JP2001226796A - レーザ穴あけ加工用銅箔及びそれを用いてなる樹脂付き銅箔、ならびにそれらの製造方法 - Google Patents

レーザ穴あけ加工用銅箔及びそれを用いてなる樹脂付き銅箔、ならびにそれらの製造方法

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洋二 峯
Kentaro Yano
健太郎 矢野
Koji Sato
光司 佐藤
Susumu Okikawa
進 沖川
Akishi Nakaso
昭士 中祖
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 これまでの設備や技術をそのまま使用でき、
且つ工程削減によりコストダウンが図れるCuダイレクト
法の採用を可能にするため、レーザ穴あけ加工が可能な
レーザ穴あけ加工用銅箔及びそれを用いてなる樹脂付き
銅箔、ならびにそれらの製造方法を提供する。 【解決手段】 銅箔のレーザ照射側の表面に、SnとCuを
主体とする合金または金属Snの何れか若しくは両方から
なる表面層が形成されているレーザ穴あけ加工用銅箔で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザ穴あけ加工用
銅箔及びそれを用いてなる樹脂付き銅箔、ならびにそれ
らの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電話等の情報関連電子機器が急速に
普及している。特に、携帯電話の小型・ 軽量化、多機能
化が進むに伴い、それに使われるプリント配線板におい
ても高密度化が求められている。また、効率よく配線の
高密度化を行なうには、ビルドアップ基板が必須となっ
ている。
【0003】ビルドアップ基板の製造方法の一つとし
て、従来の積層プレス型のサブトラクティブ法を用いて
製造できる樹脂付き銅箔法がある。このビルドアップ基
板の製造方法としては、両面銅張積層板等を用いて、導
体層に配線パターンを形成し、内層とするか、複数枚を
絶縁層を挟んで積み重ね、内層とし、樹脂付き銅箔の銅
箔側が最表面になるように挟み、積層プレスを行なう。
または、内層には予め積層プレスされ、スルーホールメ
ッキを設けたものを樹脂付き銅箔で挟んで積層プレスす
る。積層された基板は内層への信号取り込みのためのス
ルーホール及びビアホールを形成して、電気的な接続が
行われる。このときのビアホール形成には樹脂が形成さ
れた銅箔部分のレーザ加工が適用されており、設備価格
が低く、加工速度の速い炭酸ガスレーザが主流となって
いる。
【0004】上述の炭酸ガスレーザを用いる工法として
は、大別してコンフォーマルマスク法とCuダイレクト法
に分類できる。コンフォーマルマスク法は、ビア形成部
分の銅箔を予めエッチングにて除去し、残った銅箔部分
をマスクとし、レーザ加工を行なうもので、レーザ径を
大きくすることで、エネルギーの強いところで使用でき
るため、一般的に採用されている。しかしながら、銅箔
開口部周辺の樹脂部には熱がかかり、銅箔部分がオーバ
ーハングになって、穴断面が樽形となる傾向にあるた
め、その後工程のCuメッキ処理でメッキが均一に回ら
ず、導通不良を起こしたり、位置ずれを起こしたりする
という問題がある。それに加えて、エッチングによる開
口部の検査等が困難であり、エッチングによる銅箔開口
工程はコストアップ要因の一つである。
【0005】一方、Cuダイレクト法は銅箔と樹脂を一括
してレーザ穴あけするもので、銅箔開口の工程を削減で
き、プロセスの簡略化が図れる。この方法では、銅箔上
に炭酸ガスレーザを直接照射し、穴あけ加工を行なわな
ければならないが、Cuの炭酸ガスレーザ波長域(10.6 μ
m) での吸収率は極めて低く、穴あけ加工が困難であ
る。そこで、例えば、特開平10-190236 号にはレーザ吸
収率を高める処理として、レーザ感度の高い材料層の形
成や着色を考慮した結果、銅箔表面に金属酸化物を形成
するのが好ましく、特にCuO X を形成するのが好適であ
ることが開示されている。しかしながら、酸化物層が表
面にあるとメッキののりが悪かったり、絶縁層を形成す
ることになるため、実用的ではない。
【0006】また、銅箔表面に黒化処理等の、適当な表
面粗さを付与する処理を施し、銅箔表面で多重反射を起
こさせ、吸収率を高める策が採られているが、銅箔を貫
通させるまでの熱を吸収する前に、表面の凹凸層が溶
融、消滅してしまい、吸収率向上の効果も期待できな
い。本発明者等の検討によれば、上述の表面粗さを付与
する黒化処理等の方法では、銅箔表面でレーザを吸収
し、表面の凹凸層が溶融した段階で、その効果はなくな
ってしまい、貫通できる銅箔の厚さが制限されてしまう
ことを認識した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者等
は、従来用いられている設備や技術をそのまま利用で
き、且つ炭酸ガスレーザによって樹脂と一括して銅箔を
直接穴あけ加工が可能となるような処理について鋭意検
討を行なった結果、銅箔のレーザ照射側の表面に本質的
にCuよりもレーザ吸収率の高い金属や合金でなる特別な
層を形成させることで、貫通できる銅箔の厚さを実用的
なレベルにまですることができることが判明した。本発
明の目的は、これまでのインフラをそのまま使用でき、
且つ工程削減によりコストダウンが図れるCuダイレクト
法の採用を可能にするため、レーザ穴あけ加工が可能な
レーザ穴あけ加工用銅箔及びそれを用いてなる樹脂付き
銅箔、ならびにそれらの製造方法を提供することにあ
る。
【0008】
【問題を解決するための手段】本発明は上述した問題に
鑑みてなされたものであって、本発明の重要な特徴は銅
箔表面にSnとCuを主体とする合金または金属Snでなる表
面層を形成させることにある。即ち本発明は、銅箔のレ
ーザ照射側の表面に、SnとCuを主体とする合金または金
属Snの何れか若しくは両方からなる表面層が形成されて
いるレーザ穴あけ加工用銅箔である。また、本発明でSn
とCuを主体とする合金はCu6Sn5、Cu3Sn の何れか若しく
は両方であるレーザ穴あけ加工用銅箔であり、好ましく
は表面層の厚さが0.05μm〜4.0 μmであるレーザ穴あ
け加工用銅箔である。さらに、上記のレーザ穴あけ加工
用銅箔のレーザ照射側の表面とは反対の面側には樹脂が
形成されているレーザ穴あけ加工用樹脂付き銅箔であ
る。
【0009】また本発明の製造方法としては、銅箔の表
面に蒸着またはメッキにより金属Sn層を形成させる工程
を有するレーザ穴あけ加工用銅箔の製造方法である。好
ましくは、銅箔の表面に金属Sn層を形成させた後、拡散
処理を行ないSnとCuを主体とする合金または金属Snの何
れかまたは両方でなる表面層を形成させる工程を有する
レーザ穴あけ加工用銅箔の製造方法であり、SnとCuを主
体とする合金はCu6Sn5、Cu3Sn の何れか若しくは両方で
あるレーザ穴あけ加工用銅箔の製造方法である。好まし
くは、上述の拡散処理をビルドアップ基板の積層ホット
プレス工程で兼ねるレーザ穴あけ加工用銅箔の製造方法
である。さらには、上記のレーザ穴あけ加工用銅箔に樹
脂を形成させる工程を有するレーザ穴あけ加工用樹脂付
き銅箔の製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に詳しく本発明を説明する。
図1は本発明のレーザ穴あけ加工用銅箔1の一例を示し
た断面模式図である。上述のように本発明の重要な特徴
は、銅箔2表面にSnとCuを主体とする合金と金属Snの何
れかまたは両方からなる表面層3を形成させることにあ
る。SnとCuを主体とする合金及び金属Snは、室温におい
て同じ表面粗さ状態で比較するとCuのレーザ吸収率より
二倍以上高く、銅箔の表面層をSnとCuを主体とする合金
と金属Snの何れかまたは両方で形成させることで、表面
層でのレーザ吸収率を向上させ、熱伝導により直下の銅
を溶融・ 蒸発させて銅箔を貫通させることができるた
め、オーバーハングによる穴断面が樽形となるのを抑制
し、その後工程のCuメッキ処理でメッキが均一に回ら
ず、導通不良を起こしたり、位置ずれを起こしたりする
という問題を抑制できる。
【0011】このとき、黒化処理等のような表面に凹凸
をつける表面処理とは異なり、SnとCuを主体とする合金
及び金属Snは溶融してもレーザ吸収の効果を失わない。
逆に温度上昇に伴い、吸収率は向上する。それに加え
て、Snは溶融すると吸収率は飛躍的に向上するため有効
である。また、SnとCuを主体とする合金及び金属Snの融
点は比較的低く、効果的である。更に、Snは温度が上昇
し、溶融して2000K 以上になると、蒸気圧がCuよりも小
さくなり、Cuの方が蒸発しやすくなるために、銅箔が貫
通するまで、有効に作用する。
【0012】上述の表面層の厚さは薄すぎると、表面層
がレーザを吸収し、銅箔へ熱拡散する前に表面層が溶融
・蒸発を起こし、銅箔を貫通するに十分な温度上昇がな
いまま、表面層がなくなってしまい、本発明の効果が失
われる。このため表面層の厚さは、0.05μm以上が望ま
しい。一方、表面層の厚さが厚すぎると、後工程の処理
や電気伝導性に悪影響を及ぼす。銅箔は穴あけ加工を施
し、ビアとした後、配線パターンをエッチングにより形
成するが、この際、表面層の厚さが厚いと、表面層とCu
のエッチング速度の差により精密なパターンニングがで
きなくなる。表面層の厚さが4.0 μmより大きいと、エ
ッチング精度が著しく悪くなる。また、穴あけ加工の
後、予め表面層を選択エッチングにより除去し、配線パ
ターンを形成しても良いが、選択エッチングを行なうに
しても除去する表面層の厚みは薄いほうが好ましい。従
って、表面層の厚さは0.05μm〜4.0 μmが望ましく、
更に好ましくは、0.1 μm〜2.0 μmが好適である。
【0013】ところで、レーザ穴あけ加工と上述の配線
パターンエッチングを考慮すると、本発明に用いる銅箔
はその厚さが、18μm以下のものが好ましく、更に好ま
しくは12μm以下が望ましい。また、銅箔のキャリアー
なしのハンドリングを考えると、9 μm以上が好ましい
が、キャリアー付き銅箔として、キャリアーとの間にSn
とCuを主体とする合金と金属Snの何れかまたは両方を形
成させても良い。これを転写させることで、レーザ照射
面側にSnとCuを主体とする合金と金属Snの何れかまたは
両方からなる表面層を形成できる。なお、本発明でいう
レーザとは、その波長が0.6 μm以上のものが良く、YA
Gレーザや炭酸ガスレーザ等が好適である。特にCuの炭
酸ガスレーザ吸収率は極めて低いため有効である。ま
た、上記のレーザ穴あけ加工用銅箔は積層させる際に、
レーザ照射側の表面とは反対の面側にプリプレグを配置
しても良いが、図2の如く、予めレーザ穴あけ加工用銅
箔1のレーザ照射側の表面とは反対の面側に樹脂4を形
成してレーザ穴あけ加工用樹脂付き銅箔5としておけ
ば、ハンドリング等も容易であり、好ましい。
【0014】次に、本発明の製造方法について説明す
る。先ず、銅箔表面に金属Sn層を形成させる方法として
は、真空蒸着法、メッキ法、イオンプレーティング法、
スパッタ法、CVD 法等が挙げられるが、真空蒸着法やメ
ッキ法は室温で成膜速度が速く、大量生産に向いてい
る。真空蒸着法は特に薄膜の制御が容易で、表面層の厚
さを薄くする場合、有効である。メッキ法は比較的膜厚
が厚い場合に好適である。
【0015】表面に形成された金属Sn層を表面層とし
て、そのまま用いてレーザ穴あけ加工を行なっても良い
が、後の実装工程で温度がSnの融点227 ℃を越える場合
がある。そのため、Sn単独の表面層とするよりも、後述
する拡散処理により、SnとCuを主体とする合金層を形成
させ、SnとCuを主体とする合金と金属Snからなる表面
層、若しくはSnとCuを主体とする合金層とすると良い。
なお、合金層を形成しても、最表面側に金属Sn単独の層
が厚く残る場合があり、余りにも金属Sn単独の層が厚い
と実装工程で温度がSnの融点227 ℃を超える場合があ
り、不良の原因となる場合があるので、場合によっては
表面層の一部を構成する最表面側の金属Sn単独の層を除
去すると良く、金属Sn単独の層の除去は選択エッチング
により行なうことができる。
【0016】上述したように、SnとCuを主体とする合金
層の形成には、表面層を予めレーザ穴あけ加工前に適当
な拡散処理を施すことによってSnとCuを主体とする合金
層とすることができ、SnとCuを主体とする合金層とすれ
ば、金属Sn単独層の除去の必要がなく、好ましい。な
お、上述の拡散処理は金属Snが溶融しない温度で行なう
のが良い。一方、拡散処理温度が低すぎると、拡散処理
時間が長くなり、生産性が劣る。そのため、拡散処理温
度は150 〜225 ℃が好ましい。さらに好ましくは165 〜
220 ℃である。
【0017】更に、この拡散処理をビルドアップ基板の
積層プレス工程で兼ねることができれば、工程を短縮で
きて好ましい。上記拡散処理温度範囲でCuとSn間で生成
するSnとCuを主体とする合金はCu側からCu3Sn 、Cu6Sn5
の順であり、拡散処理条件によってその比率は異なる。
これらのSnとCuを主体とする合金はレーザ吸収率が高
く、しかも融点はCu3Sn が676 ℃、Cu6Sn5が415 ℃と、
金属Snよりも高いため、実装工程の加熱で、溶融するこ
とがない。また、上記レーザ穴あけ加工用銅箔のレーザ
照射側の表面とは反対の面側に樹脂を形成する方法とし
ては、エアドクターコーティング、ブレードコーティン
グ、ロッドコーティング、ナイフコーティングおよびキ
ャストコーティングなどがあるが、特にナイフコーティ
ングが好ましい。
【0018】
【実施例】以下、本発明を更に詳細に実施例を用いて説
明する。先ず、厚さ12μmの電解銅箔のシャイニー面側
に、真空蒸着とメッキにより金属Sn層を形成し、レーザ
穴あけ加工用銅箔の素材となるCuとSnの積層体(A) を得
た。この積層体(A) に拡散処理を施し、SnとCuを主体と
する合金または金属Snからなる表面層を有する積層体
(B) を作製した。更にこの積層体(B) の表面層の一部を
選択エッチングにより除去してSnとCuを主体とする合金
の表面層を有する積層体(C) を作製した。これらの積層
体のマット面側にナイフの形状として断面形状がコンマ
型を用いたナイフコータを用いる方法でエポキシ系樹脂
を塗布して、樹脂付き銅箔とした。次に、上述の樹脂付
き銅箔を用いて170 ℃×60min 、30気圧の条件で拡散処
理を兼ねた積層ホットプレスを行いビルドアップ基板と
した。そして、これらの試料を用いて炭酸ガスレーザに
より穴あけ加工を行なった。
【0019】表面層の膜厚は断面の走査電子顕微鏡観察
により測定し、物質の同定は微小部エックス線回折とED
S 定量分析により行なった。レーザ照射条件は炭酸ガス
レーザ( 波長10.6μm) を用いて、直径100 μmの穴を
形成した。レーザ加工性は穴のあきかたを定性的に評価
し、黒化処理した銅箔のものを基準とした。穴の形状は
断面を走査電子顕微鏡で観察した。
【0020】
【表1】
【0021】No.1〜3 は真空蒸着により真空度7 ×10-3
Paで、成膜速度7nm/sec でSnを成膜した。No.1は、積層
体(A) を用いた試料であり、積層ホットプレス工程の温
度履歴により膜厚0.1 μmのCu3Sn のSn合金からなる表
面層が形成されている。この場合のレーザ加工性はオー
バーハングもなく、良好な穴形状を呈している。No.2
は、220 ℃×15min の拡散処理を行なった積層体(B) を
用いた試料で、膜厚0.3 μmのSnとCuを主体とするCu3S
n 合金からなる表面層が形成されており、レーザ加工性
は良好である。そして、No.3は、積層体(A) を用いた試
料で、膜厚1.0 μmの表面層はCu側にCu3Sn 、表面側に
Cu6Sn5の二層構造を持ったSnとCuを主体とする合金から
なる表面層が形成されており、この場合もレーザ加工性
に優れている。
【0022】次に、No.4〜7 は電気Snメッキにより成膜
させた。No.4は、200 ℃×30min の拡散処理を行った積
層体(B) を用いた試料であり、この表面層はCu6Sn5とCu
3Sn の二層構造となっており、レーザ加工性は良好であ
る。No.5は、積層体(A) を用いた試料であり、SnとCuを
主体とする合金層は薄く、表面層はCu6Sn5、Cu3Sn 、Sn
の三層構造をしており、この場合もレーザ加工性は良好
である。そして、No.6は、200 ℃×60min の拡散処理を
行い、選択エッチングにより金属Sn及びCu6Sn5を除去し
た積層体(C) を用いた試料で、SnとCuを主体とするCu3S
n 合金からなる表面層としたものであり、レーザ加工性
は良い。No.7は表面層の膜厚を4.0 μmとし、200 ℃×
30min の拡散処理を行った積層体(B) を用いた試料で、
Cu3Sn 、Cu6Sn5、Snの三層構造の表面層を有しており、
レーザ加工性に優れている。
【0023】No.8、9 は比較例であり、それぞれ表面処
理をしていない樹脂付き銅箔と表面に黒化処理を施した
ものを用いて作製したビルドアップ基板である。No.8で
は銅箔を貫通させるためには、大パワーのレーザが必要
となり、その場合オーバーハングが著しく、レーザ加工
性は劣る。No.9は銅箔表面を粗化処理したものである
が、やはり、12μmの銅箔を貫通させるには、大パワー
が必要となり、オーバーハングが大きくなる。
【0024】以上のように、本発明のレーザ穴あけ加工
用銅箔および樹脂付き銅箔は、レーザ加工性に優れてい
るので、レーザ照射により直接レーザ穴あけする、Cuダ
イレクト法に好適であることを確認した。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、レーザ穴あけ加工が可
能な銅箔ならびに樹脂付き銅箔とそれらの製造方法を提
供することにより、これまでの設備や技術をそのまま使
用でき、且つ工程削減によりコストダウンが図れるCuダ
イレクト法の採用が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザ穴あけ加工用銅箔の一例を示す
断面模式図である。
【図2】本発明のレーザ穴あけ加工用樹脂付き銅箔の一
例を示す断面模式図である。
【符号の説明】
1.レーザ穴あけ加工用銅箔、2.銅箔、3.表面層、
4.樹脂、5.レーザ穴あけ加工用樹脂付き銅箔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/46 H05K 3/46 X G (72)発明者 矢野 健太郎 島根県安来市安来町2107番地2 日立金属 株式会社冶金研究所内 (72)発明者 佐藤 光司 島根県安来市安来町2107番地2 日立金属 株式会社冶金研究所内 (72)発明者 沖川 進 東京都港区芝浦一丁目2番1号 日立金属 株式会社内 (72)発明者 中祖 昭士 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社総合研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅箔のレーザ照射側の表面に、SnとCuを
    主体とする合金または金属Snの何れか若しくは両方から
    なる表面層が形成されていることを特徴とするレーザ穴
    あけ加工用銅箔。
  2. 【請求項2】 SnとCuを主体とする合金はCu6Sn5、Cu3S
    n の何れか若しくは両方であることを特徴とする請求項
    1に記載のレーザ穴あけ加工用銅箔。
  3. 【請求項3】 表面層の厚さが0.05μm〜4.0 μmであ
    ることを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ穴
    あけ加工用銅箔。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかに記載のレーザ
    穴あけ加工用銅箔のレーザ照射側の表面とは反対の面側
    には樹脂が形成されていることを特徴とするレーザ穴あ
    け加工用樹脂付き銅箔。
  5. 【請求項5】 銅箔の表面に蒸着またはメッキにより金
    属Sn層を形成させる工程を有することを特徴とするレー
    ザ穴あけ加工用銅箔の製造方法。
  6. 【請求項6】 銅箔の表面に金属Sn層を形成させた後、
    拡散処理を行ないSnとCuを主体とする合金または金属Sn
    の何れかまたは両方からなる表面層を形成させる工程を
    有することを特徴とする請求項5に記載のレーザ穴あけ
    加工用銅箔の製造方法。
  7. 【請求項7】 SnとCuを主体とする合金はCu6Sn5、Cu3S
    n の何れか若しくは両方であることを特徴とする請求項
    6に記載のレーザ穴あけ加工用銅箔の製造方法。
  8. 【請求項8】 拡散処理をビルドアップ基板の積層ホッ
    トプレス工程で兼ねることを特徴とする請求項6または
    7に記載のレーザ穴あけ加工用銅箔の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項5に記載のレーザ穴あけ加工用銅
    箔に樹脂を形成させる工程を有することを特徴とするレ
    ーザ穴あけ加工用樹脂付き銅箔の製造方法。
JP2000375506A 1999-12-09 2000-12-11 レーザ穴あけ加工用銅箔及びそれを用いてなる樹脂付き銅箔、ならびにそれらの製造方法 Pending JP2001226796A (ja)

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