JP2001262761A - 屋根構造 - Google Patents

屋根構造

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JP2001262761A
JP2001262761A JP2000075048A JP2000075048A JP2001262761A JP 2001262761 A JP2001262761 A JP 2001262761A JP 2000075048 A JP2000075048 A JP 2000075048A JP 2000075048 A JP2000075048 A JP 2000075048A JP 2001262761 A JP2001262761 A JP 2001262761A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】建物の外観のバリエーションの増加が図れる屋
根構造の提供。 【解決手段】水平屋根部30の内側部分に、傾斜屋根部40
の屋根面44の傾斜方向に平行で、かつ、水平屋根部30の
周縁部を通過する平行線Hが傾斜屋根部40の鼻隠し8の
設置領域B内の最下端よりも上方を通過するように傾斜
屋根部40を設ける。これにより、傾斜屋根部40の軒先42
B 近傍に立上り部9を設けても、水平屋根部30の周縁部
が目隠しとなるので、立上り部9が水平屋根部30の周縁
部で隠蔽され、水平屋根部30および傾斜屋根部40の一体
感が強調され、従来の屋根の軒天の直下に位置する外壁
を室内側へ後退させた建物とは、見るものに異なる外観
であると充分認識させることができ、建物の外観のバリ
エーションを増加できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋根面がほぼ水平
となった水平屋根部と、平面視で、水平屋根部の内側部
分に設けられ、屋根面が傾斜した傾斜屋根部とを備えた
屋根構造に関する。
【0002】
【背景技術】従来より、工場で製造した箱状の建物ユニ
ットを、建築現場で複数組合わせて建築されるユニット
式建物が利用されている。このようなユニット式建物に
よれば、建物ユニットに対して内装材や外壁材の組付作
業まで工場で行い、後は、建物ユニットの接合作業を行
うだけで、建物の組立がほぼ完了するようにしているの
で、建築現場での作業が大幅に削減され、建築工事を短
期間で完了できるというメリットが得られる。また、ユ
ニット式建物は、箱状の建物ユニットを単に組合わせる
ことから、外壁面に凹凸のない平坦な外観となり、当該
建物の外観のバリエーションが少ない。
【0003】ユニット式建物としては、屋根面が傾斜し
た切妻屋根や寄棟屋根、あるいは、屋根面がほぼ水平と
なった陸屋根を有するものがある。このうち、陸屋根
は、四角枠状のフレームに、軽量気泡コンクリート(以
下、「ALC板」と略す。)を取付けた屋根ユニットに
より形成されている。そして、陸屋根の周縁には、屋根
面から突出した突起部、すなわち、パラペットが設けら
れている(特開平9−268657号公報等参照)。そ
して、陸屋根を歩行可能とする場合、当該陸屋根と建物
内部とを連絡する出入口を形成するために塔屋が設けら
れる。この塔屋は、建物全体に比べると小さいので、位
置や形状が異なるものを設けたとしても、屋根の外観か
ら受ける印象がほとんど同一となり、建物の外観に変化
を生じさせるものではない。
【0004】そこで、屋根面の周縁部分が歩行屋根面と
なった水平屋根部と、切妻や寄棟等の屋根面が傾斜した
傾斜屋根部とを組合わせた屋根を形成することが考えら
れる。このような屋根に出入口を形成するにあたり、例
えば、傾斜屋根部の屋根面を途中で中断して、その部分
に外壁を立設し、この外壁に出入口を設ければ、出入口
を形成できる。この屋根では、水平屋根部の上に貼り付
けられる防水シートの端縁を処理するために、水平屋根
部と傾斜屋根部との境界部分近傍に立上り壁を設け、こ
の立上り壁の中間部分で当該防水シートの端縁を処理す
ることにより、屋根の防水性能を確保している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】後述した屋根では、水
平屋根部と傾斜屋根部とを組合わせるにあたり、水平屋
根部および傾斜屋根部の境界部分近傍に立上り壁を設け
るため、当該屋根に一体感がなくなる。そのうえ、当該
屋根は、建物の外観のバリエーションを増やすために、
考え出されたものにも関わらず、本出願人が特願平11
−58493号に提案しているように、屋根の軒天の直
下に位置する外壁を建物の室内側へ所定寸法後退させた
建物の外観に似ているため、建物の外観のバリエーショ
ンの増加が充分に行えないという問題がある。
【0006】本発明の目的は、建物の外観のバリエーシ
ョンの増加が図れるようになる屋根構造を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、図面をも参照
して説明すると、屋根面がほぼ水平となった水平屋根部
30と、平面視で、前記水平屋根部30の内側部分に設けら
れ、屋根面43,44が傾斜した傾斜屋根部40とを備えた屋
根構造であって、前記傾斜屋根部40の屋根面44の傾斜方
向に平行で、かつ、前記水平屋根部30の周縁部を通過す
る平行線Hが前記傾斜屋根部40の端面に設けられる鼻隠
し8の設置領域B内の最下端よりも上方を通過するよう
に前記傾斜屋根部40を設けたことを特徴とする。このよ
うな本発明では、傾斜屋根部40の軒先42B 近傍に立上り
部9が設けられていても、水平屋根部30の周縁部が目隠
しとなるので、立上り部9が外部の視線から遮断され、
当該立上り部9が水平屋根部30の周縁部で隠蔽されるよ
うになる。これにより、傾斜屋根部40の軒先42A,42Bが
あたかも水平屋根部30の上面に接しているような印象を
与え、水平屋根部30と傾斜屋根部40との一体感が強調さ
れ、従来の屋根の軒天の直下に位置する外壁を建物の室
内側へ所定寸法後退させた建物とは、見るものに異なる
外観であることを充分認識させることができ、建物1の
外観のバリエーションの増加が図れるようになる。
【0008】以上において、前記水平屋根部30の周縁に
は、当該水平屋根部30の上面よりも上方へ突出する立上
り壁4が設けられていることが望ましい。このようにす
れば、傾斜屋根部40の端部を水平屋根部30の周縁に近づ
けて配置しても、立上り壁4が目隠しとなるので、傾斜
屋根部40の軒先42B の裏側部分が外部の視線から遮断さ
れ、当該軒先42B の裏側部分が立上り壁4で隠蔽される
ようになり、建物1の外観が損なわれない。
【0009】また、前記傾斜屋根部40の屋根面44の傾斜
角度Rは、当該屋根10が設けられた建物1に適用される
斜線制限の斜線Dの傾斜角度Sよりも小さく設定されて
いることが望ましい。このようにすれば、傾斜屋根部40
の高さが高くとも、傾斜屋根部40が建物1に適用される
斜線制限の斜線Dの傾斜角度Sを越えることがなく、傾
斜屋根部40の軒先42B を水平屋根部30の周縁部分から遠
ざけることなく、斜線制限の内側へ屋根10を納めること
が可能となり、屋上の有効利用が図れるようになる。
【0010】さらに、前記傾斜屋根部40には、太陽光エ
ネルギーを電力に変換する複数の太陽電池パネル47が設
けられていることが望ましい。このようにすれば、傾斜
屋根部40が設置される水平屋根部30を、太陽電池パネル
47が設置できない歩行可能な歩行屋根部30A としても、
傾斜屋根部40に太陽電池パネル47を設置することが可能
となるので、傾斜屋根部40が太陽電池付屋根部となり、
当該傾斜屋根部40を利用して受光量が確保され、屋上に
歩行屋根部30Aおよび太陽電池付屋根部の両方が形成さ
れるようになり、当該屋上を有効利用できるようにな
る。
【0011】また、前記傾斜屋根部40は、前記水平屋根
部30の上面に立設される束6と、この束6の上端部分に
支持される屋根パネル7とを含んで構成されていること
が望ましい。このようにすれば、屋根ユニット31を形成
するALC板35A,35Bとの取り合いを変更することによ
り束6の設置位置を自由に設定でき、水平屋根部30を形
成する屋根ユニット31の配列により傾斜屋根部40の設置
位置が制限されることがなく、水平屋根部30に対して傾
斜屋根部40を任意の位置に配置でき、傾斜屋根部40の設
置位置の自由度が増す。
【0012】さらに、前記傾斜屋根部40は、所定の勾配
で傾斜した屋根面43,44が一対、棟41を挟んで対向して
配置され、一方の屋根面43の軒先42A が他方の屋根面44
の軒先42B よりも高い位置に配置されていることが望ま
しい。このように、一方の屋根面43の軒先42A 近傍に外
壁48を設ければ、当該外壁48の高さが充分に確保される
ので、外壁48に歩行屋根部への出入口が形成可能とな
り、出入りするのに充分な高さを有する出入口が容易に
形成されるようになる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
面に基づいて説明する。図1および図2には、本発明の
一実施形態に係る建物1が示されている。この建物1
は、基礎の上に設置された複数の建物ユニット2と、こ
れらの建物ユニット2の上に形成された屋根10とを備え
たものである。建物1は、箱状に形成された建物ユニッ
ト2を複数組み合わせることにより、建築されるユニッ
ト式建物である。
【0014】屋根10は、屋根面がほぼ水平となった水平
屋根部30と、水平屋根部30の内側部分に設けられた傾斜
屋根部40とを備えたものである。水平屋根部30は、平板
状の屋根ユニット31を最上階の各建物ユニット2の上面
に載置することにより形成されるものである。この水平
屋根部30の周縁には、立上り壁であるパラペット4が設
けられている。このパラペット4は、水平屋根部30の上
面よりも上方へ突出するように配置されている。屋根ユ
ニット31A,31Bで形成される水平屋根部30A は、歩行可
能な歩行屋根部となっている。屋根ユニット31C,31Dで
形成される水平屋根部30B の上面には、歩行屋根部とな
った水平屋根部30A と建物1の室内との通路となる階段
用の階段室としてのペントハウス3が設けられている。
水平屋根部30B のペントハウス3が設けられない屋外部
分には、水勾配Cが設けられるとともに、パラペット4
に沿って排水溝31F が形成されている。
【0015】水平屋根部30A には、ペントハウス3側か
らユニット式建物1の長辺側に配置された一方の端縁へ
向かって下り勾配となった水勾配Aが設けられている。
水平屋根部30A のパラペット4側には、排水溝31E が形
成されている。これにより、上空から降ってきた雨水
は、水平屋根部30A の表面を伝わって排水溝31E に向か
って流れていき、排水溝31E から当該排水溝31E と連通
する竪樋5を通って建物1の外側へ排水されるようにな
っている。
【0016】傾斜屋根部40は、ペントハウス3の屋根と
なっている。この傾斜屋根部40は、建物ユニット2の長
辺方向に沿って水平に延びる棟41の両側に、当該棟41か
ら軒先42A,42Bに向かって下り勾配を有する一対の屋根
面43,44が形成された切妻式の屋根部である。傾斜屋根
部40には、屋根下地面を形成する複数の屋根パネル7
と、屋根葺材である複数の太陽電池パネル47と、棟41に
沿って取付けられる棟カバー部材45と、当該の軒先42
A,42B側に取付けられる面戸部材46とが備えられてい
る。これにより、傾斜屋根部40は、太陽電池付屋根部と
なっている。屋根パネル7は、軸組材を枠状に組んだ枠
体7A(図3参照)と、この枠体7Aの上に張り付けられた
野地板7B(図3参照)とを有するものである。この屋根
パネル7は、屋根ユニット31の上面に立設される複数の
束6で支持されている。太陽電池パネル47は、矩形状に
形成され、太陽光エネルギーを電力に変換する複数のソ
ーラーセルを有するものである。この太陽電池パネル47
は、複数の屋根パネル7によって形成される屋根下地面
に配列されている。
【0017】棟41の長さは、ユニット式建物1の短辺側
に配置された一方の端縁から他方の端縁までのほぼ全長
に達している。軒先42B は、建物1の対向する長辺側の
外壁面の内側近傍に配置され、当該外壁面から屋外側へ
突出しないようになっている。これらにより、屋根10の
外周縁は、建物1の外壁線よりも内側に設けられてい
る。屋根面43の軒先42A は、屋根面44の軒先42B よりも
高い位置に配置されている。つまり、屋根面43は、棟41
から軒先42B までの距離が屋根面44よりも小さくなって
いる。これにより、軒先42A の近傍に配置され、かつ、
水平屋根部30A に臨む外壁48は、その高さが充分確保さ
れるようになっている。この外壁48には、出入口となる
掃き出し窓49が設けられている。屋根面44の軒先42B 近
傍には、ペントハウス3と屋外部分とを仕切る立上り部
9が設けられている。
【0018】傾斜屋根部40の軒先42B 側の端面には、図
3に示されるように、当該端面を隠す鼻隠し8が設けら
れている。ここで、傾斜屋根部40は、パラペット4の頂
部4Aから傾斜屋根部40の傾斜方向に沿って延長線Eに対
して平行に延びる平行線Hが鼻隠し8の設置領域Bより
も上方を通過するように、水平屋根部30に設けられてい
る。パラペット4は、傾斜屋根部40の軒先42B 近傍に設
けられた立上り部9の目隠しとなり、当該立上り部9が
外部の視線から遮断されるようになっている。パラペッ
ト4の頂部4Aは、建物1に適用される北側斜線制限の斜
線Dぎりぎりに配置されている。屋根面44の傾斜角度R
は、北側斜線制限の斜線Dの傾斜角度Sよりも小さくな
っている。これらにより、傾斜屋根部40は、北側斜線制
限内に納められるようになっている。
【0019】ペントハウス3の床を形成する屋根ユニッ
ト31C は、図4に示されるように、長辺梁33C および短
辺梁34C を組んだ枠状のフレーム32C を有するものであ
る。対向する短辺梁34C の間には、一対の短辺梁34C を
相互に連結する中間梁35Cが架け渡されている。この中
間梁35C は、屋根ユニット31B 側の長辺梁33C 寄りに配
置されている。この中間梁35C の上面には、屋根パネル
7を支持する束6が固定されるようになっている。屋根
ユニット31D 側の長辺梁33C と中間梁35C との間には、
床を形成する床面材37C を支持するために、複数の根太
36C が架け渡されている。屋根ユニット31B 側の長辺梁
33C と中間梁35C との間には、歩行屋根部30A を形成す
るALC板38C を支持するために、複数の根太36C が架
け渡されている。ALC板38C を支持する各根太36C に
は、断面L字形のブラケット39C が設けられている。こ
のブラケット39C は、その頂部が根太36C の上面から突
出するように配置されている。ブラケット39C は、水勾
配Aに応じて根太36C の上面に対して斜めに傾けた状態
で当該根太36C の側面に取付けられている。ブラケット
39C の上面には、ALC板38C が取付けられている。な
お、ALC板38C は、その上面に防水シート(図示省
略)が敷かれるようになっている。
【0020】また、屋根ユニット31D は、図5に示され
るように、屋根ユニット31C と同様に、枠状のフレーム
32D を有するものである。対向する短辺梁34D の間に
は、一対の短辺梁34D を相互に連結する中間梁35Dが架
け渡されている。屋根ユニット31C 側の長辺梁33D と中
間梁35D との間には、床を形成する床面材37D を支持す
るために、複数の根太36D が架け渡されている。パラペ
ット4側の長辺梁33D と中間梁35D との間には、平板状
のコンクリート板38D を支持するために、複数の根太36
D が架け渡されている。コンクリート板38D を支持する
根太36D の上面には、長尺状の支持部材39D が設けられ
ている。この支持部材39D の両端部分は、一対の短辺梁
34D に載置されている。支持部材39D の上面は、前述し
た水勾配Cに応じて水平面に対して斜めに切り欠かれた
斜面となっている。この支持部材39D 上面には、コンク
リート板38D が取付けられている。このコンクリート板
38D は、フレーム32D の上方に配置されている。なお、
コンクリート板38D の最下流側には、当該コンクリート
板38D に連続して前述の排水溝31F (図3参照)が設け
られている。この排水溝31F は、フレーム32D の上方に
配置されている。また、屋根ユニット31C,31Dのフレー
ム32C,32Dの上面には、束6が立設されているが、当該
屋根ユニット31C,31Dの中間梁35C,35Dおよび根太36
C,36Dの上面に固定されていてもよい。そして、束6の
設置位置は、屋根ユニット31A,31Bを形成するALC板
35A,35Bとの取り合いを変更することにより自由に設定
されるようになっている。
【0021】歩行屋根部30A を形成する屋根ユニット31
B は、図6に示されるように、フレーム32B 上に支持部
材36B,37Bおよび屋根受け部材38B,39Bを介してALC
板35B を接合することにより形成されている。フレーム
32B は、長辺梁33B および短辺梁34B を枠状に組んだも
のである。このフレーム32B の短辺梁34B には、屋根受
け部材38B を支持する複数の支持部材36B が所定の間隔
をあけて固定されている。フレーム32B の長辺梁33B に
は、屋根受け部材39B を支持する複数の支持部材37B が
所定の間隔をあけて固定されている。各支持部材36B
は、その頂部がフレーム32B の上面から突出している。
支持部材36B の突出部分の突出量は、前述した水勾配A
の下流に向かうに従い小さくなっている。支持部材36B
の突出部分に屋根受け部材38B が固定される。支持部材
37B は、その頂部が支持部材36B と同様にフレーム32B
の上面から突出している。支持部材37B の突出量は、水
勾配Aに応じて設定されている。そして、対向する長辺
梁33B に固定された二つの支持部材37B には、屋根受け
部材39B が架け渡されている。屋根受け部材38B,39Bの
上面には、ALC板35B が取り付けられている。なお、
ALC板35B は、その上面に防水シート(図示省略)が
敷かれるようになっている。
【0022】屋根ユニット31A は、図7に示されるよう
に、屋根ユニット31B と同様に、枠状のフレーム32A を
有するものとなっている。対向する短辺梁34A には、一
対の短辺梁34A を相互に連結する中間梁51A が架け渡さ
れている。この中間梁51A には、屋根受け部材39A を支
持する複数の支持部材37A が所定の間隔をあけて固定さ
れている。対向する長辺梁33A および中間梁51A に固定
された二つの支持部材37A には、屋根受け部材39A が架
け渡されている。屋根受け部材38A,39Aの上面には、A
LC板35A が取付けられている。ALC板35A は、短辺
梁34A の中間部分である中間梁51A まで配置されてい
る。ALC板35A が配置されない一対の短辺梁34A 、長
辺梁33A および中間梁51Aで囲まれた開口部52内には、
前述した排水溝31E が設けられている。この排水溝31E
は、開口部52を塞ぐ底面材53により形成されている。な
お、長辺梁33A には、前述した竪樋5と連通する連通孔
54が形成されている。また、ALC板35A は、その上面
に防水シート(図示省略)が敷かれるようになってい
る。
【0023】このような本実施形態によれば、次のよう
な効果がある。すなわち、水平屋根部30のパラペット4
が目隠しとなるので、傾斜屋根部40の軒先42B 近傍の立
上り部9が外部の視線から遮断され、当該立上り部がパ
ラペット4で隠蔽されるようになる。これにより、傾斜
屋根部40の軒先42A,42Bが水平屋根部30の上面に接して
いるような印象を与え、水平屋根部30および傾斜屋根部
40に組合わせた屋根10に一体感が得られるようになり、
従来の屋根の軒天の直下に位置する外壁を建物の室内側
へ所定寸法後退させた建物と外観が異なり、建物1の外
観のバリエーションを増加できる。
【0024】また、水平屋根部30の周縁にパラペット4
を設けたので、傾斜屋根部40の軒先42B を水平屋根部30
の周縁に近づけて配置しても、立上り壁4が目隠しとな
り、傾斜屋根部40の軒先42B の裏側部分が外部の視線か
ら遮断され、当該軒先42B の裏側部分が立上り壁4で隠
蔽されるようになり、建物1の外観が損なわれない。
【0025】さらに、屋根面44の傾斜角度Rを北側斜線
制限の斜線Dの傾斜角度Sよりも小さくしたので、傾斜
屋根部40の高さが高くとも、傾斜屋根部40が建物1に適
用される北側斜線制限の斜線Dの傾斜角度Sを越えるこ
とがなく、傾斜屋根部40の軒先42B を水平屋根部30の周
縁部分から遠ざけることなく、斜線制限の内側へ屋根10
を納めることが可能となり、屋上を有効利用できる。
【0026】また、傾斜屋根部40が設置される水平屋根
部30を、太陽電池パネル47が設置できない歩行可能な歩
行屋根部30A としても、傾斜屋根部40に太陽電池パネル
47を設置したので、傾斜屋根部40が太陽電池付屋根部と
なり、当該傾斜屋根部40を利用して受光量が確保され、
屋上に歩行屋根部30A および太陽電池付屋根部の両方が
形成されるようになり、当該屋上を有効利用できる。
【0027】さらに、傾斜屋根部40を束6と屋根パネル
7とで形成したので、屋根ユニット31A,31Bを形成する
ALC板35A,35Bとの取り合いを変更することにより束
6の設置位置を自由に設定でき、水平屋根部30を形成す
る屋根ユニット31の配列により傾斜屋根部40の設置位置
が制限されることがなく、水平屋根部30に対して傾斜屋
根部40を任意の位置に配置でき、傾斜屋根部40の設置位
置の自由度が増す。
【0028】また、傾斜屋根部40の軒先42A 近傍に外壁
48を設けたので、当該外壁48の高さが充分に確保され、
外壁48に歩行屋根部30A への出入口となる掃き出し窓49
が形成可能となり、出入りするのに充分な高さを有する
掃き出し窓49を容易に形成できる。
【0029】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を
含み、以下に示すような変形などを含むものである。す
なわち、傾斜屋根部としては、棟41を挟んで対向して配
置された屋根面を有する切妻式の屋根部に限らず、棟
と、この棟から斜め下方に延びる下り棟とを有する寄棟
式の屋根であってもよく、要するに傾斜した屋根面を有
する屋根面を有する屋根部であればよい。また、建物と
しては、ユニット式建物に限らず、工場で製造した床お
よび壁等の面状部材であるパネルを建築現場で組合わせ
るパネル式建物でもよい。
【0030】
【発明の効果】本発明の屋根構造によれば、次のような
効果が得られる。すなわち、請求項1に記載の屋根構造
によれば、傾斜屋根部の軒先近傍に立上り部が設けられ
ていても、水平屋根部の周縁部が目隠しとなるので、立
上り部が外部の視線から遮断され、当該立上り部が水平
屋根部の周縁部で隠蔽されるようになる。これにより、
傾斜屋根部の軒先があたかも水平屋根部の上面に接して
いるような印象を与え、水平屋根部と傾斜屋根部との一
体感が強調され、従来の屋根の軒天の直下に位置する外
壁を建物の室内側へ所定寸法後退させた建物とは、見る
ものに異なる外観であることを充分認識させることがで
き、建物の外観のバリエーションを増加できる。
【0031】また、請求項2に記載の屋根構造によれ
ば、傾斜屋根部の端部を水平屋根部の周縁に近づけて配
置しても、立上り壁が目隠しとなるので、傾斜屋根部の
軒先の裏側部分が外部の視線から遮断され、当該軒先の
裏側部分が立上り壁で隠蔽されるようになり、建物の外
観が損なわれない。
【0032】さらに、請求項3に記載の屋根構造によれ
ば、傾斜屋根部の高さが高くとも、傾斜屋根部が建物に
適用される斜線制限の斜線の傾斜角度を越えることがな
く、傾斜屋根部の軒先を水平屋根部の周縁部分から遠ざ
けることなく、斜線制限の内側へ屋根を納めることが可
能となり、屋上を有効利用できる。
【0033】また、請求項4に記載の屋根構造によれ
ば、傾斜屋根部が設置される水平屋根部を、太陽電池パ
ネルが設置できない歩行可能な歩行屋根部としても、傾
斜屋根部に太陽電池パネルを設置することが可能となる
ので、傾斜屋根部が太陽電池付屋根部となり、当該傾斜
屋根部を利用して受光量が確保され、屋上に歩行屋根部
および太陽電池付屋根部の両方が形成されるようにな
り、当該屋上を有効利用できる。
【0034】さらに、請求項5に記載の屋根構造によれ
ば、屋根ユニットを形成するALC板との取り合いを変
更することにより束の設置位置を自由に設定でき、水平
屋根部を形成する屋根ユニットの配列により傾斜屋根部
の設置位置が制限されることがなく、水平屋根部に対し
て傾斜屋根部を任意の位置に配置でき、傾斜屋根部の設
置位置の自由度が増す。
【0035】また、請求項6に記載の屋根構造によれ
ば、一方の屋根面の軒先近傍に外壁を設ければ、当該外
壁の高さが充分に確保されるので、外壁に歩行屋根部へ
の出入口が形成可能となり、出入りするのに充分な高さ
を有する出入口を容易に形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る建物を示す斜視図で
ある。
【図2】同実施形態に係る屋根を示す断面図である。
【図3】同実施形態に係る屋根の要部を示す断面図であ
る。
【図4】同実施形態に係る屋根ユニットを示す斜視図で
ある。
【図5】同実施形態に係る他の屋根ユニットを示す斜視
図である。
【図6】同実施形態に係る歩行屋根部を形成する屋根ユ
ニットを示す斜視図である。
【図7】同実施形態に係る歩行屋根部を形成する他の屋
根ユニットを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 建物としてのユニット式建物 4 立上り壁であるパラペット 6 束 7 屋根パネル 10 屋根 30 水平屋根部 40 傾斜屋根部 41 棟 42A,42B 軒先 43,44 屋根面 47 太陽電池パネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04D 13/14 E04D 13/14 Z 13/18 13/18

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】屋根面がほぼ水平となった水平屋根部と、
    平面視で、前記水平屋根部の内側部分に設けられ、屋根
    面が傾斜した傾斜屋根部とを備えた屋根構造であって、 前記傾斜屋根部の屋根面の傾斜方向に平行で、かつ、前
    記水平屋根部の周縁部を通過する平行線が前記傾斜屋根
    部の端面に設けられる鼻隠しの設置領域内の最下端より
    も上方を通過するように前記傾斜屋根部を設けたことを
    特徴とする屋根構造。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の屋根構造において、前記
    水平屋根部の周縁には、当該水平屋根部の上面よりも上
    方へ突出する立上り壁が設けられていることを特徴とす
    る屋根構造。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の屋根構造
    において、前記傾斜屋根部の屋根面の傾斜角度は、当該
    屋根が設けられた建物に適用される斜線制限の斜線の傾
    斜角度よりも小さく設定されていることを特徴とする屋
    根構造。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
    の屋根構造において、前記傾斜屋根部には、太陽光エネ
    ルギーを電力に変換する複数の太陽電池パネルが設けら
    れていることを特徴とする屋根構造。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項4のいずれかに記載
    の屋根構造において、前記傾斜屋根部は、前記水平屋根
    部の上面に立設される束と、この束の上端部分に支持さ
    れる屋根パネルとを含んで構成されていることを特徴す
    る屋根構造。
  6. 【請求項6】請求項1ないし請求項5のいずれかに記載
    の屋根構造において、前記傾斜屋根部は、所定の勾配で
    傾斜した屋根面が一対、棟を挟んで対向して配置され、
    一方の屋根面の軒先が他方の屋根面の軒先よりも高い位
    置に配置されていることを特徴とする屋根構造。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012057383A (ja) * 2010-09-10 2012-03-22 Torino Kk 仮設トイレ
JP2012087590A (ja) * 2010-10-22 2012-05-10 Asahi Kasei Homes Co 建物
JP2012140816A (ja) * 2011-01-05 2012-07-26 Sekisui Chem Co Ltd 屋根パネルおよびその製造方法
JP2014227687A (ja) * 2013-05-21 2014-12-08 ミサワホーム株式会社 ユニット式建物の屋根構造
JP2018172937A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 旭化成ホームズ株式会社 建物の軒先廻り構造

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