JP2001232958A - 直描型水なし平版印刷版原版 - Google Patents
直描型水なし平版印刷版原版Info
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- JP2001232958A JP2001232958A JP2000042823A JP2000042823A JP2001232958A JP 2001232958 A JP2001232958 A JP 2001232958A JP 2000042823 A JP2000042823 A JP 2000042823A JP 2000042823 A JP2000042823 A JP 2000042823A JP 2001232958 A JP2001232958 A JP 2001232958A
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- printing plate
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- silicone rubber
- rubber layer
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41C—PROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
- B41C2210/00—Preparation or type or constituents of the imaging layers, in relation to lithographic printing forme preparation
- B41C2210/16—Waterless working, i.e. ink repelling exposed (imaged) or non-exposed (non-imaged) areas, not requiring fountain solution or water, e.g. dry lithography or driography
Landscapes
- Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】耐傷性が良好で、インキ反発性に優れ、画像再
現性も優れた直描型水なし平版印刷版を提供する。 【解決手段】基板上に、少なくとも感熱層、シリコーン
ゴム層をこの順に有する直描型水なし平版印刷版原版で
あって、シリコーンゴム層中にフッ素系界面活性剤を有
することを特徴とする直描型水なし平版印刷版原版。
現性も優れた直描型水なし平版印刷版を提供する。 【解決手段】基板上に、少なくとも感熱層、シリコーン
ゴム層をこの順に有する直描型水なし平版印刷版原版で
あって、シリコーンゴム層中にフッ素系界面活性剤を有
することを特徴とする直描型水なし平版印刷版原版。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザー光で直接
製版できる直描型平版印刷版原版に関するものであり、
特に湿し水を用いずに印刷が可能な直描型水なし平版印
刷版原版に関するものである。
製版できる直描型平版印刷版原版に関するものであり、
特に湿し水を用いずに印刷が可能な直描型水なし平版印
刷版原版に関するものである。
【0002】
【従来の技術】製版用フィルムを使用しないで、原稿か
ら直接オフセット印刷版を作製する、いわゆる直描型製
版は、熟練度を必要としない簡易性、短時間で印刷版が
得られる迅速性、多様なシステムから品質とコストに応
じて選択可能である合理性などの特徴を生かして、軽印
刷業界のみでなく、一般オフセット印刷、フレキソ印刷
の分野にも進出し始めている。特に最近では、プリプレ
スシステムやイメージセッター、レーザープリンタなど
の出力システムの急激な進歩によって新しいタイプの各
種直描型平版印刷版が開発されている。これらの直描型
平版印刷版を製版方法から分類すると、レーザー光を照
射する方法、サーマルヘッドで書き込む方法、ピン電極
で電圧を部分的に印加する方法、インクジェットでイン
キ反撥層またはインキ着肉層を形成する方法などが挙げ
られる。なかでも、レーザー光を用いる方法は解像度、
および製版速度の面で他の方式よりも優れており、その
種類も多い。
ら直接オフセット印刷版を作製する、いわゆる直描型製
版は、熟練度を必要としない簡易性、短時間で印刷版が
得られる迅速性、多様なシステムから品質とコストに応
じて選択可能である合理性などの特徴を生かして、軽印
刷業界のみでなく、一般オフセット印刷、フレキソ印刷
の分野にも進出し始めている。特に最近では、プリプレ
スシステムやイメージセッター、レーザープリンタなど
の出力システムの急激な進歩によって新しいタイプの各
種直描型平版印刷版が開発されている。これらの直描型
平版印刷版を製版方法から分類すると、レーザー光を照
射する方法、サーマルヘッドで書き込む方法、ピン電極
で電圧を部分的に印加する方法、インクジェットでイン
キ反撥層またはインキ着肉層を形成する方法などが挙げ
られる。なかでも、レーザー光を用いる方法は解像度、
および製版速度の面で他の方式よりも優れており、その
種類も多い。
【0003】このレーザー光を用いる印刷版はさらに、
光反応によるフォトンモードのものと、光熱変換を行っ
て熱反応を起こさせるヒートモードの2つのタイプに分
けられる。特にヒートモードの方式は、明室で取り扱え
るといった利点があり、また光源となる半導体レーザー
の急激な進歩によって、最近その有用性が見直されてき
ている。
光反応によるフォトンモードのものと、光熱変換を行っ
て熱反応を起こさせるヒートモードの2つのタイプに分
けられる。特にヒートモードの方式は、明室で取り扱え
るといった利点があり、また光源となる半導体レーザー
の急激な進歩によって、最近その有用性が見直されてき
ている。
【0004】ヒートモードにおける平版印刷版、とりわ
け印刷時に湿し水を必要としない水なし平版印刷版を製
造する方法としては、これまで特開平6−199064
号公報のような提案がなされているが、画像再現性など
種々の問題を有していた。
け印刷時に湿し水を必要としない水なし平版印刷版を製
造する方法としては、これまで特開平6−199064
号公報のような提案がなされているが、画像再現性など
種々の問題を有していた。
【0005】このような直描型水なし平版印刷版におい
ては、インキ反発層であるシリコーンゴム層の特性が印
刷版の性能を決める上で非常に重要である。
ては、インキ反発層であるシリコーンゴム層の特性が印
刷版の性能を決める上で非常に重要である。
【0006】特に、シリコーンゴム層と感熱層の接着性
を安定して発現させることが、これまで重要な課題であ
り、直描型水なし平版印刷版のシリコーンゴム層に関し
て、例えば以下のような提案がなされてきた。特開平1
1−235881号公報、特開平11−348442号
公報、特開平11−188974号公報、特開平9−2
58483号公報、特開平9−274311号公報、特
開平10−39498号公報、特開平10−18663
6号公報、特開平10−48941号公報などである。
を安定して発現させることが、これまで重要な課題であ
り、直描型水なし平版印刷版のシリコーンゴム層に関し
て、例えば以下のような提案がなされてきた。特開平1
1−235881号公報、特開平11−348442号
公報、特開平11−188974号公報、特開平9−2
58483号公報、特開平9−274311号公報、特
開平10−39498号公報、特開平10−18663
6号公報、特開平10−48941号公報などである。
【0007】また、特開平9−146264号公報、特
開平9−146265号公報、特開平11−17466
6号公報などでは、感熱層中に特定の化合物を含有させ
ることと組み合わせることによって、シリコーンゴム層
と感熱層の接着性を改良しようとする提案もなされてき
た。
開平9−146265号公報、特開平11−17466
6号公報などでは、感熱層中に特定の化合物を含有させ
ることと組み合わせることによって、シリコーンゴム層
と感熱層の接着性を改良しようとする提案もなされてき
た。
【0008】しかしながら、これらの提案においては、
インキ反発層としてのシリコーンゴム層自体の改良には
至っておらず、シリコーンゴム層のインキ反発性や、耐
傷性の改良が待たれていた。
インキ反発層としてのシリコーンゴム層自体の改良には
至っておらず、シリコーンゴム層のインキ反発性や、耐
傷性の改良が待たれていた。
【0009】従来、シリコーンゴム層のインキ反発性を
向上させる一つの手段として、シリコーンゴム層の膜厚
を厚くするという方法が提案されていたが、この方法で
は、特に微小網点の再現性が低下するという問題があっ
た。
向上させる一つの手段として、シリコーンゴム層の膜厚
を厚くするという方法が提案されていたが、この方法で
は、特に微小網点の再現性が低下するという問題があっ
た。
【0010】また、特許2721592号公報は、シリ
コーンゴム層において低分子量のポリジメチルシロキサ
ンと高分子量のポリジメチルシロキサンを併用すること
によって、シリコーンゴム層の物性を改良しようとした
ものであったが、実用上、未だ傷が入りやすいという問
題を有していた。
コーンゴム層において低分子量のポリジメチルシロキサ
ンと高分子量のポリジメチルシロキサンを併用すること
によって、シリコーンゴム層の物性を改良しようとした
ものであったが、実用上、未だ傷が入りやすいという問
題を有していた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題はかかる
従来技術の欠点を改良するために、シリコーンゴム層の
耐傷性が良好で、インキ反発性が優れ、特に微小網点の
画像再現性も良好な直描型水なし平版印刷版原版を提供
するものである。
従来技術の欠点を改良するために、シリコーンゴム層の
耐傷性が良好で、インキ反発性が優れ、特に微小網点の
画像再現性も良好な直描型水なし平版印刷版原版を提供
するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の直描型水なし平
版印刷版原版は、上記課題を解決するために主として特
徴を有する。すなわち、「基板上に、少なくとも感熱
層、シリコーンゴム層をこの順に有する直描型水なし平
版印刷版原版であって、前記シリコーンゴム層中に界面
活性剤を有することを特徴とする直描型水なし平版印刷
版原版」、である。
版印刷版原版は、上記課題を解決するために主として特
徴を有する。すなわち、「基板上に、少なくとも感熱
層、シリコーンゴム層をこの順に有する直描型水なし平
版印刷版原版であって、前記シリコーンゴム層中に界面
活性剤を有することを特徴とする直描型水なし平版印刷
版原版」、である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳しく説明する。
【0014】本発明の直描型水なし平版印刷版原版は、
基板上に少なくとも感熱層、シリコーンゴム層をこの順
に有する直描型水なし平版印刷版原版であり、そのシリ
コーンゴム層が界面活性剤を有する。
基板上に少なくとも感熱層、シリコーンゴム層をこの順
に有する直描型水なし平版印刷版原版であり、そのシリ
コーンゴム層が界面活性剤を有する。
【0015】本発明で用いることのできる界面活性剤と
しては、各種カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステ
ル塩、燐酸塩などのアニオン性界面活性剤、脂肪族アミ
ン塩およびその4級アンモニウム塩、芳香族4級アンモ
ニウム塩、複素環4級アンモニウム塩などのカチオン性
界面活性剤などが挙げられるが、炭素数3以上、好まし
くは6以上のフルオロアルキル基、好ましくはパーフル
オロアルキル基を有するフッ素系界面活性剤が好まし
い。
しては、各種カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステ
ル塩、燐酸塩などのアニオン性界面活性剤、脂肪族アミ
ン塩およびその4級アンモニウム塩、芳香族4級アンモ
ニウム塩、複素環4級アンモニウム塩などのカチオン性
界面活性剤などが挙げられるが、炭素数3以上、好まし
くは6以上のフルオロアルキル基、好ましくはパーフル
オロアルキル基を有するフッ素系界面活性剤が好まし
い。
【0016】フッ素系界面活性剤の具体例としては、パ
ーフルオロアルキル基含有カルボン酸塩、パーフルオロ
アルキル基含有スルホン酸塩、パーフルオロアルキル基
含有硫酸エステル塩、パーフルオロアルキル基含有燐酸
塩などのアニオン性フッ素系界面活性剤、パーフルオロ
アルキル基含有アミン塩、パーフルオロアルキル基含有
4級アンモニウム塩などのカチオン性フッ素系界面活性
剤、パーフルオロアルキル基含有カルボキシベタイン、
パーフルオロアルキル基含有アミノカルボン酸塩などの
両性フッ素系界面活性剤、パーフルオロアルキル基含有
オリゴマー、パーフルオロアルキル基含有ポリマー、パ
ーフルオロアルキル基含有スルホンアミドポリエチレン
グリコール付加物などのノニオン性フッ素系界面活性剤
などを挙げることができる。これらフッ素系界面活性剤
の使用は単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
ーフルオロアルキル基含有カルボン酸塩、パーフルオロ
アルキル基含有スルホン酸塩、パーフルオロアルキル基
含有硫酸エステル塩、パーフルオロアルキル基含有燐酸
塩などのアニオン性フッ素系界面活性剤、パーフルオロ
アルキル基含有アミン塩、パーフルオロアルキル基含有
4級アンモニウム塩などのカチオン性フッ素系界面活性
剤、パーフルオロアルキル基含有カルボキシベタイン、
パーフルオロアルキル基含有アミノカルボン酸塩などの
両性フッ素系界面活性剤、パーフルオロアルキル基含有
オリゴマー、パーフルオロアルキル基含有ポリマー、パ
ーフルオロアルキル基含有スルホンアミドポリエチレン
グリコール付加物などのノニオン性フッ素系界面活性剤
などを挙げることができる。これらフッ素系界面活性剤
の使用は単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0017】シリコーンゴム層に界面活性剤を含有させ
ることにより、シリコーンゴム層のインキ反発性が向上
する。すなわち、シリコーンゴム層の膜厚を厚くするこ
となくなく高いインキ反発性を得ることができる。その
結果、特に微小網点の再現性も維持される。また、シリ
コーンゴム層のインキ反発性が高いため、印刷機の水冷
機能が低下した状態でも、地汚れを発生しにくく、良好
な印刷物が得られる。さらに、シリコーンゴム層中の界
面活性剤は表面付近に局在しやすい傾向にあるため、シ
リコーンゴム層表面の表面エネルギーを小さくすること
などにより、シリコーンゴム層の耐傷性が向上すると考
えられる。
ることにより、シリコーンゴム層のインキ反発性が向上
する。すなわち、シリコーンゴム層の膜厚を厚くするこ
となくなく高いインキ反発性を得ることができる。その
結果、特に微小網点の再現性も維持される。また、シリ
コーンゴム層のインキ反発性が高いため、印刷機の水冷
機能が低下した状態でも、地汚れを発生しにくく、良好
な印刷物が得られる。さらに、シリコーンゴム層中の界
面活性剤は表面付近に局在しやすい傾向にあるため、シ
リコーンゴム層表面の表面エネルギーを小さくすること
などにより、シリコーンゴム層の耐傷性が向上すると考
えられる。
【0018】本発明に用いられる界面活性剤の含有量
は、シリコーンゴム層の固形分中の0.01〜5重量%
が好ましく、0.1〜3重量%がより好ましい。添加量
が0.01重量%以上であれば添加の効果が十分に発現
し、一方、添加量が5重量%以下であればシリコーンゴ
ム層の硬化性に悪影響をもたらしたり、画線部の感熱層
のインキ着肉性などに悪影響を与えることがない。
は、シリコーンゴム層の固形分中の0.01〜5重量%
が好ましく、0.1〜3重量%がより好ましい。添加量
が0.01重量%以上であれば添加の効果が十分に発現
し、一方、添加量が5重量%以下であればシリコーンゴ
ム層の硬化性に悪影響をもたらしたり、画線部の感熱層
のインキ着肉性などに悪影響を与えることがない。
【0019】本発明の直描型水なし平版印刷版原版のシ
リコーンゴム層としては、付加重合型のもの、縮合重合
型のものいずれでも用いられるが、取り扱い性などの面
で付加重合型のシリコーンゴム層が好ましい。
リコーンゴム層としては、付加重合型のもの、縮合重合
型のものいずれでも用いられるが、取り扱い性などの面
で付加重合型のシリコーンゴム層が好ましい。
【0020】付加重合型のシリコーンゴム層を構成する
成分としては、ビニル基含有ポリジメチルシロキサン、
SiH基含有ポリシロキサン、さらには硬化速度を制御
する目的で反応抑制剤、および硬化触媒を含む。
成分としては、ビニル基含有ポリジメチルシロキサン、
SiH基含有ポリシロキサン、さらには硬化速度を制御
する目的で反応抑制剤、および硬化触媒を含む。
【0021】ビニル基含有ポリジメチルシロキサンは、
分子末端および/もしくは主鎖中にビニル基を有するも
のである。分子量としては数千〜数十万のものが使用で
きるが、その取扱い性や得られた印刷版のインキ反発
性、耐傷性などの観点から重量平均分子量1万〜20
万、さらには3万〜15万のものを用いることが好まし
い。
分子末端および/もしくは主鎖中にビニル基を有するも
のである。分子量としては数千〜数十万のものが使用で
きるが、その取扱い性や得られた印刷版のインキ反発
性、耐傷性などの観点から重量平均分子量1万〜20
万、さらには3万〜15万のものを用いることが好まし
い。
【0022】SiH基含有ポリシロキサンとしては、分
子鎖中、または末端にSiH基を有する化合物を挙げる
ことができる。
子鎖中、または末端にSiH基を有する化合物を挙げる
ことができる。
【0023】SiH基含有ポリシロキサン中におけるS
iH基の量としては、1分子中2個以上、さらには3個
以上であることが好ましい。SiH基含有ポリシロキサ
ンの添加量としては、シリコーンゴム層全組成物の3〜
20重量%であることが好ましく、5〜15重量%がさ
らに好ましい。ポリジメチルシロキサンとの量比という
ことで言えば、SiH基/ポリジメチルシロキサンのビ
ニル基のモル比が1.5〜30であることが好ましく、
10〜20がさらに好ましい。このモル比が1.5以上
であれば、シリコーンゴム層の硬化が不足することもな
く、30以下であればゴムの物性がもろくなり、印刷版
の耐傷性などに悪影響を与えることがない。
iH基の量としては、1分子中2個以上、さらには3個
以上であることが好ましい。SiH基含有ポリシロキサ
ンの添加量としては、シリコーンゴム層全組成物の3〜
20重量%であることが好ましく、5〜15重量%がさ
らに好ましい。ポリジメチルシロキサンとの量比という
ことで言えば、SiH基/ポリジメチルシロキサンのビ
ニル基のモル比が1.5〜30であることが好ましく、
10〜20がさらに好ましい。このモル比が1.5以上
であれば、シリコーンゴム層の硬化が不足することもな
く、30以下であればゴムの物性がもろくなり、印刷版
の耐傷性などに悪影響を与えることがない。
【0024】反応抑制剤としては、含窒素化合物、リン
系化合物、不飽和アルコールなどが挙げられるが、アセ
チレン基含有のアルコールなどが好ましく用いられる。
反応抑制剤の好ましい添加量としては、シリコーンゴム
組成物中の0.01〜10重量%、さらに好ましくは1
〜5重量%である。
系化合物、不飽和アルコールなどが挙げられるが、アセ
チレン基含有のアルコールなどが好ましく用いられる。
反応抑制剤の好ましい添加量としては、シリコーンゴム
組成物中の0.01〜10重量%、さらに好ましくは1
〜5重量%である。
【0025】硬化触媒としては、III族遷移金属化合
物、好ましくは、白金化合物であり、具体的には白金単
体、塩化白金、塩化白金酸、オレフィン配位白金、白金
のアルコール変性錯体、白金のメチルビニルポリシロキ
サン錯体などを一例として挙げることができる。このよ
うな硬化触媒の量は、シリコーンゴム層中に固形分とし
て0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量
%である。添加する触媒量が0.01重量%以上の場合
にはシリコーンゴム層の硬化が十分となり、さらに感熱
層との接着性に問題を生じることもない。他方20重量
%以下の場合にはシリコーンゴム層溶液のポットライフ
に悪影響をもたらすこともない。シリコーンゴム層組成
物中における白金などの金属の量で言えば、10〜10
00ppm、好ましくは100〜500ppmであるこ
とが好ましい。
物、好ましくは、白金化合物であり、具体的には白金単
体、塩化白金、塩化白金酸、オレフィン配位白金、白金
のアルコール変性錯体、白金のメチルビニルポリシロキ
サン錯体などを一例として挙げることができる。このよ
うな硬化触媒の量は、シリコーンゴム層中に固形分とし
て0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量
%である。添加する触媒量が0.01重量%以上の場合
にはシリコーンゴム層の硬化が十分となり、さらに感熱
層との接着性に問題を生じることもない。他方20重量
%以下の場合にはシリコーンゴム層溶液のポットライフ
に悪影響をもたらすこともない。シリコーンゴム層組成
物中における白金などの金属の量で言えば、10〜10
00ppm、好ましくは100〜500ppmであるこ
とが好ましい。
【0026】また、これらの組成物の他に、加水分解性
官能基含有シランもしくはシロキサン、接着性を向上さ
せる目的で公知のシランカップリング剤、チタネート系
カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤などを
含有してもよい。シランカップリング剤としては、アル
コキシシラン類、アセトキシシラン類、ケトキシミンシ
ラン類等が好ましく、特にビニル基を有するものや、ケ
トキシミンシラン類が好ましい。
官能基含有シランもしくはシロキサン、接着性を向上さ
せる目的で公知のシランカップリング剤、チタネート系
カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤などを
含有してもよい。シランカップリング剤としては、アル
コキシシラン類、アセトキシシラン類、ケトキシミンシ
ラン類等が好ましく、特にビニル基を有するものや、ケ
トキシミンシラン類が好ましい。
【0027】縮合重合型のシリコーンゴム層を構成する
成分としては、水酸基含有ポリジメチルシロキサン、架
橋剤(脱酢酸型、脱オキシム型、脱アルコール型、脱ア
ミン型、脱アセトン型、脱アミド型、脱アミノキシ型な
ど)、および硬化触媒を含む。
成分としては、水酸基含有ポリジメチルシロキサン、架
橋剤(脱酢酸型、脱オキシム型、脱アルコール型、脱ア
ミン型、脱アセトン型、脱アミド型、脱アミノキシ型な
ど)、および硬化触媒を含む。
【0028】水酸基含有ポリジメチルシロキサンの水酸
基は分子末端および/もしくは主鎖中に位置することが
できるが、好ましく用いられるものは分子量末端に水酸
基を有するものである。分子量としては数千〜数十万の
ものが使用できるが、その取扱い性や得られた印刷版の
インキ反発性、耐傷性などの観点から重量平均分子量1
万〜20万、さらには3万〜15万のものを用いること
が好ましい。
基は分子末端および/もしくは主鎖中に位置することが
できるが、好ましく用いられるものは分子量末端に水酸
基を有するものである。分子量としては数千〜数十万の
ものが使用できるが、その取扱い性や得られた印刷版の
インキ反発性、耐傷性などの観点から重量平均分子量1
万〜20万、さらには3万〜15万のものを用いること
が好ましい。
【0029】縮合重合型のシリコーンゴム層で用いられ
る架橋剤としては、下記一般式(I)で表される、アセ
トキシシラン類、アルコキシシラン類、ケトキシミンシ
ラン類、アリロキシシラン類などを挙げることができ
る。
る架橋剤としては、下記一般式(I)で表される、アセ
トキシシラン類、アルコキシシラン類、ケトキシミンシ
ラン類、アリロキシシラン類などを挙げることができ
る。
【0030】(R1)4-nSiXn (I) (式中、nは2〜4の整数を示し、R1は炭素数1以上
の置換もしくは非置換のアルキル基、アルケニル基、ア
リール基、またはこれらの組み合わされた基を示す。X
はハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケト
キシミン基、アミノオキシ基、アミド基、アルケニルオ
キシ基から選ばれる官能基を示す。)上記式において、
加水分解性基の数nは3または4であることが好まし
い。
の置換もしくは非置換のアルキル基、アルケニル基、ア
リール基、またはこれらの組み合わされた基を示す。X
はハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケト
キシミン基、アミノオキシ基、アミド基、アルケニルオ
キシ基から選ばれる官能基を示す。)上記式において、
加水分解性基の数nは3または4であることが好まし
い。
【0031】具体的な好ましい化合物としては、メチル
トリアセトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、
ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリ(メチルエチ
ルケトキシミン)シラン、テトラ(メチルエチルケトキ
シミン)シランなどが挙げられるが、これらに限定され
るものではない。
トリアセトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、
ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリ(メチルエチ
ルケトキシミン)シラン、テトラ(メチルエチルケトキ
シミン)シランなどが挙げられるが、これらに限定され
るものではない。
【0032】一般式(I)で表される架橋剤の添加量と
しては、シリコーンゴム層全組成物の1.5〜20重量
%であることが好ましく、3〜10重量%がさらに好ま
しい。ポリジメチルシロキサンとの量比ということで言
えば、官能基X/ポリジメチルシロキサンの水酸基のモ
ル比が1.5〜10.0であることが好ましい。このモ
ル比が1.5以上である場合には、シリコーンゴム層溶
液のゲル化の心配もなく、逆に10.0以下の場合には
ゴムの物性の脆化、印刷版の耐傷性などへの悪影響も生
じない。
しては、シリコーンゴム層全組成物の1.5〜20重量
%であることが好ましく、3〜10重量%がさらに好ま
しい。ポリジメチルシロキサンとの量比ということで言
えば、官能基X/ポリジメチルシロキサンの水酸基のモ
ル比が1.5〜10.0であることが好ましい。このモ
ル比が1.5以上である場合には、シリコーンゴム層溶
液のゲル化の心配もなく、逆に10.0以下の場合には
ゴムの物性の脆化、印刷版の耐傷性などへの悪影響も生
じない。
【0033】硬化触媒としては、酸類、アルカリ、アミ
ン、および金属アルコキシド、金属ジケテネート、金属
の有機酸塩などを挙げることが出来る。これらの中で
は、金属の有機酸塩を添加することが好ましく、特に
錫、鉛、亜鉛、鉄、コバルト、カルシウム、マンガンか
ら選ばれる金属の有機酸塩であることが好ましい。この
ような化合物の具体例の一部としては、ジブチル錫ジア
セテート、ジブチル錫ジオクテート、ジブチル錫ジラウ
レートなどを挙げることが出来る。このような硬化触媒
の量は、シリコーンゴム層中に固形分として0.01〜
20重量%、好ましくは0.1〜10重量%であること
が好ましい。添加する触媒量が0.01重量%以上とす
ればシリコーンゴム層の硬化が不十分となることはな
く、さらに感熱層との接着性に問題を生じることもな
い。他方20重量%以下とすればシリコーンゴム層溶液
のポットライフに悪影響をもたらすこともない。
ン、および金属アルコキシド、金属ジケテネート、金属
の有機酸塩などを挙げることが出来る。これらの中で
は、金属の有機酸塩を添加することが好ましく、特に
錫、鉛、亜鉛、鉄、コバルト、カルシウム、マンガンか
ら選ばれる金属の有機酸塩であることが好ましい。この
ような化合物の具体例の一部としては、ジブチル錫ジア
セテート、ジブチル錫ジオクテート、ジブチル錫ジラウ
レートなどを挙げることが出来る。このような硬化触媒
の量は、シリコーンゴム層中に固形分として0.01〜
20重量%、好ましくは0.1〜10重量%であること
が好ましい。添加する触媒量が0.01重量%以上とす
ればシリコーンゴム層の硬化が不十分となることはな
く、さらに感熱層との接着性に問題を生じることもな
い。他方20重量%以下とすればシリコーンゴム層溶液
のポットライフに悪影響をもたらすこともない。
【0034】これらシリコーンゴム層の膜厚は0.5〜
20g/m2が好ましく、1〜4g/m2がさらに好まし
い。膜厚が0.5g/m2以上とすることにより印刷版
のインキ反撥性や耐傷性、耐刷性を安定して発現させる
ことが出来、20g/m2以下とすることで、現像性、
インキマイレージを良好に維持することが出来る。
20g/m2が好ましく、1〜4g/m2がさらに好まし
い。膜厚が0.5g/m2以上とすることにより印刷版
のインキ反撥性や耐傷性、耐刷性を安定して発現させる
ことが出来、20g/m2以下とすることで、現像性、
インキマイレージを良好に維持することが出来る。
【0035】次に、本発明に好ましく使用しうる直描型
平版印刷版原版の感熱層は、レーザー光を吸収し熱を発
生する化合物、および熱により反応し溶解性または膨潤
率を向上させる化合物および化合物群を含む。
平版印刷版原版の感熱層は、レーザー光を吸収し熱を発
生する化合物、および熱により反応し溶解性または膨潤
率を向上させる化合物および化合物群を含む。
【0036】レーザー光を吸収し熱を発生する化合物と
しては、カーボンブラック、チタンブラック、アニリン
ブラック、シアニンブラックなどの黒色顔料、フタロシ
アニン、ナフタロシアニン系の緑色顔料、カーボングラ
ファイト、ジアミン系金属錯体、ジチオール系金属錯
体、フェノールチオール系金属錯体、メルカプトフェノ
ール系金属錯体、結晶水含有無機化合物、硫酸銅、硫化
クロム、珪酸塩化合物や、酸化チタン、酸化バナジウ
ム、酸化マンガン、酸化鉄、酸化コバルト、酸化タング
ステンなどの金属酸化物、これらの金属の水酸化物、硫
酸塩などを挙げることができる。
しては、カーボンブラック、チタンブラック、アニリン
ブラック、シアニンブラックなどの黒色顔料、フタロシ
アニン、ナフタロシアニン系の緑色顔料、カーボングラ
ファイト、ジアミン系金属錯体、ジチオール系金属錯
体、フェノールチオール系金属錯体、メルカプトフェノ
ール系金属錯体、結晶水含有無機化合物、硫酸銅、硫化
クロム、珪酸塩化合物や、酸化チタン、酸化バナジウ
ム、酸化マンガン、酸化鉄、酸化コバルト、酸化タング
ステンなどの金属酸化物、これらの金属の水酸化物、硫
酸塩などを挙げることができる。
【0037】また、赤外線または近赤外線を吸収する色
素、特に染料が好ましく使用される。特に好ましい色素
としては、シアニン系、フタロシアニン系、ナフタロシ
アニン系、ジチオール金属錯体系、ピアズレニウム系、
スクアリリウム系、クロコニウム系、アゾ系分散色素、
ビスアゾ系、ビスアゾスチルベン系、ナフトキノン系、
アントラキノン系、ペリレン系、ポリメチン系、インド
アニリン金属錯体染料、分子間型CT系、ベンゾチオピ
ラン系、スピロピラン系、ニグロシン系、チオインジゴ
系、ニトロソ系、キノリン系、フルギド系の色素、特に
染料などが挙げられる。
素、特に染料が好ましく使用される。特に好ましい色素
としては、シアニン系、フタロシアニン系、ナフタロシ
アニン系、ジチオール金属錯体系、ピアズレニウム系、
スクアリリウム系、クロコニウム系、アゾ系分散色素、
ビスアゾ系、ビスアゾスチルベン系、ナフトキノン系、
アントラキノン系、ペリレン系、ポリメチン系、インド
アニリン金属錯体染料、分子間型CT系、ベンゾチオピ
ラン系、スピロピラン系、ニグロシン系、チオインジゴ
系、ニトロソ系、キノリン系、フルギド系の色素、特に
染料などが挙げられる。
【0038】これらの中では、レーザー光の吸収率など
の点から、シアニン系、ポリメチン系、ナフタロシアニ
ン系の染料が特に好ましい。
の点から、シアニン系、ポリメチン系、ナフタロシアニ
ン系の染料が特に好ましい。
【0039】これら化合物の含有量は、全感熱層組成物
に対して1〜40重量%が好ましく、5〜25重量%が
より好ましい。1重量%以上とすることでレーザー光の
吸収を効率的に行うことが出来、40重量%以下とする
ことで感熱層の物性に悪影響を及ぼすこともなくなる。
に対して1〜40重量%が好ましく、5〜25重量%が
より好ましい。1重量%以上とすることでレーザー光の
吸収を効率的に行うことが出来、40重量%以下とする
ことで感熱層の物性に悪影響を及ぼすこともなくなる。
【0040】レーザー光照射で生じた熱により反応し、
溶解性または膨潤率を向上させる化合物あるいは化合物
群としては、フェノール、クレゾール、キシレノールな
どのフェノール類とホルムアルデヒドの縮合反応により
得られるノボラック樹脂やレゾール樹脂、フェノール・
フルフラール樹脂、フラン樹脂などと、多官能ブロック
ドイソシアネート、多官能エポキシ化合物、多官能アク
リレート化合物、金属キレート化合物、多官能アルデヒ
ド、多官能メルカプト化合物、多官能アルコキシシリル
化合物、多官能アミン化合物、多官能カルボン酸、多官
能ビニル化合物、多官能ジアゾニウム塩、多官能アジド
化合物、ヒドラジンなどの組み合わせが挙げられるが、
フェノール樹脂と金属キレート化合物の組み合わせが特
に好ましい。
溶解性または膨潤率を向上させる化合物あるいは化合物
群としては、フェノール、クレゾール、キシレノールな
どのフェノール類とホルムアルデヒドの縮合反応により
得られるノボラック樹脂やレゾール樹脂、フェノール・
フルフラール樹脂、フラン樹脂などと、多官能ブロック
ドイソシアネート、多官能エポキシ化合物、多官能アク
リレート化合物、金属キレート化合物、多官能アルデヒ
ド、多官能メルカプト化合物、多官能アルコキシシリル
化合物、多官能アミン化合物、多官能カルボン酸、多官
能ビニル化合物、多官能ジアゾニウム塩、多官能アジド
化合物、ヒドラジンなどの組み合わせが挙げられるが、
フェノール樹脂と金属キレート化合物の組み合わせが特
に好ましい。
【0041】このような化合物あるいは化合物群の感熱
層中に占める割合としては、感熱層の全固形分の20〜
95重量%、さらには30〜70重量%であることが好
ましい。20重量%以上とすることで、感熱層表層の変
化による溶解性あるいは膨潤率変化を維持することが出
来、一方、95重量%以下とすることで、相対的にレー
ザー光を吸収し熱を発生する化合物の量を維持すること
によりレーザー照射による熱発生に問題を生じることも
ない。
層中に占める割合としては、感熱層の全固形分の20〜
95重量%、さらには30〜70重量%であることが好
ましい。20重量%以上とすることで、感熱層表層の変
化による溶解性あるいは膨潤率変化を維持することが出
来、一方、95重量%以下とすることで、相対的にレー
ザー光を吸収し熱を発生する化合物の量を維持すること
によりレーザー照射による熱発生に問題を生じることも
ない。
【0042】その他、感熱層中にはバインダーポリマー
や界面活性剤、各種添加剤を含有してもよい。これらの
バインダーの含有量は、全感熱層組成物に対して5〜7
0重量%が好ましく、10〜50重量%がより好まし
い。含有量が5重量%以上とすれば耐刷性や塗液の塗工
性に問題が生じることもなく、70重量%以下とすれば
画像再現性に悪影響もない。
や界面活性剤、各種添加剤を含有してもよい。これらの
バインダーの含有量は、全感熱層組成物に対して5〜7
0重量%が好ましく、10〜50重量%がより好まし
い。含有量が5重量%以上とすれば耐刷性や塗液の塗工
性に問題が生じることもなく、70重量%以下とすれば
画像再現性に悪影響もない。
【0043】感熱層の厚さは、被覆層にして0.1〜1
0g/m2であると、印刷版の耐刷性や、希釈溶剤を揮
散し易く生産性に優れる点で好ましく、1〜5g/m2
がより好ましい。
0g/m2であると、印刷版の耐刷性や、希釈溶剤を揮
散し易く生産性に優れる点で好ましく、1〜5g/m2
がより好ましい。
【0044】本発明における直描型水なし平版印刷版原
版の製造方法について説明する。
版の製造方法について説明する。
【0045】アルミおよびアルミ合金などの金属基板、
あるいはポリエチレンテレフタレートなどプラスチック
フィルムなどの基板上に、リバースロールコーター、エ
アーナイフコーター、グラビアコーター、ダイコータ
ー、メーヤバーコーターなどの通常のコーターあるいは
ホエラーのような回転塗布装置を用い、必要に応じてプ
ライマー層組成物を塗布し100〜300℃で数分間加
熱あるいは活性光線照射により硬化させた後、感熱層組
成物を塗布し50〜180℃で数十秒から数分間加熱乾
燥させる。
あるいはポリエチレンテレフタレートなどプラスチック
フィルムなどの基板上に、リバースロールコーター、エ
アーナイフコーター、グラビアコーター、ダイコータ
ー、メーヤバーコーターなどの通常のコーターあるいは
ホエラーのような回転塗布装置を用い、必要に応じてプ
ライマー層組成物を塗布し100〜300℃で数分間加
熱あるいは活性光線照射により硬化させた後、感熱層組
成物を塗布し50〜180℃で数十秒から数分間加熱乾
燥させる。
【0046】この後、シリコーンゴム組成物を塗布し5
0〜200℃の温度で数分間熱処理してシリコーンゴム
層を得る。
0〜200℃の温度で数分間熱処理してシリコーンゴム
層を得る。
【0047】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明する。
明する。
【0048】[実施例1] <<直描型水なし平版印刷版原版1の作製>>厚さ0.
24mmの脱脂したアルミ板上に下記の組成よりなる溶
液をスリットダイコーターにより塗布し、130℃×6
0秒間乾燥し、1.0g/m2の感熱層を設けた。 <感熱層1> (a)“KAYASORB”IR−820B(日本化薬
(株)製):11重量部 (b)“ナーセムチタン”(日本化学産業(株)製、チ
タンジ−n−ブトキサイド(ビス−2,4−ペンタンジ
オネート)のアセチルアセトン溶液):9重量部(固形
分濃度40重量%として計算。固形分として9重量部) (c)“スミライトレジン”PR50622(フェノー
ルノボラック樹脂、住友デュレズ(株)製):60重量
部 (d)“サンプレン”T1331D(ポリウレタン、三
洋化成工業(株)製):10重量部(固形分として10
重量部) (e)m−キシリレンジアミン/グリシジルメタクリレ
ート/3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン:
1/3/1モル比付加物:10重量部 (f)テトラヒドロフラン:800重量部 (g)ジメチルホルムアミド:100重量部
24mmの脱脂したアルミ板上に下記の組成よりなる溶
液をスリットダイコーターにより塗布し、130℃×6
0秒間乾燥し、1.0g/m2の感熱層を設けた。 <感熱層1> (a)“KAYASORB”IR−820B(日本化薬
(株)製):11重量部 (b)“ナーセムチタン”(日本化学産業(株)製、チ
タンジ−n−ブトキサイド(ビス−2,4−ペンタンジ
オネート)のアセチルアセトン溶液):9重量部(固形
分濃度40重量%として計算。固形分として9重量部) (c)“スミライトレジン”PR50622(フェノー
ルノボラック樹脂、住友デュレズ(株)製):60重量
部 (d)“サンプレン”T1331D(ポリウレタン、三
洋化成工業(株)製):10重量部(固形分として10
重量部) (e)m−キシリレンジアミン/グリシジルメタクリレ
ート/3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン:
1/3/1モル比付加物:10重量部 (f)テトラヒドロフラン:800重量部 (g)ジメチルホルムアミド:100重量部
【0049】次いで、下記シリコーンゴム層を乾燥膜厚
2.0μm、乾燥条件は125℃×1分間としてスリッ
トダイコーターにより塗設し、直描型水なし平版印刷版
原版1を得た。 <シリコーンゴム層1> (a)“フロラード”FC430(ノニオン性フッ素系
界面活性剤、住友スリーエム(株)製):1重量部 (b)α,ω−ジビニルポリジメチルシロキサン(分子
量約60,000):100重量部 (c)HMS−501(チッソ(株)製 両末端メチル
(メチルハイドロジェンシロキサン)(ジメチルシロキ
サン)共重合体 SiH基数/分子量=0.69mol/
g):7重量部 (d)ビニルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラ
ン:3重量部 (e)“SRX−212”(東レダウコーニングシリコ
ーン(株)製、白金触媒):5重量部 (f)“アイソパー”E(エッソ化学(株)製):10
00重量部
2.0μm、乾燥条件は125℃×1分間としてスリッ
トダイコーターにより塗設し、直描型水なし平版印刷版
原版1を得た。 <シリコーンゴム層1> (a)“フロラード”FC430(ノニオン性フッ素系
界面活性剤、住友スリーエム(株)製):1重量部 (b)α,ω−ジビニルポリジメチルシロキサン(分子
量約60,000):100重量部 (c)HMS−501(チッソ(株)製 両末端メチル
(メチルハイドロジェンシロキサン)(ジメチルシロキ
サン)共重合体 SiH基数/分子量=0.69mol/
g):7重量部 (d)ビニルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラ
ン:3重量部 (e)“SRX−212”(東レダウコーニングシリコ
ーン(株)製、白金触媒):5重量部 (f)“アイソパー”E(エッソ化学(株)製):10
00重量部
【0050】<<直描型水なし平版印刷版の製造>>上
記のようにして得られた直描型水なし平版印刷版原版1
を、「GX−3600」(製版機、東レ(株))に装着
し、半導体レーザー(波長830nm)を用いてレーザ
ー照射を行った(照射エネルギー175mJ/cm2、
2400dpi、175lpi)。
記のようにして得られた直描型水なし平版印刷版原版1
を、「GX−3600」(製版機、東レ(株))に装着
し、半導体レーザー(波長830nm)を用いてレーザ
ー照射を行った(照射エネルギー175mJ/cm2、
2400dpi、175lpi)。
【0051】その後、水なし平版印刷版用自動現像機
“TWL−860KII”(東レ(株)製)を用いて、自
動現像機の第1槽には下記処理液を、第2槽、第3槽に
は水を入れ、直描型平版印刷版の製造を行った。
“TWL−860KII”(東レ(株)製)を用いて、自
動現像機の第1槽には下記処理液を、第2槽、第3槽に
は水を入れ、直描型平版印刷版の製造を行った。
【0052】処理液は、ジエチレングリコール:80重
量部、ジエチレングリコールアミン:15重量部、2−
エチルヘキシル硫酸ナトリウム(アニオン性界面活性
剤)の40%水溶液:1重量部、水:4重量部、温度は
40℃、処理時間は30秒とした。ブラシ擦り工程(印
刷版の搬送方向と同方向回転工程、および逆方向回転工
程)の液体は水を用いた。水の温度は25℃であった。
量部、ジエチレングリコールアミン:15重量部、2−
エチルヘキシル硫酸ナトリウム(アニオン性界面活性
剤)の40%水溶液:1重量部、水:4重量部、温度は
40℃、処理時間は30秒とした。ブラシ擦り工程(印
刷版の搬送方向と同方向回転工程、および逆方向回転工
程)の液体は水を用いた。水の温度は25℃であった。
【0053】この結果、レーザー光が照射された部分の
シリコーンゴム層が除去された直描型平版印刷版が得ら
れた。
シリコーンゴム層が除去された直描型平版印刷版が得ら
れた。
【0054】<<画像再現性の評価>>得られた印刷版
を、印刷版を枚葉オフセット印刷機「スプリント25」
(小森コーポレーション(株)製)に取り付け、水なし
平版用インキ“ドライオカラーNSI”、藍(大日本イ
ンキ化学工業(株)製)を使用して上質紙(62.5kg/
菊)に印刷し、印刷物としての画像再現性を評価したと
ころ、1〜99%の再現性であった。
を、印刷版を枚葉オフセット印刷機「スプリント25」
(小森コーポレーション(株)製)に取り付け、水なし
平版用インキ“ドライオカラーNSI”、藍(大日本イ
ンキ化学工業(株)製)を使用して上質紙(62.5kg/
菊)に印刷し、印刷物としての画像再現性を評価したと
ころ、1〜99%の再現性であった。
【0055】次に、印刷機に取り付けてある水冷機を停
止し印刷を継続したところ、5千枚印刷した時点におい
ても印刷物に地汚れは観察されず、インキ反発性が向上
していることが確認された。
止し印刷を継続したところ、5千枚印刷した時点におい
ても印刷物に地汚れは観察されず、インキ反発性が向上
していることが確認された。
【0056】<<耐傷性の評価>>得られた直描型水な
し平版印刷版1の非画線部部分(6cm×6cm)を、
毛足の長さ約5mmの起毛パッド(カンボークリエート
(株)製、“カペロン”NS5100)(2cm×3c
m)を用い、荷重100gで、150往復擦った後の傷
の様子を観察し、以下の基準で評価したところ、傷、擦
り後とも全く観察されず、耐傷性は5点であった。
し平版印刷版1の非画線部部分(6cm×6cm)を、
毛足の長さ約5mmの起毛パッド(カンボークリエート
(株)製、“カペロン”NS5100)(2cm×3c
m)を用い、荷重100gで、150往復擦った後の傷
の様子を観察し、以下の基準で評価したところ、傷、擦
り後とも全く観察されず、耐傷性は5点であった。
【0057】 5点:傷、擦り跡とも全く認められない。 4点:擦り後がわずかに観察される。 3点:擦り後が観察される。 2点:シリコーンゴム層の一部が傷つき、感熱層が露出
している。 1点:シリコーンゴム層の大半が傷つき、感熱層が露出
している。
している。 1点:シリコーンゴム層の大半が傷つき、感熱層が露出
している。
【0058】[比較例1]実施例1において、シリコー
ンゴム層から成分(a)を抜いた以外は全く同様に直描
型水なし平版印刷版原版2を作製し、同様に評価した。
その結果、耐傷性が2点とシリコーンゴム層の一部が傷
ついていた。また、水冷機停止時には5千枚印刷時に地
汚れが観察された。
ンゴム層から成分(a)を抜いた以外は全く同様に直描
型水なし平版印刷版原版2を作製し、同様に評価した。
その結果、耐傷性が2点とシリコーンゴム層の一部が傷
ついていた。また、水冷機停止時には5千枚印刷時に地
汚れが観察された。
【0059】[実施例2] <<直描型水なし平版印刷版原版3の作製>>実施例1
の感熱層上に、下記シリコーンゴム層を乾燥膜厚2.0
μm、乾燥条件は125℃×1分間としてスリットダイ
コーターにより塗設し、直描型水なし平版印刷版原版3
を得た。 <シリコーンゴム層2> (a)“フロラード”FC129(アニオン性フッ素系
界面活性剤、住友スリーエム(株)製):1重量部 (b)ポリジメチルシロキサン(分子量約50,00
0、両末端水酸基):100重量部 (c)ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラ
ン(架橋剤):8重量部 (d)ジブチル錫ジアセテ−ト(錫触媒、硬化触媒):
0.5重量部 (e)3−アミノプロピルトリエトキシシラン:0.5
重量部。 (f)“アイソパー”E(エッソ化学(株)製):10
00重量部
の感熱層上に、下記シリコーンゴム層を乾燥膜厚2.0
μm、乾燥条件は125℃×1分間としてスリットダイ
コーターにより塗設し、直描型水なし平版印刷版原版3
を得た。 <シリコーンゴム層2> (a)“フロラード”FC129(アニオン性フッ素系
界面活性剤、住友スリーエム(株)製):1重量部 (b)ポリジメチルシロキサン(分子量約50,00
0、両末端水酸基):100重量部 (c)ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラ
ン(架橋剤):8重量部 (d)ジブチル錫ジアセテ−ト(錫触媒、硬化触媒):
0.5重量部 (e)3−アミノプロピルトリエトキシシラン:0.5
重量部。 (f)“アイソパー”E(エッソ化学(株)製):10
00重量部
【0060】[実施例3]実施例1において、シリコー
ンゴム層の成分(a)を“フロラード”FC170C
(ノニオン性フッ素系界面活性剤、住友スリーエム
(株)製):1重量部に変更した以外は全く同様に直描
型水なし平版印刷版原版4を作製し、同様に評価した。
ンゴム層の成分(a)を“フロラード”FC170C
(ノニオン性フッ素系界面活性剤、住友スリーエム
(株)製):1重量部に変更した以外は全く同様に直描
型水なし平版印刷版原版4を作製し、同様に評価した。
【0061】
【表1】
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、耐傷性が良好で、イン
キ反発性に優れ、画像再現性も優れた直描型水なし平版
印刷版原版が得られる。
キ反発性に優れ、画像再現性も優れた直描型水なし平版
印刷版原版が得られる。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H114 AA05 AA22 AA24 AA27 AA30 BA01 BA10 DA27 DA52 DA62 EA02 EA05 FA16
Claims (2)
- 【請求項1】基板上に、少なくとも感熱層、シリコーン
ゴム層をこの順に有する直描型水なし平版印刷版原版で
あって、前記シリコーンゴム層中に界面活性剤を有する
ことを特徴とする直描型水なし平版印刷版原版。 - 【請求項2】前記界面活性剤がフッ素系界面活性剤であ
ることを特徴とする請求項1記載の直描型水なし平版印
刷版原版。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000042823A JP2001232958A (ja) | 2000-02-21 | 2000-02-21 | 直描型水なし平版印刷版原版 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000042823A JP2001232958A (ja) | 2000-02-21 | 2000-02-21 | 直描型水なし平版印刷版原版 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001232958A true JP2001232958A (ja) | 2001-08-28 |
Family
ID=18565842
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000042823A Pending JP2001232958A (ja) | 2000-02-21 | 2000-02-21 | 直描型水なし平版印刷版原版 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001232958A (ja) |
-
2000
- 2000-02-21 JP JP2000042823A patent/JP2001232958A/ja active Pending
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