JP2001264914A - 黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法及び黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理装置 - Google Patents

黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法及び黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理装置

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JP2001264914A
JP2001264914A JP2000082004A JP2000082004A JP2001264914A JP 2001264914 A JP2001264914 A JP 2001264914A JP 2000082004 A JP2000082004 A JP 2000082004A JP 2000082004 A JP2000082004 A JP 2000082004A JP 2001264914 A JP2001264914 A JP 2001264914A
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Shinji Uchihiro
晋治 内廣
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 銀スラッジ、残色性が抑制され、乾燥性及び
処理後の膜強度が良好な特性を示す黒白ハロゲン化銀写
真感光材料の処理方法及びそれに用いる黒白ハロゲン化
銀写真感光材料の処理装置を提供する。 【解決手段】 支持体上に感光性ハロゲン化銀乳剤層を
有する黒白ハロゲン化銀写真感光材料を現像槽、定着
槽、水洗槽を有する自動現像機を用いて現像、定着、水
洗処理する黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法に
おいて、該黒白ハロゲン化銀写真感光材料中のゼラチン
の平均分子量が1×104以下であり、且つ、該水洗処
理時に、過酸化水素を含有する水を用いることを特徴と
する黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は黒白ハロゲン化銀写
真感光材料の処理方法及びそれに用いる自動現像処理装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】黒白ハロゲン化銀写真感光材料(以下単
に感光材料ともいう)は、露光後、現像、脱銀、洗浄、
安定化などの工程により処理される。処理は通常自動現
像機で行われ、処理液の活性度を一定に保つため補充液
を補充する方式が一般に広く用いられている。補充液の
補充は感光材料からの溶出物の希釈、蒸発量の補正及び
消費成分の補充を目的としている。また水洗工程では通
常一般用水道水を供給してフィルム内部に残留している
定着成分を洗い流して除去していた。
【0003】省エネルギー化のために、この多量な水の
使用を押さえて節水をしようという動きはあり、過酸化
水素を水洗水に混ぜて使用する水の量を低減するなどし
て処理していた。
【0004】更に、近年の廃液量削減及び在庫量低減に
伴う低補充化や、イメージセッターの露光スピードアッ
プに伴う処理の迅速化により、定着液中の銀濃度の増加
や定着槽から水洗槽へのキャリーオーバーの増加により
水洗槽内部の銀スラッジが堆積するという問題が生じて
いた。それに伴い給水量の増加や酸化剤濃度の調整を行
うことによって対応していた。
【0005】しかしながらこれらのいくつかの試みにも
関わらず、効果は不充分であった。このような状態でも
処理フィルムを再水洗するなどしてユーザーは適宜対応
していたが、銀スラッジが更に増加し、処理中に水洗槽
内部に銀スラッジが浮遊しそれが処理フィルムに付着し
てフィルムと水洗ローラー及び乾燥ローラーとの間に挟
まってキズとなったりフィルム膜中に残ったりし、更に
迅速処理で乾燥性が低下して膜物性が著しく低下してス
リキズが発生しやくすくなり、水洗槽に発生した水垢が
付着して写真製版に使えないという重大な問題が発生
し、解決が強く望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、銀ス
ラッジ、残色性が抑制され、乾燥性及び処理後の膜強度
が良好な特性を示す黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処
理方法及びそれに用いる黒白ハロゲン化銀写真感光材料
の処理装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は下記
の項目1〜7によって達成された。
【0008】1.支持体上に感光性ハロゲン化銀乳剤層
を有する黒白ハロゲン化銀写真感光材料を現像槽、定着
槽、水洗槽を有する自動現像機を用いて現像、定着、水
洗処理する黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法に
おいて、該黒白ハロゲン化銀写真感光材料中のゼラチン
の平均分子量が1×104以下であり、且つ、該水洗処
理時に、過酸化水素を含有する水を用いることを特徴と
する黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0009】2.支持体上に感光性ハロゲン化銀乳剤層
を有する黒白ハロゲン化銀写真感光材料を現像槽、定着
槽、安定化液槽を有する自動現像機を用いて現像、定
着、安定化処理する黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処
理方法において、該黒白ハロゲン化銀写真感光材料中の
ゼラチンの平均分子量が1×104以下であり、且つ、
該黒白ハロゲン化銀写真感光材料をグルタルアルデヒド
及びその誘導体を含まない安定化液で処理することを特
徴とする黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0010】3.支持体上に感光性ハロゲン化銀乳剤層
を有する黒白ハロゲン化銀写真感光材料を現像槽、定着
槽、安定化液槽を有する自動現像機を用いて現像、定
着、安定化処理する黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処
理方法において、該黒白ハロゲン化銀写真感光材料中の
ゼラチンの平均分子量が1×104以下であり、且つ、
該安定化液槽がイソチアゾリン化合物または4級アンモ
ニウム化合物を含有することを特徴とする黒白ハロゲン
化銀写真感光材料の処理方法。
【0011】4.現像処理、定着処理及び水洗処理また
は安定化処理の工程に用いられる少なくとも1種の処理
液が粉剤から調製されたものであり、且つ、該粉剤の全
体量の90%の粒子の粒径が20μm以下であることを
特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の黒白ハロ
ゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0012】5.支持体上に感光性ハロゲン化銀乳剤層
を有する黒白ハロゲン化銀写真感光材料を処理する、現
像槽、定着槽、水洗槽を有する黒白ハロゲン化銀写真感
光材料の処理装置において、該水洗槽の底部面積Tと該
水洗槽の開口部分面積Sとの比がT/S>1.1である
ことを特徴とする黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理
装置。
【0013】6.水洗槽の底面と壁面の接点から地面に
対して水平に形成される面から底面までで最も離れた点
までの距離hの値が5〜50cmであることを特徴とす
る前記5に記載の黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理
装置。
【0014】7.水洗槽の壁面と、壁面と底面の接点か
ら底面の中心へひいた直線とが形成する角をαとした
時、30度<α<85度(但し、形成する角は0〜90
の間とする)を特徴とする前記5または6に記載の黒白
ハロゲン化銀写真感光材料の処理装置。
【0015】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明の黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法について
説明する。
【0016】本発明の処理方法においては、黒白ハロゲ
ン化銀写真感光材料中のゼラチンの平均分子量を1×1
4以下に調整し、その感光材料を用いて、露光、現像
処理を行い、その後、水洗処理を行う場合には、過酸化
水素を含有する水で水洗処理を行い、前記水洗処理の代
わりに安定化処理を行う場合には、グルタルアルデヒド
またはその誘導体を含まない安定化液を用いるか、また
は、殺菌剤としてイソチアゾリン化合物または4級アン
モニウム化合物を含有する安定化液を用いて安定化処理
を行うことにより、水洗槽や安定化液槽中に発生する銀
スラッジを抑制し、残色性を向上させ、処理後の膜強
度、乾燥性において良好な特性が得られ、且つ、ランニ
ング後の水垢発生を抑制することが可能になった。
【0017】本発明に係る平均分子量が1×104以下
のゼラチンについて説明する。従来、ゼラチンとして
は、通常分子量10万程度のアルカリ処理ゼラチンや酸
処理ゼラチン、或いは酸化処理したゼラチンや、Bul
l.Soc.Sci.Photo.Japan No.
16,P30(1966)に記載されたような酵素処理
ゼラチン等が用いられているが、本発明においては、ハ
ロゲン化銀粒子の核生成時やその他感光材料の作製時に
おいて、平均分子量が1×104以下のゼラチンを用い
るが、平均分子量が5000〜9000のゼラチンが好
ましく用いられる。従来用いられているゼラチンは平均
分子量が数十万から数千万のものがあるが、それら高分
子量のゼラチンの平均分子量を小さくするために、従来
公知のゼラチン分解酵素や過酸化水素等を用いてゼラチ
ンを分解処理することにより、平均分子量1×104
下のゼラチンを調製することが出来る。
【0018】また、本発明においては、核生成時にメチ
オニン含有量が少ないゼラチンを用いることも好まし
い。単位質量(グラム)当たりのメチオニン含有量とし
ては50μモル以下が好ましく、20μモル以下がより
好ましい。ゼラチン中のメチオニン含有量は、過酸化水
素等を用いてゼラチンを酸化処理することによって低減
せしめることができる。
【0019】ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンのほ
か、酸処理ゼラチンやBull.Soc.Sci.Ph
oto.Japan.No.16.P30(1966)
に記載されたような酵素処理ゼラチンやその加水分解物
や酵素分解物等も好ましく用いることができる。また、
ゼラチンの平均分子量は従来公知のパギー法を用いて測
定することが出来る。
【0020】本発明に係る水洗処理について説明する。
本発明に係る水洗処理においては、水洗槽に持ち込まれ
るハイポを分解するために過酸化水素が含有される。
【0021】本発明における水洗槽の過酸化水素濃度は
0.0001〜0.5質量%が好ましく、更に好ましく
は0.0003〜0.3質量%である。また水洗槽に供
給される過酸化水素水のキット濃厚液内の過酸化水素濃
度は2〜35質量%とするのが実用的であり、該キット
濃厚液を直接水洗槽に溶解して上記濃度とするのが好ま
しい。
【0022】本発明に係る安定化液に付いて説明する。
本発明に係る安定化液は、殺菌剤としてグルタルアルデ
ヒドまたはその誘導体を含有しないことが特徴である。
グルタルアルデヒドは毒性があることが一般に知られて
いるため、処理剤としては用いないことが好ましく、ま
た、グルタルアルデヒドを処理液に用いる場合、通常の
メンテナンス作業やフィルムのローラーへの絡まり等の
場合、直接使用者の手に触れる可能性があり、危険性が
高い等の問題点がある。そこで、本発明においては、安
定化槽に用いる殺菌剤として、5−クロロ−2−メチル
−4−イソチアゾリン−3−オン、ベンゾイソチアゾリ
ン−3−オン等のイソチアゾリン系殺菌剤を好ましく用
いることが出来る。また、一般に用いられる4級アンモ
ニウム系殺菌剤も好ましく用いられ、上記のイソチアゾ
リン系殺菌剤と併用することもできる。
【0023】上記殺菌剤の安定化液中での含有量として
は、0.001〜100g/Lが好ましく、より好まし
くは0.01〜50g/L、更に好ましくは0.1〜3
0g/Lである。
【0024】更に、水洗槽又は安定化槽内の細菌の発生
を防ぐために、定着液中にも殺菌剤を含有しても良い。
補充液が固体処理剤より作製される際は、液状ではない
殺菌剤を用いるか、もしくは殺菌剤の入った安定化液廃
液で固体処理剤を溶解して用いることが好ましい。また
新液の場合や安定化廃液を用いない場合では、別途殺菌
剤を添加しても良い。
【0025】本発明に係る粉剤について説明する。本発
明の処理方法において、現像処理、定着処理、及び水洗
処理または安定化処理の工程に用いられる少なくとも1
種の処理において、粉剤の全体の90%の粒子の粒径が
20μm以下の粒子からなる粉剤を用いて調製されるこ
とが本発明に記載の効果を得る観点から好ましく、更に
好ましくは、全体の95%以上の粒子の粒径が20μm
以下である。また、粒子の粒径としては、10〜20μ
mの範囲にあることが好ましい。
【0026】上記記載のような粒径分布の粉剤を得るた
めには、粉剤作製時において、充分混合撹拌することが
必要である。
【0027】本発明に係る黒白ハロゲン化銀写真感光材
料の処理装置について説明する。本発明の処理装置にお
いては、水洗処理時、水洗槽の底部面積Tと該水洗槽の
開口部分面積Sとの比がT/S>1.1であることを特
徴とする黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理装置を用
いることにより、水洗槽や安定化液槽中に発生する銀ス
ラッジを抑制し、残色性を向上させ、処理後の膜強度、
乾燥性において良好な特性が得られ、且つ、ランニング
後の水垢発生の防止に成功した。
【0028】本発明に係る水洗槽としては、水洗槽底部
形状は水洗槽内部の水洗水が抜けやすい形状のものが良
い。よって底部形状は下部に向けて尖った形状のものが
良いが、逆に上方へ盛り上がった形状のものでも壁面と
底面との接する部分に穴を空けることで水洗水の抜け性
が良くなるため十分に効果が認められる。
【0029】上記から、水洗槽底部面積Tと水洗槽開口
部分面積との比T/Sの値は1.1より大きく設定され
るが、好ましくは1.1<T/S<2.0であり、より
好ましくは1.2<T/S<1.5である。また、水洗
槽の壁面と、壁面と底面の接点から底面の中心へひいた
直線とのなす角αの値は30度<α<85度であるが、
好ましくは30度<α<60度である。
【0030】水洗槽底面は通常のステンレスや鉄、金属
で良いが、フッ素加工などがされると表面張力が低下し
て好ましい。
【0031】また、水洗槽底面と壁面の接点から地面に
対して水平に形成される面から底面までで最も離れた点
までの距離は5〜50cmに調整することが本発明に記
載の効果を得る観点から好ましいが、更に好ましくは1
0〜50cmである。
【0032】本発明に係る自動現像機は、水洗槽に再生
もしくは浄化手段として感材処理面積情報に基づいて自
動的に過酸化水素を供給するための供給手段と、感材か
らの溶出成分などの蓄積により、ある汚染濃度になった
場合、水洗液の入れ替えのため少なくとも一部を排水で
きるように汚染濃度を測定する手段を具備する排水手段
とを有することが好ましい。
【0033】また、迅速処理の観点から、自動現像機を
用いて処理する場合、感光材料の先端が自動現像機に挿
入されてから乾燥ゾーンから出て来るまでの全処理時間
(Dry to dry)は10〜60秒であることが
好ましく、より好ましくは15〜50秒である。又、1
00m2以上の大量の感光材料を安定にランニング処理
するためには、現像時間が2〜18秒であることが好ま
しい。
【0034】本発明の処理装置(自動現像機)として
は、60℃以上の伝熱体(60℃〜130℃のヒートロ
ーラー等)又は150℃以上の輻射物体(タングステ
ン、炭素、ニクロム、酸化ジルコニウム、酸化イットリ
ウム、酸化トリウムの混合物、炭化ケイ素等に直接電流
を通して発熱放射させたり、抵抗発熱体から熱エネルギ
ーを銅、ステンレス、ニッケル、各種セラミック等の放
射体に伝達させたりして赤外線を放出するもの)で乾燥
するゾーンをもつものが好ましい。
【0035】又、自動現像機としては下記に記載の方法
又は機能を採用したものを好ましく用いることができ
る。
【0036】(a)脱臭装置:特開昭64−37560
号第544(2)頁左上欄〜第545(3)頁左上欄 (b)水洗水再生浄化剤及び装置:特開平6−2503
52号第(3)頁段落「0011」〜段落(8)頁段落
「0058」 (c)廃液処理方法:特開平2−64638号第388
(2)頁左下欄〜第391(5)頁左下欄 (d)現像浴と定着浴の間のリンス浴:特開平4−31
3749号第(18)頁段落「0054」〜第(21)
頁段落「0065」 (e)補充水補充方法:特開平1−281446号第2
50(2)頁左下欄〜右下欄 (f)外気の温度及び湿度を検出して乾燥風を制御:特
開平1−315745号第496(2)頁右下欄〜第5
01(7)頁右下欄及び特開平2−108051号第5
88(2)頁左下欄〜第589(3)頁左下欄 (g)定着廃液からの銀回収:特開平6−27623号
第(4)頁段落「0012」〜第(7)頁「0071」 又、2槽以上の水洗槽又は安定化槽を設ける場合には、
以前より知られている、水洗水の補充液量を少なくする
手段としての多段向流方式が用いられるのが好ましい。
この多段向流方式を用いれば、定着後の感光材料は徐々
に清浄な方向つまり定着液で汚れていない処理液の方へ
順次接触して処理されていくので、効率よい水洗がなさ
れる。
【0037】本発明に係る自動現像機には、現像槽、定
着槽、水洗又は安定化槽から選ばれる少なくとも一槽の
循環部分に発生した銀スラッジの回収及び色素など感材
溶出物の吸着を行う汚れ除去装置を設けるのが好まし
い。汚れ除去の方法としてはフィルターを用いるものが
好ましい。またオーバーフロー液が溶解槽へ入る際はフ
ィルターを通過することが好ましい。またフィルターは
銀吸着ポリマーや活性炭などから構成されるものがより
好ましい。フィルターとしては、現在市販されているフ
ィルターを用いても構わない。コニカ(株)製KONI
CA.DEV FILTERなどもそれに相当し、この
タイプのものを改造して現像循環部、定着循環部、水洗
および安定化液循環部に装着することもできる。またこ
れらを改造して2連3連にして装着するとより好まし
い。特に水洗又は安定化槽の循環部分にフィルターを設
けて処理することが有効である。
【0038】本発明に用いられる処理剤は、粉末、ペー
スト状、顆粒、錠剤、濃縮液、使用液等いずれの形態で
供給されても構わないが、顆粒、錠剤、濃縮液で供給さ
れることが好ましい。開始液として用いる場合は、それ
らを定められたように水に溶解するなどして調整して用
いる。補充液として使用する場合は、予め水と混合溶解
して用いるか、直接自現機内に投入して用いるかいずれ
でも構わない。
【0039】現像液には、アルカリ剤(水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等)及びpH緩衝剤(例えば炭酸
塩、燐酸塩、硼酸塩、硼酸、酢酸、枸櫞酸、アルカノー
ルアミン等)が添加されることが好ましい。pH緩衝剤
としては、炭酸塩が好ましく、その添加量は1L当たり
0.5〜2.5モルが好ましく、更に好ましくは、0.
75〜1.5モルの範囲である。保恒剤として用いる亜
硫酸塩、メタ重亜硫酸塩としては、亜硫酸ナトリウム、
亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウム、メタ重亜硫酸ナ
トリウムなどがある。亜硫酸塩は0.25モル/L以
上、特に0.4モル/リットル以上で用いるのが好まし
い。また必要により溶解助剤(例えばポリエチレングリ
コール類、それらのエステル、アルカノールアミン
等)、増感剤(例えばポリオキシエチレン類を含む非イ
オン界面活性剤、四級アンモニウム化合物等)、界面活
性剤、消泡剤、カブリ防止剤(例えば臭化カリウム、臭
化ナトリウムの如きハロゲン化物、ニトロベンズインダ
ゾール、ニトロベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾー
ル、ベンゾチアゾール、テトラゾール類、チアゾール類
等)、キレート化剤(例えばエチレンジアミン四酢酸又
はそのアルカリ金属塩、ニトリロ三酢酸塩、ポリ燐酸塩
等)、現像促進剤(例えば米国特許第2,304,02
5号、特公昭47−45541号に記載の化合物等)、
硬膜剤(例えばグルタルアルデヒド又は、その重亜硫酸
塩付加物等)、或いは消泡剤などを添加することができ
る。現像液のpHは7.5以上10.5未満に調整され
ることが好ましい。更に好ましくは、pH8.5〜1
0.4である。
【0040】現像廃液は通電して再生することができ
る。現像廃液を再生して利用する場合には、用いられる
現像液の現像主薬としては、遷移金属錯塩類が好まし
い。
【0041】現像処理の特殊な形式として、現像主薬を
感光材料中、例えば乳剤層中またはその隣接層中に含
み、感光材料をアルカリ水溶液中で処理して現像を行わ
せるアクチベータ処理液に用いてもよい。また、現像主
薬を感光材料中、例えば乳剤層中またはその隣接層中に
含んだ感光材料を現像液で処理しても良い。このような
現像処理は、チオシアン酸塩による銀塩安定化処理と組
み合わせて、感光材料の迅速処理の方法の一つとして利
用されることが多く、そのような処理液に適用も可能で
ある。
【0042】処理するにあたり、廃液量の低減の要望か
ら感光材料の処理面積に比例した一定量の処理液を補充
する。その現像液補充量、定着液補充量、安定化液補充
量は感光材料1m2当たりそれぞれ32〜325ml以
下、好ましくは65〜130mlである。
【0043】補充量は、母液と同じ液を補充する場合の
液の補充量であり、濃縮液を水で希釈した液で補充する
場合の濃縮液と水の合計量であり、固体処理剤を水で溶
解した液で補充する場合の固体処理剤容積と水の容積の
合計量であり、また固体処理剤と水を別々に補充する場
合の固体処理剤容積と水の容積の合計量である。
【0044】固体処理剤は、処理液を構成する成分が成
形された固体をいい、処理液成分が全て含有された1種
の固体、または固体が2種以上で処理液の成分を構成で
きるものであっても良い。
【0045】固体処理剤を作製する方法としては水を添
加して造粒を行った後に乾燥させて顆粒を得て成形する
方法と水の添加量を少なくして造粒を行い、もしくはま
ったく水を添加せずに、直接乾燥工程を経ずに成形する
方法がある。水添加量としては全体の素材の量に対して
0〜2質量%であることが好ましい。造粒を行わずに原
材料を直接圧縮成形して顆粒状の固体処理剤を成形する
方式の例としてブリケッティングマシンがある。また造
粒する手段としては一般に用いられている撹拌造粒機や
ヘンシェルミキサーを用いる方法がある。
【0046】本発明の処理方法に用いる定着液及び現像
液にはN−アセチル−D.L−ペニシラミン、8−メル
カプトアデニンを含有させることが好ましい。
【0047】迅速処理の観点から、感光材料の先端が自
動現像機に挿入されてから乾燥ゾーンから出て来るまで
の全処理時間(Dry to dry)は10〜60秒
であることが好ましく、より好ましくは15〜50秒で
ある。又、100m2以上の大量の感光材料を安定にラ
ンニング処理するためには、現像時間が2〜18秒であ
ることが好ましい。
【0048】本発明に用いられるハロゲン化銀について
説明する。本発明の黒白ハロゲン化銀写真感光材料に用
いられるハロゲン化銀は、塩化銀、塩化銀含有率60モ
ル%以上の塩臭化銀又は塩沃臭化銀であることが補充量
の低減や迅速処理にとって好ましい。
【0049】ハロゲン化銀粒子の平均粒径は1.2μm
以下、特に0.1〜0.8μmが好ましい。又、粒径分
布は狭い方が好ましくいわゆる単分散乳剤を用いるのが
好ましい。又、(100)面を主平面とする平板状粒子
からなる乳剤が好ましく、そのような乳剤は米国特許第
5,264,337号、同第5,314,798号、同
第5,320,958号の記載を参考にして得ることが
できる。更に、高照度特性を得るためにイリジウムをハ
ロゲン化銀1モル当たり10-9〜10-3モルの範囲でド
ーピングしたり、乳剤を硬調化するためにロジウム、ル
テニウム、オスミウム及びレニウムから選ばれる少なく
とも1種をハロゲン化銀1モル当たり10-9〜10-3
ルの範囲でドーピングしたりするのが好ましい。
【0050】ハロゲン化銀乳剤には、硫黄増感、セレン
増感、テルル増感、還元増感及び貴金属増感等公知の化
学増感を施すことができる。
【0051】本発明の処理を行う黒白ハロゲン化銀写真
感光材料には以下に記載する技術を採用するのが好まし
い。
【0052】(1) 染料の固体分散微粒子:特開平7
−5629号第(3)頁段落「0017」〜第(16)
頁段落「0042」 (2) 酸基を有する化合物:特開昭62−23744
5号第292(8)頁左下欄11行目〜第309(2
5)頁右下欄3行目 (3) 酸性ポリマー:特開平6−186659号第
(10)頁段落「0036」〜第(17)頁段落「00
62」 (4) 増感色素 特開平5−224330号第(3)頁段落「0017」
〜第(13)頁段落「0040」 特開平6−194771号第(11)頁段落「004
2」〜第(22)頁「0094」 特開平6−242533号第(2)頁段落「0015」
〜第(8)頁段落「0034」 特開平6−337492号第(3)頁段落「0012」
〜第(34)頁段落「0056」 特開平6−337494号第(4)頁段落「0013」
〜第(14)頁段落「0039」 (5) 強色増感剤:特開平6−347938号第
(3)頁段落「0011」〜第(16)頁段落「006
6」 (6) ヒドラジン誘導体:特開平7−114126号
第(23)頁段落「0111」〜第(32)頁段落「0
157」 (7) 造核促進剤:特開平7−114126号第(3
2)頁段落「0158」〜第(36)頁段落「016
9」 (8) テトラゾリウム化合物:特開平6−20818
8号第(8)頁段落「0059」〜第(10)頁段落
「0067」 (9) ピリジニウム化合物:特開平7−110556
号第(5)頁段落「0028」〜第(29)頁「006
8」 (10) レドックス化合物:特開平4−245243
号第235(7)頁〜第250(22)頁 (11) シンジオタクチックポリスチレン支持体:特
開平3−131843号第324(2)頁〜第327
(5)頁 その他の添加剤については、例えばリサーチ・ディスク
ロージャーNo.17643(1978年12月)、同
No.18716(1979年11月)及び同No.3
08119(1989年12月)に記載の化合物を採用
することができる。
【0053】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されない。
【0054】実施例1 (He−Neレーザー光源用印刷製版スキャナー用ハロ
ゲン化銀写真感光材料の作製) 《ハロゲン化銀乳剤Aの調製》同時混合法を用いて塩化
銀70モル%、残りは臭化銀からなる平均厚み0.05
μm平均直径0.15μmの塩臭化銀コア粒子を調製し
た。コア粒子混合時にK3RuCl6を銀1モルあたり8
×10-8モル添加した。このコア粒子に、同時混合法を
用いてシェルを付けた。その際、K2IrCl6を銀1モ
ルあたり3×10-7モル添加した。得られた乳剤は平均
厚み0.10μm平均直径0.25μmのコア/シェル
型単分散(変動係数10%)の(100)面を主平面と
して有する塩沃臭化銀(塩化銀90モル%、沃化銀0.
2モル%、残りは臭化銀からなる)平板粒子の乳剤であ
った。
【0055】この乳剤を40℃に冷却し、凝集高分子剤
としてフェニルカルバモイル基で変性(置換率90%)
された変性ゼラチン13.8質量%水溶液1800ml
を添加し、3分間撹拌した。その後酢酸56質量%水溶
液を添加して乳剤のpHを4.6に調整し3分間撹拌し
た後20分間静置させデカンテーションにより上澄み液
を排水した。
【0056】その後40℃の蒸留水9.0Lを加え、撹
拌静置後上澄み液を排水しさらに蒸留水11.25Lを
加え撹拌静置後上澄み液を排水した。続いてゼラチン水
溶液と炭酸ナトリウム10質量%水溶液を加えてpHが
5.80になるよう調整し50℃で30分間撹拌し再分
散した。再分散後40℃にてpHを5.80pAgを
8.06に調整した。脱塩後この乳剤のEAgは50℃
で190mVであった。
【0057】得られた乳剤に4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−1,3,3a,7−テトラザインデンを銀1モルあ
たり1×10-3モル添加し更に臭化カリウム及びクエン
酸を添加してpH5.6、EAg123mVに調整し
て、p−トルエンチオスルホン酸ナトリウム1×10-3
モルを添加後、銀1モルあたりクロラミンTを350m
g、無機硫黄(S8)を0.6mg、トリクロロオーレ
イト6mgを添加して温度60℃で最高感度がでるまで
化学熟成を行った。
【0058】熟成終了後、4−ヒドロキシ−6−メチル
−1,3,3a,7−テトラザインデンを銀1モルあた
り2×10-3モル、1−フェニル−5−メルカプトテト
ラゾールを3×10-4モル及び沃化カリウムを300m
g添加した。
【0059】《ハロゲン化銀乳剤Bの調製》同時混合法
を用いて塩化銀60モル%、沃化銀2.5モル%、残り
は臭化銀からなる平均厚み0.05μm平均直径0.1
5μmの塩沃臭化銀コア粒子を調製した。コア粒子混合
時にK3Rh(H2O)Br5を銀1モルあたり2×10
-8モル添加した。このコア粒子に、同時混合法を用いて
シェルを付けた。その際K2IrCl6を銀1モルあたり
3×10-7モル添加した。得られた乳剤は平均厚み0.
10μm平均直径0.42μmのコア/シェル型単分散
(変動係数10%)の塩沃臭化銀(塩化銀90モル%、
沃化銀0.5モル%、残りは臭化銀からなる)平板粒子
の乳剤であった。ついで特開平2−280139号、2
87(3)頁に記載の変性ゼラチン(化合物G−8)を
使い脱塩した。脱塩後のEAgは50℃で190mVで
あった。
【0060】得られた乳剤に4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−1,3,3a,7−テトラザインデンを銀1モルあ
たり1×10-3モル添加し、更に臭化カリウム及びクエ
ン酸を添加してpH5.6、EAg123mVに調整し
て、塩化金酸を2×10-5モル添加した後にN,N,
N′−トリメチル−N′−ヘプタフルオロセレノ尿素を
3×10-5モル添加して温度60℃で最高感度がでるま
で化学熟成を行った。熟成終了後4−ヒドロキシ−6−
メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンを銀1モ
ルあたり2×10-3モル、1−フェニル−5−メルカプ
トテトラゾールを3×10-4モル及びゼラチンを添加し
た。
【0061】上記の支持体の一方の下塗層上に、下記の
処方1のゼラチン下塗層をゼラチン量が0.5g/m2
になるように、その上に処方2のハロゲン化銀乳剤層1
を銀量1.5g/m2、ゼラチン量が0.5g/m2にな
るように、さらにその上層に中間保護層として下記処方
3の塗布液をゼラチン量が0.3g/m2になるよう
に、さらにその上層に処方4のハロゲン化銀乳剤層2を
銀量1.4g/m2、ゼラチン量が0.4g/m2になる
ように、さらに下記処方5の塗布液をゼラチン量が0.
6g/m2になるよう同時重層塗布した。また反対側の
下塗層上には下記処方6のバッキング層をゼラチン量が
0.6g/m2になるように、その上に下記処方7の疎
水性ポリマー層を、さらにその上に下記処方8のバッキ
ング保護層をゼラチン量が0.4g/m2になるように
乳剤層側と同時重層塗布することで試料を得た。
【0062】 処方1(ゼラチン下塗層組成) ゼラチン 0.5g/m2 染料AD−1の固体分散微粒子(平均粒径0.1μm) 25mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 10mg/m2 S−1(ソジウム−イソ−アミル−n−デシルスルホサクシネート) 0.4mg/m2 処方2(ハロゲン化銀乳剤層1組成) ハロゲン化銀乳剤A 銀量1.5g分使用/m2 染料AD−8の固体分散微粒子(平均粒径0.1μm) 20mg/m2 シクロデキストリン(親水性ポリマー) 0.5g/m2 増感色素d−1 5mg/m2 増感色素d−2 5mg/m2 ヒドラジン誘導体HY−1 20mg/m2 造核促進剤:例示化合物AM−1 40mg/m2 レドックス化合物:RE−1 20mg/m2 化合物e 100mg/m2 ラテックスポリマーf 0.5g/m2 硬膜剤g 5mg/m2 S−1 0.7mg/m2 2−メルカプト−6−ヒドロキシプリン 5mg/m2 EDTA 30mg/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 10mg/m2 処方3(中間層組成) ゼラチン 0.3g/m2 S−1 2mg/m2 処方4(ハロゲン化銀乳剤層2組成) ハロゲン化銀乳剤B 銀量1.4g分/m2 増感色素d−1 6mg/m2 ヒドラジン誘導体HY−2 20mg/m2 造核促進剤AM−1 40mg/m2 レドックス化合物:RE−1 20mg/m2 2−メルカプト−6−ヒドロキシプリン 5mg/m2 EDTA 20mg/m2 ラテックスポリマーf 0.5g/m2 S−1 1.7mg/m2 処方5(乳剤保護層組成)j ゼラチン 0.6g/m2 染料bの固体分散体(平均粒径0.1μm) 40mg/m2 S−1 12mg/m2 マット剤:平均粒径3.5μmの単分散シリカ 25mg/m2 1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノ−ル 40mg/m2 界面活性剤h 1mg/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 10mg/m2 硬膜剤j 30mg/m2 処方6(バッキング層組成) ゼラチン 0.6g/m2 S−1 5mg/m2 ラテックスポリマーf 0.3g/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 70mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 20mg/m2 化合物i 100mg/m2 処方7(疎水性ポリマー層組成) ラテックス(メチルメタクリレート:アクリル酸=97:3) 1.0g/m2 硬膜剤g 6mg/m2 処方8(バッキング保護層) ゼラチン 0.4g/m2 マット剤:平均粒径5μmの単分散ポリメチルメタクリレート 50mg/m2 ソジウム−ジ−(2−エチルヘキシル)−スルホサクシネート 10mg/m2 界面活性剤h 1mg/m2 染料k 20mg/m2 H−(OCH2CH268−OH 50mg/m2 硬膜剤j 20mg/m2
【0063】
【化1】
【0064】
【化2】
【0065】
【化3】
【0066】
【化4】
【0067】上記記載のHe−Neレーザー光源用印刷
製版スキャナー用黒白ハロゲン化銀写真感光材料の作製
においては、使用するゼラチン(ハロゲン化銀の調製、
塗布液作製等、感光材料作製に用いる全てのゼラチン)
を表1に示すような平均分子量を有するゼラチンを各
々、用いて、黒白ハロゲン化銀写真感光材料試料1〜9
を作製した。黒白ハロゲン化銀写真感光材料試料4〜9
の作製に用いたゼラチンについては、黒白ハロゲン化銀
写真感光材料試料1〜3の作製に用いた高分子量ゼラチ
ンを従来公知のゼラチン分解酵素や過酸化水素等を用い
るゼラチン低分子量化処理により、各々、分子量が1×
104以下になるように調製した。
【0068】《試料1〜9の作製》上記の処方で作製さ
れた黒白ハロゲン化銀写真感光材料試料1〜9の各々を
大日本スクリーン(株)製イメージセッターFTR−5
055を用いて網パターン175LINE/inchで
黒化率5%となるように露光し、大日本スクリーン
(株)製自動現像機LD−M1060に現像液、定着液
補充用に顆粒を投入できるようにコニカ(株)製ミキサ
ーSM−11を装着した。イメージセッターにはフィル
ムを露光までにあらかじめ溜め込んでおくスペースを新
たに増設し、温度、湿度を調節できるように改造した。
そして、コニカ(株)製現像液CDM681を母液CD
M681Gを補充液、CFL891を母液、CFL88
1Gを補充液として黒白ハロゲン化銀写真感光材料1m
2あたり現像補充液65ml/m2、定着補充液100m
l/m2の補充を行い一年間、一日あたり508mm×
610mmサイズを800枚処理し、その液をランニン
グ液とした。水洗槽にはコニカ(株)製水きれい装置W
S−2を接続した。更に、水洗槽を改造し循環装置を取
り付け、浄化剤を直接添加できるようにした。またWS
−2と同様に大全フィルム7枚処理するごとに5Lの給
水を行えるようにした。またラインスピードも2.0倍
まで可変できるよう改造し、より高速処理が可能となる
ようにした。
【0069】 《浄化剤の処方(浄化剤を用い水洗処理をした場合)》 過酸化水素水(35質量%) 90.0g サリチル酸 0.1g ベンゾイソチアゾリン 30.0g ポリプロピレングリコール 3.1g 純水で1Lに仕上げた。pH=3.2となるよう硫酸を添加した。
【0070】 《水洗又は安定化槽に発生する銀スラッジ汚れの評価》
ランニング後に水洗槽に発生する汚れの程度を下記の様
に目視で5段階で評価した。
【0071】 A:沈殿が全くなく、液が澄んでいる B:沈殿が全くない C:沈殿は発生しないが、汚れが見られる、実用可 D:沈殿が少量、発生 E:沈殿が大量に底部に蓄積 本発明においては、C以上が実用可である。
【0072】《残色性評価》黒白ハロゲン化銀写真感光
材料を未露光の状態で現像処理したものを8〜10枚重
ねた。その残色を目視で観察し、実用上問題のないレベ
ルを3として5段階で評価した。5が最も良好、4が良
好、2が劣る、1が最も劣るレベルである。
【0073】《膜強度評価》クラッチ強度自動現像機で
処理中の定着後のフィルムを水洗終了後取り出し、スク
ラッチメーター(HEIDON−18型:ヘイドン社
製)にてスクラッチ強度を評価した。針はサファイア
0.25mm径で重りは200gを用いた。数値が大き
いほど強度が大きいことを表す。150g以上が実用で
きる値である。
【0074】《フィルム乾燥性》 A:フィルムが完全に乾いて出てくる B:フィルムが乾いて出てくる C:フィルムがやや湿って出てくる D:フィルムを連続で処理すると乾かずに出てくる E:フィルムが殆ど乾かず、乾燥ローラーで詰まる C以上を実用可であるとした。
【0075】《水洗槽に発生する水垢の評価》ランニン
グ後に水洗槽に発生する水垢の程度を下記の様に目視で
5段階で評価した。
【0076】 A:水垢が全くなく、液が澄んでいる B:水垢が全くない C:水垢は目立たないが、やや汚れて見えるが、実用可 D:水垢がやや浮遊する E:水垢が浮遊したり底部に蓄積する C以上が実用可である。
【0077】
【表1】
【0078】表1から、比較の試料と比べて、本発明の
試料は銀スラッジ性、残色性、処理後の膜強度、乾燥性
が良好であり、且つ、水垢発生等も抑制されていること
がわかる。
【0079】実施例2 実施例1における自動現像機の水洗槽部分を改造して3
槽多段槽に変更し、水洗浄化剤処理を安定化液処理に変
更した。安定化液の補充量は130ml/m2とし他は
同様に実験評価を行った。
【0080】 《安定化液処方》 DTPA−5Na 0.5g/l DTPA−5H 0.5g/l 殺菌剤 0.1g/l ジプロピレングリコール 0.3g/l pH=5.0となるように硫酸と水酸化カリウムで調整
し、30L作製した。
【0081】表2に示す殺菌剤を下記に示す。 R:5−クロロ−2メチル−4イソチアゾリン−3オン B:ベンゾイソチアゾリン−3−オン G(比較の殺菌剤):グルタルアルデヒド
【0082】
【表2】
【0083】表2から、比較の試料と比べて、本発明の
試料は銀スラッジ性、残色性、処理後の膜強度、乾燥性
が良好であり、且つ、水垢発生等も抑制されていること
がわかる。
【0084】実施例3 実施例1の表1の試料作製において、ゼラチンとして
は、全て分子量1×10 5のものを使用し、且つ、現像
液定着液を母液補充液とも下記処方のものに変更した他
は同様にして試料17〜23を作製し、実施例1に記載
と同様の方法を用いて評価を行った。
【0085】《粉剤現像剤キットの作製(使用液10L
分)》 (素材Aの処理)エリソルビン酸ナトリウムを ホソカ
ワミクロン(株)社製MIKRO−PULVERIZE
R AP−B粉砕器で、メッシュ8mm、回転数25H
zで粉砕した。8メルカプトアデニンを上記同粉砕器に
て、メッシュ8mm、回転数50Hzで粉砕した。KB
rを上記同粉砕器にて、メッシュ8mm、回転数50H
zで粉砕した。
【0086】(素材Aの混合)市販のV型混合機(容量
200L)を使用して、下記処方を混合した。
【0087】 エリソルビン酸ナトリウム(上記粉砕物) 163kg ジメゾンS 3.5kg 8メルカプトアデニン(上記粉砕物) 0.3kg DTPA.5H 11kg KBr(上記粉砕物) 6.5kg 70%液ソルビット 0.1質量% 得られた混合体の任意の点(5ヶ所)から50gづつサ
ンプリングして分析したところ、各成分の濃度は上記処
方値の±5%以内の濃度を有しており、充分に均一に混
合されていた。
【0088】以上により粉剤DAが得られた。 (素材Bの準備)エチルアルコール400mlに1−フ
ェニル−5メルカプトテトラゾール18gおよびベンゾ
トリアゾール78gを溶解した。得られた溶液を、ミキ
サーにて回転している亜硫酸ナトリウム20kgに少量
づつ滴下し、充分乾燥するまで回転を続けた。得られた
混合体の任意の点(5ヶ所)から10gづつサンプリン
グして分析したところ、1−フェニル−5メルカプトテ
トラゾールとベンゾトリアゾールは充分均一に混合され
ていた。ついで、市販のV型混合機(容量200L)を
使用して上記混合体と炭酸カリウム56kg、炭酸ナト
リウム42kg、水酸化リチウム・1H2O 2kg、
70%液ソルビット0.1質量%を混合し、粉剤DBを
得た。
【0089】《包装(使用液10Lキット)》ポリエチ
レン包材に下記順番で原材料混合体および成形品を充填
し、アルミピローで蓋をしヒートシーラーで密封した。
【0090】 粉剤DB 1264g (下層) 粉剤DA 399g (上層) このキットを仕上がり10Lに溶解後のpHは9.80
であった。なお、混合時間を変化させることで粒径は変
わり、平均粒径20μm以下のものが90%を占める粉
剤を得るには約10分前後であった。時間を増加させる
と粒径は増大した。
【0091】《粉剤定着剤キットの作製(使用液100
L分)》 (素材の前処理)1−オクタンスルホン酸ナトリウムを
ホソカワミクロン(株)社製MIKRO−PULVER
IZER AP−B粉砕器で、メッシュ4mm、回転数
60Hzで粉砕した。
【0092】(素材の混合)市販のV型混合機(容量2
00L)を使用して、下記処方を混合した。
【0093】 チオ硫酸ナトリウム 15kg 亜硫酸ナトリウム 2.2kg 70%液ソルビット 0.1質量% 得られた混合体に1−オクタンスルホン酸ナトリウム
(上記粉砕品)を1kg添加してさらに5分間混合し
た。これを粉剤FAとする。
【0094】(素材の混合)市販のV型混合機(容量2
00L)を使用して、下記処方を混合した。
【0095】 クエン酸3ナトリウム2水塩 2.94kg グルコン酸ナトリウム 0.5kg コハク酸 1.2kg 70%液ソルビット 0.1質量% これを粉剤FBとする。
【0096】(包装)下記順番で成形品を充填した。
【0097】粉剤FB(下層) 粉剤FA(上層) この100L分を現像剤と同様10Lキットに包装し
た。仕上がり10Lに溶解後のpHはpH=5.6であ
った。なお、混合時間を変化させることで粒径は変わ
り、平均粒径20μm以下のものが90%を占める粉剤
を得るには約10分前後であった。時間を増加させると
粒径は増大した。
【0098】
【表3】
【0099】表3から、比較の試料と比べて、本発明の
試料は銀スラッジ性、残色性、処理後の膜強度、乾燥性
が良好であり、且つ、水垢発生等も抑制されていること
がわかる。
【0100】実施例4 実施例1の自動現像機の水洗槽の底部形状を表4に記載
のように変更し、ゼラチンとしては、全て分子量は1×
105のものを使用した以外は、実施例1と同様にして
黒白ハロゲン化銀写真感光材料24〜30を作製し、つ
いで、処理を行い、試料24〜30を作製した。得られ
た試料については、実施例1と同様に評価した。
【0101】
【表4】
【0102】表4から、比較の試料と比べて、本発明の
試料は銀スラッジ性、残色性が良好であり、且つ、水垢
発生等も抑制されていることがわかる。
【0103】
【発明の効果】本発明により、銀スラッジ、残色性が抑
制され、乾燥性及び処理後の膜強度が良好な特性を示す
黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法及びそれに用
いる黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理装置を提供す
ることが出来た。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に感光性ハロゲン化銀乳剤層を
    有する黒白ハロゲン化銀写真感光材料を現像槽、定着
    槽、水洗槽を有する自動現像機を用いて現像、定着、水
    洗処理する黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法に
    おいて、該黒白ハロゲン化銀写真感光材料中のゼラチン
    の平均分子量が1×104以下であり、且つ、該水洗処
    理時に、過酸化水素を含有する水を用いることを特徴と
    する黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
  2. 【請求項2】 支持体上に感光性ハロゲン化銀乳剤層を
    有する黒白ハロゲン化銀写真感光材料を現像槽、定着
    槽、安定化液槽を有する自動現像機を用いて現像、定
    着、安定化処理する黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処
    理方法において、該黒白ハロゲン化銀写真感光材料中の
    ゼラチンの平均分子量が1×104以下であり、且つ、
    該黒白ハロゲン化銀写真感光材料をグルタルアルデヒド
    及びその誘導体を含まない安定化液で処理することを特
    徴とする黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
  3. 【請求項3】 支持体上に感光性ハロゲン化銀乳剤層を
    有する黒白ハロゲン化銀写真感光材料を現像槽、定着
    槽、安定化液槽を有する自動現像機を用いて現像、定
    着、安定化処理する黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処
    理方法において、該黒白ハロゲン化銀写真感光材料中の
    ゼラチンの平均分子量が1×104以下であり、且つ、
    該安定化液槽がイソチアゾリン化合物または4級アンモ
    ニウム化合物を含有することを特徴とする黒白ハロゲン
    化銀写真感光材料の処理方法。
  4. 【請求項4】 現像処理、定着処理及び水洗処理または
    安定化処理の工程に用いられる少なくとも1種の処理液
    が粉剤から調製されたものであり、且つ、該粉剤の全体
    量の90%の粒子の粒径が20μm以下であることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の黒白ハロ
    ゲン化銀写真感光材料の処理方法。
  5. 【請求項5】 支持体上に感光性ハロゲン化銀乳剤層を
    有する黒白ハロゲン化銀写真感光材料を処理する、現像
    槽、定着槽、水洗槽を有する黒白ハロゲン化銀写真感光
    材料の処理装置において、該水洗槽の底部面積Tと該水
    洗槽の開口部分面積Sとの比がT/S>1.1であるこ
    とを特徴とする黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理装
    置。
  6. 【請求項6】 水洗槽の底面と壁面の接点から地面に対
    して水平に形成される面から底面までで最も離れた点ま
    での距離hの値が5〜50cmであることを特徴とする
    請求項5に記載の黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理
    装置。
  7. 【請求項7】 水洗槽の壁面と、壁面と底面の接点から
    底面の中心へひいた直線とが形成する角をαとした時、
    30度<α<85度(但し、形成する角は0〜90の間
    とする)を特徴とする請求項5または6に記載の黒白ハ
    ロゲン化銀写真感光材料の処理装置。
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