JP2001254371A - 擁壁工法 - Google Patents

擁壁工法

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JP2001254371A
JP2001254371A JP2000064389A JP2000064389A JP2001254371A JP 2001254371 A JP2001254371 A JP 2001254371A JP 2000064389 A JP2000064389 A JP 2000064389A JP 2000064389 A JP2000064389 A JP 2000064389A JP 2001254371 A JP2001254371 A JP 2001254371A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブロックにかかる土砂荷重を分散させ、曲げ
モーメントを小さくして、薄く、軽量化する。またブロ
ックを固定する引張材の連結箇所を少なくする。 【解決手段】 断面円弧状のアーチ型ブロック1を斜面
を背にして左右に並べ、同じくアーチ型の固定体2を左
右に並べる。無端状に繋いだ引張材3をブロック1と固
定体2間を行きつ戻りつしながら移動してブロック1前
面と固定体2に廻し掛ける。その上に盛り土5をする。
引張材9の両端部を地山に定着して、中間部をブロック
1の前面に廻し掛ける。 【作用】 廻し掛けた引張材1に荷重が分散し、ブロッ
ク1に作用する曲げモーメントが小さくなる。その分ブ
ロック1全体を薄く、安価に製造できる。無端状に引張
材3を連結することによって連結箇所が少なくなり、施
工が容易となる。また構造上も有利となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は土砂荷重を支えて
斜面の崩れを防ぐ擁壁工法に関するものであって、特に
背後の地中にアンカーとして引張材を埋設して、その引
張材によってブロックを支える擁壁工法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】斜面の土砂荷重を受けて、斜面の崩壊を
防ぐための擁壁としては様々なものが採用されている。
特に図14に示すような、斜面の地中に引張材aを埋設
して定着し、斜面前面に配置したブロックbを引張材の
端部に固定してブロックbに作用する土砂荷重を受ける
擁壁が存在する。ブロックbと引張材aの連結は、引張
材aの端部をブロックbの端などにナットcによって固
定するなどの手段が採られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような固定方法に
よって生じるのは、荷重の局部への集中である。土砂荷
重がブロックbに作用したとき、これを支えるためにブ
ロックbと引張材aの連結部分に極めて大きな荷重が集
中するため、その部分を厚くして、更に内部に鉄筋を配
して補強しなければならない。このような局部を厚くす
る必要性によってブロック自体の厚みと重量が大きくな
って作業効率が悪くなり、またブロックの価格も高いも
のとなっていた。またブロックbの引張材aに固定して
ない部分は、ブロックb自体の強度のみで土砂荷重に耐
えるしかなかった。
【0004】ブロックに地中に埋設した引張材を連結固
定していく課題は、更にその施工の煩わしさにある。引
張材の端部を一つ一つブロックに連結していく作業は、
極めて面倒で、それにかなりな施工期間を費やしてい
た。また連結部分が多くなるということは構造上不利な
点が多く、連結部分にて引張材が外れてしまうことがあ
り、連結部分の数が多ければ多い程、その事故の可能性
が高くなるのである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる擁壁工
法は、断面円弧状のブロックを斜面を背にして中間部が
せり出すように配置し、そのブロック前面に引張材を掛
けるように廻し掛け、更には引張材はブロックと地中の
固定体の間にジグザグに掛け渡して無端状に連結するこ
とによって上記の課題を解決するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】この発明にかかる擁壁工法は、プ
レキャスト製の断面円弧形状のアーチ型のブロックを使
用するものであり、ブロックは斜面を背にして複数個を
左右に並べて配置する。ブロックは中間部が谷側にせり
出すようにして設置する。盛り土の中には中間部が山側
にせり出す断面円弧状のアーチ型固定体を設置する。固
定体はプレキャスト製であってもよいし、現場でドライ
グラウトモルタルなどによってアーチ型に形成したもの
でもよい。固定体もブロックと同じく左右に並べて配置
するもので、各々対になっている。
【0007】ブロックと固定体間に引張材を掛け渡す。
引張材としてはアンボンドシースの中に配したPC鋼よ
り線等でもよいし、亜鉛アルミメッキを周囲に施したP
C鋼線、周囲に樹脂塗装した鋼線、カーボン繊維製の引
張材など様々な材料ものが使用できる。引張材は、ブロ
ックと固定体との間を行きつ戻りつしながら移動するジ
グザグ状態に配するもので、ブロックの谷側と固定体の
山側とに掛けており返し交差させるものである。複数本
の引張材を使用した場合は、これを連結して無端状に
し、全ブロックと固定体に掛けるものである。いわゆる
左右の手の指それぞれに折り返しを引掛けたアヤトリの
紐のように、無端状の引張材を各ブロックの谷側と固定
体の山側に廻し掛けるようにするものである。
【0008】無端状とした引張材は、複数本を上下に適
宜間隔離してブロックの谷側面に掛けるのが好適であ
る。また引張材の山側には固定体の近傍に摩擦抵抗体を
設置することもある。摩擦抵抗体は、ドライグラウトモ
ルタル等で引張材を下及び左右から囲んで支えるように
するもので、周辺の土砂荷重を受け易くして、引張材が
引張られる力に抵抗するためのものである。
【0009】引張材をブロックの谷側に廻し掛けること
により、ブロックに作用する曲げモーメントが分散する
ため、ブロックを局部的に補強することも必要なく、全
体を薄く軽量にできる。アーチ型のブロックや固定体は
袋状に内側に土砂荷重を受けて引張材に伝わるため、荷
重の伝達効率が良好である。無端状の引張材複数本をひ
とつのブロックに廻し掛けることによって、更に曲げモ
ーメントは分散し、小さくなる。ブロックと固定体に無
端状に連結した引張材を行きつ戻りつさせて掛けること
により、引張材の連結部分は極端に少なくなる。これに
よって作業効率が向上して施工期間が短くなる、また構
造上の大きな利点となる。
【0010】断面円弧状のブロックを斜面を背にして並
べ、地山に両端を埋設して定着した引張材の中間部分を
ブロックの谷側面に廻し掛けることも可能である。引張
材は単数とは限らず、複数本の中間部分をブロック前面
に適宜離して掛ければ、荷重が分散して曲げモーメント
が小さくなる。
【0011】
【実施例】図1〜図4において1はプレキャストコンク
リート製のブロックであり、断面円弧状のアーチ型であ
って全体が薄肉に形成されている。このブロック1が複
数個左右に並べられて設置されている。これらブロック
1と対となって、山側には断面円弧状のアーチ型の固定
体2が設置されている。円弧状断面とは、実施例のよう
に半円形でもよいし、楕円の半円形でもよいし、馬蹄形
など様々な形状を採用可能である。固定体2は現場にて
ドライグラウトモルタルによって形成したものである。
【0012】これらブロック1と固定体2との間に、亜
鉛アルミメッキしたPCストランドである引張材3が掛
けられている。引張材3は、ブロック1の谷側面に廻し
掛け、その引張材3を山側に伸ばして固定体2に引掛け
てある。実施例では二本の引張材3をくさびによって固
定するカップラー4によって連結して無端状の一本の引
張材3としており、この無端状の引張材3が各ブロック
1と固定体2間に行きつ戻りつしながら移動して、ジグ
ザグに掛けられて全ブロック1と固定体2を連結してあ
る。
【0013】無端状の引張材3は一本ではなく、実施例
では各段に二本づつ配して、ブロック1の上下に離して
前面に掛け廻してある。引張材3を廻し掛ける位置に
は、予めブロック1前面に溝を形成しておいたり、ガイ
ド突起を設けておくこともある。図15に示すのは、従
来の擁壁ブロックbにおいて作用する曲げモーメントを
示す図である。図のように一本の引張材aの端部を固定
してあると、局部的に大きな曲げモーメントPが発生す
る。これに対し、本願発明の図10ように二本の引張材
3をブロック1に掛ければ著しく小さい曲げモーメント
Pとなる。またこれを図11のように四本にすれば、そ
の曲げモーメントPは無視できるほど小さなものとな
る。このようにしたブロック1の背後に盛り土5を施
し、固定体2と引張材3を盛り土5の中に埋める。これ
ら作業を繰り返してブロック1を複数段に積み上げる。
【0014】図2において12は摩擦抵抗体であって、
その断面を図3に示す。摩擦抵抗体12はドライグラウ
トモルタルによって形成するもので、引張材3の下と左
右を囲み、図の矢印のごとく土砂の重量が作用して引張
材3が引抜けようとする荷重に対する摩擦抵抗力を発生
させている。図6の矢印に示すように、土砂荷重が作用
すると荷重はブロック1や固定体2に水平方向の力とし
て作用する。また摩擦抵抗体12には、図7の矢印によ
って示すように、荷重は圧縮力となって摩擦抵抗体12
に作用する。
【0015】図5に示すのは、ブロック1の位置を段に
よってズラした場合であって、植栽が可能となってい
る。また、ブロック1前面に廻し掛けた引張材3周囲を
吹付けコンクリート6などで被覆して、耐久性を向上さ
せることも可能である。図8及び図9に示すのは円弧状
のブロック1を分割したもの7を複数個組み合わせてひ
とつのブロック1としたものである。
【0016】図12及び図13に示すのは他の擁壁工法
であって、斜面を背にしてブロック1が複数個左右に並
べられ、上下にも積み上げられている。地山8に形成さ
れた削孔10の中に引張材9の両端が挿入され、その中
間部はブロック1の前面に廻し掛けられている。引張材
9は複数本がひとつのブロック1に廻し掛けられて、地
中でリング11によって束ねられている。引張材9の両
端は、削孔10内に注入されたグラウト材によって定着
している。このように盛り土ではなく切り土においても
実施することが可能であり、曲げモーメントを小さくし
てブロック1を薄く形成できるなどの効果が同様に得ら
れる。
【0017】
【発明の効果】この発明は以上のような構成を有し、以
下の効果を得ることができる。 ブロックに引張材を連結固定するのではなく、その前
面に廻し掛けるだけであるから、土砂荷重が局部に集中
せず、ブロックに大掛りな補強を施すことも必要なく、
薄く、安価に製造でき、施工も容易となる。 ブロックと固定体は円弧状のアーチ型で、荷重を袋の
内側で受けるように全体で受けるため、ブロックの荷重
が分散して曲げモーメントも小さくなり、全体の厚みを
薄くでき、安価に製造できるとともに、施工も容易とな
る。 引張材をひとつのブロックの前面に複数本掛け廻すこ
とにより、荷重をより分散させ、曲げモーメントが極端
に小さくなる。 無端状に繋いだ引張材をブロックと固定体との間に行
きつ戻りつしながら移動するようジグザグに掛けること
により、引張材の連結箇所が極端に少なくなり、 連結作業が大きく省力化され、施工期間も短く、安価
に施工できる。また構造上の利点が大きい。 摩擦抵抗体を設けることによって、引張材が引抜け難
くすることができる。引張材の両端を地山の中にて定着
し、中間部分をブロック前面に廻し掛けることによって
切り土地山においても実施でき、前述と同様のブロック
の曲げモーメントが小さくなるなどの効果を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる擁壁工法の一実施例の斜視図
である。
【図2】図1の実施例の平面図である。
【図3】摩擦抵抗体の断面図である。
【図4】図1の実施例の断面図である。
【図5】他の実施例の断面図である。
【図6】ブロックへの荷重を示す平面図である。
【図7】摩擦抵抗体への荷重を示す平面図である。
【図8】ブロックの他の実施例の平面図である。
【図9】ブロックのその他の実施例の平面図である。
【図10】引張材を二本掛けた場合の曲げモーメントを
示す図である。
【図11】引張材を四本掛けた場合の曲げモーメントを
示す図である。
【図12】他の擁壁工法の実施例の断面図である。
【図13】図12の実施例の平面図である。
【図14】従来の擁壁工法の平面図である。
【図15】従来の擁壁工法における曲げモーメントの図
である。
【符号の説明】
1 ブロック 2 固定体 3 引張材 4 カップラー 5 盛り土 6 吹付けコンクリート 8 地山 9 引張材 10 削孔 11 リング 12 摩擦抵抗体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 斜面を背にして中間部が谷側にせり出す
    断面円弧状の擁壁ブロックを複数個左右に並べて配置
    し、盛り土の中には中間部が山側にせり出す断面円弧状
    の固定体を左右に並べて設置し、向き合って並んだ複数
    個の擁壁ブロックと固定体との間を山側から谷側へ、或
    いはその逆と行きつ戻りつしながら移動するようにして
    交差するように引張材を掛け、これを無端状に連結して
    擁壁ブロックと固定体を引張材によって連結し、固定体
    と引張材を盛り土の中に埋設してなる擁壁工法。
  2. 【請求項2】 無端状とした引張材は複数本を固定体と
    擁壁ブロックとの間に掛けてなる請求項1記載の擁壁工
    法。
  3. 【請求項3】 引張材の山側には、固定体の近傍の左右
    に摩擦抵抗体を設置してなる請求項1記載の擁壁工法。
  4. 【請求項4】 斜面を背にして中間部が谷側にせり出す
    断面円弧状の擁壁ブロックを複数個左右に並べて設置
    し、両端部を地山に埋設して定着した引張材の中間部を
    擁壁ブロックの前面に掛けてなる擁壁工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006316549A (ja) * 2005-05-13 2006-11-24 Maeda Kosen Co Ltd 擁壁構造物及びその構築方法
CN114837217A (zh) * 2022-04-02 2022-08-02 三峡大学 拱形排墩式挡土墙

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4708086B2 (ja) * 2005-05-13 2011-06-22 前田工繊株式会社 擁壁構造物及びその構築方法
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