JP4497606B2 - 半導体レーザ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体レーザ装置に係り、特に短波長のレーザ光を安定して発振することができる半導体レーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時では、光ディスク等の高記録密度化に対応しうる光源として、波長400nm前後の青紫色で発振しうるGaN系の半導体レーザ装置が提案されている。
【0003】
提案されている半導体レーザ装置を図10を用いて説明する。図10は、提案されている半導体レーザ装置を示す断面図である。
【0004】
図10に示すように、n形のSiC基板110上には、n形Al0.09Ga0.91Nより成る下部クラッド層112、n形GaNより成る光ガイド層114が順次形成されている。
【0005】
光ガイド層114上には、3層の井戸層と4層のバリア層とが交互に積層されてなるMQW(Multi-Quantum Well、多重量子井戸)活性層116が形成されている。井戸層にはアンドープのIn0.15Ga0.85Nが用いられており、バリア層にはアンドープのIn0.03Ga0.97Nが用いられている。
【0006】
MQW活性層116上には、p形Al0.18Ga0.82Nより成るエレクトロンブロック層118、p形GaNより成る光ガイド層120、p形Al0.09Ga0.91Nより成る上部クラッド層122、p形GaNより成るコンタクト層128が順次形成されている。
【0007】
上部クラッド層122中には、ストライプ状の開口部126が形成されたAlNより成る電流狭窄層124が埋め込まれている。電流狭窄層124により電流狭窄が行われるため、無効電流を少なくすることが可能となる。
【0008】
コンタクト層128上には、ストライプ状の開口部132が形成されたSiO2膜130が形成されており、SiO2膜130上には、開口部132を介してコンタクト層128に接続されるp電極134が形成されている。一方、SiC基板110の下側には、n電極136が形成されている。
【0009】
このようなGaN系の半導体レーザ装置は、短波長の光を発振し得るため、高密度化された光ディスク等の光源として用いられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、AlNより成る電流狭窄層124は、厚く形成するとクラックが生じてしまうため、約30nm以下に形成しなければならない。このため、電流狭窄機能は十分に果たすものの、光の横モード発振を電流狭窄層124によっては制御することは困難であった。特に、MQW活性層116から離間して電流狭窄層124を形成した場合には、光閉じ込め効果を十分に得ることはできなかった。
【0011】
また、電流狭窄層124上に上部クラッド層122を再成長する過程で、上部クラッド層122に導入されるp形不純物であるMg(マグネシウム)がMQW活性層116まで拡散してしまうことがあり、これによりMQW活性層116の特性が劣化して、しきい値電流が大きくなってしまうことがあった。MQW拡散層116にp形不純物が拡散するのを抑制するためには、上部クラッド層122を形成する際に導入するp形不純物を少なくすることが考えられるが、この場合には上部クラッド層122の電気抵抗が増加してしまう。また、上部クラッド層122を薄く形成して成膜時間を短くすれば、MQW拡散層116に拡散するp形不純物の量を少なくすることが可能と考えられるが、上部クラッド層122を薄く形成した場合には光の垂直方向の閉じ込め効果が十分に得られなくなってしまう。
【0012】
本発明の目的は、短波長のレーザ光を安定して発振することができる半導体レーザ装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段
【0014】
記目的は、第1のクラッド層と、前記第1のクラッド層上に形成され、GaN系半導体より成る多重量子井戸層を有する活性層と、前記活性層上に形成され、ストライプ状の開口部が形成された電流狭窄層と、前記電流狭窄層上に形成された光ガイド層と、前記光ガイド層上に形成されたコンタクト層と、前記コンタクト層上であって、前記ストライプ状の開口部に対応する領域に形成され、不純物濃度が1×10 17 cm −3 以下であるメサストライプ状の第2のクラッド層と、少なくとも前記第2のクラッド層が形成されていない領域の前記コンタクト層上に形成された電極とを有することを特徴とする半導体レーザ装置により達成される。
【0015】
また、上記目的は、第1のクラッド層と、前記第1のクラッド層上に形成され、GaN系半導体より成る多重量子井戸層を有する活性層と、前記活性層上に形成され、ストライプ状の開口部が形成された電流狭窄層と、前記電流狭窄層上に形成された光ガイド層と、前記光ガイド層上であって、前記ストライプ状の開口部に対応する領域に形成され、不純物濃度が1×10 17 cm −3 以下であるメサストライプ状の第2のクラッド層と、少なくとも前記第2のクラッド層が形成されていない領域の前記光ガイド層上に形成されたコンタクト層と、少なくとも前記第2のクラッド層が形成されていない領域の前記コンタクト層上に形成された電極とを有することを特徴とする半導体レーザ装置により達成される。
【0016】
また、上記の半導体レーザ装置において、前記電流狭窄層が窒化アルミニウムであることが望ましい。
また、上記の半導体レーザ装置において、前記第2のクラッド層がアンドープであることが望ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による半導体レーザ装置及びその製造方法を図1乃至図図4を用いて説明する。図1は、本実施形態による半導体レーザ装置を示す断面図である。図2乃至図4は、本実施形態による半導体レーザ装置の製造方法を示す工程断面図である。
【0018】
図1に示すように、面方位(0001)のn形のSiC基板10上には、厚さ1.5μmのn形Al0.09Ga0.91Nより成る下部クラッド層12、膜厚100nmのn形GaNより成る光ガイド層14が順次形成されている。
【0019】
光ガイド層14上には、3層の井戸層と4層のバリア層とが交互に積層されてなるMQW活性層16が形成されている。井戸層には膜厚4nmのアンドープのIn0.15Ga0.85Nが用いられており、バリア層には膜厚5nmのアンドープのIn0.03Ga0.97Nが用いられている。
【0020】
MQW活性層16上には、膜厚20nmのp形Al0.18Ga0.82Nより成るエレクトロンブロック層18、膜厚50nmのp形GaNより成る光ガイド層20が順次形成されている。
【0021】
光ガイド層20上には、膜厚600nmのp形Al0.09Ga0.91Nより成る上部クラッド層22が形成されており、上部クラッド層22中には、膜厚20nmのAlNより成る電流狭窄層24が埋め込まれている。電流狭窄層24は、上部クラッド層22と光ガイド層20との界面から約0〜200nm離間して上部クラッド層22中に埋め込まれている。
【0022】
電流狭窄層24には、幅1.5μmのストライプ状の開口部26が形成されている。電流狭窄層24により電流狭窄が行われるため、無効電流を少なくすることができ、半導体レーザ装置の低消費電流化が図られる。上部クラッド層22上には、p形GaNより成るコンタクト層28が形成されている。
【0023】
コンタクト層28及び上部クラッド層22は、コンタクト層28表面から上部クラッド層22の一部までストライプ状にメサエッチングが為されており、このストライプ状のリッジ23により横モード発振が制御される。なお、ストライプ状のリッジ23の延在方向の中心線は、開口部26の延在方向の中心線とほぼ一致している。
【0024】
本実施形態による半導体レーザ装置は、電流狭窄を電流狭窄層24により行い、横モードの発振制御をストライプ状のリッジ23により行うことに主な特徴がある。図10に示す従来の半導体レーザ装置では、電流狭窄層124により電流狭窄は可能であったが、横モードの発振制御は電流狭窄層124によって行うことは困難であった。即ち、電流狭窄層124を埋め込む位置によって光の閉じ込め効果が変化してしまい、例えば、電流狭窄層124がMQW活性層116から離間している場合等には十分な光閉じ込め効果を得ることができなかった。
【0025】
これに対し、本実施形態では、電流狭窄を行う電流狭窄層24と別個にストライプ状のリッジ23が設けられており、このストライプ状のリッジ23により横モード発振の制御を行うので、高出力まで基本横モードでの発振を可能とすることができる。
【0026】
なお、電流狭窄層24の厚さ、電流狭窄層24の開口部26の幅、電流狭窄層24を埋め込む位置、ストライプ状のリッジ23の幅、ストライプ状のリッジ23を形成する際のエッチング深さ等は、所望の発振特性等が得られるように適宜設定することが望ましい。
【0027】
そして、メサエッチングされた上部クラッド層22上及びコンタクト層28上には、SiO2膜30が形成されており、SiO2膜30には、コンタクト層28に達する開口部32が形成されている。開口部32が形成されたSiO2膜30上には、開口部32を介してコンタクト層28に接続されるp電極34が形成されている。一方、SiC基板10の下側には、n電極36が形成されている。こうして本実施形態による半導体レーザ装置が構成されている。
【0028】
このように本実施形態によれば、電流狭窄を行う電流狭窄層と別個に、横モード制御を行うストライプ状のリッジが設けられているので、高出力まで基本横モードで発振し得る半導体レーザ装置を提供することができる。
【0029】
(半導体レーザ装置の製造方法)
次に、本実施形態による半導体レーザ装置の製造方法を図2乃至図4を用いて説明する。
【0030】
まず、図2(a)に示すように、面方位(0001)のn形のSiC基板10上の全面に、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition、有機金属化学気相堆積)法により、膜厚1.5μmのn形Al0.09Ga0.91Nより成る下部クラッド層12を形成する。下部クラッド層12の不純物濃度は、例えば1×1018cm-3とする。次に、全面に、MOCVD法により、膜厚100nmのn−GaNより成る光ガイド層14を形成する。
【0031】
次に、全面に、MOCVD法により、膜厚4nmのアンドープのIn0.15Ga0.85Nより成るバリア層と、膜厚5nmのアンドープのIn0.03Ga0.97Nより成る井戸層とを交互に積層する。これにより、4層のバリア層と3層の井戸層よりなるMQW活性層16を形成する。
【0032】
次に、全面に、MOCVD法により、膜厚20nmのp形Al0.18Ga0.82Nより成るエレクトロンブロック層18、膜厚50nmのp形GaNより成る光ガイド層20を順次形成する。
【0033】
次に、全面に、膜厚50nmのp形Al0.09Ga0.91Nより成る上部クラッド層22を形成する。
【0034】
次に、全面に、熱CVD(Chemical Vapor Deposition、化学気相堆積)法により、膜厚300nmのSiO2膜を形成する。この後、フォトリソグラフィ技術によりSiO2膜をパターニングし、これにより、SiO2膜より成る幅1.5μmのストライプ状のマスク38を形成する。なお、SiO2膜をパターニングする際には、例えばフッ酸系のエッチング液を用いることができる(図2(b)参照)。
【0035】
次に、全面に、ECR(Electron Coupling Resonance)スパッタ法により、膜厚10〜100nmのAlN膜24を形成する(図2(c)参照)。
【0036】
次に、フッ酸系のエッチング液を用いて、マスク38をエッチングし、マスク38上のAlN膜24をリフトオフする。こうして、幅1.5μmのストライプ状の開口部26が形成されたAlNより成る電流狭窄層24が形成される(図3(a)参照)。
【0037】
次に、全面に、MOCVD法により、膜厚550nmのp形Al0.09Ga0.91Nより成る上部クラッド層22を再成長する。こうして、厚さ600nmの上部クラッド層22に電流狭窄層24が埋め込まれることとなる。
【0038】
次に、全面に、膜厚10nmのp形GaNより成るコンタクト層28を形成する。
【0039】
次に、全面に、熱CVD法により、膜厚300nmのSiO2膜(図示せず)を形成する。この後、フォトリソグラフィ技術によりSiO2膜をパターニングし、これにより、SiO2膜より成る幅2μmのストライプ状のマスク(図示せず)を形成する。なお、マスクの延在方向における中心線は、開口部26の延在方向における中心線とほぼ一致することが望ましい。
【0040】
次に、マスクを用いて、コンタクト層28及び上部クラッド層22をドライエッチングし、これによりストライプ状のリッジ23を形成する。ストライプ状のリッジ23を形成する際のエッチングの深さは、所望の特性の半導体レーザ装置を得られるように適宜設定することが望ましい。
【0041】
次に、全面に、熱CVD法により、膜厚300nmのSiO2膜30を形成する。次に、フォトリソグラフィ技術を用い、SiO2膜30に、コンタクト層28に達する開口部32を形成する。
【0042】
次に、SiO2膜30上に、開口部32を介してコンタクト層28に接続されるp電極34を形成する。また、SiC基板10の下側に、n電極36を形成する。こうして本実施形態による半導体レーザ装置が製造される。
【0043】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による半導体レーザ装置及びその製造方法を図5乃至図6を用いて説明する。図5は、本実施形態による半導体レーザ装置を示す断面図である。図6は、本実施形態による半導体レーザ装置の製造方法を示す工程断面図である。図1乃至図4に示す第1実施形態による半導体レーザ装置及びその製造方法と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
【0044】
SiC基板10上に順次形成された下部クラッド層12、光ガイド層14、MQW活性層16、エレクトロンブロック層18については、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0045】
エレクトロンブロック層18上には、膜厚50nmのp形GaNより成る光ガイド層40aが形成されており、光ガイド層20a上には、幅1.5μmのストライプ状の開口部26が形成された電流狭窄層24が形成されている。電流狭窄層24上には、膜厚30nmのp形GaNより成る光ガイド層40bが形成されている。こうして光ガイド層40a、40bより成る光ガイド層40に、電流狭窄層24が埋め込まれている。
【0046】
光ガイド層40上には、p形不純物が高濃度に導入されたGaNより成る膜厚20nmのコンタクト層42が形成されている。
【0047】
コンタクト層42上には、アンドープのAl0.09Ga0.91Nより成る上部クラッド層44が形成されており、上部クラッド層44はストライプ状にエッチングされている。このストライプ状にエッチングされた上部クラッド層44により、横モード制御を行うリッジ23aが構成されている。リッジ23aの延在方向における中心線は、開口部26の延在方向における中心線とほぼ一致している。
【0048】
本実施形態による半導体レーザ装置は、上部クラッド層44にアンドープの材料用いていることに主な特徴がある。上部クラッド層44にアンドープの材料を用いるため、上部クラッド層44を厚く形成する場合であってもドーパントがMQW活性層16に拡散するのを防止することができ、MQW活性層16が劣化するのを抑制することができる。MQW活性層16の劣化を抑制することができるので、しきい値電流を低く抑えることができ、また、上部クラッド層44を厚く形成することができるので、垂直方向の光閉じ込め効果を向上することができる。
【0049】
コンタクト層42上には、SiO2膜46が形成されており、SiO2膜46には、コンタクト層42に達する幅10μmの開口部48が形成されている。開口部48の延在方向における中心線は、ストライプ状のリッジ23aの延在方向における中心線とほぼ一致している。
【0050】
開口部48が形成されたSiO2膜46上、及び上部クラッド層44上には、開口部48内においてコンタクト層42に接続されるp電極34が形成されている。一方、SiC基板10の下側には、n電極36が形成されている。このように構成された半導体レーザ装置では、図5に矢印で示した経路で電流が流れる。
【0051】
このように本実施形態によれば、上部クラッド層にアンドープの材料が用いられているので、MQW活性層に不純物が拡散して特性が劣化するのを防止することができ、これにより、しきい値電流を低く抑えることができる。また、上部クラッド層を厚く形成してもMQW活性層の特性を劣化することがないので、上部クラッド層を厚く形成することができ、ひいては垂直方向の光閉じ込め効果を向上することができる。また、本実施形態によれば、光ガイド層上にコンタクト層を介して電極を形成するので、電気抵抗を低くすることができる。
【0052】
(半導体レーザ装置の製造方法)
次に、本実施形態による半導体レーザ装置の製造方法を図6を用いて説明する。
【0053】
まず、電子供給層18を形成する工程までは、図2(a)に示す第1実施形態による半導体レーザ装置の製造方法と同様であるので説明を省略する。
【0054】
次に、全面に、MOCVD法により、膜厚50nmのp形GaNより成る光ガイド層40aを形成する。
【0055】
次に、第1実施形態と同様にして、ストライプ状の開口部26が形成されたAlNより成る電流狭窄層24を形成する。
【0056】
次に、全面に、MOCVD法により、膜厚30nmのp形GaNより成る光ガイド層40bを形成する。こうして、光ガイド層40に、電流狭窄層24が埋め込まれることとなる。
【0057】
次に、全面に、p形不純物が高濃度に導入された膜厚20nmのGaNより成るコンタクト層42を形成する。
【0058】
次に、全面に、MOCVD法により、膜厚700nmのアンドープのAl0.09Ga0.91Nより成る上部クラッド層44を形成する(図6(a)参照)。
【0059】
次に、熱CVD法により、膜厚300nmのSiO2膜(図示せず)を形成する。この後、フォトリソグラフィ技術によりSiO2膜をパターニングし、これにより、SiO2膜より成る幅2μmのストライプ状のマスク(図示せず)を形成する。なお、マスクの延在方向における中心線は、開口部26の延在方向における中心線とほぼ一致することが望ましい。
【0060】
次に、SiO2膜より成るマスクを用いて、上部クラッド層44をドライエッチングし、これによりストライプ状のリッジ23aを形成する。ストライプ状のリッジ23aを形成する際のエッチングの深さは、例えば、コンタクト層42の一部までとする(図6(b)参照)。
【0061】
次に、全面に、熱CVD法により、膜厚300nmのSiO2膜46を形成する。次に、フォトリソグラフィ技術を用い、SiO2膜46に、コンタクト層42に達する幅10μmのストライプ状の開口部48を形成する。開口部48の延在方向における中心線は、ストライプ状のリッジ23aの延在方向における中心線とほぼ一致することが望ましい。
【0062】
次に、上部クラッド層44上及びSiO2膜46上に、開口部48を介してコンタクト層42に接続されるp電極34を形成する。また、SiC基板10の下側に、n電極36を形成する。こうして本実施形態による半導体レーザ装置が製造される。
【0063】
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態による半導体レーザ装置及びその製造方法を図7乃至図9を用いて説明する。図7は、本実施形態による半導体レーザ装置を示す断面図である。図8及び図9は、本実施形態による半導体レーザ装置の製造方法を示す工程断面図である。図1乃至図6に示す第1又は第2実施形態による半導体レーザ装置及びその製造方法と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
【0064】
SiC基板10上に順次形成された下部クラッド層12、光ガイド層14、MQW活性層16、エレクトロンブロック層18、光ガイド層40、及び電流狭窄層24については、第2実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0065】
光ガイド層40上には、第2実施形態と同様にストライプ状にエッチングされた上部クラッド層44が形成されており、これによりリッジ23aが構成されている。
上部クラッド層44上、及び光ガイド層40上には、p形GaNより成るコンタクト層50が形成されており、コンタクト層50上には、第2実施形態と同様のSiO2膜46が形成されている。
【0066】
開口部48が形成されたSiO2膜46上、及びコンタクト層50上には、開口部48内においてコンタクト層50に接続されるp電極34が形成されている。一方、SiC基板10の下側には、n電極36が形成されている。このように構成された半導体レーザ装置では、図7に矢印で示した経路で電流が流れる。
【0067】
本実施形態による半導体レーザ装置は、光ガイド層40上及びクラッド層44上にコンタクト層50が形成されていることが第2実施形態による半導体レーザ装置と異なっているが、このように構成した場合であっても、コンタクト層50を介してp電極34からデバイス中に電流が流れ込むので、第2実施形態と同様に、短波長のレーザ光を安定して発生することができる。
【0068】
(半導体レーザ装置の製造方法)
次に、本実施形態による半導体レーザ装置の製造方法を図8及び図9を用いて説明する。
【0069】
まず、光ガイド層40を形成する工程までは、図6(a)に示す第2実施形態による半導体レーザ装置の製造方法と同様であるので説明を省略する。
【0070】
次に、全面に、MOCVD法により、膜厚700nmのアンドープのAl0.09Ga0.91Nより成る上部クラッド層44を形成する(図8(a)参照)。
【0071】
次に、図6(b)に示す第2実施形態による半導体レーザ装置の製造方法と同様にして上部クラッド層44をパターニングし、これによりストライプ状のリッジ23aを形成する(図8(b)参照)。
【0072】
次に、全面に、p形不純物が高濃度に導入された膜厚20nmのGaNより成るコンタクト層50を形成する(図8(c)参照)。
【0073】
次に、全面に、熱CVD法により、膜厚300nmのSiO2膜46を形成する。次に、フォトリソグラフィ技術を用い、SiO2膜46に、コンタクト層42に達する幅10μmの開口部48を形成する。
【0074】
次に、コンタクト層50上及びSiO2膜46上に、開口部48を介してコンタクト層42に接続されるp電極34を形成する。また、SiC基板10の下側に、n電極36を形成する。こうして本実施形態による半導体レーザ装置が製造される。
【0075】
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
【0076】
例えば、第1実施形態では、電流狭窄層24を上部クラッド層22中に埋め込んだが、電流狭窄層24は上部クラッド層22中に埋め込まなくてもよい。例えば、電流狭窄層24を光ガイド層20中に埋め込んでもよいし、光ガイド層20と上部クラッド層22との界面に電流狭窄層24を形成してもよい。
【0077】
また、第2実施形態では、アンドープの上部クラッド層44を形成したが、上部クラッド層44はアンドープのみならずロードープにしてもよい。ロードープの上部クラッド層44を形成する場合には、上部クラッド層44に導入する不純物は、例えば1×1017cm-3以下にすればよい。なお、ロードープの上部クラッド層44を形成した場合には、わずかな電流が上部クラッド層44を介してデバイス中に流れ込む。
【0078】
また、第2実施形態では、上部クラッド層44上にもp電極34を形成したが、p電極34は少なくとも上部クラッド層44が形成されていない領域のコンタクト層42上に形成されていればよい。
【0079】
また、第3実施形態では、上部クラッド層44上にもコンタクト層50を形成したが、コンタクト層50は少なくとも上部クラッド層44が形成されていない領域の光ガイド層40上に形成されていればよい。
【0080】
また、第3実施形態では、上部クラッド層44の上方にもp電極34を形成したが、p電極34は少なくとも上部クラッド層44が形成されていない領域のコンタクト層50上に形成されていればよい。
【0081】
また、クラッド層の組成や厚さ、MQW活性層の組成や厚さ、井戸層や障壁層の組成、厚さ、数等は、第1乃至第3実施形態に示したものに限定されるものではなく、適宜設定することができる。
【0082】
また、第1乃至第3実施形態ではSiC基板を用いたが、基板はSiC基板に限定されるものではなく、サファイア基板やGaN基板等あらゆる基板を用いることができる。
【0083】
また、ストライプ状のリッジの幅、電流狭窄層に形成された開口部の幅、SiO2膜に形成された開口部の幅等は、第1乃至第3実施形態に限定されるものではなく、適宜設定することができる。例えば、ストライプ状のリッジの幅は、電流狭窄層に形成された開口部の幅より広くてもよいし、等しくてもよいし、狭くてもよい。
【0084】
また、ストライプ状のリッジを形成する際のエッチングの深さや、コンタクト層の位置は上記実施形態に限定されるものではなく、適宜設定することができる。
【0085】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、電流狭窄を行う電流狭窄層と別個に、横モード制御を行うストライプ状のリッジが設けられているので、高出力まで基本横モードで発振し得る半導体レーザ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による半導体レーザ装置を示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態による半導体レーザ装置の製造方法を示す工程断面図(その1)である。
【図3】本発明の第1実施形態による半導体レーザ装置の製造方法を示す工程断面図(その2)である。
【図4】本発明の第1実施形態による半導体レーザ装置の製造方法を示す工程断面図(その3)である。
【図5】本発明の第2実施形態による半導体レーザ装置を示す断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態による半導体レーザ装置の製造方法を示す工程断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態による半導体レーザ装置を示す断面図である。
【図8】本発明の第3実施形態による半導体レーザ装置の製造方法を示す工程断面図(その1)である。
【図9】本発明の第3実施形態による半導体レーザ装置の製造方法を示す工程断面図(その2)である。
【図10】提案されている半導体レーザ装置を示す断面図である。
【符号の説明】
10…SiC基板
12…下部クラッド層
14…光ガイド層
16…MQW活性層
18…エレクトロンブロック層
20…光ガイド層
22…上部クラッド層
23…リッジ
23a…リッジ
24…電流狭窄層
26…開口部
28…コンタクト層
30…SiO2
32…開口部
34…p電極
36…n電極
38…マスク
40…光ガイド層
40a…光ガイド層
40b…光ガイド層
42…コンタクト層
44…上部クラッド層
46…SiO2
48…開口部
50…コンタクト層
110…SiC基板
112…下部クラッド層
114…光ガイド層
116…MQW活性層
118…エレクトロンブロック層
120…光ガイド層
122…上部クラッド層
124…電流狭窄層
126…開口部
128…コンタクト層
130…SiO2
132…開口部
134…p電極
136…n電極

Claims (4)

  1. 第1のクラッド層と、
    前記第1のクラッド層上に形成され、GaN系半導体より成る多重量子井戸層を有する活性層と、
    前記活性層上に形成され、ストライプ状の開口部が形成された電流狭窄層と、
    前記電流狭窄層上に形成された光ガイド層と、
    前記光ガイド層上に形成されたコンタクト層と、
    前記コンタクト層上であって、前記ストライプ状の開口部に対応する領域に形成され、不純物濃度が1×10 17 cm −3 以下であるメサストライプ状の第2のクラッド層と
    少なくとも前記第2のクラッド層が形成されていない領域の前記コンタクト層上に形成された電極と
    を有することを特徴とする半導体レーザ装置。
  2. 第1のクラッド層と、
    前記第1のクラッド層上に形成され、GaN系半導体より成る多重量子井戸層を有する活性層と、
    前記活性層上に形成され、ストライプ状の開口部が形成された電流狭窄層と、
    前記電流狭窄層上に形成された光ガイド層と、
    前記光ガイド層上であって、前記ストライプ状の開口部に対応する領域に形成され、不純物濃度が1×10 17 cm −3 以下であるメサストライプ状の第2のクラッド層と
    少なくとも前記第2のクラッド層が形成されていない領域の前記光ガイド層上に形成されたコンタクト層と、
    少なくとも前記第2のクラッド層が形成されていない領域の前記コンタクト層上に形成された電極と
    を有することを特徴とする半導体レーザ装置。
  3. 前記電流狭窄層が窒化アルミニウムであること
    を特徴とする請求項1又は2記載の半導体レーザ装置。
  4. 前記第2のクラッド層がアンドープであること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
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