JP2007026901A - フィルムパッケージ型電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】 パッケージからリード端子が引き出される部分の水分バリア性がよいフィルムパッケージ型電池を提供すること。
【解決手段】 電池10は、水分やガスを遮断するバリア層72a、72bと絶縁性樹脂からなる樹脂層78a、78bを有する袋状のフィルムパッケージを有している。
リード端子封止部46では、絶縁性樹脂層72a、72bと端子50の間に、接着性樹脂層60a、60bが用いられ、両者をあわせた樹脂層78a、78bの層厚が厚い。そこで、樹脂層78a、78bに、局所的に薄くされた薄肉部48a、48bを形成する。薄肉部48a、48bによって水分透過性が低減される。
【選択図】 図2
【解決手段】 電池10は、水分やガスを遮断するバリア層72a、72bと絶縁性樹脂からなる樹脂層78a、78bを有する袋状のフィルムパッケージを有している。
リード端子封止部46では、絶縁性樹脂層72a、72bと端子50の間に、接着性樹脂層60a、60bが用いられ、両者をあわせた樹脂層78a、78bの層厚が厚い。そこで、樹脂層78a、78bに、局所的に薄くされた薄肉部48a、48bを形成する。薄肉部48a、48bによって水分透過性が低減される。
【選択図】 図2
Description
本発明は、電極体がフィルムで形成されたパッケージに収容されているフィルムパッケージ型電池に関する。特に、パッケージの内外に亘って延びている端子(正極端子と負極端子が存在する)とフィルムパッケージの接着部を水分が通過することを阻止する能力が改善されたフィルムパッケージ型電池に関する。
電池は、正極と負極を有する電極体と、正極に接続されている正極端子と、負極に接続されている負極端子を備えている。
生産コストの低減や軽量化のために、電極体を封じておくパッケージをフィルムで形成することが多くなっている。通常は、水分を遮断するバリア層の内側に絶縁性樹脂層が積層されたフィルムを利用し、電極体の周囲を一巡するように所定巾に亘って絶縁性樹脂層同士を接着することによって袋状に閉じられているパッケージを形成する。ここでいう巾は、電極体の周囲を一巡する接着部の巾であり、電極体の周方向に直交する方向に沿った距離をいう。内側に絶縁性樹脂層が積層されたフィルムを利用するために、電極体とパッケージが絶縁される。水分を遮断するバリア層が積層されたフィルムを利用するために、パッケージの内部が外部から水密に封じられる。
端子がパッケージの内外に亘って延びている部分では、絶縁性樹脂層同士を接着することができない。特に工夫しなければ、端子に絶縁性樹脂層を接着することによって水密容器を完成する。絶縁性樹脂層同士を接着する場合には強固に接着できるのに対し、端子に絶縁性樹脂層を接着する場合には必要な接着強度が得られないことが多い。そこで、端子と絶縁性樹脂層の間に接着性が良好な樹脂層を介在させることによって、強固に接着する技術が普及しており、特許文献1、2に開示されている。この技術によると、端子と接着性樹脂層が強固に接着し、接着性樹脂層と絶縁性樹脂層が強固に接着する。端子と絶縁性樹脂層は接着性樹脂層を介して強固に接着される。
生産コストの低減や軽量化のために、電極体を封じておくパッケージをフィルムで形成することが多くなっている。通常は、水分を遮断するバリア層の内側に絶縁性樹脂層が積層されたフィルムを利用し、電極体の周囲を一巡するように所定巾に亘って絶縁性樹脂層同士を接着することによって袋状に閉じられているパッケージを形成する。ここでいう巾は、電極体の周囲を一巡する接着部の巾であり、電極体の周方向に直交する方向に沿った距離をいう。内側に絶縁性樹脂層が積層されたフィルムを利用するために、電極体とパッケージが絶縁される。水分を遮断するバリア層が積層されたフィルムを利用するために、パッケージの内部が外部から水密に封じられる。
端子がパッケージの内外に亘って延びている部分では、絶縁性樹脂層同士を接着することができない。特に工夫しなければ、端子に絶縁性樹脂層を接着することによって水密容器を完成する。絶縁性樹脂層同士を接着する場合には強固に接着できるのに対し、端子に絶縁性樹脂層を接着する場合には必要な接着強度が得られないことが多い。そこで、端子と絶縁性樹脂層の間に接着性が良好な樹脂層を介在させることによって、強固に接着する技術が普及しており、特許文献1、2に開示されている。この技術によると、端子と接着性樹脂層が強固に接着し、接着性樹脂層と絶縁性樹脂層が強固に接着する。端子と絶縁性樹脂層は接着性樹脂層を介して強固に接着される。
絶縁性樹脂層同士が接着された層は、パッケージの外周において、表裏のバリア層の間から大気に露出する。絶縁性樹脂層は、水分(特に水蒸気)の透過を完全には防止できない。そこで、長時間に亘って電池を使用していると、大気中の水分が絶縁性樹脂層同士が接着された層を透過して電池内部に侵入し、電池性能が低下してしまう問題が発生する。
そこで、絶縁性樹脂層同士の接合部に、周方向に伸びるアルミニウムファイバーを配置し、アルミニウムファイバーとバリア層の間に存在する絶縁性樹脂層を押し潰すことによって水分透過率を低くする技術が提案され、特許文献3に記載されている。
そこで、絶縁性樹脂層同士の接合部に、周方向に伸びるアルミニウムファイバーを配置し、アルミニウムファイバーとバリア層の間に存在する絶縁性樹脂層を押し潰すことによって水分透過率を低くする技術が提案され、特許文献3に記載されている。
しかしながら本発明者の研究によって、電解液に混入する水分の大部分は、端子がパッケージの内外に亘って延びている部分を透過する水分であり、絶縁性樹脂層同士が直接に接着された層を透過する水分量は前者に比して無視できる程度であることが判明してきた。前記したように、端子がパッケージの内外に亘って延びている部分では、接着性樹脂層を利用して接着強度を確保する。そこで利用する接着性樹脂層は比較的に厚いことが多いために、接着性樹脂層を透過する水分量が多くなってしまう。従って、端子がパッケージの内外に亘って延びている部分で利用する接着性樹脂層の水分透過率を低減する技術が必要とされている。
しかしながら、特許文献1の技術は、端子がパッケージの内外に亘って延びている部分で利用する接着性樹脂層の水分透過率を低減するために用いることはできない。特許文献1の技術ではアルミニウムファイバーを利用して樹脂層を押し潰す手法を採用しており、端子がパッケージの内外に亘って延びている部分でアルミニウムファイバーを利用すると、端子とパッケージ間の絶縁を確保することができなくなってしまう。特許文献1の技術は、図2に明示されているように、端子が存在しないために絶縁性樹脂層同士が直接に接着される範囲に限って利用される。水分透過率を低減することが重要な端子がパッケージの内外に亘って延びている部分に利用することができない。
本発明は、端子がパッケージの内外に亘って延びている部分における水分透過率を低減する技術を実現するために創作された。
本発明の電池は、電極体がフィルムで形成されたパッケージに収容されている短手方向
端子がパッケージの内外に亘って延びている部分では、絶縁性樹脂層同士の接着部の延長領域を横切って正極端子と負極端子がパッケージの内外に亘って延びている。端子がパッケージの内外に亘って延びている部分では、接着性樹脂層を介して正極端子と絶縁性樹脂層ならびに負極端子と絶縁性樹脂層が接着されている。
本発明の電池では、正極端子と負極端子のそれぞれに、接着部の巾内の一部に残部よりも肉厚の部分が局所的に形成されており、接着性樹脂層と絶縁性樹脂層の合計厚さがその巾内の一部において残部よりも肉薄に形成されていることを特徴としている。
端子がパッケージの内外に亘って延びている部分では、絶縁性樹脂層同士の接着部の延長領域を横切って正極端子と負極端子がパッケージの内外に亘って延びている。端子がパッケージの内外に亘って延びている部分では、接着性樹脂層を介して正極端子と絶縁性樹脂層ならびに負極端子と絶縁性樹脂層が接着されている。
本発明の電池では、正極端子と負極端子のそれぞれに、接着部の巾内の一部に残部よりも肉厚の部分が局所的に形成されており、接着性樹脂層と絶縁性樹脂層の合計厚さがその巾内の一部において残部よりも肉薄に形成されていることを特徴としている。
本発明の電池では、接着性樹脂層を介して正極端子と絶縁性樹脂層が接着され、接着性樹脂層を介して負極端子と絶縁性樹脂層が接着されている。端子と接着性樹脂層が強固に接着され、接着性樹脂層と絶縁性樹脂層が強固に接着される。その反面、何らかの工夫をしなければ、接着性樹脂層と絶縁性樹脂層を水分を透過してしまう。
本発明の電池では、正極端子と負極端子のそれぞれに、絶縁性樹脂層同士の接着部の接着巾内の一部に残部よりも肉厚の部分が局所的に形成されている。すると、接着性樹脂層と絶縁性樹脂層の合計厚さが接着部の巾内の一部において残部よりも肉薄に形成される。
一部が肉薄に形成されると、その肉薄部分が水分透過率を決定する。肉薄であるために水分が透過しづらい部分が実質的な透過率を決定する。このために、本発明の電池では、端子がパッケージの内外に亘って延びている部分(この部分で水分が透過しやすい)における水分透過率が低減される。
接着性樹脂層と絶縁性樹脂層の合計厚さが接着部の全巾において肉薄に形成することは難しい。薄い接着性樹脂層を用意する必要があり、それが可能であっても取り扱いが困難となる。それに対して接着部の巾内の一部において局所的に肉薄にすることはそれほど困難でない。薄肉部とする位置の樹脂を他の部位に流動させることによって局所的な薄肉部を比較的簡単に形成することができるからである。
本発明の電池は、生産しやすく、しかも端子がパッケージの内外に亘って延びている部分(この部分で水分が透過しやすい)における水分透過率が低減され、長期に亘って良好な電池性能を維持することができる。
本発明の電池では、正極端子と負極端子のそれぞれに、絶縁性樹脂層同士の接着部の接着巾内の一部に残部よりも肉厚の部分が局所的に形成されている。すると、接着性樹脂層と絶縁性樹脂層の合計厚さが接着部の巾内の一部において残部よりも肉薄に形成される。
一部が肉薄に形成されると、その肉薄部分が水分透過率を決定する。肉薄であるために水分が透過しづらい部分が実質的な透過率を決定する。このために、本発明の電池では、端子がパッケージの内外に亘って延びている部分(この部分で水分が透過しやすい)における水分透過率が低減される。
接着性樹脂層と絶縁性樹脂層の合計厚さが接着部の全巾において肉薄に形成することは難しい。薄い接着性樹脂層を用意する必要があり、それが可能であっても取り扱いが困難となる。それに対して接着部の巾内の一部において局所的に肉薄にすることはそれほど困難でない。薄肉部とする位置の樹脂を他の部位に流動させることによって局所的な薄肉部を比較的簡単に形成することができるからである。
本発明の電池は、生産しやすく、しかも端子がパッケージの内外に亘って延びている部分(この部分で水分が透過しやすい)における水分透過率が低減され、長期に亘って良好な電池性能を維持することができる。
一つの具体的な態様では、対応正極端子と負極端子のそれぞれに、巾内の一部を周方向に伸びる凸条を形成しておく。
通常の端子はパッケージの内外に亘って延びるように長尺に形成されている。その中間部分が接着部の延長となる。その場合にはその中間部分に凸条を形成しておく。ここでいう周方向とは電極体ないしパッケージを一巡する方向をいう。端子は通常はパッケージの内外に亘って延びるように長尺に形成されている。この場合、ここでいう周方向は、長尺端子の短手方向をいう。長尺端子の中間部分に短手方向に伸びる凸条を形成しておく。
通常の端子はパッケージの内外に亘って延びるように長尺に形成されている。その中間部分が接着部の延長となる。その場合にはその中間部分に凸条を形成しておく。ここでいう周方向とは電極体ないしパッケージを一巡する方向をいう。端子は通常はパッケージの内外に亘って延びるように長尺に形成されている。この場合、ここでいう周方向は、長尺端子の短手方向をいう。長尺端子の中間部分に短手方向に伸びる凸条を形成しておく。
上記の端子を用いると、フィルムとフィルムの間に凸条付き端子を挟んだ状態で加圧して接着するときに、凸条に向い合う樹脂が凸条によって局所的に加圧されて周囲に流動する。凸条に対応する部分では、接着性樹脂層と絶縁性樹脂層の合計厚さが周囲よりも肉薄に形成される。水分透過率を低減する部分(水分バリア領域ということができる)を簡単に製造することができる。
あるいは、正極端子と負極端子のそれぞれがテーパ状断面を有するようにしてもよい。すなわち、正極端子と負極端子のそれぞれを絶縁性樹脂層同士の接着面に沿って観測した断面において、接着部の巾内において厚みが変化するテーパ状断面に形成する。
この場合も、フィルムとフィルムの間にテーパ状断面の端子を挟んだ状態で加圧して接着するときに、端子の厚みが厚い部位から薄い部位に流動する樹脂の流れが発生する。端子の厚みが厚い部位では、接着性樹脂層と絶縁性樹脂層の合計厚さが、端子の厚みが薄い部位よりも肉薄に形成される。水分透過率を低減する水分バリア領域を簡単に製造することができる。
本明細書でいう「電池」は、電気エネルギーを取り出すことができる蓄電素子をいい、特定の種類の電池に限定されない。例えば、リチウム一次電池やマンガン電池といった一次電池、リチウム二次電池やニッケル水素電池といった二次電池、あるいは電気二重層キャパシタ等の物理現象を利用する電池もここでいう電池に含まれる。本発明は、電池内部への水分浸入を嫌う非水系電解質を用いるリチウム一次電池やリチウム二次電池や有機系キャパシタを利用する電池等に特に有用であるが、電解液等がパーケージ外に漏出するのにも有用である。本発明は、電極体をフィルムでパッケージするタイプの電池に広く適用することができる。
本明細書でいう「電極体」は、少なくとも正負一対の電極を含む構造体をいう。典型的な電極体は、正極と負極のほか、両者の間に介在するセパレータを含む。正極は一枚の連続するものであってもよいし、複数の正極が積層されたものであってもよい。同様に、負極は一枚の連続するものであってもよいし、複数の負極が積層されたものであってもよい。
本明細書でいう「フィルム」は、水分を遮断するバリア層の内側に絶縁性樹脂層が積層されたものであればよく、その他の層を有していてもよい。例えば、表面に表面保護層が積層されていてもよいし、バリア層と絶縁性樹脂層の間に、他の機能層が介在していてもよい。
本明細書でいう「フィルムパッケージ型電池」は、フィルムを接着して形成されるパッケージによって電極体が大気から封じられるものを総称し、必要に応じて、剛的な補強部材を併用するものも含まれる。
「バリア層」は、少なくとも水分を遮断する材質でできている層をいう。典型的には、アルミニウムやスチールといった金属箔から形成される。充放電に伴ってガスが発生する電池である場合には、ガスをも遮断する材料で形成されていることが好ましい。
「絶縁性樹脂層」は、絶縁性の樹脂材料から形成されており、絶縁層同士は強固に接着できるものを言う。絶縁層は、電極体とパッケージが短絡することを防止し、端子とパッケージが短絡することを防止する。絶縁性樹脂層は、電極体の周囲で絶縁層同士が接着されることによって、閉じたパーケージを形成する。
「接着性樹脂層」は、絶縁性樹脂層と端子を強固に接着する樹脂材料から形成されている層をいう。フィルムであってもよいし、端子に塗布して形成される層であってもよい。
本明細書でいう「電極体」は、少なくとも正負一対の電極を含む構造体をいう。典型的な電極体は、正極と負極のほか、両者の間に介在するセパレータを含む。正極は一枚の連続するものであってもよいし、複数の正極が積層されたものであってもよい。同様に、負極は一枚の連続するものであってもよいし、複数の負極が積層されたものであってもよい。
本明細書でいう「フィルム」は、水分を遮断するバリア層の内側に絶縁性樹脂層が積層されたものであればよく、その他の層を有していてもよい。例えば、表面に表面保護層が積層されていてもよいし、バリア層と絶縁性樹脂層の間に、他の機能層が介在していてもよい。
本明細書でいう「フィルムパッケージ型電池」は、フィルムを接着して形成されるパッケージによって電極体が大気から封じられるものを総称し、必要に応じて、剛的な補強部材を併用するものも含まれる。
「バリア層」は、少なくとも水分を遮断する材質でできている層をいう。典型的には、アルミニウムやスチールといった金属箔から形成される。充放電に伴ってガスが発生する電池である場合には、ガスをも遮断する材料で形成されていることが好ましい。
「絶縁性樹脂層」は、絶縁性の樹脂材料から形成されており、絶縁層同士は強固に接着できるものを言う。絶縁層は、電極体とパッケージが短絡することを防止し、端子とパッケージが短絡することを防止する。絶縁性樹脂層は、電極体の周囲で絶縁層同士が接着されることによって、閉じたパーケージを形成する。
「接着性樹脂層」は、絶縁性樹脂層と端子を強固に接着する樹脂材料から形成されている層をいう。フィルムであってもよいし、端子に塗布して形成される層であってもよい。
下記に詳細に説明する実施例の主要な特徴を最初に列記する。
(形態1)パッケージを形成するフィルムは、内側から順に、熱で融着する絶縁性樹脂層と、金属箔が積層された積層構造を備えている。
(形態2)パッケージを形成するフィルムは、内側から順に、熱で融着する絶縁性樹脂層と、金属箔と、表面保護層が積層された積層構造を備えている。
(形態3)電極体の周囲を一巡する接着部では、端子が貫通している部分以外では、絶縁性樹脂層同士が融着している。
(形態4)端子は金属製であり、プレス加工によって凸条が形成されている。
(形態5)端子は金属製であり、プレス加工によって断面がテーパ状に形成されている。
(形態6)端子の表面には、プレス加工による粗化加工が施されている。
(形態1)パッケージを形成するフィルムは、内側から順に、熱で融着する絶縁性樹脂層と、金属箔が積層された積層構造を備えている。
(形態2)パッケージを形成するフィルムは、内側から順に、熱で融着する絶縁性樹脂層と、金属箔と、表面保護層が積層された積層構造を備えている。
(形態3)電極体の周囲を一巡する接着部では、端子が貫通している部分以外では、絶縁性樹脂層同士が融着している。
(形態4)端子は金属製であり、プレス加工によって凸条が形成されている。
(形態5)端子は金属製であり、プレス加工によって断面がテーパ状に形成されている。
(形態6)端子の表面には、プレス加工による粗化加工が施されている。
以下、本発明の電池の実施例を説明するが、本発明を以下の説明及び関連する図面に示す形状に限定することを意図したものではない。
なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、電池の種類、ラミネートフィルムの融着方法)は、当該分野における当業者の技術常識から把握することができる。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識に基づいて実施することができる。
なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、電池の種類、ラミネートフィルムの融着方法)は、当該分野における当業者の技術常識から把握することができる。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識に基づいて実施することができる。
<第一実施例>
先ず、図1、図2に基づいて、本実施例にかかる電池10の概要について説明する。
図1は、フィルムパッケージ型電池10の概略を示す正面図である。図2は、正極リード端子50の引き出し部分の断面を示す拡大断面図である。
先ず、図1、図2に基づいて、本実施例にかかる電池10の概要について説明する。
図1は、フィルムパッケージ型電池10の概略を示す正面図である。図2は、正極リード端子50の引き出し部分の断面を示す拡大断面図である。
図1に示すように、本実施例のフィルムパッケージ型電池10は、二枚のラミネートフィルム16a、16bからなるパッケージ14と、パッケージ14の内部に収容されている電極体12と、パッケージ14の内外に亘って伸びている正極リード端子50と、パッケージ14の内外に亘って伸びている負極リード端子30を備えている。電極体12は、正極シートとセパレータと負極シートとセパレータの単位積層が、複数単位積層されて形成されている。正極リード端子50の内側の端子は、電極体12の正極シートに接続されており、負極リード端子30の内側の端子は、電極体12の負極シートに接続されている。パッケージ14の内部には電解液が充填され、パッケージ14によって大気から封じられている。
二枚のラミネートフィルム16a、16bは、電極体12の外周を一巡する領域(周縁封止部20)において相互に接着されており、内部に密封空間を形成している。周縁封止部20の内側の密封空間に電極体12と電解液が収容されており、以下では密封空間を収容部15ということがある。
正極リード端子50と負極リード端子30は周縁封止部20を貫通し、パッケージ14の内側から外側に亘って延びている。ラミネートフィルム16a、16bと、リード端子50がオーバラップする領域(リード端子封止部46)は、周縁封止部20の延長上に位置している。ラミネートフィルム16a、16bと、リード端子30がオーバラップする領域(リード端子封止部26)は、周縁封止部20の延長上に位置している。周縁封止部20は、正確にいうと、リード端子封止部46、26以外であって、パッケージ14を一巡している領域をいい、周縁封止部20ではラミネートフィルム16a、16bが直接に接着されている。
正極リード端子50は、パッケージ14の内側に位置して電極体12の正極に接続されている内部接続部58と、リード端子封止部46に対応する接着部54と、パッケージ14の外方に延出している延出部52を有している。負極リード端子30は、パッケージ14の内側に位置して電極体12の負極に接続されている内部接続部38と、リード端子封止部26に対応する接着部34と、パッケージ14の外方に延出している延出部32を有している。
以下、各構成要素について詳細に説明する。
正極リード端子50と負極リード端子30は周縁封止部20を貫通し、パッケージ14の内側から外側に亘って延びている。ラミネートフィルム16a、16bと、リード端子50がオーバラップする領域(リード端子封止部46)は、周縁封止部20の延長上に位置している。ラミネートフィルム16a、16bと、リード端子30がオーバラップする領域(リード端子封止部26)は、周縁封止部20の延長上に位置している。周縁封止部20は、正確にいうと、リード端子封止部46、26以外であって、パッケージ14を一巡している領域をいい、周縁封止部20ではラミネートフィルム16a、16bが直接に接着されている。
正極リード端子50は、パッケージ14の内側に位置して電極体12の正極に接続されている内部接続部58と、リード端子封止部46に対応する接着部54と、パッケージ14の外方に延出している延出部52を有している。負極リード端子30は、パッケージ14の内側に位置して電極体12の負極に接続されている内部接続部38と、リード端子封止部26に対応する接着部34と、パッケージ14の外方に延出している延出部32を有している。
以下、各構成要素について詳細に説明する。
本実施例に係る電極体12は、図示しない正極シート(正極)とセパレータと負極シート(負極)セパレータの積層構造を単位とし、複数の単位が積層されて形成されている。積層型電極体である。
正極シートはアルミニウム箔であり、表裏両面にリチウム二次電池用の正極活物質層が塗布されている。正極活物質層には、正極活物質であるニッケル酸リチウム(LiNiO2)粉末、集電材であるカーボンブラック、並びに、結着材であるカルボキシメチルセルロース(CMC)とポリテトラフルオロエチレン(PTFE)とポリエチレンオキサイド(PEO)が含まれている。
負極シートは銅箔であり、表裏両面にリチウム二次電池用の負極活物質層が塗布されてされている。負極活物質層には、負極活物質であるアモルファスコートされたグラファイト、結着材であるスチレンブタジエンブロック共重合体(SBR)とカルボキシメチルセルロース(CMC)が含まれている。
セパレータは、多孔質ポリエチレンシートであり、電解液が含侵している。
電極体12とともにパッケージ14の収容部15に収容される電解質は、ジエチルカーボネート(DEC)とエチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EM
C)の混合溶媒に、リチウム塩である六フッ化リチウム(LiPF6)を溶解した非水電解液である。この電解液は、水分を吸湿しやすいが、水分を吸湿すると電池性能が低下する性質を備えている。
正極シートはアルミニウム箔であり、表裏両面にリチウム二次電池用の正極活物質層が塗布されている。正極活物質層には、正極活物質であるニッケル酸リチウム(LiNiO2)粉末、集電材であるカーボンブラック、並びに、結着材であるカルボキシメチルセルロース(CMC)とポリテトラフルオロエチレン(PTFE)とポリエチレンオキサイド(PEO)が含まれている。
負極シートは銅箔であり、表裏両面にリチウム二次電池用の負極活物質層が塗布されてされている。負極活物質層には、負極活物質であるアモルファスコートされたグラファイト、結着材であるスチレンブタジエンブロック共重合体(SBR)とカルボキシメチルセルロース(CMC)が含まれている。
セパレータは、多孔質ポリエチレンシートであり、電解液が含侵している。
電極体12とともにパッケージ14の収容部15に収容される電解質は、ジエチルカーボネート(DEC)とエチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EM
C)の混合溶媒に、リチウム塩である六フッ化リチウム(LiPF6)を溶解した非水電解液である。この電解液は、水分を吸湿しやすいが、水分を吸湿すると電池性能が低下する性質を備えている。
フィルムパッケージ14は、収容部15の形状に合わせて切断し、エンボス加工した二枚のラミネートフィルム16a、16bから構成されている。ラミネートフィルム16a、16bは、内側から順に、熱を加えると溶着する性質を持つ絶縁性のポリプロピレン樹脂からなる絶縁性樹脂層(層の厚さ:80μm)74a、74bと、アルミニウムからなるバリア層(層の厚さ:40μm)72a、72bと、高融点樹脂であるポリエチレンナフタレート樹脂から構成された表面保護層(層の厚さ12μm)70a、70bが積層された三層構造を有するラミネートフィルムである。
フィルムパッケージ14の収容部15には、前記したように電極体12と電解液が封入されている。収容部15の内表面には絶縁性樹脂層74a、74bが面している。電極体12とバリア層72a、72bの間ならびに電解液とバリア層72a、72bの間は、絶縁性樹脂層74a、74bによって絶縁されている。
フィルムパッケージ14の収容部15には、前記したように電極体12と電解液が封入されている。収容部15の内表面には絶縁性樹脂層74a、74bが面している。電極体12とバリア層72a、72bの間ならびに電解液とバリア層72a、72bの間は、絶縁性樹脂層74a、74bによって絶縁されている。
パッケージ14の周縁封止部20は、収容部の外縁22からパッケージの外縁18までの幅を持ち、絶縁性樹脂層74a、74bを同士が熱融着されている。ラミネートフィルム16a、16bの絶縁性樹脂層74a、74bが、熱融着処理によって融合しており、ラミネートフィルム16a、16bが強固に接着されている。
次に、正極リード端子50の端子封止部46について説明する。図2は、正極リード端子50の端子封止部46の近傍を、絶縁性樹脂層同士の接着面に沿って観測した断面を示してる。
正極リード端子50は、パッケージの周方向の長さが15mm、パッケージの内外に亘って延びる方向の長さが40mm、フラット部の厚みが1.00mmのアルミニウム製の板材である。
正極リード端子50は、パッケージ内側の端部が電極体12の正極シートと接続しており、パッケージ外側の端部がパッケージ14の外方に引き出されている。正極リード端子50は、パッケージ14の内側を延びている内部接続部58と、パッケージ14に接着されている接着部54と、パッケージ14の外側に引き出されている延出部52に区分することができる。
正極リード端子50の接着部54の両面には、パッケージの周方向に伸びる凸条56a、56bが形成されている。凸条56a、56bは、正極リード端子50の両面に張り出し、その高さは80μmであり、凸条の幅は1.00mmである。凸条56a、56bは、正極リード端子50を横断している。凸条56a、56bは、プレス加工によって成形されている。正極リード端子50の接着部54の表裏両面には、プレス加工による粗化加工が施されている。
正極リード端子50の接着部54の表裏両面には、強い接着力を発揮する変性ポリプロピレン(有機酸無水物でグラフト重合したポリプロピレン樹脂)からなる接着性樹脂フィルム(膜厚100μm)60a、60bが貼付されている。
図2からわかるように、接着性樹脂フィルム60a、60bは、正極リード端子50に強固に接着するとともに、絶縁性樹脂層74a、74bと融合して絶縁性樹脂層74a、74bに強固に接着される。接着性樹脂フィルム60a、60bもまた絶縁性であり、接着性樹脂フィルム60a、60bと絶縁性樹脂層74a、74bが融合した接着樹脂層78a、78bは、正極リード端子50とバリア層72a、72bとの間を絶縁し、正極リード端子50とバリア層72a、72bを強固に接着する。接着性樹脂フィルム60a、60bと絶縁性樹脂層74a、74bの融合については、後で説明する。
正極リード端子50は、パッケージの周方向の長さが15mm、パッケージの内外に亘って延びる方向の長さが40mm、フラット部の厚みが1.00mmのアルミニウム製の板材である。
正極リード端子50は、パッケージ内側の端部が電極体12の正極シートと接続しており、パッケージ外側の端部がパッケージ14の外方に引き出されている。正極リード端子50は、パッケージ14の内側を延びている内部接続部58と、パッケージ14に接着されている接着部54と、パッケージ14の外側に引き出されている延出部52に区分することができる。
正極リード端子50の接着部54の両面には、パッケージの周方向に伸びる凸条56a、56bが形成されている。凸条56a、56bは、正極リード端子50の両面に張り出し、その高さは80μmであり、凸条の幅は1.00mmである。凸条56a、56bは、正極リード端子50を横断している。凸条56a、56bは、プレス加工によって成形されている。正極リード端子50の接着部54の表裏両面には、プレス加工による粗化加工が施されている。
正極リード端子50の接着部54の表裏両面には、強い接着力を発揮する変性ポリプロピレン(有機酸無水物でグラフト重合したポリプロピレン樹脂)からなる接着性樹脂フィルム(膜厚100μm)60a、60bが貼付されている。
図2からわかるように、接着性樹脂フィルム60a、60bは、正極リード端子50に強固に接着するとともに、絶縁性樹脂層74a、74bと融合して絶縁性樹脂層74a、74bに強固に接着される。接着性樹脂フィルム60a、60bもまた絶縁性であり、接着性樹脂フィルム60a、60bと絶縁性樹脂層74a、74bが融合した接着樹脂層78a、78bは、正極リード端子50とバリア層72a、72bとの間を絶縁し、正極リード端子50とバリア層72a、72bを強固に接着する。接着性樹脂フィルム60a、60bと絶縁性樹脂層74a、74bの融合については、後で説明する。
パッケージ14の正極リード端子封止部46は、周縁封止部20の延長上に形成されている(図1参照)。正極リード端子封止部46は、ラミネートフィルム16a、16bの絶縁性樹脂層74a、74bの間に正極リード端子50を挟みこんでおり、挟み込んだ状態で外側両面から熱融着して接着封止している。
正極リード端子50の接着部54には、前記した接着性樹脂フィルム60a、60bが貼付されている。ラミネートフィルム16a、16bの絶縁性樹脂層74a、74bの間に正極リード端子50を挟みこんだ状態で外側両面から熱融着すると、接着性樹脂フィルム60a、60bも溶融し、接着性樹脂フィルム60a、60bは絶縁性樹脂層74a、74bに融合する。接着性樹脂フィルム60aと絶縁性樹脂層74aは実質的に単一な樹脂層78aを形成し、接着性樹脂フィルム60bと絶縁性樹脂層74bは実質的に単一な縁層78bを形成する。この樹脂層78a、78bが、正極リード端子50とラミネートフィルムのバリア層72a、72bの間に介在することで両者を絶縁している。また、樹脂層78a、78bが、正極リード端子50とラミネートフィルムのバリア層72a、72bを強固に接着する。
正極リード端子50には前記したように、樹脂層78a、78bに向けて凸となる凸条56a、56bが形成されている。樹脂層78a、78bは、熱融着時に溶融あるいは軟化して容易に変形することができる。このため、樹脂層78a、78bは、凸条56a、56bに圧縮されて局所的に薄くなった薄肉部48a、48bを有している。樹脂層78a、78bを構成する変性ポリプロピレン樹脂は、分子の隙間から水分ガスが透過する性質を持っている。樹脂層78a、78bの厚みが薄い薄肉部48a、48bは、外部からの水分浸入の経路を狭めている。このような薄肉部48a、48bを有することで、正極リード端子50が引き出される正極リード端子封止部46の水分バリア性が向上されている。
正極リード端子50の接着部54には、前記した接着性樹脂フィルム60a、60bが貼付されている。ラミネートフィルム16a、16bの絶縁性樹脂層74a、74bの間に正極リード端子50を挟みこんだ状態で外側両面から熱融着すると、接着性樹脂フィルム60a、60bも溶融し、接着性樹脂フィルム60a、60bは絶縁性樹脂層74a、74bに融合する。接着性樹脂フィルム60aと絶縁性樹脂層74aは実質的に単一な樹脂層78aを形成し、接着性樹脂フィルム60bと絶縁性樹脂層74bは実質的に単一な縁層78bを形成する。この樹脂層78a、78bが、正極リード端子50とラミネートフィルムのバリア層72a、72bの間に介在することで両者を絶縁している。また、樹脂層78a、78bが、正極リード端子50とラミネートフィルムのバリア層72a、72bを強固に接着する。
正極リード端子50には前記したように、樹脂層78a、78bに向けて凸となる凸条56a、56bが形成されている。樹脂層78a、78bは、熱融着時に溶融あるいは軟化して容易に変形することができる。このため、樹脂層78a、78bは、凸条56a、56bに圧縮されて局所的に薄くなった薄肉部48a、48bを有している。樹脂層78a、78bを構成する変性ポリプロピレン樹脂は、分子の隙間から水分ガスが透過する性質を持っている。樹脂層78a、78bの厚みが薄い薄肉部48a、48bは、外部からの水分浸入の経路を狭めている。このような薄肉部48a、48bを有することで、正極リード端子50が引き出される正極リード端子封止部46の水分バリア性が向上されている。
次に、負極リード端子30とパッケージの端子封止部28について説明する。なお、負極リード端子の形状等は正極リード端子と同様であるため、正極側で示した図2に相当する断面図は省略する。
負極リード端子30は、パッケージの周方向の長さが15mm、パッケージの内外に亘って延びる方向の長さが40mm、フラット部の厚みが1.00mmの銅製の板材である。
負極リード端子30は、パッケージ内側の端部が電極体12の負極シートと接続しており、パッケージ外側の端部がパッケージ14の外方に引き出されている。負極リード端子30は、パッケージ14の内側を延びている内部接続部38と、パッケージ14に接着されている接着部34と、パッケージ14の外側に引き出されている延出部32に区分することができる。
負極リード端子30の接着部34の両面には、パッケージの周方向に伸びる凸条36a、36bが形成されている。凸条36a、36bは、負極リード端子30の両面に張り出し、その高さは80μmであり、凸条の幅は1.00mmである。凸条56a、56bは、負極リード端子30を横断している。凸条36a、36bは、プレス加工によって成形されている。負極リード端子30の接着部34の表裏両面には、プレス加工による粗化加工が施されている。
負極リード端子30の接着部34の表裏両面には、強い接着力を発揮する変性ポリプロピレン(有機酸無水物でグラフト重合したポリプロピレン樹脂)からなる接着性樹脂フィルム(膜厚100μm)60a、60bが貼付されている。
図2からわかるように、接着性樹脂フィルム60a、60bは、負極リード端子30に強固に接着するとともに、絶縁性樹脂層74a、74bと融合して絶縁性樹脂層74a、74bに強固に接着される。接着性樹脂フィルム60a、60bもまた絶縁性であり、接着性樹脂フィルム60a、60bと絶縁性樹脂層74a、74bが融合した接着樹脂層78a、78bは、負極リード端子30とバリア層72a、72bとの間を絶縁し、負極リード端子30とバリア層72a、72bを強固に接着する。
負極リード端子30は、パッケージの周方向の長さが15mm、パッケージの内外に亘って延びる方向の長さが40mm、フラット部の厚みが1.00mmの銅製の板材である。
負極リード端子30は、パッケージ内側の端部が電極体12の負極シートと接続しており、パッケージ外側の端部がパッケージ14の外方に引き出されている。負極リード端子30は、パッケージ14の内側を延びている内部接続部38と、パッケージ14に接着されている接着部34と、パッケージ14の外側に引き出されている延出部32に区分することができる。
負極リード端子30の接着部34の両面には、パッケージの周方向に伸びる凸条36a、36bが形成されている。凸条36a、36bは、負極リード端子30の両面に張り出し、その高さは80μmであり、凸条の幅は1.00mmである。凸条56a、56bは、負極リード端子30を横断している。凸条36a、36bは、プレス加工によって成形されている。負極リード端子30の接着部34の表裏両面には、プレス加工による粗化加工が施されている。
負極リード端子30の接着部34の表裏両面には、強い接着力を発揮する変性ポリプロピレン(有機酸無水物でグラフト重合したポリプロピレン樹脂)からなる接着性樹脂フィルム(膜厚100μm)60a、60bが貼付されている。
図2からわかるように、接着性樹脂フィルム60a、60bは、負極リード端子30に強固に接着するとともに、絶縁性樹脂層74a、74bと融合して絶縁性樹脂層74a、74bに強固に接着される。接着性樹脂フィルム60a、60bもまた絶縁性であり、接着性樹脂フィルム60a、60bと絶縁性樹脂層74a、74bが融合した接着樹脂層78a、78bは、負極リード端子30とバリア層72a、72bとの間を絶縁し、負極リード端子30とバリア層72a、72bを強固に接着する。
パッケージ14の負極リード端子封止部26は、周縁封止部20の延長上に形成されている(図1参照)。負極リード端子封止部26は、ラミネートフィルム16a、16bの絶縁性樹脂層74a、74bの間に負極リード端子30を挟みこんでおり、挟み込んだ状態で外側両面から熱融着して接着封止している。
負極リード端子30の接着部34には、前記した接着性樹脂フィルム60a、60bが貼付されている。ラミネートフィルム16a、16bの絶縁性樹脂層74a、74bの間に負極リード端子30を挟みこんだ状態で外側両面から熱融着すると、接着性樹脂フィルム60a、60bも溶融し、接着性樹脂フィルム60a、60bは絶縁性樹脂層74a、74bに融合する。接着性樹脂フィルム60aと絶縁性樹脂層74aは実質的に単一な樹脂層78aを形成し、接着性樹脂フィルム60bと絶縁性樹脂層74bは実質的に単一な縁層78bを形成する。この樹脂層78a、78bが、負極リード端子30とラミネートフィルムのバリア層72a、72bの間に介在することで両者を絶縁している。また、樹脂層78a、78bが、負極リード端子30とラミネートフィルムのバリア層72a、72bを強固に接着する。
負極リード端子30には前記したように、樹脂層78a、78bに向けて凸となる凸条36a、36bが形成されている。樹脂層78a、78bは、熱融着時に溶融あるいは軟化して容易に変形することができる。このため、樹脂層78a、78bは、凸条36a、36bに圧縮されて局所的に薄くなった薄肉部38a、38bを有している。樹脂層78a、78bの厚みが薄い薄肉部38a、38bは、外部からの水分浸入の経路を狭めている。このような薄肉部38a、38bを有することで、負極リード端子30が引き出される負極リード端子封止部26の水分バリア性が向上されている。
負極リード端子30の接着部34には、前記した接着性樹脂フィルム60a、60bが貼付されている。ラミネートフィルム16a、16bの絶縁性樹脂層74a、74bの間に負極リード端子30を挟みこんだ状態で外側両面から熱融着すると、接着性樹脂フィルム60a、60bも溶融し、接着性樹脂フィルム60a、60bは絶縁性樹脂層74a、74bに融合する。接着性樹脂フィルム60aと絶縁性樹脂層74aは実質的に単一な樹脂層78aを形成し、接着性樹脂フィルム60bと絶縁性樹脂層74bは実質的に単一な縁層78bを形成する。この樹脂層78a、78bが、負極リード端子30とラミネートフィルムのバリア層72a、72bの間に介在することで両者を絶縁している。また、樹脂層78a、78bが、負極リード端子30とラミネートフィルムのバリア層72a、72bを強固に接着する。
負極リード端子30には前記したように、樹脂層78a、78bに向けて凸となる凸条36a、36bが形成されている。樹脂層78a、78bは、熱融着時に溶融あるいは軟化して容易に変形することができる。このため、樹脂層78a、78bは、凸条36a、36bに圧縮されて局所的に薄くなった薄肉部38a、38bを有している。樹脂層78a、78bの厚みが薄い薄肉部38a、38bは、外部からの水分浸入の経路を狭めている。このような薄肉部38a、38bを有することで、負極リード端子30が引き出される負極リード端子封止部26の水分バリア性が向上されている。
次に、本実施例の電池10を高温多湿条件下(温度:60℃、湿度:95%)に1000時間放置した後の電池特性を調べた。本実施例のリード端子に形成されたフランジ部の効果を確認するために、比較例の電池として、リード端子封止部に薄肉部が形成されていないフィルムパッケージ型電リチウム二次電池を適用した。比較例の電池のリード端子以外の構成は、第一実施例の電池と同様の構成である。比較例の電池の正極リード端子はリード端子は、幅15mm、長さ40mm、フラット部厚み1.00mmのアルミニウム性の板材を用いた。また、負極リード端子30は、幅15mm、長さ40mm、フラット部厚み1.00mmの銅製の板材を用いた。いずれの極性のリード端子にも、パッケージと接着する部分に変性ポリプロピレン樹脂を100μmの厚みでコーティングしたものを用いた。
実験は、初期コンディショニング処理後にガス抜き処理を行った電池を用いた。なお、初期コンディショニング処理とは、初期電池(製造後に充放電をまったく行っていない状態の電池)を定電位充電(CCCV充電)で4.1Vまで充電し、定電位放電(CCCV放電)で3.0Vまで放電する充放電サイクルを2サイクル実施する処理をいう。ガス抜き処理とは、初期コンディショニング時に発生したガスをドライ雰囲気下で開放する処理をいう。
高温多湿に放置した後の本実施例の電池の容量は、正極合剤当たり137mAh/gであった。一方、比較例の電池の容量は、正極合剤当たり135mAh/gであった。この結果から、端子封止部に薄肉部が形成されている本実施例の電池10の方が、高温多湿状態における電池特性に優れることが確認された。
実験は、初期コンディショニング処理後にガス抜き処理を行った電池を用いた。なお、初期コンディショニング処理とは、初期電池(製造後に充放電をまったく行っていない状態の電池)を定電位充電(CCCV充電)で4.1Vまで充電し、定電位放電(CCCV放電)で3.0Vまで放電する充放電サイクルを2サイクル実施する処理をいう。ガス抜き処理とは、初期コンディショニング時に発生したガスをドライ雰囲気下で開放する処理をいう。
高温多湿に放置した後の本実施例の電池の容量は、正極合剤当たり137mAh/gであった。一方、比較例の電池の容量は、正極合剤当たり135mAh/gであった。この結果から、端子封止部に薄肉部が形成されている本実施例の電池10の方が、高温多湿状態における電池特性に優れることが確認された。
次に、フィルムパッケージ型電池の内部の水分量を計測するために、フィルムパッケージ12の内部に電解液を注入し、リード端子のみを備えたテストセルを作製した(つまり、パッケージ12の収容部に電解液のみが収容されているセルを作製した)。
実施例1と同様の形態の端子を用いたテストセルをテストセル1とし、比較例と同様の形態の端子を用いたテストセルをテストセル2とした。
実施例1と同様の形態の端子を用いたテストセルをテストセル1とし、比較例と同様の形態の端子を用いたテストセルをテストセル2とした。
テストセル1、2を高温多湿状態(温度:60℃、湿度:95%)の条件下に配置し、1000時間放置した。その後、テストセル1、2の電解質中に含まれる水分量を酸滴定によって測定した。実施例の電池と同じリード端子(凸条が形成されている端子)が備えられたテストセル1では、電解液中の水分量が800ppmであった。一方、比較例と同じリード端子(凸条が形成されていない端子)を用いたテストセル2では、電解液中の水分量が1200ppmであった。この結果から、リード端子封止部の絶縁層に薄肉部が形成されることで、水分バリア性が向上することが確認された。
<第二実施例>
本実施例の電池は、第一実施例のリード端子の形状と、リード端子封止部の絶縁層に形成される薄肉部の形状が異なる点を除けば、第一実施例と同様の構成である。
図3は、本実施例の正極リード端子150の引き出し部分の断面形状を示す拡大断面図である。
正極リード端子150は、幅15mm、長さ40mmのアルミニウム製の板材である。正極リード端子150は、一端が電極体の正極と接続しており、他の一端はパッケージ114の外方に引き出されている。正極リード端子150は、パッケージ114の内部にある内部接続部158と、パッケージ114と接着している接着部154と、パッケージ114の外方に引き出されている延出部152に区分することができる。ラミネートフィルム116a、116bと接着する接着部154では、正極リード端子150を絶縁性樹脂層同士の接着面に沿って観測した断面視すると、パッケージの内側から外側に向けて次第に厚くように構成されている。正極リード端子150の厚みは、パッケージの内側側の薄い部分で1.00mmであり、パッケージの外側に突出する厚い部分が1.08mmである。正極リード端子150は、プレス加工によって製作される。
正極リード端子150の接着部154の表面には、プレス加工による粗化加工が施されており、さらにその上には変性ポリプロピレン(有機酸無水物でグラフト重合したポリプロピレン樹脂)からなる接着性樹脂フィルム160a、160b(膜厚100μm)が貼付されている。絶縁フィルム160a、160bは、接着部の外縁までは貼付されておらず、外縁部分では正極リード端子150にラミネートフィルムの絶縁性樹脂層174a、174bが直接に接着される。
図3からわかるように、接着性樹脂フィルム160a、160bはパッケージ114の絶縁性樹脂層174a、174bと融合して樹脂層178a、178bを形成し、正極リード端子150とバリア層172a、172bの間を絶縁する。また、樹脂層178a、178bは、正極リード端子150とバリア層172a、172bを強固に接着する。接着性樹脂フィルム160a、160bと絶縁性樹脂層174a、174bの融合については、第一実施例と同様である。
本実施例の電池は、第一実施例のリード端子の形状と、リード端子封止部の絶縁層に形成される薄肉部の形状が異なる点を除けば、第一実施例と同様の構成である。
図3は、本実施例の正極リード端子150の引き出し部分の断面形状を示す拡大断面図である。
正極リード端子150は、幅15mm、長さ40mmのアルミニウム製の板材である。正極リード端子150は、一端が電極体の正極と接続しており、他の一端はパッケージ114の外方に引き出されている。正極リード端子150は、パッケージ114の内部にある内部接続部158と、パッケージ114と接着している接着部154と、パッケージ114の外方に引き出されている延出部152に区分することができる。ラミネートフィルム116a、116bと接着する接着部154では、正極リード端子150を絶縁性樹脂層同士の接着面に沿って観測した断面視すると、パッケージの内側から外側に向けて次第に厚くように構成されている。正極リード端子150の厚みは、パッケージの内側側の薄い部分で1.00mmであり、パッケージの外側に突出する厚い部分が1.08mmである。正極リード端子150は、プレス加工によって製作される。
正極リード端子150の接着部154の表面には、プレス加工による粗化加工が施されており、さらにその上には変性ポリプロピレン(有機酸無水物でグラフト重合したポリプロピレン樹脂)からなる接着性樹脂フィルム160a、160b(膜厚100μm)が貼付されている。絶縁フィルム160a、160bは、接着部の外縁までは貼付されておらず、外縁部分では正極リード端子150にラミネートフィルムの絶縁性樹脂層174a、174bが直接に接着される。
図3からわかるように、接着性樹脂フィルム160a、160bはパッケージ114の絶縁性樹脂層174a、174bと融合して樹脂層178a、178bを形成し、正極リード端子150とバリア層172a、172bの間を絶縁する。また、樹脂層178a、178bは、正極リード端子150とバリア層172a、172bを強固に接着する。接着性樹脂フィルム160a、160bと絶縁性樹脂層174a、174bの融合については、第一実施例と同様である。
本実施例の正極リード端子150の接着部154では、電極体側から電池外方に向けて厚みが増すように構成されている。そのために、リード端子封止部146では、パッケージ114の内側から外側に向って樹脂層178a、178bの厚みが徐々に薄くなっている。樹脂層174a、174bの厚みが最も薄い薄肉部148a、148bは、十分い薄く、外部からの水分浸入の経路を狭めている。従って、正極リード端子封止部146における水分バリア性が向上されている。
一方、本実施例にかかる負極側の構成は、負極リード端子として銅製の板材が用いられている点で正極側と異なるが、他の点で同様である。従って、負極リード端子が引き出される負極リード端子封止部の水分バリア性も向上されている。
一方、本実施例にかかる負極側の構成は、負極リード端子として銅製の板材が用いられている点で正極側と異なるが、他の点で同様である。従って、負極リード端子が引き出される負極リード端子封止部の水分バリア性も向上されている。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば上記第一実施例では、正極リード端子と負極リード端子の両方に凸条を形成したが、正極リード端子又は負極リード端子のいずれか一方に凸条を形成したものであってもよい。また、凸条はリード端子の両面に形成される形態に限られず、どちらか一方の面のみに形成されていてもよい。また、リード端子に形成される凸条は両面に一箇所ずつ形成される形態に限られず、複数箇所に形成されてもよい。凸条の形状は限定されず、直線状、破線状、曲線状等、種々の形状を選択することができる。
上記第二実施例では正極リード端子と負極リード端子の両方にテーパ形状を採用したが、正極リード端子又は負極リード端子のいずれか一方にテーパ形状を採用してもよい。また、一方の極性のリード端子に凸条を形成したものを採用し、他方の極性のリード端子にテーパ形状を採用してもよい。
また、リード端子封止部の薄肉部は、リード端子の形状に押されて成形される形態に限られない。例えば、リード端子を接着封止する際に、加熱圧着処理に用いるプレス板に突起があるものを採用し、プレス板の突起によって絶縁層を圧縮して薄肉部を形成してもよい。
例えば上記第一実施例では、正極リード端子と負極リード端子の両方に凸条を形成したが、正極リード端子又は負極リード端子のいずれか一方に凸条を形成したものであってもよい。また、凸条はリード端子の両面に形成される形態に限られず、どちらか一方の面のみに形成されていてもよい。また、リード端子に形成される凸条は両面に一箇所ずつ形成される形態に限られず、複数箇所に形成されてもよい。凸条の形状は限定されず、直線状、破線状、曲線状等、種々の形状を選択することができる。
上記第二実施例では正極リード端子と負極リード端子の両方にテーパ形状を採用したが、正極リード端子又は負極リード端子のいずれか一方にテーパ形状を採用してもよい。また、一方の極性のリード端子に凸条を形成したものを採用し、他方の極性のリード端子にテーパ形状を採用してもよい。
また、リード端子封止部の薄肉部は、リード端子の形状に押されて成形される形態に限られない。例えば、リード端子を接着封止する際に、加熱圧着処理に用いるプレス板に突起があるものを採用し、プレス板の突起によって絶縁層を圧縮して薄肉部を形成してもよい。
また、上記実施例では、リード端子に粗化加工処理を施し、その上に絶縁性フィルムを貼付したが、絶縁性フィルムの貼付だけの処理でもよい。
本発明のフィルムパッケージ型電池を構成するラミネートフィルムとしては、この種のフィルムパッケージ型電池(例えば二次電池)のパッケージを構成するものであればよく、上述の実施例に示したラミネートフィルムに限定されない。
例えば、外面層を構成する高融点樹脂は、ポリエチレンナフタレートだけでなく、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂から構成されたものでもよい。バリア層を構成する金属箔は、アルミニウム箔だけでなくスチール箔から構成されたものであってもよい。絶縁性樹脂層を構成する熱融着性樹脂は、ポリプロピレン樹脂だけでなく、エチレンビニルアセテート、或いはポリエチレン等の他のオレフィン系樹脂から構成されたものであってもよい。
上記実施例では、外装材として二枚のラミネートフィルムを使用していたが、これに限られるものではない。1枚のラミネートフィルムを折り曲げて3辺を溶着することによって、電極体を密閉収容してもよい。
本発明のフィルムパッケージ型電池を構成するラミネートフィルムとしては、この種のフィルムパッケージ型電池(例えば二次電池)のパッケージを構成するものであればよく、上述の実施例に示したラミネートフィルムに限定されない。
例えば、外面層を構成する高融点樹脂は、ポリエチレンナフタレートだけでなく、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂から構成されたものでもよい。バリア層を構成する金属箔は、アルミニウム箔だけでなくスチール箔から構成されたものであってもよい。絶縁性樹脂層を構成する熱融着性樹脂は、ポリプロピレン樹脂だけでなく、エチレンビニルアセテート、或いはポリエチレン等の他のオレフィン系樹脂から構成されたものであってもよい。
上記実施例では、外装材として二枚のラミネートフィルムを使用していたが、これに限られるものではない。1枚のラミネートフィルムを折り曲げて3辺を溶着することによって、電極体を密閉収容してもよい。
また、本実施例では、リード端子への表面粗化加工をプレス加工で行っているが、リード端子の成形後に他の加工法で粗化加工を施してもよい。
粗化加工としては、プレス加工のほか、乾式ブラスト加工や湿式ブラスト加工といったブラスト加工や、酸やアルカリの化学処理加工があげられる。
接着性樹脂フィルムは、ラミネートフィルムの熱融着性樹脂と接着性のよいものを適宜選択すればよく、特定の種類の樹脂に限定されない。例えば、熱融着性樹脂と同様の熱特性を有するものであれば、熱処理時にしっかりと接合することができるので好ましい。例えば、上述の実施例で用いられた変性ポリプロピレン樹脂の他に、変性ポリエチレン樹脂といった他のポリオレフィン系樹脂でもよい。接着性樹脂フィルムを貼付の代わりに、接着性樹脂を端子にコーティングしてもよい。また、変性ポリプロピレンと架橋ポリプロピレンといった積層品を用いてもよい。
また、接着性樹脂フィルムは、リード端子の接着部の一部に貼付されていても良く、接着部の全体に貼付されていてもよい。接着性樹脂フィルムを接着部の一部に貼付する場合、貼付しない部分は薄肉部として水分浸入を抑制することが可能である。
粗化加工としては、プレス加工のほか、乾式ブラスト加工や湿式ブラスト加工といったブラスト加工や、酸やアルカリの化学処理加工があげられる。
接着性樹脂フィルムは、ラミネートフィルムの熱融着性樹脂と接着性のよいものを適宜選択すればよく、特定の種類の樹脂に限定されない。例えば、熱融着性樹脂と同様の熱特性を有するものであれば、熱処理時にしっかりと接合することができるので好ましい。例えば、上述の実施例で用いられた変性ポリプロピレン樹脂の他に、変性ポリエチレン樹脂といった他のポリオレフィン系樹脂でもよい。接着性樹脂フィルムを貼付の代わりに、接着性樹脂を端子にコーティングしてもよい。また、変性ポリプロピレンと架橋ポリプロピレンといった積層品を用いてもよい。
また、接着性樹脂フィルムは、リード端子の接着部の一部に貼付されていても良く、接着部の全体に貼付されていてもよい。接着性樹脂フィルムを接着部の一部に貼付する場合、貼付しない部分は薄肉部として水分浸入を抑制することが可能である。
上記実施例では、複数単位の正極シートとセパレータと負極とセパレータの組を積層した電極体を使用していたが、これに限られるものではない。例えば、正極とセパレータと負極とセパレータの組を積層して捲回した捲回型電極体を使用してもよい。また、複数のセパレータを用いずに、一つのセパレータを襞状に折り曲げて使用してもよい。
10 :電池、
12 :電極体、
14、114 :フィルムパッケージ
20 :周縁封止部
26、46、146 :リード端子封止部
28、48、148 :薄肉部
30 :負極リード端子
50、150 :正極リード端子
72a、72b、172a、172b :バリア層
74a、74b、174a、174b :絶縁性樹脂層
60a,60b,160a,160b :接着性樹脂層
78a、78b、178a、178b :樹脂層
12 :電極体、
14、114 :フィルムパッケージ
20 :周縁封止部
26、46、146 :リード端子封止部
28、48、148 :薄肉部
30 :負極リード端子
50、150 :正極リード端子
72a、72b、172a、172b :バリア層
74a、74b、174a、174b :絶縁性樹脂層
60a,60b,160a,160b :接着性樹脂層
78a、78b、178a、178b :樹脂層
Claims (3)
- 正極と負極を有する電極体と、
正極に接続されている正極端子と、
負極に接続されている負極端子と、
正極端子の一部と負極端子の一部が外部に延出している状態で電極体を封じているパッケージを有し、
そのパッケージは、水分を遮断するバリア層の内側に絶縁性樹脂層が積層されたフィルムで形成されており、電極体の周囲において所定巾に亘って絶縁性樹脂層同士が接着されて袋状に閉じており、
絶縁性樹脂層同士の接着部の延長領域を横切って正極端子と負極端子がパッケージの内外に亘って延びている部分では、接着性樹脂層を介して正極端子と絶縁性樹脂層ならびに負極端子と絶縁性樹脂層が接着されている電池であり、
正極端子と負極端子のそれぞれに、前記接着部の前記巾内の一部に残部よりも肉厚の部分が局所的に形成されており、
接着性樹脂層と絶縁性樹脂層の合計厚さが、前記巾内の一部において残部よりも肉薄に形成されていることを特徴とする電池。 - 正極端子と負極端子のそれぞれに、巾内の一部を周方向に伸びる凸条が形成されていることを特徴とする請求項1の電池。
- 正極端子と負極端子のそれぞれが、絶縁性樹脂層同士の接着面に沿って観測した断面において、巾内において厚みが変化するテーパ状断面を有していることを特徴とする請求項1の電池。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005207679A JP2007026901A (ja) | 2005-07-15 | 2005-07-15 | フィルムパッケージ型電池 |
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JP2005207679A JP2007026901A (ja) | 2005-07-15 | 2005-07-15 | フィルムパッケージ型電池 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2005
- 2005-07-15 JP JP2005207679A patent/JP2007026901A/ja active Pending
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