JP2001241001A - まくら木 - Google Patents

まくら木

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JP2001241001A
JP2001241001A JP2000051659A JP2000051659A JP2001241001A JP 2001241001 A JP2001241001 A JP 2001241001A JP 2000051659 A JP2000051659 A JP 2000051659A JP 2000051659 A JP2000051659 A JP 2000051659A JP 2001241001 A JP2001241001 A JP 2001241001A
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sleeper
ballast
cable
pillow
longitudinal direction
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JP2000051659A
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English (en)
Inventor
Kuniaki Onishi
国昭 大西
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 木まくら木若しくは合成まくら木において、
タイプレートを固定するためのねじ釘や犬釘の締結力を
低下させることなくケーブル保護用のケーブル載置部を
形成するとともに、大きな道床縦抵抗と大きな曲げ強度
を得る。 【解決手段】 直方体状の枕木本体2の側面下部に長手
方向に沿って角材3,4を固着し、該角材3,4の上面
を枕木本体2の上面よりも低くして、この角材3,4の
上方を枕木本体2の長手方向に沿うケーブル載置部5と
するとともに、前記角材3,4の下端部を枕木本体2の
下面よりも下方に突出させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バラスト道床上に
設置するのに好適な、木製若しくは合成木材製のまくら
木に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば軌道レールの分岐部に
おいては、まくら木の側面に沿って信号ケーブルや融雪
ヒーター用ケーブル等のケーブルを配線している。一
方、鉄道車両の重量や振動等により、まくら木下面の道
床が沈下するため、時々軌道レベル調整のために、タン
パー等でバラストを突き固める必要があるが、この際に
枕木の側面に沿って配線したケーブルを傷めないような
ケーブル載置部を設ける必要がある。
【0003】このような分岐部に使用する木まくら木若
しくは合成まくら木として、ケーブル載置部をまくら木
に形成するには、一旦、標準サイズ(W×H)の長方体
のまくら木を製作し、図10に示すように、このまくら
木の両上側縁部を切削してケーブル収納部を形成してい
た。なお、切削部分を図10に二点鎖線で示してある。
【0004】
【課題を解決するための手段】しかし、上記従来の技術
によれば、まくら木の上面の幅が狭くなり、タイプレー
ト等の締結装置を付けるときに、ねじ釘や犬釘等の打ち
込み位置が枕木の端縁から近いところとなり、この打ち
込み位置周辺の強度が低下して割れなどが発生し易くな
るから、ねじ釘や犬釘などの締結力が問題となる場合が
あった。さらに、木まくら木又は合成まくら木の上面の
切削によって断面二次モーメントが小さくなり、曲げ強
度が低下するという問題もある。
【0005】また、特に木まくら木や合成まくら木で
は、軽量で敷設作業が容易であるという利点を有する反
面、PCまくら木に比して道床抵抗が小さく、列車が通
過する際に生じる道床縦方向(軌道方向)の力によっ
て、まくら木が道床縦方向にずれ易いという問題があ
る。
【0006】そこで、本発明は、上記従来のまくら木の
問題点を解消し、ケーブル防護構造を有するものであり
ながら、タイプレート等の締結装置を付ける際のねじ釘
締結力が確保された木製若しくは合成木材製のまくら木
を提供することを目的とする。また、本発明は、木まく
ら木及び合成まくら木において、大きな道床縦抵抗を得
るとともに、曲げ強度の向上をも図ることを目的とす
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。
【0008】即ち、本発明のまくら木は、木まくら木若
しくは合成まくら木であって、直方体状の枕木本体の側
面下部に長手方向に沿って角材を固着し、該角材の上面
を枕木本体の上面よりも低くして、この角材の上方を枕
木本体の長手方向に沿うケーブル載置部とするととも
に、前記角材の下端部は枕木本体の下面よりも下方に突
出されていることを特徴とするものである。なお、枕木
本体は、まくら木の標準サイズの寸法で製作するのが好
ましい。
【0009】このように、枕木本体の側面下部に長手方
向に沿って角材を固着し、該角材の上面に沿ってケーブ
ル載置部を形成したケーブル防護用まくら木によれば、
枕木本体の上面の幅が確保されるので、角材により枕木
本体の強度が向上し、タイプレート等の締結装置を付け
るときに、ねじ釘や犬釘の締結力が確保されており、
又、軌道レールの分岐部における道床上に敷設したとき
に、ケーブルをそのケーブル載置部上に収納するよう配
線することができので、軌道レベル調整のために、タン
パー等でバラストを突き固める必要がある場合にも、ケ
ーブルを傷めることがない。
【0010】また、上記本発明のまくら木では、ケーブ
ル設置部を形成するための角材の下端部を枕木本体の下
面よりも下方に突出させることで、まくら木全体として
略逆凹字状の断面構造としているので、道床縦抵抗力が
大きく向上し、列車通過時に作用する道床縦方向の反力
による木まくら木若しくは合成まくら木のずれを防止し
得る。また、角材を固着することによってまくら木全体
としての断面二次モーメントを大きくすることができ、
曲げ強度の向上をも図られる。
【0011】さらに、上記のように、一つの角材によっ
て、ケーブル保護と道床抵抗力の向上、更には曲げ強度
の向上をも図ることができ、部品点数の削減、構造の簡
素化を図りつつも、極めて有用性の高い木まくら木若し
くは合成まくら木を提供できるという利点がある。
【0012】なお、上記本発明において、枕木本体の材
質として、例えばガラス長繊維強化硬質ポリウレタンを
用いれば、軽量、高強度、長寿命(例えば、木製の約5
倍程度)が得られ、例えば2液性のエポキシ樹脂等の適
切な接着剤を使用することにより、接合部は実質的に母
材と同一強度を期待し得るので好ましい。また、角材と
しては、枕木本体と同一の材質のものが好適に使用され
る。これら枕木本体や角材の繊維方向は、枕木長手方向
に沿うようにしておくのが好ましい。枕木本体の側面下
部への角材を固着方法としては、例えば、釘、木ネジ、
コーチスクリュー等により、機械的に固定することも可
能であるが、接着剤を用いて固定する方法が簡便で好ま
しい。
【0013】なお、隣り合う複線の場合のシーサースク
ロッシング(シザーズクロッシングもしくはダブルクロ
スオーバー)などにおいては、長尺の分岐枕木を使用す
る必要がある。予め必要な長さの長尺分岐枕木を製作す
ることは一応可能であるが、既設の長尺分岐枕木の更換
工事の場合、長すぎて物理的に敷設することができず、
また、重量も大きくなるので、現場において複数個接続
して使用する方が能率的である。したがって、上記した
本発明のまくら木の複数個を用いて、それらの枕木本体
の端部同士が、前記角材の端部同士が相対するように、
突合わせ状態にて接続されているケーブル防護用枕木の
接続構造を採用することにより長尺分岐枕木を構成する
のが好ましい。かかるケーブル防護用枕木の接続構造
は、上記本発明のまくら木の枕木本体の端部同士が、前
記角材の端部同士が相対するように、突合わせ状態にて
接続されていることにより、隣り合う複線の場合のシー
サースクロッシング部等の広幅の道床上に敷設したと
き、ケーブルを長手方向に連続するケーブル載置部上に
収納するよう配線することができので、軌道レベル調整
のために、タンパー等でバラストを突き固める必要があ
る場合にも、ケーブルを傷めることがない。
【0014】また、ケーブル防護用まくら木の接続構造
として、枕木本体の側面下方に、端部を残して、長手方
向に沿って角材が固着されたケーブル防護用まくら木の
端部同士が突き合わされ、両端部にまたがるように接続
具にて接続されており、該接続具として、一対のコ字状
の接続具本体の両端部の外方に鍔部が設けられたものか
らなるものを用い、該接続具にて前記ケーブル防護用ま
くら木の両端部にまたがり、鍔部がケーブル防護用まく
ら木の側方に突出するように挟むようにして両鍔部同士
が締結され、前記角材の上面及び前記接続具の鍔部上面
に沿って、長手方向に沿うケーブル載置部が形成されて
いるものを採用することも可能である。この接続構造
は、前記接続具として、一対のコ字状の接続具本体の両
端部の外方に鍔部が設けられたものからなるものを用い
て、該接続具にて前記ケーブル防護用枕木の両端部にま
たがり、鍔部がケーブル防護用枕木の側方に突出するよ
うに挟むようにして両鍔部同士が締結され、前記角材の
上面及び前記接続具の鍔部上面に沿って、長手方向に沿
うケーブル載置部が形成されていることにより、隣り合
う複線の場合のシーサースクロッシング部等の広幅の道
床上に敷設したとき、ケーブルを長手方向に連続したケ
ーブル載置部上に収納するよう配線することができの
で、軌道レベル調整のために、タンパー等でバラストを
突き固める必要がある場合にも、ケーブルを傷めること
がない。
【0015】また、本発明のまくら木は、長尺柱状体か
らなる木まくら木若しくは合成まくら木であって、長手
方向任意位置での縦断面形状が略逆凸状を呈しているこ
とを特徴とするものである。このまくら木をバラスト道
床上に設置すると、下面の凸状部がバラスト道床に食い
込むようになるため、このまくら木の道床縦抵抗が大き
く増大する。なお、かかる本発明のまくら木は、直方体
のまくら木の下部を切削することにより構成してもよ
く、また、直方体の枕木本体の下面に角材を固着するこ
とによって構成することも可能である。また、凸状部は
任意位置に設けることができ、まくら木の長手方向全長
にわたって設けてもよいし、長手方向一部のみに設ける
ことも可能である。
【0016】また、本発明のまくら木は、バラスト道床
上に設置される長尺柱状体からなる木まくら木若しくは
合成まくら木であって、道床縦方向に沿う第1の方向に
バラストに係合する第1係合面が道床縦方向に2つ以上
並設されていることを特徴とするものであり、さらに好
ましくは、道床縦方向に沿う第1の方向とは逆方向にバ
ラストに係合する第2係合面が、道床縦方向に2つ以上
並設されていることを特徴とするものである。なお、上
記係合面は、垂直面とするのが好ましいが、若干傾斜し
ていても良い。また、長手方向任意位置において、第1
係合面及び第2係合面がそれぞれ2つ以上設けられたも
のであればよく、好ましくは、第1係合面及び第2係合
面は、まくら木の長手方向全長にわたる長尺面とするの
が良い。また、これら係合面は、まくら木の構成材料で
ある木材若しくは合成木材自体の表面に有するものとす
るのが好ましく、枕木本体の側面により構成してもよ
く、枕木本体に固着される角材や板材の側面により構成
してもよい。かかる本発明によれば、道床縦抵抗力を生
じさせる係合面が従来よりも倍増するため、木まくら木
や合成まくら木においても、PCまくら木と同等の道床
縦抵抗を有するものとすることが可能である。
【0017】なお、上記した本発明のまくら木におい
て、まくら木の下面に、長手方向に間隔を有して複数の
係止材を固着することによって、木まくら木や合成まく
ら木の道床横抵抗力をも容易且つ低コストで倍増させる
ことが可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0019】図1は、本発明の第1実施形態に係るケー
ブル防護用まくら木を示す斜視図である。本実施形態の
まくら木1は、長尺柱状体からなるいわゆる合成まくら
木であって、直方体状の繊維強化プラスチック発泡体
(好ましくは、ガラス長繊維強化硬質ポリウレタン)か
らなる枕木本体2の短手方向両側面下部に、長手方向に
沿って枕木本体2と同一の材料からなる角材3,4がそ
れぞれ接着剤にて固着されている。なお、角材は、枕木
本体2の側面の一方側にのみ設けることもできる。ここ
で、枕木本体2の幅W及び高さHは、まくら木の標準サ
イズ(W23×H14cm)とされているが、適宜のサ
イズに構成することが可能である。
【0020】上記角材3,4の上端は、枕木本体2の上
面よりも低くなされており、これにより角材3,4の上
面に沿ってケーブル載置部5が形成されている。また、
角材3,4の下端は、枕木本体2の下面よりも下方に突
出されている。これにより、バラスト道床上に敷設され
たとき、一方の角材3の外側面3aと他方の角材4の内
側面4bとが、道床縦方向に沿う第1の方向(図1に矢
印Aで示す)にバラストに係合する第1係合面を構成す
る。また、他方の角材4の外側面4aと一方の角材3の
内側面3bとが、道床縦方向に沿う第1の方向とは逆方
向(図1に矢印Bで示す)にバラストに係合する第2係
合面を構成する。これら係合面は、まくら木の長手方向
全長にわたる垂直面とされ、バラストに確実に係合して
十分大きな道床縦抵抗力を生じさせる。
【0021】上記ケーブル防護用まくら木1は、枕木本
体2の上面の幅Wが確保されており、タイプレート等の
締結装置を付けるときに、ねじ釘締結力が確保されてい
る。また、軌道レールの分岐部におけるバラスト道床上
に敷設したとき、ケーブルCをそのケーブル載置部2上
に収納するよう配線することができので、軌道レベル調
整のために、タンパー等でバラストを突き固める必要が
ある場合にも、ケーブルCを傷めることがない。
【0022】また、角材3,4の下端を突出させること
で、まくら木1全体として断面略逆凹字状に構成してい
るから、バラストへの係合面が倍増するとともに、突出
高さ分だけバラスト道床への埋設深さが深くなり、これ
により道床縦抵抗力を増大することが可能である。さら
に、角材3,4を固着することによって、標準サイズの
まくら木に比して断面積が大きくなり、曲げ強度をも増
大できる。
【0023】図2及び図3は、本発明の第2実施形態に
係るまくら木1,1’を複数接続してなる長尺分岐枕木
10の接続構造を示している。本実施形態に係る長尺分
岐枕木10は、2つのまくら木1,1′を突き合わせて
接合することにより構成されている。即ち、まくら木
1,1’の枕木本体2,2′の端部同士が、長手方向に
沿って斜めに接合面を有するように突き合わされ、その
端部間を上下方向に貫通するような2列の締結具にて締
結されている。
【0024】また、枕木本体2,2′の端部同士の接合
面の上面側及び下面側には、それぞれ、補強板11,1
2が介在されている。各補強板11,12は、両枕木本
体2,2’に対して接着するのが好ましい。なお、上面
側の補強板11は、両枕木本体2,2’の上部にわたっ
て形成された凹部13に嵌合され、この補強板11の上
面と枕木本体2の上面とが面一となるようにしている。
【0025】また、各まくら木1,1’の幅方向一方側
の角材3,3′、及び、各まくら木1,1’の幅方向他
方側の角材4,4’のそれぞれの接合端部同士が相対す
るように配設されており、一方側の角材3,3’の端部
同士、及び、他方側の角材4,4’の端部同士がそれぞ
れ突き合わされ、好ましくはこれら端部同士を接着す
る。
【0026】上記のように、2つのまくら木1,1’を
上記の接続構造により接続することによって、それらの
角材3,3′及び角材4,4’の上面に沿って長手方向
に連続したケーブル載置部5を有する長尺分岐枕木10
を構成している。
【0027】このケーブル防護機能を有する長尺分岐枕
木10を、隣り合う複線の場合のシーサースクロッシン
グ部等の広幅の道床上に敷設したとき、ケーブルを長手
方向に連続するケーブル載置部5上に収納するよう配線
することができので、軌道レベル調整のために、タンパ
ー等でバラストを突き固める必要がある場合にも、ケー
ブルを傷めることがない。また、角材3,4をバラスト
道床に食い込むように敷設することで大きな道床縦抵抗
力が得られるので、枕木10が道床縦方向にずれ難く、
メンテナンス回数の低減を図ることが可能である。さら
に、各まくら木1,1’の角材3,3’,4,4’を、
両枕木本体2,2’の側面に接着することで、接続部分
の強度を向上することができるとともに、断面積の増大
が図られるので曲げ強度の向上を図ることができる。
【0028】図4〜図6は、本発明の第3実施形態に係
る複数のまくら木1,1’を接続してなる長尺分岐枕木
10の接続構造を示している。この長尺分岐枕木10
は、図4に示す2つのケーブル防護用まくら木1,1′
と、図5に示す接続具6とを備えている。本実施形態に
おけるまくら木1,1’は、上記第1実施形態とほぼ同
様の構成であるが、角材3,3’及び角材4,4’がま
くら木1,1’の全長にわたって設けられていない点で
異なる。即ち、各角材は、その接続側の端部間に間隔を
有するように若干短尺に構成されており、これらのまく
ら木1,1′の角材の設けられていない方の端部同士が
突き合わされ、これらの両端部にまたがるように後述す
る接続具7にて接続されている。この接続具7は、図5
に示すように、一対のコ字状の接続具本体71の両端部
の外方に鍔部72が設けられたものからなる。
【0029】そして、図6に示すように、まくら木1,
1′の枕木本体2,2′の両端部に接続具7の一対の接
続具本体71がまたがり、鍔部72がまくら木1,1′
の側方に突出するように挟むようにして両鍔部72同士
が締結具73にて締結されている。接続具本体71は適
宜の固定具74により枕木本体2,2′の各端部に固定
されている。
【0030】これにより、角材3,3′,4,4’の上
面及び接続具7の鍔部72の上面に沿って、長手方向に
沿って連続するケーブル載置部5を幅方向両側に有する
長尺分岐枕木10が構成されている。
【0031】このケーブル防護用枕木10を、隣り合う
複線の場合のシーサースクロッシング部等の広幅の道床
上に敷設したとき、ケーブルを長手方向に連続したケー
ブル載置部5上に収納するよう配線することができの
で、軌道レベル調整のために、タンパー等でバラストを
突き固める必要がある場合にも、ケーブルを傷めること
がない。さらに、大きな道床縦抵抗力が得られるので、
枕木10が道床縦方向にずれ難く、メンテナンス回数の
低減を図ることが可能である。
【0032】図7は、本発明の第4実施形態に係るまく
ら木1を示している。このまくら木1は、長尺柱状体か
らなる木まくら木若しくは合成まくら木であって、その
下面の幅方向中央部に、まくら木の長手方向全長にわた
る凸部20を形成することによって、まくら木1全体と
して長手方向任意位置での縦断面形状が略逆凸字状を呈
するようにしている。而して、まくら木1の幅方向一方
の側面1aと凸部20の幅方向一方の側面20aとによ
り第1係合面が構成され、まくら木1の幅方向他方の側
面1bと凸部20の幅方向他方の側面20bとにより第
2係合面が構成されている。これら第1及び第2係合面
は、まくら木1をバラスト道床上に敷設したとき、それ
ぞれがバラストに道床縦方向に係合して、まくら木1の
道床縦抵抗力を生じさせるものである。本実施形態によ
れば、非常に簡単な構成で、道床縦方向に沿う両方向の
いずれにも2以上の係合面を形成することができ、製作
コスト低減を図りつつも、大きな道床縦抵抗力を得て合
成まくら木若しくは木まくら木の道床縦方向へのずれを
防止することができる。
【0033】なお、上記凸部20は、まくら木1に一体
的に形成してもよく、また、長尺の角材を標準サイズの
まくら木1の下面に固着することで形成することも可能
である。
【0034】図8は、本発明の第5実施形態に係るまく
ら木1を示している。このまくら木1は、上記第1実施
形態のまくら木の枕木本体2の下面に、枕木本体2と同
種の材料の板材やブロック材からなる係止材8を固着す
ることにより構成されている。この係止材8は、まくら
木の長手方向に間隔を有して複数設けられている。な
お、係止材8の固着は、ボルト・ナットや釘などの締結
具を用いることにより行ってもよいが、接着剤で接着す
ることにより行うことが簡便であるため好ましい。ま
た、係止材8の幅は枕木本体2の幅Wとほぼ同一とさ
れ、係止材8の高さ(板厚)は、角材3,4の枕木本体
2下面からの突出高さとほぼ同一とされ、係止材8の下
面と角材3,4の下端面とがほぼ面一となるようにして
いる。この係止材8の幅W及び突出高さは、適宜選定し
ても良い。その他の構成については上記第1実施形態と
同様であるので、同符号を付して詳細説明を省略する。
【0035】図9は、本発明の第6実施形態に係るまく
ら木1を示しており、該まくら木1は、上記第4実施形
態のまくら木の下面に、まくら木の同種の材料の板材や
ブロック材からなる係止材8を固着することにより構成
されている。この係止材8は、凸部20の幅方向両側に
それぞれ設けられていると共に、長手方向に間隔を有し
て複数設けられている。係止材8の幅は、凸部20の側
面20a,20bからまくら木1の側面1a,1bまで
の距離とほぼ等しくなされており、係止材8の高さは、
凸部20の突出高さとほぼ等しくなされている。
【0036】上記第5及び第6実施形態に係るまくら木
1によれば、バラスト道床上に敷設したとき、係止材8
がバラストに食い込むように作用して、まくら木1の道
床横抵抗力を大きく向上することができる。したがっ
て、列車が通過する際に道床横方向の反力が作用する部
位(例えば、分岐部及び曲線部等の軌道の曲線部)に好
適に使用することができ、かかる部位に敷設されたまく
ら木1の道床横方向へのずれを防止することができる。
【0037】なお、合成まくら木を構成する合成木材と
しては、ガラス繊維強化プラスチック発泡体を採用する
のが好ましい。この発泡体における発泡樹脂の種類とし
ては、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエ
ステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂
等の熱硬化性樹脂であって硬質のものが好適に使用され
る。なお、発泡樹脂中に、圧縮強度の向上や低コスト化
を図るために、炭酸カルシウム、石膏、タルク、水酸化
アルミニウム、クレー等の無機充填材や、シラスバルー
ン、パーライト、ガラスバルーン等の軽量骨材が添加さ
れていてもよい。
【0038】また、発泡体を補強する繊維としては、例
えば、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維等の無機質繊
維、天然繊維、合成繊維等の有機質繊維のいずれであっ
てもよいが、強度や経済性の面からガラス繊維が適して
いる。ガラス繊維としては、ガラスロービング、ガラス
ロービングクロス、ガラスマット、コンティニュアスス
トランドマット等の形態のものが挙げられる。この繊維
は単独で使用してもよいし、二層以上積層してもよく、
また、長繊維と短繊維を混ぜて使用してもよい。なお、
ガラス長繊維を長手方向に引き揃えて補強繊維とした、
ガラス長繊維強化硬質ウレタン発泡体(例えば、積水化
学工業株式会社製、商品名「エスロンネオランバーFF
U」など)を採用するのが、軽量化、耐久性および加工
性の確保のために最も好ましい。
【0039】なお、合成木材同士を接着するための接着
剤は、合成枕木を構成する長繊維や熱硬化性樹脂発泡体
などの材質に応じて適宜選定することができる。例え
ば、合成まくら木がガラス長繊維と硬質ウレタン樹脂発
泡体とによって構成されている場合、接着剤としてはエ
ポキシ樹脂を好適に用いることができる。
【0040】
【発明の効果】本発明のまくら木によれば、簡単な構成
で施工や加工容易なものでありながら、木まくら木や合
成まくら木の道床縦抵抗を増大させるとともに、曲げ強
度の向上をも図ることができる。
【0041】さらに、本発明によれば、まくら木の上面
側の幅方向寸法を確保しつつもケーブル保護用のケーブ
ル載置部を形成することができ、タイプレート等の締結
装置を付ける際のねじ釘やいぬ釘の締結力を確保するこ
とができ、軌道レールの分岐部におけるバラスト道床上
に敷設したときに、ケーブルをそのケーブル載置部上に
収納して、バラストを突き固めるときのケーブルの損傷
を防止することができる。さらに、構成の簡素化を図り
つつも、まくら木の道床縦抵抗力を増大することがで
き、木まくら木や合成まくら木であっても十分な道床縦
抵抗を得ることができるとともに、曲げ強度の向上によ
る破損防止を図ることをも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るケーブル防護用ま
くら木を示す一部拡大斜視図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係るまくら木を複数接
続してなる長尺分岐枕木の要部拡大斜視図である。
【図3】同長尺分岐枕木の説明図であり、(a)はその
平面図、(b)はその正面図、(c)はその側面図であ
る。
【図4】本発明の第3実施形態に係るまくら木を示す斜
視図である。
【図5】図4に示すまくら木の接続に使用される接続具
を示す側面図である。
【図6】図4に示す2つのまくら木を図5に示す接続具
で接続した接続構造を示す斜視図である。
【図7】本発明の第4実施形態に係るまくら木を示す斜
視図である。
【図8】本発明の第5実施形態に係るまくら木を示す一
部破断斜視図である。
【図9】本発明の第6実施形態に係るまくら木を示す斜
視図である。
【図10】ケーブル載置部を製作した従来のまくら木の
斜視図である。
【符号の説明】
1 まくら木 2 枕木本体 3 角材 4 角材 5 ケーブル載置部 20 凸部 3a,4b 第1係合面 3b,4a 第2係合面 1a,20a 第1係合面 1b,20b 第2係合面 A 道床縦方向に沿う第1の方向 B 第1の方向の逆方向 C ケーブル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木まくら木若しくは合成まくら木であっ
    て、直方体状の枕木本体の側面下部に長手方向に沿って
    角材を固着し、該角材の上面を枕木本体の上面よりも低
    くして、この角材の上方を枕木本体の長手方向に沿うケ
    ーブル載置部とするとともに、前記角材の下端部は枕木
    本体の下面よりも下方に突出されていることを特徴とす
    るまくら木。
  2. 【請求項2】 長尺柱状体からなる木まくら木若しくは
    合成まくら木であって、長手方向任意位置での縦断面形
    状が略逆凸状を呈していることを特徴とするまくら木。
  3. 【請求項3】 バラスト道床上に設置される長尺柱状体
    からなる木まくら木若しくは合成まくら木であって、長
    手方向任意位置において、道床縦方向に沿う第1の方向
    にバラストに係合する第1係合面が道床縦方向に2つ以
    上並設されているとともに、道床縦方向に沿う第1の方
    向とは逆方向にバラストに係合する第2係合面が、道床
    縦方向に2つ以上並設されていることを特徴とするまく
    ら木。
  4. 【請求項4】 バラスト道床上に設置される長尺柱状体
    からなる木まくら木若しくは合成まくら木であって、長
    手方向任意位置において、道床縦方向に沿う第1の方向
    にバラストに係合する係合面が道床縦方向に2つ以上並
    設されていることを特徴とするまくら木。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2495763A (en) * 2011-10-21 2013-04-24 Oxford Plastic Sys Ltd Railway sleeper having a channel

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