JPH084811B2 - 継目無管の穿孔方法 - Google Patents

継目無管の穿孔方法

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JPH084811B2
JPH084811B2 JP13637587A JP13637587A JPH084811B2 JP H084811 B2 JPH084811 B2 JP H084811B2 JP 13637587 A JP13637587 A JP 13637587A JP 13637587 A JP13637587 A JP 13637587A JP H084811 B2 JPH084811 B2 JP H084811B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B19/00Tube-rolling by rollers arranged outside the work and having their axes not perpendicular to the axis of the work
    • B21B19/02Tube-rolling by rollers arranged outside the work and having their axes not perpendicular to the axis of the work the axes of the rollers being arranged essentially diagonally to the axis of the work, e.g. "cross" tube-rolling ; Diescher mills, Stiefel disc piercers or Stiefel rotary piercers
    • B21B19/04Rolling basic material of solid, i.e. non-hollow, structure; Piercing, e.g. rotary piercing mills

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
  • Metal Extraction Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は継目無管用素材である中実ビレットに対する
高加工度で、且つ薄肉とする穿孔圧延工程を含む継目無
管の穿孔方法に関する。
〔従来技術〕
継目無管の製造方法として従来から最も一般的に採用
されている方法としてマンネスマン−プラグミル法、或
いはマンネスマン−マンドレルミル法があるが、これら
の方法は加熱炉で所定の温度に加熱した中実ビレットを
穿孔圧延機により穿孔して中空棒状のホローピースと
し、これをプラグミル又はマンドレルミルなどの延伸圧
延機により主として肉厚を減じてホローシェルとし、次
いでサイザ又はストレッチレデューサなどの絞り圧延機
により主として外径を減じて所定寸法の継目無管を得る
こととしている。
このような継目無管の製造工程中の、特に穿孔圧延方
法に特徴を有する本発明の先行発明である特開昭57−16
8711号の技術内容のついて以下に説明する。
この発行発明は、ビレット及びホローピースが通過す
るパスラインを挟んで左右または上下に対設された両端
支持のコーン型ロールの傾斜角(ロールの軸芯線がパス
ラインの水平面または垂直面に対してなす角度)βと該
ロールの交叉角(ロールの軸芯線がパスラインの垂直面
または水平面に対してなす角度)γとを 3゜<β<25゜ 3゜<γ<25゜ 15゜<β+γ<45゜ の範囲に保持し、前記ロール相互間にあってパスライン
を挟んで上下または左右に対設されたディスクロール面
でビレット及びホローピースを押圧しながら穿孔圧延を
行う方法である。
この先行発明はマンネスマン穿孔法の穿孔原理を根本
的に否定するものであり、従来のマンネスマン穿孔法
が、所謂回転鋳造効果(マンネスマン効果)を利用して
穿孔する穿孔圧延法であるのに対し、 回転鋳造効果(マンネスマン効果)の発生を極力抑
制し、 穿孔過程で発生する円周方向剪断変形γγθ及び表
面捩れ剪断変形γθlをも可能な限り抑制し、 傾斜圧延でありながら押出し製管法と同等、又はこれ
に準ずるメタルフローを実現することをその技術的内容
としたものであった。
これを実現するための穿孔圧延機は高交叉角,高傾斜
角穿孔を可能とした構造であり、ロール形状はコーン型
に、またガイドシュに代えてディスクロールを採用し
た。これによって回転鋳造効果(マンネスマン効果)を
殺して内面疵の発生(initiation)を抑制し、特に円周
方向剪断変形γγθの剪断応力場を解放して内面疵の発
達(propagation)を抑制した結果、従来ユジーン押出
し製管法に頼らざるを得なかった快削鋼,ステンレス鋼
は勿論、インコロイ,ハステロイなどの高合金,超合金
等、所謂難加工性材料に対する製管が可能となりつつあ
る。
また内部にセンタポロシティのある連続鋳造丸鋳片で
も内部欠陥を発生することなく製管可能となり、製造コ
スト等の合理化便益はきわめて大きなものがあった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで一般の穿孔圧延の前,後における材料の長さ
の比である穿孔比はたかだか3.0〜3.0程度であり、また
同じく材料の外径(直径)の比である拡管比はたかだか
1.05〜1.08程度であるが、本発明者の先行発明もかかる
常識的な範囲で発明されたものであった。
穿孔前の中実ビレットの外径をd0,長さをl0,穿孔後の
ホローピースの外径をd,長さをl,肉厚をtとして穿孔
比,拡管比は次のとおりに表される。
穿孔比は 拡管比はd/d0 穿孔比,拡管比がこれ以上に過大になる場合には回転
鍛造効果が過大に現れ、穿孔時の円周方向剪断応力場も
更に苛酷になるので内面疵の発生が不可避的であるとさ
れており、かかる場合には穿孔圧延機を2台使用する二
重穿孔方式の採用を余儀なくされていた。
即ち第1穿孔圧延機で孔を穿け、第2穿孔圧延機で更
に延伸圧延して肉厚を減じたり(この場合の第2穿孔圧
延機をロータリエロンゲータと称する)、或いは30〜50
%の拡管圧延を行って肉厚を減ずることが行われて来た
(この場合の第2穿孔圧延機をロータリエキスパンダと
称する)。
本発明はかかる事情に鑑みなされたものであって、そ
の目的とするところは前記2台の穿孔圧延機における加
工を1台の穿孔圧延機で実現することを狙うと共に、更
に発展させて継目無管の製造プロセスにおける全加工量
の90〜95%を交叉型穿孔圧延機1台で実現することを狙
っており、これによって従来の製造プロセスの抜本的な
合理化を図らんとするにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明方法は、パスラインを挟んで対設された両端支
持のコーン型ロールの傾斜角β及び交叉角γを 8゜≦β≦20゜ 5゜≦γ≦35゜ 15゜≦β+γ≦50゜ の範囲に保持し、また前記コーン型のロールのゴージ部
直径Dと中実ビレット直径d0との間に 2.5≦D/d0≦4.5 なる関係を満足させる。
〔作用〕
本発明はこれによって高加工度で、且つ薄肉とする穿
孔圧延を行い得、継目無管の製造工程の殆どを一工程に
て行うことが可能となる。
〔穿孔圧延内容〕
以下高加工度、薄肉穿孔を達成するうえでの加工条件
等を本発明者が行った実験結果に基づき具体的に説明す
る。
本発明者は前述した先行発明に関する穿孔圧延機を用
いてロールのゴージ部直径と中実ビレット直径の比が回
転鋳造効果に及ぼす影響、或いはゴージ部直径と中実ビ
レット直径との比が円周方向剪断変形γγθに及ぼす影
響を調査し、内面疵の発生(initiation)を抑制出来、
また内面疵の発達(propagation)を抑制し得る値を求
めた。
(実験1) 直径70mmの中実ビレットをプラグを用いない状態で前
述した穿孔圧延機に通し、直径を7〜9%低減せしめた
後、その中央部から試験片を削り出し、その試験片を用
いて引張試験を行い、ロールのゴージ部直径,ロール傾
斜角が回転鋳造効果に及ぼす影響を調査した。これは回
転鋳造効果が現れるとボイドが現れ、結果的に引張試験
の伸び、或いは絞りで表せる延性が劣化する関係にある
からである。
圧延の諸条件 ロールの交叉角γ:20゜ ロールの傾斜角β:6゜,8゜,10゜,12゜,14゜,16゜,18゜ ロールゴージ部直径D:200mm,250mm,300mm,350mm,400mm 中実ビレット直径d0:70mm 結果は第1図に示す通りである。
第1図は横軸に傾斜角βを、また縦軸に絞り(%)を
とって示してある。グラフ中○印でプロットしたのはロ
ールゴージ部直径D:,200mm,D/d0:2.86、また□印でプロ
ットしたのはD:250mm,D/d0:3.57、△印でプロットした
のはD:300mm,D/d0:4.29、●印でプロットしたのは、D:3
50mm,D:/d0:5.00、■印でプロットしたのはD:400mm,D/d
0:5.71の場合の各結果を示している。
このグラフから明らかな如く、同一中実ビレット直径
に対してロール傾斜角βが大きいほど、またロールゴー
ジ部直径Dが小さいほど回転鋳造効果を抑制出来ること
が解る。
(実験2) 圧延の諸条件 交叉角γ,ロールゴージ部直径Dを固定しておき、中
実ビレット直径d0,ロール傾斜角βを変化させて実験1
と同様の実験を行った。
ロールの交叉角γ:20゜ ロールの傾斜角β:6゜,8゜,10゜,12゜,14゜,16゜,18゜ ロールゴージ部直径D:300mm 中実ビレット直径d0:55mm,60mm,65mm,70mm,75mm,80mm 結果は第2図に示す通りである。第2図は横軸に傾斜
角(β)を、また縦軸に絞り(%)をとって示してあ
る。グラフ中○印でプロットしたのは中実ビレット直径
d0:80mm,D/d0:3.75、□印でプロットしたのは中実ビレ
ット直径d0:75mm,D/d0:4.00、△印でプロットしたのは
中実ビレット直径d0:70mm,D/d0:4.29、●印でプロット
したのは中実ビレット直径d0:65mm,D/d0:4.62、■印で
プロットしたのは中実ビレット直径d0:60mm,D/d0:5.0
0、▲印でプロットしたのは中実ビレット直径d0:55mm,D
/d0:5.45の各結果を示している。
このグラフから明らかなように、回転鋳造効果に及ぼ
す中実ビレット直径d0の影響はより顕現化しており、同
一ロールゴージ部直径Dに対して中実ビレット直径d0
大きいほど回転鋳造効果を用り一層抑制し得ることが解
る。
(実験3) ロール交叉角γ,中実ビレット直径d0を固定し、ロー
ルゴージ部直径D,ロール傾斜角βを変えて、ロールゴー
ジ部直径D,ロール傾斜角βが穿孔後の円周方向剪断変形
γγθに及ぼす影響についての実験を行った。
穿孔圧延の諸条件 ロール交叉角γ:20゜ ロール傾斜角β:6゜,8゜,10゜,12゜,14゜,16゜,18゜ ロールゴージ部直径D:200mm,250mm,300mm,350mm,400mm 中実ビレット直径d0:70mm 穿孔比:4.5 拡管比:1.03〜1.05 結果は第3図に示す通りである。第3図は横軸に傾斜
変βを、また縦軸に円周方向剪断歪γγθをとって示し
てある。
グラフ中■印でプロットしたのはゴージ部直径D:400m
m,D/d0:5.71、●印でプロットしたのはD:350mm,D/d0:5.
00、△印でプロットしたのはD:300mm,D/d0:4.29、□印
でプロットしたのはD:250mm,D/d0:3.57、○印でプロッ
トしたのはD:200mm,D/d0:2.86の場合の各結果を示して
いる。
このグラフから明らかな如く同一中実ビレット直径d0
に対してロール傾斜角βが大きいほど、またロールゴー
ジ部直径Dが小さいほど穿孔後の円周方向剪断変形γ
γθの発達を抑制し得ることが解る。
(実験4) 穿孔圧延機の諸条件 ロール交叉角γ,ロールゴージ部直径Dを固定して中
実ビレット直径d0,ロール傾斜角βを変化させ、ビレッ
ト直径d0,ロール傾斜角βが穿孔後の円周方向剪断変形
γγθに及ぼす影響について実験を行った。
ロール交叉角γ:20゜ ロール傾斜角β:6゜,8゜,10゜,12゜,14゜,16゜,18゜ ロールゴージ部直径D:300mm 中実ビレット直径d0:55mm,60mm,65mm,70mm,75mm,80mm 結果は第4図に示すとおりである。第4図のグラフは
横軸に傾斜角βを、また縦軸に円周方向剪断歪γγθ
とって示してある。グラフ中▲でプロットしたのは中実
ビレット直径d0:55mm,D/d0:5.45、■印でプロットした
のは中実ビレット直径d0:60mm,D/d0:5.00、●印でプロ
ットしたのは中実ビレット直径d0:65mm,D/d0:4.62、△
印でプロットしたのは中実ビレット直径d0:70mm,D/d0:
4.29、□印でプロットしたのは中実ビレット直径d0:75m
m,D/d0:4.00、○印でプロットしたのは中実ビレット直
径d0:80mm,D/d0:3.75の場合の各結果を示している。
このグラフから明らかなように同一ロールゴージ部直
径Dにおいては中実ビレット直径d0が大きいほど円周方
向剪断変形γγθが顕著に抑制されることが解る。
以上4つの実験を総合的に勘案して、本発明者は次の
結論を得た。
回転鋳造効果を抑制して内面疵の発生(initiation)
を抑制し、内周方向剪断変形を抑制して内面疵の発達
(propagation)を抑制し、ステンレス鋼,高合金鋼な
ど難加工性材料の高加工度薄肉穿孔を実現するためには
高交叉角,高傾斜角の穿孔条件のほかロールゴージ部直
径Dと中実ビレット直径d0の比を次の如く適正化するこ
とが極めて有効である。
2.5≦D/d0≦4.5 …(1) D/d0≦4.5としたのはD/d0>4.5になると回転鋳造効果
(マンネスマン効果)現れ易く、また穿孔過程でも円周
方向剪断応力場が現れ易い傾向にあり、ステンレス鋼、
高合金鋼など難加工性材料の穿孔、特に高加工度の薄肉
穿孔は困難となり、内面疵やラミネーション(肉厚中央
の割れ)を発生しやすくなることによる。
また、D/d0≧2.5としたのはD/d0<2.5では中実ビレッ
ト直径d0に対してロールゴージ部直径Dが小さくなり過
ぎる結果、ロール軸径も構造的に小さくなり過ぎ、穿孔
荷重に耐え得る軸受が得られないことによる。即ち上限
は作用効果の観点から決まり、下限は機械強度上の制約
から決まる。
なお上述した如き高加工度で、薄肉とする穿孔圧延で
は前述したように回転鍛造効果が一層強く現れ、穿孔中
の円周方向剪断変形γγθのメタルフローも大きくなっ
て剪断応力場も苛酷になり、内面疵やラミネーションを
発生し易くなる。これを抑制するため本発明者は傾斜角
β,交叉角γ及びその和β+γのとり得る範囲につき実
験した結果、次の結論を得た。
即ち、低合金鋼からステンレス鋼までの高加工度薄肉
穿孔を実施する場合には 8゜≦β≦20゜ …(2) 5゜≦γ≦35゜ …(3) 15゜≦β+γ≦50゜ …(4) 特に難加工性材料の高合金鋼を高加工度で、且つ薄肉
とする穿孔圧延を実施する場合には 10゜≦β≦20゜ …(2′) 25゜≦γ≦35゜ …(3′) 35゜≦β+γ≦50゜ …(4′) である。
先行発明では傾斜角β,交叉角γとその和β+γの数
値範囲については主として機械構造上の制約からその上
限が決定されたが、後述する如く本発明では入口側のロ
ール軸端の支持構造の改善によりβ,γ,β+γについ
ての機械構造上の制約が緩和され、上限も下限と同様に
円周方向剪断変形γγθの観点から決定された。
即ちγ≦35゜としたのはγ>35゜になると円周方向剪
断変形γγθのメタルフローがオーバシュートして逆向
きのメタルフローが出現して来るからである。また傾斜
角βについても交叉角γの上限が25゜から35゜まで大幅
に拡大された結果、β>20゜になると逆向きのメタルフ
ローが出現することによる。傾斜角βと交叉角γの和の
上限についても同様である。
なお傾斜角β,交叉角γ、及びその和β+γの下限は
回転鍛造効果(マンネスマン効果)と円周方向剪断変形
に起因する内面疵の発生を防止出来る限界を考慮して決
められる。
本発明により、穿孔比は4.0以上、または拡管比は1.1
5以上、または肉厚/外径比を6.5%以下の高加工度,薄
肉穿孔圧延が可能となる。
〔本発明方法を実施する装置例〕
以下本発明の実施に使用される穿孔圧延機の構成につ
いて、高穿孔比,高拡管比の高加工度で、且つ薄肉穿孔
圧延の場合を例に説明すれば、第5図から第8図に示す
如くである。
第5図は本発明方法の実施状態を示す模式的平面図、
第6図は同じく模式的側面図、第7図は入口側からみた
模式的正面図、第8図はロール軸端の支持構造を示す部
分断面図である。
ロール11,11′は中実ビレット13の入口側に入口面α
のロール面11a,11a′を、出口側に出口面角αのロ
ール面11b,11b′を有するコーン型の形状をなし、入口
側のロール面11a,11a′と出口側のロール面11b,11b′が
交叉する位置がゴージ部11g,11g′となっていて、各ロ
ール軸11c,11c′の両端は軸受16a,17aにて支持枠16,17
に保持されている。各ロール軸11c,11c′はその延長線
が中実ビレット13の通過するパスラインX−X線を含む
水平面(又は垂直面)に対して相反する方向に等しい傾
斜角βをもって傾斜設定されると共に、パスラインX−
X線を含む垂直面(又は水平面)に対して対称をなす交
叉角γをもって交叉する如く傾斜設定されており、矢印
で示す如く互いに同一方向へ同一角速度で回転せしめら
れるようにしてある。
両ロール11,11′の間には第7図に示す如くパスライ
ンX−X線の上下(又は左右)からホローピース18を挟
んでガイドシュ12,12′が配設されている。ガイドシュ1
2,12′は駆動ディスクロールに代えてもよい。
ゴージ部11g,11g′から中実ビレット13の入口側に向
かって所定の距離だけ隔たった位置には後部をマンドレ
ル15によって支持された穿孔用プラグ14の先端が位置決
めされている。
さて、ここで注目すべきは入口側のロール軸端の支持
構造であり、本発明者の先行発明の穿孔圧延機から大き
く改善がなされている。
第9図は従来におけるロール軸端の支持構造を示す部
分断面図であり、先行発明ではロール21は入口側及び出
口側のロール面21a,21b端面より前方に突き出した部分
のロール軸端末を軸受26a,27aによって支持枠26,27に軸
支する構造であり、25゜以上の交叉角を採るとロール軸
の端末が中実ビレット13のパスライン中に入り込むこと
となり実質的に圧延を行うことが出来なくなる。
これに対して本発明方法を実施する装置では第8図に
示されるようにロール11のロール軸11cの両端は夫々軸
受16a,17aを介して支持枠16,17に軸支されているが、入
口側の軸受16aはロール軸11cを通す軸孔を一部拡径して
形成した環状凹所11d内に位置させ、支持枠16の支持部
もその過半部を環状凹所11d内に位置させてある。これ
によって入口側の軸受16aと進入する中実ビレット13と
の機械的干渉が避けられ、35゜近くまでの交叉角γを採
り得ることとなった。このように交叉角γの上限が25゜
から35゜まで大幅に拡大したので、先行発明の如く必ず
しもディスクロールで押圧しながら穿孔する必要はなく
なった。
〔実施例1〕 連続鋳造したオーステナイト系ステンレス鋼製の鋳片
の熱間加工性は相当に劣悪であるが、中でも特に熱間変
形能が劣悪なNb添加のオーステナイト系ステンレス鋼
(18Cr−8Ni−1Nb)を選び、直径187mmの水平連続鋳造
鋳片の中心部から直径d0=60mmの中実ビレットの削り出
し、これを供試材として交叉型穿孔圧延機により高穿孔
比の薄肉穿孔試験を行った。
<穿孔圧延機の諸条件> ロール交叉角γ:20゜ ロール傾斜角β:16゜ ロールゴージ部直径D:250mm プラグ直径:55mm ディスクロール径:900mm <加工条件> 中実ビレット直径d0:60mm ホローシェル外径d:60.7mm ホローシェル肉厚t:1.7mm 穿孔比:9.0(従来の最大穿孔比3.0〜3.3程度) 拡管比:1.01 肉厚/外径比:2.8%(従来の最小肉厚/外(肉厚比)径
比8〜10%) ロールゴージ部直径/中実ビレット直径 D/d0:4.17 円周方向と長手方向への圧下配分比は適切で、フレア
リングも尻詰まりも発生することなくスムーズな穿孔が
出来た。
特に穿孔過程での回転鍛造効果(マンネスマン効果)
が抑制され、また剪断応力場が解放される結果、驚異的
な超薄肉穿孔でありながら、また材料の熱間加工性が極
めて劣悪でありながら内面疵の発生は全く認められなか
った。勿論穿孔作業はきわめて安定しており、20本穿孔
してフレアリング,尻詰まり、或いはピーリング等のト
ラブルの発生は全くなかった。
中径継目無鋼管の製造法としてマンネスマン−プラグ
ミル製造工程が世界的に広く採用されているが、この工
程は穿孔圧延機でビレットに孔をあけ、ロータリエロン
ゲータで肉厚を減じ、プラグミルで更に延伸圧延して肉
厚を減じ、リーラで管の内面を磨き、サイザまたはスト
レッチレデューサで外径を絞って所定の寸法に仕上げる
ものであるが、本発明の高穿孔比薄肉穿孔法は上記穿孔
圧延機,ロータリーエロンゲータ,プラグミル,リーラ
までの4台の圧延機の加工を交叉穿孔機1台で実行しよ
うとするものであり、本発明の技術思想は特に驚異的な
製造方法であると言える。
〔実施例2〕 熱間加工性が更に劣悪な高合金鋼(25Cr−20Ni)を選
び実施例1と同様に直径187mmの水平連続鋳造鋳片の中
心部から直径d0=55mmのビレットを削り出し、これを供
試材として高拡管比で、且つ薄肉穿孔実験を行った。
なおディスクロールに代えてガイドシュを用いた。
<穿孔圧延機の諸条件> ロール交叉角γ:30゜ ロール傾斜角β:12゜ ロールゴージ部直径D:240mm プラグ直径:100mm <加工条件> 中実ビレット直径d0:55mm ホローシェル外径d:110.8mm ホローシェル肉厚t:1.8mm 穿孔比:3.9(従来の最大穿孔比3.0〜3.3) 拡管比:2.02(従来の最大拡管比1.06〜1.08) 肉厚/外径比:1.6%(従来の最小肉厚/外(肉厚比)径
比8〜10%) ロールゴージ部直径/中実ビレット直径 D/d0:4.36 円周方向と長手方向の圧下配分比は適切でフレアリン
グも尻詰まりも発生することなくスムーズな穿孔が出来
た。
なお、穿孔したホローピースを拡管圧延する圧延機と
してロータリエキスパンダなる拡管圧延機が大径継目無
管の製造法として存在するが、その拡管比はたかだか1.
3〜1.5程度であり、拡管後のホローピースの肉厚/外径
比もたかだか5〜7%程度であることを考えれば穿孔と
拡管を同一工程で実施して肉厚/外径比1.5%が実現出
来る本発明の技術思想は特に画期的な製造方法であると
言える。
さて、この穿孔試験においてもロールゴージ部直径と
中実ビレット直径との相対的関係を適正化しているので
穿孔過程での回転鍛造効果が抑制され、剪断応力場も解
放されて驚異的な拡管穿孔でありながら、また材料の熱
間加工性が極めて劣悪でありながら、穿孔後のホローピ
ースには内面疵の発生もなく、また肉厚の真中で割れて
ラミネーションを発生することもなかった。
勿論、この場合の穿孔作業もきわめて安定しており、
20本穿孔してフレアリングや尻詰まりなどのトラブルの
発生も皆無であった。また、ディスクロールに代えてガ
イドシュを採用しているのでピーリングトラブルの発生
もなかった。
〔実施例3〕 実施例1で高穿孔比穿孔,実施例2で高拡管比穿孔に
成功したので、実施例3としてここでは高穿孔比,高拡
管比穿孔実験を行った。供試材は高合金鋼(30Cr−40Ni
−3Mo)の鍛伸材であって、中実ビレットの直径は60mm
であり、ガイドシュを用いて穿孔した。
<穿孔圧延機の諸条件> ロール交叉角γ:30゜ ロール傾斜角β:14゜ ロールゴージ部直径D:250mm プラグ直径:90mm <加工条件> 中実ビレット直径d0:60mm ホローシェル外径d:101.8mm ホローシェル肉厚t:1.8mm 穿孔比:5.0(従来の最大穿孔比3.0〜3.3程度) 拡管比:1.70(従来の最大拡管比1.06〜1.08) 肉厚/外径比:1.8%(従来の最小肉厚/外径〔肉厚比)
比8〜10%) ロールゴージ部直径/中実ビレット直径 D/d0:4.17 円周方向と長手方向への圧下配分は適切でフレアリン
グ,尻詰まりが発生することなく、スムーズな穿孔が出
来た。特に穿孔過程での回転鍛造効果を抑制し得たこと
によって驚異的な高穿孔比で、且つ高拡管比穿孔であり
ながら、また材料の熱間加工性がきわめて劣悪でありな
がら穿孔後のホローピースには内面疵の発生、肉厚の真
中にラミネーションの発生もなかった。この場合の穿孔
作業もきわめて安定しており、20本穿孔してフレアリン
グ,尻詰まり,ピーリング等のトラブルの発生は全くな
かった。
〔効果〕
以上の如く本発明方法にあっては、ロールゴージ部直
径と中実ビレット直径との相対的な関係を適正化してい
るので穿孔過程での回転鍛造効果が抑制され、剪断応力
場も解放されることとなり、高加工度で、且つ薄肉穿孔
圧延を内面疵,ラミネーション,フレアリング,尻詰ま
り,ピーリング等のトラブルなしに円滑に行うことが出
来、従来用いられている穿孔圧延機,エロンゲータ,プ
ラグミル及びリーラの加工を一基の交叉型穿孔圧延機に
て実施し得ることが可能となり、設備の大幅な省略が図
れ、これに伴う省力化,設置スペースの節減,製管コス
トの低減を図り得るなど本発明は優れた効果を奏するも
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第4図は本発明を行う過程で行った実験の結
果を示すグラフ、第5図はその模式的平面図、第6図は
模式的側面図、第7図は入口側から見た模式的正面図、
第8図は本発明方法における高交叉角化を可能としたロ
ール軸端の支持構造を示す部分断面図、第9図は従来に
おけるロール軸端の支持構造を示す部分断面図である。 11,11′……ロール、11a,……凹所、11b,11b′……軸
受、12,12′……ガイドシュ、13……中実ビレット、14
……プラグ、15……マンドレル、16,17……支持枠、16
a,17a……軸受、18……ホローピース

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パスラインを挟んで対設された両端支持の
    コーン型ロールの傾斜角β及び交叉角γを 8゜≦β≦20゜ 5゜≦γ≦35゜ 15゜≦β+γ≦50゜ の範囲に保持し、またコーン型ロールのゴージ部直径D
    と中実ビレットの直径d0との間に 2.5≦D/d0≦4.5 なる関係を満足させることを特徴とする継目無管の穿孔
    方法。
  2. 【請求項2】中実ビレットの直径と穿孔後のホローピー
    スの外径、肉厚との間に 穿孔比を4.0以上, または拡管比を1.15以上, または肉厚/外径比を6.5%以下 なる関係を満足させる特許請求の範囲第1項記載の継目
    無管の穿孔方法。
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