JP3158847B2 - 着色用樹脂組成物の製造方法および着色用樹脂組成物 - Google Patents

着色用樹脂組成物の製造方法および着色用樹脂組成物

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JP3158847B2
JP3158847B2 JP04076594A JP4076594A JP3158847B2 JP 3158847 B2 JP3158847 B2 JP 3158847B2 JP 04076594 A JP04076594 A JP 04076594A JP 4076594 A JP4076594 A JP 4076594A JP 3158847 B2 JP3158847 B2 JP 3158847B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性樹脂着色用樹
脂組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂着色用組成物には、顔料と
分散剤とを混合した粉末状のドライカラー、常温で液状
の分散剤中に顔料を分散させたリキッドカラーまたはペ
ーストカラー、常温で固体の樹脂中に顔料を分散させた
ペレット状、フレーク状あるいはビーズ状のマスターバ
ッチなどがある。これらの着色用組成物は、用途によっ
て、その特徴を生かして使い分けられているが、これら
のうち、取扱いの容易さ、使用時の作業環境保全の面か
らマスターバッチが好んで用いられている。そして、マ
スターバッチには、顔料濃度が高いこと、着色される熱
可塑性樹脂の耐熱性や強度などの諸物性に与える影響が
小さいことなどと共に、熱可塑性樹脂の成形の精密化、
高速化にともない以前にもまして顔料分散性や分配性が
求められるようになった。
【0003】マスターバッチに顔料分散性を付与するた
めに、従来は、分散剤として、ステアリン酸、ステアリ
ン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ア
ルミニウム、ステアリン酸カルシウム、エチレンビスア
マイド、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワック
ス、およびこれらの誘導体、例えば酸変性体からなるワ
ックス等が1種または2種以上が用いられている。しか
し、例えば、熱可塑性樹脂を10数ミクロン径で高速紡糸
したり、フィルム化するなど高度な顔料分散が求められ
る場合には、上記分散剤では満足されないことがある。
すなわち、顔料分散不良による紡糸時の糸切れ、溶融紡
糸機のフィルターの目詰まり、フィルムでの成形不良な
どを起こす。これらの問題を解決するため、マスターバ
ッチの加工方法の改良や強力混練機により顔料分散性を
向上させる努力が行われてきたが、十分な顔料分散能を
発揮するものではなかった。
【0004】また、従来着色ペレットが使用されてきた
大型射出成形分野において、マスターバッチによる着色
の増加に伴い、成形品の着色において色ムラやフローマ
ークが問題となってきた。従来より、マスターバッチに
よる着色が施されてきたブロー成形やフィルム成形では
樹脂とマスターバッチの可塑化、混合及び混練は成形機
の押出機部分で行われる。射出成形機の場合、この可塑
化、混合、混練工程は、スクリューの後退するシリンダ
ー内で行われるが、混練力は押出機に比べ十分ではな
く、成形サイクルの短縮、成形樹脂の低粘度化に伴い混
練力は小さくなってきている。その結果、成形品の表面
に色ムラが発生しやすくなってきた。
【0005】加えて、着色のコストダウンを目的に推進
されてきたマスターバッチの顔料含有率を上げた、高濃
度マスターバッチの出現による被着色樹脂へのマスター
バッチの添加量の減少化で、この色ムラやフローマーク
の発生はより起こり易くなってきた。この問題は、各種
熱可塑性樹脂で認められるが、家電や自動車部品で使用
量が増えてきたポリプロピレン系の樹脂で顕著であり、
早急な解決が求められてきた。この問題を解決するた
め、マスターバッチの主要3成分(顔料、分散剤及びベ
ースレジン)のうち、分散剤の含有量を増やしたり、被
着色樹脂の粘度より小さい粘度のベースレジンを使用す
るなど、マスターバッチの溶融粘度をより低くすること
で色ムラを解消することが行われてきた。しかしなが
ら、例えば、ポリプロピレン系の樹脂で無機フィラーを
充填されたものや、薄肉成形を目的にメルトフローレー
ト(以下、MFRという)が25を超えるものは、色ムラ
やフローマークが発生し易く、この問題の解決が待たれ
ていた。
【0006】また、従来のマスターバッチは、顔料と分
散剤及びベースレジンとの配合物を、三本ロールミルや
ニーダー等の非連続式混練機に導入して長時間溶融混練
し、得られた顔料分散体を単軸押出機を用いてペレット
化することにより製造されているが、一旦乾燥した顔料
粉末は粗大な二次凝集粒子が多数存在するため、これら
の粗大粒子を数μm以下にまで再分散させるのは非常に
困難である。
【0007】一方、印刷インキや塗料等の製造において
は、顔料を印刷インキワニスや塗料ビヒクルに分散させ
たり、水性プレスケーキから油性ビヒクルや油性ワニス
中へフラッシングするために、大容積の混練槽を有する
フラッシャーに仕込み、大きな動力で強力撹拌すること
によって顔料を転相させて水を除き、更にこれを加熱下
減圧脱水を行い顔料分散体が得られている。しかし、こ
の方法ではマスターバッチなどの着色用樹脂のペレット
化は難しく、さらに顔料分散体量に対して過大な装置が
必要である。また、工程の複雑さのため多大な時間を必
要とすることや、バッチ方式であるためロットごとのバ
ラツキや取り扱いの煩雑さが問題となり、特に顔料の高
濃度化は作業上著しく困難であること等の問題が付随す
るものであり、マスターバッチの製造には適さないもの
であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
種々の欠点を改良し、熱可塑性樹脂の引張強度や曲げ強
度、衝撃強度等の機械物性の各強度値に対し5%以上の
物性阻害を与えず、顔料分散性に優れ、色ムラのない均
一な着色が可能な熱可塑性樹脂着色用の樹脂組成物(マ
スターバッチ)の効率的な製造方法の提供にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、合
成樹脂水系分散体または水溶液(a)1〜80重量%、顔料
(b)1〜90重量%および熱可塑性樹脂(c)1〜90重量%を二
軸押出機に供給し、相置換および脱水を行うことを特徴
とする熱可塑性樹脂着色用樹脂組成物の製造方法を提供
する。
【0010】本発明の着色用樹脂組成物は、顔料の分散
性に優れ、着色力の向上に極めて有効である。なお、分
散性および着色力の向上は、分子中に少なくとも一つ以
上の極性官能基を有する熱可塑性樹脂の顔料に対する親
和性によるものであり、この極性官能基が水溶液中で分
子状態で存在するため、顔料との間に極性的な結合が形
成されやすくなって、更にその回りに熱可塑性樹脂の疎
水部で包まれた保護コロイド的な構造を取っているもの
と考えられる。
【0011】合成樹脂は、被着色樹脂と相溶性があれば
良く、極性を有する熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が用
いられる。なかでも、極性官能基含有熱可塑性樹脂が好
ましい。極性官能基としては特に制限はなく、例えば、
一塩基酸や二塩基酸ないしはその無水物、グリシジル
基、水酸基、アミノ基、アミド基、エチレンイミン基、
イソシアネート基、アルキレンオキサイド結合基等の水
性化可能な極性官能基が挙げられる。極性官能基含有熱
可塑性樹脂のうち、特にカルボキシル基含有熱可塑性樹
脂において酸価は重要な要因であり、酸価 5〜600 、さ
らには50〜500 の範囲のものが好適に用いられる。酸価
が 5未満では、水に溶解または分散することが困難とな
り、また良好な顔料分散性、発色性が得られ難く、更に
着色成形品に色ムラやフローマークが生じ易い。また酸
価が 600を越えると吸湿しやすく成形品表面のシルバー
ストークや発泡の原因となるばかりでなく、被着色樹脂
の耐候性、耐熱性等に悪影響を及ぼす。
【0012】極性官能基含有熱可塑性樹脂のうち、ポリ
オレフィン系樹脂としては、結晶性または非晶性ポリプ
ロピレン、ポリブテン-1、ポリペンテン-1、ポリ4-メチ
ルペンテン-1、低密度または高密度ポリエチレン、エチ
レン・プロピレンのランダム、ブロックあるいはグラフ
ト共重合体、α−オレフィンとエチレンあるいはプロピ
レンの共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチ
レン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル
酸エチル共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重
合体等に極性官能基を付与したものが挙げられる。さら
に、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタク
リル酸共重合体、エチレン・無水マレイン酸共重合体、
プロピレン・アクリル酸共重合体や、α−オレフィン、
ジオレフィン、アリルモノマー、N-ビニルモノマー、ビ
ニルエーテル、ビニルスルフィド、(メタ)アクリル酸
エステルモノマー等のα、β−不飽和二重結合を有する
モノマーと極性官能基含有モノマーとの共重合体が挙げ
られ、これらの1種もしくは2種以上が用いられる。
【0013】α−オレフィンとしては、エチレン、プロ
ピレン、ブチレン、イソブチレン、ペンテン、1-ヘキセ
ン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-
ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタ
デセン、1-エイコセン、1-ドコセン、1-テトラコセン、
1-ヘキサコセン、1-オクタコセン、1-トリアコンテン、
1-ドトリアコンテン、1-テトラトアコンテン、1-ヘキサ
トリアコンテン、1-オクタトリアコンテン、1-テトラコ
ンテン等が挙げられる。市販品としては、三菱化成社製
「ダイアレン 208」(C20〜28)、「ダイアレン30」
(C30以上)、ペトロライト社製「VYBER260」(C30以
上)等がある。
【0014】ジオレフィンとしては、ブタジエン、イソ
プレン、ネオプレン、クロロプレン等が挙げられる。ア
リルモノマーとしては、酢酸アリル、酢酸イソプロペニ
ル、塩化アリル、塩化イソプロペニル、trans-塩化プロ
ペニル、cis-塩化プロペニル等が挙げられる。N-ビニル
モノマーとしては、N-ビニルカルバゾール、N-ビニル−
2-ピロリドン、N-ビニルフタルイミド等が挙げられる。
ビニルエーテルとしては、エチルビニルエーテル、プロ
ピルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、ヘキ
シルビニルエーテル等の直鎖または分岐脂肪族のアルキ
ルビニルエーテルやp-ジオキセン等が挙げられる。
【0015】ビニルスルフィドとしては、エチルビニル
スルフィド、フェニルビニルスルフィド等が挙げられ
る。(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリ
ル酸2-エチルヘキシル、アクリル酸デシル、アクリル酸
ドデシル等の直鎖または分岐脂肪族アルコールのアクリ
ル酸エステル及び対応するメタクリル酸エステル等が挙
げられる。さらに、その他の共重合可能なビニルモノマ
ーとしては、ビニルエステル、ビニルピリジン、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、スチレン、α−メチルスチ
レン、β−メチルスチレン、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル、塩化ビニリデン等が挙げられる。
【0016】極性官能基含有モノマーとしては、例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、テトラヒドロフタル酸、クロトン酸、
シトラコン酸、ハイミック酸、アリルコハク酸、メサコ
ン酸、グルタコン酸、テトラヒドロフタール酸、メチル
ヘキサヒドロフタール酸、アコニット酸、無水マレイン
酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水ハイミッ
ク酸無水アリルコハク酸、無水グルタコン酸、無水テト
ラヒドロフタール酸、無水メチルヘキサヒドロフタール
酸、無水アコニット酸等の不飽和基を有する一塩基酸や
二塩基酸、ないしはその無水物が挙げられる。
【0017】その他、アクリル酸グリシジル、メタクリ
ル酸グリシジル、マレイン酸ジグリシジルエステル、マ
レイン酸メチルグリシジルエステル、マレイン酸イソプ
ロピルグリシジルエステル、マレイン酸−t-ブチルグリ
シジルエステル、フマル酸ジグリシジルエステル、フマ
ル酸イソプロピルグリシジルエステル、イタコン酸ジグ
リシジルエステル、イタコン酸メチルグリシジルエステ
ル、イタコン酸イソプロピルグリシジルエステル、2-メ
チレングルタン酸ジグリシジルエステル、2-メチレング
ルタン酸メチルグリシジルエステル、ブテンジカルボン
酸モノグリシジルエステル、3,4-エポキシブテン、3,4-
エポキシ−3-メチル−1-ブテン、ビニルシクロヘキセン
モノオキシド、p-グリシジルスチレン等のグリシジル基
含有モノマーが挙げられる。
【0018】また、N-メチロールアクリルアミド、N-メ
チロールメタクリルアミド、N-メチルアミノエチルアク
リレート、N-トリブチルアミノエチルアクリレート、N,
N-ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N-ジメチルア
ミノエチルメタクリレート、N,N-ジエチルアミノエチル
メタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、
N-ブトキシメチルアクリルアミド、N-メトキシメチルア
クリルアミド、アリルアミン、ジメチルアミノプロピル
メタクリルアミド、ジアリルアミン、トリアリルアミ
ン、4-ビニルピリジン、2-メチル−6-ビニルピリジン、
4-ブテニルピリジン、ビニルピロリドン等のアミノ基ま
たはアミド基含有モノマーが挙げられる。
【0019】さらに、アクリル酸2-ヒドロキシエチル、
アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2-ヒド
ロキシエチル、メタクリル酸2-ヒドロキシプロピル、ポ
リエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリ
コールメタクリレート、モノ−(2-ヒドロキシエチル−
α−クロロアクリレート)アシッドホスフェート等の水
酸基含有モノマーや、2-(1-アジリジニル)エチルメタ
クリレート、メタクリル酸イソシアネートエチル等のエ
チレンイミン基またはイソシアネート基含有モノマーが
挙げられる。極性官能基含有モノマーとしては、これら
の少なくとも1種が用いられるが、アクリル酸、無水マ
レイン酸が工業的に有利であり、水性化も施しやすい。
【0020】また、ポリオレフィン系樹脂以外の樹脂と
しては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール
酸、リノレイン酸等の長鎖アルコールエステルやグリセ
リンエステル等の脂肪酸エステル、あるいはポリ塩化ビ
ニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン
(ABS)樹脂、アクリロニトリル−EPDM−スチレ
ン(AES)樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリ
カーボネート、ポリアセタール、ポリウレタン等の熱可
塑性樹脂に極性官能基を付与したもので、かつ水性化に
必要な極性官能基が残存しているものが挙げられ、これ
らの1種もしくは2種以上が用いられる。
【0021】合成樹脂を水に溶解または分散するために
は、必要に応じて中和剤が使用される。極性官能基含有
熱可塑性樹脂は、有機酸、無機酸、水酸化物、有機アミ
ン等を中和剤として用いて中和し水で希釈することによ
り、容易に水に溶解または分散できる。中和剤として
は、例えば、酢酸、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、硼酸、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、ア
ンモニア水、モノエタノールアミン、N-メチルエタノー
ルアミン、N,N-ジメチルエタノールアミン、トリエチル
アミン、トリエタノ−ルアミン等が挙げられる。また、
界面活性剤等を併用することも可能である。合成樹脂水
系分散体または水溶液(a) の固形分は、 1〜80重量%、
さらには 5〜65重量%の範囲が好ましい。
【0022】顔料(b) としては、従来から熱可塑性樹脂
の着色に使用されている公知の有機顔料および無機顔料
が使用できる。このような顔料としては、アゾ系、アン
トラキノン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、イ
ソインドリノン系、ジオキサン系、ベリレン系、キノフ
タロン系、ベリノン系、などの有機顔料およびそれらの
湿潤プレスケーキ、硫化カドミウム、セレン化カドミウ
ム、群青、二酸化チタン、酸化鉄、酸化クロム酸塩、カ
ーボンブラックなどの無機顔料が挙げられる。
【0023】熱可塑性樹脂(c) としては、被着色樹脂と
相溶性のあるものが良く、MFRが0.1〜400 、さらに
は10〜250 の範囲にあるものが好適に用いられる。MF
Rが0.1未満の時は、着色される熱可塑性樹脂との相溶
性が悪くなり、色むらなどを生じると共に、着色された
熱可塑性樹脂の諸物性にも悪影響を生じる。一方、MF
Rが 400を超える場合には、着色用樹脂組成物自体の機
械的強度や耐熱性が低くなり、着色用樹脂組成物の製造
が困難になるとともに、着色される熱可塑性樹脂の耐熱
性や、強度などの諸物性に悪影響を与える。なお、MF
Rとは、JIS K7210に準拠して測定されたMFRであ
る。
【0024】熱可塑性樹脂としてより具体的には、例え
ば、ポリオレフィン系樹脂では、結晶性または非晶性ポ
リプロピレン、低密度または高密度ポリエチレン、エチ
レン・プロピレンのランダム、ブロックあるいはグラフ
ト共重合体、α−オレフィンとエチレンあるいはプロピ
レンの共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチ
レン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル
酸エチル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、あ
るいはその熱分解による低重合体やワックスが挙げら
れ、これらの1種もしくは2種以上が用いられる。
【0025】また、ポリオレフィン系樹脂以外では、ポ
リメチルペンテン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフ
タレートやポリジエン系のポリブチレンテレフタレー
ト、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(AB
S)樹脂、アクリロニトリル−EPDM−スチレン(A
ES)樹脂、その他アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリ
カーボネート、ポリアセタール、ポリ酢酸ビニル、ポリ
塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン等の熱
可塑性樹脂等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以
上が用いられる。熱可塑性樹脂(c) は、官能基変性、架
橋変性やグラフト化及びブロック化変性による誘導体で
もよく、形状は粉体状であってもペレット状であっても
良い。
【0026】また、ポリオレフィン系樹脂以外にポリメ
チルペンテン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレ
ートやポリジエン系のポリブチレンテレフタレート、ア
クリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹
脂、アクリロニトリル−EPDM−スチレン(AES)
樹脂、その他アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリカーボ
ネート、ポリアセタール、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビ
ニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン等の熱可塑性
樹脂等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が用
いられるが、ポリオレフィン系樹脂が好ましい。
【0027】二軸押出機としては、二軸同回転方向スク
リュー押出機が好ましく、スクリューのL/D値は25以
上、さらには30以上が好ましい。L/D値が25未満であ
ると混練不良や品質の安定性の点で問題を生じる。ま
た、スクリュー形状には特に限定はないが、強混練タイ
プのスクリューエレメントの配列が好ましい。二軸スク
リュー押出機のスクリュー回転数は、重要なファクター
であり、相置換の速度を考慮して決定しなければならな
い。スクリュー回転数は、L/D値やスクリュー形状に
よっても異なるが、 150〜450rpmに設定することが、混
合、混練効果を向上させ、高速処理を行う上で好まし
い。二軸押出機の温度設定としては特に制限はなく、使
用する顔料の特性や樹脂の溶融特性に応じて、それぞれ
のバレル単位で冷却、加熱を行うことが重要である。二
軸押出機には、脱水の効率化を図るために、真空ポンプ
を連結したベント口を設置することができ、必要に応じ
て加熱減圧脱水処理を行うこともできる。
【0028】本発明の着色用樹脂組成物には、本発明の
効果を阻害しない範囲で、少量の酸化防止剤、紫外線吸
収剤等の安定剤や界面活性剤などの各種の添加剤を添加
することもできる。さらに必要に応じて、充填剤、可塑
剤、増粘剤、防腐剤、消泡剤、レベリング剤等の添加剤
も併用することができる。本発明の着色用樹脂組成物
は、ほとんどすべての熱可塑性樹脂を着色でき、物性の
向上を目的に無機フィラーやガラス繊維、有機繊維など
の強化材を含むものも着色できる。例えば、従来の樹脂
組成物を用いた着色では実現不可能であった強度などの
機械物性や耐熱性などへの影響なしに色むらのない均一
な着色が、無機充填剤や繊維強化材を最大50重量%程度
含む熱可塑性樹脂組成物 100重量部に対して本発明の着
色用樹脂組成物 4重量部以下の少量添加で実現可能であ
る。
【0029】本発明の着色用樹脂組成物は、特にポリオ
レフィン系樹脂の着色に好適に用いられるが、それ以外
に、ポリメチルペンテン、ポリスチレン、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、アクリ
ロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、ア
クリロニトリル−EPDM−スチレン(AES)樹脂、
アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ
アセタール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リ酢酸ビニル、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂にも配合
することができる。本発明の着色用樹脂組成物は、イン
キ、塗料、接着剤などの用途にも使用することができ
る。
【0030】
【実施例】以下、本発明を具体的に実施例に基づいて説
明する。例中、部および%は、重量部および重量%をそ
れぞれ表す。 (製造例1)ポリオレフィンのポリエチレンオキサイド
付加物「ユニトックス 480」(ペトロライト社製)200部
を水 800部に溶解し、固形分20%の樹脂水溶液を得た。
【0031】(製造例2)ポリエチレンワックス「サン
ワックス171P」(三洋化成工業社製)838.7部、2,5-ジメ
チル−2,5-ジ−t-ブチルパーオキシヘキシン-3「パーヘ
キシン 25B」(日本油脂社製)4.6部、トルエン10部をフ
ラスコに仕込み、窒素置換した後、 180℃で加熱、撹拌
しながら、アクリル酸 161.3部を1時間で、また2,5-ジ
メチル−2,5-ジ−t-ブチルパーオキシヘキシン-3「パー
ヘキシン 25B」を1時間で 5.0部滴下した。滴下終了
後、系の温度を 200℃に保ち、さらに6時間反応させ
た。反応終了後、内容物を熱時に取り出して冷却、固化
させた。酸価 143の樹脂が得られた。得られた樹脂30
部、水70部、水酸化カリウム15部をフラスコに仕込み、
95℃で2時間撹拌し、pH 7.9、固形分29.8%の水系樹
脂分散体を得た。
【0032】(製造例3)ポリエチレンワックス「ハイ
ワックス400P」(三井石油化学工業社製)905部、2,5-ジ
メチル−2,5-ジ−t-ブチルパーオキシヘキシン-3「パー
ヘキシン 25B」2.2部、トルエン10部をフラスコに仕込
み、窒素置換した後、 180℃で加熱、撹拌しながら、ジ
エチルアミノエチルメタクリレート94.9部を1時間で、
また2,5-ジメチル−2,5-ジ−t-ブチルパーオキシヘキシ
ン-3「パーヘキシン 25B」を1時間で 2.0部滴下した。
滴下終了後、系の温度を 200℃に保ち、さらに6時間反
応させた。反応終了後、内容物を熱時に取り出して冷
却、固化させた。アミン価40の樹脂が得られた。得られ
た樹脂30部、水70部、酢酸40部をフラスコに仕込み、95
℃で2時間撹拌し、pH 6.2、固形分29.5%の水系樹脂
分散体を得た。
【0033】(製造例4)エチレン・α−オレフィン・
無水マレイン酸共重合体「ルーカントA-6002」(三井石
油化学工業社製)600部、水 400部および水酸化カリウム
38部をフラスコに仕込み、窒素置換した後、95℃で2時
間加熱、撹拌し、固形分59.8%の水系樹脂分散体を得
た。
【0034】(製造例5)1-オクタデセン 757.4部、ジ
t-ブチルパーオキサイド 2.7部、トルエン10部をフラス
コに仕込み、窒素置換した後、 150℃で加熱、撹拌しな
がら、無水マレイン酸 294.2部を2分毎に 9.8部ずつ、
またジt-ブチルパーオキサイド 2.1部を20分毎に 0.7部
ずつ添加した。添加終了後、系の温度を 160℃に保ち、
さらに6時間反応させた。反応終了後、内容物を熱時に
取り出して冷却、固化させた。酸価320の樹脂が得られ
た。得られた樹脂30部、水70部、アンモニア水(28%)
12.5部をフラスコに仕込み、70℃で2時間撹拌し、pH
7.9、固形分29.7%の水系樹脂分散体を得た。
【0035】(製造例6)スチレン 312部、ジt-ブチル
パーオキサイド 2.7部、トルエン10部をフラスコに仕込
み、窒素置換した後、 150℃で加熱、撹拌しながら、無
水マレイン酸 294.2部を2分毎に 9.8部ずつ、またジt-
ブチルパーオキサイド 2.1部を20分毎に 0.7部ずつ添加
した。添加終了後、系の温度を 160℃に保ち、さらに6
時間反応させた。反応終了後、内容物を熱時に取り出し
て冷却、固化させた。酸価 555の樹脂が得られた。得ら
れた樹脂 200部とシクロヘキシルアミン34.0部を再度フ
ラスコに仕込み、撹拌しながら窒素気流中で溶融し、反
応温度 180℃で5時間反応させた。反応終了後、内容物
を熱時に取り出して冷却、固化させ、酸価 108の樹脂が
得られた。得られた樹脂40部、水60部、水酸化カリウム
33.6部をフラスコに仕込み、95℃で2時間撹拌し、pH
7.6、固形分39.8%の水系樹脂分散体を得た。
【0036】(製造例7)フェニルビニルスルフィド 5
04部、メチルメタクリレート 200部、ジt-ブチルパーオ
キサイド 3.6部、トルエン14部をフラスコに仕込み、窒
素置換した後、150℃で加熱、撹拌しながら、無水マレ
イン酸 412部を2分毎に13.7部ずつ、またジt-ブチルパ
ーオキサイド 1.8部を20分毎に 0.9部ずつ添加した。添
加終了後、さらにジt-ブチルパーオキサイドを1部加
え、系の温度を 160℃に保ち、さらに6時間反応させ
た。反応終了後、内容物を熱時に取り出して冷却、固化
させた。酸価 322の樹脂が得られた。得られた樹脂40
部、水60部、水酸化ナトリウム33.6部をフラスコに仕込
み、95℃で2時間撹拌し、pH 7.5、固形分39.7%の水
系樹脂分散体を得た。
【0037】(製造例8)スチレン・無水マレイン酸共
重合体「GSM603」(岐阜セラック製造所社製、酸価:27
0)200部、水 300部、水酸化カリウム80部をフラスコに
仕込み、95℃で2時間撹拌し、pH 8.0、固形分38.7%
の水系樹脂分散体を得た。 (製造例9)変性ポリアミド「AQナイロンA-90」(東レ
社製)200部を水 800部に溶解し、固形分20%の樹脂水溶
液を得た。
【0038】〔実施例1〕 エチレン・メタクリル酸共重合体の27%水系分散体 74部 「ケミパール S-650」(三井石油化学工業社製) ポリエチレン「NUC G5391 」(日本ユニカー社製,MFR:50) 40部 フタロシアニンブルー「リオノールブルー 7110V」 40部 (東洋インキ製造社製)
【0039】上記3成分をヘンシェルミキサーでプレミ
ックスし、スクリュー径30mm、 L/D値38の二軸同方向回
転スクリュー押出機で、回転数350rpm、設定温度 140℃
の加工条件で練肉・押出した後、ペレタイザーでカット
してマスターバッチを得た。この際ストランド切れや脈
流を生じることなしに順調にマスターバッチを得ること
ができた。さらに、ポリプロピレン「三井ノーブレンJ4
00」(三井石油化学工業社製,MFR:3)100部に、得られた
マスターバッチ 3部を混合して、縦型テスト紡糸機「ス
ピニングテスター」(富士フィルター社製)にて、ホッ
パー下温度 230℃、混練部、ダイス部温度 230℃にて紡
糸後3倍延伸を行い、5デニールのポリプロピレン繊維
を得た。紡糸性、目詰まり性、延伸性共問題なく良好な
分散性を示した。
【0040】〔比較例1〕「ケミパール S-650」74部を
ポリプロピレンワックス「ビスコール550P」(三洋化成
工業社製)20部に代えた以外は、実施例1と同様にして
マスターバッチを得た。この際ストランド切れや脈流を
生じることなしに順調にマスターバッチを得ることがで
きた。さらに、実施例1と同様に紡糸を行ったが、目詰
まりによる糸切れが発生した。 〔比較例2〕実施例1と同配合でプレミックス後の3成
分を三本ロールミルで混練し、スクリュー直径65mmの押
出機でペレット化を施したが、供給不良のためストラン
ド切れや脈流を生じ、マスターバッチを得ることができ
なかった。
【0041】〔実施例2〕 製造例1で得られた樹脂水溶液 100部 ポリプロピレン/ポリエチレンブロックコポリマー 35部 「三井ノーブレン J740P」(三井石油化学工業社製,MFR:25) キナクリドンレッド「ファストゲンスーパーマゼンタRE03」 45部 (大日本インキ化学工業社製) 上記3成分をヘンシェルミキサーでプレミックスし、ス
クリュー径30mm、 L/D値42の二軸同方向回転スクリュー
押出機で、回転数350rpm、設定温度 140℃の加工条件で
練肉・押出した後、ペレタイザーでカットしてマスター
バッチを得た。この際ストランド切れや脈流を生じるこ
となしに順調にマスターバッチを得ることができた。さ
らに、実施例1と同様に紡糸を行い、ポリプロピレン繊
維を得た。紡糸性、目詰まり性、延伸性共問題なく良好
な分散性を示した。
【0042】〔比較例3〕製造例1で得られた樹脂水溶
液 100部を重合ロジンエステル「ペンタリンCJ」(理化
ハーキュレス社製)20部に代えた以外は、実施例2と同
様にしてマスターバッチを得た。この際ストランド切れ
や脈流を生じることなしに順調にマスターバッチを得る
ことができた。さらに、実施例1と同様に紡糸を行い、
ポリプロピレン繊維を得た。紡糸性は問題なかった。
【0043】〔実施例3〕 製造例2で得られた水系樹脂分散体 50.3部 ポリエチレン「NUC G5391 」(MFR:50) 50部 フタロシアニンブルー「リオノールブルーFG7330」 35部 (東洋インキ製造社製) 上記3成分を用い、実施例2と同様にしてマスターバッ
チを得た。この際ストランド切れや脈流を生じることな
しに順調にマスターバッチを得ることができた。さら
に、実施例1と同様にして紡糸を行い、ポリプロピレン
繊維を得た。紡糸性、目詰まり性、延伸性共問題なく良
好な分散性を示した。
【0044】〔比較例4〕製造例2で得られた水系樹脂
分散体50.3部をポリプロピレンワックス「ビスコール55
0P」15部に代えた以外は、実施例1と同様にしてマスタ
ーバッチを得た。この際ストランド切れや脈流を生じる
ことなしに順調にマスターバッチを得ることができた。
さらに、実施例1と同様にして紡糸を行ったが、目詰ま
りによる糸切れが発生した。 〔比較例5〕実施例3と同配合でプレミックス後の3成
分をニーダーで混練し、スクリュー直径65mmの押出成形
機でペレット化を施したが、供給不良のためストランド
切れや脈流を生じ、マスターバッチを得ることができな
かった。
【0045】〔実施例4〕 製造例3で得られた水系樹脂分散体 67.8部 ポリエチレン「三菱ポリエチ MV-31」(三菱油化社製,MFR:45) 20部 ポリエチレンワックス「ハイワックス420P」 10部 (三井石油化学工業社製) 縮合アゾイエロー「クロモフタルイエローGR」(チバガイギー社製)50部 上記4成分を用い、実施例1と同様にしてマスターバッ
チを得た。この際ストランド切れや脈流を生じることな
しに順調にマスターバッチを得ることができた。さら
に、実施例1と同様にして紡糸し、ポリプロピレン繊維
を得た。紡糸性、目詰まり性、延伸性共問題なく良好な
分散性を示した。
【0046】〔比較例6〕製造例3で得られた水系樹脂
分散体67.8部をドデシルベンゼンスルフォン酸ソーダの
40%水溶液50部に代えた以外は、実施例4と同様にして
マスターバッチを得た。この際ストランド切れや脈流を
生じることなしに順調にマスターバッチを得ることがで
きた。さらに、実施例1と同様に紡糸を行い、ポリプロ
ピレン繊維を得た。紡糸性は問題なかった。 〔比較例7〕実施例4と同配合でプレミックス後の4成
分を三本ロールミルで混練し、スクリュー直径65mmの押
出成形機でペレット化を施し、マスターバッチを得た。
この際ストランド切れや脈流を生じることなしに順調に
マスターバッチを得ることができた。さらに、実施例1
と同様に紡糸を行い、ポリプロピレン繊維を得た。紡糸
性は問題なかった。
【0047】〔実施例5〕 エチレン・メタクリル酸共重合体の27%水系分散体 37部 「ケミパールSA-300」(三井石油化学工業社製) 共重合ポリエステル「バイロン GM900」(東洋紡績社製,MFR:2) 10部 ポリエチレンテレフタレート「ユニペット RT543」 37部 (日本ユニペット社製,MFR:0.5) モンタン酸の部分ケン化物「Luwax OP」 3部 (BASF社製、ケン化価:150mgKOH/g) フタロシアニンブルー「リオノールブル−POBS」 30部 (東洋インキ製造社製) 酸化チタン「タイペーク CR-80」(石原産業社製) 10部
【0048】上記6成分をヘンシェルミキサーでプレミ
ックスし、実施例2と同様の二軸同方向回転スクリュー
押出機を用い、設定温度 230℃で練肉・押出した後、ペ
レタイザーでカットして、マスターバッチを得た。この
際ストランド切れや脈流を生じることなしに順調にマス
ターバッチを得ることができた。ポリエチレンテレフタ
レート「ユニペット RT543」(MFR:0.5) 100部に、得ら
れたマスターバッチ3部を混合し、実施例1と同様にし
て紡糸後4倍延伸を行い、その後 140℃にて熱処理を行
って、3デニールのポリエステル繊維を得た。紡糸性、
目詰まり性、延伸性共問題なく良好な分散性を示した。
マスターバッチ無添加のポリエチンテレフタレートの極
限粘度 0.872dl/gに対して、得られた繊維の極限粘度は
0.850dl/gであり、極限粘度保持率は97.5%であった。
【0049】〔比較例8〕「ケミパールSA-300」37部を
共重合ポリエステル「バイロン GM900」10部に代えた以
外は、実施例5と同様にしてマスターバッチを得た。こ
の際ストランド切れや脈流を生じることなしに順調にマ
スターバッチを得ることができた。さらに、実施例5と
同様に紡糸を行ったところ、目詰まりによる糸切れが発
生した。マスターバッチ無添加のポリエチレンテレフタ
レートの極限粘度 0.872dl/gに対して、得られた繊維の
極限粘度は 0.550dl/gであり、極限粘度保持率は63.1%
であった。 〔比較例9〕実施例5と同配合でプレミックス後の6成
分を3本ロールミルで混練し、スクリュー直径65mmの押
出成形機でペレット化を施したところ、供給不良のため
ストランド切れや脈流を生じ、マスターバッチを得るこ
とができなかった。
【0050】〔実施例6〕 ナイロン・オレフィン共重合体の25%水系分散体 40部 「ハイテックN-2010」(東邦化学工業社製) ナイロン6「ユニチカナイロン A1020」(ユニチカ社製,MFR:20) 10部 ナイロン6「ユニチカナイロンA1030BRL」(ユニチカ社製,MFR:1) 40部 フタロシアニンブルー「リオノールブル−FG7330」 30部 酸化チタン「タイペーク CR-80」 10部 上記5成分をヘンシェルミキサーでプレミックスし、実
施例2と同様の二軸同方向回転スクリュー押出機を用
い、設定温度 250℃で練肉・押出した後、ペレタイザー
でカットして、マスターバッチを得た。この際ストラン
ド切れや脈流を生じることなしに順調にマスターバッチ
を得ることができた。ナイロン6「ユニチカナイロンA1
030BRL」 100部に、得られたマスターバッチ3部を混合
し、実施例5と同様にして3デニールのナイロン繊維を
得た。紡糸性、目詰まり性、延伸性共問題なく良好な分
散性を示した。
【0051】〔比較例10〕「ハイテックN-2010」40部
をナイロン6「ユニチカナイロン A1020」10部に代えた
以外は、実施例6と同様にしてマスターバッチを得た。
この際ストランド切れや脈流を生じることなしに順調に
マスターバッチを得ることができた。さらに、実施例6
と同様に紡糸を行ったところ、目詰まりによる糸切れが
発生した。 〔比較例11〕実施例6と同配合でプレミックス後の5
成分を3本ロールミルで混練し、スクリュー直径65mmの
押出成形機でペレット化を施したところ、供給不良のた
めストランド切れや脈流を生じ、マスターバッチを得る
ことができなかった。
【0052】マスターバッチの未分散顔料の目詰まり性
を評価するために、実施例1〜4および比較例1、3、
4、6、7で得られたマスターバッチ各10部をそれぞれ
ポリプロピレン「三井ノーブレンJ400」 100部に、実施
例5および比較例8で得られたマスターバッチ各10部を
それぞれポリエチレンテレフタレート「ユニペットRT54
3 」 100部に、実施例6および比較例10で得られたマス
ターバッチ各10部をそれぞれナイロン6「ユニチカナイ
ロンA1030BRL」 100部に混合し、先端に 500メッシュの
金網を装着したスクリュー径30mmの単軸押出機で混合物
を 3Kg押し出し、先端部での圧力上昇を比較した。結果
を表1に示す。圧力上昇値の大きいものほど、未分散顔
料が多く分散性が悪いことになる。
【0053】また、顔料の分散発色性を評価するため
に、実施例1、2、3、4および比較例1、3、4、
6、7で得られたマスターバッチ各1部をそれぞれポリ
プロピレン「三井ノーブレンJ400」 100部に、実施例5
および比較例9で得られたマスターバッチ各1部をそれ
ぞれポリエチレンテレフタレート「ユニペット RT543」
100部に、実施例6および比較例10で得られたマスター
バッチ各1部をそれぞれナイロン6「ユニチカナイロン
A1030BRL」 100部に混合し、さらに酸化チタン「タイペ
ーク CR-80」 5部を配合したものを2本ロールミルで混
練し、冷却プレスで 2mm厚のプレートに成形した。色差
計(米国ハンター社製)にて 600nmの反射強度を測定し
た結果を表1に示す。なお、反射強度は実施例を 100%
とし、対応する比較例と比較した。
【0054】
【表1】
【0055】〔実施例7〕 製造例4で得られた水系樹脂分散体 25.1部 ポリエチレン「三菱ポリエチ MV-31」(MFR:45) 20部 ポリエチレンワックス「サンワックス165P」(三洋化成工業社製) 15部 (三井石油化学工業社製) 酸化チタン「タイペーク CR-80」 45部 カーボンブラック「三菱カーボンMA-100」(三菱化成工業社製) 5部 上記5成分を、実施例2と同様の二軸同方向回転スクリ
ュー押出機を用いて、回転数400rpm、設定温度 160℃で
練肉・押出した後、ペレタイザーでカットして、マスタ
ーバッチを得た。この際ストランド切れや脈流を生じる
ことなしに順調にマスターバッチを得ることができた。
さらに、ポリエチレン「ハイゼックス 2100J」(三井石
油化学社製,MFR:6.5)100部に、得られたマスターバッチ
3部を混合して、射出成形機にて背圧 0Kg/cm2でプレー
トに成形した。
【0056】〔比較例12〕製造例4で得られた水系樹
脂分散体25.1部を金属石鹸(ステアリン酸カルシウム)
15部に代えた以外は、実施例6と同様にしてマスターバ
ッチを得た。この際ストランド切れや脈流を生じること
なしに順調にマスターバッチを得ることができた。得ら
れたマスターバッチを用い、実施例7と同様にプレート
成形した。
【0057】〔実施例8〕 製造例5で得られた水系樹脂分散体 67.3部 ポリエチレン「NUC G5391 」(MFR:50) 20部 ポリエチレンワックス「ハイワックス420P」 10部 縮合アゾイエロー「クロモフタルイエローGR」 15部 キナクリドンレッド「ファストゲンスーパーマゼンタRE03」 20部 酸化チタン「タイペーク CR-80」 10部 カーボンブラック「三菱カーボンMA-100」 5部 上記7成分を用い、実施例7と同様にしてマスターバッ
チを得た。この際ストランド切れや脈流を生じることな
しに順調にマスターバッチを得ることができた。得られ
たマスターバッチを用い、実施例7と同様にプレート成
形した。
【0058】〔比較例13〕製造例5で得られた水系樹
脂分散体67.3部をラウリル硫酸ナトリウム「エマール
O」(花王社製)の40%水溶液50部に代えた以外は、実
施例8と同様にしてマスターバッチを得た。この際スト
ランド切れや脈流を生じることなしに順調にマスターバ
ッチを得ることができた。得られたマスターバッチを用
い、実施例7と同様にプレート成形した。
【0059】〔実施例9〕 製造例6で得られた水系樹脂分散体 50.3部 ABS樹脂「スタイラック191F」(旭化成社製,MFR:55) 40部 フタロシアニンブルー「リオノールブル− 7110V」 30部 酸化チタン「タイペーク CR-80」 10部 上記4成分を用い、実施例7と同様にしてマスターバッ
チを得た。この際ストランド切れや脈流を生じることな
しに順調にマスターバッチを得ることができた。ABS
樹脂「JSR ABS10 」(日本合成ゴム社製,MFR:0.5)100部
に、得られたマスターバッチ3部を混合し、実施例7と
同様にプレート成形した。
【0060】〔比較例14〕製造例6で得られた水系樹
脂分散体50.3部をポリスチレンワックス「ハイマーST9
5」(三洋化成社製)20部に代えた以外は、実施例9と
同様にしてマスターバッチを得た。この際ストランド切
れや脈流を生じることなしに順調にマスターバッチを得
ることができた。得られたマスターバッチを用い、実施
例9と同様にプレート成形した。
【0061】〔実施例10〕 製造例7で得られた水系樹脂分散体 50.4部 アクリル樹脂「ダイヤナール BR-73」(三菱レーヨン社製,MFR:20) 30部 アクリル樹脂「ダイヤナールBR-117」(三菱レーヨン社製,MFR:95) 10部 縮合アゾイエロー「クロモフタルイエローGR」 5部 キナクリドンレッド「ファストゲンスーパーマゼンタRE03」 45部 上記5成分を用い、実施例7と同様にしてマスターバッ
チを得た。この際ストランド切れや脈流を生じることな
しに順調にマスターバッチを得ることができた。アクリ
ル樹脂「ダイヤナール BR-73」 100部に、得られたマス
ターバッチ3部を混合し、実施例7と同様にプレート成
形した。
【0062】〔比較例15〕製造例7で得られた水系樹
脂分散体50.4部をアクリル樹脂「ダイヤナールBR-117」
10部に代えた以外は、実施例10と同様にしてマスターバ
ッチを得た。この際ストランド切れや脈流を生じること
なしに順調にマスターバッチを得ることができた。得ら
れたマスターバッチを用い、実施例10と同様にプレート
成形した。
【0063】〔実施例11〕 塩化ビニル系55%ラテックス「PVCLATEX G-576」 36.4部 (日本ゼオン社製) 塩化ビニル樹脂「ビニカP540」(三菱化成ビニル社製,MFR:1.5) 39部 可塑剤「ジオクチル酸フタレート」(東京化成工業社製) 1部 フタロシアニンブルー「リオノールブル−FG7330」 30部 酸化チタン「タイペーク CR-80」 10部 上記5成分を用い、実施例7と同様にしてマスターバッ
チを得た。この際ストランド切れや脈流を生じることな
しに順調にマスターバッチを得ることができた。塩化ビ
ニル樹脂「ビニカP540」 100部に、得られたマスターバ
ッチ3部を混合し、実施例7と同様にプレート成形し
た。
【0064】〔比較例16〕「PVCLATEX G-576」36.4部
を塩化ビニル樹脂「ビニカ75BX」(三菱化成ビニル社
製,MFR:20)20部に代えた以外は、実施例11と同様にして
マスターバッチを得た。この際ストランド切れや脈流を
生じることなしに順調にマスターバッチを得ることがで
きた。得られたマスターバッチを用い、実施例11と同様
にプレート成形した。
【0065】〔実施例12〕 製造例8で得られた水系樹脂分散体 25.8部 ポリスチレン樹脂「スタイロン 683」(旭化成工業社製,MFR:2.8) 30部 ポリスチレン樹脂「スタイロン 666」(旭化成工業社製,MFR:7.5) 10部 縮合アゾイエロー「クロモフタルイエローGR」 20部 キナクリドンレッド「ファストゲンスーパーマゼンタRE03」 25部 酸化チタン「タイペーク CR-80」 5部 上記6成分を用い、実施例7と同様にしてマスターバッ
チを得た。この際ストランド切れや脈流を生じることな
しに順調にマスターバッチを得ることができた。ポリス
チレン樹脂「スタイロン 683」 100部に、得られたマス
ターバッチ3部を混合し、実施例7と同様にプレート成
形した。
【0066】〔比較例17〕製造例8で得られた水系樹
脂分散体をポリスチレンワックス「ハイマーST95」10部
に代えた以外は、実施例12と同様にしてマスターバッチ
を得た。この際ストランド切れや脈流を生じることなし
に順調にマスターバッチを得ることができた。得られた
マスターバッチを用い、実施例12と同様にプレート成形
した。
【0067】〔実施例13〕 ウレタン・オレフィン共重合体の30%水系分散体 50部 「ハイテックU-3002」(東邦化学工業社製) ポリウレタン樹脂「デスモコール 540」 35部 (住友バイエルウレタン社製,MFR:65) ポリウレタン樹脂「デスモコール U42」 10部 (住友バイエルウレタン社製,MFR:120) 縮合アゾイエロー「クロモフタルイエローGR」 35部 酸化チタン「タイペーク CR-80」 5部 上記6成分を用い、実施例7と同様にしてマスターバッ
チを得た。この際ストランド切れや脈流を生じることな
しに順調にマスターバッチを得ることができた。ポリウ
レタン樹脂「デスモコール 540」 100部に、得られたマ
スターバッチ3部を混合し、実施例7と同様にプレート
成形した。
【0068】〔比較例18〕「ハイテックU-3002」50部
をポリウレタン「デスモコール U42」15部に代えた以外
は、実施例13と同様にしてマスターバッチを得た。この
際ストランド切れや脈流を生じることなしに順調にマス
ターバッチを得ることができた。得られたマスターバッ
チを用い、実施例13と同様にプレート成形した。
【0069】〔実施例14〕 SBRの67%ラテックス「NipolLX139」(日本ゼオン社製) 15部 ポリカーボネート「ユーピロン S1000」(三菱瓦斯化学社製,MFR:5) 10部 ポリカーボネート「ユーピロン S3000」 40部 (三菱瓦斯化学社製,MFR:0.7) ABS樹脂「JSR ABS35 」(日本合成ゴム社製,MFR:60) 10部 フタロシアニンブルー「リオノールブル−FG7330」 35部 酸化チタン「タイペーク CR-80」 5部 上記6成分を実施例2と同様の二軸同方向回転スクリュ
ー押出機を用い、回転数400rpm、設定温度 250℃で練肉
・押出した後、ペレタイザーでカットして、マスターバ
ッチを得た。この際ストランド切れや脈流を生じること
なしに順調にマスターバッチを得ることができた。ポリ
カーボネート「ユーピロン S3000」 100部に得られたマ
スターバッチ3部を混合し、実施例7と同様にプレート
成形した。
【0070】〔比較例19〕「NipolLX139」15部をポリ
カーボネート「ユーピロン S1000」10部に代えた以外
は、実施例14と同様にしてマスターバッチを得た。この
際ストランド切れや脈流を生じることなしに順調にマス
ターバッチを得ることができた。得られたマスターバッ
チを用い、実施例14と同様にプレート成形した。
【0071】〔実施例15〕 SBRの69%ラテックス「JSR0561 」(日本合成ゴム社製) 14.5部 ニトリルゴム「Hycar1411 」(日本ゼオン社製,MFR:10) 40部 ニトリルゴム「NipolDN502」(日本ゼオン社製,MFR:120) 10部 縮合アゾイエロー「クロモフタルイエローGR」 10部 フタロシアニンブルー「リオノールブル−FG7330」 20部 酸化チタン「タイペーク CR-80」 5部 カーボンブラック「三菱カーボンMA-100」 5部 上記7成分を用い、実施例7と同様にしてマスターバッ
チを得た。この際ストランド切れや脈流を生じることな
しに順調にマスターバッチを得ることができた。ニトリ
ルゴム「Hycar1411 」 100部に、得られたマスターバッ
チ3部を混合し、実施例7と同様にプレート成形した。
【0072】〔比較例20〕「JSR0561 」14.5部をニト
リルゴム「NipolDN502」10部に代えた以外は、実施例15
と同様にしてマスターバッチを得た。この際ストランド
切れや脈流を生じることなしに順調にマスターバッチを
得ることができた。得られたマスターバッチを用い、実
施例15と同様にプレート成形した。
【0073】〔実施例16〕 ポリビニルアセタールの18%水溶液「エスレックKW-1」 55.6部 (積水化成品工業社製) ポリビニルブチラール「電化ブチラール4000-1」 10部 (電気化学工業社製,MFR:80) 塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂「NPR TSH 」 40部 (日信化学工業社製,MFR:50) 酸化チタン「タイペーク CR-80」 35部 カーボンブラック「三菱カーボンMA-100」 5部 上記5成分を用い、実施例7と同様にしてマスターバッ
チを得た。この際ストランド切れや脈流を生じることな
しに順調にマスターバッチを得ることができた。ポリ酢
酸ビニル樹脂「エスニール C-5」(積水化成品工業社
製,MFR:20) 100部に、得られたマスターバッチ3部を混
合し、実施例7と同様にプレート成形した。
【0074】〔比較例21〕「エスレックKW-1」55.6部
をポリ酢酸ビニル樹脂「エスニールC-2A」(積水化成品
工業社製,MFR:100) 10部に代えた以外は、実施例16と同
様にしてマスターバッチを得た。この際ストランド切れ
や脈流を生じることなしに順調にマスターバッチを得る
ことができた。得られたマスターバッチを用い、実施例
16と同様にプレート成形した。
【0075】〔実施例17〕 製造例9で得られた樹脂水溶液 50部 ポリアミド「バーサミドDPX640」(ヘンケル白水社製,MFR:120) 10部 特殊ナイロン樹脂「マクロメルト6900」(ヘンケル白水社製,MFR:10)40部 酸化チタン「タイペーク CR-80」 35部 カーボンブラック「三菱カーボンMA-100」 5部 上記5成分を用い、実施例7と同様にしてマスターバッ
チを得た。この際ストランド切れや脈流を生じることな
しに順調にマスターバッチを得ることができた。特殊ナ
イロン樹脂「マクロメルト6902」(ヘンケル白水社製,M
FR:3)100部に、得られたマスターバッチ3部を混合し、
実施例7と同様にプレート成形した。
【0076】〔比較例22〕製造例9で得られた樹脂水
溶液50部を特殊ナイロン樹脂「マクロメルト6903」(ヘ
ンケル白水社製,MFR:100)10部に代えた以外は、実施例
17と同様にしてマスターバッチを得た。この際ストラン
ド切れや脈流を生じることなしに順調にマスターバッチ
を得ることができた。得られたマスターバッチを用い、
実施例17と同様にプレート成形した。
【0077】〔実施例18〕 エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂の50%水溶液 40部 「スミカフレックス 473」(住友化学工業社製) ポリプロピレン「三井ノーブレン J900P」 35部 フタロシアニングリーン「リオノールグリーン Y-102」 40部 (東洋インキ製造社製) 酸化チタン「タイペーク CR-80」 5部 上記5成分を用い、実施例7と同様にしてマスターバッ
チを得た。この際ストランド切れや脈流を生じることな
しに順調にマスターバッチを得ることができた。ポリプ
ロピレン「三井ノーブレンJ400」 100部に、得られたマ
スターバッチ3部を混合し、実施例7と同様にプレート
成形した。
【0078】〔比較例23〕「スミカフレックス 473」
40部をポリプロピレンワックス「ビスコール660P」20部
に代えた以外は、実施例18と同様にしてマスターバッチ
を得た。この際ストランド切れや脈流を生じることなし
に順調にマスターバッチを得ることができた。得られた
マスターバッチを用い、実施例18と同様にプレート成形
した。
【0079】実施例7〜18及び比較例12〜23で得られた
成形プレートの機械的物性、表面の色ムラおよび顔料分
散度を評価した結果およびマスターバッチの生産性を表
2にまとめる。
【0080】
【表2】
【0081】*1 無着色樹脂の機械的物性<100%>に
対する、マスターバッチで着色された樹脂の機械的物性
の保持率。 ○:96%以上 △:90〜96% ×:90%以
下 *2 成形プレート表面の色ムラを目視で評価した。 ○:色ムラなし △:色ムラ少々あり ×:色ムラ
顕著 *3 成形プレートの一部をプレス装置で温度 170℃の
条件下でプレス加工し、0.1mm の厚さのフィルムを得
た。これを顕微鏡により 倍に拡大し、顔料の粗大粒子
の大きさとその数を画像処理機「Luzex 450 」(東洋イ
ンキ製造社製)で測定した。 5:50μ以下の粒子数 1.0×103 個/cm2 以下 4:50μ以下の粒子数 1.0×103 〜 7.0×103 個/cm2 3:50μ以下の粒子数 7.0×103 〜 2.7×104 個/cm2 2:50μ以下の粒子数 2.7×104 〜 7.0×104 個/cm2 1:50μ以下の粒子数 7.0×104 個/cm2 以上 *4 スクリュー直径30mmの押出機によるマスターバッ
チの生産性。 ○:良好 ×:不良
【0082】
【発明の効果】本発明により、高分散性の着色用樹脂組
成物が、従来の三本ロールミル工程を省き、工程の自動
化、省力化、顔料飛散の無い作業環境等の特徴をもった
方法で製造できるようになった。本発明の方法により製
造された熱可塑性樹脂着色用樹脂組成物は、顔料含有率
が非常に高いにもかかわらず顔料の分散性に優れ、高度
な顔料分散を要求される繊維製品の着色において、その
着色力及び加工性に大きな効果を発揮する。また、従
来、マスターバッチによる均一な着色が困難であった機
械的物性や耐熱性などの物性が特に重視される無機フィ
ラーや繊維強化材を高含有率で含むポリオレフィン系樹
脂組成物の着色に対しても極めて有効であり、色ムラの
ない着色も可能となるものである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 3/20 - 3/22

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂水系分散体または水溶液(a)1〜80
    重量%、顔料(b)1〜90重量%および熱可塑性樹脂(c)1〜
    90重量%を二軸押出機に供給し、相置換および脱水を行
    うことを特徴とする熱可塑性樹脂着色用樹脂組成物の製
    造方法。
  2. 【請求項2】合成樹脂が極性官能基含有熱可塑性樹脂で
    あることを特徴とする請求項1記載の着色用樹脂組成物
    の製造方法。
  3. 【請求項3】極性官能基含有熱可塑性樹脂が、水性化に
    伴うオキシドまたは活性水素を有することを特徴とする
    請求項2記載の着色用樹脂組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】合成樹脂水系分散体または水溶液(a) の固
    形分が 1〜80重量%の範囲にあることを特徴とする請求
    項1ないし3いずれか記載の着色用樹脂組成物の製造方
    法。
  5. 【請求項5】熱可塑性樹脂(c) のメルトフローレートが
    0.1〜400 の範囲にあることを特徴とする請求項1ない
    し4いずれか記載の着色用樹脂組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5いずれか記載の方法で製
    造されることを特徴とする着色用樹脂組成物。
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