JP3447186B2 - 合成まくら木 - Google Patents

合成まくら木

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、レールを締結する
合成まくら木に関し、詳しくはレールをまくら木に固定
する犬釘が合成まくら木に打ち込まれても、せん断破壊
が生じないようにしたものに関する。 【0002】 【従来の技術】鉄道線路においては、2本のレールの軌
間が正しく保たれ、またレールから受けた列車の荷重が
道床に広く分布されるようにするため、2本のレールは
多数本、並列に配置されたまくら木に締結されている。
まくら木は一般的にレールの軌間よりも若干長く、一本
のまくら木が2本のレールを締結している。 【0003】しかし、地下鉄や長大トンネルなど保守・
排水の困難な路線や、高さを高くとることができない鉄
道橋などでは、図に示すような短まくら木1が使用さ
れている。短まくら木1はレール2を1本ごとに締結す
るもので、地下鉄や長大トンネルではコンクリート道床
に直接、設置され、鉄道橋では、橋桁のH形鋼とH形鋼
との間に設置される。 【0004】短まくら木1としても一般的なまくら木と
しても、耐用年数が長く、保守が軽減できるなどの利点
があるPC(Prestressed Concrete)まくら木が一般的に
利用されている。PCまくら木は上面に溝や凹部が形成
され、その溝や凹部とレール2の底部との間にタイプレ
ートが係合される。タイプレートがボルトなどによって
PCまくら木に固定されることにより、レール2はPC
まくら木に定着される。しかしPCまくら木は、重いた
めに取り扱いが困難であり、また絶縁性が木まくら木に
比べて劣るといった欠点がある。 【0005】このため近年では、軽くて、強度があり、
しかも耐久性に優れた合成まくら木を使用する場所が増
えつつある。合成まくら木の短まくら木(以下合成短ま
くら木)は図に示すように、長繊維3と硬質発泡ポリ
ウレタンなどの発泡樹脂4とで構成される成形体によっ
て作られている。図における細線は、長繊維3の長さ
方向を示し、点々は長繊維3の端面を示す。したがっ
て、従来の合成短まくら木は、長繊維3が全て同一方向
であって長手方向に配列されている。そして、長繊維3
の周囲には発泡樹脂4が充填された状態となる。 【0006】このような合成短まくら木には、図に示
すような犬釘など5(以下、「犬釘」という。)の締結
装置によってレール2が締結される。犬釘5は脚部分が
合成短まくら木内に打ち込まれ、折曲した頭部がレール
2の底部に係止する。犬釘5を打ち込む合成短まくら木
の位置には、あらかじめ底面まで到達しない下穴を形成
し、犬釘5を打ち込みやすくするとともに、犬釘5を打
ち込んだ際の合成短まくら木1に亀裂が入らないように
されている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】例えば艙状桁と呼ばれ
る橋桁のH形鋼とH形鋼との間に設置される合成短まく
ら木1は、設置場所などの制約を受けて、通常の合成短
まくら木1よりも短いものを使用せざるを得ない場合が
ある。したがって、犬釘5は合成短まくら木1の端面付
近に打ち込むこととなる。しかし、犬釘5を打ち込まれ
た合成短まくら木1の端面付近は、長繊維3が同一の方
向に配列していることから亀裂が発生し、長繊維の方向
にせん断破壊する。その結果、犬釘5がレール2を支持
する力が低下して、安定した軌道を維持できなくなると
いった不具合が生じる。 【0008】そこで本発明は、合成まくら木の利点を活
かしつつ、犬釘を打ち込んでも、せん断破壊が生じない
ようにした合成まくら木を提供することを目的とする。 【0009】従来技術の合成短まくら木が、せん断破壊
を起こす理由をさらに詳しく解析すると次の通りであ
る。すなわち合成短まくら木に犬釘を打ち込んだり、ネ
ジ釘をねじ込む際には、どうしても当該部分の長繊維が
切断される。従来技術の合成短まくら木は、長繊維3が
全て長手方向に配列されているので、犬釘等によってこ
の長手方向の長繊維3が切断されることとなる。ここで
通常の長さのまくら木であれば、犬釘打ち込み部位とま
くら木端部までの長さが長いので、長繊維が多少切断さ
れても、隣合う繊維同士の接着長さが長く、亀裂等は生
じ難い。これに対して合成短まくら木の場合では、どう
しても犬釘打ち込み部位とまくら木端部までの長さ(図
のL)が短い。その結果、図(b)の様に、犬釘打
ち込みにより、長繊維方向に沿ってせん断破壊を生じ、
端部に割れや亀裂が生じて横に膨らみ、犬釘の保持力が
著しく低下してしまうのである。 【0010】そこで本発明は、上記した破壊のメカニズ
ムに着目し、繊維方向のせん断破壊を防止することによ
って合成短まくら木の犬釘保持力を向上させるものであ
る。 【0011】 【課題を解決するための手段】 上記の課題を解決するた
めの手段は、一定の方向に配列された多数の長繊維と発
泡樹脂を素材とする成形体によって作られ、短まくら木
又は縦まくら木として使用される合成まくら木におい
て、両端部の長繊維を短手方向に配列したことを特徴と
する合成まくら木である。【0012】 上記の手段 によれば、犬釘が打ち込まれる
短まくら木の両端部は長繊維を短手方向に配列したこと
により、犬釘が打ち込まれても、亀裂が生じなくなり、
したがってせん断破壊が発生しなくなる。【0013】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1を参
しながら説明する。図1は、実施例に係る合成短まくら
木の斜視図である。【0014】 なお本発明のまくら木の素材として最も好
適なものは、硬質ウレタン樹脂をガラス長繊維で補強し
た発泡体である(例えば商品名エスロンネオランバー
FFU 積水化学工業株式会社製)。上記した硬質ウレ
タン樹脂をガラス長繊維で補強した発泡体は、合成木材
とも称されるものである。【0015】 本実施形態では、成形体6はガラス長繊維
3を同一方向に配列し、硬質発泡ポリウレタンなどの発
泡樹脂によって成形したものを利用することとする。こ
のような成形体6はガラス長繊維3の方向が交互に直交
するように積層してもよい。 犬釘(図示せず)を打ち込
む位置には、底部まで貫通しない下穴を形成しておく。
以下の各例においても、この下穴を形成するが、特別の
場合を除いて、説明は省略する。【0016】 実施例に 示す合成短まくら木1は、図
示すように本体部分10のガラス長繊維3を長さ方向に
配列し、上面の両端部12のみガラス長繊維3を短手方
向に配列したものである。ガラス長繊維3を短手方向に
配列した上面の両端部12は、図では深さよりも幅の
方が長いものを示したが、逆に幅よりも深さを長くする
こともできる。また、犬釘を打ち込む位置には、底部ま
で貫通しない下穴を形成しておくが、第図に示すよう
に、ガラス長繊維3の方向が長さ方向の位置に限定する
ものではなく、ガラス長繊維3の方向が異なる境界部で
あっても差し支えない。実施例に示す合成短まくら木1
の製造方法は、特に限定するものではないが、例えば本
体部分10の成形体の上面の両端を切除し、当該部分に
短冊状の成形体を接着することにより製造することが可
能である。【0017】 合成短まくら木1は、 ガラス長繊維3の方
向が異なるように積層すると、犬釘を打ち込んでも、合
成短まくら木1に亀裂が生じることがなくなる。すなわ
ち、まくら木の短方向にガラス長繊維3は配設されて
ると、長手方向に配されたガラス長繊維3の長手方向へ
の移動は、当該短方向に配されたガラス長繊維3によっ
て抑えられ、長手方向に配されたガラス長繊維3の方向
に沿ったせん断破壊は阻止される。したがって、合成短
まくら木1は犬釘を打ち込んでもせん断破壊しなくな
る。【0018】 【実施例】上記の実施の形態における実施例の横圧強さ
及び横圧強さ試験後の引き抜き強さを、表にまとめ
る。表1は図3に示した従来例を1としたときの比較を
示すものである。各数値は多数の試験をした結果の平均
値である。また、製品には各種のサイズがあるが、客観
的に比較できるようにするため、ここでは同一のサイズ
で、かつ下穴は、まくら木長手方向の端部より50mm
の位置に形成したものに統一して比較する。ただし、第
4例から第6例の下穴は図示したものとは異なり、ガラ
ス長繊維の方向が異なる境界部に形成したもので実験し
た。尚、実験に使用した実施例の合成短まくら木は、
「積水化学工業株式会社製商品名エスロンネオランバー
FFU」を積層して製造した。【0019】 【表1】 【0020】から、横圧強さは1.36倍、従来例と比
較して大きな値となっており、横圧強さ試験後の引き抜
き強さは1.08倍、従来例と比較して大きな値となってい
るため、犬釘が引き抜かれにくくなっていることが明ら
かになった。【0021】 なお、加工費等を考慮すると、実施例でも
十分対応できることが判る。【0022】 【発明の効果】本発明によれば、ガラス長繊維と発泡樹
脂とから成形される合成まくら木製の短まくら木或いは
縦まくら木であっても、ガラス長繊維の方向を異ならせ
ることにより、犬釘を打ち込んでも亀裂が生じにくくな
る。したがって、仮に、犬釘打ち込み装置が現場の状況
からまくら木端部に近く、従来では亀裂等の発生する様
な場合でも、本発明に係る合成まくら木を使用すること
により、亀裂の発生が無く、犬釘引抜き力も大きく、廃
棄処分にしなければならない率を低下させることがで
き、施工費用の低廉化を図ることができる。さらに、本
発明に係る合成まくら木は、合成まくら木の長所である
強度があり、耐久性に優れた利点を長期間、維持するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】実施例に係る合成短まくら木の斜視図である。【図2】 短まくら木にレールを締結した鉄道線路の斜視
図である。【図3】 従来の合成短まくら木の斜視図である。 【符号の説明】 1 合成短まくら木 3 ガラス長繊維 6 成形体 13 両端部

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】【請求項1】 一定の方向に配列された多数の長繊維と
    発泡樹脂を素材とする成形体によって作られ、短まくら
    木又は縦まくら木として使用される合成まくら木におい
    て、両端部の長繊維を短手方向に配列したことを特徴と
    する合成まくら木。
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