の種類を少なくすることが可能になる。
【0041】
また、上記実施の形態においては、量子井戸活性層として井戸層数が1である単一量子井戸活性層構造を採用しているが、井戸層数が2,3あるいは4以上であっても同様に光出力の温度依存性を小さくする効果を得ることができる。
【0042】
<第2実施の形態>
図5は、本実施の形態の半導体発光素子における構造を示す。尚、図5(a)は平面図であり、図5(b)は図5(a)におけるC‐C'矢視断面図である。図5において、21はn型GaAs基板、22はn型GaAsバッファー層(1μm)、23はn型AlAsとn型Al0.5Ga0.5Asとの30.5ペアのDBR、24はn型の(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5P第1クラッド層、25は井戸層がGaxIn1-xPでありバリア層が(Al0.5Ga0.5)0.5In0.5Pであるn型GaInP単一量子井戸活性層、26はp型(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5P第2クラッド層、27はp型の(Al0.2Ga0.8)0.5In0.5Pとp型Al0.5In0.5Pとの12ペアのDBR、28はp型の(Al0.2Ga0.8)0.5In0.5Pエッチングストップ層(0.5μm)、29はn型GaAs電流狭窄層(0.3μm)、30はn型(Al0.3Ga0.7)0.5In0.5P保護層(0.1μm)、32はp型Al0.5Ga0.5As電流拡散層、33はp型電極、34はn型電極である。
【0043】
図6は、図5に示す半導体発光素子の製造工程において、n型GaAs基板21上にn型GaAsバッファー層22からn型AlGaInP保護層30までを形成した後、さらにn型GaAsキャップ層31を形成した状態の断面図である。尚、本半導体発光素子はAlGaInP系のものである。図6に示すように、面方位(100)から[011]方向に15°だけ傾斜したn型GaAs基板21上に、n型GaAsバッファー層22からn型GaAsキャップ層31までを、MOCVD法によって順次積層する。
【0044】
ここで、上記n型AlAsとn型A1GaAsとの30.5ペアのDBR23およびp型AlGaInPとp型AlInPとの12ペアのDBR27は、反射スペクトルの中心が665nmになるようにする。そして、この2つのDBR23,27で形成される共振器の共振波長も665nmになるように共振器長を調整する。尚、本実施の形態においては、上記共振器長を2波長分に設定した。また、GaInP単一量子井戸活性層25の位置が上記共振器内に発生する定在波の腹の位置になるようにし、発光ピーク波長は650nmになるようにする。さらに、GaInP単一量子井戸活性層25には、Siを8×1017cm-3ドーピングする。
【0045】
図7は、図6における上記n型GaAs電流狭窄層29およびn型AlGaInP保護層30に電流経路を形成した状態を示す。尚、図7(a)は平面図であり、図7(b)は図7(a)におけるD‐D'矢視断面図である。図6に示すようにn型のGaAsキャップ層31まで形成した後、n型GaAsキャップ層31を硫酸/過酸化水素系エッチャントによるエッチングによって除去する。そうした後に、フォトリソグラフィーと、熱燐酸エッチャントおよび硫酸/過酸化水素系エッチャントによるエッチングとによって、n型AlGaInP保護層30およびn型GaAs電流狭窄層29の一部にp型AlGaInPエッチングストップ層28に達する70μmφの円形状の電流経路35を形成する。
【0046】
その後、図5に示すように、上記n型AlGaInP保護層30及びp型AlGaInPエッチングストップ層28上に、p型AlGaAs電流拡散層32を再成長する。そして、p型AlGaAs電流拡散層32上にAuZn/Mo/Auをスパッタし、フォトリソグラフィーと、Auエッチャントおよびアンモニア/過酸化水素系エッチャントによるエッチングとによって、表面電極(33)を形成する。その後、熱処理することによってp型電極33が得られる。次に、n型GaAs基板21の露出面を約280μmの厚さまで研磨し、この研磨した面にAuGe/Auを蒸着し、熱処理することによってn型電極34が形成される。こうして、図5に示す半導体発光素子が完成する。
【0047】
上記構成を有する半導体発光素子における多層反射膜の構造は、上記第1実施の形態と同様である。しかしながら、上記第1実施の形態の場合には、上記面方位(100)から[011]方向に2°だけ傾斜したn型GaAs基板1を使用している。これに対して、本実施の形態においては、面方位(100)から[011]方向に15°だけ傾斜したn型GaAs基板21を使用している。したがって、より良質の鏡面が得られ、その結果GaInP単一量子井戸活性層(発光層)25に対してn型GaAs基板21とは反対側に在るAlGaInP系の材料の多層反射膜27における反射率を約70%から約75%に向上することができるのである。
【0048】
また、耐湿性に関しても全く問題がなく、本半導体発光素子を、温度80℃,湿度85%の雰囲気中において50mAの通電試験を実施したところ、1000時間経過後で初期光出力の90%の光出力が得られた。また、初期光出力は、30mAで2.2mWと十分な光出力を得ることができる。
【0049】
また、上記共振波長を活性層発光波長よりも長く設定し、活性層ピーク波長で基板面に対して斜め方向に共振させることによって、上記第1実施の形態の場合よりも大きな光出量を得ることができる。また、表面にp型AlGaAs電流拡散層32を設けているので、40mAまで電流を大きくした場合に上記第1実施の形態における半導体発光素子の光出力が2.5mWで飽和傾向を示しているのに対し、本実施の形態における半導体発光素子の光出力は、約4mWまで供給電流に比例して増加する。また、動作電圧に関しても、30mA通電時に上記第1実施の形態における半導体発光素子が2.3Vであるのに対して、本実施の形態における半導体発光素子の動作電圧は2.2Vであり、0.1Vの動作電圧低減を実現することができる。これらは、p型AlGaAs電流拡散層32によってGaInP単一量子井戸活性層25に均一に電流が注入されたことの効果である。
【0050】
応答特性に関しても、立ち上がりおよび立ち下がりの時間が、GaInP単一量子井戸活性層25に対するSiドーピングを行わない場合には2.2n秒であるのに対し、Siドーピングを行った場合には2.1n秒と同等であった。
【0051】
ところで、上記GaInP単一量子井戸活性層25にSiをドーピングする場合には、ドーピング濃度が2×1017cm-3以上になると発光スペクトルの半値幅が広くなり始める。そして、Si濃度が8×1017cm-3では、上記第1実施の形態の場合と同様に、GaInP単一量子井戸活性層25からの発光スペクトルの半値幅が約30nmとSiドーピングを行わない場合(15nm)の約2倍になる。このことによって、図8に示すように、−20℃から70℃までの温度範囲において、最小光出力の最大光出力に対する比(最小光出力/最大光出力)の値は、Siドーピングを行わない場合の約0.6から約0.8までに改善されていることが分かる。尚、GaInP単一量子井戸活性層25の発光スペクトル半値幅が25nm以上であると「最小光出力/最大光出力」が0.8以上になり、光伝送用の発光素子としては良好な温度特性が得られる。
【0052】
上述のように、本実施の形態においても、上記活性層25を単一量子井戸構造にすることによって、立ち上がりおよび立ち下がりの時間が2.1n秒となり、高速応答が可能になる。さらに、単一量子井戸活性層25に2×1017cm-3以上の濃度である8×1017cm-3の濃度でSiをドーピングしたので、ドーピングしない場合に比して発光スペクトルの半値幅を25nm以上に広くすることができる。したがって、−20℃から70℃までの温度範囲における光出力変化率を20%以内に抑制することができ、光出力の温度依存性を小さくすることができる。
【0053】
尚、上記実施の形態においては、上記GaInP単一量子井戸活性層25にドーピングするn型不純物としてSiを使用しているが、Se,Te等であっても同等の効果を得ることができる。したがって、上記Siに限らず、GaInP単一量子井戸活性層25以外の層で使用する不純物と同じものを使用して、不純物の種類を少なくすることが可能になる。
【0054】
また、上記実施の形態においては、量子井戸活性層として井戸層数が1である単一量子井戸活性層構造を採用しているが、井戸層数が2,3あるいは4以上であっても同様に光出力の温度依存性を小さくする効果を得ることができる。
【0055】
<第3実施の形態>
図9は、本実施の形態の半導体発光素子における構造を示す。尚、図9(a)は平面図であり、図9(b)は図9(a)におけるE‐E'矢視断面図である。図9において、41はn型GaAs基板、42はn型GaAsバッファー層(1μm)、43はn型AlAsとn型Al0.5Ga0.5Asとの30.5ペアのDBR、44はn型の(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5P第1クラッド層、45は井戸層がGaxIn1-xPでありバリア層が(Al0.5Ga0.5)0.5In0.5PであるGaInP単一量子井戸活性層、46はp型(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5P第2クラッド層、47はp型(Al0.2Ga0.80.5In0.5Pとp型Al0.5In0.5Pとの12ペアのDBR、48はp型AlGaInP中間層(0.15μm)、49はp型GaP第1電流拡散層、50はn型GaP電流狭窄層、52はp型AlGaInP第2電流拡散層、53はp型電極、54はn型電極である。
【0056】
図10は、図9に示す半導体発光素子の製造工程において、n型GaAs基板41上にn型GaAsバッファー層42からn型GaP電流狭窄層50までを形成した後、さらにn型GaAsキャップ層51を形成した状態の断面図である。尚、本半導体発光素子はAlGaInP系のものである。図10に示すように、面方位(100)から[011]方向に15°だけ傾斜したn型GaAs基板41上に、上記n型のGaAsバッファー層42からp型GaAsキャップ層51までを、MOCVD法によって順次積層する。
【0057】
ここで、上記n型AlAsとn型AlGaAsとの30.5ペアのDBR43およびp型AlGaInPとp型AlInPとの12ペアのDBR47は、反射スペクトルの中心が660nmになるようにする。そして、この2つのDBR43,47で形成される共振器の共振波長も660nmになるように共振器長を調整する。また、GaInP単一量子井戸活性層45の位置が上記共振器内に発生する定在波の腹の位置になるようにし、発光ピーク波長は650nmになるようにする。更に、GaInP単一量子井戸活性層45には、SiとZnとを各々3×1017cm-3ドーピングする。
【0058】
図11は、図10における上記n型GaP電流狭窄層50に電流経路を形成した状態を示す。尚、図11(a)は平面図であり、図11(b)は図11(a)におけるF‐F'矢視断面図である。図10に示すようにn型GaAsキャップ層51まで形成した後に、n型GaAsキャップ層51を硫酸/過酸化水素系エッチャントによって除去する。そうした後に、フォトリソグラフィーと硫酸/酸化水素系エッチャントによるエッチングとによって、n型GaP電流狭窄層50の一部に、p型GaP第1電流拡散層49に達する70μmφの円形状の電流経路55を形成する。
【0059】
その後、図9に示すように、上記n型GaP電流狭窄層50およびp型GaP第1電流拡散層49上にp型AlGaInP第2電流拡散層52を再成長する。そして、上記p型AlGaInP第2電流拡散層52上にAuBe/Mo/Auを蒸着し、フオトリソグラフィーによるパターニングによって表面電極(53)を形成する。その後、熱処理することによってp型電極53が得られる。次に、n型GaAs基板41の露出面を約280μmの厚さまで研磨し、この研磨した面にAuGe/Auを蒸着し、熱処理することによってn型電極54が形成される。こうして、図9に示す半導体発光素子が完成する。
【0060】
上記構成を有する半導体発光素子は、温度80℃,湿度85%の雰囲気中において50mAの通電試験を実施したところ、1000時間経過後で初期光出力の90%の光出力が得られた。また、初期光出力は、30mAで2.2mWと十分な光出力を得ることができる。また、上記第2実施の形態の場合と同様に、上記共振波長を活性層発光波長よりも長く設定し、活性層ピーク波長で基板面に対して斜め方向に共振させることによって、上記第1実施の形態の場合よりも大きな光出量を得ることができる。また、表面にp型AlGaInP第2電流拡散層52を設けているので、本実施の形態における半導体発光素子の光出力は、約4mWまで供給電流に比例して増加する。また、動作電圧に関しても、上記第2実施の形態の場合と同様に2.2Vである。
【0061】
応答特性に関しても、立ち上がり及び立ち下がりの時間が、GaInP単一量子井戸活性層45に対するSi,Znのドーピングを行わない場合には2.2n秒であるのに対し、Si,Znのドーピングを行った場合には2.1n秒と同等であった。
【0062】
ところで、上記GaInP単一量子井戸活性層45にSiとZnとの(つまり、n型不純物とp型不純物との)両方をドーピングしている。その場合、各々のドーピング濃度がn型p型何れか一方の不純物をドーピングした上記第1,第2実施の形態の2×1017cm-3よりも低い7×1016cm-3以上になると発光スペクトルの半値幅が広くなり始める。そして、SiとZnとの各々のドーピング濃度が3×1017cm-3では、GaInP単一量子井戸活性層45からの発光スペクトルの半値幅が約30nmとドーピングしない場合(15nm)の約2倍になる。このことによって、上記第2実施の形態の場合と同様に、−20℃から70℃までの温度範囲において、最小光出力の最大光出力に対する比(最小光出力/最大光出力)の値が約0.8となり、光伝送用の発光素子としては良好な温度特性が得られる。また、GaInP単一量子井戸活性層45に対するドーピング濃度を低くすることができる。
【0063】
尚、上記実施の形態においては、上記GaInP単一量子井戸活性層45にドーピングするn型不純物およびp型不純物としてSi,Znを使用しているが、Se,Te等のn型不純物や、Mg,Be,C等のp型不純物であっても同等の効果を得ることができる。したがって、上記Si,Znに限らず、GaInP単一量子井戸活性層45以外の層で使用する不純物と同じものを使用して、不純物の種類を少なくすることが可能になる。
【0064】
また、上記実施の形態においては、量子井戸活性層として井戸層数が1である単一量子井戸活性層構造を採用しているが、井戸層数が2,3あるいは4以上であっても同様に光出力の温度依存性を小さくする効果を得ることができる。
【0065】
上述したように、上記各実施の形態によれば、上記量子井戸活性層に不純物をドーピングすることによって、発光スペクトルの半値幅が広がって光出力の温度依存性が小さくなる。したがって、高温下においても光出力が低下することはない。すなわち、量子井戸層数が複数である発光素子を、ディスプレイ用の光源に適用することが可能になるのである。
【0066】
さらに、上記各実施の形態においては、上記単一量子井戸活性層5,25,45に上記共鳴キャビティ構造を適用しているので、高速応答を実現することができる。そして、上述したように、上記単一量子井戸活性層5,25,45には不純物をドーピングしているので、光出力の温度依存性を小さくして性能を向上することができる。したがって、上記各実施の形態のごとく、不純物がドーピングされた単一量子井戸活性層に上記共鳴キャビティ構造を適用した構成を有する半導体発光素子は、光通信用光源に適しているのである。
【0067】
【発明の効果】
以上より明らかなように、上記第1の発明の半導体発光素子は、一対の多層反射膜で成る共振器内に発生する定在波の腹の位置に形成された量子井戸構造の活性層に不純物がドーピングされているので、上記不純物がドーピングされていない場合に比して発光スペクトルの半値幅を広くできる。したがって、光出力の温度依存性を小さくできる。
【0068】
さらに、上記量子井戸活性層を単一量子井戸活性層にしたので、高速応答を可能にすることができる。
【0069】
さらに、上記量子井戸活性層にn型不純物をドーピングすることによって、上記量子井戸活性層による発光スペクトルの半値幅を25nm以上にし、その結果−20℃から70℃までの温度範囲内における最小光出力の最大光出力に対する比の値を0.8以上にしたので、光出力の温度依存性を小さくすることができる。したがって、−20℃から70℃までの温度範囲内における光出力温度変化率が20%以下になり、光伝送用の発光素子として使用することができる。
【0070】
また、1実施例の半導体発光素子は、上記n型の不純物の濃度を2×1017cm-3以上にしたので、上記n型不純物がドーピングされていない場合に比して、上記発光スペクトルの半値幅を顕著に広くすることができる。したがって、光出力の温度依存性を的確に小さくすることができる。
【0071】
また、第2の発明の半導体発光素子は、一対の多層反射膜で成る共振器内に発生する定在波の腹の位置に形成された量子井戸構造の活性層にp型不純物およびn型不純物をドーピングすることによって、上記量子井戸活性層による発光スペクトルの半値幅を25nm以上にし、その結果−20℃から70℃までの温度範囲内における最小光出力の最大光出力に対する比の値を0.8以上にしたので、光出力の温度依存性を小さくすることができる。したがって、光伝送用の発光素子として使用することができる。
【0072】
さらに、上記不純物をp型不純物およびn型不純物の両方としたので、何れか一方の不純物がドーピングされている場合に比して低い不純物濃度で発光スペクトルの半値幅を広くできる。したがって、より低い不純物濃度で光出力の温度依存性を小さくできる。
【0073】
また、1実施例の半導体発光素子は、上記p型不純物とn型不純物との濃度を各々7×1016cm-3以上にしたので、上記不純物がドーピングされていない場合に比して上記発光スペクトルの半値幅を顕著に広くすることができる。したがって、光出力の温度依存性を的確に小さくすることができる。
【0074】
また、1実施例の半導体発光素子は、上記p型不純物をZn,Mg,Be,Cの何れか一つとし、上記n型不純物をSi,Se,Teの何れか一つとしたので、上記量子井戸活性層にドーピングする不純物として、上記量子井戸活性層以外の層で使用される不純物と同じ不純物を選択することができる。
【0075】
また、1実施例の半導体発光素子は、GaAs基板を用いるので、GaAs基板に格子整合する材料系で形成することができる。したがって、高い発光効率を得ることができる。
【0076】
また、1実施例の半導体発光素子は、上記量子井戸活性層をAlyGazIn1-y-zP(0≦y≦1,0≦z≦1)で形成したので、発光波長を550nm〜670nmの範囲内に設定することができる。
【0077】
また、1実施例の半導体発光素子は、多層反射膜および量子井戸活性層を含む半導体層をMOCVD法によって形成したので、膜厚や層厚やキャリア濃度を再現性よく設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の半導体発光素子における構造を示す図である。
【図2】 図1に示す半導体発光素子をp型GaAsコンタクト層まで形成した状態を示す断面図である。
【図3】 図2におけるp型GaAsコンタクト層上にSiO2膜および電流経路を形成した状態を示す図である。
【図4】 図1に示す半導体発光素子における光出力の温度依存性を示す図である。
【図5】 図1とは異なる半導体発光素子の構造を示す図である。
【図6】 図5に示す半導体発光素子をn型GaAsキャップ層まで形成した状態を示す断面図である。
【図7】 図6におけるn型GaAs電流狭窄層およびn型AlGaInP保護層に電流経路を形成した状態を示す図である。
【図8】 図5に示す半導体発光素子における光出力の温度依存性を示す図である。
【図9】 図1及び図5とは異なる半導体発光素子の構造を示す図である。
【図10】 図9に示す半導体発光素子をn型GaAsキャップ層まで形成した状態を示す断面図である。
【図11】 図10におけるn型GaP電流狭窄層に電流経路を形成した状態を示す図である。
【符号の説明】
1,21,41…n型GaAs基板、
2,22,42…n型GaAsバッファー層、
3,23,43…n型AlAs/n型AlGaAs30.5ペアDBR、
4,24,44…n型AlGaInP第1クラッド層、
5,25,45…GaInP単一量子井戸活性層、
6,26,46…p型AlGaInP第2クラッド層、
7,27,47…p型AlGaInP/p型AlInP12ペアDBR、
8,48,…p型AlGaInP中間層、
9…p型GaAsコンタクト層、
10…SiO2膜、
11,33,53…p型電極、
12,34,54…n型電極、
13,35,55…電流経路、
28…p型AlGaInPエッチングストップ層、
29…n型GaAs電流狭窄層、
30…n型AlGaInP保護層、
31,51…n型GaAsキャップ層
32…p型AlGaAs電流拡散層、
49…p型GaP第1電流拡散層、
50…n型GaP電流狭窄層、
52…p型AlGaInP第2電流拡散層。

Claims (8)

  1. 半導体基板上に所定の間隔で形成された一対の多層反射膜で成る共振器を有すると共に、この共振器内に発生する定在波の腹の位置に量子井戸活性層を備えた半導体発光素子において、
    上記量子井戸活性層には、n型不純物がドーピングされており、
    上記量子井戸活性層は、単一量子井戸活性層であり、
    上記量子井戸活性層に不純物をドーピングすることによって、上記量子井戸活性層による発光スペクトルの半値幅を25nm以上とし、その結果−20℃から70℃までの温度範囲内における最小光出力の最大光出力に対する比の値を0.8以上とした
    ことを特徴とする半導体発光素子。
  2. 請求項1に記載の半導体発光素子において、
    上記n型不純物の濃度は2×1017cm-3以上である
    ことを特徴とする半導体発光素子。
  3. 半導体基板上に所定の間隔で形成された一対の多層反射膜で成る共振器を有すると共に、この共振器内に発生する定在波の腹の位置に量子井戸活性層を備えた半導体発光素子において、
    上記量子井戸活性層には、不純物がドーピングされており、
    上記量子井戸活性層は、単一量子井戸活性層であり、
    上記量子井戸活性層に不純物をドーピングすることによって、上記量子井戸活性層による発光スペクトルの半値幅を25nm以上とし、その結果−20℃から70℃までの温度範囲内における最小光出力の最大光出力に対する比の値を0.8以上とした
    半導体発光素子において、
    上記不純物は、p型不純物およびn型不純物の両方である
    ことを特徴とする半導体発光素子。
  4. 請求項3に記載の半導体発光素子において、
    上記p型不純物とn型不純物との濃度は、各々7×1016cm-3以上である
    ことを特徴とする半導体発光素子。
  5. 請求項3あるいは請求項4に記載の半導体発光素子において、
    上記p型不純物は、Zn,Mg,Be,Cのうちの何れか一つであり、
    上記n型不純物は、Si,Se,Teのうちの何れか一つである
    ことを特徴とする半導体発光素子。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか1つに記載の半導体発光素子において、
    上記半導体基板はGaAs基板であることを特徴とする半導体発光素子。
  7. 請求項6に記載の半導体発光素子において、
    上記量子井戸活性層は、AlyGazIn1-y-zP(0≦y≦1,0≦z≦1)で形成されていることを特徴とする半導体発光素子。
  8. 請求項1乃至請求項7の何れか1つに記載の半導体発光素子において、
    上記多層反射膜および上記量子井戸活性層を含む上記半導体層は、有機金属気相成長法によって形成されていることを特徴とする半導体発光素子。
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