JP2001259712A - 継目無鋼管の製造方法 - Google Patents

継目無鋼管の製造方法

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JP2001259712A
JP2001259712A JP2000082116A JP2000082116A JP2001259712A JP 2001259712 A JP2001259712 A JP 2001259712A JP 2000082116 A JP2000082116 A JP 2000082116A JP 2000082116 A JP2000082116 A JP 2000082116A JP 2001259712 A JP2001259712 A JP 2001259712A
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Nobuhiko Morioka
信彦 森岡
Taro Kanayama
太郎 金山
Haru Hongo
晴 本郷
Kenji Oshima
健二 大島
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、広幅な鋼鋳片を幅分割したビレット
で、生産性を低下させることなく品質に優れた継目無鋼
管とすることが可能な継目無鋼管の製造方法を提供する
ことを目的としている。 【解決手段】プラグを備えた穿孔圧延機で素材の鋼鋳片
に穿孔して中空素管とし、その後、一連の各種圧延機で
該中空素管を拡管、伸延する継目無鋼管の製造方法にお
いて、前記素材に、Cを0.005〜0.30質量%含
有し、縦横比が2.0以上の矩形断面に鋳造された鋼鋳
片を幅分割した後、その分割片の断面を円状あるいは角
状に圧延したものを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、継目無鋼管の製造
方法に係わり、詳しくは、素材に広幅な鋼鋳片を分割使
用して、品質に優れた継目無鋼管を製造する技術であ
る。
【0002】
【従来の技術】継目無鋼管は、一般に以下に示す一連の
工程を経て製造される。
【0003】まず、それは、図3に示すように、加熱炉
1で1200〜1300℃に加熱された棒状鋼鋳片2
(ビレット2といい、断面が円状、あるいは角状のもの
がある)を、ピアサ3なる穿孔用の傾斜型圧延機(以
下、ピアサという)に通し前進させ、その中心軸に砲弾
状の外観を呈するプラグ4を進行方向と逆向きに押し当
て、該棒状鋼鋳片2に貫入させる。それにより、該棒状
鋼鋳片2は、穿孔されて中空の素管5となる。引き続
き、該中空の素管5(以下、単に素管という)の孔に、
前記したものと形状の類似したプラグ等を挿入し、エロ
ンゲータ6、プラグミル7なる圧延機等に通して拡管、
延伸し、一応の管体8にまで圧延する。この管体8は、
その後、リーラ9なる圧延機で磨管、形状修正され、最
後にサイジングミルあるいはストレッチレデューサ11
なる圧延機で所望寸法の継目無鋼管12に仕上げられ
る。従って、継目無鋼管12の最初の素材は、断面が円
または角の棒状鋼鋳片(ビレット2)であり、現在、下
記4種類の方法で製造されている。 A)鋳型に鋳造れたインゴットを圧延する。 B)連続鋳造で断面縦横比(以下、単に縦横比という)
が2.5〜10の広幅な鋼鋳片(スラブという)を製造
し、該スラブをブレークダウンミルで角状鋼鋳片に圧延
した後、ビレットミルで伸延する。 C)連続鋳造で、縦横比が1.0〜1.5の鋼鋳片(以
下、ブルームという)を製造し、これをビレットミルで
圧延する。 D)鋳型への連続鋳造で直接製造する。
【0004】これらの方法では、上記の記載順でコスト
が安くなり、所要工程が短いので、C)やD)の利用が
望ましい。
【0005】ところが、上記したC)でD)の方法で、
5質量%以上のCrを含有する鋼を、縦横比1.5未満
のブルームやビレット2に鋳造すると、該ブルームやビ
レット2の内部に凝固収縮に起因する空隙が発生する。
この空隙を有するブルームはビレット2に圧延しても空
隙が圧着せず、内部に空隙が残る。かかるビレット2や
直接鋳造して製造したビレット2を用いて継目無鋼管を
製造すると、該ビレット2に穿孔する工程において上記
空隙が圧着されずに、孔の内面にカブレ状の疵が発生す
るという問題がある。そこで、本出願人は、特開平3−
248744号公報にて、鋳造時に空隙発生が少ない縦
横比が1.5〜4.0の範囲で鋳造したスラブを、ビレ
ット2に圧延することを提案している。
【0006】しかしながら、この方法でも、縦横比が
2.0以上になるよう鋳造したスラブを圧延してビレッ
トとにする際、該スラブをブレークダウンミルにて縦横
比1.0〜1.5程度まで強圧下するので、ビレット2
に座屈が生じたり、外面疵が多く発生するという別の問
題が生じている。
【0007】このブレークダウンミルでの圧下量を軽減
するため、図1に示すようなもっと広幅なスラブ13を
幅分割して複数の分割鋼鋳片14としてビレット2の圧
延素材にすることが考えられる。しかしながら、広幅な
スラブ13の中心部分には、不純成分が濃化した所謂
「成分偏析」が存在し、幅分割すると、分割鋼鋳片14
の表面にその偏析部分15が出てくる。そして、そのよ
うな分割鋼鋳片14をビレット2に圧延しても表面の偏
析部分15がそのまま維持され、そのビレット2を素材
にした継目無鋼管12でも、外面に亀裂(外面疵)10
となって現れる。
【0008】そこで、本出願人は、特開平4−1350
44号公報にて、「広幅なスラブ13の幅方向に、該ス
ラブ厚みの80〜98%に相当する凹部16(図2参
照)を形成させるように鋳造し、その後この凹部16で
幅分割した鋳片14でビレット2を製造する」技術を提
案した。この技術は、凹部16での凝固が早いので、中
心偏析を分散できるという考えに基づくものである。ま
た、特開平10−192901号公報は、内面疵の発生
防止を目的に「矩形断面の広幅鋼鋳片を連続鋳造法で製
造し、長辺を拘束しつつ短辺を圧下して短辺が長辺に、
長辺が短辺になるように、長辺の中央部に凹部を形成し
てから、クサビ状断面の円盤状突起を有するロールで2
分割して2本の角鋼材としてから丸鋼鋳片とする」技術
を開示している。
【0009】しかしながら、この特開平4−13504
4号公報では、偏析の分散は期待した程でなく、スラブ
の幅分割で製造したビレットを素材に継目無鋼管を製造
すると、前記スラブの凹部(つまり偏析部分を多く含
む)に対応する部分は、やはり外面疵の原因になってし
まう。これでは、特殊な鋳型を用いた意味がなく、設備
費の面でも実用化が難しい。加えて、特開平10−19
2901号公報記載の方法でも、外面疵の発生が防止で
きないばかりか、ビレットへの作業工程が多くなって、
継目無鋼管製造全体で生産性が低くなるという問題があ
った。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
に鑑み、広幅な鋼鋳片を幅分割したビレットで、生産性
を低下させることなく品質に優れた継目無鋼管とするこ
とが可能な継目無鋼管の製造方法を提供することを目的
としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記目的を達
成するため鋭意研究し、その成果を本発明に具現化し
た。
【0012】すなわち、本発明は、プラグを備えた穿孔
圧延機で素材の鋼鋳片に穿孔して中空素管とし、その
後、一連の各種圧延機で該中空素管を拡管、伸延する継
目無鋼管の製造方法において、前記素材に、Cを0.0
05〜0.30質量%含有し、縦横比が2.0以上の矩
形断面に鋳造された鋼鋳片を幅分割した後、その分割片
の断面を円状に圧延したものを使用することを特徴とす
る継目無鋼管の製造方法である。
【0013】また、本発明は、前記素材のCを0.00
5〜0.15質量%にすると共に、Crを5質量%以上
含有させることを特徴とする継目無鋼管の製造方法であ
る。
【0014】本発明では、Cを0.3質量%以下の中央
部に成分偏析が少ない広幅鋼鋳片を幅分割するようにし
たので、継目無鋼管の素材として表面に亀裂のない健全
な丸鋼鋳片が安定して入手できるようになる。その結
果、品質に優れた製品が従来より安価に供給できる。特
に、本発明は、クロムを5質量%以上含有する継目無鋼
管の製造に有効である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、発明をなすに至った経緯を
交え、本発明の実施形態について説明する。
【0016】発明者は、広幅なスラブの幅分割が成功し
ない原因は、該スラブの中央部に存在する成分偏析にあ
ることに着眼し、多種成分の広幅なスラブについて成分
偏析の存在状況を調査した。その結果、Cが0.30質
量%以下のものは、他成分の値のいかんにかかわらず、
成分偏析の発生が少ないことを知った。そこで、このC
が0.30質量%以下の条件に対応するスラブを幅方向
で複数本に分割してから、ビレットに圧延し、該ビレッ
トを素材に通常行なわれている方法に従い継目無鋼管を
製造した。そして、得られたすべての継目無鋼管の外面
を検査したところ、ほとんど外面疵が見られず、品質に
優れた継目無鋼管が得られたので、前記C:0.3質量
%以下の広幅鋼鋳片を幅分割することを要件に、本発明
を完成させた。なお、本発明では、幅分割前の広幅鋼鋳
片の断面縦横比を2.0以上に限定しているが、それ
は、2.0未満では連続鋳造時に中心偏析が発生しない
ため、幅分割しても、外面疵は発生しないし、更に、積
極的に幅分割しなくても、直接ブレークダウンミルにて
円状又は角状断面に圧延した方が効率的なので意味がな
いからである。また、本発明で、Cの下限を0.005
質量%としたのは、それ未満では、高コスト生産となり
不都合だから、除外することにした。
【0017】さらに、本発明では、1本の広幅鋼鋳片当
たりの分割数については、何ら制限する必要がない。極
端な成分偏析がほとんど存在しないので、分割数の品質
へ与える影響が起きないからである。
【0018】一般に、Cr含有量の高い鋼鋳片は、通常
の炭素鋼の鋳片に比べて、合金成分の中央部での成分偏
析や気孔が多い。その理由は、炭素鋼に比べて、かかる
合金鋼の溶鋼は粘度が高く、中央部に流れ難いためと言
われている。しかしながら、本発明にかかる要件のC含
有量を0.15質量%以下にすると、Crが5質量%以
上のスラブから、幅分割で成分偏析が少なく、非常に健
全なビレットが得られた。そこで、この要件も、本発明
に加えることにした。
【0019】
【実施例】転炉−二次精錬炉(真空脱ガス装置、取鍋
等)の工程で多種の成分にわたる溶鋼を溶製し、連続鋳
造機により広幅なスラブを多数本鋳造した。該スラブの
サイズは、短辺210〜310mm×長辺730〜24
00mmである(縦横比2.8〜7.7)。そして、こ
れらスラブをすべて幅方向で2〜4分割して矩形断面の
鋼鋳片とした後、丸カリバを有するロールを備えたビレ
ットミルで、それぞれの断面が円形(外径140〜23
0mm)になるよう圧延した。圧延後の丸ビレットの表
面を肉眼観察や非破壊探傷機で検査したが、いずれの丸
ビレットにも外面疵は見出されなかった。この場合の丸
ビレットの化学組成を一括して表1に示しておく。
【0020】また、これら丸ビレットは、継目無鋼管の
製造工場に搬送され、通常の操業条件により外径25.
4〜27.6mm,肉厚2.5〜50.0mmの継目無
鋼管にされた。その結果、表1に同時に示すように、高
い製品合格率で継目無鋼管が得られた。このことは、広
幅なスラブの幅分割で得たビレットでも、品質良好な継
目無鋼管が十分に安定して製造できることを示唆するも
のである。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、広幅
なスラブを幅分割して、品質に優れた継目無鋼管を製造
できるようになった。また、本発明は、クロムを5質量
%以上含有する継目無鋼管の製造に特に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】広幅スラブの幅分割における問題点を説明する
図であり、(a)は、分割前の断面、(b)は、分割後
の断面、(c)は、分割鋳片で得たビレットの断面、
(d)は、継目無鋼管の断面を示す。
【図2】特殊形状を有する広幅なスラブの断面を示す図
である。
【図3】一般的な継目無鋼管の製造工程を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 加熱炉 2 ビレット 3 ピアサ 4 プラグ 5 素管 6 エロンゲータ 7 プラグミル 8 管体 9 リーラ 10 亀裂 11 スチレッチレデューサ 12 継目無鋼管 13 広幅鋼鋳片(スラブ) 14 分割鋼鋳片 15 偏析部分 16 凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本郷 晴 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 大島 健二 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラグを備えた穿孔圧延機で素材の鋼鋳
    片に穿孔して中空素管とし、その後、一連の各種圧延機
    で該中空素管を拡管、伸延する継目無鋼管の製造方法に
    おいて、 前記素材に、Cを0.005〜0.30質量%含有し、
    縦横比が2.0以上の矩形断面に鋳造された鋼鋳片を幅
    分割した後、その分割片の断面を円状あるいは角状に圧
    延したものを使用することを特徴とする継目無鋼管の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記素材のCを0.005〜0.15質
    量%にすると共に、Crを5質量%以上含有させること
    を特徴とする請求項1記載の継目無鋼管の製造方法。
JP2000082116A 2000-03-23 2000-03-23 継目無鋼管の製造方法 Withdrawn JP2001259712A (ja)

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