JP2001236932A - 電池の包材、及び二次電池 - Google Patents

電池の包材、及び二次電池

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JP2001236932A
JP2001236932A JP2000049097A JP2000049097A JP2001236932A JP 2001236932 A JP2001236932 A JP 2001236932A JP 2000049097 A JP2000049097 A JP 2000049097A JP 2000049097 A JP2000049097 A JP 2000049097A JP 2001236932 A JP2001236932 A JP 2001236932A
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Japan
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battery
packaging material
resin layer
olefin resin
thickness
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JP2000049097A
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English (en)
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Tatsuo Itaya
辰男 板屋
Yasutoshi Oshima
康利 大嶋
Michio Takemoto
道雄 竹本
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MA Aluminum Corp
Original Assignee
Mitsubishi Aluminum Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化・軽量化・薄型化を目的として電池包
装体を金属と樹脂との複合材で構成する場合において、
金属と樹脂との間での剥離が起き難く、耐久性に富む電
池を提供することである。 【解決手段】 金属層と、オレフィン系樹脂層と、前記
金属層とオレフィン系樹脂層との間に設けられた受酸剤
を含有する変性オレフィン系樹脂層とを具備する電池の
包材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電池の包材および
二次電池に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】現在、移動体通信機、
ノートブック型パソコン、パームトップ型パソコン、一
体型ビデオカメラ、ポータブルCDプレーヤ、ヘッドホ
ンステレオ、コードレス電話などの電子機器の小型化・
軽量化・携帯化が図られ、これに伴って電源として二次
電池が広く使用されている。
【0003】二次電池としては、鉛二次電池やニッケル
−カドミウム電池が周知である。
【0004】更には、金属リチウムやリチウム合金、或
いはリチウムイオンをドープ・脱ドープできる物質を負
極活物質材料として用いた非水電解液二次電池が、高エ
ネルギー密度が得られるものとして盛んに研究されてい
る。
【0005】この種の非水電解液二次電池としては、当
初は、正極および負極の帯状電極をセパレータを介して
渦巻状に巻いたものを円筒状あるいは角柱状の金属製ケ
ース内に装填したタイプのものであった。
【0006】ところで、円筒状あるいは角柱状の金属製
ケース内に正極、負極、及び電解質などからなる発電素
子を装填したタイプの二次電池は、小型化・軽量化・薄
型化に限界があると言われている。
【0007】そこで、最近においては、金属箔と樹脂フ
ィルム膜とがラミネートされた複合材料を用いて電池ケ
ース(包装体、封入袋、外装体とも称される。)を構成
することが提案されている。
【0008】例えば、特開平9−288997号公報で
は、正極、負極、電解液が封入袋に封入され、正極と負
極のリード線を夫々外部に取り出す構造の非水電解質電
池用の封入袋であって、金属層とプラスチック等との貼
り合わせシートで構成され、最内層のヒートシール用プ
ラスチック層と金属層との間に、電解液バリア性に優れ
た絶縁層を設けたことを特徴とする非水電解質電池用封
入袋が提案されている。この非水電解質電池用封入袋の
金属層とプラスチック等との貼り合わせシートは、具体
的には、厚さが12μmのPET(ポリエチレンテレフ
タレート)/厚さが15μmの酸変性LDPE(低密度
ポリエチレン)/厚さが10μmのアルミニウム箔/厚
さが50μmの酸変性LDPE/厚さが20μmのエチ
レンビニルアルコール共重合体/厚さが50μmの酸変
性LDPEとか、厚さが12μmのPET/厚さが15
μmの酸変性LDPE/厚さが10μmのアルミニウム
箔/厚さが25μmの6ナイロン/厚さが50μmの酸
変性LDPEなどが挙げられている。
【0009】又、特開平11−67166号公報では、
アルミニウム/無水マレイン酸変性ポリプロピレン、又
はアルミニウム/ヒートラミネーションポリプロピレン
/無水マレイン酸変性ポリプロピレンからなることを特
徴とするポリマー電池用包材が提案されている。
【0010】又、特開平11−162420号公報で
は、(A)ポリオレフィン層、(B)金属箔層、(C)
ハイドロタルサイト類化合物、酸化アルミニウム、酸化
マグネシウム、酸化カルシウム、酸化鉛からなる群から
選ばれた少なくとも一種の受酸剤を含有するポリオレフ
ィン層を順に積層してなる少なくとも三層からなる積層
フィルムを、(C)層を内側に袋状に加工してなる電池
用外装体が提案されている。
【0011】ところで、上記のような多層ラミネート材
で電池包装体を構成した場合、アルミニウム箔(金属
層)とオレフィン系樹脂フィルム膜との間での剥離が無
いことが要請される。
【0012】すなわち、電解質として導電性ポリマー等
の固体電解質が用いられた場合でも、例えばプロピレン
カーボネート(PC)、ジエチレンカーボネート(DE
C)、エチレンカーボネート(EC)などの溶剤が用い
られており、これらの電解液によりアルミニウム箔とオ
レフィン系樹脂フィルム膜との間の接着力が低下する。
【0013】又、例えば電解質物質としてLiPF6
用いられた場合、これと水分との反応によりフッ酸が発
生する。このフッ酸は、オレフィン系樹脂膜を通り抜
け、アルミニウム箔まで到達し、アルミニウム箔に腐食
を引き起こす。この為、アルミニウム箔とオレフィン系
樹脂フィルム膜との間の接着力が著しく低下する。
【0014】そして、上記提案の多層ラミネート材で
は、上記問題が解決できない。
【0015】従って、本発明が解決しようとする課題
は、小型化・軽量化・薄型化を目的として電池包装体を
金属と樹脂との複合材で構成する場合において、金属と
樹脂との間での剥離が起き難く、耐久性に富む電池を提
供することである。
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決する為
の研究を鋭意押し進めて行った結果、本発明者は、例え
ばアルミニウム箔などの金属層と、例えばポリプロピレ
ンフィルム等のオレフィン系樹脂層とを有する複合材に
おいて、前記金属層とオレフィン系樹脂層との間に受酸
剤を含有する変性オレフィン系樹脂層を介在させておく
ことによって、PC,DEC,ECなどの溶剤やフッ酸
などに遭遇しても、オレフィン系樹脂層が剥離し難いこ
とを見出したのである。
【0016】懸かる知見に基づいて本発明が達成された
ものであり、前記の課題は、金属層と、オレフィン系樹
脂層と、前記金属層とオレフィン系樹脂層との間に設け
られた受酸剤を含有する変性オレフィン系樹脂層とを具
備することを特徴とする電池の包材によって解決され
る。
【0017】本発明の包材は、基本的には、上記構成を
備えておれば良い。但し、この包材を用いて内面側にオ
レフィン系樹脂層が存在するよう包装体を構成した場
合、この包装体の外面側には金属層が露出していること
になる。この為、外観性や金属層(例えば、アルミニウ
ム箔)の損傷防止の観点から、オレフィン系樹脂層が設
けられていない側の金属層に保護層が設けられているこ
とが好ましい。この保護層としては樹脂フィルムや塗膜
が挙げられる。塗膜は所定の塗料を塗布・乾燥すること
で得られる。樹脂フィルムは、例えばウレタン樹脂系接
着剤などの接着剤によって金属層表面に設けることが出
来る。樹脂フィルムとしては如何なるフィルムであって
も良い。但し、本発明の電池包装体の観点からすると、
厚さが10〜50μmの耐熱性二軸延伸フィルム、特に
ポリエステル樹脂又はナイロン樹脂の二軸延伸フィルム
が好ましい。
【0018】本発明の包材における金属層は、ステンレ
ス箔やアルミニウム箔などの金属箔で構成される。本発
明の電池包装体の観点(軽量化、包装体への加工性)か
らすると、アルミニウム箔を用いるのが好ましい。アル
ミニウム箔は軟質のものでも硬質のものでも良い。又、
脱脂処理や下地処理がなされていても良い。アルミニウ
ム箔は、厚さが10〜200μm、更には20〜100
μm、特に30〜50μmのものが好ましい。これは、
厚さが薄すぎると、電池包装体としての機械的強度が小
さくなり、逆に、厚くなり過ぎると、軽量化・薄型化な
どが達成でき難くなるからである。
【0019】本発明の包材におけるオレフィン系樹脂層
は、ヒートシール性を有するものが好ましい。すなわ
ち、ヒートシール性を持っておれば、ヒートシールによ
り包装体が簡単に構成できるからである。オレフィン系
樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリブテン、ポリペンテン、ポリヘキセン等のホモポリ
マー、或いはコポリマーが挙げられる。中でも、ポリプ
ロピレン、特に無延伸ポリプロピレンが好ましいものと
して挙げられる。ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂
層は、厚さが10〜100μm、特に20〜60μmの
ものが好ましい。厚さが10〜100μm、特に20〜
60μmとしたのは、10μm未満の薄すぎるようにな
ると、溶剤などが通り抜け易くなり、バリア性がそれだ
け劣り、逆に、100μmを越えて厚くなり過ぎると、
薄型化などが達成でき難くなるからである。
【0020】本発明の包材の変性オレフィン系樹脂層に
おける変性オレフィン系樹脂としては、酸変性オレフィ
ン系樹脂、特に酸無水物変性オレフィン系樹脂、中でも
無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、無水
エンディック酸、無水アクリル酸などの不飽和カルボン
酸無水物を共重合あるいはグラフト重合して得られる酸
無水物変性オレフィン系樹脂、例えばマレイン酸変性オ
レフィン系樹脂が挙げられる。これらの酸による変性
度、すなわち変性オレフィン系樹脂における酸の割合は
0.001〜10重量%程度である。変性オレフィン系
樹脂におけるオレフィン系樹脂は、上記オレフィン系樹
脂と同様なものが用いられる。従って、変性オレフィン
系樹脂としては、例えば無水マレイン酸が0.001〜
10重量%程度グラフト重合されたポリプロピレンが代
表的なものとして挙げられる。本発明において、変性オ
レフィン系樹脂層を設けた理由は、オレフィン系樹脂層
との接着強度を高めることにある。すなわち、電解質中
に含まれる溶剤が浸透して来ても、オレフィン系樹脂層
が剥離し難いからである。
【0021】変性オレフィン系樹脂層は受酸剤を含む。
例えば、ハイドロタルサイト類化合物、酸化アルミニウ
ム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化鉛からな
る群から選ばれた少なくとも一種の受酸剤を含む。すな
わち、受酸剤を変性オレフィン系樹脂層に含有させてお
くことによって、フッ酸に対するバリア機能が奏される
からである。つまり、内部に含まれる電解質から発生し
たフッ酸がオレフィン系樹脂層を通り抜けて来ても、受
酸剤を含む変性オレフィン系樹脂層によって妨げられ、
フッ酸は金属層(アルミニウム箔表面)に到達できな
い。従って、金属層は腐食し難い。よって、オレフィン
系樹脂層との接着性が損なわれない。上記フッ酸に対す
るバリア機能を十分に奏させる為、受酸剤の含有量は
0.1〜30wt%、特に3〜15wt%が好ましい。
【0022】この受酸剤を含む変性オレフィン系樹脂層
は、上記変性オレフィン系樹脂、受酸剤、及び溶剤を含
む塗料をグラビアコートとかロールコート等の塗布手段
で、乾燥後の厚さが1〜20μm、特に2〜7μmとな
るよう塗布することによって設けられる。
【0023】そして、上記構成になる包材で構成された
包装体と、前記ケース体内に設けられた正極、負極、及
び電解質とを具備することを特徴とする二次電池は、耐
久性に富むものであり、かつ、小型化・軽量化・薄型化
が達成できる。しかも、低廉なコストで得られる。
【0024】特に、上記構成になる包材におけるオレフ
ィン系樹脂層をヒートシールすることによって構成され
た包装体と、前記ケース体内に設けられた正極、負極、
及び電解質とを具備することを特徴とする二次電池は、
耐久性に富むものであり、かつ、小型化・軽量化・薄型
化が達成できる。しかも、低廉なコストで得られる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明になる電池の包材は、金属
層と、オレフィン系樹脂層と、前記金属層とオレフィン
系樹脂層との間に設けられた受酸剤を含有する変性オレ
フィン系樹脂層(変性オレフィン系樹脂接着層)とを具
備する。
【0026】更には、オレフィン系樹脂層が設けられて
いない側の金属層に保護層が設けられる。保護層は、例
えば厚さが10〜50μmの耐熱性二軸延伸フィルム
(例えば、ポリエステル樹脂やナイロン樹脂の二軸延伸
フィルム)と言った樹脂フィルム膜がウレタン樹脂系接
着剤などの接着剤によって設けられたものである。或い
は、塗布手段によって設けられた塗膜である。
【0027】上記包材における金属層は、ステンレス箔
やアルミニウム箔などの金属箔で構成される。軟質ある
いは硬質、特に軟質のアルミニウム箔で構成される。ア
ルミニウム箔は、厚さが10〜200μm、特に20〜
100μm、更には30〜50μmのものである。
【0028】上記包材におけるオレフィン系樹脂層は、
例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポ
リペンテン、ポリヘキセン等のホモポリマー、或いはコ
ポリマーのフィルムで構成される。ヒートシール性を有
するもので構成される。中でも、ポリプロピレン、特に
無延伸ポリプロピレンのフィルムで構成される。これら
フィルムの厚さは、10〜100μm、更には20〜6
0μm、特に30〜50μmのものである。
【0029】上記包材における変性オレフィン系樹脂層
における変性オレフィン系樹脂としては、酸変性オレフ
ィン系樹脂、特に酸無水物変性オレフィン系樹脂、中で
も無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、無
水エンディック酸、無水アクリル酸などの不飽和カルボ
ン酸無水物を共重合あるいはグラフト重合して得られる
酸無水物変性オレフィン系樹脂、例えばマレイン酸変性
オレフィン系樹脂が用いられる。これらの酸による変性
度、すなわち変性オレフィン系樹脂における酸の割合は
0.001〜10重量%程度である。変性オレフィン系
樹脂におけるオレフィン系樹脂は、上記オレフィン系樹
脂と同様なものが用いられる。従って、変性オレフィン
系樹脂としては、例えば無水マレイン酸が0.001〜
10重量%程度重合されたポリプロピレンが代表的なも
のである。
【0030】変性オレフィン系樹脂層は受酸剤を含む。
例えば、ハイドロタルサイト類化合物、酸化アルミニウ
ム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化鉛からな
る群から選ばれた少なくとも一種の受酸剤を含む。受酸
剤の含有量は0.1〜30wt%、特に3〜15wt%
である。
【0031】この受酸剤を含む変性オレフィン系樹脂層
は、上記変性オレフィン系樹脂、受酸剤、及び溶剤を含
む塗料をグラビアコートとかロールコート等の塗布手段
で、乾燥後の厚さが1〜20μm、特に2〜7μmとな
るよう塗布することによって設けられる。
【0032】本発明になる電池の包材は、表面に汚れや
残油が無い上記特徴のアルミニウム箔に、乾燥設備の付
いたコーティング装置を用いて、変性オレフィン系樹
脂、受酸剤、及び溶剤を含む塗料を1〜20μm厚さ塗
布し、150〜300℃で、5〜30秒掛けて乾燥す
る。
【0033】そして、他のロールから送り出されて来た
オレフィン系樹脂層を構成するオレフィン系樹脂フィル
ム、例えばポリプロピレンフィルムを上記受酸剤含有変
性オレフィン系樹脂層上に重ね、熱圧着ロールにより1
50〜250℃で熱圧着し、アルミニウム箔/受酸剤含
有変性オレフィン系樹脂層/オレフィン系樹脂層からな
る複合材を得る。
【0034】この後、外面保護の為、保護フィルムをア
ルミニウム箔表面にウレタン系接着剤により貼り合わ
し、外面保護層/接着剤層/アルミニウム箔/受酸剤含
有変性オレフィン系樹脂層/オレフィン系樹脂層からな
る複合材を得る。本発明になる電池(二次電池)は、上
記構成になる包材で構成された包装体と、前記ケース体
内に設けられた正極、負極、及び電解質とを具備する。
特に、上記構成になる包材におけるオレフィン系樹脂層
をヒートシールすることによって構成された包装体と、
前記ケース体内に設けられた正極、負極、及び電解質と
を具備する。上記正極は、アルミニウム箔などの金属箔
上に正極活物質及び結着剤を含む塗膜を設けることによ
って構成される。正極活物質としては、例えばリチウム
イオンをドープ・脱ドープできるものであれば良い。例
えば、Lix Coy Mz O2(MはAl,In,Snの
中から選ばれた少なくとも一種、x,y,zは0<x≦
1.1,0.5<y≦1,z≦0.1を満たす数)、L
x CoO2 (0<x≦1)、Lix Coy Niz2
(x,y,zは0<x≦1,y+z=1を満たす正
数)、Lix MnO2 (0<x≦1)、Lix Mn2
4 (0<x≦1)、LiCox Mn2-x4 (0<x≦
0.5)、Lix Cr38 (0<x≦1)、LiCr
2 、Lix25 (0<x≦1)、Lix613
(0<x≦1)、Li1+x38 (0<x≦1)、L
x MoO3 (0<x≦1)、LixMoS2 (0<x
≦1)、Lix Ti24 (0<x≦1)、Lix Ti
22(0<x≦1)等が挙げられる。結着剤として
は、澱粉などの多糖類、ポリビニルアルコール、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、再生セルロース、ジアセチルセルロース、ポリ塩化
ビニル、ポリビニルピロリドン、テトラフルオロエチレ
ン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、スチレンブタジエンゴム、フッ素ゴム、ポリエチ
レンオキサイド等の熱可塑性樹脂、ゴム弾性を有するポ
リマー等の中から選ばれる一種又は二種以上の混合物が
用いられる。そして、活物質100重量部に対して結着
剤0.1〜20重量部を含む塗料を、厚さが15〜20
μmのアルミニウム箔に塗布する。塗布厚さ(乾燥後の
厚さ)は、片面当たり30〜300μm、特に70〜1
30μmである。尚、塗膜中には、必要に応じて、天然
黒鉛や合成黒鉛などの黒鉛、カーボンブラック、アセチ
レンブラック、炭素繊維、金属粉末、金属繊維、あるい
はポリフェニレン誘導体、その他導電性ポリマー等の導
電剤、又、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィ
ン系ポリマー、あるいはガラス繊維などのフィラーが含
まれる。
【0035】又、上記と同様にして、或いは公知の方法
によって負極が構成される。
【0036】正極と負極との間にはセパレータが設けら
れる。セパレータとしては、例えばポリエチレン、ポリ
プロピレン等のポリオレフィンの微多孔膜の一種の単独
膜、或いは二種以上の貼り合わせ膜を使用できる。又、
ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、セルロー
ス等の不織布も単独、若しくは前記微多孔膜と組み合わ
せて使用できる。
【0037】そして、負極、セパレータ、及び正極を上
記構成になる包材で構成された包装体内に装填すると共
に、負極の集電を行う為に、負極リードの一端を負極に
取り付け、又、正極の集電を行う為に、正極リードの一
端を正極に取り付け、更に包装体内にLiPF6 等のリ
チウム塩を有機溶媒(PC,DEC或いはEC等)に溶
解した固体電解質を入れ、そして開口部をヒートシール
により封止し、本発明になる二次電池を作製した。
【0038】以下、更に、具体的に説明する。
【0039】
【実施例1】金属層を、厚さ40μmの軟質アルミニウ
ム箔で構成した。
【0040】オレフィン系樹脂層を、厚さ50μmのポ
リプロピレンフィルム(東レ合成(株)製ZK93K)
で構成した。
【0041】変性オレフィン系樹脂層を、厚さ4μmの
無水マレイン酸変性ポリプロピレン(東洋モートン
(株)製MP−78HB71)で構成した。
【0042】受酸剤にはハイドロタルサイト(協和化学
工業(株)製DHT−4A)を用いた。
【0043】外面保護層を、厚さ12μmのポリエステ
ルフィルムで構成した。
【0044】そして、先ず、厚さ40μmの軟質アルミ
ニウム箔に受酸剤および変性ポリプロピレンを含む塗料
を厚さ5μm塗布し、230℃で20秒間乾燥させた。
変性ポリプロピレン層中に含まれるハイドロタルサイト
の量は5wt%である。
【0045】次いで、厚さ50μmのポリプロピレンフ
ィルムを変性ポリプロピレン層上に重ね合わせ、180
℃に加熱したヒートロールで加圧し、貼り合わせた。
【0046】この後、厚さ12μmのポリエステルフィ
ルムをウレタン系接着剤(東洋モートン(株)製AD5
03)により軟質アルミニウム箔上に貼り合わせ、ポリ
エステルフィルム/ウレタン系接着剤層/軟質アルミニ
ウム箔/ハイドロタルサイト含有変性ポリプロピレン接
着剤層/ポリプロピレンフィルムからなる複合材を得
た。
【0047】そして、この複合材のポリプロピレンフィ
ルムが内側にあるように袋状に成形し、袋状の包装体内
に正極、負極、及び電解質(LiPF6 )を入れ、ヒー
トシールして封止し、リチウム二次電池を構成した。
【0048】
【実施例2】実施例1において、ハイドロタルサイトの
代わりに酸化カルシウムを用いた以外は同様に行った。
【0049】
【実施例3】実施例1において、ハイドロタルサイトの
代わりに酸化アルミニウムを用いた以外は同様に行っ
た。
【0050】
【実施例4】実施例1において、ハイドロタルサイトの
代わりに酸化マグネシウムを用いた以外は同様に行っ
た。
【0051】
【実施例5】実施例1において、ハイドロタルサイトの
代わりに酸化鉛を用いた以外は同様に行った。
【0052】
【比較例1】実施例1において、ハイドロタルサイトを
用いない以外は同様に行った。
【0053】
【比較例2】実施例1において、ハイドロタルサイト含
有変性オレフィン系樹脂の代わりにウレタン系接着剤を
用いた以外は同様に行った。
【0054】
【比較例3】実施例1において、ハイドロタルサイト含
有変性オレフィン系樹脂の代わりにハイドロタルサイト
含有ウレタン系接着剤を用いた以外は同様に行った。
【0055】
【特性】上記各例で得た複合材を、EC:PC:DEC
=1:1:1の混合溶剤に浸漬し、60℃下に放置し、
アルミニウム箔とポリプロピレンフィルムとの接着力を
調べたので、その結果を表−1に示す。
【0056】又、上記各例で得た複合材をヒートシール
してパウチを作製し、その中に0.2%のフッ酸を封入
し、60℃下に放置し、アルミニウム箔とポリプロピレ
ンフィルムとの接着力を調べたので、その結果を表−2
に示す。
【0057】 表−1 箔とフィルムとの接着強度gf/15mm(180°ピール) 当初 1日後 3日後 6日後 10日後 実施例1 1630 1230 1220 1190 実施例2 1540 1230 1220 1220 実施例3 1500 1200 1190 1130 実施例4 1480 1200 1150 1140 実施例5 1490 1100 1050 比較例1 1560 1240 1180 比較例2 口出し不可 0 比較例3 1250 0 表−2 箔とフィルムとの接着強度gf/15mm(180°ピール) 当初 1日後 3日後 6日後 10日後 実施例1 1630 1300 1000 900 実施例2 1540 1380 820 実施例3 1500 1200 800 実施例4 1480 1150 780 実施例5 1490 1000 800 比較例1 1560 1050 0 比較例2 口出し不可 500 150 比較例3 1250 860 700 *口出し不可とは、アルミニウム箔とポリプロピレンフィルムとの端部を剥 離できなかったことを意味する。
【発明の効果】溶剤によっても、又、電解質物質から発
生するフッ酸によっても、オレフィン系樹脂層が剥離し
難い。この為、電池ケース(包装体)を本発明の包材で
構成した場合、小型化・軽量化・薄型化が達成されるの
みでなく、耐久性にも富むものとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹本 道雄 静岡県裾野市今里520番地 株式会社エム エーパッケージング裾野工場内 Fターム(参考) 5H011 AA02 CC02 CC06 CC10 KK01 5H029 AL03 DJ02 EJ01 EJ12 HJ04

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属層と、 オレフィン系樹脂層と、 前記金属層とオレフィン系樹脂層との間に設けられた受
    酸剤を含有する変性オレフィン系樹脂層とを具備するこ
    とを特徴とする電池の包材。
  2. 【請求項2】 オレフィン系樹脂層が設けられていない
    側の金属層に保護層が設けられてなることを特徴とする
    請求項1の電池の包材。
  3. 【請求項3】 金属層はアルミニウム箔であることを特
    徴とする請求項1又は請求項2の電池の包材。
  4. 【請求項4】 オレフィン系樹脂層はヒートシール性を
    有するものであることを特徴とする請求項1〜請求項3
    いずれかの電池の包材。
  5. 【請求項5】 オレフィン系樹脂層は厚さが10〜10
    0μmのものであることを特徴とする請求項1〜請求項
    4いずれかの電池の包材。
  6. 【請求項6】 変性オレフィン系樹脂は酸変性オレフィ
    ン系樹脂であることを特徴とする請求項1〜請求項5い
    ずれかの電池の包材。
  7. 【請求項7】 変性オレフィン系樹脂層は厚さが1〜2
    0μmのものであることを特徴とする請求項1〜請求項
    6いずれかの電池の包材。
  8. 【請求項8】 受酸剤が、ハイドロタルサイト類化合
    物、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシ
    ウム、酸化鉛からなる群から選ばれた少なくとも一種の
    ものであることを特徴とする請求項1〜請求項7いずれ
    かの電池の包材。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項8いずれかの電池の包
    材で構成された包装体と、 前記包装体内に設けられた正極、負極、及び電解質とを
    具備することを特徴とする二次電池。
  10. 【請求項10】 請求項1〜請求項8いずれかの電池の
    包材におけるオレフィン系樹脂層をヒートシールするこ
    とによって構成された包装体と、 前記包装体内に設けられた正極、負極、及び電解質とを
    具備することを特徴とする二次電池。
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