JPH065984A - 半導体レーザ及びその製造方法 - Google Patents

半導体レーザ及びその製造方法

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JPH065984A
JPH065984A JP4262259A JP26225992A JPH065984A JP H065984 A JPH065984 A JP H065984A JP 4262259 A JP4262259 A JP 4262259A JP 26225992 A JP26225992 A JP 26225992A JP H065984 A JPH065984 A JP H065984A
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multilayer film
layer
semiconductor laser
crystal
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JP4262259A
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English (en)
Inventor
Toyoji Ohata
豊治 大畑
Masamichi Ogawa
正道 小川
Kazuhiko Nemoto
和彦 根本
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S5/00Semiconductor lasers
    • H01S5/10Construction or shape of the optical resonator, e.g. extended or external cavity, coupled cavities, bent-guide, varying width, thickness or composition of the active region
    • H01S5/18Surface-emitting [SE] lasers, e.g. having both horizontal and vertical cavities
    • H01S5/185Surface-emitting [SE] lasers, e.g. having both horizontal and vertical cavities having only horizontal cavities, e.g. horizontal cavity surface-emitting lasers [HCSEL]

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザ光を基板の主面に対して垂直な方向に
取り出す面発光レーザにおいて、分布反射型多層膜を用
いて低しきい値で且つ高出力化が可能な半導体レーザ及
びその製造方法を提供する。 【構成】 分布反射型多層膜2を有する化合物半導体基
体1上に、少なくとも活性層5及びクラッド層4、6が
形成され、少なくとも活性層5の側面8A及び8Bを
{110}結晶面として構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体レーザ、特に例
えば半導体レーザの出力光を基体に垂直な面方向に取り
出すいわゆる面発光型半導体レーザ及びその製造方法に
係わる。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザは、光ディスク、光ファイ
バー通信用光源等として広く実用化されており、更に高
コヒーレンス化や高出力化等の特性の向上と共に、光変
調器などの機能デバイスとのモノリシック集積化が進め
られている。特に近年、光コンピュータ等における並列
光情報処理、或いは大容量並列光伝送などへの応用を考
えて、大規模な2次元集積化の実現が望まれている。し
かしながら、従来構成の半導体レーザは素子分離をしな
いと性能試験ができないなどの理由からモノリシックな
集積が極めて難しい。これに対して2次元集積化が可能
な半導体レーザとして、基板面に垂直な方向にレーザ光
を出射する面発光型のレーザが注目されている。
【0003】このような面発光レーザとしては、例えば
通常の半導体レーザの発光端面に対向して、基板に対し
45°の角度をなすミラー面を設け、このミラー面に反
射させてレーザ光を基板面に対し垂直な方向に取り出す
構成が採られる。そしてこのような面発光レーザをモノ
リシック構成として形成するためには、一般にRIE
(反応性イオンエッチング)、RIBE(反応性イオン
ビームエッチング)、イオンミリング等の異方性のドラ
イエッチングを利用することにより、例えば基板上に形
成した半導体層に対して基板に垂直な方向からと、45
°程度の斜め方向からとの2回の異方性エッチングを行
うことによってレーザ光出射端面とミラー面とを形成し
て得ることができる。
【0004】しかしながら、このような異方性ドライエ
ッチングにより形成する場合、そのエッチング界面には
かなりのダメージが生じ、活性層端面やミラー面を原子
層オーダー程度の平坦性をもって形成することが難し
く、また活性層端面に高反射膜を被着する場合はこの被
着によって活性層がダメージを受け、特性の変動や低下
を生じるという不都合が生じ、レーザ光を効率よく面方
向に取り出すことは難しい。
【0005】このため、基板上に半導体層と反射面とを
積層して基板面に垂直な方向に共振器を形成し、垂直方
向にレーザ光を出射させる構成が提案されている。この
ような積層構成の半導体レーザの一例を図Aを参照して
説明する。この例においては、基板21上に半導体層等
を積層した後、基板21の裏面側に孔部31を穿設して
裏面側からレーザ光を出射させる構成としたものであ
る。
【0006】このような半導体レーザの形成方法として
は例えば、GaAs等より成る化合物半導体基板21に
例えばn型のGaAs等より成るバッファ層22、n型
AlGaAs等より成るクラッド層23、GaAsとA
lGaAsとを交互に積層して成る分布反射型多層膜2
4、更にGaAs等より成る活性層25、p型のAlG
aAs等より成るクラッド層26、p型のGaAs等よ
り成るキャップ層27等が順次積層されて構成される。
そしてキャップ層27を符号28で示す活性領域の図に
おいて下部のみを残して除去するように、クラッド層2
6に達する溝をフォトリソグラフィ等の適用により穿設
した後、SiNX 等より成る誘電体反射膜29を全面的
に被着し、分布反射型多層膜24と誘電体反射膜29と
の間で矢印Gで示すように共振器を構成する。
【0007】そして、活性領域28の下部において誘電
体反射膜29に例えばリング状凹部を穿設して、この凹
部内を含めて全面的に例えばAu/Zn/Auの積層に
よる電極30を被着して、基板21の裏面にも同様の電
極31を被着した後、孔部32を穿設して、上述したよ
うにこの孔部32から矢印LO で示すように基板21の
孔部31からレーザ光出力を得ている。
【0008】このように、レーザ反射鏡として分布反射
型多層膜を用いることによって95%以上の高い反射率
を得ることができ、レーザの低しきい値化をはかること
ができるものである。しかしながら、このような分布反
射型多層膜は多数のヘテロ障壁を含むため、低抵抗のp
型伝導を得るのが困難であり、多層膜反射鏡を電流注入
型レーザに用いる場合、低抵抗化が難しいという問題が
ある(例えば「応用物理」第60巻第1号(199
1)、p.2〜13)。分布反射型多層膜として誘電体
多層膜を用いることも考えられるが、この場合製造工程
が複雑になるだけでなく、電流注入が難しくなるという
問題も生じる。
【0009】また上述の構成では共振器が垂直方向に形
成されるため、利得領域長が活性層の厚さによって決ま
り、これを大とすることが難しく、得られる利得が小さ
い。このため、充分な低しきい値化をはかるためには、
分布反射型多層膜を95%程度以上の高反射率とする必
要がある。しかしながらこのように出射端面を高反射率
とする場合は、逆に外部への出射光量が小となることか
ら、高出力のレーザには適用し難いという問題がある。
【0010】一方、充分に高出力の得られる構造とし
て、通常の水平共振器型レーザの端面近傍に45°反射
鏡を形成して基板面に垂直な出力を得るものがある(例
えば"J.H.Kim et al. Appl.Phys.Lett.57(1990)pp2048-
2050" )。この構成は原理的には簡単であるが、一般に
共振器端面や45°外部反射鏡をRIBE等のエッチン
グ技術を用いて作製するため、製造工程が複雑で且つ端
面や外部反射鏡の平面度や角度精度の制御が難しい。そ
のため出射角のずれや収差等が生じる恐れがある。
【0011】更に、充分な高出力が得られる別の構造と
して、通常の水平共振器型レーザ構造を作製した後、垂
直な端面を形成せずに45°エッチングを行ってその斜
め端面を内部全反射鏡とし、曲がり共振器を構成する例
が報告されている(例えば"N.Hamao et al. Appl.Phys.
Lett.54(1989)pp2389-2391" )。しかしながらこの構造
でも上述の外部反射鏡型と同様にRIBE等のエッチン
グ技術を利用して作製するため、上述の例と同様の問題
が生じる。特に45度反射鏡の角度精度は極めて困難と
なる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、分布反射型
多層膜を用いて低しきい値で且つ高出力化が可能な面発
光型構成の半導体レーザ及びその製造方法を提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明半導体レーザは、
その一例の略線的拡大断面図を図1に示すように、分布
反射型多層膜2を有する化合物半導体基体1上に、少な
くとも活性層及びクラッド層、この場合第1のクラッド
層4、活性層5及び第2のクラッド層6を形成し、少な
くとも活性層5の側面8A及び8Bを{110}結晶面
として構成する。
【0014】また本発明半導体レーザは、上述の構成に
おいて第1のクラッド層4、活性層5及び第2のクラッ
ド層6は、側面8A及び8Bが〈001〉結晶軸方向に
延長して成るメサ状に形成する。
【0015】また更に本発明は、上述の構成による半導
体レーザにおいて、図2にその一例の略線的拡大断面図
を示すように、活性層5を分布反射型多層膜に接するよ
うに設け、少なくともこの分布反射型多層膜2の側面を
化合物半導体基体1の主面1Sに対し45°を成す角度
をもってエッチング形成して構成する。
【0016】また更に本発明による半導体レーザの製造
方法は、その一例の工程図を図3A及びBに示すよう
に、化合物半導体基体1の{100}結晶面より成る主
面1S上に、順次少なくとも分布反射型多層膜2、活性
層5及びクラッド層36を、少なくとも活性層5の側面
が〈001〉結晶軸方向に延長する{110}結晶面よ
り構成されるように形成した後、全面的に無選択エッチ
ングを行って活性層5の側面をエッチング処理する。
【0017】また本発明半導体レーザは、図1に示すよ
うに、化合物半導体基体1上に、側部20A及び20B
が〈001〉結晶軸方向に延長するメサ突起20を設
け、このメサ突起20の上に分布反射型多層膜2を有
し、メサ突起20を覆うように少なくとも活性層及びク
ラッド層、この場合第1のクラッド層4、活性層5及び
第2のクラッド層6を形成し、少なくとも活性層5の側
面8A及び8Bを{110}結晶面として構成し、活性
層5から側面8A及び8Bを介して分布反射型多層膜2
で反射される共振器を構成する。
【0018】更にまた本発明半導体レーザは、その一例
の略線的拡大断面図を図4に示すように、化合物半導体
基体1上に分布反射型多層膜2を有し、分布反射型多層
膜2上に化合物半導体より成るメサ突起20をその側部
20A及び20Bが〈001〉結晶軸方向に延長するよ
うに設け、少なくとも活性層及びクラッド層、この場合
第1のクラッド層4、活性層5、第2のクラッド層6を
メサ突起20を覆うように形成して、少なくとも活性層
5の側面8A及び8Bを{110}結晶面として構成
し、活性層5から側面8A及び8Bを介して分布反射型
多層膜2で反射される共振器を構成する。
【0019】また本発明半導体レーザは、その一例の略
線的拡大断面図を図5に示すように、分布反射型多層膜
2が形成された化合物半導体基体1上に、側面8A及び
8Bが{110}結晶面より成り〈001〉結晶軸方向
に延長する少なくとも活性層及びクラッド層、この場合
第1のクラッド層4、活性層5及び第2のクラッド層6
から成るメサ状突起50を形成して構成し、活性層5か
ら側面8A及び8Bを介して分布反射型多層膜2で反射
される共振器を構成する。
【0020】更にまた本発明半導体レーザは、その一例
の略線的拡大断面図を図6に示すように、化合物半導体
基体1上に、側面8A及び8Bが{110}結晶面より
成り〈001〉結晶軸方向に延長する少なくとも分布反
射型多層膜と活性層とクラッド層、この場合分布反射型
多層膜2と、第1のクラッド層4、活性層5及び第2の
クラッド層6から成るメサ状突起50を形成して構成
し、活性層5から側面8A及び8Bを介して分布反射型
多層膜2で反射される共振器を構成する。
【0021】
【作用】上述したように、本発明半導体レーザにおいて
は、分布反射型多層膜2を有する化合物半導体基体1上
に、{110}結晶面より成る側面8A及び8Bを有す
る活性層5が形成されて成る構成を採るものであるが、
このような{110}結晶面は、化合物半導体基体1上
に、図1〜図4に示すように〈001〉結晶軸方向に延
長するメサ突起20を設けるか、または図5及び図6に
示すように〈001〉結晶軸に延長するマスク13を設
けた後に、MOCVD(有機金属による化学的気相成
長)法等のエピタキシャル成長方法により化合物半導体
層を成長することによって自然発生的に得られる。
【0022】即ち、〈001〉結晶軸方向に延長するメ
サ突起20の側部20A及び20B又はマスク13の側
部13A及び13Bから{110}結晶面が発生する
と、この{110}結晶面上ではエピタキシャル成長速
度が極めて遅いことから、化合物半導体層の成長側面8
A及び8Bをこの{110}結晶面により形成しながら
成長することができる。つまり、少なくとも活性層の側
面8A及び8Bを、基体の主面に対し45°をなす{1
10}結晶面により構成できることとなる。
【0023】そしてこのように活性層側面8A及び8B
が{110}結晶面より成る場合、活性層内で励起され
た発振光は側面8A及び8Bによってこれをミラー面と
して垂直下方向に反射され、基体1に設けられる分布反
射型多層膜2に向かうこととなる。即ちこのような構成
とすることによって、分布反射型多層膜2から活性層の
一方の側面8Aを介して活性層内を通って他方の側面8
Bを介して再び分布反射型多層膜2で反射されるいわば
下向きのコ字型に屈曲した共振器が構成され、基体1の
裏面1R側に破線矢印a及びbで示すようにレーザ光を
出射させることができる。
【0024】このように本発明半導体レーザでは、その
活性層の側面8A及び8BをRIE等のドライエッチン
グを適用することなく構成し得るため、活性層がダメー
ジを受けることを回避でき、正確な45°のミラー面を
得ることができる。
【0025】また、図1において矢印dで示すように、
活性層5の長さ(幅)方向を含んで共振器を構成するこ
とから、この長さを大とすることによって充分利得領域
長の大なる共振器を得ることができるため、分布反射型
多層膜2の厚さを大としたり、その反射率を極めて大と
することなく充分高い利得を得ることができることとな
り、低しきい値化と共に高出力化をはかることができ
る。
【0026】また本発明半導体レーザでは、曲がり共振
器構成を採ることから分布反射型多層膜2を活性層5と
基体1との間に設けるのみで共振器を構成することがで
きることとなり、n型の分布反射型多層膜のみにより面
発光レーザを構成することができて、p型の分布反射型
多層膜による高抵抗化を回避することができる。
【0027】また本発明において、特に分布反射型多層
膜2の側面を、全面的な無選択エッチングにより化合物
半導体基体1の主面1Sに対し45°を成す角度をもっ
てエッチング形成して構成することにより、図2に示す
ように活性層5の側面8A及び8Bを実質的にその共振
器の内側方向にシフトさせ、この側面8A及び8Bで反
射される光の光路を確実に分布反射型多層膜2に向かわ
せることができ、光の伝搬損失を抑えて光フィードバッ
ク効率の低下を回避することができる。
【0028】
【実施例】以下本発明半導体レーザの各例を図面を参照
して詳細に説明する。各例共に、分布反射型多層膜2を
有する化合物半導体基体1上に、第1のクラッド層4、
活性層5及び第2のクラッド層6、又は活性層5及びク
ラッド層36の各半導体層が形成され、活性層5の両側
面8A及び8Bが{110}結晶面として構成され、そ
してこれら各層の側面が矢印Aで示す〈001〉結晶軸
方向に延長して成るメサ状に形成される場合を示す。
【0029】図1に示す本発明半導体レーザは、GaA
s等の化合物半導体基体1の{100}結晶面の例えば
(100)結晶面より成る主面1S上に、矢印Aで示す
〈001〉結晶軸方向の例えば〔001〕結晶軸方向に
その側部20A及び20Bが延長するメサ突起20を設
け、このメサ突起20の上に分布反射型多層膜2を有
し、メサ突起20を覆うようにこの場合第1のクラッド
層4、活性層5、第2のクラッド層6及びキャップ層7
をMOCVD法等により形成して、この場合第1のクラ
ッド層4、活性層5及び第2のクラッド層6の両側面8
A及び8Bを{110}結晶面とし、例えば側面8Aを
(1−10)面、側面8Bを(110)面として構成す
る。
【0030】これらの{110}結晶面は、{100}
結晶面より成る主面1Sに対し45°の角度を成し、矢
印cで示すように活性層5内で励起された光は両側面8
A及び8Bにより図1において下方に反射され、分布反
射型多層膜2により再び矢印c及びeで示すように上方
に反射されて側面8A及び8Bを介して活性層5内に戻
され、下向きのコ字型に屈曲した共振器が構成される。
【0031】9及び10はそれぞれキャップ層7上と基
体1の裏面1R上に被着される電極である。この構成に
おいて、活性層5から両側面8A及び8Bを介して分布
反射型多層膜2で反射される共振器を構成する。
【0032】このような半導体レーザの製造方法の一例
を図7A〜Cの製造工程図を参照して説明する。図7に
おいて、図1に対応する部分には同一符号を付して重複
説明を省略する。先ず図7Aに示すように、例えばn型
GaAsより成る化合物半導体基体1上に、MOCVD
法等により、n型GaAsとn型AlGaAsとを積層
した分布反射型多層膜2を被着形成する。この分布反射
型多層膜2は、例えば励起波長を1μmとし、GaAs
の屈折率を3.50、Al0.7 Ga0.3 Asの屈折率を
3.064として、反射率が70%となるようにその膜
厚を選定し、即ちn型GaAs層を500nm被着した
後、厚さ81.6nmのn型Al0.7 Ga0.3 As層と
厚さ71.4nmのn型GaAs層とを交互に10層ず
つ積層してこの分布反射型多層膜2を構成した。
【0033】そしてこの後図7Bに示すように、フォト
リソグラフィ等の適用により、〈001〉結晶軸方向に
延長するレジストマスク14を形成し、これをマスクと
してRIE等の異方性エッチングを行って、基体1に達
する深さの溝3を形成して、これら溝3の間にメサ突起
20を構成する。この場合、〈001〉結晶軸の例えば
〔001〕結晶軸方向と〔0−10〕結晶軸方向とに延
長する側部20A及び20Bを有する平面長方形のパタ
ーンとして形成し、図7Bにおいて矢印Aで示す図7の
紙面に直交する〔001〕結晶軸方向に沿う長辺を20
0μm、矢印Bで示す〔0−10〕結晶軸方向に沿う短
辺を100μmとした。メサ突起20の両側面15A及
び15Bはそれぞれ(0−10)結晶面と(010)結
晶面となる。
【0034】次に図7Cに示すように、この分布反射型
多層膜2の上に、第1のクラッド層4、活性層5及び第
2のクラッド層6を順次MOCVD法によって成長温度
を約800℃としてエピタキシャル成長した。この場
合、第1のクラッド層として厚さ0.2μmのn型のG
aAs層と、厚さ1.0μmのn型Al0.3 Ga0.7
s層を被着した後、図示しないがガイド層として、厚さ
50nmのn型GaAs層と厚さ50nmのi型GaA
s層とを被着し、また活性層5としてi型In0. 15Ga
0.85As層を被着し、更にガイド層として厚さ50nm
のGaAs層、厚さ50nmのp型GaAs層を形成
し、その上にp+ のGaAsより成るキャップ層(図示
せず)を厚さ0.3μmとして被着する。
【0035】このとき、各層の側面8A及び8Bは、基
体1の主面1Sと45°の角度をなす{110}結晶面
の例えば(1−10)結晶面及び(110)結晶面とし
て構成される。即ちこれら{110}結晶面がメサ突起
20の側部から延長して生じると、この{110}結晶
面上では極めてエピタキシャル成長速度が遅いことか
ら、これら側面8A及び8B上の各層の厚さは極めて薄
くなり、側面8A及び8Bは上述したように{110}
結晶面により構成されることとなる。
【0036】そしてこのような構成とすることによっ
て、活性層5における発振光は、図7Cにおいて矢印C
で示すように、側面8A及び8Bをミラー面として垂直
下方向に反射され、分布反射型多層膜2に反射されてこ
の分布反射型多層膜2から活性層の両側面8A及び8B
を介して再び活性層内に入射され、いわば下向きのコ字
型に屈曲した共振器が構成されることとなる。
【0037】この後図1に示すようにキャップ層7上
と、基体1の裏面1R上とにAuZn等より成る金属層
を蒸着等により被着した後、フォトリソグラフィ等によ
り所要のパターンにパターニングして電極9及び10を
形成し、本発明半導体レーザを得ることができる。そし
てこれら電極9及び10間に所要の電流を通電すること
によって、破線矢印a及びbで示すように基体1の裏面
1R側にレーザ発振させることができた。このとき活性
層5のバンドギャップを基体1のバンドギャップに比し
小として構成したことから、この場合波長約1μmの発
振光は、GaAsより成る基体1に吸収されずに外部へ
出射されることとなり、面発光レーザを得ることができ
る。
【0038】また、この場合のメサ突起20上の上面か
らみた平面図を図8に示す。第1のクラッド層、活性層
及び第2のクラッド層等より構成される半導体層16の
側面は、長方形パターンとされたメサ突起20の長辺に
沿う側面8A及び8Bと、短辺に沿う側面18A及び1
8Bにより囲まれて成長する。これら側面18A及び1
8Bもまた基体の主面と45°の角度をなす{110}
結晶面の例えば(10−1)結晶面及び(101)結晶
面より構成される。そしてこの場合長辺に沿う矢印Dで
示す方向における励起光が最初に発振され、次いで短辺
に沿う矢印Eで示す方向に励起光が発振されて、それぞ
れ基体の裏面側に出射される。これら長辺側の発振と短
辺側の発振とはそれぞれしきい値が異なるため、メサ突
起20の幅及び長さ等を適切に選定することによって、
2段階発振を行うようになすことができる。
【0039】また、上述の例においてはメサ突起20を
RIE等の異方性エッチングによって基体1に垂直な方
向に溝3を形成したが、その他例えば基体1上に分布反
射型多層膜2を形成した後、ウェットエッチング液によ
る等方性エッチングを行って、図9に示すように湾曲し
た側面を有し、その頂面と側面とに挟まれた側部19が
〈001〉結晶軸方向に延長するようにメサ突起20を
形成し、この上に各層をエピタキシャル成長することに
よっても本発明半導体レーザを得ることができる。
【0040】次に図2を参照して本発明の他の例を詳細
に説明する。図2において、図1に対応する部分には同
一符号を付して重複説明を省略する。この例において
は、分布反射型多層膜2上に直接接するように活性層5
及びp型のクラッド層36を連続的にMOCVD法によ
りエピタキシャル成長した場合を示し、その分布反射型
多層膜2と、更にこの場合活性層5及びクラッド層36
の側面8A及び8Bを、主面1Sに対し45°を成す角
度をもってエッチング形成して構成する。
【0041】このような半導体レーザの製造方法の一例
を図3A及び3Bを参照して説明する。図3において、
図2に対応する部分には同一符号を付して示す。先ずこ
の場合図3Aに示すように、n型のGaAs等より成る
化合物半導体基体1の主面1S上に、矢印Aで示す〈0
01〉結晶軸方向に延長するn型の分布反射型多層膜2
を被着した後、RIE等の異方性エッチングによりメサ
突起20を形成し、その後i型のGaAs等より成る活
性層、p型AlGaAs等より成るクラッド層36を順
次MOCVD法等によりエピタキシャル成長する。
【0042】このように、活性層5を分布反射型多層膜
2に接して形成する場合、光共振器の反射鏡面となる活
性層5の側面8A及び8Bは、メサ突起20の側部20
A及び20Bより外側にシフトしてしまう。従ってこの
ままでは、45°反射鏡となる側面8A及び8Bで反射
した光は、その反射した位置から分布反射型多層膜2ま
で光導波構造をもたないために、回折して広がってしま
うこととなり、分布反射型多層膜2で反射した光が再び
活性層5に戻るときに損失が生じて、光フィードバック
効率の低下を招く恐れがある。
【0043】しかしながら、本発明においてはこのよう
な構成に対し例えばSiCl4 やCl2 、又はSiCl
4 とHeとの混合ガス等のエッチングガスを用いて全面
的に無選択エッチングを行う。これにより、メサ突起2
0上の各層は元の形状を保ったままエッチングされ、図
3Bに示すように、活性層5の側面8A及び8Bが共振
器の内側にシフトすることとなり、この45°反射鏡で
反射した光は確実に且つ直接的に分布反射型多層膜2に
カップリングして、上述したような活性層5を分布反射
型多層膜2に接して設ける場合の回折による損失を低減
化することができ、光フィードバック効率を高めること
ができる。
【0044】尚この場合、活性層5の側面8A及び8B
が露出することとなるが、例えば無選択エッチング後に
更にGaAs等の半導体層をごく薄く再成長させるか、
或いは誘電体保護膜を被着ことによって端面劣化を抑制
することができる。
【0045】また、このような製造方法を利用して、例
えば図10及び図11にそれぞれ各例の製造工程を示す
ように、各種構成をもって半導体レーザを形成すること
ができる。図10及び図11において、図2及び図3に
対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略す
る。
【0046】先ず図10A及びBに示す例においては、
化合物半導体基体1上に、上述の例と同様に矢印Aで示
す〈001〉結晶軸方向に沿う縁部を有するメサ突起2
0を形成した後、上述の例と同様の組成をもって連続的
に分布反射型多層膜2、活性層5及びクラッド層36を
MOCVD法等によりエピタキシャル成長したものであ
る。この場合図10Aに示すように、分布反射型多層膜
2、活性層5及びクラッド層36の各層はメサ突起20
の縁部から延長するようにそれぞれ{110}結晶面を
構成しながら成長する。
【0047】その後、全面的に無選択エッチングを施す
ことによって、図10Bに示すように活性層5の側面8
A及び8Bが内側にシフトされ、側面8A及び8Bで反
射された光が確実に且つ直接的に分布反射型多層膜2に
向かうこととなり、効率良くレーザを発振させることが
できる。
【0048】また、図11Aに示すように、化合物半導
体基体1上に〈001〉結晶軸方向に延長する縁部を有
するマスク13、例えば誘電体層をフォトリソグラフィ
等の適用により形成した後、分布反射型多層膜2、活性
層5及びクラッド層36を順次MOCVD法等によりエ
ピタキシャル成長すると、各層により{110}結晶面
を側面とするメサ状突起50が形成される。
【0049】その後無選択エッチングを施すと、図11
Bに示すように、活性層5の側面8A及び8Bが内側に
シフトされ、この場合においても側面8A及び8Bで反
射された光が確実に且つ直接的に分布反射型多層膜2に
向かうこととなり、効率良くレーザを発振させることが
できる。
【0050】次に図4を参照して本発明半導体レーザの
他の例を詳細に説明する。図4において、図1に対応す
る部分には同一符号を付して重複説明を省略する。この
場合、化合物半導体基体1上に分布反射型多層膜2を有
し、分布反射型多層膜2上に化合物半導体の例えばn型
のGaAs層より成るバッファ層12を被着した後、上
述の図1の例と同様に所要のパターンのレジストマスク
等を被着してこれをマスクとして異方性エッチングを行
って側部20A及び20Bが〈001〉結晶軸方向に延
長するメサ突起20が設けられ、メサ突起20を覆うよ
うに例えば上述の図1の例と同様の材料構成をもって第
1のクラッド層4、活性層5、第2のクラッド層6、更
にキャップ層7が例えばMOCVD法により成長温度を
800℃として形成される。
【0051】この場合においても活性層5の両側面8A
及び8Bが基体1の主面1Sと45°の角度をなす{1
10}結晶面として構成され、矢印c、d及びeで示す
ように活性層5から両側面8A及び8Bを介して分布反
射型多層膜2で反射される共振器を構成する。そして裏
面1R側に破線矢印a及びbで示すようにレーザ光を発
振させることができる。
【0052】次に図5を参照して本発明半導体レーザの
他の例を詳細に説明する。図5において、図1に対応す
る部分には同一符号を付して重複説明を省略する。この
例においては、分布反射型多層膜2が形成された化合物
半導体基体1上に、第1のクラッド層4、活性層5及び
第2のクラッド層6、キャップ層7が例えば前述の図1
において説明した例と同様の材料構成をもって形成され
て成る。
【0053】この場合、フォトリソグラフィ等の適用に
よりSiO2 、SiNX 等より成るマスク13を矢印A
で示す〈001〉結晶軸方向に延長するパターンとして
設け、更にSiO2 等より成るこのマスク13上に化合
物半導体層が成長されないように、例えば減圧MOCV
D法等により成長温度を800℃程度として各層4、
5、6及び7を成長することによって、マスク13の縁
部から基体1の主面1Sと45°をなす{110}結晶
面を自然発生的に生じさせ、側面8A及び8Bが{11
0}結晶面より成り〈001〉結晶軸に延長するように
第1のクラッド層4、活性層5及び第2のクラッド層6
から成るメサ状突起50を構成する。
【0054】このようにして、矢印c、d及びeで示す
ように活性層5から両側面8A及び8Bを介して分布反
射型多層膜2で反射される共振器を構成する。そしてこ
の場合においても裏面1R側に破線矢印a及びbで示す
ようにレーザ光を発振させることができる。
【0055】次に図6を参照して本発明半導体レーザの
他の例を詳細に説明する。図6において、図1に対応す
る部分には同一符号を付して重複説明を省略する。この
例においても、化合物半導体基体1上に、分布反射型多
層膜2と、第1のクラッド層4、活性層5及び第2のク
ラッド層6、キャップ層7が、例えば前述の図1におい
て説明した例と同様の材料構成をもって形成されて成
る。
【0056】そしてこの場合においても、矢印Aで示す
〈001〉結晶軸方向に延長するパターンとしてフォト
リソグラフィ等の適用によりマスク13を形成した後上
述の各層2、4、5、6及び7を例えばMOCVD法に
より成長温度を800℃程度として成長することによっ
て、マスク13の縁部から基体1の主面1Sと45°を
なす{110}結晶面が自然発生的に生じ、各層の側面
が{110}結晶面より成り〈001〉結晶軸方向に延
長するメサ状突起50が構成される。
【0057】このようにして、矢印c、d及びeで示す
ように活性層5から両側面8A及び8Bを介して分布反
射型多層膜2で反射される共振器を構成する。そして裏
面1R側に破線矢印a及びbで示すようにレーザ光を発
振させることができる。
【0058】尚、図5及び図6に示す例においては、マ
スク13の表面に半導体層が被着されない程度であれ
ば、このマスク13の高さを任意に選定することができ
る。
【0059】上述したように図1及び図4〜図6におい
て説明した半導体レーザにおいては、その活性層の側面
8A及び8BをRIE等のドライエッチングを適用する
ことなく1回の結晶成長により構成することができて、
各層及び基体1の主面1Sに対し45°の角度をなすミ
ラー面を良好な結晶性をもって得ることができる。
【0060】また、上述の各実施例においてメサ突起2
0またはマスク層13に囲まれた領域を基体1上に多数
形成することにより、半導体レーザの2次元アレイ化を
容易に行うことができる。
【0061】更に、活性層5の長さ(幅)方向を含んで
共振器を構成することから、この長さを大とすることに
よって充分利得領域長の大なる共振器を得ることができ
るため、分布反射型多層膜2の厚さを大としたり、その
反射率を極めて大とすることなく例えば上述したように
70%程度とすることができて、充分高い利得を得るこ
とができることとなり、動作電流密度を低減化できて、
低しきい値化と共に高出力化をはかることができる。
【0062】更にまた、分布反射型多層膜2を活性層5
と基体1との間に設けるのみで共振器を構成することが
できることから、n型の分布反射型多層膜のみにより面
発光レーザを構成することができ、p型の分布反射型多
層膜による高抵抗化を回避することができる。
【0063】またこの場合、{110}結晶面より成る
側面8A及び8B上、また図6における側面18A及び
18B上においても、ある程度の厚さの半導体層が形成
されることとなる。このため、各活性層5の側面が外部
に露出することなく、より屈折率の小さい(バンドギャ
ップの大きい)クラッド層6に覆われることとなって、
活性層5の側面8A及び8Bにおけるレーザ光の吸収を
防ぐ窓構造を構成し、臨界光出力を高くすることができ
る。
【0064】尚、図5及び図6においては{110}結
晶面上に成長される薄い半導体層を省略して示している
が、これらの例においても図1及び図4における例と同
様に、{110}結晶面上に薄い半導体層が成長するこ
とはいうまでもない。
【0065】次に、図12を参照して本発明半導体レー
ザの他の例を詳細に説明する。この例においては、図1
に示す半導体レーザにおいて、第2のクラッド層6上
に、ヘテロフォトトランジスタ(HPT)40を形成し
て複合素子を構成した場合を示し、図12において、図
1に対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略
する。
【0066】図12において41は例えば厚さ4μmの
p型GaAs等より成る光吸収層で、第2のクラッド層
6上に連続して設けられる。そしてこの上に厚さ例えば
500nmのp型Al0.3 Ga0.7 As等より成るコレ
クタ層42、厚さ例えば数十〜数百nmのn型GaAs
等より成るベース層43、厚さ例えば1μmのp型Al
0.3 Ga0.7 As等より成るエミッタ層44、更に厚さ
例えば100nmのp型GaAs等より成るキャップ層
45を順次MOCVD法等により被着し、更にこの上に
p型の電極46を蒸着、フォトリソグラフィ等により例
えば櫛型パターン、格子状パターン等として、矢印Li
で示す電極46上からの入力光がトランジスタ40の結
晶内に入り込むように形成する。
【0067】このような構成とすることにより、入力光
i によって増幅された電流がレーザ内に入り込み、下
部の活性層5及び分布反射型多層膜2において励起発振
されたレーザ光が矢印a及びbで示すように基体1の裏
面1R側に出射され、入出力光を同一方向に出射する光
機能素子を得ることができる。
【0068】このとき、入力光Li によって発振したレ
ーザは、レーザ光以外に四方に(即ち方向性をもたず
に)自然放出光も放っている。光吸収層41の厚さが上
述したように4μm程度と充分大とされた場合は、この
自然放出光はトランジスタ40のベース層43に届か
ず、入力光Li を止めることによりレーザ発振も止まる
こととなる。
【0069】一方光吸収層41の厚さを比較的薄くした
り、または光吸収層41にAlを含有させる等してバン
ドギャップを大とする場合は、自然放出光が吸収層41
を通過してベース層43に達するため、この光により増
幅されていわゆる正帰還がかかり、この状態で入力光L
i を止めても、レーザ自身の自然放出光によってレーザ
は発振し続けることとなり、いわば光メモリ機能素子を
得ることができる。
【0070】尚、このようにフォトトランジスタを組み
込む構成は、上述の例に限ることなく、図4〜図6にお
いて説明した例等、種々の構成の本発明半導体レーザに
適用することができることはいうまでもない。また、特
にフォトトランジスタとして上述したようにHPTを構
成する場合は、より高い増幅を得るためには上述した例
の如くダブルヘテロ型の他、エミッタとベースとの間に
ヘテロ接合を設けたシングルヘテロ型構成とか、或いは
コレクタ側のAl含有量を小さくした非対称なダブルヘ
テロ型構成とすることもできる。
【0071】また、本発明半導体レーザは上述の各例に
限定されるものではなく、各層の導電型を逆としたり、
各半導体層の材料としてInGaAs系やInP系材料
を用いるか、或いは分布反射型多層膜を化合物半導体基
体の裏面側に設ける等、その他種々の材料構成の変形変
更をなし得ることはいうまでもない。
【0072】
【発明の効果】上述したように、本発明半導体レーザに
よれば、活性層の側面8A及び8Bを1回の結晶成長に
より構成することができて、各層及び化合物半導体基体
の主面に対し45°の角度をなすミラー面を良好な結晶
性をもって簡単且つ確実に得ることができる。
【0073】また他の本発明半導体レーザ及びその製造
方法においては、分布反射型多層膜上にこれに接するよ
うに活性層を設ける場合においても、その後無選択エッ
チングを施すことによって活性層端の反射鏡面となる側
面を共振器の内側にシフトさせることにより、発振光が
回折することなく分布反射型多層膜内に向かう構成とす
ることができて、光フィードバック効率を高めることが
できる。
【0074】また、これら本発明半導体レーザにおいて
は、メサ突起等を多数個形成することによって2次元ア
レイ化を容易に行うことができる。
【0075】更に本発明によれば、活性層の長さ(幅)
方向を含んで共振器を構成することから、この長さを大
とすることによって充分利得領域長の大なる共振器(キ
ャビティ)を得ることができて、これにより分布反射型
多層膜の反射率を70%程度とすることができるため、
低しきい値化と共に高出力化をはかることができる。
【0076】更にまた、n型の分布反射型多層膜のみに
より面発光レーザを構成することができ、p型の分布反
射型多層膜による高抵抗化を回避することができる。
【0077】また活性層に比し屈折率の小なる半導体層
が活性層の側面上に被着され、いわゆる窓構造を構成す
ることができるため、臨界光出力を高くすることができ
る。
【0078】更に、第2のクラッド層上にフォトトラン
ジスタを構成することにより、入出力光を同一方向に出
射する光機能素子を得ることができる。
【0079】またフォトトランジスタを設けるときにそ
の光吸収層の厚さ、組成等を適切に選定することによっ
て、光メモリ機能素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明半導体レーザの一例の略線的拡大断面図
である。
【図2】本発明半導体レーザの他の例の略線的拡大断面
図である。
【図3】本発明半導体レーザの製造方法の一例の製造工
程図である。
【図4】本発明半導体レーザの他の例の略線的拡大断面
図である。
【図5】本発明半導体レーザの他の例の略線的拡大断面
図である。
【図6】本発明半導体レーザの他の例の略線的拡大断面
図である。
【図7】本発明半導体レーザの一例の製造工程図であ
る。
【図8】本発明半導体レーザの一例の要部の略線的拡大
平面図である。
【図9】本発明半導体レーザの他の例の要部の略線的拡
大断面図である。
【図10】本発明半導体レーザの製造方法の他の例の製
造工程図である。
【図11】本発明半導体レーザの製造方法の他の例の製
造工程図である。
【図12】本発明半導体レーザの他の例の略線的拡大断
面図である。
【図13】従来の半導体レーザの一例の略線的構成図で
ある。
【符号の説明】
1 化合物半導体基体 2 分布反射型多層膜 4 第1のクラッド層 5 活性層 6 第2のクラッド層 7 キャップ層 8A 側面 8B 側面 9 電極 10 電極 13 マスク 20 メサ突起 20A 側部 20B 側部 50 メサ状突起

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分布反射型多層膜を有する化合物半導体
    基体上に、少なくとも活性層及びクラッド層が形成さ
    れ、少なくとも上記活性層の側面が{110}結晶面よ
    り成ることを特徴とする半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 上記活性層及びクラッド層は、その側面
    が〈001〉結晶軸方向に延長して成るメサ状に形成さ
    れることを特徴とする上記請求項1に記載の半導体レー
    ザ。
  3. 【請求項3】 上記活性層が上記分布反射型多層膜に接
    して設けられ、少なくとも上記分布反射型多層膜の側面
    が上記化合物半導体基体の主面に対し45°を成す角度
    をもってエッチング形成されて成ることを特徴とする上
    記請求項1に記載の半導体レーザ。
  4. 【請求項4】 化合物半導体基体の{100}結晶面よ
    り成る主面上に、順次少なくとも分布反射型多層膜、活
    性層及びクラッド層を、少なくとも上記活性層の側面が
    〈001〉結晶軸方向に延長する{110}結晶面より
    構成されるように形成した後、 全面的に無選択エッチングを行って上記活性層の上記側
    面をエッチング処理することを特徴とする半導体レーザ
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 化合物半導体基体の主面上に側部が〈0
    01〉結晶軸方向に延長するメサ突起が設けられ、上記
    メサ突起の上に分布反射型多層膜を有し、 上記メサ突起を覆うように少なくとも活性層及びクラッ
    ド層が形成され、少なくとも上記活性層の側面が{11
    0}結晶面として構成され、 上記活性層から上記側面を介して上記分布反射型多層膜
    で反射される共振器が構成されて成ることを特徴とする
    半導体レーザ。
  6. 【請求項6】 化合物半導体基体上に分布反射型多層膜
    を有し、上記分布反射型多層膜上に化合物半導体より成
    るメサ突起はその側部が〈001〉結晶軸方向に延長す
    るように設けられ、 少なくとも活性層及びクラッド層が上記メサ突起を覆う
    ように形成され、少なくとも上記活性層の側面が{11
    0}結晶面として構成され、 上記活性層から上記側面を介して上記分布反射型多層膜
    で反射される共振器が構成されて成ることを特徴とする
    半導体レーザ。
  7. 【請求項7】 分布反射型多層膜が形成された化合物半
    導体基体上に、側面が{110}結晶面より成り〈00
    1〉結晶軸方向に延長する少なくとも活性層及びクラッ
    ド層から成るメサ状突起が形成されて成り、 上記活性層から上記側面を介して上記分布反射型多層膜
    で反射される共振器が構成されて成ることを特徴とする
    半導体レーザ。
  8. 【請求項8】 化合物半導体基体上に、側面が{11
    0}結晶面より成り〈001〉結晶軸方向に延長する少
    なくとも分布反射型多層膜と、活性層及びクラッド層か
    ら成るメサ状突起が形成されて成り、 上記活性層から上記側面を介して上記分布反射型多層膜
    で反射される共振器が構成されて成ることを特徴とする
    半導体レーザ。
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