JP4736221B2 - 直描型平版印刷版の製造方法および直描型平版印刷版原版 - Google Patents

直描型平版印刷版の製造方法および直描型平版印刷版原版 Download PDF

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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41CPROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
    • B41C2210/00Preparation or type or constituents of the imaging layers, in relation to lithographic printing forme preparation
    • B41C2210/16Waterless working, i.e. ink repelling exposed (imaged) or non-exposed (non-imaged) areas, not requiring fountain solution or water, e.g. dry lithography or driography

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  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)
  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザー光で直接製版することによって得られる直描型平版印刷版に関するものであり、特に湿し水を用いずに印刷が可能な直描型水なし平版印刷版に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
製版用フィルムを使用しないで、原稿から直接オフセット印刷版を作製する製版方法、いわゆる直描型製版は、熟練度を必要としない簡易性、短時間で印刷版が得られる迅速性、多様なシステムから品質とコストに応じて選択可能である合理性などの特徴を生かして、軽印刷業界のみでなく、一般オフセット印刷、フレキソ印刷の分野にも進出し始めている。特に最近では、プリプレスシステムやイメージセッター、レーザープリンタなどの出力システムの急激な進歩によって新しいタイプの各種直描型平版印刷版が開発されている。これらの直描型平版印刷版を製版方法から分類すると、レーザー光を照射する方法、サーマルヘッドで書き込む方法、ピン電極で電圧を部分的に印加する方法、インクジェットでインキ反発層またはインキ着肉層を形成する方法などが挙げられる。なかでも、レーザー光を用いる方法は解像度、および製版速度の面で他の方式よりも優れており、その種類も多い。
【0003】
このレーザー光を用いる印刷版はさらに、光反応によるフォトンタイプのものと、光熱変換を行って熱反応を起こさせるサーマルタイプの2つのタイプに分けられる。特にサーマルタイプの方式は、明室で取り扱える利点、および、光源となる半導体レーザーの急激な進歩によって、今後の主流となりつつある。
【0004】
サーマルタイプにおける平版印刷版、とりわけ印刷時に湿し水を必要としない水なし平版印刷版を製造する方法としては、これまで以下のような提案がなされているが、種々の問題を有していた。
【0005】
例えば、米国特許第5339737号明細書、米国特許第5353705号明細書、欧州特許第0580393号明細書などは、感熱層のアブレーションに基づく印刷版の形成方法に関する提案である。これらは、現像が簡易であるというメリットを有しているが、感熱層をアブレーションさせる為、高いレーザー出力が必要であること、および、アブレーションによりガスなどの副生成物が生じ光学系に悪影響を及ぼす可能性があること、さらには、アブレーションの残さ除去の必要があること、微小な網点の再現が困難であることなどの問題を有していた。
【0006】
このような問題の解決を目的として、レーザー照射、現像後もレーザー照射部の感熱層が残存するタイプの印刷版が開発された。例えば、欧州特許第0914942号明細書である。これらの発明により、光学系に悪影響を及ぼすことなく、水なし平版本来の特徴である高品質な印刷物を作製することができる直描型水なし平版印刷版原版が得られた。しかしながら、この直描型水なし平版印刷版原版は、レーザー照射部、非照射部にかかわらず感熱層が残存するため、目視によるレーザー照射部と非照射部のコントラストが低く、検版性が悪いという問題が生じた。すなわち、印刷版作製後から印刷前までの検版や、印刷途中における機上検版が困難であった。検版とは、印刷前または印刷途中に印刷版が目的通り作製されていることを確認する作業であり、具体的には目視での確認によって行われる。検版の目的は、コンピューターから製版装置へのデータの受け渡しにおけるミスや製版のミスなどを印刷前にチェックし、これらのミスによる不良印刷物の作製を防ぐことにある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる従来技術の欠点を改良するため、画線部と非画線部の区別が容易となる直描型平版印刷版の製造方法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の構成を有する。
【0009】
基板上に、少なくとも、染料または顔料、活性水素基を有する樹脂類、および金属キレート化合物を含有する感熱層およびインキ反発層をこの順に有する直描型平版印刷版原版であって、反射法で測定したUV吸収スペクトルにおいて、
(1)700nm〜1200nmの間に吸収スペクトルのメインピークが存在し、
(2)830nmの吸光度(A)と、650nmのスペクトルの吸光度(B)の比:(A/B)が1.5以上である
直描型平版印刷版原版にレーザー光を照射して、レーザー光照射部の感熱層は残存させた状態でインキ反発層を除去し、該インキ反発層が除去された画線部を染色液で染色する工程を含み、かつ、前記染色液中の染料の吸収極大波長における、インキ反発層が除去されていない非画線部の染色後の反射吸光度(A)と前記画線部の染色後の反射吸光度(B)との差が0.3以上、2.0以下であることを特徴とする直描型平版印刷版の製造方法。
基板上に、少なくとも、染料または顔料、活性水素基を有する樹脂類、および金属キレート化合物を含有する感熱層およびインキ反発層をこの順に有する直描型平版印刷版原版であって、透過法で測定したUV吸収スペクトルにおいて、
(1)700nm〜1200nmの間に吸収スペクトルのメインピークが存在し、
(2)830nmの吸光度(A)と、650nmのスペクトルの吸光度(B)の比:(A/B)が3.0以上である
直描型平版印刷版原版にレーザー光を照射して、レーザー光照射部の感熱層は残存させた状態でインキ反発層を除去し、該インキ反発層が除去された画線部を染色液で染色する工程を含み、かつ、前記染色液中の染料の吸収極大波長における、インキ反発層が除去されていない非画線部の染色後の反射吸光度(A)と前記画線部の染色後の反射吸光度(B)との差が0.3以上、2.0以下であることを特徴とする直描型平版印刷版の製造方法。
【0010】
基板上に、少なくとも、染料または顔料、活性水素基を有する樹脂類、および金属キレート化合物を含有する感熱層およびインキ反発層をこの順に有し、反射法で測定したUV吸収スペクトルにおいて、
(1)700nm〜1200nmの間に吸収スペクトルのメインピークが存在し、
(2)830nmの吸光度(A)と、650nmのスペクトルの吸光度(B)の比:(A/B)が1.5以上である、
直描型平版印刷版原版。
【0011】
基板上に、少なくとも、染料または顔料、活性水素基を有する樹脂類、および金属キレート化合物を含有する感熱層およびインキ反発層をこの順に有し、透過法で測定したUV吸収スペクトルにおいて、
(1)700nm〜1200nmの間に吸収スペクトルのメインピークが存在し、
(2)830nmの吸光度(A)と、650nmのスペクトルの吸光度(B)の比:(A/B)が3.0以上である、
直描型平版印刷版原版。
【0013】
本発明により、画像再現性が良好で、検版性の良好な直描型平版印刷版が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳しく説明する。
【0015】
本発明の直描型平版印刷版の製造方法は、基板上に、少なくとも感熱層、インキ反発層をこの順に有する直描型平版印刷版原版にレーザー光を照射して、レーザー光照射部のインキ反発層を除去した後に、インキ反発層が除去された画線部を染色液で染色することが特徴である。さらに本発明においては、染色後の印刷版を前記染色液中の染料の吸収極大波長において測定したときの、非画線部の反射吸光度(A)と画線部の反射吸光度(B)との差が0.3以上、2.0以下であることを特徴とする。ここで、非画線部とはインキ反発層が除去されていない部分を意味し、画線部とはインキ反発層が除去された部分を意味する。
【0016】
また本発明の直描型平版印刷版の特徴は、画線部の感熱層に吸収極大波長が可視光領域(400nmから700nm)の範囲にある染料を含有し、かつ、該染料の吸収極大波長において測定したときの、非画線部の反射吸光度(A)と前記画線部の反射吸光度(B)との差が0.3以上、2.0以下であることである。
【0017】
現像後、画線部を染色することにより検版性を向上させることは、例えば欧州特許第0914942号明細書にも記載されている。しかしながら、欧州特許第0914942号明細書に記載のような従来の版では、たとえ染色を行ったとしても、検版性はいまだ十分ではなかった。発明者等は、鋭意検討の結果、染色に用いる染料の吸収極大波長における非画線部の反射吸光度(A)と画線部の反射吸光度(B)との差が0.3以上とすることにより、十分な検版性が得られることを見いだした。また、吸光度の差が2.0以下であれば着色することが容易である。また、反射吸光度の差は0.5以上1.5以下が好ましい。該染料の吸収極大波長が可視光領域(400nm〜700nm)にあることが、視認性の点から好ましい。さらに、該染料の吸収極大波長が500nmから650nmの範囲にあると視認性が向上し、検版性が向上するためより好ましい。
【0018】
反射吸光度を測定する方法としては、紫外、可視分光光度計で積分球を用いて測定することができる。具体的には、U−3210紫外−可視分光光度計((株)日立製作所製)を用い、積分球装置を装着して測定を行うことができる。
【0019】
画線部の反射吸光度を測定するには、画線部のみが含まれるサンプルを作製し、それを紫外・可視分光高度計で測定すれば良い。正確な測定を行うためには、レーザー光が均一に照射され、インキ反発層が1cm角以上に渡って完全に除去されたサンプルを作成することが好ましい。また非画線部の反射吸光度を測定するには、同様に非画線部のみが含まれるサンプルを作製し、それを紫外・可視分光高度計で測定すれば良い。
【0020】
本発明の染色液に用いられる染料としては、塩基性染料、酸性染料、直接染料、分散染料、および反応性染料などの中から単独で、あるいは2種以上のものを混合して用いることができる。なかでも、水溶性の塩基性染料および酸性染料が好ましく用いられる。2種以上の染料を使用する場合には、その反射吸光度の大きい染料の吸収波長を染料の吸収極大波長とする。
【0021】
塩基性染料としては、”クリスタルバイオレット”、”エチルバイオレット”、”ビクトリアピュアブルー”、”ビクトリアブルー”、”メチルバイオレット”、”DIABACIS MAGENTA”(三菱化学(株)製)、”AIZEN BASIC CYANINE 6GH”(保土ヶ谷化学工業(株)製)、”PRIMOCYANINE BX CONC.”(住友化学(株)製)、”ASTRAZON BLUE G”(FARBENFARRIKEN BAYER 製)、”DIACRYL SUPRA BRILLIANT 2B”(三菱化学(株)製)、”AIZEN CATHILON TURQUOISE BLUE LH”(保土ヶ谷化学工業(株)製)、”AIZEN DIAMOND GREEN GH”(保土ヶ谷化学工業(株)製)、”AIZEN MALACHITE GREEN”(保土ヶ谷化学工業(株)製)などが用いられる。
【0022】
酸性染料としては、”ACID VIORET 5B”(保土ヶ谷化学工業(株)製)、”KITON BLUE A”(CIBA 製)、”PATENT BLUE AF”(BASF 製)、”RAKUTO BRILLIANT BLUE FCF”(洛東化学工業(株)製)、”BRILLIANT ACID BLUE R”(GEIGY 製)、”KAYANOL CYANINE 6B”(日本化薬(株)製)、”SUPRANOL CYANINE G”(FARBENFARRIKEN BAYER 製)、”ORIENT SOLUBLE BLUE OBB”(オリエント化学工業(株)製)、”ACID BRILLIANT BLUE 5G”(中外化成(株)製)、”ACID BRILLIANT BLUE FFR”(中外化成(株)製)、”ACID GREEN GBH”(高岡化学工業(株)製)、”ACID BRILLIANT MILLING GREEN B”(保土ヶ谷化学工業(株)製)などが用いられる。
【0023】
これら染料の染色液中の含有量は、0.01重量%〜10重量%が好ましく、0.1重量%〜5重量%がより好ましい。
【0024】
本発明に用いられる染色液の溶媒としては、水、アルコール類、グリコール類、グリコールモノアルキルエーテル類、グリコールジアルキルエーテル類が用いられ、これらの溶媒は単独あるいは2種以上混合して用いられる。グリコール類、グリコールモノアルキルエーテル類、グリコールジアルキルエーテル類は処理液としての効果を有するので、仮に現像工程でレーザー照射部のシリコーンゴム層が現像できず付着していても、後処理工程で現像させることもできる。
【0025】
その他、染色助剤、有機酸、無機酸、消泡剤、可塑剤、界面活性剤を任意に添加してもよい。
【0026】
染色液の温度は任意でよいが、10℃〜50℃が好ましい。また、現像液中に上記染料を添加しておいて、現像と同時に画像部の染色を行うこともできる。
【0027】
このような染色液を含浸した不織布、脱脂綿、布、スポンジ等で版面を拭くことによって、あるいは染色液などをシャワーした後、ブラシで擦ることによってインキ反発層が除去された画線部を染色することができる。
【0028】
このような染色液で染色する方法は、素材の選択の自由度が大きく、また画線部と非画線部の間に十分なコントラストを付けることを容易、かつ、確実に行うことができるという利点がある。
【0029】
また発明者等は、従来の印刷版において前記のような反射吸光度の差が得られなかったことについて鋭意検討した結果、染色に用いる染料と印刷版を構成する材料の吸収特性の関係が重要であることを発見した。
【0030】
本発明の印刷版原版または染色前の印刷版は、該印刷版を反射法で測定したUV吸収スペクトルにおいて、(1)700nm〜1200nmの間に吸収スペクトルのメインピークが存在し、かつ(2)830nmにおける吸光度(A)と、650nmにおける吸光度(B)の比:(A/B)が1.5以上であることが好ましい。前記UV吸収スペクトルを反射法の代わりに透過法で測定した場合には、前記吸光度の比(A/B)は、3.0以上であることが好ましく、さらには5以上であることが好ましい。
【0031】
本発明の印刷版原版は、近赤外の半導体レーザーを用いる製版に適するものであり、それ故、近赤外の半導体レーザーに感応するために700nm〜1200nmに吸収スペクトルのメインピークがあることが好ましい。
【0032】
また、印刷版の検版性と画像再現性を両立するために、830nmの吸光度(A)と、650nmのスペクトルの吸光度(B)の比:(A/B)がある一定以上であることが好ましい。
【0033】
UV吸収スペクトルの測定方法としては、反射法、透過法が挙げられるが、印刷版の基板がアルミなどのUV非透過性の基板を用いている場合は反射法で、また基板がポリエチレンテレフタレートなどのUV透過性の基板を用いている場合は透過法で測定することが好ましい。
【0034】
吸光度の比(A/B)を上記の範囲とすることにより、近赤外の半導体レーザーに対する感度を維持したまま、可視光領域(400nm〜700nm)における吸収が低い印刷版が得られる。このような印刷版を前記のような方法で染色することにより、非画線部の反射吸光度(A)と前記画線部の反射吸光度(B)との差が前記の範囲にある印刷版が得られ、検版性が良好になる。
【0035】
それ故、印刷版原版または染色前の印刷版のUV吸収スペクトルの400nm〜700nmにおける最大の吸光度が2以下であることが好ましい。
【0036】
このようなUV吸収スペクトル特性を有する直描型平版印刷版原版を得るには、特定の吸収スペクトル特性を有する染料、顔料などを感熱層中に含有させることが好ましい。
【0037】
本発明における感熱層は、レーザー照射部において、感熱層表面の有機溶媒に対する溶解性または膨潤性が向上し、感熱層は残存させたままインキ反発層を現像により除去することが可能となる。
【0038】
本発明の感熱層に好適に使用できる染料または顔料としては、シアニン系染料、ポリメチン系染料、フタロシアニン系染料、ナフタロシアニン系染料、ジチオール金属錯体系、ピアズレニウム系、スクアリリウム系、クロコニウム系、アゾ系色素、ビスアゾ系、ビスアゾスチルベン系、ナフトキノン系、アントラキノン系、ペリレン系、インドアニリン系、ベンゾチオピラン系、スピロピラン系、ニグロシン系、チオインジゴ系、ニトロソ系、キノリン系、フルギド系の染料、顔料のうち、そのUV吸収スペクトルにおいて、(1)700〜1200nmの間に吸収スペクトルのメインピークが存在し、かつ(2)830nmの吸光度(A)と、650nmのスペクトルの吸光度(B)の比:(A/B)が一定以上である染料および顔料から選ぶ事ができる。染料または顔料と感熱層中の他の成分との相互作用によりピーク波長にずれが生じる場合が多いため、実際に印刷版を製造してスペクトルを測定した上で、前記の条件を満たす染料または顔料を選定することが好ましい。
【0039】
このような好ましい染料の具体例の一部として、以下のようなものを挙げることができる。
【0040】
(染料1)
【化1】
Figure 0004736221
【0041】
(染料2)
【化2】
Figure 0004736221
【0042】
(染料3)
【化3】
Figure 0004736221
【0043】
(染料4)
【化4】
Figure 0004736221
【0044】
(染料5)
【化5】
Figure 0004736221
【0045】
(染料6)
【化6】
Figure 0004736221
【0046】
(染料7)
【化7】
Figure 0004736221
【0047】
(染料8)
【化8】
Figure 0004736221
【0048】
(染料9)
【化9】
Figure 0004736221
【0049】
(染料10)
【化10】
Figure 0004736221
【0050】
(染料11)
【化11】
Figure 0004736221
【0051】
(染料12)
【化12】
Figure 0004736221
【0052】
(染料13)
【化13】
Figure 0004736221
【0053】
(染料14)
【化14】
Figure 0004736221
【0054】
(染料15)
【化15】
Figure 0004736221
【0055】
(染料16)
【化16】
Figure 0004736221
【0056】
(染料17)
【化17】
Figure 0004736221
【0057】
(染料18)
【化18】
Figure 0004736221
【0058】
(染料19)
【化19】
Figure 0004736221
【0059】
(染料20)
【化20】
Figure 0004736221
【0060】
(染料21)
【化21】
Figure 0004736221
【0061】
(染料22)
【化22】
Figure 0004736221
【0062】
(染料23)
【化23】
Figure 0004736221
【0063】
(染料24)
【化24】
Figure 0004736221
【0064】
(染料25)
【化25】
Figure 0004736221
【0065】
(染料26)
【化26】
Figure 0004736221
【0066】
(染料27)
【化27】
Figure 0004736221
【0067】
(染料28)
【化28】
Figure 0004736221
【0068】
(染料29)
【化29】
Figure 0004736221
【0069】
また、市販されている好ましい染料の具体例としては、“KAYASORB”シリーズの以下の商品CY−10、CY−17、CY−5、CY−4、CY−2、CY−20、CY−30、IRG−002(日本化薬株式会社製)、YKR−4010、YKR−3030、YKR−3070、YKR−2900、SIR−159、PA−1005、SIR−128、YKR−2080、PA−1006(山本化成株式会社製)、“PROJET”825LDI、“PROJET”830NP、S174963、S174270(Avecia Limited製)、NK−2014、NK−2911、NK−2912、NK−4432、NK−4474、NK−4489、NK−4680、NK−4776、NK−5020、NK−5036、NK−5042、((株)林原生物科学研究所製)、IR2T、IR3T(昭和電工(株)製)、“EXCOLOR”801K、IR−1、IR−2、“TX−EX−801B”、“TX−EX−805K”(日本触媒(株)製)、CIR−1080(日本カーリット(株)製)、IR98011、IR980301、IR980401、IR980402、IR980405、IR980406、IR980504、(YAMADA CHEMICAL(株)製)、“EPOLIGHT”V−149、V−129、V−63、III−184、III−192、IV−62B、IV−67、VI−19、VI−148(EPOLIN,Inc.製)、などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0070】
これら染料の含有量は、全感熱層組成物に対して1〜40重量%が好ましく、5〜25重量%がより好ましい。1重量%以上とすることで画像形成を効率的に行うことができ、40重量%以下であれば感熱層の物性に悪影響を及ぼす心配がない。
【0071】
また、本発明で好ましく用いられる感熱層は、上記染料の他に主要成分として活性水素基を有する樹脂類、および樹脂類と相互作用する化合物を有することが好ましい。
【0072】
活性水素基を有する樹脂類としてはフェノール、クレゾール、キシレノールなどのフェノール類とホルムアルデヒドの縮合反応により得られるノボラック樹脂やレゾール樹脂、フェノール・フルフラール樹脂、フラン樹脂、水酸基含有ウレタン樹脂、p−ヒドロキシスチレン共重合体、ヒドロキシエチルメタアクリレート共重合体などが挙げられるが、ノボラック樹脂が特に好ましい。
【0073】
樹脂類と相互作用する化合物としては、ブロックドイソシアネート、エポキシ基含有化合物、アクリレート化合物、金属キレート化合物、アルデヒド基含有化合物、メルカプト基含有化合物、アルコキシシリル化合物、アミン化合物、カルボン酸、ビニル基含有化合物、アリル基含有化合物、ジアゾニウム塩、アジド化合物、ヒドラジン、その他にもロイコ染料、クマリン染料などが挙げられるが、金属キレート化合物が特に好ましい。
【0074】
金属キレート化合物としては、Al、Ti、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ge、In、Sn、Zr、Hfなどの有機キレート化合物が好ましく、さらには、Ti、Zr、Hf、Sn、Inなどが好ましい。また、配位子の種類としては、ペンタンジオネート類が好ましい。
【0075】
好ましい金属キレート化合物の具体例としては、アルミニウムビスエチルアセトアセテートモノアセチルアセトネート、アルミニウムジアセチルアセトネートエチルアセトアセテート、アルミニウムモノアセチルアセトネートビスプロピルアセトアセテート、アルミニウムモノアセチルアセトネートビスブチルアセトアセテート、アルミニウムモノアセチルアセトネートビスヘキシルアセトアセテート、アルミニウムモノエチルアセトアセテートビスプロピルアセトアセトネート、アルミニウムモノエチルアセトアセテートビスブチルアセトアセトネート、アルミニウムモノエチルアセトアセテートビスヘキシルアセトアセトネート、アルミニウムモノエチルアセトアセテートビスノニルアセトアセトネート、アルミニウムジブトキシドモノアセトアセテート、アルミニウムジプロポキシドモノアセトアセテート、アルミニウムジブトキシドモノエチルアセトアセテート、アルミニウム−s−ブトキシドビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムジ−s−ブトキシドエチルアセトアセテート、アルミニウム−9−オクタデセニルアセトアセテートジイソプロポキシド、チタンアリルアセトアセテートトリイソプロポキサイド、チタンジ−n−ブトキサイド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)、チタンジイソプロポキサイド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)、チタンジイソプロポキサイドビス(テトラメチルヘプタンジオネート)、チタンジイソプロポキサイドビス(エチルアセトアセテート)、チタンメタクリルオキシエチルアセトアセテートトリイソプロポキサイド、チタンオキシドビス(ペンタンジオネート)、ジルコニウムアリルアセトアセテートトリイソプロポキサイド、ジルコニウムジ−n−ブトキサイド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)、ジルコニウムジイソプロポキサイド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)、ジルコニウムジイソプロポキサイドビス(テトラメチルヘプタンジオネート)、ジルコニウムジイソプロポキサイドビス(エチルアセトアセテート)、ジルコニウムメタクリルオキシエチルアセトアセテートトリイソプロポキサイド、ジルコニウムブトキサイド(アセチルアセテート)(ビスエチルアセトアセテート)、鉄アセチルアセトナートなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0076】
これら樹脂類および樹脂と相互作用する化合物の感熱層中に占める割合としては、感熱層の全固形分の20〜95重量%、さらには30〜70重量%であることが好ましい。20重量%以上とすることで、画像形成に関与する感熱層の変化による溶解性あるいは膨潤率変化を維持することができる。一方、95重量%以下とすることで、相対的に赤外線吸収染料の量を維持することにより画像形成に問題を生じることもない。
【0077】
その他、感熱層中にはバインダーポリマーや界面活性剤、各種添加剤を含有してもよい。これらのバインダーの含有量は、全感熱層組成物に対して5〜70重量%が好ましく、10〜50重量%がより好ましい。含有量を重量5%以上とすれば耐刷性や塗液の塗工性に問題が生じることもなく、70重量%以下とすれば画像再現性に悪影響もない。
【0078】
感熱層の厚さは、被覆層にして0.1〜10g/m2であると、印刷版の耐刷性や、希釈溶剤を揮散し易く生産性に優れる点で好ましく、1〜5g/m2がより好ましい。
【0079】
また、本発明における感熱層の、照射レーザー光と同波長の光に対する透過率は20%未満が好ましく、さらには10%未満であることが好ましい。感熱層の透過率を20%未満にすることによって、感熱層全体を透過する光を少なくすることができ、感熱層表層での効果的な反応を行うことができる。さらに、感熱層全体を透過する光を少なくすることができるので、感熱層の下方からのエネルギーの反射による感熱層の余分な反応を抑制することができる。この結果、感熱層を残存させることが容易となる。
【0080】
本発明の印刷版の特徴の一つは、インキ反発層を用いることである。インキ反発層を用いることにより、従来の湿し水を供給することによってインキ反発部を形成する印刷法に比べ、湿し水の供給のバラツキによる印刷濃度の変動の問題、および湿し水中に含まれるアルコール成分がもたらす環境の悪化の問題を解決することができる。特に直描型平版印刷版においては、インキ反発層を用いた印刷版が好ましい。直描型平版印刷版を使用するメリットとして、従来のフィルムを通して露光する印刷版作製方法に比べ、印刷版の管理をコンピューター上でできることが挙げられている。このことは、印刷物が常に再現性良く得られることを前提としているため、湿し水の供給のバラツキによる印刷濃度の変動は重要な問題となるのである。
【0081】
本発明においてインキ反発層は、シリコーンゴム層であることが、画像再現性、インキ反発性、耐傷性などの観点から好ましい。シリコーンゴム層としては、付加重合型のもの、縮合重合型のものいずれでも用いられる。
【0082】
付加重合型のシリコーンゴム層を構成する成分としては、炭素炭素二重結合を有するポリシロキサン、SiH基含有ポリシロキサン、さらには硬化速度を制御する目的で反応抑制剤、および硬化触媒を含む。
【0083】
炭素炭素二重結合を含有するポリシロキサンとしてはビニル基含有ポリシロキサンが好ましく、さらには分子末端および/または主鎖中にビニル基を有するビニル基含有ポリシロキサン、さらには分子両末端にビニル基を有するポリシロキサンが好ましい。このような化合物は、下記一般式(I)で表される構造を有する。
Figure 0004736221
(式中、mは2以上の整数を示し、R1、R2は炭素数1〜50の置換あるいは非置換のアルキル基、炭素数2〜50の置換あるいは非置換のアルケニル基、炭素数4〜50の置換あるいは非置換のアリール基の群から選ばれる少なくとも1種を示し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
式(I)中のR1、R2の全体の50%以上、さらには80%以上がメチル基であることが、印刷版のインキ反発性の面で好ましい。
【0084】
ビニル基含有ポリシロキサンの分子量としては数千〜数十万のものが使用できるが、その取扱い性や得られた印刷版のインキ反発性、耐傷性などの観点から重量平均分子量1万〜20万、さらには3万〜15万のものを用いることが好ましい。
【0085】
特に、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定におけるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が10万以上であり、さらには、13万以上であることが好ましい。
【0086】
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)は、分子のサイズの差に基づいて分離を行う液体クロマトグラフィーの一種であり、高分子物質の分子量分布および平均分子量を測定する手法である。高分子鎖が希薄溶液中で取っている大きさと同じくらいの大きさの細孔を有する粒子状ゲルを充填したカラムに試料溶液を注入すると、分子量が高い分子、すなわち、溶液中における分子サイズの大きいものは、ゲル表面の細孔への浸透が少なく、分子量の低い分子量よりも速くカラム中を移動して溶出する。この現象を利用してGPCクロマトグラムを測定し、次いでこの曲線に所定のデータ解析を施して、目的とする分子量分布および平均分子量を得る。
【0087】
直描型水なし平版印刷版原版のシリコーンゴム層において、炭素炭素二重結合含有ポリシロキサンはその物性を大きく左右する因子であり、10万以上の重量平均分子量を有することで良好な耐スクラッチ性を発現することができる。
【0088】
加えて、重量平均分子量(Mw)と、同様にゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定におけるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)との比(分散:Mw/Mn)が7以下、好ましくは6以下であることが好ましい。分散の値(Mw/Mn)を7以下とすることによって、分子量の小さい成分の混入を防ぐことができ、シリコーンゴム層の物性を向上させ、耐スクラッチ性を大きく向上させることができる。
【0089】
直描型水なし平版印刷版原版を自動現像機でブラシ擦りにより現像処理、染色処理する場合、良好な画像再現性、染色性を得るためには、非画線部を含めてシリコーンゴム層を充分に擦ることが必要である。ビニル基含有のポリシロキサンの重量平均分子量を10万以上、分散の値を7以下と規定することにより、耐スクラッチ性が良好なシリコーンゴム層が得られるため、良好な画像再現性、染色性を有しながら、かつ非画線部のシリコーンゴム層の傷つきが少ない実用性能の優れた印刷版が得られるようになる。
【0090】
SiH基含有ポリシロキサンとしては、分子鎖中、または末端にSiH基を有する化合物を挙げることができる。
【0091】
SiH基含有ポリシロキサン中におけるSiH基の量としては、1分子中2個以上、さらには3個以上であることが好ましい。SiH基含有ポリシロキサンの添加量としては、シリコーンゴム層全組成物の3〜20重量%であることが好ましく、5〜15重量%がさらに好ましい。ポリジメチルシロキサンとの量比ということで言えば、SiH基/ポリジメチルシロキサンのビニル基のモル比が1.5〜30であることが好ましく、10〜20がさらに好ましい。このモル比が1.5以上であれば、シリコーンゴム層の硬化が不足することもなく、30以下であればゴムの物性がもろくなり、印刷版の耐傷性などに悪影響を与えることがない。
【0092】
反応抑制剤としては、含窒素化合物、リン系化合物、不飽和アルコールなどが挙げられるが、アセチレン基含有のアルコールなどが好ましく用いられる。反応抑制剤の好ましい添加量としては、シリコーンゴム組成物中の0.01〜10重量%、さらに好ましくは1〜5重量%である。
【0093】
硬化触媒としては、III族遷移金属化合物、好ましくは、白金化合物であり、具体的には白金単体、塩化白金、塩化白金酸、オレフィン配位白金、白金のアルコール変性錯体、白金のメチルビニルポリシロキサン錯体などを一例として挙げることができる。このような硬化触媒の量は、シリコーンゴム層中に固形分として0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%である。添加する触媒量が0.01重量%以上の場合にはシリコーンゴム層の硬化が十分となり、さらに感熱層との接着性に問題を生じることもない。他方、20重量%以下の場合にはシリコーンゴム層溶液のポットライフに悪影響をもたらすこともない。シリコーンゴム層組成物中における白金などの金属の量で言えば、10〜1000ppm、好ましくは100〜500ppmであることが好ましい。
【0094】
また、これらの組成物の他に、縮合型シリコーンゴム層の組成物である水酸基含有オルガノポリシロキサンや加水分解性官能基含有シランもしくはシロキサン、ゴム強度を向上させる目的でシリカなどの充填剤、接着性を向上させる目的でシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤などを含有してもよい。シランカップリング剤としては、アルコキシシラン類、アセトキシシラン類、ケトキシミンシラン類等が好ましく、特にビニル基を有するものや、ケトキシミンシラン類が好ましい。
【0095】
縮合重合型のシリコーンゴム層を構成する成分としては、水酸基含有ポリジメチルシロキサン、架橋剤(脱酢酸型、脱オキシム型、脱アルコール型、脱アミン型、脱アセトン型、脱アミド型、脱アミノキシ型など)、および硬化触媒を含む。
【0096】
水酸基含有ポリジメチルシロキサンの水酸基は分子末端および/もしくは主鎖中に位置することができるが、好ましく用いられるものは分子量末端に水酸基を有するものである。分子量としては数千〜数十万のものが使用できるが、その取扱い性や得られた印刷版のインキ反発性、耐傷性などの観点から重量平均分子量1万〜20万、さらには3万〜15万のものを用いることが好ましい。
【0097】
縮合重合型のシリコーンゴム層で用いられる架橋剤としては、下記一般式(II)で表される、アセトキシシラン類、アルコキシシラン類、ケトキシミンシラン類、アリロキシシラン類などを挙げることができる。
(R34-nSiXn (II)
(式中、nは2〜4の整数を示し、R3は炭素数1以上の置換もしくは非置換のアルキル基、アルケニル基、アリール基、またはこれらの組み合わされた基を示す。Xはハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシミン基、アミノオキシ基、アミド基、アルケニルオキシ基から選ばれる官能基を示す。)上記式において、加水分解性基の数nは3または4であることが好ましい。
【0098】
具体的な好ましい化合物としては、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリ(メチルエチルケトキシミン)シラン、テトラ(メチルエチルケトキシミン)シランなどが挙げられる。
【0099】
一般式(II)で表される架橋剤の添加量としては、シリコーンゴム層全組成物の1.5〜20重量%であることが好ましく、3〜10重量%がさらに好ましい。ポリジメチルシロキサンとの量比で言えば、官能基X/ポリジメチルシロキサンの水酸基のモル比が1.5〜10.0であることが好ましい。このモル比が1.5以上である場合には、シリコーンゴム層溶液のゲル化の心配もなく、逆に10.0以下の場合にはゴムの物性の脆化、印刷版の耐傷性などへの悪影響も生じない。
【0100】
硬化触媒としては、酸類、アルカリ、アミン、および金属アルコキシド、金属ジケテネート、金属の有機酸塩などを挙げることができる。これらの中では、金属の有機酸塩を添加することが好ましく、特に錫、鉛、亜鉛、鉄、コバルト、カルシウム、マンガンから選ばれる金属の有機酸塩であることが好ましい。このような化合物の具体例の一部としては、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクテート、ジブチル錫ジラウレートなどを挙げることができる。このような硬化触媒の量は、シリコーンゴム層中に固形分として0.01〜20重量%が好ましく、0.1〜10重量%がさらに好ましい。添加する触媒量が0.01重量%以上とすればシリコーンゴム層の硬化が不十分となることはなく、さらに感熱層との接着性に問題を生じることもない。他方、20重量%以下とすればシリコーンゴム層溶液のポットライフに悪影響をもたらすこともない。
【0101】
これらシリコーンゴム層の膜厚は0.5〜20g/m2が好ましく、1〜4g/m2がさらに好ましい。膜厚が0.5g/m2以上とすることにより印刷版のインキ反発性や耐傷性、耐刷性を安定して発現させることができ、20g/m2以下とすることで、現像性、インキマイレージを良好に維持することができる。
【0102】
本発明における直描型平版印刷版原版の基板としては、寸法的に安定な板状物が用いられる。このような寸法的に安定な板状物としては、紙、ステンレス、アルミニウムなどのような金属板、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのようなプラスチックフィルム、アルミニウムなどの金属がラミネートもしくは蒸着された紙もしくはプラスチックフィルムなどが挙げられる。これらの基板のうち、アルミニウム板は寸法安定性に優れており、しかも安価であるので特に好ましい。また、軽印刷用の基板として用いられる、ポリエチレンテレフタレートフィルムも好ましく使用される。なお、透明な基板を用いた場合の吸光度の測定は、版の下に白色の紙を置き、その上から濃度計によって吸光度を測定することができる。
【0103】
本発明における直描型平版印刷版原版は、照射されたレーザーによる熱を基板に逃がすことを防ぐため、断熱層を設けることが効果的である。基板とインキ受容層(感熱層)の接着性を強固にするために従来用いられてきたプライマー層をその代用として用いてもよい。
【0104】
本発明における直描型平版印刷版原版で断熱層を使用する場合、次の条件を満たすことが好ましい。すなわち、アルミ基板とインキ受容層(感熱層)とをよく接着し、経時において安定であり、さらに現像液、印刷時に使用する溶剤に対する耐性が高いという効果が得られる。
【0105】
このような条件を満たすものとして、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、尿素樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、カゼイン、ゼラチン等を含むものが挙げられる。これらの中では、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂等を単独で、あるいは2種以上を混合して用いることが好ましい。
【0106】
断熱層の厚さは被覆層にして0.5〜50g/m2が好ましく、1〜10g/m2がより好ましい。厚さを0.5g/m2以上とすることにより基板表面の形態欠陥および化学的悪影響の遮断効果が向上し、50g/m2以下とすることにより経済的見地から有利となる。
【0107】
本発明における直描型平版印刷版原版には、インキ反発層を保護する目的で保護フィルムをラミネートするかあるいは保護層を形成してもよい。保護フィルムとしてはポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルムなどが挙げられる。
【0108】
本発明における直描型水なし平版印刷版原版の製造方法は、基板上に、リバースロールコーター、エアーナイフコーター、グラビアコーター、ダイコーター、メーヤバーコーターなどの通常のコーターあるいはホエラーのような回転塗布装置を用い、必要に応じて断熱層組成物を塗布し100〜300℃で数分間加熱あるいは活性光線照射により硬化させた後、インキ受容層組成物を塗布し50〜180℃で数十秒から数分間加熱乾燥、必要により硬化させる。
【0109】
この後、シリコーンゴム組成物を塗布し50〜200℃の温度で数分間熱処理してシリコーンゴム層を得る。その後、必要に応じて保護フィルムをラミネートするか、あるいは保護層を形成する。
【0110】
次に直描型平版印刷版の製造方法について詳しく説明する。
【0111】
本発明の直描型平版印刷版の製造方法は、保護フィルムを剥離してから、あるいは保護フィルム上からレーザー照射により、感熱層表層を反応させる工程、および、水存在下でのブラシ擦りによりレーザー照射部の感熱層は残存させた状態で、インキ反発層を除去する工程、を含む。
【0112】
レーザー照射に用いられる光源としては、発光波長領域が300nm〜1500nmの範囲にあるものが用いられるが、明室での版材の取扱い性などの観点から近赤外領域付近に発光波長領域が存在する半導体レーザーやYAGレーザーが好ましく用いられる。具体的には、780nm,830nm、1064nmの波長のレーザー光が好ましく用いられる。
【0113】
レーザー照射を行うと、感熱層中の赤外線吸収染料により、レーザー光が吸収され熱が発生する。この時、感熱層の透過率が低いと、レーザー光は感熱層の表層付近ほど多く吸収され、それ故、感熱層表層付近ほど高温になりやすい。
【0114】
従って、レーザー光照射量を調整することで、感熱層表層付近のみ反応を起こさせることが可能となる。好ましいレーザー照射のエネルギーは100〜500mJ/cm2である。
【0115】
レーザー照射後の印刷版原版は、必要に応じて有機溶媒で処理することにより感熱層表層を溶解あるいは膨潤させた後、水存在下でのブラシ擦りによる現像を行う。
【0116】
処理に用いられる有機溶媒としては、下記一般式(III)で表されるグリコール化合物あるいはグリコールエーテル化合物が好ましい。
5O−(CHR4−CH2−O−)n6 (III)
(式中、R4は水素原子あるいは炭素数1〜5のアルキル基、R5およびR6は水素原子あるいは炭素数1〜15のアルキル基を示し、nは1〜12の整数である。)
【0117】
特に好ましい具体的な化合物の一例としては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール(Mw:200)、ポリオキシプロピレングリコールモノブチルエーテル(Mw:1200)、テトラエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテルなどが挙げられる。
【0118】
また、上記処理液中は、アルカリやアミン化合物を含有することが好ましい。
特に好ましい具体的な化合物の一例としては、ジエチレングリコールアミン、N−(β−アミノエチル)アミノエタノール、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、N−(3−アミノプロピル)モルホリンなどが挙げられる。これらアミン化合物は処理液中に、0.1〜30重量%含有することが好ましく、さらには0.5〜20重量%が好ましい。
【0119】
さらに、上記処理液には、必要に応じて水、アルコール類、カルボン酸類、界面活性剤等を添加してもよい。
【0120】
このような処理液により、レーザー照射部の感熱層表層を溶解あるいは膨潤させるが、安定して溶解あるいは膨潤させるために、処理液の温度を一定に保つことが好ましい。適当な処理液温度は、処理の時間にも依存するが、保持のし易さなどの観点から10〜50℃が好ましく、さらには35〜45℃が好ましい。
【0121】
以上のような現像工程は、手による方法でもよいが、東レ(株)製“TWL−1160”や“TWL−650”、“TWL−860”あるいは特許公報2864907号公報、特開平6−258842号公報、特開平6−258843号公報、特開平6−258844号公報および特開平7−92692号公報などで開示されているような水なし平版印刷版用の自動現像機を用いることが好ましい。
【0122】
ブラシとしては、直径20〜500μmのブラシ素材を金属あるいはプラスチックなどの溝型材に列状に植え込んだものを芯に取り付けたものが一般的であるが、上記ブラシ素材を金属あるいはプラスチックなどの芯に放射状に植え込んだものでもよく、上記ブラシ素材をプラスチックシートあるいは布などの基材に植え込んだものを芯に巻いたものでもよい。
【0123】
ブラシ材質としては、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートおよびポリプロピレンの群から選ばれる少なくとも1種とすることにより、ブラシによる印刷版のインキ反発層を傷つけることなく、またブラシの力不足によるレーザー照射部のインキ反発層の除去不良を防止できる。
【0124】
さらにブラシローラの回転数は10〜1000rpm、好ましくは200〜600rpmである。また、ブラシローラを回転すると共に、軸方向へ往復運動させることにより、レーザー照射部のインキ反発層除去効果が向上する。ブラシローラの回転方向としては、印刷版の搬送方向と同方向のもの、および逆方向のものの両方を有することが、レーザー照射部のインキ反発層除去の観点から重要である。
【0125】
以上のような、レーザー照射、有機溶媒処理、水存在下でのブラシ擦りという現像システムの代わりに、レーザー照射後の印刷版を、有機溶媒で全く処理せずに、水存在下でブラシで擦ることだけで現像する「水現像システム」も好ましい方法である。
【0126】
さらに、前述したように染色液で染色して直描型平版印刷版が得られる。
【0127】
また、染色後に版面に処理液や染色液が浸透したままになっていると、経時により非画線部のシリコーンゴム層が剥離しやすくなる場合があるため、処理液や染色液を版面から完全に洗い落とす水洗工程を設けてもよい。水洗水の温度は任意でよいが、10℃〜50℃が好ましい。
【0128】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
【0129】
[実施例1]
厚さ0.24mmの脱脂したアルミ板上に下記の組成よりなる溶液を塗布し、200℃×2分間乾燥し、3g/m2の断熱層を設けた。
<断熱層組成(固形分濃度19.6重量部)>
(1)エポキシ・フェノール樹脂“カンコート”90T−25−3094(関西ペイント(株)製):15重量部
[溶媒成分]
(1)ジメチルホルムアミド:85重量部
【0130】
この断熱層の上に下記の感熱層を塗布した。乾燥膜厚は1.0g/m2、熱処理は140℃×1分間である。
<感熱層1>
(1)3−ブチル−1,1−ジメチル−2−[2[2-ジフェニルアミノ-3-[(3-ブチル-1,3-ジヒドロ-1,1-ジメチル-2Hベンズインドール-2-イリデン)エチリデン]-1-シクロペンテン-1-イル]エチニル]-1H-ベンズインドリウムパークロレイト(3-Butyl-1,1-dimetyl-2-[2[2-diphenylamino-3-[(3-butyl-1,3-dihydro-1,1-dimetyl-2H-benz[e]indole-2-ylidene)etylidene]-1-cyclopenten-1-yl]etyenyl]-1H-benz[e]indolium perchlorate):15重量部
(2)鉄(III)アセチルアセトネート(半井化学薬品(株)製) :10重量部
(3)“スミラック”PC−1(レゾール樹脂、住友デュレス(株)製)):75重量部
(4)テトラヒドロフラン:100重量部
(5)ジメチルホルムアミド:100重量部
(6)メチルエチルケトン:700重量部
次いで、下記シリコーンゴム層を乾燥膜厚2.0μm、乾燥条件は120℃×1分間(湿熱乾燥)として塗設した。
【0131】
<シリコーンゴム層1>
(1)ポリジメチルシロキサン(分子量約50,000、両末端水酸基):100重量部
(2)ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン:8重量部
(3)ジブチル錫ジアセテート:0.5重量部
(4)3−アミノプロピルトリエトキシシラン:0.5重量部
(5)“アイソパーE”(イソパラフィン系炭化水素、エクソン化学(株)製):1400重量部
上記のようにして得られた積層板に、保護フィルム(ポリプロピレンフィルム、厚さ8μm)をカレンダーローラーを用いてラミネートし、直描型水なし平版印刷版原版を得た。
【0132】
この後、この印刷版原版をFX400−AP(製版機、東レエンジニアリング(株)製)に装着し、半導体レーザー(波長830nm、ビーム直径20μm)を用いて露光時間10μsで照射エネルギー125mJ/cm2で露光を行った。
【0133】
続いて、“NP−1”(東レ(株)製、水なし平版ネガ型用前処理液)に1分間浸した後、水を含ませた“ハイゼガーゼ”(旭化成工業(株)製)で擦ることにより現像を行ったところ、レーザー光が照射された部分のシリコーンゴム層のみが除去されたネガ型の水なし平版印刷版が得られた。さらに、次の組成の染色液を含ませた“ハイゼガーゼ”で25℃の雰囲気下、1分間擦ることによって染色を行った。
<染色液>
(1)エチルカルビトール:10重量部
(2)水:89.5重量部
(3)クリスタルバイオレット(吸収極大波長592nm):0.5重量部
【0134】
この染色された版を水道水で1分間洗浄後、U−3210紫外−可視分光光度計((株)日立製作所製)を用い、積分球装置を装着して、592nmにおける吸光度を測定した。非画線部の吸光度は0.8であり、画線部の吸光度は1.5であった。吸光度の差は0.7であった。目視による検版を行ったところ、画線部と非画線部の区別を容易に行うことができた。
【0135】
[比較例1]
実施例1の断熱層の上に、次のような組成の感熱層を塗布した。乾燥膜厚は1.0g/m2、熱処理は140℃×1分間である。
<感熱層2>
(1)ポリメチン系化合物”IRT”((株)昭和電工製):15重量部
(2)鉄(III)アセチルアセトネート(半井化学薬品(株)製):10重量部
(3)“スミラック”PC−1(レゾール樹脂、住友デュレス(株)製)):75重量部
(4)テトラヒドロフラン:100重量部
(5)ジメチルホルムアミド:100重量部
(6)メチルエチルケトン:700重量部
さらに、実施例1と同様のシリコーンゴム層を塗布し、保護フィルム(ポリプロピレンフィルム、厚さ8μm)をカレンダーローラーを用いてラミネートし、直描型水なし平版印刷版原版を得た。
【0136】
実施例1と同様な処理によって染色された印刷版を得た。実施例1と同様にして吸光度を測定したところ、非画線部の吸光度は1.3であり、画線部の吸光度は1.5であった。吸光度の差は0.2であった。目視による検版を行ったところ、画線部と非画線部の区別を行うことが難しかった。
【0137】
[実施例2]
<<直描型平版印刷版原版の作製>>
厚さ0.24mmの脱脂したアルミ板(神戸製鋼所(株)製)上に下記の組成よりなる溶液をスリットダイコーターにより塗布し、150℃×80秒間乾燥し、1.5g/m2の感熱層を設けた。
<感熱層3>
(a)“PROJET”825LDI((株)Avecia製) :11重量部
(b)“ナーセムチタン”(日本化学産業(株)製、チタンジ−n−ブトキサイド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)のアセチルアセトン溶液):9重量部
(固形分濃度40重量%として計算。固形分として9重量部)
(c)“スミライトレジン”PR50622(フェノールノボラック樹脂、住友デュレズ(株)製) :60重量部
(d)“サンプレン”T1331D(ポリウレタン、三洋化成工業(株)製)
:10重量部(固形分として10重量部)
(e)m−キシリレンジアミン/グリシジルメタクリレート/3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン=1/3/1モル比付加物:10重量部
(f)テトラヒドロフラン:700重量部
(g)ジメチルホルムアミド:100重量部
(h)エタノール:100重量部
次いで、下記シリコーンゴム層を乾燥膜厚2.0μm、乾燥条件は125℃×2分間としてスリットダイコーターにより塗設し、直描型平版印刷版原版3を得た。
<シリコーンゴム層2>
(a)α,ω−ジビニルポリジメチルシロキサン(分子量約60,000):100重量部
(b)“HMS−501”(チッソ(株)製 両末端メチル(メチルハイドロジェンシロキサン)(ジメチルシロキサン)共重合体 SiH基数/分子量=0.69mol/g):7重量部
(c)ビニルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン:3重量部
(d)“SRX−212”(東レダウコーニングシリコーン(株)製、白金触媒):5重量部
(e)“アイソパー”E(エッソ化学(株)製):1000重量部
【0138】
<<直描型平版印刷版の製造>>
上記のようにして得られた直描型平版印刷版原版を、”GX−3600”(製版機、東レ(株)製)に装着し、半導体レーザー(波長830nm)を用いてレーザー照射を行った(照射エネルギー175mJ/cm2、2400dpi(dots per inch)、175lpi(lines per inch))。
【0139】
その後、水なし平版印刷版用自動現像機“TWL−860KII”(東レ(株)製)を用いて、自動現像機の第1槽には下記処理液1を、第2槽には水、第3槽には下記処理液2を入れ、直描型平版印刷版の現像を行った。なお、処理液1の温度は40℃、処理時間は30秒、処理液2の温度は25℃、処理時間は15秒とした。また、第2槽の水の温度は25℃、処理時間は15秒とした。
【0140】
第1槽においては、印刷版面上に処理液がかけられ、これにより感熱層表層が溶解または膨潤する。
<処理液1>
(a)ジエチレングリコール:80重量部
(b)ジエチレングリコールアミン:15重量部
(c)2−エチルヘキシル硫酸ナトリウム(アニオン性界面活性剤)の40%水溶液:1重量部
(d)水:4重量部
<処理液2>
(a)ブチルカルビトール:20重量部
(b)2−エチルヘキサン酸:1重量部
(c)2−エチルヘキシル硫酸ナトリウム(アニオン性界面活性剤):0.5重量部
(d)染料(C.I.BASIC BLUE7 CI42594):0.02重量部
(e)染料(C.I.BASIC BLUE1 CI42095:最大吸収波長599nm):0.08重量部
(f)水:78.4重量部
【0141】
印刷版が第1槽から第2槽に自動搬送される過程で、印刷版面上の処理液はロールにより除去される。第2槽においては、印刷版は、版面に水がかけられた状態で、印刷版の搬送方向と同回転方向に回転しているブラシで、第3槽においては逆方向に回転しているブラシで擦られる。
【0142】
この結果、レーザー光が照射された部分の感熱層は残存し、シリコーンゴム層が除去された直描型平版印刷版が得られた。この印刷版を実施例1と同様にして599nmにおける吸光度を測定した。非画線部の吸光度は0.7、画線部の吸光度は1.3であり、吸光度の差は0.6であった。
【0143】
<<検版性の評価1>>
得られた印刷版を25倍のルーペで観察することにより、検版性を評価した。1%の網点まで容易に確認することができ、製版後の検版性が良好であることがわかった。
<<画像再現性の評価>>
得られた印刷版を枚葉オフセット印刷機”スプリント25”(小森コーポレーション(株)製)に取り付け、水なし平版用インキ“ドライオカラーNSI”、藍(大日本インキ化学工業(株)製)を使用して上質紙(62.5kg/菊)に印刷し、印刷物としての画像再現性を評価したところ、1〜99%と良好な画像再現性をしていることがわかった。
<<検版性の評価2>>
印刷に供した印刷版を印刷機から取り外し、インキがついた状態で印刷版を25倍のルーペで観察することにより、検版性を評価した。1%の網点まで容易に確認することができ、検版性が良好であることがわかった。
【0144】
<<印刷版のUVスペクトルの測定>>
“Spectrophotometer U-3210”(日立製作所(株)製)を用い、前記の直描型平版印刷版原版のUV吸収スペクトルを積分球を用いて反射法で測定した。
メインピークは750nmに存在し、830nmにおける吸光度(A)は1.34、650nmにおける吸光度(B)は0.72であり、両者の比(A/B)の値は1.86であった。
また、400nm〜700nmにおける最大の吸光度は1.99となり、2以下であった。
【0145】
[比較例2]
<<直描型平版印刷版原版の作製>>
実施例2において感熱層を下記組成に変更した以外は、同様に印刷版原版を作製した。
<感熱層4>
(a)“KAYASORB”PS101(日本化薬(株)製):11重量部
(b)“ナーセムチタン”(日本化学産業(株)製、チタンジ−n−ブトキサイド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)のアセチルアセトン溶液):9重量部(固形分濃度40重量%として計算。固形分として9重量部)
(c)“スミライトレジン”PR50622(フェノールノボラック樹脂、住友デュレズ(株)製):60重量部
(d)“サンプレン”T1331D(ポリウレタン、三洋化成工業(株)製):10重量部(固形分として10重量部)
(e)m−キシリレンジアミン/グリシジルメタクリレート/3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン=1/3/1モル比付加物:10重量部
(f)テトラヒドロフラン:800重量部
(g)ジメチルホルムアミド:100重量部
【0146】
実施例2と同様に評価したところ、印刷物では1〜99%と良好な画像再現性が確認できたが、印刷版自体の観察では4%の網点までしか確認することが出来なかった。さらに、インキが付着した印刷後の版においても3%の網点までしか確認することは出来なかった。
【0147】
また、UV吸収スペクトルを測定したところ、メインピークは810nmに存在し、830nmにおける吸光度(A)は1.76、650nmにおける吸光度(B)は1.62であり、A/Bの値は1.09となり、1.5未満であった。
【0148】
この印刷版を実施例1と同様にして599nmにおける吸光度を測定した。非画線部の吸光度は1.6、画線部の吸光度は1.7であり、吸光度の差は0.1であった。実施例2と同様に検版性の評価を行ったところ、画線部と非画線部の区別を行うことは困難であった。
【0149】
[実施例3]
<<直描型平版印刷版原版の作製>>
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム“ルミラー”T150(東レ(株)製)上に、下記の組成よりなる溶液をバーコーターにより塗布し、150℃×80秒間乾燥し、1.5g/m2の感熱層を設けた。
<感熱層5>
(a)“IR2T”(昭和電工(株)製):11重量部
(b)“ナーセムチタン”(日本化学産業(株)製、チタンジ−n−ブトキサイド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)のアセチルアセトン溶液):9重量部(固形分濃度40重量%として計算。固形分として9重量部)
(c)“スミライトレジン”PR50622(フェノールノボラック樹脂、住友デュレズ(株)製):60重量部
(d)“サンプレン”T1331D(ポリウレタン、三洋化成工業(株)製):10重量部(固形分として10重量部)
(e)m−キシリレンジアミン/グリシジルメタクリレート/3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン=1/3/1モル比付加物:10重量部
(f)テトラヒドロフラン:800重量部
(g)ジメチルホルムアミド:100重量部
次いで、下記シリコーンゴム層を乾燥膜厚2.0μm、乾燥条件は125℃×2分間としてバーコーターにより塗設し、直描型平版印刷版原版を得た。
【0150】
<シリコーンゴム層1>
(a)α,ω−ジビニルポリジメチルシロキサン(分子量約60,000):100重量部
(b)“HMS−501”(チッソ(株)製 両末端メチル(メチルハイドロジェンシロキサン)(ジメチルシロキサン)共重合体 SiH基数/分子量=0.69mol/g):7重量部
(c)ビニルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン:3重量部
(d)“SRX−212”(東レダウコーニングシリコーン(株)製、白金触媒:5重量部
(e)“アイソパー”E(エッソ化学(株)製):1000重量部
上記のようにして得られた直描型平版印刷版原版を、実施例2と同様にレーザー照射し、厚さ0.15mmのアルミ板に貼り付けた後、実施例2と同様に現像を行い、直描型平版印刷版を得た。
【0151】
実施例2と同様に評価したところ、印刷物の画像再現性は1〜99%、印刷版の検版性は1%以上、インキ付着印刷版の検版性も1%以上と良好な結果であった。この印刷版を実施例1と同様にして599nmにおける吸光度を測定した。非画線部の吸光度は0.3であり、画線部の吸光度は1.2であった。吸光度の差は0.9であり、画線部と非画線部の区別を容易に行うことができた。
<<印刷版原版のUVスペクトルの測定>>
“Spectrophotometer U-3210”(日立製作所(株)製)を用い、前記の直描型平版印刷版原版のUV吸収スペクトルを透過法で測定した。
【0152】
メインピークは858nmに存在し、830nmにおける吸光度(A)と650nmにおける吸光度(B)の比の値(A/B)は12.6であった。400nm〜700nmにおける最大の吸光度は0.31となり、2以下であった。
【0153】
[比較例3]
実施例3において感熱層中の成分(a)を“KAYASORB”IR820(B)(日本化薬(株)製)に変更した以外は全く同様にして印刷版原版を作製した。
【0154】
実施例3と同様に評価したところ、印刷物では1〜99%と良好な画像再現性が確認できたが、印刷版自体の観察では4%の網点までしか確認することが出来なかった。さらに、インキが付着した印刷後の版においても3%の網点までしか確認することは出来なかった。この印刷版を実施例1と同様にして599nmにおける吸光度を測定した。非画線部の吸光度は1.2であり、画線部の吸光度は1.4であった。吸光度の差は0.2であり、画線部と非画線部の区別を行うことができなかった。
【0155】
また、透過法でUV吸収スペクトルを測定したところ、メインピークは838nmに存在し、830nmにおける吸光度(A)と650nmにおける吸光度(B)の比の値(A/B)は2.48となり、3.0未満であった。400nm〜700nmにおける最大の吸光度は1.29となり、2以下であった。
【0156】
[実施例4]
実施例2における感熱層成分(a)を表1のように変更した以外は、同様に直描型印刷版原版を作製し、同様にレーザー照射、現像および評価を行った。
【0157】
反射法で測定した吸光度特性において、メインピークは810nmに存在し、830nmにおける吸光度(A)と650nmにおける吸光度(B)の比の値(A/B)は4.11であり、1.5以上であった。また、400nm〜700nmにおける最大の吸光度は1.01となり、2以下であった。この印刷版を実施例1と同様にして599nmにおける吸光度を測定した。非画線部の吸光度は1.0であり、画線部の吸光度は1.4であった。吸光度の差は0.4であった。
【0158】
画像再現性、印刷版の検版性、インキ付着印刷版の検版性、いずれも良好な結果が得られた。(表2)
【0159】
【表1】
Figure 0004736221
【0160】
【表2】
Figure 0004736221
【0161】
(染料17)
【化30】
Figure 0004736221
【0162】
[実施例5〜9]
実施例3における感熱層成分(a)を表3のように変更した以外は、同様に直描型印刷版原版を作製し、同様にレーザー照射、現像および評価を行った。
【0163】
いずれも透過法で測定した吸光度特性において、830nmにおける吸光度(A)と650nmにおける吸光度(B)の比の値(A/B)は3.0以上であった。400nm〜700nmにおける最大の吸光度は2以下であった。
【0164】
画像再現性、印刷版の検版性、インキ付着印刷版の検版性、いずれも良好な結果が得られた。(表4)また、この印刷版を実施例1と同様にして599nmにおける吸光度を測定した。非画線部と画線部の吸光度の差は0.3以上であった(表5)。
【0165】
【表3】
Figure 0004736221
【0166】
【表4】
Figure 0004736221
【0167】
【表5】
Figure 0004736221
【0168】
(染料9)
【化31】
Figure 0004736221
【0169】
[実施例10]
<<直描型平版印刷版原版の作製>>
厚さ0.24mmの脱脂したアルミ板(神戸製鋼所(株)製)上に下記の組成よりなる溶液をスリットダイコーターにより塗布し、150℃×80秒間乾燥し、1.5g/m2の感熱層を設けた。
<感熱層>
(a)“YKR−2900”(山本化成(株)製) :11重量部
(b)“AKT853”(GELEST Inc.製、チタンジ−n−ブトキサイド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)のアセチルアセトン溶液):9重量部(固形分濃度40重量%として計算。固形分として9重量部)
(c)“スミライトレジン”PR50622(フェノールノボラック樹脂、住友デュレズ(株)製):60重量部
(d)“サンプレン”T1331D(ポリウレタン、三洋化成工業(株)製):10重量部(固形分として10重量部)
(e)m−キシリレンジアミン/グリシジルメタクリレート/3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン=1/3/1モル比付加物:10重量部
(f)テトラヒドロフラン:800重量部
(g)ジメチルホルムアミド:100重量部
次いで、下記シリコーンゴム層を乾燥膜厚2.0μm、乾燥条件は125℃×2分間としてスリットダイコーターにより塗設し、直描型平版印刷版原版を得た。
【0170】
<シリコーンゴム層>
(a)α,ω−ジビニルポリジメチルシロキサン1(重量平均分子量(Mw):131000、分散(Mw/Mn):5.24):100重量部
(b)“HMS−151”(GELEST Inc.製 両末端メチル(メチルハイドロジェンシロキサン)(ジメチルシロキサン)共重合体、MeHSiOのモル%:15〜18%):4重量部
(c)ビニルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン:3重量部
(d)“SRX−212”(東レダウコーニングシリコーン(株)製、白金触媒):5重量部
(e)“アイソパー”E(エッソ化学(株)製):1035重量部
【0171】
実施例2と同様にレーザー照射、現像および評価を行ったところ、印刷物、印刷版自体ともに1〜99%と良好な画像再現性、網点が確認できた。この印刷版を実施例1と同様にして599nmにおける吸光度を測定した。非画線部の吸光度は0.4、画線部の吸光度は1.3であり、吸光度の差は0.9であった。
【0172】
さらに、非画線部のシリコーンゴム層を“アイソパー”Eで膨潤させて観察したところ、自動現像機のブラシ由来の傷も認められなかった。
また、UV吸収スペクトルを測定したところ、メインピークは810nmに存在し、830nmにおける吸光度は1.67,650nmにおける吸光度は0.41であり、A/Bの値は4.11となり、1.5以上であった。
【0173】
[ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量分布の測定]
ビニルポリジメチルシロキサンのGPCによる分子量分布の測定は以下の条件で行った。
装置:ゲル浸透クロマトグラフ、GPC−224(WATERS製)(LS1)データ処理:(株)東レリサーチセンター製GPCデータ処理システム
カラム:TSK−gel−GMHxl(内径7.8mm,長さ30cm)(2本)(東ソー(株)製)
溶媒:トルエン
流速:1.0ml/min
試料:濃度;0.3%,
溶解性;完全溶解,
濾過;マイショリデイスクH−13−5
注入量:200μl
検出器:401−示唆屈折率計(WATERS製)
分子量校正:以下の10種の単分散ポリスチレン(東ソー(株)製)
1.F−288−01 分子量(M):2,890,000
2.F−80−01 : 706,000
3.F−40−01 : 355,000
4.F−20−01 : 190,000
5.F−10−01 : 96,400
6.F−4−01 : 37,900
7.F−2−01 : 18,100
8.A−5000−01 : 5,970
9.A−2500−01 : 2,630
10.A−500−01 : 500
【0174】
【発明の効果】
本発明によれば、画像再現性が良好で、検版性の良好な直描型平版印刷版が得られる。

Claims (9)

  1. 基板上に、少なくとも、染料または顔料、活性水素基を有する樹脂類、および金属キレート化合物を含有する感熱層およびインキ反発層をこの順に有する直描型平版印刷版原版であって、反射法で測定したUV吸収スペクトルにおいて、
    (1)700nm〜1200nmの間に吸収スペクトルのメインピークが存在し、
    (2)830nmの吸光度(A)と、650nmのスペクトルの吸光度(B)の比:(A/B)が1.5以上である
    直描型平版印刷版原版にレーザー光を照射して、レーザー光照射部の感熱層は残存させた状態でインキ反発層を除去し、該インキ反発層が除去された画線部を染色液で染色する工程を含み、かつ、前記染色液中の染料の吸収極大波長における、インキ反発層が除去されていない非画線部の染色後の反射吸光度(A)と前記画線部の染色後の反射吸光度(B)との差が0.3以上、2.0以下であることを特徴とする直描型平版印刷版の製造方法。
  2. 基板上に、少なくとも、染料または顔料、活性水素基を有する樹脂類、および金属キレート化合物を含有する感熱層およびインキ反発層をこの順に有する直描型平版印刷版原版であって、透過法で測定したUV吸収スペクトルにおいて、
    (1)700nm〜1200nmの間に吸収スペクトルのメインピークが存在し、
    (2)830nmの吸光度(A)と、650nmのスペクトルの吸光度(B)の比:(A/B)が3.0以上である
    直描型平版印刷版原版にレーザー光を照射して、レーザー光照射部の感熱層は残存させた状態でインキ反発層を除去し、該インキ反発層が除去された画線部を染色液で染色する工程を含み、かつ、前記染色液中の染料の吸収極大波長における、インキ反発層が除去されていない非画線部の染色後の反射吸光度(A)と前記画線部の染色後の反射吸光度(B)との差が0.3以上、2.0以下であることを特徴とする直描型平版印刷版の製造方法。
  3. 前記染色液中の染料の吸収極大波長が500nmから650nmの範囲にあることを特徴とする請求項1または2に記載の直描型平版印刷版の製造方法。
  4. 前記直描型平版印刷版原版の、波長400nm〜700nmにおける最大の吸光度が2以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の直描型平版印刷版の製造方法。
  5. インキ反発層がシリコーンゴム層であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の直描型平版印刷版の製造方法。
  6. 基板上に、少なくとも、染料または顔料、活性水素基を有する樹脂類、および金属キレート化合物を含有する感熱層およびインキ反発層をこの順に有し、反射法で測定したUV吸収スペクトルにおいて、
    (1)700nm〜1200nmの間に吸収スペクトルのメインピークが存在し、
    (2)830nmの吸光度(A)と、650nmのスペクトルの吸光度(B)の比:(A/B)が1.5以上である、
    ことを特徴とする直描型平版印刷版原版。
  7. 基板上に、少なくとも、染料または顔料、活性水素基を有する樹脂類、および金属キレート化合物を含有する感熱層およびインキ反発層をこの順に有し、透過法で測定したUV吸収スペクトルにおいて、
    (1)700nm〜1200nmの間に吸収スペクトルのメインピークが存在し、
    (2)830nmの吸光度(A)と、650nmのスペクトルの吸光度(B)の比:(A/B)が3.0以上である、
    ことを特徴とする直描型平版印刷版原版。
  8. 波長400nm〜700nmにおける最大の吸光度が2以下であることを特徴とする請求項6または7に記載の直描型平版印刷版原版。
  9. インキ反発層がシリコーンゴム層であることを特徴とする請求項6または7に記載の直描型平版印刷版原版。
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