JP2001239632A - 白色ポリエステル積層フィルム、並びにそれを用いた磁気カードおよびicカード - Google Patents
白色ポリエステル積層フィルム、並びにそれを用いた磁気カードおよびicカードInfo
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Abstract
よびこれらの安定性を維持したまま、フィルム表面の接
着剤やインク等に対する密着性が優れ、かつ加工適性、
印刷適性に優れた白色ポリエステル積層フィルム、並び
にこれを用いた磁気カードおよびICカードを提供す
る。 【解決手段】 ポリエステル樹脂と白色粒子を含有する
組成物からなる白色ポリエステル基材フィルムと、当該
白色ポリエステル基材フィルムの少なくとも片面に積層
された、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂およびアクリ
ル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂を
含有する組成物からなる塗布層を含んでなる白色ポリエ
ステル積層フィルムであり、かつ当該積層フィルムの塗
布層形成面の、23℃、65%RHにおける表面電気抵
抗値(logΩ/□)が13以下であることを特徴とす
る白色ポリエステル積層フィルム。
Description
積層フィルムに関し、より詳しくは、特に、磁気カード
用、ICカード用の基材フィルムとして好適な、白色ポ
リエステル積層フィルム並びにそれを用いた磁気カード
およびICカードに関する。
等の基材フィルムに用いられる白色ポリエステルフィル
ムとしては、特開昭62−204941号公報等に開示
されているものが知られている。これまでの白色ポリエ
ステルフィルムは、その基材フィルムとして、ポリエス
テルと粒子の組み合わせからなる単層からなるもの、ま
たはポリエステルと粒子からなるコア層の少なくとも片
面に、ポリエステルとコア層より含有量が少ない粒子か
らなるスキン層を設けた積層体からなるものが提案され
ている。しかし、これらの白色ポリエステルフィルム
は、表面の接着剤やインク等に対する密着性が不足して
いたり、表面の帯電により加工適性、印刷適性に問題が
生じていた。
点を解決しようとするものであり、その目的は、白色フ
ィルム自体が有する隠蔽性、白色性およびこれらの安定
性を維持したまま、フィルム表面の接着剤やインク等に
対する密着性が優れ、かつ加工適性、印刷適性に優れた
白色ポリエステル積層フィルム、並びにこれを用いた磁
気カードおよびICカードを提供することにある。
りである。 (1)ポリエステル樹脂と白色粒子を含有する組成物か
らなる白色ポリエステル基材フィルムと、当該白色ポリ
エステル基材フィルムの少なくとも片面に積層された、
ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂およびアクリル樹脂か
らなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂を含有する
組成物からなる塗布層を含んでなる白色ポリエステル積
層フィルムであり、かつ当該積層フィルムの塗布層形成
面の、23℃、65%RHにおける表面電気抵抗値(l
ogΩ/□)が13以下であることを特徴とする白色ポ
リエステル積層フィルム。 (2)白色粒子の含有量が、白色ポリエステル基材フィ
ルムを構成する組成物中、6重量%以上40重量%以下
である、上記(1)記載の白色ポリエステル積層フィル
ム。 (3)塗布層が、白色ポリエステル基材フィルムの両面
に積層されてなる、上記(1)記載の白色ポリエステル
積層フィルム。 (4)積層フィルムの両面の23℃、65%RHにおけ
る表面電気抵抗値(logΩ/□)が13以下である、
上記(3)記載の白色ポリエステル積層フィルム。 (5)白色ポリエステル基材フィルムが、ポリエステル
樹脂と6重量%以上35重量%以下の白色粒子を含有す
る組成物からなる白色ポリエステル層(A)と、当該白
色ポリエステル層(A)の少なくとも片面に積層され
た、ポリエステル樹脂と10重量%以上40重量%以下
の白色粒子を含有する組成物からなる白色ポリエステル
層(B)を含んでなる、上記(1)〜(4)のいずれか
に記載の白色ポリエステル積層フィルム。 (6)白色ポリエステル層(B)中の白色粒子含有量が
白色ポリエステル層(A)中の白色粒子含有量よりも多
い、上記(5)記載の白色ポリエステル積層フィルム。 (7)白色ポリエステル基材フィルムが、白色ポリエス
テル層(A)の両面に白色ポリエステル層(B)が積層
されてなる基材フィルムである、上記(5)記載の白色
ポリエステル積層フィルム。 (8)150℃、30分間熱処理後の縦方向および横方
向の熱収縮率が、1.0%以下である、上記(1)〜
(7)のいずれかに記載の白色ポリエステル積層フィル
ム。 (9)本文中に規定する色調(b値)が−1.0以下であ
る、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の白色ポリエ
ステル積層フィルム。 (10)光線透過率が10%以下である、上記(1)〜
(7)のいずれかに記載の白色ポリエステル積層フィル
ム。 (11)見かけ密度が1.5g/cm3以上である、上
記(1)〜(7)のいずれかに記載の白色ポリエステル
積層フィルム。 (12)磁気カード用基材フィルムまたはICカード用
基材フィルムである、上記(1)〜(11)のいずれか
に記載の白色ポリエステル積層フィルム。 (13)上記(1)〜(11)のいずれかに記載の白色
ポリエステル積層フィルムを基材とすることを特徴とす
る磁気カード。 (14)上記(1)〜(11)のいずれかに記載の白色
ポリエステル積層フィルムを基材とすることを特徴とす
るICカード。
本発明の白色ポリエステル積層フィルムは、白色ポリエ
ステル基材フィルム(以下、単に基材フィルムともいう)
と、当該白色ポリエステル基材フィルムの少なくとも片
面に積層された塗布層を含んでなる。ここで、上記白色
ポリエステル基材フィルムは、ポリエステル樹脂と白色
粒子を含有する組成物からなる。
とは、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカル
ボン酸のごとき芳香族ジカルボン酸またはそのエステル
と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,
4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコールのごとき
グリコールとを重縮合させて製造されるポリエステルで
ある。これらのポリエステル樹脂は、芳香族ジカルボン
酸とグリコールとを直接反応させる方法、芳香族ジカル
ボン酸のアルキルエステルとグリコールとをエステル交
換反応させた後重縮合させる方法、芳香族ジカルボン酸
のジグリコールエステルを重縮合させる方法等によって
製造することができる。かかるポリエステル樹脂の代表
例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ンブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナ
フタレート等が挙げられる。このポリエステル樹脂はホ
モポリマーであってもよく、第三成分を共重合したもの
であっても良い。本発明においては、エチレンテレフタ
レート単位、ブチレンテレフタレート単位およびエチレ
ン−2,6−ナフタレート単位の少なくとも1つの単位
を有することが好ましく、当該単位を好ましくは70モ
ル%以上、より好ましく80モル%以上、特に好ましく
は90モル%以上含有するポリエステル樹脂を使用する
のがよい。また、上記ポリエステル樹脂は単独で使用し
てもよく、あるいは2種以上混合して使用してもよい。
無機および/または有機の白色粒子を含有し、これによ
り、隠蔽性、白色性等が基材フィルムに付与される。本
発明で使用される白色粒子としては、特に限定されず、
シリカ、カオリナイト、タルク、炭酸カルシウム、ゼオ
ライト、アルミナ、硫酸バリウム、カーボンブラック、
酸化亜鉛、酸化チタン、硫化亜鉛、有機白色顔料等が例
示され、中でも、酸化チタン微粒子および硫化亜鉛微粒
子が好ましく、更に、フィルムにより効果的に隠蔽性、
白色性を付与でき鮮明な画像が得られやすい点から、酸
化チタン微粒子が最も好ましい。酸化チタン微粒子はア
ナターゼ型、ルチル型の何れでもよい。また、粒子表面
がアルミナやシリカ等の無機処理や、シリコン系または
はアルコール系等の有機処理が施されていてもよい。ま
た、色調(b値)が低くなりやすいという点から、炭酸
カルシウムや硫酸バリウムも好ましい。
〜3μm、より好ましくは0.1〜0.6μmである。
当該粒径が0.1μm未満であると、隠蔽性が発現しに
くくなり、逆に3μmを超えると、基材フィルムの強度
が低くなり、好ましくない。
ル基材フィルムを構成する組成物中、好ましくは6重量
%以上40重量%以下、より好ましくは10重量%以上
37重量%以下、特に好ましくは15重量%以上35重
量%以下である。当該含有量が6重量%未満であると、
基材フィルムに十分な隠蔽性、白色性を付与することが
できず、本発明の白色ポリエステル積層フィルムが透け
て見えるため、これをICカード用の基材フィルムとし
て使用した場合、ICチップが見えやすくなり、また磁
気カード用の基材フィルムとして使用した場合、印刷さ
れた側から磁気層が透けて見え外観不良となるので、好
ましくない。逆に当該含有量が40重量%を超えると、
基材フィルムの延伸性が悪くなり好ましくない。
基材フィルムは、隠蔽性と製膜性の点から、白色粒子含
有量が異なる2層以上の積層フィルムであってもよく、
この場合、白色粒子含有量が比較的少ないポリエステル
層(コア層)の少なくとも片面に、白色粒子含有量がコア
層よりも多いポリエステル層(スキン層)が形成された層
が好ましい。具体的には、上記白色ポリエステル基材フ
ィルムは、ポリエステル樹脂と6重量%以上35重量%
以下の白色粒子を含有する組成物からなる白色ポリエス
テル層(A)と、当該白色ポリエステル層(A)の少な
くとも片面に積層された、ポリエステル樹脂と10重量
%以上40重量%以下の白色粒子を含有する組成物から
なる白色ポリエステル層(B)を含んでなり、白色ポリ
エステル層(B)中の白色粒子含有量が白色ポリエステ
ル層(A)中の白色粒子含有量よりも多い、基材フィル
ムであることが好ましい。また、当該白色ポリエステル
層(B)は、白色ポリエステル層(A)の両面に積層さ
れていることが好ましい。
される白色粒子としては、上述の白色粒子が挙げられ
る。上記白色粒子の含有量は、白色ポリエステル層
(A)を構成する組成物中、好ましくは6重量%以上3
5重量%以下、より好ましくは10重量%以上30重量
%以下である。当該含有量が6重量%未満であると、基
材フィルムに十分な隠蔽性、白色性を付与できず、本発
明の白色ポリエステル積層フィルムが透けて見えるた
め、これをICカード用の基材フィルムとして使用した
場合、ICチップが見えやすくなり、また磁気カード用
の基材フィルムとして使用した場合、印刷された側から
磁気層が透けて見え外観不良となるので、好ましくな
い。逆に35重量%を超えると基材フィルムの延伸が困
難になり、好ましくない。
される白色粒子としては、上述の白色粒子が挙げられ
る。上記白色粒子の含有量は、白色ポリエステル層
(B)を構成する組成物中、好ましくは10重量%以上
40重量%以下、より好ましくは12重量%以上40重
量%以下、特に好ましくは15重量%以上40重量%以
下である。当該含有量が10重量%未満であると、基材
フィルムに十分な隠蔽性、白色性を付与できず、本発明
の白色ポリエステル積層フィルムが透けて見えるため、
これをICカード用の基材フィルムとして使用した場
合、ICチップが見えやすくなり、また磁気カード用の
基材フィルムとして使用した場合、印刷された側から磁
気層が透けて見え外観不良となるので、好ましくない。
また白色ポリエステル層A)にリサイクルレジン等を使
用した場合に、基材フィルムの白色度や隠蔽性が安定せ
ず、外観が不良のものとなる。逆に40重量%を超える
と、基材フィルムの延伸が不良になったり、また表面が
白色粒子の影響で荒れやすくなるため、本発明の白色ポ
リエステル積層フィルムを基材とするICカードや磁気
カードの表面に印刷やプリントした画像が不鮮明にな
り、好ましくない。
または白色ポリエステル層(B)には、必要に応じて、
着色剤、耐光剤、蛍光増白剤、帯電防止剤等を添加する
ことも可能である。蛍光増白剤は、本発明の白色ポリエ
ステル積層フィルムの白色度をさらに向上させるのに有
効であり、白色ポリエステル基材フィルム中に、重量単
位で100〜10000ppmの蛍光増白剤を含有させ
ることが好ましい。蛍光増白剤の含有量が100ppm
未満の場合、蛍光の発光量が少なくなり反射光の青み成
分が減少するため、積層フィルムが黄色味を帯び(色調
(b値)が高くなり)、十分な白色度が得られにくくな
る。逆に蛍光増白剤の含有量が10000ppmを超え
る場合、紫外線照射や高温高湿環境下で蛍光増白剤が変
性して変色が顕著となりやすく、積層フィルムの耐候性
が低下しやすくなる。白色ポリエステル基材フィルムが
多層の白色ポリエステル層からなる場合、最外層となる
ポリエステル層に蛍光増白剤を含有させることが、耐候
性および白色度の点で好ましい。
造方法は任意であり、特に制限されるものではないが、
例えば、白色ポリエステル基材フィルムが、上記のよう
に、白色ポリエステル層(A)の片面または両面に白色
ポリエステル層(B)が積層されたフィルムである場
合、以下のようにして製造することができる。
たは両面に白色ポリエステル層(B)を積層する方法と
しては、白色ポリエステル層(A)を構成する組成物と
白色ポリエステル層(B)を構成する組成物を別々の押
出機に供給した後、溶融状態で積層して同一のダイから
押し出す共押出法を採用することが好ましい。
速度差をもったロール間での延伸(ロール延伸)やクリ
ップに把持して拡げていくことによる延伸(テンター延
伸)や空気圧によって拡げることによる延伸(インフレ
ーション延伸)等によって2軸配向処理される。
なる2本あるいは多数本のロール間で延伸する。このと
きの加熱手段としては、加熱ロールを用いる方法でも非
接触の加熱方法を用いる方法でもよく、それらを併用し
てもよい。この中で最も好ましい延伸方法としては、ロ
ール加熱と非接触加熱を併用する方法が挙げられる。
フィルムをテンターに導入し、幅方向に 2.5〜5倍
に延伸する。このときの好ましい延伸温度は、100℃
〜200℃である。
に対し、必要に応じて熱処理を施す。熱処理はテンター
中で行うのが好ましく、ポリエステル樹脂の融点Tm−
50℃〜Tmの範囲で行うのが好ましい。また、縦およ
び横方向に緩和しながら熱処理をすることにより、熱収
縮率の低いものが得られる。
基材フィルムの厚さは、好ましくは10〜1000μ
m、より好ましくは12〜600μmである。厚さが1
0μm未満であると、透けやすくなり、逆に1000μ
mを超えると、取り扱いが困難となりやすく、好ましく
ない。
おいては、上記の白色ポリエステル基材フィルムの少な
くとも片面には塗布層が積層されている。当該塗布層
は、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂およびアクリル樹
脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂と、好
ましくは帯電防止剤を含有する組成物からなる。これら
の樹脂は接着性を有する樹脂である。このような塗布層
を設けることにより、フィルム表面のインキやコーティ
ング剤等に対する濡れ性や接着性が改良される。また、
同時に、フィルム表面(塗布層形成面側)の帯電が抑制さ
れるので、加工適性や印刷適性が向上する。
ように、白色ポリエステル層(A)の片面または両面に
白色ポリエステル層(B)が積層されたフィルムである
場合、当該塗布層は、白色ポリエステル層(B)側に積
層される。
面に接着剤やインクを載せることができることから、白
色ポリエステル基材フィルムが、上記のように、白色ポ
リエステル層(A)の両面に白色ポリエステル層(B)
が積層されたフィルムであって、塗布層が、白色ポリエ
ステル層(B)の両側に積層されていることが好まし
い。
表面被覆層と水との接触角が45度以上になるものであ
れば特に制限はない。例えば、官能基が、ソルビタン
型、エーテル型、エステル型、ソルビトール型、グルコ
ース型等のノニオン系;第4級アンモニウム塩型、第4
級アンモニウム樹脂型、イミダゾリン型、アーコベル
型、ソロミンA型等のカチオン系;アルキルサルフェー
ト型、アルキルホスフェート型、リン酸エステル塩型、
硫酸エステル塩型等のアニオン系;ベタイン型、アミノ
酸型、アミノ硫酸エステル型等の両性系;の界面活性剤
タイプまたはポリマータイプの界面活性剤が挙げられ
る。中でも、湿度依存性の点から、カチオン系帯電防止
剤が好ましく、特に、第4級アンモニウムカチオンのエ
トサルフェート塩が好ましい。
樹脂、ウレタン樹脂およびアクリル樹脂からなる群より
選ばれる少なくとも1種の樹脂の合計量に対して、好ま
しくは1〜20重量%、より好ましくは5〜10重量%
である。当該含有量が1重量%未満であると、本発明の
白色ポリエステル積層フィルムの塗布層形成面のインキ
やコーティング剤等に対する濡れ性や接着性が改良され
ず、また、塗布層形成面の帯電を十分に防止できないの
で、加工適性や印刷適性に劣るので好ましくない。逆に
20重量%を超えると、オフセット印刷性が悪くなり、
また塗布液の調合性や経時安定性が低下するので好まし
くない。
ラーや導電性ポリマーも使用可能である。本発明で使用
できる導電性フィラーとしては、例えば、粒子状のカー
ボンブラック、ニッケル、銅等の金属粉、酸化スズ、酸
化亜鉛等の金属酸化物、繊維状の黄銅、ステンレス、ア
ルミニウム等の金属コートファイバー、鱗片状黒鉛、ア
ルミニウムフレーク、銅フレーク等が挙げられる。これ
らの導電性フィラーの中でも、素材、形状、サイズ、表
面積、比重、表面状態の点から、金属酸化物が好適であ
る。金属酸化物の中でも、ポリエステルフィルムの表面
電気抵抗および透明性の点から、1μm以下の酸化スズ
が特に好適である。
は、例えば、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロ
ール、ポリチオフェン、ポリ−p−フェニレン等が挙げ
られる。
ては、水に対する分散性が良好である点から、スルホン
酸金属塩基含有ジカルボン酸成分とスルホン酸金属塩基
を含有しないジカルボン酸成分との混合ジカルボン酸成
分をポリオール成分と反応させて得られた水分散性のポ
リエステル共重合体であることが好ましい。
酸成分としては、5−スルホイソフタル酸、4−スルホ
フタル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン
酸、5−〔4−スルホフェノキシ〕イソフタル酸等の金
属塩が挙げられ、中でも、5−ナトリウムスルホイソフ
タル酸、ナトリウムスルホテレフタル酸が好ましい。こ
れらのスルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸成分は、全
ジカルボン酸成分に対して、好ましくは0.5〜15モ
ル%、より好ましくは2.0〜10モル%である。当該
成分量が15モル%を超えると水に対する分散性は向上
するが、ポリエステル共重合体の耐水性が著しく低下
し、逆に0.5モル%未満であると、水に対する分散性
が著しく低下するので好ましくない。上記ポリエステル
共重合体の水に対する分散性は、共重合成分の種類およ
び配合比等によって異なるが、水に対する分散性を損な
わない限り、上記スルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸
成分は少量であることが好ましい。
ルボン酸成分としては、スルホン酸金属塩基を有しない
芳香族、脂環族、脂肪族のジカルボン酸成分が挙げられ
る。芳香族ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、
イソフタル酸、オルソフタル酸、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸等が挙げられる。これらの芳香族ジカルボン
酸成分は、全ジカルボン酸成分の40モル%以上、特に
45モル%以上であることが好ましく、40モル%未満
ではポリエステル共重合体の機械的強度や耐水性が低下
するので好ましくない。脂肪族ジカルボン酸成分や脂環
族ジカルボン酸成分としては、コハク酸、アジピン酸、
セバシン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等が挙げられる。
リオール成分としては、炭素数2〜8個の脂肪族グリコ
ール、炭素数6〜12個の脂環族グリコールが挙げら
れ、具体的には、エチレングリコール、1,2−プロピ
レングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−
ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘ
キサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノー
ル、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シ
クロヘキサンジメタノール、p−キシリレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等
が挙げられる。また、ポリエチレングルコール、ポリプ
ロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等
のポリエーテルグリコール成分も使用可能である。ま
た、p−オキシエトキシ安息香酸等のオキシカルボン酸
成分を共重合させてもかまわない。
タンプレポリマーの末端のイソシアネート基をブロック
剤の親水性基でブロックした熱反応型の水溶性ウレタン
樹脂であることが好ましい。ここで、イソシアネート基
のブロック剤としては、重亜硫酸塩類、スルホン基を有
するフェノール類、アルコール類、ラクタム類、オキシ
ム類、活性メチレン化合物類等が挙げられる。ブロック
化されたイソシアネート基は、ウレタンプレポリマーを
親水化あるいは水溶化し、ブロック剤は、フィルム製造
時の乾燥あるいは熱セット時等の熱によりイソシアネー
ト基からはずれ得る。従って、このブロック化されたイ
ソシアネート基を有するウレタン樹脂は、熱エネルギー
が与えられると、ブロック剤がイソシアネート基からは
ずれて自己架橋する。塗布液調製時の上記ウレタン樹脂
は、親水性であるため耐水性が悪いが、塗布、乾燥、熱
セットして熱反応が完了すると、ブロック剤がはずれて
自己架橋するため、耐水性が良好な塗膜が得られる。上
記ブロック剤のうち、熱処理温度および熱処理時間が適
当で、工業的に広く用いられるものとして、重亜硫酸塩
類が好ましい。
レタンプレポリマーの化学組成としては、(1)分子内
に2個以上の活性水素原子を有する分子量が200〜2
0,000の化合物、(2)分子内に2個以上のイソシ
アネート基を有する有機ポリイソシアネート、および必
要に応じて(3)分子内に少なくとも2個の活性水素原
子を有する鎖伸長剤、を反応することにより得られる、
末端にイソシアネート基を有するポリマーである。
原子を有する化合物としては、分子量が200〜20,
000であって、末端または分子中に2個以上のヒドロ
キシル基、カルボキシル基、アミノ基またはメルカプト
基を有する化合物が好ましく、特にポリエーテルポリオ
ール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルエステル
ポリオール等が好ましい。ポリエーテルポリオールとし
ては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド
等のアルキレンオキシド類、あるいはスチレンオキシ
ド、エピクロルヒドリン等を重合した化合物、およびそ
れらのランダム共重合、ブロック共重合、多価アルコー
ルへの付加重合を行って得られた化合物等が挙げられ
る。ポリエステルポリオールおよびポリエーテルエステ
ルポリオールとしては、主として直鎖状あるいは分岐状
のものが挙げられる。例えば、コハク酸、アジピン酸、
フタル酸あるいはそれらの酸無水物等と、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオー
ルおよびトリメチロールプロパン等の飽和または不飽和
のアルコール類、比較的低分子量のポリエチレングリコ
ールおよびポリプロピレングリコール等のポリアルキレ
ンエーテルグリコール類、およびそれらの混合物との反
応により得ることができる。さらにポリエステルポリオ
ールとしては、ラクトンおよびヒドロキシ酸から得られ
るポリエステル類であってもよく、またポリエーテルエ
ステルポリオールとしては、予め製造されたポリエステ
ル類にエチレンオキシドやプロピレンオキシド等を付加
せしめたポリエーテルエステル類であってもよい。
ては、トルイレンジイソシアネートの異性体、4,4’
−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソ
シアネート類;キシリレンジイソシアネート等の芳香族
脂肪族ジイソシアネート類;イソホロンジイソシアネー
ト、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト等の脂環式ジイソシアネート類;ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン
ジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類;ある
いはこれら化合物を単一あるいは複数でトリメチロール
プロパン等と予め付加させたポリイソシアネート類が挙
げられる。
性水素原子を有する鎖伸長剤としては、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール等のグリコール類;グリ
セリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル等の多価アルコール類;エチレンジアミン、ヘキサメ
チレンジアミン、ピペラジン等のジアミン類;モノエタ
ノールアミン、ジエタノールアミン等のアミノアルコー
ル類;チオジエチレングリコール等のチオジグリコール
類;および水が挙げられる。
リル酸もしくはその誘導体、必要に応じて、アクリル酸
およびその誘導体以外の、ビニル基を有する単量体を重
合させて得られる樹脂である。使用される単量体として
は、アクリル酸、メタアクリル酸(以下、アクリル酸お
よび/またはメタクリル酸を(メタ)アクリル酸とい
う)、(メタ)アクリル酸の低級アルキルエステル(例
えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、ヘキ
シル、ヘプチル、オクチル等のアルキルエステル)、
(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル(ヒ
ドロキシメチル、2−エチルヘキシル等のヒドロキシア
ルキルエステル)、(メタ)アクリル酸のグリシジルエス
テル等が挙げられる。アクリル酸およびその誘導体以外
の、ビニル基を有する単量体としては、スチレン等が挙
げられる。
よびアクリル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1
種の樹脂の合計の含有量は、塗布層を構成する組成物
中、好ましくは10〜99重量%、より好ましくは15
〜90重量%である。当該含有量が10重量%未満であ
ると、塗布層の強度が低くなり、逆に99重量%を超え
ると、帯電防止性が発現しにくくなり、好ましくない。
樹脂には架橋剤を配合することもできる。当該架橋剤と
しては、水溶性もしくは水分散性メチロールメラミン樹
脂、尿素ホルマリン樹脂、多官能ブロックイソシアネー
ト基を付加したポリエーテル、ポリエステル、ポリエー
テルウレタン、ポリエーテルエステル等の樹脂が好まし
く用いられる。又、必要に応じて硬化触媒を用いること
もできる。さらに、積層フィルムの滑り性、巻き性、ブ
ロッキング防止性等のハンドリング性をさらに向上させ
るために、塗布層中に、平均粒径が0.1〜3μmの無
機または有機の不活性粒子を0.5〜10重量%含有さ
せることもできる。
樹脂、ウレタン樹脂およびアクリル樹脂からなる少なく
とも1種の樹脂、帯電防止剤および溶剤を予め所定量混
合して塗布液を調製し、グラビアコーター、リバースキ
スコーター、リバースロールコーター、多層カーテンコ
ーター、バーコーター、エアードクターコーター等の通
常のコート用装置を用いて当該塗布液を基材フィルムに
塗布、乾燥する方法が採用される。
は、好ましくは0.05〜20μm、より好ましくは
0.1〜15μmである。厚さが0.05μm未満であ
ると、塗布層の接着性や帯電防止性が不十分となり、逆
に20μmを超えると、コスト高となり、好ましくな
い。従って、塗布液の塗工量(湿潤状態)は、塗布層の
厚みが上記範囲となるように、基材フィルム1m2あた
り、5〜50gとすることが好ましい。
伸前に塗布する方法、縦延伸後に塗布する方法、配向処
理の終了した基材フィルムに塗布する方法等、いずれの
方法を採用しても良い。基材フィルムと塗布層との密着
性を高める上で最も好ましいのは、縦延伸された基材フ
ィルムの少なくとも片面に、前記塗布法によって塗布液
を塗布した後、横延伸するインラインコートである。
テル積層フィルムは、その塗布層形成面において、23
℃、65%RHで測定した時、13以下、好ましくは1
2以下、より好ましくは11以下の表面電気抵抗値(l
ogΩ/□)を有する。当該表面電気抵抗値が13を超
えるようなフィルムは、表面が帯電しているので、加工
適性や印刷適性に劣ったものである。なお、本発明の白
色ポリエステル積層フィルムが、塗布層が白色ポリエス
テル基材フィルムの両面に積層されたものである場合に
は、その両方の塗布層形成面において、13以下、好ま
しくは12以下、より好ましくは11以下の表面電気抵
抗値(logΩ/□)を有する。表面電気抵抗値が13以
下である白色ポリエステル積層フィルムは、塗布層に、
特定量の帯電防止剤、導電性フィラー、導電性ポリマー
を配合する等の方法により製造できる。
ルムは、150℃、30分間の熱処理後、縦方向および
横方向において、好ましくは1.0%以下、より好まし
くは0.8%以下、特に好ましく0.5%以下の熱収縮
率を有する。当該熱収縮率が1.0%を超えるようなフ
ィルムは、後加工が困難となり好ましくない。150
℃、30分間の熱処理後の縦方向および横方向の熱収縮
率が1.0%以下である白色ポリエステル積層フィルム
は、延伸後のフィルムを縦および横方向に緩和しなが
ら、200℃以上、好ましくは230℃以上で熱固定す
る等の方法により製造できる。
ルムは、好ましくは−1.0以下、より好ましくは−
2.0以下、特に好ましくは−3.0以下の色調(b
値)を有する。当該色調(b値)が−1.0を超えるよう
なフィルムは、黄色味を有するため、印刷後の外観の点
で好ましくない。色調(b値)が−1.0以下である白色
ポリエステル積層フィルムは、特定量の蛍光増白剤を基
材フィルムに添加する、特定量の炭酸カルシウムや硫酸
バリウムを基材フィルムに添加する等の方法により製造
できる。
ルムは、好ましくは10%以下、より好ましくは8%以
下の光線透過率を有する。光線透過率が10%を超える
ようなフィルムでは、ICカード用の基材フィルムとし
て使用した場合に、チップが見えやすくなり好ましくな
い。光線透過率が10%以下である白色ポリエステル積
層フィルムは、前述した白色粒子を基材フィルム内部に
特定量(6〜40重量%)添加する方法、基材フィルムを
上述のような、白色ポリエステル層(A)と白色ポリエ
ステル層(B)の積層フィルムとする方法等により製造
できる。また白色ポリエステル層(A)に100ppm
以下の染料、カーボンブラック等を添加する方法も有効
である。
ルムは、内部に実質的に空洞を含有しない、好ましくは
1.5g/cm3以上、より好ましくは1.55g/c
m3以上の見かけ密度を有する。見かけ密度が1.5g
/cm3未満であるようなフィルムは、空洞が多数存在
し、しわが入りやすくなるので好ましくない。見かけ密
度が1.5g/cm3以上である白色ポリエステル積層
フィルムは、白色ポリエステル基材フィルムに特定量の
白色粒子を含有させる等の方法により製造できる。
エステル積層フィルムは、白色フィルム自体が有する隠
蔽性、白色性およびこれらの安定性を維持したまま、フ
ィルム表面の接着剤やインク等に対する密着性が優れ、
かつフィルム表面(塗布層形成面)の帯電が抑制されて加
工適性、印刷適性にも優れたフィルムであるので、ラベ
ル、カード、包装材料、地図、白板、建材、壁紙、化粧
板、配送伝票、電気絶縁材料、ディスプレイ反射板等
に、好ましくは、熱転写、昇華転写、レーザービームプ
リンター、インクジェットプリンター等の受像シート、
印画紙等に、より好ましくは磁気カード用、ICカード
用基材フィルムに最適な基材となる。
て説明する。本発明に用いる測定・評価方法を以下に示
す。 1)見かけ密度 白色ポリエステル積層フィルムを10cm×10cmの
正方形に正確に切り出し、その厚みを50点測定して平
均厚みt(単位μm)を求めた。次にサンプルの重量を
0.1mgまで測定し、w(単位g)とした。そして、
下式によって見かけ密度を計算した。 見かけ密度(g/cm3)=(w/t)×100 2)色調 日本電色工業(株)製の色差計(Z−1001DP)を
使用して、白色ポリエステル積層フィルム両面の反射の
b値を求めた。なお評価はチルロール面(表、F面)お
よび反チルロール面(裏、B面)の両方を評価した。本
発明においては、溶融樹脂をダイズからチルロール(冷
却ロール)表面に押出し急冷した際の、チルロールと接
触する面側をチルロール面(表、F面)、その反対側の
面側を反チルロール面(裏、B面)とした。 3)印刷性 白色ポリエステル積層フィルムの塗布層面に、紫外線硬
化インキ「ベストキュアー161(藍)、(黄)」
((株)TOKA製)を用いて印刷し、UV露光装置(東芝
電材(株))を用いて照射エネルギー500mJ/cm
2で紫外線照射処理を行い印刷サンプルとした。得られ
たサンプルを目視により以下のように評価した。 印刷部が鮮明:○ 印刷部がやや不鮮明:△ 印刷部が不鮮明:× なお評価はチルロール面(表、F面)および反チルロー
ル面(裏、B面)の両方を評価した。
菱油化製)を用い、白色ポリエステル積層フィルムの塗
布層形成面について、23℃、65%RHで測定した。
なお評価はチルロール面(表、F面)および反チルロー
ル面(裏、B面)の両方を評価した。
302M」(リョービ社製)、インキとして「ベストキ
ュアー161(藍)、(紅)」を用いて、白色ポリエス
テル積層フィルムの塗布層上に印刷を行った。1色目に
(藍)、2色目に(紅)を印刷し、2色目の(紅)の転
移性を以下のように評価した。 転移性良好:〇(インキが斑無く均一に転移してい
る。) 転移性不良:×(インキの転移斑があり、濃度が薄く不
均一である)。 なお評価はチルロール面(表、F面)および反チルロー
ル面(裏、B面)の両方を評価した。
機として「Ryobi3302M」を使用し、酸化重合
(あるいは溶剤)型インキとして「POP−VIP
(黒)、(赤)」(大日本インキ社製)を用い、白色ポ
リエステル積層フィルムの塗布層上に印刷を行い1日風
乾させた。同様にUV硬化型インキとして「ベストキュ
アー161(藍)、(紅)」を用い印刷を行い、UV露
光装置により照射エネルギー500mJ/cm2で紫外
線照射処理を行いUVインキを硬化させた。次に、各々
のインキ面にカッターで2mm目100マスのクロスカ
ット面を入れ、その上にセロテープ(ニチバン社製、2
5mm幅)を気泡が入らないように張り付け、更にその
上を擦って十分に密着させた後、セロテープを急速に剥
離(角度90度方向に)し、剥離後のインキ面を観察
し、インキ残留率で密着性を評価した。 残留率100%で全く問題ない:◎ 残留率90%以上100%未満で実用上問題なく使用で
きる:○ 残留率70%以上90%未満で密着性が若干弱く、実用
上問題が発生する可能性がある:△ 残留率50%以上70%未満で密着性に問題有り:× なお評価はチルロール面(表、F面)および反チルロー
ル面(裏、B面)の両方を評価した。 7)熱収縮率 白色ポリエステル積層フィルムを150mm長×10m
m幅に切り、100mm幅に印をつけ、無張力下で15
0℃、30分間放置し、その変化率を縦方向および横方
向で測定した。
い、100枚連続印刷を行った時の白色ポリエステル積
層フィルムの走行性を評価した。 重走無し:○ 重走有り:× ここで、「重走」とは、1枚ずつ排紙されず複数枚重なっ
て排紙されることをいう。なお評価はチルロール面
(表、F面)および反チルロール面(裏、B面)をそれ
ぞれ上にしセットしたときの両方を評価した。
製、濁度計NDH1001DPを用いて、全光線透過率
を測定した。
9.95重量%、アナターゼ型二酸化チタン20重量%
(TA−300、富士チタン工業(株)製)および蛍光
増白剤(OB−1、イーストマン社製)0.05重量%
からなる組成物を285℃で溶融し、表面温度40℃の
ドラム上に押出し、次いで得られた未延伸フィルムを9
0℃で3.5倍縦方向に延伸し、一軸延伸フィルムを得
た。共重合ポリエステル樹脂として「バイロナール」
(東洋紡績(株)製)を固形分で4重量%、末端イソシ
アネート基を親水性基でブロックした水溶性ウレタン樹
脂として「エラストロン」(第一工業製薬(株)製)を
固形分で4重量%、帯電防止剤として「第4級アンモニ
ウムカチオンのエトサルフェート塩」を前記樹脂成分に
対し7重量%、粒径2μmのベンゾグアナミン系粒子を
4重量%使用し、塗布液を調製した。この塗布液をワイ
ヤーバー(No.8)を用いて、上記の一軸延伸フィル
ムの両面に、それぞれ湿潤状態で12g/m2となるよ
うに塗布し、70℃で30秒間乾燥させ、次いで110
℃で横方向に3.8倍延伸を行い、その後230℃で1
0秒間横方向に4%緩和しながら熱処理を行い、さらに
240℃で縦方向に3%緩和するように熱処理して最終
的に厚さ75μmの白色ポリエステル積層フィルムを得
た。
9.99重量%、アナターゼ型二酸化チタン20重量%
(TA−300、富士チタン工業(株)製)およびカーボン
ブラック0.01重量%からなる組成物を白色ポリエス
テル層(A)を構成する組成物とし、固有粘度0.70
のポリエチレンテレフタレート樹脂69.95重量%、
二酸化チタン(TA−300、富士チタン工業(株)製)3
0重量%および蛍光増白剤(OB−1、富士チタン工業
(株)製)0.1重量%からなる組成物を白色ポリエステ
ル層(B)を構成する組成物とし、それぞれ別々の押出
機に投入して、最終的にB/A/B=5/65/5μm
となるように共押出して未延伸フィルムを得、この未延
伸フィルムを用いて、実施例1と同様の方法により、7
5μm厚の白色ポリエステル積層フィルムを得た。
こと以外は、実施例2と同様の方法により白色ポリエス
テルフィルムを得た。
外は、実施例2と全く同様の方法において白色ポリエス
テル積層フィルムを得た。
は、実施例2と同様の方法により白色ポリエステル積層
フィルムを得た。
層形成面上に、γ−Fe2O3と共重合ポリエステル(バ
イロン20SS、東洋紡績(株)製)との混合物(1:
1(重量比))からなる磁気記録層を5g/m2で形成
し、磁気カードとした。
リエステル接着剤(バイロン20SS、東洋紡績(株)
製)を介してICチップを埋め込み、フィルム/接着剤
/フィルム=75/200/75μmという構成のIC
カードを得た。
白色ポリエステル積層フィルムは、白色フィルム自体が
有する隠蔽性、白色性およびこれらの安定性を維持した
まま、フィルム表面の接着剤やインク等に対する密着性
が優れ、かつフィルム表面(塗布層形成面)の帯電が抑制
されて加工適性、印刷適性にも優れたフィルムであるの
で、ラベル、カード、包装材料、地図、白板、建材、壁
紙、化粧板、配送伝票、電気絶縁材料、ディスプレイ反
射板等に、好ましくは、熱転写、昇華転写、レーザービ
ームプリンター、インクジェットプリンター等の受像シ
ート、印画紙等に、より好ましくは磁気カード用、IC
カード用基材フィルムに最適な基材となる。
Claims (14)
- 【請求項1】 ポリエステル樹脂と白色粒子を含有する
組成物からなる白色ポリエステル基材フィルムと、当該
白色ポリエステル基材フィルムの少なくとも片面に積層
された、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂およびアクリ
ル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂を
含有する組成物からなる塗布層を含んでなる白色ポリエ
ステル積層フィルムであり、かつ当該積層フィルムの塗
布層形成面の、23℃、65%RHにおける表面電気抵
抗値(logΩ/□)が13以下であることを特徴とす
る白色ポリエステル積層フィルム。 - 【請求項2】 白色粒子の含有量が、白色ポリエステル
基材フィルムを構成する組成物中、6重量%以上40重
量%以下であることを特徴とする請求項1記載の白色ポ
リエステル積層フィルム。 - 【請求項3】 塗布層が、白色ポリエステル基材フィル
ムの両面に積層されてなることを特徴とする請求項1記
載の白色ポリエステル積層フィルム。 - 【請求項4】 積層フィルムの両面の23℃、65%R
Hにおける表面電気抵抗値(logΩ/□)が13以下
であることを特徴とする請求項3記載の白色ポリエステ
ル積層フィルム。 - 【請求項5】 白色ポリエステル基材フィルムが、ポリ
エステル樹脂と6重量%以上35重量%以下の白色粒子
を含有する組成物からなる白色ポリエステル層(A)
と、当該白色ポリエステル層(A)の少なくとも片面に
積層された、ポリエステル樹脂と10重量%以上40重
量%以下の白色粒子を含有する組成物からなる白色ポリ
エステル層(B)を含んでなることを特徴とする請求項
1〜4のいずれかに記載の白色ポリエステル積層フィル
ム。 - 【請求項6】 白色ポリエステル層(B)中の白色粒子
含有量が白色ポリエステル層(A)中の白色粒子含有量
よりも多いことを特徴とする請求項5記載の白色ポリエ
ステル積層フィルム。 - 【請求項7】 白色ポリエステル基材フィルムが、白色
ポリエステル層(A)の両面に白色ポリエステル層
(B)が積層されてなる基材フィルムであることを特徴
とする請求項5記載の白色ポリエステル積層フィルム。 - 【請求項8】 150℃、30分間熱処理後の縦方向お
よび横方向の熱収縮率が、1.0%以下であることを特
徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の白色ポリエス
テル積層フィルム。 - 【請求項9】 本文中に規定する色調(b値)が−1.0
以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに
記載の白色ポリエステル積層フィルム。 - 【請求項10】 光線透過率が10%以下であることを
特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の白色ポリエ
ステル積層フィルム。 - 【請求項11】 見かけ密度が1.5g/cm3以上で
あることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の
白色ポリエステル積層フィルム。 - 【請求項12】 磁気カード用基材フィルムまたはIC
カード用基材フィルムであることを特徴とする請求項1
〜11のいずれかに記載の白色ポリエステル積層フィル
ム。 - 【請求項13】 請求項1〜11のいずれかに記載の白
色ポリエステル積層フィルムを基材とすることを特徴と
する磁気カード。 - 【請求項14】 請求項1〜11のいずれかに記載の白
色ポリエステル積層フィルムを基材とすることを特徴と
するICカード。
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