JP2001261960A - 加熱硬化性シリコーンゴム組成物 - Google Patents

加熱硬化性シリコーンゴム組成物

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JP2001261960A JP2000073673A JP2000073673A JP2001261960A JP 2001261960 A JP2001261960 A JP 2001261960A JP 2000073673 A JP2000073673 A JP 2000073673A JP 2000073673 A JP2000073673 A JP 2000073673A JP 2001261960 A JP2001261960 A JP 2001261960A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金型離型性に優れ、かつ成形不良を起こすこ
とのない加熱硬化性シリコーンゴム組成物を提供する。 【解決手段】 (A)(a-1)平均単位式: RaSiO4- a/2 (式中、Rは一価炭化水素基もしくはハロゲン化アルキ
ル基であり、aは1.95〜2.05である。)で示され
るオルガノポリシロキサン100重量部と(a-2)補強性
充填剤1〜100重量部とからなるシリコーンゴムベー
スコンパウンド、(B)(b-1)水溶性シリコーンと(b-
2)水の混合物{(A)成分100重量部に対して該混合
物中に含まれる水の量が0.05〜5重量部となる量)お
よび(C)硬化剤(本組成物を硬化させるに十分な量)か
らなることを特徴とする加熱硬化性シリコーンゴム組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する分野】本発明は加熱硬化性シリコーンゴ
ム組成物に関するものである。詳しくは、金型離型性に
優れ、かつ成形不良を起こすことない加熱硬化性シリコ
ーンゴム組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】加熱硬化性シリコーンゴム組成物は、硬
化後、耐熱性、耐侯性、耐寒性、電気絶縁性等に優れた
ゴムになるので、かかる特性が要求される分野で幅広く
使用されている。しかし、この種の加熱硬化性シリコー
ンゴム組成物は、一般に、成形加工性、特に金型離型性
に劣り、金型を使用して複雑な形状の成形品を成形する
ことが難しかった。そのため、加熱硬化性シリコーンゴ
ム組成物にステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩を
離型剤として添加配合して金型離型性を向上させたシリ
コーンゴム組成物が提案されている(特公昭55−45
099号公報参照)。また、加熱硬化性シリコーンゴム
組成物に水を添加配合して金型離型性を向上させたシリ
コーンゴム組成物が提案されている(特開平6−931
85号公報参照)。しかし、前者のシリコーンゴム組成
物は、金型離型性が今一つ不十分であるというという問
題点があった。また、後者のシリコーンゴム組成物は金
型離型性に優れているが、シリコーンゴム成形品表面
に、スジ状の傷が発生したり、局部的なボイドが発生す
ることがある等の成形不良を起こし易いという問題点が
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記問題
点を解消するため鋭意検討した結果、本発明を為すに至
った。即ち、本発明の目的は金型離型性に優れ、かつ成
形不良を起こすことのない加熱硬化性シリコーンゴム組
成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的は、(A)(a)平
均単位式: (A)(a-1)平均単位式: RaSiO4- a/2 (式中、Rは一価炭化水素基もしくはハロゲン化アルキ
ル基であり、aは1.95〜2.05である。)で示され
るオルガノポリシロキサン100重量部と(a-2)補強性
充填剤1〜100重量部とからなるシリコーンゴムベー
スコンパウンド100重量部、(B)(a)水溶性シリ
コーンと(b)水の混合物{(A)成分100重量部に対
して該混合物中に含まれる水の量が0.05〜5重量部
となる量)および(C)硬化剤(本組成物を硬化させるに
十分な量)からなることを特徴とする加熱硬化性シリコ
ーンゴム組成物により達成される。
【0005】これを説明すると、本発明に使用される
(A)成分のシリコーンゴムベースコンパウンドは加熱硬
化性シリコーンゴム組成物の主剤となるものである。か
かるシリコーンゴムベースコンパウンドを構成する(a-
1)成分は、平均単位式: RaSiO4- a/2 (式中、Rは、一価炭化水素基もしくはハロゲン化アル
キル基であり、一価炭化水素基としては、メチル基、エ
チル基、プロピル基等のアルキル基;ビニル基、アリル
基等のアルケニル基;シクロヘキシル基等のシクロアル
キル基;β−フェニルエチル基等のアラルキル基;フェ
ニル基、トリル基等のアリール基が例示され、ハロゲン
化アルキル基としては、3−クロロプロピル基、3,3,
3−トリクロロプロピル基が例示される。aは1.95
〜2.05である。)で示されるオルガノポリシロキサ
ンである。かかるオルガノポリシロキサンは、通常、直
鎖状であり、一般にその粘度が100〜100,000,
000mPa・sの範囲内にある。末端封鎖基として
は、ジメチルビニルシロキシ基、トリメチルシロキシ
基、シラノール基が例示される。これらの中でも当業界
においてオルガノポリシロキサン生ゴムと呼称されてお
り、25℃における粘度が106mPa・s以上であ
り、平均重量分子量が105以上であるジオルガノポリ
シロキサンが好ましい。尚、(C)硬化剤がアルキル系
パーオキサイドや白金系触媒とケイ素原子結合水素原子
含有オルガノポリシロキサンを併用したものであるとき
は一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するこ
とが必要である。
【0006】(a-2)成分は、シリコーンゴムに機械的強
度を付与するための成分であり、シリコーンゴムの補強
性充填剤として使用されている従来公知の補強性充填剤
が使用可能である。かかる補強性充填剤としては、乾式
法シリカ、湿式法シリカ、これらのシリカの表面がオル
ガノクロロシラン、オルガノアルコキシシラン、オルガ
ノシロキサンオリゴマー、ヘキサオルガノジシラザン等
で表面処理された疎水性シリカ、カーボンブラック、コ
ロイド状炭酸カルシウムが例示される。これらの中でも
BET法比表面積が100m2/g以上であるの微粉末
状シリカが好ましい。
【0007】本発明に使用される(B)成分は、本発明の
組成物の特徴となる成分であり、優れた金型離型性を付
与するためと成形不良を防止するために必須とされる成
分である。(B)成分を構成する(b-1)成分は、水に
溶解可能なシリコーンであればよく,その種類等は特に
限定されない。かかる水に溶解可能なシリコーンとして
は、ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイル、アミ
ノアルキル基含有シリコーンオイル、アミド基含有シリ
コーンオイル、カルビノール基含有シロキサンオリゴマ
ー等が挙げられるが、これらの中でもポリオキシアルキ
レン変性シリコーンオイルが好ましい。かかる水溶性の
ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイルとしては、
下記一般式で示されるような側鎖または末端にポリオキ
シアルキレン基を有するオルガノポリシロキサンが例示
される。平均分子式:
【化1】 {式中、xおよびyは1以上の整数であり、zは0また
は1以上の整数である。Aは、一般式:-(CH2)a-O-
(C24O)p(C36O)qR(式中、aは1〜3の整数、
pは1以上の整数、qは0または1以上の整数であり、
Rは水素原子またはメチル基、エチル基、プロピル基等
の炭素原子数1〜4のアルキル基である。Bは−(CH
2)n−CH3(式中、nは0以上の整数である。)}。平
均分子式:
【化2】 (式中、xおよびAは前記と同じである。)平均分子
式:
【化3】 (式中、x、yおよびAは前記と同じである。)
【0008】かかるポリオキシアルキレン変性シリコー
ンオイルは水溶性であることが必須であるが、良好な水
溶性を得るためには、ポリオキシアルキレン部分がポリ
オキシエチレンまたはオキシエチレン・オキシプロピレ
ンコポリマーであり、分子中の含有量が50重量%以上
であるものが好ましい。
【0009】(b-2)成分の水としては、純水、精製
水、イオン交換水等と呼称されている純度の高い水が好
ましい。
【0010】かかる(B)成分は、(b-1)成分と(b-
2)成分を均一に混合することにより容易に製造され
が、この(B)成分には取扱性の向上あるいは練込性の
向上を目的として、シリカ粉末などの増粘剤を添加する
ことは、本発明の目的を損なわない限り差し支えない。
【0011】(B)成分の配合量は(A)成分100重量部
に対して(b-2)成分の量が0.05〜5重量部となる
量である。これは(b-2)成分の量が5重量部を超える
とシリコーンゴム成形品中にボイドを形成しやすく、
0.05重量部未満になると金型離型性の向上効果が失
われるためである。
【0012】(C)成分の硬化剤としては、有機過酸化
物と、白金系触媒とケイ素原子結合水素原子含有オルガ
ノポリシロキサンを併用したものがある。前者の有機過
酸化物としては、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチ
ルパーベンゾエイト、o―メチルベンゾイルパーオキサ
イド、p−メチルベンゾイルパーオキサイド、m―メチ
ルベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイ
ド、2,5−ジメチル−2,5―ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサンが例示される。本成分の好ましい配合量
は、(A)成分100重量部に対して0.1〜10重量
部の範囲である。
【0013】後者の白金系触媒とケイ素原子結合水素原
子含有オルガノポリシロキサンを併用したものの内、白
金系触媒としては、白金微粉末、白金黒、塩化白金酸、
アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸のオレフィン錯
体、塩化白金酸とアルケニルシロキサンとの錯化合物が
例示される。本成分の配合量は、白金系金属として組成
物全体の0.1〜500ppmが好ましい。ケイ素原子
結合水素原子含有オルガノポリシロキサンは架橋剤であ
り、白金系触媒の存在下に上記(A)成分中のアルケニ
ル基と反応して本発明組成物を硬化させる働きをする。
かかるケイ素原子結合水素原子含有オルガノポリシロキ
サンとしては、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチル
ハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロ
キシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェン
シロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシ
ロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェ
ンシロキサン共重合体、テトラメチルテトラハイドロジ
ェンシクロテトラシロキサン等が例示される。本成分の
配合量は、本成分中のケイ素原子結合水素原子と(a)
成分中のアルケニル基のモル比が(0.5:1)〜(1
0:1)となる量が好ましい。尚、この場合は、白金系
触媒の触媒活性の抑制剤として知られている従来公知の
化合物、例えば、1−エチニル−シクロヘキサノール、
3―メチルー1―ペンテンー3―オール、ベンゾトリア
ゾール等を加えることができる。
【0014】本発明組成物には、(D)有機系離型剤を配
合することができる。かかる(D)成分を加えた場合は、
(b-2)成分の水との相乗的効果によって、金型離型性
をより一層高めることができる。かかる有機系離型剤の
具体例としては、ラウリン酸、ステアリン酸、パルミチ
ン酸、オレイン酸、アラギン酸等の高級脂肪酸;ステア
リン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステア
リン酸亜鉛、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸アル
ミニウム、ステアリン酸バリウム、ラウリン酸亜鉛、ラ
ウリン酸バリウム、ラウリン酸マグネシウム、ラウリン
酸カルシウム、オレイン酸亜鉛、オレイン酸マグネシウ
ム、オレイン酸マンガン等の高級脂肪酸塩;ステアリン
酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミド、パル
ミチン酸アミド、N−メチルステアリン酸アミド、N−
エチルラウリン酸アミド、N,N−ジエチルパルミチン
酸アミド、ビス(ラウリン酸)エチレンアミド等の高級
脂肪酸アミド;ステアリン酸、オレイン酸、ラウリン
酸、パルミチン酸、アラギン酸等の高級脂肪酸のアルコ
ールエステルがある。エステルのためのアルコールとし
てメタノール、エタノール、ブタノール、オクタノー
ル、ラウリルアルコール、セチルアルコール、エチレン
グリコール、グリセリンが例示され、さらには、固形パ
ラフィン、パラフィンロウ、パラフィン油、流動パラフ
ィン、ポリエチレン系ワックスが例示される。本成分の
配合量は多すぎるとシリコーンゴムの物性の低下をきた
すので、(A)成分100重量部に対して5重量部以下で
ある。
【0015】本発明組成物は、上記した(A)成分〜(C)
成分あるいは(A)成分〜(D)成分からなるものである
が、これらの成分に加えて従来公知の添加剤、例えば、
けいそう土、石英粉末、重質炭酸カルシウム、けい酸カ
ルシウム、マイカ、酸化アルミニウム、水酸化アルミニ
ウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム等の無機質充填剤;
酸化チタン、弁柄、カーボンブラック等の顔料;希土類
酸化物、希土類水酸化物、セリウムシラノレート、脂肪
酸セリウム塩などの耐熱剤;炭酸亜鉛、炭酸マンガン等
の難然剤;ジメチルシリコーンオイル、フェニルメチル
ジメチルシリコーンオイル、ジフェニルシリコーンオイ
ルなどのシリコーンオイルを添加配合することは本発明
の目的を損なわない限り差し支えない。
【0016】本発明組成物は、上記(A)成分〜(C)成
分あるいは(A)成分〜(D)成分を単に均一に混合するこ
とによって容易に製造できる。製造装置としては、ニー
ダーミキサー、連続混練押出機等の加熱硬化性シリコー
ンゴム組成物を製造する際に使用されている従来公知の
装置が使用可能である。
【0017】以上のような本発明の加熱硬化性シリコー
ンゴム組成物は、優れた金型離型性を有するために、複
雑な構造を有する金型で成形しても、脱型時にシリコー
ンゴム成形品に欠けや裂けが発生しない。また、バリの
出ないような金型で成形してもスジ状の成形不良を発生
しないという特徴を有するので、金型を使用したプレス
成形、トランスファー成形、射出成形などの加圧成形用
加熱硬化性シリコーンゴム組成物として極めて有用であ
る。
【0018】
【実施例】次に本発明を実施例と比較例によって説明す
る。実施例中、部とあるのは重量部のことであり、粘度
は25℃における値である。また、金型離型性は下記の
ようにして評価した。 ○金型成形性の評価方法 アーブルグ社製射出成形機を使用して、図1に示すよう
な突起を有する金型(突起の数77個)の内部に、加熱
硬化性シリコーンゴム組成物を射出し充填して、170
℃/10分の条件下で加圧成形した後、得られたシリコ
ーンゴム成形品を引き抜き、これらの成形品の突起部が
引きちぎられて、中板金型に残存した突起物の数を数え
た。この測定値は、突起部の欠損数(突起部の数/7
7)として示した。また、このシリコーンゴム成形物の
突起部を目視にて観察してスジ状の傷跡の発生数を数
え、成形不良発生数(突起部の数/77)として示し
た。
【0019】
【参考例1】平均組成式が、 式:Me3SiO−(Me2SiO)7−(MeR1SiO)3
SiMe3 [式中、Meはメチル基であり、R1は式:−(CH2)2
O−(C24O)12Hで示されるポリオキシエチレン基を
示す。本ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイル中
のポリオキシエチレン基は70重量%]で示される水溶
性ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイル40重量
部とイオン交換水60重量部をフラスコに入れ、均一に
混合してポリオキシアルキレン変性シリコーンオイルの
水溶液(以下、水溶液A)を調製した。
【0020】
【参考例2】平均組成式が、 式:Me3SiO−(Me2SiO)86−(MeR2SiO)4
SiMe3 [式中、Meはメチル基であり、R2は式:−(CH2)2
−O−(C36O)24−O−(C24O)2437で表さ
れる有機基を示す。本ポリオキシアルキレン変性シリコ
ーンオイル中のポリオキシエチレン基とポリオキシプロ
ピレン基の合計量は84重量%である。]で示される水
溶性ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイル40重
量部とイオン交換水60重量部をフラスコ中にいれ、均
一に混合してポリオキシアルキレン変性シリコーンオイ
ルの水溶液(以下、水溶液B)を調製した。
【0021】
【参考例3】平均組成が、式:Me3SiO−(MeR1
SiO)SiMe3[式、Meはメチル基であり、R1
式:−(CH2)2−O−(C24O)12Hで表されるポリオ
キシエチレン基を示す。本ポリオキシアルキレン変性シ
リコーンオイル中のポリオキシエチレン基の含有量は5
9重量%である。]で示される水溶性ポリオキシアルキ
レン変性シリコーンオイル40重量部とイオン交換水6
0重量部をフラスコ中で均一に混合することにより、ポ
リオキシアルキレン変性シリコーンオイルの水溶液(以
下、水溶液C)を調製した。
【0022】
【実施例1】ジメチルシロキサン単位99.85モル%
とメチルビニルシロキサン単位0.15モル%とからな
る、ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジオルガノポリシロ
キサン生ゴム(重量平均分子量370,000)100
部、粘度60mPa・sの両末端シラノール基封鎖ジメ
チルシロキサンオリゴマー10.0部および比表面積2
00m2/gの乾式法シリカ40部をニーダーミキサー
に投入して、加熱下で混合してシリコーンゴムベースコ
ンパウンドを調製した。このシリコーンゴムベースコン
パウンド100部と参考例1で得られた水溶液A0.8
部(水分量として約0.5重量部)をニーダーミキサー
に投入して室温下で混合した。次いで、この組成物に、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)
ヘキサン0.4部を2本ロール上で添加し混合して、加
熱硬化性シリコーンゴム組成物を調製した。この加熱硬
化性シリコーンゴム組成物の特性を測定して、その結果
を後記する表1に示した。
【0023】
【実施例2】ジメチルシロキサン単位99.85モル%
とメチルビニルシロキサン単位0.15モル%とからな
る、ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジオルガノポリシロ
キサン生ゴム(重量平均分子量370,000)100
部、粘度60mPa・sの両末端シラノール基封鎖ジメ
チルシロキサンオリゴマー10.0部および比表面積2
00m2/gの乾式法シリカ40部をニーダーミキサー
に投入して、加熱下に混練してシリコーンゴムベースコ
ンパウンドを調製した。このシリコーンゴムベースコン
パウンド100部と参考例1で得られた水溶液A0.8
部(水分量として約0.5重量部)とステアリン酸カル
シウム0.3部をニーダーミキサーに投入して室温下で
混合した。次いで、この混合物に、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.4部を
2本ロール上で添加し混練して、加熱硬化性シリコーン
ゴム組成物を調製した。この加熱硬化性シリコーンゴム
組成物の特性を測定して、その結果を後記する表1に示
した。
【0024】
【実施例3】ジメチルシロキサン単位99.85モル%
とメチルビニルシロキサン単位0.15モル%からな
る、ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジオルガノポリシロ
キシ生ゴム(重量平均分子量370,000)100
部、粘度60mPa・sの両末端シラノール基封鎖ジメ
チルシロキサンオリゴマー10.0部および比表面積2
00m2/gの乾式法シリカ40部をニーダーミキサー
に投入して、加熱下で混合してシリコーンゴムベースコ
ンパウンドを調製した。このシリコーンゴムベースコン
パウンド100部と参考例2で得られた水溶液B0.8
部(水分量として約0.5重量部)をニーダーミキサー
に投入して室温下で混合した。次いで、この組成物に、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)
ヘキサン0.4部を2本ロール上で添加し混合して、加
熱硬化性シリコーンゴム組成物を調製した。この加熱硬
化性シリコーンゴム組成物の特性を測定して、その結果
を後記する表1に示した。
【0025】
【実施例4】ジメチルシロキサン単位99.85モル%
とメチルビニルシロキサン単位0.15モル%からな
る、ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジオルガノポリシロ
キシ生ゴム(重量平均分子量370,000)100
部、粘度60mPa・sの両末端シラノール基封鎖ジメ
チルシロキサンオリゴマー10.0部および比表面積2
00m2/gの乾式法シリカ40部をニーダーミキサー
に投入して、加熱下で混合してシリコーンゴムベースコ
ンパウンドを調製した。このシリコーンゴムベースコン
パウンド100部と参考例3で得られた水溶液C0.8
部(水分量として約0.5重量部)をニーダーミキサー
に投入して室温下で混合した。次いで、この組成物に、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)
ヘキサン0.4部を2本ロール上で添加し混合して、加
熱硬化性シリコーンゴム組成物を調製した。この加熱硬
化性シリコーンゴム組成物の特性を測定して、その結果
を後記する表1に示した。
【0026】
【比較例1】実施例1において、水溶液A0.8部の替
わりに、水0.5部を配合した以外は実施例1と同様に
して加熱硬化性シリコーンゴム組成物を調製した。この
組成物の特性を実施例1と同様に測定して、その結果を
表1に併記した。
【0027】
【比較例2】実施例1において、水溶液A0.8部の替
わりにステアリン酸カルシウム0.3部を配合した以外
は実施例1と同様にして加熱硬化性シリコーンゴム組成
物を調製した。この組成物の特性を実施例1と同様に測
定して、その結果を表1に併記した。
【0028】
【表1】
【0029】
【実施例5】実施例1で得られたシリコーンゴムベース
コンパウンド100部に参考例1で得られた水溶液A
0.8部(水分量として約0.5重量部)、ステアリン
酸カルシウム0.3部をニーダーミキサーにて室温下で
混合した。次いで、この混合物に2本ロールを使用して
粘度25mPa・sのトリメチルシロキシ基封鎖ジメチ
ルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合
体1.0部(本成分中のケイ素原子結合水素原子のモル
数と上記生ゴム中のビニル基のモル数の比率は3.3:
1)、硬化制御剤として1−エチニル−シクロヘキサノ
ール0.03部、硬化触媒として塩化白金酸と1,3ジ
ビニルテトラメチルジシロキサンとの錯体を白金金属と
して2ppmとなる量を均一に混合して加熱硬化性シリ
コーンゴム組成物を調製した。この加熱硬化性シリコー
ンゴム組成物の特性を実施例1と同様にして測定した。
これらの結果を表2に示した。
【0030】
【表2】
【0031】
【発明の効果】本発明の加熱硬化性シリコーンゴム組成
物は、(A)(a-1)平均単位式:RaSiO4-a/2(式
中、Rは一価炭化水素基もしくはハロゲン化アルキル基
であり、aは1.95〜2.05である。)で示されるオ
ルガノポリシロキサン100重量部と(a-2)補強性充填
剤1〜100重量部とからなるシリコーンゴムベースコ
ンパウンド、(B)(b-1)水溶性シリコーンと(b-
2)水の混合物および(C)硬化剤各所定量からなるの
で、金型離型性に優れ、かつ成形不良を起こすことがな
いという特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例において金型離型性の評価に
使用した金型の概略断面図である。
【図2】 中金型の突起部の拡大概略断面図である。
【符号の説明】 1 上金型 2 中金型 3 キャビティ 4 下金型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 83/04 (C08L 83/04 83:12) 83:12) (C08L 83/04 (C08L 83/04 83:05) 83:05) Fターム(参考) 4J002 AE034 AE044 BB034 CP031 CP043 CP062 CP081 CP082 CP141 CP143 CP182 DA036 DA118 DD048 DE027 DE236 DJ016 EA019 EF059 EG039 EG049 EH039 EK038 EK048 EK058 EP019 FB116 FB126 FB146 FD010 FD148 FD164 FD169

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(a-1)平均単位式: RaSiO4- a/2 (式中、Rは一価炭化水素基もしくはハロゲン化アルキ
    ル基であり、aは1.95〜2.05である。)で示され
    るオルガノポリシロキサン100重量部と(a-2)補強性
    充填剤1〜100重量部とからなるシリコーンゴムベー
    スコンパウンド100重量部、(B)(b-1)水溶性シリ
    コーンと(b-2)水の混合物{(A)成分100重量部に
    対して該混合物中に含まれる水の量が0.05〜5重量
    部となる量)および(C)硬化剤(本組成物を硬化させる
    に十分な量)からなることを特徴とする加熱硬化性シリ
    コーンゴム組成物。
  2. 【請求項2】 (b-1)成分が水溶性のポリオキシアル
    キレン変性シリコーンオイルである請求項1に記載の加
    熱硬化性シリコーンゴム組成物。
  3. 【請求項3】 (b-1)成分中のポリオキシアルキレン
    がポリオキシエチレンまたはオキシエチレン・オキシプ
    ロピレンコポリマーである請求項2に記載の加熱硬化性
    シリコーンゴム組成物。
  4. 【請求項4】 (b-1)成分中のポリオキシエチレンま
    たはオキシエチレン・オキシプロピレンコポリマーの含
    有量が50重量%以上である請求項3に記載の加熱硬化
    性シリコーンゴム組成物。
  5. 【請求項5】 (b-1)成分と(b-2)成分の比率が、
    重量比で(5:95)〜(95:5)である請求項1〜
    請求項4のいずれか1項に記載の加熱硬化性シリコーン
    ゴム組成物。
  6. 【請求項6】 さらに(D)有機系離型剤5重量部以下
    を含有することを特徴とする請求項1〜請求項5のいず
    れか1項に記載の加熱硬化性シリコーンゴム組成物。
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