JP2001279111A - 着色熱可塑性樹脂組成物、その製造方法及びそれを用いた着色樹脂成形品 - Google Patents

着色熱可塑性樹脂組成物、その製造方法及びそれを用いた着色樹脂成形品

Info

Publication number
JP2001279111A
JP2001279111A JP2001017977A JP2001017977A JP2001279111A JP 2001279111 A JP2001279111 A JP 2001279111A JP 2001017977 A JP2001017977 A JP 2001017977A JP 2001017977 A JP2001017977 A JP 2001017977A JP 2001279111 A JP2001279111 A JP 2001279111A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoplastic resin
polyolefin
colored
resin composition
wax
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001017977A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4408180B2 (ja
Inventor
Hiromasa Nakanishi
啓眞 中西
Akira Yamamoto
山本  公
Takaaki Osanai
隆明 長内
Michiei Nakamura
道衛 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
Original Assignee
Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd filed Critical Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
Priority to JP2001017977A priority Critical patent/JP4408180B2/ja
Publication of JP2001279111A publication Critical patent/JP2001279111A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4408180B2 publication Critical patent/JP4408180B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形品に色違い、色むら、色落ち等が発生せ
ず、加工時の環境等に対する汚染、熱変色、物性劣化等
が防止され、着色剤の分散性、空気輸送等による移送時
の着色剤の分離脱落に十分耐え得る着色剤の付着性に優
れ、高温乾燥での耐ブロッキング性に優れた、低コスト
のビーズ状又はペレット状着色熱可塑性樹脂組成物を提
供すること。 【解決手段】 ビーズ状又はペレット状の熱可塑性樹脂
成形材料の表面に、着色剤がポリオレフィン系樹脂とポ
リオレフィン系ワックス及び/又は脂肪酸アミドワック
スにより固着されていることを特徴とする着色熱可塑性
樹脂組成物、上記熱可塑性樹脂成形材料と着色剤とポリ
オレフィン系樹脂と上記ワックスとを水の存在下に混合
し、次いで水分を除去する着色熱可塑性樹脂組成物の製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビーズ状又はペレ
ット状の着色熱可塑性樹脂組成物、その製造方法及び上
記の着色熱可塑性樹脂組成物を用いた着色樹脂成形品並
びにその製造方法に関し、更に詳しくは、ビーズ状又は
ペレット状熱可塑性樹脂成形材料の表面に、着色剤がポ
リオレフィン系樹脂及びポリオレフィン系ワックッス及
び/又は脂肪酸アミドワックスを固着剤として固着され
た、高温乾燥でブロッキングを生じない着色熱可塑性樹
脂組成物、その製造方法及び着色樹脂成形品並びにその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から熱可塑性樹脂成形材料を顔料で
着色する方法として、未着色の熱可塑性樹脂成形材料
と、顔料と金属石鹸を混合微粉砕した粉末着色剤である
「ドライカラー」とを規定量タンブラー等の混合機で熱
可塑性成形材料の表面にドライカラーが均一に付着する
まで混合し、次いで得られる混合物を直接、射出成形機
ないし押出成形機等によって可塑化と同時に溶融混練
し、顔料を熱可塑性成形樹脂中に均一に分散させながら
成形加工して最終成形品を得る、いわゆるドライブレン
ド法がある。
【0003】また、熱可塑性樹脂成形材料と粉末着色剤
又は着色剤のマスターバッチとを混合機中で混合し、し
かる後、押出機で溶融混練して着色ペレットを製造し、
次いでこの着色ペレットを成形加工して最終成形品を得
る、いわゆる着色ペレット法等が知られている。
【0004】しかるに、上記ドライブレンド法において
は、熱可塑性樹脂成形材料の表面への顔料の付着は、上
記の如く熱可塑性樹脂成形材料と顔料とを単に混合する
だけで行われることから、その付着性は極めて弱く、且
つ不完全であり、しばしば付着した顔料が熱可塑性樹脂
成形材料の表面から分離脱落することが多く、得られる
成形品に色むら、色違い等が生じ、成形品の商品価値を
著しく損なう等の欠点がある。
【0005】また、ドライブレンド法で顔料と混合され
た熱可塑性樹脂成形材料を空気輸送又はホッパーローダ
ー等で移送して工程の合理化を計ることが各方面で検討
されているが、前述の如く熱可塑性樹脂成形材料への着
色剤の付着性は不完全であるため、空気輸送、ホッパー
ローダー等の使用に際しては、着色剤が熱可塑性樹脂成
形材料の表面から分離脱落する。分離脱落した着色剤は
輸送パイプ内面に付着し易く、その結果、前述の如く着
色成形品において色むら、色違い等の現象が起き易くな
り、空気輸送等の工程合理化への大きな障害になってい
る。その上、上記ドライブレンド方法において使用され
る着色剤は粉末状であることから、その使用時に着色剤
が飛散し、作業場、機械等の環境及び作業員等を汚染
し、作業能率が低下するという欠点がある。
【0006】また、別の方法として、顔料と有機溶剤可
溶性の合成樹脂粉末を混合微粉砕してなる着色剤を熱可
塑性樹脂成形材料とドライブレンドした後、さらに攪拌
しながらこれに揮発性有機溶剤を添加して合成樹脂粉末
を溶解せしめ、しかる後揮発性有機溶剤を除去して顔料
を熱可塑性樹脂成形材料に固着させる方法も知られてい
る。また、この方法では、揮発性有機溶剤中にあらかじ
め有機溶剤可溶性の合成樹脂粉末を混合溶解して用いる
方法も知られている。これらの方法は、揮発性を有する
有機溶剤を使用するため、引火性の危険があったり、溶
剤の蒸発による環境汚染の問題も生じるため好ましくな
い。
【0007】上記の如き欠点を改良するために種々の方
法が提案されている。例えば、高沸点の流動パラフィン
或いは液状ポリエチレングリコール等のウエッティング
エージェント(湿潤剤)を用いて熱可塑性樹脂成形材料
の表面を均一に濡らし、次いで粉末状の顔料を付着させ
て着色する方法がある。この方法においてはウエッティ
ングエージェントが成形品の透明性を低下させたり、更
には、物性上種々の好ましくない影響を与えるだけでな
く、着色剤の分散性、付着性等も不十分であるという問
題があり、満足できるものではない。
【0008】また、有機溶剤を用いない水性固着材を使
用する方法として、ワックスエマルジョンや(メタ)ア
クリル酸エステル系(共)重合体、酢酸ビニル系(共)
重合体等の水性エマルジョン、或いはポリエチレングリ
コール水溶液を用いて着色剤粉末を熱可塑性樹脂成形材
料表面に固着させる方法も知られている。
【0009】これらの方法においては使用する水性エマ
ルジョン中の界面活性剤の耐熱性不足のため、加工時に
樹脂が褐色に変色するヤケの発生を起こし易く、また、
これらの重合体は軟化温度が比較的低いために、製造時
の加熱乾燥時や貯蔵時又は着色成形の事前加熱乾燥時或
いは冷却時に着色熱可塑性成形材料同士が粘着(自着)
或いは融着するいわゆるブロッキング現象が発生する等
の欠点があった。
【0010】このような欠点は、特に成形加工温度の高
い熱可塑性成形材料であるポリオキシメチレン樹脂、ポ
リエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタ
レート樹脂、高分子液晶ポリエステル、ポリアミド樹
脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂等のエンジニアリ
ングプラスチック及びこれらに補強剤等の充填材料が添
加されたコンパウンドで顕著に認められた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、上記の如き従来技術の色違い、色むら、色落ち、汚
染、加工時のヤケ(熱変色)、物性劣化等の欠点を改良
し、着色剤の分散性、付着性はもとよりホッパーローダ
ー、高い温度でのホッパードライヤー等の使用に際して
も着色剤の分離脱落に十分に耐え、且つ加熱乾燥時、特
に成形の事前乾燥時に熱変色及びブロッキング現象を起
こさない、低コストのビーズ状及びコールドカットペレ
ット状、ホットカットペレット状等のペレット状着色熱
可塑性樹脂組成物及びその製造方法並びに着色樹脂成形
品及びその製造方法を提供することにある。
【0012】本発明者らは、上記目的を達成するために
種々検討を行った結果、固着剤及び/又は分散剤として
ポリオレフィン樹脂、アイオノマー系樹脂等の高分子量
のポリオレフィン系樹脂及びポリオレフィン系ワックス
及び/又は脂肪酸アミドワックスを使用し、これらと着
色剤とビーズ状又はペレット状着色熱可塑性樹脂成形材
料とを水或いは含水溶媒の存在下に混合し、得られる混
合物を加熱、乾燥することによって、上記熱可塑性樹脂
成形材料表面に着色剤が固着し、得られる着色樹脂組成
物はより高い耐ブロッキング性、加熱乾燥時の耐熱性を
有することを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ビーズ
状又はペレット状の熱可塑性樹脂成形材料の表面に、着
色剤がポリオレフィン系樹脂とポリオレフィン系ワック
ス及び/又は脂肪酸アミドワックスにより固着されてい
ることを特徴とする着色熱可塑性樹脂組成物、及び上記
の着色熱可塑性樹脂組成物を製造するに際し、ビーズ状
又はペレット状の熱可塑性樹脂成形材料と着色剤と微粒
子状ポリオレフィン系樹脂とポリオレフィン系ワックス
及び/又は脂肪酸アミドワックスとを水或いは含水媒体
の存在下に混合し、得られる混合物を加熱して水分を除
去すると共にポリオレフィン系樹脂及び上記のワックス
を溶融させることを特徴とする着色熱可塑性樹脂組成物
の製造方法が提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明を更に詳細に説明する。本発明の着色熱可塑性樹
脂組成物は、ビーズ状又はペレット状の熱可塑性成形材
料の表面に、着色剤がポリオレフィン系樹脂及びポリオ
レフィン系ワックス及び/又は脂肪酸アミドワックスを
固着剤として固着されてなるものである。
【0015】本発明における熱可塑性樹脂成形材料とし
ては、公知の熱可塑性樹脂成形材料はいずれも使用でき
るが、特に高加工温度の、例えば、ポリエチレンテレフ
タレート樹脂(以下PETと称す)、ポリブチレンテレ
フタレート樹脂(以下PBTと称す)、高分子液晶ポリ
エステル(以下LCPと称す)や熱可塑性ポリエステル
樹脂等のポリエステル樹脂;ポリオキシメチレン樹脂
(以下POMと称す)等のポリアセタール樹脂;ポリア
ミド樹脂(以下PAと称す);ポリフェニレンサルファ
イド樹脂(以下PPSと称す)等のエンジニアリングプ
ラスチック等がその代表的な材料として挙げられる。こ
れらの樹脂には共重合樹脂も含まれる。本発明において
は、熱可塑性樹脂成形材料はビーズ状又はペレット状で
使用される。ビーズ状又はペレット状の形状には、これ
らの形状に類似する形状は全て包含される。
【0016】本発明における顔料の固着剤の一つはポリ
オレフィン系樹脂であり、該樹脂は微粉末及び/又は水
性ディスパージョンとして用いられる。ポリオレフィン
系樹脂としては、例えば、高密度ポリエチレン、低密度
ポリエチレン(LDPE、LLDPE)、ポリプロピレ
ン等のポリオレフィン系樹脂;エチレン−(メタ)アク
リル酸共重合アイオノマー(ionomer)、エチレン−マ
レイン酸共重合アイオノマー、エチレン−プロピレン−
ジエンモノマー三元共重合体のマレイン化物アイオノマ
ー等のポリオレフィン系アイオノマー;エチレン−プロ
ピレン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエンモノ
マー三元共重合ゴム等のポリオレフィン系熱可塑性エラ
ストマー等が挙げられる。これらのオレフィン系ポリマ
ーは、重量平均分子量が凡そ2万〜20万のものが好ま
しい。
【0017】これらのポリオレフィン系樹脂の強度特性
の代表値としては、例えば、低密度ポリエチレンの引張
強さ及び破断点伸びは、それぞれは80kg/cm
2(7.8MPa)、320%程度であり、ポリオレフ
ィン系アイオノマー(オレフィンがエチレン)では、そ
れぞれ280〜350kg/cm2(27.4〜34.
3MPa)、350〜450%、また、オレフィン系熱
可塑性エラストマーでは、それぞれ200kg/cm2
(19.6MPa)、450%程度である。
【0018】ポリオレフィン系樹脂を微粉末として使用
する場合には、微粉末の平均粒径は5〜50μmが好ま
しく、更に好ましくは10〜30μmである。ポリオレ
フィン系樹脂を水性ディスパージョンとして使用する場
合には、その製造方法は特に限定されないが、例えば、
加圧、加熱下にポリオレフィン系樹脂を溶融し、水に乳
化或いは懸濁分散させることによって得ることができ
る。水性ディスパージョンは乳化剤及び有機溶剤を使用
していないものが好ましい。水性ディスパージョン中の
ポリオレフィン系樹脂の平均粒径は、0.01〜15μ
m程度が好ましい。特に該樹脂としてポリオレフィン系
アイオノマーを使用したものはディスパージョンの粒径
が0.01〜1.0μmとなるので、顔料の固着剤とし
て非常に好ましいものである。
【0019】ポリオレフィン系樹脂は、ビーズ状又はペ
レット状熱可塑性樹脂組成物との親和性が高く、着色剤
の固着性を高め、安定した固着性を得ることができる。
更に、ポリオレフィン系樹脂は成形加工時に熱可塑性成
形材料中への顔料の分散を容易にする分散剤としての作
用をも有している。
【0020】本発明においてポリオレフィン系樹脂とと
もに使用するワックスは、ポリオレフィン系ワックス及
び脂肪酸アミドワックスである。これらは単独で使用し
ても、併用しても構わない。これらのワックスは着色剤
の分散剤としての作用を有し(尚、ポリオレフィン系ワ
ックスは固着剤としての作用も有している)、更に、ビ
ーズ状又はペレット状の着色熱可塑性樹脂組成物のブロ
ッキング開始温度を高める作用も有することから、該着
色熱可塑性樹脂組成物の耐ブロッキング性を更に高める
ことができる。
【0021】ポリオレフィン系ワックスとしては、例え
ば、ポリエチレンワックス(重合品、ポリエチレンの熱
分解物及びこれらの変性物等)、ポリプロピレンワック
ス(重合品、ポリプロピレンの熱分解物及びこれらの変
性物等)等が挙げられる。ポリオレフィン系ワックス
は、重量平均分子量が凡そ800〜2万未満で、且つ平
均粒径が5μm〜50μmの微粒子状のものが好まし
く、より好ましくは10μm〜30μmの微粒子状のも
のである。
【0022】脂肪酸アミドワックスとしては、例えば、
エチレンビスステアリルアミド、エチレンビスベヘン酸
アミド、エチレンビスオキシステアリルアミド、ステア
リルアミド、オキシステアリルアミド、ベヘン酸アミド
等の顔料の分散性に優れたものが好ましいものとして挙
げられる。脂肪酸アミドワックスもポリオレフィン系ワ
ックスと同様微粒子状のものが好ましく、平均粒径は1
0〜15μmである。
【0023】本発明においてはポリオレフィン系ワック
ス及び脂肪酸アミドワックスは、分散剤として予め着色
剤等と混合して使用することができ、かかる使用方法が
好ましい。
【0024】本発明で使用する着色剤としては、通常の
有機及び無機顔料が使用でき、着色熱可塑性樹脂組成物
の用途や要求の色によって適宜選択して使用することが
でき、特に限定されない。例えば、溶性アゾ系顔料、不
溶性アゾ系顔料、ポリアゾ系顔料、アントラキノン系顔
料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、ペリ
ノン−ペリレン系顔料、アゾメチン系顔料、イソインド
リノン系顔料、イソインドリン系顔料、ピロロピロール
系顔料等の有機顔料、カーボンブラック顔料、酸化チタ
ン系顔料、黄色酸化鉄、弁柄、酸化クロム、群青、複合
酸化物顔料等の無機顔料、更に樹脂用に使用される分散
染料、油性染料等が挙げられる。
【0025】尚、本発明においてはこれらの着色剤の分
散性(本発明の着色樹脂組成物を用いた成形品中の)を
高めるために、上記のポリオレフィン系樹脂、ポリオレ
フィン系ワックス及び/又は脂肪酸アミドワックスと共
に、必要に応じて、金属石鹸等の他の公知の分散剤を単
独で或いは組み合わせて使用することができる。
【0026】次に、ビーズ状又はペレット状熱可塑性樹
脂成形材料の表面に着色剤が固着した熱可塑性樹脂組成
物の製造方法について説明する。本発明の製造方法は、
ビーズ状又はペレット状熱可塑性成形材料とポリオレフ
ィン系樹脂とポリオレフィン系ワックス及び/又は脂肪
酸アミドワックスとを混合するが、その際、水或いは含
水媒体の存在下に混合することが特徴である。混合物か
ら水及び揮発性溶媒を除去し、ポリオレフィン系樹脂及
び上記ワックスを溶融させることによって着色剤が表面
に固着したビーズ状又はペレット状熱可塑性樹脂組成物
が製造される。
【0027】本発明においては、少なくともポリオレフ
ィン系樹脂を添加して混合する際には、媒体として水或
いは水を含むメタノール、エタノール、プロパノール等
の低級アルコール、エチレングリコール、プロピレング
リコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコ
ール等のグリコール類及びそれらのメチル、エチル、プ
ロピル等の低級アルキルエーテル類等の親水性溶媒の溶
液が混合系に存在するように、これらの媒体が使用され
る。
【0028】本発明においては、ビーズ状又はペレット
状熱可塑性樹脂成形材料と着色剤及びポリオレフィン系
樹脂及び上記のワックスとを同時に混合することもでき
るが、好ましい混合方法としては、例えば、下記の如き
方法が挙げられる。
【0029】(1)該熱可塑性樹脂成形材料と着色剤と
を先ず混合し、これに粉末状ワックスと、ポリオレフィ
ン系樹脂の水性ディスパージョンを添加して混合する方
法、(2)(1)の変形であり、上記水性ディスパージ
ョンに代えて微粒子状ポリオレフィン系樹脂を使用し、
ポリオレフィン系樹脂を水と共に、或いはポリオレフィ
ン系樹脂を添加してから水を添加して(或いはこの逆の
順でそれぞれを添加して)混合する方法、
【0030】(3)予め着色剤と粉末状ワックスとをワ
ックスを溶融させずに混合して粉末着色剤組成物を形成
し、これと該熱可塑性樹脂成形材料とを混合してからポ
リオレフィン系樹脂の水性ディスパージョンを添加して
混合する方法、(4)(3)の変形であり、上記水性デ
ィスパージョンに代えて微粒子状ポリオレフィン系樹脂
を使用し、ポリオレフィン系樹脂を水と共に、或いはポ
リオレフィン系樹脂を添加してから水を添加して(或い
はこの逆の順でそれぞれを添加して)混合する方法。
【0031】上記のいずれの混合方法においても、熱可
塑性樹脂成形材料はそのビーズ状又はペレット状の形状
が保持され、ポリオレフィン系樹脂及び上記のワックス
が溶融しないように混合することが必要であり、混合に
は、通常、ヘンシェルミキサー、タンブラー等が用いら
れるが、混合によって熱可塑性樹脂成形材料のビーズ状
或いはペレット状の形状が保持される混合機であれば、
これらの混合機以外のものも使用することができる。
【0032】次に上記の方法等で得られた混合物を加熱
する。加熱は、通常、80〜180℃で行われ、加熱は
水分の除去を行うと共にポリオレフィン系樹脂及びポリ
オレフィン系ワックス及び/又は脂肪酸アミドワックス
を溶融させ、これらをビーズ状又はペレット状熱可塑性
樹脂成形材料表面に製膜させ、その後冷却する。かくし
て着色剤が均一にビーズ状又はペレット状熱可塑性樹脂
成形材料表面に固着した着色熱可塑性樹脂組成物が製造
される。加熱に使用する装置は、加熱乾燥機等の上記の
要件を満たすものであればどのようなものでもよく、特
に制限されない。
【0033】着色熱可塑性樹脂組成物の製造に使用され
る各成分の割合は、熱可塑性樹脂成形材料100重量部
に対して、着色剤(顔料)は0.005〜10重量部、
ポリオレフィン系樹脂は0.01〜10重量部、ポリオ
レフィン系ワックス及び/又は脂肪酸アミドワックスは
0.005〜10重量部の割合が好ましい。
【0034】尚、本発明においては、熱可塑性成形材料
は補強剤等の添加剤が添加されていないナチュラル樹
脂、及び、例えば、PBT、LCP、POM、PA、P
PS等のエンジニアリングプラスチック等に補強剤とし
てガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維或いはガラスビ
ーズ等が添加された複合材料、或いは難燃剤等の各種充
填材料が添加されたものを使用することができる。
【0035】特にガラス繊維入り複合材料の場合、従来
のカラードペレットでは、着色混練加工時にガラス繊維
の切断等による物性劣化を生じることが多いが、本発明
を利用することにより、物性劣化を起こすことなく、色
むら、色斑点、色ヤケ等の発生しない均一な着色樹脂組
成物を得ることができる。
【0036】また、本発明を実施することにより、着色
剤が飛散せず、作業場、機械、或いは作業員又は環境を
汚染することなく、更に振動、摩擦等の外力により熱可
塑性樹脂成形材料の表面から顔料が分離脱落せず、製造
時及び成形時の高温乾燥においてもブロッキングを起こ
さない着色樹脂組成物を得ることができる。
【0037】本発明によって得られた着色熱可塑性樹脂
組成物は、着色剤(顔料)の解膠速度が速く、分散性に
も優れているため、それ自体を用いて、或いは未着色の
熱可塑性樹脂成形材料と共に成形加工機、例えば、押出
成形機、射出成形機等に供し、混練、成形加工して着色
樹脂成形品を得ることができ、従来のカラードペレット
(樹脂に予め顔料を溶融混練せしめたもの)を使用して
着色成形品を得るよりも着色コストが安価であり、品質
的にも優れた成形品の製造が可能である。
【0038】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更
に具体的に説明する。尚、実施例及び比較例中の部及び
%とあるのは重量基準である。
【0039】実施例1 銅フタロシアニンブルー2.5部と粉末状のチタンホワ
イト77.5部及び顔料分散剤及び固着剤の作用を有す
る平均粒径が20μmのポリエチレンワックス微粉末
(重量平均分子量2500〜3500、融点約130
℃)20部をポリエチレンワックスが溶融しないように
ヘンシェルミキサーで混合し、粉末着色剤組成物を得
た。
【0040】次いで、得られた粉末着色剤組成物0.8
部をPBT樹脂ペレット(ポリプラスチックス社製ジュ
ラネックス)100部に配合し、PBT樹脂のペレット
形状が保持されるようにヘンシェルミキサーで混合した
後、引き続いて分散剤及び固着剤としての、加圧下に加
熱溶融させ、高剪断作用により水に分散させて得た平均
粒径6μmの低密度ポリエチレン水性ディスパージョン
(固形分:20%、最低成膜温度:105℃、ポリエチ
レンの重量平均分子量:4万〜5万、ポリエチレンの引
張強さ:80kg/cm2(7.8MPa)、破断点伸
び320%、ビカット軟化点:76℃)2.0部を滴下
混合して、ペレット表面に粉末着色剤組成物を均一に付
着せしめ、得られた混合物を120〜150℃の乾燥機
で15分間加熱し、低密度ポリエチレン及びポリエチレ
ンワックスを溶融成膜させると同時に水分を除去し、表
面に均一な青白色皮膜を有するペレット状着色熱可塑性
樹脂組成物を得た。
【0041】顔料の分散性を確認するために、得られた
着色熱可塑性樹脂組成物を3.5オンスのインラインス
クリュー射出成形機にて9cm×6cm×2mm(厚
さ)の着色成形板を作製し評価した。この着色成形板の
顔料分散は、PBT樹脂と従来のドライカラーを用いて
30mm、L/D=20の押出機で一旦着色ペレットと
し、これを更にインラインスクリュー射出成形機に供し
て得た着色成形板と比較して同等であり、従来のドライ
ブレンド法及び可塑剤を不揮発性液状バインダーとして
得たドライカラーをPBTペレットに付着せしめるドラ
イブレンド法によって得た、各PBT着色組成物を用い
た成形板よりはるかに優れていた。
【0042】着色剤の固着性を評価するため、得られた
着色熱可塑性樹脂組成物を、内壁に白色ろ紙を貼着した
タンブラー中で5分間攪拌、混合し、白色ろ紙の汚染度
合いを目視により評価した。また、得られた着色熱可塑
性樹脂成形材料が保管、乾燥時に熱により互いに融着す
るいわゆるブロッキング現象発生の有無を調べるため、
140℃の乾燥機中で5時間加熱し、融着度合いを評価
した。表1に着色剤の固着性、分散性、耐熱性、耐ブロ
ッキング性の評価結果を示した。
【0043】実施例2 ポリエチレンワックスに代えてエチレンビスステアリル
アミド(EBS)微粉末(平均粒径14μm)を用い実
施例1と同様にして調製した粉末着色剤組成物1部をP
OM樹脂ペレット(ポリプラスチックス社製ジュラコ
ン)100部に配合し、POM樹脂のペレット形状を保
持するようにヘンシェルミキサーで混合してペレット表
面に均一に付着させ、その後、平均粒径0.5μmのエ
チレン−メタクリル酸ナトリウム共重合体アイオノマー
樹脂水性ディスパージョン(固形分:17.5%、最低
成膜温度:94℃、該アイオノマー樹脂の重量平均分子
量:3万〜4万、該アイオノマー樹脂の引張強さ:31
0kg/cm2(30.4MPa)、ビカット軟化点:
67℃)2部を滴下させ混合してペレット表面に着色剤
を均一に付着せしめ、得られた混合物を110〜130
℃の温度の乾燥機で15分間加熱し、成膜させると共に
水分を除去し、表面に均一な青白色皮膜を有する着色熱
可塑性樹脂組成物を得た。
【0044】得られた着色熱可塑性樹脂組成物を実施例
1と同様の方法で成形板として着色剤の分散性を、着色
剤の固着性、分散性、耐熱性、耐ブロッキング性を評価
した。結果を表1に示した。
【0045】実施例3 熱可塑性樹脂成形材料としてPPS樹脂ペレット(ポリ
プラスチックス社製フォートロン:ガラス繊維30%含
有品)を使用する以外は実施例1と同じ方法で、表面が
均一に着色された着色熱可塑性樹脂組成物を得た。得ら
れた着色熱可塑性樹脂組成物を実施例1と同様の方法で
プレートに成形し、着色剤の分散性、着色剤の固着性等
の評価を実施した。結果を第1表に示した。
【0046】実施例4 熱可塑性樹脂成形材料としてPA樹脂ペレット(三井化
学社製アーレン)を使用する以外は実施例2と同一の方
法で表面が均一に着色された着色熱可塑性樹脂組成物を
得た。得られた着色熱可塑性樹脂組成物を実施例1と同
様の方法で評価した。評価結果を表1に示した。
【0047】実施例5 LCP樹脂ペレット(ポリプラスチックス社製ベクト
ラ)を使用する以外は実施例1と同一の方法で表面が均
一に着色された着色熱可塑性樹脂組成物を得た。得られ
た着色熱可塑性樹脂組成物を実施例1と同様の方法で評
価した。評価結果を表1に示した。
【0048】比較例1 実施例1において低密度ポリエチレン水性ディスパージ
ョンを使用せずに、ドライブレンド法にて着色熱可塑性
樹脂組成物を調製した。得られた着色熱可塑性樹脂組成
物を実施例1と同様の方法で評価したところ、着色剤の
脱離、飛散、汚染が著しく、着色成形板には色むらが認
められた。
【0049】比較例2 熱可塑性樹脂成形材料としてPOM樹脂ペレット(ポリ
プラスチックス社製ジュラコン)を、エチレン−メタク
リル酸ナトリウム共重合体アイオノマー樹脂水性ディス
パージョンに代えて酢酸ビニル−エチレン共重合体樹脂
水性エマルジョン(酢酸ビニル含有量約80%:クラレ
社製パンフレックスKD−51E)を使用し、実施例2
と同様にして、表面に淡青色皮膜を有する着色熱可塑性
樹脂組成物を得た。得られた着色熱可塑性樹脂組成物を
実施例1と同様の方法で評価したところ、得られた成形
板は該共重合体樹脂の熱劣化のため黄味に変色してい
た。また、得られた着色熱可塑性樹脂組成物は、該成形
材料同士が互いに融着するブロッキング現象を生じた。
【0050】比較例3 固着剤としてアクリル樹脂系エマルジョン(新日本理化
社製リカボンドES−1)を使用する以外は比較例1と
同様にして着色熱可塑性樹脂組成物を得、実施例1と同
様の方法で評価した。得られた成形プレートの顔料分散
は著しく不良であった。
【0051】
【0052】次に本発明の請求項2の発明に関して説明
する。着色成形加工するにあたり、成形加工前に着色熱
可塑性樹脂組成物及び着色される熱可塑性樹脂は組成物
及び樹脂中に含まれる水分を加熱乾燥によって除去する
工程を経る。その際に、特に製品に要求される物性等の
品質上或いは製造条件の設定や製造工程の管理上の関係
等で通常より過酷な乾燥条件、例えば、PBT、PP
S、LCPでは160℃で6時間、POMでは140℃
で5時間、PAでは120℃で3時間といった乾燥条件
で変色しないという高い耐熱性が要求される場合があ
る。そのような製造条件で使用される顔料の固着剤、分
散剤であるポリオレフィン系樹脂及びワックス類として
は、上記したような過酷な加熱乾燥条件でも熱変色を起
こさない耐熱性に優れた材料が必要とされている。
【0053】そのような観点からポリエチレン系樹脂及
びポリオレフィン系ワックス類を使用した着色熱可塑性
樹脂組成物の耐熱性について160℃、6時間の加熱乾
燥条件での熱変色性を評価した。また、それらの材料の
化学組成や物性と熱変色性と相関性を考察するために使
用したポリオレフィン系ワックス類の赤外線吸収スペク
トル及び熱分析(示差走査熱量測定:DSC)を測定し
た。ワックスにより赤外線吸収スペクトルに違いが見ら
れたことから、それらポリオレフィン系ワックス類の有
する官能基の相対強度比を見るために波数1460cm
-1〜1465cm-1の吸光度を基準にして波数1500
cm-1〜1800cm-1の吸光度の比率を算出し、吸光
度比として示した。それらの結果を表2に示した。ポリ
オレフィン系ワックス類の赤外線吸収スペクトルは図1
〜3に、熱分析データーは図4〜6で示した。
【0054】
【0055】熱変色を示すポリオレフィン系ワックスC
は赤外線吸収スペクトルで波数1563cm-1付近に大
きな吸収を示し、吸光度比で0.192という値を示し
た。また、熱分析では乾燥温度の160℃に比べて非常
に低い温度の98℃付近及び142℃にややブロードな
吸熱カーブが見られた。
【0056】それに対して、熱変色を示さないポリオレ
フィン系ワックスA及びBでは波数1500cm-1から
1800cm-1の範囲では大きな吸収はなく吸光度比で
も非常に小さい0.015の値ないしは0.000の吸
光度比であり、また、熱分析では157℃又は161℃
にシャープな強い吸熱を示すのみで、それらは乾燥条件
の160℃にほぼ近いないし超えた温度である。
【0057】熱変色するポリオレフィン系ワックスの波
数1500cm-1〜1800cm-1付近の吸収はポリオ
レフィン系ワックス中にカルボニル基を含んだ官能基、
例えば、アルデヒド基、カルボアミド基、カルボキシル
基、カルボン酸塩の基やカルボン酸エステル基等を含有
することを示唆し、それらがワックスを高温、長時間の
乾燥条件で熱変色を示すことの要因になったのであろう
と推察される。
【0058】従って、本発明において、特に高温乾燥条
件での耐熱性に配慮して使用するポリオレフィン系樹脂
及びポリオレフィン系ワックスとしては分子中或いは安
定剤等の添加剤中に熱変色の要因となる官能基がない
か、或いは出来るだけ少ないことが必須要件となる。そ
の限界は必ずしも厳密に定められるものではないが、赤
外線吸収スペクトルの波数1460cm-1〜1465c
-1の吸光度を基準にしたときの波数1500cm-1
1800cm-1の吸光度比が0.015以下、好ましく
は0.010以下のものを使用する。
【0059】以下に請求項2に関する実施例及び比較例
を挙げて具体的に説明する。 実施例6 実施例1において、ポリエチレンワックス微粉末に代え
てポリオレフィンワックスA微粉末(平均粒子径が20
μm、重量平均分子量2500〜3500、赤外線吸収
スペクトルの1456cm-1の吸光度に対する1648
cm-1の吸光度の吸光度比:0.015)20部を使用
し、実施例1と同様にしてヘンシェルミキサーで混合
し、粉末着色剤組成物を得た。
【0060】次いで、実施例1と同様にして得られた粉
末着色剤組成物0.8部をPBT樹脂ペレット100部
に配合し、ヘンシェルミキサーで混合した後、引き続い
て低密度ポリエチレン水性ディスパージョン2.0部を
滴下混合し、ペレット表面に粉末着色剤組成物を均一に
付着せしめ、120〜150℃の乾燥機で15分間加熱
し、低密度ポリエチレン及びポリオレフィンワックスを
溶融成膜させると同時に水分を除去し、表面に均一な青
白色皮膜を有するペレット状着色熱可塑性樹脂組成物を
得た。
【0061】実施例1と同様にして得られた着色熱可塑
性樹脂組成物をインラインスクリュー射出成形機にて着
色成形板を作製し、顔料の分散性を評価した。この着色
成形板の顔料分散は、PBT樹脂と従来のドライカラー
を用いて得た着色成形板と比較し同等であり、従来のド
ライブレンド法及び可塑剤を不揮発性液状バインダーと
して得たドライカラーを使用して得た成形板よりはるか
に優れていた。
【0062】着色剤の固着性を実施例1と同様にして評
価した。また、得られた着色熱可塑性樹脂組成形材料が
保管、乾燥時の熱による変色及びブロッキング現象発生
の有無を調べるため、140℃の乾燥機中で、5時間加
熱し、融着度合いを評価し、更に160℃の乾燥機中で
6時間加熱し、乾燥時の着色度合いを評価した。表3に
着色剤の固着性、分散性、耐熱性(成形時の変色及び乾
燥時の変色)、耐ブロッキング性の評価結果を示した。
【0063】実施例7 実施例6のポリオレフィンワックスAに代えてポリオレ
フィンワックスB微粉末(平均粒径30μm、1615
cm-1の吸光度はほとんど無視できるもの)20部を用
いて実施例6と同様にして調製した粉末着色剤組成物1
部を実施例2と同様にしてPOM樹脂ペレット100部
に配合し、ヘンシェルミキサーで混合してペレット表面
に均一に付着させ、エチレン−メタクリル酸ナトリウム
共重合体アイオノマー樹脂水性ディスパージョン2部を
滴下させ混合してペレット表面に着色剤を均一に付着せ
しめ、得られた混合物を110〜130℃の温度の乾燥
機で15分間加熱し、成膜させると共に水分を除去し、
表面に均一な青白色皮膜を有する着色熱可塑性樹脂組成
物を得た。
【0064】得られた着色熱可塑性樹脂組成物を実施例
6と同様の方法で成形板として着色剤の分散性を評価
し、また、着色剤の固着性、分散性、耐熱性、耐ブロッ
キング性を評価した。但し、乾燥時の耐熱性は140℃
の乾燥機中5時間の加熱とした。結果を表3に示した。
【0065】実施例8 熱可塑性樹脂成形材料として実施例3で使用したガラス
繊維30%含有PPS樹脂ペレットを使用し、実施例6
と同じ方法で、表面が均一に着色された着色熱可塑性樹
脂組成物を得た。得られた着色熱可塑性樹脂組成物を実
施例6と同様の方法でプレートに成形し、着色剤の分散
性、着色剤の固着性、耐熱性等の評価を実施した。但
し、乾燥時の耐熱性は140℃の乾燥機中5時間の加熱
とした。結果を表3に示した。
【0066】実施例9 熱可塑性樹脂成形材料として実施例4で使用したPA樹
脂ペレットを使用し、ポリオレフィンワックスB微粉末
20部を用いて実施例6と同様にして調製した粉末着色
剤組成物を用いる以外は実施例6と同一の方法で表面が
均一に着色された熱可塑性樹脂組成物を得た。得られた
着色熱可塑性樹脂組成物を実施例6と同様の方法で成形
板として着色剤の分散性を評価し、着色剤の固着性、耐
熱性等を評価した。但し、乾燥時の耐熱性は120℃の
乾燥機中3時間の加熱とした。結果を表3に示した。
【0067】実施例10 熱可塑性樹脂成形材料として実施例5で使用したLCP
樹脂ペレットを使用する以外は実施例6と同様の方法で
表面が均一に着色された着色熱可塑性樹脂組成物を得
た。得られた着色熱可塑性樹脂組成物を実施例6と同様
の方法で評価した。但し、乾燥時の耐熱性は160℃の
乾燥機中6時間の加熱とした。評価結果を表3に示し
た。
【0068】比較例4 実施例6において低密度ポリエチレン水性ディスパージ
ョンを使用せずに、ドライブレンド法にて着色熱可塑性
樹脂組成物を調製した。得られた着色熱可塑性樹脂組成
物を実施例6と同様の方法で評価したところ、着色剤の
脱離、飛散、汚染が著しく、着色成形板には色むらが認
められた。評価結果を表3に示した。
【0069】比較例5 実施例6のポリオレフィンワックスAに代えてポリオレ
フィンワックスC(赤外線吸収スペクトルの1462c
-1の吸光度に対する1648cm-1の吸光度の比率:
0.192)を使用し、それ以外は実施例6と同様の方
法にて着色熱可塑性樹脂組成物を調製した。得られた着
色熱可塑性樹脂組成物を実施例6と同様の方法で評価し
たところ乾燥時の耐熱性試験において得られた成形板は
ワックスの熱劣化のため黄味に変色していた。乾燥時の
耐熱性以外は、実施例6と同様の評価を得た。
【0070】比較例6 熱可塑性樹脂成形材料として実施例2で使用したPOM
樹脂ペレットを、低密度ポリエチレン水性ディスパージ
ョンに代えて酢酸ビニル−エチレン共重合体水性エマル
ジョン(酢酸ビニル含有量約80%:クラレ社製パンフ
レックスKD−51E)を使用し、それ以外は実施例6
と同様の方法にて着色熱可塑性樹脂組成物を調製し、表
面に淡青色皮膜を有する着色熱可塑性樹脂組成物を得
た。得られた着色熱可塑性樹脂組成物を実施例6と同様
の方法で評価したところ、得られた成形板は該共重合体
樹脂の熱劣化のため黄味に変色していた。また、得られ
た着色熱可塑性樹脂組成物は、該成形材料同士が互いに
融着するブロッキング現象を生じた。
【0071】比較例7 固着剤としてアクリル樹脂系エマルジョン(新日本理化
社製リカボンドES−1)を使用する以外は比較例4と
同様にして着色熱可塑性樹脂組成物を得、実施例6と同
様の方法で評価した。得られた成形プレートの顔料分散
は著しく不良であった。
【0072】
【0073】
【発明の効果】以上の本発明によれば、ブロッキング開
始温度が高く、均一に着色された熱可塑性樹脂成形品の
製造に適したビーズ状又はペレット状着色熱可塑性樹脂
組成物が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で使用したポリオレフィンワックスA
の赤外線吸収スペクトル。
【図2】 本発明で使用したポリオレフィンワックスB
の赤外線吸収スペクトル。
【図3】 本発明で使用したポリオレフィンワックスC
の赤外線吸収スペクトル。
【図4】 ポリオレフィンワックスAの熱分析(DS
C)のデータ。
【図5】 ポリオレフィンワックスBの熱分析(DS
C)のデータ。
【図6】 ポリオレフィンワックスCの熱分析(DS
C)のデータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 7/04 C08K 7/04 C08L 23/00 C08L 23/00 (72)発明者 長内 隆明 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社内 (72)発明者 中村 道衛 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社内 Fターム(参考) 4F070 AA42 AA47 AA54 AA58 AB09 AB21 AC75 AD04 AE04 FA01 FA05 FA17 FB04 FC01 4F071 AA02 AA14 AA15 AA20 AA40 AA43 AA54 AA62 AA78 AA80 AA81 AC12 AF43 AF53 BA01 BB05 BB06 4J002 AA011 BB00X BB00Y BB03X BB03Y BB12X BB15X BB23X CB001 CF001 CF181 CL001 CN011 DA018 DL008 EP006 FA048 FA08X FA08Y FA088 FD097 FD139

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビーズ状又はペレット状の熱可塑性樹脂
    成形材料の表面に、着色剤がポリオレフィン系樹脂とポ
    リオレフィン系ワックス及び/又は脂肪酸アミドワック
    スにより固着されていることを特徴とする着色熱可塑性
    樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィン系樹脂及びポリオレフィ
    ン系ワックスが、その赤外線吸収スペクトルの波数14
    60cm-1〜1465cm-1の吸光度を基準にしたとき
    の波数1500cm-1〜1800cm-1の吸光度の比率
    が、0.15以下である請求項1に記載の着色熱可塑性
    樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ポリオレフィン系樹脂の重量平均分子量
    が、2万〜20万である請求項1又は2に記載の着色熱
    可塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 ポリオレフィン系ワックスの重量平均分
    子量が、800〜2万未満である請求項1又は2に記載
    の着色熱可塑性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 ポリオレフィン系樹脂又はポリオレフィ
    ン系ワックスの平均粒子径が、5μm〜40μmの微粒
    子状である請求項1又は2に記載の着色熱可塑性樹脂組
    成物。
  6. 【請求項6】 ポリオレフィン系樹脂が、ポリエチレ
    ン、ポリプロピレン、ポリオレフィン系アイオノマー及
    びポリオレフィン系熱可塑性エラストマーから選ばれる
    少なくとも1種である請求項1に記載の着色熱可塑性樹
    脂組成物。
  7. 【請求項7】 ポリオレフィン系樹脂が、ポリエチレ
    ン、ポリプロピレン及びポリオレフィン系熱可塑性エラ
    ストマーから選ばれる少なくとも1種である請求項2に
    記載の着色熱可塑性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 熱可塑性樹脂成形材料が、ポリエステル
    樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、高分子液
    晶ポリエステル及びポリフェニレンサルファイド樹脂か
    ら選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に記載
    の着色熱可塑性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 熱可塑性樹脂成形材料が、ガラス繊維、
    炭素繊維、ガラスビーズ及び難燃剤からなる群から選ば
    れた少なくとも1種を含有する請求項1又は2に記載の
    着色熱可塑性樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 ビーズ状又はペレット状の熱可塑性成
    形材料と、着色剤と微粒子ポリオレフィン系樹脂とオレ
    フィン系ワックス及び/又は脂肪酸アミドワックスとを
    混合して、顔料が上記熱可塑性樹脂成形材料の表面に固
    着した着色熱可塑性樹脂組成物を製造するに際し、上記
    の各成分を水又は水を含む媒体の存在下に混合し、水分
    を除去すると共にポリオレフィン系樹脂及び上記ワック
    スを溶融することを特徴とする着色熱可塑性樹脂組成物
    の製造方法。
  11. 【請求項11】 ポリオレフィン系樹脂及びポリオレフ
    ィン系ワックスが、その赤外線吸収スペクトルの波数1
    463cm-1〜1465cm-1の吸光度を基準にしたと
    きの波数1500cm-1〜1800cm-1の吸光度の比
    率が0.15以下である請求項10に記載の着色熱可塑
    性樹脂組成物の製造方法。
  12. 【請求項12】 ポリオレフィン系樹脂を水性ディスパ
    ージョンとして使用する請求項10又は11に記載の着
    色熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  13. 【請求項13】 熱可塑性樹脂成形材料100重量部に
    対してポリオレフィン系樹脂を0.01〜10重量部、
    ポリオレフィン系ワックス及び/又は脂肪酸アミドワッ
    クスを0.005〜10重量部の割合で使用する請求項
    10又は11に記載の着色熱可塑性樹脂組成物の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂
    組成物を単独で、或いは該着色熱可塑性樹脂組成物と未
    着色の熱可塑性樹脂成形材料とを混練し、次いで所定形
    状に成形加工をすることを特徴とする着色樹脂成形品の
    製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の方法で製造された
    着色樹脂成形品。
JP2001017977A 2000-01-28 2001-01-26 着色熱可塑性樹脂組成物の製造方法 Expired - Fee Related JP4408180B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001017977A JP4408180B2 (ja) 2000-01-28 2001-01-26 着色熱可塑性樹脂組成物の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-20753 2000-01-28
JP2000020753 2000-01-28
JP2001017977A JP4408180B2 (ja) 2000-01-28 2001-01-26 着色熱可塑性樹脂組成物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001279111A true JP2001279111A (ja) 2001-10-10
JP4408180B2 JP4408180B2 (ja) 2010-02-03

Family

ID=26584415

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001017977A Expired - Fee Related JP4408180B2 (ja) 2000-01-28 2001-01-26 着色熱可塑性樹脂組成物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4408180B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003012898A (ja) * 2001-06-28 2003-01-15 Sumitomo Chem Co Ltd 液晶ポリエステル樹脂混合物
JP2003012908A (ja) * 2001-06-28 2003-01-15 Sumitomo Chem Co Ltd 液晶ポリエステル樹脂混合物
JP2008202019A (ja) * 2007-01-25 2008-09-04 Toyo Ink Mfg Co Ltd 絶縁性樹脂組成物
JP2011132344A (ja) * 2009-12-24 2011-07-07 Dic Corp ポリアリーレンスルフィド樹脂成形体の製造方法
JP2012066495A (ja) * 2010-09-24 2012-04-05 Yazaki Corp 樹脂ペレット群及び樹脂ペレットの製造方法
JP2012513508A (ja) * 2008-12-22 2012-06-14 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 顔料顆粒
JP2017165797A (ja) * 2016-03-14 2017-09-21 東洋インキScホールディングス株式会社 着色樹脂組成物
WO2021095777A1 (ja) 2019-11-11 2021-05-20 株式会社プライムポリマー 顔料を含むポリオレフィン系樹脂組成物、着色樹脂ペレット及びその製造方法
JP2021526165A (ja) * 2018-06-04 2021-09-30 セラニーズ・インターナショナル・コーポレーション 食品取扱い用途におけるポリオキシメチレン組成物

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003012898A (ja) * 2001-06-28 2003-01-15 Sumitomo Chem Co Ltd 液晶ポリエステル樹脂混合物
JP2003012908A (ja) * 2001-06-28 2003-01-15 Sumitomo Chem Co Ltd 液晶ポリエステル樹脂混合物
JP2008202019A (ja) * 2007-01-25 2008-09-04 Toyo Ink Mfg Co Ltd 絶縁性樹脂組成物
JP2012513508A (ja) * 2008-12-22 2012-06-14 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 顔料顆粒
JP2011132344A (ja) * 2009-12-24 2011-07-07 Dic Corp ポリアリーレンスルフィド樹脂成形体の製造方法
JP2012066495A (ja) * 2010-09-24 2012-04-05 Yazaki Corp 樹脂ペレット群及び樹脂ペレットの製造方法
JP2017165797A (ja) * 2016-03-14 2017-09-21 東洋インキScホールディングス株式会社 着色樹脂組成物
JP2021526165A (ja) * 2018-06-04 2021-09-30 セラニーズ・インターナショナル・コーポレーション 食品取扱い用途におけるポリオキシメチレン組成物
JP7405766B2 (ja) 2018-06-04 2023-12-26 セラニーズ・インターナショナル・コーポレーション 食品取扱い用途におけるポリオキシメチレン組成物
WO2021095777A1 (ja) 2019-11-11 2021-05-20 株式会社プライムポリマー 顔料を含むポリオレフィン系樹脂組成物、着色樹脂ペレット及びその製造方法
CN114651040A (zh) * 2019-11-11 2022-06-21 普瑞曼聚合物株式会社 含有颜料的聚烯烃系树脂组合物、着色树脂粒料及其制造方法
CN114651040B (zh) * 2019-11-11 2024-01-12 普瑞曼聚合物株式会社 含有颜料的聚烯烃系树脂组合物、着色树脂粒料及其制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4408180B2 (ja) 2010-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6312639B1 (en) Processing aid for thermoplastic resin compositions
US4154622A (en) Granular pigment composition
JP3890985B2 (ja) 着色樹脂組成物の製造方法およびその利用
US20090105373A1 (en) Highly Filled Colorant Composition for Colouring Olefinic and Non-Olefinic Plastics
TW304973B (ja)
JP2001279111A (ja) 着色熱可塑性樹脂組成物、その製造方法及びそれを用いた着色樹脂成形品
TW309531B (ja)
CN1209444A (zh) 有固体微粒的聚合物
WO2005037927A1 (ja) 固形異物を含む廃プラスチック材料粉砕物から得た再生樹脂組成物
JP2010500424A (ja) オレフィン系プラスチックならびに非オレフィン系プラスチックを着色および改質するための高充填着色剤組成物
JPH0693189A (ja) 色材およびそれを含む樹脂組成物
AU643070B2 (en) Addition of additives to polymeric materials
JP3375263B2 (ja) 高流動性エチレン・プロピレン−共重合体着色用マスターバッチ
JP2008524418A (ja) 架橋されているpbt粒子の製造方法
CN102675739A (zh) 一种无卤阻燃增韧聚丙烯复合材料的制备方法
JPH07233275A (ja) 着色用樹脂組成物の製造方法および着色用樹脂組成物
JPS638458A (ja) 着色用樹脂組成物
JP5223165B2 (ja) ポリプロピレン樹脂用着色樹脂組成物及び着色樹脂成形品
JP3616270B2 (ja) 着色熱可塑性樹脂成形材料、その製造方法及び該成形材料を用いてなる着色樹脂成形品
JP3158847B2 (ja) 着色用樹脂組成物の製造方法および着色用樹脂組成物
JP3738605B2 (ja) ペレット状着色剤とその製造方法および成形品
JP2001150474A (ja) 射出成形方法、射出成形品およびマスターバッチ
JP2794753B2 (ja) ポリエステル成形材料
JPH0531722A (ja) 廃材からの再生樹脂の製造方法
EP0910603A1 (en) Masterbatches and a process for their preparation

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080716

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081216

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091104

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091106

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4408180

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121120

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131120

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees