JP2001260853A - ブレーキ装置 - Google Patents

ブレーキ装置

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JP2001260853A
JP2001260853A JP2000075466A JP2000075466A JP2001260853A JP 2001260853 A JP2001260853 A JP 2001260853A JP 2000075466 A JP2000075466 A JP 2000075466A JP 2000075466 A JP2000075466 A JP 2000075466A JP 2001260853 A JP2001260853 A JP 2001260853A
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brake
suction
pressure
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Chiharu Nakazawa
千春 中澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダンパを廃止してもブレーキペダルの振動や
ホイルシリンダにおける異音の発生を防止することを可
能として、製品品質を確保しながら、コスト低減、ユニ
ットの小型化および重量軽減を図ること。 【解決手段】 マスタシリンダMCで液圧が発生してい
ないときに、イン側ゲート弁9を開弁させるとともにポ
ンプ4を作動させてブレーキ回路1,2にブレーキ液を
供給し、かつアウト側ゲート弁3を閉弁させるとともに
流入弁5および流出弁6を作動させてホイルシリンダ圧
を任意に制御して所望の制動力を発生させる自動ブレー
キ制御を実行可能に構成されたブレーキ装置において、
イン側ゲート弁9と並列に、ポンプ4の吸入方向とは逆
方向のブレーキ液の流れのみを許す逆止弁9aを第2吸
入回路4aに設け、リザーバ7のブレーキ液を第1吸入
回路4bならびに第2吸入回路4aを経てマスタシリン
ダMCに戻すことを可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制動時の車輪ロッ
クを防止するABS制御や、あるいは走行状態に応じ、
車速コントロールや車両姿勢コントロールなどのために
制動力を発生させる自動ブレーキ制御などを実行可能
な、ブレーキ回路に向けてブレーキ液を供給するポンプ
を備えたブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、制動時における車輪ロックを防止
するABS制御を実施するブレーキ装置は広く普及して
いる。このブレーキ装置は、ホイルシリンダ圧を減圧す
る際にホイルシリンダ内のブレーキ液をリザーバに抜く
もので、このリザーバに抜いたブレーキ液をマスタシリ
ンダ側に戻すためにポンプ、およびこのポンプの吐出側
とブレーキ回路とを結ぶリターン通路とを備えている。
【0003】また、近年、走行状態に応じ、運転者が制
動操作を行っていないくても自動的に制動力を発生させ
て、車速や車両姿勢などを変更するブレーキ装置が提案
されている。このようなブレーキ装置の制御としては、
例えば、加速時に駆動輪がスリップしたときに駆動輪に
制動力を与えて車両姿勢の安定を図る加速スリップ制御
や、車両が過アンダステアや過オーバステア状態となっ
たときに、所望の輪に制動力を与えて車両をニュートラ
ルステア方向に戻すヨーモーメントを発生させる車両姿
勢制御や、先行車との車間距離に応じ車間距離が最適値
よりも接近したときに最適な車間距離に戻すべく制動力
を発生させる自動制動制御や、運転者の制動操作によっ
て発生した液圧よりも高い液圧をホイルシリンダに供給
する倍力制御などの自動ブレーキ制御が知られている。
このような自動ブレーキ制御を実行する車両にあって
は、例えば特表平7−501506号公報に示されるよ
うに、運転者の制動操作に伴ってブレーキ液圧を発生さ
せるマスタシリンダとは別に制御用の液圧源としてポン
プを設け、このポンプによって発生した液圧をホイルシ
リンダに供給するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術にあっ
ては、いずれもポンプが設けられている。このポンプと
しては、必要液圧がある程度高いことから、プランジャ
を往復ストロークさせて液を吐出するプランジャポンプ
が用いられるのが一般的であり、この脈圧を軽減させる
ためにポンプの吐出側にダンパが設けられている。すな
わち、ABS制御を実行するブレーキ装置にあっては、
ブレーキ液がポンプからマスタシリンダとホイルシリン
ダとを結ぶブレーキ回路に成されてマスタシリンダに戻
される構成となっている。そこで、ポンプの脈圧がマス
タシリンダからブレーキペダルに伝達されるのを防止す
るために前記ダンパを設けている。ちなみに、この脈圧
は、特に、ABS制御による圧力制御を終了して種々の
騒音が低下するときに問題となる。
【0005】また、自動ブレーキ制御を実行するブレー
キ装置にあっては、同系統のブレーキ回路のにおける2
輪のうちで、一方の車輪を保持、もう一方の車輪を減
圧、という処理を行うことがある。この時、減圧により
リザーバに逃がしたブレーキ液は、ポンプにより吸入し
てブレーキ回路に吐出されるが、減圧したブレーキ液が
高圧であることから、ポンプにおいて加給作用が生じ、
すなわち吸入圧が高くなることから吐出圧も高くなり、
ブレーキ回路において、液圧変動が大きくなって音・振
動が発生する。そこで、このようなポンプの吐出側に生
じる脈動を吸収させるため、前記ダンパを設けている。
【0006】このように、従来技術にあっては、ポンプ
の脈圧がブレーキペダルやホイルシリンダに伝達され
て、振動や異音が発生するのを防止して製品品質を高め
るためには、ダンパを設ける必要があり、このようにダ
ンパを設ける分だけ、コスト高やユニットの大型化や重
量増加を招いてしまうという問題があった。
【0007】本発明は、上述の従来の問題点に着目して
成されたもので、ダンパを廃止してもブレーキペダルの
振動やホイルシリンダにおける異音の発生を防止するこ
とを可能として、製品品質を確保しながら、コスト低
減、ユニットの小型化および重量軽減を図ることを目的
としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め本発明は、運転者の制動操作に応じたブレーキ液圧を
発生させるブレーキ操作液圧源と車両のホイルシリンダ
とを接続させる主通路と、この主通路の途中に設けられ
て主通路を連通および遮断可能なアウト側ゲート弁と、
前記主通路の前記ゲート弁よりもホイルシリンダ側位置
にブレーキ液を吐出可能にポンプ吐出回路を接続させた
ポンプと、前記主通路に設けられ、ホイルシリンダ圧を
任意に調整可能な液圧調整手段と、この液圧調整手段に
より減圧したときにホイルシリンダから逃がされたブレ
ーキ液を貯留するリザーバと、このリザーバと前記ポン
プの吸入側とを結ぶ第1吸入回路と、前記ポンプの吸入
側と前記ゲート弁よりもブレーキ操作液圧源側とを結ぶ
第2吸入回路と、に分岐されたポンプ吸入回路と、前記
第2吸入回路の途中に設けられたイン側ゲート弁と、を
備え、制動時に液圧調整手段によりホイルシリンダ圧を
最適に制御して車輪ロックを防止するABS制御を実行
可能に構成されているとともに、ブレーキ操作液圧源で
液圧が発生していないときに、前記イン側ゲート弁を開
弁させるとともにポンプを作動させて主通路にブレーキ
液を供給し、かつアウト側ゲート弁を閉弁させるととも
に液圧調整手段を作動させてホイルシリンダ圧を任意に
制御して所望の制動力を発生させる自動ブレーキ制御を
実行可能に構成されたブレーキ装置において、前記イン
側ゲート弁と並列に、ポンプの吸入方向とは逆方向のブ
レーキ液の流れのみを許す逆止弁を前記第2吸入回路に
設け、前記リザーバのブレーキ液を第1吸入回路ならび
に第2吸入回路を経てブレーキ操作液圧源側に戻すこと
が可能に構成されていることを特徴とする手段とした。
また、請求項2に記載の発明は、前記ポンプ吸入回路に
おいて、第1吸入回路と第2吸入回路とへの分岐点より
もポンプ側に、ポンプ吸入時のみ開弁する吸入チェック
バルブが設けられ、前記逆止弁は、この吸入チェックバ
ルブの開弁圧よりも低い開弁圧に設定されていることを
特徴とする。
【0009】
【発明の作用および効果】ABS制御時には、液圧調整
手段を作動させてホイルシリンダの減圧・増圧を繰り返
して、車輪ロックを防止しながら高い制動力を発揮させ
る。ここでホイルシリンダ圧の減圧を行った時には、ブ
レーキ液がリザーバに逃がされて一時貯留された後、ポ
ンプにより吸入されて主通路に戻される。そして、AB
S制御の終了に伴ってポンプの作動を停止させると、リ
ザーバに残っているブレーキ液は、リザーバとマスタシ
リンダとの差圧に基づいて、第1吸入回路および第2吸
入回路を通り途中で逆止弁を開弁させながらブレーキ操
作液圧源に戻る。
【0010】このように、本発明では、ABS制御の終
了によりリザーバからブレーキ液を戻す際に、ポンプを
作動させることなく戻すため、脈圧がマスタシリンダな
どのブレーキ操作液圧源に伝達されることがない。した
がって、従来と比較して、ダンパに代えて逆止弁を設け
るだけの構成で、上記脈圧の発生を防止でき、製造コス
トを低減することができるとともに、必要スペースを縮
小して装置のコンパクト化を図ることができるという効
果が得られる。加えて、ABS制御の終了時に、リザー
バに残ったブレーキ液を戻すためのポンプの作動が不要
となって、消費エネルギを軽減することができるととも
に、騒音の発生を抑えることができるという効果が得ら
れる。
【0011】次に、自動ブレーキ制御時には、ポンプに
よりブレーキ操作液圧源側のブレーキ液を吸入してホイ
ルシリンダ側へブレーキ液を供給し、液圧調整手段の作
動に基づいてホイルシリンダ圧を所望の圧力に制御し、
必要な制動力を得る。ここで、複数のホイルシリンダの
うち、一つのホイルシリンダ圧を保持させ、他のホイル
シリンダ圧を減圧させる処理を行った場合、減圧により
リザーバに逃がしたブレーキ液は、上記ABS制御時と
同様に、途中で逆止弁を開弁させながらポンプ吸入回路
を介してブレーキ操作液圧源側に逃がされるもので、ポ
ンプにおいて加給してブレーキ回路に吐出することはな
い。したがって、減圧に伴う加給作用で、音や振動が発
生するのを防止することができる。よって、上述したの
と同様に、ダンパを設けることなく音・振動の発生を防
止することができ、製造コストの低減、ならびに装置の
コンパクト化を図ることができるという効果が得られ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。 (実施の形態1)実施の形態1は、請求項1および2に
記載の発明に対応した例であり、図1は実施の形態1の
ブレーキ装置を示すブレーキ回路図である。図におい
て、MCはブレーキ操作液圧源としてのマスタシリンダ
でありブレーキペダルBPを踏み込むと主通路としての
ブレーキ回路1,2を介してブレーキ液をホイルシリン
ダWCに向けて供給する周知のものである。なお、マス
タシリンダMCにはブレーキ液を貯留するリザーバRE
Sが設けられている。
【0013】前記ブレーキ回路1,2はいわゆるX配管
と呼ばれる接続構造となっている。すなわち、ブレーキ
回路1は、左前輪のホイルシリンダWC(FL)と右後
輪のホイルシリンダWC(RR)とを結び、ブレーキ回
路2は、右前輪のホイルシリンダWC(FR)と左後輪
のホイルシリンダWC(RL)とを結ぶよう構成されて
いる。
【0014】前記ブレーキ回路1,2の途中には、アウ
ト側ゲート弁3が設けられている。このアウト側ゲート
弁3は、ブレーキ回路1,2の連通・遮断を切り替える
常開のソレノイド弁である。
【0015】前記アウト側ゲート弁3には、マスタシリ
ンダMC側(以下、これを上流という)からホイルシリ
ンダWC側(以下、これを下流という)へのブレーキ液
の流通のみを許容する一方弁3a、ならびに下流の液圧
が所定圧を越えると開弁して液圧を上流に逃がすリリー
フバルブ3bがそれぞれ並列に設けられている。
【0016】また、前記ブレーキ回路1,2において、
アウト側ゲート弁3の下流にはソレノイド駆動の常開の
ON・OFF弁からなる流入弁5が設けられ、さらに、
この流入弁5よりも下流位置とリザーバ7とを結ぶリタ
ーン回路10の途中にはソレノイド駆動の常閉のON・
OFF弁からなる流出弁6が設けられている。この流入
弁5および流出弁6が特許請求の範囲の液圧調整手段を
構成しており、図示のように流入弁5を開弁させて流出
弁6を閉弁させた状態が増圧状態であり、ブレーキ回路
1,2に供給されている液圧をホイルシリンダWCに供
給して増圧を行うことができる。また、両弁5,6を閉
弁させた状態が保持状態であり、ホイルシリンダWCの
液圧を保持する。また、増圧状態とは逆に、流入弁5を
閉弁させて流出弁6を開弁させた状態が減圧状態であ
り、ホイルシリンダWCのブレーキ液をリザーバ7に逃
がして減圧を行うことができる。
【0017】さらに、前記ブレーキ回路1,2において
アウト側ゲート弁3よりも下流位置には、マスタシリン
ダMC以外の液圧源としてポンプ4がポンプ吐出回路4
1を介して接続されている。このポンプ4は、運転者が
制動操作を行っていないときのブレーキ液圧源となると
ともにABS制御を実行したときの戻しポンプを兼ねる
もので、モータ8により作動するプランジャポンプによ
り構成されており、2つのプランジャ4p,4pを備え
るとともに、それぞれのプランジャ4p,4pで吸入・
吐出を行うポンプ室4rが設けられている。また、この
ポンプ4の吸入側には、ポンプ吸入回路42が接続され
ている。このポンプ吸入回路42は、分岐点43から、
前記リザーバ7に接続された第1吸入回路4bと、前記
ブレーキ回路1,2においてアウト側ゲート弁3よりも
上流位置に接続された第2吸入回路4aとに枝分かれさ
れている。なお、前記第1吸入回路4bの途中には、ブ
レーキ液がリザーバ7の方向へ流れるのを防止する逆止
弁4dが設けられている。
【0018】さらに、前記第2吸入回路4aの途中に
は、この第2吸入回路4aの連通・遮断を切り替えるイ
ン側ゲート弁9が設けられている。このイン側ゲート弁
9は、常閉のソレノイドバルブにより構成されている。
このイン側ゲート弁9に対して並列に、第2吸入回路4
aにおいてポンプ4の吸入側からマスタシリンダMCへ
のブレーキ液の流通を許し、その逆方向への流れを規制
する逆止弁9aが設けられている。この逆止弁9aは、
ポンプ4の吸入弁4kよりも開弁圧が低く設定されてい
る。
【0019】前記2つのゲート弁3,9、流入弁5、流
出弁6およびモータ8の作動は、図外のコントロールユ
ニットにより制御される。このコントロールユニット
は、車輪速センサを含んで車両の走行状態を検出する走
行状態検出手段に接続され、この走行状態検出手段から
の入力に基づいて後述するABS制御、ならびに自動ブ
レーキ制御を実行する。
【0020】ABS制御は、周知の制御であり、これを
簡単に説明すると、車輪速センサからの入力に基づいて
制動時の車輪ロックを判断し、車輪がロックしそうな状
態になったら、ホイルシリンダ圧を減圧させて車輪ロッ
クを回避した後、その対象となる車輪の車輪速が、車体
速よりも所定値だけ低い、制動に最も有効な速度となる
ように適宜、減圧・保持・増圧を行うものである。
【0021】次に、自動ブレーキ制御について説明する
と、この自動ブレーキ制御は、走行状態検出手段からの
入力に基づいて走行状態を検出して車両あるいは所望輪
の目標減速度を決定し、この目標減速度に応じた制動力
を発生させるものであり、例えば、先行車との車間距離
を検出し、この車間距離が車速に応じた理想車間距離よ
りも縮まったときに自動的に制動力を発生させて車間を
理想車間距離に保つ制御を含む。
【0022】上述の自動ブレーキ制御を実行する際に
は、イン側ゲート弁9を開弁させるとともにポンプ4を
作動させてブレーキ液をブレーキ回路1,2に吐出させ
る。この時、流入弁5および流出弁6を非作動状態とし
て、流入弁5を開弁状態に、流出弁6を閉弁状態に維持
させていると、ホイルシリンダ圧が増圧される。一方、
ホイルシリンダ圧の減圧は、ABS制御時と同様に流出
弁6を開弁して行う。あるいは、アウト側ゲート弁3を
開弁して減圧することもできる。また、他の自動ブレー
キ制御としては、駆動輪がスリップしたことを検出した
ときに駆動輪に制動力を発生させて駆動輪スリップを防
止するトルクスリップ制御や、車両が過オーバステア状
態や過アンダステア状態となったときに、所望の輪に制
動力を発生させて、車両をニュートラル状態に戻す方向
にヨーモーメントを発生させる車両姿勢制御や、運転者
がブレーキペダルBP以外の制動操作手段を用いて制動
操作を行ったとき、すなわちマスタシリンダ圧が発生し
ていないときに、この制動操作に応じて目標減速度を決
定して制動力を発生させるバイワイヤ制御などを実行し
てもよい。ちなみに、上記バイワイヤ制御の場合は、全
輪のホイルシリンダ圧を同圧に制御あるいは前後輪で所
定の液圧差を持たせながら全ホイルシリンダWCに対し
て液圧を供給するのに対し、車両運動制御の場合は、1
輪のみに制動力を発生させる場合もある。また、トルク
スリップ制御の場合は、駆動輪のホイルシリンダWCに
液圧を供給するものである。
【0023】次に、実施の形態の作用を説明する。AB
S制御においてホイルシリンダWCの減圧を行うと、ブ
レーキ液がリザーバ7に一時貯留され、ポンプ4により
吸入されてブレーキ回路1,2に戻される。そして、A
BS制御の終了に伴ってポンプ4の作動を停止させる
が、本実施の形態では、この時、リザーバ7に残ってい
るブレーキ液は、吸入弁4kが閉じている状態で、リザ
ーバ7とマスタシリンダMCとの差圧に基づいて、第1
吸入回路4bから、途中で逆止弁9aを開弁させながら
第2吸入回路4aを通り、さらに、ブレーキ回路1,2
を経てマスタシリンダMCに戻る。
【0024】このように、本実施の形態では、ブレーキ
液を戻す際に、ポンプ4を作動させることなく戻すた
め、脈圧がマスタシリンダMCに伝達されることがな
い。したがって、従来と比較して、ダンパに代えて逆止
弁9aを設けるだけでよく、製造コストを低減すること
ができるとともに、必要スペースを縮小して装置のコン
パクト化を図ることができる。また、ブレーキ液を戻す
ためのポンプ4の作動が不要となって、消費エネルギを
軽減することができるとともに、騒音の発生を抑えるこ
とができる。
【0025】次に、自動ブレーキ制御時には、ポンプ4
によりブレーキ回路1とブレーキ回路2との少なくとも
一方にブレーキ液を供給し、流入弁5,流出弁6あるい
はアウト側ゲート弁3を作動させることによりホイルシ
リンダ圧を所望の圧力に制御し、必要な制動力を得るこ
とができる。
【0026】このような自動ブレーキ制御において、ブ
レーキ回路1,2の一方において、2輪のうちの一方の
車輪を保持、もう一方の車輪を減圧、という処理を行う
ことがある。図2はその作動例を示しており、このよう
な場合、アウト側ゲート弁3は閉弁状態に保ち、イン側
ゲート弁9もブレーキ液を供給しないことから閉弁状態
に保つ。また、保持対象、例えば右前輪に対しては、流
入弁5および流出弁6を閉弁状態に保たせる制御を実行
し、一方、減圧対象、例えば左後輪に対して、流入弁5
を閉弁させるとともに、流出弁6を断続的に開閉する。
この時の減圧により、リザーバ7に向けてホイルシリン
ダWCの高圧が断続的に逃がされ、この断続的な高圧
は、リザーバ7により脈圧卯を吸収されながらマスタシ
リンダMC側との差圧に基づいて、逆止弁9aを開弁し
て第2吸入回路4aを介してマスタシリンダMCに逃が
される。したがって、この断続的に逃がされたブレーキ
液が、ポンプ4により加給されてブレーキ回路1,2に
吐出されることがなく、よって、減圧に伴う加給作用
で、音や振動が発生するのを防止することができる。
【0027】以上図面により実施の形態について説明し
てきたが、本発明は上記実施の形態の構成に限定される
ものではない。例えば、実施の形態では、ブレーキ操作
液圧源としてマスタシリンダMCを示したが、運転者の
操作を検出してポンプなどを用いて液圧を発生させる手
段を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態のブレーキ装置を示すブレーキ回路
図である。
【図2】実施の形態の作動例を示すタイムチャートであ
る。
【符号の説明】
1 ブレーキ回路 2 ブレーキ回路 3 アウト側ゲート弁 3a 一方弁 3b リリーフバルブ 4 ポンプ 41 ポンプ吐出回路 42 ポンプ吸入回路 43 分岐点 4a 第2吸入回路 4b 第1吸入回路 4d 逆止弁 4k 吸入弁 4p プランジャ 4r ポンプ室 5 流入弁 6 流出弁 7 リザーバ 8 モータ 9 イン側ゲート弁 9a 逆止弁 10 リターン回路 BP ブレーキペダル MC マスタシリンダ RES リザーバ WC ホイルシリンダ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転者の制動操作に応じたブレーキ液圧
    を発生させるブレーキ操作液圧源と車両のホイルシリン
    ダとを接続させる主通路と、 この主通路の途中に設けられて主通路を連通および遮断
    可能なアウト側ゲート弁と、 前記主通路の前記ゲート弁よりもホイルシリンダ側位置
    にブレーキ液を吐出可能にポンプ吐出回路を接続させた
    ポンプと、 前記主通路に設けられ、ホイルシリンダ圧を任意に調整
    可能な液圧調整手段と、 この液圧調整手段により減圧したときにホイルシリンダ
    から逃がされたブレーキ液を貯留するリザーバと、 このリザーバと前記ポンプの吸入側とを結ぶ第1吸入回
    路と、前記ポンプの吸入側と前記ゲート弁よりもブレー
    キ操作液圧源側とを結ぶ第2吸入回路と、に分岐された
    ポンプ吸入回路と、 前記第2吸入回路の途中に設けられたイン側ゲート弁
    と、 を備え、制動時に液圧調整手段によりホイルシリンダ圧
    を最適に制御して車輪ロックを防止するABS制御を実
    行可能に構成されているとともに、ブレーキ操作液圧源
    で液圧が発生していないときに、前記イン側ゲート弁を
    開弁させるとともにポンプを作動させて主通路にブレー
    キ液を供給し、かつアウト側ゲート弁を閉弁させるとと
    もに液圧調整手段を作動させてホイルシリンダ圧を任意
    に制御して所望の制動力を発生させる自動ブレーキ制御
    を実行可能に構成されたブレーキ装置において、 前記イン側ゲート弁と並列に、ポンプの吸入方向とは逆
    方向のブレーキ液の流れのみを許す逆止弁を前記第2吸
    入回路に設け、前記リザーバのブレーキ液を第1吸入回
    路ならびに第2吸入回路を経てブレーキ操作液圧源側に
    戻すことが可能に構成されていることを特徴とするブレ
    ーキ装置。
  2. 【請求項2】 前記ポンプ吸入回路において、第1吸入
    回路と第2吸入回路とへの分岐点よりもポンプ側に、ポ
    ンプ吸入時のみ開弁する吸入チェックバルブが設けら
    れ、 前記逆止弁は、この吸入チェックバルブの開弁圧よりも
    低い開弁圧に設定されていることを特徴とする請求項1
    に記載のブレーキ装置。
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